JP6626081B2 - 影の影響の予測装置及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、太陽光発電パネル(以下、「太陽光パネル」という)の設置位置その他の地点において、近隣の森、林等による影の影響を把握し得ると共に、日射量を予測することにより、例えば年間の全日射量或いは損失日射量を予測することのできる影の影響の予測装置及びプログラムを提供することを目的とする。
従来、太陽光パネルを設置する対象地点において、魚眼レンズを用いて風景を撮影して映像化し、一方、上記対象地点を中心とする球面を考え、当該球面上に、上記対象地点に入射する光速の垂直成分が実質的同一となるように網目パターンを構成し、上記魚眼レンズの撮影風景の映像と、上記網目パターンを重ね合わせ、風景に対応する網目数から、上記対象地点の受光面に入射する散乱光の量を求める受光量測定方法が提案されている(特許文献1)。
特開平5−66153号公報
ところで、上記従来の装置は、球面上に、対象地点に入射する光束の垂直成分が実質同一となるような網目パターンを構成するため、魚眼レンズの仕様に合わせた煩雑な計算が必要となるという課題がある。
本発明は上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、より直感的に影の影響を認識できると共に、年間の日射量及び影による損失をより定量的に予測できる影の影響の予測装置、及びプログラムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため本発明は、
第1に、全天球カメラで真南の水平方向が中心点となるように撮影地点で撮影した全天球画像を、上記中心点を中心に上下方向が±90度、水平方向が±180度の円筒座標系に投影したフラット画像としてメモリに記憶する画像データ記憶手段と、上記フラット画像をディスプレイに表示する表示制御手段と、上記フラット画像において、上記中心点が南、両端が北、地面と空を分ける中央水平線がフラット画像の上記中心点を通るように認識する画像処理手段と、入力手段から入力された所定の年月日及び時間の太陽方位、太陽高度を演算することにより上記所定の年月日の太陽軌跡を演算する太陽軌跡演算手段とを具備し、上記画像処理手段は、上記フラット画像上に上記太陽軌跡を重ねて表示すべく画像処理を行うことで上記ディスプレイには上記フラット画像と上記太陽軌跡が重ねて表示される影の影響の予測装置であって、上記画像処理手段は、上記フラット画像に上記中央水平線に平行な複数の水平線と、上記水平線に直交する複数の垂直線を設定し、上記水平線と上記垂直線による複数の平面グリッドを生成するグリッド生成手段と、上記フラット画像上の上記平面グリッドの位置をメモリに記憶するグリッド記憶手段とを具備しており、上記撮影地点の緯度経度情報に基づいて、上記撮影地点の日射量データベースを検索する日射量データベース検索手段と、検索した上記撮影地点の日射量に基づいて、積算散乱日射量を演算により求める積算散乱日射量演算手段と、上記全天球カメラの上記撮影地点を中心とした球体において、上記平面グリッドに対応する上記球体上の球面グリッドについて、上記球面グリッドの個々の面積を演算するグリッド面積演算手段と、上記球体において、上記撮影地点に太陽光発電パネルがあるとして、上記太陽光発電パネルから上記球面グリッドへ向かう太陽光のベクトルの上記太陽光発電パネルの法線方向成分を全球面グリッドについて演算により求める発電寄与分演算手段と、上記積算散乱日射量に、上記球面グリッド毎の面積と、上記球面グリッド毎の上記法線方向成分とを掛け合わせて、全平面グリッドについて平面グリッド毎の散乱日射量を演算するグリッド散乱日射量演算手段と、上記平面グリッド毎の散乱日射量を各平面グリッドの位置に対応づけてメモリに記憶するグリッド散乱日射量記憶手段とを具備するものである影の影響の予測装置により構成される。
上記撮影地点は、例えば太陽光発電パネルの設置位置又は設置予定地であるが、これに限定されず、日射量等の影の影響を予測したい地点であれば、何処の地点でも良い。上記メモリは例えばデータメモリ(15)である。上記中心点とはフラット画像において「0」点となる位置をいう。このように構成すると、ディスプレイに表示されたフラット画像上に太陽軌跡を重ねて表示することができ、例えば太陽光発電パネル設置位置又は設置予定位置、或いは、障害物による影の影響、日射量等を予測したい地点における森林等による影の影響を直感的に認識することができる。このように構成すると、フラット画像上に複数の平面グリッドを設定することができ、例えば各平面グリッド毎に日射量を演算すること等により、影の影響を定量的に検討することが可能となる。上記積算散乱日射量は例えば年間の散乱日射量を積算した年間散乱日射量とすることができる。上記積算散乱日射量演算手段は、例えば年間の散乱日射量を積算して年間散乱日射量を求める年間散乱日射量演算手段(12h)とすることができる。このように構成すると、平面グリッド毎の散乱日射量を算出するにあたり、太陽光が通過する球面グリッド毎に面積が相違することの影響、及び、太陽光発電パネルに入射する太陽光の内、発電に寄与する太陽光のみを考慮することができ、より正確な散乱日射量を演算することができる。
に、上記日射量データベース検索手段にて検索した上記撮影地点の日射量に基づいて、積算直達日射量を演算により求める積算直達日射量演算手段と、上記フラット画像において、上記太陽軌跡が横切る平面グリッドである軌跡グリッドを検出する軌跡グリッド検出手段と、上記軌跡グリッドにおいて、上記積算直達日射量の時間配分率を演算し、上記軌跡グリッド毎の時間配分後の直達日射量を演算する時間配分演算手段と、上記時間配分後の直達日射量を各軌跡グリッドの位置に対応づけてメモリに記憶する軌跡グリッド直達日射量記憶手段とを具備するものである上記第記載の影の影響の予測装置により構成される。
上記積算直達日射量は例えば年間の直達日射量を積算した年間直達日射量とすることができる。上記積算直達日射量演算手段は、例えば年間の直達日射量を積算して年間直達日射量を求める年間直達日射量演算手段(12i)とすることができる。このように構成すると、平面グリッドの内、太陽光が横切る軌跡グリッドについて、時間配分後の直達日射量を考慮することができ、より正確な日射量の予測を行うことができる。
に、上記グリッド散乱日射量記憶手段により記憶された上記全平面グリッドの上記平面グリッド毎の上記散乱日射量と、上記軌跡グリッド直達日射量記憶手段により記憶された上記軌跡グリッドの上記時間配分後の直達日射量を足し合わせて、全平面グリッドについての日射量を演算する全グリッド日射量演算手段と、上記全平面グリッドについての日射量を各平面グリッドの位置に対応づけてメモリに記憶する全グリッド日射量記憶手段とを具備するものである上記第記載の影の影響の予測装置により構成される。
上記全平面グリッドは例えば上半分の平面グリッド(例えば32400個)をいう。このように構成すると、積算散乱日射量と積算直達日射量を考慮した例えば年間の全日射量について、個々の平面グリッド毎の値を得ることができ、太陽光発電パネル設置位置又は設置予定位置、或いは影の影響、年間の日射量等の予測を行いたいその他の地点において、日射量のより正確な定量評価を行うことができる。
に、上記画像処理手段は、上記全グリッド日射量記憶手段により記憶されている各平面グリッドの日射量の大きさに対応して、各グリッドを色分け表示するものであり、上記表示制御手段は上記ディスプレイに平面グリッド毎に色分けされた色分けグリッド表示を行うものである請求項記載の影の影響の予測装置により構成される。
上記色分け表示には、濃淡或いは白黒濃淡による表示も含む。このように構成すると、ディスプレイ上に、平面グリッド毎に、日射量の強弱に応じて色分け表示することができるので、例えば太陽光発電パネルの設置位置又は設置予定位置、或いは影の影響、日射量等を予測したいその他の地点において、日射量の影響を直感的に評価することができる。
に、上記画像処理手段は、上記ディスプレイに、上記色分けグリッド表示を上記フラット画像に重ねて表示させるものである請求項記載の影の影響の予測装置により構成される。
このように構成すると、ディスプレイ上に、平面グリッド毎の日射量の色分け表示と、撮影画像を重ねて見ることができるので、例えば太陽光発電パネルの設置位置又は設置予定位置、或いは、影の影響、日射量等を予測したいその他の地点において、日射量の影響を直感的に評価することができる。
に、上記画像処理手段は、上記フラット画像に上記全平面グリッドを対応付けて認識し得るものであり、かつ、上記画像処理手段は、上記フラット画像における空部分と障害物部分との境界の輪郭線を検出する輪郭線検出手段と、上記輪郭線検出手段にて検出された輪郭線を境界として、空部分に対応する平面グリッドの日射量を加算して有効な日射量を算出する第1の加算手段と、上記輪郭線検出手段にて検出された輪郭線を境界として、障害物部分に対応する平面グリッドの日射量を加算して損失となる日射量を算出する第2の加算手段とを具備するものである請求項3〜5の何れかに記載の影の影響の予測装置により構成される。
上記障害物部分とは、森林、建造物等により太陽光が遮蔽される部分をいう。このように構成すると、例えば太陽光発電パネル設置位置又は設置予定位置、或いは影の影響、日射量等を予測したいその他の地点における有効な日射量及び損失となる日射量を定量的に予測することができる。
に、コンピュータを、請求項1〜の何れかに記載の影の影響の予測装置として機能させるためのプログラムにより構成される。
本発明によれば、ディスプレイに表示されたフラット画像上に太陽軌跡を重ねて表示することができ、例えば太陽光パネル設置位置又は設置予定位置、或いは、影の影響、日射量等を予測したいその他の地点における障害物等による影の影響を直感的に認識することができる。
また、フラット画像上に複数の平面グリッドを設定することができ、例えば各平面グリッド毎に日射量を演算すること等により、影の影響を定量的にも検討することが可能となる。
また、平面グリッド毎の散乱日射量を算出するにあたり、球面グリッドの面積の相違、発電に寄与する太陽光を考慮するものであるから、散乱日射量のより正確な定量評価を行うことができる。
また、平面グリッドの内、太陽光が横切る軌跡グリッドについて、時間配分後の直達日射量を考慮するものであるから、より正確な日射量の予測を行うことができる。
また、年間の全日射量として個々の平面グリッド毎の値を得ることができ、例えば太陽光パネル設置位置又は設置予定位置、或いは、その他の地点において、日射量のより正確な定量評価を行うことができる。
また、ディスプレイ上に、平面グリッド毎に、日射量の強弱に応じて色分け表示することができるので、例えば太陽光パネルの設置位置又は設置予定位置、或いは、影の影響を予測したいその他の地点において、日射量の影響をより直感的に評価することができる。
また、ディスプレイ上に、平面グリッド毎の日射量の色分け表示と、撮影画像を重ねて見ることができるので、例えば太陽光パネルの設置位置又は設置予定位置、或いは、影の影響を予測したいその他の地点において、日射量の影響をより直感的に評価することができる。
また、例えば太陽光パネル設置位置又は設置予定位置、或いは、影の影響を予測したいその他の地点における、有効な日射量及び損失となる日射量を定量的に予測することができる。
本発明の影の影響の予測装置における全天球カメラの撮影状況を示す斜視図である。 同上予測装置における全天球カメラの撮影範囲である球体等を示す説明図である。 同上予測装置における球体に設定される球面グリッドの説明図である。 同上予測装置におけるディスプレイに表示される撮影画像を示す図である。 同上予測装置における太陽光パネルへの入射光を示す説明図である。 同上予測装置における影の影響を示す撮影画像を示す図である。 同上予測装置における影の影響を示す撮影画像を示す図である。 同上予測装置の全体構成を示す説明図である。 同上予測装置のタブレットコンピュータのブロック図である。 同上予測装置のCPUの機能ブロック図である。 同上予測装置の動作手順を示すフローチャートである。 同上予測装置の動作手順を示すフローチャートである。 同上予測装置の動作手順を示すフローチャートである。 同上予測装置の動作手順を示すフローチャートである。 同上予測装置にデータメモリの構成を示す図である。 同上予測装置のデータベースの内容を示す図である。 同上予測装置のデータメモリ内の年間散乱日射量と年間直達日射量を示す図である。 同上予測装置のデータメモリ内のグリッドデータの構成を示す図である。 同上予測装置のデータメモリ内の面積データの構成を示す図である。 同上予測装置のデータメモリ内のcosθデータの構成を示す図である。 同上予測装置のデータメモリ内の年間散乱日射量データの構成を示す図である。 同上予測装置の軌跡グリッドの認識手順を示す図である。 同上予測装置の時間配分後直達日射量データの構成を示す図である。 同上予測装置のデータメモリ内の全日射量データの構成を示す図である。 同上予測装置の平面グリッドを色分け表示したディスプレイ上の画像であり、(a)は(b)の画像の一部を拡大表示したもの、(b)は色分け表示を示す図である。 同上予測装置の色分け表示と撮影画像を重ねて表示したディスプレイ上の画像である。 同上予測装置の合成画像を模式的に表した図である。 同上予測装置の動作手順を示すフローチャートである。 同上予測装置の画像処理手段の機能ブロック図である。
以下、本発明に係る太陽光設置位置の影の影響の予測装置およびプログラムについて詳細に説明する。
本発明は、図8に示すように、全天球カメラ1と、該全天球カメラ1で撮影した画像を受信し記憶するタブレットコンピュータ10により構成されている。
本実施形態では、全天球カメラ1にて太陽光パネル設置位置又は設置予定位置を撮影し、当該設置位置において影の影響、有効な日射量等を定性的、定量的に予測することを行う。但し、本発明における全天球カメラ1の撮影地点は太陽光パネル設置位置等に限定されず、例えば日照権が問題となっている地点、ビル等の建設予定地、住宅等の部屋の日照を予測したい場所等、影の影響を予測したいあらゆる地点が含まれる。
図1に示すように、太陽光パネル2の設置位置(又は設置予定位置)において、真南の水平方向(図1の矢印S方向)を向いて、上記全天球カメラ1にて景色を撮影する。この撮影により、図2に示すように、全天球カメラ1の設置位置Fを球体中心として、真南の水平方向(矢印Sの方向)を「0」点(中心点)とする球体3の全方向に写る景色を撮影することができる。
このように、この全天球カメラ1は、上下方向180度、水平方向360度のパノラマ写真(図2の球体3に写る全天球画像)を撮影できるものであり、天頂が上端、天底が下端となる全天球の写真を撮ることができるものである。
また、全天球カメラ1の機能により、図2のような全天球を写した画像(全天球画像)を、球体3を取り囲む円筒4に投影した円筒座標系(上記「0」点を中心に上下方向が±90度、水平方向が±180度の円筒座標系)の画像とし、その画像を北側の中央垂直線N’を中心として左右(矢印E,E’方向)に開いた状態のフラット画像5(図4参照)に変換することが可能である。
このように図2の球体3の画像から、図4のフラット画像5への変換は、全天球カメラ1の機能として本来的に有しており、通常、切り換えボタンでワンタッチで変換が可能である。本発明においては、図4に示すフラット画像5を利用する。尚、このような全天球カメラは市販されており、例えばリコー社製のTHETA(登録商標)を使用することができる。
従って、上記フラット画像5は、図2の球面3に写る映像の全ての情報を含んでおり、図4に示すように、上下方向が±90度(上下方向全体で180度)、水平方向(左右方向)が±180度(水平方向全体で360度)、従って上辺が天頂、下辺が天底を表しており、上下左右の中心が上記全天球カメラ1の方向である「0」点、上記「0」点を通る水平線が中央水平線M’、上記「0」を通り上記中央水平線M’に直交する垂直線が中央垂直線N’となっており、撮影画像は、地面と空の境界線が上記中央水平線M’に略一致するように撮影されているものとする。
次に、上記タブレットコンピュータ10の具体的構成を図9に示す。同図において、12は図11〜図14、図28に示す動作手順に従って動作するプログラムを実行するCPU、13はキーボード等の入力手段(外付キーボードの他、ディスプレイ11上に表示される入力ボタン表示、キーボード表示を含む)、11は上記フラット画像5等の表示するためのディスプレイ、14は図11〜図14、図28にて示す動作手順のプログラムが記憶されたプログラムメモリ、15は全天球カメラ1で撮影されたフラット画像5の他、プログラムの実行途中において各種データ(図15等に示す)を記憶するためのデータメモリ、16は全天球カメラ1の設置位置の緯度経度を検索するためのGPSアンテナ、17はインターネット等の外部ネットワークに接続するための通信インターフェース、18はインターネットのサーバ上のデータベースであり、一般社団法人日本気象協会が公表している「NEDO標準気象データベース」における「月平均斜面日射量データ」(図16のデータ)が記憶されている。尚、上記データーベース18は上記コンピュータ10内に内臓しても良い。
この「月平均斜面日射量データ」は、全国約900地点の月毎の日射量(kWh/m・day)、1月〜12月の年平均の日射量が記憶されており(一例として東京の月平均日射量データを図16に示す)、後述のように、タブレットコンピュータ10に撮影地点の緯度経度情報が入力されたとき、直近の地点の日射量を検索するためのものである。
上記全天球カメラ1は、画像出力端子を有しており、上記タブレットコンピュータ10に接続することにより、上記フラット画像5を上記タブレットコンピュータ10に出力し、当該コンピュータ10のディスプレイ11に表示すると共に、データメモリ15に画像データ15aとして記憶することができる。尚、全天球カメラ1にて撮影した上記フラット画像5を他のパーソナルコンピュータにて取り込み、上記フラット画像5をメールに添付して当該パーソナルコンピュータから上記タブレットコンピュータ10に送信することによっても、上記フラット画像5を当該コンピュータ10のデータメモリ15に記憶することができる。
従って、当該タブレットコンピュータ10のデータメモリ15に記憶される画像データは、有線又は無線で接続された全天球カメラ1にて撮影された同一地点又は近隣の画像でもよいし、遠隔地にて全天球カメラ1で撮影された画像データをメールに添付した状態で受信した遠隔地の画像データであっても良い。
図10は上記CPU12の機能をブロック化した機能ブロック図であり、後述の動作手順と共に説明する。以下、本発明の動作を具体的に説明する。
まず、図8に示すように、全天球カメラ1とタブレットコンピュータ10とを有線又は無線にて接続し、全天球カメラ1の画像がディスプレイ11に表示されるように設定する。
そして、図1に示すように、太陽光パネル2の設置位置、又は、太陽光パネル2の設置予定位置において、全天球カメラ1にて真南の方向を撮影する。このとき、全天球カメラ1を図1に示すように設置基台20上に設置する、又は、三脚上に設置することにより、太陽光パネル2と同じ高さに水平に保った状態で固定し、地面と空の境界が上下方向の中央に位置し、真南がフラット画像5の中心となるようにルール付して撮影する(図11P1参照)。その後、全天球カメラ1の機能により全天球画像からフラット画像5に変換する。
上記フラット画像5のデータはタブレットコンピュータ10に入力し、CPU12(図10、表示制御手段12a)は、このフラット画像5(図4参照)をディスプレイ11に表示する(図11P1,P2参照)と共に、CPU12(画像データ記憶手段12b)は、当該フラット画像5の画像データをデータメモリ15に画像データ15aとして記憶する(図1P3、図15参照)。尚、この時点でディスプレイ11に表示される画像は、図4の太陽軌跡6,7,8、グリッドG、水平線M、垂直線Nの表示されていない画像である。
ここで、CPU12(図10、画像処理手段12c)は、上記フラット画像5において、上記中心の「0」点が南、両端が北、両端と南の中間が各々東と西、かつ地面と空を分ける中央水平線M’がフラット画像の上下方向の中心(上記「0」点)を通るように認識する(図1P4参照)。
次に、CPU12(図10、画像処理手段12cのグリッド生成手段13a)は、上記画像データの上下左右の中心を上記「0」点として、水平線Mと垂直線Nを、水平方向1度、垂直方向1度単位で設定し、方形の平面グリッドGを作成する(図11P5参照)。
ここで、当該平面グリッドGと、図2の上記球面3上の球面グリッドG’との関係について説明すると、もともと図2の球体3において、図3に示すように、真南の方向(全天球カメラ1の方向である真南の水平方向)を球体3上の点「0」として、点「0」を通る水平方向の中央水平線M’と、上記点「0」を通り上記中央水平線M’に直交する中央垂直線N’を考え、上記中央水平線M’に平行な水平線Mを天頂方向及び天底方向に上下方向の角度1度単位(球体3の中心Fからの仰角±1度単位)で球体3全体に設定し、上記中央水平線N’に平行な垂直線Nを360度の方向に水平方向に1度単位(上記「0」から上記球体3の中心Fからみて開き角度1度単位)で設定する。そして、これらの水平線Mと垂直線Nによって構成される球面上のグリッドを球面グリッドG’とする。
この球面グリッドG’は、水平方向(円周方向)には1度単位であるから、上記中央水平線M’に沿って360個存在し、天頂方向の90度の天頂まで1度単位に形成されるため、上記中央水平線M’より天頂方向の半球で、360×90個=32400個存在し、上記中央水平線M’より天底方向の半球で、同数(32400個)存在し、球体3全体で64800個の球体グリッドG’が球体3上に形成されることになる。
そして、この球体3上に64800個の球面グリッドG’が設定された状態で、当該球面グリッドG’を図2の円筒4に投影し、北の中央垂直線N’を中心に、矢印E,E’方向に展開すると、上記球面グリッドG’がそのまま上記フラット画像5上に平面グリッドGとして展開される。
従って、上記球体グリッドG’と上記平面グリッドGは、全て一対一に対応しており、フラット画像5において、中央水平線M’を中心に、上側90度の範囲には32400個の平面グリッドGが構成され、上記中央水平線M’を中心とし、下側90度の範囲には、同じく32400個の平面グリッドGが形成されることになる。
CPU12(図10、画像処理手段12cのグリッド記憶手段13b)は、生成した平面グリッドGの内、中央水平線M’より上の32400個のグリッドについて、図18に示すように、フラット画像5の平面グリッドGについて、上辺に沿って左端から横方向に「1」〜「360」の添字を設定すると共に、フラット画像5の左辺に沿って上端から下方向に「1」〜「90」の添字を設定し、二次元の配列変数G(上辺の添字,左辺の添字)として、全32400個の平面グリッドGの位置をデータメモリ15にグリッドデータ15b(図15参照)として記憶する(図11P6参照)。以上の構成により、CPU12は、上記フラット画像5上の平面グリッドGの32400個の位置を、例えばG(1,2),G(3,4)等の二次元の配列変数により認識できるようになった(図18参照)。
尚、ここで、上半球のみを考慮するのは、下半球から太陽光は到来せず、仮に到来しても太陽光パネルの発電に寄与しないからである。
また、上述のように上記平面グリッドGと上記球体グリッドG’は一対一に対応しているので、CPU12は、例えば配列変数G(1,2),G(2,3)等により平面グリッGの位置を認識すると共に、それらに対応する球面グリッドG’の位置についても、G’(1,2),G’(2,3)等の同一の配列変数にて認識できるものとする。
尚、CPU12(画像処理手段12c及び表示制御手段12a)は、上記データメモリ15のデータに基づいて、ディスプレイ11に表示されているフラット画像5上に重ねて、水平線M、垂直線Nを表示して平面グリッドGを表示することができる。さらに、CPU12(画像処理手段12c及び表示制御手段12a)は、上記認識したデータに基づいて、図4に示すように、「東西南北」の表示、「0」表示、上下方向の±90度、水平方向±180度の角度表示を行うことができる。
次に、ディスプレイ10に表示されているフラット画像5上に、重ねて太陽軌跡を表示させるため、太陽軌跡を演算する。
まず、入力手段13から、操作者が、タブレットコンピュータ10に、撮影地点の緯度経度情報を入手するように指令すると共に、太陽軌跡を求めたい月日、時間を入力する(図12P1参照)。
ここでは、例えば、夏至(6月21日)の6時から18時まで(日の出から日没まで)の4分毎の太陽軌跡を求めるように、年月日、時間を入力したとする。すると、CPU12(図10、緯度経度検出手段12d)は内臓GPSアンテナ16に基づいて、現在地点の緯度経度情報を入手し(図12P2参照)、CPU12(図10、太陽軌跡演算手段12e)は、以下の演算式に基づいて、夏至における6時から18時までの4分ごとの太陽高度α、太陽方位Ψを演算により求め(図12P3参照)、太陽高度α、太陽方位Ψに基づいて、その太陽軌跡6をディスプレイ11上に表示する(図10、表示制御手段12a、図12P4参照)(図4の太陽軌跡6参照)。
緯度φ、経度λの地点における任意の日時の太陽方位Ψ、太陽高度αは、次式で求めることができる。
まず、上記任意の日時の元旦からの通し日数dnに基づいて式(1)のθを求め、このθより、当該日の太陽赤緯δ、地心太陽距離r/r*、均時差Eqを式(2)(3)(4)より求める。
θ=2π(dn−1)/365 ・・・・(1)
δ=0.006918−0.399912cos(θ0)+0.070257sin(θ)−0.006758cos(2θ)
+0.000907sin(2θ)−0.002697cos(3θ)+0.001480sin(3θ)
・・・・(2)
r/r*=1/{1.000110+0.034221cos(θ)+0.001280sin(θ
+0.000719cos(2θ)+0.000077sin(2θ)}^0.5 ・・・・(3)
Eq=0.000075+0.001868cos(θ)−0.032077sin(θ
-0.014615cos(2θ)-0.040849sin(2θ) ・・・・(4)
その後、日本標準時間JSTから、6:00〜18:00まで、4分おきに、太陽の時角hを式(5)により求める。
h=(JST−12)π/12+標準子午線からの経度差+均似差(Eq)・・(5)
そして、太陽赤緯δ、緯度φ、時角hが既知となったので、各時間毎の太陽方位Ψ、太陽高度αは、各々、式(6)、(7)にて求めることができる。
α=arcsin{sin(φ)sin(δ)+cos(φ)cos(δ)cos(h)}
・・・・・・・(6)
Ψ=arctan[cos(φ)cos(δ)sin(h)/{sin(φ)sin(α)
−sin(δ)}] ・・・・・・・(7)
そして、CPU12(図10、画像処理手段12c)は、上記の演算により求めた太陽軌跡を夏至の太陽軌跡6としてディスプレイ11上に表示する(図12P4、図4参照)。さらに、CPU12(図10、太陽軌跡記憶手段12f)は、上記太陽軌跡データ(太陽方位Ψ、太陽高度α)をデータメモリ15に太陽軌跡データ15cとして記憶する(図12P5参照)。
上記CPU12(図10、画像処理手段12c)は、上記フラット画像5の東西南北の位置を把握しているので、上記フラット画像5に重ねて太陽軌跡を表示するにあたり、真南の「0」点を南中時刻(図4では12:00と記載)とし、4分毎の上記太陽方位Ψ、太陽高度αを該当位置にプロットして行くことで、図4に示す夏至の太陽軌跡6を描くことができる。
同様の手法により、冬至の太陽軌跡7、春分・秋分の太陽軌跡8を描くことができ、データメモリ15に記憶することができる。また、例えば1月から12月までの各月15日の太陽軌跡を求め、上記フラット画像5に12本の太陽軌跡を描くこともできる。
このように、ディスプレイ11上において、図4に示すように、フラット画像5上に太陽軌跡6,7,8を描くことで、年間で太陽が運行する範囲が一目で把握できる。また、描いた太陽軌跡と周囲の樹木、建造物等が交差していれば(図6の太陽軌跡6,7,8と樹木との交差部21参照)、その樹木、建造物等により影が生ずることを予測することができる(図6参照)。
上記の手法によると、季節によらず、撮影地点における年間の影の影響の有無を即座に把握でき、定性的ではあるが、影の影響の程度を直感的に判断することができる。
また、図7にように太陽軌跡に時間軸を表示することにより、影が形成される時間帯まで確認することができる(図7の太陽軌跡6,7,8と樹木等との交差部22参照)。尚、上記時間軸はCPU12の画像処理手段12cの処理によりディスプレイ11の太陽跡6上に表示する。
(定量的な影の影響の評価)
次に、図11のステップP5にて設定した各平面グリッドGにおいて、各平面グリッドG毎に年間に降り注ぐ太陽光の量(日射量)を試算することにより、影の影響を定量的に推定する。
まず、入力手段13から撮影地点である「東京」、「太陽光パネル2の傾斜角」(この場合10度とする)を入力する(図13P1参照)。
すると、CPU12(図10、日射量データベース検索手段12g)は、通信インターフェース17を介してインターネット上のデータベース18にアクセスし、既に検出した撮影地点の緯度、経度情報に基づいて、日本気象協会の公表データである「東京」の直近の緯度経度の「月平均斜面日射量」(図16参照)を選択し(図13P2参照)、CPU12(図10、年間散乱日射量演算手段(積算散乱日射量演算手段)12h)は、当該公表データから、東京(撮影地点)の年間散乱日射量(積算散乱日射量)Rtを演算し、年間散乱日射量Rtをデータメモリ15に記憶する(図15、年間散乱日射量データ(積算散乱日射量データ)15d(図15参照)、図13P3参照)。
上記年間散乱日射量演算手段12hは、図16のデータに基づいて、「年1〜12月」欄の年平均の散乱日射量が「1.74」であることを読み出し、
年間散乱日射量Rt=散乱日射量(年平均)×365.25 (8)
より年間散乱日射量Rt=635.54として求める(図17参照)。尚、365ではなく、365.25とするのは、うるう年を考慮したものである。
また、同時に、CPU12(図10、年間直達日射量演算手段(積算直達日射量演算手段)12i)は、上記公表データから、東京(撮影地点)の直達日射量Dtを演算し、年間直達日射量(積算直達日射量)Dtをデータメモリ15に記憶する(図15、年間直達日射量データ(積算直達日射量データ)15e(図15参照)、図13P8参照)。
具体的には、年間直達日射量演算手段12iは、図1のデータの「年1〜12月」欄における傾斜角10度の年平均斜面日射量「3.53」を読み出し、
日射量=散乱日射量+直達日射量 (9)
であることから、
年平均の直達日射量は、日射量−散乱日射量(3.53−1.74)の演算を行うことにより、直達日射量が「1.79」であることを算出する。
そして、
年間直達日射量Dt=直達日射量(年平均)×365.25 (10)
より、年間直達日射量Dt=653.80として求める(図17参照)。
尚、上記の年間散乱日射量Rt、年間直達日射量Dtは、図16において、1月から12月の各月の斜面日射量、各月の散乱日射量が公表されているので、各月毎に散乱日射量、直達日射量を求め、1月から12月までの各月の散乱日射量、直達日射量を合計することにより求めることもできる。


また、本実施形態では、散乱日射量、直達日射量ともに1年間の積算値である年間日射量、直達日射量を求めたが、積算値は「年間」に限定されない。例えば1月〜6月の半年の積算散乱日射量、積算直達日射量等、任意の積算値でもよい。
(年間散乱日射量の各平面グリッドGへの配分)
次に、上記フラット画像5における32400個の各平面グリッドG毎の年間散乱日射量を求めることを検討する。
ここで、実際には図2の球体3上の球面グリッドG’から上記全天球カメラ1の設置位置F(球体3の中心)に太陽光が入射するものであるが、球面グリッドG’は緯度によって面積が異なるので、平面グリッドGの散乱日射量は上記球面グリッドG’の面積に応じて分配する必要がある。
CPU12(図10、グリッド面積演算手段12j)は、以下により全ての球面グリッドG’の面積を求める。
ここで、球体3上の緯度φ1〜φ2の環状体Sの面積は、
φ1
S=∫(1/2)4πrsinθdθ (11)
φ2
により求められる。
尚、(1/2)は上半球のみを考えているからである。また球体3の半径rは「1」とする。
各球面グリッドG’は水平方向に1度、垂直方向に1度の方形であるため、φ1=0度〜φ2=1度の環状体の面積S1を求め、(S1/360)とすることにより、中央水平線M’から1度の範囲の環状体に存在する360個の球面グリッドG’の1個の面積(360個が同一の面積Sとなる)を求めることができる(図19参照)。
同様にして、緯度1度から2度の環状体の面積S2を求め、(S2/360)とすることにより、緯度1度から2度の範囲の環状体における球体グリッドG’の1個の面積(360個が同一の面積S)を求めることができる(図19参照)。
同様に、最終的に、緯度89度から90度の環状体の面積S90を求め、(S90/360)とすることにより、緯度89度から緯度90度における球体グリッドG’の面積S90(360個が同一の面積S90)を求めることができる(図19参照)。
そして、グリッド面積演算手段12j(グリッド面積記憶手段12j’)は、全32400個の各球体グリッドG’の面積S〜S90を求めた後、上記データメモリ15において、平面グリッドGの配列変数にて特定される対応するグリッド位置に格納し、面積データ15f(図15、図19参照)として記憶される(図13P4参照)。
図19に示すように、面積データ15fは、例えば、配列変数(1,90)にて特定される平面グリッドGに、対応する球面グリッドG’(1,90)の面積データSが記憶され、配列変数(2,89)にて特定される平面グリッドGに、対応する球面グリッドG’(2,89)の面積データSが記憶され、配列変数(359,1)にて特定される平面グリッドGに、対応する球面グリッドG’(359,1)の面積データS90が記憶される等により、32400個の球面グリッドG’の面積データが配列変数にて対応するグリッド位置に面積データ15fとして格納記憶される(図19参照)。
(発電寄与分の考慮)
次に、球体3上の各球面グリッドG’から球体3中心位置Fの太陽光パネル2に入射する太陽光の内、パネル2の鉛直軸からずれた方向からの入射光については、鉛直成分のみが発電に寄与すると仮定し、太陽光パネル2への入射光の鉛直成分(法線方向成分)のみを各球面グリッドG’に割り振ることにする。
ここで、図5に示すように、球体3の各球面グリッドG’を通過する太陽光の発電量への寄与を求める。
同図に示すように、球体3の中心Fに太陽光パネル2が存在するとしてF点を中心にXYZ座標系をとり、このパネル2の法線ベクトルA(X0,Y0,Z0)、球体3の何れかの球面グリッドG’(の中心点)へのベクトルB(X1,Y1,Z1)(太陽光に相当)、ベクトルA,Bのなす角度をθとすると、発電量への寄与は、以下の式(ベクトルBの法線ベクトルA方向の成分)で求められる。
発電量への寄与=散乱日射量×cosθ (12)
よって、
cosθ=A・B/|A|・|B| (13)
A・B=X0×X1+Y0×Y1+Z0×Z1
|A|・|B|=√(X0+Y0+Z0)×√(X1+Y1+Z1
なので、上記式(13)より、このcosθを、上記球体3の上半分の32400個の全ての球面グリッドG’について求める。このように、発電量への寄与は、太陽光パネル2から上記球面グリッドG’へ向かう太陽光のベクトルBの太陽光パネル2の法線方向成分で求められる。
そして、求めた各球面グリッドG’毎のcosθの値を、配列変数を用いて、cos(上辺の添字,左辺の添字)で表す。
従って、CPU12(図10、発電寄与分演算手段12k)は、上記(13)式に基づいて、各球面グリッドG’について、cosθ(1,1),cosθ(2,1),・・・cosθ(360,1)・・・cosθ(360,90)までの全32400個のcosθを求める(図13P5参照)。
その後、CPU12(図10、発電寄与分演算手段12k(発電寄与分記憶手段12k’)は、上記データメモリ15において、32400個の上記cosθの値を、平面グリッドGの配列変数にて特定される対応するグリッド位置に格納し、cosθデータ15gとして記憶する(図13P5、図15、図20参照)。
次に、CPU12(図10、グリッド散乱日射量演算手段12m)は、次式により、各グリッド毎の散乱日射量を演算する。
グリッド毎の散乱日射量P
=Rt(年間散乱日射量)×(各グリッドの面積×各グリッドのcosθの値)
・・・・(14)
上記式(14)の演算は、各グリッド毎に行われる。尚、散乱日射量Pについても、グリッド位置は、配列変数P(上辺の添字、左辺の添字)で表すものとする。
従って、各グリッド位置についてのグリッド毎の散乱日射量Pは、
P(1,1)=Rt×S90×cosθ(1,1)
P(2,1)=Rt×S90×cosθ(2,1)
・・・・・・・
P(360,5)=Rt×S87×cosθ(360,5)
・・・・・・・
P(360,90)=Rt×S×cosθ(360,90)
のように、全32400個の散乱日射量Pを演算することができる(図13P6参照)。
そして、グリッド散乱日射量記憶手段12nは、全32400個の各球体グリッドG’の散乱日射量Pを求めた後、これら散乱日射量P(平面グリッド毎の散乱日射量)を、上記データメモリ15において、平面グリッドGの配列変数にて特定される対応するグリッド位置に格納し(図21参照)、グリッド毎の散乱日射量データ15hとして記憶する(図13P7、図15参照)。
以上の演算により、全グリッドについて、面積比率及び発電への寄与率を考慮した年間散乱日射量データP(1,1)〜P(360,90)が求められ、データメモリ15上に記憶された(図21参照)。
(太陽軌跡のグリッド検出)
次に、CPU12(図10、軌跡グリッド検出手段12p)は、上記太陽軌跡データ15cと、上記グリッドデータ15bに基づいて、太陽軌跡が横切る平面グリッドGを検出し(このグリッドを「軌跡グリッド」という)、そのグリッドを軌跡グリッドデータ15iとしてデータメモリ15に記憶する(図13P9、図15参照)。
具体的には、図22に示すように、平面グリッドGと太陽軌跡6とを画像的に重ね合わせ、太陽軌跡6が横切る平面グリッドGの位置を配列変数にて認識する。例えば図22のように、平面グリッドG(2,47),G(2,46),G(3,45),G(3,46)に太陽軌跡6が横切っているので、これらのグリッドを軌跡グリッドとして認識する。最終的に、太陽軌跡6が横切る全ての平面グリッドGの位置を、配列変数G(上辺の添字,左辺の添字)のかたちで軌跡グリッドとして認識し、上記軌跡グリッドデータ15iとしてデータメモリ15内に記憶する(図15、図23参照)。
(直達日射量の時間配分率の演算)
次に、CPU12(図10、時間配分演算手段12q)は、上記軌跡グリッドについて、以下の演算に基づいて、直達日射量の時間配分を演算し(図13P10参照)、軌跡グリッドについて配分後の直達日射量(D)を演算により求め、軌跡グリッドについて、配分後の直達日射量を直達日射量データ15jとしてデータメモリ15に記憶する(図15、図23、図13P11参照)。
全天日射量の時間積算値をI、水平面天空散乱(散乱日射量)の時間積算値Id、日積算値に対する各時間帯の日射量の比率をそれぞれrt及びrdとすると、
I =日射量H・rt (15)
Id=散乱日射量Hd・rd (16)
により求められる。
尚、rt、rdの推定には、以下の式を用いた。
rd=(π/24){(24/π)・sin(π/24)・cosω−cosωs}/
{sinωs−(π/180)・ωs・cosωs}
rt=rd(a+bcosω)
a=0.4090+0.5016sin(ωs−60)
b=0.6609−0.4767sin(ωs−60)
ここで、
ω:時角
ωs(deg):日没時の時角
ωs=cos−1(−tanδtanψ)
(参考文献 NEDO標準気象データベースの解説書P23,P24)
ところで、上記式(15)(16)は、日射量及び散乱日射量についての時間配分率であるが、式(9)より、「日射量=散乱日射量+直達日射量」、即ち、「直達日射量=日射量−散乱日射量」なので、直達日射量については、上記式(15)(16)より、日射量I、散乱日射量Idを求め、「日射量I−散乱日射量Id」より時間配分後の直達日射量Dを求めることができる。
従って、例えば、軌跡グリッド(2,47)(図22参照)に対応する時刻を認識し(時刻は6:00とする)、当該時刻に対応する時間配分後の日射量I及び散乱日射量Idを上記式(15)(16)により求め、「I−Id」の演算を行うことにより、直達日射量記憶手段12rは、それを軌跡グリッドG(2,47)の時間配分後の直達日射量D(2,47)として、データメモリ15内に直達日射量データ15jとして記憶する(図23参照)。その他の軌跡グリッド(例えば、軌跡グリッドG(2,46),G(3,45)等)についても、例えば軌跡グリッド(2,46)(図22参照)であれば当該グリッドに対応する時刻を認識し(時刻は4分後の6:04とする)、当該時刻に対応する時間配分後の日射量I及び散乱日射量Idを、上記式(15)(16)により求め、同様にして、軌跡グリッドG(2,46)の時間配分後の直達日射量D(2,46)として、データメモリ15内に直達日射量データ15jとして記憶する。同様に、全ての軌跡グリッドについて時間配分後の直達日射量を算出し、直達日射量データ15jに記憶する(図13P11参照)。
その後、CPU12(図10、全グリッド日射量演算手段12s)は、上記ステップP6(図13参照)で求めた全グリッドについての平面グリッド毎の散乱日射量データ15h(図21参照)と、上記ステップP10(図13参照)で求めた時間配分後の軌跡グリッドについての直達日射量データ15j(時間配分後の直達日射量)(図23)とを足し合わせ(図13P12参照)、全グリッドについての年間日射量(積算日射量)Tを算出し、全グリッド年間日射量データ(全グリッド年間日射量データ(全グリッド積算日射量データ))15k(全平面グリッドについての日射量)として、全グリッド日射量記憶手段12vが、データメモリ15に記憶する(図13P13、図15、図24参照)。
この演算は、散乱日射量データ15hの配列変数(図21参照)により特定されるグリッドと、軌跡グリッドについての直達日射量データ15jの配列変数(図23参照)により特定されるグリッドの内、同一グリッドのデータ同士を足し合わせることにより、全グリッドについての年間日射量データを求めることができる。従って、軌跡グリッド以外の平面グリッドGは、その散乱日射量Pが、そのまま年間日射量Tとなり、軌跡グリッドについてのみ、時間配分後の直達日射量Dに散乱日射量Pが加算(T=P+D)されることになる。
この年間散乱日射量Tについても、配列変数T(上辺の添字,左辺の添字)にて表され、これにより対応する平面グリッドGの位置に対応づけられて記憶されているものである(図24参照)。
(マッピング)
次に、CPU12(図10、日射量マップ作成手段12t)は、全グリッド年間日射量データ15kの年間日射量Tの全ての数値(32400個)を、配列変数の位置データと共に画像処理手段12cに送出する(図14P14参照)。
その後、CPU12(図10、画像処理手段12cの色分け表示手段)は、各平面グリッドG毎に、年間日射量Tのデータを数値毎に色分けする(図14P15参照)。
例えば、
年間日射量Tが平均的な数値の平面グリッドGは「白色」とする。
年間日射量Tが平均的な数値よりも大きい平面グリッドGは「赤色」とする。
年間日射量Tが平均的な数値よりも小さい平面グリッドGは「青色」とする。
このようにして、全ての平面グリッドGを色分けグリッド表示したもの(マッピング画像9という)を図25(a)(b)に示す。CPU12は上記マッピング画像9をデータメモリ15に記憶する。図25(b)のマッピング画像9は、図24のデータ15kの配列変数により特定される上辺×左辺=360×90(全32400個)の平面グリッドと同一の、上片×左辺=360×90(全32400個)の平面グリッドにより構成される画像であり、各グリッドの色は、その1個の平面グリッドの配列変数により対応づけられた年間日射量Tに基づいて、上記の色分けの法則に従って色分け表示されたものである。
図25(a)は、図25(b)の楕円部分を拡大したものであり、1つの桝目である平面グリッドG内に日射量の数値が表示されており、当該枡目がその数値に応じて上記色分け法則に従って色付けされている。図25(a)では、日射量が大きい太陽軌跡の数値が表示された軌跡グリッドの枡目が、赤色に表示されることにより、太陽軌跡が表示されていることがわかる。
次に、CPU12(図10、画像処理手段12c)は、上記マッピング画像9を図4の撮影画像であるフラット画像5に重ね合わせて合成し、合成画像25(図26参照)をもデータメモリ15に記憶する(図14P16参照)。
その後、操作者の選択により、マッピング画像9(図25(b)参照)のみをディスプレイ11に表示し、或いは、合成画像25(図26)をディスプレイ11に表示することを選択することができる(図14P17〜P19参照)。
図25(b)にマッピング画像9を示すように、太陽軌跡の部分は、散乱日射量に直達日射量が加算されているので、数値は最も高くなり「赤色」にて明確に表示される。尚、図25の太陽軌跡は、1月から12月の各月の太陽軌跡が12本表示されている。
地上面に近い部分は平均的な数値より低くなるので、「青」の部分が多くなり、緯度が90度近傍の上空も、円筒座標により、球体の頂点近傍のグリッドGが平面的に引き延ばされることから、平均的な数値より低くなり、比較的「青」の部分が多くなる。地表面と頂点近傍の間の空間は、略平均的な数値となり、「白」の部分が多くなる。
このようにマッピング画像9に基づいて、太陽光パネルの設置位置の年間の日射量を濃淡により、直感的に認識することができる。尚、上記色分け表示には、同一色の濃淡、白黒濃淡による色分け表示も含む。
(日射量の定量的推定)
合成画像25(図26参照)において、背景に山、木等が存在し、太陽光が遮蔽される部分Cが存在する場合は、その遮蔽部分Cを除いた残りのグリッドG毎の年間日射量Tを合計すると、年間の有効な全日射量を算出することができる。
上記CPU12(図10、画像処理手段12c)は、上述のように、上記フラット画像5の映像に上記全平面グリッドGを対応付けて認識している。よって、上記CPU10(図29、画像処理手段12cの輪郭線検出手段26a)は、合成画像25(図26参照)において、画像の明度の差により森林等の障害物と空との輪郭(輪郭線)を検出する(図28P1参照)。即ち、図27に模式的に示すように、森林等の障害物部分(図27のCの部分)は明度が低く、空の部分(図27のC’の部分)は明度が高いので、その明度差の存在する部分を境界とみなして、輪郭(輪郭線)を検出する。その後、CPU12(輪郭線検出手段26a)は、上記ステップにて検出した輪郭に輪郭線Lを描画していく(図28P2参照)。
そしてCPU12(輪郭線検出手段26a)は、そのグリッドが輪郭線の存在するグリッドか否かを検出し(図28P3参照)、輪郭線Lの存在しないグリッドである場合は、明度が所定値以下の平面グリッドGには当該配列変数にて特定される位置に「0」を代入し(図28P4,P5参照)、上記明度が所定値以上の平面グリッドGには当該配列変数にて特定される位置に「1」を代入していく(図28P4,P6、図27参照)。
また、1つの平面グリッドG中に輪郭線Lが横切っている輪郭グリッドについては(図28P3参照)、所定値以下の明度が1つのグリッドの1/2以上を占めているグリッドについては、「0」を代入し(図28P7,P8参照)、所定値以下の明度が1/2以下を占めているグリッドについては、「1」を代入する(図28P7,P9参照)。以上の動作により、図27に示すように、明度の高い空部分(C’の部分)に相当するグリッドGには「1」が代入され、明度の低い森林等の障害物に相当するグリッドGには「0」が代入されたことになる。
その後、CPU12(第1の加算手段26b)は、上記「1」を代入した位置の配列級数で特定される平面グリッドGの年間日射量Tを全て加算することにより(図28P10参照)、年間の全日射量を数値として算出することができる。また、CPU12(第2の加算手段26c)は、上記「0」を代入した位置の配列変数で特定される平面グリッドG毎の年間日射量Tを全て加算することにより(図28P11参照)、年間の損失の日射量を数値として算出することができる。その後、CPU12(記憶手段26d)は、算出した全日射量と損失をデータメモリ15に記憶する(図28P12参照)。
このように、上記遮蔽部分CのグリッドGの日射量を合計すると、年間の損失を算出することができる。
例えば、
年間の全日射量=1289
年間の損失=328
として、年間日射量、及び、年間の損失を定量的に把握することができる。
上記の実施形態では、「年間」の日射量を求めたが、図16の月平均斜面日射量のデータにおいて、特定の月の日射量を使用することにより、特定の月の1か月の日射量を同様の手順にて求め、ディスプレイ11に表示することもできる。また、全日射量も「年間」に限定されず、図13のステップP6、ステップP10にて、任意の月、或いは、任意の複数月、任意の複数日の「積算散乱日射量」、「積算直達日射量」を求めることにより、任意の期間の「積算日射量」を求めることができ、任意の期間の有効な日射量、損失を定量的に算出することができる。
この場合、太陽軌跡は当該月の太陽軌跡を求め、画像上に表示するように構成すれば良い。尚、本発明では、太陽光パネル設置位置或いは設置予定地以外の撮影地点においても、全天球カメラの設置位置に太陽光パネルがあるとして太陽光の発電寄与分を考慮して全日射量が演算されることになるが、発電に寄与する有効な太陽光成分を考慮にいれた日射量を求めているので、本発明で演算で求めた日射量Tは、太陽光パネル設置位置以外の地点においても有効に用いることができるものである。
以上のように、本発明によれば、ディスプレイに表示されたフラット画像上に太陽軌跡を重ねて表示することができ、太陽光パネル設置位置又は設置予定位置、その他の撮影地点における森林等の影の影響を直感的に認識することができる。
また、フラット画像上に複数の平面グリッドを設定することができ、例えば各平面グリッド毎に日射量を演算すること等により、影の影響を定量的にも検討することが可能となる。
また、平面グリッド毎の散乱日射量を算出するにあたり、球面グリッドの面積の相違、発電に寄与する太陽光を考慮するものであるから、散乱日射量のより正確な定量評価を行うことができる。
また、平面グリッドの内、太陽光が横切る軌跡グリッドについて、時間配分後の直達日射量を考慮するものであるから、より正確な日射量の予測を行うことができる。
また、年間の全日射量として個々の平面グリッド毎の値を得ることができ、太陽光パネル設置位置又は設置予定位置その他の撮影地点において、日射量のより正確な定量評価を行うことができる。
また、ディスプレイ上に、平面グリッド毎に、日射量の強弱に応じて色分け表示することができるので、太陽光パネルの設置位置又は設置予定位置その他の撮影地点において、日射量の影響をより直感的に評価することができる。
また、ディスプレイ上に、平面グリッド毎の日射量の色分け表示と、撮影画像を重ねて見ることができるので、太陽光パネルの設置位置又は設置予定位置その他の撮影地点において、日射量の影響をより直感的に評価することができる。
本発明の影の影響の予測装置によれば、太陽光パネルの設置位置又は設置予定位置その他の撮影地点において、樹木或いは建造物等の影響を直感的に把握し得ると共に、定量的にも評価することができ、極めて利用価値の高いものである。
1 全天球カメラ
2 太陽光パネル
5 フラット画像
11 ディスプレイ
12a 表示制御手段
12b 画像データ記憶手段
12c 画像処理手段
12e 太陽軌跡演算手段
12g 日射量データベース検索手段
12h 年間散乱日射量演算手段
12i 年間直達日射量演算手段
12j グリッド面積演算手段
12k 発電寄与分演算手段
12m グリッド散乱日射量演算手段
12n グリッド散乱日射量記憶手段
12p 軌跡グリッド検出手段
12q 時間配分演算手段
12r 軌跡グリッド直達日射量記憶手段
12s 全グリッド日射量演算手段
12v 全グリッド日射量記憶手段
13a グリッド生成手段
13b グリッド記憶手段
26a 輪郭線検出手段
26b 第1の加算手段
26c 第2の加算手段
G 平面グリッド
G’ 球面グリッド
M 水平線
M’ 中央水平線
N 垂直線
N’ 中央垂直線

Claims (7)

  1. 全天球カメラで真南の水平方向が中心点となるように撮影地点で撮影した全天球画像を、上記中心点を中心に上下方向が±90度、水平方向が±180度の円筒座標系に投影したフラット画像としてメモリに記憶する画像データ記憶手段と、上記フラット画像をディスプレイに表示する表示制御手段と、上記フラット画像において、上記中心点が南、両端が北、地面と空を分ける中央水平線がフラット画像の上記中心点を通るように認識する画像処理手段と、入力手段から入力された所定の年月日及び時間の太陽方位、太陽高度を演算することにより上記所定の年月日の太陽軌跡を演算する太陽軌跡演算手段とを具備し、上記画像処理手段は、上記フラット画像上に上記太陽軌跡を重ねて表示すべく画像処理を行うことで上記ディスプレイには上記フラット画像と上記太陽軌跡が重ねて表示される影の影響の予測装置であって、
    上記画像処理手段は、上記フラット画像に上記中央水平線に平行な複数の水平線と、上記水平線に直交する複数の垂直線を設定し、上記水平線と上記垂直線による複数の平面グリッドを生成するグリッド生成手段と、上記フラット画像上の上記平面グリッドの位置をメモリに記憶するグリッド記憶手段とを具備しており、
    上記撮影地点の緯度経度情報に基づいて、上記撮影地点の日射量データベースを検索する日射量データベース検索手段と、
    検索した上記撮影地点の日射量に基づいて、積算散乱日射量を演算により求める積算散乱日射量演算手段と、
    上記全天球カメラの上記撮影地点を中心とした球体において、上記平面グリッドに対応する上記球体上の球面グリッドについて、上記球面グリッドの個々の面積を演算するグリッド面積演算手段と、
    上記球体において、上記撮影地点に太陽光発電パネルがあるとして、上記太陽光発電パネルから上記球面グリッドへ向かう太陽光のベクトルの上記太陽光発電パネルの法線方向成分を全球面グリッドについて演算により求める発電寄与分演算手段と、
    上記積算散乱日射量に、上記球面グリッド毎の面積と、上記球面グリッド毎の上記法線方向成分とを掛け合わせて、全平面グリッドについて平面グリッド毎の散乱日射量を演算するグリッド散乱日射量演算手段と、
    上記平面グリッド毎の散乱日射量を各平面グリッドの位置に対応づけてメモリに記憶するグリッド散乱日射量記憶手段とを具備するものである影の影響の予測装置。
  2. 上記日射量データベース検索手段にて検索した上記撮影地点の日射量に基づいて、積算直達日射量を演算により求める積算直達日射量演算手段と、
    上記フラット画像において、上記太陽軌跡が横切る平面グリッドである軌跡グリッドを検出する軌跡グリッド検出手段と、
    上記軌跡グリッドにおいて、上記積算直達日射量の時間配分率を演算し、上記軌跡グリッド毎の時間配分後の直達日射量を演算する時間配分演算手段と、
    上記時間配分後の直達日射量を各軌跡グリッドの位置に対応づけてメモリに記憶する軌跡グリッド直達日射量記憶手段とを具備するものである請求項1記載の影の影響の予測装置。
  3. 上記グリッド散乱日射量記憶手段により記憶された上記全平面グリッドの上記平面グリッド毎の上記散乱日射量と、上記軌跡グリッド直達日射量記憶手段により記憶された上記軌跡グリッドの上記時間配分後の直達日射量を足し合わせて、全平面グリッドについての日射量を演算する全グリッド日射量演算手段と、
    上記全平面グリッドについての日射量を各平面グリッドの位置に対応づけてメモリに記憶する全グリッド日射量記憶手段とを具備するものである請求項2記載の影の影響の予測装置。
  4. 上記画像処理手段は、上記全グリッド日射量記憶手段により記憶されている各平面グリッドの日射量の大きさに対応して、各グリッドを色分け表示するものであり、
    上記表示制御手段は上記ディスプレイに平面グリッド毎に色分けされた色分けグリッド表示を行うものである請求項3記載の影の影響の予測装置。
  5. 上記画像処理手段は、上記ディスプレイに、上記色分けグリッド表示を上記フラット画像に重ねて表示させるものである請求項4記載の影の影響の予測装置。
  6. 上記画像処理手段は、上記フラット画像に上記全平面グリッドを対応付けて認識し得るものであり、
    かつ、上記画像処理手段は、上記フラット画像における空部分と障害物部分との境界の輪郭線を検出する輪郭線検出手段と、
    上記輪郭線検出手段にて検出された輪郭線を境界として、空部分に対応する平面グリッドの日射量を加算して有効な日射量を算出する第1の加算手段と、
    上記輪郭線検出手段にて検出された輪郭線を境界として、障害物部分に対応する平面グリッドの日射量を加算して損失となる日射量を算出する第2の加算手段とを具備するものである請求項3〜5の何れかに記載の影の影響の予測装置。
  7. コンピュータを、請求項1〜6の何れかに記載の影の影響の予測装置として機能させるためのプログラム。
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