JP6623515B2 - 照明システム - Google Patents

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Description

本発明は、コヒーレント光を用いた照明システムに係り、とりわけ、照明対象物の視認性を確保することが可能な照明システムに関する。
対象物を照明する照明装置が広く利用に供されている。例えば、特許文献1には、照明装置が、車に装着されるヘッドライトとして構成された例が示されている。特許文献1において、ヘッドライトから対象物に照明光が投射され、運転手がその反射光を観察して対象物を認識する。
特開2012−146621号公報
しかしながら、対向車のヘッドライトから投射される光のような外部環境光が運転手の視界に入ってしまうと、照明対象物の視認性が低下してしまう。技術の差別化が求められる昨今では、照明対象物の視認性を確保する技術の開発が求められている。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、照明光にて照明される照明対象物の視認性を確保することが可能な照明システムを提供することである。
本発明による第1の照明システムは、コヒーレント光を発光するコヒーレント光源と、前記コヒーレント光を拡散させ照明光を照射する光学素子と、前記コヒーレント光を前記光学素子上で走査させる光走査部材と、前記光学素子からの照明光を透過させる波長選択フィルタと、を備え、
前記波長選択フィルタは、前記コヒーレント光源から発光されるコヒーレント光の透過率がそれ以外の波長域の透過率よりも高くなっている。
本発明による第2の照明システムは、コヒーレント光を発光するコヒーレント光源と、前記コヒーレント光を拡散させ照明光を形成する光学素子と、前記コヒーレント光を前記光学素子上で走査させる光走査部材と、前記光学素子からの照明光を透過させる波長選択フィルタと、前記コヒーレント光源の波長域よりも広い波長域の光と、前記コヒーレント光源の波長域とは異なる波長域を含む光と、の少なくとも一方を発光する環境光源と、を備え、
前記波長選択フィルタは、前記コヒーレント光源から発光されるコヒーレント光の透過率が前記環境光源から発光される光の透過率よりも高くなっている。
本発明による第1または第2の照明システムにおいて、前記光学素子は、照明対象物に照明光を照射するようになっていて、前記波長選択フィルタは、前記照明対象物から反射した光を透過させるようになっていてもよい。
本発明による第1または第2の照明システムにおいて、前記波長選択フィルタは、前記コヒーレント光源にて発光されるコヒーレント光の中心波長を中心とする所定の波長域の透過率を、それ以外の波長域の透過率よりも高くしていてもよい。
本発明による第1または第2の照明システムにおいて、前記波長選択フィルタは、前記照明光に含まれる前記コヒーレント光の波長域の透過率を、それ以外の波長域の透過率よりも50%以上高くしていてもよい。
本発明による第1または第2の照明システムにおいて、前記コヒーレント光源は、それぞれ異なる波長域のコヒーレント光を発光する複数のコヒーレント光源部を有し、前記波長選択フィルタは、前記複数のコヒーレント光源部から発光された各コヒーレント光の複数の波長域の透過率をそれ以外の波長域の透過率よりも高くしていてもよい。
本発明による第1または第2の照明システムにおいて、観察者に装着される波長選択眼鏡をさらに備え、前記波長選択眼鏡のレンズ部が、前記波長選択フィルタを含んでもよい。
本発明による第1または第2の照明システムにおいて、前記光学素子は、ホログラム記録媒体を有してもよい。
本発明による第1または第2の照明システムにおいて、前記光学素子は、レンズアレイを有してもよい。
本発明によれば、波長選択フィルタが、コヒーレント光源から発光されるコヒーレント光を、それ以外の波長域の光よりも高い透過率で透過させることができる。このため、波長選択フィルタを透過した光を観察者が観察することによって、照明光に起因する光を高い視認性で観察することができる。
本発明の一実施形態による照明システムの概略構成を示す概略図。 光走査部材の構成を詳細に示す概略斜視図。 光学素子で拡散されたレーザ光が被照明領域に入射される様子を示す概略斜視図。 波長選択フィルタのスペクトル図。 図1に示す照明システムにおいて、照明装置の他の適用例を示す斜視図。 図1に示す照明システムにおいて、照明装置からの照明光に加えて、環境光源からの環境光が照明対象物に照射される例を示す概略図。 図1に示す照明システムにおいて、波長選択フィルタの他の適用例を示す斜視図。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
また、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「直交」、「同一」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。
図1および図2は、本発明の一実施形態による照明システム1の概略構成を示す図である。本実施形態による照明システム1は、コヒーレント光を拡散させ照明光Laを照射する照明装置2と、照明装置2からの照明光Laを透過させる波長選択フィルタ21とを備えている。本実施の形態の照明システム1は、照明装置2から照明対象物50に照明光Laを照射して、照明対象物50から反射した光が波長選択フィルタ21を透過するようになっている。そして、波長選択フィルタ21は、照明装置2からの照明光Laに含まれるコヒーレント光を、それ以外の波長域の光よりも高い透過率で透過させる。このような照明システム1によれば、波長選択フィルタ21を透過した光を観察者が観察することによって、照明光Laにて照明される照明対象物50を高い視認性で観察することができる。以下、照明システム1を構成する各構成要素について詳述する。
図1および図2に示すように、照明装置2は、照射装置4と、光学素子5とを有する。このうち、照射装置4は、レーザ光源6と、光走査部材7とを有する。
レーザ光源6は、発光波長域がそれぞれ相違する複数のコヒーレント光すなわちレーザ光を発光する複数の光源部8を有していてもよい。これら複数の光源部8は、独立して設けられていてもよいし、共通の基板上に複数の光源部8を並べて配置した光源モジュールであってもよい。本実施形態のレーザ光源6は、発光波長域がそれぞれ相違する少なくとも2つの光源部8を有していればよく、発光波長域の種類は2つ以上であればよい。また、発光強度を高めるために、各発光波長域ごとに、複数個ずつの光源部8を設けてもよい。
例えば、レーザ光源6が、赤色の発光波長域の光源部8rと、緑色の発光波長域の光源部8gと、青色の発光波長域の光源部8bとを有する場合には、これらの光源部8が発光した3つのレーザ光を重ね合わせることで、白色の照明光Laを生成可能となる。
光走査部材7は、レーザ光源6からのレーザ光の進行方向を経時的に変化させて、レーザ光の進行方向が一定にならないようにする。この結果、光走査部材7を出射したレーザ光は、光学素子5の入射面上を走査するようになる。
光走査部材7は、例えば図2に示すように、互いに交差する方向に延在される二つの回転軸11,12周りに回転可能な反射デバイス13を有する。この反射デバイス13の反射面13aに入射されたレーザ光源6からのレーザ光は、反射面13aの傾斜角度に応じた角度で反射されて、光学素子5の入射面5aの方向に進行する。反射デバイス13を二つの回転軸11,12周りに回転させることで、レーザ光は光学素子5の入射面5a上を二次元的に走査することになる。反射デバイス13は、例えば一定の周期で二つの回転軸11,12周りに回転する動作を繰り返すため、この周期に同期して、光学素子5の入射面5a上をレーザ光は繰り返し二次元走査する。
本実施形態では、光走査部材7を一つだけ設けることを想定しており、レーザ光源6で発光された複数のレーザ光はいずれも、共通の光走査部材7に入射されて、この光走査部材7で進行方向が経時的に変化させられて、光学素子5上を走査する。
光学素子5は、複数のレーザ光が入射される前述の入射面5aを有し、この入射面5aに入射された複数のレーザ光を拡散させて、所定位置に設けられる被照明領域20を照明する。
図3は、光学素子5で拡散されたレーザ光が被照明領域20に入射される様子を示す図である。光学素子5は、発光波長域がそれぞれ異なる複数のレーザ光に対応する複数の拡散領域14を有する。各拡散領域14には対応するレーザ光が入射される。各拡散領域14は入射されたレーザ光を拡散させて、全体として被照明領域20の全域を照明する。
被照明領域20内の部分領域ごとに照明制御を行いたい場合には、図3に示すように、各拡散領域14をさらに細かく複数の要素拡散領域15に分ける必要がある。各要素拡散領域15は、入射されたレーザ光を拡散させて、被照明領域20内の部分領域19を照明する。部分領域19の少なくとも一部は、各要素拡散領域15ごとに相違している。
なお、各拡散領域14を複数の要素拡散領域15に分けて、被照明領域20内の部分領域19ごとに照明制御を行うか否かは任意である。単に被照明領域20の全域を均一照明したい場合には、各拡散領域14を複数の要素拡散領域15に分ける必要はない。以下では、一例として、光学素子5としてホログラム記録媒体16を用いた場合に、ホログラム記録媒体16を複数の要素拡散領域15に対応する複数の要素ホログラム領域18に分割して干渉縞を記録する例について説明する。
光学素子5に対応するホログラム記録媒体16は、例えば図3に示すように、複数の拡散領域14に対応する複数のホログラム領域17を有する。各ホログラム領域17は、発光波長域がそれぞれ異なる複数のレーザ光のそれぞれに対応して設けられている。各ホログラム領域17は、対応するレーザ光が入射される入射面17aを有する。各ホログラム領域17の入射面17aに入射されて拡散されたレーザ光はいずれも、被照明領域20を照明する。例えば、ホログラム記録媒体16が3つのホログラム領域17を有する場合、各ホログラム領域17で拡散されたレーザ光は、被照明領域20の全域を照明する。
図3では、赤、青または緑で発光する3つのレーザ光に対応づけて、3つのホログラム領域17を設ける例を示しているが、本実施形態によるホログラム記録媒体16は、発光波長域が異なる2つ以上のレーザ光に対応づけて、2つ以上のホログラム領域17を有していればよい。図3のように、ホログラム記録媒体16が赤、青または緑で発光する3つのレーザ光に対応する3つのホログラム領域17を有する場合には、各ホログラム領域17が被照明領域20の全域を照明することから、3つのレーザ光が発光している場合には、被照明領域20は白色で照明されることになる。
ホログラム記録媒体16における各ホログラム領域17のサイズすなわち面積は、必ずしも同じである必要はない。各ホログラム領域17のサイズが異なっていても、各ホログラム領域17の入射面17aに形成される干渉縞を各ホログラム領域17ごとに調整することで、各ホログラム領域17は共通の被照明領域20を照明することができる。
複数のホログラム領域17のそれぞれは、複数の要素拡散領域15に対応する複数の要素ホログラム領域18を有する。複数の要素ホログラム領域18のそれぞれは、入射されたレーザ光を拡散させることにより、被照明領域20内の部分領域19を照明する。各要素ホログラム領域18が照明する部分領域19の少なくとも一部は、各要素ホログラム領域18ごとに相違している。すなわち、異なる要素ホログラム領域18が照明する部分領域19同士は、少なくとも一部が相違している。
各要素ホログラム領域18の入射面17aには干渉縞パターンが形成されている。よって、各要素ホログラム領域18の入射面17aに入射されたレーザ光は、入射面17a上の干渉縞パターンによって回折されて、被照明領域20上の対応する部分領域19を照明する。干渉縞パターンを種々に調整することで、各要素ホログラム領域18で回折すなわち拡散されるレーザ光の進行方向を変えることができる。
このように、各要素ホログラム領域18内の各点に入射されたレーザ光は、対応する部分領域19を照明する。また、光走査部材7は、各要素ホログラム領域18に入射されるレーザ光の入射位置および入射角度を経時的に変化させる。一つの要素ホログラム領域18内に入射されたレーザ光は、その要素ホログラム領域18内のどの位置に入射されても、共通の部分領域19を照明する。これはすなわち、部分領域19の各点に入射されるレーザ光の入射角度が経時的に変化することを意味する。この入射角度の変化は、人間の目で分解不可能な速さであり、結果として、人間の目には、相関の無いレーザ光の散乱パターンが多重化されて観察される。したがって、各散乱パターンに対応して生成されたスペックルが重ねられて平均化されて、観察者に観察されることになる。これにより、被照明領域20では、スペックルが目立ちにくくなる。また、光走査部材7からのレーザ光は、ホログラム記録媒体16上の各要素ホログラム領域18を順に走査するため、各要素ホログラム領域18内の各点で回折されたレーザ光はそれぞれ異なる波面を有し、これらのレーザ光は被照明領域20上に独立に重ね合わされることで、被照明領域20ではスペックルの目立たない均一な照度分布が得られる。
このようにして、光学素子5は、複数のコヒーレント光の各々を拡散させて照明光Laを被照明領域20に照射する。図1に示す例では、被照明領域20に照明対象物50が配置されている。したがって、照明装置2からの照明光Laは、照明対象物50にて反射されてその一部が観察者に向かう。
図1に示す例では、観察者は、建物60内にいて窓61越しに照明対象物50を観察している。本実施の形態では、窓61にシート状の波長選択フィルタ21が貼り付けられている。したがって、建物60内にいる観察者は、波長選択フィルタ21を介して照明対象物50を観察するようになる。
波長選択フィルタ21は、レーザ光源6から出射された3種類のレーザ光と同じ波長域の光をより透過させる光学特性を有する。すなわち、波長選択フィルタ21は、レーザ光源6から出射された3種類のレーザ光の波長域の透過率が、それ以外の波長域の透過率よりも高いという光学特性を有する。この波長選択フィルタ21は、例えば誘電体多層膜を用いて作製されている。
図4は波長選択フィルタ21のスペクトル図であり、横軸は波長、縦軸は透過率である。図4の透過率は、例えば、分光光度計((株)島津製作所製「UV−3100PC」)を用いてJIS K0115に準拠して測定されたものである。図4に示すように、波長選択フィルタ21は、青色(例えば、450nm付近)、緑色(例えば、530nm付近)、および赤色(例えば、650nm付近)の波長域での透過率が急峻に高くなるようにしている。より詳細には、青、緑および赤の波長域での透過率は、それ以外の波長域の透過率よりも50%以上高い。透過率が高くなっている波長域は、透過率が最大となるピーク波長を中心とする約20nmの範囲である。透過率が最大となるピーク波長は、レーザ光源6から出射されるレーザ光の中心波長に等しくしている。
透過率が高い波長域以外でも、赤、緑または青に近い色の波長域が存在するが、図4では、赤、緑および青の各波長域内の限られた波長域(中心波長の前後の約20nm)のみの透過性を急峻に高くしている。これにより、周囲光(環境光)の中に、赤、緑または青に近い波長域の光が含まれていたとしても、これらの光を減衰させることができ、レーザ光で生成した照明光Laからの反射光のみを際立たせて、観察者に視認させることができる。
また、本実施形態による波長選択フィルタ21では、図4に示すように、赤、緑および青以外の波長域の光の透過率をゼロよりも大きい値に設定している。よって、赤、緑および青以外の波長域の光も、暗くはなるものの、観察者は視認可能である。これにより、観察者は、波長選択フィルタ21を通して、照明対象物50の周囲の状況を視認可能となる。
このように、観察者が波長選択フィルタ21を介して照明対象物50を観察すると、拡散されたレーザ光により照明される照明対象物50はほとんど減衰されずに視認される一方で、周囲光は大きく減衰されて視認され、周囲が明るい状況下でも、照明対象物50をくっきりと視認可能となる。
以上のように、本実施の形態によれば、コヒーレント光を発光するコヒーレント光源6と、前記コヒーレント光を拡散させ照明光Laを照射する光学素子5と、前記コヒーレント光を光学素子5上で走査させる光走査部材7と、光学素子5からの照明光Laを透過させる波長選択フィルタ21と、を備え、波長選択フィルタ21は、コヒーレント光源6から発光されるコヒーレント光の透過率がそれ以外の波長域の透過率よりも高くなっている。このような形態によれば、波長選択フィルタ21が、コヒーレント光源6から発光されるコヒーレント光を、それ以外の波長域の光よりも高い透過率で透過させることができる。このため、波長選択フィルタ21を透過した光を観察者が観察することによって、照明光Laに起因する光を高い視認性で観察することができる。
また、本実施の形態によれば、光学素子5は、照明対象物50に照明光Laを照射するようになっていて、波長選択フィルタ21は、照明対象物50から反射した光を透過させるようになっている。このような形態によれば、観察者は、照明対象物50にて反射したコヒーレント光源6からの光を波長選択フィルタ21を介して観察することになるため、照明対象物50を高い視認性で観察することができる。
なお、上述した実施形態では、図1に示すように、レーザ光源6が複数の光源部8を有した例を示したが、レーザ光源6の構成は、このような例に限定されない。例えば、レーザ光源6は単一の波長域のレーザ光を出射してもよい。この場合、波長選択フィルタ21は、レーザ光源6から出射されるレーザ光の波長域の透過率を、それ以外の波長域の透過率よりも高くすればよい。
また、複数の光源部8から発光波長域がそれぞれ相違するコヒーレント光を放出する場合であっても、必ずしも、光源は、赤、緑および青の波長域のレーザ光を出射するとは限らない。例えば、黄や紫の波長域のレーザ光を光源が出射してもよい。この場合、波長選択フィルタ21は、黄および紫の波長域の光を透過させればよい。
なお、上述した説明では、光学素子3としてホログラム記録媒体16を用いる例を説明したが、光学素子3の具体的な形態は、ホログラム記録媒体16に限定されるものではない。例えば、各要素拡散領域15をそれぞれ一つのレンズアレイとするレンズアレイ群を用いて光学素子3を構成してもよい。この場合、要素拡散領域15ごとにレンズアレイが設けられ、各レンズアレイが被照明領域20内の部分領域19を照明するように各レンズアレイの形状が設計される。そして、各部分領域19の位置は、少なくとも一部が相違している。これにより、ホログラム記録媒体16を用いて光学素子3を構成した場合と同様に、被照明領域20内の一部分だけの照明色を変えたり、一部分だけを照明しないようにすることができる。
また、上述した実施形態では、図1に示すように、照明装置2が屋外照明として利用される例を示したが、照明装置2の適用例は、このような例に限定されない。図5に、照明装置2の他の適用例を示す。図5に示す例では、照明装置2は、例えば、車70のヘッドライトとして構成されていて、波長選択フィルタ21は、車70のフロントガラス71に貼り付けられている。フロントガラス71越しにヘッドライト2から照射された照明光Laの反射光の他に対向車のヘッドライトからの光が入射する場合、運転者が眩しさを感じ前方の視認性が低下するおそれがある。この点、図5に示す例では、波長選択フィルタ21を通して前方を観察するため、ヘッドライト2から照射された急峻な波長域からなるレーザ光により生成された照明光Laの反射光のみを明瞭に視認し、その他の波長域の光を遮蔽することができる。これにより、フロントガラス71越しに対向車からの光が入射する状況下でも、前方を視認しやすくなる。
また、上述した実施形態では、図1に示すように、照明装置2から照射された照明光Laが照明対象物50にて反射し、この反射光を観察者が観察する例を用いて説明してきた。しかしながら、観察者は、照明装置2からの照明光Laに起因する光だけでなく外光(環境光)も共に視界から入ってきてしまう場合もありうる。図6に、照明装置2からの照明光Laに加えて、環境光源80からの環境光Lbが照明対象物50に照射される例を示す。なお、本明細書では、コヒーレント光源6からのコヒーレント光が光学素子5にて拡散されて形成された照明光La以外の光を環境光Lbと呼ぶ。
環境光源80は、レーザ光源6の波長域よりも広い波長域の光と、レーザ光源6の波長域とは異なる波長域を含む光と、の少なくとも一方を発光する。より具体的には、環境光源80から発光される環境光Lbは、白熱灯や蛍光灯、LED光源などからなり、環境光Lbをスペクトル解析すると、ピーク波長が連続的または断続的に続く広い波長域を有する。これに対して、レーザ光源6は、図4に示したように、特定の狭い波長域のみにピーク波長を有する。よって、波長選択フィルタ21が、環境光源80から発光される環境光Lbよりも、照明装置2からの照明光Laをより透過させる光学特性を備えていれば、環境光源80に照らされながらでも、照明対象物50をくっきりと視認できることになる。よって、波長選択フィルタ21は、照明装置2から放出されるレーザ光の透過率が環境光源80から発光される光の透過率よりも高い光学特性を持っていればよい。
このように、本実施形態では、レーザ光により照明された照明対象物50を観察者が観察する際に、照明対象物50の周囲が明るい場合には、観察者は、レーザ光の波長域の透過率をそれ以外の波長域の透過率よりも高くした波長選択フィルタ21を通して照明対象物50を観察することができるようにしたため、照明装置2からのレーザ光の波長域以外の波長域の光を大きく減衰させることができ、周囲が明るくても、照明対象物50をくっきりと視認可能となる。これにより、必要に応じて波長選択フィルタ21を用いるだけで照明対象物50の視認性を向上でき、レーザ光の光強度を高める必要もないことから、照明システム1の消費電力を低減でき、省エネルギー化を実現できる。すなわち、観察者が波長選択フィルタ21を使用すれば、照明対象物50からの反射光の明るさを落とさずに、周囲の明るさだけを低減できるため、予め光源のレーザ光のパワーを落としておくことも可能となり、より一層の低消費電力化が図れる。
特に、室内照明灯や外光などからなる環境光源80からの光を受けながら、観察者が照明対象物50を観察する場合、波長選択フィルタ21は、環境光源80からの光の透過率を全体的に落としつつ、照明対象物50を構成する波長域のみを積極的に透過させるため、観察者は、波長選択フィルタ21を通して照明対象物50をくっきりと視認することができる。
また、上述した実施形態では、図1に示すように、波長選択フィルタ21が建物60の窓61に貼り付けられた例を示したが、波長選択フィルタ21の適用例は、このような例に限定されない。図7に、波長選択フィルタ21の他の適用例を示す。図7に示す例では、照明システム1は、観察者に装着される波長選択眼鏡90をさらに備え、波長選択眼鏡90のレンズ部91が、図4の光学特性を持つ波長選択フィルタ21を含む。このような形態であっても、上述の実施の形態と同様な作用効果を奏することができる。
本発明の態様は、上述した個々の実施形態に限定されるものではなく、当業者が想到しうる種々の変形も含むものであり、本発明の効果も上述した内容に限定されない。すなわち、特許請求の範囲に規定された内容およびその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更および部分的削除が可能である。
1 照明システム、 2 照明装置、 4 照射装置、 5 光学素子、 6 レーザ光源、 7 光走査部材、 8 光源部、 11,12 回転軸、 13 反射デバイス、 20 被照明領域、 21 波長選択フィルタ、 50 照明対象物、 60 建物、 61 窓、 70 車、 71 フロントガラス、 80 環境光源、 90 波長選択眼鏡、 91 レンズ部

Claims (10)

  1. コヒーレント光を発光するコヒーレント光源と、
    前記コヒーレント光を拡散させ照明光を照射する光学素子と、
    前記コヒーレント光源から射出した前記コヒーレント光源の光路を調節して前記コヒーレント光を前記光学素子上で走査させる光走査部材と、
    前記光学素子からの照明光を透過させる波長選択フィルタと、
    を備え、
    前記光学素子は、少なくとも一方向に配列された複数の要素拡散領域を含み、各要素拡散領域からの照明光は、少なくとも部分的に異なる領域を照明し、
    前記光走査部材は、前記コヒーレント光を前記光学素子上で前記一方向に走査させ、前記一方向に配列された要素拡散領域に順に前記コヒーレント光を照射する、
    前記波長選択フィルタは、前記コヒーレント光源から発光されるコヒーレント光の透過率がそれ以外の波長域の透過率よりも高くなっている、照明システム。
  2. コヒーレント光を発光するコヒーレント光源と、
    前記コヒーレント光を拡散させ照明光を形成する光学素子と、
    前記コヒーレント光源から射出した前記コヒーレント光源の光路を調節して前記コヒーレント光を前記光学素子上で走査させる光走査部材と、
    前記光学素子からの照明光を透過させる波長選択フィルタと、
    前記コヒーレント光源の波長域よりも広い波長域の光と、前記コヒーレント光源の波長域とは異なる波長域を含む光と、の少なくとも一方を発光する環境光源と、
    を備え、
    前記光学素子は、少なくとも一方向に配列された複数の要素拡散領域を含み、各要素拡散領域からの照明光は、少なくとも部分的に異なる領域を照明し、
    前記光走査部材は、前記コヒーレント光を前記光学素子上で前記一方向に走査させ、前記一方向に配列された要素拡散領域に順に前記コヒーレント光を照射する、
    前記波長選択フィルタは、前記コヒーレント光源から発光されるコヒーレント光の透過率が前記環境光源から発光される光の透過率よりも高くなっている、照明システム。
  3. 前記光学素子は、照明対象物に照明光を照射するようになっていて、
    前記波長選択フィルタは、前記照明対象物から反射した光を透過させるようになっている、請求項1または2に記載の照明システム。
  4. 前記波長選択フィルタは、前記コヒーレント光源にて発光されるコヒーレント光の中心波長を中心とする所定の波長域の透過率を、それ以外の波長域の透過率よりも高くしている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の照明システム。
  5. 前記波長選択フィルタは、前記照明光に含まれる前記コヒーレント光の波長域の透過率を、それ以外の波長域の透過率よりも50%以上高くしている請求項4に記載の照明システム。
  6. 前記コヒーレント光源は、それぞれ異なる波長域のコヒーレント光を発光する複数のコヒーレント光源部を有し、
    前記波長選択フィルタは、前記複数のコヒーレント光源部から発光された各コヒーレント光の複数の波長域の透過率をそれ以外の波長域の透過率よりも高くしている、請求項1乃至5のいずれかに記載の照明システム。
  7. 前記波長選択フィルタは、波長選択眼鏡のレンズ部として用いられている、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の照明システム。
  8. 前記波長選択フィルタは、建物の窓に積層されている、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の照明システム。
  9. 前記光学素子は、ホログラム記録媒体を有する請求項1乃至8のいずれかに記載の照明システム。
  10. 前記光学素子は、レンズアレイを有する請求項1乃至8のいずれかに記載の照明システム。
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