JP6614954B2 - ひび割れ幅計測装置 - Google Patents

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Description

本発明は、コンクリート等に生じるひび割れの幅を計測するひび割れ幅計測装置に関する。
コンクリートの損傷度の評価を行うためにコンクリートに生じたひび割れの幅を計測することがある。その計測方法の一つに、クラックゲージを用いる方法がある。クラックゲージには幅が少しずつ異なる複数の目盛りとその幅を表わす数値とが記されており、クラックゲージの目盛りの何れかをひび割れに合わせ、目視により比較して幅が一致したときの目盛りの幅を読み取ることで、ひび割れ幅を求めることができる。
また、クラックゲージとは別に、コンクリート等に生じるひび割れを計測する技術について幾つかの提案がなされている。例えば、特許文献1〜4には、ひび割れが生じた構造物表面を撮影し、撮影画像を2値化処理してひび割れの計測を行う技術が示されている。また、特許文献5には、コンクリートに染みや汚れがあっても撮影画像から精度良くひび割れ部分の認識を行う技術が示されている。
特許第03494429号公報 特開2003−035528号公報 特開平06−148089号公報 実開平02−048856号公報 特許第04488308号公報
上述のクラックゲージを用いた計測方法では、目視に頼っているため、例えば計測者により計測値に偏りが生じるなど、客観的なデータを得にくいという課題がある。
また、撮影画像を用いて計測を行う上記従来の方法では、先ず、離れた箇所からひび割れ箇所を大きな範囲で撮影し、ひび割れ箇所の画像認識が行われる。次いで、撮影画像の中から計測したい箇所の画像を抽出し、抽出した画像からひび割れの幅を計測するといった処理が行われる。ひび割れ幅を計測する際には、基準長を示すゲージとひび割れとを一緒に撮影し、ゲージの画像から画像内の基準長を得て、これらから計測対象の長さを計算するといった処理も必要となる。このような一連の処理は、非常に煩雑であり、手間と時間を要する。このため、ひび割れの一部の箇所の幅を、現場で瞬時に素早く計測したいような場合に、この計測方法は非常に不向きであった。
本発明は、ひび割れの一部の箇所の幅を素早く且つ高い精度で計測できるひび割れ幅計測装置を提供することを目的とする。
本発明に係るひび割れ幅計測装置は、
測定対象の構造物の表面に当接可能な当接部と、
前記当接部が当接した構造物の表面を撮影する撮影部と、
前記撮影部により得られた撮影画像に含まれるひび割れ画像の幅を算定するひび割れ幅算定処理部と、
を備え、
前記ひび割れ幅算定処理部は、
前記撮影部の撮影枠に予め設定されている基準線と前記ひび割れ画像とが交差する部分の長さを取得する基本幅取得手段と、
前記基準線と角度の異なる複数の補正基準線の各々と前記ひび割れ画像とが交差する部分の長さを取得する補正幅取得手段と、
を備え、
前記基本幅取得手段により取得された長さおよび前記補正幅取得手段により取得された複数の長さのうち最小の長さから前記ひび割れ画像の幅を算定することを特徴としている。
この構成によれば、計測したい箇所に基準線が合うように当接部を構造物に当接させ、ひび割れ幅算定処理部が計測処理を行うことで、所望の箇所のひび割れ幅を速やかに計測することができる。撮影部は当接部が構造物に当接した状態で構造物の表面を撮影するので、基準長を示すものと一緒に撮影を行わなくても撮影部の分解能から撮影対象の長さを求めることができる。さらに、計測処理の際、ひび割れが基準線に対して斜めにセットされた場合でも、基本幅取得手段と補正幅取得手段との処理により、ひび割れに対して垂直な方向の幅を計測することができる。よって、客観的に高い精度でひび割れ幅を求めることができる。
ここで、本発明のひび割れ幅計測装置は、
画像の表示が可能な表示部と、
前記表示部の表示制御を行う表示制御部と、
をさらに備え、
前記表示制御部は、
前記基準線の画像を前記撮影画像に合成する基準線合成処理部と、
算定された幅に対応するひび割れ幅の2つの端点を表わすマークを前記撮影画像に合成する計測箇所合成処理部と、
を有するように構成するとよい。
この構成によれば、基準線が合成された撮影画像の表示により、撮影部をひび割れの計測したい箇所に合わせやすい。さらに、2つの端点を表わすマークが合成された撮影画像の表示により、所望の箇所と異なる箇所の計測が行われていないか確認することができる。
また、前記表示制御部は、
前記ひび割れ幅算定処理部が幅を算定する前に、前記撮影部からの撮影画像に前記基準線を合成した画像を前記表示部に表示させ、
前記ひび割れ幅算定処理部が幅を算定した際に、前記複数の補正基準線及び前記交差する部分の全端点のうち、前記最小の長さに対応しない前記補正基準線及び端点を表示対象から除外し、前記最小の長さに対応する2つの端点を表示対象として、算定時の撮影画像に前記2つの端点を表わすマークが合成された静止画像を前記表示部に表示させるとよい。
この構成によれば、計測者は、基準線が合成された画像を見ながら、計測したい箇所に基準線が合うように撮影部を構造物にセットすることができる。また、2つの端点を表わすマークが合成された画像により、ひび割れの何れの箇所が計測されたのかを確認することができる。よって、所望の箇所と異なる箇所の計測が誤って行われた場合に、計測者が誤りを認識して再度計測をやり直すなどの修正が可能となる。
また、前記基本幅取得手段と前記補正幅取得手段とは、前記撮影画像のうち前記基準線または前記補正基準線に沿った画素列における輝度の変化量に基づいてひび割れ画像の2つの端点を抽出し、前記交差する部分の長さを取得するように構成するとよい。
この構成によれば、撮影画像のうち基準線または補正基準線に沿った画素列に基づいてひび割れ画像の2つの端点を抽出するので、小さな処理負荷でひび割れ画像の長さを計算することができる。
また、前記当接部は、測定対象の構造物の表面に三点で当接可能な構造にするとよい。
この構成によれば、撮影部を構造物の表面を安定的に固定することができる。よって、計測者の技量の差によるバラツキがなく、高い精度でひび割れの幅を計測することができる。
本発明によれば、ひび割れの一部の箇所の幅を素早く且つ高い精度で計測することができる。
本発明の実施の形態に係るひび割れ幅計測装置を示す外観図である。 図1の撮影部のカバー内部を示す正面図である。 実施の形態に係るひび割れ幅計測装置の全体構成を示すブロック図である。 ひび割れの計測箇所を位置合わせするときの表示画像を示す画像図である。 ひび割れ幅計測処理の手順を示すフローチャートである。 図5のステップS3、S8で実行されるひび割れ幅候補取得処理の手順を示すフローチャートである。 図5のステップS7で実行される回転プロファイル取得処理を示すフローチャートである。 ひび割れ幅候補取得処理を説明するグラフである。 最小ひび割れ幅の算出処理を説明する図である。 ひび割れ幅の計測値を出力する際の表示画像を示す画像図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るひび割れ幅計測装置を示す外観図である。図2は、撮影部のカバー内部を示す正面図である。図3は、実施の形態に係るひび割れ幅計測装置の全体構成を示すブロック図である。
本発明の実施の形態に係るひび割れ幅計測装置1は、ハンディータイプの装置であり、撮影部10と本体装置20とがケーブルで接続されて構成される。
撮影部10は、撮像素子11、発光ダイオードなどのライト12、レンズ13、カバー14、三点当接部15、および接触スイッチ16(図3)を備える。撮像素子11、ライト12およびレンズ13は、図2に示すように集合されて集合体17を構成する。集合体17はカバー14の奥方に配置される。カバー14の先端には開口部14aと三点当接部15とが設けられている。三点当接部15は構造物の表面に三点で当接し、開口部14aを構造物の表面に近接および対向させて固定する。このとき、撮像素子11およびレンズ13は、開口部14aに対向した構造物の表面に焦点が合って撮影可能な配置となる。ライト12は、カバー14の内部から撮影箇所に一定の照明を行う。三点当接部15には、接触を検知する接触スイッチ16が設けられ、三点当接部15が構造物に三点で当接したときに、接触スイッチ16がこれを検出する。
本体装置20には、画像表示を行う表示部30と、押し操作可能な計測スイッチ31と、データ処理装置40(図3)とが設けられている。図3に示すように、データ処理装置40は、画像記憶部41、ひび割れ幅算定処理部42、表示制御部43などの複数の機能部を備える。図示は省略するが、データ処理装置は、CPU(中央演算処理装置)と、プログラムを記憶した記憶装置と、作業用のメモリと、外部の機器とデータ又は信号のやり取りを行うI/O装置などのハードウェアを備える。上記複数の機能部は、CPUがプログラムを実行して機能するソフトウェアと上記ハードウェアとが協働して実現される。
画像記憶部41は、撮像素子11の撮像により得られた画像データを一時的に記憶して、ひび割れ幅算定処理部42および表示制御部43へ供給する。
ひび割れ幅算定処理部42は、画像データに基づいてひび割れ幅の算定処理を行う。ひび割れ幅算定処理部42には、接触スイッチ16の検出信号と計測スイッチ31の操作信号とが入力される。
表示制御部43は、表示部30の表示制御を行う。表示制御部43は、表示画像に基準線102(図4を参照)を合成する基準線合成処理部44と、表示画像にひび割れ幅の計測箇所を表わす二点マーク103a、103b(図10を参照)を合成する計測箇所合成処理部45とを有している。基準線102は、ひび割れ幅の計測箇所の位置合わせに使用される直線又は十字線である。二点マーク103a、103bは、計測結果が確定した際に、何れの箇所がひび割れ幅として計測されたかを表わすマークである。
<動作説明>
続いて、実施の形態に係るひび割れ幅計測装置1を用いたひび割れ幅の計測処理について説明する。
計測者は、コンクリート等の構造物に生じたひび割れのうち、幅を計測する箇所を定める。計測する箇所が定まったら、計測者は、この箇所に撮影部10の先端を当てる。このとき、三点当接部15が構造物の表面に当接することで、開口部14aが構造物の表面に安定的に対向配置され、撮影部10がこの部分を連続的に撮影する。連続的な撮影により得られた画像データは、順次、撮影部10からデータ処理装置40へ送られて、撮影された画像が表示制御部43の制御によって表示部30へ表示される。
図4は、ひび割れの計測箇所を位置合わせするときの表示画像を示す画像図である。
表示部30には、図4に示すように、撮影画像表示枠101と、ひび割れ幅が出力される情報表示枠105と、構造物名称などが出力される情報表示枠106とが表示される。
計測前の段階では、撮影画像表示枠101に、撮影部10が連続的に撮影する撮影画像と基準線102とが合成されて表示される。撮影画像の表示は、短い間隔で撮影画像が更新される動画像表示となる。ひび割れの部分が撮影されることで、撮影画像にひび割れVの画像が含まれる。基準線102は、撮影枠に対して予め設定されており、基準線102と交差する箇所のひび割れVの幅が計測されることになる。
計測前の段階では、ひび割れ幅は未計測なので、情報表示枠105の幅の欄はブランク表示となる。構造物名称の情報表示枠106には、計測者が識別名称を入力することができる。
計測者は、撮影画像表示枠101の画像を見ながら撮影部10を動かして、計測したい箇所が画面中央で基準線102と重なるように位置合わせを行う。位置が合ったら、計測者は、計測スイッチ31を操作して、計測処理を開始する。このとき、データ処理装置40は、三点当接部15の接触スイッチ16が接触を検出しているか確認し、接触を検出している場合に計測処理を開始し、接触を検出していない場合には、「正しく計測装置がセットされていない」等の警告出力を行うようにしてもよい。なお、位置合わせの際に、画像中のひび割れが基準線102に完全に重なっている必要はなく、画像中のひび割れが基準線102から少しずれていても、基準線102に近いひび割れについて計測が行われる。
計測処理が開始されると、ひび割れ幅算定処理部42には、このときに撮影された撮影画像データが入力される。表示制御部43は、このときの撮影画像を静止画として撮影画像表示枠101に表示する。
図5は、ひび割れ幅計測処理の手順を示すフローチャートである。図6は、図5のステップS3、S8で実行されるひび割れ幅候補取得処理の手順を示すフローチャートである。図7は、図5のステップS7で実行される回転プロファイル取得処理を示すフローチャートである。
ひび割れ幅算定処理部42(以下、単に「処理部42」とも記す)は、入力された撮影画像データに対して、図5の手順に従って処理を実行する。
ステップS1では、処理部42は、ひび割れ幅の計測線を設定する。ここで、計測線とは、撮影画像内の計測箇所を示す線分であり、ひび割れ画像の計測線と重なった部分の幅が計測されることとなる。当初の計測線には、基準線102が設定される。
ステップS2では、処理部42は、計測線のプロファイルを取得する。計測線のプロファイルとは計測線に沿った画素列と各画素の輝度との関係を表わしたデータ配列を意味する。計測線の縦幅は1画素に設定される。
ステップS3では、処理部42は、計測線のプロファイルを用いて計測線に含まれるひび割れ幅の候補を検出するひび割れ幅候補取得処理を実行する。この処理が、本発明に係る基本幅取得手段として機能する。
ここで、図6のフローチャートと図8のグラフとを参照して、ステップS3のひび割れ幅候補取得処理の説明を行う。
ひび割れ幅候補取得処理が開始されると、処理部42は、図6のステップS21〜S26の処理を順次実行する。
ステップS21では、処理部42は計測線のプロファイルを平滑化する。平滑化の処理は、撮影画像データに含まれるノイズの影響を低減するものである。図8のグラフは平滑後のプロファイルを示しており、横軸に計測線上の各点を示し、縦軸に輝度値が示されている。
ステップS22では、処理部42は、プロファイルのうち輝度の変化量の大きい箇所を取得する。具体的には、プロファイルの計測線の一端から他端にかけて隣接する各2点間の輝度差が計算され、各2点間の輝度差と閾値とが比較されて、閾値を超えた点を抽出する。図8の例では、点P1〜P6が輝度差の大きい箇所として抽出される。図8では、隣接する2点の輝度を、グラフ線上の丸印により表わしている。ここで抽出される箇所には、輝度値が小さくなる方向に変化する立下り点P1、P3、P5と、輝度値が大きくなる方向に変化する立上り点P2、P4、P6とが含まれる。これらの各点P1〜P6は、ひび割れ部分の端点の候補となる。特に制限されないが、各点P1〜P6としては、輝度差が閾値を超えた隣接する2点のうち輝度の低い方の点が選択される。
なお、ステップS22における輝度差の大きな箇所の抽出条件としては、輝度差だけでなく、輝度の絶対値を含んだ検出条件としてもよい。例えば、256階調の輝度値であれば、処理部42は、隣接する画素の輝度差が閾値(例えば25)より大きく、且つ、輝度値が所定範囲(例えば90以下)にあるという条件で、輝度値の立下り点P1、P3、P5を抽出してもよい。また、処理部42は、隣接する輝度差が閾値(例えば25)より大きく、且つ、輝度値が所定範囲(例えば70以上110以下)にあるという条件で、輝度値の立上り点P2、P4、P6を抽出してもよい。各閾値および各範囲値は、撮影部10の照明の明るさ並びに構造物の表面状態などによって適宜な値に設計変更可能である。
ステップS23では、処理部42は、前ステップで取得した複数の箇所の中から計測線の中心付近の立下り点と立上り点とを取得する。図8の例では、中央付近の立下り点P3と立上り点P4が取得される。なお、中央付近に複数の立ちあがり点と複数の立下り点とがあれば、これら複数を取得する。
ステップS24では、処理部42は、前ステップで取得した立下り点と立上り点とを用いて、立下り点から立上り点までの区間を、ひび割れ幅候補として取得する。複数の立下り点と複数の立上り点とが取得されている場合には、ひび割れ幅候補は複数になることもある。
ステップS25では、処理部42は、1つのひび割れ幅候補から4画素以下の範囲に他のひび割れ幅候補が無いか判別し、有ればこのひび割れの区間を結合して、結合された連続区間をひび割れ幅候補とする。
ステップS26では、処理部42は、ステップS25で複数のひび割れ幅候補が残った場合に、これらのうち計測線の一番中心に近いひび割れ幅を本候補として決定し、ひび割れ幅候補取得処理を終了する。
このようなひび割れ幅候補取得処理により、撮影画像中に含まれるひび割れのうち、画像中央にある計測線に沿った部分のひび割れ幅が候補として抽出される。
図5のフローチャートに戻って説明を続ける。ステップS4では、処理部42は、ひび割れ幅の候補が検出されたか判別し、検出されていれば、次のステップへ移行するが、検出されていなければ、ひび割れが無いと判断して、図5のひび割れ幅計測処理を終了する。
ステップS5では、処理部42は、ひび割れ幅候補を、基本ひび割れ幅、および、最小ひび割れ幅として設定する。基本ひび割れ幅とは、基準線に沿ったひび割れ幅を意味し、1回の計測処理の中で固定データとなる。最小ひび割れ幅とは、最小のひび割れ幅を求めるために、1回の計測処理の中で随時更新されていくデータとなる。
ステップS6に処理を移行すると、処理部42は、最小ひび割れ幅を求めるために、ステップS6〜S11の反復処理を繰り返し行う。
図9は、最小ひび割れ幅を求める処理を説明する図である。
計測者が撮影部10をセットしてひび割れの計測したい箇所の位置合わせを行った際、図9に示すように、ひび割れVが基準線102に対して斜めにセットされてしまうことがある。この場合、基準線102に沿ったひび割れVの長さL0は、ひび割れVの本来の幅L1よりも長い値となってしまう。
このため、処理部42は、ステップS6〜S11の反復処理により、計測線の角度を少しずつ回転させて複数の計測線に沿ったひび割れ幅を取得し、その中から、最小のひび割れ幅を計測結果として選択する。
ステップS6では、処理部42は、計測線を基準線102に対して所定の回転範囲(例えば±10°)で所定角度(例えば1°)刻みに回転して、新たな計測線に更新する。この新たな計測線が、本発明に係る補正基準線の一例に相当する。
ステップS7では、処理部42は、回転した計測線のプロファイルを取得する。具体的には、図7のフローチャートに示すように、先ず、処理部42は、ステップS5で設定された基本ひび割れ幅の左右に、ひび割れ幅の10%又は10画素の大きい方を足した領域を設定する(ステップS31)。次に、処理部42は、この領域とステップS6で更新した計測線とが重なる画素列のプロファイルを取得する(ステップS32)。
ステップS8では、処理部42は、前ステップで取得したプロファイルからひび割れ幅候補を取得する処理を行う。ステップS8の処理が、本発明に係る補正幅取得手段として機能する。ひび割れ幅候補の取得処理は、ステップS3と対象のプロファイルが異なるだけで、ステップS3の処理と同様である。
ステップS9では、処理部42は、取得したひび割れ幅の長さが、現在設定されている最小ひび割れ幅の長さよりも小さいか判別する。その結果、小さければ、処理を次のステップS10へ移行する。一方、小さくなければ、ステップS11へジャンプする。
ステップS10では、処理部42は、最小ひび割れ幅を、ステップS9で取得したひび割れ幅に更新し、ステップS11へ処理を移行する。
ステップS11では、処理部42は、反復終了条件の判別として、計測線の回転が所定の回転範囲(例えば±10°)の全域に及んだか判別する。その結果、全域に及んでなければ、処理をステップS6に戻すが、全域に及んでいれば、反復処理を終了して処理をステップS12へ移行する。
上記のステップS6〜S11の反復処理により、基準線102に対して所定角度範囲内で所定角度刻みに計測線を異ならせた場合の、ひび割れ幅が求められ、これらの中で最小のひび割れ幅が最小ひび割れ幅として設定される。
反復終了条件が成立してステップS12に処理を移行すると、処理部42は、最小ひび割れ幅を、撮影部10の分解能に基づき実際の長さに換算して、ひび割れの幅を求める。
このような計測処理によって、ひび割れの幅が求められたら、ひび割れ幅算定処理部42は、計測結果と最小ひび割れ幅の計測線のデータとを表示制御部43へ出力する。
図10は、ひび割れ幅の計測値を出力する際の表示画像を示す画像図である。
表示制御部43は、計測結果の入力があると、先ず、ひび割れ幅の計測値を情報表示枠105に表示する制御を行う。さらに、表示制御部43は、撮影画像表示枠101に、計測に使用された撮影画像の静止画と二点マーク103a、103bとを合成した画像を表示する制御を行う。計測箇所合成処理部45は、最小ひび割れ幅の計測線のデータから計測箇所の2つの端点を計算し、撮影画像中の該当する位置に二点マーク103a、103bを合成する。
このような表示制御により、計測者は、ひび割れ幅の計測箇所を確認しつつ、ひび割れ幅の計測結果を得ることができる。
以上のように、本実施の形態のひび割れ幅計測装置1によれば、ひび割れの計測したい箇所が基準線102に合うように撮影部10を構造物に当接させ、計測処理を実行することで、この箇所のひび割れ幅を速やかに計測することができる。さらに、計測処理の際、ひび割れが基準線102に対して斜めに位置合わせされた場合でも、図5のステップS6〜S11の反復処理により、計測線の角度を少しずつ変化させたときのひび割れ幅が取得される。さらに、この中で最小のひび割れ幅を計測結果とするので、ひび割れに対して直交する方向の幅を得ることができる。よって、客観的で高い精度の幅を定常的に求めることができる。
さらに、本実施の形態のひび割れ幅計測装置1によれば、位置合わせの際に、撮影画像と基準線102とが合成された表示が行われるので、計測者は、この表示を頼りに計測したい箇所の位置合わせを精度よく行うことができる。また、ひび割れ幅が計測された際には、計測に使用された撮影画像と計測箇所を示す二点マーク103a、103bとが合成された表示が行われるので、計測者は、何れの箇所がひび割れ幅として計測されたのか確認できる。よって、所望の箇所からずれた位置の計測が行われたような場合には、これを計測者が認識して再度計測をやり直すなどの修正が可能となる。
また、撮影部10の先端の三点当接部15によって、撮影部10を安定的に構造物に当接させることができるので、これにより、構造物の表面を予め定められた倍率で撮影することができる。よって、画像中の基準長を得るためにゲージとひび割れとを一緒に撮影する必要がなく、高い精度でひび割れの幅を計測することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限られるものではない。例えば、上記実施の形態では、撮影部と本体装置とを別体とし、本体装置にデータ処理部と表示部とが設けられた構成を例にとって説明した。しかしながら、撮影部とデータ処理部と表示部とが一体化された構成としてもよいし、何れかの構成要素が別体、或いは、三つの構成要素が互いに別体となり、互いに有線又は無線により接続された構成としてもよい。これらの場合、計測スイッチはどの構成要素に設けられてもよい。また、タッチパネル式の表示部に画像として計測スイッチを設け、タッチパネルによりスイッチの入力操作を検知するようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、ひび割れ幅計測装置1が表示装置を含んだ構成を例にとって説明したが、ひび割れ幅を計測するだけでよければ、表示装置を含まなくてもよい。表示装置を含まない場合、例えば撮影部のカバーにスリットを設け、スリットから撮影範囲の中央部を覗けるようにしておき、ここにひび割れの測定したい箇所を合せることで、計測位置の詳細な位置合わせを可能とするように構成してもよい。さらに、三点当接部を省略して、カバーの先端部分を構造物の表面に当接することで一定の倍率でひび割れ画像を撮影する構成としてもよい。
また、上記実施の形態では、ひび割れ幅の計測値の表示を専用の情報表示枠に行う構成を示したが、構造物表面の画像表示上に表示してもよいし、表示を行わず、データとして読み出し可能に保持する構成としてもよい。また、一回のひび割れ幅の計測が完了した後、再び計測スイッチが操作された場合に、撮影画像の動画像表示と基準線102との合成表示が開始されて、次の計測処理を行えるようにしてもよい。本明細書において計測スイッチはシャッターボタンと読み替えてもよい。
また、上記実施の形態では、ひび割れ幅を計測する処理が、計測スイッチ31の操作と接触スイッチ16の検出状態とに応じて開始されると説明したが、接触スイッチ16の構成は省いてもよい。また、計測スイッチ31を省いて、例えば、撮影部の撮影した画像が所定時間ほぼ静止したときをトリガーとして、ひび割れ幅の計測処理が開始されるようにしてもよい。その他、実施の形態で示した細部は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
1 ひび割れ幅計測装置
10 撮影部
11 撮像素子
12 ライト
13 レンズ
14 カバー
14a 開口部
15 三点当接部
16 接触スイッチ
20 本体装置
30 表示部
31 計測スイッチ
40 データ処理装置
41 画像記憶部
42 ひび割れ幅算定処理部
43 表示制御部
44 基準線合成処理部
45 計測箇所合成処理部
101 撮影画像表示枠
102 基準線
103a、103b 二点マーク
105、106 情報表示枠

Claims (3)

  1. 測定対象の構造物の表面に当接可能な当接部と、
    前記当接部が当接した構造物の表面を撮影する撮影部と、
    前記撮影部により得られた撮影画像に含まれるひび割れ画像の幅を算定するひび割れ幅算定処理部と、
    画像の表示が可能な表示部と、
    前記表示部の表示制御を行う表示制御部と、
    を備え、
    前記ひび割れ幅算定処理部は、
    前記撮影部の撮影枠に予め設定されている基準線と前記ひび割れ画像とが交差する部分の長さを取得する基本幅取得手段と、
    前記基準線と角度の異なる複数の補正基準線の各々と前記ひび割れ画像とが交差する部分の長さを取得する補正幅取得手段と、
    を備え、
    前記基本幅取得手段により取得された長さおよび前記補正幅取得手段により取得された複数の長さのうち最小の長さから前記ひび割れ画像の幅を算定し、
    前記表示制御部は、
    前記ひび割れ幅算定処理部が幅を算定する前に、前記撮影部からの撮影画像に前記基準線を合成した画像を前記表示部に表示させ、
    前記ひび割れ幅算定処理部が幅を算定した際に、前記複数の補正基準線及び前記交差する部分の全端点のうち、前記最小の長さに対応しない前記補正基準線及び端点を表示対象から除外し、前記最小の長さに対応する2つの端点を表示対象として、算定時の撮影画像に前記2つの端点を表わすマークが合成された静止画像を前記表示部に表示させることを特徴とするひび割れ幅計測装置。
  2. 前記基本幅取得手段と前記補正幅取得手段とは、前記撮影画像のうち前記基準線または前記補正基準線に沿った画素列における輝度の変化量に基づいてひび割れ画像の2つの端点を抽出し、前記交差する部分の長さを取得することを特徴とする請求項に記載のひび割れ幅計測装置。
  3. 前記当接部は、測定対象の構造物の表面に三点で当接可能に構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のひび割れ幅計測装置。
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