JP6632708B2 - 電気機械式のアクチュエータを製造するための製造法および電気機械式のアクチュエータ - Google Patents

電気機械式のアクチュエータを製造するための製造法および電気機械式のアクチュエータ Download PDF

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Description

本発明は、電気機械式のアクチュエータを製造するための製造法ならびに特にこのような製造法により製造された電気機械式のアクチュエータに関する。
電気機械式のアクチュエータは、一例としてピエゾスタックの形態で操作要素として、例えば自動車用の種々異なるエンジンタイプの噴射弁に頻繁に使用される。
このような電気機械式のアクチュエータは、たいてい、電界の印加に反応する複数の材料層と、複数の電極層とを有している。これらの材料層と電極層とは、長手方向軸線に沿って互いに交互に積層されて配置されている。たいてい、このようなスタックは、このスタック内の電極層を制御できるようにするために、対向する2つの周面において電気的に接触接続され、これによって、スタックの内部に電界が形成され、その後、この電界に材料層が伸長によって反応するようになっている。
電界を形成できるようにするために、2つの隣り合った電極層が互いに異なる電位で制御される。つまり、外向きの接触接続部が、それぞれ異なる接触接続端子で終端している。この互いに異なる接触接続を実現することができるようにするために、例えば、1つおきの電極層だけを各周面にまで案内する一方、それぞれ別の電極層は同各周面にまで延在させないことが知られている。
しかしながら、全ての電極層を全面にわたってスタックの周面にまで案内することも知られている。このことは、電気機械式のアクチュエータの作動、スペース要求および全ての運転特性に関して大きな利点を有している。しかしながら、この例では、各電極層への電気的な接触接続がより困難となってしまう。なぜならば、外部接触接続部からの1つおきの電極層の絶縁がより実現しがたいからである。例えば、このようなスタック構造の場合、1つおきの電極層に目的に合わせて接触接続するために、後に選択的に取り除かれる絶縁層が使用される。
独国特許第102006003070号明細書には、例えば、相応のスタック内の電極層への接触接続のために、絶縁層が、予め規定された位置で取り除かれることが記載されている。
しかしながら、電界に反応する材料層の材料に損傷を与えることなく電極層を確実に露出させるためには、どのようにしたら上手くいくのかということは未解決のままである。
したがって、本発明の課題は、この点で改善された製造法を提案することである。
この課題は、請求項1の組み合わされた特徴を有する製造法によって解決される。
特にこのような製造法により製造された電気機械式のアクチュエータは、等位の請求項の対象である。
本発明の有利な構成は、従属請求項の対象である。
電気機械式のアクチュエータを製造するための製造法は、まず、電界の印加に反応する複数の材料層と、複数の電極層とから形成されていて、2つの材料層の間に各電極層が配置されている、スタックとして形成された電気的な構成要素が準備される。その後、スタックの少なくとも1つの周面範囲において電極層と材料層とが絶縁層によって覆われるように、周面範囲に絶縁層が被着される。これに続いて、スタックの周面範囲において複数の電極層のうちの少なくとも1つの電極層を、この電極層に隣り合った絶縁層領域と、同電極層にスタックの長手方向軸線に沿って隣り合った材料層領域とを局所的に除去することによって、露出させる。絶縁層材料、材料層材料および電極層材料の選択と、絶縁層領域および材料層領域を除去するための除去装置の除去パラメータの設定とは、絶縁層材料の第1の除去率が材料層材料の第2の除去率よりも著しく大きく、かつ材料層材料の第2の除去率が電極層材料の第3の除去率よりも著しく大きくなるように行われる。
本発明に係る製造法によれば、除去すべき各材料の除去率に影響を与えるパラメータは、絶縁層材料が、露出させるべき電極層の領域で完全に除去され、この露出させるべき電極層にじかに隣り合った材料層の一部領域も同じく除去されるように設定される。種々異なる材料の除去率は、好ましくは、絶縁層は完全に除去され、材料層は部分的にしか除去されず、電極層は決して除去されないように設定される。
これによって、それぞれ露出させるべき電極層が完全に露出しており、その結果、良好な接触接続、つまり、スタックの周面範囲の側だけでなく、少なくとも部分的に電極層の、隣り合った材料層に接触している端面でも、良好な接触接続が可能となることを保証することができる。
各除去率に影響を与えるパラメータは、除去しなければならない材料ならびに除去を実施するために使用される除去装置の除去パラメータである。
好ましくは、絶縁層材料、材料層材料および電極層材料の選択と、除去装置の除去パラメータの設定とは、絶縁層領域がスタックの長手方向軸線に対して垂直に完全に除去され、および/または、材料層領域がスタックの長手方向軸線に対して垂直に、材料層の、スタックの長手方向軸線に対して垂直に延びる幅の10%〜20%除去されるように行われる。特に好適には、上述したパラメータの設定は、電極層がスタックの長手方向軸線に対して垂直に、電極層の、スタックの長手方向軸線に対して垂直に延びる幅の0%〜1%除去されるように行われる。
つまり、除去は、絶縁層が完全に取り除かれており、電極層に隣接した材料層領域は、電極層の、材料層に隣接した端面も少なくとも周面範囲の領域で露出させるために、ほんの僅かに除去され、電極層は可能な限り決して除去されないように、実施される。
これによって、有利には、電極層が、この電極層に隣り合った材料層を越えて突出し、その結果、外部からの良好な接触接続が可能となることが達成される。
特に有利には、上述したパラメータの設定は、第1の除去率が第2の除去率よりも少なくとも5倍大きくなるように行われる。有利には、パラメータの設定は、第2の除去率が第3の除去率よりも少なくとも5倍大きくなるように行われる。
全体として、本発明によれば、絶縁層の下側の電極層を露出させる際に二重の選択性が得られる、つまり、絶縁層に対する除去率が材料層に対する除去率よりも著しく高く、同時に、材料層に対する除去率が電極層に対する除去率よりも著しく高いことが達成される。
特に高い選択性は、除去率がそれぞれ少なくとも係数5だけ異なる場合に得ることができる。
有利には、絶縁層材料としてポリイミドが選択され、材料層材料として圧電セラミックスが選択され、電極層材料として、パラジウムと混合された銀が選択される。
絶縁層の材料としてのポリイミドは、通常、電気的な構成要素を運転する際の使用温度に耐えることができるプラスチック絶縁体であるという利点を有している。
有利には、除去装置として、レーザ、特に1ps〜15psのパルス幅を有するピコ秒レーザが使用される。このような超短パルスレーザの使用によって、レーザパラメータを適切に設定することが可能となり、これによって、材料層と、電極層と、絶縁層との間で選択性が得られる。
ピコ秒レーザの使用は有利である。なぜならば、超短パルスのため、これによって、高い出力密度を得ることができるからである。ただし、同時に、この出力密度は、電極層の材料をも除去するためには十分ではない。
好ましくは、レーザの波長は、絶縁層にレーザのレーザ放射線を供給することによって、絶縁層内の化合物が分解されるように設定される。例えば、絶縁層材料としてポリイミドを使用する場合には、330nm〜345nm、特に343nmの波長が設定される。絶縁層の材料内の化合物が分解されることによって、プラズマ形成によりガスまたは最小の粒子としてスタックの表面から投げ飛ばされるほど小さい短鎖の破片が生じる。このように取り除かれた絶縁層の材料は、例えば煙として堆積され、のちに、洗浄プロセスによって簡単に取り除くことができる。
好ましくは、レーザのレーザパルスのパルスエネルギが、1.2μJ〜1.6μJの範囲内で設定される。さらに有利には、レーザのレーザ放射線の焦点面積が、20μm〜60μmの範囲内で設定される。
この前述した有利な値によって、使用されるレーザの、上述した選択性に結果的に繋がる出力密度を設定することができる。
好適には、レーザの出力密度は、電極層の材料が酸化しないように設定される。
好ましくは、レーザのレーザ放射線が、例えば可動のミラーを有する、特にガルバノスキャナによって絶縁層表面にわたって案内され、これによって、絶縁層の除去が、好ましくはトラックごとに行われる。つまり、レーザ放射線が絶縁層表面にわたって走査式に案内され、その際、絶縁層の走査式の除去によって各電極層の露出が実現される。
好ましくは、レーザ放射線は、絶縁層表面領域にわたって複数回案内される。
つまり、除去により絶縁層に形成される溝の所望の形状を形成するために、電極層の露出を、部分的に相並んでいてもよいし互いに重なり合っていてもよい複数回の通過によって実現することができる。レーザ放射線は、好ましくは、電極層を完全に露出させるために、形成される溝の幅で十分であるように、絶縁層表面にわたって案内される。
特に上述した製造法により製造された電気機械式のアクチュエータは、スタックとして形成された電気的な構成要素を有しており、この構成要素は、電界の印加に反応する複数の材料層と、複数の電極層とから形成されている。2つの材料層の間に各電極層が配置されており、スタックは、少なくとも1つの周面範囲に絶縁層を有している。スタックの周面範囲においてスタックの長手方向軸線に対して垂直に少なくとも1つの電極層を露出させるために、溝が形成されており、この溝は、電極層に隣り合った絶縁層領域の絶縁層を完全に貫いて、かつ電極層に隣り合った材料層の材料層領域では、材料層の、スタックの長手方向軸線に対して垂直に延びる幅の10%〜20%の範囲内で、電極層が溝内に突出するように延在している。
したがって、絶縁層を貫いて外部から電極層への確実な接触接続が保証されている。
有利には、溝は、スタックの長手方向軸線に対して垂直方向で見て斜めに配置された溝壁を有しており、溝は、絶縁層表面からスタック中心に向かって先細りにされている。斜めに配置された溝壁は、接触接続のために選択された伝導性接着剤を外部から溝内に良好に流入させることができ、こうして、露出した電極層への有利には良好な接触接続を実現することができるという利点を有している。
好ましくは、溝は、絶縁層に第1の溝領域を有していて、スタックの長手方向軸線に沿って電極層に隣り合って配置された第1の材料層に第2の溝領域を有していて、スタックの長手方向軸線に沿って電極層に隣り合って配置された第2の材料層に第3の溝領域を有している。第1の溝領域、第2の溝領域および第3の溝領域における溝壁は、スタックの長手方向軸線に対して垂直方向で見て斜めに配置されている。したがって、全体として、溝が、スタックの縦断面図で見て、有利にはW字形状を有している。
以下に、本発明の有利な構成を添付の図面に基づき詳しく説明する。
スタックとして形成された電気的な構成要素を有する電気機械式のアクチュエータの斜視図である。 対向する2つの周面範囲にそれぞれ1つの絶縁層を有する、図1に示した電気的な構成要素の縦断面図であり、絶縁層を除去するために設けられたレーザが存在している。 複数の部分領域で取り除かれた絶縁層を備えた、図2に示した電気的な構成要素の縦断面図である。 図1に示した電気機械式のアクチュエータを製造するための製造法のステップの概略図である。 レーザ放射線による絶縁層の除去を示す、図2に示した構成要素の一部領域の拡大図である。 絶縁層に付加的に被着された外部接触接続部を備えた、スタックとして形成された図3に示した電気的な構成要素を示す図である。 図5に示したレーザでの除去により絶縁層と材料層とに形成された溝を認めることができる、図6に示した電気的な構成要素の一部領域を示す図である。
図1には、電気機械式のアクチュエータ10が示してある。このアクチュエータ10は電気的な構成要素12を有している。この構成要素12はスタック14として形成されている。このスタック14では、電界の印加に反応する複数の材料層16と、複数の電極層18とが、2つの材料層16の間に各電極層18が配置されるように、互いに交互に積層されている。スタック14の所定の周面範囲20には、外部電極22の形態の少なくとも1つの外部接触接続部が被着されている。この外部接触接続部は接触接続ピン24に電気的に接続されている。この接触接続ピン24を介して、それぞれ接触接続された電極層18に電位を伝えることができる。スタック14に電界を形成して、材料層16の長さを変化させることができるようにするために、それぞれ互いに隣り合った電極層18に互いに異なる電位が供給されるので、2つの接触接続ピン24が存在している。両接触接続ピン24を介して、それぞれ異なる電位がスタック14に案内される。
図1に示した本実施の形態では、スタック14が、いわゆる「全面電極構造のピエゾスタック」として形成されている。つまり、電極層18が全面にわたってスタック表面26にまで延在している。電極層が全面にわたってスタック14の周面範囲20に案内されている全面電極構造のピエゾスタックは、全面電極構造でないピエゾスタック、つまり、電極層18が周面範囲20からスタック14内に交互に引っ込められて配置されているピエゾスタックよりも少ないスペース要求で、少なくとも同等の伸長特性またはより大きな伸長特性さえ得ることができるという利点を有している。
両接触接続ピン24を介して加えられる互いに異なる電位の間のフラッシオーバを回避するために、通常、スタック表面26に、少なくとも部分的にはスタック14の周面範囲20に、絶縁層30が被着される。このような絶縁層30を少なくとも2つの周面範囲20に有するスタック14が、図1に示したスタック14の長手方向軸線32に沿った縦断面図で図2に示してある。
電極層18に外部から接触接続することができるようにするために、複数の部分領域で、つまり、それぞれ接触接続されるべき電極層18がスタック表面26に出現しているところで、絶縁層30を取り除くことが必要となる。
したがって、前述した複数の部分領域で絶縁層30を除去するために、有利にはレーザ34、特にピコ秒レーザ36が使用される。このレーザ34は絶縁層30に向けてレーザ放射線38を出射し、これをもって絶縁層30を除去し、その結果、その下側に位置する電極層18が露出する。
有利には、レーザ放射線38は、走査法によって、例えばガルバノスキャナ40を用いて絶縁層表面42にわたって案内され、これによって、絶縁層30がトラック状に除去される。
絶縁層30が特定の領域で除去された後には、長手方向軸線32に沿った縦断面図で図3に示したようなスタック14が形成される。
図2および図3に対応して、絶縁層30の除去によって実施される製造法において、スタック14の全面電極構造の特性が維持され続けると有利である。このためには、絶縁層30を除去する際に、電極層18が可能な限り損傷されないことが好適である。しかしながら、同時に、結果的に露出する電極層18への良好な接触接続が達成されるように、絶縁層30は完全に除去されることが望ましい。したがって、いま、製造法において、それぞれ除去すべき材料の除去率を決定するパラメータを選択するかまたは設定して、露出させるべき電極層18に隣り合った絶縁層領域44を可能な限り完全に除去することが提案される。同時に、除去率を設定して、スタック14の長手方向軸線32に沿っても、露出させるべき電極層18に隣り合った材料層領域46をスタック表面26の領域で除去し、これによって、露出させるべき電極層18の、スタック14の長手方向軸線32に対して垂直に延在する端面48も同じく、少なくともスタック表面26の領域で露出させることが望ましい。こうして、のちに、電極層18への極めて良好な接触接続を達成することができる。
それぞれ除去すべき材料の除去率を決定するパラメータは、1つには、除去すべき材料自体の物理的な特性であり、もう1つには、相応の除去装置50、例えばレーザ34において設定することができる除去パラメータである。
電気機械式のアクチュエータ10または電気的な構成要素12を製造する製造法を、図4に示した個々のステップの概略図に基づき以下に説明する。
第1のステップにおいて、まず、絶縁層材料52と、材料層材料54と、電極層材料56とが選択される。有利には、絶縁層材料52としてポリイミドが選択され、材料層材料54として圧電セラミックスが選択され、電極材料56として、パラジウムと混合された銀が選択される。
次のステップにおいて、材料層材料54と電極層材料56とが互いに交互に積層されることにより、スタック14が準備される。その後、こうして準備されたスタック14の周面範囲20に絶縁層材料52が被着され、これによって、絶縁層30が形成される。この絶縁層30は、周面範囲20において、この周面範囲20に隣接する電極層18と材料層16とを被覆している。
その後、次のステップにおいて、レーザ34が、予め決定された除去パラメータによって設定され、その後、最後のステップにおいて、電極層18がレーザ放射線38によって選択的に除去される。
レーザパラメータの選択は、二重の選択性、つまり、材料層材料54と、電極層材料56と、絶縁層材料52との間で選択性が得られるように行われる。二重の選択性とは、本明細書では、絶縁層材料52に対する第1の除去率Rが、材料層材料に対する第2の除去率Rよりも著しく高く、同時に、材料層材料54に対する第2の除去率Rが、電極層材料56に対する第3の除去率Rよりも著しく高いことを意味している。好ましくは、レーザパラメータは、絶縁層材料52の第1の除去率Rが、材料層材料54の第2の除去率Rの少なくとも5倍の大きさであり、材料層材料54の第2の除去率Rが、電極層材料56の第3の除去率Rの少なくとも5倍の大きさであるように設定される。
目的は、絶縁層領域44をスタック14の長手方向軸線32に対して垂直に完全に除去し、その際、露出させるべき電極層18にじかに隣り合って配置された材料層領域46を、各材料層16の、スタック14の長手方向軸線32に対して垂直に延びる幅Bの10%〜20%の範囲内で、スタック表面26から出発してスタック中心62に向かって除去することである。同時に、目的は、電極層18を可能な限り決して除去しないか、または電極層18の、スタック14の長手方向軸線32に対して垂直に延びる幅Bの最大0%〜1%の範囲内で除去することである。
レーザ34のパラメータは、上述した選択性がレーザ34の相応の出力密度に関して設定されるように設定される。出力密度は、例えば、レーザ34のパルスエネルギ、パルス持続時間および焦点面積から得られる。
有利には、1ps〜15psの範囲内のパルス幅またはパルス持続時間を有するピコ秒レーザ36が使用される。これによって、絶縁層30の完全な除去を保証する高い出力密度を発生させることができる。フェムト秒レーザの使用は、のちに電極層18の除去をも招く著しく高い出力密度を発生させてしまう。このようなことは所望されていない。有利には、ピコ秒レーザ36の波長は、絶縁層30内の化合物が分解されるように、例えば330nm〜345nmに設定される。レーザ34のレーザパルスのパルスエネルギは、有利には1.2μJ〜1.6μJである。
図5には、図2に示したスタック14のうちの一部が示してある。図5では、絶縁層表面42にレーザ放射線38が合焦されている。このレーザ放射線38の有利な焦点面積は、約20μm〜60μmである。これによって、図5に破線で示すように、絶縁層30の除去が完全に達成され、露出させるべき電極層18に隣り合って配置された材料層16が表面的にだけ、つまり、その幅Bの約10%〜20%だけ除去される。
各電極層18を露出させた後、図6に示したように、例えば伝導性銀の塗布によって、外部電極22を被着することができる。
図7には、図6のうちの一部が示してある。この部分では、中間の電極層18に隣り合って配置された絶縁層30と材料層16とに、電極層18の露出により形成された溝58を認めることができる。この溝58は、絶縁層30を完全に貫いて延在していて、さらに、露出した電極層18に隣り合って配置された材料層16の幅Bに沿って10%〜20%延在している。これによって、電極層18が溝58内に突出している。この溝の溝壁60は、スタック14の長手方向軸線32に対して垂直方向で見て斜めに配置されている。溝58は、絶縁層表面42から出発してスタック中心62に向かって先細りになっている。
溝58は3つの溝領域、つまり、絶縁層30に設けられた第1の溝領域64と、電極層18に隣り合った一方の材料層16に設けられた第2の溝領域66と、露出した電極層18に隣り合った他方の材料層16に設けられた第3の溝領域68とを有している。個々の溝領域64,66,68の全ての溝壁60は、長手方向軸線32に対して垂直方向で見て斜めに配置されており、これによって、接触接続のために使用される伝導性接着剤を溝58内全体に良好に流入させることができ、ひいては、露出した電極層18への良好な接触接続を実現することができる。全体として、溝58は、「W字」に対応する形状を有している。このW字形状は、特に個々の材料の特別な選択とレーザ34の除去パラメータの設定とによって得られ、これによって、全体として、それぞれ異なる固有の除去率R,R,Rによる二重の選択性が得られる。

Claims (9)

  1. 電気機械式のアクチュエータ(10)を製造するための製造法であって、
    a)電界の印加に反応する複数の材料層(16)と、複数の電極層(18)とから形成されていて、2つの材料層(16)の間に各電極層(18)が配置されている、スタック(14)として形成された電気的な構成要素(12)を準備するステップと、
    b)前記スタック(14)の少なくとも1つの周面範囲(20)において前記電極層(18)と前記材料層(16)とが絶縁層(30)によって覆われるように、前記周面範囲(20)に前記絶縁層(30)を被着するステップと、
    c)前記スタック(14)の前記周面範囲(20)において前記複数の電極層(18)のうちの少なくとも1つの電極層(18)を、前記電極層(18)に隣り合った絶縁層領域(44)と、前記電極層(18)に前記スタック(14)の長手方向軸線(32)に沿って隣り合った材料層領域(46)とを局所的に除去することによって露出させるステップと、
    を有しており、
    絶縁層材料(52)、材料層材料(54)および電極層材料(56)の選択と、前記絶縁層領域(44)および前記材料層領域(46)を除去するための除去装置(50)の除去パラメータの設定とを、前記絶縁層材料(52)の第1の除去率(R)が前記材料層材料(54)の第2の除去率(R)よりも著しく大きく、かつ前記材料層材料(54)の前記第2の除去率(R)が前記電極層材料(56)の第3の除去率(R)よりも著しく大きくなるように行う、製造法。
  2. 前記絶縁層材料(52)、前記材料層材料(54)および前記電極層材料(56)の選択と、前記除去装置(50)の前記除去パラメータの設定とを、前記絶縁層領域(44)を前記スタック(14)の前記長手方向軸線(32)に対して垂直に完全に除去し、および/または、前記材料層領域(46)を前記スタック(14)の前記長手方向軸線(32)に対して垂直に、前記材料層(16)の、前記スタック(14)の前記長手方向軸線(32)に対して垂直に延びる幅(B)の10%〜20%除去し、および/または、前記電極層(18)を前記スタック(14)の前記長手方向軸線(32)に対して垂直に、前記電極層(18)の、前記スタック(14)の前記長手方向軸線(32)に対して垂直に延びる幅(B)の0%〜1%除去するように行うことを特徴とする、請求項1記載の製造法。
  3. 前記絶縁層材料(52)、前記材料層材料(54)および前記電極層材料(56)の選択と、前記除去装置(50)の前記除去パラメータの設定とを、前記第1の除去率(R)が前記第2の除去率(R)よりも少なくとも5倍大きく、および/または、前記第2の除去率(R)が前記第3の除去率(R)よりも少なくとも5倍大きくなるように行うことを特徴とする、請求項1または2記載の製造法。
  4. 絶縁層材料(52)としてポリイミドを選択し、材料層材料(54)として圧電セラミックスを選択し、電極層材料(56)として、パラジウムと混合された銀を選択することを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の製造法。
  5. 除去装置(50)として、レーザ(34)使用することを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載の製造法。
  6. 除去装置(50)として、1ps〜15psのパルス幅を有するピコ秒レーザ(36)を使用することを特徴とする、請求項5記載の製造法。
  7. 前記レーザ(34)の波長を、前記絶縁層(30)に前記レーザ(34)のレーザ放射線(38)を供給することによって、前記絶縁層(30)内の化合物が分解されるように設定しおよび/または、前記レーザ(34)のレーザパルスのパルスエネルギを1.2μJ〜1.6μJの範囲内で設定し、および/または、前記レーザ(34)のレーザ放射線(38)の焦点面積を20μm〜60μmの範囲内で設定することを特徴とする、請求項5または6記載の製造法。
  8. 330nm〜345nmの波長を設定することを特徴とする、請求項7記載の製造法。
  9. 前記レーザ(34)のレーザ放射線(38)を縁層表面(42)にわたって案内することを特徴とする、請求項5から8までのいずれか1項記載の製造法。
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