JP6623913B2 - バルブ装置及びこれを備えるオイルミストセパレータ - Google Patents
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請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記流通孔の内周面と前記流通孔に埋没された前記弁本体の外周面との間にはノズル孔が形成され、前記弁支持体には、前記下流側空間内に拡がるフランジ部が設けられており、前記フランジ部は、前記ノズル孔の前記下流側空間への延長上に配置されていることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記フランジ部の前記ノズル孔側を向く表面には、繊維構造体が備えられていることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3記載の発明において、前記フランジ部の前記繊維構造体を備える面部は、非通気性であることを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項3記載の発明において、前記フランジ部の前記繊維構造体を備える面部は、通気性であることを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の発明において、前記流通孔の内周面には、前記下流側空間に向かうにつれて大径となるテーパ状部が形成されていることを要旨とする。
上記問題を解決するために、請求項7に記載の発明は、内燃機関のブローバイガス流路を流通するブローバイガス中のオイルを分離するオイルミストセパレータであって、前記ブローバイガス流路は、ブローバイガス中のオイルを分離する気液分離部を備えた主流路と、前記主流路の圧力状態に応じて開通と不通とに切換え可能なバイパス流路と、を備え、前記バイパス流路は、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のバルブ装置を備えることを要旨とする。
また、ガイド部材と、第1付勢部材と、第2付勢部材と、を備え、前記弁体が、弁支持体を備え、前記弁支持体が、前記ガイド部材により支持されるとともに、前記第1付勢部材及び前記第2付勢部材により付勢され、前記第1付勢部材と前記第2付勢部材の付勢力が拮抗した状態で、前記弁本体が前記流通孔を閉塞するので、第1及び第2付勢手段の付勢力のつり合い点が弁本体による流通孔の閉塞位置とされる。よって、逆流圧に対しても弁体がスムーズに移動して流通孔を開放してガスを逃すことができる。
また、前記流通孔の内周面と前記弁本体の外周面との間にはノズル孔が形成され、弁支持体に、フランジ部が設けられており、前記フランジ部が、前記ノズル孔の前記下流側空間への延長上に配置されている場合は、ノズル孔及びフランジ部により衝突分離式のオイル分離機構を構成できる。よって、適当なオイル分離性能を確保できる。
また、前記フランジ部の前記ノズル孔側を向く表面に、繊維構造体が備えられている場合は、ノズル孔から下流側空間に噴射されるブローバイガスは、繊維構造体に衝突して繊維構造体内を通過する。よって、オイル分離性能が更に向上される。
また、前記フランジ部の前記繊維構造体を備える面部が、非通気性である場合は、ブローバイガスは、繊維構造体に衝突して繊維構造体内を通過してから非通気性のフランジ部の面部に衝突して面部に沿って流れることで、繊維構造体内を全体にわたって通過する。よって、オイル分離性能が更に向上される。
また、前記フランジ部の前記繊維構造体を備える面部が、通気性である場合は、ブローバイガスは、繊維構造体に衝突して繊維構造体内を通過してから通気性のフランジ部の面部を通過する。よって、圧力損失が低減される。
さらに、前記流通孔の内周面に、前記下流側空間に向かうにつれて大径となるテーパ状部が形成されている場合は、弁体が流通孔の軸方向に後退すると、流通孔のテーパ状部を介して多量のガスが下流側空間に瞬時に流れる。よって、ブローバイガス流路内の仕切壁の前後の差圧の上昇をより効果的に抑制できる。
本発明のオイルミストセパレータによると、ブローバイガス流路は、ブローバイガス中のオイルを分離する気液分離部を備えた主流路と、主流路の圧力状態に応じて開通と不通とに切換え可能なバイパス流路と、を備え、バイパス流路は、上述のバルブ装置を備える。これにより、ブローバイガス流路内の仕切壁の前後の差圧の上昇を抑制できるとともに、脈動等を伴うブローバイガスの流通による異音や摩耗を抑制できる。
本実施形態に係るバルブ装置は、内燃機関のブローバイガス流路(2)に設けられるバルブ装置(4、34)であって、ブローバイガス流路(2)を上流側空間(S1)と下流側空間(S2)とに仕切るとともに、ブローバイガスの流通孔(17)が形成された仕切壁(11)と、流通孔(17)の軸方向(D)への移動によって流通孔を開閉可能な弁体(12)と、を備え、弁体(12)は、流通孔(17)に埋没されることによって流通孔を閉塞可能な弁本体(21)を備える(例えば、図2及び図6等参照)。
本実施形態に係るオイルミストセパレータは、内燃機関のブローバイガス流路(2)を流通するブローバイガス中のオイルを分離するオイルミストセパレータ(41)であって、ブローバイガス流路(2)は、ブローバイガス中のオイルを分離する気液分離部(43)を備えた主流路(42a)と、主流路の圧力状態に応じて開通と不通とに切換え可能なバイパス流路(42b)と、を備え、バイパス流路は、上記実施形態に係るバルブ装置(4、34)を備える(例えば、図7等参照)。
(1)オイルミストセパレータの構成
本実施例に係るオイルミストセパレータ1は、図1に示すように、内燃機関のブローバイガス流路2を流通するブローバイガス中に含まれるミスト状のオイルを分離するものである。このオイルミストセパレータ1は、ブローバイガス流路2を形成するケース3と、ケース3内に設けられる後述のバルブ装置4と、を備えている。このケース3は、下方を開口した長尺箱状のケース本体3aと、ケース本体3aの下方開口を塞ぐプレート3bと、を備えている。また、ケース3には、ブローバイガスを導入するガス導入部6と、オイルが分離されたブローバイガスを排出するガス排出部7と、分離されたオイルを排出するオイル排出部8と、が設けられている。このガス導入部6は、図示しない内燃機関のクランクケース内の空間と連通している。さらに、ガス排出部7は、図示しない内燃機関の吸気系と連通している。
本実施例に係るバルブ装置4は、図1に示すように、内燃機関のブローバイガス流路2に設けられている。このバルブ装置4は、以下に述べる仕切壁11、弁体12、ガイド部材13、第1付勢部材14及び第2付勢部材15を備えている。
次に、上記構成のバルブ装置4の作用について説明する。オイルミストセパレータ1では、図1中に破線で示すように、内燃機関で生じるブローバイガスBGは、ガス導入部6からケース3内の上流側空間S1に導入される。そして、導入されたブローバイガスBGは、バルブ装置4によりオイルが分離されてから下流側空間S2を流通してガス排出部7から排出される。また、分離されたオイルOLは、ケース3の底壁に落下してオイル排出部8から排出される。
本実施例のバルブ装置4によると、ブローバイガス流路2を上流側空間S1と下流側空間S2とに仕切るとともに、ブローバイガスの流通孔17が形成された仕切壁11と、流通孔17の軸方向Dへの移動によって流通孔17を開閉可能な弁体12と、を備え、弁体12は、流通孔17に埋没されることによって流通孔17を閉塞可能な弁本体21を備える。これにより、ブローバイガス流路2内の仕切壁11の前後の差圧が上昇すると、弁体12が流通孔17の軸方向Dに後退することで流通孔17が開放される。よって、ブローバイガス流路2内の仕切壁11の前後の差圧の上昇を抑制できる。さらに、弁本体21が流通孔17に埋没されることによって流通孔17が閉塞されるため、脈動等を伴うブローバイガスの流通により弁体12が流通孔17の軸方向に移動を繰り返しても、弁本体21が仕切壁11に当接することなく弁体12がスムーズに移動する。よって、脈動等を伴うブローバイガスの流通による異音や摩耗を抑制できる。
次に、実施例2に係るバルブ装置について説明するが、上記実施例1に係るバルブ装置4と略同じ構成部位には同符号を付けて詳説を省略し、両者の主な相違点について詳説する。
本実施例に係るバルブ装置34は、図6に示すように、仕切壁11、弁体12、ガイド部材13、第1付勢部材14及び第2付勢部材15を備えている。この弁体12は、弁本体21及び弁支持体35を備えている。この弁支持体35は、弁本体21から流通孔17の軸方向Dに延びている。この弁支持体35の外周側には、下流側空間S2内に拡がる円板状のフランジ部36が設けられている。このフランジ部36は、ノズル孔23の下流側空間S2への延長上に配置されている。また、フランジ部36のノズル孔23側を向く表面には、ろ紙、不織布成形体等からなる繊維構造体28が備えられている。また、フランジ部36の繊維構造体28を備える面部は、非通気性である。
本実施例のバルブ装置34によると、上記実施例1のバルブ装置4と略同様の作用効果を奏するとともに、弁支持体35には、下流側空間S2内に拡がるフランジ部36が設けられており、フランジ部36は、流通孔17の軸方向Dで仕切壁11とガイド部材13との間に配置されており、フランジ部36とガイド部材13との間には第1付勢部材14が介装されており、仕切壁11とフランジ部36との間には第2付勢部材15が介装されている。これにより、弁支持体35を1部品で構成でき、部品点数を低減できる。
次に、実施例3に係るオイルミストセパレータについて説明するが、上記実施例1に係るオイルミストセパレータ1と略同じ構成部位には同符号を付けて詳説を省略し、両者の主な相違点について詳説する。
本実施例に係るオイルミストセパレータ41は、図7に示すように、ブローバイガス流路2を形成するケース3と、ケース3内に設けられるバルブ装置4と、を備えている。このブローバイガス流路2は、ブローバイガス中のオイルを分離する気液分離部43を備えた主流路42aと、主流路42aの圧力状態(すなわち、ブローバイガス流路2の仕切壁11の前後の差圧状態)に応じて開通と不通とに切換え可能なバイパス流路42bと、を備えている。
次に、上記構成のオイルミストセパレータ41の作用について説明する。ブローバイガス流路2(即ち、主流路42a)の仕切壁11の前後の差圧が設定値以下であると、ケース3内に導入されるブローバイガスBGは、主流路42aにおいてノズル孔45を通過して流速が高められた状態で繊維構造体46に衝突してオイルが分離されるとともに、バイパス流路42bにおいてバルブ装置4のノズル孔23を通過して流速が高められた状態で繊維構造体28に衝突してオイルが分離される。
本実施例のオイルミストセパレータ41によると、ブローバイガス流路2は、ブローバイガス中のオイルを分離する気液分離部43を備えた主流路42aと、主流路42aの圧力状態に応じて開通と不通とに切換え可能なバイパス流路42bと、を備え、バイパス流路42bは、上述のバルブ装置4を備える。これにより、ブローバイガス流路2の仕切壁11の前後の差圧の上昇を抑制できるとともに、脈動等を伴うブローバイガスの流通による異音や摩耗を抑制できる。特に、本実施例では、バルブ装置4がオイル分離機構を備えるので、バイパス流路42bにおいてもオイル分離が可能となる。
Claims (7)
- 内燃機関のブローバイガス流路に設けられるバルブ装置であって、
前記ブローバイガス流路を上流側空間と下流側空間とに仕切るとともに、ブローバイガスの流通孔が形成された仕切壁と、
前記流通孔の軸方向への移動によって前記流通孔を開閉可能な弁体と、を備え、
前記弁体は、前記流通孔に埋没されることによって前記流通孔を閉塞可能な弁本体を備え、
前記下流側空間の所定位置に配置されるとともに、前記弁体を前記流通孔の軸方向に移動可能に支持するガイド部材と、
前記弁体を前記流通孔の軸方向で前記下流側空間から前記上流側空間に向かう方向に付勢する第1付勢部材と、
前記弁体を前記流通孔の軸方向で前記上流側空間から前記下流側空間に向かう方向に付勢する第2付勢部材と、を備え、
前記弁体は、前記弁本体から前記流通孔の軸方向に延びる弁支持体を備え、
前記弁支持体は、前記ガイド部材により支持されるとともに、前記第1付勢部材及び前記第2付勢部材により付勢され、
前記第1付勢部材と前記第2付勢部材の付勢力が拮抗した状態で、前記弁本体が前記流通孔を閉塞することを特徴とするバルブ装置。 - 前記流通孔の内周面と前記流通孔に埋没された前記弁本体の外周面との間にはノズル孔が形成され、
前記弁支持体には、前記下流側空間内に拡がるフランジ部が設けられており、
前記フランジ部は、前記ノズル孔の前記下流側空間への延長上に配置されている請求項1記載のバルブ装置。 - 前記フランジ部の前記ノズル孔側を向く表面には、繊維構造体が備えられている請求項2記載のバルブ装置。
- 前記フランジ部の前記繊維構造体を備える面部は、非通気性である請求項3記載のバルブ装置。
- 前記フランジ部の前記繊維構造体を備える面部は、通気性である請求項3記載のバルブ装置。
- 前記流通孔の内周面には、前記下流側空間に向かうにつれて大径となるテーパ状部が形成されている請求項1乃至5のいずれか一項に記載のバルブ装置。
- 内燃機関のブローバイガス流路を流通するブローバイガス中のオイルを分離するオイルミストセパレータであって、
前記ブローバイガス流路は、ブローバイガス中のオイルを分離する気液分離部を備えた主流路と、前記主流路の圧力状態に応じて開通と不通とに切換え可能なバイパス流路と、を備え、
前記バイパス流路は、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のバルブ装置を備えることを特徴とするオイルミストセパレータ。
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