JP6614434B2 - レーザー推進装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザー推進装置に関し、特に、推進剤にレーザー光を照射して推進力を得るレーザー推進装置に関する。
例えば、人工衛星等の宇宙機には、姿勢制御用や推進用の推進装置としてスラスタが使用されている。かかるスラスタには、例えば、液体推進剤の分解反応による分解ガスを噴出して推力を得るもの(特許文献1参照)、固体推進剤にレーザー光を照射して発生させたプラズマを噴射して推力を得るもの(特許文献2参照)、気化推進剤を電気エネルギーにより噴射して推力を得る電気推進装置を用いたもの(特許文献3〜5参照)が既に知られている。
特開2013−238208号公報 特許第3665760号明細書 特開2009−262770号公報 特開2000−87844号公報 特開平09−209914号公報
特許文献1に記載されたような液体推進剤を用いたスラスタでは、(1)強い毒性を有するヒドラジンを使用することが多く、特に地上での取り扱いが難しい、(2)燃費が悪く、大量の燃料が必要であることから、運用可能な期間が短く、またペイロード搭載効率が悪い、等の問題がある。なお、「燃費」は、宇宙機の分野では「比推力」とも呼ばれる。
また、特許文献3〜5に記載されるような電気推進装置は、電気の力でプラズマを生成するためのRF電極、プラズマを加速するための加速電極を有しているが、高電圧での動作を必要とするため、電極が損耗して数年程度の運用寿命に留まっているという問題がある。
また、特許文献2に記載されたような固体推進剤を用いたスラスタでは、レーザー光を照射した面の形状が変化することから、レーザー光を照射する度に照射面をリフレッシュする機構が必要になる等の問題がある。
本発明は、上述した問題点に鑑みて創案されたものであり、毒性の強い物質を使用する必要がなく、ペイロード搭載効率を向上することができ、運用期間の長寿命化を図ることができ、レーザー光を照射した場合であっても照射面を容易にリフレッシュすることができる、レーザー推進装置を提供することを目的とする。
本発明によれば、推進剤にレーザー光を照射して推力を得るレーザー推進装置において、前記推進剤は、ダイラタント流体であり、ダイラタンシー特性を調整するためのホウ素、流動性を調整するためのグリセリン及び光吸収率又は熱伝導率を調整するための添加物を含み、前記推進剤に前記レーザー光を照射したときに前記推進剤を剛体化させ、前記推進剤に前記レーザー光を照射しないときに前記推進剤を流動化させることにより、前記レーザー光の照射中に前記推進剤の表面をアブレーションさせて推力を得るとともに、前記レーザー光の照射停止中に前記推進剤の表面を自律的に再生させるようにした、ことを特徴とするレーザー推進装置が提供される。
記添加物は、例えば、金属、ダイヤモンド、グラファイト、カーボンナノチューブ又はこれらの組み合わせである。
前記レーザー推進装置は、前記推進剤を収容するとともにレーザー光の照射面を形成する開口部を備えた本体部と、前記開口部に向かってレーザー光を照射するレーザー照射装置と、を備え、前記本体部は、前記推進剤に対して一定の圧力を負荷可能な圧力調整装置を有していてもよい。
前記本体部は、前記本体部に対して相対移動可能に配置された移動体を備え、前記圧力調整装置は、前記移動体を介して前記推進剤に圧力を負荷するようにしてもよい。さらに、前記圧力調整装置は、前記本体部と前記移動体により形成された加圧空間にガスを供給する気蓄器と、供給する圧力を調整するレギュレータと、前記加圧空間の排気と給気を切り替える切替弁と、を有していてもよい。
本発明に係るレーザー推進装置によれば、推進剤にダイラタント流体を用いたことにより、レーザー光を照射したときは、推進剤を剛体化させてレーザー照射により発生した力を宇宙機本体に容易に伝達することができることができ、レーザー光を照射しないときは、推進剤を流動化させることができる。したがって、レーザー光の照射を停止することにより、推進剤の照射面は自身の流動性によって自律的に再生されることから、照射面をリフレッシュする機構を設置しなくても、容易に照射面をリフレッシュすることができる。
また、推進剤は、例えば、シリコーンを主成分とするダイラタント流体であり、ヒドラジンのような毒性を有する物質を使用する必要がない。また、推進剤にレーザー光を照射して推力を得るレーザー推進装置は、一般に、ヒドラジンのような液体推進剤を分解又は燃焼させる推進装置と比較して燃費がよいことから、推進剤の使用量を低減することができ、ペイロード搭載効率を向上することができる。また、本発明では、プラズマ生成・加速用の電極を要しないことから、長期間(例えば、10年以上)の運用に耐えることができ、運用期間の長寿命化を図ることができる。
本発明の第一実施形態に係るレーザー推進装置を示す全体構成図である。 図1に示したレーザー推進装置のブロック図である。 図1に示したレーザー推進装置の作用を示す図であり、(a)はレーザー非照射時の状態、(b)はレーザー照射時の状態、を示している。 図1に示したレーザー推進装置を配置した宇宙機を示す底面図である。 本発明の他の実施形態に係るレーザー推進装置を示す図であり、(a)は第二実施形態、(b)は第三実施形態、を示している。
以下、本発明の実施形態について図1〜図5(b)を用いて説明する。ここで、図1は、本発明の第一実施形態に係るレーザー推進装置を示す全体構成図である。図2は、図1に示したレーザー推進装置のブロック図である。図3は、図1に示したレーザー推進装置の作用を示す図であり、(a)はレーザー非照射時の状態、(b)はレーザー照射時の状態、を示している。図4は、図1に示したレーザー推進装置を配置した宇宙機を示す底面図である。
本発明の第一実施形態に係るレーザー推進装置1は、図1〜図3(b)に示したように、推進剤Pにレーザー光Lを照射して推力を得るレーザー推進装置であって、推進剤Pはダイラタント流体であることを特徴とする。ここで、「ダイラタント流体」とは、小さい剪断応力には液体のように振る舞い、より大きな剪断応力に対しては固体のように振る舞う性質(ダイラタンシー)を有する物質を意味する。ダイラタント流体は、ダイラタンシー流体と呼ばれることもある。なお、各図において、説明の便宜上、推進剤Pを灰色に塗り潰して表示している。
レーザー推進装置1は、図1及び図2に示したように、推進剤Pを収容するとともにレーザー光Lの照射面を形成する開口部21を備えた本体部2と、開口部21に向かってレーザー光Lを照射するレーザー照射装置3と、を備え、本体部2は、推進剤Pに対して一定の圧力を負荷可能な圧力調整装置4を有している。このように、圧力調整装置4を配置することにより、レーザー光Lの照射によって推進剤Pが消費された場合であっても、推進剤Pに一定の圧力(静圧)を負荷することができ、照射面を保持することができる。
本体部2は、例えば、推進剤Pを収容する空間を形成する外筒22と、外筒22の内側に同軸上に配置された内筒23と、外筒22と内筒23との間に配置された環状の移動体24と、を有している。図1に示したように、外筒22の一方の端面には円形状の開口部が形成されており、この開口部に内筒23が挿入され、外筒22の開口部は内筒23の側面にOリング等により水密に接続されている。
内筒23の外筒22に挿入された側の端面は開放されており、外筒22の内面と一定の隙間を有している。したがって、内筒23の内側に形成された空間と内筒23の外側に形成された空間とは連通している。なお、内筒23の外筒22に挿入されていない側の端面にレーザー光Lを照射するための開口部21が形成されている。
移動体24は、内筒23の外側に形成された空間に挿入されたピストンであり、本体部2に対して相対移動可能に配置されている。移動体24は、外筒22の内面に接触する外環面と、内筒23の外面に接触する内環面と、を有し、外環面及び内環面にはOリング等のシール材25が配置されている。移動体24は、内筒23の外側に形成された環状の空間内で軸方向に摺動可能に構成されており、推進剤Pが充填された空間側に位置する第一面24aと、推進剤Pが充填されていない空間側に位置する第二面24bと、を有している。
ここで、本体部2は、いわゆるアキュムレータとしての機能を有していることから、公知のアキュムレータと同等の構成を任意に選択して使用することができる。例えば、移動体24は、ピストンに代えて、伸縮可能な隔膜や膜体によって構成してもよい。
圧力調整装置4は、例えば、外筒22と内筒23と移動体24の第二面24bとにより囲まれた空間(加圧空間26)にガスを供給する気蓄器41と、供給する圧力を調整するレギュレータ42と、加圧空間26の排気と給気を切り替える切替弁43と、を有している。気蓄器41には、一定圧力のガスが封入されており、開口部21における推進剤Pの照射面の形成又は保持に必要な圧力(静圧)を負荷(加圧)するために、レギュレータ42及び切替弁43を介して加圧空間26に所定圧のガスが供給される。
なお、加圧空間26の圧力を減圧したい場合には、切替弁43から加圧空間26内のガスを抜くようにすればよい。上述した圧力調整装置4と移動体24とを用いることにより、推進剤Pに任意の圧力(静圧)を容易に負荷することができる。また、本実施形態では、外筒22の側面から加圧空間26にガスを供給しているが、かかる構成に限定されるものではない。
レーザー照射装置3は、例えば、図1及び図2に示したように、レーザー光Lを発振するレーザー発振器31と、レーザー光Lを推進剤Pに向かって照射するレーザー照射ヘッド32と、レーザー発振器31からレーザー照射ヘッド32にレーザー光を送信する光ファイバ33と、複数のレーザー推進装置1にレーザー光Lを分岐して送信するためのビーム出力切替器34と、レーザー発振器31を冷却する冷却装置35と、を有している。なお、図1において、説明の便宜上、レーザー照射装置3の一部(レーザー発振器31等)の図を省略してある。
レーザー発振器31は、必要とするレーザー出力に応じて増幅器を含んでいてもよく、例えば、電源効率が良く且つ長寿命である半導体レーザー及び増幅器により構成されるが、これに限定されるものではない。また、図2では、複数のレーザー推進装置1に対して、一つのレーザー発振器31を配置し、レーザー光Lを分岐させて送信する場合を図示しているが、レーザー発振器31ごとにレーザー推進装置1を装置するようにしてもよい。この場合、レーザー光Lを分岐させる必要がないことから、ビーム出力切替器34を省略することができる。
レーザー照射ヘッド32は、例えば、本体部2に固定された支持部材36によって支持されており、本体部2の開口部21の略中心部に向かって略45°の角度で照射できるように構成されている。また、レーザー照射ヘッド32には、焦点を調整するレンズやレンズを駆動させるモータ等が内蔵されている。
なお、ここでは、レーザー照射ヘッド32を本体部2の側面に支持させる構成について開示しているが、レーザー照射ヘッド32は、本体部2の照射面側の表面に支持させるようにしてもよいし、本体部2以外の構造物(例えば、宇宙機等)に支持させるようにしてもよい。また、支持部材36の構成は、図示した構成に限定されるものではない。
また、図2に示したように、レーザー推進装置1は、電力バスB1に接続された電源装置11と、通信バスB2に接続された監視用制御装置12と、を有していてもよい。図2において、電力線を実線、通信・制御線を点線、光ファイバを太線、配管を二重線で表示している。
電源装置11は、例えば、監視用制御装置12、レーザー発振器31、ビーム出力切替器34、冷却装置35等に電力を供給するように構成されている。監視用制御装置12は、例えば、レーザー発振器31、レーザー照射ヘッド32、ビーム出力切替器34、冷却装置35、圧力調整装置4等に接続されており、それぞれの機器の状態を監視して必要な制御を行うように構成されている。
推進剤Pは、上述したように、ダイラタント流体であるが、具体的には、例えば、シリコーンを主成分とするダイラタント流体である。推進剤Pは、ダイラタンシー特性を発揮する材料の代表としてホウ素(B)、その他、流動性を調整するためのグリセリン等が混合されていてもよいし、必要に応じて微量の添加剤を加えるようにしてもよい。かかるダイラタント流体は、ヒドラジンのような毒性がなく、地上での取り扱いも容易である。
また、推進剤Pは、ダイラタント流体に光吸収率又は熱伝導率を調整するための添加物を混合したものであってもよい。かかる添加物は、例えば、金属(金、銀、銅等)、ダイヤモンド、グラファイト、カーボンナノチューブ又はこれらの任意の組み合わせであり、これらの材料は使用するレーザーの特性(例えば、波長、出力等)に応じて選択される。また、この添加物は、用途とコストに応じて任意の物質を選択することができる。かかる添加物をダイラタント流体に混合させることにより、レーザー光Lを推進剤Pに照射した際に生じる陥没面を小さくすることができる。ここで、「陥没面」とは、レーザー照射により推進剤Pが溶融・気化してアブレーションして飛散することにより発生する窪みを意味する。
ここで、上述したレーザー推進装置1の作用について、図3(a)及び(b)を参照しつつ説明する。図3(a)はレーザー光Lを推進剤Pに照射していないレーザー非照射時の状態を示している。このとき、推進剤Pには、移動体24を介して一定の圧力(静圧)が負荷されているだけであり、動圧による剪断応力が作用していないことから、推進剤Pは液体のような流動性を有している。なお、推進を必要としない期間においては、推進剤Pに負荷される圧力は切換弁43により排気されている。
したがって、推進剤Pは、開口部21において粘性及び表面張力によって照射面を維持し、外部に漏れ出ないようになっている。なお、開口部21の大きさは、推進剤Pの成分や流動性に応じて任意に設定することができ、推進剤Pが流動化した状態で開口部21に粘性及び表面張力を生じることができるように設定される。なお、図示しないが、開口部21における推進剤Pの状態をモニタするためのセンサを設けるようにしてもよい。
そして、図3(b)は、レーザー光Lを推進剤Pに照射したレーザー照射時の状態を示している。このとき、推進剤Pには、照射面において動圧による剪断応力が作用していることから、固体のように剛体化している。したがって、レーザー光Lの照射中に推進剤Pが開口部21から外部に漏れ出ることはない。
レーザー光Lを推進剤Pに照射すると、図示したように、略卵形状のアブレーションプルーム(推進剤噴出物)が生成される。本実施形態に係るレーザー推進装置1は、このアブレーションプルームの生成によって推力を得ている。レーザー光Lを推進剤Pに照射すると、一般に、照射面において陥没面が生成される。
このとき、推進剤Pに上述した光吸収率又は熱伝導率を調整するための添加物を混合しておくことにより、推進剤Pの熱を外部に容易に放熱することができ、照射面における局所的な発熱を抑制することができ、アブレーションプルームの生成に寄与しない陥没面を小さくすることができ、燃費の向上を図ることができる。
上述した本実施形態に係るレーザー推進装置1によれば、推進剤Pにダイラタント流体を用いたことにより、レーザー光Lを照射したときは推進剤Pを剛体化させることができ、レーザー光Lを照射しないときは推進剤Pを流動化させることができる。したがって、レーザー光Lの照射を停止することにより、図3(a)に示したように、推進剤Pの照射面は自身の流動性によって自律的に再生されることから、照射面をリフレッシュする機構を設置しなくても、容易に照射面をリフレッシュすることができる。
また、上述した本実施形態に係るレーザー推進装置1は、例えば、図4に示したように、人工衛星等の宇宙機5の表面に取り付けられる。例えば、レーザー推進装置1を姿勢制御用のスラスタとして使用する場合には、図示したように、角部の三面にそれぞれレーザー推進装置1が配置される。宇宙機を図の時計回りに回転させる場合には、図示したように、各角部に配置されたレーザー推進装置1のうちの一つにレーザー光Lを照射すればよい。なお、図中、Aはアブレーションプルームを示している。
本実施形態のように、推進剤Pにレーザー光Lを照射して推力を得るレーザー推進装置1は、一般に、ヒドラジンのような液体推進剤を分解又は燃焼させる推進装置と比較して燃費がよいことから、推進剤Pの使用量を低減することができ、ペイロード搭載効率を向上することもできる。さらに、本実施形態では、プラズマ生成・加速用の電極を要しないことから、長期間(例えば、10年以上)の運用に耐えることができ、運用期間の長寿命化を図ることもできる。
次に、本発明の他の実施形態に係るレーザー推進装置1について、図5(a)及び(b)を参照しつつ説明する。ここで、図5は、本発明の他の実施形態に係るレーザー推進装置を示す図であり、(a)は第二実施形態、(b)は第三実施形態、を示している。なお、上述した第一実施形態に係るレーザー推進装置1と同じ構成部品については、同じ符号を付して重複した説明を省略する。また、説明の便宜上、図5(a)においてレーザー照射装置3の図を省略し、図5(b)においてレーザー照射装置3及び圧力調整装置4の図を省略してある。
図5(a)に示したレーザー推進装置1は、一端が開放された略円筒形状を有する外筒22と、外筒22の開放された側の面に配置される蓋部材27と、外筒22の内部に挿入され蓋部材27に固定される内筒23と、移動体24とにより本体部2が構成されている。蓋部材27の略中心部にはレーザー光Lを照射するための開口部21が形成されており、内筒23の内径は開口部21の径と同じ大きさに形成されている。かかる構成により、開口部21の直上に位置する推進剤Pの体積を低減することができ、開口部21において表面張力を生じやすくすることができ、推進剤Pの漏洩をより抑制することができる。
また、図示したように、圧力調整装置4のガス供給口を蓋部材27に接続し、蓋部材27を介して加圧空間26にガスを供給するようにしてもよい。勿論、上述した第一実施形態と同様に外筒22の側面から加圧空間26にガスを供給するようにしてもよい。
図5(b)に示したレーザー推進装置1は、内筒23と移動体24とを一体に形成したものである。内筒23の一端にフランジ部が形成されており、このフランジ部が上述した移動体24として機能する。また、外筒22の内面中心部には、内筒23の内部に挿入される凸部22aが形成されている。内筒23及び移動体24は、外筒22に対して相対移動可能に構成されており、具体的には、凸部22aに沿って摺動可能に構成されている。
本発明は上述した実施形態に限定されず、例えば、本実施形態に係るレーザー推進装置1は、宇宙機だけでなく、船舶、航空機、自動車、ロケット、水中航走体、産業用ロボット等にも使用することができる等、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能であることは勿論である。
1 レーザー推進装置
2 本体部
3 レーザー照射装置
4 圧力調整装置
5 宇宙機
11 電源装置
12 監視用制御装置
21 開口部
22 外筒
22a 凸部
23 内筒
24 移動体
24a 第一面
24b 第二面
25 シール材
26 加圧空間
27 蓋部材
31 レーザー発振器
32 レーザー照射ヘッド
33 光ファイバ
34 ビーム出力切替器
35 冷却装置
36 支持部材
41 気蓄器
42 レギュレータ
43 切替弁

Claims (6)

  1. 推進剤にレーザー光を照射して推力を得るレーザー推進装置において、
    前記推進剤は、ダイラタント流体であり、ダイラタンシー特性を調整するためのホウ素、流動性を調整するためのグリセリン及び光吸収率又は熱伝導率を調整するための添加物を含み、
    前記推進剤に前記レーザー光を照射したときに前記推進剤を剛体化させ、前記推進剤に前記レーザー光を照射しないときに前記推進剤を流動化させることにより、前記レーザー光の照射中に前記推進剤の表面をアブレーションさせて推力を得るとともに、前記レーザー光の照射停止中に前記推進剤の表面を自律的に再生させるようにした、
    ことを特徴とするレーザー推進装置。
  2. 前記ダイラタント流体はシリコーンを主成分とする、ことを特徴とする請求項1に記載のレーザー推進装置。
  3. 前記添加物は、金属、ダイヤモンド、グラファイト、カーボンナノチューブ又はこれらの組み合わせである、ことを特徴とする請求項1に記載のレーザー推進装置。
  4. 前記推進剤を収容するとともにレーザー光の照射面を形成する開口部を備えた本体部と、前記開口部に向かってレーザー光を照射するレーザー照射装置と、を備え、前記本体部は、前記推進剤に対して一定の圧力を負荷可能な圧力調整装置を有する、ことを特徴とする請求項1に記載のレーザー推進装置。
  5. 前記本体部は、前記本体部に対して相対移動可能に配置された移動体を備え、前記圧力調整装置は、前記移動体を介して前記推進剤に圧力を負荷する、ことを特徴とする請求項4に記載のレーザー推進装置。
  6. 前記圧力調整装置は、前記本体部と前記移動体により形成された加圧空間にガスを供給する気蓄器と、供給する圧力を調整するレギュレータと、前記加圧空間の排気と給気を切り替える切替弁と、を有していることを特徴とする請求項5に記載のレーザー推進装置。
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