JP6637670B2 - 洗面ボウル - Google Patents

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Description

本発明は、例えば洗面台等に設置される洗面ボウルに関し、特に、オーバーフローを防止するためのオーバーフロー装置を備えた構造の技術分野に属する。
一般に、洗面ボウルには、底部に排水口が設けられており、排水口は排水管を介して排水トラップに接続されている。特許文献1の洗面ボウルには、底部の排水口周縁部から下方へ延出する筒状の延出部が設けられている。延出部の下端部に設けられたフランジと、排水管の上端部に設けられたフランジとを重ね合わせた状態でナットによって締結することにより、延出部と排水管とが接続される。
また、特許文献2の洗面ボウルは、排水口の上方にオーバーフローを防止するためのオーバーフロー口が設けられている。オーバーフロー口には、洗面ボウルの裏側に配設される導水管部の上流端部が接続されている。この洗面ボウルの底部には、排水口に接続される別部材からなる筒状の排水口部が下方へ突出するように設けられている。排水口部には、導水管部の下流端部が接続される接続筒部が側方へ突出するように設けられており、オーバーフロー口に流入した水は導水管部を流通して排水口部へ流れ込んで排水される。
特開2013−104202号公報 特開2009−155917号公報
ところで、特許文献1のように洗面ボウルの排水口は排水管を介して排水トラップと接続されているのが一般的であるが、オーバーフロー口を設ける場合には、特許文献2のように排水トラップに至るまでの間に導水管部の下流端部を接続する必要がある。ところが、特許文献2では、排水口と排水管との間に排水口部を設け、この排水口部にオーバーフロー口から延びる導水管部の下流端部を接続するようにしている。排水口部は、洗面ボウル及び排水管とは別に構成された部材からなるものであるため、排水口部と洗面ボウルの排水口との接合部分において排水通路内面に段差ができてしまう。通路内面に段差ができると、その段差が小さな段差であったとしても、段差に汚れが付着しやすくなり、汚れが一旦付着するとその汚れに更に別の汚れが付着していき、手入れが煩雑になるという問題がある。
また、特許文献2のように別部材の排水口部を設けることで漏水防止用のシール構造が必要な箇所が増えることになり、構造が複雑化するとともに、部品点数が増加して組み付け作業性が悪化する。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、排水通路内面に形成される段差を少なくして汚れの付着を抑制するとともに、部品点数を削減して構造をシンプルにし、組み付け作業性を良好にすることにある。
上記目的を達成するために、本発明では、洗面ボウルに排水筒部を一体成形し、排水筒部の周壁部に、オーバーフロー用導水管の下流端部が接続されるオーバーフロー接続管部を一体成形するようにした。
第1の発明は、
底部に排水口が形成され、該排水口よりも上側にオーバーフローを防止するためのオーバーフロー口が形成された洗面ボウルにおいて、
上記洗面ボウルは、基材と、該基材の表側に設けられた表面層と、上記オーバーフロー口に接続されるオーバーフロー用導水管と、上下方向に移動可能な排水栓と、該排水栓を支持する支持部材とを備え、
上記洗面ボウルには、上記基材と上記表面層とで構成され、上記排水口の周縁部から下方へ突出する排水筒部が一体成形され、
上記排水筒部の内面における上部には、上側第1段部と、該上側第1段部から下方に離れた上側第2段部とが形成され、該上側第2段部の内径は、上記上側第1段部の内径よりも小さく設定され、該上側第1段部(15a)の内径は、上記排水口(11)の内径よりも小さく設定され、
上記排水筒部(15)における上記上側第1段部(15a)が形成された部位の内面及び上記上側第2段部(15b)が形成された部位の内面は、共に凹状の湾曲面で構成され、さらに、上記排水筒部(15)における上記上側第1段部(15a)が形成された部位の内面と、上記上側第2段部(15b)が形成された部位の内面との間の部位は凸状の湾曲面で構成され、上記凹状の湾曲面と、上記凸状の湾曲面とは互いに連続しており、
上記排水筒部の内面における上記上側第2段部から下方に離れた部位には、下側段部が形成され、
上記排水栓は、上記上側第1段部に上方から嵌まる円板部を備え、
上記支持部材は、上記円板部よりも下方に配置されるとともに、上記排水筒部の内部において上記上側第2段部と上記下側段部との間に収容され、
上記支持部材の上部及び下部には、それぞれ、上記排水筒部の内面に接触する上側突出部及び下側突出部が形成され、該上側突出部及び該下側突出部には、水が流通可能な貫通孔がそれぞれ形成され、
上記排水筒部の下流端部には、排水トラップに接続される排水トラップ接続管が設けられ、
上記排水筒部の周壁部における上記上側突出部と上記下側突出部の間の部位には、上記オーバーフロー用導水管の下流端部が接続されるオーバーフロー接続管部が上記排水筒部の内部に連通するように一体成形され、
上記オーバーフロー接続管部は、上記基材によって構成され、
上記排水筒部の外面には、該排水筒部を構成する上記基材に、上記排水トラップ接続管を締結固定するためのナットが螺合するネジ部が形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、排水口に流入した水は、排水筒部に流入した後、排水トラップ接続管から排水トラップに排水される。一方、オーバーフロー口に流入した水は、オーバーフロー用導水管からオーバーフロー接続管部を経て排水筒部に流入した後、排水トラップ接続管から排水トラップに排水される。
槽体には排水筒部が一体成形され、この排水筒部にオーバーフロー接続管部を一体成形するようにしたので、従来例のような別部材で構成する場合に比べて排水通路内面に段差ができにくくなり、その結果、排水通路内面に汚れが付着し難くなる。また、排水筒部及びオーバーフロー接続管部が槽体に一体成形されることになるので、部品点数が削減されるとともに、漏水防止用のシール構造が必要な箇所を減らすことが可能になり、構造がシンプルになる。
また、基材によって槽体の強度を確保し、表面層によって良好な意匠性を実現することが可能になるので、軽量で見栄えのよい槽体になる。そして、強度の高い基材でオーバーフロー接続管部を構成したことで、オーバーフロー接続管部の強度を十分に確保することが可能になる。
また、排水トラップ接続管が排水筒部に対してナットによって締結固定される。このとき、強度の高い基材にネジ部を形成しているので、ネジ部の破損を未然に防止しながら締結力を高めて強固に固定することが可能になる。
第1の発明によれば、排水口の周縁部から下方へ突出する排水筒部を槽体に一体成形し、オーバーフロー用導水管の下流端部が接続されるオーバーフロー接続管部を排水筒部の周壁部に一体成形したので、汚れが排水通路内面に付着するのを抑制できるとともに、部品点数を削減して構造をシンプルにすることができ、組み付け作業性を良好にすることができる。
また、槽体が基材と表面層とを備え、オーバーフロー接続管部が基材によって構成されているので、オーバーフロー接続管部の強度を十分に確保することができる。
また、排水筒部を構成する基材に、排水トラップ接続管を締結固定するためのナットが螺合するネジ部を形成したので、締結力を高めて排水トラップ接続管を強固に固定することができる。
実施形態に係る洗面ボウルの斜視図である。 洗面ボウルの排水口及びその下側の構造を示す断面図である。 洗面ボウルの排水口近傍を金型で成形する要領を示す断面図である。 洗面ボウルの排水口近傍の成形要領を示す断面図である。 洗面ボウルの排水口近傍の断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る洗面ボウル(槽体)1を使用者側から見た斜視図である。洗面ボウル1は、洗面ボウル本体2と、オーバーフロー管(オーバーフロー用導水管)3と、排水トラップ100(図2に示す)に接続される排水トラップ接続管4とを備えており、例えば住宅の洗面所等に設置される洗面台(図示せず)に取り付けられて使用される。尚、この実施形態では、洗面ボウル1を使用者から見たときに奥となる側を単に「奥」といい、手前となる側を単に「手前」といい、使用者から見て右側を単に「右」といい、使用者から見て左側を単に「左」というものとする。
洗面ボウル本体2は、全体として下方へ窪み、かつ、上方に開放する凹形状のボウル部10と、ボウル部10の上端部に一体成形された上板部20とを有しており、図2に示すように、ボウル部10及び上板部20の全体が基材10aと表面層10bとの積層体で構成されている。上板部20は、ボウル部10の上端部から手前側、奥側、左側及び右側にそれぞれ略水平に延びる水平板部21と、水平板部21の奥側の端部から上方へ延びる縦板部22とで構成されている。尚、この実施形態では、ボウル部10と上板部20とを一体成形しているが、これに限らず、ボウル部10と上板部20とを別々に成形した後、接合して一体化するようにしてもよい。また、上板部20は省略してもよい。
ボウル部10は左右方向に長い形状である。ボウル部10の略中央後側部が最も下に位置しており、この最も下に位置する底部には、略円形の排水口11が該底部を構成する基材10a及び表面層10bを上下方向に貫通するように形成されている。従って、排水口11は、基材10aの裏面に開口するとともに、表面層10bの表面にも開口する。
ボウル部10の周壁部は、上記底部から該ボウル部10の周縁部に行くほど上に位置するように滑らかに湾曲している。ボウル部10の周壁部における奥側の部分は上下方向に延びており、この奥側の部分において排水口11よりも上側には、オーバーフロー口12が該周壁部を構成する基材10a及び表面層10bを厚み方向に貫通するように形成されている。オーバーフロー口12は、排水口11が例えば栓や異物等によって閉塞されている状態でボウル部10に水が流入して水位が上昇した際に、ボウル部10から水がオーバーフローするのを防止するための補助的な排水口である。オーバーフロー口12は左右方向に長く延びる形状とされているが、円形等であってもよい。
基材10aは、ボウル部10の裏側から上板部20の裏側に亘って形成されており、ボウル部10及び上板部20の裏面層を構成している。一方、表面層10bは、ボウル部10の表側から上板部20の表側に亘って形成されており、洗面ボウル本体2の使用者から見える部分は全て表面層10bで覆われている。表面層10bは、単色で着色してもよいし、いわゆる人工大理石調に着色してもよい。
基材10aは、例えばポリノルボルネン系樹脂の成形体からなるものであり、厚みは、約2mm〜7mm程度とされている。基材10aの厚みは、洗面ボウル本体2に要求される強度によって変更することが可能であり、上記範囲に限られるものではない。
本実施形態では、ポリノルボルネン系樹脂としては、例えば、ジシクロペンタジエン(DCPD)を主原料としたオレフィン系架橋タイプの熱硬化性樹脂を挙げることができる。ジシクロペンタジエンの線膨張係数は、JIS K7197による測定法で、8.0×10−5mm/mm・Kである。
基材10aとしては、JIS K7197による測定法で得られた線膨張係数が、8.0×10−5mm/mm・K以外のジシクロペンタジエンで成形したものであってもよい。例えば、ガラス繊維や、充填材をジシクロペンタジエンに配合することで、線膨張係数を低くすることが可能であり、その数値としては、例えば4.0×10−5mm/mm・K程度であってもよい。
本実施形態で使用可能なノルボルネン系樹脂は、ノルボルネン環を有するものであればよく、上記したものに限られるものではない。
表面層10bの材料は、BMC(バルクモールディングコンパウンド)又はSMC(シートモールディングコンパウンド)である。表面層10bの厚みは、基材10aよりも薄くすることが可能であり、例えば、約1mm〜5mm程度とされている。表面層10bの厚みは、洗面ボウル本体2に要求される強度や見栄え等によって変更することが可能であり、上記範囲に限られるものではない。
BMCは、例えば、ビニルエステル樹脂(エポキシアクリレート樹脂)、硬化剤、紫外線吸収剤、内部離型剤、低収縮剤、樹脂チップ、増粘剤、有機繊維、充填剤等を混合してなるものであるが、これら全てを混合させなくてもよく、所望の性能を得ることができれば任意のものを省略することもできる。
BMCのトータルの重量を例えば382部としたとき、ビニルエステル樹脂は100部を占めている。ビニルエステル樹脂は、靱性があるとともに、耐汚染性が高いので、洗面ボウル本体2の表面層10bの材料として好ましい。
硬化剤は2部を占めている。紫外線吸収剤は1部を占めている。内部離型剤は、5部を占めている。低収縮剤は、5部を占めている。樹脂チップは、樹脂を細かく砕いたものであり、6部を占めている。増粘剤は、2部を占めている。有機繊維は、例えばビニロン等であり、11部を占めている。充填剤は、例えば水酸化アルミニウム等であり、250部を占めている。BMCには、表に示したもの以外にも、例えば、トナーや重合禁止剤等も混合されている。尚、上記した配合量は、あくまでも一例であり、変更することは可能である。
有機繊維としては、例えば、ポリエステル繊維、フェノール繊維、ポリビニルアルコール繊維、ナイロン繊維等がある。有機繊維の長さは、例えば1mm以上26mm以下に設定されている。有機繊維の長さを短くすれば、成形時のBMCの流動性が高まる反面、長い場合に比べて強度が低下するので、表面層10bの材料としては、上記範囲とするのが成形性と強度を両立できて好ましい。また、有機繊維の直径は、例えば、10μm程度が好ましい。
増粘剤としては、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム等が挙げられる。
充填材としては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、マイカ、タルク、カオリン、クレー、セライト、バーライト、バライタ、シリカ、ケイ砂、アルミニウム、ガラスフリット、アルミナ微粉等であってもよい。
上記BMCの線膨張係数は、JIS K7197による測定法で、4.4×10−5mm/mm・Kである。また、上記BMCは硬化が進むことによって収縮する。これを本明細書では硬化収縮という。この収縮率(硬化収縮率)は、0.52%である。硬化収縮率とは、BMCを所定の型で成形した際、型の内寸をH1とし、成形後の製品の外寸をH2とした際、(H1−H2)/H1×100で算出される値である。
BMCを成形する際には、成形型における成形面温度が100℃以上の高温とされるので、BMCには、硬化が進む過程で、成形面温度の低下による線膨張係数に対応した収縮と、上記硬化収縮との2つの収縮が起こる。これら2つの収縮を合わせたものを成形時収縮という。上記BMCの場合、成形時収縮の値は、11.40×10−5mm/mm・Kとなる。
BMCの成形時収縮の値をYとし、基材4の線膨張係数をXとしたとき、Y/Xは0.75以上1.25以下となるようにX及びYが設定されている。このため、成形時における表面層10bの収縮度合いと基材10aの収縮度合いとの差が小さくなる。従って、洗面ボウル1の変形量を小さくでき、よって、洗面ボウル1の見栄えを良好にできる。
成形時収縮の値、線膨張係数、硬化収縮率は、BMCの各成分の配合割合や配合物によって変更することが可能である。
洗面ボウル本体2の表面層10bの材料によってオーバーフロー口12の内周面が形成されている。すなわち、表面層10bの材料は、オーバーフロー口12の開口部をその表側から裏側へ通って洗面ボウル1の裏側に達するように成形されており、表面層10bの材料によって基材10aにおけるオーバーフロー口12が形成された部分が覆われている。これにより、使用者が洗面ボウル1を表側から見たときに、オーバーフロー口12の内周面は表面層10bの色及び質感となり、基材10aがオーバーフロー口12の内部に見えることはない。
基材10aにおけるオーバーフロー口12の周囲には、他の部位に比べて厚肉な厚肉部14が形成されている。厚肉部14は、基材10aの肉厚を裏側へ向けて拡大させることによって基材10aにおける例えば下側の部位に比べて厚くなっている。従って、基材10aの裏側には厚肉部14を形成したことによる段差ができるが、基材10aの表側には段差ができないようになっている。これにより、厚肉部14の形成が表側の意匠に影響を与えない。
厚肉部14の外形状は、洗面ボウル本体2を奥側から見たときに略矩形状となる。厚肉部14の下縁部は、オーバーフロー口12の下縁部から下方へ離れて左右方向に延びている。厚肉部14の左縁部及び右縁部は、オーバーフロー口12の左縁部及び右縁部からそれぞれ左右方向に離れて上下方向に延びている。厚肉部14の上側は、基材10aにおける上板部20を構成する部位と一体化している。これにより、厚肉部14によって上板部20の補強を行うこともできる。尚、厚肉部14の形成範囲は上記した範囲に限られるものではなく、厚肉部14の上側は上板部20から離れていてもよい。
図2に示すように、洗面ボウル本体10には、排水口11の周縁部から下方へ突出する排水筒部15が一体成形されている。排水筒部15には、排水トラップ接続管4が接続されている。排水筒部15は、基材10aと表面層10bとで構成されており、基材10aは排水筒部15の外面側を構成し、表面層10bは排水筒部15の内面側を構成している。従って、排水筒部15の内面は、全体が表面層10bで覆われることになるので、排水筒部15を上方から見たときに、洗面ボウル本体10と同じ色及び質感となる。
排水筒部15の内面における上部には、上側第1段部15aと上側第2段部15bとが形成されている。上側第1段部15aは、排水筒部15の内面形状を排水口11の径よりも小さくすることによって得られる段部である。上側第2段部15bは、上側第1段部15aから下方に離れた部位に形成されており、排水筒部15の内面形状を上側第1段部15aの径よりも小さくすることによって得られる段部である。上側第2段部15bの形成により、排水筒部15における上側第2段部15bよりも下側が小径となる。上側第1段部15aと上側第2段部15bとは、上下方向に接近している。
排水筒部15の内面における上側第2段部15bよりも下側には、下側段部15cが形成されている。下側段部15cは、排水筒部15の内面形状を上側第2段部15bの径よりも小さくすることによって得られる段部である。下側段部15cは、上側第2段部15bから下方へ所定寸法離れるように位置付けられている。
排水筒部15の外面における下側段部15cよりも下側には、該排水筒部15を構成する基材10aにネジ部15dが形成されている。ネジ部15dは雄ネジを構成する部分であり、排水筒部15の下端部まで連続している。ネジ部15dには、排水トラップ接続管4を締結固定するためのナット43が螺合する。
排水トラップ接続管4は、上下方向に延びる縦管部4aと、縦管部4aの下端部から水平方向に延びる横管部4bとを有する略L字状に屈曲した樹脂製の屈曲管で構成されている。縦管部4aの中心線と、排水筒部15の中心線とは略一致するように配置されている。排水トラップ接続管4の縦管部4aには、樹脂製の挿入管42が同心上に挿入されている。挿入管42の外面と排水トラップ接続管4の縦管部4aの内面とは例えば接着剤等によって液密に接合されている。
挿入管42の上部は、排水トラップ接続管4の縦管部4aの上部から上方へ突出している。挿入管42の上部には、径方向外方へ突出して周方向に延びるフランジ42aが形成されている。フランジ42aの上面は、排水筒部15の下端面と対向するように配置される。挿入管42の上部においてフランジ42aの内方には、上方へ突出して周方向に延びる突条部42bが形成されている。突条部42bの外側においてフランジ42aの上面と排水筒部15の下端面との間には、シール材Sが配設されている。シール材Sは、フランジ42aの上面及び排水筒部15の下端面に沿って環状に延びており、止水性を有する弾性部材等で構成されている。
ナット43は樹脂製であり、中心線が上下方向に延びる姿勢とされ、その上側に、排水筒部15のネジ部15dが螺合する。ナット43の内周面において上下方向の略中央部から下端部まではネジ山が形成されていない領域となっている。また、ナット43の下端部には、径方向内方へ突出する係合突部43aが形成されている。この係合突部43aは、挿入管42のフランジ42aの下面に下方から当接して係合するようになっている。従って、ナット43の係合突部43aを挿入管42のフランジ42aの下面に係合させた状態で該ナット43を排水筒部15のネジ部15dに螺合させると、挿入管42のフランジ42aが上方へ押圧されてシール材Sがフランジ42aの上面と排水筒部15の下端面とで挟持され、これにより、排水トラップ接続管4が排水筒部15に締結固定される。
排水筒部15の横管部4bには、排水トラップ100がナット41によって同様に接続されている。排水トラップ100は従来から周知のものであるため、詳細な説明は省略する。
洗面ボウル本体10には、排水栓50が上下方向に移動可能に設けられている。排水栓50は、排水口11を上方から覆う円板部50aと、円板部50aの下面の略中央部から下方へ突出する突出部50bと、突出部50bから下方へ突出するように、円板部50aに固定された軸50cとを備えている。円板部50aは、排水筒部15の内周面において上側第1段部15aに嵌まるように形成されている。
また、洗面ボウル本体10には、排水栓50を支持する支持部材51が設けられている。支持部材51は、排水筒部15の内部において上側第2段部15bと下側段部15cとの間に収容されている。支持部材51は、上下方向に貫通するように形成された軸挿通孔51aを有している。軸挿通孔51aには、排水栓50の軸50cが挿通しており、この軸50cは軸挿通孔51aの内面を上下方向に摺動可能となっている。
支持部材51の上部及び下部には、それぞれ径方向に突出する上側突出部51b及び下側突出部51cが形成されている。上側突出部51b及び下側突出部51cは、排水筒部15の内面に接触するように形成されている。上側突出部51b及び下側突出部51cが排水筒部15の内面に接触することにより、排水栓50の軸部50cが排水筒部15の中心部で保持される。下側突出部51cは、排水筒部15の下側段部15cに嵌まることで上下方向の位置決めがなされる。
上側突出部51b及び下側突出部51cには、それぞれ貫通孔51d、51eが形成されている。水は貫通孔51d、51eを流通して排水されるようになっている。
排水トラップ接続管4の横管部4bには、排水栓50を開閉するための開閉装置52が設けられている。開閉装置52は、横管部4bの下壁部を貫通するように配設されて該下壁部に固定されている。開閉装置52は、棒材からなる押動部材52aと、押動部材52aを駆動する操作ワイヤ52bとを有している。押動部材52aは、上下方向に延び、排水トラップ接続管4の縦管部4aの内部の中心部に配置されて、上端部が排水栓50の軸50cの下端部に当接するようになっている。操作ワイヤ52bの先端部は、図示しないが洗面ボウル1の上部に配置されて使用者が操作可能となっている。使用者の操作によって操作ワイヤ52bが引っ張られると、図示しないが、押動部材52aが下方に移動して排水栓50が下降し、これにより、排水栓50の円板部50aが排水筒部15の上側第1段部15aに嵌まり、排水口11が閉塞される。一方、使用者の操作によって操作ワイヤ52bが押されると、図2に示すように、押動部材52aが上方に移動して排水栓50が上昇し、これにより、排水栓50の円板部50aが排水筒部15の排水口11から上方に離れて排水口11が開放される。
排水筒部15の周壁部には、オーバーフロー管3の下流端部が接続されるオーバーフロー接続管部16が該排水筒部15の内部に連通するように一体成形されている。オーバーフロー接続管部16は、排水筒部15の基材10aによって構成された円管状の部分であり、排水筒部15の周壁部から奥側へ向けて略水平に延びている。排水筒部15の表面層10bのオーバーフロー接続管部16に対応する部分は、略円形に開口している。オーバーフロー接続管部16の基端部は、排水筒部15に収容されている支持部材51の上側突出部51bと下側突出部51cとの間に位置している。
オーバーフロー接続管部16の先端側をオーバーフロー管3の下流端部に挿入することによってオーバーフロー接続管部16がオーバーフロー管3に接続される。
次に、オーバーフロー接続管部16の成形要領について図3に基づいて説明する。洗面ボウル本体10の成形装置は、表面層10b側を成形する第1金型100と、基材10a側を成形する第2金型101とを備えており。第2金型101にスライド型80を設けておく。スライド型80は、オーバーフロー接続管部16を成形するための凹部81を有しており、オーバーフロー接続管部16の延びる方向に移動するようになっている。基材10aの成形時に、第1金型100と第2金型101とを型締めし、第2金型101内に設けたスライド型80を進出させておき、基材10aを構成する樹脂材を注入(RIM)し、その樹脂が冷却して固化した後に、第1金型100と基材10aとの間に表面層10bを構成する樹脂材を注入(IMC)する。表面層10bが冷却固化した後、脱型可能な位置までスライド型80を後退させて洗面ボウル1を取り出す。この成形時には、排水筒部15の下端部を閉塞するように閉塞部分90も一体成形しておく。脱型後に、図4に符号Aで示すカットラインに沿って閉塞部分90を切除し、排水筒部15を得る。
尚、ネジ部15dは、スライド型80とスライド型85によって排水筒部15の基材10aの外周に一体に形成される。スライド型80とは別にネジ部15dを成形するためのスライド型(図示せず)を設けてもよい。
また、別の成形方法として、基材10aをRIM成形し脱型後、基材10aを圧縮成形型に挿入(インサート)し、表面層10bとしてBMCまたはSMCを圧縮成形により基材10aの表面に積層してもよい。
上記のように構成された洗面ボウル1によれば、排水栓50が開放状態にあるときには、排水口11に流入した水が排水筒部15に流入して支持部材51の貫通孔51d、51eを流通した後、排水トラップ接続管4から排水トラップ100に排水される。一方、オーバーフロー口12に流入した水は、オーバーフロー管3からオーバーフロー接続管部16を経て排水筒部15に流入する。水は、排水筒部15に収容されている支持部材51の上側突出部51bと下側突出部51cとの間に流入し、貫通孔51eを流通した後、排水トラップ接続管4から排水トラップ100に排水される。
洗面ボウル1には排水筒部15が一体成形され、この排水筒部15にオーバーフロー接続管部16を一体成形するようにしたので、排水通路内面が滑らかになる。したがって、従来例のような別部材で構成する場合に比べて排水通路内面に段差ができにくくなるので、排水通路内面に汚れが付着し難くなり、手入れが楽になる。また、排水筒部15及びオーバーフロー接続管部16が洗面ボウル1に一体成形されることになるので、部品点数が削減されるとともに、漏水防止用のシール構造が必要な箇所を減らすことができ、構造をシンプルにすることができる。よって、洗面ボウル1の組み付け作業性を良好にすることができる。
また、基材10aによって洗面ボウル1の強度を確保し、表面層10bによって良好な意匠性を実現することができるので、軽量で見栄えのよい洗面ボウル1にすることができる。そして、強度の高い基材10aでオーバーフロー接続管部16を構成したことで、オーバーフロー接続管部16の強度を十分に確保することができる。
また、排水トラップ接続管4が排水筒部15に対してナット43によって締結固定される。このとき、強度の高い基材10aにネジ部15dを形成しているので、ネジ部15dの破損を未然に防止しながら締結力を高めて強固に固定することができる。
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明に係る洗面ボウルは、例えば、洗面台に配設する洗面ボウルに適用することができる。
1 洗面ボウル(槽体)
10a 基材
10b 表面層
4 排水トラップ接続管
11 排水口
12 オーバーフロー口
15 排水筒部
15d ネジ部
16 オーバーフロー接続管部
43 ナット
100 排水トラップ

Claims (1)

  1. 底部に排水口(11)が形成され、該排水口(11)よりも上側にオーバーフローを防止するためのオーバーフロー口(12)が形成された洗面ボウル(1)において、
    上記洗面ボウル(1)は、基材(10a)と、該基材(10a)の表側に設けられた表面層(10b)と、上記オーバーフロー口(12)に接続されるオーバーフロー用導水管(3)と、上下方向に移動可能な排水栓(50)と、該排水栓(50)を支持する支持部材(51)とを備え、
    上記洗面ボウル(1)には、上記基材(10a)と上記表面層(10b)とで構成され、上記排水口(11)の周縁部から下方へ突出する排水筒部(15)が一体成形され、
    上記排水筒部(15)の内面における上部には、上側第1段部(15a)と、該上側第1段部(15a)から下方に離れた上側第2段部(15b)とが形成され、該上側第2段部(15b)の内径は、上記上側第1段部(15a)の内径よりも小さく設定され、該上側第1段部(15a)の内径は、上記排水口(11)の内径よりも小さく設定され、
    上記排水筒部(15)における上記上側第1段部(15a)が形成された部位の内面及び上記上側第2段部(15b)が形成された部位の内面は、共に凹状の湾曲面で構成され、さらに、上記排水筒部(15)における上記上側第1段部(15a)が形成された部位の内面と、上記上側第2段部(15b)が形成された部位の内面との間の部位は凸状の湾曲面で構成され、上記凹状の湾曲面と、上記凸状の湾曲面とは互いに連続しており、
    上記排水筒部(15)の内面における上記上側第2段部(15b)から下方に離れた部位には、下側段部(15c)が形成され、
    上記排水栓(50)は、上記上側第1段部(15a)に上方から嵌まる円板部(50a)を備え、
    上記支持部材(51)は、上記円板部(50a)よりも下方に配置されるとともに、上記排水筒部(15)の内部において上記上側第2段部(15b)と上記下側段部(15c)との間に収容され、
    上記支持部材(51)の上部及び下部には、それぞれ、上記排水筒部(15)の内面に接触する上側突出部(51b)及び下側突出部(51c)が形成され、該上側突出部(51b)及び該下側突出部(51c)には、水が流通可能な貫通孔(51d、51e)がそれぞれ形成され、
    上記排水筒部(15)の下流端部には、排水トラップ(100)に接続される排水トラップ接続管(4)が設けられ、
    上記排水筒部(15)の周壁部における上記上側突出部(51b)と上記下側突出部(51c)の間の部位には、上記オーバーフロー用導水管(3)の下流端部が接続されるオーバーフロー接続管部(16)が上記排水筒部(15)の内部に連通するように一体成形され、
    上記オーバーフロー接続管部(16)は、上記基材(10a)によって構成され、
    上記排水筒部(15)の外面には、該排水筒部(15)を構成する上記基材(10a)に、上記排水トラップ接続管(4)を締結固定するためのナット(43)が螺合するネジ部(15d)が形成されていることを特徴とする洗面ボウル(1)。
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