JP6634959B2 - 応力分布測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、いわゆる熱弾性応力測定法によって、荷重が付加される被測定体の応力分布を測定する方法に関する。
従来、例えば、橋梁やクレーン等の構造物など、荷重が付加される被測定体の応力分布を非接触で測定する方法として、赤外線撮像装置(サーモグラフィ)を用いた熱弾性応力測定法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。熱弾性応力測定法は、被測定体が断熱的に弾性変形する際に温度変化が生じるという熱弾性効果を利用し、赤外線撮像装置を用いて被測定体を連続的に撮像することで被測定体の温度分布の時間的変化(所定時間内における温度分布の変化)を測定し、この測定した温度分布の時間的変化を被測定体の応力分布の時間的変化(所定時間内における温度分布の変化)に換算する方法である。
この熱弾性応力測定法を用いて被測定体の温度分布の時間的変化を測定する際、被測定体の周囲の熱(赤外線)が被測定体の表面で反射し、赤外線撮像装置で受光される場合がある。換言すれば、赤外線撮像装置を用いて測定した被測定体の温度分布の時間的変化に、熱弾性効果によって生じる温度変化(被測定体から放射される赤外線の強度変化)以外の要因で生じた温度変化が含まれる場合がある。熱弾性効果によって生じる温度変化は極微小であるため、被測定体表面における赤外線の反射率が大きければ、熱弾性効果によって生じる温度変化が被測定体表面における赤外線の反射強度の変化に埋もれてしまい、被測定体の応力分布の変化を精度良く算出できないおそれがある。
このため、熱弾性応力測定法を用いる際、被測定体の表面に黒色塗料を塗布し、被測定体表面における赤外線の反射率を低下させる(放射率を高める)方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、被測定体の用途によっては、被測定体の表面に黒色塗料を塗布して応力分布の測定を終了した後、被測定体の表面を元の状態に戻さなければならない場合がある。しかしながら、黒色塗料を速やかに除去できなかったり、時間をかけても完全に除去できない場合もあるため、被測定体の表面に黒色塗料を塗布することなく、非接触で精度良く応力分布を測定可能な方法が望まれている。
なお、特許文献3、4には、被測定体の正確な温度を測定するため、被測定体の表面に黒体テープを貼り付ける技術が提案されているものの、特許文献3、4に記載の技術は、熱弾性効果によって生じる極微小な温度変化を測定する熱弾性応力測定法を対象としたものではない。
特開2006−98283号公報 特開2015−1392号公報 特開2000−230914号公報 特開2001−281061号公報
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、被測定体の表面に黒色塗料を塗布することなく、非接触で実用可能な水準で応力分布を測定可能な方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明者らは、被測定体表面における赤外線の反射率を低下させる(放射率を高める)ために、従来のように被測定体表面に黒色塗料を塗布するのではなく、応力分布の測定を終了した後に被測定体の表面を元の状態に戻すことができるように、着脱自在の黒体テープを貼り付けることに着眼した。
一般に、黒色塗料の厚みは10μm程度であるのに対し、黒体テープの厚みは100〜200μm程度と大きいため、被測定体の温度に応じて放射される赤外線が黒体テープに吸収されて減衰し、赤外線撮像装置で受光される赤外線(すなわち、黒体テープを透過する赤外線)の強度が低下すると考えられる。前述のように、熱弾性効果によって生じる温度変化は極微小であるため、黒体テープにおける赤外線の吸収に起因して、熱弾性効果によって生じる温度変化(被測定体から放射される赤外線の強度変化)、ひいては被測定体の応力分布の変化を精度良く算出できないおそれがあると考えるのが一般的である。
また、赤外線撮像装置で測定することができる温度分布の変化が、実際には黒体テープの温度分布の変化である場合も考えられる。この場合、黒体テープの厚みに応じた熱容量の影響によって黒体テープが被測定体と同じ温度にならず、黒体テープの温度分布の変化を測定したのでは、被測定体の温度分布の変化、ひいては被測定体の応力分布の変化を精度良く算出できないおそれがあると考えられる。
さらには、黒体テープにおける赤外線の吸収及び黒体テープの熱容量の双方に起因して、被測定体の温度分布の変化、ひいては被測定体の応力分布の変化を精度良く算出できないおそれがあるとも考えられる。
しかしながら、本発明者らが鋭意検討した結果、黒体テープについての補正係数を予め算出しておき、熱弾性応力測定法によって算出した被測定体の応力分布の変化をこの補正係数を用いて補正すれば、十分に実用可能な水準で応力分布の変化を算出可能であることを知見した。
本発明は、上記の本発明者らの知見に基づき完成したものである。
すなわち、前記課題を解決するため、本発明は、荷重が付加される被測定体の表面に黒体テープを貼り付ける第1手順と、前記第1手順によって前記黒体テープが貼り付けられた前記被測定体の表面を赤外線撮像装置で撮像し、前記被測定体の温度分布の時間的変化を測定する第2手順と、前記第2手順によって測定した前記被測定体の温度分布の時間的変化と、温度の時間的変化(所定時間内の温度変化)及び応力の時間的変化(所定時間内の応力変化)の間の所定の関係式とに基づき、前記被測定体の応力分布の時間的変化を算出する第3手順と、前記黒体テープについて予め算出した補正係数を用いて、前記第3手順によって算出した前記被測定体の応力分布の時間的変化を補正する第4手順と、を含むことを特徴とする応力分布測定方法を提供する。
本発明に係る応力分布測定方法によれば、第1手順〜第3手順を実行することで、表面に黒体テープが貼り付けられた状態の被測定体の応力分布の時間的変化が、熱弾性応力測定法によって算出されることになる。すなわち、赤外線撮像装置で撮像した撮像画像を構成する画素毎に応力の時間的変化が算出されるが、撮像画像は2次元配列された画素から構成されているため、応力分布(2次元分布)の時間的変化が算出されることになる。なお、第3手順における所定の関係式としては、以下の式(A)を例示できる。
Δσ=−1/K・ΔT/T ・・・(A)
上記の式(A)において、ΔTは温度の時間的変化(所定時間内の温度変化)を、Δσは応力の時間的変化(所定時間内の応力変化)を、Tは被測定体の温度を、Kは熱弾性係数を意味する。熱弾性係数Kは被測定体の材質によって決まる物性値であり、例えば被測定体が鉄鋼材料から形成されている場合、K=3.5×10−12[Pa−1]となる。
そして、本発明に係る応力測定方法によれば、第4手順を実行することで、予め算出した補正係数を用いて、被測定体の応力分布の時間的変化が補正される。すなわち、赤外線撮像装置で撮像した撮像画像を構成する画素毎に算出された応力の時間的変化を、例えば補正係数でそれぞれ除算することで、被測定体の応力分布の時間的変化が補正されることになる。
本発明に係る応力分布測定方法によれば、被測定体の表面に黒色塗料を塗布することなく、非接触で実用可能な水準で応力分布の時間的変化を測定可能である。なお、応力分布の初期値を把握していれば(実際に応力分布を測定して把握している場合のみならず、想定可能な場合も含む)、この初期値に応力分布の時間的変化を加算することで、所定時間経過後の応力分布の絶対値も測定可能である。応力分布の初期値がゼロである場合、応力分布の時間的変化自体が所定時間経過後の応力分布の絶対値に相当する。本発明でいう「応力分布の測定」とは、応力分布の時間的変化のみを測定する場合と、所定時間経過後の応力分布の絶対値をも測定する場合との双方を含む概念である。
本発明において、被測定体の表面に貼り付ける黒体テープの厚みが変化すれば、黒体テープにおける赤外線の吸収量(黒体テープに対する赤外線の透過量)も変化すると考えられる。
このため、好ましくは、前記第4手順で用いる補正係数は、前記黒体テープの厚みを変数とする関数で表わされ、前記第4手順において、前記第1手順で貼り付けた黒体テープの厚みに応じた前記補正係数を選択し、該選択した補正係数を用いて補正する。
上記の好ましい方法によれば、黒体テープの厚みが変化(2枚以上の黒体テープが重なって総厚みが変化する場合も含む)したとしても、適切な補正が可能であり、実用可能な水準で応力分布を測定可能である。
なお、貼り付けた黒体テープの厚みとしては、設計値を用いても良いし、実際に被測定体に貼り付けた状態の黒体テープの厚みを膜厚計等を用いて実測しても良い。
本発明において、応力分布の時間的変化を測定する被測定体の領域が広い場合には、2枚以上の黒体テープを被測定体の表面に貼り付ける必要が生じる場合が考えられる。この際、黒体テープが貼り付けられていない領域が生じないように(隣接する黒体テープの間に隙間が生じないように)するには、単に並べて貼り付けるのではなく、隣接する黒体テープが重なる部分を有するように貼り付けるのが好ましい。
このため、好ましくは、前記第1手順において、2枚以上の黒体テープが重なる部分を有するように、前記被測定体の表面に前記黒体テープを貼り付け、前記第4手順において、前記2枚以上の黒体テープが重なっている部分については、前記2枚以上の黒体テープの総厚みに応じた前記補正係数を選択し、該選択した補正係数を用いて補正する。
上記の好ましい方法によれば、2枚以上の黒体テープが重なっている部分についても、適切な補正が可能であり、実用可能な水準で応力分布を測定可能である。
なお、2枚以上の黒体テープの総厚み(各黒体テープの厚みの合計値)としては、設計値を用いても良いし、実際に被測定体に貼り付けた状態の2枚以上の黒体テープの総厚みを膜厚計等を用いて実測しても良い。
本発明で用いる補正係数を黒体テープの厚みを変数とする関数で表わす場合、補正係数を黒体テープの厚みの累乗関数で表わし、第3手順で算出した被測定体の応力分布の時間的変化をこの補正係数で除算して補正すれば、より一層適切な補正が可能であり、より一層実用可能な水準で応力分布の時間的変化を測定可能であることを本発明者らは知見した。
このため、好ましくは、前記第4手順で用いる補正係数をCRとし、前記黒体テープの厚みをtとした場合に、前記補正係数CRは、以下の式(1)で表わされ、前記第4手順において、前記第3手順によって算出した前記被測定体の応力分布の時間的変化を前記補正係数CRで除算して補正する。
CR=a・t ・・・(1)
上記式(1)において、a、bは所定の定数である。
上記の好ましい方法によれば、より一層適切な補正が可能であり、より一層実用可能な水準で応力分布を測定可能である。
本発明において、補正係数の算出方法としては種々考えられるものの、例えば以下のようにして算出することが好ましい。
すなわち、好ましくは、前記第4手順で用いる補正係数は、試験体の表面に歪センサを取り付け、該歪センサが取り付けられた前記試験体に所定条件の荷重を付加して前記歪センサで歪の時間的変化を検出し、該検出した歪の時間的変化に基づき、前記試験体の前記歪センサが取り付けられた部位の応力の時間的変化を算出する第1準備手順と、前記試験体の表面に前記黒体テープを貼り付け、該黒体テープが貼り付けられた前記試験体に前記所定条件と同一条件の荷重を付加して前記試験体の表面を前記赤外線撮像装置で撮像して前記試験体の温度分布の時間的変化を測定し、該測定した前記試験体の温度分布の時間的変化と、前記所定の関係式とに基づき、前記試験体の応力分布の時間的変化を算出し、該算出した前記試験体の応力分布の時間的変化から前記歪センサが取り付けられた部位と同じ前記試験体の部位の応力の時間的変化を抽出する第2準備手順と、前記第2準備手順によって抽出した前記試験体の応力の時間的変化を前記補正係数を用いて補正したときに、前記第1準備手順によって算出した前記試験体の応力の時間的変化と合致するように、前記補正係数を決定する第3準備手順と、によって算出される。
上記の好ましい方法によれば、第1準備手順において、歪センサを用いて試験体の応力の時間的変化が算出される。また、第2準備手順において、赤外線撮像装置を用いて試験体の応力の時間的変化が算出される。そして、第3準備手順において、双方の算出結果を対比することで補正係数が算出される。具体的には、第1準備手順によって算出した試験体の応力の時間的変化を真値と考え、第2準備手順によって抽出した試験体の応力の時間的変化を補正係数を用いて補正したときに、補正後の値が上記の真値と合致するように補正係数が決定される。
したがい、上記の好ましい方法によれば、第4手順において補正係数を用いて補正した後の被測定体の応力分布の時間的変化が、歪センサを用いて算出した被測定体の応力分布の時間的変化と同等の精度で算出可能であることが期待できる。
なお、上記の好ましい方法で用いる歪センサとしては、歪ゲージを例示できる。また、上記の好ましい方法で用いる試験体は、被測定体と同種の材質から形成されていることが好ましい。
本発明によれば、被測定体の表面に黒色塗料を塗布することなく、非接触で実用可能な水準で応力分布を測定可能である。
本発明の一実施形態に係る応力分布測定方法を実行するための応力分布測定装置の概略構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る応力分布測定方法の手順を概略的に示すフロー図である。 本発明の一実施形態に係る応力分布測定方法の準備手順を説明する説明図である。 本発明の一実施形態に係る応力分布測定方法の第3準備手順において算出した補正係数CR’及び決定した補正係数CRの一例を示す図である。 2枚以上の黒体テープが重なる部分を有するように、被測定体の表面に黒体テープを貼り付けた場合における、赤外線撮像装置の撮像画像の一例を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態に係る応力分布測定方法によって被測定体の応力分布の時間的変化を測定した結果の一例を示す図である。
以下、添付図面を適宜参照しつつ、本発明の一実施形態に係る応力分布測定方法について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る応力分布測定方法を実行するための応力分布測定装置の概略構成を示す模式図である。
図1に示すように、本実施形態に係る応力分布測定方法の適用対象は、荷重が付加される被測定体TPである。本実施形態では、被測定体TPが溶接ビードBを有する溶接構造物であり、破壊起点となり得る溶接ビードBの端部B1を応力分布の測定領域としている。本実施形態の被測定体TPは、疲労試験機(図示せず)に取り付けられており、応力分布を測定する際に、一端(図1に示す下端)が拘束されると共に、他端(図1に示す上端)に所定周波数の繰り返し荷重(引張荷重又は圧縮荷重)が付加される。
図1に示すように、本実施形態の応力分布測定装置100は、赤外線撮像装置1と、赤外線撮像装置1に接続され、赤外線撮像装置1から出力された画像信号に基づき応力分布の時間的変化を算出する演算装置2とを備える。
赤外線撮像装置1は、2次元配列されたInSb等の赤外線検出素子及び結像光学系を具備し、被測定体TPから放射された赤外線を結像光学系を介して各赤外線検出素子に結像して電気信号に変換し、撮像画像を構成する所定のフレームレートの画像信号として演算装置2に出力する。
演算装置2は、赤外線撮像装置1から入力された画像信号から、測定対象とする熱弾性効果によって生じる温度変化に応じた信号波形をロックイン処理する。すなわち、赤外線撮像装置1から入力された画像信号から、所定の周波数成分のみを抽出する。具体的には、演算装置2には、疲労試験機で付加する繰り返し荷重と同じ周波数の参照信号が疲労試験機から入力される。そして、演算装置2は、赤外線撮像装置1から入力された画像信号を疲労試験機から入力された参照信号で同期検波し、参照信号と同じ周波数を有する画像信号成分のみ又は参照信号と同じ周波数を含む狭周波数帯域の画像信号のみを抽出することで、測定すべき熱弾性効果によって生じる温度変化のS/N比を向上させている。
演算装置2は、上記のようにして抽出した画像信号成分の大きさと、予め記憶されている画像信号成分の大きさ及び温度の対応関係とに応じて、被測定体TPの温度分布の時間的変化(赤外線撮像装置1で撮像した撮像画像を構成する画素毎の温度分布の時間的変化)を算出する。また、後述のように、演算装置2は、被測定体TPの温度分布の時間的変化と、温度の時間的変化及び応力の時間的変化の間の所定の関係式とに基づき、被測定体TPの応力分布の時間的変化を算出する。さらに、後述のように、演算装置2は、算出した被測定体TPの応力分布の時間的変化を補正する。
なお、上記の赤外線撮像装置1、及び、被測定体TPの応力分布の時間的変化を算出するまでの機能を有する(本発明の特徴である被測定体TPの応力分布の時間的変化を後述のように補正する機能は有しない)演算装置2は、熱弾性応力測定法を実行するための市販の装置を用いて構成することが可能である。このような市販の装置としては、例えば、ケン・オートメーション社から販売されている「赤外線応力測定システム」を例示できる。本実施形態の演算装置2は、上記のような市販装置が具備する被測定体TPの応力分布の時間的変化を算出するためのソフトウェアが内蔵されたパーソナルコンピュータに、後述の補正手順を実行するプログラムをインストールして構成可能である。
以下、上記の構成を有する応力分布測定装置100を用いた応力分布測定方法について説明する。
図2は、本発明の一実施形態に係る応力分布測定方法の手順を概略的に示すフロー図である。図3は、本発明の一実施形態に係る応力分布測定方法の準備手順を説明する説明図である。
図2に示すように、本実施形態に係る応力分布測定方法は、準備手順(図2のS1)、第1手順(図2のS2)、第2手順(図2のS3)、第3手順(図2のS4)及び第4手順(図2のS5)を含む。以下、各手順について、順次説明する。
<準備手順>
図2に示すように、準備手順では、黒体テープについての補正係数を予め算出する(図2のS1)。具体的には、この準備手順では、以下に説明する第1準備手順〜第3準備手順を実行する。
(第1準備手順)
図3(a)に示すように、第1準備手順では、試験体TP1の表面に歪センサ4を取り付ける。本実施形態の試験体TP1は、好ましい構成として、被測定体TPと同種の材質から形成されており、円孔TPaが設けられている。本実施形態では、歪センサ4として歪ゲージを用い、この歪ゲージを試験体TP1の円孔TPa付近に取り付ける。そして、歪センサ4の出力信号を連続的に記録するため、歪センサ4をデータロガー5に接続する。
第1準備手順では、上記のように歪センサ4が取り付けられた試験体TP1を例えば疲労試験機(図示せず)に取り付け、試験体TP1に所定条件の荷重を付加して歪センサ4で歪の時間的変化を検出する。具体的には、データロガー5に連続的に記録された歪センサ4の出力信号に基づき、歪の時間的変化を検出する。より具体的には、本実施形態では、歪の最大値と最小値との差を検出する。試験体TP1に付加する所定条件の荷重としては、被測定体TPと同様に、所定周波数の繰り返し荷重(引張荷重又は圧縮荷重)を例示できる。
そして、第1準備手順では、検出した歪の時間的変化に基づき、試験体TP1の歪センサ4が取り付けられた部位の応力の時間的変化を算出する。具体的には、試験体TP1の材質によって決まるヤング率をEとし、歪の時間的変化をΔε、応力の時間的変化をΔσとすると、以下の式(B)によって応力の時間的変化Δσを算出する。
Δσ=E・Δε ・・・(B)
なお、本実施形態では、試験体TP1に付加する最大荷重及び最小荷重を種々の値に変更した複数の荷重条件毎に応力の時間的変化Δσを算出する。
(第2準備手順)
図3(b)に示すように、第2準備手順では、第1準備手順で用いたものと同じ試験体TP1の表面に黒体テープ3を貼り付ける。具体的には、試験体TP1から歪センサ4を取り外した後、歪センサ4が取り付けられていた部位を含む試験体TP1の表面に、黒体テープ3を貼り付ける。ただし、本発明はこれに限るものではなく、第2準備手順を先に実行し、その後に第1準備手順を実行することも可能である。第2準備手順を先に実行する場合、黒体テープ3を取り外した後に、歪センサ4を取り付ければ良い。
第2準備手順では、上記のように黒体テープ3が貼り付けられた試験体TP1を第1準備手順と同じ疲労試験機(図示せず)に取り付け、試験体TP1に第1準備手順の所定条件と同一条件(試験体TP1に付加する最大荷重及び最小荷重を種々の値に変更した複数の荷重条件)の荷重を付加して試験体TP1の表面を赤外線撮像装置1で撮像する。演算装置2は、赤外線撮像装置1から入力された画像信号に基づき、試験体TP1の温度分布の時間的変化を測定する。すなわち、赤外線撮像装置1で撮像した撮像画像を構成する画素毎に温度の時間的変化を測定する。次いで、演算装置2は、測定した試験体TP1の温度分布の時間的変化と、以下の式(A)で表される関係式とに基づき、試験体TP1の応力分布の時間的変化を算出する。すなわち、赤外線撮像装置1で撮像した撮像画像を構成する画素毎に応力の時間的変化を算出する。
Δσ=−1/K・ΔT/T ・・・(A)
上記の式(A)において、ΔTは温度の時間的変化を、Δσは応力の時間的変化を、Tは試験体TP1の温度を、Kは熱弾性係数を意味する。熱弾性係数Kは試験体TP1の材質によって決まる物性値であり、例えば試験体TP1が鉄鋼材料から形成されている場合、K=3.5×10−12[Pa−1]となる。
さらに、第2準備手順において、演算装置2は、算出した試験体TP1の応力分布の時間的変化から第1準備手順で歪センサ4が取り付けられた部位と同じ試験体TP1の部位の応力の時間的変化を抽出する。具体的には、算出した試験体T1の応力分布の時間的変化、すなわち、撮像画像を構成する全画素領域の応力の時間的変化のうち、歪センサ4が取り付けられた部位に相当する画素領域の応力の時間的変化(例えば、歪センサ4が取り付けられた部位に相当する画素領域における平均的な応力の時間的変化)を抽出する。
本実施形態では、好ましい構成として、試験体TP1の表面に貼り付ける黒体テープ3の厚みを変更して第2準備手順を繰り返し実行することにより、黒体テープ3の厚み毎に、また第1準備手順と同様に複数の荷重条件毎に、歪センサ4が取り付けられた部位と同じ試験体TP1の部位の応力の時間的変化を抽出する。
なお、用いる黒体テープ3としては、例えば、イチネンTASCO社製の黒体テープを例示できる。
また、第1準備手順及び第2準備手順で試験体TP1に付加する荷重(繰り返し荷重)の周波数は、5Hz以上とすることが好ましい。荷重の周波数が小さすぎると、第2準備手順で試験体TP1の温度分布の時間的変化を測定する際、熱弾性効果によって生じた熱が測定前に拡散することで、熱弾性効果によって生じる温度変化を正確に測定できなくなるおそれがあるからである。また、第1準備手順及び第2準備手順で試験体TP1に付加する荷重の大きさは、応力振幅に換算して10MPa以上とすることが好ましい。付加する荷重が小さすぎると、第2準備手順で試験体TP1の温度分布の時間的変化を測定する際、赤外線撮像装置1が具備する赤外線検出素子の温度検出分解能以上の温度変化が生じないおそれがあるからである。
(第3準備手順)
第3準備手順では、第2準備手順によって抽出した試験体TP1の応力の時間的変化を補正係数CRを用いて補正したときに、第1準備手順によって算出した試験体TP1の応力の時間的変化と合致するように、黒体テープ3についての補正係数CRを決定する。
具体的には、本実施形態では、第2準備手順によって黒体テープ3の厚み毎に抽出した一の荷重条件での試験体TP1の応力の時間的変化Δσを、第1準備手順によって算出した前記一の荷重条件での試験体TP1の応力の時間的変化Δσで除算することにより、黒体テープ3の厚み毎に且つ前記一の荷重条件での補正係数を算出する。この補正係数を全ての荷重条件について算出し、平均化して、黒体テープ3の厚み毎の補正係数CR’を算出する。そして、本実施形態では、各補正係数CR’を最小自乗法等によって近似し、以下の式(1)に示す黒体テープ3の厚みtを変数とする関数で表わされた補正係数CRを決定する。
CR=a・t ・・・(1)
上記式(1)において、a、bは所定の定数であり、tは黒体テープ3の厚みである。
図4は、第3準備手順において算出した補正係数CR’及び決定した補正係数CRの一例を示す図である。図4に示す例では、黒体テープ3の厚みt=t1〜t4の4つの補正係数CR’を用いて、補正係数CRを決定している。図4に示す例では、補正係数CRは、a>0、b<0の定数を用いたtの累乗関数として表わされている。本発明者らの知見によれば、補正係数CRを黒体テープ3の厚みtの累乗関数で表わすことにより、最も適切な補正が可能である。しかしながら、本発明はこれに限るものではなく、例えば、補正係数CRを黒体テープ3の厚みtの一次関数として表わすことも可能である。
本実施形態に係る応力分布測定方法では、以上に説明した第1〜第3準備手順からなる準備手順を実行して、黒体テープ3についての補正係数CRを予め算出した後(図2のS1)、第1手順(図2のS2)を実行する。なお、少なくとも被測定体TPに貼り付ける黒体テープ3の種類を変更しない限りにおいて、上記の準備手順(第1〜第3準備手順)は、一度実行すれば、被測定体TPを変更したとしても、繰り返し実行する必要はない。
<第1手順>
図1及び図2に示すように、第1手順では、荷重が付加される被測定体TPの表面に黒体テープ3を貼り付ける(図2のS2)。前述のように、本実施形態では、被測定体TPが有する溶接ビードBの端部B1を応力分布の測定領域としているため、図1に示すように、溶接ビードBの端部B1の表面を覆うように黒体テープ3を貼り付ける。
なお、被測定体TPの測定領域が広い場合には、2枚以上の黒体テープ3を被測定体TPの表面に貼り付ける必要が生じる場合がある。この際、黒体テープ3が貼り付けられていない領域が生じないように(隣接する黒体テープ3の間に隙間が生じないように)するには、単に並べて貼り付けるのではなく、隣接する黒体テープ3が重なる部分を有するように貼り付けるのが好ましい。
<第2手順>
図1及び図2に示すように、第2手順では、前述のように黒体テープ3が貼り付けられた被測定体TPを疲労試験機(図示せず)に取り付けて荷重を付加し、被測定体TPの表面を赤外線撮像装置1で撮像し、被測定体TPの温度分布の時間的変化を演算装置2で測定する(図2のS3)。すなわち、演算装置2は、赤外線撮像装置1で撮像した撮像画像を構成する画素毎に温度の時間的変化を測定する。
<第3手順>
図2に示すように、第3手順では、演算装置2が、第2手順によって測定した被測定体TPの温度分布の時間的変化と、温度の時間的変化及び応力の時間的変化の間の所定の関係式とに基づき、被測定体TPの応力分布の時間的変化を算出する(図2のS4)。すなわち、演算装置2は、第2手順によって測定した被測定体TPの温度分布の時間的変化と、前述の式(A)で表される関係式とに基づき、被測定体TPの応力分布の時間的変化を算出する。
<第4手順>
図2に示すように、第4手順では、演算装置2が、前述の準備手順で黒体テープ3について予め算出した黒体テープ3についての補正係数CRを用いて、第3手順によって算出した被測定体TPの応力分布の時間的変化を補正する(図2のS5)。
具体的には、本実施形態では、前述のように補正係数CRが式(1)で表される黒体テープ3の厚みを変数とする関数で表わされているため、演算装置2は、第1手順で貼り付けた黒体テープ3の厚みに応じた補正係数CRを選択し、該選択した補正係数CRを用いて補正する。より具体的には、演算装置2は、第3手順によって算出した被測定体TPの応力分布の時間的変化を補正係数CRで除算して補正する。
なお、貼り付けた黒体テープ3の厚みとしては、設計値を用いても良いし、実際に被測定体TPに貼り付けた状態の黒体テープ3の厚みを膜厚計等を用いて実測しても良い。そして、例えば、黒体テープ3の厚みの設計値又は実測値を演算装置2に手動で入力することにより、演算装置2は入力された厚みに応じた補正係数CRを選択するように構成可能である。
黒体テープ3の厚みを実測するための膜厚計としては、被測定体TPが磁性体である場合には、例えば、電磁誘導式の膜厚計を好適に用いることが可能である。電磁誘導式の膜厚計としては、ケツト科学研究所製「電磁膜厚計LE−370」を例示できる。また、被測定体TPが非磁性体である場合には、例えば、渦電流式膜厚計を用いることが可能である。
第1手順において、2枚以上の黒体テープ3が重なる部分を有するように、被測定体TPの表面に黒体テープ3を貼り付ける場合、演算装置2は、2枚以上の黒体テープ3が重なっている部分については、2枚以上の黒体テープ3の総厚みに応じた補正係数CRを選択し、該選択した補正係数CRを用いて補正する。
なお、黒体テープ3が重なっている部分については、例えば、赤外線撮像装置1で撮像した撮像画像(モノクロ画像)を演算装置2が具備するモニタ画面に表示して目視することで判断可能である。すなわち、図5に示すように、黒体テープ3が重なっている部分と重なっていない部分とでは濃淡の程度が異なるため、モニタ画面に表示された撮像画像を目視することで判断可能である。図5は、撮像画像の中央付近で2枚の黒体テープ3が重なっている例を模式的に示している。そして、例えば、モニタ画面上でマウス等のポインティングデバイスを用いて、撮像画像において黒体テープ3の重なっている部分と重なっていない部分とを手動で指示可能にし、重なっている部分の総厚みと重なっていない部分の厚みとを演算装置2に手動で入力すればよい。図5に示す例では、重なっていない部分の厚みtとして、t=t1が入力され、重なっている部分の厚みtとして、2枚分の厚みであるt=2・t1が入力される。これにより、演算装置2は、重なっている部分については、入力された総厚みt=2・t1に応じた補正係数CR(図5に示す例ではCR2)を選択し、重なっていない部分については、入力された厚みt=t1に応じた補正係数CR(図5に示す例ではCR1)を選択するように構成可能である。
以上に説明した本実施形態に係る応力分布測定方法によれば、準備手順を実行することで、黒体テープ3についての補正係数CRが予め算出される。また、第1手順〜第3手順を実行することで、表面に黒体テープ3が貼り付けられた状態の被測定体TPの応力分布の時間的変化が、熱弾性応力測定法によって算出されることになる。さらに、第4手順を実行することで、予め算出した黒体テープ3についての補正係数CRを用いて、被測定体TPの応力分布の時間的変化が補正される。
したがい、本実施形態に係る応力分布測定方法によれば、被測定体TPの表面に黒色塗料を塗布することなく、非接触で実用可能な水準で応力分布の時間的変化を測定可能である。なお、応力分布の初期値を把握していれば、この初期値に応力分布の時間的変化を加算することで、所定時間経過後の応力分布の絶対値も測定可能である。
以下、本実施形態に係る応力分布測定方法によって、図1に示す被測定体TPの応力分布の時間的変化を測定した結果の一例(試験1、試験2)について説明する。
試験1として、図1に示す被測定体TPに、周波数が10Hzで、最大荷重が60.6[kN]、最小荷重が3.0[kN](応力比R=0.05、荷重変化ΔP=57.6[kN])の繰り返し荷重(引張荷重)を付加し、本実施形態に係る応力分布測定方法によって、溶接ビードBの端部B1における応力分布の時間的変化を測定した。試験1で用いた黒体テープ3の厚みt=0.14mmであり、補正係数CR=0.33とした。そして、赤外線撮像装置1で撮像した撮像画像中、後述の歪センサ4を取り付けた部位に相当する画素領域における平均的な応力の時間的変化Δσ’(補正前はΔσ)を算出した。また、被測定体TPの溶接ビードBの端部B1に歪センサ4を取り付け、上記と同じ条件の繰り返し荷重(周波数10Hz、最大荷重60.6[kN]、最小荷重3.0[kN])を付加して、応力の時間的変化Δσを算出した。
また、試験2として、図1に示す被測定体TPに、周波数が10Hzで、最大荷重が45.5[kN]、最小荷重が2.3[kN](応力比R=0.05、荷重変化ΔP=43.2[kN])の繰り返し荷重(引張荷重)を付加し、本実施形態に係る応力分布測定方法によって、溶接ビードBの端部B1における応力分布の時間的変化を測定した。試験2で用いた黒体テープ3の厚みt=0.14mmであり、補正係数CR=0.33とした。そして、赤外線撮像装置1で撮像した撮像画像中、後述の歪センサ4を取り付けた部位に相当する画素領域における平均的な応力の時間的変化Δσ’を算出した。また、被測定体TPの溶接ビードBの端部B1に歪センサ4を取り付け、上記と同じ条件の繰り返し荷重(周波数10Hz、最大荷重45.5[kN]、最小荷重2.3[kN])を付加して、応力の時間的変化Δσを算出した。
図6は、試験1及び試験2の結果を示す。図6に示すように、歪センサ4を用いて測定した応力の時間的変化Δσを真値と考えた場合、試験1及び試験2の何れについても、測定誤差(=(Δσ’−ΔσT)/ΔσT×100)は10%以下であり、実用可能な水準で応力分布を測定可能であることが確認できた。
1・・・赤外線撮像装置
2・・・演算装置
3・・・黒体テープ
100・・・応力分布測定装置
TP・・・被測定体

Claims (5)

  1. 荷重が付加される被測定体の表面に黒体テープを貼り付ける第1手順と、
    前記第1手順によって前記黒体テープが貼り付けられた前記被測定体の表面を赤外線撮像装置で撮像し、前記被測定体の温度分布の時間的変化を測定する第2手順と、
    前記第2手順によって測定した前記被測定体の温度分布の時間的変化と、温度の時間的変化及び応力の時間的変化の間の所定の関係式とに基づき、前記被測定体の応力分布の時間的変化を算出する第3手順と、
    前記黒体テープについて予め算出した補正係数を用いて、前記第3手順によって算出した前記被測定体の応力分布の時間的変化を補正する第4手順と、
    を含むことを特徴とする応力分布測定方法。
  2. 前記第4手順で用いる補正係数は、前記黒体テープの厚みを変数とする関数で表わされ、
    前記第4手順において、前記第1手順で貼り付けた黒体テープの厚みに応じた前記補正係数を選択し、該選択した補正係数を用いて補正することを特徴とする請求項1に記載の応力分布測定方法。
  3. 前記第1手順において、2枚以上の黒体テープが重なる部分を有するように、前記被測定体の表面に前記黒体テープを貼り付け、
    前記第4手順において、前記2枚以上の黒体テープが重なっている部分については、前記2枚以上の黒体テープの総厚みに応じた前記補正係数を選択し、該選択した補正係数を用いて補正することを特徴とする請求項2に記載の応力分布測定方法。
  4. 前記第4手順で用いる補正係数をCRとし、前記黒体テープの厚みをtとした場合に、前記補正係数CRは、以下の式(1)で表わされ、
    前記第4手順において、前記第3手順によって算出した前記被測定体の応力分布の時間的変化を前記補正係数CRで除算して補正することを特徴とする請求項2又は3に記載の応力分布測定方法。
    CR=a・t ・・・(1)
    上記式(1)において、a、bは所定の定数である。
  5. 前記第4手順で用いる補正係数は、
    試験体の表面に歪センサを取り付け、該歪センサが取り付けられた前記試験体に所定条件の荷重を付加して前記歪センサで歪の時間的変化を検出し、該検出した歪の時間的変化に基づき、前記試験体の前記歪センサが取り付けられた部位の応力の時間的変化を算出する第1準備手順と、
    前記試験体の表面に前記黒体テープを貼り付け、該黒体テープが貼り付けられた前記試験体に前記所定条件と同一条件の荷重を付加して前記試験体の表面を前記赤外線撮像装置で撮像して前記試験体の温度分布の時間的変化を測定し、該測定した前記試験体の温度分布の時間的変化と、前記所定の関係式とに基づき、前記試験体の応力分布の時間的変化を算出し、該算出した前記試験体の応力分布の時間的変化から前記歪センサが取り付けられた部位と同じ前記試験体の部位の応力の時間的変化を抽出する第2準備手順と、
    前記第2準備手順によって抽出した前記試験体の応力の時間的変化を前記補正係数を用いて補正したときに、前記第1準備手順によって算出した前記試験体の応力の時間的変化と合致するように、前記補正係数を決定する第3準備手順と、
    によって算出されることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の応力分布測定方法。
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