図1は、本発明を適用した自脱式のコンバインの全体側面図である。同図に示すコンバインは、作業車両の一種であり、このコンバインは、左右一対のクローラ式走行装置(走行部)1L,1Rによって機体フレーム2aが支持された走行機体2と、該走行機体2の前部に昇降可能に連結されて圃場の穀稈の刈取作業を行う前処理部3とを備えている。
走行機体2では、機体フレーム2a上における進行方向左(以下、単に「左」)側半部に脱穀装置4を配設し、右側半部の前寄り部分に操縦部6(図2参照)を覆うキャビン7を立設し、該キャビン7の後方且つ脱穀装置4の右側方にグレンタンク8を配設している。
脱穀装置4は、外側の側部に、前後方向に長い環状のフィードチェーン9を有している。本コンバインの前進走行中、前処理部3で刈取られた穀稈は、このフィードチェーン9に渡される。フィードチェーン9は、穂先を脱穀装置4の内部に向けた状態の穀稈の株元側を挟持して保持し、後方に搬送する。
このフィードチェーン9による後方搬送過程で、穀稈は脱穀処理され、排藁となり、排藁搬送体11によって、さらに後方に搬送され、そのまま走行機体2の後端部から機外に排出されるか、切断処理された後、走行機体2の後端部から機外に排出される。
一方、穀稈から脱穀された処理物は、脱穀装置4内での揺動や選別風により選別され、藁屑等の排出物と、籾等の穀粒とに選別される。穀粒は、グレンタンク8内に搬送されて収容される。排出物は、走行機体2の後端部から、機外に排出される。
グレンタンク8内の穀粒は、オーガ10によって機外に排出される。このオーガ10は、上下揺動可能且つ左右旋回可能なように、その基端側が、走行機体2の後端側に支持されており、該オーガ10の先端側から下方に向かって、上記穀粒が排出される。
また、本コンバインは、左右のクローラ式走行装置1L,1Rに対して、走行機体2を傾斜させる機能を有している。各クローラ式走行装置1L,1Rの前後には、上下揺動される昇降リンク(昇降手段)12,13の一端部がそれぞれ支持され、各昇降リンク12,13の他端部は、走行機体2の機体フレーム2a側に支持されている。
この前後の昇降リンク12,13は、図示しない油圧シリンダ等のアクチュエータによって、上下揺動駆動され、走行機体3の左右を、クローラ式走行装置1L,1Rに対して昇降させる。
この左右のクローラ式走行装置1L,1Rにそれぞれ2つづつ設けられた昇降リンク12,13によって、走行機体2は、左右のクローラ式走行装置1L,1Rに、傾斜可能(本例では、左右傾斜可能)に支持される。
例えば、一対のクローラ式走行装置1L,1Rの一方を他方に対して高い位置に上昇させれば、走行機体2が該一方側から他方側に向かって下方に傾斜した左右傾斜姿勢に切換えられる。また、左右の昇降リンク12,12,13,13を共に昇降させれば、走行機体2が左右のクローラ式走行装置1L,1Rに対して昇降される。
図2は、操縦部の平面図である。キャビン7内の操縦部6は、オペレータが着座する座席14と、該座席14の前方に配置されたフロント操作パネル(フロント操作部)16と、座席14の側方(さらに具体的には左側方)に配置され且つ各種ダイヤル操作具が配置されたサイド操作パネル(サイド操作部)17と、平面視で座席14とフロント操作パネル16との間に形成された床面であるフロアステップ18とを有している。
この操縦部6における座席14を挟んだサイド操作パネル17の反対側には、乗降口6aが形成されている。オペレータは、キャビン7の開閉ドア(図示しない)を開閉させ、乗降口6aを介して、操縦部6への乗降を行う。
フロント操作パネル16は、座席14の前方を覆うフロントカバー6bの上面側をカバーする合成樹脂製のカバー体であり、このフロント操作パネル16は、平面視で、座席14の真正面から斜め前方(左斜め前方)に至る範囲にL状に形成されている。
言換えると、フロント操作パネル16は、座席14の前方に位置して左右方向に延びるフロント部19と、座席14の左斜め前方に位置して前後方向に延びるサイド部21と、フロント部19のサイド部21側端部と該サイド部21の前端部とを接続するように両者の間に一体成形されたコーナー部22とから構成されている。
フロント部19の左右一方側(乗降口7a側であり具体的には右側)には、マルチレバー23が設置され、他方側には、表示パネル(パネル部材)24が嵌込み固定されている。
マルチレバー23は、前後揺動によって前処理部3の昇降操作を行う昇降レバーとして機能するとともに、左右揺動操作によって、前後進している走行機体2の左右旋回操作(操向操作)を操向レバーとして機能する。
表示パネル24は、図2に示す例では、タッチパネル式の液晶パネルであり、車速等の各種情報を表示可能である。この表示パネル24は、フロント操作パネル16の下面側から取付固定される。フロント部19には、上記のようにして固定された表示パネル24の上面の中央大部分に形成された表示面(及びタッチ操作面)を露出させる表示孔19aが穿設されている。
サイド部21には、トランスミッションを介して走行変速切換を行う副変速レバー(走行変速レバー)25と、HSTを介して走行変速切換を行う主変速レバー(走行変速レバー)26とが設けられている。HST及びトレンスミッションは、動力伝動経路が直列に接続されている。副変速レバー25及び主変速レバー26の何れか一方でも、ニュートラル位置に操作されている場合には、エンジンからの動力が各クローラ式走行装置1L,1Rに伝動されない状態になる。ちなみに、主変速レバー26のニュートラル位置は、前後揺範囲の中立位置に設定されている。
また、主変速レバー26を、ニュートラル位置で、左右一方側(図示する例では右側)に揺動して傾斜させることにより、該ニュートラル位置から前方への揺動が可能になる一方で、左右他方側に揺動して傾斜させることにより、該ニュートラル位置から後方への揺動が可能になる。
そして、主変速レバー26のニュートラル位置からの前方揺動量が多くなる程、前進走行用の動力が増速されて左右のクローラ式走行装置1L,1Rに伝動される一方で、主変速レバー26のニュートラル位置からの後方揺動量が多くなる程、後進走行用の動力が増速されて左右のクローラ式走行装置1L,1Rに伝動される。
ちなみに、サイド部21には、副変速レバー25を挿通させるレバー孔21aが該副変速レバー25の揺動範囲に沿って開口形成されるとともに、主変速レバー26を挿通させるレバー孔21bが該主変速レバー26の揺動操作範囲に沿ってクランク状に開口形成されるとともに、
コーナー部22(フロント操作パネル16上)には、主変速レバー26の真正面側に位置するようにして、スイッチ操作パネル(操作パネル)27が、別体で着脱自在に取付けられ、該スイッチ操作パネル27には、複数のスイッチ操作具(操作具)が設置される。
次に、図2乃至図5に基づき、スイッチ操作パネル27の構成について説明する。
図3は、フロント操作パネルの要部構成を示す平面図であり、図4は、フロント操作パネルからスイッチ操作パネルを取外した状態を示す斜視図であり、図5は、スイッチ操作パネル及びフロント操作パネルの分解斜視図である。
図2乃至図5に示す通り、スイッチ操作パネル27は、厚みのある板状に形成された合成樹脂製のパネル本体28と、パネル本体28の上面側に敷設される表示シート29(図10参照)とを有している。パネル本体28(スイッチ操作パネル27)は、フロント操作パネル16のコーナー部22に開口形成された設置孔(設置用挿入部)30に嵌込み挿入されて固定される。
このスイッチ操作パネル27には、各種の使用頻度の高いスイッチ操作具が多数集中的に設置されるとともに、上記昇降リンク12,13によって走行機体2をクローラ走行装置1L,1Rに対して、左右傾斜又は前後傾斜させる操作を行う傾斜操作レバー(レバー操作具)31が配置されている。
傾斜操作レバー31は、揺動操作が可能なように、その下端側が、フロント操作パネル16の設置孔30側(スイッチ操作パネル27を設置する部分)に支持される一方で、パネル本体28(スイッチ操作パネル27)には、傾斜操作レバー31を挿通させて上方突出させる挿通孔(レバー挿通部)28aが穿設されている。言換えると、平面視で、スイッチ操作パネル27と重複する位置に配置された傾斜操作レバー31は、該スイッチ操作パネル27ではなく、フロント操作パネル16側に支持されている。
具体的には、フロント操作パネル16の周壁の内面側からは、設置孔30側に突出するレバー支持部32が一体的に形成されており、該レバー支持部32は、設置孔30を介して、フロント操作パネル16の上面側からアクセス可能である。
このレバー支持部32は、上方に突出する筒状部32aと、筒状部32aの下端部に一体成形されたフランジ状の取付部32bとから構成されている。この取付部32bは、操縦部6の図示しない操縦フレームにボルト固定され、これによって、フロント操作パネル16が該操縦フレームに安定的に支持される。ちなみに、操縦フレームは、上記機体フレーム2aに強固に取付固定される。
傾斜操作レバー31は、その下端部が、筒状部32a内に、上方側から挿入等されることにより、揺動操作可能に、フロント操作パネル16に支持される。この傾斜操作レバー31は、揺動によって、走行機体2の傾斜操作を行うが、この際、傾斜操作レバー31を支持する取付部32bが、フロント操作パネル16を操縦フレームに取付支持する部分である取付部32b側に一体形成されているため、高い強度が保持できる。
また、フロント操作パネル16のコーナー部22の後部内面からは、水平板状の支持片(固定部)33が、前方に向かって一体的に突出形成されており、この支持片33は、平面視で、設置孔30から上方側に向かって露出している。この支持片33は、上記構成によって、この真後ろ側に配置された主変速レバー26における平面視での揺動範囲(前後揺動範囲,範囲)D内に位置している。
さらに詳しく説明すると、前記フロント操作パネル16において最前方位置に揺動されて前傾(上方に向かって前方傾斜)した主変速レバー26の直下に位置する部分に、上記支持片33が配置形成されている。なお、最前方位置に揺動されて前傾した状態の主変速レバー26の下側に位置していれば、該主変速レバー26の上記前後揺動範囲Dから左右何れかに若干ずれた位置に、支持片33を配置形成してもよい。
一方、スイッチ操作パネル27には、下方に窪む凹部34が一体形成されている。この凹部34の底側部分は、上述した支持片33の平面視形状に沿うフラットな板状に成形されている。
そして、レバー支持部32に支持された傾斜操作レバー31を挿通孔28aに挿通させるとともに、スイッチ操作パネル27の少なくとも凹部34の底部を支持片33の上面に重ね合せるようにして、該スイッチ操作パネル27(さらに具体的には、その外周縁側)を、フロント操作パネル16の設置孔30(さらに具体的には、その内周面側)に嵌合して挿入し、この状態で、凹部34の底部を支持片33に着脱可能にネジ固定することにより、このスイッチ操作パネル27をフロント操作パネル27に取付固定する。
このようにして、スイッチ操作パネル27をフロント操作パネル27に取付けると、フロント操作パネル16側に支持された傾斜操作レバー31が、上記挿通孔28aを介して、スイッチ操作パネル27の上面から上方に突出して揺動操作可能な状態になるため、傾斜操作レバー31を、平面視で、スイッチ操作パネル27と重複する位置に配置した場合でも、その支持を高い状態で維持可能になる。
また、該スイッチ操作パネル27によって、フロント操作パネル16の操縦フレームへの取付部分(具体的には、取付部32b)がカバーされて隠れた状態になるため、デザインを損なうこともなく、該取付部32bの破損も防止できる。
さらに、最前方位置に揺動されて前傾した状態の主変速レバー26下側は、フロンと操作パネル16上面におけるデットスペースになりがちであるが、支持片33にネジ固定される上記凹部34は、平面視で、該デットスペース内に位置するため、このデットスペースが有効活用され、部材の効率的な配置に寄与する他、この凹部34を、リモコンや小物を入れる収容スペースとしても利用可能であり、収容される物を嵌合させるような形状に成形してもよい。
次に、図6乃至図9に基づき、スイッチ操作パネル27の取付構造について、さらに詳述する。
図6は、スイッチ操作パネルの取付構造を具体的に示す上面側の斜視図であり、図7は、図6の要部拡大斜視図であり、図8は、スイッチ操作パネルの取付構造を具体的に示す下面側の斜視図であり、図9は、図8の要部拡大斜視図である。スイッチ操作パネル27の設置孔30への嵌合装着は、上述した凹部34の支持片33へのネジ止めの他、スイッチ操作パネル27の外周縁部と、設置孔30の内周縁部(周縁部)との係合によっても行われる。
まず、凹部34の底側部分を、支持片33に着脱可能にネジ止めする具体的構造について説明すると、凹部34の方形板状に形成された底部の四隅には、ボルトを挿通させる挿通孔34aがそれぞれ穿設されている。一方、凹部34の支持片33へのネジ止め固定時に、該支持片33における前記挿通孔34aと平面視で一致する各部には、ネジを挿通させる挿通孔33aが穿設されている。
また、支持片33の下面側には、挿通孔33a毎に、該挿通孔33aの下端部を拡大させるナット設置スペース(設置部)33bが形成されている。このナット設置スペース33bには、ナット36が、側方側から嵌合状態で挿入されて位置決めされる。
このナット36を、ナット設置スペース33bに、嵌合収容して位置決め固定させると、該ナット36のネジ孔と、上記挿通孔33aとは、平面視で一致した状態になる。この状態で、スイッチ操作パネル27の凹部34に形成された各挿通孔34aを、平面視で、支持片33の対応する挿通孔33aの位置と一致させ、図示しないネジを挿通して締め付けることにより、スイッチ操作パネル27を、支持片33(フロント操作パネル16)に着脱自在にネジ止めさせる。
続いて、スイッチ操作パネル27の外周縁部と設置孔30の内周縁部との係脱自在な係合について説明すると、スイッチ操作パネル27の外周縁部又は設置孔30の内周縁部の何れか一方側(図示する例では、設置孔30の内周縁部)には、係合爪(係合部)37が所定間隔毎に突出形成され、他方側には、該係合爪37を係脱可能に係合する切欠き状に形成された被係合部38が形成されている。
そして、スイッチ操作パネル27の外周縁部を、設置孔30の内周縁部に嵌合して挿入すると、対応する係合爪37と被係合部38が係脱可能に係合し、該スイッチ操作パネル27の外周側が設置孔30の内周側に係止される。このようにして、スイッチ操作パネル27を、設置孔30に係合させて係止した後、上記した凹部34の支持片33へのボルト固定を行う。
次に、図10に基づき、スイッチ操作パネル27の表示シート29側の構成について説明する。
図10(A)乃至(D)は、それぞれ異なる表示シートの構成を示す平面図である。表示シート29には、パネル本体28に設置した各種スイッチ操作具と、上記傾斜操作レバー31とを上面側に露出させる露出孔29a,29bが穿設されるとともに、該スイッチ操作具や傾斜操作レバー31の説明図面や文章が、印刷やシール貼付によって、表示されている。
例えば、同図(A)〜(D)に示す例では、傾斜操作レバー31が設けられ、この傾斜操作レバー31は、前後揺動操作可能且つ左右揺動操作可能に支持され、左右揺動操作によって、走行機体2を左右のクローラ式走行装置1L,1Rに対して左右傾斜作動させる一方で、前後揺動操作によって、走行機体2を左右のクローラ式走行装置1L,1Rに対して昇降させるが、これらの情報が、表示シート29に印刷(表示)されている。
また、設置するスイッチ操作具の具体例は、同図(A)〜(D)に示す通りである。例えば、同図(A)〜(D)に示すものには、エンジン動力を前処理部3及び脱穀装置4の何れにも伝動しない状態と、脱穀装置4のみに伝動させる状態と、前処理部3及び脱穀装置4の両方に伝動させる状態とを切換えるシーソー式のスイッチ(パワークラッチスイッチ)や、所定高さ以上への前処理部3の上方に伴って自動的に該前処理部3への動力伝動を停止させるリフトシャット制御の有無を切替える切替スイッチ(リフトシャットスイッチ)や、エンジンの回転数を調整するダイヤル式の操作具(エンジン調整ダイヤル)等が共通して設けられる。一方、傾斜地でも走行機体2の左右水平を保持する水平制御の切替スイッチ(水平制御スイッチ)や、傾斜操作レバー31等については、機種によって設けるものと、設けないものが存在する。
そして、機種に応じて、上記スイッチ操作具(具体的には水平制御スイッチ)や傾斜操作レバー31の一部を省略する場合には、その部分の露出孔29a,29bも省略されるため、パネル本体28のこの省略部分は、表示シート29によってカバーされて隠れた状態になる。例えば、同図(D)に示す表示シート29は、傾斜操作レバー31を省略しているため、該計傾斜操作レバー31用の露出孔29aやその説明図面や文章は省略され、表示シート9によってカバーされている。
該構成によれば、パネル本体28を共通化して、異なるスイッチ操作パネル27を製造することが可能になり、製造コストを低減できる。また、使用頻度の高いスイッチ操作具を、着脱自在なスイッチ操作パネル27に集中配置し、該スイッチ操作パネル27を、オペレータが操作し易い前方に位置させたため、操作性も良好で、メンテナンスも容易である。
次に、図2、図11及び図12に基づき、表示パネルの取付構造について説明する。
図11は、表示パネルとしてタッチパネル式の液晶パネルを装着する状態を示す下面側の斜視図であり、図12は、表示パネルとしてメータパネルを装着する状態を示す下面側の斜視図である。表示パネル24は、上記した通り、上面側の表示面を、表示孔19aから露出させた状態で、フロント操作パネル16の内面(下面)側から取付固定される。
この表示パネル24は、コンバインの型番等に対応させて、複数種類用意されている。本例の操縦部6は、複数種類の表示パネル24中から任意に選択された一の表示パネル24を取付可能な構造を有している。
この構造について具体的に説明すると、複数種類の表示パネル24を、何れも同程度の平面視形状に成形するとともに、且つ厚みも同程度に設定し、さらに、表面も形状も同一としている。一方、表示孔19aの内周縁を、複数種類の表示パネル24の平面視形状に沿う形状であって且つ該表示パネル24の平面視形状よりも若干小さい寸法及び平面視形状に成形している。
そして、フロント操作パネル16の内面(下面)には、表示パネル24をネジ固定して取付ける取付部19bが一体成形され、複数種類の表示パネル24には、フロント操作パネル16に取付けられる部位である被取付部24aが一体形成されている。
この取付部19bは、表示孔19aの内周縁に沿って、所定間隔毎に、複数配置形成されている。具体的には、方形状の表示孔19aの四隅側にそれぞれ各別に配置形成されている。一方、各被取付部24aは、表示パネル24をフロント操作パネル16の表示孔19a側の設置した際に、対応する取付部19bと平面視で同一となる位置に形成されている。
取付部19bは、全ての被取付部24aと対応するように、複数の被取付部24a毎に個別に設けてもよいが、その一部と対応するように設けてよく、この場合には、表示パネル24をフロント操作パネル16に安定して支持するのに差し支えの無い範囲で、取付部19bの数及び位置を決定する。
以上のような構成によって、複数種類の表示パネル24から任意に選定された一の表示パネル24を、一のフロント操作パネル16に択一的に取付けることが可能になる。
ちなみに、表示パネル24の種類としては、図示する通り、液晶パネルや、メータパネルが想定され、さらに、メータパネル24には、速度メータやタコメータ等が内装される。
次に、図13及び図14に基づき、凹部31の構成について詳述する。
図13(A)は凹部の構成を示す平面図であり、(B)は(A)のA−A断面図である。凹部34は、その底面が上述した通り水平なフラットな形状をなすとともに、その深さが前方に向かって徐々に深くなっている。具体的には、凹部23を構成する内周面の前部が、後部と比較して、フラットな底面から高く立ち上がっている。
また、凹部34は、平面視で、深さが浅くなる側(具体的には、後方)に向かって一箇所に集約される形状に成形され、その集約箇所は、具体的には、凹部34の左右外側部分(図示する例では、左部分)になる。すなわち、凹部34の後端部の左右外側部分は、左右内側部分に対して、後方に突出した最浅部34bになり、凹部34内周面の該最浅部34b側部分は、底面に対して外側に傾斜しており、凹部34の底面側に溜ったゴミや埃等を排出し易くなっている。言換えると、上記最浅部34bは、凹部34の底面に溜ったゴミや埃等を、集めて排出する排出部になる。
図14は、凹部に手の平を置いた状態を示す平面図である。同図に示す通り、スイッチ操作パネル27における凹部34形成部分に手の平Hを置いた際に、指の先端側に、操作部分が位置するように、スイッチ操作パネル27上にスイッチ操作具類が配置されている。
次に、図15及び図16に基づき、スイッチ操作パネル27の別実施形態について、上述の形態と異なる部分を説明する。
図15及び図16は、スイッチ操作パネルの別実施形態の構成を示す側断面図及び分解斜視図である。これらの図面に示されたスイッチ操作パネル27のパネル本体28に形成された凹部34は、底部中央側に挿通孔34cが穿設され、その閉断面形状は、方形状に成形されている。
この凹部34に、情報端末(具体的には、スマートフォン等の携帯電話)Tを上下方向に向けた姿勢で収容する上下方向の収容ケース39が嵌合して設置される。この収容ケース39は、上方が開口されたケース本体41と、ケース本体41の開口部を開閉する板状の開閉蓋42とを備えている。
ケース本体41は、上記挿通孔34cから下方に挿通される挿通部41aと、該挿通部41aの直上に位置し且つ凹部34に嵌合収容されるように平断面が拡大された嵌合部41bと、嵌合部41bの上端部にフランジ状に成形された係止部41cとを一体的に(本例では、一体で)有している。
また、このケース本体41の内部は空洞になっており、該ケース本体41の挿通部41a側の内部は、厚板状のスマートフォンTを、厚み方向を前後に向けた状態で、嵌合して挿入させることが可能なように、平断面形状が、左右方向の略長い方形状に成形されている。そして、この挿通部41内にスマートフォンTを最大現挿入させると、該スマートフォンTがケース本体41内に完全に収容された状態になる。
開閉蓋42は、一体成形されたヒンジ部42aによって、上下回動可能に、ケース本体41の係止部41cに連接されている。そして、開閉蓋42の上下回動によって、ケース本体41の上方側の開口部分が開閉され、この開閉蓋42を、閉状態で、解除可能にロックさせるロック部43,44が、ケース本体41及び開閉蓋42にそれぞれ一体的に形成されている。
該形状の収容ケース39の挿通部41aを、凹部34の挿通孔34cに最大限挿通させると、嵌合部41bが凹部34内に嵌合されて位置決めされるとともに、係止部41cがパネル本体28の上面側に引っ掛って係止される。この状態で、開閉蓋42による開閉が可能であり、この開閉によって、スマートフォンTの収容や、取出作業が可能になる。ちなみに、閉状態の開閉蓋42は、パネル本体28の上面に沿って水平な状態になる。
なお、収容対象物は、上記スマートフォンTに限定されるものではなく、前記したオーガ10の左右旋回又は上下揺動を遠隔操作するオーガリモコン(図示しない)を、収容ケース39に嵌合収容させてもよい他、このオーガリモコンは、収容ケース39を介すことなく、直接、凹部34に収容させてもよい。