JP6630202B2 - 回転電機用絶縁紙 - Google Patents

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Description

本発明は、回転電機用の絶縁紙に関する。
従来、ポリエチレンナフタレートやポリエチレンテレフタレートなどからなるポリエステルフィルムの両面に“アラミドペーパー”などと称される芳香族ポリアミド紙を積層した絶縁紙が、耐熱性、電気絶縁性、機械的強度、表面の滑り性などに優れていることからモータやジェネレータなどの回転電機用の絶縁紙として広く用いられている(下記特許文献1参照)。
特開2008−178197号公報
回転電機は、近年、ハイブリッド自動車や電気自動車用の駆動源などに用いられており、小型化及び高出力化が求められている。このようなことから回転電機には、ステータコアにおけるコイルの占積率を向上させることが求められている。そのため、回転電機用の絶縁紙は、従来と同等程度の電気絶縁性や耐熱性を有しつつ薄肉化することが求められている。
回転電機用絶縁紙の電気絶縁性を考慮するとポリエステルフィルムの厚みを極端に薄くすることは難しい。
また、回転電機用絶縁紙を構成する部材の内、芳香族ポリアミド紙は、ステータコアなどに対して優れた滑り性を発揮させるのに有効なものではあるが一般的なポリマー不織布などに比べて高価であるため、回転電機用絶縁紙のコストを考慮するとその使用量を削減することが望ましい。
そのため前記要望を満足するためには芳香族ポリアミド紙の薄肉化を図ることが有効であると考えられる。しかしながら、芳香族ポリアミド紙は、製法上薄肉化が難しく、十分に薄肉化されたものが市場に提供されていない。
回転電機用絶縁紙の両表面の内、コイルに接する側は、ステータコアなどに接する側に比べて高い滑り性を必要としない。そこで、従来の回転電機用絶縁紙のようにポリエステルフィルムの両面に芳香族ポリアミド紙を積層せず、ポリエステルフィルムの片面にのみ芳香族ポリアミド紙を積層し回転電機用絶縁紙の薄肉化を図ることが考えられる。
この点に関して本発明者が鋭意検討を行ったところ、単に従来の回転電機用絶縁紙の片面から芳香族ポリアミド紙を取り除いただけの構成を採用すると当該回転電機用絶縁紙が高温下において十分良好な電気絶縁性を発揮しないという問題が発生することを見出した。そこで、本発明は、このような問題を解決することを課題としている。
即ち、本発明は、芳香族ポリアミド紙の使用量が低減されつつも耐熱性及び電気絶縁性に優れた回転電機用絶縁紙を提供することを課題としている。
本発明者が鋭意検討を行ったところ、芳香族ポリアミド紙とポリエステルフィルムとの熱収縮率の違いが上記のような問題を発生させる要因となっていることを見出した。そして本発明者は、ポリエステルフィルムが貼り合わされている側とは逆側において芳香族ポリアミド紙にポリエステル繊維不織布を貼り合わせ、繊維シートの上に別の繊維シートを貼り合わせるという特殊な構成を採用することで上記問題を解決し得ることを見出して本発明を完成させるに至った。
即ち、上記課題を解決すべく、本発明は、複数のスロット溝を備えたコア及び該スロット溝に収容された複数のコイルを有する回転電機に用いられ、前記コイルとともに前記スロット溝に収容されてコイル間又はコイルとコアとの間の絶縁性を確保すべく用いられる回転電機用絶縁紙であって、基材シートの両面に樹脂シートが積層された積層構造を有し、前記基材シートは、芳香族ポリアミド紙であり、前記樹脂シートの内、前記基材シートの一面側に積層されている第1の樹脂シートがポリエステルフィルムで、前記基材シートの他面側に積層されている第2の樹脂シートがポリエステル繊維不織布である回転電機用絶縁紙を提供する
本発明によれば構成部材として使用される芳香族ポリアミド紙が一枚であっても耐熱性及び電気絶縁性に優れた回転電機用絶縁紙が提供され得る。
HEVやEVの駆動用モータのステータの概略斜視図。 ステータコアの概略平面図。 図2のA部拡大図。 一実施形態に係るスロットライナの断面構造を示す概略断面図。 高温での熱収縮試験結果を示した図(グラフ)。 高温での熱収縮試験結果を示した図(グラフ)。
本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
ここでは回転電機がハイブリッド自動車(HEV)や電気自動車(EV)などの駆動用モータであり、本発明の回転電機用絶縁紙(以下、単に「絶縁紙」ともいう)がスロットライナである場合を例にして説明する。
より詳しくは、ここでは前記駆動用モータがコイルを備えた環状のステータと、該ステータの内側に配されたロータとを備え、且つ、前記ステータがセグメント導体(Segment Conductor)によって形成されたコイルを備えている場合を例にして本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る駆動用モータのステータ1の斜視図であり、図にも示されているように前記ステータは、ステータコア10とコイル20とを有している。
本実施形態に係る駆動用モータは、複数のスロット溝を備えたコア及び該スロット溝に収容された複数のコイルを有する。
本実施形態の絶縁紙は、前記コイルとともに前記スロット溝に収容されてコイル間又はコイルとコアとの間の絶縁性を確保すべく用いられる。
本実施形態の絶縁紙は、スロットライナとしてステータにおけるコイルとコアとの絶縁に利用される。
図2は、このステータ1をロータ(図示せず)の回転軸方向(矢印AD)から見た平面図であり、図3は、図2に示したステータコア10のA部に複数のコイル20を収容させた様子を示した断面図である。
これらの図にも示されているように、前記ステータ1は、円筒状のステータコア10の内周面側に複数条のスロット溝11が形成されている。
該ステータ1は、該ステータコア10と、ステータコア10に形成されたスロット溝11に収容された複数のコイル20とを有している。
複数条の前記スロット溝11は、個々のスロット溝が回転軸方向ADに沿って延在し、且つ、ステータコア10の周方向(矢印RD)において互いに一定の間隔を保った状態でステータコア10に配されている。
該スロット溝11は、ステータコア10の回転軸方向ADにおける全長にわたって形成されており、ステータコア10の一方の端面10a(図1において上側、以下「上端面10a」ともいう)及び他方の端面10b(以下「下端面10b」ともいう)には、スロット溝11の断面形状と同形状の開口部11bが形成されている。
前記ステータコア10は、上記のように複数のスロット溝11が並行することから、隣接するスロット溝の間が板状突起となっている。
この板状突起12(以下「ティース12」ともいう)は、ステータコア10の径方向(矢印DD)内側に向けて突出した状態で複数形成されている。
なお、前記ティース12は、突出方向先端部にステータコア10の周方向RDに広がる広幅部12aを有しており、断面形状がT字状となっている。
そのためステータコア10の内周面側においては、このスロット溝11の幅が狭くなって僅かに線状の開口部11aが形成されているのみとなっている。
前記コイル20は、互いに接続された複数のセグメント導体21によって構成されている。
なお、このコイル形成前におけるセグメント導体21’は、U字状に折り曲げ加工された平角エナメル線で、2本の脚部21bと、該脚部21b’どうしを接続する頭部21a’とを備えたものである。
そして、本実施形態における前記セグメント導体21’は、頭部側とは逆の脚部21b’の先端部21bx’において絶縁被膜が剥離された銅線露出部を有している。
本実施形態における前記コイル20は、ステータコア10の上端面10aにおけるスロット溝の開口部11bから前記セグメント導体21’の脚部21b’を挿入し、且つ、その先端部21bx’をステータコア10の下端面10bから突出させた後で一つのセグメント導体21’の脚部21b’と別のセグメント導体21’の脚部21b’とを導体露出部において電気的に接続し、さらにこの接続箇所に絶縁処理が施されて作製されたものである。
従って、本実施形態におけるステータ1は、ステータコア10の上端面側にセグメント導体21’の頭部21a’によって構成されたコイルエンド部を有しているとともに下端面側には脚部どうしを接続した接続部21xによって構成されたコイルエンド部を有している。
前記ステータコア10のスロット溝11には、コイル20を形成している前記セグメント導体21の脚部21bがそれぞれ4本ずつ収容されており、各スロット溝11には、内側から外向きに一列に並んだ状態で計4本の脚部21bが収容されている。
本実施形態における回転電機用絶縁紙たるスロットライナ40は、この4本の脚部21bとスロット溝11の内壁面との間に介装されている。
そして、該スロットライナ40は、4本の脚部21bを一括して束ねるような形でスロット溝内に配されている。
より詳しくは、前記スロットライナ40は、セグメント導体21の脚部21bの長手方向に沿って縦添えされ、4本の脚部21bの周りを一周余り周回する形でスロット溝内に配されており、前記回転軸方向AXにおける両端部をステータコア10の上端面10a及び下端面10bよりも前記回転軸方向外向きに突出させてスロット溝内に配されている。
なお、スロットライナ40は、前記のように4本の脚部21bの周りを一周以上周回する形でスロット溝内に配されているため、この周回方向における両端部を重ね合わせる形となってスロット溝内に配されている。
即ち、本実施形態のステータ1は、スロットライナ40どうしが重なり合った重複部40aをスロット溝内に形成させている。
そして、本実施形態のステータ1は、このスロットライナ40が重なり合った重複部40aをその径方向外側に位置させている。
本実施形態におけるスロットライナ40は、図4に示すように 積層構造を有するシート体で、基材シート41の両面に接着剤層42を介して樹脂シート43,44が積層されたものである。
本実施形態におけるスロットライナ40の前記基材シート41は、芳香族ポリアミド紙である。
前記樹脂シート43,44の内、前記基材シートの一面側に積層されている第1の樹脂シート43は、ポリエステルフィルムである。
前記基材シート41の他面側に積層されている第2の樹脂シート44がポリエステル繊維不織布である。
前記基材シート41に用いる芳香族ポリアミド紙としては、例えば、全芳香族ポリアミドからなる短繊維と全芳香族ポリアミドからなる合成パルプとを水中に分散させて湿式抄紙したシート、短繊維や合成パルプとともに雲母粉末(マイカフレーク)を混抄したシート、及び、これらのシートにさらに高温・高圧でのカレンダー加工を施したシートを採用することができる。
短繊維や合成パルプを構成する全芳香族ポリアミドとしては、例えば、m−フェニレンジアミンとイソフタル酸との縮重合物、p−フェニレンジアミン とテレフタル酸との縮重合物などが挙げられる。
芳香族ポリアミド紙は、スロットライナ40に適度なコシ強度を付与して当該スロットライナ40をスロット溝11に挿入する際に座屈が生じることを防止するのに機能する。
このような点においては、芳香族ポリアミド紙の厚みは、厚い方が好ましい。
一方で、コイルの占積率を勘案すると、芳香族ポリアミド紙の厚みは、薄い方が好ましい。そこで、芳香族ポリアミド紙は、厚みが25μm〜200μmであることが好ましい。なお、芳香族ポリアミド紙の厚みは、マイクロメータなどによって求めることができ、芳香族ポリアミド紙の厚みは、マイクロメータでの複数箇所(例えば、10箇所)における測定結果を算術平均値した平均値として求めることができる。
第1の樹脂シート43に用いるポリエステルフィルムは、スロットライナ40に優れた電気絶縁性を発揮させるのに有効である。
このような点においては、ポリエステルフィルムの厚みは、厚い方が好ましい。
一方で、コイルの占積率を勘案すると、ポリエステルフィルムの厚みは、薄い方が好ましい。そこで、ポリエステルフィルムは、厚みが5μm〜200μmであることが好ましい。なお、ポリエステルフィルムの厚みは、芳香族ポリアミド紙の厚みと同様に求めることができる。
なお、ポリエステルフィルムを構成するポリエステル系樹脂としては、例えば、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などのジカルボン酸と、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどのジオールとを主たる構成単位としたものが挙げられる。
具体的には、前記ポリエステル系樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリトリメチレンテレフタレート樹脂(PTT)、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)、ポリエチレンナフタレート樹脂(PEN)、ポリブチレンナフタレート樹脂(PBN)などが挙げられる。
ポリエステルフィルムを構成するポリエステル系樹脂は、1種単独である必要はなく、2種以上が併用されてもよい。
また、ポリエステルフィルムは、当該ポリエステルフィルムよりも薄い複数のポリエステルフィルムが積層されたラミネートフィルムであってもよい。
ポリエステル系樹脂は、結晶性を有するものについては、通常、DSC法によって測定される融点が200℃以上となっており高い耐熱性を有している。
また、上記のようなポリエステル系樹脂は、非晶性のものについても200℃以上の軟化点を有するものが多く高い耐熱性を示す。
本実施形態のスロットライナ40は、このようなポリエステル系樹脂製のフィルムが構成部材として備えられている。
このことから本実施形態のスロットライナ40は、高温においても優れた絶縁性を発揮する。
なお、前記第1の樹脂シート43は、上記に例示したもののなかでもPETフィルム、PBTフィルム、PENフィルムなどであることが好ましい。
なかでもPETフィルムは、厚みや樹脂特性の異なる各種のものが市販されているため、これらの市販品からスロットライナに適したものを選択することで当該スロットライナに所望の特性を発揮させことが容易である点において好適である。
このPETフィルムとしては、単層構造のものばかりでなく、例えば、2つのバージン材層の間に再生材層を挟み込んだ3層構造のものも採用することができる。
前記第1の樹脂シート43を構成するポリエステルフィルムは、延伸処理品であっても無延伸品であってもよく、表面処理品であっても無処理品であってもよい。
前記ポリエステルフィルムは、ポリブチレンテレフタレート(PBT)フィルムやポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムで、且つ、オリゴマー抽出量が0.5質量%以下の低オリゴマー品であることが好ましい。
なお、オリゴマー抽出量は、例えば、38mm×38mmの大きさのフィルムを139℃のキシレン20cc中で2時間煮沸し、徐冷したのちフィルムを取出し、該キシレン中のオリゴマー量を測定することで求められる。
前記キシレン中のオリゴマー量は、測定波長240nmの吸光度により求められ、オリゴマーの濃度と吸光度との関係について予め作成した検量線により求められる。
なお、吸光度の測定は、例えば、SHIMADZU製UV−VIS−NIR分光光度計UV−3101PCを用いることができる。
ポリエステルフィルムは、スロットライナ40に対して絶縁信頼性を付与する観点から、常温(例えば30℃)における体積固有抵抗率が1×1012Ω・cm以上(通常1×1016Ω・cm以下)であることが好ましく、1×1013Ω・cm以上の体積固有抵抗率を有することがより好ましい。
第2の樹脂シート44に用いるポリエステル繊維不織布は、ポリエステルフィルムと芳香族ポリアミド紙との熱収縮率の違いによってスロットライナ40に熱変形が生じることを抑制するのに有効なものであるとともにスロットライナ40とステータコア10との間に優れた滑り性を発揮させるのに有効なものである。
即ち、本実施形態のスロットライナ40は、この第2の樹脂シート44が外側となるようにセグメント導体21に巻き付けられて用いられ、第2の樹脂シート44がスロット溝11の内壁面と接するように用いられるものである。
該ポリエステル繊維不織布は、コイルの占積率を勘案すると、芳香族ポリアミド紙よりも厚みが薄いことが好ましい。
本実施形態のポリエステル繊維不織布としては、例えば、厚み5μm〜200μmのものを採用することができる。なお、ポリエステル繊維不織布の厚みは、芳香族ポリアミド紙の厚みと同様に求めることができる。
ポリエステル繊維不織布は、ポリエステルフィルムと単位面積当たりの質量を近似させていることが好ましい。
即ち、ポリエステル繊維不織布の目付け(X1:g/m)とポリエステルフィルムの目付け(X2:g/m)との比(X1/X2)は、0.5以上2.0以下であることが好ましい。
本実施形態のポリエステル繊維不織布としては、例えば、ポリエステルフィルムについて例示したポリエステル系樹脂からなる繊維不織布とすることができる。
該ポリエステル不織布としては、ポリエステル系樹脂繊維が結合剤を用いてシート化されたもの、或いは、結合剤を用いずにポリエステル系樹脂繊維が熱融着されるなどしてシート化されたものを採用することができる。
なお、前記結合剤は、通常、繊維よりも低融点な成分を多く含んでいる。
このため、スロットライナに優れた耐熱性を発揮させる意味からは、前記第2の樹脂シート44には、結合剤を用いずにポリエステル系樹脂繊維が熱融着されたポリエステル繊維不織布を採用することが好ましい。
なかでも、前記ポリエステル繊維不織布は、熱溶融させたポリエステル系樹脂をノズルから押出して連続繊維を形成させるとともに当該連続繊維を冷え切らない内に互いに熱融着させたスパンボンド法不織布であることが好ましい。
前記第2の樹脂シート44は、接着剤層42を構成する接着剤を表面からある程度の深さまで浸透させることで接着剤層42との間に優れた接着性が発揮され得る。
一方で、前記第2の樹脂シート44は、その厚み方向に過度に接着剤を浸透させ易い状態であると、高温のスロットライナ40に対して厚み方向に力が加わった際に接着剤層42の厚みを大きく減少させるおそれがある。
このようなことから、前記第2の樹脂シート44は、積層構造を有し、前記接着剤層に接する第1層と、該接着剤層とは反対側から前記第1層に接する第2層とを備え、該第2層の繊維密度が前記第1層の繊維密度よりも高いことが好ましい。
このような構成を有するポリエステル繊維不織布を第2の樹脂シート44に採用することで、接着剤層を構成する接着剤の浸透領域を第1層のみに留め易くなり、第2層にまで接着剤が浸透することを抑制することができる。
即ち、このような構成を有するポリエステル繊維不織布を採用することで、接着剤層に所望の厚みを確保させ易くなるとともに当該ポリエステル繊維不織布と接着剤層(基材シート)との間に優れた接着力を発揮させ易くなる。
また、前記ポリエステル繊維不織布は、コア(スロット溝内壁面)と接する側の繊維太さがある程度太い方が、コアに対する滑り性を発揮させる上において有利である。
従って、前記ポリエステル繊維不織布は、前記第1層とは逆側の表面に第2層よりも繊維太さの太い第3層を有することが好ましい。
スロットライナ40は、その厚み方向に圧力が加わった際に、表層部に優れたクッション性を発揮させて厚みの減少が生じることを抑制させる上において、当該第3層の繊維密度がある程度低い状態になっていることが好ましい。
即ち、前記ポリエステル繊維不織布は、接着剤層42と接する一面側を構成する第1表面層(第1層)と、前記スロット溝11の内壁面に接する他面側を構成する第2表面層(第3層)との間に当該第2表面層及び前記第1表面層よりも繊維密度の高い中間層(第2層)を有していることが好ましい。
このような好ましいポリエステル繊維不織布としては、例えば、スパンボンド法のなかでも比較的繊維太さが細く、且つ、繊維密度が高い不織布を形成可能なメルトブロー法によって形成させた不織布を芯材とし、この芯材の両面に一般的なスパンボンド法不織布を積層した、「スパンボンド法不織布/メルトブロー法不織布/スパンボンド法不織布」の3層構成を有するものが挙げられる。
なお、第1表面層及び第2表面層が一般的なスパンボンド法不織布で、中間層がメルトブロー法不織布で出来た3層構成のポリエステル繊維不織布としては、前記中間層の繊維平均太さが1〜3μmで、該中間層の厚みが5〜40μmで目付が10〜30g/mであり、第1表面層及び第2表面層の繊維太さが中間層の繊維太さの5倍〜7倍で、繊維密度が中間層の1/7〜1/5であるものが好ましい。
第1表面層、第2表面層、及び、中間層の繊維の太さは、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)などによってこれらを観察し、無作為に選択した10以上の繊維の太さを測定して測定値を算術平均することによって求めることができる。
第1,第2表面層及び中間層の繊維密度は、第1,第2表面層及び中間層の各厚みと各目付との積によって求められる見掛け密度をそれぞれ第1,第2表面層や中間層を形成しているポリエステル繊維の真比重で除して求めることができる。
また、接着剤が含浸される第1表面層の厚みは、ポリエステル繊維不織布の総厚みに占める割合が40〜70%となっていることが好ましい。
このような3層構成のポリエステル繊維不織布としては、全体厚みが10〜100μmで、全体の目付が10〜100g/mで、通気度(JISL1913:2010「一般不織布試験方法」のフラジール形法)が2〜50cm/cm・secであることが好ましい。
上記の基材シート41、第1の樹脂シート43、及び、第2の樹脂シート44を貼り合わせるための接着剤層42は、一般的な感圧接着剤や反応硬化型の接着剤によって形成させることができる。
該接着剤としては、例えば、アクリル系、ゴム系、シリコーン系、ウレタン系のものが挙げられるが、優れた耐熱性を発揮させ易い点においてアクリル系ポリマーを主成分とするアクリル系接着剤が好ましい。
前記接着剤の主成分とすることが好ましいアクリル系ポリマーは、(メタ)アクリル酸アルキルエステル及びカルボキシル基含有不飽和単量体を含む原料モノマーが重合されたものである。
該アクリル系ポリマーの出発物質たる(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、特に限定されるものではないが、例えば、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、ノルマルプロピルアクリレート、ノルマルプロピルメタクリレート、イソプロピルアクリレート、イソプロピルメタクリレート、ノルマルブチルアクリレート、ノルマルブチルメタクリレート、イソブチルアクリレート、イソブチルメタクリレート、セカンダリーブチルアクリレート、セカンダリーブチルメタクリレート、ターシャリーブチルアクリレート、ターシャリーブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ノルマルオクチルアクリレート、ノルマルオクチルメタクリレート、イソオクチルアクリレート、イソオクチルメタクリレート、ノルマルノニルアクリレート、ノルマルノニルメタクリレート、イソノニルアクリレート、イソノニルメタクリレート等の内の1種以上を採用することができる。
また、前記アクリル系ポリマーの出発物質たるカルボキシル基含有不飽和単量体としては、前記の(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合可能なものであれば特に限定されるものではなく、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸等の内の1種以上とすることができる。
前記アクリル系ポリマーは、上記に例示したような(メタ)アクリル酸アルキルエステルやカルボキシル基含有不飽和モノマー以外に他のモノマーを含む共重合体とすることもできる。
上記例示以外のモノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等の水酸基含有モノマー;(メタ)アクリルアミド、アクリロイルモルフォリン、(メタ)アクリロニトリル等の含窒素(メタ)アクリレート;酢酸ビニル、スチレン、塩化ビニリテン、プロピオン酸ビニル等が挙げられる。
なかでも、アクリル系ポリマーは、ブチルアクリレートとアクリル酸との共重合体であることが好ましい。
また、アクリル系ポリマーをブチルアクリレートとアクリル酸との共重合体とする場合、ブチルアクリレートは、アクリル酸との合計に占める割合が80質量%以上99質量%以下となるようにアクリル系ポリマーの形成に利用することが好ましく、90質量%以上98質量%以下となるようにアクリル系ポリマーの形成に用いることが好ましい。
前記アクリル系接着剤は、接着剤層に優れた耐熱性を発揮させる上において前記アクリル系ポリマーを架橋状態で含有していることが好ましい。
このアクリル系ポリマーどうしを架橋するには、例えば、活性エネルギー線(紫外線や電子線など)を照射する方法が採用可能である。
また、アクリル系ポリマーどうしの架橋には、任意の架橋剤を利用し得る。
このような架橋剤としては、例えば、エポキシ系架橋剤、多官能イソシアネート系架橋剤、メラミン樹脂系架橋剤、金属塩系架橋剤、金属キレート系架橋剤、アミノ樹脂系架橋剤、過酸化物系架橋剤などが挙げられる。
なお、架橋剤の使用の有無にかかわらず、紫外線や電子線などの活性エネルギー線の照射によって架橋構造を構築することも可能である。
本実施形態においてアクリル系ポリマーどうしを架橋するのに用いる架橋剤は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
架橋剤の使用量は、接着剤の主成分であるアクリル系ポリマー(架橋前のアクリル系ポリマー)100質量部に対して、好ましくは20質量部以下であり、より好ましくは10質量部以下であり、さらに好ましくは8質量部以下である。
また、架橋剤の使用量は、アクリル系ポリマー(架橋前のアクリル系ポリマー)100質量部に対して、1質量部以上であることが好ましい。
上記のような架橋剤の内、特に好ましく用いられる架橋剤としては、多官能イソシアネート系架橋剤が挙げられる。
イソシアネート系架橋剤としては、好ましくは多官能イソシアネート化合物が用いられ、分子中に2個以上のイソシアネート基を有する種々の化合物が含まれる。
その代表的な例としては、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどが挙げられる。
また、イソシアネート系架橋剤は、アダクト体のようなものであってもよく、トリメチロールプロパンにトリレンジイソシアネート3量体を付加したアダクト体であってもよい。
前記アクリル系接着剤中には、任意の添加剤を含有し得る。
このような添加剤としては、例えば、軟化剤、粘着付与剤、表面潤滑剤、レベリング剤、酸化防止剤、腐食防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、耐熱安定剤、重合禁止剤、シランカップリンング剤、滑剤、無機または有機の充填剤、金属粉、顔料などが挙げられる。
前記粘着付与剤としては、例えば、脂肪族系共重合体、芳香族系共重合体、脂肪族・芳香族系共重合体系や脂環式系共重合体等の石油系樹脂、クマロン−インデン系樹脂、テルペン系樹脂、テルぺンフェノール系樹脂、重合ロジン等のロジン系樹脂、(アルキル)フェノール系樹脂、キシレン系樹脂またはこれらの水添物などが挙げられる。
アクリル系接着剤に含有させる粘着付与剤は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
なお、粘着付与剤は、過度に含有させるとアクリル系接着剤の弾性率を低下させることから、その含有割合は、アクリル系接着剤の主成分であるアクリル系ポリマー100質量部に対して、好ましくは50質量部以下とされ、より好ましくは30質量部以下とされる。
前記アクリル系接着剤は、接着剤層42を形成させるのに際し、その剤形が特に限定されるものではなく、有機溶剤を含有する溶剤型アクリル系接着剤であっても、アクリル系ポリマー等の接着剤成分を水系バインダー中に分散させたエマルジョン型アクリル系接着剤であってもよい。
前記接着剤層42に特に優れた耐熱性を付与する上において、前記アクリル系接着剤には、エポキシ樹脂及びフェノール樹脂を含有させることが好ましい。
前記エポキシ樹脂としては、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂などを使用することができる。
前記アクリル系接着剤は、1種または2種以上の前記エポキシ樹脂を含有させることができる。
前記ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型のものが挙げられる。
前記ノボラック型エポキシ樹脂としては、例えば、オルソクレゾールノボラック型、フェノールノボラック型あるいはクレゾールノボラック樹脂のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂などを用いることができ。
これらのなかでも接着剤層42に含有させるエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型のエポキシ樹脂が好ましく、エポキシ当量が450〜2200g/eqのビスフェノールA型のエポキシがより好ましく、エポキシ当量が875〜975g/eqのビスフェノールA型のエポキシが特に好ましい。
なお、このエポキシ当量は、JISK 7236により求めることができる。
前記アクリル系接着剤中におけるエポキシ樹脂の割合は、該アクリル系接着剤に含まれる全てのポリマー成分に占める割合が20〜60質量%とされることが好ましく、25〜45質量%であることがより好ましい。
前記フェノール樹脂としては、アルキルフェノール樹脂、パラフェニルフェノール樹脂 、ビスフェノールA型フェノール樹脂などのノボラックフェノール樹脂、および、レゾールフェノール樹脂、ポリフェニルパラフェノール樹脂など一般的なフェノール樹脂を1種または2種以上組合せて用いることができる。
なかでも、フェノール・p−キシリレングリコールジメチルエーテル重縮合物などのフェノールアラルキル樹脂が好ましい。
前記アクリル系接着剤中におけるフェノール樹脂の割合は、該アクリル系接着剤に含まれる全てのポリマー成分に占める割合が10〜50質量%とされることが好ましく、20〜40質量%であることがより好ましい。
エポキシ樹脂やフェノール樹脂を含有させる場合、アクリル系接着剤中におけるアクリル系ポリマーの割合は、該アクリル系接着剤に含まれる全てのポリマー成分に占める割合が20〜60質量%とされることが好ましく、30〜50質量%であることがより好ましい。
アクリル系接着剤にアクリル系ポリマー以外にエポキシ樹脂やフェノール樹脂などのポリマー成分を含有させる場合、該アクリル系接着剤には、エポキシ樹脂の硬化促進剤となる成分をさらに含有させることが好ましい。
該硬化促進剤としては、例えば、イミダゾール系化合物が挙げられる。
該イミダゾール系化合物としては、例えば、2−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6−(2−メチルイミダゾリルエチル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−(2−ウンデシルイミダゾリルエチル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−(2−エチル−4−メチルイミダゾリルエチル)−1,3,5−トリアジン、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールなどが挙げられる。
なかでもアクリル系接着剤には2−ウンデシルイミダゾールを含有させることが好ましい。
前記接着剤層42は、通常、その厚みを1〜50μmとすることができ、好ましくは5〜10μmとされる。
前記接着剤層42は、前記基材シート41の一面側と該一面側とは逆の他面側とで異なる厚みを有していても良く、共通する厚みを有していても良い。
また、前記接着剤層42は、前記基材シート41の一面側と他面側とで用いる接着剤が異なっていても共通していてもよい。
なお、スロットライナ40は、必ずしも接着剤層42を備えていなくてもよく、例えば、基材シート41と第1の樹脂シート43とが熱ラミネートなどによって直接接していてもよい。
また、スロットライナ40は、基材シート41と第2の樹脂シート44とが熱ラミネートなどによって直接接していてもよい。
本実施形態のスロットライナ40は、上記のような構成を有することで、高温下において熱変形して反りや捩れを生じるおそれが低い。
そのため、本実施形態のスロットライナ40は、熱変形による電気絶縁性の低下が生じ難い。
そのため、本実施形態のスロットライナ40は、ハイブリッド自動車や電機自動車の駆動用モータにおいて用いられるのに好適なものである。
しかも、本実施形態のスロットライナ40は、芳香族ポリアミド紙を一枚だけしか備えていないにも関わらず、耐熱性、電気絶縁性、滑り性において優れた特性が発揮される。
なお、本実施形態においては、スロットライナが使用される回転電機としてセグメント導体によるコイルが備えられたものを例示しているが、一般的な丸線(軟銅線)にエナメル被覆がなされた巻線によって形成されたコイルを有する回転電機において利用される場合も本発明の回転電機用絶縁紙として意図する範囲である。
また、本実施形態においては、スロット溝の形状に対応して折り曲げられた状態で用いられ、折目において局所的な圧力が加わり易く、熱変形による局所的な割れや裂けが抑制されるという本発明の効果がより顕著に発揮される点において、本発明の回転電機用絶縁紙として、スロットライナを例示しているが、本発明の回転電機用絶縁紙は、スロットライナに限定されるものではなく、ウェッジや相間絶縁紙も、本発明の意図する範囲のものである。
さらに、本発明は、上記例示の態様に限定されるものではなく、上記に直接的な記載がない事柄であっても、従来、回転電機やその絶縁紙について公知の技術事項については、本発明の効果が著しく損なわれない範囲において採用が可能である。
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(絶縁紙の作製)
芳香族ポリアミド紙、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンテレフタレート繊維不織布(スパンボンド法不織布/メルトブロー法不織布/スパンボンド法不織布の3層構成を有する不織布)及びウレタン系接着剤を用い下記の表に示したような構成を有する回転電機用絶縁紙(絶縁紙A〜絶縁紙D)を作製した。
なお、絶縁紙Dについては、接着剤層を含めて3層構成とし、他の絶縁紙(絶縁紙A〜絶縁紙C)については5層構成とした。
(評価)
この絶縁紙A〜絶縁紙Dを接着剤の塗工方向(MD)、及び、該方向と直交する方向(TD)とに沿って切断し、一辺10cmの正方形の試験片を作製した。
この試験片の初期の寸法を正確に測定し、230℃のオーブン中で500時間加熱した後に再び寸法測定を行った。
また、500時間加熱後に試験片にカールが生じているかどうかを目視にて確認した。
その結果、絶縁紙Dでは、カールが大きく加熱後の試験片の寸法が正確に測定できない状況になっていた。
また、絶縁紙A〜絶縁紙Cから得た試験片については、初期の寸法から加熱後の寸法を減じて収縮寸法を求め、初期寸法に対する収縮寸法の割合を百分率にて求め、これを各試験片の熱収縮率とした。
これらの結果を、併せて下記表に示す。
また、加熱後24時間、50時間、100時間、250時間、及び、500時間経過後における各方向(MD、TD)での熱収縮率を求めた結果を図5、6に示す。
上記の絶縁紙の内、絶縁紙Cが、本実施形態において例示したタイプの絶縁紙である。
そして、上記の結果からも、本発明の絶縁紙は、高温状態にさらされても収縮などの問題が生じにくく優れた絶縁信頼性が発揮され得るものであることがわかる。
1:ステータ、10:ステータコア、11:スロット溝、20:コイル、40:スロットライナ(回転電機用絶縁紙)

Claims (1)

  1. 複数のスロット溝を備えたコア及び該スロット溝に収容された複数のコイルを有する回転電機に用いられ、前記コイルとともに前記スロット溝に収容されてコイル間又はコイルとコアとの間の絶縁性を確保すべく用いられる回転電機用絶縁紙であって、
    基材シートの両面に樹脂シートが積層された積層構造を有し、
    前記基材シートは、芳香族ポリアミド紙であり、
    前記樹脂シートの内、前記基材シートの一面側に積層されている第1の樹脂シートがポリエステルフィルムで、前記基材シートの他面側に積層されている第2の樹脂シートがポリエステル繊維不織布である回転電機用絶縁紙。
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