JP6637573B2 - 吸着剤の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、セルロースを原料とした活性炭からなる経口投与用医薬用吸着剤の製造方法に関し、特に、簡易な工程で毒性物質の吸着性能に優れたセルロース由来の活性炭からなる経口投与用医薬用吸着剤を得ることのできる製造方法に関する。
腎疾患又は肝疾患の患者は、血液中に毒性物質が蓄積し、その結果として尿毒症や意識障害等の脳症を引き起こす。これらの患者数は年々増加する傾向にある。患者の治療には、毒性物質を体外へ除去する血液透析型の人工腎臓等が使用される。しかしながら、このような人工腎臓は、安全管理上から取り扱いに専門技術者を必要とし、また血液の体外への取り出しに際し、患者の肉体的、精神的、及び経済的負担を要することが問題視されており、必ずしも満足すべきものではない。
人工臓器に代わる方法として、経口で摂取し体内で毒性物質を吸着し、体外に排出する経口投与用吸着剤が開発されている(特許文献1、特許文献2等参照)。そして、石油系炭化水素(ピッチ)等を原料物質とし、比較的粒径が均一となるように調整し、炭化、賦活させた抗ネフローゼ症候群剤が報告されている(例えば、特許文献3参照)。また、活性炭自体の粒径を比較的均一化するとともに、当該活性炭における細孔容積等の分布について調整を試みた経口投与用吸着剤が報告されている(特許文献4参照)。このように、薬用活性炭は、比較的粒径を均一にすることに伴い、腸内の流動性の悪さを改善し、またこれと同時に細孔を調整することにより当該活性炭の吸着性能の向上を図った。そこで、多くの軽度の慢性腎不全患者に服用されている。
薬用活性炭には、尿毒症の原因物質やその前駆物質に対する迅速かつ効率的な吸着が要求される。しかしながら、既存の薬用活性炭では、形状を球形のまま粒径を小さくすることは難しい。また、従来の薬用活性炭における細孔の調整は良好とはいえず、吸着性能は必ずしも十分ではないので、一日当たりの服用量を多くしなければならない。特に、慢性腎不全患者は水分の摂取量を制限されているため、少量の水分により嚥下することは患者にとって大変な苦痛となっていた。
そして、出願人により経済的かつ環境負荷を抑え、選択吸着性に優れた経口投与用医薬用吸着剤の製造方法が開発され(特許文献5、特許文献6参照)、天然物由来成分であるセルロースを原料とする球状活性炭の経口投与用医薬用吸着剤を得るに至っていた。
前掲のセルロース由来の経口投与用医薬用吸着剤の製造方法により製造された活性炭よりなる経口投与用医薬用吸着剤は、少ない服用量でありながら除去すべき毒素の吸着容量及び選択吸着性に優れ、医薬用吸着剤の用途として非常に有望であるといえた。
特許第3835698号公報 特開2008−303193号公報 特開平6−135841号公報 特開2002−308785号公報 特許第5984352号 特許第5985027号
本発明は、経済的かつ環境負荷を抑えた医薬用吸着剤を製造することができ、簡易な工程であっても、活性炭の毒性物質の吸着性能及び選択吸着性を維持しつつも歩留まりが良い経口投与用医薬用吸着剤の製造方法を提供する。
すなわち、第1の発明は、BET比表面積を700〜3000m2/g、平均粒径を100〜1100μm、表面酸化物量を0.05meq/g以上、充填密度を0.4〜0.8g/mL及び平均細孔直径が1.5〜3.0nmであって、経口投与用医薬用吸着剤である球状活性炭の製造に際し、原料である精製セルロース又は再生セルロースに、1000℃未満で気化する難燃剤を添着させ、窒素雰囲気下300〜700℃で炭化し、750〜1000℃で水蒸気賦活を行い、酸洗浄を行わなくともJIS K 1474−1(2014)に準拠した測定における強熱残分が4%未満とする球状活性炭を得ることを特徴とする経口投与用医薬用吸着剤の製造方法に係る。
第2の発明は、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、臭化アンモニウム、テトラブロモビスフェノールA若しくは塩酸グアニジンのいずれか一又は複数である第1の発明に記載の経口投与用医薬用吸着剤の製造方法に係る。
第3の発明は、前記球状活性炭が、経口投与用腎疾患又は経口投与用肝疾患のための治療剤又は予防剤である第1又は2の発明に記載の経口投与用医薬用吸着剤の製造方法に係る。
第1の発明に係る経口投与用医薬用吸着剤の製造方法によると、BET比表面積を700〜3000m2/g、平均粒径を100〜1100μm、表面酸化物量を0.05meq/g以上、充填密度を0.4〜0.8g/mL及び平均細孔直径が1.5〜3.0nmであって、経口投与用医薬用吸着剤である球状活性炭の製造に際し、原料である精製セルロース又は再生セルロースに、1000℃未満で気化する難燃剤を添着させ、窒素雰囲気下300〜700℃で炭化し、750〜1000℃で水蒸気賦活を行い、酸洗浄を行わなくともJIS K 1474−1(2014)に準拠した測定における強熱残分が4%未満とする球状活性炭を得るため、経済的かつ環境負荷を抑えた治療剤又は予防剤として有望な経口投与用医薬用吸着剤を製造することができ、簡易な工程であっても、活性炭の毒性物質の吸着性能を維持しつつも強熱残分を低くすることができ、歩留まりが良く経済的であり、活性炭の吸着性能が高くなる。
第2の発明に係る経口投与用医薬用吸着剤の製造方法によると、第1の発明において、前記難燃剤が塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、臭化アンモニウム、テトラブロモビスフェノールA若しくは塩酸グアニジンのいずれか一又は複数であるため、経済的かつ環境負荷を抑えた医薬用吸着剤を製造することができ、簡易な工程であっても、活性炭の毒性物質の吸着性能を維持しつつも強熱残分を低くすることができ、歩留まりが良い。
第3の発明に係る経口投与用医薬用吸着剤の製造方法によると、第1又は2の発明において、前記球状活性炭が、経口投与用腎疾患又は経口投与用肝疾患のための治療剤又は予防剤であるため、腎疾患又は肝疾患の原因物質を吸着する効果が高く、治療剤又は予防剤として有望な経口投与用医薬用吸着剤を提供できる。
本発明の製造方法により製造された医薬用吸着剤は、出発原料を再生セルロースとし、当該セルロース原料を炭化し、賦活することにより細孔を発達させた球状の活性炭である。原料の再生セルロースとは、従来公知のビスコース法や銅アンモニア法によりパルプから調製された高純度セルロースである。
あるいは、NMMO(N−メチルモルフォリンオキシド)、BMIMCL(1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド)等のイオン液体を用いてパルプを溶解後に調製したセルロースである。セルロース溶液粘度調整及びセルロース凝固物の細孔分布調整のため、原料となるセルロースに可溶性又は水不溶性デンプンを20重量%以下、添加することもできる。さらに、賦活された活性炭の強度をさらに高めるため、セルロースファイバー又はシリカ等の無機ファイバーを20重量%以下、フィラーとして添加することもできる。
再生セルロースの形状については、医薬用吸着剤としての服用を念頭に置くと、粒状であることが好ましい。特に腸管内での流動性を勘案すると医薬用活性炭に好適形状は球状である。再生セルロース等は、水又は強酸下で凝固することにより得ることができる。所定濃度のビスコース溶液が水又は強酸の凝固液内に滴下、あるいは公知の方法により凝固浴内へと噴霧、捕捉されることにより、簡単に球形状のセルロース粒子となる。球形状のセルロース粒子の平均粒径は、ビスコース溶液の濃度、粘度、凝固時の液吐出ノズルの口径、凝固液の回転速度等により任意に調整される。最終的に平均粒径として100〜1100μmの活性炭が得られるようセルロース溶液の吐出装置は調整される。炭化前の乾燥した球状セルロースの段階では150〜2000μmの粒径である。
セルロース粒子は、化粧品用粉体や医薬品賦形物等の用途が一般的と考えられている。セルロース粒子には柔軟性や自己崩壊性が要求されているため、特段、硬度までは期待されていない。また、微結晶セルロースの微粒子は医薬品の球状体化等の成形促進剤として用いられ、薬剤とともに製剤化され薬剤の核となる。しかしながら、微結晶セルロースの場合、一定の粒子径、硬さの球状セルロース粒子を調製することができても、体内での硬度維持は期待できない。
その一方、セルロースは天然物由来成分であり原料調達、原料調製の負荷が小さい利点がある。また、フェノール系樹脂の活性炭と比較して賦活に要する時間が短い。そこで、発明者らは、セルロースを溶解する際の濃度制御、ビスコースの分子重合度の調節、あるいは硬度を高めるための不燃化処理成分の配合・含浸等により、粒子径、硬さの調整を広い範囲で調整できることを明らかにした。その上で得られたセルロースの球状物を炭化・賦活することにより、従来の技術では困難であったセルロース原料を用いながらも所望の硬度を有する球状活性炭の医薬用吸着剤を得るに至った。
医薬用吸着剤の主成分となる球状活性炭について、その製造方法から説明する。前記の再生セルロースからなる球状セルロースは、円筒状レトルト電気炉等の焼成炉内に収容され、炉内を窒素雰囲気下とし300ないし700℃において炭化され、球状炭化セルロースとなる。
あるいは、前記の再生セルロースからなる球状セルロースは、1000℃未満で気化する難燃剤、例えば、塩化アンモニウム若しくは硫酸アンモニウムの溶液や、溶媒をメタノールとするテトラブロモビスフェノールA溶液又はこれらの混合液中に含浸される。その後、この球状セルロースは、円筒状レトルト電気炉等の焼成炉内に収容され、炉内を窒素雰囲気下とし300ないし700℃において炭化され、球状炭化セルロースとなる。前記の溶液への含浸は球状セルロースを難燃性にする目的で行われる。
前述のいずれの過程により得られた球状炭化セルロースは、750ないし1000℃、好ましくは800ないし1000℃、さらには850ないし950℃において水蒸気賦活される。賦活時間は生産規模、設備等によるものの、0.5ないし50時間である。
前述の製造方法によれば、燃焼後の灰分が非常に少なく、歩留まりが向上する。原料のセルロースを1000℃未満で気化する難燃剤に含浸させることにより、難燃剤が熱分解されるため、強熱残分として残らず、酸洗浄及び熱処理が不要となり、省工程化が可能となる。つまり、1000℃未満で気化する難燃剤を使用することによって、添加した難燃剤の成分が固形分として残留せず、灰分が少なくなると考えられる。
1000℃未満で気化する難燃剤が、例えば、塩化アンモニウムであれば最終的に塩化水素とアンモニアに、硫酸アンモニウムであれば硫黄酸化物とアンモニアに、臭化アンモニウムであれば臭化水素とアンモニアに、テトラブロモビスフェノールAであれば脱臭素反応により臭化水素、臭素ガス及び分解生成するブロモフェノール類へと熱分解され、揮発することによって、燃焼後の強熱残分を非常に低くすることができると考えられる。さらに、塩酸グアニジンであれば、塩化水素と炭酸ガス並びにアンモニアに分解され、先の難燃剤と同様に揮発することによって、燃焼後の強熱残分を非常に低くすることができると考えられる。つまり、省工程化しつつも高純度の球状活性炭を得ることができる。これらの難燃剤は複数を混合して使用されることも可能である。
例えば、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第41条により、医薬品の性状及び品質の適正を図るため厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて定めた医薬品の規格基準書である日本薬局方における薬用炭の強熱残分が4.0%未満であるという規格を、当該製造方法によって得られた球状活性炭は容易に満たすことが可能である。このため、当該製造方法によれば、従来必要としていた酸洗浄及び熱処理工程を省略して簡易な工程でありながら、高純度の球状活性炭を得ることができる。また、炭化時に使用する炉は、腐食されないため長期的に使用が可能となり経済的である。
いずれの製造方法においても、球状活性炭はふるい等により篩別され、球状活性炭としての粒子径の調整、分別される。こうして本発明の製造方法により製造された医薬用吸着剤である球状活性炭が得られる。篩別により、吸着速度が遅く、吸着力を十分に発揮できない粒子径の大きい活性炭は取り除かれる。
前述の製造方法から得られた球状活性炭には、後記する実施例に掲げる肝機能障害や腎機能障害の原因物質を吸着し、かつ生体に必要な酵素の吸着を極力抑制すること、すなわち選択的吸着性能を向上させること、また比較的少ない服用量で十分な吸着性能を発揮することが求められる。具備すべき性質の調和範囲を見いだすべく、医薬用吸着剤は、〔1〕平均細孔直径、〔2〕BET比表面積、〔3〕平均粒径、〔4〕表面酸化物量、〔5〕充填密度の指標で規定される。そして、後記する実施例の傾向等から明らかなとおり、各指標の好適な範囲値が導出される。なお、以下に記載する前記活性炭の物性等の測定方法及び諸条件等は、実施例において詳述する。
まず、〔1〕平均細孔直径は1.5〜3.0nmに規定される。平均細孔直径が1.5nm未満の場合、毒性物質の吸着性能が低下するため好ましくない。逆に平均細孔直径が3.0nmを超える場合、生体に必要な酵素、多糖類等の高分子を吸着する細孔が多く存在してしまうため好ましくない。このため、平均細孔直径は前記の範囲が好適となり、より好ましくは、1.6〜2.0nmである。
〔2〕BET比表面積は700〜3000m2/gに規定される。BET比表面積が700m2/g未満の場合、毒性物質の吸着性能が低下するため好ましくない。BET比表面積が3000m2/gを超える場合、充填密度が悪化することに加えて細孔容積が大きくなることから球状活性炭自体の強度が悪化し易くなる。そこで、BET比表面積は、前記の範囲が好適となり、好ましくは900〜2400m2/g、より好ましくは1000〜2000m2/gである。
〔3〕平均粒径は100〜1100μmに規定される。平均粒径が100μm未満の場合、消化酵素等の有用物質の吸着が生じやすく選択吸着性の面から好ましくない。また、平均粒径100μm未満、例えば20μmについては、理論上想定することはできるものの、現実には製造が困難である。平均粒径が1100μmを超える場合、粒子が大きくなりすぎ相対的に表面積が減少するため吸着速度が低下する。そこで、平均粒径は前記の範囲が好適となり、好ましくは100〜1000μm、より好ましくは150〜700μmである。本明細書における「平均粒径」とは、後出の実施例のレーザー光散乱式粒度分布測定装置を用いてレーザー回折・散乱法によって求めた粒度分布における積算値50%での粒径を意味する。
〔4〕表面酸化物量は0.05meq/g以上に規定される。球状活性炭表面の表面酸化物量の増加とは、活性炭表面にイオン性の官能基を増加させることである。このため、イオン性有機化合物の吸着性能を向上させる上で表面酸化物量が0.05meq/g以上、さらには0.10meq/g以上が望ましいと考えられる。なお、表面酸化物量が0.05meq/gよりも少なくなる場合、吸着特性が劣ることから好ましいとはいえない。
〔5〕充填密度は0.4〜0.8g/mLに規定される。充填密度が0.4g/mL未満の場合、服用量が増加し経口投与時に嚥下しづらくなる。充填密度が0.8g/mLを超える場合、所望の選択吸着性のバランスを欠くことになるため、不適切である。このようなことから、充填密度は前記の範囲が好適となり、好ましくは0.5〜0.7g/mLである。
前述の物性を具備する球状活性炭は、経口投与を目的とした薬剤であって、腎疾患又は肝疾患の治療剤又は予防剤となる。前述のとおり、球状活性炭の表面に発達した細孔内に疾患、慢性症状の原因物質が吸着、保持され、体外へ排出されることにより、症状の悪化を防ぎ、病態改善に導くことができる。さらに、先天的あるいは後天的に代謝異常又はそのおそれのある場合、予め球状活性炭を内服することにより、疾患、慢性症状の原因物質の体内濃度を下げることができる。そこで、症状悪化を防ぐ予防としての服用も考えられる。
腎疾患として、例えば、慢性腎不全、急性腎不全、慢性腎盂腎炎、急性腎盂腎炎、慢性腎炎、急性腎炎症候群、急性進行型腎炎症候群、慢性腎炎症候群、ネフローゼ症候群、腎硬化症、間質性腎炎、細尿管症、リポイドネフローゼ、糖尿病性腎症、腎血管性高血圧、高血圧症候群、あるいは前記の原疾患に伴う続発性腎疾患、さらに、透析前の軽度腎不全を挙げることができる。肝疾患として、例えば、劇症肝炎、慢性肝炎、ウイルス性肝炎、アルコール性肝炎、肝線維症、肝硬変、肝癌、自己免疫性肝炎、薬剤アレルギー性肝障害、原発性胆汁性肝硬変、振戦(しんせん)、脳症、代謝異常、機能異常を挙げることができる。
球状活性炭を経口医薬用吸着剤として使用する際の投与量は、年令、性別、体格又は病状等に影響されるので一律に規定できない。しかし、一般にヒトを対象とする場合には、球状活性炭の重量換算で1日当り1〜20g、2〜4回の服用が想定される。球状活性炭の経口医薬用吸着剤は、散剤、顆粒剤、錠剤、糖衣錠、カプセル剤、懸濁剤、スティック剤、分包包装体、又は乳剤等による形態、剤型で投与される。
[測定項目と測定方法]
発明者らは、後記する各実施例及び比較例の球状活性炭に関し、平均粒径(μm)、BET比表面積(m2/g)、水銀細孔容積(mL/g)、N2細孔容積(mL/g)、平均細孔直径(nm)、充填密度(g/mL)、及び表面酸化物量(meq/g)の物性を測定した。同時に、毒性物質(毒性原因物質)としてクレアチニン、インドール、インドール酢酸、インドキシル硫酸及びアミノイソ酪酸の吸着性能を評価し、有用物質としてトリプシンの吸着性能を評価した。併せて、活性炭の一般的な吸着性能を評価するためヨウ素吸着力(mg/g)も測定した。
平均粒径(μm)は、株式会社島津製作所製のレーザー光散乱式粒度分布測定装置(SALD3000S)を使用して測定し、レーザー回折・散乱法によって求めた粒度分布における積算値50%における粒径とした。
BET比表面積(m2/g)は、77Kにおける窒素吸着等温線を日本ベル株式会社製、BELSORP miniにより測定し、BET法により求めた。
細孔容積(mL/g)は次の2とおりの方法とした。
2細孔容積Vmiは、Gurvitschの法則を適用し、日本ベル株式会社製BELSORPminiを使用し、相対圧0.990における液体窒素換算した窒素吸着量から求めた。同方法は細孔直径0.6〜100nmの範囲を対象とした。
水銀細孔容積Vmeは、株式会社島津製作所製のオートポア9500を使用し、接触角130°、表面張力484ダイン/cm(484mN/m)に設定し、細孔直径7.5〜15000nmの水銀圧入法による細孔容積を求めた。
平均細孔直径Dp(nm)は、細孔の形状を円筒形と仮定し、下記の(i)式により求めた。式中、Vmiは前出のN2細孔容積であり、SaはBET比表面積である。
Figure 0006637573
充填密度(g/mL)は、JIS K 1474−1(2014)に準拠し測定した。
表面酸化物量(meq/g)は、Boehmの方法を適用し、0.05N水酸化ナトリウム水溶液中において球状活性炭を振とうした後に濾過し、その濾液を0.05N塩酸で中和滴定した際の水酸化ナトリウム量とした。
ヨウ素吸着力(mg/g)は、JIS K 1474−1(2014)に準拠し測定した。
毒性物質としてクレアチニン、インドール、インドール酢酸、インドキシル硫酸及びアミノイソ酪酸、有用物質としてトリプシンを被吸着物質の例として用い、各試作例の球状活性炭による吸着性能を評価した。はじめに、各被吸着物質をpH7.4のリン酸緩衝液に溶解し、被吸着物質の濃度を0.1g/Lとする標準溶液を作成した。
クレアチニンの標準溶液50mLに実施例、比較例の球状活性炭をそれぞれ2.5g添加し、37℃の温度で3時間接触振とうした。
インドールの標準溶液50mLに実施例、比較例の球状活性炭をそれぞれ0.01g添加し、37℃の温度で3時間接触振とうした。
インドール酢酸の標準溶液50mLに実施例、比較例の球状活性炭をそれぞれ0.01g添加し、37℃の温度で3時間接触振とうした。
インドキシル硫酸の標準溶液50mLに実施例、比較例の球状活性炭をそれぞれ0.01g添加し、37℃の温度で3時間接触振とうした。
アミノイソ酪酸の標準溶液50mLに実施例、比較例の球状活性炭をそれぞれ0.01g添加し、37℃の温度で3時間接触振とうした。
トリプシンの標準溶液50mLに実施例、比較例の球状活性炭をそれぞれ0.125g添加し、21℃の温度で3時間接触振とうした。
その後濾過して得た濾液について、全有機体炭素計(株式会社島津製作所製、TOC5000A)を用い、各濾液中のTOC濃度(mg/L)を測定し、各濾液中の被吸着物質の質量を算出した。各被吸着物質の吸着率(%)は(ii)式より求めた。
Figure 0006637573
[実施例及び比較例の球状活性炭の製造]
〈実施例1〉
単位重量当たりα−セルロースが90重量%の溶解パルプLNDP(日本製紙ケミカル株式会社製)2kgと水酸化ナトリウム溶液(濃度18.5%)を55℃で15分浸漬し、その後、圧搾を行い余剰の水酸化ナトリウム分を除去してセルロース濃度33.5重量%のアルカリセルロース(AC)を作製した。アルカリセルロースを40℃にて7時間老成し、同アルカリセルロース5kgと純度97%以上の二硫化炭素436mLを70分間反応させて、40℃にて粘度0.055Pa・s(55cP)のセルロースザンテートを得た。
反応終了後、セルロースザンテートに希薄な水酸化ナトリウム溶液を約13L添加し、100分間攪拌してビスコースを得た。さらに脱泡、熟成、濾過の工程を経てセルロース濃度9.0%のビスコースを調製した。前記調製のビスコースを蒸留水によりビスコース濃度70%まで希釈し、希釈したビスコースを、導入管を通じて外径85mmの回転体に供給し、噴霧により滴下させることで、下方に設置した希硫酸浴に液滴を捕捉し、セルロース(いわゆる再生セルロース)の球状物を得た。ここで、滴下の方法は落下式や遠心式が望ましい。このとき、セルロースの球状物を30分間以上、希硫酸浴に浸漬した。セルロースの球状物を大過剰の水にて水洗し希硫酸を除去後、希水酸化ナトリウム水溶液に1時間以上浸漬した。再度大過剰の水にて水洗し球状物中の水酸化ナトリウム分を除去した後、80℃で乾燥して球状セルロースを得た。
前記調製により得た球状セルロース500gに対し、塩化アンモニウム水溶液(濃度5%)を1000mL加え、2時間静置した。その後、水分をきり、乾燥機により80℃、一晩乾燥した。塩化アンモニウム処理を経た球状セルロース400gを円筒状レトルト電気炉に入れて窒素を封入した後、900℃になるまで加熱した。球状セルロースは昇温の過程で炭化した。その後、炭化物に水蒸気を添加して2.5時間その温度に保持して賦活化して、実施例1の球状活性炭を得た(実質収率は18.7%であった)。
〈実施例2〉
実施例1における難燃剤(塩化アンモニウム水)溶液を硫酸アンモニウム溶液(濃度5%、1000mL)とした以外は実施例1に準じ、実施例2の球状活性炭を得た(実質収率は12.7%であった)。
〈実施例3〉
実施例1における難燃剤(塩化アンモニウム水)溶液を、塩化アンモニウム水溶液(濃度2.5%、500mL)と硫酸アンモニウム溶液(濃度2.5%、500mL)の混合液とした以外は実施例1に準じ、実施例3の球状活性炭を得た(実質収率は16.1%であった)。
〈実施例4〉
実施例1における難燃剤(塩化アンモニウム水)溶液を、臭化アンモニウム溶液(濃度5%、1000mL)とした以外は実施例1に準じ、実施例4の球状活性炭を得た(実質収率は18.1%であった)。
〈実施例5〉
実施例1における難燃剤(塩化アンモニウム水)溶液を、溶媒をメタノールとするテトラブロモビスフェノールA溶液(濃度5%、1000mL)とした以外は実施例1に準じ、実施例5球状活性炭を得た(実質収率は16.5%であった)。
〈実施例6〉
実施例1における難燃剤(塩化アンモニウム水)溶液を、塩酸グアニジン溶液(濃度5%、1000mL)とした以外は実施例1に準じ、実施例6の球状活性炭を得た(実質収率は14.1%であった)。
〈比較例1〉
前記調製により得た球状セルロース500gに対し、リン酸アンモニウム水溶液(濃度5%)を1000mL加え、2時間静置した。その後、水分をきり、乾燥機により80℃、一晩乾燥した。リン酸アンモニウム処理を経た球状セルロース400gを円筒状レトルト電気炉に入れて窒素を封入した後、900℃になるまで加熱した。球状セルロースは昇温の過程で炭化した。その後、炭化物に水蒸気を添加して2.5時間その温度に保持して賦活化して、比較例1の球状活性炭を得た(実質収率は13.1%であった)。
〈比較例2〉
比較例1におけるリン酸アンモニウム水溶液をポリホウ酸ナトリウム水溶液(濃度5%、1000mL)とした以外は比較例1に準じ、比較例2の球状活性炭を得た(実質収率は10.5%であった)。
〈比較例3〉
比較例1におけるリン酸アンモニウム水溶液をポリリン酸ナトリウム水溶液(濃度5%、1000mL)とした以外は比較例1に準じ、比較例3の球状活性炭を得た(実質収率は8.0%であった)。
各実施例及び比較例の球状活性炭について、強熱残分(%)を表1に示した。
Figure 0006637573
続いて、各実施例及び比較例について、球状活性炭の各物性値を表2及び3に記した。表の上から順に、実質収率(%)、平均粒径(μm)、BET比表面積(m2/g)、水銀細孔容積(mL/g)、N2細孔容積(mL/g)、平均細孔直径(nm)、充填密度(g/mL)、表面酸化物量(meq/g)、ヨウ素吸着力(mg/g)、クレアチニン、インドール、インドール酢酸、インドキシル硫酸、アミノイソ酪酸及びトリプシンの吸着率(%)である。ここで、実質収率とは、原料を焼成した後の活性炭収量のうち、強熱残分を差し引いた活性炭の収率をいう。
Figure 0006637573
Figure 0006637573
[結果と考察]
表1から理解されるように、各実施例の球状活性炭は、難燃剤として1000℃未満で気化する難燃剤である塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、臭化アンモニウム、テトラブロモビスフェノールA若しくは塩酸グアニジンのいずれか一又は複数が添着されて製造されるため、製造時に難燃剤が熱分解されて気化することから、強熱残分が低くなった。このため、灰分(ロス)が少なく歩留まりが高い。加えて、水蒸気賦活後の強熱残分が非常に低いため、前述の日本薬局方における強熱残分の規格を容易に満たすことができつつ、酸洗浄及び熱処理工程の省略が可能となることから、効率的かつ経済的に優位な医薬用吸着剤を製造することができる。
表2及び3から理解されるように、各実施例の球状活性炭は、難燃剤としてリン酸アンモニウム、ポリホウ酸ナトリウム又はポリリン酸ナトリウムを添加し、炭化、水蒸気賦活を経て得た球状活性炭(比較例1ないし3)と比較して概ね同等又はそれ以上の物性値を示した。実施例の球状活性炭の充填密度も比較例と同等又は向上しており、実施の形態いかんにより非常にコンパクトな剤形の医薬用吸着剤の可能性を示唆している。また、各実施例の球状活性炭は、吸着測定の結果より、クレアチニン等の毒性物質の吸着率が高いことから、極めて吸着性能に優れている。そして、有用物質であるトリプシンの吸着性能は抑制されていることから、極めて選択吸着性にも優れている。従って、毒性物質を効率よく吸収する医薬用吸着剤として望ましいということができる。
本発明の製造方法は、簡易な工程で吸着性能に優れた活性炭を歩留まりよく製造することができ、経済的であり環境負荷を抑えることができる。また、本発明の製造方法により製造された球状活性炭は、経口投与により消化器官に達し、毒性物質を効率よく吸収して排泄する医薬用吸着剤の用途が極めて有望である。

Claims (3)

  1. BET比表面積を700〜3000m2/g、平均粒径を100〜1100μm、表面酸化物量を0.05meq/g以上、充填密度を0.4〜0.8g/mL及び平均細孔直径が1.5〜3.0nmであって、経口投与用医薬用吸着剤である球状活性炭の製造に際し、
    原料である精製セルロース又は再生セルロースに、
    1000℃未満で気化する難燃剤を添着させ、
    窒素雰囲気下300〜700℃で炭化し、750〜1000℃で水蒸気賦活を行い、
    酸洗浄を行わなくともJIS K 1474−1(2014)に準拠した測定における強熱残分が4%未満とする球状活性炭を得る
    ことを特徴とする吸着剤の製造方法。
  2. 前記難燃剤が塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、臭化アンモニウム、テトラブロモビスフェノールA若しくは塩酸グアニジンのいずれか一又は複数である請求項1に記載の吸着剤の製造方法。
  3. 前記球状活性炭が、経口投与用腎疾患又は経口投与用肝疾患のための治療剤又は予防剤である請求項1又は2に記載の経口投与用医薬用吸着剤の製造方法。
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