JP6631746B1 - クラスタ分類装置、環境生成装置及び環境生成システム - Google Patents

クラスタ分類装置、環境生成装置及び環境生成システム Download PDF

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Abstract

【課題】人の身体及び/又は心に特定の影響を与える環境を構築するための環境条件を分類するクラスタ分類装置、環境生成装置及び環境生成システムを提供する。【解決手段】クラスタ分類装置50、60は、環境条件取得部51、61と分類部52、62と記憶部54、64とを備える。環境条件取得部51、61は、対象空間Sに所定の環境を生成するための環境条件を取得する。分類部52、62は、環境条件取得部51、61が取得した複数の環境条件から環境条件の特徴に基づきクラスタを生成する。記憶部54、64は、クラスタとクラスタの特徴とを関連付けて記憶する。【選択図】図9

Description

本開示は、対象空間において環境を生成するためのクラスタ分類装置、環境生成装置及び環境生成システムに関する。
従来、自分の体験した環境を再現する装置が開発されている。例えば、特許文献1(特開2003−299013号公報)には、体験者が体験した出来事を臨場感をもって再体験することを目的とする体験情報再現装置が開示されている。
しかしながら、環境に対する感じ方には大きな個人差がある。そのため、特許文献1に記載の技術では、集団が共有する感覚を生起する環境を必ずしも十分に再現できないことがある。
第1観点のクラスタ分類装置は、環境条件取得部と分類部と記憶部とを備える。環境条件取得部は、対象空間に所定の環境を生成するための環境条件を取得する。分類部は、環境条件取得部が取得した複数の環境条件から環境条件の特徴に基づきクラスタを生成する。記憶部は、クラスタとクラスタの特徴とを関連付けて記憶する。したがって、人の感覚を生起させる特徴に応じて分類されたクラスタを記憶するクラスタ分類装置を提供できる。
第2観点のクラスタ分類装置は、第1観点のクラスタ分類装置であって、クラスタの特徴を設定する設定部をさらに備える。このような構成により、複数のクラスタに分類された環境条件に、事後的にクラスタの特徴を設定できる。
第3観点のクラスタ分類装置は、第2観点のクラスタ分類装置であって、対象空間に存在する人の反応を取得する反応取得部をさらに備える。また、設定部が、反応取得部により取得された反応に基づいて、クラスタの特徴を設定する。このような構成により、対象空間内の人の反応を反映させたクラスタの特徴を設定することができる。
第4観点のクラスタ分類装置は、第1観点のクラスタ分類装置であって、環境条件取得部が、対象空間に、予め概念が定義された定義済み環境を生成するための環境条件を取得する。このような構成により、定義済み環境に関連付けて環境条件をクラスタリングできる。
第5観点のクラスタ分類装置は、第4観点のクラスタ分類装置であって、対象空間に存在する人の反応を取得する反応取得部をさらに備える。また、分類部が、定義済み環境の概念及び反応取得部により取得された反応に応じて環境条件を所定のクラスタに分類する。このような構成により、定義済み環境の概念だけでなく、対象空間内の人の反応を反映させたクラスタの特徴を設定することができる。
第6観点のクラスタ分類装置は、第1観点から第5観点のいずれかのクラスタ分類装置であって、環境条件は、人の身体及び/又は心に特定の影響を与える物理量を特徴付けるパラメータである。このような環境条件を用いることで、人の身体及び/又は心に特定の影響を与える環境を生成できる。
第7観点のクラスタ分類装置は、第1観点から第6観点のいずれかのクラスタ分類装置であって、クラスタは、n次元の情報で表現される空間における環境条件の集合又は環境条件を含む領域からなる。
第8観点の環境生成装置は、第1観点から第7観点のいずれかのクラスタ分類装置で分類された環境条件を用いて、対象空間に所定の環境を生成する。したがって、クラスタの特徴に応じた環境を対象空間に生成し得る環境生成装置を提供できる。
第9観点の環境生成システムは、第1から第7観点のいずれかのクラスタ分類装置と、制御装置とを備える。制御装置は、対象空間に所定の環境を生成する環境生成装置を制御する。制御装置は、入力部と、制御部とを備える。入力部は、クラスタの特徴に対応する入力を受け付ける。制御部は、入力部が受け付けたクラスタの特徴に対応するクラスタから選択された環境条件に基づいて環境生成装置を制御する。このような構成を有しているので、制御装置は、人の身体及び/又は心に特定の影響を与える環境を構築することができる。
第10観点の環境生成システムは、第9観点の環境生成システムであって、制御装置は、クラスタに属する環境条件のうち、一の環境条件を選択する選択部をさらに有する。制御部は、選択部が選択した環境条件に基づいて、環境生成装置を制御する。このような構成により、制御装置は、画一的でない環境を構築できる。
第11観点の環境生成システムは、第10観点の環境生成システムであって、選択部は、所定の条件で、同一クラスタ内に属する他の環境条件を選択する。このような構成により、制御装置は、対象空間内のユーザーが所定の環境に馴れるのを回避できる。
第12観点の環境生成システムは、第11観点の環境生成システムであって、制御装置は、対象空間に存在する人の反応を取得する反応取得部をさらに有する。選択部は、反応取得部により取得された反応が予め設定された条件を満たさない場合に、他の環境条件を選択する。このような構成により、制御装置は、対象空間の環境をユーザーの反応に応じた環境に変更していくことができる。
第13観点の環境生成システムは、第10観点から第12観点のいずれかの環境生成システムであって、制御装置は、優先度決定部をさらに有する。優先度決定部は、選択部による選択回数、及び/又は、対象空間に存在する人の反応に基づいて、クラスタに属する環境条件の優先度を決定する。選択部は、優先度に応じて、環境条件を選択する。このような構成により、ユーザーの志向及び/又は体調等が反映された環境を実現することができる。
環境生成システム1の構成を説明するための模式図である。 制御装置20の構成を説明するための模式図である。 記憶部21に記憶される情報を説明するための模式図である。 環境生成システム1の動作を説明するためのフローチャートである。 変形例Bに係る環境生成システム1の構成を説明するための模式図である。 変形例Bに係る制御装置20の構成を説明するための模式図である。 優先度を説明するための模式図である。 優先度を決定する処理を説明するためのフローチャートである。 優先度を決定する処理を説明するためのフローチャートである。 第1クラスタ分類装置50の構成を説明するための模式図である。 クラスタの概念を説明するための模式図である。 第1クラスタ分類装置50の動作を説明するためのフローチャートである。 第1クラスタ分類装置50の変形例の構成を説明するための模式図である。 第2クラスタ分類装置60の構成を説明するための模式図である。 第2クラスタ分類装置60の動作を説明するためのフローチャートである。 第2クラスタ分類装置60の変形例の構成を説明するための模式図である。 環境認識装置としての触感選択装置80の構成を説明するための模式図である。 環境認識装置としての触感選択装置80の外観の一例を説明するための模式図である。 操作装置85の構成を示す模式図である。 入力補助装置のインターフェースの一例を示す模式図である。 入力補助装置を用いた実験結果を示す図である。 自動生成されたクラスタの評価実験により得られた結果を示す図である。 自動生成されたクラスタの評価実験により得られた結果を示す図である。
(1)環境生成システム
(1−1)環境生成システムの構成
本実施形態に係る環境生成システム1は、図1に示すように、環境生成装置10及び制御装置20を具備する。
(1−1−1)環境生成装置
環境生成装置10は、対象空間Sの環境を変化させて所定の環境を生成することが可能な任意の機器である。環境生成装置10が環境を変化させる結果として、対象空間S内のユーザー5の感覚に特定の影響が与えられる。具体的には、環境生成装置10の構成機器として、空気調和装置、照明装置、プロジェクター、スピーカー、匂い発生器等が挙げられる。例えば、図1では、環境生成装置10としてのプロジェクターが、対象空間Sの壁面に多数の表示物Rを投影して新たな見た目にしている様子を示している。換言すると、図1に示す例では、プロジェクションマッピングにより、部屋の内装を変化させている。また、環境生成装置10としてロボットを対象空間Sに配置してもよく、この場合、ロボットは、少なくとも発光する色、動作、形状、音を変化させる。
詳しくは、環境生成装置10は、後述するクラスタに対応付けられた環境条件に基づいて、対象空間Sに所定の環境を生成する。
「環境条件」は、人の身体及び/又は心に特定の影響を与える物理量を特徴付けるパラメータである。例えば、環境条件は、温度、湿度、風、画像、映像、音響、周波数等の物理量(環境条件の特徴の例)で定義されており、これに応じて、環境生成装置10の構成機器が動作する。そして、環境生成装置10が環境を変化させることにより、人の感覚に特定の影響が与えられる。
「特定の影響」とは、ユーザー5の五感に所定の感覚が喚起される作用のことをいう。例えば、特定の影響としては、萌彩感(日常生活の忘れがちな感覚に対する感受性を高める感覚)、緊張感(何かしているときに誰かが見ていてやる気がでるような感覚)、包容感(心を包んでくれるような暖かく安らぎに満ちた感覚)、開放感(広々とした場所の中で深呼吸をしているような感覚)、船出感(新しい一歩を踏み出す時に寄り添って応援されるような感覚)、旅情感(少しさみしいけどロマンティックな感覚)、等の感覚が喚起される任意の環境変化が挙げられる。また、特定の影響は、任意の言葉で表現することができ、「楽しい環境」「集中できる環境」「開放感のある環境」といった一般的に観念できる用語で表現されるものでもよい。また、特定の影響は、「毛布に包まれるような空気が流れる環境」「パーティの空気が流れる環境」「虹色の空気が流れる環境」や、滑らかな感じ(ツルツル)、ざらつく感じ(ザラザラ)、柔らかい感じ(フワフワ)等、触感に関係する擬音語・擬態語といった、必ずしも概念が明確ではない用語で表現されるものでもよい。
なお、特定の影響と環境条件との対応関係は、対象空間S内に存在するユーザー5が抱いた印象等を集計することにより定義できる。
(1−1−2)制御装置
制御装置20は、環境生成装置10を制御する。制御装置20は任意のコンピュータにより実現することができ、図2に示すように、記憶部21、入力部22、処理部23、制御部24、出力部25を備える。ここでは、コンピュータのCPU,GPU等に記憶装置(ROM,RAM等)に記憶されたプログラムが読み込まれることで、上記各機能が実現される。ただし、これに限らず、制御装置20は、LSI(Large Scale Integration),ASIC(Application Specific Integrated Circuit),FPGA(Field-Programmable Gate Array)等を用いてハードウェアとして実現されるものでもよい。
記憶部21は、各種情報を記憶するものであり、メモリ及びハードディスク等の任意の記憶装置により実現される。ここでは、記憶部21は、クラスタの特徴と環境条件とを関連付けて記憶する。詳しくは、クラスタは、n次元(nは環境条件のパラメータの数)の情報で表現される空間における環境条件の集合からなる。或いは、クラスタは、n次元の情報で表現される空間における環境条件を含む領域からなる。そして、各クラスタには固有の特徴が設定されている。例えば、記憶部21には、図3に示すように、n次元の情報として、温度、湿度、風、画像、映像、音響、周波数等の情報が記憶される。これらの値が所定のクラスタリングの手法により、一のクラスタにグループ化され、クラスタの特徴が設定される。また、ここでいう、クラスタの特徴とは、上述した特定の影響に対応する。図3に示す例では、クラスタ1の特徴として「楽しい環境」、クラスタ2の特徴として「集中できる環境」、クラスタ3の特徴として「開放感のある環境」等が設定されている。また、各クラスタには、複数の環境条件が属している。図3に示す例では、クラスタ1に環境条件1〜3が属し、クラスタ2に環境条件4〜6が属し、クラスタ3に環境条件7〜9が属している。また、クラスタをさらに細分化して新たなクラスタを定義することもできる。また、図3に示す例では、例えば新たな環境条件10が追加されると、クラスタ3の環境条件7〜9のうち環境条件7、8と、新たな環境条件10とで、新たなクラスタを定義してもよい。この新たなクラスタは、「明るい環境」等新たな特徴のタグを付けてもよい。
入力部22は、キーボード、マウス、タッチパネル等を有する任意の端末装置30を介して各種情報の入力を受け付ける。ここでは、入力部22は、クラスタの特徴に対応する入力を受け付ける。例えば、入力部22は、任意の形式で表示されたリストから一のクラスタの特徴に対応する入力を受け付ける。端末装置30は、図16から図18に示す触感選択装置80又は触感選択装置80を応用した操作装置85であってもよい。
処理部23は、各種情報処理を実行するものであり、CPUやGPUといったプロセッサ及びメモリにより実現される。具体的には、処理部(選択部)23は、クラスタに属する環境条件のうち、一の環境条件を選択する機能を有する。より詳しくは、処理部23は、所定の条件で、同一クラスタ内に属する他の環境条件をランダムに選択する。また、処理部23は、所定の条件を満たすと、現在の環境条件を、同一クラスタ内の他の環境条件に変更する。なお、所定の条件とは、例えば、所定時間が経過した状態や、対象空間S内のユーザー5から所定の反応が得られなかった状態をいう。
制御部24は、環境生成装置10を制御する。具体的に、制御部24は、上述したクラスタの特徴に基づいて、環境生成装置10を制御するための環境条件を記憶部21から抽出し、これに基づいて環境生成装置10を制御する。
出力部25は、環境生成装置10を制御するための制御情報を出力先に応じて出力する。例えば、出力部25は、出力先がユーザー5の端末装置30である場合、その端末装置30のユーザーインタフェースに応じた表示形態に変換して制御情報を出力する。
(1−2)環境生成システムの動作
図4は本実施形態に係る環境生成システム1の動作を説明するためのフローチャートである。
まず、入力部22を介して、対象空間Sの環境を生成するためのクラスタの特徴に対応する入力が受け付けられる(S1)。ここでは、ユーザー5の端末装置30に、クラスタの特徴に対応する入力情報が予め複数定義されたプルダウンメニュー形式等のリストが表示される。続いて、ユーザー5により端末装置30を介して、そのリストの中から一のクラスタの特徴に対応する入力情報が選択される。図3に対応する例であれば、リスト上に、「楽しい環境」「集中できる環境」「開放感のある環境」等が選択可能な状態に表示される。ここでは、ユーザー5により端末装置30を介して「楽しい環境」が選択されるものとする。これにより、入力部22によりクラスタの特徴として「楽しい環境」が入力されることになる。
次に、入力部22によるクラスタの特徴に対応する入力の受け付けに応じて、当該クラスタに属する環境条件のうち一の環境条件が処理部23により選択される(S2)。図3に対応する例では、「楽しい環境」であるクラスタ1には「環境条件1」「環境条件2」「環境条件3」が属しており、これらのうちから一の環境条件が処理部23によりランダムに選択される。ここでは、処理部23により、「環境条件1」が選択されるものとする。
次に、処理部23により選択された環境条件に基づいて、環境生成装置10の制御が制御部24により実行される(S3)。これにより、対象空間Sに所定の環境が生成される。図3に示す例であれば、環境条件1に基づいて環境生成装置10が制御される。
この後、環境生成装置10の制御が終了するまで、環境生成装置10が制御される(S4)。ここで、環境生成装置10の制御の終了前に、所定時間が経過した場合、処理部23により、同一クラスタに属する他の環境条件が選択される(S4−No,S5−Yes,S6)。図3に対応する例であれば、同一クラスタ1に属する他の「環境条件2」「環境条件3」のうち、一の環境条件が処理部23によりランダムに選択される。その結果として、ここでは「環境条件2」が処理部23により選択されるものとする。
そして、処理部23により選択された他の環境条件に基づいて、環境生成装置10の制御が制御部24により実行される(S7)。図3に対応する例であれば、環境条件2に基づいて環境生成装置10が制御される。なお、さらに所定時間が経過した場合は、環境条件2から環境条件3に変更され、環境条件3に基づいて環境生成装置10が制御される。
(1−3)特徴
以上説明したように、本実施形態に係る制御装置20は、人の身体及び/又は心に特定の影響を与える環境を構築するための環境条件が属する複数のクラスタとクラスタの特徴とを関連付けて記憶部21に記憶する。そして、制御装置20は、対象空間Sを所定の環境に生成する環境生成装置10を、クラスタの特徴に対応する入力の受け付けに応じて制御する。結果として、制御装置20は、種々の感情をユーザー5に生起させる環境を構築することができる。
また、本実施形態に係る制御装置20は、所定の条件で選択した環境条件に基づいて環境生成装置10を制御するので、画一的でない環境を構築できる。特に、処理部(選択部)23が、所定の条件で、同一クラスタ内に属する他の環境条件を選択するので、対象空間S内のユーザー5が所定の環境に馴化するのを回避できる。
例えば、本実施形態に係る制御装置20を用いることで、「楽しい環境」のクラスタに、「高揚感が高い環境」を生成する環境条件1と、「幸福感が高い環境」を生成する環境条件2とが属している場合、制御装置20は、環境条件1及び環境条件2を適宜変更することで、単に楽しいだけでなく、高揚感が高くなったり、幸福感が高くなったりする環境を提供することができる。
(1−4)変形例
(1−4−1)変形例A
上記説明では、入力部22がクラスタの特徴に対応する入力を受け付ける際に、任意の形式で表示されたリストを利用しているが、本実施形態に係る制御装置20はこれに限定
されるものではない。例えば、入力部22は、クラスタの特徴に対応する入力を受け付ける際に、ユーザー5による文章の入力を受け付けるものでもよい。この場合、処理部23が、所定のアルゴリズムにより文章解析し、ユーザー5による文章の入力からクラスタの特徴を設定する。
また、入力部22は、触感に関係する擬音語・擬態語を含む擬音語・擬態語等、人の感覚に結びついた表現による入力を受け付けてもよい。この場合、処理部23が、所定のアルゴリズムにより解析し、ユーザー5による擬音語・擬態語に対応する感覚の入力からクラスタの特徴を設定する。
(1−4−2)変形例B
上記説明では、処理部(選択部)23は、所定時間が経過するとランダムに環境条件を変更するとしたが、本実施形態に係る制御装置20はこれに限定されるものではない。本実施形態に係る制御装置20は、所定時間に代えて、所定の条件を満たさない場合に環境条件を変更するものでもよい。
例えば、図5に示すように、任意の生体センサ、撮像装置、録音装置、接触装置、ロボットのいずれか又はそれらの任意の組み合わせ等から構成される環境認識装置70を対象空間Sに設置する。そして、図6に示すように、制御装置20のコンピュータが反応取得部26としてさらに機能し、この反応取得部26が、対象空間Sに存在するユーザー5の体調、表情、行動、言動等の情報を環境認識装置70から収集し、対象空間Sに存在するユーザー5の反応を示す反応情報を取得する。解析部28は、反応取得部26により取得された反応情報に基づき、ユーザーの表情分析等の解析を行う。そして、処理部23は、解析部28による解析結果に応じて環境条件を変更する。
具体的には、クラスタの特徴が「楽しい環境」であるとする。また、解析部28により対象空間S内のユーザー5の表情解析が行なわれるとする。そして、解析部28による解析結果において笑顔の画像量が所定量を超えていた場合には、処理部23は、現在の環境条件で生成された環境が、その対象空間S内のユーザー5に期待した影響を与えていると判定し、現在の環境条件を維持するように制御する。このような構成により、対象空間Sに存在するユーザー5の反応に応じた環境を生成することが可能となる。
なお、環境認識装置70は、対象空間Sに固定されている必要はなく、フィットネストラッカー等のユーザー5に装着される装置でもよい。
(1−4−3)変形例C
上記説明では、処理部(選択部)23が、所定時間が経過するとランダムに次の環境条件に変更するとしたが、本実施形態に係る制御装置20はこれに限定されるものではない。例えば、制御装置20の処理部23が、所定時間が経過したときに優先度に基づいて次の環境条件に変更するものでもよい。なお、優先度は、図7に示すように、クラスタ毎に設定される。また、優先度は、随時ダウンロードして更新することも可能である。
また、優先度はユーザー5の使用状況に応じて適宜学習されるものでもよい。さらに、優先度はユーザー5の個人情報に基づいて適宜学習されるものでもよい。
(1−4−4)変形例D
本実施形態に係る制御装置20は、処理部23が、上述した環境条件の優先度を決定する機能を有していてもよい。具体的には、制御装置20が、上述した反応取得部26をさらに備える。また、処理部(優先度決定部)23が、反応取得部26により取得される反応情報(対象空間Sに存在するユーザー5の反応を示す情報)に基づいて、各クラスタに属する環境条件の優先度を決定する機能をさらに有する。
優先度の決定について、図8に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、制御装置20において、優先度決定モードが選択される(T1)。次に、クラスタの特徴に対応する入力が受け付けられる(T2)。ここでは、クラスタの特徴として「楽しい環境」が入力されるものとする。そして、環境生成装置10が、所定の環境条件Nで制御される(T3,T4,T5)。優先度設定モードの際には、反応取得部26により、対象空間S内のユーザー5の表情等が反応情報として取得される(T6)。そして解析部28により反応情報の解析が行なわれる(T7)。ここでは、解析部28によりユーザー5の表情解析が行なわれる。処理部23は、表情解析の結果に基づき、所定の条件を満たすか否かを判定する(T8)。ここでは、処理部23は、表情解析の結果、例えば笑顔の画像量が所定量を超えていた場合(T8−Yes)、現在の環境条件Nで生成された環境が、その対象空間S内のユーザー5に特定の影響を与えていると判定し、優先度の値が高くなるように更新する(T9)。一方、処理部23は、表情解析の結果に基づき、笑顔の画像量が所定量を超えていない場合には(T8−No)、現在の環境条件Nで生成された環境が、その対象空間S内のユーザー5に特定の影響を与えていないと判定し、優先度の値を変更しない、又は低くなるように更新する(T10)。そして、優先度決定モードの状態のままで、所定時間が経過すると、環境生成装置10が、次の環境条件N+1で制御される(T11−No,T12−Yes,T13,T4)。この後、優先度決定モードが解除されるまで、環境条件の優先度が更新される。そして、優先度が、優先度決定モードの時間の長さに応じて収束していく。
なお、優先度の決定又は更新は、リアルタイム処理でもよいし、反応取得部26により取得した反応情報を定期的に解析するバッチ処理でもよい。
(1−4−5)変形例E
上記説明では、処理部(選択部)23が、所定時間が経過するとランダムに環境条件を変更するとしたが、本実施形態に係る制御装置20はこれに限定されるものではない。例えば、ユーザー5による入力部22の操作により、任意のタイミングで環境条件を変更するものでもよい。
さらに、本実施形態に係る制御装置20は処理部(優先度決定部)23が、環境条件の選択回数に基づいて、クラスタに属する環境条件の優先度を決定するものでもよい。これにより、ユーザー5による制御装置20の使用時間に応じて、ユーザー5の志向に応じた環境条件を選択するように優先度が収束する。なお、優先度の決定又は更新はリアルタイム処理でもよいし、反応取得部26により取得した情報を定期的に解析するバッチ処理でもよい。
(1−4−6)変形例F
上述した記憶部21において、記憶されるクラスタの特徴及び環境条件は随時更新可能である。また、更新された情報に基づいて環境生成装置10を制御することができる。
具体的には、記憶部21に記憶される情報は随時ダウンロードして更新することが可能である。例えば、「パーティの空気が流れる環境」等の特定の影響に対する環境条件の集合が新たに定義された場合、それらの情報を記憶部21にダウンロードして利用することが可能である。
(1−4−7)変形例G
上記説明では、環境生成装置10と制御装置20とは別部材の装置としていたが、これらは同一の装置に一体として組み込まれるものでもよい。
(2)クラスタ分類装置
上述した環境生成システム1に用いられる環境条件は、クラスタ分類装置を用いて分類することができる。以下、クラスタの特徴を事後的に設定する第1クラスタ分類装置50と、クラスタの特徴が事前に設定されている第2クラスタ分類装置60とを説明する。
(2−1)第1クラスタ分類装置
(2−1−1)第1クラスタ分類装置の構成
まず、第1クラスタ分類装置50の説明をする。前提として、制御装置20Xにより環境生成装置10が制御されて、対象空間Sに所定の環境が生成されるものとする。なお、制御装置20Xは上述した制御装置20と同様の機能を有するが、入力部22Xが所定の環境条件を入力する機能をさらに有している。説明の便宜上、制御装置20Xのうち制御装置20と異なる構成には添え字Xをつける。
図9は第1クラスタ分類装置50の構成を説明するための模式図である。第1クラスタ分類装置50は任意のコンピュータにより実現することができ、環境条件取得部51と、分類部52と、設定部53と、記憶部54とを備える。ここでは、コンピュータのCPU,GPU等に記憶装置(ROM,RAM等)に記憶されたプログラムが読み込まれることで、上記各機能が実現される。ただし、これに限らず、第1クラスタ分類装置50は、LSI(Large Scale Integration),ASIC(Application Specific Integrated Circuit),FPGA(Field-Programmable Gate Array)等を用いてハードウェアとして実現されるものでもよい。
なお、第1クラスタ分類装置50と制御装置20Xとは別個独立した装置ではなく、同一の装置に一体として組み込まれるものでもよい。
環境条件取得部51は、対象空間Sに所定の環境を生成するための環境条件を取得する。ここでは、端末装置30の操作により、制御装置20Xの入力部22Xを介して環境条件が適宜入力され、環境生成装置10が制御される。したがって、環境条件取得部51は、制御装置20Xの入力部22Xにより入力される環境条件を取得する。
分類部52は、環境条件取得部51により取得された環境条件を環境条件の特徴に基づいてクラスタリングして、複数のクラスタを生成する。クラスタは、環境条件の範囲又は複数の環境条件の集合を含む。クラスタリングについては、最適なクラスタリング手法(例えば、K−means法)を適宜採用できる。具体的には、分類部52は、環境条件の複数のパラメータ(ここではn個の物理量とする)のそれぞれに重み付けをし、重み付けされた各パラメータが生成するn次元空間上で、所定範囲内の距離にある環境条件を同一のクラスタとして設定する。例えば、説明の便宜上、環境条件のパラメータが2つであるとすると、図10に示すように、各環境条件1〜9は2次元空間上にプロットされる。図10に示す例では、分類部52により、これらの環境条件1〜9が複数のクラスタ1〜3に属するように分類される。
設定部53は、任意の端末装置30等を介して情報の入力を受け付け、受け付けた情報に基づいて、分類部52により分類されたクラスタの特徴を設定する。ここでは、クラスタの特徴を設定者が自由に定義することができる。例えば、クラスタ1,2,3が存在するときに、設定部53の機能により設定者が、クラスタ1の特徴は「楽しい環境」、クラスタ2の特徴は「集中できる環境」、クラスタ3の特徴は「開放感がある環境」といった具合に各クラスタの特徴を設定できる。また、滑らかな感じ(ツルツル)、ざらつく感じ(ザラザラ)、柔らかい感じ(フワフワ)等、触感に関係する擬音語・擬態語による表現によってクラスタの特徴を設定してもよい。ここでは、クラスタの特徴の設定を、言語ラベルをタグとして貼り付けることで行う。なお、各クラスタの特徴の設定において、タグを1つだけ貼り付けることでも問題ないが、1つのクラスタに複数のタグを貼り付けることも可能である。例えば、1つのクラスタの特徴が、「楽しい」というタグと「開放的」というタグとによって設定されていてもよい。
記憶部54は、クラスタとクラスタの特徴とを関連付けて記憶する。この記憶部54に記憶された情報を任意の記憶装置に書き込むことで、上述した環境生成システム1における制御装置20の記憶部21を構築することができる。
(2−1−2)第1クラスタ分類装置の動作
図11は第1クラスタ分類装置50の動作を説明するためのフローチャートである。
まず、環境生成装置10及び制御装置20Xが、所定期間、複数のユーザーに制約なく使用される。各ユーザーは、端末装置30を用いて自由に環境条件を変更し、環境生成装置10及び制御装置20Xを用いて対象空間Sの環境を変化させる(X1)。なお、後述する触感選択装置80又は触感選択装置80を応用した操作装置85によって、環境条件を自由に変更してもよい。
次に、環境生成装置10及び制御装置20Xが使用された期間に用いられた環境条件の解析が行なわれる。具体的には、複数の環境条件が分類部52によりクラスタリングされ、一以上のクラスタが生成される(X2)。
そして、設定者が端末装置30等を用いて、各クラスタの特徴を示す情報を入力する。各クラスタの特徴は設定者により定義される。これを受けて、設定部53が各クラスタの特徴を設定する(X3)。
これにより、クラスタの特徴と環境条件とを関連付けたデータベースが構築されて記憶部54に記憶される(X4)。
上述したように、第1クラスタ分類装置50は、環境条件取得部51と、分類部52と、設定部53と、記憶部54とを備える。環境条件取得部51は、対象空間Sに所定の環境を生成するための環境条件を取得する。分類部52は、環境条件を複数のクラスタに分類する。設定部53は、クラスタの特徴を設定する。記憶部54は、クラスタの特徴と環境条件とを関連付けて記憶する。要するに、第1クラスタ分類装置50では、環境条件を複数のクラスタに分類し、分類したクラスタの特徴の設定を受け付ける。そして、上記構成を具備しているので、第1クラスタ分類装置50では、設定者が、事後的にクラスタの特徴を設定できる。そして、これに基づいてクラスタの特徴と環境条件とを関連付けたデータベースを構築することができる。
補足すると、第1クラスタ分類装置50では、環境条件を所定のクラスタに分類してモデル評価を行なうとともに、環境条件が新たなクラスタに分類されるようになったときにはモデル生成を行なう。言い換えると、いずれの既存のクラスタにも分類できない環境条件がユーザーによって生成された場合に、第1クラスタ分類装置50の分類部52は、新たなクラスタを追加する。
(2−1−3)変形例
上記ステップX3において、設定者がクラスタの特徴を定義するのに代えて、対象空間Sに存在するユーザー5の反応からクラスタの特徴を定義することもできる。具体的には、任意の生体センサ、撮像装置、録音装置、接触装置、ロボットのいずれか又はそれらの任意の組み合わせ等から構成される環境認識装置70を対象空間Sに設置する。そして、図12に示すように、第1クラスタ分類装置50のコンピュータが反応取得部55としてさらに機能し、この反応取得部55が、対象空間Sに存在するユーザー5の反応を示す反応情報を取得する。また、第1クラスタ分類装置50のコンピュータは解析部56としてもさらに機能し、この解析部56が反応取得部55により取得された反応情報からユーザー5の表情分析等を行なう。処理部の一部としても機能する設定部53は、解析部56による解析結果に基づき、例えば笑顔の画像量が所定量を超えていた場合、そのときの環境条件に対応するクラスタは「楽しい環境」であると特徴付ける。そして、設定部53は、クラスタの特徴と環境条件とを関連付けて記憶部54に記憶する。なお、環境認識装置70は、対象空間Sに固定されている必要はなく、フィットネストラッカー等のユーザー5に装着される装置でもよい。
なお、制御装置20Xは、図6に示す制御装置20と同様に反応取得部26を設けてもよく、反応取得部26により取得された反応情報に基づいた解析結果に応じて環境条件を変更したり、環境条件の優先度を変更したりする。一方、上述した第1クラスタ分類装置50の反応取得部55から取得する反応情報の解析結果は、クラスタの特徴付けに用いられる。
また、上記ステップX3において、設定者がクラスタの特徴を定義する際に、ユーザー5による文章の入力を受け付けるものでもよい。この場合、設定部53が、所定のアルゴリズムにより文章解析し、ユーザー5が受けた印象を文章から特定する。そして、設定部53は、この特定した印象をクラスタの特徴として設定する。
また、上記ステップX3において、設定者がクラスタの特徴を定義する際に、対象空間Sの属性を反映させて、クラスタの特徴を定義することもできる。例えば、対象空間Sの用途が、会議室、レストラン、ホスピス等と予め認識できる場合、これらの用途の情報がクラスタの特徴に反映される。要するに、クラスタの特徴として「楽しい会議室の環境」等と設定することができる。また、滑らかな感じ(ツルツル)、ざらつく感じ(ザラザラ)、柔らかい感じ(フワフワ)等、触感に関係する擬音語・擬態語による表現によってクラスタの特徴を設定してもよい。
(2−2)第2クラスタ分類装置
(2−2−1)第2クラスタ分類装置の動作
次に、第2クラスタ分類装置60の説明をする。前提として、制御装置20Yにより環境生成装置10が制御されて、対象空間Sに所定の環境が生成されるものとする。なお、制御装置20Yは上述した制御装置20と同様の機能を有するが、入力部22Yが所定の環境条件を入力可能である点で相違する。説明の便宜上、制御装置20Yのうち制御装置20と異なる構成には添え字Yをつける。
図13は第2クラスタ分類装置60の構成を説明するための模式図である。第2クラスタ分類装置60は任意のコンピュータにより実現することができ、環境条件取得部61と、分類部62と、記憶部64とを備える。ここでは、コンピュータのCPU,GPU等に記憶装置(ROM,RAM等)に記憶されたプログラムが読み込まれることで、上記各機能が実現される。ただし、これに限らず、第2クラスタ分類装置60は、LSI(Large Scale Integration),ASIC(Application Specific Integrated Circuit),FPGA(Field-Programmable Gate Array)等を用いてハードウェアとして実現されるものでもよい。
なお、第2クラスタ分類装置60と制御装置20Yとは別個独立した装置ではなく、同一の装置に一体として組み込まれるものでもよい。
環境条件取得部61は、予め概念が定義された定義済み環境を対象空間Sに生成するための環境条件を取得する。「定義済み環境」としては、「楽しい環境」「集中できる環境」「開放感のある環境」や、滑らかな感じ(ツルツル)、ざらつく感じ(ザラザラ)、柔らかい感じ(フワフワ)等触感に関係する擬音語・擬態語等が挙げられる。この環境条件取得部61は、上述した制御装置20の入力部22Yから環境条件を取得する。ここでは、ユーザーに対して定義済み環境の概念が提示されて、その定義済み環境を実現するように環境条件の入力が指示される。この指示を受けて、ユーザーは、端末装置30を操作し、入力部22Yを介して環境条件を入力して環境生成装置10を制御し、対象空間Sに定義済み環境を生成することを試みる。この際、環境条件取得部61は、上述した端末装置30の操作により入力された環境条件を適宜取得する。
分類部62は、定義済み環境の概念に対応させて環境条件を所定のクラスタに分類する。例えば、複数のユーザーに対して定義済み環境として「楽しい環境」を生成するように指示が与えられたときの、各ユーザーが入力部22Yを介して入力した、環境条件の集合又は環境条件を含む領域を同一のクラスタとして分類する。なお、分類部62は、所定のアルゴリズムに従って異常値を排除する。
記憶部64は、定義済み環境の概念と環境条件とを関連付けて記憶する。ここでは、定義済み環境の概念がクラスタの特徴として扱われる。したがって、記憶部64は、クラスタの特徴と環境条件とを関連付けて記憶する。この記憶部64に記憶された情報を任意の記憶装置に書き込むことで、上述した環境生成システム1における制御装置20の記憶部21を構築することができる。
(2−2−2)第2クラスタ分類装置の動作
図14は第2クラスタ分類装置60の動作を説明するためのフローチャートである。
まず、複数のユーザーに、定義済み環境の概念が提示され、その環境を実現するような環境条件の入力が指示される(Y1)。その後、環境生成装置10及び制御装置20Yが、所定期間、各ユーザーに使用される。ここでは、各ユーザーは、制御装置20Yを介して、定義済み環境の概念に一致するように端末装置30を用いて環境条件を変更し、環境生成装置10を用いて対象空間Sに定義済み環境を生成することを試みる(Y2)。
次に、環境生成装置10が使用された期間に用いられた環境条件の解析が行なわれる。具体的には、分類部62が、所定のアルゴリズムに従って異常値を排除し、複数のユーザーによって設定された複数の環境条件を、定義済み環境の概念毎にクラスタリングする(Y3)。
そして、分類部62が、定義済み環境をクラスタの特徴とみなして、クラスタの特徴と環境条件とを関連付ける。これにより、クラスタの特徴と環境条件とを関連付けたデータベースが構築され、記憶部64に記憶される(Y4)。
上述したように、第2クラスタ分類装置60は、環境条件取得部61と、分類部62と、記憶部64と、を備える。環境条件取得部61は、予め概念が定義された定義済み環境を対象空間Sに生成するための環境条件を取得する。分類部62は、定義済み環境の概念に応じて環境条件を所定のクラスタに分類する。記憶部64は、定義済み環境の概念と環境条件とを関連付けて記憶する。要するに、第2クラスタ分類装置60では、定義済み環境に関連付けて環境条件がクラスタリングされる。そして、上記構成を具備しているので、第2クラスタ分類装置60では、事前にクラスタの特徴が定義付けられた状況で、複数の環境条件を収集してクラスタリングできる。そして、これに基づいてクラスタの特徴と環境条件とを関連付けたデータベースを構築することができる。
(2−2−3)変形例
上記ステップY3において、第1クラスタ分類装置50を組み合わせることで、定義済み環境に更に所定の次元の特徴を加えた定義を設定することができる。具体的には、第2クラスタ分類装置60の分類部62がクラスタリングした定義済み環境の概念に属する複数の環境条件を、第1クラスタ分類装置50の分類部52が新しい複数のクラスタに分類する。そして、第1クラスタ分類装置50の設定部53がそれらのクラスタに対して新たなクラスタの特徴を設定する。これにより、例えば、定義済み環境が「楽しい環境」であり、この「楽しい環境」に分類された複数の環境条件を、「高揚感の高い環境」「幸福感の高い環境」等の新しいクラスタに分類することができる。
換言すると、第2クラスタ分類装置60に第1クラスタ分類装置50を組み合わせることで、曖昧に定義された環境(「楽しい環境」等)を提示した上で、より細かく定義された環境(「高揚感の高い環境」「幸福感の高い環境」等)に対応する環境情報を収集できる。そして、これに基づいてクラスタの特徴と環境条件とを関連付けたデータベースを構築することができる。
また、上記ステップY3において、定義済み環境の概念だけでなく、対象空間Sに存在するユーザー5の反応を反映させてクラスタの特徴を定義することもできる。具体的には、任意の生体センサ、撮像装置、録音装置、接触装置、ロボットのいずれか又はそれらの任意の組み合わせ等から構成される環境認識装置70を対象空間Sに設置する。そして、図15に示すように、第2クラスタ分類装置60のコンピュータが反応取得部65としてさらに機能し、この反応取得部65が、対象空間Sに存在するユーザー5の反応を示す反応情報を取得する。また、第2クラスタ分類装置60のコンピュータは解析部66としてさらに機能し、この解析部66が反応取得部65により取得された反応情報からユーザー5の表情分析等を行なう。処理部68は、解析部66による解析結果に基づき、定義済み環境の概念が「楽しい環境」であり、笑顔の画像量が所定量を超えていた場合、そのときの環境条件に対応するクラスタは「楽しい環境」を細分類化した「幸福感の高い環境」であると特徴付ける。そして、処理部68は、クラスタの特徴と環境条件とを関連付けて記憶部64に記憶する。なお、環境認識装置70は、対象空間Sに固定されている必要はなく、フィットネストラッカー等のユーザー5に装着される装置でもよい。
なお、制御装置20Yは、図6に示す制御装置20と同様に反応取得部26を設けてもよく、反応取得部26により取得された反応情報に基づいた解析結果に応じて環境条件を変更したり、環境条件の優先度を変更したりする。一方、上述した第2クラスタ分類装置60の反応取得部65から取得する反応情報の解析結果は、クラスタの特徴付け(再分類化等)に用いられる。
(2−2−4)実験例1
以下、クラスタの特徴量の抽出についての実験例1について説明する。なお、以下の説明において、「空気感」とは、環境に対して人が主観的に感じる印象や感覚である。
<実験例1の方法>
対象者:18歳から42歳までの参加者52名が実験に参加した。うち、2名の参加者は作成した空気感の保存が出来ていなかったため、最終的に50名の参加者(男性30名、平均年齢22.82歳、SDは6.16歳)を分析対象とした。
手続き:参加者には「これから、プロジェクションマッピングビルダー(入力部の一例)を用いて、その部屋の空気感を変化させるような3種類の映像を作ってもらいます。作ってもらった映像は、4面が壁で囲われたプロジェクションマッピングの部屋に投影されるものと想定してください。プロジェクションマッピングビルダーを用いて作成した映像を、4面が壁で囲われたプロジェクションマッピングの部屋に投影した際に、元気がでると感じる空気感、包まれていると感じる空気感、緊張感のある空気感の3つの空気感を作成してください」と教示を与えた。
その後、参加者は、「元気がでると感じる空気感」、「包まれていると感じる空気感」、「緊張感のある空気感」の3つの空気感についてパソコン画面(23インチ)上で作成を行った。参加者は、画面上の12の要素(壁に投影される丸のランダム性、丸の数、丸のサイズ、丸が動く方向(X)、丸が動く方向(Y)、丸が動く速さ、丸の色(R)、丸の色(G)、丸の色(B)、壁の色(R)、壁の色(G)、壁の色(B))について自由に操作することが出来た。3つの空気感の作成が終わった時点で実験終了とした。
<実験例1の結果>
まず、参加者が作成した3つの空気感について、12要素それぞれに違いがあるかを検討するために、対応のある1要因分散分析を行った。なお、p値についてはボンフェローニ(Bonferroni)の修正を行った。その結果を表1に示す。
Figure 0006631746
表1より、3つの空気感の特徴として、「元気がでると感じる空気感」は、他の空気感よりも壁に投影される丸が上向きに動き、丸の色、背景の色ともに他の空気感よりも赤色(R)が高いことが示された。また、「包まれていると感じる空気感」は、他の空気感よりも壁に投影される丸がランダムに配置され、また、丸が動く速さが遅いことが示された。また、「緊張感がある空気」感は、他の空気感よりも壁に投影される丸の数が多く、丸のサイズが小さく、また、丸の動く速さが早いことが示された。以上のように、50名の参加者が作成した空気感のデータを収集し、分析することで、それぞれの空気感の要素が持つ特徴を詳細に示すことが出来た。
<3つの空気感の特徴量の抽出>
次に、これらのデータから3つの空気感の特徴量を抽出するために、12の要素について主成分分析を行った。なお、式については以下の通りである。
Figure 0006631746
その結果、表2に示すように、固有値が1.0以上の成分が4つ抽出された。
Figure 0006631746
第1成分の寄与率は21.06%であり(固有値=2.53)、第2成分の寄与率は15.17%(固有値=1.82)、第3成分の寄与率は12.68%(固有値=1.52)、第四成分の寄与率は9.40%であった(固有値=1.13)。累積寄与率は58.31%であった。
次に、主成分分析により抽出した特徴空間について、K−means法によるクラスタ分析を実施した。その結果、4つのクラスタが得られた。次に、4つのクラスタそれぞれについて、「元気がでると感じる空気感」、「包まれていると感じる空気感」、「緊張感のある空気感」と参加者が付けたラベルがどれだけ含まれているか、その含有率を算出した。なお、含有率が高い(56.0%以上)空気感ラベルを、クラスタ名として割り当てた。その結果、クラスタ1には、「緊張感のある空気感」というクラスタ名が割り当てられた。また、クラスタ3には、「元気がでると感じる空気感」、クラスタ4には「包まれていると感じる空気感」クラスタ名が割り当てられた。なお、クラスタ2については、3つの空気感が含まれる割合に偏りが見られなかったため、ラベルを与えなかった。以上のように、3つの空気感について、その特徴量を抽出し、カテゴリー化することが出来た。次のプロセスとして、得られた特徴量をもとに、各空気感を自動生成するシステムの実装を行った。
(2−2−5)各クラスタのパラメータの自動生成
次に、各クラスタからパラメータを自動生成するプロセスについて述べる。まず、4つのクラスタのいずれかについて、平均値とSDをもとに12要素のそれぞれのパラメータを生成した。なお、パラメータは乱数で生成した。次に、生成した12要素それぞれのパラメータを正規化し、固有ベクトルの内積を取ることで、クラスタリングを行った特徴空間に投影した。ただし、ここで生成したパラメータは、クラスタリング処理を行った空間内で、ある特定のクラスタに所属している保証がないため、特徴空間内に含まれるかの判定を行った。判定の基準は特徴空間内で±1SDに入るかどうかであった。投影されたパラメータが、4次元空間(主成分分析から導かれた4成分)内のある特定のクラスタに所属していた場合、生成されたパラメータはクラスタに含まれているものと考え採用した。もし、そうでない場合にはリジェクトして、同じ手続きで生成し直した。
上記の手法で生成した各クラスタのパラメータについて、参加者がどのような印象を抱くか評価実験を行った(以下の実験例2)。
(2−2−6)実験例2
以下、自動生成された各クラスタの評価実験について説明する。
<実験方法>
対象者:18歳から25歳までの参加者14名が実験に参加した(男性8名、平均年齢21.21歳、SD(2.04歳)。なお、すべての参加者は、実験例1の実験には参加しなかった。
手続き:参加者には「これから、4面が壁で囲われたプロジェクションマッピングが投影された部屋に入ってもらい、その部屋の空気感について質問に答えてもらいます。音の合図が鳴るまでは、部屋を見ていてください。音が鳴ったら、質問に回答してください」と教示の後、実験室へと移動した。
実験では、1人の参加者に対し、自動生成された8つのクラスタ(4つのクラスタから生成されたパラメータを2つずつ提示)のプロジェクションマッピングの映像をランダムに提示した。また、参加者には、実験室の中央に座り、30秒間はプロジェクションマッピングの映像を見させた。30秒後、合図の音が鳴った後、質問項目への回答を行った。
質問項目:
SD(Sematic differential)法質問:「この部屋の印象について、当てはまる数字をそれぞれ選択してください」と教示し、「不快−快」、「つまらない−美しい」、「疲れた−元気のある」、「静かな−騒がしい」、「緊張した−リラックスした」、「濁った−澄んだ」、「風通しの悪い−風通しの良い」計7項目について、7件法で尋ねた。
オノマトペ(ここでは触感に関係する擬態語・擬音語)対による質問:「以下の2つの対の言葉(オノマトペ)のうち、この部屋の印象により当てはまるほうをそれぞれ選択してください」と教示し、「パサパサ−プルプル」、「スベスベ−カサカサ」、「ツルツル−シャカシャカ」、「モサモサ−ポコポコ」、「ザラザラ−フカフカ」、「スルスル−ショリショリ」、「ホワホワ−フニフニ」、「チクチク−ガサガサ」、「モコモコ−ツブツブ」、「フワフワ−サラサラ」計10項目について、2件法で尋ねた。
身体マップ:「この部屋にいるとき、あなたの体のどこの部位の活動が強まると思いますか、あるいは弱まると思いますか。該当する部位をタッチしてください(赤いハートは心臓を示します)。」と教示し、参加者が人型のイラストにタッチした回数を活性/不活性ごとに算出した。なお、身体部位のなかでも左胸(心臓)の活性/不活性の値を空気感の指標として用いた。
空間マリアージュ質問:「この部屋で何がしたいですか。下記から1つ選んでください。」と教示を行い、「家事」、「食事」、「会話」、「睡眠」、「学業」、「スポーツ」、「余暇活動」の7項目の選択肢から1つ選択させた。また,「この部屋の空間は、どのようなお店に合うと思いますか。下記から1つ選んでください。」と教示を行い、「カフェ」、「ファミレス」、「学食」、「ファストフード」、「居酒屋」、「焼肉屋」、「バー」の7項目の選択肢から1つ選択させた。
本実験では,以上の指標を用いて空気感についての評価を行った。また、自動生成したパラメータが、各クラスタの空気感を反映しているかを確認するために、空気感質問(「この部屋の雰囲気に最も当てはまる空気感を、下記から1つ選んでください。」と教示し、「誰かが見ているようでやる気がアップする空気感(緊張感のある空気感)」、「元気がでる空気感」、「深呼吸しているような空気感」、「寂しいけれどロマンチックな空気感」、「新しい一歩をふみ出す空気感」、「包んでくれるような安らぎのある空気感(包まれていると感じる空気感)」、「日常生活の忘れがちな感覚に対する感受性を高める空気感」の7項目の選択肢から1つ選択させた)についても併せて回答を求めた。
<実験結果>
まず、自動生成されたパラメータが、各クラスタの空気感を反映できているかを確認するために、空気感質問について分析を行った。各クラスタについて、選択された空気感の割合が、チャンスレベルを超えているかについて二項検定を行った。その結果、クラスタ3はチャンスレベルよりも有意に高く「元気がでる空気感」が選択されていた(p=.04)。また、クラスタ4についても、チャンスレベルよりも有意に高く「包んでくれるような安らぎのある空気感」が選択された(p=.0001)。この結果から、クラスタ3、4については、自動生成されたパラメータが、各クラスタの空気感を反映できていたことが示された。しかし、クラスタ1については、「緊張を感じる空気感」ではなく、「日常生活の忘れがちな感覚に対する感受性を高める空気感」を選択した割合が有意に高いことが示された(p=.04)。
次に、SD法質問項目について主成分分析を行った。その結果、固有値が1.0以上の成分が2つ抽出された(表3)。第1成分の寄与率は54.32%であり(固有値=3.80)、第2成分の寄与率は20.54%(固有値=1.44)であった。累積寄与率は74.86%であった。主成分得点について、4つのクラスタを独立変数とした対応のある1要因の分散分析を行った。その結果、成分1のみクラスタの主効果がみられた(F(3,81)=10.61、p=.0001、η2=.28)。多重比較を行った結果、「包まれていると感じる空気感」は、「緊張感を感じる空気感」よりも有意に高い値であり(p=.0001)、また「元気がでると感じる空気感」よりも、有意に高い値であることが示された(p=.0001)。つまり、参加者は、提示された「包まれていると感じる空気感クラスタ」を最も心地よく感じていることが示唆された。
次に、新たな指標であるオノマトペ対による質問について結果を述べる。オノマトペによる質問についても主成分分析を行った結果、固有値が1.0以上の成分が3つ抽出された。第1成分の寄与率は32.44%であり(固有値=3.24)、第2成分の寄与率は14.79%(固有値=1.48)、第3成分の寄与率は10.48%(固有値=1.05)であった。累積寄与率は57.71%であった
Figure 0006631746
オノマトペ対の成分と、SD法項目との成分との相関を算出した結果、第1成分間に中程度の正の相関がみられた(r=.50、p=.0001)。つまり、オノマトペ対を用いても「不快−快」を測れることが示された。一方で、第2成分、第3成分についてはSD法項目の成分との関連は見られなかった。つまり、オノマトペ対によって、従来のSD法ではとらえきれなかった軸を抽出できた可能性がある。また、オノマトペ対の3成分と12要素のパラメータとの相関を算出した結果、第1成分はパラメータの丸の動きのランダム性と(r=−.24、 p=.01)、第2成分は丸の数(r=.20、 p=.03)、丸の色(B)(r=−.20、 p=.04)と関連があることが示された。
次に、身体マップについて分析を行った。分析には左胸(心臓)に参加者がタッチした回数を使用した。クラスタごとに活動が強まる(以下、活性)と思った場合にタッチした回数/活動が弱まる(以下、不活性)と思った場合にタッチした回数について、参加者内で標準化し、クラスタを独立変数とした一要因の分散分析を行った。表4に左胸における各クラスラーの活性/不活性の値を示す。
まず、活性の値を従属変数とした一要因分散分析の結果,クラスタ間に有意な主効果はみられなかった(F(3,39)=.33, ns)。次に,不活性の値を従属変数とした一要因分散分析を行った結果,クラスタ間に有意な主効果がみられた(F(3,39)=7.11, p=.001, η2=.35)。多重比較を行ったところ、「元気がでると感じる空気感」であるクラスタ3と「包まれていると感じる空気感」であるクラスタ4との間に、有意な差がみられた(p=.01)。つまり,クラスタ間で左胸の活性に差はないものの、不活性については、自動生成されたクラスタを提示することにより、身体部位に与える影響が異なることが示された。
Figure 0006631746
次に、空間マリアージュについて分析を行った。空間マリアージュでは、「この空間で何がしたいですか。下記から1つ選んでください」、「この部屋の空間は、どのようなお店に合うと思いますか。下記から1つ選んでください」の2つの質問項目を尋ねた。まず、「この空間で何がしたいか」について、クラスタごとの選択率を図21に示した。
選択された空気感の割合が、チャンスレベルを超えているかについて二項検定を行った。その結果、「スポーツがしたい」場合には、「元気がでると感じる空気感」であるクラスタ3が有意に高く選択された(p=.0001)。また、「会話・交流・つながりがしたい」場合には、「包まれていると感じる空気感」であるクラスタ4が有意に高く選択された(p=.04)。
次に、「この空間は、どのようなお店に合うと思うか」について、同様に二項検定を行った。その結果、「元気がでると感じる空気感」であるクラスタ3は、ファストフード店が有意に高く選択された(p=.0001)。また「包まれていると感じる空気感」であるクラスタ4は、カフェやファミリーレストランが有意に高く選択された(順に、p=.004;p=.04)。さらに、「緊張を感じる空気感」であるクラスタ1は、バーが有意に高く選択された(p=.0001;図22)。
これらの結果から、自動生成されたパラメータによって、空気感ごとに参加者が受ける印象が異なっていること、さらに、空気感に合う日常活動や飲食店に違いがあることが示された。
(3)触感選択装置
(3−1)構成
上述した環境認識装置70の一部又は全部として、以下の触感選択装置80を用いることができる。
触感選択装置80は、図16に示すように、提供部81と、認識部82とを備える。提供部81は、複数の接触部81a,81b,81c,81d,81e,81f・・・を備える。具体的には、触感選択装置80は、図17に示すように、直方体形状のケーシング80cを有し、各面に複数の接触部81a,81b,81c,81d,81e,81f・・・を有する。なお、図17は触感選択装置80の外観の一例を説明するための模式図である。
提供部81は、ユーザー5が接触したときに異なる触感を個別に提供する。異なる触感の例としては、滑らかな感じ(ツルツル感)、ざらつく感じ(ザラザラ感)、柔らかい感じ(フワフワ感)等が挙げられる。これらの触感は、例えば、ヘビの皮、畳、羽毛等を配置することで実現できる。要するに、提供部81のうち少なくとも2つの接触部は、異なる材料から構成される。ただし、接触部の構成はこれに限らず、複数の接触部81のうち少なくとも2つの接触部は、異なる振動を接触面に生じさせるものでもよい。例えば、電圧を力に変換する圧電素子を有する接触部であれば、接触面に振動を生じさせることができる。また、複数の接触部81のうち少なくとも2つの接触部は、異なる温度及び/又は湿度を接触面に生じさせるものでもよい。例えば、ペルチェ素子を有する接触部であれば、接触面の温度を変えることができる。また、複数の接触部81のうち少なくとも2つの接触部は、異なる電圧及び/又は電流を接触面に生じさせるものでもよい。例えば、電圧を印加させる電極を有する接触部を採用することができる。また、複数の接触部81のうち少なくとも2つの接触部は、部材に入っている磁粉が動くこと等で異なる磁力を接触面に生じさせるものでもよい。また、複数の接触部81のうち少なくとも2つの接触部は、異なる磁力を接触面に生じさせるものでもよい。例えば、外部磁場に応じて剛性が変化する磁性エラストマや磁場生成装置を有する接触部を採用することができる。なお、接触部81は、上述した構成の任意の組み合わせを有するものでもよい。
図17に示す例では、第1面F1,第2面F2,第3面F3のそれぞれに、2つの異なる触感を生じさせる接触部81a,81b,81c,81d,81e,81fが設けられている。ここでは、所定の感覚に対する評価軸が面毎に決められており、同一面に配置された2つの接触部で強弱が異なるものとなっている。例えば、第1面F1では、ざらつく感じが実現されており、右側の接触部81aはざらつく感じが強いものであり、左側の接触部81bはざらつく感じが弱いものとなっている。また、第2面F2では、滑らかな感じが実現されており、右側の接触部81cは滑らかな感じが強いものであり、左側の接触部81dは滑らかな感じが弱いものとなっている。また、第3面F3では、柔らかい感じが実現されており、手前側の接触部81eは柔らかい感じが強いものであり、奥側の接触部81fは柔らかい感じが弱いものとなっている。
認識部82は、ユーザー5が選択した触感を認識する。ここでは、認識部82は、ユーザー5が接触した接触部に基づいて、ユーザー5の触感を認識する。これにより、ユーザー5が存在する対象空間Sの環境の状態に相当する触感を認識することが可能となる。補足すると、個人の感覚を表現する際に、言語で表現することに比して、触感の選択で表現した方が、個人が内的に有している感覚志向性(感覚に対する志向の個人差)を正確に反映することがある。例えば、ユーザー5が周囲の環境から「暖かい」感情が喚起されたとしても、その「暖かい」感情が、毛布を触った時に感じる「暖かい」感情に類似しているのか、湯水に触れた時に感じる「暖かい」感情に類似しているのかまでは本人でさえ自覚できないことがあり、言葉では「暖かい」としか表現できないことがある。このような場合、複数の触感の選択を通じて「暖かい」感情を表現した方が、本人の感情を正確に表現できることがある。このような知見に基づいて、本実施形態に係る認識部82では、対象空間S内のユーザー5による接触部の接触回数及び/又は接触時間等に基づいて、ユーザー5がどの接触部81a、81b、81c、81d、81e、81f・・・に対して、どのように接触したかを解析することで、対象空間Sの環境の状態に相当する触感を認識する。なお、認識部82は任意のプロセッサ及びメモリにより構成される。
図18は操作装置85の構成を示す模式図である。そして、認識部82により決定された触感を示す情報が、任意の通信インターフェースを介して第1クラスタ分類装置50及び第2クラスタ分類装置60に出力される。
また、認識部82による触感の解析結果を利用して、制御装置20,20X,20Yの操作装置85を構築することができる。この場合、任意のプロセッサ及びメモリにより構成される処理部83が、ユーザー5による複数の接触部81の接触具合及びその他の情報に応じて触感を決定する。そして、決定した触感を示す情報を任意の通信インターフェースである通信部84を介して制御装置20,20X,20Yに送信して、環境生成装置10を制御する。
(3−2)特徴
上述したように、触感選択装置80では、ユーザーが接触した接触部に基づいて触感を認識する。また、このような触感選択装置80を、環境認識装置70の一部又は全部として用いることで、触感の違いに基づいて対象空間Sの環境の状態を認識できる。特に、接触部を異なる材料から構成することで、材料による触感の違いに基づいて対象空間Sの環境の状態を認識することができる。また、少なくともの2つの接触部の接触面に異なる振動を生じさせることで、振動による触感の違いに基づいて対象空間Sの環境の状態を認識することができる。また、少なくともの2つの接触部の接触面に異なる温度及び/又は湿度を生じさせることで、温度及び/又は湿度による触感の違いに基づいて対象空間Sの環境の状態を認識することができる。また、少なくともの2つの接触部の接触面に、異なる電圧及び/又は電流を生じさせることで、電圧及び/又は電流による触感の違いに基づいて対象空間Sの環境の状態を認識することができる。また、少なくともの2つの接触部の接触面に異なる磁力を生じさせることで、磁力による触感の違いに基づいて対象空間Sの環境の状態を認識することができる。
さらに、触感選択装置80を応用して、環境条件に基づいて対象空間Sに所定の環境を生成するための制御装置20,20X,20Yを操作する操作装置85として用いることもできる。具体的には、操作装置85は、ユーザー5が接触した接触部に基づいて触感を認識し、その触感に応じた環境条件を決定する。そして、操作装置85は、通信部84を介して触感を示す情報を制御装置20,20X,20Yに送信することで、触感に基づいて対象空間Sに所定の環境を生成する。
(4)入力補助装置(環境生成装置の制御)
“今はこのような感覚刺激を受け取りたい気分である”ということを,ユーザー自身が自ら感覚刺激を創り出すことで表現していくような手段があれば、ユーザーの感覚により近い刺激を生成することが可能である。このため、ユーザーが作成した感覚刺激を常にネットワークで共有されたデータベースに貯蓄し、新しい生成モデルの獲得に利用していくデザインが必要になる。しかし、専門性の低い一般ユーザーに複雑な感覚刺激を一から作成することを要求するシステムは現実的ではない。そこで、全体で共通の感覚刺激のプロトコルを設定した上で、感覚刺激を作成する手段として、次のような手段が考えられる。例えば、非常に緻密に感覚刺激を作成することが可能な本格的なコンピュータ上におけるビルダーアプリケーション、それを子供や高齢者でも操作可能にタッチパネル上でGUIに簡略化したもの、さらに直感的に触ることで無意識的に感覚刺激を生成可能な触感インターフェース、等幅広い種類が考えられる。これらの感覚刺激を生成する手段を用意することで、ユーザーが創造活動に参入する障壁を極限まで下げることができる。そして、多様なユーザーがネットワークを介して寄り添いエージェント(生成モデル群)を共有したエコシステムを構築することで、持続的にエージェントの内部に生成モデルを増やしていくことを試みる。理想的には,ユーザーが自ら創作活動を行っている自覚が無い状態で、実はユーザーにより新しい感覚刺激がエコシステムの中で生み出され、それをデータベースに機械的に吸い上げ貯蔵されていくような形が望ましい.このようなエージェントを集団で共有するデザインにおいて、見知らぬ他人が作成した新しいタイプの感覚刺激にエージェントを通じて接することで、ユーザーの中に潜在的にある創造性が活性化される。そこにまた新しい創造の種が生まれるというセレンディピティの連鎖が生じていく開放性が高いエコシステムを構築することができれば、エージェントは持続的に新しい生成モデルを獲得し続けることが可能になる。
上記を踏まえ、上述した端末装置30において制御装置20X,20Yに環境条件を入力する際に、直感的操作が可能なインターフェースを有する入力補助装置に例について説明する。なお、入力補助装置は、端末装置30にプログラムがインストールされることにより実現されるものでもよい。直感的な操作が可能なインターフェースの例を以下に示す。
(4−1)第1の例
第1の例として、入力補助装置は、環境生成装置10を構成するプロジェクターを介して、対象空間Sの壁面に所定の表示物を動かすための環境条件を決定できるように構成されている。例えば、ユーザー5による端末装置30の操作により、環境生成装置10が、対象空間Sの壁面に表示物Rを表示する(図1,5参照)。ここで、端末装置30には、入力補助装置の機能がインストールされており、表示物Rの点の数・動く方向・動く速さ・大きさ・色彩・形状・点の配置・周期運動等を調整するための調整情報を受け付けるように構成されている。したがって、ユーザー5は、端末装置(入力補助装置)30に上記調整情報を入力することで、対象空間Sの壁面に表示される表示物Rの表示態様を変更することができる。
なお、表示物Rは下方向に比して、上方向に動くほど、ポジティブな印象を人に与えると考えられている。また、表示物Rは左方向に比して右方向に動くほど、ポジティブな印象を人に与えると考えられている。
端末装置30は、触感選択装置80を含んでいてもよい。この場合、上述したように、ユーザー5による触感選択装置80の複数の接触部81の接触具合に応じて、環境条件のパラメータを変更することができる。接触具合は、例えば、ユーザー5が接触部81のどの面に触ったのか、面を触ったときの触り方の強弱、触った面の方向、触った頻度等を含む。これらの接触具合に基づき、環境条件のパラメータを変更して、表示物Rの点の数・動く方向・大きさ・色彩・形状等を変更することができる。
(4−2)第2の例
(4−2−1)画面インターフェース
第2の例として、入力補助装置は、画面上で、所定の表示物を動かすことが可能になっており、この表示物の動きに対応して環境条件を決定できるように構成されている。また、決定した環境条件で環境生成装置10を制御できるように構成されている。
例えば、入力補助装置は、図19に示すような構成のインターフェースを採用する。ここでは、入力補助装置の画面の右側の領域G1に、丸い表示物Z1が表示される。そして、このインターフェースでは、ユーザー5が、図19に示す画面の左側の領域G2の中にマウスやタッチスクリーン等で曲線Z2を描画すると、この曲線Z2に対応して、右側の領域G1に表示される丸い表示物Z1が一自由度で上下に所定時間動くようになっている。なお、図19に示す左側の領域G2は縦軸が上下運動を示し、横軸が時間を示している。また、下部のスクロールバーG3の長さを変更することで、丸い表示物Z1の動く時間を随時変更できる。このようなインターフェースであれば、誰でも直感的に様々な動きを創造することが可能となる。結果として、このようなインターフェースを用いた入力補助装置を用いることで、集団で共有されている感覚を反映した環境条件の抽出・生成が可能になる。
(4−2−2)実験例
入力補助装置による環境条件の分類について実験例を用いて補足する。
本実験では、様々な背景の成人参加者53名それぞれに、「P1:幸せそうな生き物の動き」「P2:悲しそうな生き物の動き」「P3:リラックスした生き物の動き」「P4:緊張している生き物の動き」「P5:非生物的な動き」の5つの動きを、先入観を与えないようにして、自由な発想で入力補助装置を用いて曲線で表現するように、曲線の作成を指示した。
そして、各参加者が5つの動きをイメージして作成した曲線を波形とみなしてそれぞれ個別にフーリエ変換を実行した。それぞれの動きの種類ごとに53人の参加者のパワースペクトラムの平均を求めると、図20に示すような結果が得られた。この結果から把握されるように、各人が全く自由に先入観無く、所定のイメージに対応させて動きのデザインを行ったのにもかかわらず、動きの種類ごとに参加者間で共通する特徴がパワースペクトラム上に観測された。これは直感的なデザインを多くの参加者が行う中で、個人間で共有されている感覚志向性が抽出できていることを示唆している。
したがって、上述したような直感的なインターフェースを用いた入力補助装置を利用することで、個人間で共有されている感覚志向性が反映された環境を生成するための環境条件のクラスタの設定が容易になる。
<他の実施形態>
以上、実施形態を説明したが、特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
本開示は、上記各実施形態そのままに限定されるものではない。本開示は、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、本開示は、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の開示を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素は削除してもよい。さらに、異なる実施形態に構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1 環境生成システム
5 ユーザー
10 環境生成装置
20 制御装置
20X 制御装置
20Y 制御装置
21 記憶部
22 入力部
22X 入力部
22Y 入力部
23 処理部(選択部)(優先度決定部)
24 制御部
25 出力部
26 反応取得部
28 解析部
30 端末装置
50 第1クラスタ分類装置
51 環境条件取得部
52 分類部
53 設定部
54 記憶部
55 反応取得部
56 解析部
60 第2クラスタ分類装置
61 環境条件取得部
62 分類部
64 記憶部
65 反応取得部
66 解析部
68 処理部
70 環境認識装置
80 触感選択装置
80c ケーシング
81 提供部
81a 接触部
81b 接触部
81c 接触部
81d 接触部
81e 接触部
81f 接触部
82 認識部
83 処理部
84 通信部
85 操作装置
S 対象空間
R 表示物
特開2003−299013号公報

Claims (13)

  1. 対象空間(S)に所定の環境を生成するための環境条件を取得する環境条件取得部(51、61)と、
    前記環境条件取得部が取得した複数の環境条件から前記環境条件の特徴に基づきクラスタを生成する分類部(52、62)と、
    前記クラスタと前記クラスタの特徴とを関連付けて記憶する記憶部(54、64)と、
    を備える、クラスタ分類装置(50、60)。
  2. 前記クラスタの特徴を設定する設定部(53)、
    をさらに備える請求項1に記載のクラスタ分類装置(50)。
  3. 前記対象空間に存在する人の反応を取得する反応取得部(55)をさらに備え、
    前記設定部は、前記反応取得部により取得された反応に基づいて、前記クラスタの特徴を設定する、
    請求項2に記載のクラスタ分類装置(50、60)。
  4. 前記環境条件取得部(61)は、前記対象空間に、予め概念が定義された定義済み環境を生成するための環境条件を取得する、
    請求項1に記載のクラスタ分類装置(60)。
  5. 前記対象空間に存在する人の反応を取得する反応取得部(65)をさらに備え、
    前記分類部は、前記定義済み環境の概念及び前記反応取得部により取得された反応に応じて前記環境条件を所定のクラスタに分類する、
    請求項4に記載のクラスタ分類装置(60)。
  6. 前記環境条件は、人の身体及び/又は心に特定の影響を与える物理量を特徴付けるパラメータである、
    請求項1から5のいずれか1項に記載のクラスタ分類装置(50、60)。
  7. 前記クラスタは、n次元の情報で表現される空間における環境条件の集合又は環境条件を含む領域からなる、
    請求項1から6のいずれか1項に記載のクラスタ分類装置(50、60)。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載のクラスタ分類装置で分類された環境条件を用いて、前記対象空間に所定の環境を生成する、環境生成装置(10)。
  9. 請求項1から7のいずれか1項に記載のクラスタ分類装置と、
    前記対象空間に所定の環境を生成する環境生成装置(10)を制御する制御装置(20)と、
    を備え、
    前記制御装置(20)は、前記クラスタの特徴に対応する入力を受け付ける入力部(22)と、前記入力部が受け付けた前記クラスタの特徴に対応するクラスタから選択された環境条件に基づいて前記環境生成装置を制御する制御部(24)とを有する、
    を備える、
    環境生成システム(1)。
  10. 前記制御装置(20)は、前記クラスタに属する環境条件のうち、一の環境条件を選択する選択部(23)をさらに有し、
    前記制御部が、前記選択部が選択した環境条件に基づいて、前記環境生成装置を制御する、
    請求項9に記載の環境生成システム(1)。
  11. 前記選択部は、所定の条件で、同一クラスタ内に属する他の環境条件を選択する、
    請求項10に記載の環境生成システム(1)。
  12. 前記制御装置(20)は、前記対象空間に存在する人の反応を取得する反応取得部(26)をさらに有し、
    前記選択部は、前記反応取得部により取得された反応が予め設定された条件を満たさない場合に、他の環境条件を選択する、
    請求項11に記載の環境生成システム(1)。
  13. 前記制御装置(20)は、前記選択部による選択回数、及び/又は、前記対象空間に存在する人の反応に基づいて、前記クラスタに属する環境条件の優先度を決定する優先度決定部(23)をさらに有し、
    前記選択部は、前記優先度に応じて、前記環境条件を選択する、
    請求項10から12のいずれか1項に記載の環境生成システム(1)。
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