JP6634663B2 - 粉砕機 - Google Patents

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Description

本発明は、プラスチック(殊に樹脂ペレット)などの被粉砕物を高効率で粉砕できるようにした粉砕機に関する。
プラスチックなどの被粉砕物を粉砕する粉砕機として、従来、回転軸と、この回転軸のまわりに径方向へ突出して設けられた回転刃と、回転軸の回転時に回転刃と咬合する外周側位置に固定された固定刃とを有した粉砕機が提案されている(例えば、特許文献1等)。
この特許文献1の粉砕機では、回転刃が摩耗した際の交換を容易にするために、回転する刃台に対して小さな破砕刃を周方向に均等間隔で複数、着脱自在な状態に取り付ける構造を採用している。
刃台は多角形の板状に形成されており、回転軸の軸方向に複数枚を重ねて組み立てる構造となっている。また、刃台には直径の大きな大形刃台とこの大形刃台よりも直径の小さな小形刃台とが用いられ、これらを交互に配置するようにしている。そのため、大形刃台に取り付けられた破砕刃と小形刃台に取り付けられた破砕刃とでは、刃先の回転軌跡直径が異なっている。
特開2000−189824号公報
従来の粉砕機では、大形刃台に取り付けた破砕刃と小形刃台に取り付けた破砕刃とで刃先の回転軌跡直径を異ならせる工夫をしているが、本発明者らによる試験ではそのことによる粉砕効率の違いは殆ど確認できなかった。殊に、被粉砕物が樹脂ペレットのような顆粒状のものである場合には、被粉砕物に対して破砕刃による切断力を的確に伝えることが難しいことが判明しており、このことが原因となって粉砕効率のみならず、粉砕度にも不満を残すものとなっていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、樹脂ペレットに代表される種々様々な被粉砕物を高効率で粉砕することができ、しかも粉砕度を高めてより細かな粉砕物を
得るという要求にも十分に応えられるようにした粉砕機を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は次の手段を講じた。
即ち、本発明に係る粉砕機は、回転軸と、前記回転軸のまわりに径方向へ突出して設けられた回転刃と、前記回転軸の回転時に前記回転刃と咬合する外周側位置に固定された固定刃とを有し、前記回転刃は、前記固定刃と先に咬合する配置の先刃と当該先刃に後続して前記固定刃と咬合する配置の次刃とを有しており、前記先刃及び前記次刃は、刃先と当該刃先とは逆向きの尾端へ向けて板状に延出形成された板状刃元とを有しており、前記先刃及び前記次刃は、前記板状刃元同士を直接に重ね合わせるか又は刃先間隔調整用のシムプレートを介して間接に重ね合わせた状態で全ての板状刃元を板厚方向に串刺しにする固定ボルトにより刃台に固定されており、前記刃台には、前記先刃の前記刃元尾端を当て止めして被粉砕物に対する食い込み量を規制する起立面と、前記次刃の前記刃元尾端を当て止めして被粉砕物に対する食い込み量を規制する起立面とが上下に振り分けられて階段状に形成された階段状ストッパが設けられており、前記階段状ストッパには、前記各起立面の背後から前記先刃及び前記次刃の前記尾端へ向けて貫通する孔が形成され、前記階段状ストッパの各起立面に形成された孔に引き込みボルトが差し込まれて前記先刃及び前記次刃の前記尾端に螺合されていることを特徴とする。
また本発明に係る粉砕機は、回転軸と、前記回転軸のまわりに径方向へ突出して設けられた回転刃と、前記回転軸の回転時に前記回転刃と咬合する外周側位置に固定された固定刃とを有し、前記固定刃は、前記回転刃と先に咬合する配置の先刃と当該先刃に後続して前記回転刃と咬合する配置の次刃とを有しており、前記先刃及び前記次刃は、刃先と当該刃先とは逆向きの尾端へ向けて板状に延出形成された板状刃元とを有しており、前記先刃及び前記次刃は、前記板状刃元同士を直接に重ね合わせるか又は刃先間隔調整用のシムプレートを介して間接に重ね合わせた状態で全ての板状刃元を板厚方向に串刺しにする固定ボルトにより刃台に固定されており、前記刃台には、前記先刃の前記刃元尾端を当て止めして被粉砕物に対する食い込み量を規制する起立面と、前記次刃の前記刃元尾端を当て止めして被粉砕物に対する食い込み量を規制する起立面とが上下に振り分けられて階段状に形成された階段状ストッパが設けられており、前記階段状ストッパには、前記各起立面の背後から前記先刃及び前記次刃の前記尾端へ向けて貫通する孔が形成され、前記階段状ストッパの各起立面に形成された孔に引き込みボルトが差し込まれて前記先刃及び前記次刃の前記尾端に螺合されていることを特徴とする。
前記先刃及び前記次刃はいずれも一定肉厚を保持して形成されているものとするのが好適である。
前記先刃と前記次刃は互いに同一形状に形成されたものとするのがよい。
本発明に係る粉砕機では、樹脂ペレットに代表される種々様々な被粉砕物を高効率で粉砕することができ、しかも粉砕度を高めてより細かな粉砕物を得るという要求にも十分に応えられるようになっている。
本発明に係る粉砕機の主要部を拡大して示した正面図である。 (a)は回転刃における先刃のスクイ角を説明した正面図であり(b)は回転刃における次刃のスクイ角を説明した正面図である。 (a)は固定刃における先刃のスクイ角を説明した正面図であり(b)は固定刃における次刃のスクイ角を説明した正面図である。 固定刃の先刃と次刃とでホールドされた被粉砕物を回転刃によって粉砕する様子を示した拡大正面図であって(a)は回転刃の先刃による粉砕の様子であり(b)は回転刃の次刃による粉砕の様子である。 回転刃の先刃と次刃とでホールドされた被粉砕物を固定刃によって粉砕する様子を示した拡大正面図であって(a)は固定刃の先刃による粉砕の様子であり(b)は固定刃の次刃による粉砕の様子である。 本発明に係る粉砕機の第1実施形態を示した側断面図である。 図6のA−A線断面図である。 左右の開閉壁に設けられるスクリーンを示したものであって(a)は側面図であり(b)は正面(端面)図である。 本発明に係る粉砕機の第1実施形態において架台上に設置して駆動源と接続し且つケーシングを装着した状態で示した側面図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき説明する。
図1乃至図8は本発明に係る粉砕機1の第1実施形態を示している。また図9は、この粉砕機1を架台2上に設置すると共に、この粉砕機1を巻掛け伝動手段などの伝動部3により駆動源とされる電動モーター4と接続し、且つ粉砕機1及び伝動部3をケーシング5で覆った状態にして示している。
まず概要について説明する。
図9に示すように、ケーシング5は、側面に設けられた点検扉6,7を開放することで粉砕機1や伝動部3等に対するメンテナンス等を行えるようになっている。またケーシング5の上部には粉砕機1に対して樹脂ペレットなどの被粉砕物を供給する導入管8が接続されている。
架台2の内部には、粉砕機1によって処理された粉砕物を落下回収するホッパー部9が設けられており、このホッパー部9にはダクト10を介して粉砕物を機外へ送り出す空気搬送装置11が接続されている。
なお以下の説明では、説明の便宜上、粉砕機1を中心において伝動部3や電動モーター4が配置された側(図6,8の左方)を「前」と言い、これとは逆側(図6,8の右方)を「後」と言う。また、粉砕機1を中心にして前側を向いたときの左手側(図7の左方)を「左」と言い、これとは逆側(図7の右方)を「右」と言う。
粉砕機1は、図6及び図7に示すように、前後一対の固定壁12,13と、これら前後の固定壁12,13間を連結する上下の連結材14,15と、前後の固定壁12,13間を左右両側から覆うように設けられる左右一対の開閉壁17,18と、を有して箱形に形成された装置本体20を有している。
この装置本体20の上部には投入口21が設けられており、この投入口21はケーシング5の上部に設けられた導入管8(図9参照)と連通接続される。また装置本体20の下部には排出口22が設けられており、この排出口22は架台2内に設けられたホッパー部9(図9参照)と連通接続される。
図7に示すように、装置本体20における左右の開閉壁17,18は、それぞれ下方へ突出するヒンジ部23,24を有しており、これらヒンジ部23,24には、前後の固定壁12,13に両端支持状態で架け渡されたヒンジ軸25が貫通されている。
これにより、図7中に二点鎖線で示すように左側の開閉壁17は左方へ向けて揺動自在とされ、また右側の開閉壁18は右方へ向けて揺動自在とされている。
なお、このようなヒンジ部23,24とヒンジ軸25との組み合わせによる構造を採用するのに代えて、装置本体20と左右の各開閉壁17,18との間を単数又は複数のバタフライ形蝶番により連結する構造にしてもよい。
これら左右の開閉壁17,18は、揺動域中で起立した状態(以下、「閉鎖状態」と言う)とされたときに、上ボルト26aによって上部の連結材14に止め付けられると共に下ボルト26bによって下部の連結材15に止め付けられることで、この閉鎖状態を保持するようになっている。
これら左右の開閉壁17,18は、図8に示すように壁面がスクリーン27を有して形成された構造となっている。従って、粉砕機1の稼動によって処理された粉砕物のうち、規定の粉砕度に達したもののみを篩作用により通過させるようになっている。
次に粉砕機1の主要部について詳説する。
この粉砕機1は、回転軸30と、この回転軸30のまわりに径方向へ突出して設けられた回転刃31と、回転軸30の回転時に回転刃31と咬合可能となる外周側位置に対して
固定された固定刃32とを有している。
回転軸30は、装置本体20における前後の固定壁12,13に設けられた軸受部35,36により両端支持されて回転自在に保持されている。そして一方の固定壁(図例では前方の固定壁12)を貫通して突出する軸端部に、前記した伝動部3との入力端(電動モーター4との接続部)が設けられている。
回転刃31は、回転軸30のまわりで周方向に均等間隔をおいて放射状配置となるように複数設けられている。本第1実施形態では、8等分位置(45°間隔)に合計8個の回転刃31が設けられたものとしてある。
図1に拡大して示すように、個々の回転刃31は、回転方向(図1では時計回り方向)において先行する先刃31Aを主体として、この先刃31Aに後続する配置とされた次刃31Bが添えられて成る。これら先刃31A及び次刃31Bは同じ形状に形成されたものとなっている。
より具体的に言うと、先刃31A及び次刃31Bは、いずれも回転軸30からその径方向へ向けて片刃状に突出する刃先(刃先の尖端が回転方向へ向いている)と、この刃先とは逆向きとなる尾端側へ向けて一定肉厚を保持しつつ板状に延出形成された刃元とを有している。
なお、先刃31A及び次刃31Bは刃幅の長さが限定されるものではない。本第1実施形態では、回転軸30の有効長(前後の固定壁12,13間距離)を3等分割した区画に対して、各区画長と同じ長さに形成された先刃31A及び次刃31Bを割り当てるようにしている。
そしてこれら先刃31A及び次刃31Bは、互いの刃元同士(板状部分同士)を直接に重ね合わせた状態にしたうえで、この重ね合わせ部分に固定ボルト38を串刺し状に貫通させることにより、一緒に回転軸30に固定するものとなっている。これにより回転刃31は、二枚刃を構成する(先刃31Aの刃先と次刃31Bの刃先とによって鋸刃状の形体を呈する)ものとなっている。
本第1実施形態では、星形の断面形を有するスリーブ39を回転軸30に外挿させてこの回転軸30と一体回転するように固定してある。そして、このスリーブ39の外面で軸方向に沿って三角柱状に突出する複数の段部それぞれが、回転刃31を取り付けるための刃台41を形成するものとしている。
このようなスリーブ39を採用することで、回転軸30に対する回転刃31の取り付け角度を一定に保持させることが可能となり、しかも各回転刃31の着脱が容易に行えるようになっている。
なお、回転軸30とスリーブ39とを別体形成させることは限定事項ではない。すなわち、回転軸30の断面形として、その外周部が星形を呈する構造(要するにスリーブ39を一体化させたもの)としてもよい。
また、各刃台41には階段状ストッパ42を取り付けておき、この階段状ストッパ42に先刃31A及び次刃31Bにおける刃元の各尾端を当て止めさせることにより、位置決めを行うようにしている。この階段状ストッパ42と先刃31A及び次刃31Bとの固定は、階段状ストッパ42の背後から挿入する引き込みボルト43により行う。
これにより、先刃31A及び次刃31Bを被粉砕物に対して所定の食い込み量となるように設定する作業が、いとも簡単且つ正確に行えるようになっている。かくして、全ての回転刃31は適正な取り付け角度を保持したまま回転軸30と一体回転する構成である。
なお、図示は省略するが、先刃31A及び次刃31Bを回転軸30(刃台41)に取り付けるに際して、これら両刃31A,31Bの刃元間へ種々の肉厚に形成されたシムプレートを挟み込むようにして、間接的な重ね合わせ構造にさせることもできる。このシムプレート挟み構造を採用すれば、先刃31A及び次刃31Bの刃先間隔を任意に調節することができるので、後述する固定刃32との間で行う咬み合わせ調整などに対しても、有益に活用できることになる。
この場合、シムプレートに一定肉厚のものを用いれば先刃31Aと次刃31Bとは平行な重ね合わせ状態を保持するが、刃先寄りを薄く刃元の尾端寄りを厚くしたり、或いは反
対に、刃先寄りを厚く刃元の尾端寄りを薄くしたりした板厚異形シムプレート(傾斜シムプレート)を用いることで、先刃31Aと次刃31Bとの刃先角度に微妙な変化を付与させることも可能になる。
一方、このような回転刃31に対し、固定刃32は、図7に示すように回転軸30の回転時に回転刃31の刃先が描く回転軌跡に刃先を交差させるように、少なくとも1箇所に設けられている。
本第1実施形態において各固定刃32は、装置本体20の上部の連結材14に対する左右両面(左部開閉壁17の上端部が当接する箇所及び右部開閉壁18の上端部が当接する箇所)と、下部の連結材15に対する左右両面(左部開閉壁17のヒンジ部23近傍及び右部開閉壁18のヒンジ部24近傍)との合計4箇所に、それぞれ1個(合計4個)の固定刃32が設けられたものとしてある。
図1に拡大して示すように、個々の固定刃32は、回転する回転刃31と先に出合う配置とされた先刃32Aを主体として、この先刃32Aを通過した後の回転刃31と出合う配置とされた次刃32Bが添えられて成る。
これら先刃32A及び次刃32Bの具体的構造は、前記した回転刃31の先刃31A及び次刃31Bとほぼ同じである。
すなわち、固定刃32の先刃32A及び次刃32Bは、いずれも回転刃31(先刃31A及び次刃31Bの各刃先)による回転軌跡に向けて片刃状に突出する刃先と、この刃先とは逆向きとなる尾端側へ向けて一定肉厚を保持しつつ板状に延出形成された刃元とを有している。
固定刃32においても先刃32A及び次刃32Bの刃幅は限定されるものではないが、本第1実施形態では、回転軸30の有効長(前後の固定壁12,13間距離)を2等分割した区画に対して、各区画長と同じ長さに形成された先刃32A及び次刃32Bを割り当てるようにしている。
先刃32A及び次刃32Bが互いの刃元同士(板状部分同士)を直接又はシムプレートを挟んで間接に重ね合わされ、固定刃32が二枚刃を構成する(先刃32Aの刃先と次刃32Bの刃先とによって鋸刃状の形体を呈する)点なども、回転刃31の場合と同じである。
固定刃32の場合は、先刃32A及び次刃32Bの重ね合わせ部分に固定ボルト47が串刺し状に貫通されて、この固定ボルト47によって装置本体20における上下の連結材14,15に固定されている。
これら上下の連結材14,15において、先刃32A及び次刃32Bを固定する箇所に階段状ストッパ48を取り付けておき、この階段状ストッパ48に先刃32A及び次刃32Bにおける刃元の各尾端を当て止めさせることにより、位置決めを行うようにしている点は、回転刃31の場合と略同様である。
また、階段状ストッパ48の背後から挿入する引き込みボルト49により先刃32A及び次刃32Bを固定する点についても、回転刃31の場合と略同様である。当然ながら、この階段状ストッパ48を採用することにより、先刃32A及び次刃32Bを被粉砕物に対して所定の食い込み量となるように設定する作業が、いとも簡単且つ正確に行えるようになっている。
次に、回転刃31と固定刃32との咬み合い関係について説明する。
前記したように、回転刃31及び固定刃32はそれぞれ二枚刃の構成を有している。そのため、固定刃32の先刃32Aを観点にして回転刃31の動きを観察すると、まず図2(a)に示すように、回転刃31の先刃31Aが固定刃32の先刃32Aに対して1回目の咬合を行い、続けて図2(b)に示すように、回転刃31の次刃31Bが固定刃32の先刃32Aに対して2回目の咬合を行うようになる。
ここでは仮に、回転刃31の先刃31Aが固定刃32(先刃32A)と咬合した際に生じる粉砕を回転刃31についての「1次粉砕」と言い、回転刃31の次刃31Bが固定刃32(先刃32A)と咬合した際に生じる粉砕を回転刃31についての「2次粉砕」と言うものとおく。
ただ本第1実施形態の場合には、図4に関して後述するように、回転刃31と固定刃32との間で他の粉砕も生じることを付言しておく。
図2(a)の1次粉砕時において、回転刃31の先刃31Aの刃先と回転軸30の回転中心Pとを結んだ粉砕進行面と、この先刃31Aにおける進行側のスクイ面との間にできる角を「一次スクイ角θ」とする。
また、図2(b)の2次粉砕時において、回転刃31の次刃31Bの刃先と回転軸30の回転中心Pとを結んだ粉砕進行面と、この次刃31Bにおける進行側のスクイ面との間にできる角を「二次スクイ角η」とする。
この場合、前記したように先刃31Aと次刃31Bとが互いの板状刃元を直接又は間接に重ね合わせていることに伴い、先刃31Aと次刃31Bとの各刃先間には、刃元の肉厚差を要因として回転中心Pに対するズレ角が生じており、その結果、「一次スクイ角θ」に対して「二次スクイ角η」の方が大きくなる関係(θ<η)が生じるものとなっている。
参考までに具体的数値を例示すれば、本第1実施形態では「一次スクイ角θ」がおおよそ21.5°であり「二次スクイ角η」がおおよそ25.5°であった。
このように、回転刃31に対し、先刃31Aと次刃31Bとの間にスクイ角のズレ角(θ<η)を生じさせているので、1次粉砕で被粉砕物Wの粗切りを行い、2次粉砕で更に被粉砕物Wを細かく粉砕するという作用を得ることができる。また、1次粉砕を行って被粉砕物Wに弾性変形(先刃31Aに引っ張られるような変形)が生じるようなことがあると、変形した被粉砕物Wが次刃31Bに引っ掛かり易くなるために粉砕作用は更に効率よく行われるようになる。
このことは固定刃32についても同じである。すなわち、回転刃31の先刃31Aを観点にして固定刃32に対する動きを観察すると、まず図3(a)に示すように、固定刃32の先刃32Aに対して回転刃31の先刃31Aが1回目の咬合を行い、続けて図3(b)に示すように、固定刃32の次刃32Bに対して回転刃31の先刃31Aが2回目の咬合を行うようになる。
ここでは仮に、固定刃32の先刃32Aが回転刃31(先刃31A)と咬合した際に生じる粉砕を固定刃32についての「1次粉砕」と言い、固定刃32の次刃32Bが回転刃31(先刃31A)と咬合した際に生じる粉砕を固定刃32についての「2次粉砕」と言うものとおく。
ただ本第1実施形態の場合には、図5に関して後述するように、回転刃31と固定刃32との間で他の粉砕も生じることを付言しておく。
図3(a)の1次粉砕時において、固定刃32の先刃32Aの刃先と回転軸30の回転中心Pとを結んだ粉砕進行面と、この先刃32Aにおける進行側のスクイ面との間にできる角を「一次スクイ角α」とする。
また、図3(b)の2次粉砕時において、固定刃32の次刃32Bの刃先と回転軸30の回転中心Pとを結んだ粉砕進行面と、この次刃32Bにおける進行側のスクイ面との間にできる角を「二次スクイ角β」とする。
この場合、前記したように先刃32Aと次刃32Bとが互いの板状刃元を直接又は間接に重ね合わせていることに伴い、先刃32Aと次刃32Bとの各刃先間には、刃元の肉厚差を要因として回転中心Pに対するズレ角が生じており、その結果、「一次スクイ角α」に対して「二次スクイ角β」の方が大きくなる関係(α<β)が生じるものとなっている。
参考までに具体的数値を例示すれば、本第1実施形態では、「一次スクイ角α」がおおよそ0°であり「二次スクイ角β」がおおよそ4.6°であった。
このように、固定刃32に対し、先刃32Aと次刃32Bとの間にスクイ角のズレ角(α<β)を生じさせているので、1次粉砕で被粉砕物Wの粗切りを行い、2次粉砕で更に被粉砕物Wを細かく粉砕するという作用を得ることができる。また、1次粉砕を行って被粉砕物Wに弾性変形(先刃32Aに引っ張られるような変形)が生じるようなことがあると、変形した被粉砕物Wが次刃32Bに引っ掛かり易くなるために粉砕作用は更に効率よ
く行われるようになる。
次に、粉砕機1の稼動状況を図6,7,9に基づき簡単に説明する。
電動モーター4の始動で回転軸30を回転させることにより、装置本体20内で回転刃31(先刃31A及び次刃31B)が回転する。これにより、回転刃31と固定刃32(32A及び次刃32B)との間で連続した咬み合いが繰り返される。
そこで、被粉砕物をケーシング5上の導入管8から装置本体20の投入口21へと供給することで、被粉砕物は回転刃31と固定刃32との咬合により細かく破砕される。
本第1実施形態では、回転刃31の回転軌跡直径(刃先の描く円)を300mm、回転刃31の回転数を800rpm、供給する被粉砕物を直径約10〜2mmの樹脂ペレットとした。粉砕目標は、1000〜10μm程度とする。
回転刃31の回転数に関しては、従来の装置で同じ粉砕能率を得るうえで、どんなに低く設定しても2000rpmを必要としていたという事情があり、この従来事情に鑑みれば、相当に抑えた回転数で十分であると評価できる。
このようにして処理された粉砕物のうち、装置本体20の左右の開閉壁17,18が有するスクリーン27により規定された粉砕度に達したもののみが、スクリーン27を通過して排出口22へ至り、ホッパー部9及びダクト10を介して空気搬送装置11により機外へ送り出される。
次に、本発明に係る粉砕機1における粉砕時の作用について説明する。
前記したように、固定刃32は二枚刃の構成を有していることで鋸刃状の形体を呈しているが、これに伴い、図4に示すように固定刃32における先刃32Aの刃先と次刃32Bの刃先との間には、三角溝状の窪みが形成されていることになる。
そのため、被粉砕物Wが樹脂ペレットのように細粒物等であったとしても、被粉砕物Wは固定刃32の先刃32Aと次刃32Bとの刃先間(三角溝状の窪み内)でしっかりとホールドされることがある。
これにより、固定刃32の先刃32Aと次刃32Bとの刃先間にホールドされた被粉砕物Wは、図4(a)に示すように回転刃31の先刃31Aによる粉砕がより確実に行われることになり、また図4(b)に示すように回転刃31の次刃31Bによる粉砕がより確実に行われることになる。
要するに、回転刃31についての「1次粉砕」及び「2次粉砕」に加え、固定刃32にホールドされた状況下での2度の粉砕が行われることになり、一層高効率で確実な粉砕が行われるということである。
また当然ながら、回転刃31についても二枚刃の構成を有していることで鋸刃状の形体を呈しており、これに伴い、図5に示すように先刃31Aの刃先と次刃31Bの刃先との間には、三角溝状の窪みが形成されていることになる。
そのため、被粉砕物Wは回転刃31の先刃31Aと次刃31Bとの刃先間(三角溝状の窪み内)でしっかりとホールドされることがある。
これにより、回転刃31の先刃31Aと次刃31Bとの刃先間にホールドされた被粉砕物Wは、図5(a)に示すように固定刃32の先刃32Aによる粉砕がより確実に行われることになり、また図5(b)に示すように固定刃32の次刃32Bによる粉砕がより確実に行われることになる。
要するに、固定刃32についての「1次粉砕」及び「2次粉砕」に加え、回転刃31にホールドされた状況下での2度の粉砕が行われることになり、一層高効率で確実な粉砕が行われるということである。
以上詳説したところから明らかなように、本発明に係る粉砕機1では、樹脂ペレットに代表される種々様々な被粉砕物を高効率で粉砕することができるものである。しかも、粉砕度を高めてより細かな粉砕物を得るという要求にも十分に応えられるようになっている。
また、高能率粉砕が可能であることから、回転刃31の回転数を抑えることができるなど、粉砕の過程で無理な力が生じ難く、それだけ回転刃31及び固定刃32の摩耗や破損が抑えられることに繋がっている。そのため、回転刃31や固定刃32に関する交換や位
置調整等のメンテナンスに必要な稼働停止時間や作業の削減が図れ、益々、粉砕効率(装置としての稼働効率)が高くなり、ランニングコストの低廉化も図れるという利点がある。
ところで、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、実施の形態に応じて適宜変更可能である。
例えば、回転刃31は、先刃31Aと次刃31Bとの二枚重ね構造とすることが限定されるものではなく、先刃31Aのみとしたり、次刃31Bを複数枚重ねた多重重ね構造としたりすることも可能である。
固定刃32についても同様であり、先刃32Aと次刃32Bとの二枚重ね構造とすることが限定されるものではなく、先刃32Aのみとしたり、次刃32Bを複数枚重ねた多重重ね構造としたりすることも可能である。
回転軸30は、本第1実施形態では横軸(軸心を水平又は水平に近似する角度に保持した軸)まわりに回転するものとしている。ただし、縦軸(軸心を鉛直又は鉛直に近似する角度に保持した軸)まわりに回転するもの等としてもよい。
回転刃31の回転軌跡直径や回転数をはじめ、回転刃31や固定刃32の取り付け数、配置、刃形状などは、被粉砕物の材質や大きさ、質量、要求される処理能力、粉砕の程度(細かさ)などに応じて適宜変更することができる。
粉砕の対象とする被粉砕物は、樹脂ペレットに限定されるものではなく、例えば樹脂成型品の製作時に発生するランナーやスプルなどとしてもよい。また、樹脂以外のもの(例えばゴムやパルプなど)を被粉砕物としてもよい。
「一次スクイ角θ」「二次スクイ角η」「一次スクイ角α」「二次スクイ角β」について、それぞれ具体的数値を例示したが、これらの数値は特に限定されるものではない。
1 粉砕機
2 架台
3 伝動部
4 電動モーター
5 ケーシング
6 点検扉
7 点検扉
8 導入管
9 ホッパー部
10 ダクト
11 空気搬送装置
12 前部の固定壁
13 後部の固定壁
14 上部の連結材
15 下部の連結材
17 左部の開閉壁
18 右部の開閉壁
20 装置本体
21 投入口
22 排出口
23 左部のヒンジ部
24 右部のヒンジ部
25 ヒンジ軸
26a 上ボルト
26b 下ボルト
27 スクリーン
30 回転軸
31 回転刃
31A 先刃
31B 次刃
32 固定刃
32A 先刃
32B 次刃
35 前部の軸受部
36 後部の軸受部
38 固定ボルト
39 スリーブ
41 刃台
42 階段状ストッパ
43 引き込みボルト
47 固定ボルト
48 階段状ストッパ
49 引き込みボルト
α 一次スクイ角
β 二次スクイ角
η 二次スクイ角
θ 一次スクイ角
P 回転中心
W 被粉砕物

Claims (4)

  1. 回転軸と、前記回転軸のまわりに径方向へ突出して設けられた回転刃と、前記回転軸の回転時に前記回転刃と咬合する外周側位置に固定された固定刃とを有し、
    前記回転刃は、前記固定刃と先に咬合する配置の先刃と当該先刃に後続して前記固定刃と咬合する配置の次刃とを有しており、
    前記先刃及び前記次刃は、刃先と当該刃先とは逆向きの尾端へ向けて板状に延出形成された板状刃元とを有しており、
    前記先刃及び前記次刃は、前記板状刃元同士を直接に重ね合わせるか又は刃先間隔調整用のシムプレートを介して間接に重ね合わせた状態で全ての板状刃元を板厚方向に串刺しにする固定ボルトにより刃台に固定されており、
    前記刃台には、前記先刃の前記刃元尾端を当て止めして被粉砕物に対する食い込み量を規制する起立面と、前記次刃の前記刃元尾端を当て止めして被粉砕物に対する食い込み量を規制する起立面とが上下に振り分けられて階段状に形成された階段状ストッパが設けられており、
    前記階段状ストッパには、前記各起立面の背後から前記先刃及び前記次刃の前記尾端へ向けて貫通する孔が形成され、
    前記階段状ストッパの各起立面に形成された孔に引き込みボルトが差し込まれて前記先刃及び前記次刃の前記尾端に螺合されている
    ことを特徴とする粉砕機。
  2. 回転軸と、前記回転軸のまわりに径方向へ突出して設けられた回転刃と、前記回転軸の回転時に前記回転刃と咬合する外周側位置に固定された固定刃とを有し、
    前記固定刃は、前記回転刃と先に咬合する配置の先刃と当該先刃に後続して前記回転刃と咬合する配置の次刃とを有しており、
    前記先刃及び前記次刃は、刃先と当該刃先とは逆向きの尾端へ向けて板状に延出形成された板状刃元とを有しており、
    前記先刃及び前記次刃は、前記板状刃元同士を直接に重ね合わせるか又は刃先間隔調整用のシムプレートを介して間接に重ね合わせた状態で全ての板状刃元を板厚方向に串刺しにする固定ボルトにより刃台に固定されており、
    前記刃台には、前記先刃の前記刃元尾端を当て止めして被粉砕物に対する食い込み量を規制する起立面と、前記次刃の前記刃元尾端を当て止めして被粉砕物に対する食い込み量を規制する起立面とが上下に振り分けられて階段状に形成された階段状ストッパが設けられており、
    前記階段状ストッパには、前記各起立面の背後から前記先刃及び前記次刃の前記尾端へ向けて貫通する孔が形成され、
    前記階段状ストッパの各起立面に形成された孔に引き込みボルトが差し込まれて前記先刃及び前記次刃の前記尾端に螺合されている
    ことを特徴とする粉砕機。
  3. 前記先刃及び前記次刃の板状刃元はいずれも一定肉厚を保持して形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の粉砕機。
  4. 前記先刃と前記次刃は互いに同一形状に形成されていることを特徴とする請求項3記載の粉砕機。
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