JP6635961B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関し、特に回胴式遊技機に関する。
回胴式遊技機に代表される遊技機には、ゲームの実行回数が所定回数に到達することを条件として遊技者にとって有利な遊技状態に遷移するものがある。
この種の遊技機として、下記の特許文献1を例示する。
特許文献1には、ゲームの実行回数が所定回数に到達することを条件としてアシストリプレイタイム(ART)を発生させる遊技機であって、遊技者による所定の操作(例えば、演出ボタンの操作等)を受け付けることを条件に該所定回数を再設定する遊技機が記載されている。
特開2015−16192号公報
上記のようなゲーム数解除によって特別な遊技状態(ボーナス状態)を付与する遊技性において、非ボーナス状態においてボーナス状態を予期させる演出を実行することについては多様に設けられているが、ボーナス状態から非ボーナス状態への移行を予期させる演出については慣習化されていて内容的に乏しいものがあり、改善の余地を残していた。
本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであり、ボーナス状態から非ボーナス状態への移行を予期させる演出の実行によって遊技興趣を喚起する遊技機を提供するものである。
本発明によれば、第一ボーナス役に対応する図柄の組み合わせの停止を開始条件とし、規定回数の入賞又は規定枚数の払出の少なくとも一方を終了条件とする第一ボーナス状態と、第二ボーナス役に対応する図柄の組み合わせの停止を開始条件とし、規定回数の入賞又は規定枚数の払出の少なくとも一方を終了条件とする第二ボーナス状態と、前記第一ボーナス状態に係る終了条件が成立する場合、及び前記第二ボーナス状態に係る終了条件が成立する場合の双方で該ボーナス状態から移行する非ボーナス状態と、を制御する遊技状態制御手段と、前記非ボーナス状態において前記第一ボーナス役及び前記第二ボーナス役を当選可能に抽選する内部抽選手段と、前記第二ボーナス状態が開始してから終了するまでの入賞回数又は払出枚数である計数値を計数する計数手段と、前記第二ボーナス状態に係る終了条件として与えられている入賞の規定回数又は払出の規定枚数と、前記計数手段によって計数された前記計数値と、の関係性に基づく所定条件を満足する場合において、前記第二ボーナス状態の滞在期間に特定演出を実行する演出制御手段と、を備え、遊技により消費される遊技媒体の数に対する遊技中の入賞により付与される遊技媒体の数の割合を示す出率について、前記第一ボーナス状態は1を超えており、前記第二ボーナス状態は1未満であり、前記遊技状態制御手段は、前記第二ボーナス状態の滞在中に、入賞の確率又は払出の期待数のうち少なくとも一方について異なる複数のモード間を移行させることが可能であり、前記複数のモードには、出玉が減少する第一モードと、前記第一モードから移行可能であり、且つ入賞の確率又は払出の期待数が前記第一モードより低く、出玉が減少する第二モードと、前記第一モードから移行可能であり、且つ入賞の確率又は払出の期待数が前記第一モードより高く、出玉が増加する第三モードと、が含まれており、前記第一モードから前記第二モードに移行する確率が、前記第一モードから前記第三モードに移行する確率より高い遊技機が提供される。
本発明によれば、ボーナス状態から非ボーナス状態への移行を予期させる演出の実行によって遊技興趣を喚起する遊技機が提供される。
遊技機の正面図である。 図1において破線で囲って示す手元領域IIの斜視図である。 前面扉の裏面を示す図である。 前面扉を除いた遊技機を示す図である。 各リールの図柄に関する配列図である。 リールの外周に描かれている図柄の種別を示す図である。 遊技機の電気構成を示す図である。 遊技機の機能ブロック図である。 遊技状態制御部によって管理される遊技状態の遷移を表す状態遷移図である。 各遊技状態において当選可能な役フラグを示す図である。 重複当選可能な役フラグを示す図である。 リール枠内に停止表示される図柄の組合せの一例である。 リール枠内に停止表示される図柄の組合せの一例である。 リール枠内に停止表示される図柄の組合せの一例である。 リール枠内に停止表示される図柄の組合せの一例である。 リール枠内に停止表示される図柄の組合せの一例である。 リール枠内に停止表示される図柄の組合せの一例である。 リール枠内に停止表示される図柄の組合せの一例である。 リール枠内に停止表示される図柄の組合せの一例である。 本実施形態における遊技進行に係るメインフローを示すフローチャートである。 本実施形態における遊技進行に係るメインフローを示すフローチャートである。 本実施形態における遊技進行に係るメインフローを示すフローチャートである。 一般遊技及び第一JACゲームの滞在期間に表示される演出画面の一具体例である。 第二JACゲームの滞在期間に表示される演出画面の一具体例である。 リプレイタイムの滞在期間に表示される演出画面の一具体例である。 ビッグボーナス及びレギュラーボーナスの滞在期間に表示される演出画面の一具体例である。 転落示唆演出の実行期間に表示される演出画面の一具体例である。 ラストチャンス演出の実行期間に表示される演出画面の一具体例である。 ラストチャンス演出の結果として表示される演出画面の一具体例である。 ラストチャンス演出の結果として表示される演出画面の一具体例である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。また、以下の説明では、「前」「後」「左」「右」「上」「下」とは、特に断りのない限り、図1に示すように遊技機10を正面側(遊技者側)から見た状態で指称するものとする。
<遊技機10の概要について>
まず、本実施形態の遊技機10の概要について、図1、図8、図9を用いて説明する。
図1は、遊技機10の正面図である。図8は、遊技機10の機能ブロック図である。図9は、遊技状態制御部110によって管理される遊技状態の遷移を表す状態遷移図である。
遊技機10は、いわゆる回胴式遊技機であって、遊技状態制御手段と、内部抽選手段と、計数手段と、演出制御手段と、を備える。
遊技状態制御手段は、複数とおりの遊技状態のいずれかに移行させる。複数とおりの遊技状態には、以下の少なくとも二つが含まれる。
(イ)ボーナス状態:ボーナス役に対応する図柄の組み合わせの停止を開始条件とし、規定回数の入賞又は規定枚数の払出の少なくとも一方を終了条件とする遊技状態。
(ロ)非ボーナス状態:ボーナス状態に係る終了条件が成立するとボーナス状態から移行する遊技状態。
本実施形態における遊技状態制御手段は、例えば遊技状態制御部110によって実現される。また、本実施形態におけるボーナス状態は、例えばビッグボーナスST11、レギュラーボーナスST12及び転落ボーナスST2であり、本実施形態における非ボーナス状態は、例えばリプレイタイムST3(図9では「RT」と略記する)である。
ここでボーナス役とは、後述の内部抽選手段によって抽選されうる役フラグ(条件装置とも称される)のうち、特別な遊技状態の開始条件になっているものをいう。なお、「特別な遊技状態」とは、特別役物や役物連続作動装置が作動している遊技状態(レギュラーボーナスやビッグボーナス)に限られず、いわゆる擬似ボーナス(アシストタイム(AT)、リプレイタイム(RT)又はこれらの組み合わせによって実現される遊技状態)も該当しうる。
上記のボーナス状態は開始条件となる図柄の組み合わせが異なる第一遊技状態と第二遊技状態とを含んでおり、ボーナス状態と非ボーナス状態は出率について以下のような特徴をそれぞれ有している。
(イ)第一遊技状態に係る出率は1を超えている。
(ロ)第二遊技状態に係る出率は1未満である。
(ハ)非ボーナス状態に係る出率は、第一遊技状態に係る出率より低く、且つ第二遊技状態に係る出率より高い。
ここで出率とは、遊技により消費される遊技媒体の数に対する遊技中の入賞により付与される遊技媒体の数の割合である。また、ここで遊技媒体とは、遊技を実行するために用いられる媒体であり、回胴式遊技機においては遊技メダル(以下、単にメダルと称する場合がある)のことをいう。
内部抽選手段は、非ボーナス状態においてボーナス役を当選可能に抽選する。本実施形態における内部抽選手段は、例えば内部抽選部120によって実現される。
ここで「非ボーナス状態においてボーナス役を当選可能に抽選する」とは、非ボーナス状態における一回の抽選においてボーナス役に当選する可能性がある構成になっていることをいう。このような構成は、内部抽選手段が非ボーナス状態において参照する抽選テーブルに、ボーナス役に対して零を超える置数が割り振られていることによって実現される。
計数手段は、ボーナス状態が開始してから終了するまでの入賞回数又は払出枚数である計数値を計数する。本実施形態における計数手段は、例えば計数部211によって実現される。
ここで計数値とは、ボーナス状態に係る終了条件が入賞の規定回数である場合にはボーナス状態が開始してから終了するまでの入賞回数であり、ボーナス状態に係る終了条件が払出の規定枚数である場合にはボーナス状態が開始してから終了するまでの払出枚数である。
演出制御手段は、ボーナス状態に係る終了条件として与えられている入賞の規定回数又は払出の規定枚数と、計数手段によって計数された計数値と、の関係性に基づく所定条件を満足する場合において、ボーナス状態の滞在期間に特定演出を実行する。
本実施形態における特定演出とは、例えば後述する遅れ演出及び無音演出であり、本実施形態における演出制御手段は、例えば、サブ統括部210、音声出力部230及びスピーカ49が連動することによって実現される。
上記のような条件で特定演出を実行するので、ボーナス状態の終了時(非ボーナス状態への移行時)に向かって段階的に特定演出の意味合いを変化させることができ、その結果として遊技興趣の向上を図ることができる。
上記の特徴を有する遊技機10について、以下の実施形態に基づいて具体的に説明する。
<遊技機10の構造について>
遊技機10の構造について、図1から図7を用いて説明する。
図1は、遊技機10の正面図である。図2は、図1において破線で囲って示す手元領域IIの斜視図である。図3は、前面扉20の裏面を示す図である。図4は、前面扉20を除いた遊技機10を示す図である。図5は、各リール65の図柄に関する配列図である。図6は、リール65の外周に描かれている図柄の種別を示す図である。図7は、遊技機10の電気構成を示す図である。
遊技機10は、前面を開口した直方体状の外枠90と、外枠90の左縁側に対して回動開閉可能に軸支された前面扉20と遊技機本体部60と、を備えている。
より具体的には、外枠90の左縁側には三つのヒンジ部96(96a、96b、96c)が設けられており、上段ヒンジ部96aと下段ヒンジ部96cによって前面扉20が軸支され、上段ヒンジ部96aと中段ヒンジ部96bによって遊技機本体部60が軸支されている。
前面扉20の前面側には、図1または図2に示すように、上部パネル21と、下部パネル22と、ベットボタン23と、メニュー選択ボタン24と、状態表示LED25と、スタートレバー26と、ストップボタン27と、メダル投入口31と、精算ボタン32と、メダル返却ボタン33と、ドア錠34と、メダル排出口35と、装飾LED36と、下皿37と、スピーカ口38と、が設けられている。
また、前面扉20の裏面側には、図3に示すように、装飾LED基板41と、状態表示LED基板42と、ストップボタン基板43と、スタートレバーセンサ44と、ベットボタン基板45と、メニュー選択ボタン基板46と、メダルセレクタ47と、設定変更装置48と、スピーカ49と、投入メダル通路51と、払出メダル通路52と、返却メダル通路53と、が設けられている。
また、前面扉20の他にも図4に示すように、遊技機10は、遊技機本体部60と、電源装置91と、メダル収納庫93と、メダル補助収納庫95と、を備えている。
前面扉20を開扉するためには、ドア錠34にドアキー(図示せず)を差し込んで、前面扉20と外枠90とをロックさせるロック機構(図示せず)を解除する必要がある。
前面扉20を開扉すると、図4に示すように、遊技機本体部60の下方に電源装置91が備えられている。電源装置91は、遊技機10の各構成要素に対して電力供給するための装置であり、電源スイッチ92の操作によって起動または停止が制御される。
遊技機10の遊技に興じる際には、ホール関係者等が電源スイッチ92を操作して電源装置91を起動する必要がある。なお、遊技機本体部60は、電源装置91からの電力供給がオフになっても、オン時に実行していた遊技状態を維持する機能を有していることが好ましい。ボーナス遊技(ビッグボーナスやレギュラーボーナス)のように遊技者に有利な展開で遊技が進行している最中に電力供給が停止した場合等に、遊技者を失望させないためである。
また、開扉した前面扉20の裏面側には設定変更装置48が設けられている。設定変更装置48は、遊技設定値を設定するための装置であり、設定キースイッチ48aと設定変更スイッチ48bと設定表示LED48cと設定キーカバー48dとを含む。設定キースイッチ48aは、設定キー(図示せず)を差し込んで操作することによって設定変更装置48を操作可能にすることができる。設定変更スイッチ48bは、設定キースイッチ48aに設定キーを差し込んだ状態において操作可能なスイッチであって、押下することによって遊技設定値を変更することができる。設定表示LED48cは、設定された遊技設定値を表示するためのLEDであり、本実施形態では7セグメントディスプレイになっている。設定キーカバー48dは、設定キースイッチ48aを覆うカバーであり、これをスライドさせて設定キースイッチ48aを開放することによって、設定キースイッチ48aに設定キーを差し込むことが可能になる。なお、図3では、設定キーカバー48dが設定キースイッチ48aを覆っている状態を図示している。
ここで遊技設定値とは、遊技者にとって有利な特典(ボーナス遊技等)の付与されやすさを示す値であり、高い値ほど特典が付与されやすく、低い値ほど特典が付与されにくい。なお、遊技機10による遊技を開始する事前に、設定変更装置48を操作して遊技設定値を設定することが好ましい。遊技設定値を変更すると一般的に遊技状態がリセットされてしまうからである。
前面扉20は、上部パネル21と下部パネル22とを前面側に有している。
上部パネル21は透明部材で形成されているので、遊技機10の前方に位置する遊技者は、上部パネル21の裏面側に配置されている遊技機本体部60を上部パネル21越しに視認することができる。
また、下部パネル22は、その表面に遊技機10の機種名や機種に関するキャラクター等が表記されており、後方に設置されたバックライト(図示せず)の点灯によって表記された機種名等が視認しやすくなる。
遊技機本体部60は、遊技機10によって実行される遊技を制御する主要な構成要素を含んでいる。また、遊技機本体部60は、図4に図示するとおり、その前面上部に演出表示領域62が形成されており、その前面下部にリール枠64が形成されている。
演出表示領域62は、遊技機本体部60に内蔵された演出表示装置63の表示画面であり、遊技機10の遊技に関する各種演出または各種情報を表示することができる。なお、演出表示装置63としては、例えば、液晶ディスプレイ型の表示装置等を採用することができる。演出表示領域62に表示される演出は、スピーカ49からの音声出力や装飾LED36の発光と連動しており、遊技者の興趣を好適に喚起させることができる。
リール枠64は、遊技機本体部60に内蔵された複数のリール65(65L、65C、65R)の前面側に形成された窓枠で、内部領域と外部領域とに区画されている。リール枠64の内部領域は空洞または透明部材によって形成されており、当該内部領域を介して各リール65の一部が視認可能になっている。また、リール枠64の外部領域は不透明部材(半透明部材や透明部材を着色した部材を含む)で形成されており、当該外部領域を介したリール65の視認を困難としている。
リール65は、リール65L、リール65C及びリール65Rから構成されており、スタートレバー26に対する遊技者の操作(スタートレバー26がオン状態である旨の検知)を契機として回動を開始する。このとき、前回の図柄変動ゲームにおけるリール65の回動開始時から当該図柄変動ゲームにおけるリール65の回動開始時までの時間が所定の遅延時間、いわゆるウェイト時間を超えていることを要する。すなわち、ウェイト時間が経過する前にスタートレバー26が遊技者の操作を受け付けた場合、ウェイト時間が経過するまで待機した後にリール65は回動を開始する。なお、本実施形態におけるウェイト時間は4.1秒に設定されている。
なお、本実施形態における各リール65が回動している場合、原則としてリール65は上から下へと回動する。本明細書において、リールにおける上から下への回動を「順方向」、下から上への回動を「逆方向」と称する場合がある。
本実施形態における図柄変動ゲームでは、複数とおりの図柄が表されている複数のリール65を回動させることによってリール65に表されている図柄が変動表示し、回動しているリール65を停止させることによって図柄の組合せが停止表示する。
すなわち、本実施形態における複数のリール65(リール65L、リール65C、リール65R)には、図柄変動ゲームに係る図柄が表されている。
具体的な各リール65の図柄配列を、図5に示す。
図5に示すとおり、リール65の外周は21コマに等分されており、各コマにそれぞれ一つずつ図柄が配列されている。以下の説明において、リール65Lに配置されている各コマをLZ00〜LZ20、リール65Cに配置されている各コマをCZ00〜CZ20、リール65Rに配置されている各コマをRZ00〜RZ20と呼称する場合がある。
ここでコマとは、リール65の外周に示されている図柄の一つに対して与えられている領域であり、一つの当該領域または一つの当該領域の上下方向の寸法をいう。
また、各リール65の外周に描かれている図柄の種別を、図6に示す。
例えば、図6(a)は数字の「7」を模した赤色の図柄であり、以下の説明において「赤7図柄」と称する。赤7図柄は、LZ11、CZ13、RZ04に配されている。
図6(b)は「BAR」と表記された図柄であり、以下の説明において「バー図柄」と称する。図柄は、LZ03、CZ03、RZ03等に配されている。
図6(c)は「BLANK」と表記された図柄であり、以下の説明において「ブランク図柄」と称する。ブランク図柄は、LZ07、RZ05等に配されている。なお、本実施形態におけるリール65Cには、ブランク図柄が配されていない。
図6(d)と図6(e)は再遊技を意味する「REPLAY」と表記された図柄であり、以下の説明において双方を総じて「リプレイ図柄」と称する。また、図6(d)の図柄と図6(e)の図柄を区別する場合には、それぞれ「第一リプレイ図柄」又は「第二リプレイ図柄」と称する。第一リプレイ図柄は、LZ04、CZ06、RZ02等に配されており、第二リプレイ図柄は、LZ07、CZ01等に配されている。なお、本実施形態におけるリール65Rには、第二リプレイ図柄が配されていない。
図6(f)と図6(g)はベルを模した図柄であり、以下の説明において双方を総じて「ベル図柄」と称する。また、図6(f)の図柄と図6(g)の図柄を区別する場合には、それぞれ「第一ベル図柄」又は「第二ベル図柄」と称する。第一ベル図柄は、LZ00、CZ11、RZ01等に配されており、第二ベル図柄はLZ09、CZ02、RZ10等に配されている。
図6(h)と図6(i)はスイカを模した図柄であり、以下の説明において双方を総じて「スイカ図柄」と称する。また、図6(h)の図柄と図6(i)の図柄を区別する場合には、それぞれ「第一スイカ図柄」又は「第二スイカ図柄」と称する。第一スイカ図柄は、LZ10、CZ00等に配されており、第二スイカ図柄はLZ01、CZ04、RZ08等に配されている。なお、本実施形態におけるリール65Rには、第一スイカ図柄が配されていない。
図6(j)はチェリーを模した図柄であり、以下の説明において「チェリー図柄」と称する。チェリー図柄は、LZ02、CZ09、RZ00等に配されている。
リール65の回動制御は、リールセンサ66を用いて実行される。リールセンサ66は、リール65の回動量を検知するセンサである。ここで回動量とは、所定位置を基準とするリール65の回転角度である。
リールセンサ66は各リール65に一つずつ設けられている。具体的には、リール65Lに対してリールセンサ66Lが、リール65Cに対してリールセンサ66Cが、リール65Rに対してリールセンサ66Rが、設けられている。
なお、リール65の回動制御については、後に詳述する。
リール65の内部には、リール照明基板67(67L、67C、67R)が設けられており、リール照明基板67に搭載されているLEDの点灯によってリール65に表している各図柄の視認を容易にしている。すなわち、リール照明基板67に搭載されているLEDは、リール65による図柄表示のバックライトとして機能している。
スタートレバー26は、図柄変動ゲームにおける変動表示を開始させるための契機として、遊技者の操作(開始操作)を受け付けることができる。スタートレバー26に対する遊技者の操作とは、具体的には初期状態において前面扉20に対して略垂直に設けられているスタートレバー26をいずれかの方向に倒すことである。
スタートレバーセンサ44は、スタートレバー26がオン状態であるかオフ状態であるかを検知することができる。より具体的には、スタートレバーセンサ44は、前面扉20に対して略垂直であるスタートレバー26をオフ状態として検知し、いずれかの方向に倒されているスタートレバー26をオン状態として検知する。
本実施形態において、メダルが所定の投入枚数に達していない場合には、スタートレバー26が遊技者の操作を受け付けたとしても図柄変動ゲームが開始されない。所定の投入枚数に到達させるためには、以下の操作または処理の少なくとも一つ、または複数の組合せが必要である。
(i)メダル投入口31からメダルを投入して投入枚数を増やす。
(ii)遊技機10に貯留されているメダルを表すクレジットをベットボタン23の押下によって減算させて投入枚数を増やす。
(iii)前回の図柄変動ゲームにおいて再遊技に当選して対応する図柄の組合せが停止表示された場合、当該図柄変動ゲームにおいて再遊技が作動して投入枚数が増える。この場合、遊技者が(i)や(ii)の操作を行わずとも、自動的に当該図柄変動ゲームにおける投入枚数が前回の図柄変動ゲームの投入枚数になる。
ここでメダルの貯留とは、遊技者の所有するメダルの一部または全部に代えて、その数に相当する数値(クレジット)を遊技機10の内部で記憶する機能をいう。メダルが貯留される(クレジットが増大する)場合は、例えば(i)所定の投入枚数を超えてメダル投入口31からメダルが投入された場合、(ii)図柄変動ゲームにおいて入賞し、当該入賞の特典としてメダルを獲得した場合、等が挙げられる。
上記のメダル投入口31の裏面側には、メダルセレクタ本体47aとメダルブロッカ47bとメダル通過センサ47cとを含むメダルセレクタ47が設けられており、メダル投入口31から投入されたメダルはメダルセレクタ47によって受付可能なメダルと受付不能なメダルとに選別される。
例えば、待機状態(電源が投入されているが図柄変動ゲームが実行されていない状態)である場合等はメダル受付可能であるため、メダルセレクタ本体47aはソレノイドを有するメダルブロッカ47bを作動させる。メダルブロッカ47bが作動すると、投入メダル通路51の中途に設けられた突起部(図示せず)が埋没するので、投入メダル通路51はメダル通過を許容する状態になる。このとき、メダル投入口31からメダルが投入されると、当該メダルは投入メダル通路51に流下し、投入メダル通路51の中途に設けられているメダル通過センサ47cによって検知され、収納メダル通路54を通過してメダル収納庫93の中に収納される。
また、図柄変動ゲームの実行中やクレジットが上限値に達した場合等は、メダル受付不能であるため、メダルセレクタ本体47aはメダルブロッカ47bの作動を停止させる。メダルブロッカ47bの作動が停止されると、投入メダル通路51の中途に突起部(図示せず)が突出してメダルの通過を阻害するので、投入されたメダルは投入メダル通路51の中途であって、かつメダル通過センサ47cに検知されない位置に滞留する。投入メダル通路51に滞留しているメダルは、自重によりまたはメダル返却ボタン33の操作により返却メダル通路53に落下してメダル排出口35を経由して下皿37に排出される。
また、クレジットの上限値を超えてメダルが付与された場合、付与されたメダル数に相当するメダルがメダル収納庫93からメダル排出口35を経由して下皿37に排出される。
上記のベットボタン23として、遊技機10はベットボタン基板45に搭載されている最大ベットボタン23aと単一ベットボタン23bとを有している。最大ベットボタン23aは1回の押下でクレジットを最大で3つ減算して投入枚数を増やすことができ、単一ベットボタン23bは1回の押下でクレジットを1つ減算して投入枚数を増やすことができる。また、ベットボタン23を押下しても、その図柄変動ゲームにおけるクレジットの減算値が所定の投入枚数に達している場合には、それを超えてクレジットを減算させることはできない。
また、ベットボタン基板45には最大ベットボタン23aと単一ベットボタン23bが押下された旨を検知する最大ベットボタンセンサ45aと単一ベットボタンセンサ45bが、それぞれに対して設けられており、これらのセンサの検知に応じて上記の処理が行われる。
また、最大ベットボタン23aは、上記のように操作に応じてクレジットを減算して投入枚数を増やす用途(ベットボタン)として用いられる他に、一部の演出実行時に演出の進行を促す操作を受け付ける用途(プッシュボタン)としても用いられる場合がある。
最大ベットボタン23aがベットボタンとして用いられる場合は、投入可能表示LED25fが点灯している状態に限られる。一方、最大ベットボタン23aがプッシュボタンとして用いられる場合は、ボタン示唆演出の実行時に必ずしも限られない。例えば、後述するメニュー画面における操作に、最大ベットボタン23aがプッシュボタンとして用いられてもよい。
ベットボタン基板45には、最大ベットボタン23aがプッシュボタンとして用いられる場合に最大ベットボタン23aの押下を検知するプッシュボタンセンサ45cが設けられており、最大ベットボタンセンサ45aによる検知とは区別される。
最大ベットボタンセンサ45aがメイン基板100に実装されたCPU101によって管理されているのに対して、プッシュボタンセンサ45cはサブ基板200に実装されたCPU201によって管理されている点が異なる。
また、遊技機10は、上記のベットボタン23の左側に、メニュー選択ボタン24を備える。メニュー選択ボタン24は、メニュー選択ボタン基板46に搭載されている十字キーボタン24aと十字キーボタン24aの中央に位置する決定ボタン24bによって構成されている。
メニュー選択ボタン24は、メニュー画面に係る操作を受け付ける構成要素である。ここでメニュー画面とは、演出表示領域62に表示される遊技機10の操作方法や遊技の解説情報等を示す画面をいい、上記の所定表示に該当する。
遊技者はメニュー選択ボタン24を操作することによってメニュー画面を閲覧することができる。例えば、待機状態において決定ボタン24bが押下されると、メニューの一覧とカーソルが演出表示領域62に表示される。遊技者が十字キーボタン24aを操作することによって任意のメニューを示す位置までカーソルを移動し、カーソルがいずれかのメニューを示している場合に遊技者が決定ボタン24bを押下すると当該メニューが演出表示領域62に表示される。
メニュー選択ボタン基板46には、十字キーボタンセンサ46aと決定ボタンセンサ46bとが設けられている。
十字キーボタンセンサ46aは、十字キーボタン24aがいずれの方向(決定ボタン24bの中心を基準として上下左右のいずれかの方向)に押下されたのかを検知することができる。
決定ボタンセンサ46bは、決定ボタン24bが押下された旨を検知することができる。
十字キーボタンセンサ46a及び決定ボタンセンサ46bは、上述のプッシュボタンセンサ45cと同様に、サブ基板200に実装されたCPU201によって管理されている。
また、遊技機10は、上記のベットボタン23の右側に、投入されたメダル数や貯留されているメダル数等を表示する状態表示LED25を備える。状態表示LED25は、状態表示LED基板42に搭載されている複数のLEDまたは7セグメントディスプレイによって構成されている。
状態表示LED25のうち投入枚数表示LED25aは、3つのLEDによって構成されており、投入枚数が一枚増えるごとに、点灯するLEDの数が一つずつ増える。
状態表示LED25のうち貯留枚数表示LED25bは、7セグメントディスプレイによって構成されており、貯留されているメダルの数(クレジット)を数字で表す。
状態表示LED25のうち獲得枚数表示LED25cは、7セグメントディスプレイによって構成されており、入賞によって獲得したメダルの数を数字で表す。
状態表示LED25のうち再遊技表示LED25dは、1つのLEDによって構成されており、図柄変動ゲームにおいてリプレイが停止表示されると点灯する。
状態表示LED25のうち遊技開始表示LED25eは、1つのLEDによって構成されており、当該LEDの点灯によって図柄変動ゲームの開始可能条件が成立している旨を表す。
状態表示LED25のうち投入可能表示LED25fは、1つのLEDによって構成されており、当該LEDの点灯によってメダルの投入が可能である旨を表す。
ストップボタン27は、回動しているリール65が停止するための契機となる遊技者の操作を、遊技者から受け付ける。なお、ストップボタン27は、リール65が回動を開始した後に成立する停止可能条件を契機として、停止操作を受け付けることができる。
ストップボタン27に対する遊技者の操作とは、具体的にはストップボタン27を押下することである。また、ここで停止可能条件とは図柄変動ゲームにおける停止表示を実行するための前提条件であり、具体的には、すべてのリール65(65L、65C、65R)の速度が所定速度に到達している場合に停止可能条件が成立する。
複数のストップボタン27(27L、27C、27R)は、ストップボタン基板43に搭載されており、各リール65に対して一つずつ設けられている。具体的には、ストップボタン27Lは、リール65Lを停止させるための停止操作を受け付ける。ストップボタン27Cは、リール65Cを停止させるための停止操作を受け付ける。ストップボタン27Rは、リール65Rを停止させるための停止操作を受け付ける。
また、ストップボタン基板43には、ストップボタン27L、ストップボタン27C、ストップボタン27Rが押下された旨を検知するストップボタンセンサ43aが、それぞれに対して設けられており、このセンサの検知に応じて各リール65の停止制御が行われる。すなわち、ストップボタン27とストップボタンセンサ43aによって、後述する回動制御部140による複数のリール65の回動を停止させる契機となる遊技者の操作である停止操作を検知する停止操作検知手段を構成する。
なお、ここで挙げたストップボタン27は遊技者の任意の順番で押すことも可能であるが、所定の押し順でストップボタン27を押下しないとペナルティが課される場合もありうる。
本実施形態におけるストップボタン27は、停止可能表示LED27aを内包し、その周囲を光透過性の部材で覆う構成となっている。そして、ストップボタン27は、停止可能表示LED27aの点灯色で停止可能条件の成立の可否を遊技者に報知する仕様となっている。
このように、ストップボタン27の色によって停止可能条件の成立の可否を判断できるので、遊技者は円滑に停止操作を順次行うことができる。
ストップボタン27で受け付けた停止操作に起因して、当該停止操作を受け付けたストップボタン27に対応するリール65が停止する。リール65の停止位置は、ストップボタン27の押下時におけるリール65の位置を基準として最大4コマまで移動しうる。ストップボタン27を押下してからリール65が停止するまでの制御を、一般的にはすべり制御という。
リール枠64の内部領域は上下方向に3コマ分の寸法となっている。また、各リール65はリール枠64の内部領域の上下方向に3個の図柄が収まるように停止制御され、遊技者は当該3個の図柄をリール枠64の内部領域を介して視認できるようになっている。すなわち、リール65が左右方向に3つ配置されているので、各リール65が停止している場合において、遊技者が3個の図柄×3リール=9個の図柄を視認可能になっている。
上述のように各リール65が停止制御されるとき、各リール65において停止する図柄のうち上段・中段・下段に停止する図柄が形成する略直線(図1において一点鎖線で示す)をそれぞれラインL1・ラインL2・ラインL3と称す。
また、リール65Lの上段と、リール65Cの中段と、リール65Rの下段に停止する図柄が形成する略直線(図1において一点鎖線で示す)をラインL4と称す。リール65Lの下段と、リール65Cの中段と、リール65Rの上段に停止する図柄が形成する略直線(図1において一点鎖線で示す)をラインL5と称す。
本実施形態における有効ラインは、ラインL2のみである。ここで有効ラインとは、全てのリールにわたって連続的に定められている図柄の表示位置であり、遊技(図柄変動ゲーム)の結果である図柄の組合せが停止表示される表示位置である。
入賞に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止表示された場合、当該入賞に対して規定されている枚数のメダルが付与される。再遊技に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止表示された場合、次回の遊技において再遊技が作動する。役物又は役物連続作動装置に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止表示された場合、次回の遊技において役物又は役物連続作動装置が作動する。各役フラグに対応する図柄の組み合わせについては、後に詳述する。
各リール65の回動中(図柄変動ゲームの実行中)は、遊技者の関心を惹きつけて遊技興趣を喚起させるため、演出表示領域62に表示される画像、スピーカ49から出力される音声または装飾LED36の点灯や滅灯等によって構成される多様な演出が実行される。
各スピーカ49の前方にはスピーカ口38が設けられている。より具体的には、遊技機の正面から見て右上(図3においては左上)に位置するスピーカ49aの前方にはスピーカ口38aが設けられている。遊技機の正面から見て左上(図3においては右上)に位置するスピーカ49bの前方にはスピーカ口38bが設けられている。遊技機の正面から見て左下(図3においては右下)に位置するスピーカ49cの前方にはスピーカ口38cが設けられている。遊技機の正面から見て右下(図3においては左下)に位置するスピーカ49dの前方にはスピーカ口38dが設けられている。
各スピーカ口38には多数の空洞が設けられており、スピーカ49から出力される音声を適切に出力することができる。
装飾LED36は、演出表示領域62またはリール枠64を囲うような配置で配置されている。より具体的には、演出表示領域62の右上側には、装飾LED基板41aに搭載されている装飾LED36aと装飾LED基板41bに搭載されている装飾LED36bとが配置されている。また、演出表示領域62の右下側には、装飾LED基板41cに搭載されている装飾LED36cが配置されている。また、リール枠64の右下側には、装飾LED基板41dに搭載されている装飾LED36dが配置されている。また、リール枠64の左下側には、装飾LED基板41eに搭載されている装飾LED36eが配置されている。また、演出表示領域62の左下側には、装飾LED基板41fに搭載されている装飾LED36fが配置されている。また、演出表示領域62の左上側には、装飾LED基板41gに搭載されている装飾LED36gと装飾LED基板41hに搭載されている装飾LED36hとが配置されている。
各装飾LED36は、単色で点灯してもよいし、複数色で点灯可能であってもよい。
遊技機10は、入賞に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止表示された結果として付与されたメダルの払出処理の実行中にクレジットが上限値に達した場合、上限値を超える分に相当する枚数のメダルをメダル収納庫93から払い出す。また、遊技機10は、精算ボタン32を押下した場合、押下した時点におけるクレジットに相当する枚数のメダルをメダル収納庫93から払い出す。
メダル収納庫93に収容されているメダルを払い出す処理は、メダル収納庫93に内蔵されている払出機構(図示せず)によって実行される。より具体的には、払出機構は、メダル収納庫93に収容されているメダルから払出枚数分のメダルを取得し、メダル払出口94から払出メダル通路52に向けて排出させる。払出メダル通路52に排出されたメダルは、メダル排出口35を経由して下皿37に排出される。
なお、メダル収納庫93からメダルが溢れ出すことを防止するため、メダル収納庫93の脇にはメダル収納庫93に収容されているメダルの一部が流下するメダル補助収納庫95が設けられている。
また、メダル補助収納庫95に収容されているメダルが所定以上に達することを検知する収納庫エラーセンサ(図示せず)が設けられており、この検知に応じて遊技機10はメダル収納庫93やメダル補助収納庫95に収容されているメダルを回収するように促すエラーを報知する。このエラーの報知のために、上述の演出表示領域62や装飾LED36やスピーカ49が用いられてもよい。
<遊技機10の電気構成及び機能構成>
次に、本実施形態における遊技機10の電気構成及び機能構成について、主に図7または図8を用いて説明する。ただし、先に説明した図1から図4に図示される構成要素についても言及するので適宜参照されたい。
図7は、遊技機10の電気構成を示す図である。図8は、遊技機10の機能ブロック図である。
遊技機10は、主要な構成要素としてメイン基板100とサブ基板200とを内蔵している。図7においてメイン基板100またはサブ基板200は単一の電子基板であるかのように図示しているが、必ずしも単一の電子基板である必要はない。すなわち、メイン基板100またはサブ基板200は、複数の電子基板を組み合わせて実現されてもよい。
メイン基板100は、各種センサ40aから入力された制御情報に基づいて状態表示LED基板42に含まれる各LEDの表示を制御したり、メダル収納庫93にメダルを払い出させたり、サブ基板200に出力するコマンドを生成したりする。メイン基板100には、CPU101、RAM102またはROM103等の電子部品が実装されており、これらの電子部品や各種センサ40a等の間で授受するデータや制御信号の処理を実行することによって、遊技に関する各種機能を実現している。ここで、各種センサ40aには、上述のスタートレバーセンサ44、ストップボタンセンサ43a、最大ベットボタンセンサ45a、単一ベットボタンセンサ45b、メダル通過センサ47c等が含まれる。
サブ基板200は、メイン基板100から入力されたコマンドに基づいて装飾LED基板41、スピーカ49または演出表示装置63等を制御する。サブ基板200も、CPU201、RAM202またはROM203等の電子部品が実装され、これらの電子部品や各種センサ40b等の間で授受するデータや制御信号の処理を実行することによって、演出処理、メニュー画面に係る処理を実現している。ここで、各種センサ40bには、プッシュボタンセンサ45c、十字キーボタンセンサ46a、決定ボタンセンサ46b等が含まれる。
メイン基板100によって実現される機能構成には、図8に示すように、遊技状態制御部110、内部抽選部120、フラグ設定部130、回動制御部140、表示図柄判定部150、指令生成部160及び外部出力部170が含まれる。
また、サブ基板200によって実現される機能構成には、図8に示すように、サブ統括部210、演出表示部220、音声出力部230及びLED発光部240が含まれる。
なお、図8に図示する構成要素は、メイン基板100またはサブ基板200に含まれる機能構成のすべてとは限らず、ここに図示されない機能構成が存在してもよい。
遊技状態制御部110は、遊技機10によって実行される遊技(図柄変動ゲーム)に係る遊技状態を管理しており、少なくとも以下の処理を実行する。
例えば、遊技状態制御部110は、遊技実行が可能であるか否かを監視しており、遊技不能である場合に遊技を停止(中断)させる。
ここで遊技不能である場合としては、(i)前面扉20が開扉している場合、(ii)メダル収納庫93の中にメダルが無い場合、(iii)貯留されているクレジットに相当するメダルを、精算ボタン32の押下に起因してメダル排出口35からメダルを排出する処理(精算処理)が行われている場合、等が挙げられる。
また、遊技状態制御部110は、クレジットを記憶し、その増減を管理する。
より詳細には、遊技状態制御部110は、最大ベットボタン23aまたは単一ベットボタン23bの押下が検知された場合、記憶しているクレジットから所定の値を減算する。
また、遊技状態制御部110は、停止表示されている図柄の組合せが表示図柄判定部150によって入賞と判定された場合、その入賞の特典として割り当てられているメダル数に相当する値を、記憶しているクレジットに加算する。この加算処理において、記憶しているクレジットが上限値に到達するとき、遊技状態制御部110は、超過したメダル数に相当するメダルをメダル収納庫93に払い出させる。また、遊技状態制御部110は、精算ボタン32の押下が検知されたとき、記憶しているクレジットに相当するメダルをメダル収納庫93に払い出させる。
また、遊技状態制御部110は、状態表示LED基板42に表示される条件、及びストップボタン27に対する停止操作の受付可能条件(上述の停止可能条件)を管理している。ここで、状態表示LED基板42に表示される条件には、メダルの投入枚数、貯留されているメダルの数(クレジット)入賞によって獲得したメダル数、再遊技の有無、図柄変動ゲームの開始可能条件、メダル投入の可能条件が含まれる。
また、遊技状態制御部110は、設定変更装置48によって設定される遊技設定値を管理している。遊技設定値は、内部抽選部120によって抽選される役フラグの当選確率、または、サブ基板200によって制御される各種演出の発生確率、等に影響を与える。
また、遊技状態制御部110は、複数通りの遊技状態を所定の条件に応じて遷移(移行)させる。図9は、遊技状態制御部110によって管理される遊技状態の遷移を表す状態遷移図である。なお、図9に図示される遊技状態は、必ずしも遊技状態制御部110によって管理される遊技状態の全部である必要はなく、図示されない遊技状態が存在してもよい。
遊技状態制御部110によって管理される遊技状態は、主に以下の三つに大別される。
(イ)ビッグボーナスST11とレギュラーボーナスST12
(ロ)転落ボーナスST2
(ハ)リプレイタイムST3(図9では「RT」と略記する)
転落ボーナスST2には、更に一般遊技ST21、第一JACゲームST22、第二JACゲームST23が含まれる。
ビッグボーナスST11は、第一種特別役物に係る役物連続作動装置が作動している遊技状態である。ビッグボーナスST11は、役フラグ「BB1」に対応する図柄の組み合わせ(図12(a)参照)又は役フラグ「BB2」に対応する図柄の組み合わせ(図12(b)参照)の停止を開始条件とし、規定枚数の払出(例えば297枚を超える払出)を終了条件とする。
レギュラーボーナスST12は、第二種特別役物に係る役物連続作動装置が作動している遊技状態である。レギュラーボーナスST12は、役フラグ「RB」に対応する図柄の組み合わせ(図12(c)参照)の停止を開始条件とし、規定枚数の払出(例えば81枚を超える払出)を終了条件とする。
即ち、上記の役フラグ「BB1」「BB2」「RB」の3種が、本実施形態における第一ボーナス役に相当する。
ビッグボーナスST11及びレギュラーボーナスST12(第一遊技状態)は、共に1を超える出率が設定されており、滞在期間が増加するほどに差玉数が増加する。具体的には、本実施形態におけるビッグボーナスST11については、出率は約2.9になり(遊技設定値によって僅かに相違する)、差玉数が平均して約200枚増になるように構成されている。また、本実施形態におけるレギュラーボーナスST12については、出率が3になり、差玉数が60枚増になる構成、即ち全ての遊技(10回)で3枚のメダルを用いて9枚のメダルを獲得する構成になっている。即ち、第一遊技状態には、開始から終了までに獲得される遊技媒体の総数が大きいビッグボーナスST11と、開始から終了までに獲得される遊技媒体の総数がビッグボーナスST11より小さいレギュラーボーナスST12と、が含まれる。
なお、ここで差玉数とは、その遊技状態に滞在している期間において行われた遊技の結果として獲得したメダル数と、該期間において遊技に用いたメダル数との差分である。
転落ボーナスST2は、第一種特別役物に係る役物連続作動装置が作動している遊技状態である。転落ボーナスST2は、役フラグ「転落ボーナス」に対応する図柄の組み合わせ(図12(d)参照)の停止を開始条件とし、規定枚数の払出(例えば345枚を超える払出)を終了条件とする。
転落ボーナスST2(第二遊技状態)は、全体として出率が1を下回るように構成されており、滞在期間が増加するほどに差玉数が減少する。より詳細には、本実施形態における転落ボーナスST2については、その滞在中に、入賞の確率又は払出の期待数のうち少なくとも一方について異なる複数のモード間を移行しうる構成になっており、これらの複数のモードを組み合わせることによって全体として出率が1を下回るようになっている。
即ち、上記の役フラグ「転落ボーナス」が、本実施形態における第二ボーナス役に相当する。
転落ボーナスST2を構成する複数のモードには、一般遊技ST21(第一モード)と、第一JACゲームST22(第二モード)と、第二JACゲームST23(第三モード)と、が含まれる。
第一JACゲームST22は、一般遊技ST21から移行可能であり、且つ入賞の確率又は払出の期待数が一般遊技ST21より低い。第二JACゲームST23は、一般遊技ST21から移行可能であり、且つ入賞の確率又は払出の期待数が一般遊技ST21より高い。但し、一般遊技ST21から第一JACゲームST22に移行する確率(例えば、約1/2)が、一般遊技ST21から第二JACゲームST23に移行する確率(例えば、約1/25)より高いことが好ましい。
上記ように移行確率が設定されているため、転落ボーナスST2の滞在中は、主に一般遊技ST21又は第一JACゲームST22のいずれかに滞在することになり、第二JACゲームST23の滞在期間が限定的になる。更に、上記のように入賞の確率又は払出の期待数が設定されているため、出玉が減少する期間(一般遊技ST21又は第一JACゲームST22)と出玉が増加する期間(第二JACゲームST23)のメリハリが明確になる。
一般遊技ST21は、転落ボーナスST2において第一種特別役物(第一JACゲームST22及び第二JACゲームST23)が作動していない遊技状態である。
第一JACゲームST22は、転落ボーナスST2において第一種特別役物が作動している遊技状態である。第一JACゲームST22は、役フラグ「JAC1」に対応する図柄の組み合わせ(図18(a)参照)の停止を開始条件とし、規定回数の入賞(例えば8回)又は規定回数の遊技(例えば12回)のいずれかを満足することを終了条件とする。
第二JACゲームST23は、転落ボーナスST2において第一種特別役物が作動している遊技状態である。第二JACゲームST23は、役フラグ「JAC2」に対応する図柄の組み合わせ(図18(b)、(c)、(d)参照)の停止を開始条件とし、規定回数の入賞(例えば8回)を終了条件とする。
なお、途中で転落ボーナスST2の終了条件が成立しないことを前提とすれば、第一JACゲームST22単体としての差玉数は約30枚減であり、第二JACゲームST23単体としての差玉数は104枚増(全ての遊技(8回)で2枚のメダルを用いて15枚のメダルを獲得する構成)である。即ち、第二JACゲームST23の開始から終了までに獲得される遊技媒体の総数は、ビッグボーナスST11の開始から終了までに獲得される遊技媒体の総数より低く設定され、且つレギュラーボーナスST12の開始から終了までに獲得される遊技媒体の総数より高く設定されている。
ただし、第一JACゲームST22又は第二JACゲームST23の終了条件を満たさない場合であっても、それぞれの滞在期間中に転落ボーナスST2の終了条件を満足すると、転落ボーナスST2が終了すると同時に第一JACゲームST22又は第二JACゲームST23も終了となる。
一般遊技ST21に係る出率は、第一JACゲームST22に係る出率と第二JACゲームST23に係る出率の中間であることが好ましく、例えば、約0.99(遊技設定値によって僅かに相違する)である。
第一JACゲームST22に係る出率は、1未満であって、且つ転落ボーナスST2の全体に係る出率より低いことが好ましく、例えば約0.29である。
第三モードに係る出率は、1を超えていることが好ましく、例えば7.5である。
本実施形態における転落ボーナスST2はこれらを組み合わせることによって全体としての出率を1未満に調整しており、その差玉数は平均して約600枚減になるように構成されている。
リプレイタイムST3は、一般遊技ST21の滞在中より再遊技の作動確率が向上しており、いわゆるリプレイタイムに相当する遊技状態である。
リプレイタイムST3(非ボーナス状態)に係る出率は、ビッグボーナスST11及びレギュラーボーナスST12に係る出率より低く、且つ転落ボーナスST2に係る出率より高く設定されていればよく、その出率は1を超えても下回ってもよい。
本実施形態におけるリプレイタイムST3に係る出率は、概ね1になるように設定されており(遊技設定値によって僅かに相違する)、一般遊技ST21に係る出率と大差ない設定になっている。より具体的には、一般遊技ST21とリプレイタイムST3とは、入賞に係る役フラグの当選確率とボーナス役と非重複に当選する再遊技に係る当選確率が同一となるように設定されており、且つ、ボーナス役と重複当選する再遊技に係る当選確率の分だけリプレイタイムST3が再遊技の作動確率について優遇されている。一般遊技ST21とリプレイタイムST3との間にはこのような微細な相違点しかないため、リプレイタイムST3に係る出率は、一般遊技ST21に係る出率を若干上回る程度になっている。なお、ボーナス役と他の役フラグとの重複当選については、後述する。
ビッグボーナスST11に係る役フラグ「BB1」と「BB2」及びレギュラーボーナスST12に係る役フラグ「RB」は、いずれもリプレイタイムST3において当選可能であるが、転落ボーナスST2においては当選不能である。即ち、ビッグボーナスST11及びレギュラーボーナスST12は、リプレイタイムST3から移行可能であるが、転落ボーナスST2から移行することはない。
また、ビッグボーナスST11又はレギュラーボーナスST12が終了すると、遊技状態制御部110は、ビッグボーナスST11又はレギュラーボーナスST12からリプレイタイムST3に移行させるように構成されている。即ち、第一遊技状態(ビッグボーナスST11又はレギュラーボーナスST12)と非ボーナス状態(リプレイタイムST3)とを交互に繰り返すこと(いわゆる連荘当選)が可能になっている。
転落ボーナスST2に係る役フラグ「転落ボーナス」は、リプレイタイムST3において当選可能であるが、ビッグボーナスST11及びレギュラーボーナスST12においては当選不能である。即ち、転落ボーナスST2は、リプレイタイムST3から移行可能であるが、ビッグボーナスST11及びレギュラーボーナスST12から移行することはない。
また、転落ボーナスST2が終了すると、遊技状態制御部110は、転落ボーナスST2からリプレイタイムST3に移行させるように構成されている。即ち、第二遊技状態(転落ボーナスST2)と非ボーナス状態(リプレイタイムST3)とを交互に繰り返しうる構成になっている。
図9に示す各遊技状態の移行関係について、以下の様に言い換えることができる。
内部抽選部120は、第一遊技状態における抽選において役フラグ「転落ボーナス」(第二ボーナス役)を当選させず、且つ第二遊技状態における抽選において役フラグ「BB1」「BB2」「RB」(第一ボーナス役)を当選させない。即ち、第一遊技状態と第二遊技状態とは、一方から他方に移行できない構成になっている。
或いは、第一遊技状態が終了した場合にも、第二遊技状態が終了した場合にも、非ボーナス状態に移行する。即ち、非ボーナス状態が、第一遊技状態から第二遊技状態への遷移又はその逆方向の遷移を中継する遊技状態になっている。
内部抽選部120は、スタートレバー26によって開始操作を受け付けた場合に、複数とおりの役フラグのうちいずれに当選させるか、または非当選にするか(役フラグ「ハズレ」に当選させるか)を判定する。より詳細には、内部抽選部120は、乱数を取得し、ROM103に予め格納されている抽選テーブルを参照して、取得された乱数がいずれの役フラグに対応付いているかを判定する。なお、内部抽選部120が参照する抽選テーブルは、遊技状態制御部110によって管理されている遊技状態に応じて変化してもよい。
フラグ設定部130は、内部抽選部120によって抽選された役フラグを設定する。ここで役フラグを設定するとは、内部抽選部120によって抽選された役フラグに対応している図柄の組合せが、図柄変動ゲームの結果として有効ライン上に停止表示可能になることをいう。
ここで役フラグとは、入賞、再遊技、役物又は役物連続作動装置のうち少なくとも一つに係る条件装置のことである。1回の遊技中に複数の役フラグに当選してもよく、この場合について以下の説明において重複当選と称する。
回動制御部140は、スタートレバー26の開始操作を契機として複数のリール65を開始させ、ストップボタン27の停止操作ごとに図柄変動領域を停止表示させ、全ての図柄変動領域を停止表示させた時に表されている図柄の組合せによって結果を得る図柄変動ゲーム(遊技)を実行する。
また、回動制御部140は、ストップボタン27(ストップボタンセンサ43a)がリールの停止操作を受け付けてから、対応するリールが所定のコマ数(最大4コマ)回動するまでに該リールを停止させる。
また、回動制御部140は、特定の条件が成立した場合には、図柄変動ゲームの進行を遅延させるフリーズ演出を実行することができてもよい。
回動制御部140は、リールモータ68を駆動することによってリール65の回動を制御する。より詳細には、回動制御部140は、図柄の変動表示の実行期間において、各リール65を所定速度で回動させるようにリールモータ68にパルス信号を出力する。リールモータ68はステッピングモータであり、回動制御部140はパルス信号の出力を制御することによって、リール65を変動させる向きである変動向き、またはリール65を変動させる速さである変動速さのうち少なくとも一方を、特定演出の中途において可変に制御することができる。ここで変動速さとはリール65の回動速度であり、変動向きとはリール65の回動方向である。なお、リール65の変動速さを零にすることは、リール65を停止させることと同義である。
なお、リール65の回動角度(図柄変動領域の変動量)は、回動制御部140が出力したパルス信号の長さに比例して増大する。また、リール65の回動速度は、回動制御部140が出力したパルス信号の周波数に比例して増大する。
表示図柄判定部150は、図柄変動ゲームにおいて有効ライン上(本実施形態ではラインL2)に停止表示された図柄の組合せが、いずれの役フラグに対応しているか否かを判定する。
内部抽選部120によって抽選される役フラグと、各役フラグに対応する図柄の組み合わせについて、図10から図19を用いて説明する。図10は、各遊技状態において当選可能な役フラグを示す図である。図11は、重複当選可能な役フラグを示す図である。図12から図19は、リール枠64内に停止表示される図柄の組合せの一例である。
図10の左列には内部抽選部120によって抽選される各役フラグの名称を列挙しており、図10の上段には遊技状態制御部110によって管理される各遊技状態の名称を列挙している。図10は、上段に記載されている遊技状態において当選可能な役フラグである場合には該当欄に「○」を記し、当選不能な役フラグである場合には該当欄に「−」を記している。
図11の左列には入賞又は再遊技に係る役フラグの名称を列挙しており、図11の上段には役物又は役物連続作動装置に係る役フラグの名称を列挙している。図11は、上段に記載されている役フラグと左列に記載されている役フラグとが重複当選可能である場合には該当欄に「○」を記し、重複当選不能である場合には該当欄に「−」を記している。なお、図11の記載について「ハズレ」と重複当選可能である役フラグとは単独当選可能な役フラグであることを意味しており、「ハズレ」と重複当選不能である役フラグとは単独当選不能(重複当選でのみ当選可能)であることを意味している。
リプレイタイムST3(図10ではRTと略記する)において当選可能な役フラグは、「BB1」「BB2」「RB」「転落ボーナス」「ハズレ」「リプレイ」「中段ベル」「右下がりベル」「右上がりベル」「上段ベル」「全ベル」「弱スイカ」「強スイカ」「弱チェリー」「強チェリー」「第一チャンス目」「第二チャンス目」の17種である。
ビッグボーナスST11(図10ではBIGと略記する)において当選可能な役フラグは、「ハズレ」「弱スイカ」「共通9枚役」の3種である。
レギュラーボーナスST12(図10ではREGと略記する)において当選可能な役フラグは、「RB中役」の1種のみである。
一般遊技ST21において当選可能な役フラグは、「ハズレ」「リプレイ」「中段ベル」「右下がりベル」「右上がりベル」「上段ベル」「全ベル」「弱スイカ」「強スイカ」「弱チェリー」「強チェリー」「第一チャンス目」「第二チャンス目」「JAC1」「JAC2」の15種である。
第一JACゲームST22において当選可能な役フラグは、「ハズレ」「共通9枚役」「共通1枚役」の3種である。
第二JACゲームST23において当選可能な役フラグは、「共通15枚役」の1種のみである。
リプレイタイムST3において当選可能な役フラグ「BB1」「BB2」は、「ハズレ」「リプレイ」「全ベル」「弱スイカ」「強スイカ」「弱チェリー」「強チェリー」「第一チャンス目」「第二チャンス目」と共に重複当選可能になっている。
リプレイタイムST3において当選可能な役フラグ「RB」は、「ハズレ」「リプレイ」「弱スイカ」「強スイカ」「弱チェリー」「強チェリー」「第一チャンス目」と共に重複当選可能になっている。
即ち、リプレイタイムST3における内部抽選部120による抽選は、役フラグ「BB1」「BB2」「RB」(第一ボーナス役)に当選する場合の少なくとも一部において役フラグ「リプレイ」にも重複当選する構成になっている。
リプレイタイムST3において当選可能な役フラグ「転落ボーナス」は、「リプレイ」と重複当選可能であって、他の役フラグとの重複当選はない。即ち、リプレイタイムST3における内部抽選部120による抽選は、役フラグ「転落ボーナス」(第二ボーナス役)に当選すると役フラグ「リプレイ」にも重複当選する構成になっている。
なぜならば、後述する「転落示唆演出」を発生させる遊技において仮に役フラグ「転落ボーナス」と「リプレイ」に重複当選したとしても該遊技においては役フラグ「リプレイ」に対応する図柄の組み合わせをリール枠64内に優先して停止させるようにリール65を制御し、次回遊技に転落ボーナスST2への移行を持ち越す(後述する「ラストチャンス演出」につなげる)ためである。
一般遊技ST21において当選可能な役フラグ「JAC1」は、「ハズレ」に対してのみ重複当選可能、即ち単独当選のみ可能な構成になっている。
一般遊技ST21において当選可能な役フラグ「JAC2」は、「ハズレ」「リプレイ」と共に重複当選可能になっている。
図12は、役物連続作動装置(ビッグボーナスST11、レギュラーボーナスST12及び転落ボーナスST2)の作動に関する図柄の組み合わせを示している。なお、表示図柄判定部150によって役物連続作動装置の作動が判定された場合、その特典として該当する遊技状態に移行される。
役フラグ「BB1」に対応する図柄の組み合わせの一例を、図12(a)に示す。
フラグ設定部130によって役フラグ「BB1」が設定されている場合、例えばリール枠64の中段(ラインL2)に「赤7図柄・赤7図柄・赤7図柄」が揃う。また、図12(a)に示す図柄の組み合わせがリール枠64内に停止した場合、有効ライン上に揃っている「赤7図柄・赤7図柄・赤7図柄」が図柄変動ゲームの結果を示す図柄の組み合わせであり、この図柄の組み合わせに基づいて表示図柄判定部150はビッグボーナスST11の作動を判定する。
役フラグ「BB2」に対応する図柄の組み合わせの一例を、図12(b)に示す。
フラグ設定部130によって役フラグ「BB2」が設定されている場合、例えばリール枠64内において右下がり(ラインL4)に「赤7図柄・赤7図柄・赤7図柄」が揃う。また、図12(b)に示す図柄の組み合わせがリール枠64内に停止した場合、有効ライン上に揃っている「第一スイカ図柄・赤7図柄・ブランク図柄」が図柄変動ゲームの結果を示す図柄の組み合わせであり、この図柄の組み合わせに基づいて表示図柄判定部150はビッグボーナスST11の作動を判定する。
役フラグ「RB」に対応する図柄の組み合わせの一例を、図12(c)に示す。
フラグ設定部130によって役フラグ「RB」が設定されている場合、例えばリール枠64内において右下がり(ラインL4)に「赤7図柄・赤7図柄・バー図柄」が揃う。また、図12(c)に示す図柄の組み合わせがリール枠64内に停止した場合、有効ライン上に揃っている「第一スイカ図柄・赤7図柄・赤7図柄」が図柄変動ゲームの結果を示す図柄の組み合わせであり、この図柄の組み合わせに基づいて表示図柄判定部150はレギュラーボーナスST12の作動を判定する。
役フラグ「転落ボーナス」に対応する図柄の組み合わせの一例を、図12(d)に示す。
フラグ設定部130によって役フラグ「転落ボーナス」が設定されている場合、例えばリール枠64内において右下がり(ラインL4)に「赤7図柄・赤7図柄・ブランク図柄」が揃う。また、図12(d)に示す図柄の組み合わせがリール枠64内に停止した場合、有効ライン上に揃っている「第一スイカ図柄・赤7図柄・第一ベル図柄」が図柄変動ゲームの結果を示す図柄の組み合わせであり、この図柄の組み合わせに基づいて表示図柄判定部150は転落ボーナスST2の作動を判定する。
図13は、再遊技の作動に対応する図柄の組み合わせを示している。なお、表示図柄判定部150によって再遊技の作動が判定された場合、その特典として次回遊技が再遊技として扱われる。
役フラグ「リプレイ」に対応する図柄の組み合わせの一例を、図13(a)から(d)にそれぞれ示す。
フラグ設定部130によって役フラグ「リプレイ」が設定されている場合、例えばリール枠64の中段(ラインL2)に「リプレイ図柄・リプレイ図柄・リプレイ図柄」が揃う。より具体的には、リール枠64の中段に「第一リプレイ図柄・第一リプレイ図柄・第一リプレイ図柄」(図13(a)参照)、「第一リプレイ図柄・第二リプレイ図柄・第一リプレイ図柄」(図13(b)参照)、「第二リプレイ図柄・第一リプレイ図柄・第一リプレイ図柄」(図13(c)参照)、「第二リプレイ図柄・第二リプレイ図柄・第一リプレイ図柄」(図13(d)参照)が揃う。
また、図13(a)から(d)に示す図柄の組み合わせがリール枠64内に停止した場合、有効ライン上に揃っている「リプレイ図柄・リプレイ図柄・リプレイ図柄」が図柄変動ゲームの結果を示す図柄の組み合わせであり、この図柄の組み合わせに基づいて表示図柄判定部150は再遊技の作動を判定する。
図14は、ベルの入賞に対応する図柄の組み合わせを示している。なお、表示図柄判定部150によってベルの入賞が判定された場合、その特典として9枚のメダルが付与される。
役フラグ「中段ベル」に対応する図柄の組み合わせの一例を、図14(a)に示す。
フラグ設定部130によって役フラグ「中段ベル」が設定されている場合、例えばリール枠64の中段(ラインL2)に「ベル図柄・ベル図柄・ベル図柄」が揃う。なお、図14(a)では「第一ベル図柄・第一ベル図柄・第一ベル図柄」が揃った例を図示するが、リール65L、リール65C、リール65Rのいずれに停止する第一ベル図柄も第二ベル図柄に代わりうる。
また、図14(a)に示す図柄の組み合わせがリール枠64内に停止した場合、有効ライン上に揃っている「ベル図柄・ベル図柄・ベル図柄」が図柄変動ゲームの結果を示す図柄の組み合わせであり、この図柄の組み合わせに基づいて表示図柄判定部150はベルの入賞を判定する。
役フラグ「右下がりベル」に対応する図柄の組み合わせの一例を、図14(b)に示す。
フラグ設定部130によって役フラグ「右下がりベル」が設定されている場合、例えばリール枠64内に右下がり(ラインL4)に「ベル図柄・ベル図柄・ベル図柄」が揃う。なお、図14(b)では「第一ベル図柄・第一ベル図柄・第一ベル図柄」が揃った例を図示するが、リール65L、リール65C、リール65Rのいずれに停止する第一ベル図柄も第二ベル図柄に代わりうる。
また、図14(b)に示す図柄の組み合わせがリール枠64内に停止した場合、有効ライン上に揃っている「リプレイ図柄・ベル図柄・リプレイ図柄」が図柄変動ゲームの結果を示す図柄の組み合わせであり、この図柄の組み合わせに基づいて表示図柄判定部150はベルの入賞を判定する。
役フラグ「右上がりベル」に対応する図柄の組み合わせの一例を、図14(c)に示す。
フラグ設定部130によって役フラグ「右上がりベル」が設定されている場合、例えばリール枠64内に右上がり(ラインL5)に「ベル図柄・ベル図柄・ベル図柄」が揃う。なお、図14(c)では「第一ベル図柄・第一ベル図柄・第一ベル図柄」が揃った例を図示するが、リール65L、リール65C、リール65Rのいずれに停止する第一ベル図柄も第二ベル図柄に代わりうる。
また、図14(c)に示す図柄の組み合わせがリール枠64内に停止した場合、有効ライン上に揃っている「スイカ図柄・ベル図柄・ブランク図柄」が図柄変動ゲームの結果を示す図柄の組み合わせであり、この図柄の組み合わせに基づいて表示図柄判定部150はベルの入賞を判定する。
役フラグ「上段ベル」に対応する図柄の組み合わせの一例を、図14(d)に示す。
フラグ設定部130によって役フラグ「上段ベル」が設定されている場合、例えばリール枠64の上段(ラインL1)に「ベル図柄・ベル図柄・ベル図柄」が揃う。なお、図14(d)では「第一ベル図柄・第一ベル図柄・第一ベル図柄」が揃った例を図示するが、リール65L、リール65C、リール65Rのいずれに停止する第一ベル図柄も第二ベル図柄に代わりうる。
また、図14(d)に示す図柄の組み合わせがリール枠64内に停止した場合、有効ライン上に揃っている「リプレイ図柄・リプレイ図柄・ブランク図柄」が図柄変動ゲームの結果を示す図柄の組み合わせであり、この図柄の組み合わせに基づいて表示図柄判定部150はベルの入賞を判定する。
役フラグ「全ベル」に対応する図柄の組み合わせは、上述した図14(a)から(d)の全てである。即ち、フラグ設定部130によって役フラグ「全ベル」が設定されている場合、「中段ベル」「右下がりベル」「右上がりベル」「上段ベル」のいずれに対応する図柄の組み合わせもリール枠64内に停止しうる。
また、役フラグ「全ベル」の設定に基づいて図14(a)から(d)に示す図柄の組み合わせがリール枠64内に停止した場合、有効ライン上に揃った図柄の組み合わせに基づいて表示図柄判定部150はベルの入賞を判定する。
なお、役フラグ「全ベル」は、図11に示すように、役フラグ「BB1」及び「BB2」と重複当選しうる点において、他のベル入賞に係る役フラグと相違しており、有利な役フラグと言い換えることができる。
図15は、スイカの入賞に対応する図柄の組み合わせを示している。なお、表示図柄判定部150によってスイカの入賞が判定された場合、その特典として4枚のメダルが付与される。
役フラグ「弱スイカ」に対応する図柄の組み合わせの一例を、図15(a)又は(b)に示す。
フラグ設定部130によって役フラグ「弱スイカ」が設定されている場合、例えばリール枠64内に右下がり(ラインL4)に「スイカ図柄・スイカ図柄・スイカ図柄」が揃う(図15(a)参照)、又は「スイカ図柄・スイカ図柄・バー図柄」が揃う(図15(b)参照)。なお、図15(a)及び(b)では「第二スイカ図柄・第二スイカ図柄・第二スイカ図柄」及び「第二スイカ図柄・第二スイカ図柄・バー図柄」が揃った例を図示するが、リール65又はリール65Cのいずれかに停止する第二スイカ図柄は第一スイカ図柄に代わりうる。
また、図15(a)又は(b)に示す図柄の組み合わせがリール枠64内に停止した場合、有効ライン上に揃っている「ベル図柄・スイカ図柄・チェリー図柄」又は「ベル図柄・スイカ図柄・赤7図柄」が図柄変動ゲームの結果を示す図柄の組み合わせであり、この図柄の組み合わせに基づいて表示図柄判定部150はスイカの入賞を判定する。
役フラグ「強スイカ」に対応する図柄の組み合わせの一例を、図15(c)又は(d)に示す。
フラグ設定部130によって役フラグ「強スイカ」が設定されている場合、例えばリール枠64の上段(ラインL1)に「スイカ図柄・スイカ図柄・スイカ図柄」が揃う(図15(c)参照)、又は「スイカ図柄・スイカ図柄・バー図柄」が揃う(図15(d)参照)。なお、図15(c)及び(d)では「第二スイカ図柄・第二スイカ図柄・第二スイカ図柄」及び「第二スイカ図柄・第二スイカ図柄・バー図柄」が揃った例を図示するが、リール65又はリール65Cのいずれかに停止する第二スイカ図柄は第一スイカ図柄に代わりうる。
また、図15(c)又は(d)に示す図柄の組み合わせがリール枠64内に停止した場合、有効ライン上に揃っている「ベル図柄・バー図柄・リプレイ図柄」が図柄変動ゲームの結果を示す図柄の組み合わせであり、この図柄の組み合わせに基づいて表示図柄判定部150はスイカの入賞を判定する。
なお、役フラグ「強スイカ」は、リプレイタイムST3において役フラグ「BB1」「BB2」「RB」と重複当選する確率が、役フラグ「弱スイカ」より高く設定されており、役フラグ「弱スイカ」に比べて有利な役フラグと言い換えることができる。
フラグ設定部130によって役フラグ「弱スイカ」及び役フラグ「強スイカ」のいずれが設定されている場合であっても、表示図柄判定部150がスイカの入賞を判定するためにはリール65Cの中段又は上段にスイカ図柄が停止していることが必須となるが、ストップボタン27Cを押下するタイミング次第では(例えば、CZ09からCZ11までがリール枠64の中段に表示されているタイミングでストップボタン27Cを押下した場合)、該当箇所にスイカ図柄を引き込むことができないので、スイカの入賞は回避される。
即ち、本実施形態における役フラグ「弱スイカ」及び役フラグ「強スイカ」は、取りこぼしが発生しうる役フラグである。
図16は、チェリーの入賞に対応する図柄の組み合わせを示している。なお、表示図柄判定部150によってチェリーの入賞が判定された場合、その特典として2枚のメダルが付与される。
役フラグ「弱チェリー」に対応する図柄の組み合わせの一例を、図16(a)又は(b)に示す。
フラグ設定部130によって役フラグ「弱チェリー」が設定されている場合、例えばリール枠64内に右上がり(ラインL5)に「チェリー図柄・チェリー図柄・ベル図柄」が揃う(図16(a)及び(b)参照)。なお、図16(a)及び(b)ではリール65Cにチェリー図柄が停止する例を図示したが、同チェリー図柄はバー図柄や第二ベル図柄に代わりうる。
また、図16(a)又は(b)に示す図柄の組み合わせがリール枠64内に停止した場合、有効ライン上に揃っている「バー図柄・チェリー図柄・チェリー図柄」又は「バー図柄・チェリー図柄・ブランク図柄」が図柄変動ゲームの結果を示す図柄の組み合わせであり、この図柄の組み合わせに基づいて表示図柄判定部150はチェリーの入賞を判定する。
役フラグ「強チェリー」に対応する図柄の組み合わせの一例を、図16(c)又は(d)に示す。
フラグ設定部130によって役フラグ「強チェリー」が設定されている場合、例えばリール枠64内に右上がり(ラインL5)に「チェリー図柄・チェリー図柄・チェリー図柄」が揃う(図16(c)参照)又は「チェリー図柄・チェリー図柄・ブランク図柄」が揃う(図16(c)参照)。なお、図16(c)及び(d)ではリール65Cにチェリー図柄が停止する例を図示したが、同チェリー図柄は赤7図柄、バー図柄又は第二ベル図柄に代わりうる。
また、図16(c)又は(d)に示す図柄の組み合わせがリール枠64内に停止した場合、有効ライン上に揃っている「バー図柄・チェリー図柄・スイカ図柄」又は「バー図柄・チェリー図柄・赤7図柄」が図柄変動ゲームの結果を示す図柄の組み合わせであり、この図柄の組み合わせに基づいて表示図柄判定部150はチェリーの入賞を判定する。
なお、役フラグ「強チェリー」は、リプレイタイムST3において役フラグ「BB1」「BB2」「RB」と重複当選する確率が、役フラグ「弱チェリー」より高く設定されており、役フラグ「弱チェリー」に比べて有利な役フラグと言い換えることができる。
フラグ設定部130によって役フラグ「弱チェリー」及び役フラグ「強チェリー」のいずれが設定されている場合であっても、表示図柄判定部150がチェリーの入賞を判定するためにはリール65Lの中段にバー図柄が停止していることが必須となるが、ストップボタン27Lを押下するタイミング次第では(例えば、LZ04からLZ19までがリール枠64の中段に表示されているタイミングでストップボタン27Lを押下した場合)、該当箇所にチェリー図柄を引き込むことができないので、チェリーの入賞は回避される。
即ち、本実施形態における役フラグ「弱チェリー」及び役フラグ「強チェリー」は、取りこぼしが発生しうる役フラグである。
図17は、チャンス役の入賞に対応する図柄の組み合わせを示している。なお、表示図柄判定部150によってチャンス役の入賞が判定された場合、その特典として1枚のメダルが付与される。
役フラグ「第一チャンス目」に対応する図柄の組み合わせの一例を、図17(a)に示す。
フラグ設定部130によって役フラグ「第一チャンス目」が設定されている場合、例えばリール枠64の中段(ラインL2)に「第二ベル図柄・バー図柄・ブランク図柄」が揃う。この場合、リール枠64の上段(ラインL1)には「スイカ図柄・スイカ図柄・ベル図柄」が停止しており、一見するとスイカの入賞の取りこぼし目のようにも見える。
また、図17(a)に示す図柄の組み合わせがリール枠64内に停止した場合、有効ライン上に揃っている「第二ベル図柄・バー図柄・ブランク図柄」が図柄変動ゲームの結果を示す図柄の組み合わせであり、この図柄の組み合わせに基づいて表示図柄判定部150はチャンス役の入賞を判定する。
役フラグ「第二チャンス目」に対応する図柄の組み合わせの一例を、図17(b)に示す。
フラグ設定部130によって役フラグ「第二チャンス目」が設定されている場合、例えばリール枠64の中段(ラインL2)に「第二リプレイ図柄・赤7図柄・ブランク図柄」が揃う。この場合、リール65Lの下段とリール65Cの中段とリール65Rの下段のそれぞれに赤7図柄が停止している。このような配置は、赤7図柄の小山型配置とも称され、従来から主にリーチ目として広く遊技者に親しまれ、遊技興趣を向上させうる。なお、本実施形態における同配置は、役フラグ「BB1」「BB2」「RB」と重複当選しうるチャンス役に対応する図柄の組み合わせであるもののリーチ目ではない。
また、図17(a)に示す図柄の組み合わせがリール枠64内に停止した場合、有効ライン上に揃っている「第二リプレイ図柄・赤7図柄・ブランク図柄」が図柄変動ゲームの結果を示す図柄の組み合わせであり、この図柄の組み合わせに基づいて表示図柄判定部150はチャンス役の入賞を判定する。
図18は、レギュラーボーナスST12の滞在期間にのみ成立する入賞(以下、RT中入賞と称する)に対応する図柄の組み合わせを示している。なお、表示図柄判定部150によってRT中入賞が判定された場合、その特典として9枚のメダルが付与される。
役フラグ「RT中役」に対応する図柄の組み合わせの一例を、図18(a)から(c)のそれぞれに示す。
フラグ設定部130によって役フラグ「RT中役」が設定されている場合、例えばリール枠64の中段(ラインL2)に「チェリー図柄・リプレイ図柄・ベル図柄」(図18(a)参照)、「ブランク図柄・バー図柄・リプレイ図柄」(図18(b)参照)、「ブランク図柄・スイカ図柄・チェリー図柄」(図18(c)参照)が揃う。なお、「RT中役」に対応する図柄の組み合わせは、取りこぼしが発生しない組み合わせになっていればよく、上記の例に限られない。
また、図18に示す図柄の組み合わせがリール枠64内に停止した場合、有効ライン上に揃っている「チェリー図柄・リプレイ図柄・ベル図柄」、「ブランク図柄・バー図柄・リプレイ図柄」又は「ブランク図柄・スイカ図柄・チェリー図柄」が図柄変動ゲームの結果を示す図柄の組み合わせであり、これらの図柄の組み合わせに基づいて表示図柄判定部150はRT中入賞を判定する。
図19は、第一種特別役物(第一JACゲームST22又は第二JACゲームST23)の作動に対応する図柄の組み合わせを示している。なお、表示図柄判定部150によって第一種特別役物の作動が判定された場合、その特典として該当する遊技状態に移行される。
役フラグ「JAC1」に対応する図柄の組み合わせの一例を、図19(a)に示す。
フラグ設定部130によって役フラグ「JAC1」が設定されている場合、例えばリール枠64の中段(ラインL2)に「リプレイ図柄・ベル図柄・ベル図柄」が揃う。また、図19(a)に示す図柄の組み合わせがリール枠64内に停止した場合、有効ライン上に揃っている「リプレイ図柄・ベル図柄・ベル図柄」が図柄変動ゲームの結果を示す図柄の組み合わせであり、この図柄の組み合わせに基づいて表示図柄判定部150は第一JACゲームST22の作動を判定する。
役フラグ「JAC2」に対応する図柄の組み合わせの一例を、図19(b)から(d)のそれぞれに示す。
フラグ設定部130によって役フラグ「JAC2」が設定されている場合、例えばリール枠64の上段(ラインL1)に「リプレイ図柄・リプレイ図柄・リプレイ図柄」が揃い、チェリー図柄の小山型が形成される(図19(b)参照)。
或いは、フラグ設定部130によって役フラグ「JAC2」が設定されている場合、例えばリール枠64の中段(ラインL2)に「赤7図柄・赤7図柄・チェリー図柄」が揃う(図19(c)参照)。
或いは、フラグ設定部130によって役フラグ「JAC2」が設定されている場合、例えばリール枠64の中段(ラインL2)に「赤7図柄・第二リプレイ図柄・ベル図柄」が揃う(図19(d)参照)。この場合、リール65Lの上段とリール65Cの中段とリール65Rの上段のそれぞれにリプレイ図柄が停止している。このような配置は、リプレイ図柄の小V型配置とも称される。
また、図19(b)から(d)に示す図柄の組み合わせがリール枠64内に停止した場合、有効ライン上に揃っている「バー図柄・チェリー図柄・ベル図柄」、「赤7図柄・赤7図柄・チェリー図柄」又は「赤7図柄・第二リプレイ図柄・ベル図柄」が図柄変動ゲームの結果を示す図柄の組み合わせであり、これらの図柄の組み合わせに基づいて表示図柄判定部150は第二JACゲームST23の作動を判定する。
遊技状態制御部110が一般遊技ST21から第二JACゲームST23に移行させる契機になる特定の図柄の組み合わせの一部は、図19(b)に示すように、チェリーの入賞に対応する図柄の組合せ(図16(a)から(d)参照)の一部、具体的にはリール65Lに停止する図柄とリール65Cに停止する図柄が共通している。換言すれば、役フラグ「弱チェリー」及び「強チェリー」に当選した場合、回動制御部140は、特定の図柄の組み合わせと一部が共通している図柄の組み合わせを有効ラインに停止させるように複数のリール65を制御する。
ここで特定の図柄の組み合わせとは、第二JACゲームST23に当選した場合に、回動制御部140が複数のリール65Rを停止させることによって有効ラインに停止される図柄の組み合わせである。
なお、上述したように、リプレイタイムST3における内部抽選部120手段による抽選は、第一ボーナス役に当選する場合の少なくとも一部において役フラグ「弱チェリー」及び「強チェリー」(特定役)にも重複当選する構成になっている。
このような構成を採用することにより、チェリーの入賞(役フラグ「JAC2」の成立)が出率が1を超える第二JACゲームST23の開始契機であるかのように遊技者を錯覚させることができ、同じく出率が1を超える第一遊技状態の開始契機(役フラグ「BB1」「BB2」「RB」)と重複当選しうる役フラグ「弱チェリー」及び「強チェリー」の存在と相まって、チェリー図柄に対する特別感を遊技者に抱かせ、遊技興趣の向上に結びつきうる。
役フラグ「ハズレ」に当選した場合であって、役物又は役物連続作動装置に係る役フラグが設定されていない場合、リール枠64には、上記の図12から図19までのいずれにも該当しない図柄の組み合わせが停止される。この場合、表示図柄判定部150は、有効ラインに停止している図柄の組み合わせが上述のいずれにも該当しないことに基づいて非当選を判定する。
役フラグ「共通9枚役」「共通1枚役」「共通15枚役」に対応する図柄の組み合わせの具体例については、図示省略する。これらに対応する図柄の組み合わせは、上記の図12から図19までに図示したいずれかと共通してもよいし、相違するものであってもよい。
以上、各役フラグと、それらに対応する図柄の組み合わせの具体例を挙げて説明したが、ここに挙げた例とは異なる図柄の組み合わせがリール枠64内(有効ライン)に停止するように、回動制御部140は複数のリール65を制御してもよい。
或いは、回動制御部140は、原則として一の役フラグに対応する図柄の組み合わせを、他の役フラグが設定されている場合にリール枠64内(有効ライン)に停止するように、回動制御部140は複数のリール65を制御してもよい。例えば、一般遊技ST21における内部抽選部120の抽選において当選可能な役フラグ「強スイカ」「強チェリー」(特別役)は、上述のように第一ボーナス役と重複当選しない構成になっているが、リプレイタイムST3における内部抽選部120の抽選においては第一ボーナス役に当選する場合の少なくとも一部において重複当選しうる。この相違点を明確にするため、回動制御部140は、リプレイタイムST3において役フラグ「強スイカ」「強チェリー」に当選した場合と、一般遊技ST21において該役フラグに当選した場合と、によって異なる図柄の組み合わせを有効ラインに停止させるように複数のリール65を制御してもよい。具体的には、一般遊技ST21において該役フラグに当選した場合には、役フラグ「弱スイカ」「弱チェリー」に対応する図柄の組み合わせ(図17(a)及び(b)、又は図16(a)及び(b)を参照)を、回動制御部140は有効ラインに停止させてもよい。
指令生成部160は、メイン基板100からサブ基板200に伝送するコマンドを生成する。指令生成部160によって生成されるコマンドには、サブ基板200によって実行される各演出の決定条件や、上記の操作指示演出に係る情報等が含まれる。
外部出力部170は、制御信号を外部出力する。ここで外部出力とは、遊技機10とは別に設けられている外部装置(例えば、ホールコンピュータ等)に、遊技機10の内部で処理されている情報(制御信号)を出力することをいう。
外部出力部170は、ビッグボーナスST11及びレギュラーボーナスST12(第一遊技状態)に起因する制御信号を外部出力する。本実施形態におけるビッグボーナスST11及びレギュラーボーナスST12は、1を超える出率が設定されていて差玉数が増加する有利な遊技状態であるため、積極的に外部報知することによって遊技興趣を高めうるからである。
外部出力部170は、転落ボーナスST2(第二遊技状態)に起因する制御信号を外部出力しない。本実施形態における転落ボーナスST2は、1を下回る出率が設定されていて差玉数が増加する有利な遊技状態であり、且つ、ビッグボーナスST11もレギュラーボーナスST12も当選しない不利な遊技状態であるため、仮に外部報知した場合には遊技興趣の低下を招く虞もあるからである。
外部出力部170は、リプレイタイムST3(非ボーナス状態)に起因する制御信号を外部出力しない。本実施形態におけるリプレイタイムST3は、上記の遊技状態の中間程度の出率に設定されており、且つ、いずれの遊技状態にも移行しうる遊技状態であるため、積極的に外部報知するほどの有利さはなく、ビッグボーナスST11及びレギュラーボーナスST12の報知効果を際立たせるためには、外部報知しない方がむしろ望ましいからである。
なお、外部出力部170から外部報知される制御信号は、ビッグボーナスST11及びレギュラーボーナスST12に起因するものに限らず、エラー報知に起因するもの又は前面扉20が開放していること(ドア開放)に起因するものが含まれてもよい。
これらの制御信号は、外部出力するものと予め定められているエラーやドア開放が発生した時点で、割込処理によって外部出力されてもよい。
サブ統括部210は、メイン基板100から伝送されたコマンドに基づいて演出表示部220、音声出力部230またはLED発光部240を制御する。
演出表示部220は、演出表示装置63を制御する機能を有し、メイン基板100によって実行される図柄変動ゲームと連動して表示出力による演出を演出表示装置63に実行させる。
音声出力部230は、スピーカ49を制御する機能を有し、メイン基板100によって実行される図柄変動ゲームと連動して音声出力による演出をスピーカ49に実行させる。
LED発光部240は、装飾LED基板41に搭載されているLEDを制御する機能を有し、メイン基板100によって実行される図柄変動ゲームと連動して発光出力による演出をLEDに実行させる。
また、サブ統括部210は、各種センサ40b(プッシュボタンセンサ45c、十字キーボタンセンサ46a、決定ボタンセンサ46b)から入力される検知信号に応じて、演出表示部220、音声出力部230またはLED発光部240を制御できる。
より具体的には、サブ統括部210は、一部の演出実行中やメニュー画面の表示中に各種センサ40bからの検知信号を入力した場合、演出表示部220に働きかけて演出表示領域62に係る表示を変更させたり、音声出力部230に働きかけてサウンドエフェクトをスピーカ49から出力させたり、LED発光部240に働きかけて特殊な発光パターンで装飾LED基板41に搭載されている装飾LED36を発光させたりできる。
また、サブ統括部210は、計数値を計数する計数部211を有する。ここで計数値とは、転落ボーナスST2に係る終了条件が入賞の規定回数である場合には転落ボーナスST2が開始してから終了するまでの入賞回数であり、転落ボーナスST2に係る終了条件が払出の規定枚数である場合には転落ボーナスST2が開始してから終了するまでの払出枚数である。
サブ統括部210は、転落ボーナスST2に係る終了条件として与えられている入賞の規定回数又は払出の規定枚数と、計数部211によって計数された計数値と、の関係性に基づく所定条件を満足する場合において、転落ボーナスST2の滞在期間に、後述する遅れ演出又は無音演出(特定演出)を実行する構成になっている。
但し、転落ボーナスST2の滞在期間において、計数部211によって計数された計数値及び計数値から算出される数値が、遊技者に対して秘匿される(報知されない)ことが好ましい。ここで「計数値及び計数値から算出される数値」とは、計数部211によって計数された計数値そのもの、或いは当該計数値から演算可能な数値である。例えば、転落ボーナスST2の終了条件が払出の規定枚数と与えられている場合に「払出の規定枚数−計数値」を算出して、「ボーナス終了まで残りXX枚」等と表示する場合には「XX」が「計数値から算出される数値」に該当する。
なお、本実施形態における遅れ演出の具体的な態様については、後に説明する。
<遊技進行に係るメインフローについて>
次に、本実施形態における遊技進行に係るメインフローについて、図20から図22を用いて説明する。ただし、先に説明した図1から図4、図7、図8に図示される構成要素についても言及するので適宜参照されたい。
図20から図22は、本実施形態における遊技進行に係るメインフローを示すフローチャートである。
メイン基板100は、図20から図22に示すステップS102からステップS146までの一連の処理を行う間に1回の図柄変動ゲームを実行し、当該一連の処理を繰り返し実行することによって図柄変動ゲームを繰り返し実行することができる。
なお、図20から図22に示す各処理は一具体例であって、ここで挙げた処理以外の処理が、メイン基板100によって実行されてもよい。また、図20から図22に示す一連の処理のうち少なくとも一部が、必ずしもメイン基板100によって実行されなくてもよい。
まず、遊技状態制御部110が、次回の図柄変動ゲームを開始するために事前に必要な処理である遊技開始処理を実行する(ステップS102)。
本実施形態に係る遊技開始処理には、例えば、次のような処理が含まれる。
(i)前回の図柄変動ゲームに係る各種データを保存する処理。
(ii)前回の図柄変動ゲームにおいて停止表示された図柄を示すデータをクリアする処理。
(iii)その時点において設定されている遊技設定値を取得する処理。
続いて、遊技状態制御部110は、次回の図柄変動ゲームに対してメダルを掛けるための準備処理であるメダル受付開始処理を実行する(ステップS104)。
本実施形態に係るメダル受付開始処理には、例えば、次のような処理が含まれる。
(i)メダルブロッカ47bを作動させる処理。
(ii)前回の図柄変動ゲームの結果として再遊技が作動している場合に、当該図柄変動ゲームに対して掛けられたメダルと同じ数のメダルを次回の図柄変動ゲームに対して掛ける処理。
続いて、前回の図柄変動ゲームの結果として再遊技が作動していない場合(ステップS106のNO)、遊技状態制御部110は、検知された操作または遊技機10の状態に基づいて行われるメダルに係る処理であるメダル管理処理を実行する(ステップS108)。
また、前回の図柄変動ゲームの結果として再遊技が作動している場合(ステップS106のYES)、ステップS108の処理を実行せずに、後述するステップS110の処理に移行する。
本実施形態に係るメダル管理処理には、例えば、次のような処理が含まれる。
(i)メダル投入口31からメダルが投入されたことを検知した場合に、投入された当該メダルが投入メダル通路51を正常に通過したことをチェックする処理。
(ii)(i)に記載した処理によって、正常に通過したことが確認されたメダルを、次回の図柄変動ゲームに対して掛ける処理。または、次回の図柄変動ゲームに対する掛けたメダルが既に上限(3枚)に達している場合には、正常に通過したことが確認されたメダルに相当する数をクレジット数に加算する処理。
(iii)次回の図柄変動ゲームに対する掛けたメダルが既に上限に達している場合であって、かつクレジット数も上限(50枚)に達している場合には、投入メダル通路51におけるメダルの通過をメダルブロッカ47bに阻害させる処理。
(iv)ベットボタン23の押下を検知した場合に、押下したベットボタン23に対応するメダル数をクレジット数から減じて、減じたメダル数を次回の図柄変動ゲームに対して掛ける処理。
(v)精算ボタン32の押下を検知した場合であって、かつ精算可能なメダルが存在する場合に、そのメダルを払い出す処理。
続いて、遊技状態制御部110は、スタートレバー26に対する開始操作を受け付けるための条件、即ち図柄変動ゲームの開始可能条件が成立しているか否かをチェックする処理であるリール回動開始チェックを実行する(ステップS110)。
本実施形態に係るリール回動開始チェックにおいてチェックされる図柄変動ゲームの開始可能条件には、例えば、次のような項目が含まれる。
(i)図柄変動ゲームを開始するために必要な数(規定数)のメダルが既に掛けられていること。
(ii)ストップボタン27のいずれも操作されていないこと。
(iii)スタートレバーセンサ44が正常に働いていること。
ステップS110によるチェックによって図柄変動ゲームの開始可能条件が成立していることが確認された場合、遊技状態制御部110は、遊技開始表示LED25eを点灯させた状態で、スタートレバーセンサ44による検知を待機する(ステップS112のNO)。
なお、スタートレバーセンサ44による検知の待機中については、遊技状態制御部110は、上述のステップS106からステップS110の処理を繰り返し行う。
続いて、スタートレバーセンサ44によってスタートレバー26の操作が検知された場合(ステップS112のYES)、内部抽選部120は役フラグに係る抽選テーブルを用いて内部抽選を実行し(ステップS114)、当選した役フラグ又は非当選である場合には役フラグ「ハズレ」がフラグ設定部130によって設定される(ステップS116)。
続いて、遊技状態制御部110は、上述のウェイト時間が経過したか否かを判定し、経過するまで待機する(ステップS118のNO)。
また、ウェイト時間が経過した場合(ステップS118のYES)、回動制御部140は、リールモータ68を駆動させることによって複数のリール65(リール65L、リール65C、リール65R)の回動を開始させる(ステップS120)。ステップS120を処理するタイミングにおいて、上述のウェイト時間が経過していないならば、回動制御部140はウェイト時間の経過を待って、複数のリール65の回動を開始させる。
また、回動制御部140は、リール65の回動中において、リールセンサ66(リールセンサ66L、リールセンサ66C、リールセンサ66R)が検知している通過中の図柄番号の値が正常であるか異常であるかを監視する処理であるリール回動エラーチェックを実行している(ステップS122)。
ステップS122において、複数のリール65のうちいずれかについて、検知されている通過中の図柄番号の値が異常であると判定した場合(ステップS124のYES)、回動制御部140は、異常と判定したリール65に対して、再びステップS120の処理を行う。この処理は、リールの再起動とも称される。
また、ステップS124において、複数のリール65のうちいずれかについて、検知されている通過中の図柄番号の値が正常であると判定した場合(ステップS124のNO)、リールを再起動することなく、次の処理に移行する。
また、回動制御部140は、全てのリール65の回動速度が所定速度に到達したか否かを監視しており、所定速度に到達していない間(ステップS126のNO)、上述のステップS122とステップS124の処理を繰り返し行っている。
そして、全てのリール65の回動速度が所定速度に到達した後に(ステップS126のYES)、回動制御部140は、リール65の回動を停止するための要求(停止要求)の有無をチェックする処理であるリール停止受付チェックを実行する(ステップS128)。
本実施形態に係るリール停止受付チェックには、ストップボタン27(ストップボタン27L、ストップボタン27C、ストップボタン27R)の操作をストップボタンセンサ43aが検知すると、操作されたストップボタン27に対応するリール65への停止要求を、遊技状態制御部110が出力して回動制御部140が受け付ける処理が少なくとも含まれる。
ステップS128において回動制御部140が停止要求を受け付けた場合(ステップS130のYES)、回動制御部140は、図柄変動ゲームの結果としてリール枠64の枠内に停止表示される図柄の組合せを決定する処理である図柄組合せ制御を実行する(ステップS132)。
また、ステップS128において回動制御部140が停止要求を受け付けていない場合(ステップS130のNO)、上記の図柄組合せ制御が実行されないまま次の処理に移行する。
本実施形態に係る図柄組合せ制御は、例えば、次のような処理が含まれる。
(i)停止要求を受け付けた時点において基準位置を通過している図柄の図柄番号を、停止受付時図柄番号として、RAM102の所定アドレスに格納する。
(ii)回動制御部140は、ステップS116において設定された役フラグ、及び(i)の処理で格納された停止受付時図柄番号に基づいて、当該停止受付時図柄番号が示す図柄または当該図柄から回動方向に4コマの範囲内にある図柄のいずれかを、基準位置に停止させる図柄として決定する。
(iii)回動制御部140が、(ii)で決定した図柄を基準位置に停止させる。
続いて、遊技状態制御部110は、リール65の停止に伴う演出要求を含むコマンドを、指令生成部160を介してサブ統括部210に出力する処理である停止表示時出力処理を実行する(ステップS134)。
なお、ステップS134におけるコマンド出力は、処理の度に実行される必要はなく、遊技状態制御部110によって演出を実行するものと判断される場合に実行されれば足りる。
停止表示時出力処理を終えた時点において、全てのリール65が停止していない場合(ステップS136のNO)には、再びステップS122の処理に移行して、ステップS122からステップS134の処理を繰り返す。
また、停止表示時出力処理を終えた時点において、全てのリール65が停止している場合(ステップS136のYES)には、表示図柄判定部150による判定処理が行われる(ステップS138)。
ステップS138において、表示図柄判定部150が入賞と判定した場合には、当該入賞が成立し、当該入賞に対応する特典として所定の数のメダルが付与される(ステップS140)。
なお、ステップS140において付与されたメダルは、原則としてクレジット数に貯留記憶される。ただし、クレジット数が上限に達した場合には、遊技状態制御部110はメダル収納庫93に内蔵されている払出機構(図示せず)を制御して、クレジット数を超える数に相当するメダルを、メダル収納庫93からメダル排出口35に払い出させる。
続いて、遊技状態制御部110は、全てのリール65が停止したことに伴う演出、即ち今回の図柄変動ゲームと次回の図柄変動ゲームとのインターバル期間に実行される演出に係る要求を含むコマンドを、指令生成部160を介してサブ統括部210に出力する処理である全リール停止表示時出力処理を実行する(ステップS142)。
ステップS142において要求される演出には、例えば、ボーナス図柄の停止表示に伴ってボーナス遊技に移行した場合に実行されるボーナス開始演出が含まれる。
なお、ステップS142におけるコマンド出力は、処理の度に実行される必要はなく、遊技状態制御部110によって演出を実行するものと判断される場合に実行されれば足りる。
続いて、遊技状態制御部110は、メダル収納庫93またはメダル補助収納庫95に設けられている収納庫エラーセンサ(図示せず)をチェックする処理であるオーバーフローチェックを実行する(ステップS144)。
ステップS144において、収納庫エラーセンサが異常を検知していることが確認された場合、遊技状態制御部110は、エラー表示の要求を含むコマンドを、指令生成部160を介してサブ統括部210に出力する。また、サブ統括部210は、演出表示部220を制御して演出表示装置63にエラー表示を表示させると共に、音声出力部230を制御してスピーカ49からエラー音を出力させる。
続いて、遊技状態制御部110が、図柄変動ゲームの終了に係る処理である遊技終了チェックを実行して(ステップS146)、一連の処理が終了となる。
本実施形態に係る遊技終了チェックにおけるチェック対象には、例えば、次のような項目が含まれる。
(i)再遊技の作動を終了させること。
(ii)ボーナス遊技を終了させること。
<各遊技状態における演出画面について>
続いて、各遊技状態において演出表示領域62に表示される演出画面について、図23から図26を用いて、以下に説明する。
図23は、一般遊技ST21及び第一JACゲームST22の滞在期間に表示される演出画面の一具体例(演出画面D1)である。
上述したように、一般遊技ST21及び第一JACゲームST22は、第二JACゲームST23に比べて滞在しやすい期間であり、且つ出玉が減少していく期間になっている。また、本実施形態において、一般遊技ST21及び第一JACゲームST22は、リプレイタイムST3よりも滞在しやすい期間であり、遊技全体としても最も滞在しやすい期間になっている。即ち、一般遊技ST21及び第一JACゲームST22は、いわゆる通常の遊技状態と位置付けられるものであり、遊技者にその旨を認識させる報知を行うことが好ましい。
本実施形態におけるサブ統括部210は、一般遊技ST21及び第一JACゲームST22の滞在期間には、図23に図示するように、原則として日中(青空)の背景に二匹のゾウが静止している演出画面D1を演出表示領域62に表示することをもって、通常の遊技状態である旨を報知する。換言すれば、第二遊技状態(転落ボーナスST2)の一部のモード(一般遊技ST21及び第一JACゲームST22)において演出画面D1を表示する演出表示領域62は、通常の遊技状態であることを報知する通常報知態様を実行する手段として機能する。しかしながら、第一遊技状態(ビッグボーナスST11及びレギュラーボーナスST12)及び非ボーナス状態(リプレイタイムST3)において、該通常報知態様は実行されない、即ち演出画面D1に相当する演出画面が表示されない。
なお、本実施形態において滞在しやすい期間(又は滞在しがたい期間)とは、その遊技状態に対して予め定められている開始条件及び終了条件の内容から計算して求められる滞在期間の期待値が大きいこと(又は小さいこと)をいう。
また、ここで「第一遊技状態及び非ボーナス状態において該通常報知態様は実行されない」とは、第二遊技状態において実行される態様(通常報知態様)と同じ態様で第一遊技状態及び非ボーナス状態に応じた報知が実行されないことを意味しており、第二遊技状態において実行される態様とは異なる態様で第一遊技状態及び非ボーナス状態に応じた報知が実行されることについては許容される。
上記の通常報知態様が実行されるタイミングは特に制限されず、第二遊技状態の滞在期間において実行されてもよいし、第二遊技状態に移行する時や移行する前に実行されてもよい。
更に、一般遊技ST21及び第一JACゲームST22の滞在期間における演出表示領域62の表示は常に演出画面D1又はこれに類する内容である必要はなく、その一部期間において有利であることを報知する演出画面(例えば、空が一瞬暗くなったり、ゾウが動作したり、特殊な演出画面がカットインする等)が表示されてもよい。
図24は、第二JACゲームST23の滞在期間に表示される演出画面の一具体例(演出画面D2)である。
上述したように、第二JACゲームST23は、一般遊技ST21及び第一JACゲームST22に比べて滞在しがたい期間であり、且つ出玉が増加していく期間(1を超える出率)になっている。即ち、第二JACゲームST23は、通常の遊技状態より有利な遊技状態として位置付けられるものであり、遊技者にその旨を認識させる報知を行うことが好ましい。
本実施形態におけるサブ統括部210は、第二JACゲームST23の滞在期間には、図24に図示するように、原則として夜間(星空)の背景に二匹のゾウが静止している演出画面D2を演出表示領域62に表示することをもって、演出画面D1を表示している場合より有利な遊技状態である旨を報知する。換言すれば、第二遊技状態(転落ボーナスST2)の一部のモード(第二JACゲームST23)において演出画面D2を表示する演出表示領域62は、有利な遊技状態であることを報知する手段として機能する。
図25は、リプレイタイムST3の滞在期間に表示される演出画面の一具体例(演出画面D3)である。
上述したように、リプレイタイムST3は、一般遊技ST21及び第一JACゲームST22に比べて滞在しがたい期間であり、且つ出玉がほぼ維持される期間(出率が概ね1)になっている。即ち、リプレイタイムST3は、通常の遊技状態より有利な遊技状態として位置付けられるものであり、遊技者にその旨を認識させる報知を行うことが好ましい。
本実施形態におけるサブ統括部210は、リプレイタイムST3の滞在期間には、図25に図示するように、原則として夕方(日没)の背景に二匹のゾウが交互に立ったり座ったりする演出画面D3を演出表示領域62に表示することをもって、有利な遊技状態である旨を報知する。換言すれば、非ボーナス状態(リプレイタイムST3)において演出画面D3を表示する演出表示領域62は、有利な遊技状態であることを報知する有利報知態様を実行する有利報知手段として機能する。しかしながら、第二遊技状態(転落ボーナスST2)において、該有利報知態様は実行されない、即ち演出画面D3に相当する演出画面が表示されない。
なお、リプレイタイムST3において実行される有利報知態様は、一般遊技ST21及び第一JACゲームST22における通常報知態様より有利であることを遊技者に想起させる報知態様であるため、その内容によって遊技者に好感を抱かせうることが望ましい。
上記の有利報知態様が実行されるタイミングは特に制限されず、非ボーナス状態の滞在期間において実行されてもよいし、非ボーナス状態に移行する時や移行する前に実行されてもよい。
更に、リプレイタイムST3の滞在期間における演出表示領域62の表示は常に演出画面D3又はこれに類する内容である必要はなく、その一部期間において別の演出画面(例えば、空が一瞬明るくなったり、ゾウが停止したり、特殊な演出画面がカットインする等)が表示されてもよい。
図26は、ビッグボーナスST11及びレギュラーボーナスST12の滞在期間に表示される演出画面の一具体例(演出画面D4)である。
上述したように、ビッグボーナスST11及びレギュラーボーナスST12は、出玉が増加していく期間(1を超える出率)になっている。即ち、ビッグボーナスST11及びレギュラーボーナスST12は、特別に優遇された遊技状態として位置付けられるものであり、遊技者にその特別感を認識させる報知を行うことが好ましい。
本実施形態におけるサブ統括部210は、リプレイタイムST3の滞在期間には、図26に図示するように、原則として夜間(星空)の背景に二匹のゾウが踊っている演出画面D4を演出表示領域62に表示することをもって、特別に有利な遊技状態である旨を報知する。換言すれば、第一遊技状態(ビッグボーナスST11及びレギュラーボーナスST12)において演出画面D4を表示する演出表示領域62は、有利な遊技状態であることを報知する特別報知態様を実行する特別報知手段として機能する。しかしながら、第二遊技状態(転落ボーナスST2)において、該特別報知態様は実行されない、即ち演出画面D4に相当する演出画面が表示されない。
なお、ビッグボーナスST11及びレギュラーボーナスST12において実行される特別報知態様は、一般遊技ST21及び第一JACゲームST22における通常報知態様より有利であることを遊技者に想起させる報知態様であるため、その内容によって遊技者に好感を抱かせうることが望ましい。また、ビッグボーナスST11及びレギュラーボーナスST12において実行される特別報知態様は、第二JACゲームST23と同様に出率が1を超えることを遊技者に想起させる報知態様であるため、その内容の少なくとも一部が共通していることが好ましい(本実施形態は背景が夜間である点において共通している)。
上記の特別報知態様が実行されるタイミングは特に制限されず、第一遊技状態の滞在期間において実行されてもよいし、第一遊技状態に移行する時や移行する前に実行されてもよい。
更に、ビッグボーナスST11及びレギュラーボーナスST12の滞在期間における演出表示領域62の表示は常に演出画面D3又はこれに類する内容である必要はなく、その一部期間において別の演出画面(例えば、空が一瞬明るくなったり、ゾウが停止したり、特殊な演出画面がカットインする等)が表示されてもよい。
以上のように、本実施形態における演出表示領域62には、滞在中の遊技状態の有利度合いに応じて趣の異なる演出画面が表示されるため、遊技者はその演出画面を目視することによって直感的に遊技状態の有利度合いを認識することができる。
<転落示唆演出及びラストチャンス演出について>
続いて、リプレイタイムST3において実行されうる転落示唆演出及びラストチャンス演出について、図27から図30を用いて、以下に説明する。
転落示唆演出(第二演出)は、役フラグ「転落ボーナス」(第二ボーナス役)と役フラグ「リプレイ」に重複当選した場合の少なくとも一部においてサブ統括部210によって実行される演出である。役フラグ「転落ボーナス」に対応する図柄の組み合わせは転落ボーナスST2の開始条件になっているため、転落示唆演出は、転落ボーナスST2(第二遊技状態)への移行を示唆する演出ということができる。即ち、転落示唆演出が実行されることにより、リプレイタイムST3から、より不利な遊技状態である転落ボーナスST2に転落するかもしれないという遊技者の不安感を増長させる演出効果がある。
また、転落示唆演出は、役フラグ「BB2」又は役フラグ「RB」(第一ボーナス役)と役フラグ「リプレイ」に重複当選した場合の少なくとも一部においてサブ統括部210によって実行される演出でもある。役フラグ「BB2」に対応する図柄の組み合わせはビッグボーナスST11の開始条件、及び役フラグ「RB」に対応する図柄の組み合わせはレギュラーボーナスST12の開始条件になっているため、転落示唆演出は、ビッグボーナスST11又はレギュラーボーナスST12(第一遊技状態)への移行を示唆する演出ということができる。即ち、転落示唆演出が実行されることにより、リプレイタイムST3から、より有利な遊技状態であるビッグボーナスST11又はレギュラーボーナスST12に昇格するかもしれないという遊技者の期待感を増長させる演出効果もある。
上述したように、転落示唆演出は、役フラグ「リプレイ」と他の役フラグとが重複当選した遊技において発生しうる演出であり、他の役フラグと役フラグ「リプレイ」とに重複当選した遊技において、回動制御部140は役フラグ「リプレイ」に対応する図柄の組み合わせ(図13参照)を優先して停止させるようにリール65を制御するので、該遊技の結果として成立する特典は、必ず再遊技の作動である。
該再遊技の作動によって実行される遊技、即ち転落示唆演出を実行した遊技の次の遊技において、サブ統括部210はラストチャンス演出を実行する。
ラストチャンス演出(第一演出)は、上記の転落示唆演出によって移行が示唆される遊技状態(ビッグボーナスST11、レギュラーボーナスST12又は転落ボーナスST2)の開始条件に係る図柄の組み合わせの一部としてリール65Rに配置されているブランク図柄、赤7図柄(第一図柄)及び第一ベル図柄(第二図柄)のうち少なくとも一方の停止を促す演出である。
しかしながら、回動中のリール65Rを目視して、ブランク図柄(RZ05に配置)、赤7図柄(RZ04に配置)及び第一ベル図柄(RZ01及びRZ06に配置)を厳密に視認することは困難であるため、本実施形態においては、これらの図柄の近傍付近であって、且つ連続したコマに配置されている赤7図柄とバー図柄(RZ04及びRZ05に配置)の停止を促すことによって、実質的に上記の要件を満足させている。赤7図柄とバー図柄は、比較的大きな図柄であって一塊になっているので、リール65Rが回動中であったとしても視認容易だからである。
上記のラストチャンス演出を実行する前提として、第一図柄と第二図柄とは、すべり制御上許容される所定のコマ数(最大4コマ)以内に配置されていることが好ましい。ここで「第一図柄と第二図柄とが4コマ以内に配置されている」とは、一方が配置されているコマを基準(零)とした場合に他方が4コマ以内のコマに配置されていること、換言すれば一方が配置されているコマと他方が配置されているコマとを上限と下限とする領域(双方のコマも含む)が5コマ以内であることをいう。
より詳細には、本実施形態のように第一図柄又は第二図柄に該当する図柄が複数存在する場合、第一図柄と第二図柄の全ての組み合わせが所定のコマ数以内であることが好ましい。なお、本実施形態における第一図柄と第二図柄の全ての組み合わせは、以下の4通りであり、いずれの組み合わせについても上記の要件を満足している。
(イ)RZ05に配置されているブランク図柄とRZ01に配置されている第一ベル図柄
(ロ)RZ04に配置されている赤7図柄とRZ01に配置されている第一ベル図柄
(ハ)RZ05に配置されているブランク図柄とRZ06に配置されている第一ベル図柄
(二)RZ04に配置されている赤7図柄とRZ06に配置されている第一ベル図柄
転落示唆演出が行われてからラストチャンス演出を終えるまでの流れについて、具体的に説明する。
まず、転落示唆演出が発生する遊技において、演出表示領域62にはリプレイタイムST3に対応する演出画面D3が表示されている。そして、ストップボタン27の押下に応じてリール65が停止するごとに、停止したリール65のバックライト(リール照明基板67に搭載されているLED)が消灯する。このリール65のバックライトが消灯することを、以下の説明においてブラックアウトと称する。
図27には、転落示唆演出が発生する遊技において、第一停止したリール65Lがブラックアウトした状態(図27(a)参照)、第二停止したリール65Cがブラックアウトした状態(図27(b)参照)、第三停止したリール65Rがブラックアウトした状態(図27(c)参照)を、それぞれ図示する。このように、各リール65がブラックアウトすることをもって、遊技者は転落示唆演出の実行を認識する。
続いて、転落示唆演出が発生した次の遊技において、スタートレバー26を操作すると、演出表示領域62にはラストチャンス演出に対応する演出画面D5が表示される(図28(a)参照)。演出画面D5には、演出名称と、リール枠64内に狙うべき図柄と、が含まれる。
ここで遊技者が、リール65Lとリール65Cを先んじて停止操作し、リール枠64内に赤7図柄を適切に狙うことができていれば、リール枠64内には赤7図柄が右下がりに揃うように停止する(図28(b)参照)。本実施形態において転落示唆演出の実行条件として役フラグ「リプレイ」と重複当選する役フラグ「BB2」「RB」「転落ボーナス」の設定時におけるリール制御において、いずれの設定時にもリール65Lの上段に赤7図柄が停止し、リール65Cの中段に赤7図柄が停止するからである。
仮に、役フラグ「BB2」と役フラグ「リプレイ」との重複当選に基づいて転落示唆演出とラストチャンス演出とが行われている場合、ラストチャンス演出の表示(演出画面D5)に従ってリール枠64内に赤7図柄を適切に狙うことができていれば、ビッグボーナスST11の開始条件として既定されている図柄の組み合わせが停止する(図29(a)参照)。この場合、サブ統括部210は、ビッグボーナスST11の作動を報知する内容の演出画面D6を演出表示領域62に表示させてもよい。また、サブ統括部210は、演出画面D6の表示に合わせて、ビッグボーナスST11の作動を告知する音声をスピーカ49から出力させてもよい。
仮に、役フラグ「RB」と役フラグ「リプレイ」との重複当選に基づいて転落示唆演出とラストチャンス演出とが行われている場合、ラストチャンス演出の表示(演出画面D5)に従ってリール枠64内に赤7図柄を適切に狙うことができていれば、レギュラーボーナスST12の開始条件として既定されている図柄の組み合わせが停止する(図29(b)参照)。この場合、サブ統括部210は、レギュラーボーナスST12の作動を報知する内容の演出画面D7を演出表示領域62に表示させてもよい。また、サブ統括部210は、演出画面D7の表示に合わせて、レギュラーボーナスST12の作動を告知する音声をスピーカ49から出力させてもよい。
仮に、役フラグ「転落ボーナス」と役フラグ「リプレイ」との重複当選に基づいて転落示唆演出とラストチャンス演出とが行われている場合、ラストチャンス演出の表示(演出画面D5)に従ってリール枠64内に赤7図柄を適切に狙うことができていれば、転落ボーナスST2の開始条件として既定されている図柄の組み合わせが停止する。なお、リール65Rの停止操作が早めであって、赤7図柄とバー図柄(RZ04及びRZ03のコマ)がリール枠64の枠上に位置するタイミングに行われた場合、RZ01に配置されている第一ベル図柄がラインL2上に停止する(図30(a)参照)。或いは、リール65Rの停止操作が遅めであって、赤7図柄とバー図柄(RZ04及びRZ03のコマ)がリール枠64の枠内又は枠下に位置するタイミングに行われた場合、RZ06に配置されている第一ベル図柄がラインL2上に停止する(図30(b)参照)。
この場合、サブ統括部210は、リプレイタイムST3が終了した旨を報知する内容の演出画面D8を演出表示領域62に表示させてもよい。また、サブ統括部210は、演出画面D6の表示に合わせて、リプレイタイムST3の終了を告知する音声をスピーカ49から出力させてもよい。
なお、必ずしも転落示唆演出を実行した遊技の次回遊技にラストチャンス演出を実行せずともよい。例えば、転落示唆演出を実行した遊技の次回遊技において役フラグ「リプレイ」に当選した場合、その遊技においては役フラグ「転落ボーナス」に対応する図柄の組み合わせを停止させることができない。回動制御部140によるリール制御では、役フラグ「リプレイ」に対応する図柄の組み合わせが優先的に有効ラインに停止されるからである。
このような場合には、更に次回の遊技(転落示唆演出を実行した遊技の次々回の遊技)にラストチャンス演出の実行を持ち越してもよい。即ち、役フラグ「転落ボーナス」の設定は、それに対応する図柄の組み合わせを停止するまで持ち越すことができるので、それに対応する図柄の組み合わせを停止することが可能な遊技までラストチャンス演出の実行を持ち越すことができる。
上記のような転落示唆演出及びラストチャンス演出を、リプレイタイムST3から他の遊技状態に移行するタイミングでサブ統括部210が実行することによって、遊技状態が昇格する(ビッグボーナスST11又はレギュラーボーナスST12に当選する)のか、遊技状態が転落する(転落ボーナスST2に当選する)のかを選択的に示すことができる。これにより、遊技者は不安感と期待感との双方を高められることとなり、その結果として遊技興趣の向上を図ることができる。
<遅れ演出及び無音演出について>
続いて、遅れ演出及び無音演出について説明する。
なお、本実施形態における遅れ演出及び無音演出は、1を下回る出率が設定されているボーナス状態である転落ボーナスST2に係る終了条件(例えば、345枚を超える払出)と、上記の計数部211によって計数された計数値と、の関係性に基づいて、ボーナス状態の滞在期間に実行される特定演出の一具体例であるが、本発明に係る特定演出の実施はこれに限られない。即ち、本発明に係る特定演出の実行については、上記の要件を満足する限りにおいて、その演出内容については特に制限されない。
なお、転落ボーナスST2をボーナス状態とした場合、リプレイタイムST3を非ボーナス状態(上記の特定演出が実行されない期間)と見做すことができる。ここで「特定演出が実行されない期間」とは、上記の要件を満足する態様で特定演出が実行されないことであり、該期間において同種の演出の実行、例えばリプレイタイムST3に別の条件に基づいて遅れ演出及び無音演出が実行されることを否定するものではない。
本実施形態における遅れ演出及び無音演出は、転落ボーナスST2においてスタートレバー26(開始操作受付手段)が遊技の開始操作を受け付けたことを契機として実行される演出である。
遅れ演出は、遊技の開始を告げる音声(以下、スタート音と称する)の発生タイミングを通常より遅らせる演出である。なお、遅れ演出を実行する際に、スタートを遅らせる程度(遅延時間)は、一通りのみであってもよいし、複数通り用意されていてもよい。
無音演出は、スタート音を発さずに遊技を開始させる演出、又はスタート音の大きさを極少量にして遊技を開始させる演出である。
本実施形態におけるサブ統括部210は、転落ボーナスST2に係る終了条件として与えられている値と、計数部211によって計数された計数値と、の差分(以下、単に差分と称する)が小さいほど、遅れ演出又は無音演出を実行する期待度が高くなるように構成されている。
換言すれば、リプレイタイムST3の開始が近しくなるほど、遅れ演出又は無音演出が実行される頻度が増えるようになっている。
より具体的には、次のような条件に基づいてサブ統括部210は、遅れ演出又は無音演出を実行する。
(イ)転落ボーナスST2の滞在期間に役フラグ「弱チェリー」及び役フラグ「強チェリー」が設定された場合、上記の差分が小さいほど、遅れ演出又は無音演出を実行する確率(発生頻度)が高くなる。
(ロ)転落ボーナスST2の滞在期間であって役フラグ「リプレイ」が設定された遊技において、上記の差分が所定値(例えば、50枚)を超える場合には遅れ演出又は無音演出が実行されず(実行確率が零であり)、上記の差分が所定値以下である場合には零を超える確率で遅れ演出又は無音演出が実行される。即ち、転落ボーナスST2の滞在期間に遅れ演出又は無音演出が実行され、且つその遊技の結果として役フラグ「リプレイ」に対応する図柄の組み合わせが停止した場合、上記の差分が所定値以下であることが確定する。
(ハ)転落ボーナスST2の滞在期間であって役フラグ「ベル」が設定された遊技において、該役フラグに基づくベル入賞の払出(9枚)によって転落ボーナスST2に係る終了条件を満足する場合の少なくとも一部において、遅れ演出又は無音演出が実行される。即ち、転落ボーナスST2の滞在期間に遅れ演出又は無音演出が実行され、且つその遊技の結果としてベルに入賞した場合、転落ボーナスST2の終了(リプレイタイムST3への移行)が確定する。
なお、(ロ)の条件に関して、上記の差分が所定値以下である場合には、その差分が小さいほど遅れ演出又は無音演出を実行する確率が高くなってもよいし、差分の大きさにかかわらず一定の確率で遅れ演出又は無音演出が実行されてもよい。
上記の(イ)〜(ハ)の条件について、換言すると以下の様になる。
内部抽選部120は、転落ボーナスST2(ボーナス状態)において複数通りの役フラグ(当選役)を当選可能に抽選する構成になっており、一の役フラグに当選した場合における特定演出の実行条件と、他の役フラグに当選した場合における特定演出の実行条件と、が異なる。
上記のような条件で、サブ統括部210は遅れ演出及び無音演出(特定演出)を実行するので、スタート音の変化やその変化が発生した遊技においてリール枠64内に停止する図柄の組み合わせ(出目)に基づいて、リプレイタイムST3の作動が近づいている様子を感じることができ、その結果として遊技興趣の向上を図ることができる。
<本発明の変形例について>
ここまで図1から図30を用いて説明される実施形態に即して本発明を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。
上述した各構成要素は、個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素が単一の構成要素として構成されていること、一つの構成要素が複数の構成要素に分割されて形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等を許容する。
また、上述した各種の構成要素は、必ずしも必須の構成要素ではなく、本発明の効果を阻害しない程度に省いても構わないし、同等に機能又は作用する他の構成要素に代えてもよい。
上記の実施形態において示した各処理フローも本発明の実施の一例であって、ここに示した手順に限られない。従って、各フローチャートに図示した一つの処理が複数に分離されて実行される、複数の処理が一つの処理として実行される、複数の処理が並行して実行される等を許容する。
上記の実施形態で述べた転落示唆演出及びラストチャンス演出の態様は一具体例であり、本発明の実施はこれに限られない。
例えば、サブ統括部210は、演出表示領域62の表示を用いて転落示唆演出を実行してもよく、スピーカ49が発する音声(サウンドエフェクト)を用いて転落示唆演出を実行してもよい。
また、サブ統括部210は、リール65のバックライト(リール照明基板67のLED)を用いてラストチャンス演出を実行してもよい。
上記の実施形態では、リール65のバックライトであるリール照明基板67のLEDの点灯制御をサブ統括部210が行うように説明したが、メイン基板100の機能として該点灯制御を実現してもよい。
上記の実施形態では、転落示唆演出の後にラストチャンス演出が実行される場合について述べたが、転落示唆演出の後にラストチャンス演出が実行されない場合、即ちガセパターンの転落示唆演出が実行されてもよい。ガセパターンの転落示唆演出が実行される場合、例えば、第二停止又は第三停止したリール65がブラックアウトしない(バックライトが消灯しない)ことによって、その転落示唆演出が終了してもよい。
なお、ガセパターンの転落示唆演出は、上記の実施形態で列挙した転落示唆演出の実行条件とは異なる条件の成立(例えば、役フラグ「リプレイ」の単独当選の一部)を契機として実行されることが好ましい。
上記の実施形態における転落示唆演出の実行条件には、役フラグ「BB1」と役フラグ「リプレイ」の重複当選が含まれない旨を説明したが、該重複当選に基づいて転落示唆演出を実行してもよい。
この場合、ラストチャンス演出を実行する遊技(転落示唆演出を実行した遊技の次回遊技)において、リール枠64内に赤7図柄が右下がりに揃うように、回動制御部140は各リール65を制御することが好ましい。即ち、役フラグ「BB1」が設定されている場合、原則として各リール65の中段に赤7図柄を停止させるリール制御が原則であるが(図12(a)参照)、このようなリール制御ではラストチャンス演出の演出画面D5の内容と齟齬してしまう。このような齟齬を避けるため、ラストチャンス演出を実行する場合には、上記のように、回動制御部140は通常とは異なる特殊なリール制御を実行してもよい。
上記の実施形態では、少なくとも出率が1を下回るボーナス状態である転落ボーナスST2の滞在期間において特定演出(遅れ演出又は無音演出)を実行する態様を述べたが、本発明の実施はこれに限られない。
例えば、出率が1を上回るボーナス状態(例えば、ビッグボーナスST11やレギュラーボーナスST12のようなボーナス状態)において特定演出を実行してもよい。即ち、出率が1を上回る第一遊技状態も出率が1を下回る第二遊技状態も、その滞在期間に特定演出を実行するボーナス状態に該当しうる。
本実施形態は以下の技術思想を包含する。
(1)ボーナス役に対応する図柄の組み合わせの停止を開始条件とし、規定回数の入賞又は規定枚数の払出の少なくとも一方を終了条件とするボーナス状態と、前記ボーナス状態に係る終了条件が成立すると前記ボーナス状態から移行する非ボーナス状態と、を制御する遊技状態制御手段と、前記非ボーナス状態において前記ボーナス役を当選可能に抽選する内部抽選手段と、前記ボーナス状態が開始してから終了するまでの入賞回数又は払出枚数である計数値を計数する計数手段と、前記ボーナス状態に係る終了条件として与えられている入賞の規定回数又は払出の規定枚数と、前記計数手段によって計数された前記計数値と、の関係性に基づく所定条件を満足する場合において、前記ボーナス状態の滞在期間に特定演出を実行する演出制御手段と、を備える遊技機。
(2)前記ボーナス状態の滞在期間において、前記計数手段によって計数された前記計数値及び前記計数値から算出される数値が、遊技者に対して秘匿される(1)に記載の遊技機。
(3)前記演出制御手段は、前記ボーナス状態に係る終了条件として与えられている入賞の規定回数又は払出の規定枚数と、前記計数手段によって計数された前記計数値と、の差分が小さいほど、前記特定演出を実行する期待度が高まる(1)又は(2)に記載の遊技機。
(4)前記内部抽選手段は、前記ボーナス状態において複数通りの当選役を当選可能に抽選し、一の当選役に当選した場合における前記所定条件と、他の当選役に当選した場合における前記所定条件と、が異なる(1)から(3)のいずれか一つに記載の遊技機。
(f)遊技の開始操作を受け付ける開始操作受付手段を備え、前記演出制御手段は、前記ボーナス状態において前記開始操作受付手段が遊技の開始操作を受け付けたことを契機として、前記特定演出を実行する(1)から(4)のいずれか一つに記載の遊技機。
(g)前記ボーナス状態は、開始条件となる図柄の組み合わせが異なる第一遊技状態と第二遊技状態とを含んでおり、遊技により消費される遊技媒体の数に対する遊技中の入賞により付与される遊技媒体の数の割合を示す出率について、前記第一遊技状態は1を超えており、前記第二遊技状態は1未満であり、前記非ボーナス状態は前記第一遊技状態に係る出率より低く、且つ前記第二遊技状態に係る出率より高く構成されており、前記演出制御手段は、少なくとも前記第二遊技状態の滞在期間において前記特定演出を実行する(1)から(4)のいずれか一つに記載の遊技機。
(a)前記内部抽選手段は、前記第一遊技状態における抽選において前記第二ボーナス役を当選させず、且つ前記第二遊技状態における抽選において前記第一ボーナス役を当選させない(g)に記載の遊技機。
(b)前記第一遊技状態が終了した場合にも、前記第二遊技状態が終了した場合にも、前記非ボーナス状態に移行する(g)に記載の遊技機。
10 遊技機
20 前面扉
21 上部パネル
22 下部パネル
23 ベットボタン
23a 最大ベットボタン
23b 単一ベットボタン
24 メニュー選択ボタン
24a 十字キーボタン
24b 決定ボタン
25 状態表示LED
25a 投入枚数表示LED
25b 貯留枚数表示LED
25c 獲得枚数表示LED
25d 再遊技表示LED
25e 遊技開始表示LED
25f 投入可能表示LED
26 スタートレバー
27(27L、27C、27R) ストップボタン
27a 停止可能表示LED
31 メダル投入口
32 精算ボタン
33 メダル返却ボタン
34 ドア錠
35 メダル排出口
36(36a、36b、36c、36d、36e、36f、36g、36h) 装飾LED
37 下皿
38(38a、38b、38c、38d) スピーカ口
40a、40b 各種センサ
41(41a、41b、41c、41d、41e、41f、41g、41h) 装飾LED基板
42 状態表示LED基板
43 ストップボタン基板
43a ストップボタンセンサ
44 スタートレバーセンサ
45 ベットボタン基板
45a 最大ベットボタンセンサ
45b 単一ベットボタンセンサ
45c プッシュボタンセンサ
46 メニュー選択ボタン基板
46a 十字キーボタンセンサ
46b 決定ボタンセンサ
47 メダルセレクタ
47a メダルセレクタ本体
47b メダルブロッカ
47c メダル通過センサ
48 設定変更装置
48a 設定キースイッチ
48b 設定変更スイッチ
48c 設定表示LED
48d 設定キーカバー
49(49a、49b、49c、49d) スピーカ
51 投入メダル通路
52 払出メダル通路
53 返却メダル通路
54 収納メダル通路
60 遊技機本体部
62 演出表示領域
63 演出表示装置
64 リール枠
65(65L、65C、65R) リール
66(66L、66C、66R) リールセンサ
67(67L、67C、67R) リール照明基板
68 リールモータ
90 外枠
91 電源装置
92 電源スイッチ
93 メダル収納庫
94 メダル払出口
95 メダル補助収納庫
96 ヒンジ部
96a 上段ヒンジ部
96b 中段ヒンジ部
96c 下段ヒンジ部
97 払出制御基板
100 メイン基板
101、201 CPU
102、202 RAM
103、203 ROM
110 遊技状態制御部
111 操作指示管理部
112 遊技進行管理部
120 内部抽選部
130 フラグ設定部
140 回動制御部
150 表示図柄判定部
160 指令生成部
170 外部出力部
200 サブ基板
210 サブ統括部
211 計数部
220 演出表示部
230 音声出力部
240 LED発光部
L1〜L5 ライン
D1〜D8 演出画面

Claims (1)

  1. 第一ボーナス役に対応する図柄の組み合わせの停止を開始条件とし、規定回数の入賞又は規定枚数の払出の少なくとも一方を終了条件とする第一ボーナス状態と、第二ボーナス役に対応する図柄の組み合わせの停止を開始条件とし、規定回数の入賞又は規定枚数の払出の少なくとも一方を終了条件とする第二ボーナス状態と、前記第一ボーナス状態に係る終了条件が成立する場合、及び前記第二ボーナス状態に係る終了条件が成立する場合の双方で該ボーナス状態から移行する非ボーナス状態と、を制御する遊技状態制御手段と、
    前記非ボーナス状態において前記第一ボーナス役及び前記第二ボーナス役を当選可能に抽選する内部抽選手段と、
    前記第二ボーナス状態が開始してから終了するまでの入賞回数又は払出枚数である計数値を計数する計数手段と、
    前記第二ボーナス状態に係る終了条件として与えられている入賞の規定回数又は払出の規定枚数と、前記計数手段によって計数された前記計数値と、の関係性に基づく所定条件を満足する場合において、前記第二ボーナス状態の滞在期間に特定演出を実行する演出制御手段と、を備え、
    遊技により消費される遊技媒体の数に対する遊技中の入賞により付与される遊技媒体の数の割合を示す出率について、前記第一ボーナス状態は1を超えており、前記第二ボーナス状態は1未満であり、
    前記遊技状態制御手段は、前記第二ボーナス状態の滞在中に、入賞の確率又は払出の期待数のうち少なくとも一方について異なる複数のモード間を移行させることが可能であり、
    前記複数のモードには、
    出玉が減少する第一モードと、
    前記第一モードから移行可能であり、且つ入賞の確率又は払出の期待数が前記第一モードより低く、出玉が減少する第二モードと、
    前記第一モードから移行可能であり、且つ入賞の確率又は払出の期待数が前記第一モードより高く、出玉が増加する第三モードと、が含まれており、
    前記第一モードから前記第二モードに移行する確率が、前記第一モードから前記第三モードに移行する確率より高い遊技機。
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