JP6629332B2 - 細胞インク、細胞インクの製造容器、細胞インクの製造キット、細胞インクの製造方法、インクカートリッジ、立体造形物の製造方法、および立体造形物 - Google Patents

細胞インク、細胞インクの製造容器、細胞インクの製造キット、細胞インクの製造方法、インクカートリッジ、立体造形物の製造方法、および立体造形物 Download PDF

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Description

本発明は、細胞インク、細胞インクの製造容器、細胞インクの製造キット、細胞インクの製造方法、インクカートリッジ、立体造形物の製造方法、および立体造形物に関する。
iPS細胞、ES細胞等の多能性細胞を三次元的に培養し、臓器等を作製することが試みられている(特許文献1)。
しかしながら、臓器等の立体造形物を細胞培養により作製する場合、作製した立体造形物の内部への栄養、酸素等の供給の問題から、例えば、実際の臓器と同等の大きさの臓器を作製することが困難という問題があった。
特開2008−049146号公報
そこで、本発明は、立体造形物の造形が可能な細胞インク、細胞インクを製造可能な細胞インクの製造容器、細胞インクの製造キット、細胞インクの製造方法、インクカートリッジ、立体造形物の製造方法、および立体造形物を提供する。
本発明の細胞インクは、細胞塊を含むことを特徴とする。
本発明の細胞インクの製造容器は、有底筒状の容器を含み、
前記容器の底部は、1以上の開口部を含み、
前記開口部は、細胞塊を培養するための培養室であり、
前記底部の外面側における前記開口部の径の大きさが、インクを吐出して立体造形を行う立体造形装置のインク吐出口の径の大きさ以下であることを特徴とする。
本発明の細胞インクの製造キットは、前記本発明の細胞インクの製造容器と、細胞塊を回収するための回収容器とを含み、
前記回収容器は、有底筒状であり、内部に前記細胞インクの製造容器を収容可能であることを特徴とする。
本発明の細胞インクの製造方法は、前記本発明の細胞インクの製造容器を用いて細胞を培養する培養工程、および
培養された細胞塊を回収する回収工程を含み、
前記培養工程において、培養液の存在下、前記細胞インクの製造容器の前記開口部において、細胞を培養し、
前記回収工程において、前記開口部から、前記細胞インクの製造容器の外部に導出された細胞塊を回収することを特徴とする。
本発明の細胞インクは、前記本発明の細胞インクの製造方法により得られることを特徴とする。
本発明のインクを吐出して立体造形を行う立体造形装置用のインクカートリッジは、前記本発明の細胞インクを含むことを特徴とする。
本発明の立体造形物の製造方法は、細胞インクを用いる立体造形工程を含み、
前記立体造形工程が、造形対象物の立体データに基づき、インクを吐出して立体造形を行う立体造形装置のインク吐出口から、前記細胞インクを吐出し、立体造形物を造形し、
前記細胞インクが、前記本発明の細胞インク、および前記本発明の細胞インクの製造方法により得られた細胞インクの少なくとも一方であることを特徴とする。
本発明の立体造形物は、前記本発明の立体造形物の製造方法により得られることを特徴とする。
本発明によれば、立体造形物の造形が可能な細胞インクを提供可能である。
図1(A)は、本発明の細胞インクの製造容器の一例を示す模式透視斜視図であり、図1(B)は、図1(A)において、I−I方向からみた模式断面図である。 図2(A)は、本発明の細胞インクの製造キットの一例を示す模式分解斜視図であり、図2(B)は、前記製造キットにおいて、前記製造容器を前記回収容器に収容した状態の模式透視斜視図であり、図2(C)は、図2(B)において、II−II方向からみた模式断面図である。
つぎに、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明は、下記の実施形態によって何ら限定および制限されない。なお、以下の図1および図2において、同一部分には、同一符号を付している。また、各実施形態の説明は、特に言及がない限り、互いの説明を援用できる。さらに、各実施形態の構成は、特に言及がない限り、組合せ可能である。
以下の説明において、「下方向」は、前記有底筒状の容器の底面方向を意味し、「上方向」は、前記有底筒状の容器の底面方向の反対方向、すなわち開口方向を意味し、上下方向の長さは、高さともいう。また、「内側および内部」は、前記有底筒状の容器の底面および筒状の側壁に囲われた領域を意味し、「外側および外部」は、前記有底筒状の容器の底面および筒状の側壁に囲われない領域を意味する。
<細胞インク>
本発明の細胞インクは、前述のように、細胞塊を含むことを特徴とする。本発明の細胞インクは、前記細胞塊を含むことが特徴であり、その他の構成および条件は、特に制限されない。本発明の細胞インクは、前記細胞塊を含むため、例えば、同じ大きさの立体造形物を造形する場合、単細胞を含む細胞インクと比較して、より短時間で造形できる。また、本発明の細胞インクによれば、例えば、より短時間で立体造形物を造形できることから、造形した前記立体造形物を構成する細胞の細胞死を抑制できる。さらに、本発明の細胞インクは、例えば、前記細胞塊を構成する細胞の細胞表面における細胞接着分子の密度が損なわれていない。このため、本発明の細胞インクによれば、例えば、前記立体造形物として食品を造形した場合、鮮度が高く、本来の食味に近い食品が造形できる。また、本発明の細胞インクによれば、例えば、前記立体造形物として臓器を造形した場合、前記臓器の機能が維持された臓器が造形できる。また、本発明の細胞インクによれば、例えば、後述するインクを吐出して立体造形を行なう立体造形装置(以下、「インクジェット式3Dプリンター」ともいう。)により立体造形物を造形した際に、前記インクジェット式3Dプリンターのインク吐出口の目詰まりを低減できる。
本発明の細胞インクにおいて、前記細胞塊を構成する細胞の種類は、特に制限されず、例えば、前記細胞インクを使用して造形する立体造形物の種類に応じて、適宜決定できる。前記細胞は、例えば、後述する目的細胞と同じ細胞または異なる細胞があげられる。前記立体造形物が肝臓である場合、前記細胞は、例えば、肝細胞等の実質細胞、類洞壁細胞、筋線維芽細胞、胆管上皮細胞、結合組織細胞等の非実質細胞等があげられる。前記細胞塊は、複数の前記細胞から形成される凝集体を意味し、例えば、スフェロイドということもできる。前記細胞塊は、例えば、1種類の細胞から構成されてもよいし、2種類以上の細胞から構成されてもよい。前記細胞の由来は、特に制限されず、例えば、ヒト、非ヒト哺乳類、鳥類、は虫類、魚介類等があげられる。
前記細胞塊を構成する細胞の数は、特に制限されず、例えば、10〜10000個であり、前記細胞塊内部の細胞の細胞死を抑制できることから、好ましくは、10〜5000個である。
前記細胞塊の大きさは、特に制限されず、例えば、その径が、20〜900μm、50〜500μmである。前記細胞塊の径は、例えば、短径でもよいし、長径でもよいし、平均径でもよいが、好ましくは、長径である。前記細胞塊の径は、例えば、インクジェット式3Dプリンターを用いて、立体造形物を造形した際に、前記インクジェット式3Dプリンターのインク吐出口の目詰まりをより抑制できることから、好ましくは、前記インクジェット式3Dプリンターのインク吐出口の径(例えば、直径。以下、同様。)の大きさ以下であり、より好ましくは、前記インクジェット式3Dプリンターのインク吐出口の径に対して1/4〜1倍、1/3〜1/1.2倍の範囲の長さである。前記インク吐出口の径は、例えば、短径でもよいし、長径でもよいし、平均径でもよいが、好ましくは、短径である。前記インクジェット式3Dプリンターのインク吐出口の径は、例えば、20〜4000μm、50〜2000μmである。
本発明の細胞インクにおいて、例えば、前記インクジェット式3Dプリンターのインク吐出口の目詰まりをより抑制できることから、前記細胞塊は、均一な細胞塊で有ることが好ましく、目詰まりをさらに抑制できることから、前記細胞インクに含まれる細胞塊において、90%以上、95%以上、または99%以上の細胞塊の径(D)が、所定径(D)に対して、±30%(0.7×D≦D≦1.3×D)、±20%(0.8×D≦D≦1.2×D)、または±10%(0.9×D≦D≦1.1×D)の範囲であることが好ましい。前記所定径は、例えば、前記インクジェット式3Dプリンターのインク吐出口の径に応じて、適宜設定できる。前記所定径は、例えば、20〜4000μm、50〜2000μmである。前記細胞塊の径は、目詰まりをさらに抑制できることから、前記細胞インクに含まれる細胞塊において、85%以上、90%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、99%以上、または100%の細胞塊が、前記インクジェット式3Dプリンターのインク吐出口の径に対して、95%以下、90%以下、または85%以下の径を有することが好ましく、100%の細胞塊が、前記インクジェット式3Dプリンターのインク吐出口の径に対して、85%以下の径を有することがより好ましい。
前記細胞塊は、例えば、前記立体造形物の造形後、前記細胞塊間の接着が促進され、前記立体造形物を構成する細胞の細胞死を抑制できることから、前記細胞塊を構成する細胞の細胞表面における細胞接着分子の密度が損なわれていないことが好ましい。前記細胞接着分子は、例えば、インテグリン、カドヘリン等があげられる。前記細胞接着分子の密度は、例えば、1種類の細胞接着分子の密度でもよいし、2種類以上の細胞接着分子の密度の平均の密度でもよい。
前記細胞塊は、例えば、前記立体造形物の造形後、前記細胞塊間の接着が促進され、前記立体造形物を構成する細胞の細胞死を抑制できることから、前記細胞塊の周囲に細胞外マトリックスを保持していることが好ましい。前記細胞外マトリックスは、例えば、コラーゲン、プロテオグリカン、フィブロネクチン、ラミニン等のタンパク質、グリコサミノグリカン等の糖等があげられる。
本発明の細胞インクは、例えば、その他の成分を含んでもよい。前記その他の成分は、例えば、前記細胞塊を分散させる溶媒があげられ、具体的には、後述する細胞インク用溶液等があげられる。
本発明の細胞インクは、例えば、後述する細胞インクの製造方法により製造できる。
<細胞インクの製造容器>
本発明の細胞インクの製造容器(以下、「製造容器」ともいう。)は、前述のように、有底筒状の容器を含み、前記容器の底部は、1以上の開口部を含み、前記開口部は、細胞塊を培養するための培養室であり、前記底部の外面側における前記開口部の径の大きさが、インクを吐出して立体造形を行う立体造形装置のインク吐出口の径の大きさ以下であることを特徴とする。本発明の製造容器は、前記製造容器において、前記底部の外面側における前記開口部の径の大きさが、インクを吐出して立体造形を行う立体造形装置のインク吐出口の径の大きさ以下であることが特徴であり、その他の構成および条件は、特に制限されない。本発明の製造容器によれば、例えば、後述するように立体造形物の造形が可能な細胞インクを製造可能である。また、本発明の製造容器は、前記開口部の径の大きさが、前記立体造形装置のインク吐出口の径の大きさ以下である。このため、前記開口部から前記製造容器の外部に導出された細胞塊の径の大きさが、例えば、前記立体造形装置のインク吐出口の径の大きさ以下であり、且つ細胞インクに含まれる細胞塊の径の大きさの均一性が高い。したがって、前記細胞塊を含む細胞インクで立体造形を行った際に、例えば、前記立体造形装置のインク吐出口において、前記細胞インクの目詰まりを低減できる。このため、本発明の細胞インクの製造容器によれば、例えば、前記立体造形装置により立体を造形した際のインク吐出口の目詰まりが低減された細胞インクを製造できる。本発明の製造容器は、例えば、前記本発明の細胞インク等の説明を援用できる。
本発明の製造容器の一例について、図面を参照し説明する。また、図面においては、説明の便宜上、各部の構造は適宜簡略化して示す場合があり、各部の寸法比等は、実際とは異なり、模式的に示す場合がある。
図1(A)は、本実施形態の製造容器の模式透視斜視図であり、(B)は、(A)において、I−I方向からみた模式断面図である。図1(A)および(B)に示すように、本実施形態の製造容器10は、有底筒状の容器1を含み、容器1は、底部2と側壁4と縁5とを含む。製造容器10において、底部2は、側壁4の下側端に、縁5は、側壁4の上側端に、側壁4と一体となるように形成されている。縁5は、側壁4の外方向に突出しており、例えば、製造容器10を把持する把持部となる。また、容器1の底部2は、複数の開口部3を含み、開口部3は、底部2の内面側から外面側に向かってテーパー状である。製造容器10において、細胞インクの製造は、例えば、有底筒状の容器1の内側に培養液および細胞を導入し、開口部3で細胞および前記細胞から形成された細胞塊を培養することにより実施できる。このため、開口部3は、前記細胞塊を培養するための培養室ということもできる。前記細胞および前記細胞塊については、後述する。なお、本実施形態の製造容器10は、縁5を含むが、縁5は、任意の構成であり、あってもよいし、なくてもよい。
製造容器10の形成材料は、特に制限されず、例えば、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、スチレン樹脂、アクリル樹脂、アクリル・スチレン共重合樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリエチレン樹脂、エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂、熱可塑性エラストマー、ポリエチレンテレフタレート樹脂、塩化ビニル樹脂、シリコン樹脂等があげられる。製造容器10は、例えば、1種類の形成材料から形成されてもよいし、2種類以上の形成材料から形成されてもよい。また、後者の場合、製造容器10の各構成は、例えば、異なる形成材料から構成されてもよい。
本実施形態において、製造容器10は、1つの有底筒状の容器1を含むが、本発明はこれに限定されず、複数の有底筒状の容器1を含んでもよい。前記複数は、2以上であればよく、その上限は、特に制限されない。前記複数は、例えば、6、12、24、48、96、384等があげられる。容器1の筒の形状は、特に制限されず、例えば、円筒状、角筒状等があげられる。容器1の容積、内径、および高さ等は、特に制限されない。
本実施形態の製造容器10において、容器1の底部2は、平面状であるが、本発明はこれに限定されず、例えば、曲面状でもよい。また、容器1の底部2は、複数の開口部3を含むが、本発明はこれに限定されず、例えば、1つの開口部3を含んでもよい。底部2が複数の開口部3を有する場合、開口部3の個数は、2以上であればよく、その上限は、特に制限されない。底部2の単位面積当たりの開口部3の個数は、特に制限されず、例えば、10〜1000個/cm、20〜1000個/cmである。
本実施形態の製造容器10において、開口部3は、底部2の内面側から外面側に向かってテーパー状であるが、本発明はこれに限定されず、底部2の外面側における開口部3の径の大きさが、インクを吐出して立体造形を行う立体造形装置のインク吐出口の径の大きさ以下である任意の形状としてよい。前記インクを吐出して立体造形を行う立体造形装置は、例えば、インクジェット式の立体造形装置があげられる。前記インク吐出口は、例えば、前記立体造形装置において、インク収容部に収容されたインクを吐出するインクジェットヘッドの開口部があげられる。具体的に、開口部3の径(内径)は、例えば、50〜1000μm、200〜700μm、300〜500μmである。開口部3の径をこのような長さとすることで、例えば、約200μmの細胞塊を作製できる。開口部3の径は、特に制限されず、例えば、製造した細胞塊の大きさに応じて、適宜設定できる。開口部3の径は、例えば、底部2の内側面から外側面に向かって同一の径であってもよいし、異なる径であってもよいが、好ましくは、後者である。また、後者の場合、開口部3の径は、例えば、開口部3への細胞の導入が容易になることから、底部2の内側面から外側面に向かって、減少することが好ましい。開口部3の高さは、特に制限されず、例えば、作製する細胞塊の有する所望の径に応じて適宜設定できる。開口部3の高さは、例えば、前記所望の径を有する細胞塊の半径Rに対して1〜10倍、1.5〜5倍の高さである。前記細胞塊の半径Rは、例えば、短径でもよいし、長径でもよいし、平均径でもよい(以下、同様)。
本実施形態の製造容器10において、縁5は、側壁4から外側に突出しているが、本発明はこれに限定されず、任意の形状とできる。製造容器10を後述する細胞インクの製造キットの回収容器に配置した際に、縁5が、前記回収容器の内部に製造容器10を保持し、前記回収容器の底部の内面と製造容器10の底部の外面とを、一定距離を保つように、製造容器10に配置されている場合、縁5は、例えば、保持部ともいうことができる。前記一定距離については、後述する。
<細胞インクの製造キット>
本発明の細胞インクの製造キット(以下、「製造キット」ともいう。)は、前述のように、前記本発明の細胞インクの製造容器と、細胞塊を回収するための回収容器とを含み、前記回収容器は、有底筒状であり、内部に前記細胞インクの製造容器を収容可能であることを特徴とする。本発明の製造キットは、前記本発明の製造容器を含むことが特徴であり、その他の構成および条件は、特に制限されない。本発明の製造キットによれば、例えば、後述する立体造形物の造形が可能な細胞インクを製造可能である。本発明の製造キットは、例えば、前記本発明の細胞インク等の説明を援用できる。
本発明の製造キットの一例について、図面を参照し説明する。また、図面においては、説明の便宜上、各部の構造は適宜簡略化して示す場合があり、各部の寸法比等は、実際とは異なり、模式的に示す場合がある。
図2(A)は、本実施形態の製造キットの模式分解斜視図であり、(B)は、前記製造キットにおいて、前記製造容器を前記回収容器に収容した状態の模式透視斜視図であり、(C)は、(B)において、II−II方向からみた模式断面図である。図2(A)〜(C)に示すように、本実施形態の製造キット20は、前記実施形態の製造容器10および回収容器11を含む。製造容器10は、前述の通りである。回収容器11は、有底筒状であり、上端側に保持部6を含む。製造キット20において、細胞インクの製造は、例えば、製造容器10の有底筒状の容器1の内側に培養液および細胞を導入し、開口部3で細胞および前記細胞から形成された細胞塊を培養し、前記培養後の細胞塊を開口部3の内面側から外面側に導出し、回収容器11で回収することにより実施できる。なお、本実施形態の製造キット20は、縁5および保持部6を含むが、縁5および保持部6は、任意の構成であり、あってもよいし、なくてもよいし、いずれか1つを含んでもよいし、両者を含んでもよい。
回収容器11の形成材料は、特に制限されず、例えば、「製造容器10」を「回収容器11」に読み替えて、製造容器10の形成材料の説明を援用できる。回収容器11の形成材料は、例えば、製造容器10と同じ形成材料でもよいし、異なる形成材料でもよい。
本実施形態において、回収容器11は、1つであるが、本発明はこれに限定されず、複数であってもよい。回収容器11は、有底筒状であればよく、その形状は、特に制限されない。回収容器11の筒の形状は、例えば、円筒状、角筒状等があげられる。回収容器11は、例えば、製造容器10と同じ形状でもよいし、異なる形状でもよい。回収容器11の数は、例えば、製造容器11の容器1の数と同じでもよいし、異なってもよいが、好ましくは、前者である。回収容器11は、内部に製造容器10を収容可能であればよく、その大きさは、特に制限されない。回収容器11の容積、内径、および高さ等は、例えば、製造容器10および製造容器10内で培養可能な培養液の容積等に応じて、適宜設定できる。
回収容器11は、例えば、市販のディッシュ、市販のマルチウェルプレート等でもよい。前記ディッシュは、例えば、φ3cm、φ5cm、φ10cmのディッシュ等があげられる。前記マルチウェルプレートは、例えば、6、12、24、48、96、384ウェルのプレート等があげられる。この場合、本発明の製造キットは、例えば、回収容器11に、製造容器10を配置することにより使用できる。
本実施形態において、保持部6は、回収容器11の上側端として形成されているが、本発明はこれに限定されず、製造容器10を回収容器11の内部に保持し、且つ回収容器11の底部の内面と、製造容器10の底部2の外面とを、一定距離を保つように配置できる任意の形状としてよい。保持部6が、製造容器10を保持する方法は、特に制限されず、例えば、回収容器11が、保持部6を介して製造容器10を保持してもよいし、回収容器11が、保持部6を介して製造容器10に保持されていてもよい。前記一定距離は、特に制限されず、例えば、0mmより長い。
本実施形態において、回収容器11は、有底筒状の容器であるが、本発明はこれに限定されず、回収容器11は、例えば、インクを吐出して立体造形を行なう立体造形装置用のインクタンクであってもよい。この場合、回収容器11は、さらに、インク吐出部を含む。回収容器11において、前記インク吐出部は、インクを吐出できるように配置されればよく、その位置は、特に制限されない。回収容器11における前記インク吐出部の位置は、例えば、回収容器11の底面、側面等があげられる。
本発明の製造キットは、さらに、製造容器10または回収容器11の開口を塞ぐ蓋を含んでもよい。本発明の製造キットは、前記蓋を含むことで、例えば、外部からの異物の混入を防止できる。また、回収容器11がインクジェット式3Dプリンターのインクタンクである場合、前記蓋を前記インクタンクに装着することで、例えば、後述するインクジェット式3Dプリンターのインクカートリッジ(以下、「インクカートリッジ」ともいう。)として使用できる。前記蓋は、例えば、製造容器10または回収容器11を覆う蓋でもよいし、製造容器10または回収容器11に内接する蓋でもよい。
<細胞インクの製造方法>
本発明の細胞インクの製造方法は、前述のように、前記本発明の細胞インクの製造容器を用いて細胞を培養する培養工程、および培養された細胞塊を回収する回収工程を含み、前記培養工程において、培養液の存在下、前記細胞インクの製造容器の前記開口部において、細胞を培養し、前記回収工程において、前記開口部から、前記細胞インクの製造容器の外部に導出された細胞塊を回収することを特徴とする。本発明の細胞インクの製造方法によれば、例えば、後述する立体造形装置により立体を造形した際のインク吐出口の目詰まりが低減された細胞インクを製造できる。本発明の細胞インクの製造方法は、例えば、前記本発明の細胞インク等の説明を援用できる。
前記細胞の種類は、特に制限されず、任意の細胞とできる。前記細胞は、例えば、培養後に得られる細胞塊を形成する細胞(以下、「目的細胞」ともいう。)と同じ細胞でもよいし、異なる細胞でもよい。前記目的細胞は、例えば、前記細胞インクを使用し造形する立体造形物の種類に応じて適宜決定できる。具体的に、前記立体造形物が肝臓である場合、前記目的細胞は、例えば、肝細胞等の実質細胞、類洞壁細胞、筋線維芽細胞、胆管上皮細胞、結合組織細胞等の非実質細胞等があげられる。前記目的細胞が前記細胞と異なる場合、前記細胞は、例えば、前記目的細胞に分化する細胞等があげられる。前記目的細胞に分化する細胞は、特に制限されず、例えば、iPS細胞、ES細胞等の多能性幹細胞、体性幹細胞等の幹細胞、前駆細胞等があげられる。
前記細胞の由来は、特に制限されず、例えば、ヒト、非ヒト哺乳類、鳥類、は虫類、魚介類等があげられる。
前記培養液は、特に制限されず、培養する前記細胞の種類に応じて、適宜決定できる。前記培養液は、さらに、その他の成分を含んでもよい。前記その他の成分は、例えば、前記細胞を増殖させる増殖因子、前記細胞を分化させる分化因子等があげられる。前記増殖因子および前記分化因子は、特に制限されず、前記細胞の種類に応じて適宜決定できる。
前記細胞塊を構成する細胞の種類は、特に制限されず、前記細胞および培養等の条件により適宜調整できる。
前記培養工程は、前記本発明の細胞インクの製造容器を用い、前記細胞インクの製造容器の前記開口部において、培養液の存在下、細胞を培養する。具体的に、前記培養工程は、例えば、前記製造容器の有底筒状の容器内に、前記製造容器の上側の開口から前記細胞および前記培養液を導入し、培養する。前記細胞は、例えば、前記培養開始時において、分散状態でもよいし、細胞塊の状態でもよいが、好ましくは、前者である。また、導入する前記細胞の種類は、例えば、1種類でもよいし、2種類以上でもよい。前記培養工程において、前記細胞は、例えば、前記製造容器の前記開口部において培養してもよいし、前記製造容器の有底筒状の容器内において培養してもよいし、前記製造容器の前記開口部から形成された懸滴内において培養してもよいし、これらの組合せで培養してもよいが、例えば、ランダムな細胞同士の接触による不均一な細胞塊の発生を抑制でき、より均一な細胞塊を作製できることから、前記開口部において培養することが好ましい。前記開口部において培養する場合、前記細胞の導入後、例えば、前記製造容器を遠心等し、前記細胞を前記開口部に導入してもよい。
前記培養における培養条件は、特に制限されず、前記細胞の種類に応じて、適宜設定できる。前記培養工程において、前記培養温度は、例えば、36〜37℃であり、O分圧は、例えば、1〜21%であり、CO分圧は、例えば、5〜6%である。
前記培養における培養期間は、特に制限されず、例えば、細胞塊を形成する期間があげられ、前記細胞の種類に応じて、適宜設定できる。前記培養期間は、例えば、12時間〜30日である。具体的に、前記細胞が肝実質細胞の場合、前記培養期間は、例えば、24時間〜5日である。前記培養期間は、例えば、本発明の製造方法により得られた細胞インクを用いて立体造形物の造形後、前記細胞塊間の接着が促進され、前記立体造形物を構成する細胞の細胞死を抑制できることから、前記細胞塊が、前記細胞塊から分泌された細胞外マトリックスを前記細胞塊の周囲に保持するまでの期間であることが好ましい。
前記培養工程において、前記製造容器を含む製造キットを使用する場合、前記製造容器を前記回収容器の内部に収容し、前記培養液の存在下、細胞を培養することが好ましい。この場合、前記培養液は、例えば、前記製造容器に加え、前記回収容器に導入してもよい。
本発明の細胞インクの製造方法は、例えば、前記回収工程において回収した細胞塊を、そのまま細胞インクとして使用できることから、前記回収工程に先立ち、前記培養液を前記細胞インク用溶液と交換する溶液交換工程を含むことが好ましい。前記細胞インク用溶液は、例えば、前記細胞インクにおける前記細胞塊以外の成分を含む溶液等があげられる。前記細胞塊以外の成分は、特に制限されず、例えば、脂質、前記細胞外マトリックス、生体材料、刺激応答性分子等があげられる。前記刺激応答性分子は、例えば、外部刺激により物性が変化する物質である。前記外部刺激は、例えば、機械的刺激でもよいし、電磁的刺激でもよいし、化学的刺激でもよい。前記機械的刺激は、例えば、物理的刺激があげられ、具体的には、圧力、音等の刺激があげられる。前記電磁的刺激は、例えば、光、熱等の刺激があげられる。前記物性の変化は、例えば、固形化、ゲル化、液化等があげられる。前記細胞インク用溶液は、例えば、1種類の前記細胞塊以外の成分を含んでもよいし、2種類以上の前記細胞塊以外の成分を含んでもよい。前記細胞インク用溶液を構成する溶液は、特に制限されず、例えば、リン酸緩衝液等があげられる。
前記液体交換工程において、前記培養液と前記細胞インク用溶液との交換は、例えば、前記製造容器内の培養液を除去し、前記細胞インク用溶液を前記製造容器内に導入することにより実施できる。前記培養液の除去は、例えば、前記製造容器の有底筒状の容器内の培養液の除去でもよいし、前記開口部の培養液の除去でもよいし、両者の除去でもよい。前記除去および導入は、例えば、前記製造容器の上側の開口から実施する。
前記回収工程は、前記開口部から、前記細胞インクの製造容器の外部に導出された細胞塊を回収する。前記細胞塊を前記開口部から前記製造容器の外部へ導出する方法は、特に制限されない。前記導出は、例えば、前記製造容器の内部から前記製造容器の外部に前記細胞塊を含む培養液を自然滴下させることにより実施してもよいし、前記製造容器の内部から外部方向に圧力をかけることにより、前記細胞塊を含む培養液を前記開口部から押出することにより実施してもよいし、前記製造容器の内部から外部方向に、前記細胞塊を含む培養液を吸出すことにより実施してもよい。
また、前記回収工程において、前記製造容器を含む製造キットを使用する場合、前記開口部から、前記細胞インクの製造容器の外部の前記回収容器に導出された細胞塊を回収することが好ましい。また、前記回収工程は、例えば、前記細胞塊に対するダメージを抑制し、前記細胞塊を回収できることから、前記回収容器に回収溶液を導入し、前記開口部と前記回収溶液とを接触させることにより、前記開口部から、前記細胞インクの製造容器の外部の前記回収容器に導出された細胞塊を回収することがより好ましい。前記回収溶液は、例えば、前記細胞インク用溶液等があげられる。前記細胞塊の回収は、例えば、前記製造容器を前記回収容器の内部に収容し、前記細胞塊を前記開口部から前記製造容器の外部へ導出することにより実施できる。前記製造容器を含む製造キットを使用する場合、前記回収工程において、前記回収容器から前記細胞インクの製造容器を取り外し、前記回収容器内の前記細胞塊を回収することが好ましい。
このようにして、前記回収工程で回収した細胞塊を細胞インクとしてもよいし、前記回収した細胞塊を、さらに、前記細胞インク用溶液に分散した溶液を細胞インクとしてもよい。前記細胞インクは、例えば、1種類の細胞塊を含んでもよいし、2種類以上の細胞塊を含んでもよい。
<細胞インク>
本発明の細胞インクは、前述のように、前記本発明の細胞インクの製造方法により得られることを特徴とする。本発明の細胞インクは、前記本発明の細胞インクの製造方法により得られたことが特徴であり、その他の構成および条件は、特に制限されない。本発明の細胞インクによれば、例えば、後述するインクジェット式3Dプリンターにより立体造形物を造形した際に、前記インクジェット式3Dプリンターのインク吐出口の目詰まりを低減できる。また、本発明の細胞インクによれば、例えば、前述の細胞インクの効果を得ることができる。本発明の細胞インクは、例えば、前記本発明の細胞インク等の説明を援用できる。
<インクカートリッジ>
本発明のインクを吐出して立体造形を行う立体造形装置用のインクカートリッジは、前述のように、前記本発明の細胞インクを含むことを特徴とする。本発明のインクカートリッジは、前記本発明の細胞インクを含むことが特徴であり、その他の構成および条件は、特に制限されない。本発明のインクカートリッジによれば、例えば、インクジェット式3Dプリンターを用いて、簡便に立体造形物を造形できる。本発明のインクカートリッジは、例えば、前記本発明の細胞インク等の説明を援用できる。
本発明のインクカートリッジは、例えば、1種類の細胞インクを含んでもよいし、2種類以上の細胞インクを含んでもよい。後者の場合、前記インクカートリッジは、例えば、前記細胞インクを同一の容器に混合、または未混同で含んでもよいし、別個の容器に含んでもよい。前記2種類以上の細胞インクを別個の容器に含む場合、本発明のインクカートリッジは、例えば、インクセットということもできる。
<立体造形物の製造方法>
本発明の立体造形物の製造方法は、前述のように、細胞インクを用いる立体造形工程を含み、前記立体造形工程が、造形対象物の立体データに基づき、インクを吐出して立体造形を行う立体造形装置のインク吐出口から、前記細胞インクを吐出し、立体造形物を造形し、前記細胞インクが、前記本発明の細胞インク、および前記本発明の細胞インクの製造方法により得られた細胞インクの少なくとも一方であることを特徴とする。本発明の立体造形物の製造方法は、前記本発明の細胞インク、および前記本発明の細胞インクの製造方法により得られた細胞インクの少なくとも一方を用い、立体造形物を造形することが特徴であり、その他の工程および条件は、特に制限されない。本発明の立体造形物の製造方法によれば、例えば、食品、移植用臓器等の細胞から形成される立体造形物が製造可能である。また、本発明の立体造形物の製造方法は、例えば、血管等を造形することで、内部への栄養、酸素等の供給を行うことができる立体造形物も造形可能である。このため、本発明の立体造形物の製造方法によれば、例えば、培養により臓器等を造形した場合と比較して、生体の臓器等により近い大きさの臓器等が造形できる。本発明の立体造形物の製造方法は、例えば、前記本発明の細胞インク等の説明を援用できる。また、本発明の立体造形物の製造方法に用いる細胞インクは、前記細胞塊を含むため、例えば、同じ大きさの立体造形物を造形する場合、単細胞を含む細胞インクと比較して、より短時間で造形できる。また、本発明の立体造形物の製造方法によれば、例えば、前記細胞インクを用いることにより、より短時間で立体造形物を造形できることから、造形した前記立体造形物を構成する細胞の細胞死を抑制できる。さらに、前記細胞インクは、例えば、前記細胞塊を構成する細胞の細胞表面における細胞接着分子の密度が損なわれていない。このため、本発明の立体造形物の製造方法によれば、例えば、前記細胞インクを用いて前記立体造形物として食品を造形した場合、鮮度が高く、本来の食味に近い食品が造形できる。また、本発明の立体造形物の製造方法によれば、例えば、前記細胞インクを用いて前記立体造形物として臓器を造形した場合、前記臓器の機能が維持された臓器が造形できる。
前記立体データは、例えば、目的の立体造形物の三次元的な構造を規定するデータ等があげられる。前記立体データは、例えば、三次元CT(computed tomography)画像、三次元MRI(magnetic resonance imaging)画像、三次元PET(positron emission tomography)画像、三次元PET−CT画像等があげられる。
前記立体データは、例えば、生体の臓器等により近い構造を有する臓器を造形できることから、前記造形対象物を構成する組織の情報を含むことが好ましい。前記情報は、例えば、構造、体積、密度、組織の状態等の情報があげられる。具体的に、前記組織情報は、例えば、上皮組織、結合組織、神経組織、血管組織、脂肪組織、筋肉組織等の組織の情報があげられる。前記組織情報は、例えば、1種類でもよいし、2種類以上でもよい。
前記立体造形物は、特に制限されず、前記細胞から構成される立体造形物であればよい。前記立体造形物は、例えば、食品、臓器等があげられる。前記食品は、特に制限されず、例えば、レバー、トロ、サーロイン、ひれ、ロース等の任意の食品があげられる。前記臓器は、特に制限されず、例えば、肝臓、心臓、腎臓、膵臓、肺等があげられる。前記臓器は、例えば、前記臓器の一部でもよいし、全体でもよい。前記臓器の一部は、例えば、器官等があげられる。
使用する前記細胞インクの種類は、特に制限されず、例えば、前記立体造形物に応じて適宜決定できる。使用する前記細胞インクの数は、特に制限されず、例えば、前記造形対象物を構成する細胞の種類数に応じて、適宜設定できる。使用する前記細胞インクの数は、例えば、1種類でもよいし、2種類以上でもよい。後者の場合、各細胞インクが含む細胞塊を構成する細胞の種類は、例えば、同じでもよいし、異なってもよい。また、各細胞インクが含む細胞塊の大きさは、例えば、同じでもよいし、異なってもよい。
本発明の立体造形物の製造方法は、さらに、前記細胞インクを製造する細胞インクの製造工程を含んでもよい。この場合、前記細胞インクの製造工程は、例えば、前記本発明の細胞インクの製造方法により実施できる。また、前記立体造形工程では、例えば、前記製造工程により得られた細胞インクを用いる。
本発明の立体造形物の製造方法は、さらに、前記立体造形工程に先立ち、前記造形対象物の立体データを取得する立体データ取得工程を含んでもよい。前記立体データは、例えば、前記インクジェット式3Dプリンターが取得する。前記立体データ取得工程において取得する立体データは、特に制限されず、前記造形対象物に応じて適宜決定できる。具体的に、前記立体造形物が、血管を含む造形対象物である場合、前記立体データ取得工程において、例えば、前記造形対象物の血管組織情報を含む立体データを取得する。
前記立体データの取得方法は、特に制限されず、例えば、前記立体データが記憶された記憶媒体から取得してもよいし、前記造形対象物を測定することにより、前記立体データを取得してもよい。後者の場合、本発明の立体造形物の製造方法は、例えば、前記造形対象物の断層画像を取得する断層画像取得工程と、前記断層画像から前記立体データを作製する立体データ作製工程とを含む。前記断層画像の取得は、例えば、前記造形対象物を、CT、MRI、PET等の断層画像取得装置で測定することにより取得できる。また、前記立体データの作製は、例えば、前記断層画像取得装置で得られた測定データから、前記三次元CT画像、前記三次元MRI画像、前記三次元PET画像、前記三次元PET−CT画像等の立体データを作製することにより取得できる。具体的に、前記造形対象物がヒトまたは非ヒト動物の臓器であり、前記立体データが血管組織情報を含む立体データである場合、例えば、前記ヒトまたは非ヒト動物に対し、公知の血管造影法を実施することにより、前記造形対象物の断層画像を2枚以上取得する。つぎに、前記2枚以上の断層画像に対し、例えば、公知のボリュームデータ化処理を行なうことで、前記立体データを取得できる。
前記立体造形工程は、前記立体データに基づき、インクを吐出して立体造形を行う立体造形装置のインク吐出口から、前記細胞インクを吐出し、立体造形物を造形する。前記インクジェット式3Dプリンターは、例えば、インク収容部とインク吐出手段を含み、前記インク収容部に収容されたインクを前記インク吐出手段によって吐出するインクジェット式3Dプリンターである。また、前記インクジェット式3Dプリンターは、例えば、前記インク収容部に、前記本発明のインクカートリッジが収容されている。前記立体造形物の造形は、例えば、前記インクジェット式3Dプリンターの種類に応じて、適宜実施でき、具体的には、前記インクジェット式3Dプリンターに、前記立体データを入力し、デフォルトの設定で造形することにより実施できる。前記インクジェット式3Dプリンターは、例えば、1種類のインクを吐出可能なインクジェット式3Dプリンターでもよいし、2種類以上のインクを吐出可能なインクジェット式3Dプリンターでもよい。前記細胞インクは、例えば、前記本発明の細胞インクに代えて、前記本発明の細胞インクの製造方法により得られた細胞インクを用いてもよい。
また、前記立体造形工程において、前記インクジェット式3Dプリンターは、前記細胞インクに加え、他のインクを前記インク吐出口から吐出し、前記立体造形物を造形してもよい。前記他のインクは、例えば、前記細胞塊以外の成分を含むインクがあげられ、具体的には、ゲル等を含むインク、調味料等を含むインク、水溶性ポリマーを含むインク、前記刺激応答性分子を含むインク、前記細胞外マトリックスを含むインク等があげられる。
本発明の立体造形物の製造方法において、例えば、複数の組織を含む複雑な臓器等を造形できることから、前記造形対象物が、複数の組織を含み、前記細胞インクが、各組織に対応する複数の細胞インクを含み、前記立体造形工程において、前記複数の細胞インクを用いて、前記複数の組織の情報を含む造形対象物の立体データに基づき、インクを吐出して立体造形を行う立体造形装置のインク吐出口から、前記細胞インクを吐出し、複数の組織を含む立体造形物を造形することが好ましい。
具体的には、前記造形対象物が血管組織、脂肪組織、および筋肉組織を含む造形対象物の場合、例えば、以下のように実施できる。なお、これらは一例であり、本発明を制限するものではない。
まず、各組織に含まれる細胞から構成される細胞塊を含む細胞インクを、前記本発明の細胞インクの製造方法により製造する。前記血管組織に対応する細胞インクは、例えば、血管内皮細胞等を含む。前記脂肪組織に対応する細胞インクは、例えば、脂肪細胞等を含む。前記筋肉組織に対応するインクは、例えば、筋細胞等を含む。各細胞インクにおいて、各細胞塊の大きさは、例えば、前記造形対象物における各組織の占める割合に応じて、設定する。そして、前記細胞インクを、前記インクジェット式3Dプリンターに収容されるインクカートリッジに収容する。
つぎに、前記インクジェット式3Dプリンターのインク収容部に、各細胞インクを含む前記インクカートリッジを収容する。また、前記インクジェット式3Dプリンターで、前記血管組織、前記脂肪組織、および前記筋肉組織の情報を含む立体データを取得する。そして、前記各組織に対応する細胞インクを、前記各組織に対応する位置に吐出するよう設定する。なお、前記造形対象物が空隙を有する場合、例えば、前記空隙に対し、前記各細胞インクを吐出しないように、前記インクジェット式3Dプリンターを設定してもよいし、前記ゲル等を含むその他のインクを吐出するように、前記インクジェット式3Dプリンターを設定してもよい。前記空隙は、例えば、血管組織内の空間等があげられる。
そして、前記立体データに基づき、前記インクジェット式3Dプリンターが、前記各組織に対応する位置に前記各細胞インクを吐出することにより、前記各組織を含む前記立体造形物を造形する。なお、前記血管組織に対応する細胞インクとして、血管内皮細胞等を含む細胞インクを吐出する場合を例にあげたが、例えば、前記血管組織に対応する細胞インクに代えて、前記血管組織に分化する前駆細胞を含む細胞インク、前記刺激応答性分子を含むインク、前記細胞外マトリックスを含むインク等を用いて、前記血管組織を造形してもよい。
このようにして、前記立体造形物を造形することができる。
<立体造形物>
本発明の立体造形物は、前述のように、前記本発明の立体造形物の製造方法により得られることを特徴とする。本発明の立体造形物は、前記本発明の立体造形物の製造方法により得られたことが特徴であり、その他の構成および条件は、特に制限されない。本発明の立体造形物は、例えば、前記本発明の細胞インク等の説明を援用できる。
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をできる。
この出願は、2015年8月24日に出願された日本出願特願2015−165295を基礎とする優先権を主張し、その開示のすべてをここに取り込む。
本発明によれば、立体造形物の造形が可能な細胞インクを製造可能である。このため、本発明は、例えば、医療分野、食品分野等において、極めて有用である。
1 容器
2 底部
3 開口部
4 側壁
5 縁
6 保持部
10 製造容器
11 回収容器
20 製造キット

Claims (24)

  1. 有底筒状の容器を含み、
    前記容器の底部は、1以上の開口部を含み、
    前記開口部は、細胞塊を培養するための培養室であり、
    前記底部の外面側における前記開口部の径の大きさが、インクを吐出して立体造形を行う立体造形装置のインク吐出口の径の大きさ以下であることを特徴とする、細胞インクの製造容器。
  2. 前記外面側における前記開口部の径が、50〜1000μmである、請求項記載の細胞インクの製造容器。
  3. 前記開口部が、前記底部の内面側から外面側に向かって、テーパー状である、請求項1または2記載の細胞インクの製造容器。
  4. 前記開口部の径が、前記底部の内面側から外面側に向かって、減少する、請求項1から3のいずれか一項に記載の細胞インクの製造容器。
  5. 前記開口部の高さが、所望の径を有する細胞塊の半径Rに対して1〜10倍の高さである、請求項1から4のいずれか一項に記載の細胞インクの製造容器。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の細胞インクの製造容器と、細胞塊を回収するための回収容器とを含み、
    前記回収容器は、有底筒状であり、内部に前記細胞インクの製造容器を収容可能であることを特徴とする、細胞インクの製造キット。
  7. 前記回収容器は、前記細胞インクの製造容器を内部に保持する保持部を含み、
    前記保持部は、前記回収容器の底部の内面と、前記細胞インクの製造容器の底部の外面とを、一定距離を保つように前記回収容器に配置される、請求項記載の細胞インクの製造キット。
  8. 前記回収容器が、インクを吐出して立体造形を行う立体造形装置用のインクタンクであり、前記回収容器が、インク吐出部を含む、請求項6または7記載の細胞インクの製造キット。
  9. さらに、前記細胞インクの製造容器または前記回収容器の開口を塞ぐ蓋を含む、請求項6から8のいずれか一項に記載の細胞インクの製造キット。
  10. 請求項1から5のいずれか一項に記載の細胞インクの製造容器を用いて細胞を培養する培養工程、および
    培養された細胞塊を回収する回収工程を含み、
    前記培養工程において、培養液の存在下、前記細胞インクの製造容器の前記開口部において、細胞を培養し、
    前記回収工程において、前記開口部から、前記細胞インクの製造容器の外部に導出された細胞塊を回収することを特徴とする、細胞インクの製造方法。
  11. 前記培養工程において、
    前記細胞インクの製造容器を含む請求項6から9のいずれか一項に記載の細胞インクの製造キットを使用し、
    前記細胞インクの製造容器を前記回収容器の内部に収容し、前記培養液の存在下、細胞を培養し、
    前記回収工程において、前記開口部から、前記細胞インクの製造容器の外部の前記回収容器に導出された細胞塊を回収する、請求項10記載の細胞インクの製造方法。
  12. 前記回収工程において、前記回収容器に回収溶液を導入し、前記開口部と前記回収溶液とを接触させることにより、前記開口部から、前記細胞インクの製造容器の外部の前記回収容器に導出された細胞塊を回収する、請求項11記載の細胞インクの製造方法。
  13. 前記回収溶液が、細胞インク用溶液である、請求項12記載の細胞インクの製造方法。
  14. 前記回収工程において、前記回収容器から前記細胞インクの製造容器を取り外し、前記回収容器の内部の前記細胞塊を回収する、請求項11から13のいずれか一項に記載の細胞インクの製造方法。
  15. 前記回収工程に先立ち、前記培養液を細胞インク用溶液と交換する溶液交換工程を含む、請求項10から14のいずれか一項に記載の細胞インクの製造方法。
  16. 前記細胞インク用溶液が、脂質、細胞外マトリックス、生体材料、および刺激応答性分子からなる群から選択された少なくとも1つを含む、請求項13または15記載の細胞インクの製造方法。
  17. 前記培養開始時において、前記細胞が分散状態である、請求項10から16のいずれか一項に記載の細胞インクの製造方法。
  18. 細胞インクを製造する細胞インクの製造工程と、
    前記細胞インクを用いる立体造形工程を含み、
    前記細胞インクの製造工程が、請求項10から17のいずれか一項に記載の細胞インクの製造方法により実施され、
    前記立体造形工程が、造形対象物の立体データに基づき、インクを吐出して立体造形を行う立体造形装置のインク吐出口から、前記細胞インクを吐出し、立体造形物を造形ることを特徴とする、立体造形物の製造方法。
  19. さらに、前記造形対象物の立体データを取得する立体データ取得工程を含む、請求項18記載の立体造形物の製造方法。
  20. 前記立体データが、前記造形対象物を構成する組織の情報を含む、請求項18または19記載の立体造形物の製造方法。
  21. 前記組織情報が、上皮組織、結合組織、神経組織、血管組織、脂肪組織、および筋肉組織からなる群から選択された少なくとも1つの組織情報である、請求項20記載の立体造形物の製造方法。
  22. 前記造形対象物が、血管を含む造形対象物であり、
    前記立体データ取得工程において、前記造形対象物の血管組織の情報を含む立体データを取得する、請求項19記載の立体造形物の製造方法。
  23. 前記立体データが、三次元CT画像、三次元MRI画像、三次元PET画像、または三次元PET−CT画像である、請求項18から22のいずれか一項に記載の立体造形物の製造方法。
  24. 前記造形対象物が、複数の組織を含み、
    前記細胞インクが、各組織に対応する複数の細胞インクを含み、
    前記立体造形工程において、前記複数の細胞インクを用いて、前記複数の組織の情報を含む造形対象物の立体データに基づき、インクを吐出して立体造形を行う立体造形装置のインク吐出口から、前記細胞インクを吐出し、複数の組織を含む立体造形物を造形する、請求項18から23のいずれか一項に記載の立体造形物の製造方法。
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