JPH0771361A - 宇宙航行機用推進装置 - Google Patents

宇宙航行機用推進装置

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JPH0771361A
JPH0771361A JP5218544A JP21854493A JPH0771361A JP H0771361 A JPH0771361 A JP H0771361A JP 5218544 A JP5218544 A JP 5218544A JP 21854493 A JP21854493 A JP 21854493A JP H0771361 A JPH0771361 A JP H0771361A
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JP
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propellant
propulsion device
propulsion
chemical
pressure chamber
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Withdrawn
Application number
JP5218544A
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Inventor
Shinobu Matsuo
忍 松尾
Minoru Nakamura
稔 中村
Katsuhide Ohira
勝秀 大平
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0771361A publication Critical patent/JPH0771361A/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F03MACHINES OR ENGINES FOR LIQUIDS; WIND, SPRING, OR WEIGHT MOTORS; PRODUCING MECHANICAL POWER OR A REACTIVE PROPULSIVE THRUST, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F03HPRODUCING A REACTIVE PROPULSIVE THRUST, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F03H1/00Using plasma to produce a reactive propulsive thrust
    • F03H1/0037Electrostatic ion thrusters
    • F03H1/0062Electrostatic ion thrusters grid-less with an applied magnetic field
    • F03H1/0075Electrostatic ion thrusters grid-less with an applied magnetic field with an annular channel; Hall-effect thrusters with closed electron drift

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 化学推進機と電気推進機のそれぞれの短所を
補充し、それぞれの長所を発揮できるようにした宇宙航
行機用推進装置を提供する。 【構成】 電気推進機のホールスラスタを採用し、ホー
ルスラスタの内部磁極の中に、化学推進機が必要とする
高圧室34(燃焼室)、ノズル35等を形成する、又は
化学推進機に高圧室中心部にセンタ−ボディを具えるE
−Dノズル型推進機を採用し、センタ−ボディの内部を
空洞にして、ここに電気推進機(プラズマロケット)が
必要とするカソードを配置し、センタ−ボディをアノー
ドとするプラズマ発生装置を設ける等、合成して推進装
置としたものである。これにより、推進装置を小型、軽
量化できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は人工衛星や惑星探査機
等、宇宙機の姿勢制御あるいは軌道制御等に用いられる
宇宙航行機用推進装置に関する。
【0002】
【従来の技術】宇宙航行機用推進装置としては、供給さ
れる推進剤の化学反応によってエネルギを得、かつそれ
自身を推進剤として推力を得る化学推進機と、供給され
る推進剤をイオン化若しくはプラズマ化して、これ等を
静電加速若しくは電磁加速し、推力を得る電気推進機若
しくは電磁推進機(以下、併せて電気推進機という)等
がある。
【0003】電気推進機の一例としてホールスラスタが
ある。研究/開発中のホールスラスタの例は、例えば文
献「ホールスラスタの性能とプラズマ加速過程」(日本
航空宇宙学会誌、第40巻、第465号、1992年1
0月、PP46〜53)等に記述されている。
【0004】図3は、従来、研究/開発されているホー
ルスラスタの一例を示し、同図で101はホールスラス
タの本体である。本体101は外部磁極121と内部磁
極122を具備する。103はソレノイドコイルであ
り、外部磁極121と内部磁極122の間に形成された
加速チャンネル104に、図の矢印105のような半径
方向磁場Bを印加する。106は電源、107は陽極、
108は中和器/陰極である。加速チャンネル104に
は陽極107と中和器/陰極108により軸方向電場が
印加されている。109は推進剤タンク、110は推進
剤供給管、111は推進剤供給弁、112は推進剤流量
調整用オリフィスである。推進剤は推進剤タンク109
より供給管110、供給弁111、流量調整用オリフィ
ス112を介して、加速チャンネル104へ供給され
る。加速チャンネル104では、電源106より供給さ
れる電力により、陽極107と中和器/陰極108との
間に電場が印加されており、中和器/陰極108より放
出された電子の一部が、陽極107側(以下上流側とい
う)へ向う途中で推進剤分子に衝突することにより推進
剤を電離し、プラズマを生成する。イオン化した推進剤
(陽イオン)は電場により、陰極/中和器108側へ加
速され、ホールスラスタ本体101から放出される。推
進剤イオンは中和器/陰極108から放出された電子の
一部により中和され、下流へ流れ去る。ホールスラスタ
は下流へ放出された推進剤の反力として推進力を得る。
【0005】なお、陰極から放出され、上流側へ向う電
子は加速チャンネル内に印加された磁場Bのため加速チ
ャンネル104内に捕らえられ、円周方向に運動してホ
ール電流113となる。ホール電流の大きさは、下流に
放出されるイオン電流の大きさにほぼ等しいので、加速
チャンネル104内は電気的中性に保たれる。一方、一
定容積の空間内を占めることのできる電荷の量には、上
限が存在する(空間電荷制限と呼ばれる)ため、例え
ば、イオンエンジン等では空間電荷制限電流より大きな
イオン電流を流すことができない。即ち、推進剤の量を
ある程度以上、増やすことができない。ところが、ホー
ルスラスタの場合、前述のように加速チャンネル104
の内部は、電気的中性に保たれているので、空間電荷制
限電流による制約を受けること無く、比較的多量の推進
剤を流すことができる。
【0006】ホールスラスタは、他の電気推進機と同様
に化学推進機(例えばヒドラジン1液スラスタ等)に較
べ高比推力、すなわち、推進剤単位量当たりの加速に使
えるエネルギが大きい、という特徴がある。このため、
所要推進剤量が少なくて済むので、将来の長寿命人工衛
星や惑星探査機などのように、ミッション期間の長い宇
宙機の姿勢制御、軌道制御用に適したスラスタとして開
発が進められている。反面ホールスラスタは、他の電気
推進機に比べ、比較的多量の推進剤を流すことができる
とはいえ、単位時間当たりに利用できるエネルギを発生
させるには限界があり、このため推力を非常に大きくす
ることができず、宇宙機の軌道変換等に使用する場合、
軌道変換に要する期間が長くかかるという問題がある。
【0007】また、化学推進機の一例として、膨脹偏向
(Expansion Deflection、以下E−Dという)ノズル型
推進機がある。E−Dノズル型推進機の例は、例えば文
献「DESIGN OF LIQUID PROPELLANT ROCKET ENGINES SEC
OND EDITION 」(NASA SP125,1971,pp.92−93)等に
記述されている。
【0008】図4は、従来のE−Dノズル型推進機の一
例として、推進剤として燃料と酸化剤を用いる二液式の
ものを示す。131は燃料タンク、132は酸化剤タン
ク、133は燃料供給管、134は酸化剤供給管、13
5は燃料供給弁、136は酸化剤供給弁である。137
は噴射器であり、燃料タンク131、酸化剤タンク13
2からそれぞれ供給された燃料と酸化剤を、噴射器13
7から高圧室140内に細かい霧状にして噴射する。1
38はロケット本体であり、高圧室140、拡大ノズル
142を形成する。また、139は噴射器137の中心
軸上に、後流側に向けて突設されたセンタ−ボディであ
り、ロケット本体138とともに環状スロート141を
形成する。139は高圧室(燃焼室と呼ぶこともある)
であり、燃料と酸化剤からなる推進剤の燃焼により、高
圧の燃焼ガスを発生する。141は環状に形成された環
状スロート(咽喉)、142は拡大ノズルである。高圧
チャンバ140で発生した高圧ガスは、環状スロート1
41、拡大ノズル142を通って外部へ放出される際、
超音速に膨脹加速される。また、E−Dノズル型推進機
では、この種の化学推進機として一般的に用いられる、
円形のスロート断面形状を持つ化学推進機に較べ、同じ
マッハ数(または同じ圧力)まで加速する為に要する距
離が短くて済むので、ノズルが小さくなり、重量が軽く
なるなどの長所を持つ。
【0009】以上、説明したE−Dノズル型化学推進機
を含む、従来の化学推進機は、電気推進機に較べ単位時
間当たり、大きなエネルギを発生でき、推力を大きくす
ることができるという特徴がある。このため、宇宙機の
軌道変換等の大きなスラストを必要とするミッションに
使用する場合、当該ミッションに要する時間を短くでき
るという利点がある反面、推進剤単位質量当たりの加速
に使えるエネルギが小さく、即ち比推力が低く、所要推
進剤の量が多くなるという欠点がある。従って、惑星探
査や長寿命の人工衛星等のように長期間を要するミッシ
ョンでは、膨大な量の推進剤を要し、これが積載可能ペ
イロード、例えば惑星探査機に搭載する探査機器など、
の重量に制限を与え、ミッションに支障を来すという問
題がある。
【0010】この様に、電気推進機および化学推進機に
は、それぞれ一長一短があるが、一方の短所を他方の長
所が補完するものであるため、将来予想される惑星探査
機等の宇宙航行機では、例えば地球周回軌道から目的の
惑星へ向かう軌道への軌道変換には、比較的推力の大き
な化学推進機を用い、目的惑星へ遷移中の軌道修正や姿
勢制御には、電気推進機を用いることが考えられる。し
かし、この場合、宇宙航行機には、化学推進機と電気推
進機の2種類の推進機を搭載する必要があり、推進シス
テムが複雑となるとともに、推進システム重量が増大
し、積載可能なペイロードの重量に制限を与えるとい
う、新たな問題が発生する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、宇宙滞在期
間の長い人工衛星や惑星探査機等の宇宙航行機の推進機
として、ミッションに応じて、推力を大きくし、また高
比推力にでき、さらには、推進システム重量を小さくで
きる、宇宙航行機用推進装置を提供することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の宇宙航行機用推
進装置は、次の手段とした。 (1)推進剤単位質量当たりの機体の加速に使えるエネ
ルギ量は大きいが、単位時間当たりに利用できるエネル
ギ量に限界がある電気推進機と、単位時間当たりに利用
できるエネルギ量は大きいが、推進剤単位質量当たりの
機体の加速に使えるエネルギ量に限界がある化学推進機
との、双方を宇宙航行機に設けるにあたり、一方を構成
する部材の一部を他方の構成部材の一部に兼用するよう
にして合成し、双方の推進機をハイブリット化した推進
装置とした。
【0013】他の本発明の宇宙航行機用推進装置は、上
記(1)の手段に加え次の手段とした。 (2)電気推進機に、軸方向の電場と径方向の磁場とを
印加した環状の加速チャンネルに推進剤を供給し、該推
進剤を電離し、イオン化した推進剤を電場により加速し
て放出し推力を得ることのできる、ホールスラスタを使
用し、化学推進機には、ホールスラスタの磁場を発生さ
せる内部磁極の中に、推進剤の化学反応によって高圧の
反応ガスを発生させる装置を具えた高圧室、高圧室で発
生した高圧ガスを膨脹加速させるノズルを画成するとと
もに、ホールスラスタに推進剤を供給する推進剤供給装
置から分岐して高圧室に推進剤を供給する、若しくはホ
ールスラスタに供給する推進剤供給装置とは独立に設け
られ高圧室に推進剤を供給する、推進剤供給装置を具え
た化学推進機を使用して推進装置を構成した。
【0014】また、他の本発明の宇宙航行機用推進装置
は、上記(1)の手段に加え、次の手段とした。 (3)化学推進機に、推進剤を噴射させる噴射器の中心
部から後方へ突設するセンタ−ボディの外周面と、セン
タ−ボディと同軸状に配設されセンタ−ボディを包囲す
るロケット本体の内周面との間に、高圧室を形成し、該
高圧室内で噴射器から噴射される推進剤に化学反応を起
こさせ、高圧ガスにして、高圧室の下流に設けた環状ス
ロートおよび拡大ノズル部で加速し、外部へ放出し推力
を得るようにしたE−Dノズル型推進機を使用し、電気
推進機には、化学推進機のセンタ−ボディを円筒状に形
成し、軸心を後流側へ向けて噴射器に突設させたセンタ
−ボディ機能を持つアノードと、センタ−ボディの内部
に同軸状に配設され、その先端を噴射器中心部に固着し
て、内部に推進剤を外部から供給する通路を設けた、円
錐形のカソードとで構成されるアークジェット発生装置
を具えた、電気推進機を使用して推進装置を構成した。
【0015】
【作用】本発明の宇宙航行機用推進装置は、(1)単位
時間当たり大きなエネルギを発生できる化学推進機、お
よび推進剤単位質量当たりの加速に使えるエネルギが大
きい電気推進機の各々の、本来の機能を喪失させること
なく、一体化して推進装置とし、宇宙航行機のミッショ
ンに応じて使い分けできるようにしたので、長寿命の人
工衛星や惑星探査機等の宇宙航行機の姿勢制御、軌道制
御用のスラスタとして使用できるとともに、短時間に大
きなエネルギを必要とする軌道変換等を、スムーズに達
成できる。さらに、両推進機を合成することにより、推
進装置が簡単化されるとともに、装置重量の軽量化が達
成でき、ペイロードの増加が可能となり、有益なミッシ
ョンが可能となる。
【0016】また、他の本発明の宇宙航行機用推進装置
は、上記(1)の作用に加え、電気推進機を構成するホ
ールスラスタの内部磁極の中に、高圧室、ノズルを画成
し、高圧室に推進剤を供給する推進剤供給装置を設け
て、高圧室内で推進剤を高圧ガス化するようにした化学
推進機を設けたので、化学推進機、電気推進機の双方を
具えるにも拘わらず、推進装置を小形化でき、推進シス
テムを単純化でき、重量を小さくできる。
【0017】さらに、他の本発明の宇宙航行機用推進装
置は、上記(1)の作用に加えて、E−Dノズル型推進
機の中心軸付近に配設されたセンタ−ボディの内部に、
推進剤通路を有する円錐状のカソードと、該カソードを
取り囲むように、同軸円筒状に設置した、センタ−ボデ
ィを兼用するアノードとから構成されるアークジェット
発生装置を具えることにより、電気推進機としての作動
が可能となる。したがって、また化学推進機、電気推進
機の双方を具えるにも拘わらず、推進装置を小型化で
き、推進システムが単純化でき、重量を小さくすること
ができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の宇宙航行機用推進装置を、実
施例に基づき説明する。
【0019】図1は、本発明の宇宙航行機用推進装置の
第一実施例を示す断面図である。1は電気推進機である
ホールスラスタの本体である。本体1は外部磁極21と
内部磁極22を具備する。3はソレノイドコイルであ
り、磁極21、22の間に形成された加速チャンネル4
に、矢印5のような半径方向磁場Bを印加する。6は電
源、7は陽極、8は中和器/陰極である。加速チャンネ
ル4には、陽極7と中和器/陰極8により軸方向電場が
印加されている。ホールスラスタの推進剤供給系とし
て、9は推進剤タンク、10は推進剤供給管、11は推
進剤供給弁、12は推進剤流量調整用オリフィスであ
る。一方、化学推進機の構成部材として、30は推進剤
タンク、31は推進剤供給管、32は推進剤供給弁、3
3はヒドラジン等の推進剤を分解するための触媒、34
は内部磁性22の中に画成された高圧室、35は同様に
内部磁性22の中に高圧室34に連通して設けられたノ
ズルである。ホールスラスタとして作動する場合は、従
来例と同様であるので、ここでは作動原理の説明は省略
する。
【0020】化学推進機として作動する場合は、推進剤
供給弁11を閉じ、推進剤供給弁32を開き、推進剤を
触媒33を介して、ノズル部35の上流部に形成されて
いる高圧室34へ供給する。推進剤は触媒33により分
解され、高圧のガスとなり、ノズル部35から加速放出
されて推力を発生する。なお、本実施例では化学推進機
として、ヒドラジン等の推進剤を触媒により分解し、高
圧ガスを発生する1液式スラスタの様な作動をするシス
テムを示した。この他、燃料(ヒドラジンなど)と酸化
剤(四酸化二窒素など)を燃焼させ、高圧の燃焼ガスを
発生させる、二液スラスタとしての作動をするシステム
とすることもできる。また、化学推進機の推進剤供給装
置である推進剤タンク30、推進剤供給管31、推進剤
供給弁32を、電子推進機の推進剤供給装置である推進
剤タンク9、推進剤供給管10、推進剤供給弁11とは
独立に設けて、電気推進機の推進剤には、電離しやすく
するためにXe ガスを混入したものを使用する例を示し
たが、化学推進機にも同一の推進剤を使用するようにし
て、化学推進機の推進剤を、推進剤供給管10から分岐
して、供給するようにしても良い。これにより、推進シ
ステムとしては、より簡易化できるとともに重量軽減、
小型化できる。
【0021】次に、図2は本発明の宇宙航行機用推進装
置の第二実施例を示す断面図である。51、52はそれ
ぞれ燃料タンク、酸化剤タンク、53、54はそれぞれ
燃料供給管、酸化剤供給管、55、56はそれぞれ燃料
供給弁、酸化剤供給弁である。57は噴射器であり、燃
料タンク51、酸化剤タンク52から、それぞれ供給さ
れた燃料と酸化剤を、高圧室60内に細かい霧状にして
噴射する。58はロケット本体であり、高圧室60、ス
ロート61部、拡大ノズル部62の外側を形成する。5
9は噴射器57の中心から後流側に突設された、円筒形
状のセンタ−ボディであり、ロケット本体58ととも
に、高圧室60、スロート61部を形成する。高圧室
(燃焼室と呼ぶこともある)60では、噴射器57から
各々噴射された、燃料と酸化剤からなる推進剤の燃焼に
より、高圧の燃焼ガスを発生する。61は環状に形成さ
れたスロート(咽喉)部、62は拡大ノズル部である。
以上によって従来のE−Dノズル型化学推進機が構成さ
れる。化学推進機として作動する場合は、従来例と同様
であるので詳細説明を省略する。
【0022】次に、E−Dノズル型化学推進機の内部に
設置した電気推進機の構造を説明する。71は円筒形の
センタ−ボディ69の内部に、同軸状に設置したカソー
ドであり、内部に推進剤の供給経路72を形成してあ
る。73はセンタ−ボディ59に形成したアノードであ
り、カソード71との間でアーク放電が生じる。ここへ
推進剤供給経路72から推進剤が供給され電離される。
電離した推進剤はアーク放電により電磁力を受け、また
発生する高熱により高圧となり、下流へ膨脹加速され
る。74は電源であり、カソード71とアノード73の
間に電力を供給する。75はセラミック製などの絶縁材
である。76は推進剤供給弁である。本実施例では電気
推進機の推進剤を、化学推進機の推進剤の燃料と共用す
る構成としている。第一実施例で説明したような電気推
進機用の推進剤タンクを別に設ける必要がなく、システ
ム構成がさらに簡単になるというメリットがある。
【0023】
【発明の効果】以上、述べた本発明の宇宙航行機用推進
装置によれば、特許請求の範囲に示す構成により、単位
時間当たり大きなエネルギを発生できる化学推進機、お
よび推進剤単位質量当たりの加速に使えるエネルギが大
きい電気推進機各々の本来の機能を喪失させることな
く、一体化して推進装置としミッションに応じて使い分
けでき、長寿命の人工衛星や惑星探査機等の宇宙航行機
の姿勢制御、軌道制御用のスラスタとして使用ができる
とともに、大きなエネルギを必要とする軌道変換を短時
間に達成できる。さらに、両推進機を合成することによ
り推進装置が簡単化されるとともに、装置重量の軽量化
が達成でき、ペイロードの増加が可能となり、有益なミ
ッションを達成に寄与できる。
【0024】また、推進システムが単純化できるととも
に、小型化することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の宇宙航行機用推進装置の第1実施例を
示す断面図。
【図2】本発明の宇宙航行機用推進装置の第2実施例を
示す断面図。
【図3】従来の電気推進機としてののホールスラスタの
断面図。
【図4】従来の化学推進機としてのE−Dノズル型化学
推進機の断面図を示す。
【符号の説明】
1 ホールスラスタ本体 3 ソレノイドコイル 4 加速チャンネル 5 磁場方向 6 電源 7 陽極 8 中和器/陰極 9、30 推進剤タンク 10、31 推進剤供給管 11、32 推進剤供給弁 12 オリフィス 21 外部磁極 22 内部磁極 33 触媒 34 高圧室 35 ノズル 51 燃料タンク 52 酸化剤タンク 53 燃料供給配管 54 酸化剤供給配管 55 燃料供給弁 56 酸化剤供給弁 57 噴射器 58 ロケット本体 59 センタ−ボディ 60 高圧チャンバ 61 スロート部 62 拡大ノズル部 71 カソード 72 推進剤通路 73 アノード 74 電源 75 絶縁材 76 推進剤供給弁

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 宇宙を航行する機体の姿勢制御あるいは
    軌道修正に使用される宇宙航行機用推進装置において、
    推進剤の化学反応によって推進エネルギを発生できる化
    学推進機と、推進剤の帯電化によって推進エネルギを発
    生できる電気推進機とを合成して設置したことを特徴と
    する宇宙航行機用推進装置。
  2. 【請求項2】 前記電気推進機に軸方向の電場と半径方
    向の磁場とを印加できる環状の加速チャンネルを具え、
    該加速チャンネル内で、推進剤、供給タンクから供給さ
    れた推進剤を電離し、静電的に加速して推進エネルギを
    発生できるホールスラスタを使用するものにおいて、前
    記化学推進機が前記ホールスラスタの中心部に配設され
    る内部磁極の中に画成された高圧室およびノズルと前記
    高圧室に推進剤を供給する推進剤供給装置とからなり前
    記高圧室内に該推進剤を高圧ガス化する装置を具えた化
    学推進機であることを特徴とする請求項1の宇宙航行機
    用推進装置。
  3. 【請求項3】 前記化学推進機に噴射器中心部から後方
    に突設された、センタ−ボディとセンタ−ボディと同軸
    状に配設されセンタ−ボディを包囲するロケット本体と
    で形成される高圧室を具え、該高圧室で推進剤を化学反
    応させ高圧ガスを発生させ前記高圧室の下流に設けた環
    状スロートおよび拡大ノズル部で加速し推進エネルギを
    発生できるE−Dノズル型推進機を使用するものにおい
    て、前記電気推進機が前記噴射器の中心部から後方へ突
    設され内部に推進剤を供給する通路を具えた円錐状のカ
    ソードと、前記センタ−ボディを前記カソードと同軸状
    に噴射器中心部から後方へ前記カソードを包囲して突設
    する円筒状に構成されセンタ−ボディを兼用するアノー
    ドとにより構成されるアークジェット発生装置を具えた
    電気推進機であることを特徴とする請求項1の宇宙航行
    機用推進装置。
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