JP6637731B2 - 感光ドラム基体 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば複写機、プリンタ、ファクシミリ等の電子写真装置のOPC感光ドラム用の基体等として用いられる感光ドラム基体に関する。
なお、この明細書及び特許請求の範囲において、「アルミニウム」の語は、アルミニウム及びその合金を含む意味で用いる。
複写機、プリンタ、ファクシミリ等の電子写真装置の感光ドラムの基体として用いられるアルミニウム管は、その表面に均一なOPC(有機光導電体)塗膜を形成させる必要があるため、鏡面に近い表面状態であることが要求される。このため、感光ドラム用基体としては、例えば、アルミニウム圧延板をしごき加工したDI管、アルミニウム押出素管をしごき加工したEI管、アルミニウム押出素管を引抜加工したED管などが多く用いられている。代表例として、ED管について説明すると、ED管は、アルミニウム製のビレットを押出してアルミニウム押出素管を得た後、該押出素管を所定長さに切断し、これを引き抜き加工することによって外径、内径、管壁の肉厚が所定値に規定されたアルミニウム管を得、次いで切断、端部の面取り加工、洗浄を順次行い、さらに寸法及び外観の検査を経て製造されている。
このようなDI管、EI管、ED管等の感光ドラム基体の端部の面取り形状としては、従来は、寸法管理が容易であること等から、内側傾斜平面、平面状底面、外側傾斜平面の3面の面取り形状が採用されることが多かった(特許文献1、2参照)。
特許第5663546号公報(特許請求の範囲、図1等) 特許第4097329号公報
しかしながら、上記従来の面取り形状では、洗浄時に感光ドラム基体を洗浄槽から引き上げた際の洗浄液の液切れ性が悪く、次の槽への液の持ち出し量が多くなり、これにより各槽での液の汚染が多くなり、洗浄性が悪くなると共に洗浄液の寿命も短くなるという問題があった。
本発明は、かかる技術的背景に鑑みてなされたものであって、基体を洗浄槽から引き上げた際の洗浄液の液切れ性が向上して、次槽を含む下槽への洗浄液等の液の持ち出しを低減することができ、これにより各槽の液の汚染が抑制され得て、洗浄性の向上および洗浄液の長寿命化を図ることのできる感光ドラム基体を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
[1]金属管からなり、前記金属管の周側壁における管の長さ方向の少なくとも一端側の端面が、前記長さ方向の外方に向けて膨らむ曲面部を少なくとも有していることを特徴とする感光ドラム基体。
[2]前記金属管の周側壁における前記長さ方向の少なくとも一端側の端面における径方向の中間部に前記曲面部が形成され、前記端面における前記曲面部より径方向外方側が、径方向の外から内に向けて前記長さ方向の外方へ傾斜する外側テーパ面に形成されると共に、前記端面における前記曲面部より径方向内方側が、径方向の外から内に向けて前記長さ方向の内方へ傾斜する内側テーパ面に形成されている前項1に記載の感光ドラム基体。
[3]前記外側テーパ面と前記金属管の周側壁の外面とがなす角度(鋭角)が5°〜45°であり、前記内側テーパ面と前記金属管の周側壁の内面とがなす角度(鋭角)が5°〜45°であり、
前記外側テーパ面の基端位置から前記曲面部の最突出位置までの前記長さ方向における突出長さが0.2mm〜3.0mmであり、前記内側テーパ面の基端位置から前記曲面部の最突出位置までの前記長さ方向における突出長さが0.2mm〜3.0mmである前項2に記載の感光ドラム基体。
[4]前記曲面部の表面を形成する曲面の曲率半径が0.1mm〜1.0mmである前項1〜3のいずれか1項に記載の感光ドラム基体。
[1]の発明では、感光ドラム基体を洗浄槽から引き上げた際の洗浄液の液切れ性が向上し、感光ドラム基体による次槽を含む下槽(すすぎ槽等)への洗浄液等の液の持ち出し(液の混入汚染)を低減することができ、これにより各槽における液の混入汚染を抑制できて、洗浄性の向上および洗浄液の長寿命化を図ることができる。
また、感光ドラム基体による液の持出量を低減できるので、各槽での新たな液の補充量も少なくて済み、ランニングコストを削減できる。また、このように感光ドラム基体による液の持出量が低減されるので、洗浄槽等の各槽での温度管理精度も向上させることができ、洗浄性のバラツキを抑制できて感光ドラム基体の品質向上に資する。更に、液の混入汚染を低減できることにより、すすぎ槽等の下槽におけるフィルターの交換頻度も少なくできるので、ランニングコストをさらに低減できる。加えて、液の混入汚染を低減できることにより、下槽の複数のすすぎ槽の設置数を低減することが可能となり、省エネルギー化、省スペース化、コスト低減に資する。
[2]の発明では、感光ドラム基体を洗浄槽から引き上げた際の洗浄液の液切れ性を一層向上させることができ、感光ドラム基体による次槽を含む下槽(すすぎ槽等)への洗浄液等の液の持ち出しを一層低減できる。
[3]の発明では、曲面部を備えている当該端面の加工性を向上できると共に、感光ドラム基体を洗浄槽から引き上げた際の洗浄液の液切れ性をより一層向上させることができる。
[4]の発明では、感光ドラム基体を洗浄槽から引き上げた際の洗浄液の液切れ性をさらに向上させることができ、感光ドラム基体による次槽を含む下槽(すすぎ槽等)への洗浄液等の液の持ち出しをさらに低減できる。
本発明に係る感光ドラム基体の一実施形態を示す平面図である。 図1におけるX−X線の断面図(横断面図)である。 感光ドラム基体の一端側を拡大して示す縦断面図である。 図3の一部を拡大して示す縦断面図である。 本発明の他の実施形態に係る感光ドラム基体を洗浄槽から引き上げた際の基体の端面での洗浄液の液切れ状態を示す一部拡大縦断面模式図である。 従来の感光ドラム基体を洗浄槽から引き上げた際の基体の端面での洗浄液の液切れ状態を示す一部拡大縦断面模式図である。
本発明に係る感光ドラム基体1の一実施形態を図1〜4に示す。この感光ドラム基体1は、金属管からなり(図1、2参照)、前記金属管の周側壁2における管長さ方向(管1の軸線方向)Lの少なくとも一端側の端面が、前記管長さ方向Lの外方に向けて膨らむ曲面部11を少なくとも備えている(図3、4参照)。本実施形態では、前記金属管の周側壁2の管長さ方向Lの両端面が、管長さ方向Lの外方に向けて膨らむ曲面部11を備えている。また、本実施形態では、前記端面における管の径方向Kの中間部の曲面部11が前記管長さ方向(管の軸線方向)Lにおける外方への最突出部位であり、前記曲面部11における管の径方向Kの中央部(中央位置)が、前記管長さ方向Lにおける外方への最突出位置51である(図4参照)。
前記感光ドラム基体1では、前記金属管の周側壁2における管長さ方向Lの端面における管1の径方向Kの中間部に縦断面円弧形状の曲面部11が形成され、前記端面における前記曲面部11より管径方向Kの外方側が、管の径方向Kの外から内に向けて前記管長さ方向Lの外方に向けて傾斜する外側テーパ面(外側テーパー面)13に形成されると共に、前記端面における前記曲面部11より管径方向Kの内方側が、管の径方向Kの外から内に向けて前記管長さ方向Lの内方に向けて傾斜する内側テーパ面(内側テーパー面)12に形成されている(図3、4参照)。前記外側テーパ面(外側傾斜面)13は、基体1の縦断面図において直線状になっており、前記内側テーパ面(内側傾斜面)12は、基体1の縦断面図において直線状になっている(図4参照)。
前記曲面部11の管径方向Kの外方側の端部と、前記外側テーパ面13の管径方向Kの内方側の端部とが連接され、前記金属管の周側壁2の外面23の一端部と、前記外側テーパ面13の管径方向Kの外方側の端部とが連接されている。また、前記曲面部11の管径方向Kの内方側の端部と、前記内側テーパ面12の管径方向Kの外方側の端部とが連接され、前記金属管の周側壁2の内面22の一端部と、前記内側テーパ面12の管径方向Kの内方側の端部とが連接されている。
上記感光ドラム基体1を洗浄する際には、感光ドラム基体を、洗浄槽、すすぎ槽を含む複数槽に順に浸漬していくことになるが、感光ドラム基体を洗浄槽から引き上げた際の洗浄液の液切れ性が向上し、感光ドラム基体による次槽を含む下槽(すすぎ槽等)への洗浄液等の液の持ち出し(液の混入汚染)を低減することができ、これにより各槽における液の汚染を抑制できて、洗浄性の向上および洗浄液の長寿命化を図ることができる。
また、感光ドラム基体による液の次の槽への持出量を低減できるので、各槽での新たな液の補充量も少なくて済み、ランニングコストを削減できる。また、このように感光ドラム基体による液の持出量が低減されるので、洗浄槽等の各槽での温度管理精度も向上させることができ、洗浄性のバラツキを抑制できて感光ドラム基体の品質向上に資する。更に、液の混入汚染を低減できることにより、すすぎ槽等の下槽におけるフィルターの交換頻度も少なくできるので、ランニングコストをさらに低減できる。加えて、液の混入汚染を低減できることにより、下槽の複数のすすぎ槽の設置数を低減することが可能となり、省エネルギー化、省スペース化、コスト低減に資する。
本発明において、前記曲面部11の表面を形成する曲面の曲率半径Rが0.1mm〜1.0mmの範囲に設定されているのが好ましい。曲率半径Rが0.1mm以上であることで感光ドラム基体の搬送時に端面の変形が生じ難いし、曲率半径Rが1.0mm以下であることで感光ドラム基体を洗浄槽等の槽から引き上げた際の液切れ性をより向上させることができる。中でも、前記曲面部11の表面を形成する曲面の曲率半径Rは0.2mm〜0.4mmの範囲に設定されているのが特に好ましい。
また、前記外側テーパ面13と前記金属管の周側壁2の外面23とがなす角度(鋭角)βが5°〜45°であり、前記内側テーパ面12と前記金属管の周側壁2の内面22とがなす角度(鋭角)αが5°〜45°であるのが好ましい。5°以上であることで当該端面の加工性を向上できると共に、45°以下であることで端面の全体形状がフラットに近い形状になるのを回避できて、感光ドラム基体を洗浄槽等の槽から引き上げた際の液切れ性をより向上させることができる。中でも、前記外側テーパ面13と前記金属管の周側壁2の外面23とがなす角度(鋭角)βが10°〜30°であり、前記内側テーパ面12と前記金属管の周側壁2の内面22とがなす角度(鋭角)αが10°〜30°であるのが特に好ましい。
また、前記外側テーパ面13の基端位置53から前記曲面部11の最突出位置51までの管長さ方向Lにおける突出長さNが0.2mm〜3.0mmであり、前記内側テーパ面12の基端位置52から前記曲面部11の最突出位置51までの管長さ方向Lにおける突出長さMが0.2mm〜3.0mmであるのが好ましい。前記突出長さが3.0mm以下であることで当該端面の加工性を向上できると共に、突出長さが0.2mm以上であることで端面の全体形状がフラットに近い形状になるのを回避できて、感光ドラム基体を洗浄槽等の槽から引き上げた際の洗浄液等の液の液切れ性をより向上させることができる。中でも、前記外側テーパ面13の基端位置53から前記曲面部11の最突出位置51までの管長さ方向Lにおける突出長さNが0.5mm〜2.0mmであり、前記内側テーパ面12の基端位置52から前記曲面部11の最突出位置51までの管長さ方向Lにおける突出長さMが0.5mm〜2.0mmであるのが特に好ましい。
前記曲面部11の縦断面形状は、曲面部の曲率半径Rが0.1mm〜1.0mmになっている限りにおいて特に限定されないが、例えば、円弧形状、楕円形状等が挙げられる。
本発明において、前記感光ドラム基体(金属管)1の外径は、特に限定されるものではないが、通常は、10mm〜50mmに設定される。また、前記感光ドラム基体1の長さは、特に限定されるものではないが、通常は、200mm〜500mmに設定される。また、前記金属管の周側壁2の壁厚さtは、特に限定されるものではないが、通常は、0.5mm〜2.0mmに設定される。
また、前記感光ドラム基体(金属管)1としては、Al−Mn系合金、Al−Mg系合金、Al−Mg−Si系合金または純Alからなる管が、好適に用いられるが、特にこれら例示のものに限定されるものではない。
なお、上記実施形態(図4)では、角度αと角度βが同一で、突出長さMと突出長さNが同一である左右対称形状に構成されているが、特にこのような左右対称形状に限定されるものではなく、例えば、角度αと角度βが異なり、突出長さMと突出長さNが異なる左右非対称形状(曲面部の最突出位置が、当該端面における管径方向Kの中心位置になっていてもよいし、当該端面における管径方向Kの非中心位置になっていてもよい)、角度αと角度βが異なり、突出長さMと突出長さNが同一である左右非対称形状等を含む各種の左右非対称形状に構成されていてもよい。
また、上記実施形態(図4)では、金属管の端面が、外側テーパ面13および内側テーパ面12を備えた形状が採用されているが、このような外側テーパ面13および内側テーパ面12は必須の構成ではなく、例えば、図5に示すように、端面が、外側テーパ面13および内側テーパ面12を備えておらず、感光ドラム基体1の管の長さ方向Lの少なくとも一端側の端面が、管の径方向Kの全体にわたって円弧形状等の曲面部11で形成されていてもよい。或いは、前記外側テーパ面13に代えて、内方に凹む湾曲傾斜面を採用し、前記内側テーパ面12に代えて、内方に凹む湾曲傾斜面を採用してもよい。前記湾曲傾斜面は、僅かに内方に凹む湾曲面(緩やかに湾曲する湾曲面)であるのが好ましい。
図4、5に示すような感光ドラム基体1の端部の面取り形状は、特に限定されるものではないが、例えば、切削加工、鍛造加工等によって形成することができる。
なお、図5は、本発明に係る感光ドラム基体1を洗浄槽から引き上げた際の基体1の端面での洗浄液の液切れ状態を示す縦断面模式図であり、図6は、従来の感光ドラム基体を洗浄槽から引き上げた際の基体の端面での洗浄液の液切れ状態を示す縦断面模式図であり、本発明では、上記特徴を備えた構成になっているので、端面での付着液90の量が少なくなるのに対し、従来構成では端面での付着液90の量が多くなっている。
次に、本発明の具体的実施例について説明するが、本発明はこれら実施例のものに特に限定されるものではない。
<実施例1>
Mn:1.12質量%、Si:0.11質量%、Fe:0.39質量%、Cu:0.16質量%、Zn:0.01質量%、Mg:0.02質量%を含有し、残部がAl及び不可避不純物からなるビレットを、押出温度520℃、押出速度5m/分で押出加工することによって、アルミニウム押出素管(外径40mm、管壁厚さ2.0mm)を得た。得られたアルミニウム押出素管を切断機で切断して押出素管を得、この押出素管を引抜速度10m/分で引き抜き加工及び切断加工することによって、長さ300mmのアルミニウムED管(外径25mm、管壁厚さt=0.70mm)を得た。
次に、得られたアルミニウムED管の長さ方向Lの両端部に対して切削加工を行うことによって両端部の面取り加工を行い、図4に示すような端部面取り形状を備えた感光ドラム基体1を得た。
前記感光ドラム基体(金属管)1では、管の周側壁2における管長さ方向Lの両端面における管の径方向Kの中間部に縦断面円弧形状の曲面部11が形成され、前記両端面における前記曲面部11より管の径方向外方側が、管の径方向Kの外から内に向けて前記管長さ方向Lの外方に向けて傾斜する外側テーパ面13に形成されると共に、前記両端面における前記曲面部11より管の径方向内方側が、管の径方向Kの外から内に向けて前記管長さ方向Lの内方に向けて傾斜する内側テーパ面12に形成されており(図3、図4参照)、曲面部11の表面の曲面の曲率半径Rが0.2mmであり、内側テーパ面12と金属管の周側壁2の内面22とがなす角度(鋭角)αが10度であり、外側テーパ面13と金属管の周側壁2の外面23とがなす角度(鋭角)βが10度であり、内側テーパ面12の基端位置52から曲面部11の最突出位置51までの管長さ方向Lにおける突出長さMが1.06mmであり、外側テーパ面13の基端位置53から曲面部11の最突出位置51までの管長さ方向Lにおける突出長さNが1.06mmである(図4参照)。
<実施例2>
曲面部11の表面の曲面の曲率半径Rを0.3mm、突出長さMを0.57mm、突出長さNを0.57mmに設計した以外は、実施例1と同様にして、管長さ方向の両端部が図4に示すような端部面取り形状を備えた感光ドラム基体1を得た。
<実施例3>
曲面部11の表面の曲面の曲率半径Rを0.8mm、突出長さMを0.20mm、突出長さNを0.20mmに設計した以外は、実施例1と同様にして、管長さ方向の両端部が図4に示すような端部面取り形状を備えた感光ドラム基体1を得た。
<実施例4>
内側テーパ面12と金属管の周側壁の内面22とがなす角度(鋭角)αを20度、外側テーパ面13と金属管の周側壁の外面23とがなす角度(鋭角)βを20度、突出長さMを0.59mm、突出長さNを0.59mmに設計した以外は、実施例1と同様にして、管長さ方向の両端部が図4に示すような端部面取り形状を備えた感光ドラム基体1を得た。
<実施例5>
内側テーパ面12と金属管の周側壁の内面22とがなす角度(鋭角)αを35度、外側テーパ面13と金属管の周側壁の外面23とがなす角度(鋭角)βを35度、突出長さMを0.32mm、突出長さNを0.32mmに設計した以外は、実施例1と同様にして、管長さ方向の両端部が図4に示すような端部面取り形状を備えた感光ドラム基体1を得た。
<実施例6>
金属管の両端部の面取り形状を図5に示すような端部面取り形状とした以外は、実施例1と同様にして、感光ドラム基体1を得た。得られた感光ドラム基体1において、両端面は、外側テーパ面および内側テーパ面を備えておらず、感光ドラム基体1の両端面が、縦断面が曲率半径0.35mmの円弧形状である曲面部11のみで形成されている(図5参照)。この感光ドラム基体1において突出長さPは0.35mmである。
<比較例1>
金属管の両端部の面取り形状を図6に示すような端部面取り形状とした以外は、実施例1と同様にして、感光ドラム基体を得た。得られた感光ドラム基体1は、その両端面において、管の径方向の中間部に平面からなる平面部81が形成され、端面における前記平面部81より管径方向の外方側が、管の径方向の外から内に向けて管長さ方向の外方に向けて傾斜する外側面取り面83に形成されると共に、端面における前記平面部81より管径方向の内方側が、管の径方向の外から内に向けて管長さ方向の内方に向けて傾斜する内側面取り面82に形成されており、前記平面部81の径方向の長さ(幅)Wが0.3mmであり、内側面取り面82の基端位置から平面部81の位置までの管長さ方向における突出長さVが0.2mmである(図6参照)。
上記のようにして得られた各感光ドラム基体について洗浄時の液切れ性を下記評価法に基づいて評価した。評価結果を表1に示す。
<液切れ性評価法>
洗浄前の乾燥状態の感光ドラム基体の質量(洗浄前質量)を予め測定しておき、次いで濃度5.0質量%の界面活性剤水溶液(洗浄液)が充填された洗浄槽に感光ドラム基体を2分間浸漬した後、洗浄槽から感光ドラム基体を取り出し、取り出した感光ドラム基体をその一端部を下側にして、他端部を上側にして立てた状態で30秒間保持した後、感光ドラム基体の質量(洗浄後質量)を測定し、この「洗浄後質量」から「洗浄前質量」を差し引くことにより「洗浄液の持出量」を求めた。この洗浄液の持出量が少ない程、洗浄液の液切れ性がよい。
また、乾燥状態の感光ドラム基体の質量(すすぎ前質量)を予め測定しておき、次いで純水からなるすすぎ液が充填された最終すすぎ槽に感光ドラム基体を2分間浸漬した後、最終すすぎ槽から感光ドラム基体を取り出し、取り出した感光ドラム基体をその一端部を下側にして、他端部を上側にして立てた状態で30秒間保持した後、感光ドラム基体の質量(すすぎ後質量)を測定し、この「すすぎ後質量」から「すすぎ前質量」を差し引くことにより「すすぎ液の持出量」を求めた。このすすぎ液の持出量が少ない程、すすぎ液の液切れ性がよい。
なお、上記液切れ性評価法において、感光ドラム基体を保持等する際には、感光ドラム基体に直接手で触れることのないように、接触面が清浄なクランプで保持等するようにした。
Figure 0006637731
表1から明らかなように、本発明の実施例1〜6の感光ドラム基体は、洗浄槽からの洗浄液の持出量(付着量)および最終すすぎ槽からのすすぎ液の持出量(付着量)がともに少なく、液切れ性がよい。従って、本発明の感光ドラム基体を用いれば、洗浄の際に次槽を含む下槽への液の持ち出しを低減できて、各槽での液の汚染が抑制され得て、洗浄性の向上および洗浄液の長寿命化を図ることができる。
これに対し、従来の端部面取り構造を採用した比較例1の感光ドラム基体は、実施例1〜6との相対比較において、洗浄槽からの洗浄液の持出量および最終すすぎ槽からのすすぎ液の持出量がともに多く、液切れ性が悪い。
なお、実施例1〜6、比較例1のいずれにおいても、洗浄槽からの洗浄液の持出量は、最終すすぎ槽からのすすぎ液の持出量よりも多い関係になっているが、これは、洗浄液は界面活性剤を含有しているのに対し、すすぎ液は界面活性剤を含有しない、という液の組成(含有成分)が異なることによる表面張力の相違に起因するものと考えられる。
本発明に係る感光ドラム基体は、例えば複写機、プリンタ、ファクシミリ等の電子写真装置のOPC感光ドラム用の基体として好適に用いられる。
1…感光ドラム基体
2…周側壁
11…曲面部
12…内側テーパ面
13…外側テーパ面
22…金属管の周側壁の内面
23…金属管の周側壁の外面
51…曲面部の最突出位置
52…内側テーパ面の基端位置(内側テーパ面と金属管の周側壁の内面との交差位置)
53…外側テーパ面の基端位置(外側テーパ面と金属管の周側壁の外面との交差位置)
K…径方向(金属管の径方向)
L…長さ方向(金属管の長さ方向)
M…突出長さ
N…突出長さ
α…内側テーパ面と金属管の周側壁の内面とがなす角度(鋭角)
β…外側テーパ面と金属管の周側壁の外面とがなす角度(鋭角)

Claims (4)

  1. 金属管からなり、前記金属管の周側壁における管の長さ方向の少なくとも一端側の端面が、前記長さ方向の外方に向けて膨らむ曲面部を少なくとも有し、
    前記金属管の周側壁における前記長さ方向の少なくとも一端側の端面における径方向の中間部に前記曲面部が形成され、前記端面における前記曲面部より径方向外方側が、径方向の外から内に向けて前記長さ方向の外方へ傾斜する外側テーパ面に形成されると共に、前記端面における前記曲面部より径方向内方側が、径方向の外から内に向けて前記長さ方向の内方へ傾斜する内側テーパ面に形成されていることを特徴とする感光ドラム基体。
  2. 前記外側テーパ面と前記金属管の周側壁の外面とがなす角度(鋭角)が5°〜45°であり、前記内側テーパ面と前記金属管の周側壁の内面とがなす角度(鋭角)が5°〜45°であり、
    前記外側テーパ面の基端位置から前記曲面部の最突出位置までの前記長さ方向における突出長さが0.2mm〜3.0mmであり、前記内側テーパ面の基端位置から前記曲面部の最突出位置までの前記長さ方向における突出長さが0.2mm〜3.0mmである請求項1に記載の感光ドラム基体。
  3. 金属管からなり、前記金属管の周側壁における管の長さ方向の少なくとも一端側の端面が、前記長さ方向の外方に向けて膨らむ曲面部のみで形成されていることを特徴とする感光ドラム基体。
  4. 前記曲面部の表面を形成する曲面の曲率半径が0.1mm〜1.0mmである請求項1〜3のいずれか1項に記載の感光ドラム基体。
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