JP6637307B2 - 内視鏡検査業務支援システム - Google Patents

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Description

本発明は、内視鏡検査で使用される内視鏡のスケジューリングを行う内視鏡検査業務支援技術に関する。
内視鏡検査のオーダ(以下「検査オーダ」とも呼ぶ)は、例えばオーダリングシステム等の院内情報システムにおいて生成され、内視鏡部門システムに対して発行される。検査オーダには、検査の識別情報(検査ID)、検査開始、検査終了の予定時刻、患者の識別情報(患者ID)、検査種別、検査の担当医師、検査室など、内視鏡検査に関するオーダ情報が含まれる。
複数の検査オーダにより内視鏡部門における1日の検査スケジュールが作成されるが、使用する内視鏡(以下「内視鏡スコープ」または単に「スコープ」と呼ぶこともある)や、使用済み内視鏡の洗浄処理については検査オーダには含まれていない。検査でどの内視鏡を使用するか、また使用済みの内視鏡をどの洗浄機で洗浄するかは、現場での判断に委ねられている。たとえば検査直前に医師は、技師や看護師等の検査準備者に対して、使用する内視鏡の機種を口頭で指示して、検査室に内視鏡を運び込ませる。また検査準備者は、これから行われる検査を検査スケジュール表から確認して、自主的に検査室に内視鏡を運び込む。使用済みの内視鏡は、検査準備者により洗浄室に運び込まれ、理想的に言えば検査準備者が以後の検査予定を考慮して、優先度の高い順番で洗浄する。
特許文献1は、検査スケジュールにより特定される検査開始時刻と、洗浄スケジュールにより特定される洗浄終了時刻とにしたがって、各検査で使用すべきスコープが不足するか否か判定する技術を開示している。
特開2010−39560号公報
数多くの内視鏡検査を実施する医療施設は、多種の内視鏡を所有し、また繁用する機種について複数の個体を所有している。このように多くの内視鏡が存在する医療施設では、検査準備者は、どの内視鏡を検査室に運び込めばよいか簡単には分からないため、準備や判断に時間を要する。なお医師からの指示のもとで検査準備者が内視鏡を運び込む場合には、指示を受けてからの作業となるため、余計に時間を要することになる。
また、このような医療施設は、複数の内視鏡洗浄機を有しているが、各洗浄機がどのような状態にあるかを都度確認する必要もある。大病院や内視鏡センターでは、検査間の準備時間は数分程度しか設けられないため、作業の効率化や省力化が課題となっているが、現実には効率的に業務を実施することが困難な実情がある。
また担当医が検査に使用したいと考える機種が、他の検査ですべて使用中であったり、あるいは洗浄中であるような状況は好ましくない。たとえば担当医がルーチン検査において細径の内視鏡を使用したい場合に、使用可能な細径の内視鏡がなければ、代替として細径でない精密検査用の内視鏡を使用せざるを得ないこととなる。そのため細径の内視鏡の使用が必須でない検査において、細径の内視鏡が使用されるような状況は可能な限り避けて、検査に適切な内視鏡が使用されることが好ましい。
また消耗や老朽化が進んだ内視鏡は、機能劣化や、故障が生じやすくなる。医療施設内の他の同種の観察用内視鏡と比較して、使用回数、使用時間、生検回数が極端に多かったり、また同種の処置用内視鏡と比較して、各種処置、手技の実施回数、実施時間、各種処置具ごとの使用回数が極端に多いと、突出して消耗や老朽化が進むことになる。ワイヤーの伸張によるアングルの利き方が変化したり、鉗子や洗浄用ブラシの挿通による鉗子チャンネルの穴あきが生じたりすると、かかる内視鏡は、修理にだされる必要がある。通常、内視鏡は定期的に点検されるように管理されているが、消耗が特に進んだ内視鏡は、予定外の修理にだされることで、医療施設において使用可能な内視鏡本数が減ることになり好ましくない。そのため、突出して消耗が進むような内視鏡の使用は回避したいという要望がある。
また医療施設が複数種の内視鏡洗浄機を所有する場合、検査準備者は、検査に使用した内視鏡をいずれの洗浄機を用いて洗浄するか判断する必要があるが、多忙な内視鏡検査の合間に常に適切な判断を要求することは検査準備者に負担をかける。また洗浄機の機種によって洗浄に使用する薬液は異なることが一般的であるが、薬液には、内視鏡部材を劣化させるなど、好ましくない影響を与えるものも存在する。これは薬液のアタック性とも称されるが、内視鏡の特定の個体に対して、強いアタック性を有する薬液を使用する洗浄機で洗浄する回数が多くなると、その個体の劣化が早まる可能性があり好ましくない。
そこで内視鏡の個体に関して、適切な検査スケジュールや、洗浄スケジュールが設定されて、医師や検査準備者が、それぞれのスケジュールにしたがって検査および準備業務を実施することが好ましい。
またITシステムの普及・進化にともない、蓄積された各種のデータを利用した新たな情報や知識の発見等が行われており、医療分野においても“データの二次利用”と呼ばれて、同様の期待がある。
内視鏡検査においては、内視鏡の老朽化や故障を防ぎ、良好な状態を長く維持することが一つの課題となっている。早期の老朽化や頻繁な故障の発生は効率的な検査実施の障害となり、さらには保守、修繕に関わる費用の増大という経済的な損失も生じさせる。このような老朽化や故障発生の防止には、内視鏡や処置具等の各種機器に対する正しい操作および扱いが非常に重要となる。内視鏡の操作および扱いとは、たとえば検査における医師の内視鏡操作や検査準備者が補助する鉗子の挿通、検査前後の運搬、カメラコントロールユニット(CCU)への接続や検査使用後の洗浄等があげられる。これらの操作および扱いは、医師、検査準備者により行われる行為であり、内視鏡メーカは正しい操作および扱いを啓蒙するための資料の配布や講習会の開催を実施している。
しかしながら、現実には内視鏡ごとに老朽化や故障の程度が異なる状況が発生する。この違いは個々の医師や検査準備者の取り扱いに起因して生じている可能性があり、内視鏡を良好な状態で長く使用できる場合と、逆に老朽化が早い、また故障の発生が多い場合とで、その使用状況について何らかの有用なデータを記録できれば、当該データを分析することにより、適切な操作および扱いに関する情報を医療施設内で共有できるようになる。
また過去の内視鏡検査の実績データを蓄積することで、様々な統計データを取得できるようになる。統計データは実績にもとづいたものであり、かかる統計データを内視鏡検査のスケジューリングに反映できれば、検査スケジュールを高精度に作成できることも期待される。
本発明はこうした状況に鑑みなされたものであり、その目的は、内視鏡検査業務におけるスケジューリングを適切に行う技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の内視鏡検査業務支援システムは、内視鏡検査を実施する検査室と、患者識別情報と、担当医師識別情報と、検査開始予定時刻情報および検査終了予定時刻情報と、内視鏡検査の検査内容に関する検査種別情報を含む複数の内視鏡検査の検査スケジュールを管理する検査スケジュール管理部と、検査スケジュール管理部で管理されている各々の内視鏡検査に対し、複数の内視鏡の中から使用する内視鏡を割り当てる第1割当処理部と、複数の洗浄機の中から、各々の内視鏡検査で使用される内視鏡を洗浄するための洗浄機を割り当てる第2割当処理部と、洗浄機と、洗浄開始予定時刻情報および洗浄終了予定時刻情報を含む複数の内視鏡の洗浄スケジュールを管理する洗浄スケジュール管理部と、を備える。内視鏡検査業務支援システムにおいて、検査スケジュール管理部は、内視鏡検査を担当する担当医師に応じて、検査終了予定時刻情報を設定する。
本発明の別の態様もまた、内視鏡検査業務支援システムである。この内視鏡検査業務支援システムは、内視鏡検査を実施する検査室と、患者識別情報と、担当医師識別情報と、検査開始予定時刻情報および検査終了予定時刻情報と、内視鏡検査の検査内容に関する検査種別情報を含む複数の内視鏡検査の検査スケジュールを管理する検査スケジュール管理部と、検査スケジュール管理部で管理されている各々の内視鏡検査に対し、複数の内視鏡の中から使用する内視鏡を割り当てる第1割当処理部と、複数の洗浄機の中から、各々の内視鏡検査で使用される内視鏡を洗浄するための洗浄機を割り当てる第2割当処理部と、洗浄機と、洗浄開始予定時刻情報および洗浄終了予定時刻情報を含む複数の内視鏡の洗浄スケジュールを管理する洗浄スケジュール管理部と、を備える。内視鏡検査業務支援システムにおいて、検査スケジュール管理部は、内視鏡検査の患者に応じて、検査終了予定時刻情報を設定する。
本発明のさらに別の態様もまた、内視鏡検査業務支援システムである。この内視鏡検査業務支援システムは、内視鏡検査を実施する検査室と、患者識別情報と、検査開始予定時刻情報および検査終了予定時刻情報と、内視鏡検査の検査内容に関する検査種別情報を含む複数の内視鏡検査の検査スケジュールを管理する検査スケジュール管理部と、検査スケジュール管理部で管理されている各々の内視鏡検査に対し、複数の内視鏡の中から使用する内視鏡を割り当てる第1割当処理部と、複数の洗浄機の中から、各々の内視鏡検査で使用される内視鏡を洗浄するための洗浄機を割り当てる第2割当処理部と、洗浄機と、洗浄開始予定時刻情報および洗浄終了予定時刻情報を含む複数の内視鏡の洗浄スケジュールを管理する洗浄スケジュール管理部と、を備える。検査スケジュール管理部は、検査の検査種別情報に応じて、検査終了予定時刻情報を設定する。
本発明のさらに別の態様もまた、内視鏡検査業務支援システムである。この内視鏡検査業務支援システムは、内視鏡検査を実施する検査室と、検査開始予定時刻情報および検査終了予定時刻情報と、内視鏡検査の検査内容に関する検査種別情報を含む複数の内視鏡検査の検査スケジュールを管理する検査スケジュール管理部と、検査スケジュール管理部で管理されている各々の内視鏡検査に対し、複数の内視鏡の中から使用する内視鏡を割り当てる第1割当処理部と、複数の洗浄機の中から、各々の内視鏡検査で使用される内視鏡を洗浄するための洗浄機を割り当てる第2割当処理部と、洗浄機と、洗浄開始予定時刻情報および洗浄終了予定時刻情報を含む複数の内視鏡の洗浄スケジュールを管理する洗浄スケジュール管理部と、内視鏡検査の実施情報を取得するデータ取得部と、データ取得部が取得した実施情報をもとに、統計データを算出する統計データ算出部と、を備える。検査スケジュール管理部は、統計データ算出部が算出した統計データを利用して、検査の検査終了予定時刻情報を設定する。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、内視鏡検査業務におけるスケジューリングを適切に行う技術を提供することができる。
本発明の実施形態にかかる内視鏡検査業務支援システムの構成を示す図である。 スケジュール情報の作成中に設定されるスコープの仮想的なステータスを説明するための図である。 スコープのスケジュール情報を生成する情報管理装置の構成を示す図である。 生成された検査スケジュールの一例を示す図である。 検査種別マスタテーブルの一例を示す図である。 所有スコープマスタテーブルの一例を示す図である。 スコープのスケジュール情報を生成する基本フローチャートを示す図である。 基本フローチャートのS16に示す割当対象検査の抽出処理の詳細フローチャートを示す図である。 基本フローチャートのS18に示すスコープ割当処理の詳細フローチャートを示す図である。 S50のステータス特定処理の詳細フローチャートを示す図である。 S52のスコープの検索処理の詳細フローチャートを示す図である。 検査スケジュール管理部により更新された検査スケジュールを示す図である。 基本フローチャートのS20に示す洗浄機割当処理の詳細フローチャートを示す図である。 洗浄スケジュール管理部により生成された洗浄スケジュールを示す図である。 スコープの個体のスケジュール情報を示す図である。 検査スケジュール管理部により生成された検査スケジュールおよび洗浄スケジュール管理部により生成された洗浄スケジュールを示す図である。 検査スケジュール管理部により生成された検査スケジュールおよび洗浄スケジュール管理部により生成された洗浄スケジュールを示す図である。 検査スケジュール管理部により生成された検査スケジュールおよび洗浄スケジュール管理部により生成された洗浄スケジュールを示す図である。 スコープの個別スケジュールを示す図である。 検査スケジュール管理部により生成された検査スケジュールおよび洗浄スケジュール管理部により生成された洗浄スケジュールを示す図である。 1日分のスコープの個別スケジュールを示す図である。 スコープ順位保持部に保持されたスコープ順位テーブルを示す図である。 実施例1におけるスコープの検索処理の詳細フローチャートを示す図である。 使用状況記憶部に記憶された使用状況テーブルを示す図である。 図9に示すスコープ割当処理におけるS56の詳細フローチャートを示す図である。 洗浄機順位保持部に保持された洗浄機順位テーブルを示す図である。 図13に示す洗浄機割当処理におけるS110の詳細フローチャートを示す図である。 図13に示す洗浄機割当処理におけるS114の詳細フローチャートを示す図である。 実施例3において洗浄スケジュール管理部により生成された洗浄スケジュールを示す図である。 割当スコープ情報保持部に記憶された優先スコープテーブルを示す図である。 図9に示すスコープ割当処理におけるS56の詳細フローチャートを示す図である。 検査スケジュール管理部により更新された検査スケジュールを示す図である。 端末装置に表示される使用履歴情報の一例を示す図である。 端末装置に表示される使用履歴情報の一例を示す図である。 割当担当者情報保持部に記憶された優先担当者テーブルを示す図である。 担当者割当処理のフローチャートを示す図である。 洗浄スケジュール管理部により生成された洗浄スケジュールを示す図である。 洗浄スケジュール管理部により更新された洗浄スケジュールを示す図である。 端末装置に表示される洗浄履歴情報の一例を示す図である。 端末装置に表示される洗浄履歴情報の一例を示す図である。 内視鏡検査および洗浄処理の実績データから統計データを生成する機能を実現するための構成を示す図である。 実績DBの格納内容の一例を示す図である。 患者データ記憶部に記憶した患者に関する情報の一例を示す図である。 医師データ記憶部に記憶した医師に関する情報の一例を示す図である。 属性時間データ記憶部に記憶した調整時間データの一例を示す図である。 属性時間データ記憶部に記憶した調整時間データの一例を示す図である。 検査スケジュールの作成処理を実行する機能を備えた処理部の構成を示す図である。 生成過程にある検査スケジュールの一例を示す図である。 生成過程にある検査スケジュールの一例を示す図である。 医師データ記憶部252に格納された平均検査時間を用いて作成した検査スケジュールを示す図である。 生成過程にある検査スケジュールの一例を示す図である。
図1は、本発明の実施形態にかかる内視鏡検査業務支援システム1の構成を示す図である。内視鏡検査業務支援システム1は、内視鏡検査業務を支援するためのシステムであり、内視鏡(以下、単に「スコープ」とも呼ぶ)30の個体の使用予定および洗浄予定を適切にスケジューリングする機能を実現する。内視鏡検査業務支援システム1は、情報管理装置10、端末装置12、保管庫14、内視鏡観察装置22a〜22d、第1洗浄機50a〜第4洗浄機50dを備え、それらはLAN(ローカルエリアネットワーク)などのネットワーク2によって相互接続される。
複数の検査室のそれぞれに、内視鏡観察装置が設置される。この例では、第1検査室20aが内視鏡観察装置22aを、第2検査室20bが内視鏡観察装置22bを、第3検査室20cが内視鏡観察装置22cを、第4検査室20dが内視鏡観察装置22dをそれぞれ備えている。医療施設において検査室は、上部検査と下部検査とで使い分けられることが多い。図1に示す例では、第1検査室20a、第2検査室20b、第3検査室20cが上部検査のために使用され、第4検査室20dが下部検査のために使用される。以下、第1検査室20a〜第4検査室20dを特に区別しない場合には、「検査室20」と呼ぶことがあり、また内視鏡観察装置22a〜22dを特に区別しない場合には、「内視鏡観察装置22」と呼ぶこともある。内視鏡観察装置22にはスコープ30が接続され、医師による内視鏡検査が行われる。
大病院や内視鏡センターなどの医療施設は、1日に数多くの内視鏡検査を実施するために、多種の内視鏡(スコープ)を所有し、また繁用する機種について複数の個体を所有している。たとえば上部検査用のスコープの機種としては、ルーチン検査に使用される上部ルーチン機、高解像度の画像を提供できる上部高画質機、鼻孔から挿入される上部経鼻機、粘膜表面における微細な血管の走行形態や腺管等による構造パターン等を観察できる上部拡大機、処置機能を有する上部処置機などが存在する。また下部検査用のスコープの機種としては、ルーチン検査に使用される下部ルーチン機、粘膜表面における微細な血管の走行形態や腺管等による構造パターン等を観察できる下部拡大機、処置機能を有する下部処置機などが存在する。医療施設において、所有されるスコープは、データベースに登録されて管理されている。
洗浄室40には、複数の洗浄機が設置され、この例では、第1洗浄機50a、第2洗浄機50b、第3洗浄機50cおよび第4洗浄機50dが設けられる。以下、第1洗浄機50a〜第4洗浄機50dを特に区別しない場合には、「洗浄機50」と呼ぶこともある。この例では、4台の洗浄機50が1つの洗浄室40に設置されているが、複数の洗浄室に分散して設置されていてもよい。
洗浄機50は機種によって、異なる薬液を洗浄に使用することが一般的である。たとえば洗浄に使用される薬液としては、過酢酸、フタラール、強酸性電解水などが代表的であり、洗浄機50は、所定の薬液のみを使用するように設計されている。つまり洗浄機50の機種と、使用する薬液とは一対一に対応付けられており、洗浄機50が、定められた薬液以外の薬液を使用することは推奨されていない。また洗浄機50の機種によって、洗浄時間が異なることもあり、このように洗浄機50は機種固有の特性を有している。
保管庫14は、スコープ30を保管する。1日の内視鏡検査業務が開始される前、全てのスコープ30は保管庫14に保管されており、技師などの検査準備者は、保管庫14からスコープ30を取り出して検査室20に運び、内視鏡観察装置22に接続する。医師による検査が終了すると、検査準備者は、使用済みのスコープ30を洗浄室40に運んで、洗浄機50の洗浄槽に入れて洗浄を行い、洗浄終了したスコープ30を、また検査室に運んで、医師が、新たな検査に再使用する。
医療施設において、スコープ30の個体には、他の個体と区別するための個体名称が付与されることが一般的である。たとえば同種のスコープ30については、その形状が同じであるために、個体名称を付与して、それぞれを管理する。スコープ30には、個体名称で区別できるように、個体名称を印字したシールなどが貼り付けられ、これにより医師や検査準備者は、各個体を区別できるようになる。また、近年は内視鏡本体にRFIDタグ等が内蔵され、内視鏡観察装置22のカメラコントロールユニット(CCU)への接続時やタグの読取手段を用いた読み取りにより各個体を電子的に識別できるようになっている。このようなスコープ30に対しては、CCUへの接続時や洗浄機での洗浄開始前または終了後等にRFIDタグ内の個体識別情報を取得することにより、シールを用いた場合と同様の区別をすることが可能である。
実施形態の内視鏡検査業務支援システム1は、スコープ30の各個体に対して、どの検査で使用するか、またどの洗浄機で洗浄するか、などを定めたスケジュール情報を設定する。これにより検査準備者は、スケジュール情報をみて、どの検査室20に運び込めばよいか、またどの洗浄機50で洗浄すればよいかを知ることができる。その際、スコープ30に貼り付けられたシールに印字された個体名称により、検査準備者は、スケジュール情報にしたがってスコープ30を適切に移動し、また洗浄できる。
スコープ30のスケジュール情報は、情報管理装置10により生成される。スケジュール情報の生成タイミングは、1日の内視鏡検査業務の開始前であり、検査準備者は、端末装置12の画面に表示されるスケジュール情報をみて、スコープ30の扱いを判断できる。端末装置12は、据置型のパーソナルコンピュータであってもよいが、携帯可能なPDA(Personal Digital Assistants)やタブレットなどの端末装置であってもよい。なお内視鏡検査業務支援システム1は、誰もがみることのできる大型ディスプレイを有し、大型ディスプレイにスケジュール情報が表示されてもよい。
情報管理装置10は、スケジュール情報を生成する際、あるタイミングを開始予定とする検査に対して、どのスコープ30を割り当てるか決定するが、そのタイミングで使用予定となっているスコープ30や、洗浄予定となっているスコープ30は、当然のことながら検査に割り当てることはできない。そのため情報管理装置10は、スケジューリング処理に際して各スコープ30に対して仮想的なステータスを設定し、任意のタイミングにおける各スコープ30のステータスを確認できるようにする。
図2は、スケジュール情報の作成中に設定されるスコープ30の仮想的なステータスを説明するための図である。スコープ30は、「使用中」(ST1)、「使用済」(ST2)、「洗浄中」(ST3)、「待機中」(ST4)のうち、いずれかのステータスをとる。図2において示される矢印は、ステータスの遷移方向を示す。情報管理装置10は、任意のタイミングにおける全てのスコープ30のステータスを把握することで、当該タイミングにおいて検査に、適切なスコープ30を割り当てる。
図2に示す4つのステータスにおいて、検査に割当可能なスコープ30は、そのステータスが「待機中」となっているスコープであり、他のステータスにあるスコープ30を検査に割り当てることはできない。なお保管庫14に保管されているスコープ30のステータスは「待機中」であり、したがってスケジュール情報の生成処理を開始する際には、全てのスコープ30のステータスが「待機中」であることを前提とする。
図3は、スコープ30のスケジュール情報を生成する情報管理装置10の構成を示す。情報管理装置10は、処理部100および記憶部200を備え、処理部100は、検査スケジュール管理部110、第1割当処理部120、洗浄スケジュール管理部130、第2割当処理部140、表示処理部150、表示内容導出部152、期間指定部154、使用状況監視部160および履歴管理部162を有する。
情報管理装置10の各構成は、ハードウェア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウェア的にはメモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、またはそれらの組み合わせによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
検査オーダは、例えばオーダリングシステム等の院内情報システムにおいて生成され、内視鏡部門システムに対して発行される。情報管理装置10は、1日の内視鏡検査業務の開始前に、院内情報システムにおいて生成された1日分の検査オーダを取得して、医療施設内で所有するスコープ30の各個体の使用予定および洗浄予定をスケジューリングする。取得された1日分の検査オーダは、オーダ情報記憶部202に記憶される。たとえばスケジューリングのタイミングは、検査当日の最初の検査が行われる前であってよく、また前日の検査業務終了後であってもよく、いずれにしても1日分の検査オーダが確定しているタイミングであればよい。
検査オーダには、検査開始予定時刻情報、検査終了予定時刻情報、患者の識別情報(患者ID)、検査種別情報、検査の担当医師、検査室など、内視鏡検査に関するオーダ情報が含まれる。図1に示す内視鏡検査業務支援システム1において、第1検査室20a、第2検査室20b、第3検査室20cが、上部検査のために使用され、第4検査室20dが下部検査のために使用されるように定められており、したがって上部検査オーダには、検査室として、第1検査室20a、第2検査室20b、第3検査室20cのいずれかが割り当てられており、また下部検査オーダには、第4検査室20dが割り当てられている。
スケジューリング処理の開始時、まず検査スケジュール管理部110は、オーダ情報記憶部202から1日分の複数のオーダ情報を取得し、検査スケジュールを生成する。具体的に検査スケジュール管理部110は、内視鏡検査を実施する検査室と、検査開始予定時刻情報および検査終了予定時刻情報と、内視鏡検査の検査内容に関する検査種別情報と、担当医師を含む複数の内視鏡検査の検査スケジュールを生成して、管理する。検査スケジュール管理部110は、生成した検査スケジュールを、検査スケジュール保持部206に格納する。その後、これから説明するように、検査スケジュール管理部110は、各検査に対して第1割当処理部120により割り当てられたスコープ30の情報を検査スケジュールに登録して、検査スケジュールを更新する。
図4は、生成された検査スケジュールの一例を示す。検査スケジュール管理部110は、オーダ情報記憶部202からオーダ情報を取得すると、検査開始予定時刻の早いものから順に、検査番号を設定する。図4において1日分の検査数は41であり、各検査に対して検査番号がE1〜E41として設定されている。ここで検査番号E1の検査スケジュールは、検査室が第1検査室20a、検査開始予定時刻が9:00、検査終了予定時刻が9:10、検査種別が「上部ルーチン検査」、担当医師が「医師B」であることが示される。
なお本実施形態において、図4に示す検査スケジュールは、1日分の複数の検査オーダから自動的に導出されることとしているが、オーダ情報に、検査開始予定時刻情報や検査終了予定時刻情報、担当医師および検査室の情報が含まれていない場合には、検査スケジュール管理部110が、検査スケジュールを生成してもよい。
たとえば記憶部200は、検査種別ごとの検査予定時間を記憶した検査種別マスタテーブルと、担当医師を記憶した担当医師マスタテーブルと、検査室で実施される検査条件(つまり上部検査であるか下部検査であるかを特定する情報)とを記憶する。検査オーダには、患者の識別情報(患者ID)および検査種別情報が含まれており、検査スケジュール管理部110は、1日分の検査オーダを取得すると、検査種別マスタテーブル、担当医師マスタテーブルおよび検査条件を参照して、検査スケジュールを生成する。
図5は、検査種別マスタテーブル210の一例を示す。検査種別マスタテーブル210には、各検査種別ごとに、検査予定時間が記録されている。検査オーダに患者の識別情報(患者ID)および検査種別情報が含まれている場合、検査スケジュール管理部110は、まず検査オーダに含まれる各検査の検査種別情報を参照して、検査室ごとに1つの検査を割り当てる。ここで検査室の検査条件を参照して、検査種別情報が上部検査を指定していれば、その検査を、第1検査室20a、第2検査室20b、第3検査室20cのいずれかに割り当て、検査種別情報が下部検査を指定していれば、その検査を第4検査室20dに割り当てる。また検査スケジュール管理部110は、検査間のインターバルとして所定の準備時間(たとえば5分)を設定する。
検査種別マスタテーブル210においては、たとえば検査種別番号1の「上部ルーチン検査」の検査予定時間が10分であること、また検査種別番号2の「上部経鼻検査」の検査予定時間が15分であること、などが記録されている。なお検査種別番号16の「下部ルーチン検査(経験3年)」の検査予定時間は、検査種別番号9の「下部ルーチン検査」の検査予定時間よりも5分長く設定されているが、これは、経験3年未満の医師(若手医師)が検査した場合には、経験3年以上の医師(ベテラン医師)よりも5分程多く要することを、予め予定時間として組み込んでいることを示す。なお、若手医師がベテラン医師よりも多くの時間を要することは、担当医師マスタテーブルにおいて設定されていてもよい。検査スケジュール管理部110は、検査種別マスタテーブル210にしたがって、各検査室20に1つの検査を割り当てて、検査開始予定時刻および検査終了予定時刻を設定する。
次に、第1割当処理部120における医師割当部129が、各検査室20の検査に対して、医師を割り当てる。このとき医師割当部129は、同じ時間帯に、同じ担当医師が重複することのないように、担当医師を検査に割り当てる。このように検査スケジュール管理部110が各検査室20に1つの検査を割り当て、医師割当部129が、割り当てられた検査に対して医師を割り当てることで、検査スケジュールが生成される。医師割当部129が検査に医師を割り当てると、検査スケジュール管理部110は、未処理の検査オーダに含まれる各検査の検査種別情報を参照して、再び検査室ごとに1つの検査を割り当て、医師割当部129が、割り当てられた検査に対して医師を割り当てる。これを繰り返すことで、図4に示す検査スケジュールが生成される。
なお図4に示した検査スケジュールにおいて、検査番号E12で示す下部ルーチン検査の検査予定時間は、20分に設定されている。これは医師割当部129により検査番号E12で示す下部ルーチン検査に医師Eが割り当てられたところ、当該医師Eが経験3年未満の若手医師であるために、検査番号E12で示す検査の予定時間が、通常の下部ルーチン検査の検査予定時間(15分)よりも5分長く設定される。検査スケジュール管理部110が、検査番号E12で示す下部ルーチン検査を第4検査室20dに割り当てた際には、通常通り検査予定時間を15分に設定しつつ、医師割当部129が、当該検査に対して医師Eを割り当てたときに、検査スケジュール管理部110は、図5に示す検査種別番号16の検査予定時間を参照して、検査予定時間を5分長くして、検査終了予定時刻を再設定する。
このように、オーダ情報に検査室情報、検査開始予定時刻情報、検査終了予定時刻情報、担当医師識別情報などが含まれていない場合に、検査にスコープ30を割り当てる前提として、検査スケジュール管理部110が、上記したように検査種別マスタテーブル210等を参照して、検査を行う検査室、検査開始予定時刻、検査終了予定時刻を設定し、医師割当部129が、検査に対して医師を割り当てることで、処理部100が検査スケジュールを自動生成する機能を有してよい。
所有スコープ情報記憶部220は、医療施設が所有するスコープ30に関する情報およびデータを記憶しており、所有スコープマスタテーブル222、使用状況記憶部224、洗浄機順位保持部226、割当スコープ情報保持部228、割当担当者情報保持部230、履歴記録部232を備える。所有スコープマスタテーブル222は、医療施設が所有するスコープ30を管理するためのデータベースであり、医療施設が所有する全てのスコープ30の情報が登録されている。
図6は、所有スコープマスタテーブル222の一例を示す。所有スコープマスタテーブル222は、医療施設内で設定した内視鏡番号と、機種名、および医療施設内における個体名称とを対応付けて登録している。ここでは上部検査用のスコープ機種として、ルーチン検査に使用される上部ルーチン機、高解像度の画像を提供できる上部高画質機、鼻孔から挿入される上部経鼻機、粘膜表面における微細な血管の走行形態や腺管等による構造パターン等を観察できる上部拡大機、処置機能を有する上部処置機が登録されている。
医療施設において上部ルーチン機は6本所有されて、それぞれにG−R−1、G−R−2、G−R−3、G−R−4、G−R−5、G−R−6の個体名称が付されている。また上部高画質機は3本所有されて、それぞれにG−H−1、G−H−2、G−H−3の個体名称が付され、上部経鼻機は1本所有されて、G−N−1の個体名称が付され、上部拡大機は2本所有されて、それぞれにG−Z−1、G−Z−2の個体名称が付され、上部処置機は2本所有されて、それぞれにG−T−1、G−T−2の個体名称が付されている。
また下部検査用のスコープの機種としては、ルーチン検査に使用される下部ルーチン機、粘膜表面における微細な血管の走行形態や腺管等による構造パターン等を観察できる下部拡大機、処置機能を有する下部処置機が登録されている。下部ルーチン機は3本所有されて、それぞれにC−R−1、C−R−2、C−R−3の個体名称が付され、下部拡大機は1本所有されて、C−Z−1の個体名称が付され、下部処置機は1本所有されて、C−T−1の個体名称が付されている。
各スコープ30には、それぞれの個体名称を印字したテープなどが貼り付けられて、医師や検査準備者が、目視で個体を特定できるようにされている。個体の識別表示の手段は、テープに限るものではないが、特に同機種のスコープ30が複数存在する場合には、同機種内での区別ができるように、個体を目視で特定できるような手当がなされていることが好ましい。
以下、スコープ30のスケジュール情報を生成する処理について説明する。なおスコープ30のスケジュール情報を生成することは、スコープ30を検査に割り当て、また検査に使用したスコープ30を洗浄機に割り当てることを意味し、その結果として、検査スケジュールおよび洗浄スケジュールが生成されるとともに、スコープ30の個体のスケジュールも生成されるようになる。
図7は、スコープ30のスケジュール情報を生成する基本フローチャートを示す。検査スケジュール管理部110が、オーダ情報記憶部202から1日分の複数のオーダ情報を取得する(S10)。検査スケジュール管理部110は、複数のオーダ情報の検査開始予定時刻を参照して、検査開始予定時刻の早いものから順に検査番号を設定し(S12)、検査スケジュールを生成する(S14)。なお検査開始予定時刻を同一とする複数の検査に関しては、検査室番号の小さいものから順に検査番号を設定してもよい。なお検査室番号は、第1検査室20aが「1」、第2検査室20bが「2」、第3検査室20cが「3」、第4検査室20dが「4」と設定されている。S14で生成される検査スケジュールは、図4に示したものであり、時間軸を縦軸とし、検査室を横軸にとって、検査開始予定時刻情報および検査終了予定時刻情報で指定される時間枠内に検査オーダを割り当てたものとなる。
なお検査開始予定時刻情報および検査終了予定時刻情報は、時分を示す時刻そのものの情報であってよいが、5分刻みの時間帯を示すものであってもよい。たとえば内視鏡部門において、スケジューリングが5分を1単位として行われる場合には、5分を1単位とするコマを基準として、検査開始予定時刻情報および検査終了予定時刻情報が、それぞれ検査開始予定時刻および検査終了予定時刻を指定してもよい。
スコープ30のスケジュール情報は、検査スケジュールにおける検査に対してスコープ30を割り当て、割り当てたスコープ30に対して検査終了予定時刻以後に洗浄を行う洗浄機を割り当てることで生成される。そのため最初に、各検査室においてスコープ30を割り当てる対象となる検査を抽出するための処理が実行される(S16)。割当対象検査抽出処理により、各検査室の検査が抽出されると、抽出された検査に対して、第1割当処理部120によりスコープ30を割り当てるための処理が実行される(S18)。スコープ割当処理により検査に対してスコープ30が割り当てられると、割り当てられたスコープ30の情報が検査スケジュールに登録され、続いて当該割り当てられたスコープ30に対して、洗浄する洗浄機50を割り当てるための処理が第2割当処理部140により実行される(S20)。スコープ30に割り当てられた洗浄機50の情報は、洗浄スケジュールに登録される。S16〜S20のステップは、全ての検査について完了するまで繰り返され(S22のN)、全検査に対して割当処理が完了すると(S22のY)、スコープ30のスケジュリング処理が終了する。
S16〜S20のステップを実行すると、各検査室20の検査に対してスコープ30が割り当てられ、割り当てられたスコープ30に対して洗浄機50が割り当てられる。このようにしてスコープ30の使用予定、洗浄予定が定められると、洗浄機50を割り当てた第2割当処理部140が、当該スコープ30を割り当てられた検査の検査番号に対して、処理済みのフラグを設定する。検査にスコープ30を割り当てる第1割当処理部120は、各検査番号のフラグを参照して、全ての検査番号のフラグが処理済みとなるまで(S22のN)、S16のステップを実行し、全ての検査番号のフラグが処理済みとなっていれば(S22のY)、S16のステップには戻らずに、スコープ30のスケジューリング処理を終了する。
図3に戻って、第1割当処理部120は、検査スケジュールの検査に対して、スコープ30を割り当てる処理を行う。具体的に第1割当処理部120は、基本フローチャートにおけるS16、S18のステップを実行する機能を有し、検査抽出部122、スコープ特定部124、スコープ割当部126、スコープ割当可否確認部128および医師割当部129を備える。なお既述したように医師割当部129は、検査スケジュールの生成に際して医師を検査に割り当てる処理を担当する。
図8は、基本フローチャートのS16に示す割当対象検査の抽出処理の詳細フローチャートを示す。第1割当処理部120において、検査抽出部122が、検査スケジュールにおける各検査室20の検査のうち、スコープ30をまだ割り当てておらず、且つ最も検査開始予定時刻の早い検査を抽出する(S30)。図4に示す検査スケジュールにおいては、まだ、どの検査にもスコープ30は割り当てておらず、したがって検査抽出部122は、各検査室20において最も検査開始予定時刻の早い検査をそれぞれ抽出する。ここで第1検査室20aからは検査番号E1の検査、第2検査室20bからは検査番号E2の検査、第3検査室20cからは検査番号E3の検査、第4検査室20dからは検査番号E4の検査を抽出する。以下、説明の便宜上、検査番号E1の検査を「検査E1」、検査番号E2の検査を「検査E2」などと呼ぶこともある。
続いて検査抽出部122は、「N=1」をセットして(S32)、第N検査室以外の検査室から抽出した検査の次の検査の検査開始予定時刻が、第N検査室から抽出した検査の検査開始予定時刻よりも遅いか否かを判定する(S34)。ここでは、第1検査室20aから抽出した検査E1の検査開始予定時刻と、第2検査室20b、第3検査室20c、第4検査室20dから抽出した検査E2、E3、E4の次の検査、つまり検査E6、E7、E8の検査開始予定時刻とを比較して、検査E6、E7、E8の検査開始予定時刻の全てが、検査E1の検査開始予定時刻よりも遅いか否かが判定される。図4に示す検査スケジュールでは、検査E6、E7、E8の検査開始予定時刻の全てが、検査E1の検査開始予定時刻よりも遅いため(S34のY)、検査抽出部122は、検査E1を、スコープ30を割り当てる対象となる検査として特定する(S36)。なお、もし検査E6、E7、E8の検査開始予定時刻のいずれか1つでも、検査E1の検査開始予定時刻よりも早い場合には(S34のN)、検査抽出部122は、検査E1を、スコープ30を割り当てる対象となる検査から除外する(S38)。
続いて、Nが検査室総数(この例では、検査室総数=4)と同じか判定され(S40)、Nが検査室総数に達していなければ(S40のN)、Nを1インクリメントして(S42)、S34に戻る。
S34においては、第2検査室20bから抽出した検査E2の検査開始予定時刻と、第1検査室20a、第3検査室20c、第4検査室20dから抽出した検査E1、E3、E4の次の検査、つまり検査E5、E7、E8の検査開始予定時刻とを比較して、検査E5、E7、E8の検査開始予定時刻の全てが、検査E1の検査開始予定時刻よりも遅いか否かが判定される。図4に示す検査スケジュールでは、検査E5、E7、E8の検査開始予定時刻の全てが、検査E2の検査開始予定時刻よりも遅いため(S34のY)、検査抽出部122は、検査E2を、スコープ30を割り当てる対象となる検査として特定する(S36)。
以上のように、S34の判定処理は、S30で各検査室20から抽出した全ての検査に関して実行される。ここでは、S30で各検査室20から抽出した検査番号E1、E2、E3、E4の全ての検査が、スコープ30を割り当てる対象となる検査として特定され(S36)、その時点でNが検査室総数に達しているため(S40のY)、割当対象検査の抽出処理が終了する。図7に示す基本フローチャートを参照して、S16の割当対象検査の抽出処理が終了すると、S18のスコープ割当処理が開始される。
図9は、基本フローチャートのS18に示すスコープ割当処理の詳細フローチャートを示す。第1割当処理部120において、スコープ割当部126が、検査スケジュール管理部110でスケジュール管理されている各々の内視鏡検査に対し、所有する複数のスコープ30の中から使用するスコープを割り当てる処理を行う。
このスコープ割当処理を行う前提として、まずスコープ特定部124が、スコープの割当対象として抽出された検査の開始予定時刻における全てのスコープ30のステータスを特定する(S50)。図2に関して説明したように、スコープ30のステータスは、ST1〜ST4のいずれかで特定される。
図10は、S50のステータス特定処理の詳細フローチャートを示す。まずスコープ特定部124は、割当対象となる検査の検査開始予定時刻を設定する(S70)。検査E1〜E4の検査開始予定時刻は、いずれも9:00であるため、ここでは時刻が9:00にセットされる。スコープ特定部124は、所有スコープマスタテーブル222に記録されている内視鏡番号1〜19の全てのスコープの設定時刻におけるステータスを特定する。
スコープ30のスケジュール情報を参照して、設定時刻(9:00)が、割り当てられた検査の時間内であれば(S72のY)、当該スコープ30のステータスは、「使用中」と特定される(S74)。また設定時刻が、検査時間外であって(S72のN)、割り当てられた検査の終了後、洗浄開始前であれば(S76のY)、当該スコープ30のステータスは、「使用済」と特定される(S78)。また設定時刻が、検査終了後、洗浄開始前ではなく(S76のN)、洗浄時間内であれば(S80のY)、当該スコープ30のステータスは、「洗浄中」と特定される(S82)。なお、設定時刻が洗浄時間内でもなければ(S80のN)、当該スコープ30のステータスは、「待機中」と特定される(S84)。このようにスコープ特定部124は、全てのスコープに関して、設定時刻におけるステータスを特定することで、検査開始予定時刻に「待機中」つまりは割当可能なスコープがどれであるかを把握できる。
図9に戻って、スコープ特定部124は、所有するスコープの検索処理を実行して、使用可能なスコープ30を特定する(S52)。ここでスコープ特定部124は、S50において「待機中」と特定したスコープに絞って、検索処理を実行する。「待機中」以外のステータス、つまり「使用中」、「使用済」、「洗浄中」ステータスのスコープ30は、その時点で検査に割り当てることはできないため、これらを検索対象から外すことで、検索効率を高められる。
図11は、S52のスコープの検索処理の詳細フローチャートを示す。スコープ特定部124は、「待機中」のステータスをもつ全てのスコープ30に関して、検索処理を実行する。ここでスコープ特定部124は、割当対象となる検査の検査種別を特定する。ここでは、割当対象となる全ての検査E1〜E4の検査開始予定時刻が9:00であり、S50において、9:00において全てのスコープ30のステータスが「待機中」であることが特定されている。そこでスコープ特定部124は、検査E1、E2、E3、E4のそれぞれについて、「待機中」ステータスを有するスコープ30が、検査種別に対応しているか否かを判定する(S90)。
実施形態においてスコープ特定部124は、割当対象となる内視鏡検査の検査種別情報にもとづいて、使用可能なスコープ30を特定する。なお実施形態では、検査種別は、上部検査であるか、または下部検査であるかで区別される。したがってS90では、検査の検査種別情報が上部検査を示す場合に、上部検査用スコープであれば対応しており、下部検査用スコープであれば対応していないことが判定される。また同様に、検査の検査種別情報が下部検査を示す場合に、下部検査用スコープであれば対応しており、上部検査用スコープであれば対応していないことが判定される。
図6に示す所有スコープマスタテーブル222および図4に示す検査スケジュールを参照して、スコープ特定部124は、検査番号E1、E2、E3の上部検査に対しては、上部検査用スコープである内視鏡番号1〜14のスコープを候補スコープとして決定し(S92)、一方、下部検査用スコープである内視鏡番号15〜19のスコープを、検査番号E1、E2、E3の検査には割当不能として決定する(S94)。またスコープ特定部124は、検査番号E4の下部検査に対しては、下部検査用スコープである内視鏡番号15〜19のスコープを候補スコープとして決定し(S92)、一方、上部検査用スコープである内視鏡番号1〜14のスコープを、検査番号E4の検査には割当不能として決定する(S94)。スコープ特定部124は、特定した候補スコープと検査番号との対応を、スコープ割当部126に通知する。
図9に戻って、スコープ割当部126は、スコープ特定部124により特定された候補スコープに基づいて、検査スケジュール管理部110で管理されている各々の検査に対し、使用するスコープ30を割り当てる。具体的にスコープ割当部126は、スコープ特定部124により特定された候補スコープのうちの1つを、内視鏡検査に割り当てる。以下の例では、複数の候補スコープのうち、図6に示す所有スコープマスタテーブル222に設定された内視鏡番号の小さいものから検査に対して割り当てることとするが、この順番に限定することを意図するものではない。
まずスコープ割当部126は、検査E1に対して割当可能なスコープがあることを判定する(S54のY)。ここでスコープ特定部124により検査E1、E2、E3に対して内視鏡番号1〜14のスコープが割当可能であることが通知されており、したがってスコープ割当部126は、検査E1に対して、内視鏡番号1のスコープG−R−1を割り当てる(S56)。なお、同じスコープG−R−1が他の検査に割り当てられないように、スコープ割当部126は、スコープG−R−1のステータスを「使用中」に設定する(S58)。ステータスを「使用中」に設定すると、そのスコープG−R−1は、次のスコープ割当部126による割当の際に、候補スコープから外される。
次にスコープ割当部126は、検査E2に対して割当可能なスコープがあることを判定し(S54のY)、検査E2に対して、内視鏡番号2のスコープG−R−2を割り当て(S56)、スコープG−R−2のステータスを「使用中」に設定する(S58)。同様にスコープ割当部126は、検査E3に対して、内視鏡番号3のスコープG−R−3を割り当て(S56)、スコープG−R−3のステータスを「使用中」に設定する(S58)。
次にスコープ割当部126は、検査E4に対して割当可能なスコープがあることを判定する(S54のY)。ここでスコープ特定部124により検査E4に対して内視鏡番号15〜19のスコープが割当可能であることが通知されており、したがってスコープ割当部126は、検査E4に対して、内視鏡番号15のスコープC−R−1を割り当て(S56)、スコープC−R−1のステータスを「使用中」に設定する(S58)。
S54において、検査に対して割当可能なスコープがない場合には(S54のN)、スコープ割当部126は、ユーザに対して、割当不能であることを通知する(S60)。なお、この通知のタイミングは、全検査に対してスコープ30の割当処理が完了した後であってよい。少なくともユーザは、1日の内視鏡検査業務の開始前に、スコープ30を割り当てられていない検査が存在することを認識する必要がある。
スコープ割当部126による割当処理は、抽出した全ての割当対象となる検査についてスコープ30の割当が完了するまで繰り返され(S62のN)、全ての検査(ここではE1〜E4)についてスコープ30が割り当てられると(S62のY)、このスコープ割当処理が終了する。スコープ割当部126による割当結果は、検査スケジュール管理部110に通知される。
図12は、検査スケジュール管理部110により更新された検査スケジュールを示す。検査スケジュール管理部110は、スコープ割当部126から割当結果を通知されると、該当する検査に、割り当てられたスコープ30を登録する。ここでは検査E1にスコープG−R−1が使用されること、検査E2にスコープG−R−2が使用されること、検査E3にスコープG−R−3が使用されること、検査E4にスコープC−R−1が使用されること、が登録されている。検査スケジュール管理部110は、更新した検査スケジュールを、検査スケジュール保持部206に記録する。このようにして、スコープG−R−1、G−R−2、G−R−3、C−R−1のスケジュール情報が生成される。
図7に戻って、S18のスコープ割当処理が終了すると、S20の洗浄機割当処理が開始される。
図3において、洗浄スケジュール管理部130は、洗浄機50と、洗浄開始予定時刻情報および洗浄終了予定時刻情報を含む複数のスコープの洗浄スケジュールを管理する。第2割当処理部140は、複数の洗浄機50の中から、各々の内視鏡検査で使用されるスコープ30を洗浄するための洗浄機50を割り当てる。洗浄スケジュール管理部130は、第2割当処理部140によりスコープ30に対して割り当てられた洗浄機50に基づいて、スコープ30の洗浄スケジュールを生成して、洗浄スケジュール保持部208に記録する。
図13は、基本フローチャートのS20に示す洗浄機割当処理の詳細フローチャートを示す。第2割当処理部140は、洗浄機特定部142、洗浄機割当部144、終了時刻判定部146、洗浄機割当可否確認部148および担当者割当部149を備える。
洗浄機特定部142が、S18で割り当てられたスコープ30のそれぞれに対して、所有する洗浄機50の検索処理を実行して、使用可能な洗浄機50を特定する(S110)。なお洗浄機50の使用が制限されない場合、つまりスコープ30に対して全ての洗浄機50の使用が許可されている場合には、洗浄機特定部142は、全ての第1洗浄機50a〜第4洗浄機50dが使用可能であることを特定する。このとき洗浄機特定部142は、洗浄スケジュール保持部208に保持されている洗浄スケジュールを参照して、各洗浄機50について、使用可能な時間帯を取得する。なお使用可能な時間帯とは、洗浄予定のない時間帯を意味する。なお第2割当処理部140が最初に洗浄機割当処理を実行する際には、洗浄スケジュールはブランクであり、つまり、いずれの洗浄機50にも洗浄予定は登録されておらず、したがって全ての時間帯が使用可能となっている。使用可能な洗浄機50およびその使用可能な時間帯は、洗浄機割当部144に通知される。
洗浄機割当部144は、複数の使用可能な洗浄機50の中から、各々の内視鏡検査で使用されるスコープ30を洗浄するための洗浄機50を割り当てる。ここで洗浄機割当部144は、スコープ割当部126により内視鏡検査に対して割り当てられたスコープ30の検査終了予定時刻以後の時刻が洗浄開始予定時刻となるように、当該スコープ30を洗浄するための洗浄機50を割り当てる。なお本実施形態では、業務効率化の観点から、検査終了予定時刻と同じ時刻を洗浄開始予定時刻に設定可能としているが、検査終了予定時刻と洗浄開始予定時刻の間には、所定時間のインターバルを設けてもよい。また本実施形態では、洗浄機50が1本のスコープ30を洗浄することを前提とするが、仕様によっては洗浄機50が複数本(たとえば2本)のスコープ30を洗浄でき、洗浄機割当部144が、複数本のスコープ30に対して洗浄機50を割り当ててもよい。
洗浄機割当部144は、洗浄機50を割り当てる対象となる複数のスコープ30、すなわちS18において検査に割り当てられた複数のスコープ30のうち、検査終了予定時刻の早いものから順に、洗浄機50を割り当てる。ここで検査E1〜E3の検査終了予定時刻は9:10であり、検査E4の検査終了予定時刻は9:15であるため、洗浄機割当部144は、検査E1、E2、E3、E4の順番で、使用されるスコープに対して洗浄機50を割り当てる。なお本実施形態においては、スコープ30に対して、割当可能な洗浄機50が常に存在している(S112のY)ことを前提としているが、割当可能な洗浄機50が存在していない場合(S112のN)には、スコープ30に洗浄機50を割当不能であることが通知される(S116)。
洗浄機割当部144は、検査E1で使用するスコープG−R−1に対して、第1洗浄機50aを割り当てる(S114)。なお実施形態において、全ての洗浄機50の洗浄予定時間を20分と設定するが、洗浄機50ごとに洗浄予定時間は異なってもよく、また洗浄機50における洗浄モードによって洗浄予定時間が異なってもよい。洗浄機割当部144は、検査E1の終了予定時刻を、洗浄開始予定時刻に設定し、その20分後を洗浄終了予定時刻に設定する(S118)。この割当により、第1洗浄機50aは、9:10〜9:30の間は、「使用中」のステータスが設定される。洗浄機50のステータスは、「使用中」または「待機中」のいずれかをとり、スケジュール情報の生成処理を開始する際には、全ての洗浄機50のステータスが「待機中」であることを前提とする。なおスコープG−R−1の9:10〜9:30の間のステータスは「洗浄中」となる。
次に洗浄機割当部144は、検査E2で使用するスコープG−R−2に対して、第2洗浄機50bを割り当てる(S114)。洗浄機割当部144は、検査E2の終了予定時刻を、洗浄開始予定時刻(9:10)に設定し、その20分後である9:30を洗浄終了予定時刻に設定する(S118)。この割当により、第2洗浄機50bは、9:10〜9:30の間は、「使用中」のステータスが設定される。
次に洗浄機割当部144は、検査E3で使用するスコープG−R−3に対して、第3洗浄機50cを割り当てる(S114)。洗浄機割当部144は、検査E3の終了予定時刻を、洗浄開始予定時刻(9:10)に設定し、その20分後である9:30を洗浄終了予定時刻に設定する(S118)。この割当により、第3洗浄機50cは、9:10〜9:30の間は、「使用中」のステータスが設定される。
最後に洗浄機割当部144は、検査E4で使用するスコープC−R−1に対して、第4洗浄機50dを割り当てる(S114)。洗浄機割当部144は、検査E4の終了予定時刻を、洗浄開始予定時刻(9:15)に設定し、その20分後である9:35を洗浄終了予定時刻に設定する(S118)。この割当により、第4洗浄機50dは、9:15〜9:35の間は、「使用中」のステータスが設定される。
このように洗浄機割当処理は、検査で使用する全てのスコープ30について洗浄機50が割り当てられるまで(S120のN)、繰り返される。検査で使用する全てのスコープ30について洗浄機50を割り当てると(S120のY)、洗浄機割当処理を終了する。洗浄機割当部144による割当結果は、洗浄スケジュール管理部130に通知される。
図14は、洗浄スケジュール管理部130により生成された洗浄スケジュールを示す。ここでは洗浄機割当部144による割当結果が洗浄スケジュールに反映されており、具体的には9:10〜9:30の間に、第1洗浄機50aでスコープG−R−1が洗浄されること、第2洗浄機50bでスコープG−R−2が洗浄されること、第3洗浄機50cでスコープG−R−3が洗浄されること、9:15〜9:35の間に第4洗浄機50dでスコープC−R−1が洗浄されること、が登録されている。洗浄スケジュール管理部130は、更新した洗浄スケジュールを、洗浄スケジュール保持部208に記録する。
図15は、スコープ30の個体のスケジュール情報を示す。ここでは理解を容易にするために、上記した処理が終了した段階で表示処理部150が個体スケジュールを表示する例を示しているが、実際には、全てのスケジューリングを終了した段階で、表示処理部150は、個体スケジュールを表示する。なお、図15において、C1は第1洗浄機50a、C2は第2洗浄機50b、C3は第3洗浄機50c、C4は第4洗浄機50dで洗浄中であることを示している。またE1、E2等は、使用中の検査の検査番号を示す。かかる個体スケジュールにより示される情報は、各個体のスケジュール情報となる。
図7に戻って、S20の洗浄機割当処理が終了すると、全検査番号の検査について処理が完了したかを判定し(S22)、完了していなければ、S16に戻って、基本フローが繰り返される。
以下、S16〜S20のステップを繰り返し実行して、スコープ30のスケジュール情報を生成するプロセスを説明する。なお、検査E1〜E4に関して上記したS16〜S20のステップは、1回目の処理となる。
<2回目:S16〜S20>
S16において、検査抽出部122が、第1検査室20aから検査E5、第2検査室20bから検査E6、第3検査室20cから検査E7、第4検査室20dから検査E8を抽出して、検査E5〜E8を、スコープ30を割り当てる対象となる検査として特定する。
S18において、スコープ特定部124が、検査E5、E6、E7に対して、上部検査用スコープである内視鏡番号4〜14のスコープを候補スコープとして決定し、検査E8に対して、下部検査用スコープである内視鏡番号16〜19のスコープを候補スコープとして決定する。なお検査E5、E6、E7の検査開始予定時刻(9:15)において、内視鏡番号1〜3のスコープのステータスは「洗浄中」であるため、検査E5、E6、E7の候補スコープとはならない。また検査E8の検査開始予定時刻(9:20)において、内視鏡番号15のスコープのステータスは「洗浄中」であるため、検査E8の候補スコープとはならない。特定された候補スコープは、スコープ割当部126に通知される。
スコープ特定部124からの通知を受けて、スコープ割当部126は、検査E5に対して内視鏡番号4のスコープG−R−4を、検査E6に対して内視鏡番号5のスコープG−R−5を、検査E7に対して内視鏡番号6のスコープG−R−6を割り当てる。またスコープ割当部126は、検査E8に対して内視鏡番号16のスコープC−R−2を割り当てる。
S20において、洗浄機割当部144は、検査E5のスコープG−R−4に対して第1洗浄機50aを割り当て、検査E6のスコープG−R−5に対して第2洗浄機50bを割り当て、検査E7のスコープG−R−6に対して第3洗浄機50cを割り当て、検査E8のスコープC−R−2に対して第4洗浄機50dを割り当てる。なお洗浄機割当部144は、スコープG−R−4、G−R−5、G−R−6の洗浄開始予定時刻を9:30、洗浄終了予定時刻を9:50に設定し、スコープC−R−2の洗浄開始予定時刻を9:35、洗浄終了予定時刻を9:55に設定する。
図16は、検査スケジュール管理部110により生成された検査スケジュールおよび洗浄スケジュール管理部130により生成された洗浄スケジュールを示す。ここではスコープ特定部124による割当結果が検査スケジュールに反映され、洗浄機割当部144による割当結果が洗浄スケジュールに反映されている。
<3回目:S16〜S20>
S16において、検査抽出部122が、第1検査室20aから検査E9、第2検査室20bから検査E10、第3検査室20cから検査E11、第4検査室20dから検査E12を抽出して、検査E9〜E12を、スコープ30を割り当てる対象となる検査として特定する。
S18において、スコープ特定部124が、検査E9、E10、E11に対して、上部検査用スコープである内視鏡番号1〜3、7〜14のスコープを候補スコープとして決定し、検査E12に対して、下部検査用スコープである内視鏡番号15、17〜19のスコープを候補スコープとして決定する。なお検査E9、E10、E11の検査開始予定時刻(9:30)において、内視鏡番号4〜6のスコープのステータスは「洗浄中」であるため、検査E9、E10、E11の候補スコープとはならない。また検査E12の検査開始予定時刻(9:40)において、内視鏡番号16のスコープのステータスは「洗浄中」であるため、検査E12の候補スコープとはならない。特定された候補スコープは、スコープ特定部124に通知される。
なお内視鏡番号1〜3のスコープは、9:30が洗浄終了予定時刻であり、9:30の時点で洗浄が終了しているため、ステータスは「待機中」であり、検査E9、E10、E11の候補スコープとなる。また内視鏡番号15のスコープは、9:35が洗浄終了予定時刻であり、9:40の時点でステータスは「待機中」であり、検査E12の候補スコープとなる。
スコープ特定部124からの通知を受けて、スコープ割当部126は、検査E9に対して内視鏡番号1のスコープG−R−1を、検査E10に対して内視鏡番号2のスコープG−R−2を、検査E11に対して内視鏡番号3のスコープG−R−3を割り当てる。またスコープ割当部126は、検査E12に対して内視鏡番号15のスコープC−R−1を割り当てる。
このようにスコープ割当部126は、検査開始予定時刻において洗浄が終了して「待機中」となっているスコープを、当該検査に再割り当てできる。つまりスケジューリング処理においては、スコープ割当部126は、洗浄機割当部144によりスコープ30に対して割り当てられた洗浄機50による洗浄終了予定時刻以後の時刻が、検査開始予定時刻となるように、内視鏡検査に対しスコープ30を割り当てることができる。この3回目のステップにおいては、洗浄機割当部144が効率的に洗浄機50をスコープ30に割り当てていることで、スコープG−R−1、G−R−2、G−R−3、C−R−1がそれぞれの洗浄終了予定時刻以後に開始される検査に再割り当てされており、スコープ30の効率的なスケジューリングが可能となっている。
S20において、洗浄機割当部144は、検査E9のスコープG−R−1に対して第1洗浄機50aを割り当て、検査E10のスコープG−R−2に対して第2洗浄機50bを割り当て、検査E11のスコープG−R−3に対して第3洗浄機50cを割り当て、検査E12のスコープC−R−1に対して第1洗浄機50aを割り当てる。なお洗浄機割当部144は、スコープG−R−1、G−R−2、G−R−3の洗浄開始予定時刻を9:50、洗浄終了予定時刻を10:10に設定し、スコープC−R−1の洗浄開始予定時刻を10:10、洗浄終了予定時刻を10:30に設定する。
図17は、検査スケジュール管理部110により生成された検査スケジュールおよび洗浄スケジュール管理部130により生成された洗浄スケジュールを示す。ここではスコープ特定部124による割当結果が検査スケジュールに反映され、洗浄機割当部144による割当結果が洗浄スケジュールに反映されている。
検査スケジュールに示されるように、スコープC−R−1が使用される検査E12は、その検査終了予定時刻が10:00であり、一方で、第4洗浄機50dの洗浄スケジュールによると、第4洗浄機50dは、9:55以降は使用可能となっている。そのため洗浄機割当部144は、検査E12のスコープC−R−1に、10:00から第4洗浄機50dを割り当てることも可能であるが、第4洗浄機50dに5分の未使用時間が生じてしまうため、洗浄機割当部144は、スコープC−R−1に、第1洗浄機50aを割り当てている。
<4回目:S16〜S20>
S16において、検査抽出部122が、第1検査室20aから検査E14、第2検査室20bから検査E15、第3検査室20cから検査E13、第4検査室20dから検査E19を抽出する。ここで図8のS34のステップを実行すると、第3検査室20cにおける検査E13の次の検査E16の検査開始予定時刻(10:00)は、第4検査室20dにおける検査E19の検査開始予定時刻(10:05)よりも早い(S34のN)。つまり第4検査室20dから抽出された検査E19は、まだ抽出されていない第3検査室20cの検査E16よりも後に開始される。そのため検査抽出部122は、検査E16の前に、検査E19にスコープを割り当てるべきでないと判断し、検査E19をスコープを割り当てる対象となる検査から外す(S38)。なお検査E13、E14、E15については、スコープ30を割り当てる対象となる検査として特定する。
S18において、スコープ特定部124が、検査開始予定時刻を9:45とする検査E13に対して、上部検査用スコープである内視鏡番号7〜14のスコープを候補スコープとして決定する。この検査開始予定時刻(9:45)において、内視鏡番号1〜3のスコープのステータスは「使用済」であり、内視鏡番号4〜6のスコープのステータスは「洗浄中」であるため、検査E13の候補スコープとはならない。またスコープ特定部124は、検査開始予定時刻を9:50とする検査E14、E15に対して、上部検査用スコープである内視鏡番号4〜14のスコープを候補スコープとして決定する。この検査開始予定時刻(9:50)において、内視鏡番号1〜3のスコープのステータスは「洗浄中」であるため、検査E13の候補スコープとはならない。特定された候補スコープは、スコープ特定部124に通知される。
スコープ特定部124からの通知を受けて、スコープ割当部126は、検査E13に対して内視鏡番号7のスコープG−H−1を、検査E14に対して内視鏡番号4のスコープG−R−4を、検査E15に対して内視鏡番号5のスコープG−R−5を割り当てる。スコープG−R−4、G−R−5は、9:50に洗浄を終了した後、再度検査に割り当てられている。
S20において、洗浄機割当部144は、検査E13のスコープG−H−1に対して第4洗浄機50dを割り当て、検査E14のスコープG−R−4に対して第2洗浄機50bを割り当て、検査E15のスコープG−R−5に対して第3洗浄機50cを割り当てる。なお洗浄機割当部144は、スコープG−H−1の洗浄開始予定時刻を9:55、洗浄終了予定時刻を10:15に設定し、G−R−4、G−R−5の洗浄開始予定時刻を10:10、洗浄終了予定時刻を10:30に設定する。
図18は、検査スケジュール管理部110により生成された検査スケジュールおよび洗浄スケジュール管理部130により生成された洗浄スケジュールを示す。ここではスコープ特定部124による割当結果が検査スケジュールに反映され、洗浄機割当部144による割当結果が洗浄スケジュールに反映されている。
図19は、スコープ30の個別スケジュールを示す。このように基本フローチャートにおけるS16〜S20を4回繰り返すことで、スコープ30の個別スケジュール情報が図19に示すように作成されている。
以上のように、S16〜S20の処理を最後の検査に対する割当処理が完了するまで繰り返す。
図20は、検査スケジュール管理部110により生成された検査スケジュールおよび洗浄スケジュール管理部130により生成された洗浄スケジュールを示す。ここではスコープ特定部124による割当結果が検査スケジュールに反映され、洗浄機割当部144による割当結果が洗浄スケジュールに反映されている。このように全ての検査に対して、スコープ30の割り当てが完了し、またスコープ30に対して洗浄機50の割り当てが完了することで、スコープ30のスケジュール情報の生成処理が終了する。
図21は、1日分のスコープ30の個別スケジュールを示す。
スコープ割当部126によるスコープ30の割当結果および/または洗浄機割当部144による洗浄機50の割当結果は、表示処理部150により端末装置12のディスプレイに表示される。
たとえば表示処理部150は、検査スケジュール保持部206から検査スケジュール情報を読み出して、図20に示す検査スケジュール表を端末装置12に表示してもよい。また表示処理部150は、洗浄スケジュール保持部208から洗浄スケジュール情報を読み出して、図20に示す洗浄スケジュール表を端末装置12に表示してもよい。また表示処理部150は、検査スケジュール表および洗浄スケジュール表を、同一画面に表示してもよい。これにより医師および検査準備者は、検査にどのスコープ30を使用するかを容易に認識でき、また検査準備者は、使用済みのスコープ30をどの洗浄機50で洗浄するかを容易に認識できるようになる。
また表示処理部150は、検査スケジュール保持部206から検査スケジュール情報を読み出し、また洗浄スケジュール保持部208から洗浄スケジュール情報を読み出して、スコープ30の個別スケジュール表を端末装置12に表示してもよい。この個別スケジュール表は、図21に示したものであり、かかる個別スケジュール表を生成することで、検査準備者は、スコープ30の各個体のスケジュールを知ることができる。検査準備者は、ある時点におけるスコープ30の状況を知りたい場合に、個別スケジュール表により、スコープ30が洗浄中であるのか、または検査使用中であるのかなどの状況を知ることができる。
なお図21に示すように、スコープC−R−1は、12:30〜12:50まで洗浄予定となっている。医療施設にもよるが、検査準備者の昼休みがたとえば12:30〜13:30と定められているような場合には、この洗浄処理は、勤務時間外であることが通知されてもよい。
終了時刻判定部146は、洗浄機割当部144によりスコープ30に洗浄機50を割り当てた結果、洗浄終了予定時刻が基準時刻(12:30)以後となるか否かを判定する。終了時刻判定部146により洗浄終了予定時刻が基準時刻以後となることが判定された場合に、洗浄機割当可否確認部148は、洗浄機割当の可否をユーザ(たとえば操作者)に確認する通知を行ってもよい。たとえば、この通知のタイミングは、全検査に対してスコープ30の割当処理が完了した後であってよい。なお図21を参照して、スコープG−H−1の洗浄終了予定時刻は12:35であるため、この洗浄予定に対しても、洗浄機割当可否確認部148は、洗浄機割当の可否をユーザに確認する。
なお医師のスケジュールは、検査オーダによって定められており、医師は、検査スケジュール表により、次の検査の開始予定時刻および検査室などを把握する。同様に情報管理装置10は検査準備者に対して、スケジュールを設定してもよい。このスケジュールでは、検査準備者が、検査開始前にスコープ30を検査室20に運び込み、また検査終了後にスコープ30を洗浄室40に運び込むことなどが設定されてよく、また検査室内で検査補助することなどが設定されていてもよい。
以下、実施形態の情報管理装置10によるスケジューリング処理に関する様々な態様について説明する。
<実施例1>
実施形態では、図11に示すスコープの検索処理において、スコープ特定部124が、割当対象となる内視鏡検査の検査種別情報にもとづいて、使用可能なスコープ30を特定した。このとき検査種別は、上部検査であるか、または下部検査であるかで区別していたが、実施例1では、さらに詳細な検査内容を示す検査種別情報にもとづいて、スコープ特定部124が、使用可能なスコープ30を特定する。
図22は、スコープ順位保持部204に保持されたスコープ順位テーブルを示す。スコープ順位テーブルは、検査種別に対して、優先的に割り当てるべきスコープ機種を対応付けて記録する。ここで「優先スコープ機種1」は、最も優先的に割り当てられるべき機種に関する情報であり、「優先スコープ機種2」は、2番目に優先的に割り当てられるべき機種に関する情報である。スコープ特定部124は、「優先スコープ機種1」で指定されるスコープ30が「待機中」であれば、そのスコープ30を候補スコープとして特定する。一方、スコープ特定部124は、「優先スコープ機種1」で指定されるスコープ30が「待機中」ではなく、「優先スコープ機種2」で指定されるスコープ30が「待機中」であれば、「優先スコープ機種2」のスコープ30を候補スコープとして特定する。このようにスコープ順位保持部204は、内視鏡検査の検査種別に対して、割り当てるスコープ30の機種の優先順位を保持し、スコープ特定部124は、優先順位の高い機種のスコープ30を候補スコープとして特定する。
図23は、実施例1におけるスコープの検索処理の詳細フローチャートを示す。スコープ特定部124は、「待機中」のステータスをもつ全てのスコープ30に関して、検索処理を実行する。スコープ特定部124は、割当対象となる内視鏡検査の検査種別情報にもとづいて、使用可能なスコープ30を特定する。S90では、検査の検査種別情報が上部検査を示す場合に、上部検査用スコープであれば対応しており、下部検査用スコープであれば対応していないことが判定される。また同様に、検査の検査種別情報が下部検査を示す場合に、下部検査用スコープであれば対応しており、上部検査用スコープであれば対応していないことが判定される。
実施形態における1回目のS16〜S20のステップに関して説明すると、スコープ特定部124は、検査E1、E2、E3に対しては、上部検査用スコープである内視鏡番号1〜14のスコープが対応しているスコープと判定し、検査E4に対しては、下部検査用スコープである内視鏡番号15〜19のスコープが対応しているスコープと判定する(S90)。
検査E1、E2、E3の検査種別は「上部ルーチン検査」であり、スコープ特定部124は、スコープ順位保持部204に保持されたスコープ順位情報を参照して、優先順位が最も高い機種(優先スコープ機種1)が「上部ルーチン機」であることを認識する。そこでスコープ特定部124は、対応するスコープに、「上部ルーチン機」が含まれているかを判定する(S96)。ここでは上部ルーチン機として、内視鏡番号1〜6のスコープが存在するため(S96のY)、スコープ特定部124は、内視鏡番号1〜6のスコープを候補スコープとして決定する(S92)。
また検査E4の検査種別は「下部ルーチン検査」であり、スコープ特定部124は、スコープ順位保持部204に保持されたスコープ順位情報を参照して、優先順位が最も高い機種(優先スコープ機種1)が「下部ルーチン機」であることを認識する。そこでスコープ特定部124は、対応するスコープに、「下部ルーチン機」が含まれているかを判定する(S96)。ここでは下部ルーチン機として、内視鏡番号15〜17のスコープが存在するため(S96のY)、スコープ特定部124は、内視鏡番号15〜17のスコープを候補スコープとして決定する(S92)。
なお検査E1〜E3に関して、対応するスコープに、優先スコープ機種1のスコープが含まれていない場合(S96のN)、スコープ特定部124は、スコープ順位保持部204に保持されたスコープ順位情報を参照して、優先順位が2番目に高い機種(優先スコープ機種2)が「上部高画質機」であることを認識する。そこでスコープ特定部124は、対応するスコープに、「上部高画質機」が含まれているかを判定し(S98)、含まれていれば(S98のY)、スコープ特定部124は、上部高画質機のスコープを候補スコープとして決定する(S92)。
なお対応するスコープに、優先スコープ機種2のスコープも含まれていない場合(S98のN)には、スコープ特定部124は、S90において検査種別に対応していると判定されたスコープのうち、優先スコープ機種以外の機種のスコープを、候補スコープとして決定する(S92)。スコープ特定部124は、特定した候補スコープをスコープ割当部126に通知し、スコープ割当部126は、実施形態で説明したように、検査に対してスコープ30を割り当てる。
なおスコープ特定部124が、優先順位の低い機種のスコープ30を特定し、スコープ割当部126が、内視鏡検査に、特定されたスコープを割り当てるときには、スコープ割当可否確認部128が、スコープ割当の可否をユーザに確認することが好ましい。たとえばスコープ割当可否確認部128は、優先スコープ機種1が割り当てられない場合には、優先順位の低い機種が割り当てられたとして、ユーザ確認を行ってもよいが、スコープ順位保持部204で設定されている機種が割り当てられていれば(たとえば優先スコープ機種2が割り当てられている)、ユーザ確認を行わなくてもよい。つまりスコープ特定部124が、優先スコープ機種以外の機種を候補スコープとして決定し、スコープ割当部126が、その候補スコープを検査に対して割り当てた場合に限って、スコープ割当可否確認部128が、スコープ割当の可否をユーザに確認するようにしてもよい。なおスコープ特定部124が、優先スコープ機種を候補スコープとして決定できない場合には(S98のN)、候補スコープなしであることを決定して、スコープ割当可否確認部128が、その旨をユーザに通知してもよい。
この確認のタイミングは、全検査に対してスコープ30の割当処理が完了した後であってよい。少なくともユーザは、1日の内視鏡検査業務の開始前に、適切なスコープ30を割り当てられていない検査が存在することを認識する必要がある。
実施形態と実施例1とを比較すると、たとえば実施形態では、図17に示すように、上部経鼻検査である検査E9に対して、上部ルーチン機であるスコープG−R−1が割り当てられている。しかしながら実施例1によると、スコープ特定部124が、スコープ順位保持部204に保持されたスコープ順位情報を参照して、検査E9の優先順位が最も高い機種(優先スコープ機種1)が「上部経鼻機」であることを認識することで、スコープ特定部124は、検査E9に対する候補スコープとして、内視鏡番号10のスコープG−N−1を特定することになる。同様に、上部精査検査である検査E10に対してスコープ特定部124は、候補スコープとして、上部高画質機である内視鏡番号7〜9のスコープG−H−1〜G−H−3を特定する。したがってスコープ割当部126は、検査E9に対してスコープG−N−1を割り当て、また検査E10に対してスコープG−H−1を割り当てる。このように実施形態と比較すると、実施例1では、内視鏡検査に対して、優先順位の高い、すなわち検査に適したスコープ30を割り当てられるため、検査スケジュールの完成度を高めることができる。
<実施例2>
内視鏡検査業務支援システム1において、消耗や老朽化が進んだスコープは、機能劣化や、故障が生じやすくなる。一般に、スコープの消耗や老朽化が突出して進むケースは、そのスコープの使用回数や使用時間が他のスコープよりも極端に多い場合であるため、実施例2では、複数のスコープ30の使用回数や使用時間を均等にすることを目的とする。
図3に戻って、使用状況記憶部224は、所有する複数のスコープ30の過去の使用状況を記憶する。
図24は、使用状況記憶部224に記憶された使用状況テーブルを示す。使用状況テーブルは、各スコープ30に対して、過去の使用状況を対応付けて記録している。この使用状況は、あくまでも過去のものであり、実際に使用されたときに、使用状況が更新されるようになっている。ここで使用状況は、「使用回数」と「使用時間」であり、「使用時間」は検査に使用された累積回数を、「使用時間」は検査に使用された累積時間を示す。
図1を参照して、検査を開始する際、スコープ30は、内視鏡観察装置22に接続されるが、このときスコープ30の識別情報(スコープID)がネットワーク2を介して情報管理装置10に送信される。検査を終了する際、内視鏡観察装置22において検査の終了ボタンが操作されると(またはスコープ30が内視鏡観察装置22から引き抜かれると)、検査の終了通知が情報管理装置10に送信される。情報管理装置10において、使用状況監視部160は、内視鏡観察装置22から送信される情報を監視し、スコープIDが送信されてから、検査終了通知が送信されるまでの時間を、検査使用時間として導出する。検査終了通知が送信されると、使用状況監視部160は、使用状況テーブルにおける該当するスコープ30の使用回数を1つ増やし、また使用時間に、今回導出した検査使用時間を加算して、使用状況テーブルを更新し、使用状況記憶部224に記録する。以上のようにして、使用状況テーブルが作成されている。
なお図24に示す使用状況テーブルは、あくまでも理解を容易にするために示した例である。図24において、たとえば内視鏡番号1〜6の上部ルーチン機の使用回数や使用時間が大きく異なっているが、実施例2では、このような状況が発生しないように、複数スコープの使用回数や使用時間を平準化(均等化)するための技術を提案するものである。そのため図24に示す使用状況テーブルは、あくまでも使用状況の例示にすぎないことにご留意いただきたい。
実施例2において、スコープ割当部126は、検査スケジュール管理部110が管理する各々の内視鏡検査に割り当て可能なスコープ30が複数存在する場合に、使用状況記憶部224に記憶された使用状況を参照して、過去の使用回数または過去の使用時間が相対的に少ないスコープ30を優先して内視鏡検査に割り当てる。
図25は、図9に示すスコープ割当処理におけるS56の詳細フローチャートを示す。スコープ割当部126は、スコープ特定部124から通知された候補スコープのうち、使用状況記憶部224に記憶された使用状況を参照して、過去の使用回数が最も少ない候補スコープを特定する(S130)。
以下、実施例1において説明したスコープ検索処理により、検査E1、E2、E3の候補スコープを特定した例で説明する。実施例1ではスコープ特定部124が、検査E1、E2、E3の候補スコープとして、内視鏡番号1〜6のスコープを特定し、スコープ割当部126に通知している。
スコープ割当部126は、使用状況記憶部224に記憶された内視鏡番号1〜6のスコープ使用状況を参照して、検査E1に対して、内視鏡番号1〜6のスコープのうち、使用回数が最も少ないスコープとして、内視鏡番号3のスコープG−R−3を特定する(S130)。スコープG−R−3の使用回数は40回であり、スコープG−R−1、G−R−2、G−R−4、G−R−5、G−R−6の使用回数よりも相対的に少なく、また使用回数を40回とするスコープは他にないため(S132のY)、スコープ割当部126は、検査E1に対して、スコープG−R−3を割り当てる(S136)。スコープ割当部126は、最も使用回数の少ないG−R−3を検査E1に優先して割り当てることで、スコープの使用回数の均等化に貢献する。
なおスコープ割当部126は、検査にスコープを割り当てると、当該スコープの使用状況として、仮の使用回数および使用時間(仮の使用状況)を設定する(S138)。ここでは内視鏡番号3の使用回数を、仮に1増やし、また図5に示す検査種別マスタテーブル210を参照して、使用時間を仮に10分(上部ルーチン検査の検査予定時間が10分)増やす。これにより内視鏡番号3の仮の使用回数は「41」となり、また仮の使用時間は「660分」となる。この仮の使用状況は、図25に示す割当実行処理において、以後使用されることになる。
なお仮の使用回数および使用時間は、使用状況記憶部224の使用状況テーブルに反映させない。仮の使用状況は、スコープ30のスケジューリングに使用するための目的でのみ設定され、全ての検査に対してスコープ30のスケジューリングが行われると、破棄されてよい。
次にスコープ割当部126は、使用状況記憶部224に記憶された内視鏡番号1、2、4〜6のスコープ使用状況を参照して、検査E2に対して、内視鏡番号1、2、4〜6のスコープのうち、使用回数が最も少ないスコープとして、内視鏡番号2のスコープG−R−2と内視鏡番号4のスコープG−R−4を特定する(S130)。スコープG−R−2、G−R−4の使用回数は50回であり、スコープG−R−1、G−R−5、G−R−6の使用回数よりも相対的に少ないが、同じ使用回数の2本のスコープが特定されている(S132のN)。ここでスコープ割当部126は、2本のスコープのうち、使用状況記憶部224に記憶された内視鏡番号2、4のスコープ使用状況を参照し、使用時間が最も少ないスコープとして、内視鏡番号2のスコープG−R−2を特定し(S134)、検査E2に対して、スコープG−R−2を割り当てる(S136)。スコープ割当部126は、候補スコープのうち、最も使用回数の少なく、且つ最も使用時間が少ないG−R−2を検査E2に優先して割り当てることで、スコープの使用時間の均等化に貢献する。スコープ割当部126は、内視鏡番号2のスコープの使用状況として、仮の使用回数および使用時間(仮の使用状況)を設定する(S138)。つまり、内視鏡番号2の仮の使用回数は「51」となり、また仮の使用時間は「510分」となる。
次にスコープ割当部126は、使用状況記憶部224に記憶された内視鏡番号1、4〜6のスコープ使用状況を参照して、検査E3に対して、内視鏡番号1、4〜6のスコープのうち、使用回数が最も少ないスコープとして、内視鏡番号4のスコープG−R−4を特定する(S130)。G−R−4の使用回数は50回であり、スコープG−R−1、G−R−5、G−R−6の使用回数よりも相対的に少ないため、検査E3に対して、スコープG−R−4を割り当てる(S136)。スコープ割当部126は、候補スコープのうち、最も使用回数の少ないG−R−4を検査E3に優先して割り当てることで、スコープの使用回数の均等化に貢献する。スコープ割当部126は、内視鏡番号4のスコープの使用状況として、仮の使用回数および使用時間(仮の使用状況)を設定する(S138)。
以上のように、スコープ割当部126は、各々の内視鏡検査に割り当て可能なスコープ30が複数存在する場合に、使用状況記憶部224に記憶された使用状況を参照して、過去の使用回数または過去の使用時間が相対的に少ないスコープ30を優先して内視鏡検査に割り当てることで、使用回数または使用時間の平準化に寄与する。なお図25においては、S130で使用回数が最も少ない候補スコープを特定し、S134で使用時間が最も少ない候補スコープを特定しているが、この順番は逆であってもよい。また使用回数および使用時間が同じである複数の候補スコープが存在する場合には、スコープ割当部126は、いずれの候補スコープを内視鏡検査に割り当ててもよい。
以上の実施例1〜2は、検査スケジュールにおけるスコープ30の割当態様について説明した。以下の実施例3では、洗浄スケジュールにおける洗浄機50の割当態様について説明する。
<実施例3>
図3に戻って、洗浄機順位保持部226は、スコープ30に対して、割り当てる洗浄機50の優先順位を保持する。
図26は、洗浄機順位保持部226に保持された洗浄機順位テーブルを示す。洗浄機順位テーブルは、スコープ30に対して、割り当てる洗浄機50の優先順位を対応付けて記録する。この洗浄機順位テーブルでは、縦軸に各スコープを、横軸に各洗浄機を記録して、スコープと洗浄機との組み合わせに対して、優先順位が設定されている。なお、この例では、第1洗浄機50aおよび第2洗浄機50bが薬液Aを使用し、第3洗浄機50cが薬液Bを使用し、第4洗浄機50dが薬液Cを使用するものとする。なお、洗浄機順位テーブルは、スコープ個体に対してではなく、スコープ機種に対して、割り当てる洗浄機50の優先順位を対応付けていてもよい。
実施例3において、第1洗浄機50aおよび第2洗浄機50bは、同一機種であってもよいが、別機種であってもよい。第1洗浄機50aおよび第2洗浄機50bと、第3洗浄機50c、第4洗浄機50dは、異なる薬液を使用し、したがってこれらの機種は異なっている。このように複数の洗浄機50が異なる機種により構成されている場合、洗浄機順位保持部226は、洗浄機機種に関する優先順位を保持する。
図26に示す洗浄機順位テーブルにおいて、設定値1は、優先順位が最も高いことを示し、設定値2は、優先順位が2番目に高いことを示す。また設定値3は、優先順位が3番目に高いことを示す。なお設定値0は、スコープ30に割り当てられることが禁止されていることを示す。
図26に示す洗浄機順位テーブルでは、薬液Cを使用する第4洗浄機50dに、設定値0が与えられている。これは、たとえば薬液Cがスコープ部材を劣化させやすい、強いアタック性を有しているため、医療施設において、多くのスコープ30の洗浄に使用することを禁止している事情による。この例では、上部処置機であるG−T−1、G−T−2、下部処置機であるC−T−1に対して、設定値2が与えられているものの、他のスコープに対しては設定値0が与えられて、使用が禁止されている。たとえば薬液Cは強酸性電解水であってよい。
このように図26に示す例では、割り当てる洗浄機50の優先順位が、洗浄機50において使用される洗浄薬液のアタック性にもとづいて設定されている。洗浄機順位テーブルは、医療施設のポリシーによって適宜作成されるものであり、アタック性の強弱に依存して洗浄機順位テーブルを作成することで、スコープ30の長寿命化を期待できる。一方で、たとえば強酸性電解水は、洗浄薬液としては非常に安価であるというメリットを有している。そのため、薬液にかかるコスト面に着目したポリシーによると、強酸性電解水を使用する洗浄機50に対して、設定値0以外の設定値を与えることも可能である。このように洗浄機順位保持部226で保持される洗浄機50の優先順位は、洗浄機50において使用される薬液にもとづいて設定されることになる。
図27は、図13に示す洗浄機割当処理におけるS110の詳細フローチャートを示す。S110において、洗浄機特定部142は、S18(図7参照)のスコープ割当処理により割り当てられたスコープ30のそれぞれに対して、所有する洗浄機50の検索処理を実行して、使用可能な洗浄機50を特定する。
以下、実施形態において説明したスコープ割当処理により、検査E1、E2、E3、E4に対して、それぞれスコープG−R−1、G−R−2、G−R−3、C−R−1が割り当てられた例で説明する。つまり図12に示す検査スケジュールが設定された状態で、洗浄機割当処理を開始する。
図3に戻って、第2割当処理部140において洗浄機特定部142は、洗浄機順位保持部226に保持された洗浄機順位情報を参照して、スコープG−R−1、G−R−2、G−R−3、C−R−1に関し、設定値0以外の洗浄機50を抽出する(S150)。S150では、使用が禁止されていない洗浄機50を抽出している。ここで上部ルーチン機であるスコープG−R−1、G−R−2、G−R−3については、第1洗浄機50a、第2洗浄機50b、第3洗浄機50cの設定値が0ではなく、また同様に下部ルーチン機であるスコープC−R−1についても、洗浄機50a、第2洗浄機50b、第3洗浄機50cの設定値が0ではない。したがって洗浄機特定部142は、検査E1〜E4の各々に対して、第1洗浄機50a、第2洗浄機50b、第3洗浄機50cを候補洗浄機として特定する(S152)。特定された候補洗浄機は、洗浄機割当部144に通知される。
図28は、図13に示す洗浄機割当処理におけるS114の詳細フローチャートを示す。S114において、洗浄機割当部144は、スコープ30に対して、洗浄機50を割り当てる。
最初に洗浄機割当部144は、検査E1のスコープG−R−1に対する洗浄機割当を行う。洗浄機割当部144は、洗浄スケジュール保持部208に保持されている洗浄スケジュールを参照して、候補洗浄機のうち、最先で割当可能な洗浄機50を特定する(S160)。なお実施形態で説明したように、洗浄機特定部142により、候補洗浄機の使用可能な時間帯が洗浄機割当部144に通知される場合には、洗浄機割当部144は、通知された時間帯を参照して、最先で割当可能な洗浄機50を特定してもよい。
ここで候補洗浄機、つまり第1洗浄機50a、第2洗浄機50b、第3洗浄機50cは、その初期状態において、全時間帯が使用可能であり、つまり全時間帯のステータスが「待機中」となっている。そこで洗浄機割当部144は、第1洗浄機50a、第2洗浄機50b、第3洗浄機50cの全てが最先で割当可能であることを特定し(S160)、最先で割当可能な洗浄機が複数あることを判定する(S162のY)。ここで洗浄機割当部144は、洗浄機順位保持部226に保持された優先順位を参照して、検査E1のスコープG−R−1に対して第1洗浄機50aおよび第2洗浄機50bに設定値1が与えられていることを認識する(S164)。これにより洗浄機割当部144は、スコープG−R−1に対して第1洗浄機50aを割り当てる(S166)。このようにして洗浄機割当部144は、優先順位の高い第1洗浄機50aを、スコープG−R−1に割り当て、これによりスコープに適した洗浄機で洗浄することが可能となる。なお、この洗浄開始予定時刻は9:10、洗浄終了予定時刻は9:30に設定されて、洗浄スケジュールに登録される。これにより第1洗浄機50aの9:10〜9:30の間のステータスは「使用中」となる。
次に洗浄機割当部144は、検査E2のスコープG−R−2に対する洗浄機割当を行う。洗浄機割当部144は、洗浄スケジュール保持部208に保持されている洗浄スケジュールを参照して、候補洗浄機のうち、最先で割当可能な洗浄機50を特定する(S160)。ここで第1洗浄機50aには、9:10〜9:30の使用予定が設定されているため、洗浄機割当部144は、第2洗浄機50b、第3洗浄機50cが最先で割当可能であることを特定し(S160)、最先で割当可能な洗浄機が複数あることを判定する(S162のY)。ここで洗浄機割当部144は、洗浄機順位保持部226に保持された優先順位を参照して、検査E2のスコープG−R−2に対して第2洗浄機50bに設定値1が与えられていることを認識する(S164)。これにより洗浄機割当部144は、スコープG−R−2に対して第2洗浄機50bを割り当てる。このようにして洗浄機割当部144は、優先順位の高い第2洗浄機50bを、スコープG−R−2に割り当てる。なお、この洗浄開始予定時刻は9:10、洗浄終了予定時刻は9:30に設定されて、洗浄スケジュールに登録される。
次に洗浄機割当部144は、検査E3のスコープG−R−3に対する洗浄機割当を行う。洗浄機割当部144は、洗浄スケジュール保持部208に保持されている洗浄スケジュールを参照して、候補洗浄機のうち、最先で割当可能な洗浄機50を特定する(S160)。ここで第1洗浄機50a、第2洗浄機50bには、9:10〜9:30の使用予定が設定されているため、洗浄機割当部144は、第3洗浄機50cが最先で割当可能であることを特定し(S160)、特定した洗浄機50が1つであることを判定する(S162のN)。これにより洗浄機割当部144は、スコープG−R−3に対して第3洗浄機50cを割り当てる。この洗浄開始予定時刻は9:10、洗浄終了予定時刻は9:30に設定されて、洗浄スケジュールに登録される。
なおスコープG−R−3に関して、第3洗浄機50cの設定値は2であり、優先順位は第1洗浄機50a、第2洗浄機50bと比べて低い。そのためスコープG−R−3に対して、第1洗浄機50aまたは第2洗浄機50bが使用可能となる時刻で、第1洗浄機50aまたは第2洗浄機50bを割り当てることも可能である。しかしながら、そのような場合には、スコープG−R−3の洗浄が遅くなり、作業効率の観点から好ましくない。そこで洗浄機割当部144は、割当が禁止されていない限りにおいて、優先順位が低い洗浄機50であっても、積極的に割り当てるようにしている。
次に洗浄機割当部144は、検査E4のスコープC−R−1に対する洗浄機割当を行う。洗浄機割当部144は、洗浄スケジュール保持部208に保持されている洗浄スケジュールを参照して、候補洗浄機のうち、最先で割当可能な洗浄機50を特定する(S160)。ここで第1洗浄機50a、第2洗浄機50b、第3洗浄機50cには、9:10〜9:30の使用予定が設定されており、洗浄機割当部144は、第1洗浄機50a、第2洗浄機50b、第3洗浄機50cの全てが最先で割当可能であることを特定し(S160)、最先で割当可能な洗浄機が複数あることを判定する(S162のY)。
ここで洗浄機割当部144は、洗浄機順位保持部226に保持された優先順位を参照して、検査E4のスコープC−R−1に対して第1洗浄機50aおよび第2洗浄機50bに設定値1が与えられていることを認識する(S164)。これにより洗浄機割当部144は、スコープC−R−1に対して第1洗浄機50aを割り当てる(S166)。このようにして洗浄機割当部144は、優先順位の高い第1洗浄機50aを、スコープC−R−1に割り当て、これによりスコープに適した洗浄機で洗浄することが可能となる。なお、この洗浄開始予定時刻は9:30、洗浄終了予定時刻は9:50に設定されて、洗浄スケジュールに登録される。
図29は、実施例3において洗浄スケジュール管理部130により生成された洗浄スケジュールを示す。ここでは洗浄機割当部144による割当結果が洗浄スケジュールに反映されており、具体的には9:10〜9:30の間に、第1洗浄機50aでスコープG−R−1が洗浄されること、第2洗浄機50bでスコープG−R−2が洗浄されること、第3洗浄機50cでスコープG−R−3が洗浄されること、9:30〜9:50の間に第1洗浄機50aでスコープC−R−1が洗浄されること、が登録されている。洗浄スケジュール管理部130は、更新した洗浄スケジュールを、洗浄スケジュール保持部208に記録する。
実施形態で説明した図14と比較すると、図29に示す洗浄スケジュールでは、第4洗浄機50dが使用されていない。これはスコープC−R−1に対して第4洗浄機50dの使用、換言すると薬液Cの使用が禁止されているために、第4洗浄機50dに対してスコープが割り当てられない状態となっている。なお図26において、スコープG−T−1、G−T−2、C−T−1に対しては、第4洗浄機50dの設定値は2となっており、したがって、これらのスコープの洗浄スケジューリングに際して、第4洗浄機50dが割り当てられることがある。
以上は、洗浄機順位保持部226において設定値が0の第4洗浄機50dの使用を禁止する場合について説明したが、この制限を緩めて洗浄スケジュールの生成処理を運用してもよい。上記した使用禁止の運用では、第4洗浄機50dが通常は使用されず、スコープ30の洗浄処理が効率よく進まずに、洗浄待ちのスコープ30が多くなるという状況が想定されるためである。そこで設定値0の洗浄機50は、スコープ30に割り当てることを禁止するという厳しい制限ではなく、スコープ30に割り当てることをできるだけ避ける、という緩やかな制限が採用されてもよい。この厳しい制限と緩やかな制限は、たとえばスケジューリングのモードによって定められてもよく、洗浄処理の効率化を促進する場合には、ユーザが、緩やかな制限のモードを選択することで、設定値0の洗浄機50を、スコープ30に割当可能としてもよい。
なお、この場合には、使用状況記憶部224(または後述する履歴記録部232)が、設定値0の洗浄機50で洗浄した回数を、スコープ30ごとに記憶しておくことが好ましい。洗浄機割当部144は、設定値0の洗浄機50で洗浄した回数がスコープ30によって突出して多くなることがないように、つまりは設定値0の洗浄機50で洗浄した回数が等しくなるように、スコープ30に対して洗浄機50を割り当てることが好ましい。なお設定値0の洗浄機50で洗浄する回数には上限(たとえば20回)が設定されていてもよく、洗浄機割当部144は、この上限を超えて、設定値0の洗浄機50を割り当てないようにしてもよい。
<実施例4>
実施例4では、スコープ30のスケジューリングに際して、あるスコープ30が、できるだけ特定の医師により使用されるような割当処理を行う。スコープ30と、それを使用する医師とをセットにすることで、たとえば長く良好な状態を維持しているスコープ30については、使用頻度の高い医師が上手に操作していることが分析でき、一方で、故障が生じやすいスコープ30などは、使用頻度の高い医師の操作に何かしらの問題があるなどの分析もできる。
図3に戻って、割当スコープ情報保持部228は、医師に対して優先的に割り当てるスコープに関する優先スコープ情報を保持する。
図30は、割当スコープ情報保持部228に記憶された優先スコープテーブルを示す。優先スコープテーブルは、内視鏡検査を担当する各医師に対して、割り当てるスコープ30の優先順位を定めた優先スコープ情報を、スコープ機種ごとに記録している。ここで優先順位は、医療施設が、同じ機種の複数のスコープ30を所有していることを前提として付与されるものであり、割当スコープ情報保持部228は、同じ機種の複数のスコープ30のうち、医師に対して優先的に割り当てるスコープを、優先スコープ情報として保持している。図30において、「優先スコープ1」は、割当優先順位が1番のスコープであり、「優先スコープ2」は、割当優先順位が2番のスコープであり、「優先スコープ3」は、割当優先順位が3番のスコープである。
たとえば医師Aは、上部ルーチン機に関して、スコープG−R−2の割当優先順位が1番であり、スコープG−R−1の割当優先順位が2番に設定されている。この優先スコープ情報は、あくまでも、優先スコープが医師に割当可能な場合に、優先的に割り当てることを指定する情報であり、必ず優先スコープが医師に割り当てられなければいけないわけではない。たとえば、医師Aが行う予定の検査において、検査開始予定時刻にスコープG−R−2、G−R−1のステータスが「待機中」でなければ、スコープ割当部126は、他の上部ルーチン機を割り当てて、検査に遅延が生じないようにする。
実施例4において、スコープ割当部126は、割当スコープ情報保持部228に保持された優先スコープ情報と、検査スケジュール管理部110が管理する内視鏡検査の担当医師に関する情報とにもとづいて、内視鏡検査に割り当てるスコープ30を決定する。
図31は、図9に示すスコープ割当処理におけるS56の詳細フローチャートを示す。スコープ割当部126は、内視鏡検査の担当医師にもとづいて、割当スコープ情報保持部228の保持された優先スコープ情報を取得する(S180)。
以下、実施例1において説明したスコープ検索処理により、検査E1、E2、E3、E4の候補スコープを特定した例で説明する。実施例1ではスコープ特定部124が、検査E1、E2、E3の候補スコープとして内視鏡番号1〜6のスコープを特定し、検査E4の候補スコープとして内視鏡番号15〜17のスコープを特定して、スコープ割当部126に通知している。
スコープ割当部126は、検査E1、E2、E3、E4のそれぞれの担当医師識別情報にもとづいて、各検査について割当スコープ情報保持部228から、使用するスコープ機種に関する優先スコープ情報を取得する(S180)。
図4の検査スケジュールを参照して、検査E1は医師Bが担当医であり、スコープ割当部126は、優先スコープテーブルを参照して、上部ルーチン機の優先スコープ1がG−R−3、優先スコープ2がG−R−1、優先スコープ3がG−R−2であることを認識する。検査E2は医師Cが担当医であり、スコープ割当部126は、上部ルーチン機の優先スコープ1がG−R−1、優先スコープ2がG−R−5、優先スコープ3がG−R−4であることを認識する。検査E3は医師Eが担当医であり、スコープ割当部126は、上部ルーチン機の優先スコープ1がG−R−5、優先スコープ2がG−R−6、優先スコープ3がG−R−4であることを認識する。また検査E4は医師Dが担当医であり、スコープ割当部126は、下部ルーチン機の優先スコープ1がC−R−3であることを認識する。
検査E1に関し、スコープ割当部126は、優先スコープ1であるスコープG−R−3が、内視鏡番号1〜6の候補スコープに含まれていることを判定し(S182のY)、したがって検査E1に対して、スコープG−R−3を割り当てる(S186)。これにより医師Bが、検査E1にて、スコープG−R−3を使用するようになる。
次に検査E2に関し、スコープ割当部126は、優先スコープ1であるスコープG−R−1が、内視鏡番号1、2、4〜6の候補スコープに含まれていることを判定し(S182のY)、したがって検査E2に対して、スコープG−R−1を割り当てる(S186)。これにより医師Cが、検査E2にて、スコープG−R−1を使用するようになる。
次に検査E3に関し、スコープ割当部126は、優先スコープ1であるスコープG−R−5が、内視鏡番号2、4〜6の候補スコープに含まれていることを判定し(S182のY)、したがって検査E3に対して、スコープG−R−5を割り当てる(S186)。これにより医師Eが、検査E3にて、スコープG−R−5を使用するようになる。
最後に検査E4に関し、スコープ割当部126は、優先スコープ1であるスコープC−R−3が、内視鏡番号15〜17の候補スコープに含まれていることを判定し(S182のY)、したがって検査E4に対して、スコープC−R−3を割り当てる(S186)。これにより医師Dが、検査E4にて、スコープC−R−3を使用するようになる。
このように候補スコープのなかに、優先スコープが複数存在する場合には、スコープ割当部126は、優先順位の高い優先スコープを検査に割り当てる。なお候補スコープのなかに、優先スコープが含まれない場合、つまり優先スコープ1、優先スコープ2、優先スコープ3のいずれもが含まれない場合(S182のN)、スコープ割当部126は、優先スコープ以外の候補スコープを特定して(S184)、検査に割り当てる(S186)。このように検査開始予定時刻において、割当可能な優先スコープが存在しなければ、その優先スコープが使用可能になるのを待つのではなく、別のスコープを割り当てて、効率的な検査スケジュールを作成するのが好ましい。なお候補スコープが存在しない場合には、その旨をユーザに知らせることが好ましい。
図32は、検査スケジュール管理部110により更新された検査スケジュールを示す。検査スケジュール管理部110は、スコープ割当部126から割当結果を通知されると、該当する検査に、割り当てられたスコープ30を登録する。ここでは検査E1にスコープG−R−3が使用されること、検査E2にスコープG−R−1が使用されること、検査E3にスコープG−R−5が使用されること、検査E4にスコープC−R−3が使用されること、が登録されている。検査スケジュール管理部110は、更新した検査スケジュールを、検査スケジュール保持部206に記録する。
実施例4においてスコープ割当部126は、特定の医師が担当する検査に、できるだけ特定のスコープ30を優先的に割り当てるため、当該スコープ30は、その医師による使用頻度が高くなる。
使用状況監視部160は、実際に実施された内視鏡検査で使用されたスコープ30の使用状況を監視し、履歴記録部232に記録する。これにより履歴記録部232は、実際の内視鏡検査で使用されたスコープ30の使用履歴情報を記録する。履歴記録部232は、スコープ30に関して、スコープ30が使用された検査室、使用した医師、使用日時情報(検査開始時間、検査終了時間)、使用した患者の識別情報、検査種別情報などを対応付けて記録する。なお履歴記録部232は、これらの情報をスコープ30に関する使用履歴情報として記録する必要はなく、検査スケジュール管理部110が管理する内視鏡検査を実施した検査室、医師、患者およびスコープ30を対応付けた実施情報を記録してもよい。
なお履歴記録部232は、スコープ30の故障に関する履歴も記録する。たとえば故障履歴は、故障したときに操作していた医師、検査種別情報、および日時情報を含んでもよい。
表示処理部150は、履歴記録部232に記録された複数のスコープ30の使用履歴情報を、比較可能な形式で表示する。なお、このとき表示内容導出部152は、履歴記録部232に記録された使用履歴情報にもとづいて、統計量を算出する。ここで統計量とは、スコープ30に関して、医師ごとに算出される使用回数、使用時間などであり、表示内容導出部152は、表示する内容に応じた統計量を導出する機能をもつ。表示処理部150は、表示内容導出部152が算出した統計量を表示する。
期間指定部154は、使用履歴情報の期間を指定する。この期間は、端末装置12の画面上に設けられた入力枠に、ユーザが入力することで特定される。期間指定部154が期間を指定すると、表示内容導出部152は、その期間の使用履歴情報を履歴記録部232から抽出して、表示するべき統計量を算出し、表示処理部150は、指定された期間の使用履歴情報、つまり表示内容導出部152より算出された統計量を端末装置12のディスプレイに表示する。
図33は、端末装置12に表示される使用履歴情報の一例を示す。表示期間として、ユーザが2013/11/1〜2014/10/30までの期間を入力すると、期間指定部154が、この期間を指定し、表示内容導出部152は、この期間の使用履歴情報を履歴記録部232から抽出する。ここで表示内容導出部152は、各医師ごとの上部ルーチン機の使用回数を算出して、使用回数表を作成し、表示処理部150が、端末装置12のディスプレイに表示する。なお、表示内容導出部152は、この期間における故障履歴の一覧を作成して故障回数を算出し、表示処理部150が、あわせて故障回数や故障履歴を表示してもよい。
この使用回数表により、ユーザは、どのスコープの故障が少なく、また、そのスコープの使用頻度の高い医師を特定できる。また逆に、ユーザは、どのスコープの故障が多く、そのスコープの使用頻度の高い医師を特定できる。このようにスコープ割当部126が、特定の医師が特定のスコープを優先的に使用するようにスコープ割当処理を行うことで、実際にスコープ30が使用された履歴情報は、故障分析などを行う際に有用な情報となる。また表示処理部150が、複数のスコープ30の使用履歴情報を、比較可能な形式で表示することで、ユーザは、一目でスコープ30の使用状態の違いを認識できるようになる。
図34は、端末装置12に表示される使用履歴情報の一例を示す。この使用回数グラフは、図33に示した使用回数表をグラフ形式で表現したものである。このようにグラフ形式で表現することで、スコープ30の使用状態の違いが一目で理解できるようになる。
なお図33、図34においては、表示処理部150が、各スコープ30についての医師ごとのスコープ使用回数を使用履歴情報として表示したが、たとえば医師ごとのスコープ使用時間を使用履歴情報として表示してもよい。また表示処理部150は、医師が使用したスコープ30の使用回数や使用時間を、医師ごとに表示してもよい。
<実施例5>
実施例5では、スコープ30のスケジューリングに際して、あるスコープ30が、できるだけ特定の検査準備者により洗浄されるように、検査準備者に対して洗浄業務を割り当てる処理を行う。スコープ30の洗浄業務と、それを洗浄する検査準備者とをセットにすることで、たとえば長く良好な状態を維持しているスコープ30については、洗浄頻度の高い担当者が上手に洗浄していることが分析でき、一方で、故障が生じやすいスコープ30などは、洗浄工程において何かしらの問題があるなどの分析もできる。
図3に戻って、割当担当者情報保持部230は、スコープ30に対して、洗浄業務を優先的に割り当てる担当者に関する優先担当者情報を保持する。
図35は、割当担当者情報保持部230に記憶された優先担当者テーブルを示す。優先担当者テーブルは、洗浄業務を割り当てる検査準備者(以下、「担当者」とも呼ぶ)の優先順位を定めた優先担当者情報を、スコープ30ごとに記録している。つまり割当担当者情報保持部230は、1つのスコープ30に対して、洗浄業務を割り当てる担当者の優先順位を保持している。図35において、「優先担当者1」は、割当優先順位が1番の担当者であり、「優先担当者2」は、割当優先順位が2番の担当者である。
たとえばスコープG−R−1は、技師Aの割当優先順位が1番であり、技師Bの割当優先順位が2番に設定されている。この優先担当者情報は、あくまでも、優先担当者が洗浄業務に割当可能な場合に、優先的に割り当てることを指定する情報であり、必ず優先担当者として指定される検査準備者が、そのスコープの洗浄業務に割り当てられなければいけないわけではない。たとえば、スコープG−R−1を使用した検査が終了となり、そのスコープを洗浄する際に、技師A、技師Bが他の業務を行っている場合には、担当者割当部149は、別の技師(たとえば技師C)を、その洗浄業務に割り当て、洗浄作業に遅延が生じないようにする。
実施例5において、担当者割当部149は、割当担当者情報保持部230に保持された優先担当者情報と、検査スケジュール管理部110が管理するスコープ情報とにもとづいて、スコープの洗浄業務の担当者を決定する。
図36は、担当者割当処理のフローチャートを示す。なお図36に示す担当者割当処理は、図13に示す洗浄機割当処理において、S118とS120の間の処理として追加される。図13に示すフローチャートにおいて、洗浄機割当部144が、使用済みスコープに対して洗浄機50を割り当て(S114)、洗浄開始予定時刻および洗浄終了予定時刻を設定した後(S118)、担当者割当部149が、洗浄が予定されるスコープ30にもとづいて、割当担当者情報保持部230に保持された優先担当者情報を取得する(S200)。
以下、実施例4において説明したスコープ割当処理により、検査E1、E2、E3、E4に対して、それぞれスコープG−R−3、G−R−1、G−R−5、C−R−3が割り当てられた例で説明する。
図37は、洗浄スケジュール管理部130により生成された洗浄スケジュールを示す。ここでは洗浄機割当部144による割当結果が洗浄スケジュールに反映されており、具体的には9:10〜9:30の間に、第1洗浄機50aでスコープG−R−3が洗浄されること、第2洗浄機50bでスコープG−R−1が洗浄されること、第3洗浄機50cでスコープG−R−5が洗浄されること、9:15〜9:35の間に第4洗浄機50dでスコープC−R−3が洗浄されること、が登録されている。
実施例5の洗浄スケジュール管理部130は、洗浄機50と、洗浄開始予定時刻情報および洗浄終了予定時刻情報に加えて、洗浄業務を担当する洗浄担当者を含む複数のスコープの洗浄スケジュールを管理する。以下、洗浄スケジュールに、洗浄担当者を登録する手法について説明する。
担当者割当部149は、検査E1、E2、E3、E4のそれぞれに割り当てられたスコープ情報にもとづいて、各スコープ30について割当担当者情報保持部230から優先担当者情報を取得する(S200)。
図35の優先担当者テーブルを参照して、スコープG−R−3の優先担当者1は技師Bであり、スコープG−R−1の優先担当者1は技師Aであり、スコープG−R−5の優先担当者は技師Cであり、スコープC−R−3の優先担当者1は技師Cである。
スコープG−R−3に関し、担当者割当部149は、優先担当者1である技師Bが、スコープG−R−3の洗浄業務を担当可能であるか判定する(S202)。実施例5において各技師には、担当者スケジュールが設定されており、担当者スケジュールにおいて、洗浄開始予定時刻および洗浄終了予定時刻に空きがあるか判定することで、担当者割当部149は、技師BがスコープG−R−3の洗浄業務を担当可能であるか判定する。スコープG−R−3の洗浄開始予定時刻と、洗浄終了予定時刻に、他の業務が入っていなければ、担当者割当部149は、技師Bに、スコープG−R−3の洗浄業務を割当可能であることを判定し(S202のY)、当該スコープの洗浄業務を技師Bに割り当てる(S206)。なお、担当者スケジュールにおいて、洗浄開始予定時刻および洗浄終了予定時刻のいずれかに他の業務が入っていれば、担当者割当部149は、技師Bに、スコープG−R−3の洗浄業務を割当不能であることを判定する(S202のN)。なお優先担当者2である技師Cに対しても割当不能であれば、担当者割当部149は、優先担当者以外の担当者で、当該時刻に空きがある担当者を特定して(S204)、洗浄業務に割り当てる(S206)。
次にスコープG−R−1に関し、担当者割当部149は、優先担当者1である技師Aが、スコープG−R−1の洗浄業務を担当可能であるか判定する(S202)。担当者割当部149は、技師AにスコープG−R−1の洗浄業務を割当可能である場合には(S202のY)、当該スコープG−R−1の洗浄業務を技師Bに割り当てる(S206)。なお、担当者スケジュールにおいて、洗浄開始予定時刻および洗浄終了予定時刻のいずれかに他の業務が入っていれば、担当者割当部149は、技師Aに、スコープG−R−1の洗浄業務を割当不能であることを判定する(S202のN)。このとき優先担当者2である技師Bに対しても割当不能であれば、担当者割当部149は、優先担当者以外の担当者で、当該時刻に空きがある担当者を特定して(S204)、洗浄業務に割り当てる(S206)。
次にスコープG−R−5に関し、担当者割当部149は、優先担当者1である技師Cが、スコープG−R−5の洗浄業務を担当可能であるか判定する(S202)。担当者割当部149は、技師CにスコープG−R−5の洗浄業務を割当可能である場合には(S202のY)、当該スコープG−R−5の洗浄業務を技師Cに割り当てる(S206)。なお、担当者スケジュールにおいて、洗浄開始予定時刻および洗浄終了予定時刻のいずれかに他の業務が入っていれば、担当者割当部149は、技師Cに、スコープG−R−5の洗浄業務を割当不能であることを判定する(S202のN)。このとき優先担当者2である技師Bに対しても割当不能であれば、担当者割当部149は、優先担当者以外の担当者で、当該時刻に空きがある担当者を特定して(S204)、洗浄業務に割り当てる(S206)。
次にスコープC−R−3に関し、担当者割当部149は、優先担当者1である技師Cが、スコープC−R−3の洗浄業務を担当可能であるか判定する(S202)。担当者割当部149は、技師CにスコープC−R−3の洗浄業務を割当可能である場合には(S202のY)、当該スコープC−R−3の洗浄業務を技師Cに割り当てる(S206)。なお、担当者スケジュールにおいて、洗浄開始予定時刻および洗浄終了予定時刻のいずれかに他の業務が入っていれば、担当者割当部149は、技師Cに、スコープC−R−3の洗浄業務を割当不能であることを判定する(S202のN)。このとき優先担当者2である技師Bに対しても割当不能であれば、担当者割当部149は、優先担当者以外の担当者で、当該時刻に空きがある担当者を特定して(S204)、洗浄業務に割り当てる(S206)。
ある洗浄業務に対して、優先担当者1と優先担当者2のいずれもが割当可能である場合には、担当者割当部149は、優先順位の高い担当者を洗浄業務に割り当てる。割り当てられた担当者情報は、洗浄スケジュール管理部130に通知される。
図38は、洗浄スケジュール管理部130により更新された洗浄スケジュールを示す。洗浄スケジュール管理部130は、担当者割当部149から割当結果を通知されると、該当する洗浄処理に、割り当てられた担当者を登録する。ここではスコープG−R−3の洗浄業務を技師Bが担当すること、スコープG−R−1の洗浄業務を技師Aが担当すること、スコープG−R−5の洗浄業務を技師Cが担当すること、スコープC−R−3の洗浄業務を技師Cが担当すること、が登録されている。このように洗浄スケジュール管理部130は、洗浄業務を行う担当者も洗浄スケジュールに追加し、更新した洗浄スケジュールを、洗浄スケジュール保持部208に記録する。
実施例5において担当者割当部149は、特定のスコープ30の洗浄業務を、できるだけ特定の検査準備者が担当するように優先的に割り当てるため、当該スコープ30の洗浄業務は、その担当者が行う機会が多くなる。
使用状況監視部160は、実際に実施されたスコープ30の洗浄処理状況を監視し、履歴記録部232に記録する。たとえば各洗浄機50には、担当者IDを読み取る読取手段が設けられており、担当者がIDカードなどを読取手段で読み取らせることによって、洗浄業務を行っている担当者が特定されるようになっている。使用状況監視部160は、この洗浄処理状況を監視して、履歴記録部232は、洗浄されたスコープ30の洗浄履歴情報を記録する。履歴記録部232は、スコープ30に関して、洗浄した洗浄機50、洗浄した日時情報(洗浄開始時間、洗浄終了時間)、洗浄した担当者などを対応付けて記録する。なお履歴記録部232は、これらの情報をスコープ30に関する洗浄履歴情報として記録する必要はなく、洗浄スケジュール管理部130が管理する洗浄を実施した洗浄機50、洗浄した担当者および洗浄されたスコープ30を対応付けた洗浄情報を記録してもよい。
なお履歴記録部232は、スコープ30の故障やメンテナンスに関する履歴も記録する。たとえば上記履歴は、故障やメンテナンスをしたときに作業をしていた担当者および日時情報を含んでもよい。
表示処理部150は、履歴記録部232に記録された複数のスコープ30の洗浄履歴情報を、比較可能な形式で表示する。なお、このとき表示内容導出部152は、履歴記録部232に記録された洗浄履歴情報にもとづいて、統計量を算出する。ここで統計量とは、スコープ30に関して、担当者ごとに算出される洗浄回数、洗浄時間などであり、表示内容導出部152は、表示する内容に応じた統計量を導出する機能をもつ。表示処理部150は、表示内容導出部152が算出した統計量を表示する。
期間指定部154は、洗浄履歴情報の期間を指定する。この期間は、端末装置12の画面上に設けられた入力枠に、ユーザが入力することで特定される。期間指定部154が期間を指定すると、表示内容導出部152は、その期間の洗浄履歴情報を履歴記録部232から抽出して、表示するべき統計量を算出し、表示処理部150は、指定された期間の洗浄履歴情報、つまり表示内容導出部152より算出された統計量を端末装置12のディスプレイに表示する。
図39は、端末装置12に表示される洗浄履歴情報の一例を示す。表示期間として、ユーザが2013/11/1〜2014/10/30までの期間を入力すると、期間指定部154が、この期間を指定し、表示内容導出部152は、この期間の洗浄履歴情報を履歴記録部232から抽出する。ここで表示内容導出部152は、各担当者ごとの上部ルーチン機の洗浄回数を算出して、洗浄回数表を作成し、表示処理部150が、端末装置12のディスプレイに表示する。なお、表示内容導出部152は、この期間における故障履歴の一覧を作成して故障回数を算出し、表示処理部150が、あわせて故障回数や故障履歴を表示してもよい。
この洗浄回数表により、ユーザは、どのスコープの故障が少なく、また、そのスコープの洗浄頻度の高い技師を特定できる。また逆に、ユーザは、どのスコープの故障が多く、そのスコープの洗浄頻度の高い技師を特定できる。このように担当者割当部149が、特定のスコープの洗浄業務を特定の担当者に優先的に割り当てることで、実際にスコープ30が洗浄された履歴情報は、故障分析などを行う際に有用な情報となる。また表示処理部150が、複数のスコープ30の洗浄履歴情報を、比較可能な形式で表示することで、ユーザは、一目でスコープ30の使用状態の違いを認識できるようになる。
図40は、端末装置12に表示される洗浄履歴情報の一例を示す。この洗浄回数グラフは、図39に示した洗浄回数表をグラフ形式で表現したものである。このようにグラフ形式で表現することで、スコープ30の使用状態の違いが一目で理解できるようになる。
なお図39、図40においては、表示処理部150が、各スコープ30についての担当者ごとのスコープ洗浄回数を洗浄履歴情報として表示したが、たとえば担当者ごとのスコープ洗浄時間を洗浄履歴情報として表示してもよい。また表示処理部150は、担当者が洗浄したスコープ30の洗浄回数や洗浄時間を、担当者ごとに表示してもよい。
なお実施例4では、履歴記録部232は、スコープ30に関して、スコープ使用情報として、スコープ30が使用された検査室、使用した医師、検査開始時間、検査終了時間、使用した患者の識別情報、検査種別情報などを対応付けて記録することを説明した。また実施例5では、履歴記録部232が、スコープ30に関して、スコープ洗浄情報として、洗浄した洗浄機50、洗浄開始時間、洗浄終了時間、洗浄した担当者などを対応付けて記録することを説明した。履歴管理部162は、履歴記録部232に記録されたスコープ使用情報およびスコープ洗浄情報にもとづいて、スコープ30の履歴を管理してよい。具体的に履歴管理部162は、スコープ使用情報に含まれるスコープ30の検査終了時間と、スコープ洗浄情報に含まれる同一のスコープ30の洗浄開始時間から、スコープ使用情報とスコープ洗浄情報とを関連づける。
たとえばスコープG−R−1のスコープ使用情報として、検査終了時間が2014年11月6日の9:10であり、スコープ洗浄情報として、洗浄開始時間が2014年11月6日の9:12となっている場合、履歴管理部162は、かかるスコープ使用情報とスコープ洗浄情報とが、関連しているものとして管理する。また、このスコープ洗浄情報として、洗浄終了時間が2014年11月16日の9:32であり、G−R−1の別のスコープ使用情報の検査開始時間が2014年11月16日の9:34となっている場合、履歴管理部162は、かかるスコープ洗浄情報とスコープ使用情報とを関連づけて管理する。ここで関連づけて管理するとは、スコープ使用情報とスコープ洗浄情報との時間的な関係を定めることに相当する。このように管理することで、履歴管理部162は、医師CがスコープG−R−1を患者Aに使用して、その後、技師Aが第2洗浄機でスコープG−R−1を洗浄し、その後、医師BがスコープG−R−1を患者Bに使用した、というスコープG−R−1の履歴を管理できるようになる。
<実施例6>
実施形態では、図5に示す検査種別マスタテーブル210を利用して、内視鏡検査の検査予定時間を設定した。図5に示す検査種別マスタテーブル210では、「下部ルーチン検査」に関して医師の経験の違いに配慮して、検査種別番号9、16の2タイプの検査予定時間を設定し、経験豊富な医師と、経験の浅い医師との検査予定時間を異ならせるようにしている。
実施例6では、正確な検査予定時間を、過去に実施した内視鏡検査の実績データから算出し、検査スケジュールを高精度に作成することを目的とする。
図41は、情報管理装置10の構成のうち、内視鏡検査および洗浄処理の実績データから統計データを生成する機能を実現するための構成を示す。処理部100は、検査データ取得部170、洗浄データ取得部172および統計データ算出部174を備える。また記憶部200は、実績DB240、検査関連時間記憶部250および洗浄関連時間記憶部260を備える。
処理部100の各構成は、ハードウェア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウェア的にはメモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、またはそれらの組み合わせによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
検査データ取得部170は、検査室20において内視鏡観察装置22およびスコープ30により実施された内視鏡検査に関する実施情報を取得する。ここで内視鏡検査の実施情報は、検査ID、検査日情報、患者識別情報(患者ID)、担当医師識別情報(医師ID)、検査種別情報、検査室、使用したスコープID、検査時間を含む。検査データ取得部170は、検査ID、検査日情報、患者ID、医師ID、検査種別情報などを、オーダ情報から取得してもよい。なおオーダ情報に含まれていた担当医師に変更があった場合などは、変更後の医師IDを取得する。また実施形態で説明したように、これらの情報は検査スケジュール管理部110により検査スケジュールとして管理されているため、検査データ取得部170は、検査スケジュール保持部206から、これらの情報を取得してもよい。
検査室20において、内視鏡検査を開始する際には、内視鏡観察装置22に設けられた検査開始ボタンが操作され、また内視鏡検査を終了する際には、検査終了ボタンが操作される。検査データ取得部170は、ボタン操作された時間情報を取得して、検査開始時刻と検査終了時刻を特定し、検査開始時刻情報と検査終了時刻情報とを取得する。検査データ取得部170は、検査開始時刻と検査終了時刻とから、その間隔(検査時間)を取得してもよい。なお内視鏡観察装置22は検査開始を、内視鏡観察装置22へのスコープ30の装着、または内視鏡観察装置22の電源オンに起因して検知してもよい。また内視鏡観察装置22は、検査終了を内視鏡観察装置22からのスコープ30の抜き取りに起因して検知してもよい。スコープ30のスコープIDは、内視鏡観察装置22に装着された際に、内視鏡観察装置22がスコープ30から取得し、検査開始ボタンの操作情報とともに処理部100に送信されて、検査データ取得部170が取得する。
なお実施例2で説明したように、情報管理装置10において使用状況監視部160は、内視鏡観察装置22から送信される情報を監視し、スコープIDが送信されてから、検査終了通知が送信されるまでの時間を、スコープ30の検査使用時間として導出している。検査データ取得部170は、使用状況監視部160で導出された検査使用時間を、検査開始から検査終了までの検査時間として取得してもよい。検査データ取得部170が取得した検査の実施情報は、検査ごとに実績DB240に格納される。
洗浄データ取得部172は、洗浄室40において洗浄機50により実施された洗浄処理に関する実施情報を取得する。実施例5で説明したように、使用状況監視部160は、実際に実施されたスコープ30の洗浄処理状況を監視している。洗浄データ取得部172は、使用状況監視部160から、洗浄処理状況の監視結果を、実施情報として取得してよい。洗浄データ取得部172は、洗浄機50に関して、洗浄したスコープ30、洗浄した日時情報(洗浄開始時刻、洗浄終了時刻)、洗浄した担当者のID(担当者ID)を、実施情報として取得する。洗浄データ取得部172が取得した洗浄の実施情報は、実績DB240に格納される。
実施形態では、検査スケジュール管理部110が、各検査の予定時間を、図5に示す検査種別マスタテーブル210にしたがって設定している。しかしながら実際には、患者の状態によって検査時間は変動し、また医師のスキルによっても検査時間は変動する。また検査種別マスタテーブル210は、テーブル作成時点の予定時間を示すものの、その後にスコープ30の操作性が改善されて実際の検査時間が短縮されているような場合の時間を示すものではない。そのため過去の検査の実施情報から、医師や患者、検査種別等に応じて、正確な検査予定時間を算出して、その算出した検査予定時間を検査スケジュールの作成に利用することが好ましい。
また実施形態では、検査スケジュール管理部110が、検査間のインターバルとして所定の準備時間(たとえば5分)を設定している。しかしながら、実際には検査間のインターバルは様々であり、たとえば同一の検査種別の検査を続けて実施する場合と、検査種別が異なる検査を実施する場合とで、その準備時間が異なることも予想される。そこで実施例6では、実績DB240に蓄積した検査の実施情報から、検査間のインターバル時間を統計処理により算出する。
また実施形態では、洗浄スケジュール管理部130が、洗浄間のインターバル時間をゼロに設定している。洗浄担当者は業務効率を上げるべく、可能な限り洗浄間インターバル時間をゼロに近づけるように作業するが、実際に洗浄間のインターバル時間をゼロにすることは難しい。また薬液がなくなると、薬液を入れたカセットボトルを交換するなどのメンテナンス作業が必要であり、薬液交換時の洗浄間のインターバル時間には、そのときの作業時間も加算される。洗浄データ取得部172は、メンテナンス作業の実施情報を洗浄機50から取得して、洗浄間のインターバル時間とともに実績DB240に格納する。
図42は、実績DB240の格納内容の一例を示す。ここでは、一人の患者に関して実績DB240に蓄積された検査データを示す。この患者の患者IDを「1」とし、以後「患者1」と呼ぶ。なお実績DB240には、当該医療施設で内視鏡検査の受診歴がある全ての患者の検査データが蓄積される。
検査データは、検査ID、検査日、担当医師、検査種別、検査室、スコープID、検査時間のレコードを含んで構成される。実施例6では、特に検査種別と、検査時間との関係に注目し、患者ごとに、検査種別ごとの検査の平均時間を算出する。この平均時間は、後述するが、検査スケジュールを作成する際に、患者に対する検査予定時間として利用されて、検査スケジュールを高精度に作成するのに役立つ。なお検査データは、日々更新されるため、患者1に対して新たな検査が実施されれば、その検査データは、患者1の検査の平均時間に反映されることになる。
内視鏡検査では、患者の状態によって、検査時間が異なることが知られている。たとえば体内に狭窄箇所を有している患者は、スコープ30を挿入しにくいために、通常よりも検査に時間がかかることが知られている。患者ごとに導出する検査の平均時間は、患者の状態を反映したものであり、検査スケジュールを作成する際に有意義な情報となる。
また検査データは、医師ごとに、検査の平均時間を算出するためにも利用される。図42には、患者1に対する検査データのみを示しているが、実績DB240には、医療施設において過去に実施された検査の検査データが全て蓄積されている。そのため医師によっては数千を超える検査の実績データが蓄積されており、検査種別ごとに医師の検査平均時間を求めることで、高精度な検査スケジュールの作成に利用できる。
以下、統計データ算出部174による統計処理の例を示す。
統計データ算出部174は、検査種別ごとに、患者の過去の検査時間を導出する。ここで過去の検査時間は、過去の検査の平均時間であり、統計データ算出部174は、検査種別ごとに、過去の検査の平均時間を算出する。
図42に示す患者1の検査データを参照すると、患者1は、過去に8回の内視鏡検査を受診している。過去の検査種別ごとの検査回数をカウントすると、
(下部処置 大腸ESD) 1回
(下部ドック) 1回
(上部ルーチン) 3回
(上部処置B 比較的長) 1回
(下部ルーチン) 2回
となる。
そこで検査種別ごとの平均検査時間を算出すると、
(下部処置 大腸ESD) 122分
(下部ドック) 9.9分
(上部ルーチン) 11.2分(=(10+13.2+10.4)/3)
(上部処置B 比較的長) 36.9分
(下部ルーチン) 15.4分(=(16.1+14.7)/2)
となる。
このように統計データ算出部174は、実績DB240から、患者ごとの検査データを抽出し、患者ごとに、検査種別ごとの平均検査時間を導出する。統計データ算出部174は、導出した患者ごとの平均検査時間を、患者データ記憶部254に記憶する。たとえば統計データ算出部174は、1日の業務終了後に、この統計処理を実施し、患者データ記憶部254の平均検査時間を日々アップデートすることが好ましい。
図43は、患者データ記憶部254に記憶した患者に関する情報の一例を示す。患者データ記憶部254に記憶した患者に関する情報(患者情報)は、患者の属性情報、検査種別ごとの平均検査時間を含む。ここでは、患者IDが「1」である患者1、患者IDが「2」である患者2、患者IDが「3」である患者3、患者IDが「4」である患者4に関する情報を示しているが、患者データ記憶部254には、受診歴のある全ての患者の情報が記憶されてよい。
患者の属性情報は、患者の性別、年齢、体型、狭窄の有無、既往症の有無を含む。体型は、ボディマス指数(BMI)などから求められてよく、この例では、体型を、「太」タイプ、「標準」タイプ、「痩」タイプの3つに分類している。各タイプは、医療施設の基準にしたがって設定されてよい。
狭窄の有無は、スコープ30の挿入の際に、狭い箇所(スコープ30が通りにくい箇所)が存在するか否かを示す情報である。狭窄箇所がある場合には、一般に検査時間は長くなる傾向がある。既往症の有無は、患者が過去にかかったことがある病気の有無を示す情報であり、過去の病気によりスコープ30が挿入しにくくなっている場合には、「あり」が記録される。「あり」が記録されている場合、検査時間は長くなる傾向がある。狭窄の有無、既往症の有無は、過去の検査実績にもとづいて患者の属性情報として患者データ記憶部254に記録される。
患者1に関して記憶された平均検査時間を参照すると、上記した各検査種別について導出した平均検査時間が記憶されている。つまり、患者1に関して、
(上部ルーチン) 11.2分
(上部処置B 比較的長) 36.9分
(下部ルーチン) 15.4分
(下部ドック) 9.9分
(下部処置 大腸ESD) 122分
と、平均検査時間が記憶されている。
なお平均検査時間が記憶されていない検査種別は、患者1が過去に検査したことのない種別に相当する。このように患者データ記憶部254は、患者の属性情報と、検査種別ごとの過去の検査時間とを記憶する。
また統計データ算出部174は、検査種別ごとに、医師による過去の検査時間を導出する。ここで過去の検査時間は、医師による過去の検査の平均時間であり、統計データ算出部174は、検査種別ごとに、過去の検査の平均時間を算出する。
統計データ算出部174は、実績DB240から、医師ごとの検査データを抽出し、医師ごとに、検査種別ごとの平均検査時間を導出する。統計データ算出部174は、導出した医師ごとの平均検査時間を、医師データ記憶部252に記憶する。たとえば統計データ算出部174は、1日の業務終了後に、この統計処理を実施し、医師データ記憶部252の平均検査時間を日々アップデートすることが好ましい。
図44は、医師データ記憶部252に記憶した医師に関する情報の一例を示す。医師データ記憶部252に記憶した医師に関する情報は、検査種別ごとの平均検査時間を含む。ここでは医師A〜医師Eに関して導出した検査種別ごとの平均検査時間が記憶されている。なお医師に関して導出される平均検査時間は、患者に関して導出される平均検査時間と比較すると、そのサンプル数が圧倒的に多いため、信頼性の高い時間データとなる。
また統計データ算出部174は、検査種別ごとに、検査予定時間を調整するための調整時間を算出する。この調整時間は、患者の属性情報にしたがって算出される。従来より患者の性別、年齢、体型によって、検査のしやすさ、また検査のしにくさに違いがあることが知られており、したがって実施例6では、患者の性別、年齢、体型の属性情報に応じた調整時間を算出する。
統計データ算出部174は、患者の属性ごとに平均検査時間を導出し、患者属性に応じた検査時間のばらつきを導出する。これにより、たとえば男性患者の方が女性患者に比べて検査時間が長く、また高齢になるほど検査時間が長く、また太っているほど検査時間が長い、というような統計データを、検査種別ごとに得られるようになる。統計データ算出部174は、患者属性ごとに平均検査時間を導出し、医療施設全体における平均検査時間との差分を調整時間データとして、検査種別ごとに導出する。
図45および図46は、属性時間データ記憶部256に記憶した調整時間データの一例を示す。たとえば図45に示す上部ルーチン検査に関して、男性、20〜45歳の属性に対応付けられている調整時間を参照すると、太っている患者は、検査時間が平均よりも1.2分多くなり、標準体型の患者は、検査時間が平均よりも0.2分少なくなり、痩せている患者は、検査時間が平均よりも1.8分多くなることが、統計として示されている。このように属性時間データ記憶部256は、患者の属性情報と、検査予定時間を調整するための調整時間とを対応付けて記憶する。この調整時間データは、検査スケジュールの作成の際に、医師データ記憶部252から導出される検査予定時間を補正するための補正値として利用される。
また統計データ算出部174は、検査間のインターバル時間を算出する。一つの検査室20に注目した場合、ある検査の終了後、次の検査の開始までの時間を導出することで、検査間のインターバル時間が算出できる。このとき同一種別の検査間のインターバル時間と、異なる種別の検査間のインターバル時間をそれぞれ別個に算出することが好ましい。たとえば上部ルーチン検査を続けて行う場合と、上部ルーチン検査の終了後に上部精査検査を行う場合とで、統計データ算出部174は、検査間のインターバル時間の平均値を、それぞれ別個に算出しておく。算出したインターバル時間は、検査インターバルデータ記憶部258に格納される。
また統計データ算出部174は、洗浄間のインターバル時間を算出する。一つの洗浄機50に注目した場合、ある洗浄処理の終了後、次の洗浄処理の開始までの時間を導出することで、洗浄間のインターバル時間が算出できる。算出したインターバル時間は、洗浄インターバルデータ記憶部262に格納される。なお洗浄機50のメンテナンス作業が行われている場合は、そのメンテナンス作業の種別とともに、洗浄間のインターバル時間を導出して、メンテナンス時間記憶部264に格納する。
以上のように、記憶部200は、検査および洗浄の実績データにもとづいた統計データを記憶できる。以下、この統計データを利用して、検査スケジュールおよび洗浄スケジュールを作成する例について説明する。
実施形態では、検査オーダに、患者の識別情報(患者ID)および検査種別情報が含まれており、一方、検査室情報、検査開始予定時刻情報、検査終了予定時刻情報、担当医師識別情報が含まれていない場合に、検査スケジュール管理部110が、1日分の検査オーダを取得して、検査スケジュールを生成する手順を説明した。実施形態では、検査スケジュール管理部110が、検査種別マスタテーブル210(図5参照)にしたがって、各検査室20に1つの検査を割り当てて、検査開始予定時刻および検査終了予定時刻を設定し、次に第1割当処理部120における医師割当部129が、各検査室20の検査に対して医師を割り当てる。実施形態では、これを繰り返すことで、図4に示す検査スケジュールを作成している。
実施例6では、過去の検査および洗浄の実績データから導出された統計データを利用して、検査スケジュールおよび洗浄スケジュールを作成する手順を説明する。実施例6においても、実施形態で説明したように、検査スケジュール管理部110が、各検査室20に1つの検査を割り当てる。その後、第1割当処理部120における医師割当部129が、検査に担当医師を割り当て、第1割当処理部120におけるスコープ割当部126が、検査にスコープ30を割り当てる。1日分の全ての検査オーダに関して、この処理を繰り返すことで、検査スケジュールが作成される。なお以下の例では、スコープ30の割当処理については省略し、スコープ30を除いた検査スケジュールの作成処理について説明する。
図47は、情報管理装置10の構成のうち、検査スケジュールの作成処理を実行する機能を備えた処理部100の構成を示す。処理部100は、検査スケジュール管理部110、第1割当処理部120、洗浄スケジュール管理部130、第2割当処理部140、表示処理部150を備える。なお図47には示していないが、処理部100は、図3に示すように表示内容導出部152、期間指定部154、使用状況監視部160、履歴管理部162も備えて構成されており、また第1割当処理部120は、検査抽出部122、スコープ特定部124、スコープ割当部126、スコープ割当可否確認部128および医師割当部129を有し、第2割当処理部140は、洗浄機特定部142、洗浄機割当部144、終了時刻判定部146、洗浄機割当可否確認部148および担当者割当部149を有して構成されている。
検査スケジュール管理部110は、医師特定部112、患者特定部114、検査予定時間設定部116および検査インターバル設定部118を備える。また洗浄スケジュール管理部130は、洗浄インターバル設定部132を備える。
処理部100の各構成は、ハードウェア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウェア的にはメモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、またはそれらの組み合わせによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
図48は、生成過程にある検査スケジュールの一例を示す。図48に示す例では、検査スケジュール管理部110が、検査種別マスタテーブル210に記録された標準の検査予定時間を用いて、検査E1を第1検査室20aに、検査E2を第2検査室20bに、検査E3を第3検査室20cに、検査E4を第4検査室20dに割り当てる。検査スケジュール管理部110が、検査E1〜E4を各検査室20に割り当てた段階では、各検査に、担当医師は割り当てられていない。
なお、標準の検査予定時間とは、図5に示す若手医師の検査予定時間(検査種別番号16に示す検査予定時間)などの特別な予定時間を除いて、検査種別ごとに設定された予定時間を意味する。実施例6において、検査種別マスタテーブル210にもとづいて設定される検査予定時間は、あくまでも暫定値として取り扱われる。
検査E1は、患者1に対する上部ルーチン検査であり、検査E2は、患者IDが「2」である患者2に対する上部ルーチン検査であり、検査E3は、患者IDが「3」である患者3に対する上部ルーチン検査であり、検査E4は、患者IDが「4」である患者4に対する下部ルーチン検査である。
図49は、生成過程にある検査スケジュールの一例を示す。図49に示す例では、第1割当処理部120における医師割当部129が、各検査E1〜E4に、担当医師を割り当てている。ここでは医師割当部129が、検査E1に医師Eを、検査E2に医師Bを、検査E3に医師Aを、検査E4に医師Cを、それぞれ割り当てている。
以下、検査予定時間を設定する一つの手法を示す。
医師特定部112は、各検査の担当医師および検査種別を特定する。検査E1は、担当医師が医師Eであり、検査種別が上部ルーチン検査である。検査予定時間設定部116は、図44に示す医師データ記憶部252を参照して、医師Eの上部ルーチン検査に対応付けられている平均検査時間を読み出し、検査E1の検査予定時間として設定し、検査開始予定時刻に検査予定時間を加えて、検査終了予定時刻情報を設定する。医師データ記憶部252において、平均検査時間は、12.2分、に設定されている。
検査E2は、担当医師が医師Bであり、検査種別が上部ルーチン検査である。検査予定時間設定部116は、医師データ記憶部252を参照して、医師Bの上部ルーチン検査に対応付けられている平均検査時間(9.5分)を読み出し、検査E2の検査予定時間として設定する。
検査E3は、担当医師が医師Aであり、検査種別が上部ルーチン検査である。検査予定時間設定部116は、医師データ記憶部252を参照して、医師Aの上部ルーチン検査に対応付けられている平均検査時間(9.2分)を読み出し、検査E3の検査予定時間として設定する。
検査E4は、担当医師が医師Cであり、検査種別が下部ルーチン検査である。検査予定時間設定部116は、医師データ記憶部252を参照して、医師Cの下部ルーチン検査に対応付けられている平均検査時間(16.3分)を読み出し、検査E4の検査予定時間として設定する。
図50は、医師データ記憶部252に格納された平均検査時間を用いて作成した検査スケジュールを示す。検査予定時間設定部116は、検査を担当する担当医師に応じて検査予定時間を設定し、検査開始予定時刻に加えることで検査終了予定時刻情報を設定する。図49と比較すると、図50に示す検査スケジュールでは、検査開始予定時刻が同じ上部ルーチン検査E1〜E3であっても、担当医師に応じて、検査終了予定時刻が異なっている。これは過去の医師の実績データをもとに医師ごとに導出された平均検査時間を利用しているためである。このように医師ごとに算出される検査予定時間を検査スケジュールの作成に利用することで、正確なスケジューリングが期待される。
続いて検査スケジュール管理部110が、各検査室に2番目に実施する検査を割り当てる。ここでは第1検査室20aにおいて検査E1の後に検査E5を割り当て、第2検査室20bにおいて検査E2の後に検査E6を割り当て、第3検査室20cにおいて検査E3の後に検査E7を割り当て、第4検査室20dにおいて検査E4の後に検査E8を割り当てる。ここで検査E5〜E7は上部ルーチン検査であり、検査E8は下部ルーチン検査であるとする。
検査インターバル設定部118が、検査インターバルデータ記憶部258から、検査間のインターバル時間を読み出し、検査E1〜E4の終了予定時刻の後に、インターバル期間を設定する。なお検査インターバル設定部118には、同一種別の検査間インターバル時間情報と、異種別の検査間インターバル時間情報とが記録されており、検査インターバル設定部118は、前後の検査種別を参照して、同一種別の検査間インターバル時間情報を読み出すべきか、または異種別の検査間インターバル時間情報を読み出すべきかを特定する。この例では、検査E5〜E8が、全て前回の検査と同一種別であるため、検査インターバル設定部118は、検査E1〜E4の後に、同一種別の検査間インターバル時間を設定する。
検査スケジュール管理部110は、検査種別マスタテーブル210に記録された標準の検査予定時間を用いて、第1検査室20aにおいて検査E5をインターバル時間の後に、第2検査室20bにおいて検査E6をインターバル時間の後に、第3検査室20cにおいて検査E7をインターバル時間の後に、第4検査室20dにおいて検査E8をインターバル時間の後に配置する。
図51は、生成過程にある検査スケジュールの一例を示す。この後、第1割当処理部120における医師割当部129が、各検査E5〜E8に担当医師を割り当て、これにより検査予定時間設定部116が、各検査の担当医師および検査種別から、医師データ記憶部252を参照して、各医師の検査種別に対応付けられている平均検査時間を読み出し、検査の検査予定時間として設定する。以後、この処理を繰り返すことで、検査スケジュールが作成される。
以上は、検査予定時間の一つの設定手法であり、この設定手法では、医師による過去の検査実績から導出された平均検査時間を用いて、検査開始予定時刻から検査終了予定時刻までの検査予定時間を設定している。なお上記したように、患者の属性によっては、通常よりも検査時間が長くなったり、また短くなったりすることがある。実施例6では、属性時間データ記憶部256が、検査種別ごとに、患者の属性情報と、検査予定時間を調整するための調整時間とを対応付けて記憶しており、以下は、調整時間データを用いて、検査予定時間を補正する例を説明する。
図50を参照して、検査予定時間設定部116は、検査E1の検査予定時間を12.2分、検査E2の検査予定時間を9.5分、検査E3の検査予定時間を9.2分、検査E4の検査予定時間を16.3分と設定している。検査予定時間設定部116は、さらに属性時間データ記憶部256に記憶された調整時間データを用いて、これらの検査予定時間を患者の属性情報にあわせて補正する。
図43を参照して、検査E1の患者1は、男性、53歳、標準体型の属性を有している。これらの属性情報から、検査E1の検査種別(上部ルーチン検査)の調整時間データを参照すると(図45参照)、+0.5分、が設定されている。したがって検査予定時間設定部116は、12.2分に、調整時間データである0.5分を追加して、12.7分の検査予定時間を導出する。
このように属性時間データ記憶部256に記録されている調整時間データは、医師による平均検査時間を補正するために使用される。検査予定時間設定部116は、検査の検査種別情報および患者の属性情報から調整時間を導出し、医師データ記憶部252に記憶された検査時間を、導出した調整時間で補正することで、患者の属性に応じた検査予定時間を正確に設定でき、検査開始予定時刻に検査予定時間を加えることで、検査終了予定時刻情報を設定する。これにより検査スケジュールを、より正確に作成できるようになる。
なお属性時間データ記憶部256では、性別、年齢、体型の属性情報に対して調整時間データを記憶しているが、他の属性情報に対して調整時間データが記憶されていてもよい。たとえば狭窄や既往症の属性に「あり」が設定されている患者は、スコープ30の挿入しにくさのために、検査に時間がかかることが予想される。そこで属性時間データ記憶部256は、狭窄あり、または既往症あり、の患者に対して統計処理された調整時間データを記憶していてもよい。このように属性時間データ記憶部256を構成することで、性別、年齢、体型以外の属性情報に対しても、より正確な検査予定時間を導出できるようになる。
なお狭窄あり、または既往症ありの患者に対しては、性別、年齢、体型の属性に関係なく、狭窄あり、または既往症ありの患者に対して記憶された調整時間データを用いて、検査予定時間が補正されてもよい。また、狭窄または既往症に関して設定された調整時間データと、性別、年齢、体型に関して設定された調整時間データの双方を用いて、検査予定時間が補正されてもよい。
以上は、検査予定時間設定部116が、検査の担当医師に応じて検査予定時間を設定し、検査終了予定時刻情報を設定する例を説明した。以下では、検査予定時間設定部116が、検査の患者に応じて検査予定時間を設定し、検査終了予定時刻情報を設定する例について説明する。
図43に示すように、患者データ記憶部254は、患者の過去の検査時間を記憶している。過去の検査時間は、統計データ算出部174により平均化されており、すなわち検査種別ごとの平均検査時間として記憶されている。患者特定部114は、各検査の患者および検査種別を特定する。検査E1は、患者が患者1であり、検査種別が上部ルーチン検査である。検査予定時間設定部116は、図43に示す患者データ記憶部254を参照して、患者1の上部ルーチン検査に平均検査時間が対応付けられているか否かを確認する。図43に示す例では、患者1の上部ルーチン検査に対して、11.2分が記憶されており、したがって検査予定時間設定部116は、検査E1の検査開始予定時刻から11.2分後を、検査終了予定時刻に設定する。
検査E2は、患者が患者2であり、検査種別が上部ルーチン検査である。検査予定時間設定部116は、患者データ記憶部254を参照して、患者2の上部ルーチン検査に平均検査時間が対応付けられているか否かを確認する。図43に示す例では、患者2の上部ルーチン検査に対して、9.5分が記憶されており、したがって検査予定時間設定部116は、検査E2の検査開始予定時刻から9.5分後を、検査終了予定時刻に設定する。
このように検査予定時間設定部116は、患者データ記憶部254に記憶された平均検査時間を取得して、検査開始予定時刻から検査終了予定時刻までの検査予定時間を、取得した平均検査時間に設定する。これにより過去の患者実績にもとづいた検査予定時間を設定でき、正確な検査スケジュールを作成できる。
なお検査E3は、患者が患者3であり、検査種別が上部ルーチン検査である。検査予定時間設定部116は、患者データ記憶部254を参照して、患者3の上部ルーチン検査に平均検査時間が対応付けられているか否かを確認する。図43に示す例では、患者3の上部ルーチン検査に対して、平均検査時間は対応付けられていない。つまり患者3は、過去、上部ルーチン検査を受けたことがなく、したがって過去の検査時間が存在していない。
検査予定時間設定部116は、患者データ記憶部254において検査種別に対応する患者の過去の検査時間が記憶されていない場合に、検査予定時間を、医師データ記憶部252に記憶された検査時間に設定してもよい。つまり、患者データ記憶部254から、検査種別に対応する平均検査時間が取得できない場合には、検査予定時間設定部116が、医師データ記憶部252を参照して、担当医師にもとづいて、検査予定時間を設定してもよい。このとき上記したように、属性時間データ記憶部256により患者の属性情報にもとづいて、医師データ記憶部252から取得される検査予定時間を、調整時間で補正してもよい。このように患者の実績データがない場合には、医師による実績データを利用することで、正確な検査スケジュールを作成することが可能となる。
なお検査スケジュールの作成に際して、検査インターバル設定部118が、検査間のインターバル時間を設定することを説明したが、検査スケジュールの作成後は、実施形態等で説明したように、洗浄スケジュール管理部130および第2割当処理部140が、洗浄スケジュールを作成する。このとき洗浄インターバル設定部132は、洗浄インターバルデータ記憶部262に記憶された洗浄間インターバル時間を用いて、洗浄間のインターバル時間を設定する。
なお洗浄インターバル設定部132は、洗浄機50の前回の薬液交換からの洗浄回数のカウント値を把握している。前回の薬液交換から、所定の洗浄回数後に薬液を再交換することが定められている場合、洗浄インターバル設定部132は、そのときの洗浄間のインターバル時間を、メンテナンス時間記憶部264に記憶されているメンテナンス時間に設定する。これにより洗浄スケジュールにおいて、そのタイミングで薬液交換を行うことを指定できるとともに、メンテナンスにより当該洗浄機50のインターバル時間が大きくなることを加味して、他の洗浄機50の洗浄スケジュールを作成できる。なおメンテナンス作業のタイミングは、ユーザにより自由に指定できるようにしてもよい。洗浄インターバル設定部132は、メンテナンス作業のタイミングが指定されると、メンテナンス時間記憶部264からメンテナンス時間を読み出して、洗浄間のインターバル時間として設定する。
以上、実施例6では、検査スケジュールおよび洗浄スケジュールを作成する処理について説明したが、実施例6で説明した技術は、一度生成した検査スケジュールおよび洗浄スケジュールを、再スケジューリングする処理としても利用できる。
たとえば図20は、実施形態において検査スケジュール管理部110により生成された検査スケジュールおよび洗浄スケジュール管理部130により生成された洗浄スケジュールを示している。実施形態で説明したように、図20に示す検査スケジュールおよび洗浄スケジュールにおいては、検査予定時間が図5に示す検査種別マスタテーブル210により設定され、また検査間のインターバル時間が一律5分に設定されている。処理部100は、一度、図20に示す検査スケジュールおよび洗浄スケジュールを生成した後、実施例6で説明した技術により、これらのスケジュールを再構成してもよい。つまり検査予定時間、検査間インターバル時間、洗浄間インターバル時間を、変更して、再スケジューリングしてもよい。このように実施例6で説明したように検査スケジュールを一から順に作成する場合であっても、また再スケジューリングする場合であっても、過去の実績データにもとづくことで、より正確なスケジュールの作成が可能となる。
なお処理部100において、統計データ算出部174は、平均値のみならず、データのばらつきの範囲を示す散布度を求めることも可能である。散布度の算出は、サンプル値が多い場合に有効であり、実施例6では、統計データ算出部174が医師による実績データを統計処理する際に、医師による平均検査時間とともに、標準偏差を求めてもよい。
統計処理の分野において、(平均値)±(標準偏差)の範囲には68パーセントのサンプル値が、(平均値)±(標準偏差)×2の範囲には95パーセントのサンプル値が収まることが知られている。実施例6では検査予定時間を、過去の平均検査時間によって設定しているため、標準偏差を求めておけば、検査の最大遅延時間(標準偏差×2)を導出できるようになる。そこで検査スケジュールを作成した際には、最大で、どの程度の時間遅れが生じうるか示す情報を、表示処理部150が、画面に表示してもよい。
なお内視鏡検査業務の開始後に、実際にスケジュールからの遅延が生じている場合には、その後に予定されている検査が最大でどの程度遅延する可能性があるかを、表示処理部150が、標準偏差をもとに算出して、画面に表示してもよい。
以上、本発明を実施形態および実施例をもとに説明した。この実施形態および実施例は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。なお実施例6では、検査インターバル設定部118および洗浄インターバル設定部132について説明したが、検査インターバル設定部118または洗浄インターバル設定部132のいずれか一方が、検査間インターバル時間または洗浄間インターバル時間を設定する構成であってもよい。
実施例6では、検査スケジュール管理部110が、担当医師や患者に応じて、検査終了予定時刻情報を設定することを説明したが、検査スケジュール管理部110は、検査の検査種別情報に応じて、検査終了予定時刻情報を設定してもよい。この場合、統計データ算出部174が、検査種別ごとに過去の検査の平均時間を統計データとして算出して、検査関連時間記憶部250が、各検査種別ごとの平均時間を記憶しておき、検査スケジュール管理部110が、検査関連時間記憶部250に記憶された検査の平均時間を利用して、検査スケジュールを生成する。なお実施例6で説明したように、検査スケジュール管理部110は、検査種別情報に加えて、担当医師および/または患者に応じて、検査終了予定時刻情報を設定してもよい。
1・・・内視鏡検査業務支援システム、10・・・情報管理装置、100・・・処理部、110・・・検査スケジュール管理部、112・・・医師特定部、114・・・患者特定部、116・・・検査予定時間設定部、118・・・検査インターバル設定部、120・・・第1割当処理部、122・・・検査抽出部、124・・・スコープ特定部、126・・・スコープ割当部、128・・・スコープ割当可否確認部、129・・・医師割当部、130・・・洗浄スケジュール管理部、132・・・洗浄インターバル設定部、140・・・第2割当処理部、142・・・洗浄機特定部、144・・・洗浄機割当部、146・・・終了時刻判定部、148・・・洗浄機割当可否確認部、149・・・担当者割当部、150・・・表示処理部、170・・・検査データ取得部、172・・・洗浄データ取得部、174・・・統計データ算出部、200・・・記憶部、206・・・検査スケジュール保持部、208・・・洗浄スケジュール保持部、240・・・実績DB、250・・・検査関連時間記憶部、252・・・医師データ記憶部、254・・・患者データ記憶部、256・・・属性時間データ記憶部、258・・・検査インターバルデータ記憶部、260・・・洗浄関連時間記憶部、262・・・洗浄インターバルデータ記憶部、264・・・メンテナンス時間記憶部。

Claims (12)

  1. 内視鏡検査を実施する検査室と、患者識別情報と、担当医師識別情報と、検査開始予定時刻情報および検査終了予定時刻情報と、内視鏡検査の検査内容に関する検査種別情報を含む複数の内視鏡検査の検査スケジュールを管理する検査スケジュール管理部と、
    前記検査スケジュール管理部で管理されている各々の内視鏡検査に対し、複数の内視鏡の中から使用する内視鏡を割り当てる第1割当処理部と、
    複数の洗浄機の中から、前記各々の内視鏡検査で使用される内視鏡を洗浄するための洗浄機を割り当てる第2割当処理部と、
    洗浄機と、洗浄開始予定時刻情報および洗浄終了予定時刻情報を含む複数の内視鏡の洗浄スケジュールを管理する洗浄スケジュール管理部と、を備える内視鏡検査業務支援システムであって、
    前記検査スケジュール管理部は、内視鏡検査を担当する担当医師に応じて、検査終了予定時刻情報を設定する、
    ことを特徴とする内視鏡検査業務支援システム。
  2. 検査種別ごとに、医師による過去の検査時間を記憶した医師データ記憶部をさらに備え、
    前記検査スケジュール管理部は、検査開始予定時刻から検査終了予定時刻までの検査予定時間を、前記医師データ記憶部に記憶された検査時間に設定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡検査業務支援システム。
  3. 検査種別ごとに、患者の属性情報と、検査予定時間を調整するための調整時間とを対応付けて記憶した属性時間データ記憶部をさらに備え、
    前記検査スケジュール管理部は、検査の検査種別情報および患者の属性情報から調整時間を導出し、前記医師データ記憶部に記憶された検査時間を、導出した調整時間で補正して、検査終了予定時刻情報を設定する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の内視鏡検査業務支援システム。
  4. 内視鏡検査を実施する検査室と、患者識別情報と、検査開始予定時刻情報および検査終了予定時刻情報と、内視鏡検査の検査内容に関する検査種別情報を含む複数の内視鏡検査の検査スケジュールを管理する検査スケジュール管理部と、
    前記検査スケジュール管理部で管理されている各々の内視鏡検査に対し、複数の内視鏡の中から使用する内視鏡を割り当てる第1割当処理部と、
    複数の洗浄機の中から、前記各々の内視鏡検査で使用される内視鏡を洗浄するための洗浄機を割り当てる第2割当処理部と、
    洗浄機と、洗浄開始予定時刻情報および洗浄終了予定時刻情報を含む複数の内視鏡の洗浄スケジュールを管理する洗浄スケジュール管理部と、を備える内視鏡検査業務支援システムであって、
    前記検査スケジュール管理部は、内視鏡検査の患者に応じて、検査終了予定時刻情報を設定する、
    ことを特徴とする内視鏡検査業務支援システム。
  5. 検査種別ごとに、患者の過去の検査時間を記憶した患者データ記憶部をさらに備え、
    前記検査スケジュール管理部は、検査開始予定時刻から検査終了予定時刻までの検査予定時間を、前記患者データ記憶部に記憶された検査時間に設定する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の内視鏡検査業務支援システム。
  6. 検査種別ごとに、医師による過去の検査時間を記憶した医師データ記憶部をさらに備え、
    前記検査スケジュール管理部は、前記患者データ記憶部において、検査種別に対応する患者の過去の検査時間が記憶されていない場合に、検査開始予定時刻から検査終了予定時刻までの検査予定時間を、前記医師データ記憶部に記憶された検査時間に設定する、
    ことを特徴とする請求項5に記載の内視鏡検査業務支援システム。
  7. 内視鏡検査を実施する検査室と、患者識別情報と、検査開始予定時刻情報および検査終了予定時刻情報と、内視鏡検査の検査内容に関する検査種別情報を含む複数の内視鏡検査の検査スケジュールを管理する検査スケジュール管理部と、
    前記検査スケジュール管理部で管理されている各々の内視鏡検査に対し、複数の内視鏡の中から使用する内視鏡を割り当てる第1割当処理部と、
    複数の洗浄機の中から、前記各々の内視鏡検査で使用される内視鏡を洗浄するための洗浄機を割り当てる第2割当処理部と、
    洗浄機と、洗浄開始予定時刻情報および洗浄終了予定時刻情報を含む複数の内視鏡の洗浄スケジュールを管理する洗浄スケジュール管理部と、を備える内視鏡検査業務支援システムであって、
    前記検査スケジュール管理部は、検査の検査種別情報に応じて、検査終了予定時刻情報を設定する、
    ことを特徴とする内視鏡検査業務支援システム。
  8. 前記検査スケジュール管理部は、内視鏡検査を担当する担当医師および/または内視鏡検査の患者に応じて、検査終了予定時刻情報を設定する、
    ことを特徴とする請求項7に記載の内視鏡検査業務支援システム。
  9. 内視鏡検査を実施する検査室と、検査開始予定時刻情報および検査終了予定時刻情報と、内視鏡検査の検査内容に関する検査種別情報を含む複数の内視鏡検査の検査スケジュールを管理する検査スケジュール管理部と、
    前記検査スケジュール管理部で管理されている各々の内視鏡検査に対し、複数の内視鏡の中から使用する内視鏡を割り当てる第1割当処理部と、
    複数の洗浄機の中から、前記各々の内視鏡検査で使用される内視鏡を洗浄するための洗浄機を割り当てる第2割当処理部と、
    洗浄機と、洗浄開始予定時刻情報および洗浄終了予定時刻情報を含む複数の内視鏡の洗浄スケジュールを管理する洗浄スケジュール管理部と、
    内視鏡検査の実施情報を取得するデータ取得部と、
    前記データ取得部が取得した実施情報をもとに、検査の平均時間に基づく値を算出する統計データ算出部と、を備える内視鏡検査業務支援システムであって、
    前記検査スケジュール管理部は、前記統計データ算出部が算出した検査の平均時間に基づく値を利用して、検査の検査終了予定時刻情報を設定する、
    ことを特徴とする内視鏡検査業務支援システム。
  10. 前記統計データ算出部は、内視鏡検査を担当する担当医師および/または内視鏡検査の患者および/または内視鏡検査の検査種別に関する検査の平均時間を算出する、
    ことを特徴とする請求項9に記載の内視鏡検査業務支援システム。
  11. 前記統計データ算出部は、内視鏡検査を担当する担当医師および/または内視鏡検査の患者および/または内視鏡検査の検査種別に関する検査時間の散布度を算出する、
    ことを特徴とする請求項9または10に記載の内視鏡検査業務支援システム。
  12. 過去の検査間のインターバル時間を記憶した検査インターバルデータ記憶部および/または過去の洗浄間のインターバル時間を記憶した洗浄インターバルデータ記憶部をさらに備え、
    前記検査スケジュール管理部は、前記検査インターバルデータ記憶部に記憶された検査間インターバル時間を用いて、検査間のインターバル時間を設定し、および/または前記洗浄スケジュール管理部は、前記洗浄インターバルデータ記憶部に記憶された洗浄間インターバル時間を用いて、洗浄間のインターバル時間を設定する、
    ことを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の内視鏡検査業務支援システム。
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