JP6632920B2 - 建設機械 - Google Patents

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本発明は、例えば油圧ショベル等の建設機械に関し、特に、排気ガス中の窒素酸化物を除去する排気ガス浄化装置を備えた建設機械に関する。
一般に、建設機械としての油圧ショベルは、クローラ式またはホイール式の自走可能な下部走行体と、下部走行体上に旋回可能に搭載された上部旋回体と、上部旋回体の前部に俯仰動可能に設けられた作業装置とにより構成され、作業装置を用いて土砂の掘削作業等を行うものである。
ここで、油圧ショベルの上部旋回体は、支持構造体を構成する旋回フレームと、旋回フレームに搭載されたエンジンと、エンジンの前側に位置して旋回フレームの前部左側に設けられ運転室を画成するキャブと、エンジンの排気管に設けられ排気ガス中の窒素酸化物(NOx)を除去する尿素選択還元触媒を備えた排気ガス浄化装置と、尿素選択還元触媒の上流側に噴射される還元剤である尿素水を貯える尿素水タンクとを備えている(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−11725号公報
特許文献1による油圧ショベルでは、キャブと熱交換装置との間の狭隘な空間を利用して尿素水タンクを配置している。このため、例えば尿素水タンクに対する点検、保守等のメンテナンス作業を行うために尿素水タンクを取外すときに、尿素水タンクが周囲の構造物と干渉する虞れがある。この結果、メンテナンス作業時に旋回フレームから尿素水タンクを取外し、かつメンテナンス作業後に尿素水タンクを旋回フレームに取付けるときの作業性が低下してしまうという問題がある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、尿素水タンクを旋回フレームに対して取付け、取外しするときの作業性を向上できるようにした建設機械を提供することを目的としている。
本発明による建設機械は、自走可能な下部走行体と、前記下部走行体上に旋回可能に搭載された上部旋回体と、前記上部旋回体の前側に俯仰動可能に設けられた作業装置とからなり、前記上部旋回体は、支持構造体をなす旋回フレームと、前記旋回フレームに搭載されたエンジンと、前記エンジンの前側でかつ左,右方向の一側に位置して前記旋回フレームに設けられ運転室を画成するキャブと、前記エンジンの排気管に設けられ排気ガス中の窒素酸化物を除去する尿素選択還元触媒を備えた排気ガス浄化装置と、前記尿素選択還元触媒の上流側に噴射される還元剤である尿素水を貯える尿素水タンクとを備え、前記旋回フレームは、左,右方向の中間部に位置し底板を有するセンタフレームと、該センタフレームの左,右両側に配置され前,後方向に延びた左,右のサイドフレームと、前記センタフレームと前記左,右のサイドフレームのうち一方のサイドフレームとの間に設けられ前記キャブの後側を支持するキャブ後支持ビームと、前記キャブ後支持ビームよりも後側に位置して前記センタフレームと前記一方のサイドフレームとの間に設けられた後張出しビームとを含んで構成され、前記旋回フレームの前記キャブ後支持ビームと前記後張出しビームとの間の空間を下側から閉塞するベース板と、前記ベース板を前記旋回フレームに取外し可能に連結する締結部材とを備え、前記尿素水タンクは前記ベース板の上面に取付けられており、前記ベース板は前記尿素水タンクが取付けられた状態で、前記旋回フレームの下側から着脱可能に取付けられる構成としてなる建設機械に適用される。
上述した課題を解決するために、本発明の特徴は、前記キャブ後支持ビームと前記後張出しビームのいずれか一方のビームと前記ベース板との間には、前記旋回フレームから前記締結部材を取外した状態で前記ベース板を保持するベース板保持具が設けられ、前記ベース板保持具は、前記キャブ後支持ビームと前記後張出しビームのうち少なくとも一方のビームに設けられて前記尿素水タンクと前,後方向で対面する立上り板と、前記ベース板に設けられて前記立上り板と前,後方向で対面するように上向きに突出した突出板と、前記立上り板に設けられた挿通孔と前記突出板に設けられた挿通孔とに横方向から挿通される抜止め具と、前記突出板に前記抜止め具を固定する抜止め具固定手段とを備え、前記抜止め具が前記立上り板に係止されることにより、前記ベース板を保持する構成としたことにある。
本発明によれば、ベース板の上面側に尿素水タンクが取付けられた状態で、旋回フレームのキャブ後支持ビームと後張出しビームの下面側に締結部材を用いてベース板を締結することにより、旋回フレームに対して尿素水タンクを取付けることができる。従って、締結部材を取外すことにより、尿素水タンクと旋回フレームに搭載された他の搭載機器とが干渉することなく、ベース板と一緒に尿素水タンクを下方に容易に抜取ることができる。また、ベース板と一緒に尿素水タンクを上方に持上げ、締結部材を用いてベース板をキャブ後支持ビームと後張出しビームに締結することにより、他の搭載機器との干渉を避けつつ旋回フレームに対して容易に尿素水タンクを取付けることができる。
本発明の第1の実施の形態によるホイール式油圧ショベルを示す正面図である。 旋回フレームを単体で示す斜視図である。 旋回フレームにベース板を取付けた状態で旋回フレームを下側から見た斜視図である。 旋回フレーム上にエンジン、熱交換装置、尿素水タンク等を搭載した状態で示す平面図である。 旋回フレーム、ベース板、尿素水タンク、ベース板保持具等を示す一部破断の斜視図である。 ベース板、タンク受、尿素水タンク等を示す分解斜視図である。 尿素水タンクが取付けられたベース板を、締結部材およびベース板保持具を用いて旋回フレームに取付ける状態を示す分解斜視図である。 旋回フレーム、ベース板、尿素水タンク、締結部材、ベース板保持具等を図4中の矢示VIII−VIII方向から見た断面図である。 排気ガス浄化装置の構成をエンジン等と共に示す構成図である。 ベース板保持具と締結部材とを取外した状態で、ベース板を油圧ジャッキを用いて旋回フレームから下方に抜取る状態を示す図8と同様位置の断面図である。 第2の実施の形態による旋回フレーム、ベース板、尿素水タンク、ベース板保持具等を示す一部破断の斜視図である。 ベース板、タンク受、尿素水タンク等を示す分解斜視図である。 尿素水タンクが取付けられたベース板を、締結部材およびベース板保持具を用いて旋回フレームに取付ける状態を示す分解斜視図である。 旋回フレーム、ベース板、尿素水タンク、締結部材、ベース板保持具等を示す図8と同様位置の断面図である。
以下、本発明に係る建設機械の実施の形態として、ホイール式の下部走行体を備えたホイール式油圧ショベルを例に挙げ、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1ないし図10は本発明の第1の実施の形態を示している。図1において、建設機械としてのホイール式油圧ショベル1は、自走可能なホイール式の下部走行体2と、下部走行体2上に旋回可能に搭載された上部旋回体3と、上部旋回体3の前部に俯仰動可能に設けられた作業装置4とを含んで構成されている。
下部走行体2は、前,後方向に延びるシャーシ2Aと、シャーシ2Aの前側に設けられた左,右の前輪2Bと、シャーシ2Aの後側に設けられた左,右の後輪2Cと、前輪2Bと後輪2Cとの間に位置してシャーシ2Aに着脱可能に設けられ、後述するキャブ28に乗降するときの足場を形成する左,右の乗降ステップ2Dとを含んで構成されている。
作業装置4は、後述する旋回フレーム5の左縦板7および右縦板8の前側に俯仰動可能に取付けられたブーム4Aと、該ブーム4Aの先端部に俯仰動可能に取付けられたアーム4Bと、該アーム4Bの先端部に回動可能に取付けられたバケット4Cと、これらを駆動するブームシリンダ4D、アームシリンダ4E、バケットシリンダ4Fとにより構成されている。
一方、上部旋回体3は、後述の旋回フレーム5、カウンタウエイト22、エンジン23、キャブ28、排気ガス浄化装置30、尿素水タンク31、ベース板38等を含んで構成されている。
旋回フレーム5は、上部旋回体3のベースとなる支持構造体を構成している。旋回フレーム5は、図2ないし図4に示すように、左,右方向の中間部に位置して前,後方向に延びるセンタフレーム5Aと、センタフレーム5Aの左側に位置して前,後方向に延びる左サイドフレーム5Bと、センタフレーム5Aの右側に位置して前,後方向に延びる右サイドフレーム5Cとにより大略構成されている。
ここで、センタフレーム5Aは、前,後方向に延在する厚肉な平板状の底板6と、底板6上に左,右方向に間隔をもって立設され、前,後方向に延在する左縦板7および右縦板8とを含んで構成されている。一方、センタフレーム5Aには、底板6および左縦板7から左方向に張出した左前張出しビーム9、キャブ後支持ビーム10、左後張出しビーム11と、左縦板7の後部側から左方向に延びた左後部プレート12と、底板6および右縦板8から右方向に張出した右前張出しビーム13、右中間張出しビーム14、右後張出しビーム15と、右縦板8の後部側から右方向に延びた右後部プレート16とが設けられている。
左前張出しビーム9、キャブ後支持ビーム10、左後張出しビーム11および左後部プレート12は、互いに前,後方向に間隔をもって平行に配置され、これらの先端には、左サイドフレーム5Bが固着されている。また、右前張出しビーム13、右中間張出しビーム14、右後張出しビーム15および右後部プレート16は、互いに前,後方向に間隔をもって平行に配置され、これらの先端には、右サイドフレーム5Cが固着されている。さらに、旋回フレーム5の下側には、土砂等が上部旋回体3側に侵入するのを抑える複数枚のアンダカバー(図示せず)が取付けられている。
左サイドフレーム5Bの前部と底板6の左前部との間には、L字型に屈曲したキャブ前支持フレーム17が設けられている。キャブ前支持フレーム17の左,右両側には、マウント取付孔17Aがそれぞれ設けられ、このマウント取付孔17Aに取付けられた防振マウント(図示せず)を介して、キャブ前支持フレーム17がキャブ28の前側を支持する構成となっている。
左縦板7と右縦板8との間にはエンジンブラケット18が設けられ、このエンジンブラケット18が、後述するエンジン23を支持する構成となっている。さらに、左後張出しビーム11と左後部プレート12との間には、前,後方向に延びるバッテリ支持ブラケット19と熱交換装置支持ブラケット20とが左,右方向に並んで設けられている。バッテリ支持ブラケット19にはバッテリ等(図示せず)が搭載され、熱交換装置支持ブラケット20には後述の熱交換装置27が搭載される。
キャブ後支持ビーム10と、このキャブ後支持ビーム10よりも後側に配置された左後張出しビーム11との間には空間21が形成されている。この空間21は、後述するベース板38によって閉塞され、このベース板38上には後述の尿素水タンク31が取付けられる構成となっている。
ここで、キャブ後支持ビーム10は、図7および図8に示すように、底板6の左端縁と左サイドフレーム5Bとの間を左,右方向に延びた下横板部10Aと、下横板部10Aの後端から上向きに立上がり左縦板7と左サイドフレーム5Bとの間を左,右方向に延びた縦板部10Bと、縦板部10Bの上端から屈曲し底板6の上面と平行して後向きに延びた上横板部10Cとを有し、さらに、上横板部10Cの左,右方向の両端には、上横板部10Cの後端から下向きに屈曲した端板部10Dが設けられている。これにより、キャブ後支持ビーム10は、左,右方向の中間部においてはL字型の断面形状を有し、左,右方向の両端側においては逆U字型の断面形状を有する枠状に形成され、キャブ後支持ビーム10の上横板部10Cの下側には、通常、デッドスペースとなる空間部10Eが形成されている。
また、上横板部10Cの左,右方向の両側には、マウント取付孔10Fがそれぞれ設けられ、このマウント取付孔10Fに取付けられた防振マウント(図示せず)を介して、キャブ28の後側がキャブ後支持ビーム10に支持される。下横板部10Aの上面側には、後述する2個の雌ねじ部40Aが左,右方向に間隔をもって設けられ、下横板部10Aのうち各雌ねじ部40Aに対応する部位には、上,下方向に貫通するボルト挿通孔(図示せず)が形成されている。
一方、左後張出しビーム11は、図7および図8に示すように、底板6から左サイドフレーム5Bに向けて左,右方向に延びた横板部11Aと、横板部11Aの前端側から上向きに立上る縦板部11Bとにより、L字型の断面形状を有している。ここで、縦板部11Bは、後述の尿素水タンク31と前,後方向で対面し、後述するベース板保持具41の一部を構成するものである。横板部11Aの上面側には、後述する2個の雌ねじ部40Bが左,右方向に間隔をもって設けられ、横板部11Aのうち各雌ねじ部40Bに対応する部位には、上,下方向に貫通するボルト挿通孔(図示せず)が形成されている。
ここで、左後張出しビーム11の縦板部11Bは、後述する尿素水タンク31と前,後方向で対面する立上り板として用いられている。縦板部11Bのうち左サイドフレーム5Bの近傍となる左端側には、前,後方向に貫通する2個の連結具挿通孔11Cが形成されている。これら2個の連結具挿通孔11Cは、左,右方向に隣接して配置され、後述する連結筒体43Aが挿通されるものである。
カウンタウエイト22は、旋回フレーム5を構成する左縦板7および右縦板8の後端部に取付けられている。カウンタウエイト22は、作業装置4との重量バランスをとるものである。
エンジン23は、カウンタウエイト22の前側に位置して旋回フレーム5上に設けられている。エンジン23は、図4に示すように、クランク軸(図示せず)が左,右方向に延びる横向き状態となって旋回フレーム5上に搭載されている。エンジン23は、例えばディーゼルエンジンとして構成され、空気を吸込む吸気管23Aと、排気ガスを排出する排気管23Bとを有している。吸気管23Aの先端側には、エンジン23に吸込まれる空気中のダストを除去するエアクリーナ24が接続され、排気管23Bの先端側には、後述の排気ガス浄化装置30が接続されている。
エンジン23の左,右方向の一側となる左側には、冷却ファン25が設けられ、エンジン23の右側には、油圧ポンプ26が設けられている。油圧ポンプ26は、エンジン23によって回転駆動されることにより、ホイール式油圧ショベル1に搭載された油圧アクチュエータに向けて圧油を供給するものである。
熱交換装置27は、冷却ファン25の左側に隣接して設けられている。熱交換装置27は、旋回フレーム5の熱交換装置支持ブラケット20上に搭載され、冷却ファン25と左,右方向で対面している。熱交換装置27は、枠状体の内部にエンジン冷却水を冷やすラジエータ、作動油を冷却するオイルクーラ、エンジン23が吸込む空気(吸気)を冷却するインタクーラ等を収容し、冷却ファン25によって発生した冷却風により、エンジン冷却水、作動油、吸気等を冷却するものである。
キャブ28は、熱交換装置27の前側に位置して旋回フレーム5の左前側に搭載されている。キャブ28は運転室を画成するもので、その内部にはオペレータが着席する運転席、走行用の操作レバー、作業用の操作レバー等(いずれも図示せず)が配設されている。キャブ28の前側は、キャブ前支持フレーム17に防振マウント(図示せず)を介して支持され、キャブ27の後側は、キャブ後支持ビーム10に防振マウント(図示せず)を介して支持されている。
外装カバー29は、カウンタウエイト22の前側に位置して旋回フレーム5上に設けられ、エンジン23、冷却ファン25、油圧ポンプ26、熱交換装置27、後述の排気ガス浄化装置30等を覆っている。外装カバー29は、左サイドフレーム5Bから立上がり熱交換装置27、後述の尿素水タンク31等を左側から覆う左側面カバー29Aと、右サイドフレーム5Cから立上がり油圧ポンプ26等を右方から覆う右側面カバー(図示せず)と、左側面カバー29Aと右側面カバーとの上端間を左,右方向に延びエンジン23等を上法から覆う上面カバー29Bと、上面カバー29Bに開閉可能に取付けられたエンジンカバー29Cとを含んで構成されている。ここで、左側面カバー29Aは、熱交換装置27、尿素水タンク31等を開閉可能に覆うもので、左側面カバー29Aを開くことにより、尿素水タンク31を外部に露出させることができる。
排気ガス浄化装置30は、エンジン23の排気管23Bに設けられ、排気ガス中に含まれるNOx(窒素酸化物)を除去するものである。ここで、排気ガス浄化装置30は、図9に示すように、前,後方向に延びる円筒状容器として形成された筒状ケース30Aと、該筒状ケース30A内の上流側に設けられた尿素選択還元触媒30Bと、尿素選択還元触媒30Bの下流側に位置して筒状ケース30A内に設けられた酸化触媒30Cと、尿素選択還元触媒30Bの上流側となるエンジン23の排気管23Bに設けられた尿素水噴射弁30Dとを含んで構成されている。筒状ケース30Aの後側には、上方に突出するように尾管30Eが設けられている。
このように構成された排気ガス浄化装置30は、後述の尿素水タンク31から供給される尿素水(尿素水溶液)を尿素水噴射弁30Dから排気管23Bを流れる排気ガス中に噴射する。これにより、排気ガス浄化装置30の尿素選択還元触媒30Bは、尿素水から生成されたアンモニアを用いて排気ガス中のNOx(窒素酸化物)を還元反応させ、水と窒素に分解する。そして、酸化触媒30Cは、排気ガス中の一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)等を酸化して除去する。
尿素水タンク31は、キャブ28の後側に配置され、後述のベース板38を用いて旋回フレーム5に取付けられている。尿素水タンク31内には還元剤である尿素水が蓄えられ、この尿素水は、尿素水噴射弁30Dを通じて、排気ガス浄化装置30を構成する尿素選択還元触媒30Bの上流側(排気管23B)に噴射される。ここで、尿素水タンク31は、例えば樹脂材料を用いて、図6ないし図8に示すように、上,下方向に延びた縦タンク部32と、縦タンク部32の下部から前側に延びた横タンク部33とを有するL字状の容器として形成されている。
尿素水タンク31の縦タンク部32は、上,下方向に延びる直方体状をなしている。即ち、縦タンク部32は、前面板32A、後面板32B、左側面板32C、右側面板32D、上面板32Eおよび下面板32Fにより形成されている。縦タンク部32のうち左側面板32Cと上面板32Eとの境界位置には、尿素水を給水するための給水口32Gが設けられている。
尿素水タンク31の横タンク部33は、縦タンク部32の前面板32Aの下部から前側に向けて横方向(水平方向)に延びる直方体状に形成されている。即ち、横タンク部33は、前面板33A、左側面板33B、右側面板33C、上面板33Dおよび下面板33Eにより形成されている。上面板33Dには、後述のベルト35を取付けるための凹溝状のベルト取付溝33Fが、左,右方向に延びて設けられている。
ここで、図8に示すように、後述のベース板38を用いて尿素水タンク31を旋回フレーム5に取付けた状態で、横タンク部33は、キャブ後支持ビーム10の空間部10E内に配置される。これにより、デッドスペースとなるキャブ後支持ビーム10の下側を有効に利用しつつ、横タンク部33を設けた分だけ尿素水タンク31の容量を増大させることができる構成となっている。
尿素水タンク31の底部側には、有底な箱状のタンク受34が設けられている。タンク受34は、左前側が切欠かれたL字状の底部34Aと、底部34Aの外周縁から立上り尿素水タンク31の下側を取囲む枠部34Bとにより形成されている。底部34Aには、角棒状をなす3個のねじ座34Cが溶接等により固着され、各ねじ座34Cにはそれぞれ2子の雌ねじ孔34Dが設けられている。また、枠部34Bのうち横タンク部33に対応する部位には、横タンク部33を左,右方向で挟む2個のベルト取付具34Eが設けられている。
そして、尿素水タンク31の下側をタンク受34内に挿入し、横タンク部33のベルト取付溝33Fに、左,右方向に延びるベルト35を係合させた状態で、このベルト35の両端部を、タンク受34のベルト取付具34Eに固定する。これにより、尿素水タンク31は、ベルト35を用いてタンク受34に一体的に取付けられ、タンク受34は、ベース板38の上面側に取付けられる構成となっている。なお、尿素水タンク31は、図10に示すように、尿素水供給管36、尿素水ポンプ37を介して排気ガス浄化装置30の尿素水噴射弁30Dに接続されている。
次に、本実施の形態に用いられるベース板38について説明する。
ベース板38は、図6ないし図8に示すように、前,後方向に延びる長方形の板体からなり、旋回フレーム5を構成するキャブ後支持ビーム10と左後張出しビーム11の下面に取付けられている。これにより、ベース板38は、キャブ後支持ビーム10と左後張出しビーム11との間の空間21を閉塞し、ベース板38の上面側には、タンク受34を介して尿素水タンク31が設けられている。
ここで、ベース板38には、タンク受34の底部34Aに設けられた3個のねじ座34Cの各雌ねじ孔34Dに対応する位置に、合計6個のボルト挿通孔38Aが穿設されている。各ボルト挿通孔38Aには、ベース板38の下側からボルト39が挿通され、これら各ボルト39をタンク受34のねじ座34Cの雌ねじ孔34Dに螺着することにより、ベース板38の上面側にタンク受34を介して尿素水タンク31が取付けられている。
ベース板38の前端側には、左,右方向に離間して2個の長溝状ボルト挿通孔38Bが形成され、これら長溝状ボルト挿通孔38Bは、後述する締結部材40の一部を構成している。各長溝状ボルト挿通孔38Bは、前端が開口し前,後方向に延在する長溝状に形成され、後述するベース板締結ボルト40Cが挿通されるものである。一方、ベース板38の後端側には、左,右方向に離間して2個の円形状ボルト挿通孔38Cが形成されている。これら円形状ボルト挿通孔38Cも、後述する締結部材40の一部を構成するもので、後述のベース板締結ボルト40Cが挿通されるものである。
締結部材40は、キャブ後支持ビーム10と左後張出しビーム11の下面側に対し、ベース板38を取付け、取外し可能に締結するものである。この締結部材40は、図7に示すように、ベース板38に設けられた長溝状ボルト挿通孔38Bおよび円形状ボルト挿通孔38Cと、長溝状ボルト挿通孔38Bに対応する位置でキャブ後支持ビーム10の下横板部10Aに設けられた雌ねじ部40Aと、円形状ボルト挿通孔38Cに対応する位置で左後張出しビーム11の横板部11Aに設けられた雌ねじ部40Bと、ベース板38の長溝状ボルト挿通孔38Bおよび円形状ボルト挿通孔38Cに下方から挿通され、キャブ後支持ビーム10の雌ねじ部40Aおよび左後張出しビーム11の雌ねじ部40Bに螺着された4本のベース板締結ボルト40Cとにより構成されている。
ここで、雌ねじ部40Aは、例えばナット等をキャブ後支持ビーム10の下横板部10Aの上面側に溶接することにより形成され、雌ねじ部40Bは、例えばナット等を左後張出しビーム11の横板部11Aの上面側に溶接することにより形成されている。従って、締結部材40を構成する2本のベース板締結ボルト40Cは、ベース板38の各長溝状ボルト挿通孔38Bに下方から挿通され、キャブ後支持ビーム10の下横板部10Aに設けられた雌ねじ部40Aに螺着される。一方、他の2本のベース板締結ボルト40Cは、ベース板38の各円形状ボルト挿通孔38Cに下方から挿通され、左後張出しビーム11の横板部11Aに設けられた雌ねじ部40Bに螺着される。これにより、ベース板38の上面側に尿素水タンク31が一体的に取付けられた状態で、旋回フレーム5のキャブ後支持ビーム10と左後張出しビーム11に対し、4本のベース板締結ボルト40Cを用いて下方からベース板38を締結することにより、旋回フレーム5に対して尿素水タンク31を取付けることができる。
ベース板保持具41は、旋回フレーム5の左後張出しビーム11とベース板38との間に設けられている。ベース板保持具41は、キャブ後支持ビーム10と左後張出しビーム11からベース板締結ボルト40Cを取外した状態においても、左後張出しビーム11に対してベース板38を保持するものである。ここで、ベース板保持具41は、立上り板としての左後張出しビーム11の縦板部11Bと、後述する突出板42と、抜止め具43と、抜止め固定具44とを含んで構成されている。
突出板42は、ベース板38のうち円形状ボルト挿通孔38Cが設けられた左後側の上面に一体的に設けられ、ベース板38から上向きに突出している。突出板42は、左,右方向に延びる多角形状の平板からなり、キャブ後支持ビーム10と左後張出しビーム11の下面側にベース板38を締結した状態で、左後張出しビーム11の縦板部11Bと前,後方向で対面するものである。突出板42には、左,右方向に離間して2個の連結具挿通孔42Aが設けられ、これら各連結具挿通孔42Aは、縦板部11Bに形成された2個の連結具挿通孔11Cと前,後方向で対向している。
ここで、抜止め具43は、縦板部11Bの各連結具挿通孔11Cに水平方向から挿通され前端が突出板42に当接すると共に後端が縦板部11Bから後側に突出した円筒状の2個の連結筒体43Aと、連結筒体43Aの内周側に挿通され、突出板42の連結具挿通孔42Aに挿通された2本の連結ボルト43Bと、連結筒体43Aの後端と連結ボルト43Bとの間に挟持され、縦板部11Bと前,後方向で対面する環状の2枚のワッシャ43Cとにより構成されている。
一方、抜止め固定具44は、例えば2個のナットにより構成され、突出板42の各連結具挿通孔42Aに対応する位置に溶接等の手段を用いて固着されている。この抜止め固定具44は、突出板42の連結具挿通孔42Aに挿通された2本の連結ボルト43Bが螺着されることにより、連結筒体43Aと連結ボルト43Bを、縦板部11Bと突出板42に対して抜止めするものである。これにより、キャブ後支持ビーム10と左後張出しビーム11からベース板締結ボルト40Cを取外したとしても、抜止め具43が左後張出ビーム11の縦板部11Bに対して係止されることにより、ベース板38を左後張出しビーム11に保持しておくことができる。
本実施の形態によるホイール式油圧ショベル1は、上述の如き構成を有するもので、以下、その動作について説明する。
キャブ28に搭乗したオペレータは、エンジン23を始動して油圧ポンプ26を駆動すると共に、キャブ28内に配置された走行用の操作レバー、作業用の操作レバー(いずれも図示せず)を操作する。これにより、油圧ポンプ26からの圧油が、操作レバーの操作に応じて各種の油圧アクチュエータに供給され、例えば上部旋回体3を旋回させつつ、作業装置4を用いて土砂の掘削作業等を行うことができる。
ここで、エンジン23の作動時には、排気管23Bから有害物質である窒素酸化物(NOx)が排出される。一方、エンジン23の作動時には、尿素水タンク31内の尿素水が、尿素水供給管36を通じて排気ガス浄化装置30の尿素水噴射弁30Dに供給され、排気ガス浄化装置30は、尿素水噴射弁30Dから排気ガス中に尿素水を噴射してアンモニアを生成する。その結果、尿素選択還元触媒30Bが、窒素酸化物を水と窒素に還元し、酸化触媒30C、尾管30Eを経て外部に排出することにより、窒素酸化物の排出量を低減することができる。
次に、尿素水タンク31に対する点検、保守等のメンテナンス作業を行うために、旋回フレーム5から尿素水タンク31を取外す作業について説明する。
まず、下部走行体2のシャーシ2Aから乗降ステップ2Dを取外し、前輪2Bと後輪2Cとの間に作業用のスペースを確保する。次に、図10に示すように、旋回フレーム5のキャブ後支持ビーム10と左後張出しビーム11の下面に取付けられたベース板38の下方に油圧ジャッキ101を配置し、この油圧ジャッキ101のロッド101Aを伸長させ、ロッド101Aの先端に取付けられた受台101Bを、ベース板38の下面に当接させる。
この状態で、抜止め具43の連結ボルト43Bを、突出板42に固着された抜止め固定具44から離脱させ、この連結ボルト43Bを、連結筒体43A、ワッシャ43Cと一緒に左後張出しビーム11の縦板部11Bから後方に抜取る。これにより、左後張出しビーム11の縦板部11Bとベース板38の突出板42との、抜止め具43を用いた抜止め状態が解除される。
次に、キャブ後支持ビーム10に設けられた雌ねじ部40Aからベース板締結ボルト40Cを下方に抜取ると共に、左後張出しビーム11に設けられた雌ねじ部40Bからベース板締結ボルト40Cを下方に抜取る。これにより、ベース板38は、その上面側に尿素水タンク31およびタンク受34が取付けられた状態で、キャブ後支持ビーム10および左後張出しビーム11から離脱し、油圧ジャッキ101の受台101Bによって支持される。
この状態で、油圧ジャッキ101のロッド101Aを縮小させ、受台101Bに支持されたベース板38を、タンク受34、尿素水タンク31と共に下方に下ろす。これにより、ベース板38に取付けられた尿素水タンク31を、キャブ後支持ビーム10と左後張出しビーム11との間の空間21を通じて下方に下ろすことができ、尿素水タンク31を、旋回フレーム5上に搭載された各種の搭載機器、キャブ後支持ビーム10および左後張出しビーム11と干渉させることなく、容易に旋回フレーム5の下方に取外すことができる。
一方、旋回フレーム5から取外した尿素水タンク31に対するメンテナンス作業が終了した後には、尿素水タンク31およびタンク受34をベース板38の上面側に取付けた状態で、ベース板38を油圧ジャッキ101の受台101B上に載置する。そして、油圧ジャッキ101のロッド101Aを伸長させ、キャブ後支持ビーム10および左後張出しビーム11の下面にベース板38を当接または接近させる。
この状態で、ベース板38の長溝状ボルト挿通孔38Bに下方から挿通した2本のベース板締結ボルト40Cを、キャブ後支持ビーム10に設けられた雌ねじ部40Aに螺着すると共に、ベース板38の円形状ボルト挿通孔38Cに下方から挿通した2本のベース板締結ボルト40Cを、左後張出しビーム11に設けられた雌ねじ部40Bに螺着する。一方、左後張出しビーム11の縦板部11Bに設けられた連結具挿通孔11Cに抜止め具43の連結筒体43Aを挿通すると共に、連結筒体43Aの内周側に連結ボルト43Bを挿通し、この連結ボルト43Bを、ベース板38に設けた突出板42の連結具挿通孔42Aに挿通した後、抜止め固定具44に螺着する。
これにより、尿素水タンク31が取付けられたベース板38を、締結部材40(ベース板締結ボルト40C)を用いてキャブ後支持ビーム10と左後張出しビーム11の下面側に締結することができる。この結果、メンテナンス作業が終了した尿素水タンク31を、旋回フレーム5上に搭載された各種の搭載機器やキャブ後支持ビーム10および左後張出しビーム11と干渉させることなく、容易に旋回フレーム5に取付けることができる。
しかも、尿素水タンク31が取付けられたベース板38には、ベース板保持具41の突出板42が設けられ、この突出板42には、左後張出しビーム11の縦板部11Bに対し、抜止めされた抜止め具43が抜止め固定具44を用いて固定されている。従って、旋回フレーム5の下面側に固定されたアンダカバー(図示せず)を取外す場合に、このアンダカバーを固定するカバー固定具(図示せず)ではなく、誤ってベース板締結ボルト40Cを抜取ったとしても、抜止め具43および抜止め固定具44を含んでなるベース板保持具41によって、ベース板38を左後張出しビーム11に保持しておくことができる。この結果、ベース板38および尿素水タンク31が、作業者の意に反して旋回フレーム5から落下してしまうのを抑えることができ、アンダカバーを取外すときの作業性を高めることができる。
かくして、本発明によれば、上面側に尿素水タンク31が取付けられたベース板38を、キャブ後支持ビーム10と左後張出しビーム11との間の空間21を閉塞した状態で、キャブ後支持ビーム10と左後張出しビーム11の下面側に、締結部材40を用いて取付け、取外し可能に締結する構成としている。
また、締結部材40は、ベース板38に設けられた長溝状ボルト挿通孔38Bおよび円形状ボルト挿通孔38Cと、キャブ後支持ビーム10に設けられた雌ねじ部40Aおよび左後張出しビーム11に設けられた雌ねじ部40Bと、長溝状ボルト挿通孔38Bおよび円形状ボルト挿通孔38Cに下方から挿通され、雌ねじ部40Aおよび雌ねじ部40Bに螺着されるベース板締結ボルト40Cとにより構成している。
従って、キャブ後支持ビーム10に設けられた雌ねじ部40Aと左後張出しビーム11に設けられた雌ねじ部40Bからベース板締結ボルト40Cを取外すことにより、尿素水タンク31と旋回フレーム5に搭載された各種の搭載機器とが干渉することなく、ベース板38と一緒に尿素水タンク31を下方に容易に抜取ることができる。また、尿素水タンク31が取付けられたベース板38を、締結部材40を用いてキャブ後支持ビーム10と左後張出しビーム11の下面側に締結することにより、尿素水タンク31と他の搭載機器との干渉を避けつつ、キャブ後支持ビーム10と左後張出しビーム11とに対して容易に尿素水タンク31を取付けることができる。
また、本発明によれば、キャブ後支持ビーム10と左後張出しビーム11のうち一方のビームである左後張出しビーム11とベース板38との間には、キャブ後支持ビーム10に設けられた雌ねじ部40Aと左後張出しビーム11に設けられた雌ねじ部40Bからベース板締結ボルト40Cを取外した状態で、ベース板38を保持するベース板保持具41を設ける構成としている。
従って、旋回フレーム5の下面側に固定されたアンダーカバー(図示せず)を取外す場合に、このアンダカバーを固定するカバー固定具(図示せず)ではなく、ベース板締結ボルト40Cを誤って取外してしまったとしても、ベース板保持具41によってベース板38を保持しておくことができる。この結果、ベース板38および尿素水タンク31が、作業者の意に反して旋回フレーム5から落下してしまうのを抑えることができる。
また、本発明によれば、ベース板保持具41は、左後張出しビーム11に設けられ尿素水タンク31と前,後方向で対面する立上り板としての縦板部11Bと、ベース板38に設けられ縦板部11Bと前,後方向で対面するように上向きに突出した突出板42と、縦板部11Bに設けられた連結具挿通孔11Cと突出板42に設けられた連結具挿通孔42Aとに横方向から挿通される抜止め具43と、抜止め具43を突出板42に対して固定する抜止め固定具44とにより構成している。
従って、左後張出しビーム11に設けられた縦板部11Bの連結具挿通孔11Cに、抜止め具43の連結筒体43Aを挿通すると共に、連結筒体43Aの内周側と突出板42の連結具挿通孔42Aとに抜止め具43の連結ボルト43Bを挿通し、この連結ボルト43Bを突出板42に設けた抜止め固定具44に螺着することにより、キャブ後支持ビーム10に設けられた雌ねじ部40Aと左後張出しビーム11に設けられた雌ねじ部40Bから、ベース板締結ボルト40Cを誤って取外してしまった場合でも、抜止め具43が左後張出ビーム11の縦板部11Bに対して係止されることにより、ベース板38および尿素水タンク31が旋回フレーム5から落下するのを抑えることができる。
さらに、第1の実施の形態によれば、キャブ後支持ビーム10は、底板6から上向きに立ち上がった縦板部10Bと、縦板部10Bの上端から屈曲して後側に延びた上横板部10Cと、上横板部10Cの下方に形成された空間部10Eとを含んで構成され、尿素水タンク31は、上,下方向に延びた縦タンク部32と、縦タンク部32の下部から前側に延びた横タンク部33とによりL字状の容器として形成され、尿素水タンク31の横タンク部33は空間部10Eに配置されている。これにより、デッドスペースとなる空間部10Eを有効に利用しつつ、尿素水タンク31の容量を拡大することができる。
次に、図11ないし図14は本発明の第2の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、キャブ後支持ビームに立上り板を設けたことにある。なお、第2の実施の形態では、上述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
第2の実施の形態に用いられるキャブ後支持ビーム45は、第1の実施の形態によるキャブ後支持ビーム10と同様に、図13および図14に示すように、下横板部45Aと、縦板部45Bと、上横板部45Cと、端板部45Dとを有し、上横板部45Cの下側には、尿素水タンク31の横タンク部33を収容する空間部45Eが形成されている。ここで、縦板部45Bは、尿素水タンク31と前,後方向で対面し、後述するベース板保持具46の一部を構成するものである。また、上横板部45Cの左,右方向の両側にはマウント取付孔45Fが設けられ(左側のみ図示)ている。
下横板部45Aの上面側には、締結部材40を構成する2個の雌ねじ部40Aが左,右方向に間隔をもって設けられ、下横板部45Aのうち各雌ねじ部40Aに対応する部位には、上,下方向に貫通するボルト挿通孔(図示せず)が形成されている。一方、縦板部45Bのうち左サイドフレーム5Bの近傍となる左端側には、前,後方向に貫通する2個の連結具挿通孔45Gが形成されている。これら2個の連結具挿通孔45Gは、左,右方向に隣接して配置され、抜止め具43の連結筒体43Aが挿通されるものである。
ここで、第2の実施の形態は、キャブ後支持ビーム45の縦板部45Bを、尿素水タンク31と前,後方向で対面する立上り板として用いる点と、後述するベース板保持具46の構成の点で、上述した第1の実施の形態とは異なるものである。
第2の実施の形態に用いられるベース板保持具46は、キャブ後支持ビーム45とベース板38との間に設けられている。ベース板保持具46は、キャブ後支持ビーム45と左後張出しビーム11からベース板締結ボルト40Cを取外した状態においても、キャブ後支持ビーム45に対してベース板38を保持するものである。ここで、ベース板保持具46は、立上り板としてのキャブ後支持ビーム45の縦板部45Bと、後述する突出板47と、抜止め具43と、抜止め固定具44とを含んで構成されている。
突出板47は、ベース板38のうち長溝状ボルト挿通孔38Bが設けられた左前側の上面に一体的に設けられ、ベース板38から上向きに突出している。突出板47は、左,右方向に延びる多角形状の平板からなり、キャブ後支持ビーム45と左後張出しビーム11の下面側にベース板38を締結した状態で、キャブ後支持ビーム45の縦板部45Bと前,後方向で対面するものである。突出板47には、左,右方向に離間して2個の連結具挿通孔47Aが設けられ、これら連結具挿通孔47Aは、縦板部45Bに形成された2個の連結具挿通孔45Gと前,後方向で対向している。また、突出板47の各連結具挿通孔47Aに対応する位置には、それぞれ抜止め固定具44が一体的に設けられている。
第2の実施の形態によるホイール式油圧ショベル1は、上述の如き構成を有するもので、上述した第1の実施の形態と同様に、尿素水タンク31およびタンク受34をベース板38の上面側に取付けた状態で、ベース板38の長溝状ボルト挿通孔38Bに挿通した2本のベース板締結ボルト40Cを、キャブ後支持ビーム45に設けられた雌ねじ部40Aに螺着すると共に、ベース板38の円形状ボルト挿通孔38Cに挿通した2本のベース板締結ボルト40Cを、左後張出しビーム11に設けられた雌ねじ部40Bに螺着する。これにより、尿素水タンク31が取付けられたベース板38を、締結部材40(ベース板締結ボルト40C)を用いてキャブ後支持ビーム45と左後張出しビーム11の下面側に容易に取付けることができる。
一方、キャブ後支持ビーム45の縦板部45Bに設けられた連結具挿通孔45Gに抜止め具43の連結筒体43Aを挿通すると共に、連結筒体43Aの内周側に連結ボルト43Bを挿通し、この連結ボルト43Bを、ベース板38に設けた突出板47の連結具挿通孔47Aを通じて抜止め固定具44に螺着する。これにより、キャブ後支持ビーム45と左後張出しビーム11から誤ってベース板締結ボルト40Cを抜取ったとしても、抜止め具43がキャブ後支持ビーム45の縦板部45Bに対して係止されることにより、ベース板保持具46によってベース板38をキャブ後支持ビーム45に保持しておくことができる。
なお、第1の実施の形態では、抜止め具43として連結ボルト43Bを用いると共に、抜止め固定具44として連結ボルト43Bが螺着されるナットを用い、この抜止め固定具44を突出板42に溶接等の手段を用いて固着した場合を例示している。しかし、本発明はこれに限るものではなく、突出板42とは別部材からなるナットを抜止め具として用いる構成としてもよい。
また、第1の実施の形態では、抜止め具43として連結ボルト43Bを用いると共に、抜止め固定具44として連結ボルト43Bが螺着されるナットを用いた場合を例示している。しかし、本発明はこれに限らず、例えば抜止め具として円柱状のピンを用い、このピンに着脱可能に取付けられる止め輪を抜止め固定具として用いる構成としてもよい。
さらに、実施の形態では、尿素水タンク31を樹脂材料を用いて形成し、この樹脂製の尿素水タンク31を、タンク受34を用いてベース板38に取付ける場合を例示している。しかし、本発明はこれに限らず、金属材料を用いて尿素水タンクを形成することにより、この金属製の尿素水タンクを、タンク受34を用いることなくベース板38に取付ける構成としてもよい。
1 ホイール式油圧ショベル(建設機械)
2 下部走行体
3 上部旋回体
4 作業装置
5 旋回フレーム
5A センタフレーム
5B 左サイドフレーム
5C 右サイドフレーム
6 底板
10,45 キャブ後支持ビーム
10B,45B 縦板部
10C,45C 上横板部
10E,45E 空間部
11 左後張出しビーム
11B 縦板部(立上り板)
11C,42A,45G 連結具挿通孔
21 空間
23 エンジン
28 キャブ
30 排気ガス浄化装置
30B 尿素選択還元触媒
31 尿素水タンク
32 縦タンク部
33 横タンク部
38 ベース板
38B 長溝状ボルト挿通孔
38C 円形状ボルト挿通孔
40 締結部材
40A,40B 雌ねじ部
40C ベース板締結ボルト
41,46 ベース板保持具
42,47 突出板
43 抜止め具
44 抜止め固定具

Claims (3)

  1. 自走可能な下部走行体と、前記下部走行体上に旋回可能に搭載された上部旋回体と、前記上部旋回体の前側に俯仰動可能に設けられた作業装置とからなり、
    前記上部旋回体は、支持構造体をなす旋回フレームと、前記旋回フレームに搭載されたエンジンと、前記エンジンの前側でかつ左,右方向の一側に位置して前記旋回フレームに設けられ運転室を画成するキャブと、前記エンジンの排気管に設けられ排気ガス中の窒素酸化物を除去する尿素選択還元触媒を備えた排気ガス浄化装置と、前記尿素選択還元触媒の上流側に噴射される還元剤である尿素水を貯える尿素水タンクとを備え、
    前記旋回フレームは、左,右方向の中間部に位置し底板を有するセンタフレームと、該センタフレームの左,右両側に配置され前,後方向に延びた左,右のサイドフレームと、前記センタフレームと前記左,右のサイドフレームのうち一方のサイドフレームとの間に設けられ前記キャブの後側を支持するキャブ後支持ビームと、前記キャブ後支持ビームよりも後側に位置して前記センタフレームと前記一方のサイドフレームとの間に設けられた後張出しビームとを含んで構成され、
    前記旋回フレームの前記キャブ後支持ビームと前記後張出しビームとの間の空間を下側から閉塞するベース板と、
    前記ベース板を前記旋回フレームに取外し可能に連結する締結部材とを備え、
    前記尿素水タンクは前記ベース板の上面に取付けられており、
    前記ベース板は前記尿素水タンクが取付けられた状態で、前記旋回フレームの下側から着脱可能に取付けられる構成としてなる建設機械において、
    前記キャブ後支持ビームと前記後張出しビームのいずれか一方のビームと前記ベース板との間には、前記旋回フレームから前記締結部材を取外した状態で前記ベース板を保持するベース板保持具が設けられ、
    前記ベース板保持具は、前記キャブ後支持ビームと前記後張出しビームのうち少なくとも一方のビームに設けられて前記尿素水タンクと前,後方向で対面する立上り板と、
    前記ベース板に設けられて前記立上り板と前,後方向で対面するように上向きに突出した突出板と、
    前記立上り板に設けられた挿通孔と前記突出板に設けられた挿通孔とに横方向から挿通される抜止め具と、
    前記突出板に前記抜止め具を固定する抜止め具固定手段とを備え、
    前記抜止め具が前記立上り板に係止されることにより、前記ベース板を保持する構成としたことを特徴とする建設機械。
  2. 前記締結部材は、前記ベース板に設けられたボルト挿通孔と、
    前記ボルト挿通孔と対応する位置で前記キャブ後支持ビームと前記後張出しビームにそれぞれ設けられた雌ねじ部と、
    前記ボルト挿通孔に下方から挿通され前記雌ねじ部に螺着される締結ボルトとにより構成してなる請求項1に記載の建設機械。
  3. 前記キャブ後支持ビームは、前記底板から上向きに立ち上がった縦板部と、前記縦板部の上端から屈曲して後側に延びた横板部と、前記横板部の下方に形成された空間部とを含んで構成され、
    前記尿素水タンクは、上,下方向に延びた縦タンク部と、前記縦タンク部の下部から前側に延びた横タンク部とによりL字状の容器として形成され、
    前記尿素水タンクの横タンク部は、前記キャブ後支持ビームの前記空間部に配置される構成としてなる請求項1に記載の建設機械。
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