JP6625852B2 - レーザー加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体ウエーハ等の被加工物にアブレーション加工を施すレーザー加工装置に関する。
半導体デバイス製造工程においては、略円板形状である半導体ウエーハの表面に格子状に形成された分割予定ラインによって複数の領域が区画され、この区画された領域にIC、LSI等のデバイスを形成する。そして、半導体ウエーハを分割予定ラインに沿って切断することによりデバイスが形成された領域を分割して個々の半導体デバイスを製造している。
また、近時においては、IC、LSI等のデバイスの処理能力を向上するために、シリコン等の基板の表面にSiOF、BSG(SiOB)等の無機物系の膜やポリイミド系、パリレン系等のポリマー膜である有機物系の膜からなる低誘電率絶縁体被膜(Low−k膜)が積層された機能層によってデバイスを形成せしめた形態の半導体ウエーハが実用化されている。
このような半導体ウエーハの分割予定ラインに沿った分割は、通常、ダイサーと呼ばれている切削装置によって行われている。この切削装置は、被加工物である半導体ウエーハを保持する被加工物保持手段と、該被加工物保持手段に保持された半導体ウエーハを切削するための切削手段と、被加工物保持手段と切削手段とを相対的に加工送りする加工送り手段とを具備している。切削手段は、高速回転せしめられる回転スピンドルと該スピンドルに装着された切削ブレードを含んでいる。切削ブレードは円盤状の基台と該基台の側面外周部に装着された環状の切れ刃とからなっており、切れ刃は例えば粒径3μm程度のダイヤモンド砥粒を電鋳によって固定して形成されている。
しかるに、上述したLow−k膜は、切削ブレードによって切削することが困難である。即ち、Low−k膜は雲母のように非常に脆いことから、切削ブレードにより分割予定ラインに沿って切削すると、Low−k膜が剥離し、この剥離がデバイスにまで達しデバイスに致命的な損傷を与えるという問題がある。
上記問題を解消するために、半導体ウエーハに形成された分割予定ラインの幅方向における両側に分割予定ラインに沿ってレーザー光線を照射してアブレーション加工を施すことにより、分割予定ラインに沿って2条のレーザー加工溝を形成してLow−k膜からなる機能層を分断し、この2条のレーザー加工溝の外側間に切削ブレードを位置付けて切削ブレードと半導体ウエーハを相対移動することにより、半導体ウエーハを分割予定ラインに沿って切断するウエーハの分割方法が下記特許文献1に開示されている。
また、ウエーハを分割予定ラインに沿って分割する方法として、ウエーハに対して吸収性を有する波長のレーザー光線を分割予定ラインに沿って照射してアブレーション加工を施すことにより、分割予定ラインに沿ってレーザー加工溝を形成し、レーザー加工溝が形成された分割予定ラインに沿って外力を付与してウエーハを個々のデバイスに分割する方法が下記特許文献2に開示されている。
特開2005−64231号公報 特開平10−305420号公報
しかるに、半導体ウエーハに形成された分割予定ラインに沿ってレーザー光線を照射すると、集光器の集光レンズによって集光されたレーザー光線のエネルギーによってデバイスにダメージが生じて抗折強度を低下させるという問題がある。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術課題は、周囲にダメージを生じさせることなくアブレーション加工を施すことができるレーザー加工装置を提供することである。
上記主たる技術課題を解決するため、本発明によれば、半導体ウエーハを保持する被加工物保持手段と、該被加工物保持手段に保持された半導体ウエーハに対して吸収性を有する波長のレーザー光線を照射してアブレーション加工を施すレーザー光線照射手段と、該被加工物保持手段と該レーザー光線照射手段とを半導体ウエーハの分割予定ラインに沿って相対的に加工送りする加工送り手段と、を具備するレーザー加工装置であって、
該レーザー光線照射手段は、レーザー光線を発振するレーザー光線発振手段と、該レーザー光線発振手段から発振されたレーザー光線を成形するビーム成形器と、該ビーム成形器によって成形されたレーザー光線を集光して該被加工物保持手段に保持された半導体ウエーハに照射する集光器と、を含み、
該ビーム成形器は、加工方向にレーザー光線を細長く形成するとともに長手方向にレーザー光線のパワーを弱と強に交互に連続した楕円形の集光スポットを形成し、
該被加工物保持手段と該レーザー光線照射手段とを分割予定ラインに沿って相対的に加工送りしながら楕円形の該集光スポットを長手方向において順次オーバーラップさせることにより、該半導体ウエーハの分割予定ラインに沿ってレーザー加工溝を形成するレーザー加工装置が提供される。
上記ビーム成形器は、レーザー光線を細長く形成するシリンドリカルレンズと、レーザー光線のパワーを弱と強に交互に連続して形成する回折格子と、から構成されている。
本発明によるレーザー加工装置においては、被加工物保持手段に保持された半導体ウエーハに対して吸収性を有する波長のレーザー光線を照射してアブレーション加工を施すレーザー光線照射手段は、レーザー光線を発振するレーザー光線発振手段と、該レーザー光線発振手段から発振されたレーザー光線を成形するビーム成形器と、該ビーム成形器によって成形されたレーザー光線を集光して該被加工物保持手段に保持された半導体ウエーハに照射する集光器とを含み、ビーム成形器は、加工方向にレーザー光線を細長く形成するとともに長手方向にレーザー光線のパワーを弱と強に交互に連続した楕円形の集光スポットを形成し、該被加工物保持手段と該レーザー光線照射手段とを分割予定ラインに沿って相対的に加工送りしながら楕円形の該集光スポットを長手方向において順次オーバーラップさせることにより、該半導体ウエーハの分割予定ラインに沿ってレーザー加工溝を形成するように構成されているので、レーザー光線のエネルギーが分散されるため、エネルギーの一極集中によって生じるデバイス等の周囲へのダメージを回避することができる。
本発明に従って構成されたレーザー加工装置の斜視図。 図1に示すレーザー加工装置に装備されるレーザー光線照射手段のブロック構成図および集光スポットの説明図。 被加工物としての半導体ウエーハの斜視図および要部拡大断面図。 図3に示す半導体ウエーハを環状のフレームに装着したダイシングテープの表面に貼着した状態を示す斜視図。 図1に示すレーザー加工装置によって図3に示す半導体ウエーハに実施するレーザー光線照射工程の説明図。 図5に示すレーザー光線照射工程によって半導体ウエーハの分割予定ラインに形成されたレーザー加工溝を示す半導体ウエーハの要部拡大断面図。 図5に示すレーザー光線照射工程において照射されるレーザー光線の集光スポットの重なり率を示す説明図。
以下、本発明に従って構成されたレーザー加工装置の好適な実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1には、本発明に従って構成されたレーザー加工装置の斜視図が示されている。図1に示すレーザー加工装置は、静止基台2と、該静止基台2に矢印Xで示す加工送り方向(X軸方向)に移動可能に配設され被加工物を保持するチャックテーブル機構3と、静止基台2上に配設されたレーザー光線照射手段としてのレーザー光線照射ユニット4とを具備している。
上記チャックテーブル機構3は、静止基台2上にX軸方向に沿って平行に配設された一対の案内レール31、31と、該案内レール31、31上にX軸方向に移動可能に配設された第1の滑動ブロック32と、該第1の滑動ブロック32上にX軸方向と直交する矢印Yで示す割り出し送り方向(Y軸方向)に移動可能に配設された第2の滑動ブロック33と、該第2の滑動ブロック33上に円筒部材34によって支持されたカバーテーブル35と、被加工物保持手段としてのチャックテーブル36を具備している。このチャックテーブル36は多孔性材料から形成された吸着チャック361を具備しており、吸着チャック361の上面である保持面上に被加工物である例えば円形状の半導体ウエーハを図示しない吸引手段によって保持するようになっている。このように構成されたチャックテーブル36は、円筒部材34内に配設された図示しないパルスモータによって回転せしめられる。なお、チャックテーブル36には、半導体ウエーハ等の被加工物をダイシングテープを介して支持する環状のフレームを固定するためのクランプ362が配設されている。
上記第1の滑動ブロック32は、その下面に上記一対の案内レール31、31と嵌合する一対の被案内溝321、321が設けられているとともに、その上面にY軸方向に沿って平行に形成された一対の案内レール322、322が設けられている。このように構成された第1の滑動ブロック32は、被案内溝321、321が一対の案内レール31、31に嵌合することにより、一対の案内レール31、31に沿ってX軸方向に移動可能に構成される。図示の実施形態におけるチャックテーブル機構3は、第1の滑動ブロック32を一対の案内レール31、31に沿ってX軸方向に移動させるための加工送り手段37を具備している。加工送り手段37は、上記一対の案内レール31と31の間に平行に配設された雄ネジロッド371と、該雄ネジロッド371を回転駆動するためのパルスモータ372等の駆動源を含んでいる。雄ネジロッド371は、その一端が上記静止基台2に固定された軸受ブロック373に回転自在に支持されており、その他端が上記パルスモータ372の出力軸に伝動連結されている。なお、雄ネジロッド371は、第1の滑動ブロック32の中央部下面に突出して設けられた図示しない雌ネジブロックに形成された貫通雌ネジ穴に螺合されている。従って、パルスモータ372によって雄ネジロッド371を正転および逆転駆動することにより、第1の滑動ブロック32は案内レール31、31に沿ってX軸方向に移動せしめられる。
上記第2の滑動ブロック33は、その下面に上記第1の滑動ブロック32の上面に設けられた一対の案内レール322、322と嵌合する一対の被案内溝331、331が設けられており、この被案内溝331、331を一対の案内レール322、322に嵌合することにより、Y軸方向に移動可能に構成される。図示の実施形態におけるチャックテーブル機構3は、第2の滑動ブロック33を第1の滑動ブロック32に設けられた一対の案内レール322、322に沿ってY軸方向に移動させるための割り出し送り手段38を具備している。割り出し送り手段38は、上記一対の案内レール322と322の間に平行に配設された雄ネジロッド381と、該雄ネジロッド381を回転駆動するためのパルスモータ382等の駆動源を含んでいる。雄ネジロッド381は、その一端が上記第1の滑動ブロック32の上面に固定された軸受ブロック383に回転自在に支持されており、その他端が上記パルスモータ382の出力軸に伝動連結されている。なお、雄ネジロッド381は、第2の滑動ブロック33の中央部下面に突出して設けられた図示しない雌ネジブロックに形成された貫通雌ネジ穴に螺合されている。従って、パルスモータ382によって雄ネジロッド381を正転および逆転駆動することにより、第2の滑動ブロック33は案内レール322、322に沿ってY軸方向に移動せしめられる。
上記レーザー光線照射ユニット4は、上記静止基台2上に配設された支持部材41と、該支持部材41によって支持され実質上水平に延出するケーシング42と、該ケーシング42に配設されたレーザー光線照射手段5と、ケーシング42の前端部に配設されレーザー加工すべき加工領域を検出する撮像手段6を具備している。なお、撮像手段6は、被加工物を照明する照明手段と、該照明手段によって照明された領域を捕らえる光学系と、該光学系によって捕らえられた像を撮像する撮像素子(CCD)等を備えている。
上記レーザー光線照射手段5について、図2を参照して説明する。
レーザー光線照射手段5は、図2の(a)に示すようにパルスレーザー光線発振手段51と、該パルスレーザー光線発振手段51から発振されたパルスレーザー光線の出力を調整する出力調整手段52と、該出力調整手段52によって出力が調整されたパルスレーザー光線を上記チャックテーブル36に保持された被加工物Wに照射する加工ヘッド53を具備している。上記パルスレーザー光線発振手段51は、YAGレーザー発振器或いはYVO4レーザー発振器からなるパルスレーザー光線発振器511と、これに付設された繰り返し周波数設定手段512とから構成されており、加工する被加工物に対して吸収性を有する波長のパルスレーザー光線LBを発振する。
上記加工ヘッド53は、パルスレーザー光線発振手段51から発振され出力調整手段52によって出力が調整されたパルスレーザー光線LBを下方に向けて方向変換する方向変換ミラー531と、該方向変換ミラー531によって方向変換されたパルスレーザー光線LBを集光してチャックテーブル36に保持された被加工物Wに照射する集光レンズ532aを備えた集光器532と、方向変換ミラー531と集光器532との間に配設され方向変換ミラー531によって方向変換されたパルスレーザー光線LBを加工方向(X軸方向)に細長く形成するとともに長手方向にパルスレーザー光線LBのパワーを弱と強に交互に連続して形成するビーム成形器533とを具備している。ビーム成形器533は、図2の(a)に示す実施形態においてはパルスレーザー光線LBを加工方向(X軸方向)に細長く形成するシリンドリカルレンズ533aと、該シリンドリカルレンズ533aに入光せしめるパルスレーザー光線LBのパワーを弱と強に交互に連続して形成する回折格子533bとから構成されている。このように構成されたビーム成形器533によって加工方向(X軸方向)に細長く形成されるとともに長手方向にパワーが弱と強に交互に連続して形成されたパルスレーザー光線LBは、集光レンズ532aによって集光され加工方向(X軸方向)に長手方向を有する細長い集光スポット(S)でチャックテーブル36に保持された被加工物Wに照射される。この集光スポット(S)は、図示の実施形態においては図2の(b)に示すにようにX軸方向の長軸(L1)が100μmでY軸方向の短軸(L2)が10μmの楕円形になるように設定されている。このように設定された集光スポット(S)のパワーは、図2の(b)および図2の(c)に示すにように弱(P1)と強(P2)がX軸方向に交互に連続して形成される。なお、弱(P1)と強(P2)の数は、図示の実施形態においてはそれぞれ10個に設定されている。
なお、上述したビーム成形器533は、パルスレーザー光線LBのパワーを回折格子533bによって弱と強に交互に連続して形成した後にシリンドリカルレンズ533aによってパルスレーザー光線LBを加工方向(X軸方向)に細長く形成するように構成した例を示したが、パルスレーザー光線LBを加工方向(X軸方向)に細長く形成した後に回折格子533bによってパワーを弱と強に交互に連続して形成するように構成してもよい。
図示の実施形態におけるレーザー加工装置は以上のように構成されており、以下その作用について説明する。
図3の(a)および(b)には、被加工物としての半導体ウエーハの斜視図および要部拡大断面図が示されている。図3の(a)および(b)に示す半導体ウエーハ10は、厚みが150μmのシリコン等の基板100の表面100aに絶縁膜と回路を形成する機能膜が積層された機能層110が形成されており、この機能層110に格子状に形成された複数の分割予定ライン111によって区画された複数の領域にIC、LSI等のデバイス112が形成されている。なお、図示の実施形態においては、機能層110を形成する絶縁膜は、SiO2膜または、SiOF、BSG(SiOB)等の無機物系の膜やポリイミド系、パリレン系等のポリマー膜である有機物系の膜からなる低誘電率絶縁体被膜(Low−k膜)からなっており、厚みが10μmに設定されている。
上述した半導体ウエーハ10の分割予定ライン111に沿ってアブレーション加工を施し機能層110を分断する加工方法について説明する。
先ず、半導体ウエーハ10を構成する基板100の裏面にダイシングテープを貼着し該ダイシングテープの外周部を環状のフレームによって支持するウエーハ支持工程を実施する。即ち、図4に示すように、環状のフレームFの内側開口部を覆うように外周部が装着されたダイシングテープTの表面に半導体ウエーハ10を構成する基板100の裏面100bを貼着する。従って、ダイシングテープTの表面に貼着された半導体ウエーハ10は、機能層110の表面110aが上側となる。
上述したウエーハ支持工程を実施したならば、図1に示すレーザー加工装置のチャックテーブル36上に半導体ウエーハ10のダイシングテープT側を載置する。そして、図示しない吸引手段を作動することにより、半導体ウエーハ10をダイシングテープTを介してチャックテーブル36上に吸引保持する(被加工物保持工程)。なお、半導体ウエーハ10をダイシングテープTを介して支持した環状のフレームFは、チャックテーブル36に配設されたクランプ362によって固定される。
上述した被加工物保持工程を実施したならば、X軸方向移動手段37を作動して半導体ウエーハ10を吸引保持したチャックテーブル36を撮像手段6の直下に位置付ける。チャックテーブル36が撮像手段6の直下に位置付けられると、撮像手段6および図示しない制御手段によって半導体ウエーハ10のレーザー加工すべき加工領域を検出するアライメント作業を実施する。即ち、撮像手段6および図示しない制御手段は、半導体ウエーハ10の所定方向に形成されている分割予定ライン111に沿ってレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段5の加工ヘッド53との位置合わせを行うためのパターンマッチング等の画像処理を実行し、レーザー光線照射位置のアライメントを遂行する。また、半導体ウエーハ10に形成されている所定方向と直交する方向に形成されている分割予定ライン111に対しても、同様にレーザー光線照射位置のアライメントが遂行される。
以上のようにしてチャックテーブル36上に保持された半導体ウエーハ10に形成されている分割予定ライン111を検出し、レーザー光線照射位置のアライメントが行われたならば、図5の(a)で示すようにチャックテーブル36をパルスレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段5の加工ヘッド53が位置するレーザー光線照射領域に移動し、所定の分割予定ライン111を加工ヘッド53の直下に位置付ける。このとき、図5の(a)で示すように半導体ウエーハ10は、分割予定ライン111の一端(図5の(a)において左端)が加工ヘッド53の直下に位置するように位置付けられる。次に、加工ヘッド53から照射されるパルスレーザー光線の集光スポット(S)を半導体ウエーハ10を構成する機能層110の表面110a付近に位置付ける。そして、レーザー光線照射手段5の加工ヘッド53から機能層110に対して吸収性を有するパルスレーザー光線を照射しつつチャックテーブル36を図5の(a)において矢印X1で示す方向に所定の加工送り速度で移動せしめる。そして、図5の(b)で示すように分割予定ライン111の他端(図5の(b)において右端)が加工ヘッド53の直下位置に達したら、パルスレーザー光線の照射を停止するとともにチャックテーブル36の移動を停止する。
次に、チャックテーブル36を紙面に垂直な方向(割り出し送り方向)に30〜40μm程度移動する。そして、レーザー光線照射手段5の加工ヘッド53からパルスレーザー光線を照射しつつチャックテーブル36を図5の(b)において矢印X2で示す方向に所定の加工送り速度で移動せしめ、図5の(a)に示す位置に達したらパルスレーザー光線の照射を停止するとともにチャックテーブル36の移動を停止する。
上述したレーザー光線照射工程を実施することにより、半導体ウエーハ10は分割予定ライン111に沿ってアブレーション加工され、図6に示すように機能層110の厚さより深い2条のレーザー加工溝113、113が形成される。この結果、機能層110は、2条のレーザー加工溝113、113によって分断される。
なお、上記レーザー光線照射工程における加工条件は、例えば次のように設定されている。
波長 :355nm
繰り返し周波数 :50kHz
平均出力 :3W
集光スポット :長軸(L1):100μm、短軸(L2):10μmの楕円形
パワーの弱と強の数:弱(10個)、強(10個)
加工送り速度 :100mm/秒
スポットの重なり率:98%
上記レーザー光線照射工程においては、レーザー光線照射手段5の加工ヘッド53から照射されるパルスレーザー光線は、上述したように楕円形の集光スポット(S)で半導体ウエーハ10の機能層110に照射される。そして、パルスレーザー光線は、図7に拡大して示すように楕円形の集光スポット(S)が加工方向(X軸方向)に大部分がオーバーラップするように照射される。このオーバーラップ量、即ち楕円形の集光スポット(S)の重なり率は、上記加工条件においては98%となる。即ち、上記加工条件においては楕円形の集光スポット(S)の長軸(L1)が100μm、パルスレーザー光線の周波数(H)が50kHz、加工送り速度(V)が100mm/秒であるから、次にパルスレーザー光線が照射されるまでの間に半導体ウエーハ10が2μm移動するので、集光スポット(S)の98μmがオーバーラップすることになり、集光スポット(S)の重なり率{1−V/(H×L1)}×100%は98%となる。
以上のように、図示の実施形態におけるレーザー加工装置においては、加工ヘッド53から照射されるパルスレーザー光線は、集光スポット(S)が加工方向(X軸方向)に細長く形成されるとともに長手方向(X軸方向)にパワーが弱(P1)と強(P2)に交互に連続して形成されているので、半導体ウエーハ10の機能層110に照射されるパルスレーザー光線のエネルギーが加工方向(X軸方向)に分散されるため、エネルギーの一極集中によって生じるデバイス112へのダメージを回避することができる。また、上述した実施形態においては、加工ヘッド53から照射されるパルスレーザー光線の集光スポット(S)が98%の重なり率をもってオーバーラップしつつ照射されるので、分割予定ライン111に沿って均一な加工を効率よく行うことができる。
以上のようにして半導体ウエーハ10に形成された全ての分割予定ライン111に沿って上述したレーザー光線照射工程を実施したならば、半導体ウエーハ10は機能層110に形成された2条のレーザー加工溝113、113間に沿って切断することにより個々のデバイスに分割する分割工程に搬送される。
以上、本発明を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は実施形態のみに限定されるものではなく本発明の趣旨の範囲で種々の変形は可能である。例えば、上述した実施形態においては、ビーム成形器533をパルスレーザー光線を加工方向(X軸方向)に細長く形成するシリンドリカルレンズ533aと、パルスレーザー光線のパワーを弱と強に交互に連続して形成する回折格子533bとから構成した例を示したが、ビーム成形器は位相変調器によって構成してもよい。
また、上述した実施形態においては、半導体ウエーハ10の分割予定ライン111に沿ってアブレーション加工を施し機能層110を分断する例を示したが、基板100に分割予定ライン111に沿ってアブレーション加工を施し分割の起点となるレーザー加工溝を形成することもできる。
2:静止基台
3:チャックテーブル機構
36:チャックテーブル
37:加工送り手段
38:割り出し送り手段
4:レーザー光線照射ユニット
5:レーザー光線照射手段
51:パルスレーザー光線発振手段
52:出力調整手段
53:加工ヘッド
531:方向変換ミラー
532:集光器
533:ビーム成形器
533a:シリンドリカルレンズ
533b:回折格子
6:撮像手段
F:環状のフレーム
T:ダイシングテープ

Claims (2)

  1. 半導体ウエーハを保持する被加工物保持手段と、該被加工物保持手段に保持された半導体ウエーハに対して吸収性を有する波長のレーザー光線を照射してアブレーション加工を施すレーザー光線照射手段と、該被加工物保持手段と該レーザー光線照射手段とを半導体ウエーハの分割予定ラインに沿って相対的に加工送りする加工送り手段と、を具備するレーザー加工装置であって、
    該レーザー光線照射手段は、レーザー光線を発振するレーザー光線発振手段と、該レーザー光線発振手段から発振されたレーザー光線を成形するビーム成形器と、該ビーム成形器によって成形されたレーザー光線を集光して該被加工物保持手段に保持された半導体ウエーハに照射する集光器と、を含み、
    該ビーム成形器は、加工方向にレーザー光線を細長く形成するとともに長手方向にレーザー光線のパワーを弱と強に交互に連続した楕円形の集光スポットを形成し、
    該被加工物保持手段と該レーザー光線照射手段とを分割予定ラインに沿って相対的に加工送りしながら楕円形の該集光スポットを長手方向において順次オーバーラップさせることにより、該半導体ウエーハの分割予定ラインに沿ってレーザー加工溝を形成するレーザー加工装置。
  2. 該ビーム成形器は、レーザー光線を細長く形成するシリンドリカルレンズと、レーザー光線のパワーを弱と強に交互に連続して形成する回折格子と、から構成されている、請求項1記載のレーザー加工装置。
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