JP6631082B2 - 立ち上がり補助装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被補助者の立ち上がりを補助する立ち上がり補助装置に関するものである。
従来、椅子等に着座した姿勢から自力で立ち上がることが困難な高齢者・身障者等の被補助者の立ち上がりを補助する立ち上がり補助装置に関する技術として、下記特許文献1に開示される移乗機が知られている。この特許文献1には、被補助者の立ち上がりを補助する移乗機として、台車本体に対して座面およびアームが鉛直方向に昇降することで座面に座る被補助者の立ち上がりを補助する構成と、台車本体に対してアームが回転することで座面に座る被補助者の立ち上がりを補助する構成とが開示されている。
特許4746147号公報
ところで、上記特許文献1に開示されるような構成では、直線運動するアームの動きもしくは直線運動の変換に応じて回転運動するアームの動きに応じて被補助者が持ち上げられることとなる。特に、アームには、胸当てと、主アームの両端に対して左右に回動可能に取り付けられる補助アームとが設けられており、被補助者を持ち上げる際には、補助アームにより被介護者の脇下が支持され、胸当てにより被補助者の胸部から腹部が支持される。
図13は、背中に接触していない従来の支持部材100a,100bにて被補助者を保持している状態を概略的に説明する説明図である。図14は、先端側102a,102bが背もたれ110に接触している従来の支持部材100a,100bにて被補助者を保持している状態を概略的に説明する説明図である。
被補助者を確実に保持するためには、被補助者を胸や脇下にて支持して保持するだけでなく、脇下から背中にかけても保持できることが望ましい。このため、脇下を支持する支持部材の先端側を湾曲させることで、その支持部材の先端側にて背中を保持することが考えられる。しかしながら、単に支持部材の先端側を湾曲させる構成では、被補助者の体格等によっては、図13に例示するように、支持部材100a,100bの中間部101a,101bが脇下に接触しても先端側102a,102bが背中に接触せず、支持部材100a,100bによる保持力が低下してしまうという問題がある。また、図14に例示するように、先端側102a,102bが背もたれ110等の後方対象物に接触すると、中間部101a,101bが脇下に接触しないため、このような場合でも支持部材100a,100bによる保持力が低下してしまうという問題がある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、立ち上がり補助時における被補助者に対する保持力を向上させ得る立ち上がり補助装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、特許請求の範囲に記載の請求項1の発明では、被補助者の立ち上がりを補助する立ち上がり補助装置(10)であって、ベース(20)と、前記被補助者の胸部を支えるための胸当て(40)と、前記ベースと前記胸当てとを連結するアーム(30)と、前記アームを変位させることで前記ベースに対して前記胸当てを相対的に移動させる変位機構(50,60)と、前記胸当てにて支えられる前記被補助者を挟持して保持するための一対の保持部材(70)と、を備え、前記保持部材は、前記胸当てまたは前記アームの胸当て側に対して第1傾動軸を基準に傾動可能に連結されて前記被補助者の脇下を保持するための第1保持部(71a,71b)と、前記第1保持部に対して第2傾動軸を基準に傾動可能に連結されて前記被補助者の背中を保持するための第2保持部(72a,72b)と、を有し、前記第2傾動軸は、前記第1傾動軸に対して傾くように設けられることを特徴とする。
なお、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
請求項1の発明では、胸当てにて支えられる被補助者を挟持して保持するための一対の保持部材が設けられており、この保持部材には、胸当てまたはアームの胸当て側に対して第1傾動軸を基準に傾動可能に連結されて被補助者の脇下を保持するための第1保持部と、この第1保持部に対して第2傾動軸を基準に傾動可能に連結されて被補助者の背中を保持するための第2保持部とが設けられている。そして、第2傾動軸は、第1傾動軸に対して傾くように設けられる。
これにより、胸当てにて支えられる被補助者は、内側に傾動された両第1保持部にて脇下が保持されるとともに、さらに内側に傾動された両第2保持部にて背中が保持されるので、被補助者の体格等によって脇下の締め付けが弱くなることもない。さらに、第2保持部が背中に押し付けられやすくなるため、保持部材を背もたれ等に対して干渉しにくくすることができる。したがって、変位機構により胸当てがベースに対して相対的に移動する立ち上がり補助時においても、被補助者に対する保持力を向上させることができる。
請求項2の発明では、一対の保持部材のうちの一方の第2保持部と他方の第2保持部との距離が連結部材により調整可能となるので、両第2保持部が被補助者の背中に確実に押し当てられるだけでなく、両第1保持部が被補助者の脇下に確実に押し当てられる。これにより、被補助者に対する保持力を確実に向上させることができる。
請求項3の発明では、変位機構には、アームをベースに対して傾動させる傾動機構と、アームを伸縮させる伸縮機構と、が設けられている。このため、胸当ての軌跡として、伸縮機構によるアームの伸長と傾動機構によるアームの傾動とにより、直線的な軌跡のように単調な軌跡だけでなく曲線的な軌跡のように複雑な軌跡も実現することができる。これにより、胸当ての軌跡が被補助者が自然に立ち上がる動作の軌跡に近づくように伸縮機構および傾動機構が制御されることで、立ち上がり補助時における被補助者の体への負担を軽減しつつ、被補助者に対する保持力を向上させることができる。
第1実施形態に係る立ち上がり補助装置の正面図である。 図1の立ち上がり補助装置の側面図である。 立ち上がり補助装置から胸当て等を外した状態を示す斜視図である。 一対の保持部材と胸当てとによる被補助者の保持状態を概略的に説明する説明図である。 図1の立ち上がり補助装置の電気的構成を概略的に示すブロック図である。 立ち上がり補助時における被補助者の立ち上がり方を説明する説明図である。 立ち上がり補助時における傾動用モータおよび伸縮用モータの制御状態を示すタイムチャートである。 立ち上がり補助時における胸当ての軌跡を説明する説明図である。 収容状態の立ち上がり補助装置を示す側面図である。 第1実施形態の第1変形例に係る立ち上がり補助装置の要部を示す側面図である。 第1実施形態の第2変形例に係る立ち上がり補助装置の要部を示す側面図である。 第2実施形態係る立ち上がり補助装置の要部を示す説明図である。 背中に接触していない従来の支持部材にて被補助者を保持している状態を概略的に説明する説明図である。 先端側が背もたれに接触している従来の支持部材にて被補助者を保持している状態を概略的に説明する説明図である。
[第1実施形態]
以下、本発明に係る立ち上がり補助装置の第1実施形態について図を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る立ち上がり補助装置10の正面図である。図2は、図1の立ち上がり補助装置10の側面図である。図3は、立ち上がり補助装置10から胸当て40等を外した状態を示す斜視図である。図4は、一対の保持部材70と胸当て40とによる被補助者の保持状態を概略的に説明する説明図である。図5は、図1の立ち上がり補助装置10の電気的構成を概略的に示すブロック図である。なお、図3では、便宜上、アーム本体32aの第2レール部材34等の図示を省略している。
本実施形態に係る立ち上がり補助装置10は、椅子等に着座した姿勢から自力で立ち上がることが困難な高齢者・身障者等の被補助者の立ち上がりを補助する装置である。この立ち上がり補助装置10は、図1〜図5に示すように、主に、ベース20と、伸縮可能なアーム30と、胸当て40と、傾動機構50と、伸縮機構60と、一対の保持部材70と、傾動機構50および伸縮機構60を制御する制御ユニット80とを備えている。
ベース20は、ベース本体21および4つの車輪22を備えている。ベース本体21は、被補助者が立ち上がり補助時に足を乗せるためのものであって、被補助者が踏む場所を明確にするため、その上面に足型21aが形成されている。各車輪22は、ベース本体21の下面の四隅に設けられている。また、ベース本体21の前端にはアーム30等を支える一対の支柱23a,23bが立設するように配置されている。また、両支柱23a,23bの上端部には、足型21aに足を乗せた被補助者の膝を支持するための膝当て24が設けられている。
アーム30は、図3に示すように、両支柱23a,23bに対してそれぞれ傾動可能に連結される傾動片31a,31bと、伸縮可能な一対のアーム本体32a,32bとを備えている。アーム本体32aは、一端が傾動片31aに固定される第1レール部材33と、この第1レール部材33に対し摺動自在に設けられる第2レール部材34と、第2レール部材34に対してその長手方向の沿い回転自在に支持されるスクリューネジ35と、第1レール部材33に固定されて、スクリューネジ35の回転に応じて当該スクリューネジ35をその長手方向に相対的に移動させるナット部材36と、を備えている。また、アーム本体32bもアーム本体32aと同様に、一端が傾動片31bに固定される第1レール部材33、第2レール部材34、スクリューネジ35およびナット部材36を備えている。このように構成されるアーム本体32a,32bは、そのスクリューネジ35の回転に応じて第1レール部材33に対して第2レール部材34が相対的に摺動(スライド)することで、伸縮するように構成されている。
これにより、アーム30は、伸縮可能に構成され、一端がベース20に対して傾動可能に連結されることとなる。
胸当て40は、被補助者の胸部を支える部材であって、少なくとも被補助者の胸部が接触する胸当て面41にクッション等の保護部材が配置されるように構成されている。そして、胸当て40は、アーム30の両アーム本体32a,32bの他端に連結されており、後述するようなアーム30の変位(傾動・伸縮)に応じてベース20に対する相対移動がなされるように構成されている。
一対の保持部材70は、胸当て40にて支えられる被補助者を挟持して保持するための部材であって、図4にて概念的に示すように、胸当て40の長手方向一端(図4の左側)に傾動可能に連結される一方の保持部材70aと、胸当て40の長手方向他端(図4の右側)に傾動可能に連結される他方の保持部材70bとを備えている。一方の保持部材70aおよび他方の保持部材70bは、胸当て40と両保持部材70a,70bとにより囲まれる空間に被補助者が入り込みやすくなるように胸当て40に対して組み付けられる。
一方の保持部材70aは、被補助者の脇下を保持するための第1保持部71aと、被補助者の背中を保持するための第2保持部72aと、を備えている。第1保持部71aおよび第2保持部72aは、それぞれ骨格となるフレームの周囲がクッション等の保護部材により覆われるようにして構成されている。
胸当て40の長手方向一端には、胸当て面41に対して略平行となるように延出する傾動軸73aが設けられており、この傾動軸73aに対して第1保持部71aのフレームの一端が傾動可能に連結されている。これにより、第1保持部71aは、傾動軸73aを中心に図4の矢印F1aに沿い傾動するように胸当て40に対して連結される。そして、第1保持部71aのフレームの他端には、傾動軸73aに対して略平行となるように延出する傾動軸74aが設けられており、この傾動軸74aに対して第2保持部72aのフレームの一端が傾動可能に連結されている。これにより、第2保持部72aは、傾動軸74aを中心に図4の矢印F2aに沿い傾動するように第1保持部71aに対して連結される。これにより、傾動軸73aの部分と傾動軸74aの部分とがそれぞれ関節として機能するように、胸当て40に対して一方の保持部材70aが組み付けられる。なお、傾動軸73aは、第1保持部71aのフレームの一端に設けられてもよい。また、傾動軸74aは、第2保持部72aのフレームの一端に設けられてもよい。
他方の保持部材70bは、被補助者の脇下を保持するための第1保持部71bと、被補助者の背中を保持するための第2保持部72bと、を備えている。第1保持部71bおよび第2保持部72bは、それぞれ骨格となるフレームの周囲がクッション等の保護部材により覆われるようにして構成されている。
胸当て40の長手方向他端には、胸当て面41に対して略平行となるように延出する傾動軸73bが設けられており、この傾動軸73bに対して第1保持部71bのフレームの一端が傾動可能に連結されている。これにより、第1保持部71bは、傾動軸73bを中心に図4の矢印F1bに沿い傾動するように胸当て40に対して連結される。そして、第1保持部71bのフレームの他端には、傾動軸73bに対して略平行となるように延出する傾動軸74bが設けられており、この傾動軸74bに対して第2保持部72bのフレームの一端が傾動可能に連結されている。これにより、第2保持部72bは、傾動軸74bを中心に図4の矢印F2bに沿い傾動するように第1保持部71bに対して連結される。これにより、傾動軸73bの部分と傾動軸74bの部分とがそれぞれ関節として機能するように、胸当て40に対して他方の保持部材70bが組み付けられる。なお、傾動軸73bは、第1保持部71bのフレームの一端に設けられてもよい。また、傾動軸74bは、第2保持部72bのフレームの一端に設けられてもよい。
そして、一対の保持部材70には、第2保持部72aの他端側と第2保持部72bの他端側とを連結可能な連結部材として機能する連結ベルト75が設けられている。この連結ベルト75は、その長手方向の長さを調整可能な公知のベルトであって、調整後の長さで第2保持部72aの他端側と第2保持部72bの他端側とを連結するか、第2保持部72aの他端側と第2保持部72bの他端側とを連結した後にその長さを調整することで、第2保持部72aの他端側と第2保持部72bの他端側との距離を調整するように機能する。なお、連結ベルト75は、単にその長手方向の長さを調整可能に構成されることに限らず、例えば、ゴム部材のような伸縮可能な部材を一部に採用することでその長手方向の長さを調整可能に構成されてもよい。なお、連結ベルト75は、図1等では、便宜上、図示を省略している。
次に、傾動機構50および伸縮機構60について説明する。傾動機構50および伸縮機構60は、アーム30を変位させることでベース20に対して胸当て40を相対的に移動させる変位機構を構成するものである。
傾動機構50は、アーム30をベース20に対して傾動させるための機構であって、減速機付の傾動用モータ51を備えている。傾動用モータ51は、ベース20の支柱に設置されており、制御ユニット80により駆動制御されて、ベース20に対するアーム30の傾動角度を調整するように機能する。この傾動用モータ51にはその回転角等を検出するセンサ(図示略)が設けられており、このセンサの検出結果が制御ユニット80に出力されるように構成されている。
伸縮機構60は、アーム30を伸縮させるための機構であって、減速機付の伸縮用モータ61を備えている。伸縮用モータ61は、胸当て40の裏面近傍に設置されており、制御ユニット80により駆動制御されて、アーム30のスクリューネジ35を回転させることで、アーム30を伸縮させてその長さを調整するように機能する。この伸縮用モータ61にはその回転角等を検出するセンサ(図示略)が設けられており、このセンサの検出結果が制御ユニット80に出力されるように構成されている。
図5に示すように、制御ユニット80は、主に、立ち上がり補助装置10の全体的制御を司る制御部81を備えており、この制御部81に、メモリ82および操作部83などが接続されている。制御部81は、マイコンを主体として構成されるものであり、CPU、システムバス、入出力インタフェース等を有し、メモリ82とともに情報処理装置として機能している。メモリ82は、ROM、RAM、不揮発性メモリなどの公知の半導体メモリなどによって構成されており、後述する立ち上がり補助処理を動作させる動作プログラムや各種制御パターンなどの様々なデータを記憶可能に構成されている。操作部83は、複数のキーを備えており、使用者のキー操作に応じて制御部81に対して操作信号を与える構成をなしている。
次に、このように構成される立ち上がり補助装置10において、制御部81にて実施される立ち上がり補助処理について、以下に説明する。
本実施形態では、被補助者に適した立ち上がり補助を実現するため、被補助者の立ち上がりを補助する際の胸当て40の軌跡が複数パターン用意されている。この胸当て40の軌跡は、傾動用モータ51および伸縮用モータ61を所定の制御パターンで駆動制御することでなされるもので、その軌跡に関連付けられた複数の制御パターンが予め設定されてメモリ82に記憶されている。そして、胸当て40の軌跡を選択する操作部83の操作に応じて制御部81による立ち上がり補助処理が開始され、選択された胸当て40の軌跡に対応してメモリ82から読み出された制御パターンに基づいて傾動用モータ51および伸縮用モータ61が駆動制御されることで、被補助者の立ち上がり補助が実施される。
ここで、具体的な立ち上がり補助処理の一例について、図6〜図8を用いて詳細に説明する。図6は、立ち上がり補助時における被補助者の立ち上がり方を説明する説明図であり、図6(A)は、補助開始直前の状態を示し、図6(B)は、引き寄せ状態を示し、図6(C)は、持ち上げ途中の状態を示し、図6(D)は、立ち上がり補助が完了した状態を示す。図7は、立ち上がり補助時における傾動用モータ51および伸縮用モータ61の制御状態を示すタイムチャートである。図8は、立ち上がり補助時における胸当て40の軌跡を説明する説明図である。なお、図6では、便宜上、被補助者が着座している椅子等の図示を省略している。
まず、図6(A)に示すように、ベース20の足型21aに乗せた両足の膝が膝当て24に接触し胸当て40の胸当て面41に対して胸部にて接触している被補助者を、一対の保持部材70を用いて保持する。この保持状態は、被補助者の脇下に位置するまで第1保持部71a,71bを内側に傾動させるとともに、被補助者の背中に接触するまで第2保持部72a,72bを内側に傾動させ、連結ベルト75により第2保持部72aの他端側と第2保持部72bの他端側との距離を被補助者の体格に合わせて調整することでなされる。
この保持状態で、操作部83の操作に応じて所望の胸当て40の軌跡が選択されることで、立ち上がり補助処理が開始され、例えば、図7に例示するような制御パターンがメモリ82から読み出される。
次に、制御部81による制御により、アーム30を基準長さから所定量だけ短くして胸当て40がベース20に対して近づくように、伸縮用モータ61が収縮方向に回転する(図7のt0−t1参照)。これにより、図6(B)に例示するように、被補助者の胸部を支えていた胸当て40が胸部から離れるように移動する結果、被補助者が前傾して胸部がより深く胸当て40に支持される引き寄せ状態となる。なお、このとき、図7からわかるように、傾動用モータ51は駆動していない。
続いて、制御部81による制御により、アーム30の長さが上記基準長さとなるように伸縮用モータ61が伸長方向に回転するとともに(図7のt1参照)、アーム30が立ち上がり方向に傾動するように傾動用モータ51が回転する(図7のt1−t2参照)。これにより、図6(C)に例示するように、胸当て40および一対の保持部材70により上半身を保持された被補助者が前方に持ち上げられ始める。
そして、アーム30の長さが上記基準長さを超えて起立時長さになるまで伸縮用モータ61が伸長方向にさらに回転するとともに、アーム30が起立時傾動角度になるまでさらに傾動するように傾動用モータ51が回転する(図7のt2−t3参照)。そして、図6(D)に例示するように、アーム30の長さが起立時長さまで伸長しアーム30が起立時傾動角度まで傾動すると、アーム30の変位(伸縮・傾動)が終了し、被補助者の立ち上がり補助が完了する。
上述した立ち上がり補助処理時において、アーム30の他端に連結される胸当て40の軌跡は、図8の矢印αにて示すように、人が自然に立ち上がる動作の軌跡に近いものとなり、立ち上がり補助時における被補助者の体への負担が軽減される。この軌跡は、例えば、体が大きな人と体が小さな人とで異なるため、その体型等に適した胸当て40の軌跡に応じた制御パターンを選択することで、その被補助者に適した立ち上がり補助を実施することができる。
図9は、収容状態の立ち上がり補助装置10を示す側面図である。なお、図9では、便宜上、アーム30の傾動片31aを保護するカバー等の図示を省略している。
また、このように構成される立ち上がり補助装置10は、収容時には、操作部83に対する収容用の操作に応じて、制御部81により、図9に示すように、アーム30が収縮するように伸縮機構60が制御されるとともに、アーム30がベース20に向かって傾動するように傾動機構50が制御される。これにより、ベース20に対して全長が短くなったアーム30が近接するため、立ち上がり補助装置10が折り畳まれて収容に適したコンパクトな状態となる。
以上説明したように、本実施形態に係る立ち上がり補助装置10では、胸当て40にて支えられる被補助者を挟持して保持するための一対の保持部材70(70a,70b)が設けられており、この保持部材70a,70bには、胸当て40に対してそれぞれ傾動可能に連結されて被補助者の脇下を保持するための第1保持部71a,71bと、これら第1保持部71a,71bに対してそれぞれ傾動可能に連結されて被補助者の背中を保持するための第2保持部72a,72bとが設けられている。
これにより、胸当て40にて支えられる被補助者は、内側に傾動された両第1保持部71a,71bにて脇下が保持されるとともに、さらに内側に傾動された両第2保持部72a,72bにて背中が保持されるので、被補助者の体格等によって脇下の締め付けが弱くなることもない。さらに、第2保持部72a,72bが背中に押し付けられやすくなるため、保持部材70a,70bを背もたれ等に対して干渉しにくくすることができる。したがって、変位機構(傾動機構50および伸縮機構60)により胸当て40がベース20に対して相対的に移動する立ち上がり補助時においても、被補助者に対する保持力を向上させることができる。
さらに、一対の保持部材70のうちの一方の第2保持部72aと他方の第2保持部72bとの距離が連結ベルト75により調整可能となるので、両第2保持部72a,72bが被補助者の背中に確実に押し当てられるだけでなく、両第2保持部72a,72b間の距離が短くなることで両第1保持部71a,71bが被補助者の脇下に確実に押し当てられる。これにより、被補助者に対する保持力を確実に向上させることができる。
特に、ベース20に対して胸当て40を相対的に移動させる変位機構として、アーム30をベース20に対して傾動させる傾動機構50と、アーム30を伸縮させる伸縮機構60と、が設けられている。このため、胸当て40の軌跡として、伸縮機構60によるアーム30の伸長と傾動機構50によるアーム30の傾動とにより、直線的な軌跡のように単調な軌跡だけでなく曲線的な軌跡のように複雑な軌跡も実現することができる。これにより、胸当て40の軌跡が被補助者が自然に立ち上がる動作の軌跡に近づくように伸縮機構60および傾動機構50が制御されることで、立ち上がり補助時における被補助者の体への負担を軽減しつつ、被補助者に対する保持力を向上させることができる。
図10は、第1実施形態の第1変形例に係る立ち上がり補助装置10の要部を示す側面図である。図11は、第1実施形態の第2変形例に係る立ち上がり補助装置10の要部を示す側面図である。
なお、傾動軸74aおよび傾動軸74bは、傾動軸73aおよび傾動軸73bに対して略平行となるように設けられることに限らず、傾動軸73aおよび傾動軸73bに対して傾くように設けられてもよい。例えば、傾動軸74aおよび傾動軸74bは、図10に例示する第1変形例のように、第2保持部72a,72bにてより頭部に近い背中を保持するように、傾動軸73aおよび傾動軸73bに対して傾くように設けることができる。これにより、頭部に近い背中の保持を重視した保持構造をとることができる。また、例えば、傾動軸74aおよび傾動軸74bは、図11に例示する第2変形例のように、第2保持部72a,72bにてより腰部に近い背中を保持するように、傾動軸73aおよび傾動軸73bに対して傾くように設けることができる。これにより、腰部に近い背中の保持を重視した保持構造をとることができる。また、上述した効果をさらに高めるために、傾動軸73aおよび傾動軸73bを胸当て面41に対して傾くように設けてもよい。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る立ち上がり補助装置について、図12を用いて説明する。図12は、第2実施形態係る立ち上がり補助装置10の要部を示す説明図である。
本第2実施形態では、一対の保持部材70における各関節部分に傾動規制可能な機構を採用する点が主に上記第1実施形態と異なる。このため、第1実施形態と実質的に同様の構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態では、一対の保持部材70における関節部分(傾動軸73a,73b,74a,74b部分)に公知のラチェット機構を採用し、連結ベルト75を廃止している。各関節部分には、図12に示すように、ロック解除用のワイヤー76a,76b,77a,77bをそれぞれ設けており、胸当て40の前面42に設けられる操作部43により各ワイヤー76a,76b,77a,77bの引張状態が制御される。
より具体的には、傾動軸73a部分のラチェット機構は、通常状態では、当該傾動軸73aを中心に第1保持部71aが内側に傾動可能であって外側への傾動が規制され、ワイヤー76aが操作部43の操作に応じて引っ張られると、ロックが解除されて第1保持部71aが外側へも傾動可能となる。傾動軸74a部分のラチェット機構は、通常状態では、当該傾動軸74aを中心に第2保持部72aが内側に傾動可能であって外側への傾動が規制され、ワイヤー77aが操作部43の操作に応じて引っ張られると、ロックが解除されて第2保持部72aが外側へも傾動可能となる。傾動軸73b部分のラチェット機構は、通常状態では、当該傾動軸73bを中心に第1保持部71bが内側に傾動可能であって外側への傾動が規制され、ワイヤー76bが操作部43の操作に応じて引っ張られると、ロックが解除されて第1保持部71bが外側へも傾動可能となる。傾動軸74b部分のラチェット機構は、通常状態では、当該傾動軸74bを中心に第2保持部72bが内側に傾動可能であって外側への傾動が規制され、ワイヤー77bが操作部43の操作に応じて引っ張られると、ロックが解除されて第2保持部72bが外側へも傾動可能となる。
このような構成により、被補助者の脇下に位置するまで第1保持部71a,71bを内
側に傾動させるとともに、被補助者の背中に接触するまで第2保持部72a,72bを内側に傾動させることで、被補助者を保持することができる。この保持状態では、各保持部71a,71b,72a,72bの外側への傾動が規制されているため、一対の保持部材70による被補助者の保持力が維持される。そして、被補助者の立ち上がり補助が完了すると、操作部43を操作することで、各保持部71a,71b,72a,72bの外側への傾動規制が解除される。
以上説明したように、本実施形態に係る立ち上がり補助装置10では、一対の保持部材70における各関節部分にラチェット機構を採用することで、連結ベルト75のような連結部材を採用することなく、被補助者の脇下および背中を確実に保持することができる。なお、一対の保持部材70における各関節部分に採用する機構として、公知のラチェット機構を採用することに限らず、他の傾動規制可能な機構を採用することでも、被補助者の脇下および背中を確実に保持することができる。
なお、本発明は上記各実施形態および変形例に限定されるものではなく、以下のように具体化してもよい。
(1)一対の保持部材70は、胸当て40に対して連結されることに限らず、アーム30の胸当て側に対して連結されてもよい。
(2)アーム30を変位させることでベース20に対して胸当て40を相対的に移動させる変位機構として、傾動機構50および伸縮機構60が採用されることに限らず、例えば、伸縮機構60のようにアーム30を単に伸縮させる機構のみが採用されてもよいし、アーム30を回転させる機構等、他の構成の変位機構が採用されてもよい。
(3)傾動機構50は、上述したように減速機付の傾動用モータ51によりアーム30をベース20に対して傾動させるように構成されることに限らず、他のアクチュエータ等を用いてアーム30をベース20に対して傾動させるように構成されてもよい。
(4)伸縮機構60は、上述したようにスクリューネジ35を回転させることでアーム30を伸縮させるように構成されることに限らず、伸縮可能に構成されるアームを他のアクチュエータ等を用いて伸縮させるように構成されてもよい。
10…立ち上がり補助装置
20…ベース
30…アーム
40…胸当て
50…傾動機構(変位機構)
60…伸縮機構(変位機構)
70,70a,70b…保持部材
71a,71b…第1保持部
72a,72b…第2保持部
75…連結ベルト(連結部材)

Claims (3)

  1. 被補助者の立ち上がりを補助する立ち上がり補助装置であって、
    ベースと、
    前記被補助者の胸部を支えるための胸当てと、
    前記ベースと前記胸当てとを連結するアームと、
    前記アームを変位させることで前記ベースに対して前記胸当てを相対的に移動させる変位機構と、
    前記胸当てにて支えられる前記被補助者を挟持して保持するための一対の保持部材と、を備え、
    前記保持部材は、
    前記胸当てまたは前記アームの胸当て側に対して第1傾動軸を基準に傾動可能に連結されて前記被補助者の脇下を保持するための第1保持部と、
    前記第1保持部に対して第2傾動軸を基準に傾動可能に連結されて前記被補助者の背中を保持するための第2保持部と、を有し、
    前記第2傾動軸は、前記第1傾動軸に対して傾くように設けられることを特徴とする立ち上がり補助装置。
  2. 前記一対の保持部材のうちの一方の前記第2保持部と他方の前記第2保持部との距離を調整可能な連結部材を備えることを特徴とする請求項1に記載の立ち上がり補助装置。
  3. 前記変位機構は、
    前記アームを前記ベースに対して傾動させる傾動機構と、
    前記アームを伸縮させる伸縮機構と、を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の立ち上がり補助装置。
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