JP6628953B1 - モータ駆動システム及びモータ駆動装置 - Google Patents

モータ駆動システム及びモータ駆動装置 Download PDF

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Abstract

モータ駆動システム(300)は、モータ駆動装置(200a,200b)と、コントローラ(125)とを備える。モータ駆動装置(200a)は、制御部(23)が生成する駆動指令に基づいてモータ(100a,124)を駆動する。モータ駆動装置(200b)は、制御部(23)が生成する駆動指令に基づいてモータ(100b,124)を駆動する。コントローラ(125)は、モータ制御有効指令を生成し、モータ制御有効指令に基づいてモータ駆動装置(200a,200b)の動作を制御する。コントローラ(125)は、モータ駆動装置(200a,200b)の何れか1つにモータ制御有効指令を出力し、それぞれの制御部(23)は、モータ制御有効指令を受信していない期間は、駆動指令の出力を停止する。

Description

本発明は、モータを駆動するモータ駆動システム及びモータ駆動装置に関する。
モータ駆動装置は、モータに交流電力を供給するインバータ回路を備える。インバータ回路は、上アームスイッチング素子と下アームスイッチング素子とが直列接続されたレグを2つ以上備えて構成される。上アームは高電位側を指し、下アームは低電位側を指している。
インバータ回路に具備される各スイッチング素子を制御するには、各スイッチング素子にゲート駆動電圧を印加するためのゲート駆動回路が必要である。また、ゲート駆動回路を動作させるためには、ゲート電源が必要である。下記特許文献1には、インバータ回路の各スイッチング素子を個別に制御するため、個別のゲート電源(以下「個別電源」と呼ぶ)を備えるゲート駆動回路の構成が開示されている。
個別電源を備えたゲート駆動回路に対し、チャージポンプ回路を有し、複数の上アームスイッチング素子を駆動するための上アームゲート電源を1つにして共通化した共通電源方式のゲート駆動回路もある。共通電源方式の場合、チャージポンプ回路は、上アームスイッチング素子ごとに設けられる。そして、個々の上アームスイッチング素子を駆動するためのゲート駆動電圧は、チャージポンプ回路に充電される充電電圧を利用する。チャージポンプ回路への充電は、対応する下アームスイッチング素子を動作させることで行われる。
共通電源方式では、上アームスイッチング素子を駆動する際には、その直前に対応する下アームスイッチング素子を動作させて、チャージポンプ回路の充電を完了しておく必要がある。チャージポンプ回路の充電には、ある程度の時間を要する。このため、駆動指令が発出されてから実際にON動作又はOFF動作する時間は、上アームスイッチング素子と下アームスイッチング素子との間において、ばらつきがある。また、チャージポンプ回路の充電時間にもばらつきがあるので、上アームスイッチング素子間においても、ON動作又はOFF動作の時間にばらつきが生ずる。従って、各スイッチング素子が動作するタイミングが問題となるアプリケーションでは、共通電源方式に代えて、個別電源方式が用いられることが多い。
また、インバータ回路によって駆動されるモータを大別すると、回転軸の周りにロータが回転する回転式モータと、回転軸がなく直進運動を行うリニアモータとがある。一般的なリニアモータの構成は、地上側に固定部としての磁石対を配置し、可動部側にコイルを配置する方式である。この方式において、可動部のコイルは、モータ駆動装置から供給される電流によって駆動される。
ところが、コイルが可動部にある方式では、可動部に電源電圧を印加するための電源ケーブルを可動部のコイルの動作に追従して並走させる仕組みが必要である。或いは、非接触給電装置を増設するなどにより、可動部に電源電圧を印加する仕組みが必要である。可動部のコイルの動作に追従して電源ケーブルを並走させる場合において、周回するような運転経路の場合、ケーブル長、ケーブルねじれといった制約がある。また、非接触給電装置を増設する場合、多くの費用を要するという課題がある。
上記の課題に対し、一般的なリニアモータとは逆の構成とする方式、即ち、コイルを固定部として地上側に配置し、可動部に磁石を配置する方式もある。この方式は、「ムービングマグネット方式」又は「ムービングマグネット制御」などと呼ばれる。ムービングマグネット方式の場合、可動部がマグネットであることから、可動部への電源供給は不要である。このため、可動部にコイルを配置する方式のリニアモータで課題となっていた、ケーブル長、ケーブルねじれといった制約は生じない。また、このムービングマグネット方式の場合、非接触給電装置の増設も不要である。
特開2012−120304号公報
しかしながら、ムービングマグネット方式にも課題がある。例えば、可動部の動作範囲であるストロークがある一定以上長くなると、1組のコイルと1台のモータ駆動装置では、ストロークが確保できず、コイル及びモータ駆動装置の組を複数用意する必要がある。そして、この複数用意されたコイルのうち、励磁対象のコイルを切り替える際に、制御の連続性を確保して、コイル間の切り替えを滑らかに行う技術が必要である。
前述したように、上記特許文献1のような個別電源方式のゲート駆動回路の場合、共通電源方式に比べて、各スイッチング素子の動作タイミングのばらつきを小さくすることができる。しかしながら、上述したムービングマグネット方式における複数のコイル間の切り替えを滑らかに行うという課題は、個別電源方式のゲート駆動回路を用いただけでは、解決できない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、励磁対象のコイルを切り替える際に、コイル間の切り替えを滑らかに行うことができるモータ駆動システムを得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明に係るモータ駆動システムは、第1及び第2のモータ駆動装置と、上位制御装置とを備える。第1のモータ駆動装置は、第1の制御部を備え、第1の制御部が生成する駆動指令に基づいて第1のモータを駆動する。第2のモータ駆動装置は、第2の制御部を備え、第2の制御部が生成する駆動指令に基づいて第2のモータを駆動する。上位制御装置は、モータ制御有効指令を生成し、モータ制御有効指令に基づいて第1及び第2のモータ駆動装置の動作を制御する。上位制御装置は、第1及び第2のモータ駆動装置の何れか1つにモータ制御有効指令を出力し、第1及び第2の制御部は、モータ制御有効指令を受信していない期間は、駆動指令の出力を停止する。
本発明に係るモータ駆動システムによれば、励磁対象のコイルを切り替える際に、コイル間の切り替えを滑らかに行うことができるという効果を奏する。
実施の形態1に係るモータ駆動システムに使用されるモータ駆動装置の構成を示すブロック図 図1に示すインバータ回路の詳細な構成を示す回路図 実施の形態1におけるゲート駆動回路の構成の説明に使用する回路図 図1に示すモータ駆動装置を用いた実施の形態1に係るモータ駆動システムのシステム構成図 第1のコイルから第2のコイルに切り替わる直前の動作状態を図4に示した図 第2のコイルに切り替わった直後の動作状態を図4に示した図 図4に示すモータ駆動システムの動作説明に供するタイムチャート 実施の形態2に係るモータ駆動システムの構成例を示すブロック図 図8に示すモータ駆動システムの動作説明に供するタイムチャート 実施の形態3に係るモータ駆動システムの動作説明に供するタイムチャート
以下に、本発明の実施の形態に係るモータ駆動システム及びモータ駆動装置を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施の形態により、本発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係るモータ駆動システムに使用されるモータ駆動装置200の構成を示すブロック図である。モータ駆動装置200は、図1に示すように、交流電源26から供給される電力を用いて、負荷であるモータ150を駆動する駆動装置である。モータ駆動装置200は、コンバータ回路18と、インバータ回路20と、平滑コンデンサ22と、制御部23と、ゲート駆動回路24とを備えている。
コンバータ回路18は、交流電源26から印加される交流電圧を整流して直流電圧に変換する。コンバータ回路18の一例は、ダイオードブリッジで構成された全波整流回路である。コンバータ回路18の出力端には、インバータ回路20が接続される。コンバータ回路18とインバータ回路20とは、高電位側の直流母線27と低電位側の直流母線28とによって接続される。直流母線27と直流母線28との間には、平滑コンデンサ22が配置される。直流母線27と直流母線28との間の電圧は、「母線電圧」と呼ばれる。平滑コンデンサ22は、母線電圧を平滑して、母線電圧を安定化する役目を担う。
インバータ回路20は、平滑コンデンサ22によって平滑された直流電圧を交流電圧に変換してモータ150に印加する。モータ150は、インバータ回路20から供給される交流電力によって駆動される。モータ150には、位置センサ130が設けられている。位置センサ130は、モータ150における図示しないロータの回転位置を検出する。位置センサ130によって検出された位置センサ信号132は、制御部23に入力される。
制御部23は、プロセッサ23aと、メモリ23bとを備える。プロセッサ23aは、位置センサ信号132に基づいて、インバータ回路20のスイッチング素子21を制御するための駆動指令30を生成する。ゲート駆動回路24は、駆動指令30に基づいて駆動電圧32を発生する。駆動電圧32は、インバータ回路20のスイッチング素子21を駆動するためのゲート駆動電圧である。
プロセッサ23aは、マイクロプロセッサ、マイコン、マイクロコンピュータ、CPU(Central Processing Unit)、又はDSP(Digital Signal Processor)と称されるものでもよい。
メモリ23bには、プロセッサ23aによって読みとられるプログラム、プロセッサ23aによって参照されるパラメータ、プロセッサ23aの処理によって得られるデータなどが保存される。メモリ23bは、プロセッサ23aが演算処理を行う際の作業領域としても使用される。メモリ23bは、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(登録商標)(Electrically EPROM)といった不揮発性又は揮発性の半導体メモリが一般的である。
なお、図1では、交流電源26を三相電源としているが、これに限定されない。交流電源26は、単相電源でもよい。交流電源26が単相電源である場合、コンバータ回路18は、単相電源に合わせた構成とされる。モータ150の一例は、三相モータである。モータ150が三相モータである場合、インバータ回路20も、三相の回路構成となる。
図2は、図1に示すインバータ回路20の詳細な構成を示す回路図である。インバータ回路20は、図2に示されるように、レグ21A、レグ21B及びレグ21Cを有する。レグ21A、レグ21B及びレグ21Cは、直流母線27と直流母線28との間において、互いに並列に接続されている。レグ21Aは、U相の上アームスイッチング素子21UPと下アームスイッチング素子21UNとが直列に接続された回路部である。レグ21Bは、V相の上アームスイッチング素子21VPと下アームスイッチング素子21VNとが直列に接続された回路部である。レグ21Cは、W相の上アームスイッチング素子21WPと下アームスイッチング素子21WNとが直列に接続された回路部である。
なお、図2では、上アームスイッチング素子21UP,21VP,21WP及び下アームスイッチング素子21UN,21VN,21WNが金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor:MOSFET)である場合を例示しているが、これに限定されない。MOSFETに代えて、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor:IGBT)を用いてもよい。
また、各スイッチング素子には、逆並列に接続されるダイオードを備えていてもよい。スイッチング素子がMOSFETである場合、MOSFET自身が内部に有する寄生ダイオードを用いてもよい。寄生ダイオードは、ボディダイオードとも呼ばれる。
図3は、実施の形態1におけるゲート駆動回路24の構成の説明に使用する回路図である。図3では、図1に示すプロセッサ23aとインバータ回路20との間に配置されるゲート駆動回路24の詳細な接続関係が示されている。実施の形態1におけるゲート駆動回路24は、個別電源方式のゲート駆動回路である。
実施の形態1におけるゲート駆動回路24は、図3に示すように、ゲート電源回路24a,24b,24c,24dを有する。ゲート電源回路24a,24b,24cは、上アームスイッチング素子用のゲート電源回路である。ゲート電源回路24aは、抵抗241と、信号伝達手段及び絶縁手段であるフォトカプラ242と、直流電源243とを備えている。ゲート電源回路24b,24cもゲート電源回路24aと同様に構成される。
また、ゲート電源回路24dは、下アームスイッチング素子用のゲート電源回路である。抵抗241及びフォトカプラ242を下アームスイッチング素子ごとに個々に備える構成は、上アームスイッチング素子用のゲート電源回路24a,24b,24cと同様である。
また、図3に示すゲート電源回路24dは、下アームゲート電源が共通化されて1つの直流電源244を備える構成である。これは、インバータ回路20において、下アームスイッチング素子のソース端子同士は、それぞれが接続されていて同電位であり、この電位をゲート電源回路24dの基準電位にできるからである。従って、ゲート駆動回路が個別電源方式であるか、共通電源方式であるかは、上アームゲート電源が共通化されているか否かで決まる。なお、下アームゲート電源を共通化せずに、3つの直流電源を用いて構成してもよいことは言うまでもない。
プロセッサ23aから駆動指令30が発出されると、駆動指令30によってフォトカプラ242が導通する。例えば、駆動指令30がU相の上アームスイッチング素子21UPをONさせる駆動指令である場合、ゲート電源回路24aのフォトカプラ242が導通し、上アームスイッチング素子21UPに駆動電圧32が印加される。これにより、上アームスイッチング素子21UPがONとなる。他のスイッチング素子も同様に駆動される。また、フォトカプラ242の導通が遮断されると、スイッチング素子はOFFとなる。
前述したように、個別電源方式のゲート駆動回路24は、駆動指令30が発出されてから、実際にスイッチング素子がON又はOFFとなる時間のばらつきを小さくすることができる。これにより、下述する実施の形態1の応用例に好適に用いることができる。
次に、上記で説明したモータ駆動装置200の応用例について説明する。図4は、図1に示すモータ駆動装置200を用いた実施の形態1に係るモータ駆動システム300の構成例を示す図である。図4に示すモータ駆動システム300の駆動対象は、ムービングマグネット方式のリニアモータである。ムービングマグネット方式のリニアモータでは、地上側に構成される固定部には複数のコイルが配置され、可動部には複数の磁石対が配置される。
図4において、地上側には、複数のコイルの例示として、第1の方向であるx1の正の方向に沿って3つのコイル100a,100b,100cが、この順序で配置されている。また、可動部を構成する可動台車124には、複数の磁石対の例示として、3つの磁石対120が搭載されている。コイル100a,100b,100cと、可動台車124に搭載されている3つの磁石対120とでリニアモータが構成される。
磁石対120の磁極方向は、第2の方向であるy1の方向である。y1は、x1に直交する方向である。3つの磁石対120は連結され、隣り合う磁石対同士は、磁極のNSが180°反転されている。これにより、可動台車124が第1の方向に移動するとき、コイル側から参照される磁石対120の磁極は、N極とS極が交互に現れるようになる。
1つのコイルのx1の方向の長さをL1とし、3つの磁石対120全体のx1の方向の長さをL2とする。図4の例の場合、これらL1,L2の間には、L1<L2<2×L1の関係がある。L1<L2<2×L1の関係は、複数のコイルからなるコイル群の両端以外では、3つの磁石対120が2つのコイルに跨った状態となり、且つ、3つ以上のコイルに跨っている状態は、存在しないことを意味する。なお、システムの仕様によっては、3つ以上のコイルに跨っている状態が許容される場合もあり得る。また、システムの仕様によっては、L1>L2となる場合もある。
地上側には、モータ駆動装置200a,200b,200cが載置されている。モータ駆動装置200a,200b,200cのそれぞれと、コイル100a,100b,100cのそれぞれとは、1対1で接続されている。コイル100aは、モータ駆動装置200aが出力する電流により励磁される。これにより、コイル100aが電磁石となり、可動台車124に配置されている磁石対120との間で吸引力又は反発力が発生し、可動台車124はx1の正の方向に進む。
また、コイル100a,100b,100cのそれぞれには、センサ130a,130b,130cがそれぞれ配置されている。センサ130a,130b,130cの一例は光学センサであり、光学センサの具体例はバーコードリーダである。可動台車124には、位置識別子としてのバーコード123が、バーコードリーダであるセンサ130a,130b,130cによって読み取り可能に貼付されている。なお、図4において、コイル100a,100b,100cは、一部を示したものであり、コイルの数は、システムの規模によって決定される。また、図4では、各コイルを隙間なく配置しているが、各コイルは、隙間を空けて配置されていてもよい。また、センサ130a,130b,130cは、磁気式のセンサであってもよい。
モータ駆動装置200aは、通信線106によってモータ駆動装置200bと接続され、モータ駆動装置200bは、通信線106によってモータ駆動装置200cと接続されている。即ち、モータ駆動装置200a,200b,200cは、通信線106によってシリーズに接続されている。モータ駆動装置200aは、更に通信線106によって上位制御装置であるコントローラ125に接続されている。
コントローラ125は、制御指令140を生成する。制御指令140は、通信線106を通じてモータ駆動装置200aに伝送される。制御指令140には、運転指令、位置指令、速度指令、及びモータ制御有効指令が含まれる。運転指令は、可動部である可動台車124を動作させるか停止させるかを決めるための指令値又は指令信号である。位置指令は、可動台車124の位置を指示するための指令値又は指令信号である。速度指令は、可動台車124の速度を指示するための指令値又は指令信号である。モータ制御有効指令については、後述する。
モータ駆動装置200aは、受信した制御指令140をモータ駆動装置200bに伝送する。モータ駆動装置200bは、受信した制御指令140をモータ駆動装置200cに伝送する。なお、図4の接続例は一例であり、この例に限定されない。コントローラ125によって生成された制御指令140がモータ駆動装置200a,200b,200cに伝送できれば、どのような接続形態でもよい。また、図4では、有線で接続されているが、無線で接続されていてもよい。
次に、図4に示すモータ駆動システム300の動作について、図4に加え、更に図5から図7の図面を参照して説明する。図5は、モータ制御を有効とするコイルが第1のコイルから第2のコイルに切り替わる直前の動作状態を図4に示した図である。図6は、モータ制御を有効とするコイルが第2のコイルに切り替わった直後の動作状態を図4に示した図である。図7は、図4に示すモータ駆動システム300の動作説明に供するタイムチャートである。図面について補足すると、図4では、モータ制御を有効とするコイルが第1のコイルである場合の動作の様子が示されている。また、図7では、モータ制御を有効とするコイルが第1のコイルから第2のコイルに切り替わるときの動作が示されている。
図7において、まず、時刻t1では、コントローラ125により、モータ駆動装置200aに対して位置指令が出力され(図7(d)参照)、モータ駆動装置200aに対してモータ制御有効指令が出力される(図7(f)参照)。図7(f),(g)では、モータ制御有効指令を受信してモータ制御が有効である状態を“ON”で表し、モータ制御有効指令を受信しておらず、モータ制御が有効ではない状態を“OFF”で表している。モータ駆動装置200aの動作状態はOFFからONに切り替わり、動作を開始する。モータ駆動装置200aがON状態のとき、モータ駆動装置200aはコイル100aを励磁するので、可動台車124は駆動されて移動し、可動台車124の位置は変化する(図7(a)参照)。図7(b)には、センサ130aによって検出される可動台車124の位置情報が示されている。位置情報は、モータ駆動装置200aを経由してコントローラ125に伝送される。なお、図7では、モータ駆動装置200aに対して位置指令が出力される同時刻t1で可動台車124の位置が変化しているが、実際には、制御のタイムラグにより、可動台車124の位置の変化が位置指令の変化よりも遅れて生じることは言うまでもない。
一方、時刻t1のとき、モータ駆動装置200bに対してはモータ制御有効指令が出力されておらず、モータ駆動装置200bの動作状態はOFFのままである(図7(g)参照)。ここで、モータ制御有効指令について補足する。前述したように、モータ制御有効指令は、コントローラ125から出力される制御指令140の1つである。コントローラ125は、モータ制御有効指令を出力する際、モータ制御を有効とする1つのモータ駆動装置を指定する。なお、1台の可動台車124に対して複数のモータ駆動装置が同時に指定されることはない。
図7の説明に戻り、モータ駆動装置200aに対する位置指令は、時刻t3を超えて時刻t12まで継続され、モータ駆動装置200bに対する位置指令は、時刻t3の手前の時刻t11から開始される。即ち、モータ駆動装置200a,200bに対する位置指令は、時刻t11,t12間でオーバラップさせている。一方、モータ駆動装置200aに対するモータ制御有効指令と、モータ駆動装置200bに対するモータ制御有効指令とは、オーバラップしないように時刻t3で切り替えている(図7(f),(g)参照)。図5は時刻t11の状態を示しており、図6は時刻t12の状態を示している。
図5及び図6の場合、バーコード123に対して、センサ130a,130bの双方が読み取り可能な位置関係にあるので、センサ130a,130bの双方が位置情報を検出している(図7(b),(c)参照)。なお、図示はしていないが、時刻t2は、バーコード123の右端がセンサ130bに到達した時刻であり、時刻t4は、バーコード123の左端がセンサ130aを抜けた時刻である。
ムービングマグネット方式のリニアモータの場合、可動台車124に搭載する磁石対120は有限長であり、1つのコイルのみでは、可動台車124を全領域において動作させることはできない。そこで、図5及び図6に示すように、可動台車124がある程度進行し、磁石対120と対向する長さが、第1のコイルであるコイル100aよりも、第2のコイルであるコイル100bの方が長くなったタイミングでモータ制御の有効を切り替える。コイル100bからコイル100cへの切り替えも同様に行うことができる。コイル100bからコイル100cへ切り替える場合、コイル100bが第1のコイルになり、コイル100cが第2のコイルになる。また、第1のコイルを励磁するモータ駆動装置を第1のモータ駆動装置とし、第2のコイルを励磁するモータ駆動装置を第2のモータ駆動装置とするとき、コイル100bを駆動するモータ駆動装置200bが第1のモータ駆動装置となり、コイル100cを駆動するモータ駆動装置200cが第2のモータ駆動装置となる。
なお、上記の説明では、動作させる可動台車124の台数が1台の場合について説明したが、これに限定されない。動作させる可動台車124の台数は複数であってもよい。動作させる可動台車124の台数が複数である場合、可動台車124のそれぞれに対して第1のモータ駆動装置が指定される。また、可動台車124ごとに、上述したコイル及びモータ駆動装置の切り替えが行われる。
また、図4から図6の例において、可動台車124はx1の正の方向に進むものとして説明したが、可動台車124はx1の負の方向にも進むことが可能である。可動台車124がx1の負の方向に進む場合、コイル100bからコイル100aへの切り替えが行われる。この場合、第1のコイルは、コイル100cからコイル100bに切り替わり、第2のコイルは、コイル100bからコイル100aに切り替わる。また、第1のモータ駆動装置は、モータ駆動装置200cからモータ駆動装置200bに切り替わり、第2のモータ駆動装置は、モータ駆動装置200bからモータ駆動装置200aに切り替わる。
また、図5及び図6の例では、磁石対120と対向する長さの長短に基づいてモータ制御の有効を切り替える例について説明したが、この例に限定されない。コイル切り替えの手法は様々あり、他の手法も用いてもよい。一例を挙げると、位置センサ信号132の検出レベルに基づいてモータ制御の有効を切り替えることが考えられる。
チャージポンプ回路で構成されたゲート駆動回路の場合、モータ制御が不要な場合であっても、上アームゲート電源を確保するために、下アームスイッチング素子のスイッチングを継続する必要がある。下アームスイッチング素子のスイッチングを継続した場合、ダイナミックブレーキによってブレーキ電流が流れ、モータにブレーキ力が発生してモータが減速してしまうおそれがある。一方、実施の形態1では、個別電源方式のゲート駆動回路を用いているので、上アームゲート電源の確保のための制御は不要である。これにより、上アームゲート電源を確保する際のダイナミックブレーキの発生を抑制できるので、効率のよいモータ制御が可能となる。
また、ムービングマグネット方式のリニアモータの場合、図4に示すように、磁石対120が第1のコイルから第2のコイルに切り替える過程で、第1のコイル及び第2のコイルの双方が磁石対とオーバラップするケースが存在する。一方、実施の形態1の手法では、モータ制御が有効ではない場合、スイッチング素子がONに制御されることはない。このため、ダイナミックブレーキによる外乱又は衝撃の発生を抑制することができ、コイル同士のつなぎの箇所において、コイル間の切り替えを滑らかに行うことができる。
また、実施の形態1の手法では、第1及び第2のモータ駆動装置に対する位置指令は、オーバラップさせて出力される。従って、第1のコイルから第2のコイルに切り替える過程において、第1及び第2のコイルを駆動するための制御演算は並行して実施されている。このため、切り替えた直後であっても速やかに第2のコイルを励磁することができる。これにより、コイル同士のつなぎの箇所において、コイル間の切り替えを速やかに行うことができる。また、位置指令をオーバラップさせることで、図示しない制御系における制御モデルの積分項の蓄積後に複数のコイル間の切り替えが行われる。これにより、励磁対象のコイルを切り替える際に、コイル間の切り替えを滑らかに行うことができる。
以上説明したように、実施の形態1に係るモータ駆動システムによれば、上位制御装置は、第1及び第2のモータ駆動装置の何れか1つにモータ制御有効指令を出力し、第1及び第2の制御部は、モータ制御有効指令を受信していない期間は、駆動指令の出力を停止する。これにより、第1のモータ駆動装置によって励磁される第1のコイルと、第2のモータ駆動装置によって励磁される第2のコイルとを切り替える際に、コイル間の切り替えを滑らかに行うことができる。
また、実施の形態1に係るモータ駆動システムは、第1のモータが、固定部に配置された第1のコイルと、第1の方向の正側及び負側に移動可能に構成される可動部に配置された複数の磁石対とで構成され、第2のモータが、固定部に配置され第1の方向の正側で第1のコイルに隣接する第2のコイルと複数の前記磁石対とで構成されるリニアモータに適用することができる。その際、第1のモータ駆動装置によって励磁される第1のコイルと、第2のモータ駆動装置によって励磁される第2のコイルとは、可動部の移動に伴って第1の方向の正側又は負側に隣接するコイルに順次切り替わって行く。そして、上位制御装置は、第1及び第2のモータ駆動装置の何れか1つにモータ制御有効指令を出力し、第1及び第2の制御部は、モータ制御有効指令を受信していない期間は、駆動指令の出力を停止する。これにより、第1及び第2のコイルの双方が磁石対とオーバラップする期間が存在していても、第1及び第2のコイルの双方が同時に励磁されることはない。これにより、ダイナミックブレーキの発生を抑制することができる。また、第1のモータ駆動装置によって励磁される第1のコイルと、第2のモータ駆動装置によって励磁される第2のコイルとを切り替える際に、コイル間の切り替えを滑らかに行うことができる。
また、モータ制御が有効である否かを瞬時に判断するため、上位制御装置から伝送されるモータ制御有効指令の情報をパラメータにして、メモリ23bに記憶しておいてもよい。このようにすれば、既存の機能と新規の機能との共存が容易であり、システム構築のコストを削減することができる。なお、以下に、パラメータの使用方法の一例を示す。
(1)通常のモータ制御の場合
・パラメータを“0”に設定する。
・パラメータが“0”の場合、モータ制御有効指令の有無によらずアラームを常時有効とする。
(2)ムービングマグネット制御の場合
・パラメータを“1”に設定する。
・パラメータが“1”の場合、モータ制御有効指令が出力されているときのみアラームを有効にする。
実施の形態2.
実施の形態2では、一般的な回転型モータとモータ駆動装置とによる複数の組を、組ごとに切替えるモータ駆動システムについて説明する。実施の形態2のモータ駆動システムの適用例の1つに、工作機械における主軸駆動用のモータ駆動装置と、モータとの組み合わせが挙げられる。工作機械の主軸のように、ドリル、エンドミルといった工具を高速、且つ高トルクで駆動する場合において、1つのモータではモータ巻線の構造上、高速性と高トルク性とを両立させて実現するのは困難な場合がある。そのような場合に、実施の形態2に係るモータ駆動システムは有用である。
図8は、実施の形態2に係るモータ駆動システム300Aの構成例を示すブロック図である。実施の形態2に係るモータ駆動システム300Aは、図8に示すように、モータ駆動装置200a,200bと、モータ150a,150bと、コントローラ125と、開閉器126を備える。
図8において、第1のモータであるモータ150aは、主に低速領域で動作するモータである。また、第2のモータであるモータ150bは、主に高速領域で動作するモータである。以下、便宜的に、低速領域で動作するモータを「低速モータ」と呼び、高速領域で動作するモータを「高速モータ」と呼ぶ。
モータ150aの回転軸152の軸端と、モータ150bの回転軸153の軸端とは、連結器155によって接続されている。モータ駆動装置200aはモータ150aを駆動し、モータ駆動装置200bはモータ150bを駆動する。開閉器126は、モータ150aとモータ駆動装置200aとの間に配置されている。開閉器126は、モータ150aとモータ駆動装置200aとの間の電気的接続を開閉する。
モータ駆動装置200aとモータ駆動装置200bとは、通信線106によって接続されている。モータ駆動装置200aは、更に通信線106によって上位制御装置であるコントローラ125に接続されている。コントローラ125は、制御指令140を生成し、生成した制御指令140を、通信線106を通じてモータ駆動装置200aに伝送する。制御指令140には、運転指令、位置指令、速度指令、及びモータ制御有効指令が含まれる。
次に、実施の形態2に係るモータ駆動システム300Aの動作について、図8に加え、更に図9の図面を参照して説明する。図9は、図8に示すモータ駆動システム300Aの動作説明に供するタイムチャートである。
図9において、時刻t41では、コントローラ125により、モータ駆動装置200aに対して速度指令が出力され(図9(b)参照)、モータ駆動装置200aに対してモータ制御有効指令が出力される(図9(e)参照)。図9(e),(f)では、モータ制御有効指令を受信してモータ制御が有効である状態を“ON”で表し、モータ制御有効指令が出力されておらず、モータ制御が有効ではない状態を“OFF”で表している。モータ駆動装置200aの動作状態はOFFからONに切り替わり、動作を開始する。モータ駆動装置200aがON状態のとき、モータ駆動装置200aはモータ150aを駆動するので、モータ150aは回転し、回転軸152の速度である主軸速度は増加して行く(図9(a)参照)。なお、図9では、モータ駆動装置200aに対して速度指令が出力される同時刻t41で主軸速度が変化しているが、実際には、制御のタイムラグにより、主軸速度の変化が速度指令の変化よりも遅れて生じることは言うまでもない。
一方、時刻t41のとき、モータ駆動装置200bに対してはモータ制御有効指令が出力されておらず、モータ駆動装置200bの動作状態はOFFのままである(図9(f)参照)。コントローラ125は、モータ制御有効指令を出力する際、モータ制御を有効とする1つのモータ駆動装置を指定する。なお、複数のモータ駆動装置が同時に指定されることはない。
モータ駆動装置200aに対する速度指令は、時刻t43を超えて時刻t44まで継続され、モータ駆動装置200bに対する速度指令は、時刻t43の手前の時刻t42から開始される。即ち、モータ駆動装置200a,200bに対する速度指令は、時刻t42,t44間でオーバラップさせている。一方、モータ駆動装置200aに対するモータ制御有効指令と、モータ駆動装置200bに対するモータ制御有効指令とは、オーバラップしないように時刻t43で切り替えている(図9(e),(f)参照)。
また、時刻t43では、開閉器126をOFFに制御して、モータ150aとモータ駆動装置200aとの間の電気的接続を開放している。この理由については、後述する。
上述した動作は、主軸速度を加速するときの動作であったが、主軸速度を減速するときも同様な動作となる。具体的には、以下の通りである。
主軸速度を減速する際には、まず、時刻t45において、コントローラ125により、モータ駆動装置200aに対して速度指令が出力される(図9(b)参照)。このとき、モータ制御有効指令は出力されず(図9(e)参照)、開閉器126もOFF、即ち“開”の状態である。時刻t46では、モータ駆動装置200aに対してモータ制御有効指令が出力され(図9(e)参照)、モータ駆動装置200bに対して出力されていたモータ制御有効指令が停止される(図9(f)参照)。また、モータ駆動装置200aに対して出力されていた速度指令は、時刻t47で停止される(図9(c)参照)。
前述したように、ダイナミックブレーキによってブレーキ電流が流れると、モータにブレーキ力が発生してモータが減速してしまう。一方、実施の形態2の手法では、低速モータであるモータ150aに対するモータ制御を有効から無効に切り替える際に、開閉器126を開にして、モータ150aとモータ駆動装置200aとの間の電気的接続を開放する。これにより、ダイナミックブレーキの発生が抑制されるので、ダイナミックブレーキによる外乱又は衝撃の発生を抑止することができる。また、ダイナミックブレーキの発生が抑制されるので、モータの切り替えを滑らかに行うことができる。
また、実施の形態2の構成において、低速モータであるモータ150aに対するモータ制御が有効ではなく、且つ、高速モータであるモータ150bに対するモータ制御が有効である場合、低速モータであるモータ150aの回転数は、自主的に制御できる回転数よりも高くなる。これにより、モータ駆動装置200aにおける母線電圧よりも、低速モータであるモータ150aの誘起電圧が高くなってしまうことが想定される。そこで、モータ150aの誘起電圧からモータ駆動装置200aへの電流を阻止する仕組みとして、開閉器126が設けられている。なお、高速モータであるモータ150bにおいては、モータ150bの誘起電圧がモータ駆動装置200bの母線電圧以上の電圧にはならないので、開閉器の設置は不要である。
以上説明したように、実施の形態2に係るモータ駆動システムによれば、第1のモータと、第1のモータよりも高速運転が可能な第2のモータとは、それぞれの回転軸が連結器を介して接続され、第1のモータと、第1のモータ駆動装置との間には、電気的接続を開閉する開閉器が配置されている。そして、低速モータである第1のモータに対するモータ制御を有効から無効に切り替える際に、開閉器を開にして、第1のモータとモータ駆動装置との間の電気的接続を開放する。これにより、ダイナミックブレーキによる外乱又は衝撃の発生を抑止することができ、モータの切り替えを滑らかに行うことができる。
また、実施の形態2に係るモータ駆動システムによれば、第1及び第2のモータ駆動装置に対する速度指令は、オーバラップさせて出力される。速度指令をオーバラップさせることで、図示しない制御系における制御モデルの積分項の蓄積後に、第1のモータと第2のモータとの間の切り替えが行われる。これにより、モータ間の切り替えを滑らかに行うことができる。
なお、実施の形態2では、理解の容易性の観点から、第1のモータの回転軸の軸端と、第2のモータの回転軸の軸端とが、連結器によって接続されている場合を例示して説明したが、これに限定されない。実施の形態2の手法は、モータ駆動装置とモータとの組を順次切り替えて行くモータ駆動システムであれば適用可能であり、上述した実施の形態2に係る効果が得られる。
実施の形態3.
実施の形態1及び実施の形態2のように、モータが動作している最中に制御対象が切り替わるシステムの構成では、例えば高速回転しているモータに対してモータ制御を開始する必要がある。従来のモータ駆動装置では、このような状況が想定されていない。このため、従来の保護機能では、異常ではないのにも関わらず、位置偏差異常、速度検出異常、位置検出異常、速度指令異常などといったアラームを発出してしまう。そこで、実施の形態3では、実施の形態1及び実施の形態2で説明したモータ制御有効指令を利用して、アラームの誤検知を抑制する制御手法を提案する。
図10は、実施の形態3に係るモータ駆動システムの動作説明に供するタイムチャートである。図10において、(a)〜(g)までの波形は、図7に示すものと同一である。実施の形態3では、アラームの誤検知を抑制するため、アラーム検出を有効とする期間が設定されている(図10(h),(i)参照)。具体的に、時刻t21から時刻t22の間では、モータ駆動装置200aに対して、アラーム検出有効期間が設定されている。このアラーム検出有効期間は、コントローラ125によって設定される。なお、図10では、アラーム検出有効期間は、モータ制御有効指令が出力されている期間よりも短い期間としているが、モータ制御有効指令が出力されている期間と同じ期間としてもよい。同じ期間とすれば、時間管理が容易となり、制御が簡易となる。
実施の形態3に係るモータ駆動システムによれば、モータ制御有効指令に基づいて、アラーム検出有効期間が設定されるので、モータ制御が有効ではない期間において行われた意図しない動作によってアラームが発出されるのを抑止することができる。
また、実施の形態3に係るモータ駆動システムによれば、モータ制御が有効とされる期間よりも短いアラーム検出有効期間が設定されるので、誤検知によってアラームが発出される可能性を小さくすることができる。
なお、以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
18 コンバータ回路、20 インバータ回路、21 スイッチング素子、21UP,21VP,21WP 上アームスイッチング素子、21UN,21VN,21WN 下アームスイッチング素子、21A,21B,21C レグ、22 平滑コンデンサ、23 制御部、23a プロセッサ、23b メモリ、24 ゲート駆動回路、24a,24b,24c,24d ゲート電源回路、26 交流電源、27,28 直流母線、30 駆動指令、32 駆動電圧、100a,100b,100c コイル、106 通信線、120 磁石対、123 バーコード、124 可動台車、125 コントローラ、126 開閉器、130 位置センサ、130a,130b,130c センサ、132 位置センサ信号、140 制御指令、150,150a,150b モータ、152,153 回転軸、155 連結器、200,200a,200b,200c モータ駆動装置、241 抵抗、242 フォトカプラ、243,244 直流電源、300,300A モータ駆動システム。

Claims (6)

  1. 第1の制御部を備え、前記第1の制御部が生成する駆動指令に基づいて第1のモータを駆動する第1のモータ駆動装置と、
    第2の制御部を備え、前記第2の制御部が生成する駆動指令に基づいて第2のモータを駆動する第2のモータ駆動装置と、
    モータ制御有効指令を生成し、前記モータ制御有効指令に基づいて前記第1及び第2のモータ駆動装置の動作を制御する上位制御装置と、
    を備え、
    前記上位制御装置は、前記第1及び第2のモータ駆動装置の何れか1つに前記モータ制御有効指令を出力し、
    前記第1及び第2の制御部は、前記モータ制御有効指令を受信していない期間は、前記駆動指令の出力を停止し、
    前記第1のモータは、固定部に配置された第1のコイルと、第1の方向の正側及び負側に移動可能に構成される可動部に配置された複数の磁石対とで構成され、
    前記第2のモータは、前記固定部に配置され、前記第1の方向の正側で前記第1のコイルに隣接する第2のコイルと、複数の前記磁石対とで構成され、
    前記第1及び第2のコイルは、前記可動部の移動に伴って前記第1の方向の正側又は負側に隣接するコイルに順次切り替わり、
    前記上位制御装置は、前記第1及び第2のモータの可動部の位置を指示するための位置指令を生成して、前記第1及び第2のモータ駆動装置のそれぞれに出力し、
    それぞれのモータ駆動装置に対する前記位置指令は、それぞれの前記モータ制御有効指令が有効とされる前に出力され、且つ、それぞれの前記モータ制御有効指令が無効とされた後に出力が停止される
    ことを特徴とするモータ駆動システム。
  2. 第1の制御部を備え、前記第1の制御部が生成する駆動指令に基づいて第1のモータを駆動する第1のモータ駆動装置と、
    第2の制御部を備え、前記第2の制御部が生成する駆動指令に基づいて第2のモータを駆動する第2のモータ駆動装置と、
    モータ制御有効指令を生成し、前記モータ制御有効指令に基づいて前記第1及び第2のモータ駆動装置の動作を制御する上位制御装置と、
    を備え、
    前記上位制御装置は、前記第1及び第2のモータ駆動装置の何れか1つに前記モータ制御有効指令を出力し、
    前記第1及び第2の制御部は、前記モータ制御有効指令を受信していない期間は、前記駆動指令の出力を停止し、
    前記第2のモータは、前記第1のモータよりも高速運転が可能なモータであり、
    前記第1及び第2のモータは、それぞれの回転軸が連結器を介して接続され、
    前記第1のモータと前記第1のモータ駆動装置との間には、電気的接続を開閉する開閉器が配置され、
    前記上位制御装置は、前記第1及び第2のモータの回転軸の速度を指示するための速度指令を生成して、前記第1及び第2のモータ駆動装置のそれぞれに出力し、
    それぞれのモータ駆動装置に対する前記速度指令は、それぞれの前記モータ制御有効指令が有効とされる前に出力され、且つ、それぞれの前記モータ制御有効指令が無効とされた後に出力が停止される
    ことを特徴とするモータ駆動システム。
  3. 前記第1及び第2のモータ駆動装置はインバータ回路を備え、
    前記インバータ回路の上アームスイッチング素子は、個別電源を備えたゲート駆動回路で駆動される
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のモータ駆動システム。
  4. 前記第1及び第2の制御部は、前記モータ制御有効指令の受信期間内に駆動対象のモータの異常を検出した場合にアラームを発出する
    ことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載のモータ駆動システム。
  5. 前記第1及び第2の制御部はメモリを有し、
    前記メモリには、前記上位制御装置から出力される前記モータ制御有効指令の情報がパラメータにして書き込まれており、
    前記第1及び第2の制御部は、前記パラメータに基づいて、前記モータ制御有効指令の有無によらずアラームを常時有効とするか、前記モータ制御有効指令が出力されているときのみアラームを有効にするかを判断する
    ことを特徴とする請求項1からの何れか1項に記載のモータ駆動システム。
  6. 請求項1からの何れか1項に記載のモータ駆動システムに使用されるモータ駆動装置。
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