JP6639683B2 - 外科用処置具 - Google Patents

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Description

本発明は、エネルギーによって生体組織に処置を行う外科用処置具に関する。
特表2011−505198号公報には、超音波メスおよび電気外科装置が開示される。この超音波メスでは、高周波(例えば、毎秒55500回)で振動し、組織のタンパク質を変性させる。また、ブレード表面によって組織に加えられる圧力とクランプ機構との組み合わせによって血管が押しつぶされ、凝塊が止血シールを形成する。
特開平10−314178号公報には、手術用はさみ鉗子が開示される。この手術用はさみ鉗子は、はさみ部と、把持部と、を備え、把持部によって生体組織を把持した状態で、鋏部により生体組織を切断する動作を行う。
特表2016−501072号公報 特開平10−314178号公報
処置部に設けられた皮膜の信頼性が高い外科用処置具を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明の一つの形態に係る外科用処置具は、生体組織を処置する処置面を有する処置部と、前記処置部の外表面の一部であって、前記処置面以外の部分を覆う断熱皮膜と、前記処置面以外の部分で前記断熱皮膜を覆うように設けられ、前記断熱皮膜よりも膜強度が強い保護皮膜と、を備える。
上記の構成によれば、処置部に設けられた皮膜の信頼性が高い外科用処置具を提供できる。
図1は、第1実施形態の外科用処置具の全体構成を示した模式図である。 図2は、図1に示す外科用処置具のハンドピースのプローブの先端部およびジョーを示した斜視図である。 図3は、図1に示す外科用処置具の振動子ユニットを示す断面図である。 図4は、図2に示すプローブに設けられる断熱皮膜および保護皮膜が形成された領域を示した斜視図である。 図5は、図4に示すプローブ、ジョー、断熱皮膜、および保護皮膜のF5−F5線に沿う断面図である。 図6は、図4に示すプローブの先端部付近で、プローブ、断熱皮膜、および保護皮膜を長手方向に沿う面で切断して示す断面図である。 図7は、図4に示すプローブの中間部(支持部)付近で、プローブ、断熱皮膜、および保護皮膜を長手方向に沿う面で切断して示す断面図である。 図8は、第2実施形態の外科用処置具のプローブ、ジョー、断熱皮膜、および保護皮膜を図4に示すF5−F5線と同位置で切断して示す断面図である。
[第1の実施形態]
本発明の外科用処置具の第1実施形態について、図1乃至図7を参照して説明する。
図1に示すように、外科用処置具11は、ハンドピース12と、ハンドピース12に対して着脱可能な振動子ユニット13と、電源ユニット14と、ハンドピース12と電源ユニット14とを接続するケーブル15と、を備える。図3に示すように、振動子ユニット13は、ケース16と、ハウジング17に対して着脱可能なケース16内に収納された振動発生部18(トランスデューサ)と、を有する。
図1から図5に示すように、ハンドピース12は、外殻を構成するハウジング17と、ハウジング17と一体に設けられた固定ハンドル21と、ハウジング17に対して回動できるハンドル22と、ハウジング17に設けられた複数の操作ボタン23と、振動発生部18に接続された棒状のプローブ24(処置部、超音波プローブ)と、プローブ(ロッド部材)24の基端側の周囲を覆ってプローブ24を保護する円筒形のシャフト25と、プローブ24の外表面の一部を覆う断熱皮膜26(断熱コーティング)と、断熱皮膜26を覆うように設けられた保護皮膜27(保護コーティング)と、プローブ24とシャフト25との間に設けられるゴムなどの電気絶縁性を有するリング状の支持部28(ライニング)と、シャフト25に固定された回転用ノブ31と、プローブ24およびシャフト25に対して回動可能に設けられたジョー32と、シャフト25の内部に設けられジョー32を開閉する際に進退される円筒形の進退部33と、を備える。本実施形態では、プローブ24の長手方向Lに平行な2方向の一方を先端側とし、先端側とは反対側を基端側として説明を進める。長手方向Lは、プローブ24の中心軸Cに沿う方向である。
図3に示すように、振動発生部18は、超音波振動子34と、ホーン部材35と、を備える。超音波振動子34には、電流を超音波振動に変化させる複数の(本実施形態では例えば4つの)圧電素子36が設けられている。超音波振動子34には、電気配線37の一端が接続されている。電気配線37は、ケーブル15の内部を通り他端で電源ユニット14の超音波電流供給部38に接続されている。電気配線37を介して超音波電流供給部から超音波振動子34に電力が供給されると、超音波振動子34において超音波振動が発生する。
図3に示すように、超音波振動子34は、ホーン部材35に取付けられる。ホーン部材35は、例えば金属材料によって形成される。ホーン部材35は、プローブ24の先端側へ向かうにつれて断面積が減少する略円錐形の断面変化部を有する。超音波振動子34で発生した超音波振動は、いわゆる縦振動であり、当該振動の振動方向は、プローブ24の長手方向Lと合致する。ホーン部材35の断面変化部において、超音波振動の振幅が拡大される。
図4に示すように、支持部28は、振動発生部18で発生する超音波振動の節位置またはその近傍に設けられている。支持部28は、プローブ24を支持するとともに、支持部28よりも基端側に液や生体組織の処置片が侵入しないように、シャフト25の内部を密封する。
図2、図4に示すように、シャフト25は、円筒形をなしていて、内部に位置されるプローブ24を保護している。シャフト25は、基端側においてハウジング17に対して回転可能な状態でハウジング17に取り付けられている。回転用ノブ31は、シャフト25に対して固定的に設けられている。ハウジング17に対して回転用ノブ31を回転させることにより、シャフト25、プローブ24、超音波振動子34、及びジョー32を中心軸C回りに一体的に回転できる。シャフト25は、先端部42にジョー32を支持するための支持ピン41を有している。
ジョー32は、図2に矢印で示すように、プローブ24に対向した対向位置と、プローブ24から離隔した離隔位置と、の間で支持ピン41を中心に回動可能である。術者は、ハンドル22をハウジング17に対して回動させることで、このジョー32の開閉操作を行うことができる。すなわち、術者がハンドル22を操作すると、シャフト25の内側に設けられた進退部33がシャフト25の中心軸Cに沿って進退移動し、これによってジョー32を開閉動作させる。
図4等に示すように、プローブ24(処置部)は、例えば生体適合性のある金属材料(例えば、チタン合金等)によって、その先端側が中心軸Cに対して側方にずれるように湾曲した棒状に形成されている。プローブ24は、これに伝達される超音波振動(超音波エネルギー)によって生体組織を処置可能である。プローブ24は、その長手方向Lに関して、先端側に位置する先端部42と、先端部42とは反対側の基端部43(図3参照)と、先端部42と基端部43との間の位置に設けられた中間部44と、を有している。図5に示すように、プローブ24は、その周方向Rに関して、生体組織に凝固または凝固・切開等の処置を行うための処置面45と、処置面45とは反対側の反対面46と、を有する。
プローブ24は、生体組織を処置する処置面45を有する。プローブ24は、例えば断面八角形に形成されており、例えばジョー32に対向する三面が処置面45を構成し、その処置面45と対向する三面が反対面46を構成する。処置面45と反対面46との間には、側面47が一対に設けられる。なお、ジョー32は、ジョー32のうち、処置面45に対向する位置には、例えばPTFE材など、電気絶縁性を有するとともに耐熱性、耐摩耗性を有する樹脂材製のパッド39が用いられる。ジョー32とプローブ24とが対向位置にある場合、処置面45はパッド39に接触し得る。
断熱皮膜26(断熱コーティング)は、例えば数μmから数百μmの範囲で処置対象の臓器、器官、組織に応じて適切な厚さに形成される。断熱皮膜26は、全体として多孔質の構造を有する。図6、図7に示すように、断熱皮膜26は、例えば、PEEK樹脂等で構成される母材に、断熱性のある粒子48(中空粒子)が分散的に混合されて形成される。断熱皮膜26の母材の材質は、PEEK以外の樹脂材料であってもよい。粒子48は、中空で球形のガラス(ソーダ石灰ホウケイ酸ガラス)またはシリカ(二酸化ケイ素)等で構成されるが他の材料で形成されてもよい。粒子48の内部には、空気で満たされた空間がある。このため、粒子48は、断熱性を発揮することができる。粒子48の直径は、一定ではなく、種々の粒径のものが混在しているが、いずれにしても断熱皮膜26の厚さよりも小さい。また、粒子48は、球形に限ることはなく、楕円球形状であっても良く、薄肉の鱗片状であっても良いなど、種々の形状が許容される。
断熱皮膜26は、プローブ24の長手方向Lに関して、本体部51と、先端側に設けられる第1端部52と、第1端部52とは反対側に設けられる第2端部53と、を有する。断熱皮膜26は、プローブ24の先端部42以外の部分を覆う。したがって、第1端部52は、プローブ24の先端部42よりも基端側に寄った位置に形成される。言い換えると、第1端部52は、プローブ24の先端部42から外れた位置に設けられる。第2端部53は、支持部28の近傍で支持部28よりも先端側に寄って設けられる。図5に示すように、断熱皮膜26は、プローブ24の周方向Rに関して、反対面46と、一対の側面47と、に跨って設けられる。断熱皮膜26は、処置面45以外の部分を覆っている。
断熱皮膜26において、プローブ24から伝導される熱は、粒子48を迂回する経路によって外側に伝導される。このため、断熱皮膜26では、その厚み方向に関して、熱が伝導される距離が断熱皮膜26の実際の厚みよりも大きくなる。このため、断熱皮膜26では、断熱皮膜26を貫通する方向の熱流束(単位時間当たりの伝熱量)が小さくなる。
保護皮膜27(保護コーティング)は、例えば数μmから数百μmの範囲で処置対象の臓器、器官、組織に応じて適切な厚さに形成される。保護皮膜27は、PEEK等の樹脂材料によって形成されるが、他の樹脂によって形成されてもよい。保護皮膜27は、処置面45以外の部分に設けられ、プローブ24および断熱皮膜26を覆うように設けられる。保護皮膜27は、断熱皮膜26よりも膜強度が強い。図4、図6、図7に示すように、保護皮膜27は、プローブ24の長手方向Lに関して、保護皮膜本体54と、先端側に設けられる第1部分55と、先端部42とは反対側の基端側に設けられる第2部分56と、を有する。保護皮膜27は、断熱性を発揮する粒子48を含んでいない。
図4に示すように、長手方向Lに関する保護皮膜27の長さは、断熱皮膜26の長さよりも長い。すなわち、プローブ24には、長手方向Lに沿って、皮膜が形成されない先端領域61(先端部42)と、先端部42よりも基端側に寄って設けられ保護皮膜27の第1部分55が形成された準先端領域62と、準先端領域62よりも基端側に寄って設けられ断熱皮膜26および保護皮膜27が形成された中間領域63と、中間領域63よりも基端側に寄って設けられ保護皮膜27の第2部分56が形成された基端領域64と、が設けられる。
図6に示すように、保護皮膜27の第1部分55は、先端側において、断熱皮膜26の第1端部52を密封する。図7に示すように、保護皮膜27の第2部分56は、基端側において、支持部28よりも先端側に寄った位置において、断熱皮膜26の第2端部53を密封する。一方、図5に示すように、保護皮膜27は、プローブ24の周方向Rに関して、反対面46と、一対の側面47と、に跨って設けられる。同様に、断熱皮膜26は、プローブ24の周方向Rに関して、反対面46と、一対の側面47と、に跨って設けられる。すなわち、周方向Rに関して、保護皮膜27の幅は、断熱皮膜26の幅と同等に形成される。
保護皮膜27および断熱皮膜26は、一例として以下の工程で形成できる。プローブ24に対して断熱皮膜26の材料となる樹脂を塗布し、比較的に低温でなされる仮焼成工程と、比較的に高温でなされる本焼成工程と、を経て断熱皮膜26が形成される。この断熱皮膜26の表面およびその周囲に保護皮膜27の材料となる樹脂を塗布し、比較的に低温でなされる仮焼成工程と、比較的に高温でなされる本焼成工程と、を経て保護皮膜27が形成される。このようにして、断熱皮膜26の上側を保護皮膜27で覆った複合皮膜が形成される。
図1に示すように、電源ユニット14は、超音波電流供給部38と、これを制御する制御部65と、を有している。制御部65は、超音波電流供給部38から超音波振動子34への電流の供給を制御することができる。術者によって操作ボタン23が操作されると、制御部65は、超音波電流供給部38から振動発生部18に電流を供給する。
複数の操作ボタン23には、凝固モードに対応する第1操作ボタン23Aと、凝固・切開モードに対応する第2操作ボタン23Bと、が含まれる。したがって、例えば術者が第1操作ボタン23Aを操作すると、上記した制御部65の制御下で、生体組織の凝固に適した超音波エネルギーがプローブ24から出力される。例えば術者が第2操作ボタン23Bを操作すると、上記した制御部65の制御下で、生体組織の凝固・切開に適した超音波エネルギーがプローブ24から出力される。
続いて、図4から図7等を参照して、本実施形態の外科用処置具11の作用について説明する。
術者は、処置において、ハンドル22を操作してプローブ24とジョー32との間に生体組織を挟むことができる。さらに術者は、第1操作ボタン23Aまたは第2操作ボタン23Bを操作することで、挟んでいる生体組織に対して超音波エネルギーを投入して、生体組織の凝固・切開または凝固のみの処置を行うことができる。
生体組織に凝固・切開または凝固の処置を長時間行うと、プローブ24が例えば200℃を超える高温になることがある。本実施形態では、プローブ24の処置面45とは反対側の反対面46に断熱皮膜26および保護皮膜27が設けられている。このため、断熱皮膜26の断熱作用によって単位時間当たりに保護皮膜27の表面に伝達される熱量が小さく維持される。したがって、保護皮膜27の表面の温度は、処置面45に比して著しく低く維持される。このため、術者が処置中に、プローブ24の反対面46側を意図せずに処置対象の周辺にある周辺組織に接触させるようなことがあっても、プローブ24の熱によって周辺組織にダメージを与えることが抑制されている。
また、プローブ24を液中において超音波振動させると、プローブ24の先端部42においてキャビテーションを生じやすい。本実施形態では、断熱皮膜26および保護皮膜27が、キャビテーションを生じやすい先端部42から外れた位置に設けられているために、断熱皮膜26および保護皮膜27がプローブ24から脱落してしまうことが極力防止される。
さらに、プローブ24の長手方向Lに関して、断熱皮膜26の第1端部52および第2端部53が保護皮膜27によって密封される。このため、断熱皮膜26が第1端部52および第2端部53において剥がれを生じてしまうことが防止される。
第1実施形態によれば、以下のことがいえる。外科用処置具11は、生体組織を処置する処置面45を有するプローブ24と、プローブ24の外表面の一部であって、処置面45以外の部分を覆う断熱皮膜26と、処置面45以外の部分で断熱皮膜26を覆うように設けられ、断熱皮膜26よりも膜強度が強い保護皮膜27と、を備える。
この構成によれば、断熱皮膜26が設けられることによって、処置面45以外の部分にプローブ24の熱を伝導しにくくすることができる。これによって、処置中に術者が処置面45以外の部分を意図せずに処置対象の周辺にある周辺組織に接触させてしまうことがあっても、周辺組織への熱的なダメージを低減することができる。これによって、熱的な侵襲の少ない外科用処置具11を提供することができる。また、断熱皮膜26は、断熱性を担保するために、一般的な皮膜よりは強度が劣る傾向がある。上記構成によれば、断熱皮膜26を膜強度が強い保護皮膜27で保護することができるため、プローブ24から断熱皮膜26が脱落することを防ぐことができる。
プローブ24は、超音波振動によって前記生体組織を処置可能で、保護皮膜27の長さは、プローブ24の長手方向Lに関して、断熱皮膜26の長さよりも長い。この構成によれば、断熱皮膜26に対して十分な長さの保護皮膜27を形成することができ、強度的に劣る傾向が強い断熱皮膜26を保護皮膜27で十分に保護することができる。また、断熱皮膜26によって、超音波エネルギーによって発生される高温を処置面45以外の部分に伝導されにくくすることができる。
断熱皮膜26および保護皮膜27は、プローブ24の先端部42以外の部分を覆う。この構成によれば、液中で超音波振動させた際にキャビテーションを生じやすい先端部42から外れた位置に断熱皮膜26および保護皮膜27を設けることができる。これによって、キャビテーションに起因して断熱皮膜26および保護皮膜27がプローブ24から剥がれてしまうことが極力防止され、高耐久性の外科用処置具11を提供できる。
保護皮膜27は、断熱皮膜26の先端部42側に設けられる第1端部52を密封する。この構成によれば、断熱皮膜26の第1端部52が保護皮膜27で保護されることによって、第1端部52内に液が侵入することが極力防止される。これによって、第1端部52において剥がれを生じることを防止して、高耐久性の外科用処置具11を提供できる。
保護皮膜27は、断熱皮膜26の先端部42とは反対側に設けられる第2端部53を密封する。この構成によれば、断熱皮膜26の第2端部53が保護皮膜27で保護されることによって、第2端部53内に液が侵入することが極力防止される。これによって、第2端部53において剥がれを生じることを防止して、高耐久性の外科用処置具11を提供できる。
断熱皮膜26は、断熱性のある粒子48を含む。この構成によれば、断熱皮膜26の断熱性をさらに向上することができる。また、粒子48を混ぜたことに起因する強度の低下を保護皮膜27の強度で補うことができ、保護皮膜27と断熱皮膜26を組み合わせた構造によって、高い断熱性と高い膜強度の両方を兼ね備えた皮膜(複合皮膜)を実現できる。
[第2実施形態]
図8を参照して、第2実施形態の外科用処置具11について説明する。第2実施形態の外科用処置具11は、プローブ24(処置部)の周方向Rに関して、断熱皮膜26が設けられる幅が第1実施形態と異なっているが、それ以外の部分は第1実施形態と共通している。このため、主として第1実施形態と異なる部分について説明し、第1実施形態と共通する部分については図示或いは説明を省略する。
本実施形態では、断熱皮膜26は、プローブ24の周方向Rに関して、反対面46に設けられており、一対の側面47には設けられていない。一方、保護皮膜27は、反対面46と、一対の側面47と、に跨って設けられる。したがって、周方向Rに関する保護皮膜27の幅は、断熱皮膜26の幅よりも広く形成される。したがって、本実施形態では、プローブ24の周方向Rに関して、保護皮膜27は、断熱皮膜26の両端部(傾斜部66)を密封している。プローブ24の長手方向Lに関して、保護皮膜27は、断熱皮膜26の第1端部52および第2端部53を密封していることは、第1実施形態と同様である。
続いて、本実施形態の実施形態の外科用処置具11の作用について説明する。
第1実施形態と同様に、術者は、処置において、プローブ24とジョー32との間に生体組織を挟み、挟んでいる生体組織に対して超音波エネルギーを投入して、生体組織の凝固・切開または凝固のみの処置を行うことができる。その際にプローブ24で発生する熱は、反対面46において断熱皮膜26によって断熱されるために、外部に露出した部分に熱が伝導されにくい。したがって、処置中において、プローブ24の熱によって周辺組織に与えるダメージを極力小さくできる。
本実施形態では、プローブ24の周方向Rにおいても断熱皮膜26の両端部(傾斜部66)が保護皮膜27で密封されるために、周方向Rから断熱皮膜26に液が侵入することがなく、断熱皮膜26の剥がれがより確実に防止される。
第2実施形態によれば、保護皮膜27の幅は、プローブ24の周方向Rに関して、断熱皮膜26の幅よりも広い。この構成によれば、プローブ24の周方向Rに関して、断熱皮膜26の両端部を保護皮膜27で密封することができる。これによって、プローブ24の周方向Rから断熱皮膜26に液が侵入することを防止でき、プローブ24から断熱皮膜26が剥がれてしまうことを防止して、高耐久性の外科用処置具11を提供できる。また、断熱皮膜26は、断熱性のある粒子48を含む。このため、断熱皮膜26の断熱性をさらに向上することができる。また、粒子48を混ぜたことに起因する強度の低下を保護皮膜27の強度で補うことができ、保護皮膜27と断熱皮膜26を組み合わせた構造によって、高い断熱性と高い膜強度の両方を兼ね備えた皮膜(複合皮膜)を実現できる。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変形実施することができる。また、プローブ24に供給されるエネルギーは、超音波エネルギーに限られず、それ以外のエネルギーであってもよい。すなわち、超音波エネルギー、高周波電流エネルギー、熱エネルギー、光エネルギー、電磁波、のいずれかのエネルギーで単独出力するように構成しても良いし、これらのエネルギーを適宜組み合わせて出力するように構成しても良い。
例えば高周波電流エネルギーを用いて処置を行う場合、生理食塩水などが保護皮膜27を通して断熱皮膜26に浸入することが防止される。このため、プローブ24の反対面46から流れる電流により周辺組織にダメージを与えることが抑制されている。また、断熱皮膜や保護皮膜を構成するPEEK樹脂等の樹脂材料は一般的に電気絶縁性を有する。そのため、高周波電流エネルギーを処置面45に集中して通電させることができ、効率的な処置が可能となる。
11…外科用処置具、24…プローブ、26…断熱皮膜、27…保護皮膜、42…先端部、45…処置面、46…反対面、47…側面、48…中空粒子、52…第1端部、53…第2端部。

Claims (18)

  1. 少なくとも1種のエネルギーを供給し生体組織を処置する処置部を備えた処置具において、
    前記処置部は、
    樹脂材料により形成された第1の皮膜が形成された準先端領域と、
    前記準先端領域よりも基端側に寄って設けられ、前記第1の皮膜とは異なる樹脂材料で断熱性を有する第2の皮膜および前記第1の皮膜が形成された中間領域と、
    より構成された処置具。
  2. 前記準先端領域よりも先端側に設けられた皮膜が形成されない先端領域を備えた請求項1に記載の処置具。
  3. 前記処置部は、前記中間領域よりも基端側に寄って設けられた前記第1の皮膜がさらに形成された基端領域を有する請求項1に記載の処置具。
  4. 前記第1の皮膜は、前記第2の皮膜の表面および前記第2の皮膜の周囲に設けられることを特徴とする請求項1に記載の処置具。
  5. 前記処置部は、前記生体組織を処置する処置面と、前記処置面とは反対側の反対面とを有し、前記第2の皮膜は前記反対面の少なくとも一部に設けられることを特徴とする請求項1に記載の処置具。
  6. 前記第2の皮膜は、多孔質の構造を有する請求項1に記載の処置具。
  7. 前記第1の皮膜は、前記第2の皮膜よりも膜強度が強いことを特徴とする請求項1に記載の処置具。
  8. 前記第2の皮膜は、断熱性のある粒子を含み、
    前記断熱性のある粒子は、中空粒子であることを特徴とする請求項1に記載の処置具。
  9. 前記第1の皮膜は、前記断熱性のある粒子を含んでいない請求項8に記載の処置具。
  10. 前記処置部は、超音波振動で前記生体組織を処置する請求項1に記載の処置具。
  11. 超音波振動により生体組織を処置する処置部を供えた超音波処置具の製造方法において、
    前記処置部は、
    超音波プローブに対して第2の皮膜の材料となる樹脂を塗布し、焼成することで前記第2の皮膜を形成する工程と、
    前記第2の皮膜の表面および前記第2の皮膜の周囲に第1の皮膜の材料となる樹脂を塗布し、焼成することで前記第1の皮膜を形成する工程と、
    により複合皮膜を形成する、
    超音波処置具の製造方法。
  12. 前記第1の皮膜および前記第2の皮膜は、前記処置部の処置面以外の部分を覆う請求項1に記載の処置具
  13. 前記処置部は、超音波振動によって前記生体組織を処置可能で、
    前記第1の皮膜の長さは、前記処置部の長手方向に関して、前記第2の皮膜の長さよりも長い請求項1に記載の処置具
  14. 前記第1の皮膜および前記第2の皮膜は、前記処置部の先端部以外の部分を覆う請求項1に記載の処置具
  15. 前記第1の皮膜は、前記第2の皮膜の先端側に設けられる第1端部を密封する請求項1に記載の処置具
  16. 前記第1の皮膜は、前記第2の皮膜の前記第1端部とは反対側に設けられる第2端部を密封する請求項15に記載の処置具
  17. 前記第1の皮膜の幅は、前記処置部の周方向に関して、前記第2の皮膜の幅よりも広い請求項1に記載の処置具
  18. 前記第2の皮膜は、断熱性のある粒子を含む請求項1に記載の処置具
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