JP6635139B2 - 錫又は錫合金めっき堆積層の形成方法 - Google Patents

錫又は錫合金めっき堆積層の形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体集積回路チップを回路基板に搭載する際に基板上に錫又は錫合金の突起電極となるバンプを製造するための錫又は錫合金のめっき堆積層の形成方法に関する。更に詳しくは、バンプ径やバンプピッチが異なるパターンでも、基板上のビアへのビアフィリング性に優れ、かつ形成されたバンプの高さが均一になる錫又は錫合金めっき堆積層の形成方法に関するものである。
半導体集積回路チップ(以下、半導体チップという。)を搭載する回路基板では、軽薄短小に対応するため、パッケージ基板面積を、基板に搭載する半導体チップとほぼ等しい程度に小型化したCSP(Chip Size/scale Package)型の半導体装置が現在主として製造されている。この回路基板と半導体チップを接続するためには、基板側のビア胴体部であるビア開口部を錫又は錫合金で充填して突起状の金属端子の突起電極であるバンプを形成し、このバンプに半導体チップを装填している。
従来、この錫又は錫合金材料の充填によりバンプを形成するには、錫系はんだペーストなどの導電性ペーストや錫系はんだボールをビア胴体部に充填するか、或いは錫又は錫合金のめっき液を用いて電気めっき法でビア内に錫めっき堆積層を形成した後、熱処理によって導電性ペースト、はんだボール又は錫めっき堆積層を溶融させている。
電気めっき法でバンプを形成する一般的な方法を図1を参照して説明する。図1(a)に示すように、配線などが施された基板1の表面に、ソルダーレジストを用いたリソグラフィによって開口部を有するソルダーレジストパターンを形成する。次いで、ソルダーレジスト層2の表面に給電のための無電解めっきにより銅シード層3を形成する。次に、銅シード層3の表面にドライフィルムレジスト層4を形成し、ソルダーレジスト層2の開口部と接続するように、開口部を有するドライフィルムレジストパターンを形成する。次に、上記銅シード層3を通じて給電することにより、ドライフィルムレジストパターンのビア6の内部に電気錫めっきを行い、銅シード層3の上のビア6内に錫めっき堆積層7(錫めっき皮膜)を形成する。次に、ドライフィルムレジスト層と銅シード層を順次除去した後、残った錫めっき堆積層をリフロー処理により溶融し、図1(b)に示すように、錫バンプ8を形成する。
これまで、電気めっき法を用いて錫又は錫合金バンプを形成するに際しては、錫又は錫合金めっき液の含有成分を変えることにより、基板上のビアへのビアフィリング性やバンプ内のボイドの抑制に関する改善がなされてきた(例えば、特許文献1、2、3、4参照。)。
特許文献1には、特定のα,β−不飽和アルデヒド又は特定のα,β−不飽和ケトンの化合物を含む錫又は錫合金めっき液が開示されている。この特許文献1には、このめっき液はビアフィリング性が高く、このめっき液を用いると、凹部に選択的に錫めっきが堆積するため、実質的に空隙を有しない錫めっき堆積物が得られること、形成された錫めっき皮膜表面にヤケや異常析出が生じないため、はんだ付け性や耐変色性等にすぐれた実用的で良好な外観を有する錫めっき皮膜が得られること、及びこのめっき液は、ビアフィリング性が高いため、実質的に空隙を有しない柱状の錫めっき堆積物(バンプ)を形成することができることが記載されている。
また特許文献2には、(a)カルボキシル基含有化合物と、(b)カルボニル基含有化合物とを含有し、成分(a)が1.3g/L以上及び成分(b)が0.3g/L以上である錫又は錫合金めっき液が開示されている。この特許文献2には、このめっき液は、ブラインドビア又はスルーホールを有する被めっき物に電気めっきすることにより、ブラインドビア又はスルーホールを信頼性高く短時間で充填できること、及び半導体の3次元実装やプリント配線板におけるブラインドビア又はスルーホールの充填工程やシリコン貫通電極の形成に利用できることが記載されている。
また特許文献3には、無機酸及び有機酸、並びにその水溶性塩と、界面活性剤と、レベリング剤と、を含む錫又は錫合金めっき液が開示されている。ここで、界面活性剤は、ポリオキシアルキレンフェニルエーテル又はその塩、及びポリオキシアルキレン多環フェニルエーテル又はその塩よりなる群から選択される少なくとも一種の非イオン界面活性剤であり、ポリオキシアルキレンフェニルエーテルを構成するフェニル、及びポリオキシアルキレン多環フェニルエーテルを構成する多環フェニルは、炭素数1〜24のアルキル基、又はヒドロキシ基で置換されていてもよく、レベリング剤は、脂肪族アルデヒド、芳香族アルデヒド、脂肪族ケトン、及び芳香族ケトンよりなる群から選択される少なくとも一種と;α,β−不飽和カルボン酸若しくはそのアミド、又はこれらの塩である。この特許文献3には、特定の非イオン界面活性剤と特定の二種類のレベリング剤を含むため、リセス埋め性に優れており、かつ、ボイドの発生を抑制することができ、これにより、このめっき液を用いれば、リセスが無く平滑で、しかもリフロー後のボイドも発生しない良好なバンプを提供できることが記載されている。
更に特許文献4には、(A)第一錫塩と、第一錫塩及び銀、銅、ビスマス、ニッケル、インジウム、金から選ばれた金属の塩の混合物とのいずれかよりなる可溶性塩と、(B)酸又はその塩と、(C)芳香族及び脂肪族アルデヒド、芳香族及び脂肪族ケトン、不飽和カルボン酸類、芳香族カルボン酸類よりなる群から選ばれた充填用有機化合物と、(D)ノニオン系界面活性剤とを含有する突起電極形成用の電気錫又は錫合金めっき液が開示されている。この特許文献4には、このめっき液は、錫系材料の析出を抑制する特定の化合物(C)に成分(D)を組み合わせて使用するため、ビア上部の析出を効果的に抑制し、錫系材料の析出をビア底部から優先的にビア上方に向けて進行させることができ、もってボイドの発生を防止しながら円滑にビア充填することができ、結果として、リフローし、或いはリフローせずに突起電極を良好に形成することができ、接合強度や電気特性に優れることが記載されている。
特開2014−125662号公報(請求項2、段落[0020]) 特開2015−007276号公報(請求項1、段落[0011]、[0012]) 特開2015−193916号公報(請求項1、段落[0019]) 特開2016−074963号公報(請求項1、段落[0019])
近年では、一つの回路基板上に、バンプ径やバンプピッチが異なる配線パターンが混在するようになってきている。そのような複雑な配線パターンにおいて、バンプ径やバンプピッチが異なる場合も全てのバンプを均一な高さで形成することが求められている。上記特許文献1〜4の錫又は錫合金めっき液によれば、バンプ内のボイドの発生が抑制され、基板上のビアに信頼性高く短時間で充填でき、ビアフィリング性や外観に優れる特長がある。しかしながら、これらの文献における基板用めっき液は、バンプの高さ均一性を図ることをその課題としていない。
具体的には、図2に示すように、バンプ径が異なるパターンの場合、従来の錫又は錫合金めっき液を用いめっきを行うと、小径若しくは大径のどちらかのビアフィリング性を良くすることは可能であるが、もう一方のビアフィリング性が低下する。即ち、小径及び大径のビアが両方存在する基板において、両方のビアに対して同時にめっきする場合、ビアフィリング性良く両方のビアにめっきすることが困難であった。このように、ビアフィリング性の異なるビアが存在している場合(図2(b))、リフロー後のバンプの高さばらつきが大きくなり、バンプの高さ均一性を図ることができない(図2(d))。よって、バンプの高さ均一性(図2(c))を図るには、図2(a)に示すように、小径及び大径の両方のビアへのビアフィリング性を良くする必要がある。
本発明の目的は、バンプ径が異なるパターンでも、基板上のビアへのビアフィリング性に優れ、かつ形成されたバンプの高さが均一になる錫又は錫合金めっき堆積層の形成方法を提供することにある。
本発明の第1の観点は、(A)少なくとも第一錫塩を含む可溶性塩と、(B)有機酸及び無機酸から選ばれた酸又はその塩と、(C)界面活性剤と、(D)レベリング剤と、(E)添加剤とを含み、複数種類のビア径を有するビアが存在する基板にめっきするための錫又は錫合金めっき液を用いて、前記基板上に錫又は錫合金めっき堆積層を形成する方法である。その特徴ある点は、前記界面活性剤が次の一般式(1)で表される化合物(C1)又は一般式(2)で表される化合物(C2)であることにある。ただし、式(1)中、Rは炭素数7〜13のアルキル基、mは〜11、nは1〜3であり、mとnは異なる。また式(2)中、Rは炭素数7〜13のアルキル基、mは6〜8、nは〜3であり、mとnは異なる。
本発明の第2の観点は、第1の観点に基づく発明であって、前記添加剤が、前記2種類の界面活性剤(C1, C2)とは別の界面活性剤、酸化防止剤及び炭素数1〜3のアルコールのうち、2つ以上を更に含む錫又は錫合金めっき堆積層の形成方法である。
本発明の第3の観点は、第1又は第2の観点の方法で形成された錫又は錫めっき堆積層に対しリフロー処理を行ってバンプを形成する方法である。
本発明の第4の観点は、第3の観点の方法により形成されたバンプを用いて回路基板を製造する方法である。
本発明の第1の観点の錫又は錫合金めっき堆積層の形成方法では、界面活性剤(C1, C2)が、一般式(1)及び一般式(2)におけるポリオキシプロピレンアルキル基のm及びポリオキシエチレン基のnをそれぞれ所定の範囲にした特定の非イオン(ノニオン)構造を持つことにより、めっき時に、Snイオンの析出を抑制し、めっき対象表面に良好にめっきすることが可能にする。特にこのめっき液によれば、バンプ径が異なるパターンの場合、バンプ径が大きくても或いは小さくても、基板上のビアへのビアフィリング性に優れ、かつ形成されたバンプの高さが均一になる。これは、分極抵抗が大きくなるためであると考えられる。
本発明の第2の観点の錫又は錫合金めっき堆積層の形成方法では、2種類の界面活性剤(C1, C2)とは別の界面活性剤、酸化防止剤及び炭素数1〜3のアルコールのうち、2つ以上を更に含むことにより、次の効果を奏する。2種類の界面活性剤(C1, C2)とは別の界面活性剤はめっき液の安定化、溶解性の向上等の効果を奏する。また酸化防止剤は可溶性第一錫塩の第二錫塩への酸化を防止する。更にアルコールは、界面活性剤の溶解性の向上に効果を奏する。
本発明の第3の観点のバンプの形成方法では、第1又は第2の観点の方法で形成された錫又は錫めっき堆積層に対しリフロー処理を行ってバンプを形成することにより、バンプ径が異なるパターンでも、高さが均一なバンプを形成することができる。
本発明の第4の観点の方法では、第3の観点の方法により形成されたバンプを用いて回路基板を製造することにより、電気的な接続不良のない信頼性の高い半導体装置を作製することができる。
(a)は本発明のビア内にめっき堆積層が形成された断面図であり、(b)はドライフィルム及び銅シード層を剥離し、めっき堆積層を加熱した後の断面図である。 (a)はバンプ径(ビア径)が異なるパターンでめっき堆積層のビアフィリング性が良好な例を示す断面構成図であり、(b)はバンプ径(ビア径)が異なるパターンでめっき堆積層のビアフィリング性が悪い例を示す断面構成図であり、(c)は(a)においてドライフィルム及び銅シード層を剥離し、めっき堆積層を加熱した後、形成されたバンプの高さが均一になった例を示す断面構成図であり、(d)は(b)においてドライフィルム及び銅シード層を剥離し、めっき堆積層を加熱した後、形成されたバンプの高さがばらついた例を示す断面構成図である。
次に本発明を実施するための形態を説明する。
本発明の錫又は錫合金めっき液は、(A)少なくとも第一錫塩を含む可溶性塩と、(B)有機酸及び無機酸から選ばれた酸又はその塩と、(C)界面活性剤と、(D)レベリング剤と、(E)添加剤を含む。この界面活性剤は上記一般式(1)で表される化合物(C1)及び/又は上記一般式(2)で表される化合物(C2)である。
上記可溶性塩は、第一錫塩と、この第一錫塩及び銀、銅、ビスマス、ニッケル、アンチモン、インジウム、亜鉛からなる群から選ばれた金属の塩の混合物とのいずれかよりなる。
本発明の錫合金は、錫と、銀、銅、ビスマス、ニッケル、アンチモン、インジウム、亜鉛より選ばれた所定金属との合金であり、例えば、錫−銀合金、錫−銅合金、錫−ビスマス合金、錫−ニッケル合金、錫−アンチモン合金、錫−インジウム合金、錫−亜鉛合金の2元合金、錫−銅−ビスマス、錫−銅−銀合金などの3元合金が挙げられる。
従って、本発明の可溶性塩(A)はめっき液中でSn2+、Ag+、Cu+、Cu2+、Bi3+、Ni2+、Sb3+、In3+、Zn2+などの各種金属イオンを生成する任意の可溶性塩を意味し、例えば、当該金属の酸化物、ハロゲン化物、無機酸又は有機酸の当該金属塩などが挙げられる。
金属酸化物としては、酸化第一錫、酸化銅、酸化ニッケル、酸化ビスマス、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化亜鉛などが挙げられ、金属のハロゲン化物としては、塩化第一錫、塩化ビスマス、臭化ビスマス、塩化第一銅、塩化第二銅、塩化ニッケル、塩化アンチモン、塩化インジウム、塩化亜鉛などが挙げられる。
無機酸又は有機酸の金属塩としては、硫酸銅、硫酸第一錫、硫酸ビスマス、硫酸ニッケル、硫酸アンチモン、硝酸ビスマス、硝酸銀、硝酸銅、硝酸アンチモン、硝酸インジウム、硝酸ニッケル、硝酸亜鉛、酢酸銅、酢酸ニッケル、炭酸ニッケル、錫酸ナトリウム、ホウフッ化第一錫、メタンスルホン酸第一錫、メタンスルホン酸銀、メタンスルホン酸銅、メタンスルホン酸ビスマス、メタンスルホン酸ニッケル、メタスルホン酸インジウム、ビスメタンスルホン酸亜鉛、エタンスルホン酸第一錫、2−ヒドロキシプロパンスルホン酸ビスマスなどが挙げられる。
本発明の酸又はその塩(B)は、有機酸及び無機酸、或いはその塩から選択される。上記有機酸には、アルカンスルホン酸、アルカノールスルホン酸、芳香族スルホン酸等の有機スルホン酸、或いは脂肪族カルボン酸などが挙げられ、無機酸には、ホウフッ化水素酸、ケイフッ化水素酸、スルファミン酸、塩酸、硫酸、硝酸、過塩素酸などが挙げられる。その塩は、アルカリ金属の塩、アルカリ土類金属の塩、アンモニウム塩、アミン塩、スルホン酸塩などである。当該成分(B)は、金属塩の溶解性や排水処理の容易性の観点から有機スルホン酸が好ましい。
上記アルカンスルホン酸としては、化学式Cn2n+1SO3H(例えば、n=1〜5、好ましくは1〜3)で示されるものが使用でき、具体的には、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1―プロパンスルホン酸、2―プロパンスルホン酸、1―ブタンスルホン酸、2―ブタンスルホン酸、ペンタンスルホン酸などの他、ヘキサンスルホン酸、デカンスルホン酸、ドデカンスルホン酸などが挙げられる。
上記アルカノールスルホン酸としては、化学式Cp2p+1−CH(OH)−Cq2q−SO3H(例えば、p=0〜6、q=1〜5)で示されるものが使用でき、具体的には、2―ヒドロキシエタン―1―スルホン酸、2―ヒドロキシプロパン―1―スルホン酸、2―ヒドロキシブタン―1―スルホン酸、2―ヒドロキシペンタン―1―スルホン酸などの外、1―ヒドロキシプロパン―2―スルホン酸、3―ヒドロキシプロパン―1―スルホン酸、4―ヒドロキシブタン―1―スルホン酸、2―ヒドロキシヘキサン―1―スルホン酸、2―ヒドロキシデカン―1―スルホン酸、2―ヒドロキシドデカン―1―スルホン酸などが挙げられる。
上記芳香族スルホン酸は、基本的にはベンゼンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸、フェノールスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸などであって、具体的には、1−ナフタレンスルホン酸、2―ナフタレンスルホン酸、トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、p―フェノールスルホン酸、クレゾールスルホン酸、スルホサリチル酸、ニトロベンゼンスルホン酸、スルホ安息香酸、ジフェニルアミン―4―スルホン酸などが挙げられる。
上記脂肪族カルボン酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、クエン酸、酒石酸、グルコン酸、スルホコハク酸、トリフルオロ酢酸などが挙げられる。
本発明の界面活性剤(C)に含まれるノニオン系界面活性剤(C1)は、次の一般式(1)で表されるポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンアルキルエーテルの縮合体、又は、ポリオキシエチレンアルキルエーテルである。
ただし、式(1)中、Rは炭素数7〜13のアルキル基、mは〜11、nは1〜3であり、mとnは異なる。なお、Rのアルキル基は、直鎖であってもよいし、分岐鎖を有していてもよい。Rの炭素数が7未満では、めっきの外観異常が生じる不具合があり、Rの炭素数が13を超えると、めっき液中への溶解が困難であったり、ビアフィリング性が劣ったり、めっきの外観異常が生じる不具合がある。なお、Rの炭素数は10〜12であることが好ましい。またmが未満では、めっき液中への溶解が困難であったり、めっきの外観異常が生じる不具合があり、mが11を超えると、ビアフィリング性が劣る不具合がある。更にnが3を超えると、めっき液中への溶解が困難であったり、めっきの外観異常が生じる不具合がある
本発明の界面活性剤(C)に含まれるノニオン系界面活性剤(C2)は、次の一般式(2)で表されるポリオキシプロピレンとポリオキシエチレンアルキルエーテルの縮合体である。
ただし、式(2)中、Rは炭素数〜13のアルキル基、mは6〜8、nは〜3であり、mとnは異なる。なお、Rのアルキル基は、直鎖であってもよいし、分岐鎖を有していてもよい。Rの炭素数が未満では、めっきの外観異常が生じる不具合があり、Rの炭素数が13を超えると、めっき液中への溶解が困難であったり、ビアフィリング性が劣ったり、めっきの外観異常が生じる不具合がある。なお、Rの炭素数は10〜12であることが好ましい。またmが未満では、めっき液中への溶解が困難であったり、めっきの外観異常が生じる不具合がり、mがを超えると、ビアフィリング性が劣る不具合がある。更にnが3を超えると、めっき液中への溶解が困難であったり、めっきの外観異常が生じる不具合がある
本発明のレベリング剤(D)は、めっき皮膜を均一かつ緻密に形成するとともにめっき皮膜を平滑にするために加える。そして、ビアフィリング性を高め、ボイドの発生を抑制するために、第1レベリング剤(D−1)及び第2レベリング剤(D−2)の2種類が用いられる。第1レベリング剤(D−1)としては、脂肪族アルデヒド、芳香族アルデヒド、脂肪族ケトン及び芳香族ケトンよりなる群より選ばれた1種又は2種以上が挙げられ、第2レベリング剤(D−2)としては、α,β−不飽和カルボン酸又はそのアミド、或いはこれらの塩が挙げられる。
第1レベリング剤(D−1)は、アルデヒドやケトンを含むカルボニル化合物であり、第2レベリング剤(D−2)のα,β−不飽和カルボン酸は含まない。具体的には、次のものが例示される。脂肪族アルデヒドとしては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アリルアルデヒドなどが挙げられる。また、芳香族アルデヒドとしては、ベンズアルデヒド、2−クロロベンズアルデヒド、3−クロロベンズアルデヒド、4−クロロベンズアルデヒド、2,4−ジクロロベンズアルデヒド、2,6−ジクロロベンズアルデヒド、2,4,6−トリクロロベンズアルデヒド、1−ナフトアルデヒド、2−ナフトアルデヒド、2−ヒドロキシベンズアルデヒド、3−ヒドロキシベンズアルデヒド、4−ヒドロキシベンズアルデヒド、2−メチルベンズアルデヒド、3−メチルベンズアルデヒド、4−メチルベンズアルデヒド、m−アニスアルデヒド、o−アニスアルデヒド、p−アニスアルデヒドなどが挙げられる。また、脂肪族ケトンとしては、アセチルアセトンなどが挙げられる。更に、芳香族ケトンとしては、ベンジリデンアセトン(ベンザルアセトンと同義)、2−クロロアセトフェノン、3−クロロアセトフェノン、4−クロロアセトフェノン、2,4−ジクロロアセトフェノン、2,4,6−トリクロロアセトフェノンなどが挙げられる。これらは、単独で用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。電気めっき浴中に占める第1レベリング剤(D−1)の好ましい含有量(単独で含むときは単独の量であり、2種以上を含むときはこれらの合計量)は、0.001g/L〜0.3g/Lであり、より好ましくは0.01g/L〜0.25g/Lである。上記成分の含有量が少ないとその添加効果が十分でなく、一方、上記成分の含有量が多すぎると、めっき皮膜の平滑化を阻害するおそれがある。
第2レベリング剤(D−2)としては、アクリル酸、メタクリル酸、ピコリン酸、クロトン酸、3−クロロアクリル酸、3,3−ジメチルアクリル酸、2,3−ジメチルアクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、n−ブチルアクリラート、イソブチルアクリラート、2−エチルヘキシルアクリラート、エチルメタクリラート、n−ブチルメタクリラート、イソブチルメタクリラート、2−ヒドロキシエチルメタクリラート、2−ヒドロキシプロピルメタクリラート、2−ジメチルアミノエチルメタクリラート、メタクリル酸無水物、メチルメタクリル酸などが挙げられる。また、第2レベリング剤(D−2)には、α,β−不飽和カルボン酸のアミド(例えば、アクリルアミドなど)や、α,β−不飽和カルボン酸の塩(例えば、カリウム、ナトリウム、アンモニウムなどの塩)も含まれる。電気めっき浴中に占める第2レベリング剤(D−2)の好ましい含有量(単独で含むときは単独の量であり、2種以上を含むときはこれらの合計量)は、0.01g/L〜50g/Lであり、より好ましくは0.05g/L〜10g/Lである。上記成分の含有量が少ないとその添加効果が十分でなく、一方、上記成分の含有量が多すぎると、めっき皮膜の平滑化を阻害するおそれがある。
本発明の添加剤(E)は、錫又は錫めっき液に添加される各種添加剤である。その中で2種類の界面活性剤(C1, C2)とは別の界面活性剤、酸化防止剤及び炭素数1〜3のアルコールのうち、2つ以上を更に含むことが好ましい。
この場合の他の界面活性剤としては、通常のアニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤及び両性界面活性剤が挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレン(エチレンオキサイド:12モル含有)ノニルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン(エチレンオキサイド:12モル含有)ドデシルフェニルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、1−ナフトール−4−スルホン酸ナトリウム、2−ナフトール−3,6−ジスルホン酸ジナトリウム等のナフトールスルホン酸塩、ジイソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ジブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム等の(ポリ)アルキルナフタレンスルホン酸塩、ドデシル硫酸ナトリウム、オレイル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩等が挙げられる。
カチオン系界面活性剤としては、モノ〜トリアルキルアミン塩、ジメチルジアルキルアンモニウム塩、トリメチルアルキルアンモニウム塩、ドデシルトリメチルアンモニウム塩、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム塩、オクタデシルトリメチルアンモニウム塩、ドデシルジメチルアンモニウム塩、オクタデセニルジメチルエチルアンモニウム塩、ドデシルジメチルベンジルアンモニウム塩、ヘキサデシルジメチルベンジルアンモニウム塩、オクタデシルジメチルベンジルアンモニウム塩、トリメチルベンジルアンモニウム塩、トリエチルベンジルアンモニウム塩、ヘキサデシルピリジニウム塩、ドデシルピリジニウム塩、ドデシルピコリニウム塩、ドデシルイミダゾリニウム塩、オレイルイミダゾリニウム塩、オクタデシルアミンアセテート、ドデシルアミンアセテートなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、糖エステル、脂肪酸エステル、C1〜C25アルコキシルリン酸(塩)、ソルビタンエステル、シリコン系ポリオキシエチレンエーテル、シリコン系ポリオキシエチレンエステル、フッ素系ポリオキシエチレンエーテル、フッ素系ポリオキシエチレンエステル、エチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドとアルキルアミン又はジアミンとの縮合生成物の硫酸化あるいはスルホン化付加物、ポリオキシエチレンクミルフェニルエーテル(ただし、EO鎖は10〜14)などが挙げられる。
両性界面活性剤としては、ベタイン、カルボキシベタイン、イミダゾリニウムベタイン、スルホベタイン、アミノカルボン酸などが挙げられる。
上記酸化防止剤は、可溶性第一錫塩の第二錫塩への酸化を防止するために用いられる。酸化防止剤としては、次亜リン酸類を初め、アスコルビン酸又はその塩、フェノールスルホン酸(Na)、クレゾールスルホン酸(Na)、ハイドロキノンスルホン酸(Na)、ヒドロキノン、α又はβ−ナフトール、カテコール、レゾルシン、フロログルシン、ヒドラジン、フェノールスルホン酸、カテコールスルホン酸、ヒドロキシベンゼンスルホン酸、ナフトールスルホン酸、或いはこれらの塩などが挙げられる。
上記炭素数が1〜3のアルコールは、上記界面活性剤の溶解性を向上させるために用いられる。アルコールとしては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール等が挙げられる。アルコールは、1種単独で、又は2種以上を組合せて用いることができる。
本発明のノニオン系界面活性剤(C1及び又はC2)を単独で用いる場合には、ノニオン系界面活性剤(C1及び又はC2)のめっき液での含有量は0.5g/L〜50g/L、好ましくは1g/L〜5g/Lである。含有量が下限値未満では、Snイオンの供給過多によりデンドライトなどのめっき不良が発生する。また含有量が上限値を超えると、めっき対象表面にSnイオンが到達し難くなり、ビアフィリング性が劣る不具合がある。ノニオン系界面活性剤(C1)とノニオン系界面活性剤(C2)の両方を用いる場合には、ノニオン系界面活性剤(C1)の含有量とノニオン系界面活性剤(C2)の含有量の合算が、上記範囲内となるようにするとよい。
また、上記所定の可溶性金属塩(A)は単用又は併用でき、めっき液中での含有量は30g/L〜100g/L、好ましくは40g/L〜60g/Lである。含有量が適正範囲より少ないと生産性が落ち、含有量が多くなるとめっき液のコストが上昇してしまう。
無機酸、有機酸又はその塩(B)は単用又は併用でき、めっき液中での含有量は80〜300g/L、好ましくは100〜200g/Lである。含有量が適正範囲より少ないと導電率が低く電圧が上昇し、含有量が多くなるとめっき液の粘度が上昇しめっき液の撹拌速度が低下してしまう。
一方、本発明の電気めっき液の液温は一般に70℃以下、好ましくは10℃〜40℃である。電気めっきによるめっき膜形成時の電流密度は、0.1A/dm2以上100A/dm2以下の範囲、好ましくは0.5A/dm2以上20A/dm2以下の範囲である。電流密度が低すぎると生産性が悪化し、高すぎるとバンプの高さ均一性が悪化してしまう。
本発明のノニオン系界面活性剤(C1及び/又はC2)を単独で、或いはノニオン系界面活性剤(C1)とノニオン系界面活性剤(C2)の双方を界面活性剤として含む錫又は錫合金のめっき液を被めっき物である回路基板に適用して、この回路基板に所定の金属皮膜を形成することができる。回路基板としては、プリント回路基板、フレキシブルプリント回路基板、半導体集積回路基板などが挙げられる。
次に本発明の実施例を比較例とともに詳しく説明する。以下に示す実施例1〜14のうち、実施例1〜3、5、7、11、13及び14は実施例ではなく、参考例である。
(実施例及び比較例で用いるノニオン系界面活性剤(C1))
実施例1〜8、13、14及び比較例1〜10において使用されるノニオン系界面活性剤(C1)であるポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンアルキルエーテルの縮合体又はポリオキシエチレンアルキルエーテル(C1-1〜C1-17)の各構造式(1)中のRの炭素数、ポリオキシエチレン(EO)基のmの数、ポリオキシプロピレン(PO)基のnの数をそれぞれ表1に示す。
(実施例及び比較例で用いるノニオン系界面活性剤(C2))
実施例1、2、9〜14及び比較例11〜16において使用されるノニオン系界面活性剤(C2)であるポリオキシプロピレンとポリオキシエチレンアルキルエーテルの縮合体(C2-1〜C2-10)の各構造式(1)中のRの炭素数、ポリオキシエチレン(EO)基のmの数、ポリオキシプロピレン(PO)基のnの数をそれぞれ表2に示す。なお、Rの炭素数、m、nの値数はH−NMRにより求めた。
(Snめっき液の建浴)
<実施例1>
メタンスルホン酸Sn水溶液に、遊離酸としてのメタンスルホン酸と、酸化防止剤としてヒドロキノンと、レベリング剤(D−1)として1−ナフトアルデヒドと、レベリング剤(D−2)としてメタクリル酸とを混合して、均一な溶液となった後、更に界面活性剤として上記No.C1-6のポリオキシエチレンアルキルエーテル(質量平均分子量:500、式(1)中のRの炭素数:13、ポリオキシエチレン(EO)基のmの数:6、ポリオキシプロピレン(PO)基のnの数:0)と、上記No.C2-2のポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンアルキルエーテルの縮合体(質量平均分子量:530、式(2)中のRの炭素数:9、ポリオキシエチレン(EO)基のmの数:6、ポリオキシプロピレン(PO)基のnの数:2)とを加えた。そして最後にイオン交換水を加えて、下記組成のSnめっき液を建浴した。なお、メタンスルホン酸Sn水溶液は、金属Sn板をメタンスルホン酸水溶液中で電解させることにより調製した。
(Snめっき液の組成)
メタンスルホン酸Sn(Sn2+として):50g/L
メタンスルホン酸カリウム(遊離酸として):100g/L
ノニオン系界面活性剤C1-6:2g/L
ノニオン系界面活性剤C2-2:2g/L
ヒドロキノン(酸化防止剤として):1g/L
1−ナフトアルデヒド(レベリング剤(D−1)として):0.1g/L
メタクリル酸(レベリング剤(D−2)として):2g/L
イオン交換水:残部
<実施例3〜5、7〜9、11、12、14及び比較例1、2、4、5、7、9、10、12、13、15、16>
実施例3〜5、7〜9、11、12、14及び比較例1、2、4、5、7、9、10、12、13、15、16では、ノニオン系界面活性剤(C1)及びノニオン系界面活性剤(C2)として、表1及び表2に示す性状の界面活性剤を用い、表4及び表5に示すように選定した。それ以外は、実施例1と同様にして、実施例3〜5、7〜9、11、12、14及び比較例1、2、4、5、7、9、10、12、13、15、16のSnめっき液を建浴した。
(SnAgめっき液の建浴)
<実施例2>
メタンスルホン酸Sn水溶液に、遊離酸としてのメタンスルホン酸と、酸化防止剤としてカテコールと、レベリング剤(D−1)としてベンズアルデヒドと、レベリング剤(D−2)としてメチルメタクリル酸とを混合して溶解させた後、更にメタンスルホン酸Ag液を加えて混合した。混合によって均一な溶液となった後、更に界面活性剤として、上記No.C1-6のポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンアルキルエーテルの縮合体(質量平均分子量:500、式(1)中のRの炭素数:13、ポリオキシエチレン(EO)基のmの数:6、ポリオキシプロピレン(PO)基のnの数:0)と、上記No.C2-3のポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンアルキルエーテルの縮合体(質量平均分子量:650、式(2)中のRの炭素数:13、ポリオキシエチレン(EO)基のmの数:8、ポリオキシプロピレン(PO)基のnの数:2)とを加えた。そして最後にイオン交換水を加えて、下記組成のSnAgめっき液を建浴した。なお、メタンスルホン酸Sn水溶液は、金属Sn板を、メタンスルホン酸Ag水溶液は、金属Ag板を、それぞれメタンスルホン酸水溶液中で電解させることにより調製した。
(SnAgめっき液の組成)
メタンスルホン酸Sn(Sn2+として):60g/L
メタンスルホン酸Ag(Ag+として):1.0g/L
メタンスルホン酸(遊離酸として):120g/L
ノニオン系界面活性剤C1-6:1g/L
ノニオン系界面活性剤C2-3:1g/L
カテコール(酸化防止剤として):1g/L
ベンズアルデヒド(レベリング剤(D−1)として):0.05g/L
メチルメタクリル酸(レベリング剤(D−2)として):3g/L
イオン交換水:残部
<実施例6、13及び比較例3、8、11>
実施例6、13及び比較例3、8、11では、ノニオン系界面活性剤(C1)及びノニオン系界面活性剤(C2)として、表1及び表2に示す性状の界面活性剤を用い、表3及び表4に示すように選定した。それ以外は、実施例2と同様にして、実施例6、13及び比較例3、8、11のSnAgめっき液を建浴した。
(SnCuめっき液の建浴)
<実施例10>
メタンスルホン酸Sn水溶液に、遊離酸としてのメタンスルホン酸と、酸化防止剤としてハイドロキノンスルホン酸カリウムと、レベリング剤(D−1)としてベンズアルデヒドと、レベリング剤(D−2)としてメチルメタクリル酸とを混合して溶解させた後、更にメタンスルホン酸Cu液を加えて混合した。混合によって均一な溶液となった後、更に界面活性剤として上記No.C2-4のポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンの縮合体(質量平均分子量:700、式(2)中のRの炭素数:9、ポリオキシエチレン(EO)基のmの数:8、ポリオキシプロピレン(PO)基のnの数:3)を加えた。そして最後にイオン交換水を加えて、下記組成のSnCuめっき液を建浴した。なお、メタンスルホン酸Sn水溶液は、金属Sn板を、メタンスルホン酸Cu水溶液は、金属Cu板を、それぞれメタンスルホン酸水溶液中で電解させることにより調製した。
(SnCuめっき液の組成)
メタンスルホン酸Sn(Sn2+として):80g/L
メタンスルホン酸Cu(Cu2+として):0.5g/L
メタンスルホン酸(遊離酸として):150g/L
ノニオン系界面活性剤C2-4:5g/L
ハイドロキノンスルホン酸カリウム(酸化防止剤として):1g/L
ベンズアルデヒド(レベリング剤(D−1)として):0.2g/L
メチルメタクリル酸(レベリング剤(D−2)として):5g/L
イオン交換水:残部
<比較例6、14>
比較例6、14では、界面活性剤として、表2に示す性状の界面活性剤を用い、表4に示すように選定した。それ以外は、実施例10と同様にして、比較例6、14のSnCuめっき液を建浴した。
<比較試験及び評価>
実施例1〜14及び比較例1〜16の30種類の建浴しためっき液を用いて、バンプを形成した。バンプを形成するまでのビア内の錫又は錫合金めっき堆積層のビアフィリング性と、バンプ形成後のバンプの外観と、バンプの高さばらつき(均一性)を評価した。その結果を表3及び表4に示す。
(1)ビア内の錫又は錫合金めっき堆積層のビアフィリング性
レーザー顕微鏡を用いて、ビア内の錫又は錫合金めっき堆積層を観察し、めっき堆積層の最も高い点から最も低い点までの高さの差を測定した。高さの差が5μmを超えた場合を「不良」とし、高さの差が5μm以下の場合を「良好」と判断し、表3及び表4の「ビアフィリング性」の欄に示した。
(2)ビア内の錫又は錫合金めっき堆積層の外観
レーザー顕微鏡を用いて、ビア内の錫又は錫合金めっき堆積層を観察し、表面粗さRaを測定した。めっき堆積層の表面粗さRaが2μmを超えた場合を「不良」とし、2μm以下の場合を「良好」と判断し、表3及び表4の「めっき堆積層の外観」の欄に示した。
(3)バンプ高さのばらつき
基板のバンプの高さを、自動外観検査装置を用いて測定した。測定したバンプ高さから、高さばらつきを算出した。高さばらつきが3以下である場合を「均一」とし、高さばらつきが3を超える場合を「不均一」と判断し、その結果を表3及び表4の「バンプの高さばらつき」の欄に示した。
(4)ボイドの発生し易さ
180μm、250μm、360μmの各ピッチ間隔で配列されかつ直径が70μm、90μm、120μmであるバンプ(計2000個)について、透過X線像を撮影した。撮影した画像を目視で観察し、バンプの大きさに対して1%以上の大きさのボイドが1つ以上見られた場合を「NG」とし、ボイドが見られない場合を「OK」とした。その結果を表3及び表4の「ボイド」の欄に示す。
表4から明らかなように、比較例1では、EO基の数mが2と少なすぎたため、めっき堆積層の外観が不良であり、またビアフィリング性も不良であった。更にバンプの高さばらつきが5.3と大きく、ボイドの発生が見られNGであった。
比較例2では、Rの炭素数が16と多すぎ、かつEO基の数mが3で少なすぎたため、ビアフィリング性が不良であり、まためっき堆積層の外観も不良であった。更にバンプの高さばらつきが8.1と大きく、ボイドの発生が見られNGであった。
比較例3では、EO基の数mが4と少なすぎたため、めっき堆積層の外観が不良であり、またビアフィリング性も不良であった。更にボイドの発生は見られずOKであったが、バンプの高さばらつきが4.3と大きかった。
比較例4では、Rの炭素数が6と少なすぎたため、めっき堆積層の外観が不良であり、またビアフィリング性も不良であった。更にバンプの高さばらつきが3.1と大きく、ボイドの発生が見られNGであった。
比較例5及び11では、それぞれRの炭素数が16と多すぎたため、ともにビアフィリング性が不良であり、まためっき堆積層の外観も不良であった。更にともにボイドの発生は見られずOKであったが、バンプの高さばらつきが3.2及び4.1と大きかった。
比較例6及び12では、それぞれEO基の数mが13と多すぎたため、ともにビアフィリング性は良好であったが、めっき堆積層の外観が不良であった。更にバンプの高さばらつきが4.5及び3.3と大きく、ともにボイドの発生が見られNGであった。
比較例7及び13では、それぞれRの炭素数が16と多すぎ、かつEO基の数mも15と多すぎたため、ともにビアフィリング性が不良であり、まためっき堆積層の外観も不良であった。更にバンプの高さばらつきが6.7及び7.5と大きく、ともにボイドの発生が見られNGであった。
比較例8及び14では、それぞれEO基の数mが15と多すぎ、かつPO基の数nも4と多すぎたため、ともにめっき堆積層の外観が不良であり、またビアフィリング性も不良であった。更にバンプの高さばらつきが8.4及び9.8と大きく、ともにボイドの発生が見られNGであった。
比較例9及び15では、それぞれRの炭素数が16と多すぎ、かつPO基の数mが4と多すぎたため、ともにビアフィリング性が不良であり、まためっき堆積層の外観も不良であった。更にバンプの高さばらつきが11.4及び13.4と大きく、ともにボイドの発生が見られNGであった。
比較例10及び16では、それぞれPO基の数mが4と多すぎたため、ともにビアフィリング性が不良であり、まためっき堆積層の外観も不良であった。更にバンプの高さばらつきが9.7及び10.1と大きく、ともにボイドの発生が見られNGであった。
これに対して、実施例4、6、8では、それぞれRの炭素数が7〜13の範囲内にあり、EO基の数mが〜11の範囲内にあり、かつPO基の数nも1〜3の範囲内にあった。また実施例9、10、12では、それぞれRの炭素数が〜13の範囲内にあり、EO基の数mが6〜8の範囲内にあり、かつPO基の数nも〜3の範囲内にあった。このため、すべてビアフィリング性が良好であり、まためっき堆積層の外観も良好であった。更にバンプの高さばらつきが1.2〜2.6の範囲にあり小さく、すべてボイドの発生が見られずOKであった。
本発明の錫又は錫合金めっき液は、プリント回路基板、フレキシブルプリント回路基板、半導体集積回路などの回路基板に利用することができる。
1 基板
2 ソルダーレジスト層
3 銅シード層
4 ドライフィルムレジスト層
6 ビア
7 錫めっき堆積層(錫めっき皮膜)
8 錫バンプ

Claims (4)

  1. (A)少なくとも第一錫塩を含む可溶性塩と、
    (B)有機酸及び無機酸から選ばれた酸又はその塩と、
    (C)界面活性剤と、
    (D)レベリング剤と、
    (E)添加剤と
    を含み、複数種類のビア径を有するビアが存在する基板にめっきするための錫又は錫合金めっき液を用いて、前記基板上に錫又は錫合金めっき堆積層を形成する方法であって、
    前記界面活性剤が次の一般式(1)で表される化合物(C1)又は一般式(2)で表される化合物(C2)であることを特徴とする錫又は錫合金めっき堆積層の形成方法
    ただし、式(1)中、Rは炭素数7〜13のアルキル基、mは〜11、nは1〜3であり、mとnは異なる。
    ただし、式(2)中、Rは炭素数〜13のアルキル基、mは6〜8、nは〜3であり、mとnは異なる。
  2. 前記添加剤が、前記2種類の界面活性剤(C1, C2)とは別の界面活性剤、酸化防止剤及び炭素数1〜3のアルコールのうち、2つ以上を更に含む請求項1記載の錫又は錫合金めっき堆積層の形成方法
  3. 請求項1又は2記載の方法で形成された錫又は錫めっき堆積層に対しリフロー処理を行ってバンプを形成する方法。
  4. 請求項3記載の方法により形成されたバンプを用いて回路基板を製造する方法。
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