JP6621460B2 - シフト装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シフト装置に関する。
近年、車両のシフト装置として、自動変速機のレンジを電気信号に基づいて切り替える、いわゆるシフトバイワイヤ方式が注目されている。シフトバイワイヤ方式のシフト装置では、表示部(例えば、エスカッションカバー等)に表示されたレンジ表示に基づいて、操作部(例えば、シフトレバー)を操作する。すると、操作部の操作により生成される電気信号に基づいてアクチュエータが駆動することで、レンジが切り替えられる。
上述したシフト装置に用いられる操作部として、操作部の操作後(レンジ選択後)、操作部に作用する操作力を解除することで、操作部が基準位置まで復帰する、いわゆるモーメンタリ式の操作部が知られている(例えば、下記特許文献1参照)。
この構成によれば、操作部の操作開始位置が常に一定に維持されるので、操作性を向上させることができる等のメリットがあると考えられる。
特許第4336330号公報
しかしながら、上述した従来のシフト装置にあっては、操作部が基準位置に復帰する構成であるため、現在のレンジから選択可能なレンジが把握し難いという課題がある。
本発明は、操作性を向上させることができるシフト装置を提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するために、本発明の一態様に係るシフト装置は、車両(例えば、実施形態における車両2)の自動変速機のレンジに対応するレンジ画像を表示する表示部(例えば、実施形態における表示部14)と、前記レンジ画像に基づいて基準位置から移動させることで前記レンジを選択するとともに、操作力が解除された状態で前記基準位置に復帰可能されたモーメンタリ式の操作部(例えば、実施形態におけるシフトレバー13)と、前記表示部に表示される前記レンジ画像の表示パターンを制御する制御部(例えば、実施形態における制御部60)と、を備え、前記表示部は、現在の前記レンジを示す前記レンジ画像を表示する第1表示領域(例えば、実施形態における選択レンジ表示部51a)と、前記操作部により選択可能な前記レンジ画像を表示する第2表示領域(例えば、実施形態における駆動系表示部51b,51c及び非駆動系表示部51d)と、を有し、前記制御部は、前記操作部により選択可能な前記レンジ画像のみを前記第2表示領域に表示し、前記操作部は、操作者により把持可能な把持部(例えば、実施形態におけるシフトノブ38)を備え、前記把持部は、前記表示部の法線方向から見て前記表示部と重なり合っている
(2)上記(1)の態様に係るシフト装置において、前記制御部は、前記操作部の前記基準位置への復帰動作に連動して、前記第2表示領域に表示された前記レンジ画像のうち、前記操作部により選択された前記レンジ画像を前記第1表示領域に表示する。
(3)上記(1)又は(2)の態様に係るシフト装置において、前記制御部は、前記操作部により選択可能な前記レンジ画像が前記第2表示領域に複数表示されている場合に、前記操作部によって選択されなかった前記レンジ画像を消す。
(4)上記(1)から(3)の何れかの態様に係るシフト装置において、前記第2表示領域には、前記操作部の移動方向のうち、前記基準位置に対して第1方向に位置する部分に駆動系レンジの前記レンジ画像が表示され、前記基準位置に対して前記第1方向に交差する第2方向に位置する部分に非駆動系レンジの前記レンジ画像が表示される。
(5)上記(1)から(4)の何れかの態様に係るシフト装置において、前記第2表示領域には、前記操作部の移動方向のうち、前記基準位置に対して第1方向に位置する部分に駆動系レンジの前記レンジ画像が表示され、前記駆動系レンジの中で、前進を示す前記レンジ画像は、前記第1表示領域に対して後進を示す前記レンジ画像の反対側に表示される。
上記(1)の態様によれば、選択可能なレンジを一目で判断し易くなり、操作性の向上を図ることができる。
また、操作部及び表示部を同時に確認しながら、操作部を操作できるので、更なる操作性の向上を図ることができる。また、操作部とレンジ画像とを接近させることができるので、操作部とレンジ画像との連動性を向上させ、より直感的な操作が可能になる。
上記(2)の態様によれば、第2表示領域に表示されたレンジ画像のうち、操作部の操作により選択したレンジ画像が、操作部の復帰動作に連動して第1表示領域に表示される。そのため、操作者は、操作部により選択されたレンジ画像が、あたかも操作部の基準位置への復帰動作に連動して第1表示領域に移動したものと認識できる。これにより、現在のレンジを簡単に把握できる。その結果、操作性を向上させ、誤操作の発生を抑制できる。
上記(3)の態様によれば、操作部によって選択されたレンジ画像がより判断し易くなり、操作性の更なる向上を図ることができる。
上記(4)の態様によれば、駆動系レンジのレンジ画像及び非駆動系レンジのレンジ画像の表示位置を第1表示領域から二方向に分けることで、レンジ画像の視認性を向上させ、直感的な操作が可能となる。
上記(5)の態様によれば、第2表示領域には、第1表示領域に対して第1方向の一方側に前進を示すレンジ画像が表示され、他方側に後進を示すレンジ画像が表示される。これにより、直感的な操作が可能になり、更なる操作性の向上を図ることができる。
第1実施形態に係るシフト装置の配置を示す車室内の斜視図。 第1実施形態に係るシフト装置の平面図。 図2のIII−III線に相当する断面図。 第1実施形態に係るシフト装置において、レンジ表示領域の表示パターンの一例を示す図。 第1実施形態に係るシフト装置のブロック図。 第1実施形態に係るシフト装置において、表示部に表示されるレンジ画像の表示パターンと、シフトレバーの傾動操作と、の関係を示す図。 第1実施形態に係るシフト装置において、表示部に表示されるレンジ画像の表示パターンと、シフトレバーの傾動操作と、の関係を示す図。 第1実施形態に係るシフト装置において、表示部に表示されるレンジ画像の表示パターンと、シフトレバーの傾動操作と、の関係を示す図。 第1実施形態に係るシフト装置において、表示部に表示されるレンジ画像の表示パターンと、シフトレバーの傾動操作と、の関係を示す図。 第1実施形態に係るシフト装置において、表示部に表示されるレンジ画像の表示パターンと、シフトレバーの傾動操作と、の関係を示す図。 第2実施形態に係るシフト装置において、レンジ表示領域の表示パターンの一例を示す図。 第2実施形態に係るシフト装置において、表示部に表示されるレンジ画像の表示パターンと、シフトレバーの傾動操作と、の関係を示す図。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
[車両]
図1は、シフト装置1の配置を示す車室内の斜視図である。以下の説明における前後左右等の向きは、特に記載が無ければ車両における向きと同一とする。
図1に示すように、シフト装置1は、シフトバイワイヤ方式のものである。具体的に、シフト装置1は、操作者(運転者)の入力操作に応じて生成されるレンジ切替信号に基づいてアクチュエータ(不図示)を駆動させることで、自動変速機(不図示)のレンジを切り替える。シフト装置1は、車両2において、操作者の手が届きやすい場所(例えば、センターコンソール3)に配設されている。なお、シフト装置1は、例えばインストゥルメントパネル4に配設してもよい。
<シフト装置>
図2は、シフト装置1の平面図である。図3は、図2のIII−III線に相当する断面図である。
図2、図3に示すように、シフト装置1は、ベース部材11(図3参照)と、エスカッションカバー12と、シフトレバー(操作部)13と、表示部14と、を主に備えている。
図3に示すように、ベース部材11は、センターコンソール3内において車体に固定されている。ベース部材11の上部には、車幅方向の第1側(図示の例では左側)に開口するレバー受入部21が形成されている。レバー受入部21内には、球面軸受(不図示)が保持されている。
エスカッションカバー12は、ベース部材11を上方から覆っている。エスカッションカバー12は、外周部分を構成する額縁部25と、額縁部25に取り囲まれた操作領域26と、を有している。
額縁部25は、センターコンソール3の外表面を構成するガーニッシュに滑らかに連なる。
操作領域26は、額縁部25に対して下方に窪んで形成されている。操作領域26は、上方から見た平面視で矩形状に形成されている。操作領域26において、前後方向(第1方向)の中央部、かつ車幅方向の左側に位置する部分には、ガイド溝27が形成されている。図2に示すように、ガイド溝27は、T字状に形成されている。具体的に、ガイド溝27は、交点溝部27aと、交点溝部27aから前方に延びる第1溝部27bと、交点溝部27aから後方に延びる第2溝部27cと、交点溝部27aから右側(車幅方向の第2側、第2方向)に延びる第3溝部27dと、を有している。
図3に示すように、シフトレバー13は、右向きのC字状に形成されている。具体的に、シフトレバー13は、上下方向に延びる上下延在部35と、上下延在部35の上端部から右側に屈曲された第1屈曲部36と、上下延在部35の下端部から右側に屈曲された第2屈曲部37と、を備えている。
上下延在部35は、ガイド溝27を通してセンターコンソール3の内外を貫通している。
第1屈曲部36の先端部には、シフトノブ38が取り付けられている。シフトノブ38は、操作者によって把持可能に構成されている。
第2屈曲部37の先端部には、球面状のピボット39が形成されている。ピボット39は、上述した球面軸受を介してレバー受入部21に揺動可能に支持されている。なお、第1屈曲部36(シフトノブ38)及び第2屈曲部37(ピボット39)は、平面視で重なり合っている。
シフトレバー13は、シフトノブ38を介した操作者の傾動動作によって、ガイド溝27に沿ってピボット39回りに揺動する。本実施形態のシフトレバー13は、操作力が付与されていない状態において、付勢部材(不図示)等の付勢力によって基準位置に保持される(いわゆる、モーメンタリ式)。本実施形態において、「基準位置」とは、シフトレバー13がガイド溝27内における交点溝部27a内に位置した状態である。
表示部14は、操作領域26のうちガイド溝27に対して右側に位置する部分において、表示面の法線方向を上下方向に沿わせた状態で配設されている。表示部14は、少なくとも一部が上述したシフトノブ38及びピボット39に平面視で重なり合っている。本実施形態では、選択レンジ表示部51aがシフトノブ38及びピボット39に平面視で重なり合っている。但し、表示部14は、シフトノブ38及びピボット39に重なり合っていないくてもよい。なお、表示部14は、例えば液晶ディスプレイである。但し、表示部14は、有機ELディスプレイ等であってもよい。
図4は、レンジ表示領域51の表示パターンの一例を示す図である。
図4に示すように、表示部14には、自動変速機のレンジに対応するレンジ画像を表示するレンジ表示領域51が設定されている。レンジ表示領域51は、ガイド溝27の形状に倣ってT字状に形成されている。具体的に、レンジ表示領域51は、選択レンジ表示部(第1表示領域)51aと、選択レンジ表示部51aを間に挟んで前後方向に並んだ駆動系表示部(第2表示領域)51b,51cと、選択レンジ表示部51aに対して右側に配置された非駆動系表示部(第2表示領域)51dと、を有している。
選択レンジ表示部51aには、現在選択されているレンジを示すレンジ画像(例えば、ドライブ(D)レンジ画像)が、リング画像に取り囲まれた状態で強調表示される。
駆動系表示部51b,51cには、駆動系レンジを示すレンジ画像(例えば、Dレンジ画像やリバース(R)レンジ画像、ロー(L)レンジ画像等)が表示される。
非駆動系表示部51dには、非駆動系レンジを示すレンジ画像(例えば、ニュートラル(N)レンジ画像やパーキング(P)レンジ画像)が切替表示される。なお、駆動系レンジを示すレンジ画像と、非駆動系レンジを示すレンジ画像と、は異なる色で表示してもよい。
なお、本実施形態において、エスカッションカバー12には、シフトレバー13によるレンジの切り替え操作(傾動操作)を有効とする解除スイッチ(不図示)が設けられている。なお、解除スイッチは、エスカッションカバー12以外の部分(例えば、ステアリング5やインストゥルメントパネル4等)に設けられていてもよい。
<制御部>
図5は、シフト装置1のブロック図である。
図5に示すように、本実施形態のシフト装置1は、記憶部59に記憶された情報に基づいて、表示部14の表示を統括的に制御する制御部60を有している。
記憶部59は、例えばRAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ、又はこれらのうち複数が組み合わされたハイブリッド型記憶装置等により実現される。
制御部60は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより、レバー位置取得部61と、IG(イグニッション)情報取得部62と、スイッチ情報取得部63と、車両状態取得部64と、レンジ情報取得部65と、ブレーキ情報取得部66と、判定部67と、表示制御部68と、をその機能部として実現する。なお、上述した各部は、内部バスによって情報を送受信可能に接続されている。
レバー位置取得部61は、レバー位置検出部71から出力されるレバー位置情報を取得する。
IG情報取得部62は、IG検出部72から出力されるIG情報を取得する。
スイッチ情報取得部63は、解除スイッチ検出部73から出力されるスイッチ情報を取得する。
車両状態取得部64は、車両状態検出部74から出力される車両情報(例えば、車速情報等)を取得する。
レンジ情報取得部65は、レンジ検出部75から出力されるレンジ情報を取得する。
ブレーキ情報取得部66は、ブレーキ検出部76から出力されるブレーキ情報を取得する。
判定部67は、上述した各情報に基づいて、各部の状態を判定する。
例えば、判定部67は、レバー位置取得部61で取得したレバー位置情報に基づき、ガイド溝27内のうち、何れの溝部27a〜27dにシフトレバー13が位置しているかを判定する。
判定部67は、IG情報取得部62で取得したIG情報に基づき、IGがオン状態であるか否かを判定する。
判定部67は、スイッチ情報取得部63で取得したスイッチ情報に基づき、解除スイッチがオン状態であるか否かを判断する。
判定部67は、車両状態取得部64で取得した車両情報に基づき、車両状態(例えば、車速が所定値未満であるか否か等)を判定する。
判定部67は、レンジ情報取得部65で取得したレンジ情報に基づき、現在のレンジを判断する。
判定部67は、ブレーキ情報取得部66で取得したブレーキ情報に基づき、ブレーキが踏み込まれている状態であるか否かを判定する。
記憶部59には、判定部67の判定結果に応じた表示部14の表示パターンが記憶されている。
表示制御部68は、判定部67の判定結果に基づき、記憶部59に記憶された表示パターンの中から最適な表示パターンを選択して、表示部14に制御信号を出力する。表示部14には、表示制御部68から出力される制御信号に応じた画像が映し出される。
[シフト装置の動作方法]
次に、上述したシフト装置1の動作方法について説明する。図6〜図10は、表示部14に表示されるレンジ画像の表示パターンと、シフトレバー13の傾動操作と、の関係を示す図である。なお、図6〜図10においては、図面を見易くするためにシフトノブ38と選択レンジ表示部51aとの平面視の位置をずらして示している。以下の説明において、表示部14での表示パターンの切り替えは制御部60によって行われる。
<IGオフ状態からRレンジへの移行>
まず、図6に示すように、IGのオフ状態において、表示部14のレンジ表示領域51には選択レンジ表示部51aのみにPレンジ画像がリング画像によって強調表示されている。この状態で、表示制御部68は、判定部67によりブレーキが踏み込まれた状態で、かつIGがオン状態になったと判定されると、表示部14全体をハイライト表示する。
その後、PレンジからRレンジに切り替えるには、ブレーキを踏んだ状態で、解除スイッチをオン操作する。表示制御部68は、判定部67によりブレーキが踏み込まれた状態で、かつ解除スイッチがオン状態になったと判断されると、表示部14に表示する表示パターンを切り替える。本実施形態において、駆動系表示部51b,51c及び非駆動系表示部51dには、シフトレバー13によって選択可能なレンジ画像のみが表示される。具体的に、駆動系表示部51b,51cのうち、第1駆動系表示部51bにRレンジ画像が表示され、第2駆動系表示部51cにDレンジ画像が表示される。非駆動系表示部51dには、Nレンジ画像が表示される。なお、解除スイッチがオン状態になることで、シフトレバー13によるレンジの切り替え操作が有効となる。
次に、Rレンジを選択するために、シフトレバー13を交点溝部27aから第1溝部27bに向けて傾動操作する。表示制御部68は、判定部67によりシフトレバー13が第1溝部27b内に進入したと判定されると、表示部14に表示する表示パターンを切り替える。具体的には、選択レンジ表示部51a及び第2駆動系表示部51cに映し出されたレンジ画像が消える。一方、第1駆動系表示部51bには、Rレンジ画像(シフトレバー13により選択されたレンジ)が強調表示される。
その後、シフトレバー13の操作力を解除すると、シフトレバー13は付勢部材の復元力によって基準位置に復帰する。表示制御部68は、判定部67によりシフトレバー13が交点溝部27aに復帰したこと(又はシフトレバー13が第1溝部27bから退避したこと)を判定すると、表示部14に表示する表示パターンを切り替える。具体的には、第1駆動系表示部51bに映し出されたRレンジ画像が消え、選択レンジ表示部51aにRレンジ画像が強調表示される。すなわち、駆動系表示部51b,51cに表示されたレンジ画像のうち、シフトレバー13により選択されたレンジ画像が選択レンジ表示部51aに表示される。これにより、操作者は、シフトレバー13により選択されたレンジ画像が、あたかもシフトレバー13の基準位置への復帰動作に連動して選択レンジ表示部51aに移動したものと認識できる。
なお、シフトレバー13の傾動操作によってRレンジが選択されると、レンジ切替信号に基づいてアクチュエータが駆動する。これにより、自動変速機のレンジがRレンジに切り替えられる。
<RレンジからDレンジへの移行>
図7に示すように、判定部67により現在のレンジがRレンジであると判定された場合、表示部14のレンジ表示領域51には、選択レンジ表示部51aにRレンジ画像が強調表示され、非駆動系表示部51dにNレンジ画像が表示される。この状態で、Dレンジに切り替えるには、ブレーキを踏んだ状態で、解除スイッチをオン操作する。表示制御部68は、判定部67によりブレーキが踏み込まれた状態で、解除スイッチがオン状態になったと判定され、かつ車速が所定値未満であると判定されると、表示部14に表示する表示パターンを切り替える。本実施形態では、シフトレバー13によって選択可能なレンジ画像として、第2駆動系表示部51cにDレンジ画像が表示され、非駆動系表示部51dにNレンジ画像が表示される。
次に、Dレンジを選択するために、シフトレバーを交点溝部27aから第2溝部27cに向けて傾動操作する。表示制御部68は、判定部67によりシフトレバー13が第2溝部27c内に進入したと判定されると、表示部14に表示する表示パターンを切り替える。具体的には、選択レンジ表示部51aに映し出されたRレンジ画像、及び非駆動系表示部51dに映し出されたNレンジ画像が消える。一方、第2駆動系表示部51cには、Dレンジ画像が強調表示される。なお、判定部67においてレンジ画像が表示されていない方向にシフトレバー13が傾動操作されたと判定した場合、表示制御部68はシフトレバー13の操作が無効であると判定し、表示部14の表示を維持する。
その後、シフトレバー13の操作力を解除して、シフトレバー13が基準位置に復帰すると、第2駆動系表示部51cに映し出されたDレンジ画像が消えるとともに、選択レンジ表示部51aにDレンジ画像が強調表示される。すなわち、第2駆動系表示部51cに表示されたレンジ画像のうち、シフトレバー13により選択されたレンジ画像が選択レンジ表示部51aに表示される。
<NレンジからDレンジへの移行>
図8に示すように、判定部67により現在のレンジがNレンジであると判定された場合、表示部14のレンジ表示領域51には、選択レンジ表示部51aにNレンジ画像のみが強調表示される。この状態で、Dレンジに切り替えるには、ブレーキを踏んだ状態で、解除スイッチをオン操作する。表示制御部68は、判定部67によりブレーキが踏み込まれた状態で、解除スイッチがオン状態になったと判断されると、表示部14に表示する表示パターンを切り替える。本実施形態では、シフトレバー13によって選択可能なレンジ画像として、第1駆動系表示部51bにRレンジ画像が表示され、第2駆動系表示部51cにDレンジ画像が表示される。非駆動系表示部51dには、Pレンジ画像が表示される。
次に、Dレンジを選択するために、シフトレバーを交点溝部27aから第2溝部27cに向けて傾動操作する。表示制御部68は、判定部67によりシフトレバー13が第2溝部27c内に進入したと判定されると、表示部14に表示する表示パターンを切り替える。具体的には、選択レンジ表示部51aに映し出されたNレンジ画像、及び第1駆動系表示部51bに映し出されたRレンジ画像が消える。一方、第2駆動系表示部51cには、Dレンジ画像が強調表示される。
その後、シフトレバー13の操作力を解除して、シフトレバー13が基準位置に復帰すると、第2駆動系表示部51cに映し出されたDレンジ画像が消えるとともに、選択レンジ表示部51aにDレンジ画像が強調表示される。なお、NレンジからDレンジへの移行は、ブレーキ操作や解除スイッチ操作に関わらず行えるようにしてもよい。この場合には、シフトレバー13の傾動操作時にPレンジ画像を表示させないようにすることが好ましい。
<LレンジからDレンジへの移行>
図9に示すように、判定部67により現在のレンジがLレンジであると判定された場合、表示部14のレンジ表示領域51には、選択レンジ表示部51aにLレンジ画像が強調表示される。また、第1駆動系表示部51bにDレンジ画像が表示され、非駆動系表示部51dにNレンジ画像が表示される。この状態で、Dレンジに切り替えるには、シフトレバー13を交点溝部27aから第1溝部27bに向けて傾動操作する。表示制御部68は、判定部67によりシフトレバー13が第1溝部27b内に進入したと判定されると、表示部14に表示する表示パターンを切り替える。具体的には、選択レンジ表示部51aに映し出されたLレンジ画像が消え、第1駆動系表示部51bに表示されたDレンジ画像が強調表示される。
その後、シフトレバー13の操作力を解除して、シフトレバー13が基準位置に復帰すると、第1駆動系表示部51bに映し出されたDレンジ画像が消え、選択レンジ表示部51aにDレンジ画像が強調表示される。なお、LレンジからDレンジへの移行は、ブレーキ操作や解除スイッチ操作後に行えるようにしてもよい。
<PレンジからNレンジへの移行>
図10に示すように、判定部67により現在のレンジがPレンジであると判定された場合、表示部14のレンジ表示領域51には、選択レンジ表示部51aにPレンジ画像が強調表示される。この状態で、PレンジからNレンジに切り替えるには、ブレーキを踏んだ状態で、解除スイッチをオン操作する。表示制御部68は、判定部67によりブレーキが踏み込まれた状態で、解除スイッチがオン状態になったと判定され、かつ車速が所定値未満であると判定されると、表示部14に表示する表示パターンを切り替える。本実施形態では、Pレンジから選択可能なレンジ画像として、第1駆動系表示部51bにRレンジ画像が表示され、第2駆動系表示部51cにDレンジ画像が表示される。非駆動系表示部51dには、Nレンジ画像が表示される。
次に、Nレンジを選択するために、シフトレバー13を交点溝部27aから第3溝部27dに向けて傾動操作する。表示制御部68は、判定部67によりシフトレバー13が第3溝部27d内に進入したと判定されると、表示部14に表示する表示パターンを切り替える。具体的には、非駆動系表示部51dに映し出されたNレンジが強調表示される。
その後、シフトレバー13の操作力を解除して、シフトレバー13が基準位置に復帰すると、非駆動系表示部51dに映し出されたNレンジ画像がPレンジ画像に切り替わり、選択レンジ表示部51aにNレンジ画像が強調表示される。なお、NレンジからPレンジへの移行についても、上述と同様の動作が行われる。
[効果]
このように、本実施形態では、シフトレバー13により選択可能なレンジ画像のみを駆動系表示部51b,51cに表示する構成とした。
この構成によれば、選択可能なレンジを一目で判断し易くなり、操作性の向上を図ることができる。
本実施形態では、シフトレバー13の基準位置への復帰動作に連動して、駆動系表示部51b,51c及び非駆動系表示部51dに表示されたレンジ画像のうち、シフトレバー13により選択されたレンジ画像を選択レンジ表示部51aに表示する構成とした。
この構成によれば、シフトレバー13の操作により選択したレンジ画像が、シフトレバー13の復帰動作に連動して選択レンジ表示部51aに表示されるので、現在のレンジを簡単に把握できる。その結果、操作性を向上させ、誤操作の発生を抑制できる。
本実施形態では、駆動系表示部51b,51cに複数のレンジ画像が表示されている場合に、シフトレバー13によって選択されなかったレンジ画像を消す構成とした。
この構成によれば、シフトレバー13によって選択されたレンジ画像がより判断し易くなり、操作性の更なる向上を図ることができる。
本実施形態では、選択レンジ表示部51aに対して前後に駆動系表示部51b,51cを配置し、選択レンジ表示部51aに対して右側に非駆動系表示部51dを配置する構成とした。
この構成によれば、駆動系レンジ画像及び非駆動系レンジ画像の表示位置を選択レンジ表示部51aから二方向に分けることで、レンジ画像の視認性を向上させ、直感的な操作が可能となる。
本実施形態では、非駆動系表示部51dにおいてPレンジ画像及びNレンジ画像の表示をシフトレバー13の操作によって切り替えることで、Pレンジ画像及びNレンジ画像が別々の場所に表示される場合に比べてシフトレバー13の移動量を小さくできる。これにより、更なる操作性の向上を図ることができる。
本実施形態では、シフトノブ38が表示部14の一部と重なり合っている構成とした。
この構成によれば、シフトレバー13及び表示部14を同時に確認しながら、シフトレバー13を操作できるので、更なる操作性の向上を図ることができる。また、シフトレバー13とレンジ画像とを接近させることができるので、シフトレバー13とレンジ画像との連動性を向上させ、より直感的な操作が可能になる。
(第2実施形態)
次に、上述した本発明に係る第2実施形態について説明する。図11は、第2実施形態に係るレンジ表示領域51の表示パターンの一例を示す図である。以下の説明では、上述した実施形態と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図11に示すように、本変形例の表示部14において、駆動系表示部51bには駆動系レンジのレンジ画像のうち、後進を示すレンジ画像(Rレンジ画像)が表示可能に構成されている。一方、表示部14において、駆動系表示部51cには駆動系レンジのレンジ画像のうち、前進を示すレンジ画像(Lレンジ画像やDレンジ画像等)が切替表示可能に構成されている。すなわち、本実施形態では、前進を示すレンジ画像が、選択レンジ表示部51aに対して後進を示すレンジ画像の反対側に表示される。
図12は、第2実施形態に係るシフト装置1において、表示部14に表示されるレンジ画像の表示パターンと、シフトレバー13の傾動操作と、の関係を示す図である。以下の説明では、LレンジからDレンジへの移行時について説明する。
図12に示すように、判定部67により現在のレンジがLレンジであると判定された場合、表示部14のレンジ表示領域51には、選択レンジ表示部51aにLレンジ画像が強調表示される。また、第2駆動系表示部51cにDレンジ画像が表示され、非駆動系表示部51dにNレンジ画像が表示される。この状態で、Dレンジに切り替えるには、シフトレバー13を交点溝部27aから第2溝部27cに向けて傾動操作する。表示制御部68は、判定部67によりシフトレバー13が第2溝部27c内に進入したと判定されると、表示部14に表示する表示パターンを切り替える。具体的には、選択レンジ表示部51aに映し出されたLレンジ画像が消え、第2駆動系表示部51cに表示されたDレンジ画像が強調表示される。
その後、シフトレバー13の操作力を解除して、シフトレバー13が基準位置に復帰すると、第2駆動系表示部51cに映し出されたDレンジ画像が消え、選択レンジ表示部51aにDレンジ画像が強調表示される。
本実施形態では、選択レンジ表示部51aに対して後方に前進を示すレンジ画像が表示され、前方に後進を示すレンジ画像が表示される。これにより、上述した実施形態と同様の作用効果を奏することに加え、より直感的な操作が可能になり、更なる操作性の向上を図ることができる。
(その他の変形例)
以上、本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明はこれら実施例に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。本発明は前述した説明によって限定されることはなく、添付のクレームの範囲によってのみ限定される。
例えば、上述した実施形態では、シフトレバー13により選択されたレンジ画像が一旦消えた後、シフトレバー13の復帰動作に連動して選択レンジ表示部51aに再表示される構成について説明したが、この構成のみに限られない。例えば、シフトレバー13の傾動位置から基準位置への移動に連動してレンジ画像が連続的に移動する構成であってもよい。
また、レンジ画像が選択レンジ表示部51aに表示されるタイミングは、シフトレバー13が基準位置に復帰するタイミングと同時でもよく、シフトレバー13が基準位置に復帰するタイミングに対して前後にずらしてもよい。
上述した実施形態では、シフトノブ38の直下に表示部14が配置される構成について説明したが、この構成のみに限らず、シフトレバー13と表示部14とを別々の場所に配置してもよい。この場合、例えばシフトレバー13をセンターコンソール3に配置し、表示部14をメータパネル6等に配置してもよい。
上述した実施形態では、ガイド溝27をT字状に形成した場合について説明したが、この構成に限らず、ガイド溝27の形状(シフトレバー13の経路)は適宜変更が可能である。
上述した実施形態では、シフトレバー13を傾動可能に構成した場合について説明したが、この構成のみに限らず、スライド可能等であってもよい。
上述した実施形態では、Pレンジ画像、Nレンジ画像、Dレンジ画像、Rレンジ画像及びLレンジ画像が表示部14に表示される構成について説明したが、この構成のみに限られない。例えば、+画像や−画像を表示してシフトチェンジを行えるようにしてもよい。
上述した実施形態では、シフトレバー13により選択可能なレンジ画像のみが表示される構成としたが、この構成のみに限らず、常に全てのレンジ画像が表示されていてもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した変形例を適宜組み合わせてもよい。
1…シフト装置
2…車両
13…シフトレバー(操作部)
14…表示部
38…シフトノブ
51a…選択レンジ表示部(第1表示領域)
51b…第1駆動系表示部(第2表示領域)
51c…第2駆動系表示部(第2表示領域)
51d…非駆動系表示部(第2表示領域)
60…制御部

Claims (5)

  1. 車両の自動変速機のレンジに対応するレンジ画像を表示する表示部と、
    前記レンジ画像に基づいて基準位置から移動させることで前記レンジを選択するとともに、操作力が解除された状態で前記基準位置に復帰可能されたモーメンタリ式の操作部と、
    前記表示部に表示される前記レンジ画像の表示パターンを制御する制御部と、を備え、
    前記表示部は、
    現在の前記レンジを示す前記レンジ画像を表示する第1表示領域と、
    前記操作部により選択可能な前記レンジ画像を表示する第2表示領域と、を有し、
    前記制御部は、前記操作部により選択可能な前記レンジ画像のみを前記第2表示領域に表示し、
    前記操作部は、操作者により把持可能な把持部を備え、
    前記把持部は、前記表示部の法線方向から見て前記表示部と重なり合っているシフト装置。
  2. 前記制御部は、前記操作部の前記基準位置への復帰動作に連動して、前記第2表示領域に表示された前記レンジ画像のうち、前記操作部により選択された前記レンジ画像を前記第1表示領域に表示する請求項1に記載のシフト装置。
  3. 前記制御部は、前記操作部により選択可能な前記レンジ画像が前記第2表示領域に複数表示されている場合に、前記操作部によって選択されなかった前記レンジ画像を消す請求項1又は請求項2に記載のシフト装置。
  4. 前記第2表示領域には、前記操作部の移動方向のうち、前記基準位置に対して第1方向に位置する部分に駆動系レンジの前記レンジ画像が表示され、前記基準位置に対して前記第1方向に交差する第2方向に位置する部分に非駆動系レンジの前記レンジ画像が表示される請求項1から請求項3の何れか1項に記載のシフト装置。
  5. 前記第2表示領域には、前記操作部の移動方向のうち、前記基準位置に対して第1方向に位置する部分に駆動系レンジの前記レンジ画像が表示され、
    前記駆動系レンジの中で、前進を示す前記レンジ画像は、前記第1表示領域に対して後進を示す前記レンジ画像の反対側に表示される請求項1から請求項4の何れか1項に記載のシフト装置。
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