JP2021116461A - 錫又は錫合金めっき液 - Google Patents

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Abstract

【課題】バンプ径が異なるパターンでも、基板上のビアへのビアフィリング性に優れ、かつ形成されたバンプの高さが均一になる。【解決手段】錫又は錫合金めっき液は、(A)少なくとも第一錫塩を含む可溶性塩と、(B)有機酸及び無機酸から選ばれた酸又はその塩と、(C)界面活性剤と、(D−1)第1レベリング剤と、(D−2)第2レベリング剤とを含む。第1レベリング剤は次の式(1)で示される構造を含む。但し、式(1)中のR1はCnH(2n+1)(n=0〜6)であり、R2はOCmH(2m+1)(m=0〜3)又はHである。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体集積回路チップを回路基板に搭載する際に基板上に錫又は錫合金の突起電極となるバンプを製造するための錫又は錫合金のめっき液に関する。更に詳しくは、バンプ径が異なるパターンでも、基板上のビアへのビアフィリング性に優れ、かつ形成されたバンプの高さが均一になる錫又は錫合金めっき液に関するものである。
半導体集積回路チップ(以下、半導体チップという。)を搭載する回路基板では、軽薄短小に対応するため、パッケージ基板面積を、基板に搭載する半導体チップとほぼ等しい程度に小型化したCSP(Chip Size/scale Package)型の半導体装置が現在主として製造されている。この回路基板と半導体チップを接続するためには、基板側のビア胴体部であるビア開口部を錫又は錫合金で充填して突起状の金属端子の突起電極であるバンプを形成し、このバンプに半導体チップを装填している。
従来、この錫又は錫合金材料の充填によりバンプを形成するには、錫系はんだペーストなどの導電性ペーストや錫系はんだボールをビア胴体部に充填するか、或いは錫又は錫合金のめっき液を用いて電気めっき法でビア内に錫めっき堆積層を形成した後、熱処理によって導電性ペースト、はんだボール又は錫めっき堆積層を溶融させている。
電気めっき法でバンプを形成する一般的な方法を図1を参照して説明する。図1(a)に示すように、配線などが施された基板1の表面に開口部を有するソルダーレジストパターンを形成する。次いで、ソルダーレジスト層2の表面に無電解めっきを行い、給電のための銅シード層3を形成する。次に、銅シード層3の表面にドライフィルムレジスト層4を形成し、ソルダーレジスト層2の開口部と接続するように、開口部を有するドライフィルムレジストパターンを形成する。そして、上記銅シード層3を通じて給電することにより、ドライフィルムレジストパターンのビア6の内部に電気錫めっきを行い、銅シード層3の上のビア6内に錫めっき堆積層7(錫めっき皮膜)を形成する。更に、ドライフィルムレジスト層と銅シード層を順次除去した後、残った錫めっき堆積層をリフロー処理により溶融し、図1(b)に示すように、錫バンプ8を形成する。
これまで、電気めっき法を用いて錫又は錫合金バンプを形成するに際しては、錫又は錫合金めっき液の含有成分を変えることにより、基板上のビアへのビアフィリング性やバンプ内のボイドの抑制に関する改善がなされてきた(例えば、特許文献1(請求項2、段落[0020])、特許文献2(請求項1、段落[0011]、[0012])、特許文献3(請求項1、段落[0019])、特許文献4(請求項1、段落[0019])参照。)。
特許文献1には、特定のα,β−不飽和アルデヒド又は特定のα,β−不飽和ケトンの化合物を含む錫又は錫合金めっき液が開示されている。この特許文献1には、このめっき液はビアフィル効果が高く、このめっき液を用いると、凹部に選択的に錫めっきが堆積するため、実質的に空隙を有しない錫めっき堆積物が得られること、形成された錫めっき皮膜表面にヤケや異常析出が生じないため、はんだ付け性や耐変色性等にすぐれた実用的で良好な外観を有する錫めっき皮膜が得られることが記載されている。
また特許文献2には、(a)カルボキシル基含有化合物と、(b)カルボニル基含有化合物とを含有し、成分(a)が1.3g/L以上及び成分(b)が0.3g/L以上であり、成分(a)に対する成分(b)のモル比が10以下である錫又は錫合金めっき液が開示されている。この特許文献2には、このめっき液は、ブラインドビア又はスルーホールを有する被めっき物に電気めっきすることにより、ブラインドビア又はスルーホールを信頼性が高く短時間で充填できること、及び半導体の3次元実装やプリント配線板におけるブラインドビア又はスルーホールの充填工程やシリコン貫通電極の形成に利用できることが記載されている。
また特許文献3には、(A)第一錫塩と、第一錫塩及び銀、銅、ビスマス、ニッケル、インジウム、金から選ばれた金属の塩の混合物とのいずれかよりなる可溶性塩と、(B)酸又はその塩と、(C)芳香族及び脂肪族アルデヒド、芳香族及び脂肪族ケトン、不飽和カルボン酸類、芳香族カルボン酸類よりなる群から選ばれた充填用有機化合物と、(D)ノニオン系界面活性剤とを含有する突起電極形成用の電気錫又は錫合金めっき液が開示されている。この特許文献3には、このめっき液は、錫系材料の析出を抑制する特定の化合物(C)に成分(D)を組み合わせて使用するため、ビア上部の析出を効果的に抑制し、錫系材料の析出をビア底部から優先的にビア上方に向けて進行させることができ、もってボイドの発生を防止しながら円滑にビア充填することができ、結果として、リフローし、或いはリフローせずに突起電極を良好に形成することができ、接合強度や電気特性に優れることが記載されている。
更に特許文献4には、無機酸及び有機酸、並びにその水溶性塩と、界面活性剤と、レベリング剤と、を含む錫又は錫合金めっき液が開示されている。ここで、界面活性剤は、ポリオキシアルキレンフェニルエーテル又はその塩、及びポリオキシアルキレン多環フェニルエーテル又はその塩よりなる群から選択される少なくとも一種の非イオン界面活性剤であり、ポリオキシアルキレンフェニルエーテルを構成するフェニル、及びポリオキシアルキレン多環フェニルエーテルを構成する多環フェニルは、炭素数1〜24のアルキル基、又はヒドロキシ基で置換されていてもよく、レベリング剤は、脂肪族アルデヒド、芳香族アルデヒド、脂肪族ケトン、及び芳香族ケトンよりなる群から選択される少なくとも一種と;α,β−不飽和カルボン酸若しくはそのアミド、又はこれらの塩である。この特許文献4には、特定の非イオン界面活性剤と特定の二種類のレベリング剤を含むため、リセス埋め性(ビアフィリング性)に優れており、かつ、ボイドの発生を抑制することができ、これにより、このめっき液を用いれば、リセス(凹部)が無く平滑で、しかもリフロー後のボイドも発生しない良好なバンプを提供できることが記載されている。
特許第6133056号公報 特許第6006683号公報 特開2016−074963号公報 特開2015−193916号公報
近年では、一つの回路基板上に、バンプ径やバンプピッチが異なる配線パターンが混在するようになってきている。そのような複雑な配線パターンにおいて、バンプ径やバンプピッチが異なる場合も全てのバンプを均一な高さで形成することが求められている。上記特許文献1〜4の錫又は錫合金めっき液によれば、バンプ内のボイドの発生が抑制され、基板上のビアに信頼性が高く短時間で充填でき、ビアフィリング性や外観に優れる特長がある。しかしながら、これらの文献における基板用めっき液は、バンプの高さ均一性を図ることをその課題としていない。
具体的には、図2に示すように、バンプ径が異なるパターンの場合、従来の錫又は錫合金めっき液を用いてめっきを行うと、小径若しくは大径のどちらかのビアフィリング性を良くすることは可能であるが、もう一方のビアフィリング性が低下する。即ち、小径及び大径のビアが両方存在する基板において、両方のビアに対して同時にめっきする場合、ビアフィリング性良く両方のビアにめっきすることが困難であった。このように、ビアフィリング性の異なるビアが存在している場合(図2(b))、リフロー後のバンプの高さばらつきが大きくなり、バンプの高さ均一性を図ることができない(図2(d))。よって、バンプの高さ均一性(図2(c))を図るには、図2(a)に示すように、小径及び大径の両方のビアへのビアフィリング性を良くする必要がある。
本発明の目的は、バンプ径が異なるパターンでも、基板上のビアへのビアフィリング性に優れ、かつ形成されたバンプの高さが均一になる錫又は錫合金めっき液を提供することにある。
本発明の第1の観点は、(A)少なくとも第一錫塩を含む可溶性塩と、(B)有機酸及び無機酸から選ばれた酸又はその塩と、(C)界面活性剤と、(D−1)第1レベリング剤と、(D−2)第2レベリング剤とを含む錫又は錫合金めっき液であって、第1レベリング剤が次の式(1)で示される構造を含むことを特徴とする。
Figure 2021116461
但し、式(1)中のR1はCn(2n+1)(n=0〜6)であり、R2はOCm(2m+1)(m=0〜3)又はHである。
本発明の第2の観点は、第1の観点に基づく発明であって、酸化防止剤及び炭素数1〜4のアルコールのいずれかを更に含むことを特徴とする。
本発明の第3の観点は、第1又は第2の観点の錫又は錫合金めっき液を用いて、基板上に錫又は錫合金めっき堆積層を形成した後、リフロー処理をしてバンプを形成する方法である。
本発明の第4の観点は、第3の観点の方法により形成されたバンプを用いて回路基板を製造する方法である。
本発明の第1の観点の錫又は錫合金めっき液では、第1レベリング剤が上記式(1)で示される構造を含むので、めっき皮膜を均一かつ緻密に形成するとともにめっき皮膜を平滑にして、ビアフィリング性を高め、ボイドの発生を抑制できる。これは、式(1)で示される化学構造式において、不飽和結合が含まれていることから、めっき皮膜表面に第1レベリング剤が吸着し、Snイオンの析出を抑制する効果が高くなっているためと推定される。このため、めっき時に、Snイオンの析出を抑制し、めっき対象表面に良好にめっきすることが可能になる。また、このめっき液によれば、バンプ径が異なるパターンの場合、バンプ径が大きくても或いは小さくても、分極抵抗が大きいため、基板上のビアへのビアフィリング性に優れ、かつ形成されたバンプの高さが均一になる。
本発明の第2の観点の錫又は錫合金めっき液では、酸化防止剤及び炭素数1〜4のアルコールのいずれかを更に含むことにより、次の効果を奏する。酸化防止剤を含むので、可溶性第一錫塩の第二錫塩への酸化を防止できる。また、炭素数1〜4のアルコールは、界面活性剤の溶解性を向上できるという効果を奏する。
本発明の第3の観点のバンプの形成方法では、上記錫又は錫合金めっき液を用いて、基板上に錫又は錫合金めっき堆積層を形成した後、リフロー処理をしてバンプを形成することにより、バンプ径が異なるパターンでも、高さが均一なバンプを形成することができる。
本発明の第4の観点の回路基板の製造方法では、第3の観点の方法により形成されたバンプを用いて回路基板を製造することにより、電気的な接続不良のない信頼性の高い半導体装置を作製することができる。
(a)は本発明のビア内にめっき堆積層が形成された断面構成図であり、(b)はドライフィルム及び銅シード層を剥離し、めっき堆積層を加熱した後の断面構成図である。 (a)はバンプ径(ビア径)が異なるパターンでめっき堆積層が均一に形成された例を示す断面構成図であり、(b)はバンプ径(ビア径)が異なるパターンでめっき堆積層が不均一に形成された例を示す断面構成図であり、(c)は(a)においてドライフィルム及び銅シード層を剥離し、めっき堆積層を加熱した後、形成されたバンプの高さが均一になった例を示す断面構成図であり、(d)は(b)においてドライフィルム及び銅シード層を剥離し、めっき堆積層を加熱した後、形成されたバンプの高さがばらついた例を示す断面構成図である。 (a)は本発明のビア内に電解錫めっき堆積層が形成された断面構成図であり、(b)はドライフィルム及び銅シード層を剥離し、電解錫めっき堆積層を加熱した後の断面構成図である。
次に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
本発明の錫又は錫合金めっき液は、(A)少なくとも第一錫塩を含む可溶性塩と、(B)有機酸及び無機酸から選ばれた酸又はその塩と、(C)界面活性剤と、(D−1)第1レベリング剤と、(D−2)第2レベリング剤とを含む。
上記可溶性塩(A)は、第一錫塩と、この第一錫塩及び銀、銅、ビスマス、ニッケル、アンチモン、インジウム、亜鉛からなる群から選ばれた金属の塩の混合物とのいずれかよりなる。
本発明の錫合金は、錫と、銀、銅、ビスマス、ニッケル、アンチモン、インジウム、亜鉛より選ばれた所定金属との合金であり、例えば、錫−銀合金、錫−銅合金、錫−ビスマス合金、錫−ニッケル合金、錫−アンチモン合金、錫−インジウム合金、錫−亜鉛合金の2元合金、錫−銅−ビスマス、錫−銅−銀合金などの3元合金が挙げられる。
従って、本発明の可溶性塩(A)はめっき液中でSn2+、Ag+、Cu+、Cu2+、Bi3+、Ni2+、Sb3+、In3+、Zn2+などの各種金属イオンを生成する任意の可溶性塩を意味し、例えば、当該金属の酸化物、ハロゲン化物、無機酸又は有機酸の当該金属塩などが挙げられる。
金属酸化物としては、酸化第一錫、酸化銅、酸化ニッケル、酸化ビスマス、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化亜鉛などが挙げられ、金属のハロゲン化物としては、塩化第一錫、塩化ビスマス、臭化ビスマス、塩化第一銅、塩化第二銅、塩化ニッケル、塩化アンチモン、塩化インジウム、塩化亜鉛などが挙げられる。
可溶性塩(A)としては、硫酸銅、硫酸第一錫、硫酸ビスマス、硫酸ニッケル、硫酸アンチモン、硝酸ビスマス、硝酸銀、硝酸銅、硝酸アンチモン、硝酸インジウム、硝酸ニッケル、硝酸亜鉛、酢酸銅、酢酸ニッケル、炭酸ニッケル、錫酸ナトリウム、ホウフッ化第一錫、メタンスルホン酸第一錫、メタンスルホン酸銀、メタンスルホン酸銅、メタンスルホン酸ビスマス、メタンスルホン酸ニッケル、メタスルホン酸インジウム、ビスメタンスルホン酸亜鉛、エタンスルホン酸第一錫、2−ヒドロキシプロパンスルホン酸ビスマスなどが挙げられる。
本発明の酸又はその塩(B)は、有機酸及び無機酸、或いはその塩から選択される。上記有機酸には、アルカンスルホン酸、アルカノールスルホン酸、芳香族スルホン酸等の有機スルホン酸、或いは脂肪族カルボン酸などが挙げられ、無機酸には、ホウフッ化水素酸、ケイフッ化水素酸、スルファミン酸、塩酸、硫酸、硝酸、過塩素酸などが挙げられる。その塩は、アルカリ金属の塩、アルカリ土類金属の塩、アンモニウム塩、アミン塩、スルホン酸塩などである。当該成分(B)は、金属塩の溶解性や排水処理の容易性の観点から有機スルホン酸が好ましい。
上記アルカンスルホン酸としては、化学式Cr(2r+1)SO3H(例えば、r=1〜5、好ましくは1〜3)で示されるものが使用でき、具体的には、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1―プロパンスルホン酸、2―プロパンスルホン酸、1―ブタンスルホン酸、2―ブタンスルホン酸、ペンタンスルホン酸などの他、ヘキサンスルホン酸、デカンスルホン酸、ドデカンスルホン酸などが挙げられる。
上記アルカノールスルホン酸としては、化学式Cs(2s+1)−CH(OH)−Ct2t−SO3H(例えば、s=0〜6、t=1〜5)で示されるものが使用でき、具体的には、2―ヒドロキシエタン―1―スルホン酸、2―ヒドロキシプロパン―1―スルホン酸、2―ヒドロキシブタン―1―スルホン酸、2―ヒドロキシペンタン―1―スルホン酸などの外、1―ヒドロキシプロパン―2―スルホン酸、3―ヒドロキシプロパン―1―スルホン酸、4―ヒドロキシブタン―1―スルホン酸、2―ヒドロキシヘキサン―1―スルホン酸、2―ヒドロキシデカン―1―スルホン酸、2―ヒドロキシドデカン―1―スルホン酸などが挙げられる。
上記芳香族スルホン酸は、基本的にはベンゼンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸、フェノールスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸などであって、具体的には、1−ナフタレンスルホン酸、2―ナフタレンスルホン酸、トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、p―フェノールスルホン酸、クレゾールスルホン酸、スルホサリチル酸、ニトロベンゼンスルホン酸、スルホ安息香酸、ジフェニルアミン―4―スルホン酸などが挙げられる。
上記脂肪族カルボン酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、クエン酸、酒石酸、グルコン酸、スルホコハク酸、トリフルオロ酢酸などが挙げられる。
上記界面活性剤(C)としては、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤及び両性界面活性剤が挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレン(エチレンオキサイド:12モル含有)ノニルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン(エチレンオキサイド:12モル含有)ドデシルフェニルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、1−ナフトール−4−スルホン酸ナトリウム、2−ナフトール−3,6−ジスルホン酸ジナトリウム等のナフトールスルホン酸塩、ジイソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ジブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム等の(ポリ)アルキルナフタレンスルホン酸塩、ドデシル硫酸ナトリウム、オレイル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩等が挙げられる。
カチオン系界面活性剤としては、モノ〜トリアルキルアミン塩、ジメチルジアルキルアンモニウム塩、トリメチルアルキルアンモニウム塩、ドデシルトリメチルアンモニウム塩、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム塩、オクタデシルトリメチルアンモニウム塩、ドデシルジメチルアンモニウム塩、オクタデセニルジメチルエチルアンモニウム塩、ドデシルジメチルベンジルアンモニウム塩、ヘキサデシルジメチルベンジルアンモニウム塩、オクタデシルジメチルベンジルアンモニウム塩、トリメチルベンジルアンモニウム塩、トリエチルベンジルアンモニウム塩、ヘキサデシルピリジニウム塩、ドデシルピリジニウム塩、ドデシルピコリニウム塩、ドデシルイミダゾリニウム塩、オレイルイミダゾリニウム塩、オクタデシルアミンアセテート、ドデシルアミンアセテートなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、糖エステル、脂肪酸エステル、C1〜C25アルコキシルリン酸(塩)、ソルビタンエステル、C1〜C22脂肪族アミドなどにエチレンオキシド(EO)及び/又はプロピレンオキシド(PO)を2〜300モル付加縮合させたもの、シリコン系ポリオキシエチレンエーテル、シリコン系ポリオキシエチレンエステル、フッ素系ポリオキシエチレンエーテル、フッ素系ポリオキシエチレンエステル、エチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドとアルキルアミン又はジアミンとの縮合生成物の硫酸化あるいはスルホン化付加物などが挙げられる。
両性界面活性剤としては、ベタイン、カルボキシベタイン、イミダゾリニウムベタイン、スルホベタイン、アミノカルボン酸などが挙げられる。
なお、これらの界面活性剤を2種類以上混合して使用することも可能である。
本発明の第1レベリング剤(D−1)及び第2レベリング剤(D−2)は、めっき皮膜を均一かつ緻密に形成するとともにめっき皮膜を平滑にして、ビアフィリング性を高め、ボイドの発生を抑制するために用いられる。第1レベリング剤(D−1)は、次の式(1)で示される構造を含む。
Figure 2021116461
但し、上記式(1)中、R1はCn(2n+1)(n=0〜6)であり、R2はOCm(2m+1)(m=0〜3)又はHである。ここで、nが7以上であるか、mが4以上であると、水に溶け難いためめっき液を調製し難くなり、アルコールを増量して各成分を溶かしても成膜後の外観が悪くなる。なお、上記式(1)で示される構造の化合物を2種以上混合して使用することも可能である。
上記式(1)で示される第1レベリング剤の具体的な化学構造式としては、次の式(2)〜式(5)で示されるものが挙げられる。なお、式(2)で示される第1レベリング剤(trans-Cinnamaldehyde)は、nが0即ちR1がHであり、R2がHである。また、式(3)で示される第1レベリング剤(α-Methylcinnamaldehyde)は、nが1即ちR1がCH3であり、R2がHである。また、式(4)で示される第1レベリング剤(α-Hexylcinnamaldehyde)は、nが6即ちR1が(CH25CH3であり、R2がHである。更に、式(5)で示される第1レベリング剤((E)-4-Methoxycinnamaldehyde)は、nが0即ちR1がHであり、mが1即ちR2がOCH3である。
Figure 2021116461
なお、第1レベリング剤(D−1)には、上記式(1)で示される化合物以外に以下の化合物を混合してもよい。例えば、アルデヒドやケトンを含むカルボニル化合物が挙げられる。具体的には、次のものが例示される。脂肪族アルデヒドとしては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アリルアルデヒドなどが挙げられる。また、芳香族アルデヒドとしては、ベンズアルデヒド、2−クロロベンズアルデヒド、3−クロロベンズアルデヒド、4−クロロベンズアルデヒド、2,4−ジクロロベンズアルデヒド、2,6−ジクロロベンズアルデヒド、2,4,6−トリクロロベンズアルデヒド、1−ナフトアルデヒド、2−ナフトアルデヒド、2−ヒドロキシベンズアルデヒド、3−ヒドロキシベンズアルデヒド、4−ヒドロキシベンズアルデヒド、2−メチルベンズアルデヒド、3−メチルベンズアルデヒド、4−メチルベンズアルデヒド、m−アニスアルデヒド、o−アニスアルデヒド、p−アニスアルデヒドなどが挙げられる。また、脂肪族ケトンとしては、アセチルアセトンなどが挙げられる。更に、芳香族ケトンとしては、ベンジリデンアセトン(ベンザルアセトンと同義)、2−クロロアセトフェノン、3−クロロアセトフェノン、4−クロロアセトフェノン、2,4−ジクロロアセトフェノン、2,4,6−トリクロロアセトフェノンなどが挙げられる。
第2レベリング剤(D−2)としては、アクリル酸、メタクリル酸、ピコリン酸、クロトン酸、3−クロロアクリル酸、3,3−ジメチルアクリル酸、2,3−ジメチルアクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、n−ブチルアクリラート、イソブチルアクリラート、2−エチルヘキシルアクリラート、エチルメタクリラート、n−ブチルメタクリラート、イソブチルメタクリラート、2−ヒドロキシエチルメタクリラート、2−ヒドロキシプロピルメタクリラート、2−ジメチルアミノエチルメタクリラート、メタクリル酸無水物、メチルメタクリル酸などが挙げられる。また、第2レベリング剤(D−2)には、α,β−不飽和カルボン酸のアミド(例えば、アクリルアミドなど)や、α,β−不飽和カルボン酸の塩(例えば、カリウム、ナトリウム、アンモニウムなどの塩)も含まれる。なお、これらの第2レベリング剤を2種類以上混合して使用することも可能である。
上記所定の可溶性金属塩(A)は単用又は併用でき、めっき液中での含有量は15g/L〜100g/L、好ましくは20g/L〜50g/Lである。含有量が適正範囲より少ないと生産性が低下するおそれがあり、含有量が多くなるとめっき液のコストが上昇してしまうおそれがある。
無機酸、有機酸又はその塩(B)は単用又は併用でき、めっき液中での含有量は80g/L〜300g/L、好ましくは100g/L〜200g/Lである。含有量が適正範囲より少ないと導電率が低く電圧が上昇するおそれがあり、含有量が多くなるとめっき液の粘度が上昇しめっき液の撹拌速度が低下してしまうおそれがある。
界面活性剤(C)のめっき液中における含有量は0.5g/L〜50g/L、好ましくは2g/L〜20g/Lである。含有量が下限値未満及び上限値を超える場合では、Snイオンの供給過多により、デンドライトなどの電解めっき不良が発生するおそれがある。
めっき液中に占める第1レベリング剤(D−1)の含有量(単独で含むときは単独の量であり、2種以上を含むときはこれらの合計量である。)は、0.001g/L〜0.3g/Lとすることができ、好ましくは0.01g/L〜0.25g/Lとするとよい。上記成分の含有量が少ないとその添加効果が十分でなく、一方、上記成分の含有量が多すぎると、めっき皮膜の平滑化を阻害するおそれがある。また、めっき液中に占める第2レベリング剤(D−2)の好ましい含有量(単独で含むときは単独の量であり、2種以上を含むときはこれらの合計量)は、0.01g/L〜50g/Lであり、好ましくは0.05g/L〜10g/Lである。上記成分の含有量が少ないとその添加効果が十分でなく、一方、上記成分の含有量が多すぎると、めっき皮膜の平滑化を阻害するおそれがある。
本発明の錫又は錫合金めっき液には、酸化防止剤(E)及び炭素数1〜4のアルコール(F)のいずれかを更に含むことが好ましい。
上記酸化防止剤(E)は、可溶性第一錫塩の第二錫塩への酸化を防止するために用いられる。酸化防止剤としては、次亜リン酸類を初め、アスコルビン酸又はその塩、フェノールスルホン酸(Na)、クレゾールスルホン酸(Na)、ハイドロキノンスルホン酸(Na)、ヒドロキノン、α又はβ−ナフトール、カテコール、レゾルシン、フロログルシン、ヒドラジン、フェノールスルホン酸、カテコールスルホン酸、ヒドロキシベンゼンスルホン酸、ナフトールスルホン酸、或いはこれらの塩などが挙げられる。酸化防止剤のめっき液中での含有量は、0.05g/L〜10g/Lとすることができ、好ましくは0.1g/L〜0.5g/Lとするとよい。
炭素数1〜4のアルコール(F)としては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、2−ブタノール等が挙げられる。また、アルコール(F)は、1種単独で、又は2種以上を組合せて用いることができる。なお、炭素数5以上のアルコールを用いると、電解めっき液に溶解し難くなるため、炭素数1〜4のアルコールを用いることが好ましい。炭素数1〜4のアルコールのめっき液中での含有量は、5g/L〜100g/Lとすることができ、好ましくは10g/L〜30g/Lとするとよい。
次に本発明のめっき液を用いてバンプを形成する方法を説明する。先ず、図1(a)に示すように、配線などが施された基板1の表面に開口部を有するソルダーレジスト層2を形成し、このソルダーレジスト層2の表面に給電のための銅シード層3を無電解めっきにより形成し、この銅シード層3の表面にドライフィルムレジスト層4を形成した後、ソルダーレジスト層2の開口部と接続するように、開口部を有するドライフィルムレジストパターンを形成する。次に、上記銅シード層3を通じて給電することにより、ドライフィルムレジストパターンのビア6の内部に電気錫めっきを行い、銅シード層3の上のビア6内に錫めっき堆積層7(錫めっき皮膜)を形成する。ここで、電気錫めっき液のめっき膜形成時の液温は一般に70℃以下、好ましくは10〜40℃である。また、電気錫めっきによるめっき膜形成時の電流密度は、0.1A/dm2以上100A/dm2以下の範囲、好ましくは0.5A/dm2以上20A/dm2以下の範囲である。電流密度が低すぎると生産性が悪化するおそれがあり、高すぎるとめっき堆積層の外観が悪化してしまうおそれがある。更に、ドライフィルムレジスト層4と銅シード層3を順次除去した後、残った錫めっき堆積層7をリフロー処理により溶融し、図1(b)に示すように、錫バンプ8を形成する。この方法でバンプを形成すると、本発明のめっき液を用いることで、錫めっき堆積層7を均一かつ緻密に形成するとともに錫めっき堆積層7を平滑にして、ビアフィリング性を高め、ボイドの発生を抑制できる。
次に、本発明のめっき液を用いて、上記とは異なる方法でバンプを形成する方法を図3に基づいて説明する。先ず、図3(a)に示すように、配線などが施された基板11の表面に開口部を有するソルダーレジスト層12を形成し、このソルダーレジスト層12の表面に、給電のために、無電解めっきにより銅シード層を形成する。次に、この銅シード層を通じて給電することにより、ソルダーレジスト層12のビア内部に電気銅めっきを行い、銅めっき層13を形成する。その後、この銅めっき層13の表面及びソルダーレジスト層12の表面を平坦化する。次いで、ソルダーレジスト層12及び銅めっき層13の表面に給電のための無電解銅シード層14を形成し、この無電解銅シード層14の表面に開口部を有するドライフィルムレジストパターンを形成する。次に、上記無電解銅シード層14を通じて給電することにより、ドライフィルムレジストパターンのビア16の内底部にニッケルめっき層17を形成した後に、このニッケルめっき層17上に錫めっき堆積層18(錫めっき皮膜)を形成する。更に、ドライフィルムレジスト層15と無電解銅シード層14を順次除去した後、残った錫めっき堆積層18をリフロー処理により溶融し、図3(b)に示すように、錫バンプ19を形成する。この方法でバンプを形成しても、本発明のめっき液を用いることで、錫めっき堆積層18を均一かつ緻密に形成するとともに錫めっき堆積層18を平滑にして、ビアフィリング性を高め、ボイドの発生を抑制できる。
本発明の錫又は錫合金のめっき液を被めっき物である回路基板に適用して、この回路基板に所定の金属皮膜を形成することができる。回路基板としては、プリント回路基板、フレキシブルプリント回路基板、半導体集積回路基板などが挙げられる。
本発明の錫又は錫合金のめっき液は、複数種類のビア径を有するビアが存在する基板上に、錫又は錫合金めっき堆積層を形成するために好適に用いることができる。この場合、錫又は錫合金めっき堆積層を均一かつ緻密に形成するとともに、錫又は錫合金めっき堆積層を平滑にして、ビアフィリング性を高め、ボイドの発生を抑制できる。そして、この錫又は錫合金めっき堆積層をリフローすることにより得られるバンプの高さ均一性を向上させることができる。
次に本発明の実施例を比較例とともに詳しく説明する。
<実施例1>
(Snめっき液の建浴)
メタンスルホン酸Sn水溶液に、遊離酸としてのメタンスルホン酸カリウムと、酸化防止剤としてヒドロキノンと、第1レベリング剤として上記式(2)で示される化合物(trans-Cinnamaldehyde)と、第2レベリング剤としてメタクリル酸とを混合して、均一な溶液となった後、更に界面活性剤としてアニオン系界面活性剤を加えた。そして最後にイオン交換水を加えて、下記組成のSnめっき液を建浴した。なお、メタンスルホン酸Sn水溶液は、金属Sn板をメタンスルホン酸水溶液中で電解させることにより調製した。
(Snめっき液の組成)
メタンスルホン酸Sn(Sn2+として):50g/L
メタンスルホン酸カリウム(遊離酸として):100g/L
アニオン系界面活性剤(ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩):20g/L
ヒドロキノン(酸化防止剤(G)として):1g/L
上記式(2)で示される化合物(式(1)中のn=0、R2=H:trans-Cinnamaldehyde)(第1レベリング剤(D−1)として):0.2g/L
メタクリル酸(第2レベリング剤(D−2)として):4g/L
イソプロパノール:20g/L
イオン交換水:残部
<実施例2〜15、比較例1〜7>
実施例2〜15及び比較例1〜2では、第1レベリング剤(D−1)として、式(1)中のn及びR2を変更した。なお、表1のR2の欄において、「数字」が記載されている場合は、式(1)中のOCm(2m+1)のmの数を示し、「H」と記載されている場合には、R2がHであることを示す。また、比較例3〜7では、第1レベリング剤(D−1)として、表1に記載した通り、次の式(6)〜式(10)の化学構造式で示される化合物を用いた。更に、第2レベリング剤を表1の通りとした。それ以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜15及び比較例1〜7のSnめっき液を建浴した。なお、実施例9及び比較例5では、Sn以外の金属としてAgを含み(Ag+として1.0g/L)、実施例3及び比較例6では、Sn以外の金属としてCuを含む(Cu2+として0.5g/L)。
Figure 2021116461
<比較試験1及び評価>
実施例1〜15及び比較例1〜7の22種類の建浴しためっき液を用いて、バンプ径の異なるパターンを有する基板に、電流密度2ASDの条件でめっきを行い、ビア内に錫又は錫合金めっき堆積層を形成した。そして、リフロー装置を用いて280℃まで加熱し、めっき堆積層を溶融させてバンプを形成した。
なお、後述する「ビア内の錫又は錫合金めっき堆積層のビアフィリング性」及び「ビア内の錫又は錫合金めっき堆積層の外観」はリフロー前のめっき堆積層について測定しており、「バンプ高さのばらつき」及び「ボイドの発生し易さ」は、めっき堆積層のリフロー後に形成されたバンプについて測定している。その結果を表1に示す。
(1)ビア内の錫又は錫合金めっき堆積層のビアフィリング性
レーザー顕微鏡を用い、100個のビア内の錫又は錫合金めっき堆積層を観察し、めっき堆積層の最も高い点から最も低い点までの高さの差を測定した。高さの差が5μmを超えたビアが1つでもあった場合を「不良」とし、それ以外の場合を「良好」と判断し、表1の「ビアフィリング性」の欄に示した。
(2)ビア内の錫又は錫合金めっきの堆積層の外観
レーザー顕微鏡を用いて、100個のビア内の錫又は錫合金めっき堆積層を観察し、表面粗さRaを測定した。めっき堆積層の表面粗さRaが2μmを超えたビアが1つでもあった場合を「不良」とし、それ以外の場合を「良好」と判断し、表1の「めっき堆積層の外観」の欄に示した。
(3)バンプ高さのばらつき
基板のバンプの高さを、自動外観検査装置を用いて測定した。バンプ高さは、ソルダーレジスト層の表面からバンプ頂点(最も高い箇所)までの距離とした。その結果を表1の「バンプの高さばらつきσ」の欄に示した。
(4)ボイドの発生し易さ
100μm、180μm、250μm、360μmの各ピッチ間隔で配列されかつ直径が40μm、70μm、90μm、120μmであるバンプ(計2000個)について、透過X線像を撮影した。撮影した画像を目視で観察し、バンプの大きさに対して1%以上の大きさのボイドを有するバンプが1つ以上見られた場合を「NG」とし、それ以外の場合を「OK」と判断し、その結果を表1の「ボイドの発生し易さ」の欄に示した。
Figure 2021116461
表1から明らかなように、式(1)のR2はHと適切な元素であるけれども、nが7と適切な範囲(n=0〜6)より大きい第1レベリング剤を用いた錫めっき液によりバンプを作製した比較例1では、バンプのフィリング性及び外観はいずれも不良であり、バンプの高さばらつきσは3.2と大きく、更にバンプにボイドが見られた。
また、式(1)のnは0と適切な範囲(n=0〜6)内であるけれども、R2=OCm(2m+1)のmが4と適切な範囲(m=0〜3)より大きい第1レベリング剤を用いた錫めっき液によりバンプを作製した比較例2では、バンプのフィリング性及び外観はいずれも不良であり、バンプの高さばらつきσは3.1と大きく、更にバンプにボイドが見られた。
これらに対し、式(1)のnが0〜6と適切な範囲(n=0〜6)内であり、R2がHと適切な元素であるか、或いはR2=OCm(2m+1)のmが0〜3と適切な範囲(m=0〜3)内である第1レベリング剤を用いた錫めっき液によりバンプを作製した実施例1、2、4〜8及び10では、バンプのフィリング性及び外観はいずれも良好であり、バンプの高さばらつきσは1.1〜2.8と小さく、更にバンプにボイドが見られなかった。
また、式(1)のnが2と適切な範囲(n=0〜6)内であり、R2がHと適切な元素である第1レベリング剤を用いた銅を含む錫合金めっき液によりバンプを作製した実施例3では、バンプのフィリング性及び外観はいずれも良好であり、バンプの高さばらつきσは2.4と小さく、更にバンプにボイドが見られなかった。
更に、式(1)のnが0と適切な範囲(n=0〜6)内であり、R2=OCm(2m+1)のmが2と適切な範囲(m=0〜3)内である第1レベリング剤を用いた銀を含む錫合金めっき液によりバンプを作製した実施例9では、バンプのフィリング性及び外観はいずれも良好であり、バンプの高さばらつきσは2.3と小さく、更にバンプにボイドが見られなかった。
一方、式(1)のnが0と適切な範囲(n=0〜6)内であり、R2がHと適切な元素であるけれども、式(1)の末端がOHであり具体的な化学構造式(6)で示される第1レベリング剤を用いた錫めっき液によりバンプを作製した比較例3では、バンプのフィリング性及び外観はいずれも不良であり、バンプの高さばらつきσは5.3と大きく、更にバンプにボイドが見られた。
また、式(1)のnが0と適切な範囲(n=0〜6)内であり、R2がHと適切な元素であるけれども、式(1)の末端がOCH3であり具体的な化学構造式(7)で示される第1レベリング剤を用いた錫めっき液によりバンプを作製した比較例4では、バンプのフィリング性及び外観はいずれも不良であり、バンプの高さばらつきσは4.0と大きく、更にバンプにボイドが見られた。
これらに対し、式(1)のnが0と適切な範囲(n=0〜6)内であり、R2がHと適切な元素であり、更に式(1)の末端がHである第1レベリング剤を用いた錫めっき液によりバンプを作製した実施例1では、バンプのフィリング性及び外観はいずれも良好であり、バンプの高さばらつきσは1.1と小さく、更にバンプにボイドが見られなかった。
また、第2レベリング剤として、アクリル酸、クロトン酸又はピコリン酸のいずれかを用いた実施例11〜14では、第2レベリング剤として、メタクリル酸を用いた実施例1〜10と同様に、バンプのフィリング性及び外観はいずれも良好であり、バンプの高さばらつきσは1.2〜1.9と小さく、更にバンプにボイドが見られなかった。
更に、式(1)のnが0と適切な範囲(n=0〜6)内であり、R2=OCm(2m+1)のmが0と適切な範囲(m=0〜3)内であり、更に式(1)の末端がHである第1レベリング剤を用いた錫めっき液によりバンプを作製した実施例15では、バンプのフィリング性及び外観はいずれも良好であり、バンプの高さばらつきσは1.6と小さく、更にバンプにボイドが見られなかった。
なお、ベンゼン環の1つのHをOR基のOCH3に置換し具体的な化学構造式(8)で示される第1レベリング剤を用いた銀を含む錫合金めっき液によりバンプを作製した比較例5では、バンプのフィリング性及び外観はいずれも不良であり、バンプの高さばらつきσは3.7と大きく、更にバンプにボイドが見られた。
また、ベンゼン環の2つのHをOR基のOH及びOCH3にそれぞれ置換し具体的な化学構造式(9)で示される第1レベリング剤を用いた銅を含む錫合金めっき液によりバンプを作製した比較例6では、バンプのフィリング性及び外観はいずれも不良であり、バンプの高さばらつきσは4.4と大きく、更にバンプにボイドが見られた。
更に、ベンゼン環の1つのHをOR基のOCH2CH3に置換し具体的な化学構造式(10)で示される第1レベリング剤を用いた錫めっき液によりバンプを作製した比較例7では、バンプのフィリング性及び外観はいずれも不良であり、バンプの高さばらつきσは4.3と大きく、更にバンプにボイドが見られた。
本発明の錫又は錫合金めっき液は、プリント回路基板、フレキシブルプリント回路基板、半導体集積回路などの回路基板に利用することができる。
1,11 基板
2,12 ソルダーレジスト層
3 銅シード層
4,15 ドライフィルムレジスト層
6,16 ビア
7,18 錫電解めっき堆積層(錫電解めっき皮膜)
8,19 錫バンプ
13 銅めっき層
14 無電解銅シード層
17 ニッケルめっき層

Claims (4)

  1. (A)少なくとも第一錫塩を含む可溶性塩と、
    (B)有機酸及び無機酸から選ばれた酸又はその塩と、
    (C)界面活性剤と、
    (D−1)第1レベリング剤と、
    (D−2)第2レベリング剤と
    を含む錫又は錫合金めっき液であって、
    前記第1レベリング剤が次の式(1)で示される構造を含むことを特徴とする錫又は錫合金めっき液。
    Figure 2021116461
    但し、式(1)中のR1はCn(2n+1)(n=0〜6)であり、R2はOCm(2m+1)(m=0〜3)又はHである。
  2. 酸化防止剤及び炭素数1〜4のアルコールのいずれかを更に含む請求項1記載の錫又は錫合金めっき液。
  3. 請求項1又は2記載の錫又は錫合金めっき液を用いて、基板上に錫又は錫合金めっき堆積層を形成した後、リフロー処理をしてバンプを形成する方法。
  4. 請求項3記載の方法により形成されたバンプを用いて回路基板を製造する方法。
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