以下、図面を参照しながら本実施形態に係わる医用画像処理装置を説明する。なお、以下の説明において、略同一の機能及び構成を有する構成要素及び機能については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合に行う。
以下、図面を参照して、本実施形態を説明する。
図1は、本実施形態に係る医用画像処理装置1の構成の一例を示す構成図である。医用画像処理装置1は、バス(データバス:data bus)3と、通信インタフェース回路5と、記憶回路(記憶部)7と、入力インタフェース回路(入力部)9と、処理回路(処理部)11と、表示回路(表示部)13とを有する。医用画像処理装置1は、例えば、医用ワークステーションに相当する。
バス3は、例えば、通信インタフェース回路5と、記憶回路(記憶部)7と、入力インタフェース回路(入力部)9と、処理回路11と、表示回路(表示部)13とを電気的に接続する信号路である。
通信インタフェース回路5は、ネットワーク6を介して医用画像診断装置および医用画像保管装置等の各種装置に接続される。医用画像診断装置は、例えば、X線コンピュータ断層撮影(Computed Tomography:以下、CTと呼ぶ)、磁気共鳴イメージング(Magnetic Resonance Imaging:以下MRIと呼ぶ)装置、X線診断装置などのボリュームデータを発生可能な各種モダリティである。
通信インタフェース回路5は、ネットワーク6を介して被検体のボリュームデータ等の各種データを、医用画像診断装置または医用画像保管装置から受信する。通信インタフェース回路5は、受信したボリュームデータ等の各種データを、記憶回路7に出力する。処理回路11により処理された各種データは、通信インタフェース回路5およびネットワーク6を介して、各種装置へ転送可能である。
記憶回路7は、各種メモリ、HDD(ハードディスクドライブ)、SSD(ソリッドステートドライブ)、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクなど)、光ディスク(CD−ROM、DVDなど)、半導体メモリなどにより構成される。
記憶回路7は、本医用画像処理装置1を統括的に制御するシステム制御機能111において実行されるシステム制御プログラム、処理回路11の初期断面決定機能113において実行される初期断面決定プログラム、処理回路11の画像発生機能115において実行される画像発生プログラム(レンダリングプログラム、断面画像発生(断面変換)プログラム等)、処理回路11の断面位置調整機能117において実行される断面位置調整プログラム、処理回路11の表示制御機能119において実行される表示制御プログラム等の各種プログラムを記憶する。
記憶回路7は、入力インタフェース回路9から送られてくる操作者の指示、レンダリング条件、断面変換条件などの各種データ群、通信インタフェース回路5とネットワーク6とを介して受信した種々のデータなどを記憶する。
記憶回路7は、被検体のボリュームデータを、血管の瘤に関する初期断面の位置情報とともに記憶する。初期断面の位置情報は、処理回路11における初期断面決定機能113により決定されてもよいし、入力インタフェース回路9を介した操作者の指示により入力されてもよい。ボリュームデータは、例えば、脳動脈瘤などの各種瘤を有するボリュームデータである。
初期断面は、ボリュームデータにおける血管領域において、瘤の領域(以下、瘤領域と呼ぶ)と瘤の親血管の領域との境界面に対応する。瘤の親血管とは、瘤近傍の血管であって、瘤が存在しないときに推定される正常血管である。初期断面は、後述する断面位置調整機能117により断面位置の調整が実行される前であって、瘤のネック(Neck)部分に関する領域(推定される正常な血管壁と瘤領域との境界面:以下、ネック領域と呼ぶ)に関する断面である。初期断面は、例えば、後述する初期断面決定機能113、または入力インタフェース回路9等による入力操作等により決定される。初期断面の輪郭線は、初期断面と瘤の血管壁との交差により規定される閉曲線である。
ボリュームデータは、例えば、血管造影法を実行したX線診断装置(X線アンギオグラフィ(X−ray Angiography):XA)、血管造影法を実行したX線CT装置(CTアンギオグラフィー(CT Angiography):CTA)、血管造影法を実行したMRI装置(MRアンギオグラフィー(MR Angiography):MRA)などにより取得されたボリュームデータである。
記憶回路7は、処理回路11における画像発生機能115のレンダリング処理により、観察方向に対応するレンダリング方向とボリュームデータとに基づいて発生されたレンダリング画像(3次元画像、ボリュームレンダリング(Volume Rendering)画像:以下、観察レンダリング画像と呼ぶ)を記憶する。観察方向については、後ほど詳述する。記憶回路7は、処理回路11における画像発生機能115の断面変換処理(Multi−Planar Reconstructiion:MPR)により、ボリュームデータに基づいて発生された断面画像を記憶する。
記憶回路7は、観察方向とは異なる方向に対応するレンダリング方向(以下、参照方向と呼ぶ)とボリュームデータとに基づいて、処理回路11における断面位置調整機能117のレンダリング処理により発生されたレンダリング画像(以下、参照レンダリング画像と呼ぶ)を記憶する。観察方向と異なる方向(参照方向)とは、例えば、観察方向に直交する方向である。
入力インタフェース回路9は、操作者からの各種指示・命令・情報・選択・設定を本医用画像処理装置1に取り込む。例えば、入力インタフェース回路9は、トラックボール、スイッチボタン、マウス、キーボード、操作面へ触れることで入力操作を行うタッチパッド、および表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチパネルでイスプレイ等によって実現される。
入力インタフェース回路9は、バス3を介して処理回路11に接続される。入力インタフェース回路9は、操作者から受け取った入力操作を電気信号に変換する。入力インタフェース回路9は、変換した電気信号を処理回路11へ出力する。なお、本明細書において入力インタフェース回路9は、マウス、キーボードなどの物理的な操作部品を備えるものだけに限らない。例えば、本医用画像処理装置1とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、受け取った電気信号を処理回路11へ出力するような電気信号の処理回路も入力インタフェース回路9の例に含まれる。
入力インタフェース回路9は、レンダリング処理に関する観察方向を入力してもよい。観察方向は、例えば、血管における瘤(こぶ)および瘤の親血管の観察に適したレンダリング方向(またはレンダリング角度:観察角度)である。観察角度は、ワーキングアングル(Working Angle)とも称される。
本明細書において、ワーキングアングルは、瘤および瘤の親血管を容易に観察可能な、ボリュームレンダリングにおける観察方向(観察角度)として定義する。ワーキングアングルは、例えば、親血管が瘤に対して左右に延びる方向(親血管の走行方向)で、親血管および瘤を表示可能なレンダリング方向である。
なお、入力インタフェース回路9は、所定のレンダリング方向を入力しても良い。このとき、入力インタフェース回路9は、入力された所定のレンダリング方向を用いてレンダリング処理された所定のレンダリング画像を、任意に回転させる操作(以下、画像回転操作と呼ぶ)を入力してもよい。このとき、入力インタフェース回路9は、所定のレンダリング画像を回転させることにより、観察方向の決定を入力する。
入力インタフェース回路9は、表示回路13を介してディスプレイに表示された初期断面において対向する2つの端点(点マーカ)のうちいずれか一方を基準(以下、基準端点と呼ぶ)として、初期断面(または初期断面の輪郭線)を回転させる操作(以下、第1入力操作と呼ぶ)を、操作者の指示により入力する。
2つの端点は、観察レンダリング画像に重畳された初期断面上であって、観察方向に直交する方向に沿った直線が瘤領域の血管壁と最大長で交わる2点に対応する。すなわち、2つの端点は、表示された初期断面の輪郭線の左右端に対応する。端点の設定については、処理回路11において後ほど詳述する。
具体的には、入力インタフェース回路9は、ディスプレイに表示された2つの端点のうち基準端点とは異なる端点(以下、非基準端点と呼ぶ)を操作者の指示に従って血管壁に沿って移動させる操作を、第1入力操作として入力する。非基準端点は、基準となる端点とは他方の端点である。より詳細には、入力インタフェース回路9は、観察レンダリング画像に重畳された非基準端点をドラッグして観察レンダリング画像における瘤領域の血管壁に沿って移動させる操作を、第1入力操作として入力する。
なお、入力インタフェース回路9は、ディスプレイに表示された2つの端点を結ぶ第1軸(線分)を一つの端点に対して回転させる操作を、第1入力操作として入力してもよい。具体的には、観察レンダリング画像に重畳された第1軸をドラッグし、第1軸においてドラッグされた点と2つの端点各々との距離のうち長い方の距離に対応する端点を基準端点として、第1軸を回転させる操作を、第1入力操作として入力する。
入力インタフェース回路9は、初期断面または第1軸の回転に応じて初期断面を回転させた回転断面を、第1軸とは異なる方向(以下、第2軸と呼ぶ)に回転させる操作(以下、第2入力操作と呼ぶ)を、操作者の指示により入力する。第2軸は、例えば、第1軸に直交する方向であって、初期断面および回転断面を第1軸とともに規定する軸である。
具体的には、初期断面に関する第2軸は、初期断面上において、初期断面の略中心を通り、第1軸に直交する軸(線分)である。回転断面における第2軸は、回転断面において、回転断面の中心を通り、第1軸に直交する軸である。
第2入力操作は、ディスプレイに表示された回転断面または初期断面を、第1軸を回転軸として回転させる操作である。具体的には、観察レンダリング画像に重畳された初期断面または回転断面をドラッグし、第1軸を回転軸として、初期断面または回転断面を回転させる操作を、第2入力操作として入力する。
入力インタフェース回路9は、初期断面(または初期断面の輪郭線)または回転断面(または回転断面の輪郭線)を2つの端点とともに観察レンダリング画像に重畳した観察重畳画像の表示と、第1軸と第2軸との交点と第2軸とを参照レンダリング画像に重畳した参照重畳画像の表示とを切り換える切り替え指示を、操作者の指示に従って入力してもよい。参照重畳画像がディスプレイに表示されているとき、入力インタフェース回路9は、参照レンダリング画像に重畳して表示された第2軸をドラッグし、第1軸(参照レンダリング画像上の上記交点)を回転軸として、初期断面または回転断面を回転させる操作を、第2入力操作として入力する。
処理回路(Processing circuitry)11は、本医用画像処理装置1における各回路等を制御するプロセッサ(制御回路)である。処理回路11は、図示していないCPUとメモリを備える。処理回路11は、本医用画像処理装置1における各回路等を制御するための各種プログラムを記憶回路7から読み出す。処理回路11は、読み出した各種プログラムを自身のメモリに展開し、実行することで、各種プログラムに対応する機能を実現する。
換言すると、プログラムを読み出した状態の処理回路11は、図1に示すように、システム制御機能111、初期断面決定機能113、画像発生機能115、断面位置調整機能117、表示制御機能119等の各機能を有する。
具体的には、処理回路11は、システム制御プログラムを記憶回路7から読み出す。処理回路11は、読み出したシステム制御プログラムを自身のメモリに展開し、実行することで、各回路に対するシステム制御機能111を実現する。このとき、処理回路11は、システム制御部として機能する。
システム制御機能111は、入力インタフェース回路9から送られてくる操作者の指示に関する情報などを、図示していなメモリに一時的に記憶する。処理回路11は、メモリに記憶された上記情報およびシステム制御プログラムに従って、各種回路を制御する。
処理回路11は、初期断面決定プログラムを記憶回路7から読み出す。処理回路11は、読み出した初期断面決定プログラムを自身のメモリに展開し、実行することで、初期断面決定機能113を実現する。このとき、処理回路11は、初期断面決定部として機能する。
初期断面決定機能113は、ボリュームデータに基づいて、ボリュームデータにおける初期断面を決定する。具体的には、初期断面決定機能113は、まず、ボリュームデータに基づいて、血管領域(親血管の領域)の芯線および瘤領域を抽出(検出)する。次いで、初期断面決定機能113は、抽出した芯線および瘤領域に基づいて、ボリュームデータにおける初期断面の位置を決定する。
初期断面決定機能113は、初期断面決定機能113により決定された初期断面の位置情報を、ボリュームデータと関連づけて、記憶回路7に出力する。初期断面は、瘤の理想的なネック(Neck)領域近傍の断面に相当する。
なお、ボリュームデータにおける初期断面は、入力インタフェース回路9を介した操作者の指示により、決定されてもよい。このとき、初期断面決定機能113は、操作者の指示により決定された初期断面の位置情報を、ボリュームデータと関連づけて、記憶回路7に出力する。
なお、初期断面決定機能113により決定される初期断面は、例えば、初期断面と血管表面とが交差する輪郭線であってもよい。このとき、処理回路11は、ボリュームデータに対する輪郭線の位置情報を、ボリュームデータと関連づけて、記憶回路7に出力する。
処理回路11は、画像発生プログラムを記憶回路7から読み出す。処理回路11は、読み出した画像発生プログラムを自身のメモリに展開し、実行することで、画像発生機能115を実現する。このとき、処理回路11は、画像発生部として機能する。
画像発生機能115は、ボリュームデータにおける親血管の領域と瘤領域との相対的な位置関係に基づいて、観察方向(ワーキングアングル)を決定する。具体的には、画像発生機能115は、瘤領域に対する親血管の走行方向を略左右方向として観察可能な方向を、観察方向として決定する。すなわち、瘤領域に対する親血管の走行方向と観察方向とは略直交する。
より詳細には、画像発生機能115は、ボリュームデータにおいて、瘤領域に対する親血管の走行方向を、抽出された芯線に基づいて特定する。次いで、画像発生機能115は、特定した走行方向に直交する方向を、観察方向(ワーキングアングル)として決定する。画像発生機能115は、決定した観察方向とボリュームデータとに基づいて、ボリュームレンダリング処理を用いて、観察レンダリング画像を発生する。
なお、画像発生機能115は、所定のレンダリング方向とボリュームデータとに基づいて、所定のレンダリング画像を発生してもよい。このとき、画像発生機能115は、入力インタフェース回路9により入力された所定のレンダリング画像に対する画像回転操作に応じて、レンダリング方向を変更して新たなレンダリング画像を発生する。表示回路13によってディスプレイに表示された新たなレンダリング画像に対して、入力インタフェース回路9により観察方向の決定が入力されると、画像発生機能115は、新たなレンダリング画像に関するレンダリング方向を、観察方向として決定する。
画像発生機能115は、初期断面の位置情報と観察レンダリング画像とを用いて、初期断面における2つの端点(初期断面の輪郭線において親血管の走行方向に沿った左右端)を決定する。画像発生機能115は、ディスプレイに表示された瘤に対して2つの端点を設定する。なお、2つの端点は、断面位置調整機能(設定部)117により設定されてもよい。具体的には、画像発生機能115は、観察レンダリング画像に重畳された初期断面において、観察方向に直交する直線が瘤領域の血管壁と最大長で交わる2点の位置を、2つの端点の位置としてそれぞれ決定する。
画像発生機能115は、初期断面と2つの端点とを観察レンダリング画像に重畳させた観察重畳画像を発生する。観察重畳画像において、2つの端点は、点マーク(境界点)として示される。画像発生機能115は、発生した観察重畳画像を表示回路13および記憶回路7等に出力する。
処理回路11は、断面位置調整プログラムを記憶回路7から読み出す。処理回路11は、読み出した断面位置調整プログラムを自身のメモリに展開し、実行することで、断面位置調整機能117を実現する。このとき、処理回路11は、断面位置調整部として機能する。
断面位置調整機能117は、入力インタフェース回路9を介した第1入力操作に従って、基準端点に対する第1軸の回転角度(以下、第1回転角度と呼ぶ)を設定する。第1回転角度は、初期断面における第1軸と、第1入力操作に従って血管壁に沿って移動された非基準端点と基準端点とを結ぶ線分(回転後の第1軸)との間の角度である。このとき、断面位置調整機能117を実現した処理回路11は、設定部として機能する。
断面位置調整機能117は、設定した第1回転角度に従って初期断面を回転させる。すなわち、断面位置調整機能117は、初期断面を第1回転角度回転させる。断面位置調整機能117は、回転後の初期断面に対応する回転断面と基準端点と移動後の端点とを観察レンダリング画像に重畳させることにより観察重畳画像を更新する。このとき、第1入力操作に関する端点は、第1入力操作の入力後の位置に移動する。
すなわち、断面位置調整機能117は、観察重畳画像を更新することにより、ネック領域に対応する断面の位置を調整する。断面位置調整機能117は、更新した観察重畳画像を、表示回路13および記憶回路7等に出力する。
断面位置調整機能117は、参照方向に対応するレンダリング方向と、ボリュームデータとに基づいて、参照レンダリング画像を発生する。断面位置調整機能117は、参照方向に対応する初期断面または回転断面と、第2軸と、第1軸と第2軸との交点とを参照レンダリング画像に重畳させることにより、参照重畳画像を発生する。断面位置調整機能117は、参照重畳画像を表示回路13に出力する。
断面位置調整機能117は、入力インタフェース回路9を介した第2入力操作に従って、第1軸を回転軸とした第2軸の回転角度(以下、第2回転角度と呼ぶ)を設定する。第2回転角度は、第2入力操作の入力前の第2軸と、第2入力操作後の第2軸との間の角度である。このとき、断面位置調整機能117を実現した処理回路11は、設定部として機能する。
断面位置調整機能117は、設定した第2回転角度に従って初期断面または回転断面を回転させる。例えば、断面位置調整機能117は、第2入力操作の終了時点、すなわち初期断面、回転断面または第2軸に対するドラッグ操作の終了時点に応答して、第2回転角度を設定し、初期断面または回転断面を回転させる。
なお、断面位置調整機能117は、第2入力操作中においてドラッグされた初期断面、回転断面または第2軸の位置に応じて第2回転角度を随時設定し、リアルタイムに初期断面または回転断面を回転させてもよい。
また、断面位置調整機能117は、第1軸を回転軸としてた初期断面または回転断面の回転の換わりに、設定した第2回転角度に従って参照重畳画像における参照レンダリング画像を回転させてもよい。具体的には、断面位置調整機能117は、第2軸の回転後に応答して、第1軸周りの第2軸の回転とは反対方向に、設定された第2回転角度に亘って、参照レンダリング画像を回転させる。すなわち、回転後の第2軸は、水平方向に沿って表示される。
断面位置調整機能117は、第2入力操作に伴う回転後の初期断面または回転後の回転断面と回転後の第2軸と交点とを参照レンダリング画像に重畳させることにより参照重畳画像を更新する。加えて、断面位置調整機能117は、第2入力操作の入力に応じて、第2回転角度に基づいて観察重畳画像における初期断面または回転断面の位置および向きを調整して、観察重畳画像を更新する。観察重畳画像と参照重畳画像とは、第2入力操作後、すなわちドラッグ終了後に更新されてもよいし、第2入力操作に応じてリアルタイムに更新されてもよい。
断面位置調整機能117は、観察重畳画像と参照重畳画像とを更新することにより、ネック領域に対応する断面の位置を調整する。断面位置調整機能117は、更新した観察重畳画像および更新した参照重畳画像を、表示回路13および記憶回路7等に出力する。
処理回路11は、表示制御プログラムを記憶回路7から読み出す。処理回路11は、読み出した表示制御プログラムを自身のメモリに展開し、実行することで、表示制御機能119を実現する。このとき、処理回路11は、表示制御部として機能する。
表示制御機能119は、入力インタフェース回路9を介した画像回転操作に従って、所定のレンダリング画像を回転させてディスプレイに表示するために、表示回路13を制御する。表示制御機能119は、入力インタフェース回路9を介した切り換え指示の入力に応答して、観察重畳画像と参照重畳画像とを切り換えてディスプレイに表示するために、表示回路13を制御する。
表示制御機能119は、断面位置調整機能117による観察重畳画像の更新に応答して、更新した観察重畳画像をディスプレイに表示するために表示回路13を制御する。表示制御機能119は、断面位置調整機能117による参照重畳画像の更新に応答して、更新した参照重畳画像をディスプレイに表示するために表示回路13を制御する。
なお、上記説明においては、単一の処理回路11においてシステム制御機能、初期断面決定機能、画像発生機能、断面位置調整機能及び表示制御機能等の各種機能が実行されるものとして説明したが、複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路を構成し、各プロセッサがプログラムを実行することにより各種機能を実現するものとしても構わない。また、システム制御機能、初期断面決定機能、画像発生機能、断面位置調整機能および表示制御機能は、それぞれ異なる処理回路によって実現されてもよい。
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(central processing unit)、GPU(graphics processing unit)、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Comlex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。
表示回路13は、所定のレンダリング画像をディスプレイに表示する。図2は、ディスプレイに表示された所定のレンダリング画像を、瘤領域21と瘤の親血管23と初期断面25とともに示す図である。図2における所定のレンダリング画像に対応するレンダリング方向は、観察方向とは異なる。
表示回路13は、観察レンダリング画像をディスプレイに表示する。図3は、ディスプレイに表示された観察レンダリング画像を、瘤領域31と瘤の親血管33と初期断面35とともに示す図である。図3に示すように、瘤領域31と親血管33と初期断面35とは、観察方向を視線方向として観察レンダリング画像に重畳される。図3における点線および破線は、親血管に対応する芯線であり、破線37は、親血管が瘤に対して左右に延びる方向に対応する芯線を示している。
表示回路13は、観察重畳画像をディスプレイに表示する。図4は、ディスプレイに表示された観察重畳画像41を示す図である。図4に示すように、初期断面42と2つの端点43とは、観察レンダリング画像に重畳される。図4における初期断面42上の破線44は、第1軸を示している。図4における矢印45は、初期断面42の法線ベクトルを示している。図4に示すように、2つの端点(ネック面調整点)43は、瘤領域46と親血管の表面47とが交差する点である。
表示回路13は、第1入力操作に応答して、観察重畳画像を更新してディスプレイに表示する。図5は、ディスプレイに表示された第1入力操作の前の初期断面の輪郭線50と、第1入力操作の後の回転断面51とを、第1入力操作に伴う非基準端点52の移動53とともに示す図である。
図5に示すように、第1回転角度は、初期断面における第1軸と、第1入力操作により移動された非基準端点と基準端点とを結ぶ線分との間の角度(θ)である。図5に示すように、第1入力操作後において、初期断面は、基準端点54を基準として回転される。このとき、観察重畳画像55は更新され、回転断面51がディスプレイに表示される。
表示回路13は、観察重畳画像と参照重畳画像とを並列させてディスプレイに表示する。表示回路13は、第2入力操作前の初期断面または回転断面の法線ベクトルがディスプレイの略上方を向くように、参照重畳画像をディスプレイに表示する。なお、表示回路13は、入力インタフェース回路9を介した切り換え指示の入力に応答して、観察重畳画像と参照重畳画像とを切り換えてディスプレイに表示してもよい。
表示回路13は、参照レンダリング画像において、第2軸上で交点周りに第2回転角度だけ回転させて、第2軸を表示する。表示回路13は、第2軸の回転に応じて、観察重畳画像における初期断面または回転断面を交点周りにさらに回転させて、観察重畳画像を表示する。
図6は、ディスプレイに並列表示された観察重畳画像60と参照重畳画像61とを示す図である。図6に示す観察重畳画像60の回転断面62に関する矢印63は、回転断面を第2入力操作によりドラッグした様子を示している。なお、回転断面または初期断面に対する第2入力操作に対応するドラッグ時において、矢印63は、表示されない。
図6に示す参照重畳画像61の破線64は、第2入力操作によるドラッグ前の第2軸を示している。図6に示す参照重畳画像61の破線65は、第2入力操作によるドラッグ後の第2軸を示している。図6に示す参照重畳画像61における矢印66は、第1軸と第2軸との交点67を回転軸として、第2入力操作に対応するドラッグによる第2軸の回転操作を示している。
図6に示すように、第1入力操作は観察重畳画像60に対して入力される。図6に示すように、第2入力操作は参照重畳画像61に対して入力される。観察重畳画像と参照重畳画像とが切り換え可能に表示される場合、図6に示す観察重畳画像60の表示と、参照重畳画像61の表示とは、入力インタフェース回路9を介した切り換え指示に応答して切り替えられる。
なお、表示回路13は、参照重畳画像において、回転後の第2軸を水平方向に沿って表示し、第2軸の回転後に応答して、第2軸の回転とは反対方向に前記第2回転角度だけ前記参照レンダリング画像を回転させて参照重畳画像を表示してもよい。
(断面位置調整処理)
断面位置調整処理とは、断面位置調整機能に係る一連の処理である。以下、断面位置調整処理の手順について説明する。以下、説明を簡便にするため、第1入力操作後において、観察重畳画像と参照重畳画像とは、互いに並列して表示されるものとする。
図7は、断面位置調整処理の手順の一例を示すフローチャートである。
記憶回路7から読み出したボリュームデータと所定のレンダリング方向とに基づいて、所定のレンダリング画像が発生される。このとき、所定のレンダリング画像が、図2に示すようにディスプレイに表示される。記憶回路7から読み出されたボリュームデータにおける瘤領域に関する親血管の芯線に基づいて、初期断面が決定される(ステップSa1)。
初期断面の輪郭線が所定のレンダリング画像に重畳して表示される。なお、初期断面は、入力インタフェース回路9を介した操作者の指示により、所定のレンダリング画像に対して設定されてもよい。
ボリュームデータにおける親血管の領域と瘤領域との相対的な位置関係に基づいて、観察方向が決定される。なお、観察方向は、入力インタフェース回路9を介した操作者の指示により、所定のレンダリング画像を回転させて表示することで、操作者により決定されてもよい。決定された観察方向(ワーキングアングル)とボリュームデータとに基づいて、観察レンダリング画像が発生される(ステップSa2)。なお、ステップSa1に係る処理とステップSa2に係る処理との処理の順番は、任意に変更可能である。
初期断面と、初期断面の輪郭において対向する2つの端点とを観察レンダリング画像に重畳することにより、観察重畳画像が発生される。図4に示すように、発生された観察重畳画像がディスプレイに表示される(ステップSa3)。図5に示すように、観察重畳画像に対して第1入力操作が入力されると(ステップSa4のYes)、第1回転角度が設定される。設定された第1回転角度に亘って、基準端点に対して初期断面が回転される。これにより回転断面が決定される(ステップSa5)。
決定された回転断面と移動後の端点とが、観察レンダリング画像に重畳させて表示される(ステップSa6)。ステップSa6の処理は、観察重畳画像を更新し、更新された観察重畳画像がディスプレイに表示されることに対応する。
ステップSa6の処理の後、または観察重畳画像に対して第1入力操作が入力されていない場合(ステップSa4のNo)、参照重畳画像に対して第2入力操作が入力されると(ステップSa7のYes)、第2回転角度が設定される。第1軸を回転軸として第2回転角度に亘って第2軸を回転させることにより、または観察重畳画像において初期断面または回転断面をドラッグして回転させることにより、初期断面または回転断面が回転する(ステップSa8)。
回転された回転断面または回転断面が、観察レンダリング画像に重畳させて表示される(ステップSa9)。ステップSa9の処理は、観察重畳画像および参照重畳画像を更新することに対応する。入力インタフェース回路9を介して、ネック面の確定が入力されるまで(ステップSa10)、ステップSa4乃至ステップSa9の処理が繰り返される。
以上に述べた構成によれば、以下に示す効果を得ることができる。
本実施形態に係る医用画像処理装置1によれば、観察方向(ワーキングアングル)に対応する観察レンダリング画像に初期断面の左右端(2つの端点)を重畳して表示することで、左右端に対する第1入力操作および初期断面(または第1入力操作により回転された回転断面)に対する第2入力操作により、瘤と親血管との境界(ネック面)を調整することができる。すなわち、本医用画像処理装置1によれば、観察レンダリング画像上で、瘤と親血管との境界点を容易に調整でき、観察方向に直交する参照方向に対応する参照レンダリング画像上で、観察方向に沿った奥行きのネック面の向きを容易に調整することができる。
これらのことから、本医用画像処理装置1によれば、術中、手技前の治療計画のための瘤形態計測において、素早く簡便にネック面の調整が実行でき、短時間で治療計画を完了できるようになる。本医用画像処理装置によれば、特に、ワーキングアングル(Working Angle)を視線方向として表示した場合の瘤と親血管の境界点とを決めることと、視線方向に沿った奥行きに沿ったネック面の傾きを調整することとを、容易にかつ迅速に実行することが可能となる。
(第1の変形例)
本実施形態と第1の変形例との相違は、断面調整処理において、互いに非直交な2つの断面画像に、互いに異なる断面画像をそれぞれ重畳して表示し、ネック面を調整することにある。
画像発生機能115は、観察方向(ワーキングアングル)と初期断面とに基づいて、第1断面を決定する。具体的には、画像発生機能115は、観察方向に直交し、かつ初期断面の中心を通る断面を第1断面として決定する。画像発生機能115は、ボリュームデータと第1断面とに基づいて、断面変換処理により、第1断面に対応する第1断面画像を発生する。画像発生機能115は、第1断面画像に、第1軸と2つの端点とを重畳させる。すなわち、第1断面画像は、第1軸と2つの端点とを有する。
図8は、ディスプレイに表示された観察レンダリング画像80に重畳された第1断面画像81を示す図である。図8に示すように、第1断面画像には、2つの端点(以下、第1端点と呼ぶ)82、第1軸83とが重畳される。図8において、観察レンダリング画像は、所定のレンダリング画像の回転後に入力インタフェース回路9を介した操作者の指示によりクリップされたレンダリング画像であってもよい。このとき、画像発生機能115は、クリップされたレンダリング画像(観察レンダリング画像)と初期断面とに基づいて、断面変換処理により、第1断面画像を発生する。
画像発生機能115は、第1断面(または観察方向)と初期断面とに基づいて、少なくとも一つの第2断面を決定する。具体的には、画像発生機能115は、第1断面に非直交であって、初期断面の中心を通る少なくとも一つの第2断面を決定する。画像発生機能115は、ボリュームデータと第2断面とに基づいて、断面変換処理により、第2断面に対応する第2断面画像を発生する。
画像発生機能115は、第2断面画像に、初期断面において対向する2つの端点(以下第2端点と呼ぶ)と、第2端点を結ぶ第2軸とを重畳させる。すなわち、第2断面画像は、第2軸と2つの端点とを有する。
なお、画像発生機能115は、第2断面に直交する方向(以下、直交方向と呼ぶ)とボリュームデータとに基づいて、直交レンダリング画像を発生してもよい。直交方向は、第2断面を規定する方向であって、観察方向と非直交する位置関係である。直交方向は、例えば、所定のレンダリング画像を回転させることにより、入力インタフェース回路9を介した操作者の指示により決定される。
以下、説明の便宜上第2断面は、初期断面の法線ベクトルに平行な断面であるものとする。なお、第2断面は、初期断面の法線ベクトルに直交する断面であってもよい。
図9は、ディスプレイに表示された直交レンダリング画像90に重畳された第2断面画像91を示す図である。図9に示すように、第2断面画像には、第2端点92、第2軸93とが重畳される。図9において、直交レンダリング画像は、所定のレンダリング画像の回転後にクリップされたレンダリング画像であってもよい。このとき、画像発生機能115は、クリップされたレンダリング画像(直交レンダリング画像)と初期断面とに基づいて、断面変換処理により、第2断面画像を発生する。
画像発生機能115は、第1断面と第2断面との3次元的な(相対的な)位置関係に基づいて、第1断面画像に第2断面画像を重畳させた第1重畳画像を発生する。具体的には、画像発生機能115は、上記位置関係に従って第2断面画像を変形させて第1断面画像に重畳することにより、第1重畳画像を発生する。なお、画像発生機能115は、第1断面画像と第2断面画像とを観察レンダリング画像に重畳させることにより、第1重畳画像を発生してもよい。画像発生機能115は、第1重畳画像を表示回路13に出力する。
画像発生機能115は、上記相対的な位置関係に基づいて、第2断面画像に第1断面画像を重畳させた第2重畳画像を発生する。具体的には、画像発生機能115は、上記位置関係に従って第1断面画像を変形させて第2断面画像に重畳することにより、第2重畳画像を発生する。なお、画像発生機能115は、第1断面画像と第2断面画像とを直交レンダリング画像に重畳させることにより、第2重畳画像を発生してもよい。画像発生機能115は、第2重畳画像を表示回路13に出力する。
入力インタフェース回路9は、ディスプレイに表示された第1重畳画像における第1端点のうち基準端点とは異なる非基準端点を操作者の指示に従って血管壁に沿って移動させる操作を、第1入力操作として入力する。より詳細には、入力インタフェース回路9は、第1重畳画像における第1断面画像に重畳された第1軸の非基準端点をドラッグして第1断面画像における瘤領域の血管壁に沿って移動させる操作を、第1入力操作として入力する。
入力インタフェース回路9は、ディスプレイに表示された第2重畳画像における第2端点のうち基準端点とは異なる非基準端点を操作者の指示に従って血管壁に沿って移動させる操作を、第2入力操作として入力する。より詳細には、入力インタフェース回路9は、第2重畳画像における第2断面画像に重畳された第2軸の非基準端点をドラッグして第2断面画像における瘤領域の血管壁に沿って移動させる操作を、第2入力操作として入力する。本変形例における第2入力操作と、実施形態における第2入力操作とは、ドラッグする対象が異なる。
断面位置調整機能117は、第1入力操作に従って、第1重畳画像上での第1軸に関する非基準端点を移動させることにより、基準端点を中心とした第1軸の第1回転角度を設定する。断面位置調整機能117は、第1入力操作の終了に応答して、設定された第1回転角度に亘って、第1重畳画像および第2重畳画像における第1軸を回転させる。
断面位置調整機能117は、第1入力操作の入力に伴う第1回転角度の設定に応答して第1軸を回転することによって第1重畳画像および第2重畳画像を更新する。断面位置調整機能117は、更新した第1重畳画像および第2重畳画像を表示回路13に出力する。
断面位置調整機能117は、第2入力操作に従って、第2重畳画像上での第2軸に関する非基準端点を移動させることにより、基準端点を中心とした第2軸の第2回転角度を設定する。断面位置調整機能117は、第2入力操作の終了に応答して、設定された第2回転角度に亘って、第1重畳画像およぶ第2重畳画像における第2軸を回転させる。
断面位置調整機能117は、第2入力操作の入力に伴う第2回転角度の設定に応答して第2軸を回転することによって、第1重畳画像および第2重畳画像を更新する。断面位置調整機能117は、更新した第1重畳画像および第2重畳画像を表示回路13に出力する。
表示制御機能119は、断面位置調整機能117による第1重畳画像の更新に応答して、更新した第1重畳画像をディスプレイに表示するために表示回路13を制御する。表示制御機能119は、断面位置調整機能117による第2重畳画像の更新に応答して、更新した第2重畳画像をディスプレイに表示するために表示回路13を制御する。
表示回路13は、第1重畳画像と第2重畳画像とを並列させて、ディスプレイに表示する。なお、表示回路13は、入力インタフェース回路9を介した切り換え指示の入力に応答して、第1重畳画像と第2重畳画像とを切り換えてディスプレイに表示してもよい。
図10は、ディスプレイに表示された第1重畳画像100の一例を示す図である。図10における第1重畳画像100は、第1断面画像101と第2断面画像102とを観察レンダリング画像103に重畳している。図10に示すように、第1断面画像101は、第1軸104と、第1軸104に関する2つの端点105とを有する。
図10に示す第1重畳画像100において、第1入力操作の対象は、第1軸104に関する2つの端点105のうちいずれか一方である。図10に示すように、第2断面画像102は、第2軸106と、第2軸106に関する2つの端点107とを有する。なお、図10に示す第1重畳画像100において、第2断面画像102における2つの端点105のうちいずれか一方に対して、第2入力操作が入力されてもよい。
図11は、ディスプレイに表示された第2重畳画像1100に一例を示す図である。図11における第2重畳画像1100は、第1断面画像1101と第2断面画像1102とを観察レンダリング画像1103に重畳した画像である。図11に示すように、第2断面画像112は、第2軸1104と、第2軸1104に関する2つの端点1105とを有する。図11に示す第2重畳画像110において、第2入力操作の対象は、第2軸1104に関する2つの端点1105のうちいずれか一方である。
図11に示すように、第1断面画像1101は、第1軸1106と、第1軸1106に関する2つの端点1107とを有する。なお、図11に示す第2重畳画像110において、第1断面画像1101における2つの端点1107のうちいずれか一方に対して、第1入力操作が入力されてもよい。
図12は、第1重畳画像120における第1断面画像121において、第1入力操作による非基準端点122の移動123の一例を示す図である。図12において、説明の便宜上、第2断面画像は図示していない。図12において、第1入力操作前の第1軸124と、第1入力操作後の第1軸125との間の角度θが、第1回転角度である。図12に示すように、第1入力操作後において、第1軸は、基準端点126を基準として回転される。
図13は、第1入力操作後および第2入力操作後における第1重畳画像130の一例を示す図である。図13において、説明の便宜上、第2断面画像は図示していない。図13における第1重畳画像130において、回転後の第1軸131と回転後の第2軸132とにより規定されるネック面133が調整される。
(断面位置調整処理)
実施形態に係る断面位置調整処理と、本変形例に係る断面位置調整処理との相違は、断面位置調整機能の相違に相当する。以下、本変形例に係る断面位置調整処理の手順について説明する。以下、説明を簡便にするため、第1重畳画像と第2重畳画像とは、互いに並列して表示されるものとする。
図14は、本変形例に係る断面位置調整処理の手順の一例を示すフローチャートである。
ボリュームデータにおいて、観察方向に直交し、初期断面の中心を通る第1断面が決定される。第1断面において、第1断面とボリュームデータと初期断面とに基づいて、第1軸と第1端点とが特定される。第1断面とボリュームデータとに基づいて、断面変換処理により、第1断面画像(第1MPR画像)が発生される。このとき、第1断面画像には、第1軸と第1端点とが重畳される。
ボリュームデータにおいて、第1断面に非直交であって、初期断面の中心を通る第2断面が決定される。第2断面とボリュームデータと初期断面とに基づいて、第2断面における第2軸と第2端点とが特定される。第2断面とボリュームデータとに基づいて、第2断面画像(第2MPR画像)が発生される。このとき、第2断面画像に、第2軸と第2端点とが重畳される。
第1断面と第2断面との3次元的な位置関係に基づいて、第1断面画像に第2断面画像を重畳させることにより、第1重畳画像が発生される(ステップSb1)。第1断面と第2断面との3次元的な位置関係に基づいて、第2断面画像に第1断面画像を重畳させることにより、第2重畳画像が発生される(ステップSb2)。第1重畳画像と第2重畳画像とが並列され、ディスプレイに表示される(ステップSb3)。
第1重畳画像に対して第1入力操作が入力されると(ステップSb4)、第1回点角度が設定される(ステップSb5)。第1回転角度に亘る第1軸の回転に伴って、第1重畳画像と第2重畳画像とが更新されて、ディスプレイに表示される(ステップSb6)。
第2重畳画像に対して第2入力操作が入力されると(ステップSb7)、第2回点角度が設定される(ステップSb8)。第2回転角度に亘る第2軸の回転に伴って、第1重畳画像と第2重畳画像とが更新されて、ディスプレイに表示される(ステップSb9)。入力インタフェース回路9を介して、ネック面の確定が入力されるまで、ステップSb4乃至ステップSb9の処理が繰り返される(ステップSb10)。
以上に述べた構成によれば、以下に示す効果を得ることができる。
本実施形態に係る医用画像処理装置1によれば、観察方向(ワーキングアングル)に直交する第1断面に対応し、第1軸と第1端点とを有する第1断面画像に、第1断面に非直交な第2断面に対応し、第2軸と第2端点とを有する第2断面画像を、第1断面と第2断面との3次元的な位置関係に基づいて重畳した第1重畳画像と、第2断面画像に第1断面画像を第1断面と第2断面との3次元的な位置関係に基づいて重畳した第2重畳画像とを表示することができる。
加えて、本医用画像処理装置1によれば、第1重畳画像に対する第1入力操作に応答して、第1軸の回転角度を設定し、第1重畳画像および第2重畳画像各々における第1軸を回転させることにより、第1重畳画像と第2重畳画像とを更新して表示することができる。更に、本医用画像処理装置1によれば、第2重畳画像に対する第2入力操作に応答して、第2軸の回転角度を設定し、第1重畳画像および第2重畳画像各々における第2軸を回転させることにより、第1重畳画像と第2重畳画像とを更新して表示することができる。
すなわち、本医用画像処理装置1によれば、操作者は、第1重畳画像に対する第1入力操作と、第2重畳画像に対する第2入力操作とにより、第1軸と第2軸との3次元的な位置関係を確認しつつ、瘤と親血管との境界面(ネック面)の規定に関する2軸(第1軸および第2軸)を容易に調整することができる。
(第2の変形例)
本実施形態および第1の変形例と第2の変形例との相違は、断面調整処理において、互いに直交する2つの断面画像に対して、ネック面を調整することにある。第1の変形例における第2断面と本変形例に係る第2断面とは、ボリュームデータにおける断面の位置が異なる。
画像発生機能115は、第1断面(または観察方向)と初期断面とに基づいて、少なくとも一つの第2断面を決定する。具体的には、画像発生機能115は、第1断面に直交し、初期断面の中心を通る少なくとも一つの第2断面を決定する。画像発生機能115は、ボリュームデータと第2断面とに基づいて、断面変換処理により、第2断面に対応する第2断面画像を発生する。第2断面は、例えば、観察方向に平行であって、第1断面に直交する2断面である。画像発生機能115は、第2断面画像を表示回路13に出力する。以下、説明の便宜上、第2断面は、観察方向に平行であって、親血管の走行方向に直交する断面であるものとする。
第2断面画像は、第2軸と2つの端点とを有する。画像発生機能115は、第2断面に直交する方向とボリュームデータとに基づいて、レンダリング画像を発生してもよい。発生されたレンダリング画像は、本実施形態における参照レンダリング画像に対応する。このとき、画像発生機能115は、発生したレンダリング画像に第2断面画像を重畳させることにより、重畳画像を発生してもよい。画像発生機能115は、発生した重畳画像を表示回路13に出力する。
なお、第2断面は、観察方向に平行であって、親血管の走行方向に平行な断面(以下、第3断面と呼ぶ)を有していてもよい。このとき、画像発生機能115は、第3断面に対応する第3断面画像を発生する。第3断面画像は、初期断面(または初期断面の輪郭)、第1軸、第1端点、第2軸および第2端点を有する。画像発生機能115は、第3断面に直交する方向とボリュームデータとに基づいて、レンダリング画像を発生してもよい。このとき、画像発生機能115は、発生したレンダリング画像に第3断面画像を重畳させることにより、重畳画像を発生してもよい。
第1断面と、第2断面と、第3断面とは、直交3断面に対応する。すなわち、第1断面画像と、第2断面画像と、第3断面画像とは、直交3断面に対応する画像である。
画像発生機能115は、第2断面に直交する直交方向と観察方向との間に位置する中間方向を決定する。中間方向とは、例えば、初期断面の中心の位置を通り、直交方向と観察方向との間の角度を2等分する方向である。画像発生機能115は、中間方向とボリュームデータとに基づいて、中間方向に対応する中間レンダリング画像を発生する。
画像発生機能115は、第1断面と第2断面と中間方向との3次元的な位置関係に基づいて、第1軸と第2軸とにより規定される断面と第1軸と第2軸とを中間レンダリング画像に重畳した軸重畳画像を発生する。画像発生機能115は、軸重畳画像を表示回路13に出力する。
入力インタフェース回路9は、ディスプレイに表示された第1断面画像における第1端点のうち基準端点とは異なる非基準端点を操作者の指示に従って血管壁に沿って移動させる操作を、第1入力操作として入力する。より詳細には、入力インタフェース回路9は、第1断面画像に重畳された第1軸の非基準端点をドラッグして第1断面画像における瘤領域の血管壁に沿って移動させる操作を、第1入力操作として入力する。
入力インタフェース回路9は、ディスプレイに表示された第2断面画像における第2端点のうち基準端点とは異なる非基準端点を操作者の指示に従って血管壁に沿って移動させる操作を、第2入力操作として入力する。より詳細には、入力インタフェース回路9は、第2断面画像に重畳された第2軸の非基準端点をドラッグして第2断面画像における瘤領域の血管壁に沿って移動させる操作を、第2入力操作として入力する。本変形例における第2入力操作と、実施形態における第2入力操作とは、ドラッグする対象が異なる。
断面位置調整機能117は、第1入力操作に従って、第1断面画像上での第1軸に関する非基準端点を移動させることにより、基準端点を中心とした第1軸の第1回転角度を設定する。断面位置調整機能117は、第1入力操作の終了に応答して、設定された第1回転角度に亘って、第1断面画像および軸重畳画像における第1軸を回転させる。
断面位置調整機能117は、第1入力操作の入力に伴う第1回転角度の設定に応答して、第1軸を回転することによって第1断面画像および軸重畳画像を更新する。断面位置調整機能117は、更新した第1断面画像および軸重畳画像を表示回路13に出力する。
断面位置調整機能117は、第2入力操作に従って、第2断面画像上での第2軸に関する非基準端点を移動させることにより、基準端点を中心とした第2軸の第2回転角度を設定する。断面位置調整機能117は、第2入力操作の終了に応答して、設定された第2回転角度に亘って、第2断面画像およぶ軸重畳画像における第2軸を回転させる。
断面位置調整機能117は、第2入力操作の入力に伴う第2回転角度の設定に応答して、第2軸とを回転することによって、第2断面画像および軸重畳画像を更新する。断面位置調整機能117は、更新した第2断面画像および軸重畳画像を表示回路13に出力する。
断面位置調整機能117は、第1入力操作および第2入力操作の入力後において、第3断面画像に重畳されるレンダリング画像を更新する。断面位置調整機能117は、更新したレンダリング画像に第3断面画像を重畳させることにより、重畳画像を更新する。断面位置調整機能117は、更新した重畳画像を表示回路13に出力する。
表示制御機能119は、断面位置調整機能117による第1断面画像の更新に応答して、更新した第1断面画像をディスプレイに表示するために表示回路13を制御する。表示制御機能119は、断面位置調整機能117による第2断面画像の更新に応答して、更新した第2断面画像をディスプレイに表示するために表示回路13を制御する。
表示制御機能119は、断面位置調整機能117による軸重畳画像の更新に応答して、更新した軸重畳画像をディスプレイに表示するために表示回路13を制御する。表示制御機能119は、第3断面画像を重畳した重畳画像の更新に応答して、更新した重畳画像をディスプレイに表示するために表示回路13を制御する。
表示回路13は、第1断面画像と第2断面画像と第3断面画像と軸重畳画像とを1画面にディスプレイに表示する。図15は、1画面のディスプレイ150に表示された第1断面画像151と第2断面画像152と第3断面画像153と、軸重畳画像154とを示す図である。
図15に示すように第1断面画像151における第1端点155のうちいずれか一方は、第1入力操作に従って、血管壁156に沿って移動される。第1端点155の移動に伴って、第1軸157の第1回転角度が設定される。設定された第1回転角度に亘って、第1軸157は、回転される。表示回路13は、第1軸157の回転に応じて、第1断面画像151と軸重畳画像154とを更新して、ディスプレイに表示させる。
図15に示すように第2断面画像152における第2端点158のうちいずれか一方は、第2入力操作に従って、血管壁156に沿って移動される。第2端点158の移動に伴って、第2軸159の第2回転角度が設定される。設定された第2回転角度に亘って、第2軸159は、回転される。表示回路13は、第2軸159の回転に応じて、第2断面画像152と軸重畳画像154とを更新して、ディスプレイに表示させる。
図15に示すように、第1入力操作および第2入力操作の入力後において、表示回路13は、第3断面画像153を更新してディスプレイに表示させる。断面位置調整機能117によるネック面の調整は、第1断面画像に対する第1入力操作、および第2断面画像に対する第2入力操作により実現される。
なお、表示回路13は、入力インタフェース回路9を介した切り換え指示の入力に応答して、第1断面画像と第2断面像画像と第3断面画像と軸重畳画像とを切り換えてディスプレイに表示してもよい。また、表示回路13は、第1断面画像と第2断面画像と軸重畳画像とを、1画面にまたは切り替え可能にディスプレイに表示してもよい。このとき、第3断面画像は、ディスプレイに非表示となる。
以上に述べた構成によれば、以下に示す効果を得ることができる。
本実施形態に係る医用画像処理装置1によれば、観察方向(ワーキングアングル)に直交する第1断面に対応する第1断面画像と、第1断面に直交する第2断面に対応する第2断面画像と、第1断面および第2断面に直交する第3断面画像と、第2断面に直交する方向と観察方向との間に位置する中間方向に対応する中間レンダリング画像に第1軸および第2軸を重畳した軸重畳画像とを、1画面にまたは切り替え可能に表示することができる。
加えて、本医用画像処理装置1によれば、第1断面画像に対する第1入力操作に応答して、第1軸の回転角度を設定し、第1断面画像および軸重畳画像各々における第1軸を回転させることにより、第1断面画像と軸重畳画像とを更新して表示することができる。更に、本医用画像処理装置1によれば、第2断面画像に対する第2入力操作に応答して、第2軸の回転角度を設定し、第2断面画像および軸重畳画像各々における第2軸を回転させることにより、第2断面画像と軸重畳画像とを更新して表示することができる。さらに、第1入力操作および第2入力操作の入力に応答して、第3断面画像を更新して表示することができる。
すなわち、本医用画像処理装置1によれば、操作者は、第1断面画像に対する第1入力操作と、第2断面画像に対する第2入力操作とにより、第1軸と第2軸との3次元的な位置関係を確認しつつ、瘤と親血管との境界面(ネック面)の規定に関する2軸(第1軸および第2軸)を容易に調整することができる。
(第3の変形例)
本実施形態、第1の変形例、第2の変形例と第3の変形例との相違は、断面調整処理において、互いに直交する2つの断面画像を重畳した重畳画像上で、ネック面を調整することにある。第1の変形例における第2断面と本変形例に係る第2断面とは、ボリュームデータにおける断面の位置が異なる。
画像発生機能115は、第1断面の位置と第2断面の位置と中間方向との3次元的な位置関係に基づいて、中間レンダリング画像に第1断面画像と第2断面画像とを重畳した中間重畳画像を発生する。中間重畳画像は、第1軸と第2軸と規定される断面と、第1軸と、第1端点と、第2軸と、第2端点とを有する。画像発生機能115は、中間重畳画像を表示回路13に出力する。
入力インタフェース回路9は、ディスプレイに表示された中間重畳画像における第1断面画像上の第1端点のうち基準端点とは異なる非基準端点を操作者の指示に従って血管壁に沿って移動させる操作を、第1入力操作として入力する。また、入力インタフェース回路9は、ディスプレイに表示された中間重畳画像における第2断面画像上の第2端点のうち基準端点とは異なる非基準端点を操作者の指示に従って血管壁に沿って移動させる操作を、第2入力操作として入力する。
なお、入力インタフェース回路9は、第1入力操作の入力前において、中間重畳画像における第1断面画像と第1軸と第1端点とのうちいずれか一つに対して、クリック操作等の指定指示を入力してもよい。このとき、中間重畳画像は非表示となり、第1断面画像が、ディスプレイに表示される。入力インタフェース回路9は、表示された第1断面画像に対して、第1入力操作を入力する。
また、入力インタフェース回路9は、第2入力操作の入力前において、中間重畳画像における第2断面画像と第2軸と第2端点とのうちいずれか一つに対して、クリック操作等の指定指示を入力してもよい。このとき、中間重畳画像は非表示となり、第2断面画像が、ディスプレイに表示される。入力インタフェース回路9は、表示された第2断面画像に対して、第2入力操作を入力する。
断面位置調整機能117は、第1入力操作に従って、中間重畳画像上での第1軸に関する非基準端点を移動させることにより、基準端点を中心とした第1軸の第1回転角度を設定する。断面位置調整機能117は、第1入力操作の終了に応答して、設定された第1回転角度に亘って、中間重畳画像における第1軸を回転させる。断面位置調整機能117は、第1入力操作の入力に伴う第1回転角度の設定に応答して、第1軸を回転することによって中間重畳画像を更新する。
断面位置調整機能117は、第2入力操作に従って、中間重畳画像上での第2軸に関する非基準端点を移動させることにより、基準端点を中心とした第2軸の第2回転角度を設定する。断面位置調整機能117は、第2入力操作の終了に応答して、設定された第2回転角度に亘って、中間重畳画像における第2軸を回転させる。断面位置調整機能117は、第2入力操作の入力に伴う第2回転角度の設定に応答して、第2軸を回転することによって中間重畳画像を更新する。断面位置調整機能117は、更新した中間重畳画像を表示回路13に出力する。
表示制御機能119は、断面位置調整機能117による中間重畳画像の更新に応答して、更新した中間重畳画像をディスプレイに表示するために表示回路13を制御する。
表示回路13は、中間重畳画像をディスプレイに表示する。図16は、ディスプレイに表示された中間重畳画像160を示す図である。図16に示すように中間重畳画像160における第1断面画像161上の第1端点162のうちいずれか一方は、第1入力操作に従って、第1断面画像161上の血管壁163に沿って移動される。いずれか一方の第1端点162の移動に伴って、第1軸164の第1回転角度が設定される。設定された第1回転角度に亘って、第1軸164は、回転される。表示回路13は、第1軸164の回転に応じて、中間重畳画像160を更新して、ディスプレイに表示させる。
図16に示すように中間重畳画像における第2断面画像165上の第2端点166のうちいずれか一方は、第2入力操作に従って、第2断面画像上の血管壁167に沿って移動される。いずれか一方の第2端点166の移動に伴って、第2軸168の第2回転角度が設定される。設定された第2回転角度に亘って、第2軸168は、回転される。表示回路13は、第2軸168の回転に応じて、中間重畳画像160を更新して、ディスプレイに表示させる。
以上に述べた構成によれば、以下に示す効果を得ることができる。
本実施形態に係る医用画像処理装置1によれば、観察方向(ワーキングアングル)に直交する第1断面に対応する第1断面画像と、第1断面に直交し、親血管の走行方向に直交する第2断面に対応する第2断面画像とを、第2断面に直交する方向と観察方向との間に位置する中間方向に対応する中間レンダリング画像に重畳した中間重畳画像を発生し、中間重畳画像を表示することができる。
加えて、本医用画像処理装置1によれば、中間重畳画像に対する第1入力操作に応答して、第1軸の回転角度を設定し、中間重畳画像における第1軸を回転させることにより、中間重畳画像とを更新して表示することができる。更に、本医用画像処理装置1によれば、中間重畳画像に対する第2入力操作に応答して、第2軸の回転角度を設定し、中間重畳画像における第2軸を回転させることにより、中間重畳画像を更新して表示することができる。
すなわち、本医用画像処理装置1によれば、操作者は、中間重畳画像に対する第1入力操作と第2入力操作とにより、第1軸と第2軸との3次元的な位置関係を確認しつつ、瘤と親血管との境界面(ネック面)の規定に関する2軸(第1軸および第2軸)を容易に調整することができる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。