JP6628389B2 - 操船支援システム及びそのシステムを搭載した船舶 - Google Patents

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本発明は、操船支援システム及びそのシステムを搭載した船舶に関する。
船舶の航海時における操船支援業務の一つに、見張り(海上監視)がある。見張りでは、自船周囲の全体(全方位)的な情報収集と、衝突のおそれのある船舶の有無を確認するなどの局所的な情報収集を並行して継続的に行う。例えば船舶進行方向(前方)及び後方の見張りをブリッジにて行う。また、狭水道の航行時など、右舷及び左舷の見張りが必要な場合は、ブリッジから両舷側に張り出したウイングにて見張りを行う。
通常、見張りは当直の航海士によって行われるが、限られた当直人数でこれらの情報収集を十分に行うことが困難な場合があり、航海士の見張り不十分が原因となった海難事故も多数報告されている。
限られた当直人員による見張り業務を支援するシステムとして、例えば特許文献1には、左右舷に2台の撮像装置を設けて、離着岸エリアの撮像画像を表示させる、船舶自動離着岸システムが開示されている。特許文献2には、作業機械の四方にカメラを設けるとともに、カメラ画像を視点変換して別俯瞰画像を生成し監視用パノラマ画像として合成し、そのパノラマ画像に重畳させるようにして、指定した部位の拡大画像を表示させる、周囲監視装置が開示されている。特許文献3には、パノラマ画像の任意の位置をタッチすることで、パノラマ画像に重畳するようにしてタッチ位置の拡大画像を表示させる、表示制御装置が開示されている。特許文献4には、360°全周監視映像から一部領域の画像を切り出し、補正処理の上、監視画像として表示させる、全方位監視画像表示処理システムが開示されている。
特開2008−201225号公報 特開2012−74929号公報 特開2012−133085号公報 特開2012−244480号公報
ところで、限られた当直人数での見張り業務に当たり、自船周囲の全方位情報及び局所情報を確実かつ容易に把握できるような支援システムが望まれている。また、見張り業務を行うためにブリッジから張り出すように形成されたウイングは居住空間に比べて幅が広く風圧面積も大きいことから、燃料消費を増加させる原因となっている。したがって、ウイングを省いて燃料消費を抑えた船舶の実現が望まれている。
そこで、本発明は、航海時の操船を行う上での見張り業務に当たり、自船周囲の全体情報及び局所情報を確実かつ容易に把握できるような操船支援システムを提供することを目的とする。
請求項1に対応した操船支援システムは、船舶周辺の全方位画像を撮像する撮像手段と、前記全方位画像を分割画像として表示させる制御を行う表示制御手段と、前記表示制御手段の制御により、すべての前記分割画像を表示可能な画面を有する画像表示手段とを備え、前記画像表示手段に前記全方位画像の全体を分割して表示するとともに、前記表示制御手段が、船舶の航行状況に応じて、前記画像表示手段の表示様式を変更させ、かつ前記分割画像の任意の点の指定を受け付け、その指定点を中心とする特定領域が拡大され周辺領域が縮小されるように前記分割画像自体を画像処理して前記分割画像全体が欠けることなく表示できるように制御する。
ここで、前記表示制御手段は、前記画像表示手段に対して、前記分割画像の分割数各前記分割画像の配置の少なくとも一つを含む前記表示様式を変更させることが好ましい。
また、前記表示制御手段に対して前記表示様式の変更を指示する表示様式変更指示手段をさらに備えることが好ましい。
また、前記表示制御手段は、前記表示様式変更指示手段で前記画像表示手段に表示された前記分割画像の前記任意の点が前記指定された際に、前記指定点を中心とする前記特定領域として円形領域の拡大画像を表示させるように、前記画像表示手段の表示を制御することが好ましい。
また、前記表示制御手段は、前記指定を受けて、前記指定点を中心とする前記円形領域の表示面積を拡大させるとともに、前記拡大の際に前記円形領域の前記拡大画像とその周辺領域との重畳を回避するように、前記画像表示手段の表示を制御することが好ましい。
また、前記表示制御手段は、前記指定を受けて、前記指定点を中心とする前記円形領域の表示面積を拡大させ前記拡大画像を得るとともに、前記拡大画像を取り囲む環状領域の外周を固定し内周を外周方向に拡げることで前記環状領域の表示面積を縮小させるように、前記画像表示手段の表示を制御することが好ましい。
また、前記画像表示手段はタッチパネルで構成されることが好ましい。この場合、前記表示制御手段は、前記タッチパネル上の任意の点へのタッチ操作に応じて、タッチされた点を中心とする前記円形領域の前記拡大画像を前記タッチパネルに表示させることが好ましい。
また、前記表示制御手段は、前記拡大画像の表示に際して、前記撮像手段により撮像され記憶された高精細画像を拡大して前記拡大画像として表示させることが好ましい。
また、前記撮像手段は、互いに異なる機能を備えた複数のカメラを備えることが好ましい。この場合、前記撮像手段は暗視カメラを含むことが好ましい。
また、前記画像表示手段により表示される前記分割画像には、前記分割画像の関連情報が重畳表示されることが好ましい。
また、前記操船支援システムをブリッジに搭載した船舶とすることが好ましい。
また、前記ブリッジは右舷側、左舷側の張り出し部であるウイングを有しないブリッジであることが好ましい。
本発明の操船支援システムは、船舶周辺の全方位画像を撮像する撮像手段と、前記全方位画像を分割画像として表示させる制御を行う表示制御手段と、前記表示制御手段の制御により、すべての前記分割画像を表示可能な画面を有する画像表示手段とを備え、前記画像表示手段に前記全方位画像の全体を分割して表示するとともに、前記表示制御手段が、船舶の航行状況に応じて、前記画像表示手段の表示様式を変更させ、かつ前記分割画像の任意の点の指定を受け付け、その指定点を中心とする特定領域が拡大され周辺領域が縮小されるように前記分割画像自体を画像処理して前記分割画像全体が欠けることなく表示できるように制御する。これにより、自船周囲の全方位情報及び局所情報を、確実かつ容易に把握できる態様で、操船業務に当たる航海士に提供することができる。
また、航行状況に即した見張りを行うことができる。
また、前記表示制御手段が、前記画像表示手段に対して、前記分割画像の分割数各前記分割画像の配置の少なくとも一つを含む前記表示様式を変更させることで、自船周囲の任意の位置の局所情報を確実に把握することができる。
また、前記表示制御手段に対して前記表示様式の変更を指示する表示様式変更指示手段をさらに備えることで、航海士(当直者等)の希望に応じた表示様式を選択することができる。
また、前記表示様式変更指示手段で前記画像表示手段に表示された前記分割画像の前記任意の点が前記指定された際に、前記表示制御手段が、前記指定点を中心とする前記特定領域として円形領域の拡大画像を表示させるように前記画像表示手段の表示を制御することで、所望の位置における局所情報を確実に把握できる。
また、前記表示制御手段は、前記指定を受けて、前記指定点を中心とする前記円形領域の表示面積を拡大させるとともに、前記拡大の際に前記円形領域の前記拡大画像とその周辺領域との重畳を回避するように、前記画像表示手段の表示を制御する。これにより、全方位情報に欠けの無い状態で、局所情報を詳細に、かつ、確実に把握できる。
また、前記表示制御手段は、前記指定を受けて、前記指定点を中心とする前記円形領域の表示面積を拡大させ前記拡大画像を得るとともに、前記拡大画像を取り囲む環状領域の外周を固定し内周を外周方向に拡げることで前記環状領域の表示面積を縮小させるように、前記画像表示手段の表示を制御する。これにより、一部が拡大される分割画像について全体の表示面積を変えることなく、全方位情報の欠けのない、かつ、詳細な局所情報の把握が可能な、見張り画像を提供することができる。
また、前記画像表示手段はタッチパネルで構成され、前記表示制御手段は、前記タッチパネル上の任意の点へのタッチ操作に応じて、タッチされた点を中心とする前記円形領域の前記拡大画像を前記タッチパネルに表示させる。これにより、システム構成が簡略化される。また、操作者(航海士)による直感的な操作が可能となる。
また、前記表示制御手段が、前記拡大画像の表示に際して、前記撮像手段により撮像され記憶された高精細画像を拡大して前記拡大画像として表示させることで、クリアな拡大画像を表示できるとともに、撮像手段に拡大画像の撮像を都度指令する手間を省くことができる。
また、前記撮像手段が、互いに異なる機能を備えた複数のカメラを備えることで、様々な用途に応じた見張り画像の提供が可能となる。
また、前記撮像手段が暗視カメラを含むことで、昼間のみならず、夜間においても見張り業務の支援が可能となる。
また、前記画像表示手段により表示される前記分割画像に、前記分割画像の関連情報が重畳表示されることで、例えば自船周辺の船舶の動静等が把握できる。
また、前記操船支援システムをブリッジに搭載した船舶とすることで、ブリッジにおいて船舶の全方位情報及び局所情報の取得が可能となるので、操船を行う上での見張り業務が容易となり、またブリッジの張り出し部であるウイングを省くことができる。
また、前記ブリッジを、右舷側、左舷側の張り出し部であるウイングを有しないブリッジとすることで、燃料消費を抑えた船舶の実現が可能となる。
本発明の実施形態に係る操船支援システムの構成を例示する図である。 撮像装置の配置を説明する図である。 本発明の実施の形態における船舶周辺の全方位画像の表示態様を例示するものである。 本発明の実施の形態における船舶周辺の全方位画像の表示態様の別例を示すものである。 本発明の実施の形態における拡大表示について説明する図である。 本発明の実施の形態における拡大表示について説明する図である。
<システム構成>
図1に、本実施形態に係る操船支援システム100を例示する。当該システム100は、撮像装置10、処理部12、記憶部14、操作部16及び表示部18を備える。
撮像装置10は、船舶周辺の全方位画像(パノラマ画像)を撮像する撮像手段であって、例えば、パン・チルト・ズーム機能を有したカメラから構成される。撮像装置10は、カメラ20及びカメラ20を移動させるアクチュエータ22を備える。全方位画像の撮像を可能とするため、撮像装置10は、船舶の高所に取り付けられる。例えば図2に示すように、撮像装置10は、船舶24のブリッジ26最上段に設けられたレーダーマスト28に配置される。
図1に戻り、撮像装置10は、処理部12から撮像要求信号を受信すると、カメラ20によって撮像を行う。また、撮像された画像データを、カメラ20の撮像方角データ(パン角度、チルト角度)及び撮像倍率データと併せて処理部12に送信する。これらのデータは処理部12を介して記憶部14に記憶される。
カメラ20は、アクチュエータ22によって回転させられ、船首(前方)方向、右舷方向、船尾(後方)方向、左舷方向を含む全方位に撮像範囲を向けられる。また、カメラ20は、撮像画像の倍率を変えるズーム機能を備えている。
カメラ20は、自船から遠方の物体も確認できるように、ハイビジョン画質のような高精細画像を撮像できることが好適である。カメラ20は、例えば、CCDカメラ、CMOSカメラ等のデジタル撮像カメラから構成される。これにより、自船の周辺情報を高解像度で得ることができ、また、撮像画像をソフトウェア処理により拡大した際にも、拡大画像をクリアに表示することが可能となる。
また、カメラ20は、暗視カメラ(赤外線カメラ)としてもよい。また、カメラ20に通常の可視光領域における撮像を行う昼間モードと赤外線領域における撮像を行う夜間モードを設けて切り替えて使用できるようにしてもよい。暗視画像を撮像できるようにすることで、夜間における見張り業務支援が可能となる。
また、カメラ20は、互いに異なる機能を備えた複数カメラから構成されてよい。例えばカメラ20は、可視光領域における撮像を行うカメラ、暗視カメラ、魚眼レンズを搭載したカメラ、ズーム画像を撮像するためのみに設けられるズーム用カメラなど、複数カメラを備えてもよい。各カメラを補完的に機能させることで、明瞭で信頼性の高い画像の撮像が可能となる。
また、撮像手段として、撮像装置10を複数備えてもよい。例えば、撮像装置10を4台設けて、それぞれ異なる90°の範囲で撮像を行うようにしてもよい。また、一部が重複するように撮像範囲を設定してもよい。
処理部12は、操船支援システム100の各部を統合的に制御する。処理部12は、撮像装置10により撮像された画像の入力を受けると、記憶部14に記憶された画像処理プログラムを実行するとともに処理後の画像を表示部18に表示させる。また、操作部16から操作指示の入力を受けると、その指示に従って上記の画像処理プログラムを実行するとともに処理後の画像を表示部18に表示させる。このように、処理部12は、撮像画像の表示制御を行う表示制御手段をして機能する。
記憶部14は、撮像装置10により撮像された画像データを、当該画像データに関する撮像方角データ、撮像倍率データ及び撮像日時等と併せて記憶する。また、記憶部14には、画像データを加工する画像処理プログラムも記憶されている。
操作部16は、航海士(当直者等)から表示部18の表示様式を変更する指示入力を受け付ける手段を含む、表示様式変更指示手段である。操作部16から入力された表示様式変更指示は処理部12に送られる。
操作部16は、例えば表示部18と一体となったタッチパネル21とすることが好適である。タッチパネル21は、液晶パネルのような画像表示手段とタッチパッドのような操作手段とが一体化された電子機器であり、画面上の任意の箇所にタッチすることで表示部18の表示様式を変更するといった、直感的な操作が可能となる。なお、操作部16は、タッチパネルに限定されるものではなく、マウス、ジョイスティック、タッチペン等の入力装置やキーボード等のコマンド入力装置を用いてもよい。
表示部18は、撮像装置10により撮像された画像を表示させる画像表示手段である。表示部18は、例えば、液晶パネルのようなディスプレイを備える。特に、上述したように、表示部18と操作部16を一体化させたタッチパネル型のディスプレイとすることが好適である。また、表示部18の画面アスペクト比(横縦比)は、通常のタブレット端末の値と略同一であってよく、例えば4:3であってよい。処理部12により処理された画像データとその表示領域を示す情報とが入力されると、表示部18は当該画像を指定された表示領域に表示させる。
なお、操船支援システム100は、船舶24のブリッジ26に搭載することが好適である。例えば、操作部16及び表示部18(を備えるタッチパネル21)を、ブリッジ26内のレーダーや電子海図システムが設けられたブリッジコンソールに配置することが好適である。このようにすることで、見張り業務を行う航海士がウイングに出ることなく、ブリッジ26に居たまま船舶24の全方位情報及び局所情報を把握することができる。
<見張り業務支援処理>
以下、操船支援システム100による、見張り業務支援処理について説明する。
<全方位画像の表示>
処理部12は、撮像装置10に対して自船周辺の全方位画像を撮像する撮像要求信号を出力する。撮像要求信号にはカメラ20の撮像条件(撮像方角及び倍率)及び撮像タイミングを示す情報が含まれ、カメラ20はその要求信号に応じた撮像条件及び撮像タイミングで撮像を行う。カメラ20によって撮像された画像は、撮像条件及び撮像タイミングデータと共に処理部12へ送られる。
処理部12では、撮像装置10による撮像画像から全方位画像(パノラマ画像)を生成する。処理部12は、複数の撮像画像を、そのパン角度に基づいて、水平方向に繋げる。またチルト角度にずれがある場合は、鉛直方向に沿って隣り合う撮像角度のチルト角度を揃える。また撮像倍率が異なる場合は、ソフトウェア上の画像処理を行って隣り合う撮像画像の倍率を揃える。全方位画像は任意のタイミングで更新され、例えば3秒おきに更新される。
次に処理部12は、生成された全方位画像を分割する。360°の全方位画像の画面アスペクト比(横縦比)は、表示部18の画面アスペクト比と比較して極めて高く(横長に)なり、表示部18に全方位画面を分割せずに表示するためには、全方位画像の横サイズを全方位画像の横サイズに揃えるように縮小する必要がある。
例えば、カメラ20として水平画角90°のカメラを用いて画面アスペクト比4:3の撮像画像を繋げて全方位画像を作成した場合、全方位画像の画面アスペクト比は16:3となる。表示部18の画面アスペクト比が上述のように4:3であり、全方位画像を分割せずに表示部18に収めようとすると、全方位画像を1/4に縮小しなければならない。この縮小により全方位画像の視認性が低下して、自船周囲の物体を発見するなどの局所情報の取得精度が低下するおそれがある。
そこで処理部12は、全方位画像を分割画像とするとともに、すべての分割画像を表示部18に表示可能とさせる。例えば図3に示すように、全方位画像を2分割する。図3の例では、船首方向(進行方向)を0°として、右舷方向を+、左舷方向を−とすると、撮像角度範囲が−90°〜0°(前方)〜+90°である前方画像30と、撮像角度範囲が+90°〜180°(後方)〜−90°である後方画像32の2つに全方位画像を分割し、上下に並べて表示させている。このようにすることで、表示部18への表示に際して過度な縮小が回避され、高い視認性が保たれた状態で撮像画像を表示できる。
なお、後方画像32の表示に際して、左右反転を行って実際の後方風景と一致させることが好適である。
なお、上述した実施形態では、まず全方位画像を生成した後に分割画像を生成していたが、この形態に限らない。例えば撮像手段が複数の撮像装置10から構成されているときに、各撮像装置10から取得した画像(分割画像)をそれぞれ表示部18に表示可能としてもよい。
また、上述した実施形態では、表示部18の表示モードについて、すべての分割画像を表示するモードのみ説明したが、この形態に限らない。例えば操作部16に対する操作に応じて、処理部12は、すべての分割画像を表示するモードから、一部の画像を除くような表示モードに、表示部18の表示形式を切り替え可能であってよい。
<表示様式の変更>
処理部12は、操作部16からの表示様式変更指令が入力されると、表示部18に対して、当該指令に応じた撮像画像の表示様式の変更を行う。例えば全方位画像を前方、後方、右舷側、左舷側の4方向画像に分割する指令を受けると、処理部12では、全方位画像を90度ごとに分割する。
例えば、図4に示すように、処理部12は、全方位画像から、撮像角度範囲が−45°〜0°〜+45°である前方画像34、撮像角度範囲が+45°〜+90°〜+135°である右舷画像36、撮像角度範囲が+135〜180°〜−135°である後方画像38、及び、撮像角度範囲が−135°〜−90°〜−45°である左舷画像40の4つの分割画像を生成する。
次に、処理部12は、4つの分割画像を表示部18に同時に表示させる。例えば図4に示すように、表示画面中央には前方画像34と後方画像38を上下に並べ、右舷画像36を90°右回転させて右側に、さらに左舷画像40を90°左回転させて左側に並べる。また表示部18の画面アスペクト比にこれらの画像を適合させるために、右舷画像36及び左舷画像40を適宜拡大・縮小表示させる。このように、操船支援システム100を用いることで、表示部18における船首・船尾・右舷・左舷の方向と、船舶24の船首・船尾・右舷・左舷の方向とを一致させて船舶24の周囲の状況を把握し易くすることができる。
なお、分割画像の配置や面積等の表示様式は、操作部16の指示により任意に変更できる。例えば操作部16及び表示部18がタッチパネル21である場合、任意の分割画像の表示領域をタッチしてそのままドラッグすることで、当該画像を任意の場所に表示させることができる。また、任意の分割画像をタッチしたときにダイアログボックスを表示させて、倍率を変更できるようにしてもよい。もちろん、マウス等のポインタを用いて上記処理を行ってもよい。
また、処理部12は、船舶24の航行状況に応じて表示様式を変更してもよい。例えば、船舶24が船首方向に所定の速度以上で航行しており通常の航行状態である場合は、前方画像34及び後方画像38の表示面積を右舷画像36及び左舷画像40よりも大きく表示するようにしてもよい。また、船舶自動識別装置(AIS)等により右舷または左舷から船舶等の接近が検知された場合は、右舷画像36または左舷画像40の表示面積を前方画像34及び後方画像38よりも大きく表示するようにしてもよい。
さらに、表示部18に表示される全方位画像(各分割画像)に、当該画像の関連情報を重畳表示させてもよい。例えば、当該画像から識別された物体の情報を重畳表示させてもよい。具体的には、分割画像中の船舶を既存の画像処理技術によって抽出すると共に、抽出された船舶画像に、船舶自動識別装置(AIS)から得られた位置、針路等の情報を重畳表示させる。または、方位情報を画像に重畳表示させるようにしてもよい。このようにすることで、自船周囲の船舶の動静や自船の針路等をより詳細に把握及び予測することができる。
<一部拡大表示>
上述したように、見張り業務には、全方位監視と局所監視の2者が含まれる。局所監視を支援する機能として、操船支援システム100は、一部拡大表示機能を備えている。
操作部16により、表示部18に表示された分割画像の任意の点が指定されると、処理部12は、指定点を中心とする部分の表示面積が拡大された一部拡大画像を得るとともに、この一部拡大画像を表示部18に表示させるように、表示部18の表示を制御する。一部拡大画像の対象領域は、指定点を中心とした円形領域であってよい。また、点の指定は、例えばタッチパネル21を用いる場合、タッチ操作によって行われてよく、タッチパッドの表面に短時間触れる(叩く)タッピングによって行われてよい。
一部拡大画像の拡大倍率は、見張り業務に通常用いられる双眼鏡の倍率と同一であってよく、例えば7倍であってよい。また、自船から遠方の指定点ほど、倍率が高くなるようにしてもよい。このようにすることで、従来の見張り業務よりも高精度の監視を行うことが可能となる。
拡大画像の取得は、現在表示されている分割画像、つまり撮像装置10にすでに撮像され記憶された画像をソフトウェア処理により拡大させてもよいし、アクチュエータ22に対して指定点に相当するパン角度、チルト角度を指令してカメラ20を回動させた上で、指定の倍率でカメラ20に拡大画像を撮像させるようにしてもよい。なお、カメラ20がハイビジョン画質のような高精細画像を撮像可能である場合は、この画像を拡大画像として表示させることが好適である。
なお、拡大領域の表示面積が拡大されると、その拡大領域に表示されていた画像が重畳されて全方位画像の一部が欠けてしまう。そこで、処理部12はそのような全方位画像の欠けを避ける画像処理を行う。例えば拡大領域の表示面積の拡大とともに、その周辺領域を押し出して重畳を回避させる。
上記回避処理の結果、拡大画像を含む分割画像の表示面積が増加する。そこで処理部12は、分割画像の面積増加分に併せて他の分割画像の表示面積を減少(縮小)させて、全方位画像に欠けのないようにする。
なお、他の分割画像の表示面積を変更させずに、全方位画像を欠けることなく表示することも可能である。例えば、一部拡大画像の周辺画像を縮小させ、拡大分を縮小によって相殺する。
図5には、上記画像処理の模式図が示されている。この図では、一部拡大を行う分割画像を前方画像30としている。この処理では、前方画像30を拡大領域42、縮小領域44、及び等倍領域46の3領域に分ける。
拡大領域42は、指定点41を中心とした円形状の領域である。例えば、指定点へのタッピングによって表示面積が拡大される。縮小領域44は拡大領域42を取り囲む環状領域であって、図6に示すように、拡大領域42の表示面積の拡大に伴って押し出され、表示幅が縮小される。つまり、縮小領域44の外周は固定される一方で内周は外周側に拡げられ、その表示面積が縮小される。等倍領域46は縮小領域44の外側領域であって、一部拡大(指定点へのタッピング)に伴う拡大/縮小は行われない。
拡大領域42の面積は、小さすぎると拡大対象の認識が困難となり、また大き過ぎると縮小領域44の縮小率が過剰となる。例えば、拡大領域42の面積は、分割画像全体の面積の5%以上20%以下であることが好適である。
また、縮小領域44の幅が狭すぎると縮小率が過剰となって、縮小領域44内の物体認識が困難となる。例えば、縮小領域44の縮小率は50%を割り込まないようにすることが好適である。つまり、縮小前の縮小領域44の幅(径方向の幅)を、拡大領域42の拡大によって押し出される幅の2倍以上とすることが好適である。
なお、縮小領域44内の縮小率を一律に設定すると、拡大領域42と縮小領域44の境界及び縮小領域44と等倍領域46の境界にて像の繋がりが不連続となる場合がある。そこで、縮小領域44内の縮小率を、隣接する領域に応じて変更するようにしてもよい。
例えば、縮小領域44中、拡大領域42の境界部分の倍率を、拡大領域42と等しくする。外周方向に行くに連れて倍率を下げていき1未満として縮小させ、さらに等倍領域46に近づくにつれて倍率を1に近づける。
上記のような画像変換は、画像処理におけるフィルタ処理を行うことで可能となる。例えば等倍の分割画像データに対して、指定点41に対する拡大領域42の倍率を定めたパラメータと、縮小領域44の倍率を定めたパラメータを含む行列を掛けることで図5下段のような写像を得ることができる。
10 撮像装置(撮像手段)、12 処理部(表示制御手段)、14 記憶部、16 操作部(表示様式変更指示手段)、18 表示部(画像表示手段)、20 カメラ、21 タッチパネル、22 アクチュエータ、24 船舶、26 ブリッジ、41 指定点、42 拡大領域、44 縮小領域、46 等倍領域、100 操船支援システム。

Claims (13)

  1. 船舶周辺の全方位画像を撮像する撮像手段と、
    前記全方位画像を分割画像として表示させる制御を行う表示制御手段と、
    前記表示制御手段の制御により、すべての前記分割画像を表示可能な画面を有する画像表示手段とを備え、前記画像表示手段に前記全方位画像の全体を分割して表示するとともに、前記表示制御手段が、船舶の航行状況に応じて、前記画像表示手段の表示様式を変更させ、かつ前記分割画像の任意の点の指定を受け付け、その指定点を中心とする特定領域が拡大され周辺領域が縮小されるように前記分割画像自体を画像処理して前記分割画像全体が欠けることなく表示できるように制御することを特徴とする操船支援システム。
  2. 請求項1に記載の操船支援システムであって、
    前記表示制御手段は、前記画像表示手段に対して、前記分割画像の分割数、各前記分割画像の配置の少なくとも一つを含む前記表示様式を変更させることを特徴とする操船支援システム。
  3. 請求項2に記載の操船支援システムであって、
    前記表示制御手段に対して前記表示様式の変更を指示する表示様式変更指示手段をさらに備えることを特徴とする操船支援システム。
  4. 請求項3に記載の操船支援システムであって、
    前記表示制御手段は、前記表示様式変更指示手段で前記画像表示手段に表示された前記分割画像の前記任意の点が前記指定された際に、前記指定点を中心とする前記特定領域として円形領域の拡大画像を表示させるように、前記画像表示手段の表示を制御することを特徴とする操船支援システム。
  5. 請求項4に記載の操船支援システムであって、
    前記表示制御手段は、前記指定を受けて、前記指定点を中心とする前記円形領域の表示面積を拡大させるとともに、前記拡大の際に前記円形領域の前記拡大画像とその周辺領域との重畳を回避するように、前記画像表示手段の表示を制御することを特徴とする操船支援システム。
  6. 請求項4または5に記載の操船支援システムであって、
    前記表示制御手段は、前記指定を受けて、前記指定点を中心とする前記円形領域の表示面積を拡大させ前記拡大画像を得るとともに、前記拡大画像を取り囲む環状領域の外周を固定し内周を外周方向に拡げることで前記環状領域の表示面積を縮小させるように、前記画像表示手段の表示を制御することを特徴とする操船支援システム。
  7. 請求項4から6のいずれか1項に記載の操船支援システムであって、
    前記画像表示手段はタッチパネルで構成され、
    前記表示制御手段は、前記タッチパネル上の任意の点へのタッチ操作に応じて、タッチされた点を中心とする前記円形領域の前記拡大画像を前記タッチパネルに表示させることを特徴とする操船支援システム。
  8. 請求項4から7のいずれか1項に記載の操船支援システムであって、
    前記表示制御手段は、前記拡大画像の表示に際して、前記撮像手段により撮像され記憶された高精細画像を拡大して前記拡大画像として表示させることを特徴とする操船支援システム。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の操船支援システムであって、
    前記撮像手段は、互いに異なる機能を備えた複数のカメラを備えることを特徴とする操船支援システム。
  10. 請求項9に記載の操船支援システムであって、
    前記撮像手段は暗視カメラを含むことを特徴とする操船支援システム。
  11. 請求項1から10のいずれか1項に記載の操船支援システムであって、
    前記画像表示手段により表示される前記分割画像には、前記分割画像の関連情報が重畳表示されることを特徴とする操船支援システム。
  12. 請求項1から11のいずれか1項に記載の操船支援システムをブリッジに搭載したことを特徴とする船舶。
  13. 請求項12に記載の船舶であって、前記ブリッジは右舷側、左舷側の張り出し部であるウイングを有しないブリッジであることを特徴とする船舶。
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