JP6627379B2 - 光制御素子 - Google Patents

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Description

本発明は、光制御素子に関し、特に、光導波路と制御電極とを有する光制御用基板と該光制御用基板に積層され、該制御電極に電気接続される配線電極を有する回路基板とを備えた光制御素子に関する。
光通信分野や光計測分野において、ニオブ酸リチウムなどの電気光学効果を有する基板に光導波路を形成すると共に該光導波路を伝搬する光波を制御する制御電極を設けた光変調器や光スイッチなどの光制御素子が多用されている。近年では、一つの基板により多くの光変調部分や光スイッチ部分などの光学要素を集積することが行われている。
光学要素が集積化されるに従い、各光学要素に設けられた制御電極に変調信号の給電等を行う電気配線も複雑化する上、一つの光制御素子のサイズも大型化する。このような不具合を解消するため、本出願人は、特許文献1又は2に示すような光制御素子を提案した。具体的には、光導波路や制御電極を有する光制御用基板と、該制御電極に給電(該制御電極からの信号の導出を含む)するための電気配線を別の基板(回路基板)に形成し、光制御用基板と回路基板とを積層して配置している。
図1は、光制御素子の従来例の一つである。図1(a)は光制御用基板の平面図であり、電気光学効果を有する基板1に、光導波路(2,21,22)と制御電極(30〜32)が形成されている。図1(b)は、回路基板の平面図であり、基板4上には、図1(a)の制御電極(30〜32)に変調信号等を給電・導出するための配線電極(50〜55)が形成されている。また、制御電極は、信号電極(30)と接地電極(31,32)などから構成されている。図1(a)では、信号電極を接地電極で挟む、コプレーナ型電極配置を示している。
図1(c)は、光制御用基板(基板1)と回路基板(基板4)とを積層して配置した様子を示したものである。基板1と基板4とを重ねて配置した際に、基板4の一部表面に露出される配線電極(50〜55)には、不図示の外部電気回路の配線がコネクタや、ワイヤーボンディング等で接続される。
図1(d)は、光制御用基板と回路基板とを重ね合わせた状態であ、図1(a)に示す矢印線A−A‘で切断した断面図を示したものである。光制御用基板側の制御電極(30〜32)の各々に、回路基板側の配線電極(50〜52)が対応して配置されている。
図1では、Xカット型基板の光導波路や制御電極を形成したものを例示した。図2に示すように、Zカット型基板に光導波路や制御電極を形成したものに対しても、同様に、光制御用基板とは別に回路基板を設け、両者を積層して配置することが可能である。
図2(a)は、光制御用基板の平面図であり、基板1に光導波路(2、21,22)と制御電極(70〜74)が形成されている。制御電極は、信号電極(70,71)とそれを取り巻く接地電極(72〜74)を例示している。
図2(b)は、回路基板であり、基板1上には配線電極(60〜64)が形成されている。図2(c)は、図2(a)の光制御用基板(基板1)と、図2(b)の回路基板(基板4)とを重ね合わせた様子を示したものである。特に、図2(a)の矢印線B−B‘で切断した断面図を示している。図2(a)の光制御用基板に形成され制御電極(70〜74)に対し、図2(b)の回路基板に形成された配線電極(60〜64)が、各々対応して電気接続されている。
回路基板としては、図1(b)や図2(b)のように、基板4の一方の表面のみに配線電極を形成したものを示した。回路基板としては、これに限らず、図3に示すように、光制御用基板の制御電極に電気接続する電極端子(80〜82。図3(a)参照)を基板4の一方の表面に形成し、他方の面には、外部電気回路と電気接続を行うための配線電極(180〜182。図3(b)参照)を形成することも可能である。図3(c)は、図3(a)の矢印線C−C‘における断面図であり、電極端子(80〜82)と配線電極(180〜182)とを電気的に接続するための貫通線路(ビア。80〜82)が形成されている。
他方、光制御素子には、駆動周波数が数十GHzを超える広帯域に対し安定した特性の発揮が求められる。このためには、光導波路を伝搬する光波と制御電極を伝搬する変調信号(マイクロ波)との速度整合や、制御電極や電気配線とのインピーダンス整合、駆動電圧の低下などを実現することが不可欠である。
図4は、Xカット型基板(図4(a))とZカット型基板(図4(b))の表面にコプレーナ型電極(信号電極CS,接地電極CG1〜CG2)を形成した場合の断面図である。特に、制御電極が形成する電界が効率よく光導波路に印加されるように、図4(a)では、厚さ30μm以下の薄板(基板1)を使用している。基板1に光導波路(L1,L2)を形成すると共に、該基板1の裏面には、接着層10(基板1の誘電率よりも低い誘電率を備える層)を介して補強基板11が接合されている。また、図4(b)では、光導波路(L1,L2))の両側又は片側に、基板1の一部を切除した溝を形成し、制御電極(CS,CG1〜CG2)が形成する電界が光導波路(L1等)に加わるように構成している。電界の分布の概略を、電気力線(矢印)で示す。
しかしながら、光制御用基板に積層するように回路基板を配置すると、図5に示すように、制御電極(CS1,CG1〜CG2)の直上に回路基板を構成する基材4が配置されることとなる。その結果、制御電極が形成する電界の分布が変化し、速度整合やインピーダンス整合が実現できず、駆動電圧も増加するという不具合を生じる。例えば、基材4の誘電率が高くなるに従い、電気力線の多くが基材4内を通過し、インピーダンスが高くなると共に、マイクロ波の実効屈折率も高くなる。
特開2006−284838号公報 特開2014−191250号公報
本発明が解決しようとする課題は、上述したような問題を解決し、光学要素を集積化した場合でも小型化が可能であり、広帯域における駆動に対しても光制御素子の特性劣化を抑制した光制御素子を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明の光制御素子は、次のような技術的特徴を備えている。(1) 電気光学効果を有する基板と、該基板に形成された光導波路と、該光導波路を伝搬する光波を制御する制御電極を有する光制御用基板と、該光制御用基板に対して積層して配置されると共に、該制御電極に電気接続される配線電極を有する回路基板とを備えた光制御素子において、該回路基板の該光制御用基板に対向する面の一部には、該制御電極に対応して凹部が設けられており、該制御電極は、信号電極と接地電極とを有し、該凹部は、該凹部が形成する空間に、該信号電極と該接地電極との間に発生する電界を形成するものであることを特徴とする。
) 上記(1)に記載の光制御素子において、該凹部は、該制御電極の形成する電界が該光導波路に作用している作用領域を、平面視した際に含む範囲に形成されていることを特徴とする。
) 上記()に記載の光制御素子において、該作用領域にける該制御電極がコプレーナ型電極であり、該制御電極から該凹部の最深部までの高さHは、該コプレーナ型電極における信号電極を挟む接地電極の間隔の1倍以上であることを特徴とする。
) 上記(1)乃至(のいずれかに記載の光制御素子において、該回路基板には、平面視した際に該制御電極の少なくとも一部を覆うように配置された導電性のシールド層を有していることを特徴とする。
本発明は、電気光学効果を有する基板と、該基板に形成された光導波路と、該光導波路を伝搬する光波を制御する制御電極を有する光制御用基板と、該光制御用基板に対して積層して配置されると共に、該制御電極に電気接続される配線電極を有する回路基板とを備えた光制御素子において、該回路基板の該光制御用基板に対向する面の一部には、該制御電極に対応して凹部が設けられているため、該制御電極が形成する電界の少なくとも一部が該凹部を通過することで、該回路基板が配置されない場合と比較し、駆動電圧、マイクロ波の実効屈折率、又はインピーダンス等の変化が抑制される。その結果、光制御素子の特性劣化を抑制しながら、集積化と小型化を併せて実現することが可能となる。
光制御用基板と回路基板とを積層した光制御素子の従来例を説明する図である。 光制御素子の他の従来例を説明する図である。 回路基板の他の従来例を説明する図である。 コプレーナ型電極が形成する電界分布の様子を示す図である。 光制御用基板と回路基板とを積層した際に、コプレーナ型電極が形成する電界分布の様子を示す図である。 本発明の光制御素子の一例を説明する断面図である。 Zカット型基板にリッジ導波路及びFGC電極を形成したシミュレーションモデルを説明する図である。 図7のモデルにおけるシミュレーション結果を示すグラフである。 Xカット型基板にCPW(接地電極が2段になっている構造)型電極を形成したシミュレーションモデルを説明する図である。 図9のモデルにおけるシミュレーション結果を示すグラフである。
以下、本発明の光制御素子について、好適例を用いて詳細に説明する。
本発明の光制御素子は、図6に示すように、電気光学効果を有する基板1と、該基板に形成された光導波路(L1,L2)と、該光導波路を伝搬する光波を制御する制御電極(CS1〜CS2,CG1〜CG3)を有する光制御用基板(LS)と、該光制御用基板に対して積層して配置されると共に、該制御電極に電気接続される配線電極(VG)を有する回路基板(KS)とを備えた光制御素子において、該回路基板の該光制御用基板に対向する面の一部には、該制御電極に対応して凹部(R1,R2)が設けられていることを特徴とする。
光制御用基板に使用する基板1としては、ポッケルス効果、カー効果などの電気光学効果を有する材料、及びこれらの材料を組み合わせた基板を用いることができる。特に、ポッケルス効果の高い材料であることが好ましい。具体的には、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、電気光学ポリマーなどの材料が挙げられる。基板1には、Xカット型基板やZカット型基板のいずれを用いることも可能である。Xカット型基板を用いる場合には、図5(a)の従来例で説明したように、30μm以下の厚みを有する基板を用いる場合には、特に、本発明の効果がより顕著となる。
光導波路(L1,L2)は、Tiなどの高屈折率物質を熱拡散法やプロトン交換法などで基板1の表面に熱拡散させることにより形成することができる。また、図6に示すように、光導波路の両側に溝を形成し、リッジ型光導波路を設けることも可能である。特に、図5(b)の従来例で示したような、リッジ型光導波路を形成したZカット型基板を用いる場合には、本発明の効果がより顕著となる。
制御電極は、基板1の表面に、Ti・Auの電極パターンを形成し、金メッキ方法などにより形成することが可能である。光変調部分や光スイッチ部分などの光学要素に応じて、制御電極の種類や形状も種々のものを用いることが可能である。本発明では、特に、制御電極が信号電極(CS1,CS2)と接地電極(CG1〜CG3)で形成され、駆動電圧の低下、光波とマイクロ波との速度整合、又はインピーダンス整合等が求められる制御電極に対しては、本発明の適用が好ましい。また、コプレーナ型電極や、特に、信号電極と接地電極との間が30μm以上、又はコプレーナ型電極の信号電極を挟む接地電極間の距離が50μm以上の場合(「ワイドギャップ」という。)には、本発明の効果がより顕著となる。
制御電極と光導波路との間意には、必要に応じて誘電体SiO2等のバッファ層BFを設けることが可能である。これにより、光導波路を伝搬する光波が、制御電極によって吸収されるのを抑制することが可能となる。
回路基板の基材としては、熱可塑性あるいは熱硬化性を有する樹脂、たとえば、ポリイミド、ベンゾシクロブテン(BCB)、液晶ポリマー、エポキシなどの絶縁性材料が利用可能である。軽量性、強靭性や屈曲性などの機械的強度が重視されるほか、高周波デバイスにおいては比誘電率および誘電損失(複素誘電率)が小さいことが重視される。特に、BCBや液晶ポリマーが好適に使用可能である。電気配線の材料としては、導電性の高い銅(Cu)や金(Au)などが好適に利用可能である。回路基板の形成方法は、特許文献1又は2や周知の技術が利用可能である。図1又は2に示したように、回路基板の片面のみ配線電極を設けたものや、図3に示したように、基板の両側に配線電極(一方に配線、他方にバンプ)を設けものが利用可能である。また、回路基板を多層膜で構成し、絶縁層間に複数の導電層を配置し、より多くの電気配線を高密度に組み込むことも可能である。
これらに配線を含む回路基板は、通常のプリント配線技術で作られる。一般的には量産性で優れる上記の樹脂と銅張積層板銅から製造される。樹脂の選択においては、機械的強度の優劣と電気的特性の優劣が一致しないため、ガラスクロスなどの補強材を用いたり、樹脂を複合して用いたりすることもある。積層構造は、未硬化樹脂の塗布と硬化による形成、あるいは、回路基板同士の貼り合わせにより製造されるのが一般的である。回路基板の一部に、切り欠きや凹部を形成することも可能であり、機械加工、レーザー加工などによる成形してもよいし、あらかじめ切り欠き部を有する基板を貼り合わせて形成しても良い。
図6では、回路基板の構成として、制御電極の接地電極(CG1〜CG3)が、電気的に接続するバンプ(BG)と、基材の中を貫通する電極(ビア,VG)を介して、接地用配線パターン(PG)に接続されている。信号電極は、不図示のバンプやビアにより、回路基板に設けられた信号用の配線パターンに接続されている。
図6では、光導波路(L1)の作用領域と、光導波路(L2)の作用領域との間に、ビア(VG)が配置されている。このビアの本数を多くすることで、2つの作用領域の電気信号が互いにクロストークするのを抑制することができる。さらに、図6のように、作用領域の上面に接地したシールド電極層(SH)を設けることで、電界の遮蔽効果や、漏出した電磁波が光制御素子外に放出されるのを効果的に抑制することも可能となる。また、シールド電極層(SH)には、回路基板に配置された配線パターンから発生する電界が、光制御用基板の制御電極や光導波路に作用しないよう抑制する効果もある。
本発明の光制御素子の特徴は、回路基板(KS)の一部に凹部(R1,R2)を形成することである。これにより、制御電極が形成する電界の一部が、該凹部の空間(凹部の内側は空気が存在する空洞とすることが好ましいが、回路基板の基材よりも低い誘電率を有する材料で充填することも可能である。)を通過し、駆動電圧、マイクロ波の実効屈折率、又はインピーダンス等の変化が抑制される。
特に、制御電極は、信号電極(CS1,CS2)と接地電極(CG1〜CG3)とを有し、凹部(R1,R2)は、該凹部が形成する空間に、該信号電極と該接地電極との間に発生する電界を形成する。このような場合には、光制御用基板(LS)の上面に回路基板を配置しない状況に近い環境が形成でき、駆動電圧の増加の抑制や、光波とマイクロ波との速度整合などを容易に実現できる。
さらに、凹部(R1,R2)は、制御電極(CS1,CS2,CG1〜CG3)の形成する電界が光導波路(L1,L2)に作用している作用領域を、平面視した際に含む範囲に形成されている。これにより、作用領域の上側には凹部の空洞が形成され、作用領域における速度整合を図ることができる。また、作用領域を超えて、凹部を広く形成することで、回路基板(KS)の基材が制御電極の近傍に存在することによる、制御電極のインピーダンスの変化を抑制することも可能となる。なお、回路基板に多くの空洞を形成する場合には、回路基板の機械的強度が低下し、変形し易くなる。これを防ぐには、一つの空洞の大きさを、効果が奏する必要最小限の大きさに留めたり、空洞に基材の誘電率より低い誘電率を有する材料を充填する方法などが採用できる。
図6に示すように、制御電極がコプレーナ型電極であり、制御電極(CS1,CG1など)の表面から凹部(R1など)の最深部までの高さHは、該コプレーナ型電極における信号電極を挟む接地電極の間隔(S+G1+G2。Sは信号電極の幅、G1,G2は信号電極と接地電極との間隔)の1倍以上、より好ましくは、2倍以上である。
図7に示すモデルを使用し、LiNbOでZ板リッジ導波路上のFGC(Finite Ground Coplanar)電極における、線路の電気的特性の最深部までの高さHの依存性について、シミュレーションを行った。具体的には、リッジの高さは6μm、幅は10μmであり、SiOを主成分とするバッファ層が厚さ0.7μmで形成されている。
ここでは、信号電極(中央)と接地電極(両端)の全てが、高さは30μmの電球の様な断面形状のFGC電極を仮定した。各電極の最も太いところの幅、および、信号電極と接地電極の最も狭いところは25μmである。S,G1,G2ともに25μmであり信号電極である。また、シールド電極層SHと凹部R2の間には回路基板KSの主材の樹脂が無いものとしてシミュレーションを行った。
そのシミュレーション結果を図8に示す。横軸は、コプレーナ型電極における信号電極を挟む接地電極の間隔(S+G1+G2)で規格化した最深部までの高さHであり、線路の主要な電気的特性であるマイクロ波の屈折率と特性インピーダンスを示してある。最深部までの高さHが、該コプレーナ型電極における信号電極を挟む接地電極の間隔(S+G1+G2)程度になれば、マイクロ波の屈折率は一定の値に収束するのが分かる。つまり、線路のシールド電極層SHの存在が、マイクロ波の屈折率に影響を及ぼしにくくなる。また、深部までの高さHが、コプレーナ型電極における信号電極を挟む接地電極の間隔(S+G1+G2)程度にすることで、LiNbOを用いた広帯域動作変調器などに適した線路特性を維持することができる。最深部までの高さHが、コプレーナ型電極における信号電極を挟む接地電極の間隔(S+G1+G2)の2倍以上になれば、特性インピーダンスもほぼ一定の値に収束する。つまり、線路のシールド電極層SHの存在が、線路特性に影響を及ぼしにくくなり、光制御用基板LS設計にあたって回路基板KSの存在をほぼ無視することができる。
次に、図9に示すモデルを使用し、LiNbOでX板薄板(Thin Plate)に2段構造のCPW電極における、線路の電気的特性の最深部までの高さHの依存性について、シミュレーションを行った。具体的には、LiNbOでX板薄板の厚さは、9ミクロン、保持材である低誘電率材料の比誘電率は3.0である。ここでは、接地電極を2段構造にしてあり、電極の高さは薄く張り出しているところで5μm、厚いところで45μmであり、信号電極と接地電極の間隔は、狭いところで15μm、広いところで30μmである。S(W hot),G1(W gap1),G2(W gap1)は、それぞれ、36μm、14μm、14μmとなる。シールド電極層SHと凹部R2の間には回路基板KSの主材の樹脂が無いものとしてシミュレーションを行った。
シミュレーション結果を図10に示す。図10は、図8と同様に、横軸は、コプレーナ型電極における信号電極を挟む接地電極の間隔(S+G1+G2)で規格化した最深部までの高さHであり、線路の主要な電気的特性であるマイクロ波の屈折率と特性インピーダンスを示してある。最深部までの高さHが、該コプレーナ型電極における信号電極を挟む接地電極の間隔(S+G1+G2)の1倍程度になれば、特性インピーダンスはほぼ一定の値に収束することが分かる。つまり、線路のシールド電極層SHの存在が、特性インピーダンスに影響を及ぼしにくくなる。最深部までの高さHが、該コプレーナ型電極における信号電極を挟む接地電極の間隔(S+G1+G2)の2倍以上になれば、マイクロ波の屈折率にほぼ一定の値に収束する。つまり、線路のシールド電極層SHの存在が、線路特性に影響を及ぼしにくくなり、光制御用基板LS設計にあたって回路基板KSの存在をほぼ無視することができる。
以上の説明では、制御電極としてコプレーナ(CPW)型電極を中心に説明したが、マイクロストリップ線路や、基板1の裏面に接地電極を設けたG−CPW型電極であっても、本発明は同様に適用が可能である。また、光導波路の形状として、マッハツェンダー型導波路を中心に示したが、ネスト型導波路は、光スイッチ用のY分岐導波路など各種の光導波路が利用できることは、言うまでもない。
以上説明したように、本発明によれば、光学要素を集積化した場合でも小型化が可能であり、広帯域における駆動に対しても光制御素子の特性劣化を抑制した光制御素子を提供することができる。
1 光制御用の基板
2,21,22 光導波路
30,70,71,CS,CS1〜CS2 制御電極(信号電極)
31,32,72〜74,CG1〜CG3 制御電極(接地電極)
4 回路用の基板
50〜55,60〜64 配線電極
KS 回路基板
LS 光制御用基板
BG バンプ
VG ビア
PG 接地用配線パターン
SH シールド層
R1,R2 凹部

Claims (4)

  1. 電気光学効果を有する基板と、該基板に形成された光導波路と、該光導波路を伝搬する光波を制御する制御電極を有する光制御用基板と、
    該光制御用基板に対して積層して配置されると共に、該制御電極に電気接続される配線電極を有する回路基板とを備えた光制御素子において、
    該回路基板の該光制御用基板に対向する面の一部には、該制御電極に対応して凹部が設けられており、
    該制御電極は、信号電極と接地電極とを有し、該凹部は、該凹部が形成する空間に、該信号電極と該接地電極との間に発生する電界を形成するものであることを特徴とする光制御素子。
  2. 請求項1に記載の光制御素子において、該凹部は、該制御電極の形成する電界が該光導波路に作用している作用領域を、平面視した際に含む範囲に形成されていることを特徴とする光制御素子。
  3. 請求項に記載の光制御素子において、該作用領域にける該制御電極がコプレーナ型電極であり、該制御電極から該凹部の最深部までの高さHは、該コプレーナ型電極における信号電極を挟む接地電極の間隔の1倍以上であることを特徴とする光制御素子。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の光制御素子において、該回路基板には、平面視した際に該制御電極の少なくとも一部を覆うように配置された導電性のシールド層を有していることを特徴とする光制御素子。
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