JP6615050B2 - 無線通信正否判定システム - Google Patents
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Description
この構成によれば、判定値を第1受信信号強度と第2受信信号強度との差分とするため、簡単な演算で素早く正規通信か否かを判定することができる。
RSSI1_est=(RSSI1_n1・T2+RSSI1_n2・T1)/(T1+T2)
を用いて算出し、前記2回の双方向通信にて取得した前記第2受信信号強度に基づいて前記判定用第2受信信号強度RSSI2_estを次式、
RSSI2_est=(RSSI2_n1・T4+RSSI2_n2・T3)/(T3+T4)
を用いて算出し、「RSSI1_n1」は前記2回の双方向通信にて取得した先の前記第1受信信号強度、「RSSI1_n2」は前記2回の双方向通信にて取得した後の前記第1受信信号強度、「T1」は前記先の第1受信信号強度RSSI1_n1を取得した時点P1から前記所定時点Pxまでの時間間隔、「T2」は前記所定時点Pxから前記後の第1受信信号強度RSSI1_n2を取得した時点P2までの時間間隔、「RSSI2_n1」は前記2回の双方向通信にて取得した先の前記第2受信信号強度、「RSSI2_n2」は前記2回の双方向通信にて取得した後の前記第2受信信号強度、「T3」は前記先の第2受信信号強度RSSI2_n1を取得した時点P3から前記所定時点Pxまでの時間間隔、「T4」は前記所定時点Pxから前記後の第2信号強度RSSI2_n2を取得した時点P4までの時間間隔としてもよい。
また、前記第1送信実行手段及び前記第2送信実行手段は、同一の時間間隔で交互に電波通信を行うものであり、時間間隔T1と時間間隔T2との比を「3:1」とするとともに時間間隔T3と時間間隔T4の比を「1:3」、又は時間間隔T1と時間間隔T2との比を「1:3」とするとともに時間間隔T3と時間間隔T4の比を「3:1」としてもよい。
この構成によれば、中継器を使った不正行為があった場合、第1受信信号強度と第2受信信号強度とに基づく判定値と基準範囲との比較結果が不正行為であることを示す場合が、複数回となることが多いため、複数回異なった場合には、正規通信でないと判定することができる。
以下、本発明を具体化した通信不正成立防止システムの第1実施形態を図1〜図6に従って説明する。
一方、電子キー2には、電子キー2の動作を統括制御するキー制御部13が設けられている。キー制御部13のメモリ(図示略)には、キー固有のIDとして「IDコード」が登録されている。キー制御部13には、LF帯及びUHF帯の電波を受信可能な受信機14と、キー照合装置5から送信されるUHF帯の電波と同一周波数のUHF帯の電波を送信可能なUHF送信機15とが接続されている。
受信信号強度通知部27は、電子キー2が車両1の問い合せに応答して各種電波(以降、まとめてUHF電波28と記す)を送信する際に、UHF電波28の主データ29の他に、受信電波の第1受信信号強度RSSI1を表すデータとして受信信号強度情報30をUHF電波28に乗せる。主データ29は、本実施形態では、前記「IDコード」と前記「レスポンスコード」である。受信信号強度通知部27は、第1送信実行手段に相当する。
基準値Rは、下記のようにして照合ECU9の図示しないメモリに登録されている。
照合ECU9に電子キー2の前記「IDコード」や前記「暗号鍵」を登録する時の通信において、電子キー2が車両1からのUHF帯の電波(受信信号)を受信したときの第1受信信号強度RSSI1は、受信信号強度算出部26にて算出され、受信信号強度通知部27にて算出した第1受信信号強度RSSI1を車両1に通知する。このときの、受信信号強度情報は、前記「IDコード」や前記「暗号鍵」を通知する際の電波等を使用して、通知する。
次に、本実施形態の通信不正成立防止システム23の動作を図4〜図6に従って説明する。
通信条件は、
P1crx(車両の受信電力)= P1krx(電子キーの受信電力) + □
……(1)
式(1)が成立しているか、である。
車両1から電子キー2へ、同一周波数の電波で通信する場合、
車両の送信電力 :P1ctx(dBm)
車両の送信受信アンテナ・ゲイン :Gc(dBm)
自由区間での伝搬ロス :Lr(dBm)
電子キーの送信受信アンテナ・ゲイン:Gk(dBm)
電子キーの受信電力 :P1krx(dBm)
とすると、
P1ctx+Gc−Lr+Gk=P1krx ……(2)
であり、電子キーの受信電力P1krxは、電子キーでの第1受信信号強度RSSI1に近似する値となる。
電子キーの送信電力 :P1ktx(dBm)
電子キーの送信受信アンテナ・ゲイン :Gk(dBm)
自由区間での伝搬ロス :Lr(dBm)
車両の送信受信アンテナ・ゲイン :Gc(dBm)
車両の受信電力 :P1crx(dBm)
とすると、
P1ktx+Gk−Lr+Gc=P1crx ……(3)
であり、車両の受信電力P1crxは、車両での第2受信信号強度RSSI2に近似する値となる。ここで、車両の送信受信アンテナ・ゲインGcと電子キーの送信受信アンテナ・ゲインGkとは、下記のようになっており、
Gc=Gk+□(dBm) ……(4)
で、送信受信アンテナでの合計電力P0は、車両及び電子キーとも同じP0、
P0=P1ctx+Gc=P1ktx+Gk ……(5)
とすると、
P1ctx(車両の送信電力) = P1ktx(電子キーの送信電力) − □
……(6)
となる。□は差分を表わす。
Gc=Gk+□(dBm) ……(7)
で、
P1crx(車両の受信電力)+Gc=P1krx(電子キーの受信電力)+Gk
……(8)
とすると、前記式(1)となる。
従って、差分□が常に一定であれば、式(1)が成立することになる。
(1)車両1と電子キー2との間を同一周波数のUHF電波で通信し、電子キー2では車両1からの電波の第1受信信号強度RSSI1を算出して、その受信信号強度を受信信号強度情報30として車両1に送信する。そして、車両1では、通知された受信信号強度情報30(第1受信信号強度RSSI1)と受信信号強度情報30が乗った電波の第2受信信号強度RSSI2の差分を算出して、この差分が基準値と同一か否かを確認することにより、スマート通信の通信正否を判定する。このため、スマート通信が中継器22を使用した通信か否かを見分けることが可能となるので、中継器22を使用した不正通信を成立させ難くすることができる。よって、車両1の不正使用や盗難に対するセキュリティ性を確保することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態のキー操作フリーシステム3に採用した通信不正成立防止システム23を図7に従って説明する。なお、本実施形態では、第1実施形態と異なる構成を中心に説明し、第1実施形態と同一構成または相当する構成については同一符号を付して詳しい説明を省略する。なお、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、車両1と電子キー2との間の通信に使用されるUHF電波は、同一周波数である。また、本実施形態を含めた各実施形態のUHF電波の種類は限定するものではない。
比較部13aは、受信信号強度算出部26が算出した、車両1から送信されたUHF電波の第1受信信号強度RSSI1を受信信号強度飽和検出用の第1閾値と比較する。なお、第1閾値は、例えば受信機14内部の回路が処理できるUHF電波の受信信号強度の飽和値(最大値)よりも若干低い値である。第1受信信号強度RSSI1が受信信号強度飽和検出用の第1閾値を超えている場合には、比較部13aは、受信電波の第1受信信号強度RSSI1が飽和していると判定する。受信信号強度通知部27は、この判定があった場合には、車両1に、飽和しているとした第1受信信号強度RSSI1及び減衰要請を、UHF電波で通知する。この通知するUHF電波は、車両1からのUHF電波が飽和していると判定された場合、電子キー2がその応答として送信するものである。
車両1の照合ECU9では、第1受信信号強度RSSI1及び減衰要請を受信すると、送信処理部25が、それらに基づいて、送信出力を前回出力よりも減衰するようにパワーコントロールを行って電子キー2にUHF電波を送信する。この場合、送信出力の減衰量αは、予め設定された量である。
そして、算出部9bは、上記処理があった後に、電子キー2から減衰要請がなくて第1受信信号強度RSSI1の通知を受けた場合には、前記減衰要請がない電波自体の第2受信信号強度RSSI2と、該電波により通知された新たな第1受信信号強度RSSI1との差分を算出する。
(1)車両1と電子キー2とが接近している場合において、電子キー2が受信した電波が飽和する場合がある。この場合、本実施形態では、電子キー2から車両1の照合ECU9に対して電波の送信出力を減衰要請することにより、電子キー2が受信する電波の受信信号強度の飽和がないようにできる。この飽和がなくなった状態で、スマート通信の通信正否を判定することができる。その結果、第1実施形態と同様の効果を得る。
次に、第3実施形態のキー操作フリーシステム3に採用した通信不正成立防止システム23を図8に従って説明する。なお、本実施形態では、第1実施形態と異なる構成を中心に説明し、第1実施形態と同一構成または相当する構成については同一符号を付して詳しい説明を省略する。なお、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、車両1と電子キー2との間の通信に使用されるUHF電波は、同一周波数である。
比較部9cは、受信信号強度算出部9aが算出した電子キー2からのUHF電波の第2受信信号強度RSSI2と、受信信号強度飽和検出用の第2閾値とを比較し、第2受信信号強度RSSI2が受信信号強度飽和検出用の第2閾値を超えている場合には、受信電波の受信信号強度が飽和していると判定する。なお、第2閾値は、例えば車両チューナ12内部の回路が処理できるUHF電波の受信信号強度の飽和値(最大値)よりも若干低い値である。
車両1の照合ECU9の算出部9bは、第2閾値を越えた第2受信信号強度RSSI2を送信した直後又はそれ以降に送信処理部25が前記減衰要請を含まないチャレンジ20を行った後に電子キー2から送信された電波自体の第2受信信号強度RSSI2と、該第2受信信号強度RSSI2が算出された電波で通知された新たな第1受信信号強度RSSI1との差分を算出する。そして、通信正否判定部31は、送信出力を減衰量βで減衰した回数m(すなわち、減衰要請回数)に応じて、「R」から「R+m・β」に変更した基準値と、算出部9bが算出した差分とを比較することにより、通信正否の判定を行う。
(1)車両1と電子キー2とが接近している場合において、照合ECU9が受信した電波が飽和する場合がある。この場合、本実施形態では、照合ECU9から電子キー2に対して電波の送信出力を減衰要請することにより、照合ECU9が受信する電波の受信信号強度の飽和がないようにできる。この飽和がなくなった状態で、スマート通信の通信正否を判定することができる。その結果、第1実施形態と同様の効果を得る。
次に、第4実施形態のキー操作フリーシステム3に採用した通信不正成立防止システム23を図9を参照して説明する。第4実施形態は、第2実施形態と第3実施形態とを組み合わせたものである。すなわち、本実施形態では、図9に示すように比較部13aを有する電子キー2と、比較部9cを有する照合ECU9とにより、キー操作フリーシステム3及び通信不正成立防止システム23が構成されている。この通信不正成立防止システム23は、第2実施形態と第3実施形態でそれぞれ説明した作用効果を有するものとなる。
次に、第5実施形態のキー操作フリーシステム3に採用した通信不正成立防止システム23を図10及び図11に従って説明する。なお、本実施形態では、第1実施形態と異なる構成を中心に説明し、第1実施形態と同一構成または相当する構成については同一符号を付して詳しい説明を省略する。なお、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、車両1と電子キー2との間の通信に使用されるUHF電波は、同一周波数である。
詳しくは、受信信号強度通知部27及び送信処理部25は、単位時間Tに基づいて同一の時間間隔で交互に電波通信を行う。本例では、受信信号強度通知部27は、電子キー2が照合ECU9からUHF電波24を受け取ってから所定の時間間隔(例えば単位時間Tの2倍の時間「2T」)後にUHF電波28を送信する。また、送信処理部25は、照合ECU9が電子キー2からUHF電波28を受け取ってから前記所定の時間間隔後にUHF電波24を送信する。なお、所定の時間間隔は、照合ECU9及びキー制御部13がUHF電波24,28の送信に必要な演算処理にかかる時間よりも長く設定されている。
なお、図11の拡大図に一例を示すように、「RSSI1_n1」は2回の双方向通信にて取得した先の第1受信信号強度(図11中の時点P1における第1受信信号強度RSSI1)を示し、「RSSI1_n2」は2回の双方向通信にて取得した後の第1受信信号強度(図11中の時点P2における第1受信信号強度RSSI1)を示す。また、「T1」は先の第1受信信号強度RSSI1_n1を取得した時点P1から所定時点Pxまでの時間間隔を示し、「T2」は所定時点Pxから後の第1受信信号強度RSSI1_n2を取得した時点P2までの時間間隔を示す。本例では、所定時点Pxは、2つの第1受信信号強度RSSI1を得た期間内において、先の第1受信信号強度RSSI1_n1から単位時間Tの3倍(3T)の時間が経過した時点に設定されている。したがって、時間間隔T1が単位時間Tの3倍になるとともに、時間間隔T2が単位時間Tと等しくなり、時間間隔T1と時間間隔T2との比が「3:1」となっている。
なお、「RSSI2_n1」は2回の双方向通信にて取得した先の第2受信信号強度(図11中の時点P3における第2受信信号強度RSSI2)を示し、「RSSI2_n2」は2回の双方向通信にて取得した後の第2受信信号強度(図11中の時点P4における第2受信信号強度RSSI2)を示す。また、「T3」は先の第2受信信号強度RSSI2_n1を取得した時点P3から所定時点Pxまでの時間間隔を示し、「T4」は所定時点Pxから後の第2受信信号強度RSSI2_n2を取得した時点P4までの時間間隔を示す。本例では、上記のように所定時点Pxが先の第1受信信号強度RSSI1_n1から単位時間Tの3倍(3T)に設定されていることから、時間間隔T3が単位時間Tと等しくなり、時間間隔T4が単位時間Tの3倍となる。つまり、時間間隔T3と時間間隔T4との比が「1:3」となっている。
(1)同一周波数のUHF電波で複数回に亘り通信し、車両1では、電子キー2から通知された第1受信信号強度RSSI1と該第1受信信号強度RSSI1が乗った電波の第2受信信号強度RSSI2に基づき、判定用第1受信信号強度RSSI1_est及び判定用第2受信信号強度RSSI2_estを算出し、これらの差分を算出する。そして、この差分が基準値と同一か否かを確認することにより、スマート通信の通信正否を判定する。このため、スマート通信が中継器22を使用した通信か否かを見分けることが可能となるので、中継器22を使用した不正通信を成立させ難くすることができる。よって、車両1の不正使用や盗難に対するセキュリティ性を確保することができる。
・上記各実施形態では、レスポンス21に受信信号強度情報30を乗せたが、電子キー2から送信するUHF電波28において、受信信号強度情報30を乗せる電波は、前述したアック信号17、19、レスポンス21のいずれでもよく、また、他の種類のUHF電波であってもよい。そして、受信信号強度情報30を乗せた電波の受信信号強度算出部9aで算出し、算出部9bで差分を算出した後、通信正否判定部31において、基準値Rと差分□とを比較するようにしてもよい。
・上記第5実施形態において、図12に示すように、補助算出部41が時間間隔T1と時間間隔T2との比を「1:3」とするとともに時間間隔T3と時間間隔T4との比を「3:1」として、所定時点Pyにおける判定用第1受信信号強度RSSI1_est及び判定用第2受信信号強度RSSI2_estを算出するようにしてもよい。このように構成しても、上記第5実施形態と同様の効果を奏する。なお、図12において、黒い四角印が判定用第1受信信号強度RSSI1_estを示し、黒い星印が判定用第2受信信号強度RSSI2_estを示す。
・上記各実施形態において、双方向通信に使用する周波数は、UHFに限定されず、例えば、LF(Low Frequency)、HF(High Frequency)等の他の周波数を使用してもよい。
・上記各実施形態において、通信端末は、電子キー2に限らず、無線通信が可能な端末であればよい。
・上記各実施形態では、第1通信部を通信端末(電子キー2)とし、第2通信部を通信マスタ(照合ECU9)としたが、逆に第1通信部を通信マスタ(照合ECU9)とし、第2通信部を通信端末(電子キー2)としてもよい。すなわち、電子キー2側で、通信正否判定を行う前記実施形態の照合ECU9の構成を、電子キー側に設けてもよい。
4…エンジンスイッチ、5…キー照合装置、6…ドアロック装置、
7…エンジン始動装置、8…車内バス、9…照合ECU(通信マスタ、第2通信部)、
9a…受信信号強度算出部(第2受信信号強度算出手段)、
9b…算出部(算出手段)、
9c…比較部(第2比較手段、第3比較手段)、
10…車外発信機、11…車内発信機、12…車両チューナ、
13…キー制御部、13a…比較部(第1比較手段)、
14…受信機、15…UHF送信機、16…ウェイク信号、
17、19…アック信号、18…ビークルID、20…チャレンジ、
21…レスポンス、22…中継器(リレー)、
23…通信不正成立防止システム、
24…UHF電波、25…送信処理部(第2送信実行手段)、
26…受信信号強度算出部(第1受信信号強度算出手段)、
27…受信信号強度通知部(第1送信実行手段)、
28…UHF電波、29…主データ、30…受信信号強度情報、
31…通信正否判定部(通信正否判定手段)、
41…補助判定部(補助判定手段)、
Srq…問い合せとしてのリクエスト信号、Sid…応答としてのID信号、
RSSI1,RSSI1_n1,RSSI1_n2…第1受信信号強度、RSSI2,RSSI2_n1,RSSI2_n2…第2受信信号強度、RSSI1_est…判定用第1受信信号強度、RSSI2_est…判定用第2受信信号強度。
Claims (6)
- 第1送信実行手段を備える第1通信部と、第2送信実行手段を備える第2通信部とを備え、前記第1送信実行手段と前記第2送信実行手段とが互いに同一周波数の電波通信にて双方向通信を実行可能な無線通信正否判定システムであって、
前記第1通信部は、前記第2通信部からの電波の受信信号強度(以下、第1受信信号強度という)を算出する第1受信信号強度算出手段を備えていて、前記第1送信実行手段により、第1受信信号強度の情報を送信し、
前記第2通信部は、
前記第1通信部からの電波を受信した際、この電波の受信信号強度(以下、第2受信信号強度という)を算出する第2受信信号強度算出手段と、
前記第1受信信号強度と、該第1受信信号強度の情報を受信したときの第2受信信号強度とに基づく判定値を算出する算出手段と、
前記判定値と基準範囲との比較結果に基づいて、前記第1通信部との通信が正規通信か否かを判定する通信正否判定手段と、
複数回に亘る双方向通信にて取得した複数の前記第1受信信号強度に基づく判定用第1受信信号強度、及び該複数回に亘る双方向通信にて取得した複数の前記第2受信信号強度に基づく判定用第2受信信号強度を算出する補助算出手段と、を備え、
前記補助算出手段は、
2回の双方向通信にて取得した前記第1受信信号強度に基づいて前記判定用第1受信信号強度RSSI1_estを次式、
RSSI1_est=(RSSI1_n1・T2+RSSI1_n2・T1)/(T1+T2)
を用いて算出し、
前記2回の双方向通信にて取得した前記第2受信信号強度に基づいて前記判定用第2受信信号強度RSSI2_estを次式、
RSSI2_est=(RSSI2_n1・T4+RSSI2_n2・T3)/(T3+T4)
を用いて算出し、
「RSSI1_n1」は前記2回の双方向通信にて取得した先の前記第1受信信号強度、
「RSSI1_n2」は前記2回の双方向通信にて取得した後の前記第1受信信号強度、
「T1」は前記先の第1受信信号強度RSSI1_n1を取得した時点P1から前記所定時点Pxまでの時間間隔、
「T2」は前記所定時点Pxから前記後の第1受信信号強度RSSI1_n2を取得した時点P2までの時間間隔、
「RSSI2_n1」は前記2回の双方向通信にて取得した先の前記第2受信信号強度、
「RSSI2_n2」は前記2回の双方向通信にて取得した後の前記第2受信信号強度、
「T3」は前記先の第2受信信号強度RSSI2_n1を取得した時点P3から前記所定時点Pxまでの時間間隔、
「T4」は前記所定時点Pxから前記後の第2信号強度RSSI2_n2を取得した時点P4までの時間間隔であり、
前記算出手段は、前記判定用第1受信信号強度と前記判定用第2受信信号強度との差分を前記判定値として算出する無線通信正否判定システム。 - 前記算出手段は、前記第1受信信号強度と前記第2受信信号強度との差分を前記判定値として算出する請求項1に記載の無線通信正否判定システム。
- 前記第1送信実行手段及び前記第2送信実行手段は、同一の時間間隔で交互に電波通信を行うものであり、
時間間隔T1と時間間隔T2との比を「3:1」とするとともに時間間隔T3と時間間隔T4の比を「1:3」、又は時間間隔T1と時間間隔T2との比を「1:3」とするとともに時間間隔T3と時間間隔T4の比を「3:1」とする請求項1に記載の無線通信正否判定システム。 - 前記通信正否判定手段は、前記判定値と前記基準範囲との比較結果が正規通信でないことを示す場合が複数回あった場合には、正規通信でないと判定する請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の無線通信正否判定システム。
- 前記第1通信部は、前記第1受信信号強度と、受信信号強度飽和検出用の第1閾値とを比較する第1比較手段を備え、前記第1受信信号強度が前記第1閾値を越えている場合には、前記第1送信実行手段は、第1減衰要請を前記第2通信部に送信し、
前記第2送信実行手段は、前記第1減衰要請に基づいて、送信出力が前回出力よりも減衰するようにパワーコントロールを行って前記第1通信部に電波を送信し、
前記算出手段は、前記送信出力を減衰して電波を送信した後に前記第1通信部から送信されて、前記第1減衰要請がない電波の第2受信信号強度と、該第2受信信号強度が算出された電波で通知された新たな第1受信信号強度とに基づいて前記判定値を算出する請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の無線通信正否判定システム。 - 前記第2通信部は、前記第2受信信号強度と、受信信号強度飽和検出用の第2閾値とを比較する第2比較手段を備え、前記第2受信信号強度が前記第2閾値を越えている場合には、前記第2送信実行手段は、第2減衰要請を前記第1通信部に送信し、
前記第1送信実行手段は、前記第2減衰要請に基づいて、送信出力が前回出力よりも減衰するようにパワーコントロールを行って前記第2通信部に電波を送信し、
前記算出手段は、前記第2送信実行手段が前記第2減衰要請のない電波通信を行った後に前記第1通信部から送信された電波の第2受信信号強度と、該第2受信信号強度が算出された電波で通知された新たな第1受信信号強度とに基づいて前記判定値を算出する請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の無線通信正否判定システム。
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