JP6615382B2 - 制御装置及び制御システム - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1は、居住者が主観評価を回答する際に、目的に応じて実際の体感とは異なる回答を申告した場合の対応策を開示している。
また、特許文献2は、居住者の回答の傾向から誤操作又はいたずらによる回答を判定し、快適性評価及び空調制御に反映しない技術を開示している。
しかしながら、主観評価の回答を頻繁に要求されると、居住者は、煩わしさを感じてしまい、回答要求を無視してしまう可能性がある。また、回答作業の煩雑さ及び長期間の運用による慣れにより、居住者から回答が得られにくくなると、主観評価をもとにした空調制御が成立しなくなってしまう。
図1は、実施の形態1に係る制御システム100の構成を示す概略図である。
制御システム100は、室外機110A、110Bと、室内機111A、111B、111C、111Dと、センサ120A、120Bと、端末130と、制御装置140とを備える。
室外機110A、110Bの各々を特に区別する必要がないときは、室外機110という。
室内機111A、111B、111C、111Dの各々を特に区別する必要がないときは、室内機111という。
センサ120A、120Bの各々を特に区別する必要がないときは、センサ120という。
そして、センサ120は、空調通信ネットワークを介して、その検出値(環境値)を制御装置140に送信する。
端末130は、無線LAN(Local Area Network)等の通信ネットワークに接続されている。
制御装置140は、記憶部141と、第1のインターフェース部(以下、第1のI/F部)142と、第2のインターフェース部(以下、第2のI/F部)143と、制御部150とを備える。
履歴情報は、検出値と、主観評価の回答が得られた場合における回答された主観評価とを含む情報である。
回答データベース160は、居住者NO列160aと、環境データ列160bと、主観評価列160gとを有するテーブル形式の情報である。
居住者NO列160aは、居住者を識別するための居住者識別情報である居住者番号を格納する。居住者番号は、予め居住者に割り振られているものとする。
例えば、実施の形態1では、環境データ列160bは、温度列160c、湿度列160d、在席位置列160e及び心拍数列160fを有する。
温度列160cは、センサ120で検出された、居住者の在席位置における温度を格納する。
湿度列160dは、センサ120で検出された、居住者の在席位置における湿度を格納する。
在席位置列160eは、センサ120で検出された、居住者の在席位置を格納する。
心拍数列160fは、センサ120で検出された、居住者の心拍数を格納する。
例えば、実施の形態1では、主観評価列160gは、温冷感列160h、乾湿感列160i及び快適感列160jを有する。
温冷感列160hは、温度に関して居住者から回答された主観評価を格納する。居住者からの回答がなかった場合には、回答がない旨を示す値(ここでは、「−」)が格納される。
乾湿感列160iは、湿度に関して居住者から回答された主観評価を格納する。居住者からの回答がなかった場合には、回答がない旨を示す値が格納される。
快適感列160jは、空調の快適さに関して居住者から回答された主観評価を格納する。居住者からの回答がなかった場合には、回答がない旨を示す値が格納される。
判断基準テーブル161は、回答必要レベル及び取得可能レベルの組み合わせ毎に、回答要求を通知するか否かを特定する。
第2のI/F部143は、端末130と通信するための通信インターフェースである。第2のI/F部143は、端末130が接続された通信ネットワークに接続されている。
制御部150は、環境データ取得部151と、回答必要レベル判定部152と、取得可能レベル判定部153と、回答要求通知部154と、評価収集部155と、制御決定部156とを備える。
取得可能レベル判定部153は、過去の居住者の回答履歴から、最新の検出値において、居住者から回答を取得することのできる可能性のレベルである取得可能レベルを判定する。取得可能レベルは、最新の検出値と類似する検出値が検出された時において、居住者からの主観評価の回答が得られた確率が高いほど可能性が高くなるものとする。
制御決定部156は、回答データベース160に記録された居住者の主観評価に基づいて、空気調和機の運転内容(制御)を決定する。そして、制御決定部156は、決定された運転内容を示すコマンドを、第1のI/F部142を介して、対象となる空気調和機に送ることで、決定された運転内容を空気調和機に実行する。
図5(A)に示されているように、制御装置140は、メモリ10と、プロセッサ11と、記憶装置12と、第1の通信装置13と、第2の通信装置14とを備えるコンピュータにより実現することができる。
例えば、記憶部141は、プロセッサ11が揮発性又は不揮発性のメモリ等からなる記憶装置12を利用することで実現することができる。第1のI/F部142は、プロセッサ11が第1の通信装置13を利用することで実現することができる。第2のI/F部143は、プロセッサ11が第2の通信装置14を利用することで実現することができる。制御部150の一部又は全部は、メモリ10と、メモリ10に格納されているプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ11とにより実現することができる。このようなプログラムは、ネットワークを通じて提供されてもよく、また、記録媒体に記録されて提供されてもよい。
図6は、実施の形態1における制御装置140の動作を示すフローチャートである。
まず、環境データ取得部151が、第1のI/F部142を介して、センサ120から検出値を環境データとして取得する(S1)。
このうち温度、湿度及び心拍数を居住者の主観評価を収集する必要性を判断するための第1の検出値(以下、主観データ収集検出値)とし、在席位置及び心拍数を居住者が回答する可能性を判断するための第2の検出値(以下、回答確率判定検出値)とする。
温度:26.4℃
湿度:41%
在席位置:打合せスペースB
心拍数:83
温度:26.4℃
湿度:41%
在席位置:居室机26
心拍数:66
ここでは、回答必要レベルは、3段階で判定されるものとする。レベル1の必要度が最も高く、レベル3が最も低いものとする。
一方、居住者2は、最新の環境値と類似した条件ですでに過去に回答を1回行っているため、回答必要レベル判定部152は、回答必要レベルを「2」と判定する。言い換えると、最新の主観データ収集検出値と類似範囲にある主観データ収集検出値における主観評価の回答数が予め定められた第1の閾値以上、予め定められた第2の閾値未満である場合に、回答必要レベル判定部152は、回答必要レベルを「2」と判断する。
また、最新の主観データ収集検出値と類似範囲にある主観データ収集検出値における主観評価の回答数が予め定められた第2の閾値(例えば、「5」)以上である場合に、回答必要レベル判定部152は、回答必要レベルを「3」と判断する。
なお、主観データ収集検出値の類似範囲については、それぞれの検出値毎に数値範囲が予め定められているものとする。
また、ここでは、最新の主観データ収集検出値と類似範囲にある主観データ収集検出値における主観評価の回答数に基づいて判定しているが、最新の主観データ収集検出値と類似範囲にある主観データ収集検出値における主観評価の回答確率で判定されてもよい。
ここでは、取得可能性レベルは、3段階で判定されるものとする。レベル1が最も回答を得られる確率が高く、レベル3が最も低いものとする。
例えば、取得可能レベル判定部153は、最新の回答確率判定検出値と類似範囲にある回答確率判定検出値における主観評価の回答確率を閾値と比較することにより、取得可能性レベルを判定する。
例えば、最新の回答確率判定検出値と類似範囲にある回答確率判定検出値における主観評価の回答確率が、30%(第3の閾値)未満である場合には、取得可能レベル判定部153は、取得可能性レベルを「3」と判定する。
また、最新の回答確率判定検出値と類似範囲にある回答確率判定検出値における主観評価の回答確率が、30%(第3の閾値)以上、60%(第4の閾値)未満である場合には、取得可能レベル判定部153は、取得可能性レベルを「2」と判定する。
さらに、類似範囲にある回答確率判定検出値における主観評価の回答確率が、60%(第4の閾値)以上である場合には、取得可能レベル判定部153は、取得可能性レベルを「1」と判定する。
なお、回答確率判定検出値の類似範囲については、それぞれの検出値毎に数値範囲が予め定められているものとする。また、在席位置については、類似する位置が予め定められているものとする。
例えば、居住者1は、回答必要レベルが「1」及び取得可能レベルが「3」であり、居住者2は、回答必要レベルが「2」及び取得可能レベルが「1」であるため、回答要求通知部154は、判断基準テーブル161に基づいて、両者とも回答要求を送信すると判断する。
このような回答画面画像170の画像データは、端末130に予め記憶されていてもよく、また、制御装置140から端末130に回答要求として送信してもよい。
居住者は、回答画面画像170において、室温(温度)、湿度及び快適性に関する主観評価を入力し、回答を返信することで、主観評価を制御装置140に通知することができる。
例えば、評価収集部155は、ステップS5で回答要求通知部154が回答要求を送信した時点で、回答データベース160に新たなレコードを追加して、居住者NO列160aに、対応する居住者番号を格納し、その環境データ列160bに、ステップS1で取得された環境データを格納し、その主観評価列160gに、「−」を格納する。そして、評価収集部155は、居住者からの主観評価を取得した時点で、主観評価列160gを更新して、その内容を格納すればよい。
居住者1:温冷感=暑い、乾湿感=中立、快適感=やや不快
居住者2:温冷感=中立、乾湿感=やや乾燥、快適感=快適
例えば、制御決定部156は、居住者1が打合せスペースにいる場合は、温冷感がやや「暑い」による傾向にあることから、打合せスペースの空調の設定温度を下げる。また、居住者2は、他の居住者と比較して乾燥していると感じることが多いことから、居室机26の空調の風量を落とす。
図1に示されているように、実施の形態2に係る制御システム200は、室外機110A、110Bと、室内機111A、111B、111C、111Dと、センサ120A、120Bと、端末130と、制御装置240とを備える。
実施の形態2に係る制御システム200は、制御装置240を除いて、実施の形態1に係る制御システム100と同様に構成されている。
実施の形態2における制御装置240は、記憶部241及び制御部250を除いて、実施の形態1における制御装置140と同様に構成されている。
また、記憶部241は、居住者毎に、どの回答要求方法を選択するかを決定するための選択情報をさらに記憶する。
複数の回答要求方法の各々には、予め、期待度レベルとして「1」から順番に正の整数が割り当てられている。期待度レベルは、「1」が最も回答を期待することができるもの、言い換えると、高いレベル(高い期待度)であるものとする。
また、複数の回答要求方法は、例えば、アラーム音の鳴らす、振動させる、自動で画面を表示させる等、端末130への複数の通知方法でもよい。
なお、複数の回答要求方法は、例えば、それぞれデザインの異なる複数の回答画面画像でもよい。
さらに、複数の回答要求方法は、例えば、複数の装置、複数の通知方法及び複数の回答画面画像の少なくとも2つの組み合わせであってもよい。
制御部250は、環境データ取得部151と、回答必要レベル判定部152と、取得可能レベル判定部153と、回答要求通知部254と、評価収集部155と、制御決定部156とを備える。実施の形態2における制御部250は、回答要求通知部254を除いて、実施の形態1における制御部150と同様に構成されている。
Claims (11)
- 空調空間及びユーザに関する検出値を検出する検出装置及び当該ユーザの端末と通信を行う制御装置であって、
前記検出装置と通信するための第1のインターフェース部と、
前記端末と通信するための第2のインターフェース部と、
前記第1のインターフェース部を介して、前記検出装置から前記検出値を取得する取得部と、
前記検出装置で過去に検出された検出値である過去の検出値と、当該過去の検出値が検出された時に前記ユーザからの前記空調空間に対する主観的な評価である主観評価の回答が得られた場合には回答された主観評価と、を含む履歴情報を記憶する記憶部と、
前記履歴情報に基づいて、前記検出装置から取得された最新の検出値において、前記ユーザからの主観評価の回答を必要とする必要性のレベルである回答必要レベルを判定する回答必要レベル判定部と、
前記履歴情報に基づいて、前記最新の検出値において、前記ユーザから回答を取得できる可能性のレベルである取得可能レベルを判定する取得可能レベル判定部と、
前記判定された回答必要レベル及び前記判定された取得可能レベルの組み合わせに応じて、前記ユーザに回答要求を通知するか否かを判断し、前記ユーザに当該回答要求を通知すると判断した場合には、前記第2のインターフェース部を介して、前記端末に当該回答要求を通知する回答要求通知部と、を備えること
を特徴とする制御装置。 - 前記第2のインターフェース部を介して、前記端末から前記回答要求に対する主観評価の回答が取得された場合には、前記最新の検出値と、前記回答された主観評価とを前記履歴情報に格納し、前記端末から前記回答要求に対する主観評価の回答が取得されなかった場合には、前記最新の検出値を前記履歴情報に格納する評価収集部をさらに備えること
を特徴とする請求項1に記載の制御装置。 - 前記第1のインターフェース部は、さらに制御対象装置と通信を行い、
前記履歴情報に含まれている前記主観評価に基づいて、前記制御対象装置の制御を決定し、前記第1のインターフェース部を介して、当該決定された制御を前記制御対象装置に実行する制御決定部をさらに備えること
を特徴とする請求項2に記載の制御装置。 - 前記回答必要レベル判定部は、前記最新の検出値と類似する前記過去の検出値が検出された時における前記回答が得られた回数が少ないほど必要性が高くなるように、前記回答必要レベルを判定すること
を特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の制御装置。 - 前記取得可能レベル判定部は、前記最新の検出値と類似する前記過去の検出値が検出された時における前記回答が得られた確率が高いほど可能性が高くなるように、前記取得可能レベルを判定すること
を特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の制御装置。 - 前記記憶部は、前記回答必要レベル及び前記取得可能レベルの組み合わせ毎に、前記回答要求を通知するか否かを示す判断情報をさらに記憶し、
前記回答要求通知部は、前記判断情報を参照することで、前記回答要求を通知するか否かを判断すること
を特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の制御装置。 - 前記回答要求通知部は、前記回答要求を通知すると判断した場合には、複数の回答要求方法から一の回答要求方法を選択し、当該選択された回答要求方法を用いて、前記回答要求を通知すること
を特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の制御装置。 - 前記記憶部は、複数の回答要求方法の各々において回答を期待することのできるレベルである期待度レベルを示す選択情報を記憶しており、
前記回答要求通知部は、前記選択情報を参照することにより、前記期待度レベルが最も高い回答要求方法を選択すること、
を特徴とする請求項7に記載の制御装置。 - 前記回答要求通知部は、前記選択された回答要求方法を用いた前記回答要求に対して、前記ユーザが回答を行わなかった場合には、前記選択情報において前記期待度レベルを更新すること
を特徴とする請求項8に記載の制御装置。 - 前記検出値は、前記ユーザの位置及び生体の少なくとも何れか一方に関する値であること
を特徴とする請求項1から9の何れか一項に記載の制御装置。 - 空調空間及びユーザに関する検出値を検出する検出装置、当該ユーザの端末、並びに、当該検出装置及び当該端末と通信を行う制御装置を備える制御システムであって、
前記制御装置は、
前記検出装置と通信するための第1のインターフェース部と、
前記端末と通信するための第2のインターフェース部と、
前記第1のインターフェース部を介して、前記検出装置から前記検出値を取得する取得部と、
前記検出装置で過去に検出された検出値である過去の検出値と、当該過去の検出値が検出された時に前記ユーザからの前記空調空間に対する主観的な評価である主観評価の回答が得られた場合には回答された主観評価と、を含む履歴情報を記憶する記憶部と、
前記履歴情報に基づいて、前記検出装置から取得された最新の検出値において、前記ユーザからの主観評価の回答を必要とする必要性のレベルである回答必要レベルを判定する回答必要レベル判定部と、
前記履歴情報に基づいて、前記最新の検出値において、前記ユーザから回答を取得できる可能性のレベルである取得可能レベルを判定する取得可能レベル判定部と、
前記判定された回答必要レベル及び前記判定された取得可能レベルの組み合わせに応じて、前記ユーザに回答要求を通知するか否かを判断し、前記ユーザに当該回答要求を通知すると判断した場合には、前記第2のインターフェース部を介して、前記端末に当該回答要求を通知する回答要求通知部と、を備えること
を特徴とする制御システム。
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