JP6618403B2 - レーザ測定装置 - Google Patents

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本発明は、レーザ測定装置に関する。
特許文献1には、レーザ光の干渉に基づいて測長を行うレーザ干渉測長装置が開示されている。
非特許文献1には、三台のレーザドップラ振動計を用いた3次元計測システム(レーザドップラ式非接触振動計)が開示されている。
ここで、二点の鉛直方向の相対変位量の測定を、3台のレーザドップラ振動計を用いた3次元計測システムで行う場合は、3方向から対象物を測定し、各レーザ照射方向の振動成分を照射角度に基づいて直交座標系の成分に座標変換して算出する。
しかし、対象物との距離が離れた場合、各レーザヘッド間の設置距離を長くする必要がある。その結果各レーザヘッドがばらばらの動きをするようになり、座標変換の際の誤差が大きくなるため、高精度、例えばナノメートルオーダーでの相対変位量の測定は困難となる。
したがって、二点の鉛直方向の相対変位量を高精度に測定することに関して改善の余地がある。
特開平5−256611号公報
株式会社小野測器 レーザドップラ振動計 [平成28年2月10日検索]、<https://www.onosokki.co.jp/HP-WK/whats_new/catalogs/products/lv1700_11.pdf>
本発明は、二点の鉛直方向の相対変位量を高精度に測定することが目的である。
請求項1の発明は、第一測定位置及び第二測定位置の一方に配置され第一レーザ光を水平方向に射出する第一レーザ光射出装置と、前記第一測定位置及び前記第二測定位置の他方に配置され前記第一レーザ光の受光位置を検知する第一受光部と、を有し、前記第一測定位置と前記第二測定位置との鉛直方向の相対変位量を測定する第一測定部と、第二レーザ光を射出する第二レーザ光射出装置と、前記第二測定位置及び第三測定位置の一方に設けられた反射部材と、前記第二測定位置及び前記第三測定位置の他方に設けられ前記第二レーザ光を受けて鉛直方向に射出し前記反射部材で反射された前記第二レーザ光を受光する第二受光部と、を有し、前記第二測定位置と前記第三測定位置との鉛直方向の変位を測定する第二測定部と、を備えるレーザ測定装置である。
請求項1に記載の発明では、第一測定位置と第三測定位置との高さが異なっていたとしても、第一測定位置と第二測定位置との鉛直方向の相対変位量と第二測定位置と第三測定位置との鉛直方向の相対変位量とを足し合わせることで、第一測定位置と第三測定位置との鉛直方向の相対変位量を高精度に検出することができる。
また、複数の第一測定部と複数の第二測定部とを組み合わせることで、複数の第三測定位置間の鉛直方向の相対変位量を高精度に検出することができる。
請求項2の発明は、第三レーザ光を射出する第三レーザ光射出装置と、前記第一測定位置及び第四測定位置の一方に設けられた反射部材と、前記第一測定位置及び前記第四測定位置の他方に設けられ前記第三レーザ光を受けて鉛直方向に射出し前記反射部材で反射された前記第三レーザ光を受光する第三受光部と、を有し、前記第一測定位置と前記第四測定位置との鉛直方向の変位を測定する第三測定部を備える、請求項1に記載のレーザ測定装置である。
請求項2に記載の発明では、第三測定位置と第四測定位置とが共に高い場所であったとしても、第一測定位置と第二測定位置との鉛直方向の相対変位量と、第三測定位置と第一測定位置との鉛直方向の相対変位量と、第四測定位置と第二測定位置との鉛直方向の相対変位量と、を足し合わせることで、第三測定位置と第四測定位置との鉛直方向の相対変位量を高精度に検出することができる。
請求項3の発明は、前記第一測定部には、前記第一レーザ光射出装置と前記第一受光部との間に、前記第一レーザ光が通る筒部材が設けられている、請求項1又は請求項2に記載のレーザ測定装置である。
請求項3に記載の発明では、第一レーザ光射出装置から射出され第一受光部が受ける第一レーザ光は、筒部材の中を通ることで空気のゆらぎ等の影響が抑制され、筒部材を有しない場合と比較し、測定精度が向上する。
本発明によれば、二点の鉛直方向の相対変位量を高精度に測定することができる。
本発明の第一実施形態のレーザ測定装置を用いた除振システムを模式的に示す斜視図である。 本発明の第一実施形態のレーザ測定装置を用いた除振システムを示す概略構成図である。 本発明の第一実施形態のレーザ測定装置を用いた除振システムを示すブロック図である。 変位制御機構を示す正面図である。 制御フローを示すフロー図である。 A点B点間の鉛直方向の相対変位量のスペクトル振幅値を示すグラフである。 本発明の第二実施形態のレーザ測定装置を用いた除振システムを示す概略構成図である。 本発明の第二実施形態のレーザ測定装置を用いた除振システムを示すブロック図である。 本発明の第三実施形態のレーザ測定装置を用いた除振システムを示す概略構成図である。 本発明の第三実施形態のレーザ測定装置を用いた除振システムを示すブロック図である。
<第一実施形態>
図1〜図6を用いて、本発明の第一実施形態に係るレーザ測定装置について説明する。なお、水平方向(水平面)における直交する二方向をX方向(X軸)及びY方向(Y軸)とし、X方向及びY方向(水平面)に直交する鉛直方向をZ方向(Z軸)とする。
[構成]
第一実施形態のレーザ測定装置を用いた除振システムの構成について説明する。
図3に示すように、除振システム10は、第一実施形態のレーザ測定装置50と変位制御装置20とで構成されている。レーザ測定装置50は、第一測定装置100、第二測定装置200、及び測定制御装置30を含んで構成されている。変位制御装置20は、除振装置22と、この除振装置22を制御する除振制御装置24と、を含んで構成されている。
図1に示すように、床部Tの上に設置された架台部12の上に、変位制御装置20(図3参照)を構成する除振装置22が設けられている。なお、図1は模式的な斜視図であり、各装置の大きさ等が正確に図示されているものではない。
架台部12から離れた床部T上の任意の位置がA点(第一測定位置の一例)であり、除振装置22の除振部14(図4参照)の上面14U上がB点(第三測定位置の一例)である。また、床部T上におけるB点の直下又は略直下がG1点(第二測定位置の一例)である。
なお、A点、B点、及びG1点は、その場所や位置を示す表記であり、面積や大きさを持たない数学上の点を意味するものではない。A点、B点、及びG1点は、後述するように、各装置や機器を配置可能な面積を持ったものである。また、床部T上におけるB点の直下又は略直下は、「点」としては平面視において架台部12の側壁よりも内側になることがあるが、前述のようにG1点は面積を有しているので側壁の外側近傍もG1点である。なお、このことは、以降の実施形態のG2点及びG0点も同様である。
(変位制御装置)
変位制御装置20(図3参照)を構成する図4に示す除振装置22は、除振部14(B点)の鉛直方向の変位、本実施形態では微小変位(例えば、ナノオーダーの微小変位)を制御する装置である。除振装置22は、このような制御を行うことができれば、どのような構造であってもよい。よって、つぎに、除振装置22の一例を簡単に説明する。
図4に示すように、除振装置22は、空気ばね532と変位制御機構520とを有している。空気ばね532は、空気が充填されてばね機能を有する振動吸収体である。変位制御機構520は、空気ばね532と並列に配置されている。また、変位制御機構520は前述した除振制御装置24(図3に参照)によって制御されている。
変位制御機構520は、上下方向に間隔をあけて配置された上側固定体518と下側固定体519とを有している。上側固定体518と下側固定体519とは伸縮自在な支柱517によって連結されている。上側固定体518は接合部材523と接合板521とを介して除振部14に固定され、下側固定体519は架台部12に直接固定されている。
上側固定体518と下側固定体519との間には、変位受部材528が配置されている。変位受部材528は、三層構造の中央部材529の上下に上側凹状台座554Uと下側凹状台座554Dとが設けられた構造となっている。
上側凹状台座554Uは、上面に上側受面555Uが凹状(アーチ形状)に形成されている。同様に、下側凹状台座554Dは、下面に下側受面555Dが凹状(アーチ形状)に形成されている。
上側膜型圧電セラミックス520Uは、アーチ形状に曲げられ、アーチの凸側を下に向けて配置され、上側凹状台座554Uの上側受面555Uに当接している。同様に、下側膜型圧電セラミックス520Dは、アーチ形状に曲げられ、アーチの凸側を上に向けて配置され、下側凹状台座554Dの凹状の下側受面555Dに当接している。
上側膜型圧電セラミックス520Uの両端部は、一対の三角台座524Uの斜辺に、それぞれ固定されている。同様に、下側膜型圧電セラミックス520Dの両端部は、一対の三角台座524Dの斜辺に、それぞれ固定されている。そして、上側の三角台座524Uの底辺(上面)は上側固定体518に固定され、下側の三角台座524Dの底辺(下面)は、接合板513と接合部材511とを介して下側固定体519に固定されている。
上側膜型圧電セラミックス520U及び下側膜型圧電セラミックス520Dは、膜状とされた繊維状の圧電セラミックの両側面に、電極が印刷されたポリイミドフィルムをエポキシ樹脂で接合した膜型圧電素子が使用されている。この膜型圧電素子は、圧電セラミックの両側面に取り付けられたリード線を介して、電圧を印加すれば、印加された電圧値に応じた歪が圧電セラミックに生じ、膜型圧電素子を変形させることができる。即ち、アーチ形状に曲げられた上側膜型圧電セラミックス520U及び下側膜型圧電セラミックス520Dは、電圧が印加されることで伸張する。
上側膜型圧電セラミックス520Uは、両端部が固定されているので、伸長することで上側凹状台座554U(の上側受面555U)を下方へ押圧する。同様に、下側膜型圧電セラミックス520Dは、両端部が固定されているので、伸長することで下側凹状台座554D(の下側受面555D)を上方へ押圧する。これにより、上側固定体518と下側固定体519との間隔が変位する。つまり、除振部14を鉛直方向に変位させることができる。
なお、除振制御装置24(図3を参照)は、上側膜型圧電セラミックス520U及び下側膜型圧電セラミックス520Dに印加する電圧値を制御し、上側膜型圧電セラミックス520U及び下側膜型圧電セラミックス520Dの伸長量、すなわち除振部14の鉛直方向の変位量を制御している。
(レーザ測定装置)
図1及び図3に示すように、レーザ測定装置50は、第一測定装置100、第二測定装置200、及び測定制御装置30(図3参照)を含んで構成されている。
図1に示すように、第一測定装置100は、水平方向にレーザ光LAを出射する半導体レーザ装置102と、PSD(Position Sensing Detector)等の位置検出素子120と、筒部材104と、を含んで構成されている。
位置検出素子120は、G1点に後述する干渉計220に近接して一体となって設置されている。半導体レーザ装置102は、床部T上のA点に設置されている。筒部材104は、半導体レーザ装置102と位置検出素子120との間に設置され、この筒部材104内をレーザ光LAが通るように構成されている。なお、G1点に半導体レーザ装置102が設置され、A点に位置検出素子120が設置されていてもよい。
第二測定装置200は、僅かに異なる二つの周波数成分を有するレーザ光LBを出射するレーザヘッド202と干渉計220と反射鏡210とを含んで構成されている。
反射鏡210は、前述のように、除振装置22の除振部14の上面14U(図4参照)上のB点に設けられている。なお、本実施形態では、反射鏡210は、棒状の取付部211の先端部に設けられている。
干渉計220は、前述のように床部T上におけるG1点に設置されている。なお、干渉計220は、取付部211の先端部に設けられた反射鏡210の直下又は略直下に位置するように設けられている。
そして、位置検出素子120の検出結果及び干渉計220の測定結果は、測定制御装置30(図3参照)に送られる。
[作用及び効果]
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
具体的には、高さ(Z方向)の異なる離れたA点とB点との鉛直方向の相対変位量の測定と、これを用いた除振制御装置24による除振装置22の制御と、を図1及び図2を用いて説明する。
なお、判り易くするため図2においては、第一測定装置100、第二測定装置200、A点、B点、及びG1とレーザ光LA、LB、LB1等を図示し、第一測定装置100及び第二測定装置200を構成する半導体レーザ装置102、位置検出素子120、干渉計220及び反射鏡210などの図示は省略している。また、図2は概略構成図であり、各部材などの大きさや位置関係等が正確に図示されているものではない。なお、このことは、後述する図7及び図9も同様である。
第一測定装置100では、A点に設置された半導体レーザ装置102から水平方向に出射されたレーザ光LAを位置検出素子120が受光する。位置検出素子120は、受光したレーザ光LAの重心位置を二次元座標値として取得する。
測定制御装置30(図3参照)は、この取得された検出結果からレーザ光LAの光軸方向(直進方向)である水平方向に対して直交する方向、本実施形態では鉛直方向のA点とG1点との相対変位量を測定する。
このとき、レーザ光LAは筒部材104の中を通るので、空気のゆらぎの影響を受けにくくなり、A点G1点間の鉛直方向の相対変位量を高精度に測定することがきる(図1参照)。
なお、筒部材104内を真空又は略真空にすることで、空気のゆらぎの影響をほぼ受けなくなるので、A点G1点間の鉛直方向の相対変位量を、更に高精度に測定することがきる。
第二測定装置200では、レーザヘッド202から出射されたレーザ光LBは干渉計220に入射し各周波数成分に分離される(前述したようにレーザ光LBは僅かに異なる二つの周波数成分を有している)。干渉計220で分離された一方の周波数のレーザ光は図示していない受光器で受光され、分離された他方の周波数のレーザ光LB1は反射鏡に向けて出射されると共に、反射鏡210で反射されて干渉計220に戻り図示していない受光器で受光される。
ことのきG1点とB点とでレーザ光LB1の進行方向、すなわち鉛直方向の相対変位量が生じていると、振動数変調(位相変調)が生じ、振動数変調(位相変調)を含む測定信号が測定制御装置30(図3参照)に送られる。
測定制御装置30では、別途計測した振動数変調(位相変調)を含まない基準信号と振動数変調(位相変調)を含む測定信号とから位相差を検出し、位相変化量が取り出される。この位相変化量から反射鏡210の鉛直方向の変位、すなわちB点とG1点との鉛直方向の相対変位量を測定する。
そして、測定制御装置30では、第一測定装置100を用いて測定したA点G1点間の鉛直方向の相対変位量と、第二測定装置200を用いて測定したG1点B点間の鉛直方向の相対変位量と、を足し合わせることで、A点B点間の鉛直方向の相対変位量が測定される。
よって、高さが異なる離れたA点とB点との鉛直方向のナノメートルオーダーの相対変位量を、レーザ光を用いて高精度に測定することができる。
また、このA点B点間の鉛直方向の相対変位量に基づいて、A点とB点との鉛直方向の相対変位量が予め定めた許容範囲内に収まるように、除振制御装置24が除振装置22を制御する。
具体的には、図5に示す制御フローのように、G1点B点間の鉛直方向の相対変位量の制御を行うフィードバック制御に、フィードバック制御の対象外であるA点G1点間の鉛直方向の相対変位量の情報を加えている。すなわち、フィードバック制御とフィードフォワード制御とを組み合わせた制御を行っている。
そして、フィードバック制御とフィードフォワード制御とを組み合わせると、G1点の入力振動にフィードバックすることで相対位置制御が可能となり、例えば、A点G1点間及びG1点B点間をそれぞれでフィードバック制御する場合と比較し、制御が簡素化する。
次に、本実施形態の除振システム10を用いることによるA点B点間の鉛直方向の相対変位量の低減についての実験及びその結果について説明する。
本実験では、A点とB点との水平距離を約2.6mとし、A点及びB点の高さを約1.7mとした。また、5〜6Hz程度以下の低振動数領域の振動を低減することを目的とする。そして、数分間の微動測定として、時刻歴波形をFFT分析(サンプリング1000Hz、ウィンドウ幅4096点、オーバーラップ75%、ハニングウィンドウ、加算平均)を実施し、0.488〜100Hzまでのフーリエ振幅スペクトルにより評価した。
図6には、本実験の結果であるA点B点間の鉛直方向の相対変位量のスペクトル振幅値が示されている。なお、図6における実線のグラフが除振システム10を用いた場合であり、点線のグラフが除振システム10を用いない場合である。
そして、本実施形態の除振システム10を用いない場合には、点線のグラフで示すように低振動数領域において、A点B点間の鉛直方向の相対変位量は、平均2〜20nm程度であった。
これに対して、除振システム10を用いることで、実線のグラフで示すように低振動数領域において、A点B点間の鉛直方向の相対変位量は、平均的に2〜20nmから2〜3nmに低減されていることが確認できる。
したがって、本実験において、除振システム10を用いることで、A点B点間の鉛直方向の相対変位量を、低振動数領域においてナノメートルオーダーで検出し、低減することが確認された。
ここで、前述のように、本実施形態では、第一測定装置100を用いて測定したA点G1点間の鉛直方向の相対変位量と、第二測定装置200を用いて測定したG1点B点間の鉛直方向の相対変位量と、を足し合わせることで、A点B点間の鉛直方向の相対変位量を測定した。
このように二つの測定装置で測定する場合、最終的な測定精度は測定装置の分解能のうち、分解能が低い方に依存する。よって、いずれか一方の測定装置の分解能が低いと高精度で測定できない。例えば、一方の測定装置が1nmの分解能であっても、他方の測定装置が100mmの分解能であった場合、A点B点間の相対変位量は100nmの精度でしか測定できない。
よって、本実施形態のように、第一測定装置100及び第二測定装置200共にレーザ光を用いた高い分解能を有することで、A点B点間の相対変位量を高精度に測定することができる。
<第二実施形態>
図7〜図8を用いて、本発明の第二実施形態に係るレーザ測定装置について説明する。なお、第一実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
[構成]
第二実施形態のレーザ測定装置を用いた除振システムの構成について説明する。
図8に示すように、除振システム11は、第二実施形態のレーザ測定装置51と変位制御装置21とで構成されている。レーザ測定装置51は、第一測定装置100、第二測定装置200A、200B及び測定制御装置30を含んで構成されている。変位制御装置21は、除振装置22A、22Bと除振制御装置24とを含んで構成されている。
なお、第二測定装置200A及び第二測定装置200Bは、第一実施形態の第二測定装置200と同様の装置である。つまり、本実施形態の除振システム11では、第一測定装置100と二つの第二測定装置200を用いている。また、以降、第二測定装置200Aに関連する部材やレーザ光などには符号の後に「A」を記し、第二測定装置200Bに関連する部材やレーザ光などには符号の後に「B」を記して区別する場合がある。
図7に示すように、床部Tの上に架台部12A、12Bが設けられ、その上にそれぞれ変位制御装置20A、20B(図3参照)を構成する除振装置22A、22Bが設けられている。
なお、架台部12Aの除振装置22Aの除振部14(図4参照)の上面14U上がA点(第四測定位置の一例)であり、架台部12Bの除振装置22Bの除振部14(図4参照)の上面14U上がB点(第三測定位置の一例)である。そして、反射鏡210(図1参照)は、これらA点及びB点に設けられている。また、A点の直下又は略直下がG1点(第一測定位置の一例)であり、B点の直下又は略直下がG2点(第二測定位置の一例)である。
本実施形態では、G1点には、干渉計220(図1参照)と半導体レーザ装置102(図1参照)とが近接して一体となって設置され、G2点には、干渉計220(図1参照)と位置検出素子120(図1参照)とが近接して一体となって設置されている。
[作用及び効果]
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
具体的には、高さ(Z方向)の異なるA点とB点との鉛直方向の相対変位量の測定と、これを用いた除振制御装置24による除振装置22A、22Bの制御と、を説明する。
A点とG1点の鉛直方向の相対変位量は、第二測定装置200Aで測定される。G1点とG2点の鉛直方向の相対変位量は、第一測定装置100で測定される。G1点とB点の鉛直方向の相対変位量は、第二測定装置200Bで測定される。
そして、これらを足し合わせることで、高さが異なる離れたA点とB点との鉛直方向のナノメートルオーダーの相対変位量を、レーザ光を用いて高精度に測定することができる。
また、このA点B点間の鉛直方向の相対変位量に基づいて、A点とB点との鉛直方向の相対変位量が予め定めた許容範囲内に収まるように、除振制御装置24が除振装置22Aと除振装置22Bとを制御する。別の観点から説明すると、床部Tが微小振動(例えば、振幅がナノレベルの微小振動)しても、A点とB点との鉛直方向の相対変位量が予め定めた許容範囲内に収まるように、除振制御装置24が除振装置22Aと除振装置22Bとを制御する。
なお、除振装置22Aと除振装置22Bとのいずれか一方のみを設けてもよい。また、G2点に半導体レーザ装置102(図1参照)を設置し、G1点に位置検出素子120(図1参照)を設置してもよい。
<第三実施形態>
図9〜図10を用いて、本発明の第三実施形態に係るレーザ測定装置について説明する。なお、第一実施形態及び第二実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
[構成]
第三実施形態のレーザ測定装置を用いた除振システムの構成について説明する。
図10に示すように、除振システム13は、レーザ測定装置53と変位制御装置23とで構成されている。レーザ測定装置53は、第一測定装置100A、100B、第二測定装置200A、200B、及び測定制御装置30を含んで構成されている。
なお、第一測定装置100A及び第一測定装置100Bは、第一実施形態の第一測定装置100と同様の装置である。つまり、本実施形態の除振システム13では、二つの第一測定装置100と二つの第二測定装置200とを用いている。別の観点から説明すると、二つの第一実施形態の第一測定装置100を有し、各半導体レーザ装置102をG0点に近接して一体となって配置された構成となっている。
また、以降、第一測定装置100Aに関連する部材やレーザ光などには符号の後に「A」を記し、第一測定装置100Bに関連する部材やレーザ光などには符号の後に「B」を記して区別する場合がある
変位制御装置23は、除振装置22A、22Bと除振制御装置24とを含んで構成されている。
図9に示すように、床部Tの上に架台部12A、12Bが設けられ、その上にそれぞれ変位制御装置20A、20B(図3参照)を構成する除振装置22A、22Bが設けられている。
なお、架台部12Aの除振装置22Aの除振部14(図4参照)の上面14U上がA点(第三測定位置の一例)であり、架台部12Bの除振装置22Bの除振部14(図4参照)の上面14U上がB点(第三測定位置の一例)である。そして、反射鏡210(図1参照)は、これらA点及びB点に設けられている。
A点の直下又は略直下がG1点(第二測定位置の一例)であり、B点の直下又は略直下がG2点(第二測定位置の一例)である。また、床部T上におけるG1点とG2点から離れた任意の位置をG0点(第一測定位置の一例)とする。
本実施形態では、G1点には、干渉計220A(図1参照)と位置検出素子120A(図1参照)とが近接して一体となって配置され、G2点には、干渉計220B(図1参照)と位置検出素子120B(図1参照)とが近接して一体となって配置されている。
また、G0に半導体レーザ装置102Aと半導体レーザ装置102Bとが近接して一体となって配置されている。
本実施形態では、架台部12Aと架台部12Bとの間には、障害物19が配置されている。そして、G0に設置された半導体レーザ装置102Aから射出されG1に設置された位置検出素子120Aが受光するレーザ光LAAと、G0に設置された半導体レーザ装置102Aから射出されG2点に設置された位置検出素子120Bが受光するレーザ光LABと、は障害物19に干渉しないようになっている。
言い換えると、G1点に設置された位置検出素子120Aが受光するレーザ光LAA及びG2点に設置された位置検出素子120Bが受光するレーザ光LABが、障害物19に干渉しないようにG0点が設定されている。
[作用及び効果]
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
A点とG1点の鉛直方向の相対変位量は、第二測定装置200Aで測定される。B点とG2点の鉛直方向の相対変位量は、第二測定装置200Bで測定される。また、G1点とG0点の鉛直方向の相対変位量は、第一測定装置100Aで測定される。G2点とG0点の鉛直方向の相対変位量は、第一測定装置100Bで測定される。
そして、これらを足し合わせることで、高さが異なる離れたA点とB点との鉛直方向のナノメートルオーダーの相対変位量を、レーザ光を用いて高精度に測定することができる。
また、Z方向から見た平面視において、A点とB点との間に障害物19があっても、A点とB点との鉛直方向の相対変位量を測定することができる。
また、このA点B点間の鉛直方向の相対変位量に基づいて、A点とB点との鉛直方向の相対変位量が予め定めた許容範囲内に収まるように、除振制御装置24が除振装置22Aと除振装置22Bとを制御する。別の観点から説明すると、床部Tが微小振動(例えば、振幅がナノレベルの微小振動)しても、A点とB点との鉛直方向の相対変位量が予め定めた許容範囲内に収まるように、除振制御装置24が除振装置22Aと除振装置22Bとを制御する。
なお、除振装置22Aと除振装置22Bとのいずれか一方のみを設けてもよい。また、G1点及びG2点に半導体レーザ装置102A,102Bを設置し、G0点に位置検出素子120A,120Bを設置してもよい。
<その他>
尚、本発明は上記実施形態に限定されない。
例えば、上記実施形態では、A点とB点とは高さが異なっているが、これに限定されない。A点とB点との高さが同じ又は略同じであっても本発明を適用することができる。また、A点とB点との高さが同じでも第三実施形態のように障害物19によってA点からB点(又はB点からA点)にレーザ光が照射できないときは、本発明を適用することが特に好適とされる。
また、例えば、上記実施形態では、A点及びB点に反射鏡210を設置し、G1点及びG2点に干渉計220を設置したが、これに限定されない。A点及びB点に干渉計220を設置し、G1点及びG2点に反射鏡210を設置してもよい。なお、この場合、レーザヘッド202は、床部Tでなく、干渉計220にレーザ光LBを照射できる位置(例えば、架台部12の上等)に設置する。
また、例えば、上記実施形態では、A点及びB点の二点の鉛直方向の相対変位量を測定し、A点及びB点の2点の鉛直方向の相対変位量が予め定めた許容範囲内に収まるように、除振制御装置24が除振装置22を制御した。しかし、第一実施形態及び第二実施形態を組み合わせて、離れた三点以上の各二点間の鉛直方向の相対変位量をそれぞれ測定し、三点以上の鉛直方向の相対変位量が予め定めた許容範囲内に収まるように、除振制御装置24が除振装置22を制御してもよい。
別の観点から説明すると、第二実施形態のレーザ測定装置51を二又は二以上組み合わせた構成でもよいし、第一実施形態のレーザ測定装置50を三以上組み合わせた構成であってもよいし、第一実施形態のレーザ測定装置50と第二実施形態のレーザ測定装置51とを一又は複数組み合わせた構成であってもよい。
また、単に二点或いは三点以上の各二点間の鉛直方向の相対変位量を求めるだけでもよい。つまり、変位制御装置20を有していない構成であってもよい。
更に、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
ここで、上記実施形態では、A点とB点との鉛直方向の相対変位量を測定したが、A点とB点との鉛直方向以外の方向の相対変位量を測定してもよい。
別の観点から説明すると、各図における水平方向(水平面)における直交する二方向をX方向(X軸)及びY方向(Y軸)とし、X方向及びY方向に直交する鉛直方向をZ方向(Z軸)とした座標であった。
しかし、互いに直交するX軸(X方向)、Y軸(方向)、及びZ軸(方向)において、Z軸が鉛直でなく、水平又は鉛直に対して角度を持った座標軸であってもよい。そして、この予め定めたZ軸方向の二点の相対変位量を測定してもよい。
すなわち、
互いに直交するX軸、Y軸、及びZ軸であって、
第一測定位置及び第二測定位置の一方に配置され第一レーザ光をX軸とY軸とで構成する平面に沿って射出する第一レーザ光射出装置と、前記第一測定位置及び前記第二測定位置の他方に配置され前記第一レーザ光の受光位置を検知する第一受光部と、を有し、前記第一測定位置と前記第二測定位置とのZ方向の相対変位量を測定する第一測定部と、
第二レーザ光を射出する第二レーザ光射出装置と、前記第二測定位置及び第三測定位置の一方に設けられた反射部材と、前記第二測定位置及び前記第三測定位置の他方に設けられ前記第二レーザ光を受けてZ軸方向に射出し前記反射部材で反射された前記第二レーザ光を受光する第二受光部と、を有し、前記第二測定位置と前記第三測定位置とのZ軸方向の変位を測定する第二測定部と、
を備えるレーザ測定装置であってもよい。
また、上記に加え、第三レーザ光を射出する第三レーザ光射出装置と、前記第一測定位置及び第四測定位置の一方に設けられた反射部材と、前記第一測定位置及び前記第四測定位置の他方に設けられ前記第三レーザ光を受けてZ軸方向に射出し前記反射部材で反射された前記第三レーザ光を受光する第三受光部と、を有し、前記第一測定位置と前記第四測定位置とのZ軸方向の変位を測定する第三測定部を備えるレーザ測定装置であってもよい。
50 レーザ測定装置
51 レーザ測定装置
53 レーザ測定装置
100 第一測定装置(第一測定部の一例)
102 半導体レーザ装置(第一レーザ光射出装置の一例)
104 筒部材
120 位置検出素子(第一受光部の一例)
200 第二測定装置(第二測定部の一例)
202 レーザヘッド(第二レーザ光射出装置の一例)
202A レーザヘッド(第三レーザ光射出装置の一例)
210 反射鏡(反射部材の一例)
210A 反射鏡(反射部材の一例)
220 干渉計(第二受光部の一例)
220A 干渉計(第三受光部の一例)
LA レーザ光(第一レーザ光の一例)
LB1 レーザ光(第二レーザ光の一例)
LAA レーザ光(第一レーザ光の一例)
LAB レーザ光(第一レーザ光の一例)
LBA1 レーザ光(第二レーザ光の一例、第三レーザ光の一例)
LBB1 レーザ光(第二レーザ光の一例)

Claims (3)

  1. 第一測定位置及び第二測定位置の一方に配置され第一レーザ光を水平方向に射出する第一レーザ光射出装置と、前記第一測定位置及び前記第二測定位置の他方に配置され前記第一レーザ光の受光位置を検知する第一受光部と、を有し、前記第一測定位置と前記第二測定位置との鉛直方向の相対変位量を測定する第一測定部と、
    第二レーザ光を射出する第二レーザ光射出装置と、前記第二測定位置及び第三測定位置の一方に設けられた反射部材と、前記第二測定位置及び前記第三測定位置の他方に設けられ前記第二レーザ光を受けて鉛直方向に射出し前記反射部材で反射された前記第二レーザ光を受光する第二受光部と、を有し、前記第二測定位置と前記第三測定位置との鉛直方向の変位を測定する第二測定部と、
    を備えるレーザ測定装置。
  2. 第三レーザ光を射出する第三レーザ光射出装置と、前記第一測定位置及び第四測定位置の一方に設けられた反射部材と、前記第一測定位置及び前記第四測定位置の他方に設けられ前記第三レーザ光を受けて鉛直方向に射出し前記反射部材で反射された前記第三レーザ光を受光する第三受光部と、を有し、前記第一測定位置と前記第四測定位置との鉛直方向の変位を測定する第三測定部を備える、
    請求項1に記載のレーザ測定装置。
  3. 前記第一測定部には、前記第一レーザ光射出装置と前記第一受光部との間に、前記第一レーザ光が通る筒部材が設けられている、
    請求項1又は請求項2に記載のレーザ測定装置。
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