JP6613761B2 - 光伝送システム、波長可変光フィルタの制御装置及び制御方法 - Google Patents

光伝送システム、波長可変光フィルタの制御装置及び制御方法 Download PDF

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Description

本明細書に記載する技術は、光伝送システム、波長可変光フィルタの制御装置及び制御方法に関する。
近年、簡易な構成で周波数利用効率を向上可能な技術である離散マルチトーン(DMT:Discrete Multi-tone)変調方式を、光伝送システムに適用することが検討されている。DMT変調方式は、直交周波数分割多重(OFD:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)技術をベースとしたマルチキャリア伝送技術の1つであり、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)等のDSL技術で利用されている。
DMT変調方式(「マルチキャリア変調方式」と称してもよい。)では、個々のサブキャリアに対して伝送特性に応じたビット数を割り当てる「ビットローディング」と呼ばれる手法を用いる。「伝送特性」は、「受信特性」あるいは「信号品質」と言い換えてもよい。
伝送特性の指標の一例は、信号対雑音比(SNR:Signal-Noise Ratio)やビットエラーレート(BER:Bit Error Rate)等である。伝送特性は、伝送条件と称してもよい。DMT変調方式は、例えば、伝送特性の高いサブキャリアには伝送特性の低いサブキャリアよりも多くのビットを割り当てる方式である。したがって、伝送帯域の周波数利用効率を向上でき、伝送容量の拡大化を図ることが可能である。
DMT変調方式を光伝送システムに導入する場合、光送信器には、半導体レーザによる直接変調方式を用いた電光(E/O)変換器を適用できる。また、光受信器には、PD(フォトディテクタあるいはフォトダイオード)等の受光素子を用いた光電(O/E)変換器を適用できる。
半導体レーザやPDは、汎用的な光デバイスであるため安価である。また、直接変調方式では、光源である半導体レーザの駆動電流を送信データに応じて変調することによって変調信号を生成する。直接変調方式は、光源とは別に光変調器を用いる外部変調方式と比べると高速化は難しいものの、光信号の位相情報を利用しなくてよいので、光送信器の小型化及び低コスト化が可能である。
したがって、光伝送システムにDMT変調方式を導入することで、周波数利用効率の向上(別言すると、伝送容量の向上)と光送信器の小型化及び低コスト化とを図ることが可能な光伝送システムを提供することができる。
任意の波長を選択的に透過することが可能なWSS(Wavelength Selective Switch)を、光伝送システムに適用することがある。WSSは、波長可変光フィルタの一例である。波長可変光フィルタを光伝送システムに適用することにより、光ネットワークにおける波長パスの設定を柔軟に変更することができ、波長リソースの利用効率を向上させることができる。
特開平11−205240号公報 特開2001−264710号公報 特開2002−258228号公報
F. Devaux et al.、「Simple Measurement of Fiber Dispersion and of Chirp Parameter of Intensity Modulated Light Emitter」、JOURNAL OF LIGHTWAVE TECHNOLOGY, VOL 11, No. 12, December 1993、pp. 1937-40
光強度変調方式を利用する光伝送システムにおいては、光送信器で発生する周波数チャープと光伝送路で累積する波長分散との相互作用に起因して、伝送特性に劣化が生じることがある。
1つの側面では、本明細書に記載する技術は、光伝送システムにおける伝送特性の劣化を低減することを目的とする。
1つの側面において、光伝送システムは、光送信器と波長可変光フィルタとパワーモニタと制御部と検出部とを備える。光送信器は、DMT変調によって変調した光信号を送信する。波長可変光フィルタは、前記光信号が入力される。パワーモニタは、前記波長可変光フィルタを透過した光信号のパワーをモニタする。制御部は、前記波長可変光フィルタの透過特性を制御する。検出部は、前記制御部によって前記透過特性を変化させたときに前記パワーモニタでモニタされるパワーの変化を検出する。また、前記制御部は、前記検出部で検出された前記パワーの変化に基づいて識別される前記光信号のキャリア成分が、前記光信号の上側波帯及び下側波帯の一方を前記波長可変光フィルタで除去して得られる残留側波帯成分に含まれるように、前記波長可変光フィルタの透過特性とキャリア成分の周波数との相対関係とを制御する。
1つの側面として、光伝送システムにおける伝送特性の劣化を低減することができる。
第1実施形態の光伝送システムの機能的な構成例を示すブロック図である。 第1実施形態の光送信器及び光受信器の機能的な構成例を示すブロック図である。 (a)はDMT変調光信号のサブキャリア配置の一例を示す図であり、(b)は(a)に示した各サブキャリアの伝送特性を示す図である。 DMT変調光信号の周波数応答特性を例示する図である。 DMT変調光信号の伝送特性が理想的な特性から劣化する様子を模式的に示す図である。 (a)は光信号スペクトルの下側波帯及び上側波帯を模式的に示す図であり、(b)は(a)に示した光信号スペクトルの残留側波帯を模式的に示す図である。 DMT変調光信号のSNRを例示する図である。 DMT変調光信号のBERを例示する図である。 第1実施形態の光伝送システムにおける光フィルタの透過特性及び制御例を説明する図である。 図9に例示した光フィルタの制御に応じて検出される光信号のパワーの変化を示す図である。 (a)は図10に示した点Aを光フィルタの透過帯域の短波長側のエッジとして設定した場合における光フィルタを透過する光信号スペクトルの残留側波帯を示す図であり、(b)は図10に示した点Bを光フィルタの透過帯域の短波長側のエッジとして設定した場合における光フィルタを透過する光信号スペクトルの残留側波帯を示す図である。 第1実施形態の光伝送システムにおける光フィルタの制御例を説明するフローチャートである。 第1実施形態の変形例としての光伝送システムにおける光フィルタの透過特性及び制御例を説明する図である。 第2実施形態の光伝送システムにおける光フィルタの透過特性及び制御例を説明する図である。 図14に例示した光フィルタの制御に応じて検出される光信号のパワーの変化を示す図である。 第3実施形態の光伝送システムの機能的な構成例を示すブロック図である。 第3実施形態の光伝送システムにおいて伝送される波長多重光信号のスペクトルを例示する図である。 第3実施形態の光伝送システムにおける光フィルタの制御例を説明するフローチャートである。 第3実施形態の光伝送システムにおける光フィルタの制御例を説明するフローチャートである。 第4実施形態の光伝送システムにおける光フィルタの制御例を説明する図である。 図20に例示した光フィルタの制御に応じて検出される光信号のパワーの変化を示す図である。 第4実施形態の光伝送システムにおける光フィルタの制御例を説明するフローチャートである。 第4実施形態の光伝送システムにおける光フィルタの制御例を説明するフローチャートである。 第5実施形態の光伝送システムにおける光フィルタの制御例を説明する図である。
以下、図面を参照して実施の形態を説明する。ただし、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、実施形態で明示しない種々の変形例や技術の適用を排除する意図はない。すなわち、本実施形態を、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
また、各図は、図中に示す構成要素のみを備えるという趣旨ではなく、他の構成要素を含むことができる。以下、図中において、同一の符号を付した部分は特に断らない限り、同一若しくは同様の部分を示す。
〔A〕第1実施形態
〔A−1〕システム構成例
図1は、第1実施形態の光伝送システム1の機能的な構成例を示すブロック図である。
図1に示す光伝送システム1は、例示的に、光送信器20と光受信器30とを備えてよい。光送信器20と光受信器30とは、光ファイバ等の光伝送媒体を用いた光伝送路4を介して接続されてよい。光伝送路4は、SMF(Single Mode Fiber)であってよい。なお、光伝送路4には、1又は複数の光増幅器が設けられてもよい。
光伝送システム1は、光伝送路4に波長可変光フィルタ11(以下、単に「光フィルタ11」と称する場合がある。)を備えてよい。光フィルタ11は、透過させる光信号の波長を変更することができ、光送信器20によって送信されたDMT光信号等の光信号を入力されてよい。光フィルタ11として例えばWSSを使用することにより、WSSのプログラマブルで透過特性を可変できるという特徴を利用することができる。
光フィルタ11は、入力される光信号の中心波長の短波長側及び長波長側の双方に帯域制限を適用するバンドパスフィルタであってもよいし、短波長側及び長波長側の一方に限って帯域制限を適用するハイパスフィルタ又はローパスフィルタであってもよい。
光フィルタ11に、バンドパスフィルタに限らず、ハイパスフィルタやローパスフィルタを適用しても、後述する上側波帯及び下側波帯のいずれか一方の少なくとも一部を除去あるいは抽出することが可能である。
光伝送システム1は、波長可変光フィルタ11の制御装置10(以下、単に「制御装置10」と称する場合がある。)を備えてよい。制御装置10は、光フィルタ11と光受信器30との間の光伝送路4から分岐される経路に接続されるとともに、光送信器20に接続される。なお、制御装置1の構成例については、図9〜図11の説明と併せて、後述する。
図2は、第1実施形態の光送信器20及び光受信器30の機能的な構成例を示すブロック図である。なお、図2においては、図1に例示した光フィルタ11及び制御装置10の図示は省略している。
(光送信器)
光送信器20は、例示的に、送信データをDMT変調方式及び直接変調方式にて変調し、得られた送信変調光信号を光伝送路4へ送信する。別言すれば、光送信器20は、DMT駆動信号によって変調した光信号を送信してよい。なお、DMT変調方式は、マルチキャリア変調方式の一例である。送信変調光信号は、DMT変調光信号と称してもよい。DMT変調光信号は、マルチキャリア変調光信号の一例である。
光送信器20は、例示的に、DMT変調部21、デジタル−アナログコンバータ(DAC)22、及び、電光変換(E/O)モジュール23を備えてよい。
DMT変調部21は、マルチキャリア変調部の一例であり、電気信号である送信データをDMT変調してDMT変調信号を生成してよい。DMT変調部21、あるいは、DMT変調部21、DAC22及びE/Oモジュール23を含むブロックは、送信部の一例である、と捉えてもよい。
DMT変調部21は、例示的に、送信信号(「送信データ」と称してもよい。)をシリアル/パラレル(S/P)変換して送信サブキャリア数に応じた数のパラレルデータを生成する。また、DMT変調部21は、生成したパラレルデータを誤り訂正符号化してよい。更に、DMT変調部21は、誤り訂正符号化したパラレルデータ(デジタルビット列)を、サブキャリア単位で、「コンスタレーション」と称される複素平面(IQ平面)におけるシンボルにマッピング(「サブキャリア変調」と称してもよい。)してよい。
図3(a)はDMT変調光信号のサブキャリア配置の一例を示す図であり、図3(b)は図3(a)に示した各サブキャリアの伝送特性を示す図である。
図3(a)には、周波数領域においてN本(Nは2以上の整数)のサブキャリアが設定された様子が例示されている。なお、1〜Nは、サブキャリア番号を示す。図3(a)に示す例では、サブキャリア番号が大きいほど周波数が高い。ただし、周波数に対するサブキャリア番号の割り当て順序は、不問でよい。
DMT変調部21は、主信号の送信前に光送信器20と光受信器30との間でネゴシエーションを行ない、各サブキャリアに伝送特性に応じた数のビットを割り当ててよい。伝送特性の指標の一例は、SNRやBER等である。例えば、図3(b)に示すように、DMT変調方式では、伝送特性(「受信特性」あるいは「信号品質」と称してよい。)の高いサブキャリアに対して伝送特性の低いサブキャリアよりも多くのビットを1シンボルに割り当てることができる。別言すると、DMT変調方式では、伝送特性の高いサブキャリア番号のサブキャリアに、伝送特性の低いサブキャリア番号のサブキャリアよりも多くのビットを1シンボルに割り当てることができる。
なお、割り当てられるビット数がサブキャリア変調の多値度に相当すると捉えてよい。例えば、サブキャリア変調がQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)の場合、多値度は4である。サブキャリア変調がM−QAM(Quadrature Amplitude Modulation)の場合、多値度はM(=16,64,256等)である。
図2に戻り、DAC22は、例示的に、DMT変調部21によって生成された、デジタル信号であるDMT変調信号を、アナログ信号に変換してE/Oモジュール23に入力する。
E/Oモジュール23は、例示的に、DAC22から入力されたDMT変調信号を光信号に変換する。例えば、E/Oモジュール23は、図示を省略した、光源とドライバとを備えてよい。光源とドライバとを含むブロックは、TOSA(Transmitter Optical Sub-Assembly)と称されてよい。
ドライバは、アナログ信号であるDMT変調信号に応じた駆動信号を光源に与える。当該駆動信号に応じて、光源の発光パワーが変動してDMT変調光信号が生成される。
別言すると、E/Oモジュール23は、光源の出力光をDMT変調信号によって直接変調(direct modulation,DM)する。光源は、例示的に、半導体レーザである。
上述のようにしてE/Oモジュールで生成されたDMT変調光信号は、光伝送路4へ送信される。
なお、光送信器20は、DAC22とE/Oモジュール23との間に、信号を増幅するアンプ(不図示)を備えてもよい。
(光受信器)
次に、図2に示した光受信器30について説明する。光受信器30は、例示的に、光電変換(O/E)モジュール31、アナログ−デジタルコンバータ(ADC)32、及び、DMT復調部33を備えてよい。なお、E/Oモジュール31とADC32との間に、信号を増幅するアンプ(不図示)が備えられてもよい。
O/Eモジュール31は、例示的に、受信したDMT変調光信号を電気信号に変換する。そのため、O/Eモジュール31は、受光素子の一例であるPD(フォトディテクタあるいはフォトダイオード)を備えてよい。
PDは、例示的に、受信したDMT変調光信号を、受光パワーに応じた振幅を有する電気信号(例えば、電流信号)に変換する。PDの受光パワーに応じた電流信号は、例えば、トランスインピーダンスアンプ(TIA)によって電圧信号に変換されてもよい。PDとTIAとを含むブロックは、ROSA(Receive Optical Sub-Assembly)と称されてよい。
ADC32は、例示的に、O/Eモジュール31にて上述のごとく光電変換されて得られるアナログ電気信号をデジタル信号に変換する。
DMT復調部33は、例示的に、ADC32から入力されたアナログ電気信号をDMT復調して受信データを得る。なお、DMT復調部33、あるいは、O/Eモジュール31、ADC32及びDMT復調部33を含むブロックは、受信部の一例に相当する、と捉えてよい。
ここで、光受信器30によって受信されるDMT信号光には、周波数領域において「伝送特性の落ち込み」が生じることがある。周波数領域における「伝送特性の落ち込み」は、「周波数ディップ(Dip)」と称してもよい。
「周波数ディップ」は、例示的に、光送信器20の光源がもつ周波数特性によって送信光信号に加わる周波数チャープのパラメータ(α)と、DMT変調信号が光伝送路4から受ける分散と、に起因して生じる。詳細については、図4及び図5等を用いて後述する。なお、周波数チャープのパラメータαを、以下、「チャープパラメータα」と略称することがある。
光伝送路4を伝送されるDMT変調光信号の周波数応答Iは、下記の数式1によって表すことができる。
Figure 0006613761
なお、数式1において、「m」は「変調度」を表し、「α」は光送信器20の「チャープパラメータ」を表し、「λ」はDMT変調光信号の「波長」を表す。また、「D」は「分散」を表し、「L」は光伝送路4の長さ(「光ファイバ長」と言い換えてもよい。)を表し、「f」は周波数ディップの中心波長を表し、「c」は「光速」を表す。
図4は、DMT変調光信号の周波数応答特性(「伝送特性」と言い換えてよい。)を例示する図である。
図4には、数式1において、分散D=16[ps/nm/km]、波長λ=1550[nm]、チャープパラメータα=3.25であるときの、異なる光ファイバ長L[km](L=10、L=20、L=40、L=80)についての周波数応答特性が例示されている。
図4から理解できるように、DMT変調信号光の周波数応答特性は、光ファイバ長L(別言すると、DMT変調光信号の伝送距離)に依存して変化する。例えば図4には、伝送距離が長いほど、DMT伝送帯域に生じ得る周波数ディップの数が増加する傾向にあることが例示されている。
図5は、DMT変調光信号の伝送特性が理想的な特性から劣化する様子を模式的に示す図である。
図5に例示するように、DMT伝送帯域において、DMT変調光信号の周波数応答特性は、フラットであるのが理想である。しかし、DMT変調光信号は、光送信器20や光受信器30に用いられる光デバイスの周波数特性によって、例えば高周波数ほど帯域制限を受け易く、伝送特性が低下する傾向にある。
かかる帯域制限に加えて、光送信器20のチャープパラメータαと、DMT変調光信号が光伝送路4から受ける分散と、に起因して、サブキャリアには、周波数ディップが生じていないときのビット数よりも少ないビット数の送信データしか割り当てられない。
図6(a)は光信号スペクトルの下側波帯及び上側波帯を模式的に示す図であり、図6(b)は図6(a)に示した光信号スペクトルの残留側波帯を模式的に示す図である。
図6(a)に示すキャリア周波数λsを含む信号スペクトルのうち、光フィルタ11によって下側波帯又は上側波帯の片側波帯を除去できる。これにより、図6(b)に示すようにキャリア周波数λsは、VSB(Vestigial sideband:残留側波帯)に残留し、以下に説明するように、波長分散による伝送特性の劣化を低減させることができる。以下、「キャリア周波数の成分」を、単に「キャリア成分」と称する場合がある。
図7はDMT変調光信号のSNRを例示する図であり、図8はDMT変調光信号のBERを例示する図である。
図7において、「Back to back」は、光送信器20と光受信器30とがバックトゥバック接続されている場合(別言すると、光ファイバ長L=0[km]の場合)のDMT変調光信号のSNRを示す。また、「w.VSB」は片側波帯を除去した場合のDMT変調光信号のSNRを示し、「wo.VSB」は片側波帯を除去しない場合のDMT変調光信号のSNRを示す。
図7から理解できるように、片側波帯を除去した場合の方が、片側波帯を除去しない場合よりも、発生するディップの数を減少させることができる。
図8において、「wo.VSB」は片側波帯を除去しない場合のDMT変調光信号のBERを示し、「VSB」は片側波帯を除去した場合のDMT変調光信号のBERを示す。
図8から理解できるように、片側波帯を除去した場合の方が、片側波帯を除去しない場合よりも、伝送速度が伝送距離の影響を受けにくくすることができる。
(制御装置)
次に、制御装置10について説明する。図1に示した制御装置10は、例示的に、光パワーモニタ12、光パワー分析部13、光フィルタ制御部14、及び、光波長設定部15を備えてよい。制御装置10は、光伝送システム1の運用中以外の期間である、例えば、初期設定の際やキャリブレーションの際に、動作してよい。
光波長設定部15は、光送信器20が備えるE/Oモジュール23の光源(不図示)が発光する光信号の波長(又は周波数)を設定してよい。例えば、光波長設定部15は、後述する光フィルタ制御部14からの入力や図示しない外部装置からの入力に基づき、波長(又は周波数)の設定をしてよい。
光パワーモニタ12には、例えばPDを用いてもよい。光パワーモニタ12は、光フィルタ11を透過した光信号のパワーをモニタしてよい。
図9は、第1実施形態の光伝送システム1における光フィルタ11の透過特性及び制御例を説明する図である。
光パワーモニタ12によってモニタされる光信号の相対パワー(dB)を相対周波数(GHz)に対応づけたDMT光信号の透過特性を図示すると、例えば図9に示すグラフのようになる。DMT光信号のスペクトルは、キャリア成分と、DMT変調成分と、ノイズフロアとを含む。
光パワー分析部13は、検出部の一例であり、光パワーモニタ12でモニタされた光信号のパワーを分析してよい。また、光パワー分析部13は、後述する光フィルタ制御部14によって光フィルタ11の透過特性を変化させたときに、光パワーモニタ12でモニタされたパワーの変化を検出してよい。透過特性は、「フィルタ特性」と称してもよい。なお、光パワー分析部13には、スペクトラムアナライザを用いてもよい。
光パワー分析部13は、例えば、後述する光フィルタ制御部14によって光フィルタ11の透過特性を変化させたときに、光パワーモニタ12によってモニタされた光信号の変化量が閾値以上であるかを判定する。そして、光パワー分析部13は、キャリア成分のパワーとDMT変調成分のパワーとの強度比により生じる変化を検出する。
図9に示す例において、光パワー分析部13は、キャリア成分が存在する相対周波数が約0GHzからDMT変調成分が存在する相対周波数が約10GHzまでの周波数帯域において、パワーの変化、例えば、パワーが減少していることを検出できる。
図10は、図9に例示した光フィルタ11の制御に応じて検出される光信号のパワーの変化を示す図である。図10においては、光フィルタ11の透過特性を帯域幅90GHzの矩形状とした場合のパワーの変化が例示されている。
光パワーモニタ12によってモニタされる光信号を正規化したパワー(Normalized power (a.u.))と、周波数(Detuning (GHz))とを対応づけたDMT光信号の透過特性を図示すると、例えば図10に示すグラフのようになる。
図10に示す例において、光パワー分析部13は、光フィルタ11の透過帯域の短波長側の周波数が約40GHzのときのパワー(点A参照)と、光フィルタ11の透過帯域の短波長側の周波数が約50GHzのときのパワー(点B参照)とを比較する。そして、光パワー分析部13は、光フィルタ11の透過帯域の下側波帯側の周波数が約40GHzから約50GHzにシフトされた場合に、光信号のパワーが減少していることを検出することにより、パワーの変化を検出する。DMT光信号においてはキャリア成分のパワーとDMT変調成分のパワーとのパワー比が非常に大きいため、光パワー分析部13は、キャリア成分が光フィルタ11で削られた場合に、大きなパワー差を検出する。
光フィルタ制御部14は、制御部の一例であり、光フィルタ11の透過特性を変化させる制御を行なってよい。第1実施形態において、透過特性を変化させる制御は、例えば、光フィルタ11を透過する光信号の波長帯域を、帯域幅を変えずに、長波長側又は短波長側へシフトさせる制御である。
光フィルタ制御部14は、光フィルタ11の制御を開始する際に、光波長設定部15によって設定された光送信器20が送信する光信号の波長に基づき、透過特性を制御、例えば、光フィルタ11を透過する光信号の波長帯域を設定してよい。
光フィルタ制御部14は、光パワー分析部13で検出されたパワーの変化に基づいて識別される光信号のキャリア成分が残留側波帯に含まれるように、光フィルタ11の透過特性とキャリア成分の周波数との相対関係を制御してよい。
残留側波帯は、例示的に、上側波帯及び下側波帯の一方の全部を除去することにより残留した側波帯であってもよいし、上側波帯及び下側波帯の一方の少なくとも一部を除去することにより残留した側波帯であってもよい。
別言すれば、光フィルタ制御部14は、光パワー分析部13で検出されたパワーの変化に基づいて光信号のキャリア成分を検出してよい。そして、光フィルタ制御部14は、識別したキャリア成分を含み、かつ、光信号の上側波帯及び下側波帯のいずれか一方の少なくとも一部を光フィルタ11で除去するように、光フィルタ11の透過特性とキャリア成分の周波数との相対関係を制御してよい。
本明細書において、光フィルタ制御部14は、キャリア成分の周波数を制御せずに、光フィルタ11の透過特性を制御することにより、光フィルタ11の透過特性とキャリア成分の周波数との相対関係を制御してよい。また、本明細書において、光フィルタ制御部14は、光フィルタ11の透過特性を制御せずに、キャリア成分の周波数を制御することにより、光フィルタ11の透過特性とキャリア成分の周波数との相対関係を制御してもよい。更に、本明細書において、光フィルタ制御部14は、光フィルタ11の透過特性とキャリア成分の周波数との両方を制御することにより、光フィルタ11の透過特性とキャリア成分の周波数との相対関係を制御してもよい。
光フィルタ制御部14は、キャリア成分の周波数を制御する場合には、キャリア成分の周波数の制御量(又は設定値)を光波長設定部15に通知してよい。光波長設定部15は、光フィルタ制御部14により通知された制御量(又は設定値)に基づき、光送信器20が備えるE/Oモジュール23の光源(不図示)が発光する光信号の波長(又は周波数)を設定してよい。
例えば、光フィルタ制御部14は、光パワー分析部13によって光信号のパワーの変化が検出されるまで、光フィルタ11を透過する光信号の波長帯域を長波長側(又は短波長側)にシフトさせる制御を行なってよい。そして、光フィルタ制御部14は、光パワー分析部13によって光パワーの変化が検出されれば、光フィルタ11を透過する光信号の波長帯域を短波長側(又は長波長側)、別言すると、逆方向にシフトさせる制御を行なってよい。
図9に示す例において、光パワー分析部13によって光信号のパワーの変化が検出されれば、光フィルタ制御部14の制御によって、光フィルタ11の透過特性を示す破線枠(透過帯域)は、長波長側へシフトされる。
図11(a)は図10に示した点Aを光フィルタ11の透過帯域の短波長側のエッジとして設定した場合における光フィルタ11を透過する光信号スペクトルの残留側波帯を示す図である。図11(b)は図10に示した点Bを光フィルタ11の透過帯域の短波長側のエッジとして設定した場合における光フィルタ11を透過する光信号スペクトルの残留側波帯を示す図である。
図9に示す光フィルタ11の透過帯域の短波長側のエッジを相対周波数が約−5GHzの点までシフトさせると、残留側波帯に含まれるDMT光信号のスペクトルは、例えば図11(a)に示すグラフのようになる。図9に示す光フィルタ11の透過帯域の短波長側のエッジを相対周波数が約5GHzの点までシフトさせると、残留側波帯に含まれるDMT光信号のスペクトルは、例えば図11(b)に示すグラフのようになる。
光パワー分析部13によって光信号のパワーの変化が検出されると、光フィルタ制御部14の制御によって、光フィルタ11の透過帯域は、短波長側にシフトされる。これにより、残留側波帯に含まれるDMT信号のスペクトルは、図11(b)の状態から図11(a)の状態になる。
光パワー分析部13、光フィルタ制御部14及び光波長設定部15としての機能は、例えば、制御装置10に備えられるプロセッサ(処理部:不図示)に備えられてよい。また、制御装置10は、ROM(Read Only Memory:不図示)及びRAM(Random Access Memory:不図示)を備えてよい。
プロセッサは、制御装置10全体の動作を制御する。プロセッサには、例えばCPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)やDSP(Digital Signal Processor)が適用されてもよい。また、制御装置10全体の動作を制御する構成は、プロセッサに限定されるものではなく、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)であってもよい。また、制御装置10全体の動作を制御する構成は、例えば、CPU、MPU、DSP、ASIC、PLD、FPGAのうちの2種類以上の要素の組み合わせであってもよい。
〔A−2〕動作例
上述の如く構成された第1実施形態の光伝送システム1における光フィルタ11の制御例を、図12に示すフローチャート(ステップS1〜S7)に従って説明する。
光フィルタ制御部14は、光波長設定部15からの光送信器20が送信する光信号の波長(周波数)に関する情報に基づき、光フィルタ11の中心波長(中心周波数)を設定する(ステップS1)。
光パワーモニタ12は、光フィルタ11を透過した光信号のパワーをモニタする(ステップS2)。
光パワー分析部13は、光信号のパワーの初期値が閾値以上であるか判定する(ステップS3)。
パワーの初期値が閾値未満である場合には(ステップS3のNoルート参照)、処理はステップS2へ戻る。
一方、パワーの初期値が閾値以上である場合には(ステップS3のYesルート参照)、光フィルタ制御部14は、光フィルタ11の中心波長を一定量dずらす(ステップS4)。
光パワーモニタ12は、光フィルタ11を透過した光信号のパワーをモニタする(ステップS5)。
光パワー分析部13は、光信号のパワーの変化量が閾値以上であるかを判定する(ステップS6)。
パワーの変化量が閾値未満である場合には(ステップS6のNoルート参照)、処理はステップS4へ戻る。
一方、パワーの変化量が閾値以上である場合には(ステップS6のYesルート参照)、光フィルタ制御部14は、光フィルタ11の中心波長を一定量d戻して(ステップS7)、処理は終了する。
このように、第1実施形態において、光フィルタ制御部14は、光パワー分析部13で検出されたパワーの変化に基づいて光信号のキャリア成分を検出する。そして、光フィルタ制御部14は、識別したキャリア成分を含み、かつ、光信号の上側波帯及び下側波帯のいずれか一方の少なくとも一部を光フィルタ11で除去するように、光フィルタ11の透過特性を制御する。
これにより、光フィルタ11の中心波長とDMT光信号のキャリア成分の波長との差の設定精度を向上させることができる。そして、光伝送システム1における伝送特性の劣化を低減できる。例えば、波長分散累積が発生した場合の伝送特性を改善することができる。また、DMT変調成分のパワーよりもキャリア成分のパワーが非常に大きいため、光信号帯域が広く光フィルタ11によって帯域制限がかけられている光伝送システム1においても、波長の制御誤差を抑圧することができる。
光フィルタ制御部14は、一定の帯域幅を有し、光フィルタ11を透過する光信号の波長帯域を長波長側へシフトされる。また、光パワー分析部13は、キャリア成分のパワーとDMT変調成分のパワーとの強度比により生じるパワーの変化を検出する。そして、光フィルタ制御部14は、光パワー分析部13によってパワーの変化が検出された場合に、光フィルタ11を透過する光信号の波長帯域を短波長側にシフトさせる制御を行なう。
これにより、光フィルタ11を透過した光信号のキャリア成分を確実に検出することができる。
〔A−3〕変形例
上述した第1実施形態において、光フィルタ制御部14は、例示的に、光フィルタ11を透過する光信号の波長帯域を、帯域幅を変えずに、長波長側又は短波長側へシフトさせることにより、光フィルタ11の透過特性を変化させることとした。
第1実施形態の変形例において、光フィルタ制御部14は、例示的に、光フィルタ11を透過する光信号の波長帯域の帯域幅を増加又は減少させることにより、光フィルタ11の透過特性を変化させる。
図13は、第1実施形態の変形例としての光伝送システム1における光フィルタ11の透過特性及び制御例を説明する図である。
図13には、DMT光信号の光フィルタ11の透過特性(透過帯域)の一例が示されている。図示する例において、光フィルタ11の透過帯域は、エッジ1aからエッジ2までの相対周波数帯域となっている。
第1実施形態の変形例において、光フィルタ制御部14は、光フィルタ11を透過したDMT光信号の両側波帯が透過帯域に含まれるように、光フィルタ11の透過帯域を制御してよい。例えば、光フィルタ制御部14は、光送信器20によって送信される光信号の中心波長に関する情報を光波長設定部15から取得し、取得した中心波長に関する情報に基づき、光フィルタ11を透過する光信号の中心波長を決定してよい。また、光フィルタ制御部14は、DMT光信号の帯域幅やDAC22及びADC32サンプリングレートに関する情報に基づいて所要信号帯域を見積もり、光フィルタ11を透過する光信号の透過帯域を決定してよい。これにより、光フィルタ制御部14は、光フィルタ11の透過帯域の下側波帯側及び上側波帯側のエッジを制御してよい。
光フィルタ制御部14は、光パワー分析部13によって光信号のパワーの変化が検出されるまで、光フィルタ11を透過する光信号の波長帯域の帯域幅を減少(又は増加)させる制御を行なってよい。そして、光フィルタ制御部14は、光パワー分析部13によって光パワーの変化が検出されると、光フィルタ11を透過する信号光の波長帯域の帯域幅を増加(又は減少)させる制御を行なってよい。
図13に示す例において、光パワー分析部13によって光信号のパワーの変化が検出されるまで、光フィルタ制御部14の制御によって、光フィルタ11の透過帯域の短波長側のエッジは、エッジ1aからエッジ1bの方向へシフトされる。これにより、光フィルタ11の透過帯域の帯域幅は減少される。
図13に示すエッジ1bの相対周波数まで光フィルタ11の透過帯域の帯域幅が減少されると、光パワー分析部13は、パワーの変化を検出する。このとき、DMT光信号の残留側波帯は、図11(b)に示したグラフのようになる。
光パワー分析部13によるパワーの変化の検出に基づき、光フィルタ制御部14の制御によって、光フィルタ11の透過帯域の短波長側のエッジは、エッジ1bからエッジ1cの方向へシフトされる(別言すれば、戻される)。これにより、光フィルタ11の透過帯域の帯域幅は増加される。このとき、DMT光信号の残留側波帯は図11(a)に示したグラフのようになり、上述した第1実施形態と同様にキャリア成分を含む残留側波帯を得ることができる。
つまり、制御装置10は、光伝送システム1の初期設定の際やキャリブレーションの際に、DMT光信号の両側波帯が光フィルタ11を透過できるように、透過帯域の下側波帯側及び上側波帯側のエッジを制御してよい。そして、制御装置10は、光フィルタ11を透過した後の光信号のパワーをモニタし、光フィルタ11の透過した光信号のパワーが大きく減衰する前の状態になるように、光フィルタ11の透過帯域の下側波帯側又は上側波帯側のエッジを制御してよい。
このように、第1実施形態の変形例において、光フィルタ制御部14は、光フィルタ11を透過する光信号の波長帯域の帯域幅を減少させる。また、光パワー分析部13は、キャリア成分のパワーとDMT復調成分のパワーとの強度比により生じるパワーの変化を検出する。そして、光フィルタ制御部14は、光パワー分析部13によってパワーの変化が検出された場合に、光フィルタ11を透過する光信号の波長帯域の帯域幅を増加させる制御を行なう。
これにより、第1実施形態の変形例においても、上述した第1実施形態と同様の効果を奏することができるとともに、例えば、光フィルタ11を透過した光信号のキャリア成分を確実に検出することができる。
〔B〕第2実施形態
〔B−1〕システム構成例
第2実施形態の一例において、光フィルタ制御部14は、例示的に、光フィルタ11を透過する光信号の周波数帯域のうち一部の周波数帯域における光信号の透過率を相対的に低く設定することにより、光フィルタ11の透過特性を変化させる。光フィルタ11の透過特性の変化は、例えば、光伝送システム1の初期設定の際やキャリブレーションの際に行なわれてよい。
図14は第2実施形態の光伝送システム1における光フィルタ11の透過特性及び制御例を説明する図であり、図15は図14に例示した光フィルタ11の制御に応じて検出される光信号のパワーの変化を示す図である。
図14に示すように、光フィルタ制御部14は、光フィルタ11の中心周波数を制御するための光フィルタ11の透過特性として、キャリア成分が設定される周波数の付近において、ディップが形成される透過特性を設定してよい。ディップは、光フィルタ11の透過帯域において、光信号の透過率が相対的に低い。
光フィルタ制御部14は、光フィルタ11の制御を開始する際に、光波長設定部15によって設定された光送信器20が送信する光信号の波長に基づき、ディップを形成する波長帯域を設定することにより、透過特性を制御してよい。
光パワー分析部13は、光フィルタ11を透過する光信号のパワーが相対的に低い波長帯域(又は周波数帯域)を検出してよい。
図15においては、正規化された光信号のパワー(Normalized Power (a.u.))と周波数(Detuning (GHz))とが対応づけられている。光パワー分析部13は、正規化された光信号のパワーが相対的に低い周波数を検出してよい。
光フィルタ制御部14は、光パワー分析部13によって光信号のパワーが相対的に低い波長帯域(又は周波数帯域)が検出されるまで、ディップを形成した光フィルタ11の透過特性を変化させる制御を行なってよい。例えば、光フィルタ制御部14は、光パワー分析部13によって光信号のパワーが相対的に低い波長帯域が検出されるまで、ディップを形成した光フィルタ11の透過帯域を長波長側へシフトさせてよい。
光フィルタ制御部14は、ディップを形成した光フィルタ11の透過帯域を一定に保持し、一定に保持した透過帯域においてディップを形成する周波数帯域を変化させることによって、光フィルタ11の透過特性を制御してよい。また、光フィルタ制御部14は、ディップを形成した光フィルタ11の透過帯域に対するディップの相対的な位置を一定に保持し、ディップを形成した光フィルタ11の透過帯域をシフトさせることによって、光フィルタ11の透過特性を制御してよい。
図14に示す例において相対周波数が約−40GHzから約−10GHzまでの周波数帯域においてはディップが形成されていないため、図15に示すように検出される光信号のパワーは約1で一定となる。
光フィルタ制御部14は、光パワー分析部13によって光信号のパワーが相対的に低い波長帯域(又は周波数帯域)が検出されると、検出された波長帯域(又は周波数帯域)を残留側波帯に含むように、光フィルタ11の透過特性を制御してよい。光フィルタ制御部14は、例えば、DMT光信号の帯域幅やDAC22及びADC32のサンプリングレートに関する情報に基づき、所要信号帯域を見積もり、光フィルタ11の透過帯域の下側波帯側のエッジと上側波帯側のエッジとの差分を制御してよい。
図14において相対周波数が約−10GHzから約10GHzまでの周波数帯域においてはディップが形成されているため、図15に示すように検出される光信号のパワーは約1から約0.5まで減少する。これにより、光パワー分析部13によって光信号のパワーの変化が検出されると、図14に示すように、光フィルタ制御部14は、光フィルタ11の透過帯域を、エッジ1からエッジ2までのキャリア成分を含む周波数帯域に制御してよい。そして、DMT光信号の残留側波帯は図11(a)に示したグラフのようになり、上述した第1実施形態と同様にキャリア成分を含む残留側波帯を得ることができる。
このように、第2実施形態において、光フィルタ制御部14は、光フィルタ11の透過帯域が光信号の波長帯域において部分的に透過率が相対的に低い帯域を含むように、透過帯域を設定する。また、光パワー分析部13は、光信号のパワーが相対的に低い波長帯域を検出する。そして、光フィルタ制御部14は、光パワー分析部13によって光信号のパワーが相対的に低い波長帯域が検出された場合に、検出された波長帯域が前記残留側波帯成分に含まれるように、光フィルタ11の透過特性を制御する。
これにより、第2実施形態においても、上述した第1実施形態と同様の効果を奏することができるとともに、例えば、光信号のパワーの検出感度が向上することにより、キャリア成分の検出精度を向上させることができる。
〔C〕第3実施形態
〔C−1〕システム構成例
第3実施形態において、光フィルタ制御部14は、例示的に、複数波長の光信号を多重化した波長多重光信号に含まれる複数の光信号のうち、少なくとも一部の光信号に対して、光フィルタ11の透過特性を制御する。光フィルタ11の透過特性の制御は、例えば、光伝送システム1の初期設定の際やキャリブレーションの際に行なわれてよい。
図16は、第3実施形態の光伝送システム1aの機能的な構成例を示すブロック図である。
図16に示す光伝送システム1aは、例示的に、複数の光送信器20と、波長多重器51と、光フィルタ11と、波長分離器52と、制御装置10と、複数の光受信器30とを備えてよい。
各光送信器20は、互いに異なる波長を有する光信号をそれぞれ送信してよい。
波長多重器51は、入力された複数波長の光信号を多重化して出力してよい。例えば、波長多重器51は、複数の光送信器20から入力された複数波長の光信号を多重化して波長多重光信号を生成し、生成した波長多重光信号を、光フィルタ11及び波長分離器52を介して、複数の光受信器30へ送信してよい。
光フィルタ11は、波長多重器51によって生成された波長多重光信号を入力されてよい。
波長分離器52は、入力された波長多重光信号を分離して、複数波長の光信号を出力してよい。例えば、波長分離器52は、波長多重器51から送信された波長多重光信号を、光フィルタ11を介して受信してよい。そして、波長分離器52は、受信した波長多重光信号を波長毎に分離し、分離した複数波長の光信号を光受信器30へ入力してよい。
各光受信器30は、波長分離器52が出力した光信号をそれぞれ受信してよい。
光パワーモニタ12は、光フィルタ11を透過した波長多重光信号のパワーをモニタしてよい。
図17は、第3実施形態の光伝送システム1aにおいて伝送される波長多重光信号のスペクトルを例示する図である。
図17に例示するように、波長多重光信号のパワーは、図9に示したDMT光信号の透過特性のグラフを、相対周波数の軸方向に光送信器20の数だけ並べることによって表される。図17においては、光伝送システム1aにおいて伝送される光信号の波長が4つである例が示されている。
光フィルタ制御部14は、光パワーモニタ12によってモニタされた波長多重光信号に含まれる複数のキャリア成分のうち、1つのキャリア成分(例えば、最も波長が短いキャリア成分)を選択してよい。そして、光フィルタ制御部14は、選択した1つのキャリア成分について、光フィルタ11の透過特性を変化させることにより、光フィルタ11の透過特性を制御してよい。
図17に示す例において、光フィルタ制御部14は、例えば、相対周波数が約50GHzであるキャリア成分を選択する。そして、光フィルタ制御部14は、選択した相対周波数が約50GHzであるキャリア成分について、光フィルタ11の透過特性を変化させることにより、光フィルタ11の透過特性を制御してよい。
光パワー分析部13は、光パワーモニタ12によってモニタされる波長多重光信号のパワーを分析してよい。光パワー分析部13は、例えば、光フィルタ制御部14によって光フィルタ11の透過特性を変化させたときに光パワーモニタ12でモニタされるパワーの変化を検出してよい。
光フィルタ制御部14は、光パワー分析部13で検出されたパワーの変化に基づいて識別される信号光のキャリア成分が残留側波帯成分に含まれるように、光フィルタ11の透過特性を制御してよい。キャリア成分のパワーとDMT変調成分とのパワー比が大きいため、光フィルタ制御部14は、複数波長のDMT光信号の中から1つDMT光信号についての制御を行なうことができる。
光フィルタ制御部14は、1つのキャリア成分についての光フィルタ11の透過特性の制御が完了した場合に、制御が未完了のキャリア成分を選択してよい。そして、光フィルタ制御部14は、選択した制御が未完了のキャリア成分についての光フィルタ11の透過特性の制御を、制御が完了したキャリア成分についての制御と同様に行なってよい。
図17に示す例において、光フィルタ制御部14は、例えば、相対周波数が50GHzであるキャリア成分についての相対関係の制御が完了した場合に、制御が未完了で相対周波数が約150GHzであるキャリア成分を選択してよい。そして、光フィルタ制御部14は、選択した相対周波数が約150GHzであるキャリア成分についての光フィルタ11の透過特性の制御を、相対周波数が約50GHzであるキャリア成分についての制御と同様に行なってよい。光フィルタ制御部14は、各キャリア成分についての光フィルタ11の透過帯域を、図17に例示する破線枠のように設定してよい。
また、光フィルタ制御部14は、1つのキャリア成分についての光フィルタ11の透過特性の制御が完了した場合に、制御が未完了の複数のキャリア成分についての光フィルタ11の透過特性の制御を一括して行なってもよい。この場合に、光フィルタ制御部14は、光波長設定部15から取得している各光送信器20が送信するキャリア成分の中心周波数に関する情報に基づき、各キャリア成分の周波数間隔を算出してよい。そして、光フィルタ制御部14は、算出した周波数間隔と、制御が完了済みのキャリア成分における光フィルタ11の透過特性の調整量とに基づき、制御が未完了のキャリア成分についての光フィルタ11の透過特性を制御してよい。
図17に示す例において、光フィルタ制御部14は、各光送信器20が送信するキャリア成分の中心周波数が50GHz、150GHz、250GHz及び350GHzであることを示す情報を光波長設定部15から取得してよい。光フィルタ制御部14は、取得した情報に基づき、各キャリア成分の周波数間隔が100GHzであることを算出してよい。そして、光フィルタ制御部14は、算出した周波数間隔100GHzと、制御が完了した相対周波数が50GHzであるキャリア成分における光フィルタ11の透過特性の調整量とに基づき、相対周波数が150GHz、250GHz及び350GHzであるキャリア成分における光フィルタ11の透過特性を制御する。
〔C−2〕動作例
上述の如く構成された第3実施形態の光伝送システム1aにおける光フィルタ11の制御例を、図18及び図19に示すフローチャート(ステップS11〜S24)に従って説明する。なお、図18にはステップS11〜S18の処理を示し、図19にはステップS19〜S24の処理を示す。
光フィルタ制御部14は、光波長設定部15からの複数の光送信器20が送信する光信号の複数の波長(周波数)に関する情報に基づき、光フィルタ11の中心波長(中心周波数)を設定する(図18のステップS11)。
光パワーモニタ12は、光フィルタ11を透過した波長多重光信号のパワーをモニタする(図18のステップS12)。
光フィルタ制御部14は、波長λ1のキャリア成分についての光フィルタ11の中心波長を一定量dずらす(図18のステップS13)。
光パワーモニタ12は、波長λ1のキャリア成分のパワーをモニタする(図18のステップS14)。
光パワー分析部13は、波長λ1のキャリア成分のパワーの変化量が閾値以上であるかを判定する(図18のステップS15)。
パワーの変化量が閾値未満である場合には(図18のステップS15のNoルート参照)、処理は図18のステップS13へ戻る。
一方、パワーの変化量が閾値以上である場合には(図18のステップS15のYesルート参照)、光フィルタ制御部14は、波長λ1のキャリア成分についての光フィルタ11の中心波長を一定量d戻す(図18のステップS16)。
光フィルタ制御部14は、波長λ2のキャリア成分についての光フィルタ11の中心波長を一定量dずらす(図18のステップS17)。
光パワーモニタ12は、波長λ2のキャリア成分のパワーをモニタする(図18のステップS18)。
光パワー分析部13は、波長λ2のキャリア成分のパワーの変化量が閾値以上であるかを判定する(図19のステップS19)。
パワーの変化量が閾値未満である場合には(図19のステップS19のNoルート参照)、処理は図18のステップS17へ戻る。
一方、パワーの変化量が閾値以上である場合には(図19のステップS19のYesルート参照)、光フィルタ制御部14は、波長λ2のキャリア成分についての光フィルタ11の中心波長を一定量d戻す(図19のステップS20)。
その後、制御装置10は、波長λ3〜λn−1のキャリア成分についての光フィルタ11の中心波長の制御を同様に行なう。
そして、光フィルタ制御部14は、波長λnのキャリア成分についての光フィルタ11の中心波長を一定量dずらす(図19のステップS21)。
光パワーモニタ12は、波長λnのキャリア成分のパワーをモニタする(図19のステップS22)。
光パワー分析部13は、波長λnのキャリア成分のパワーの変化量が閾値以上であるかを判定する(図19のステップS23)。
パワーの変化量が閾値未満である場合には(図19のステップS23のNoルート参照)、処理は図19のステップS21へ戻る。
一方、パワーの変化量が閾値以上である場合には(図19のステップS23のYesルート参照)、光フィルタ制御部14は、波長λnのキャリア成分についての光フィルタ11の中心波長を一定量d戻して(図19のステップS24)、処理は終了する。
このように、第3実施形態において、光フィルタ制御部14は、複数波長の光信号を多重化した波長多重光信号に含まれる複数の光信号のうち、少なくとも一部の光信号に対して、光フィルタ11の透過特性を制御する。
これにより、第3実施形態においても、上述した第1実施形態と同様の効果を奏することができるとともに、以下の効果を奏することができる。
波長多重光信号が伝送される光伝送システム1aにおいて、各波長の光信号についての光フィルタ11の制御処理を1つの制御装置10を使用して行なうことができ、光伝送システム1aの設置コストを低減させることができる。
従来のNRZ(Non Return to Zero)信号においては、波長多重光信号を一括でモニタし、光フィルタの透過帯域を制御することができなかった。一方、第3実施形態においては、DMT光信号が伝送されることにより、波長多重光信号を1つの光パワーモニタ12によってモニタし、光フィルタの透過帯域を制御することができる。
〔D〕第4実施形態
〔D−1〕システム構成例
第4実施形態において、光フィルタ11は、例えば、ガウシアン5次3db帯域45GHzの透過特性を有してよい。
図20は第4実施形態の光伝送システム1における光フィルタ11の制御例を説明する図であり、図21は図20に例示した光フィルタ11の制御に応じて検出される光信号のパワーの変化を示す図である。
第4実施形態において、光フィルタ11によって透過される光信号のパワー劣化量(dB)と、周波数(Detuning)(GHz)とを対応づけた、DMT光信号の透過特性を図示すると、例えば図20に示すグラフのようになる。
光フィルタ制御部14は、光パワー分析部13によって光信号のパワーの変化が検出されるまで、光フィルタ11の透過帯域を制御してよい。光フィルタ制御部14は、光フィルタ11を透過する信号光にペナルティが生じない(別言すれば、光信号のパワーが閾値以上になる)範囲において、光フィルタ11の透過帯域(例えば図20に示す「ディザリングの範囲」)を制御してよい。別言すれば、光フィルタ制御部14は、ペナルティが生じない範囲において、光フィルタ11の透過帯域の最大帯域幅を決定してよい。
図20に示す例において、光フィルタ制御部14は、光フィルタ11を透過する信号光にペナルティが生じない範囲は光信号のパワー劣化量が約−2dB(図20の一点鎖線を参照)以上の範囲であると認識してよい。光フィルタ制御部14は、認識したペナルティが生じない範囲に基づき、周波数が約12GHzから23GHzの範囲を、光フィルタ11の透過帯域(別言すれば、ディザリングの範囲)にする制御を行なってよい。
光フィルタ制御部14は、制御した光フィルタ11の透過帯域の最大帯域幅内において、光フィルタ11を透過する光信号の中心波長を固定させて、光フィルタ11の透過帯域をディザリングする(別言すれば、増減又は減少させる)制御を行なってよい。光フィルタ制御部14は、例示的に、光パワー分析部13によってパワーの変化が検出されるまで、光フィルタ11の透過帯域の帯域幅を0から最大帯域幅まで増加させることにより、ディザリングを行なってよい。光フィルタ制御部14は、設計又は初期設定段階の変化量に基づき、光フィルタの透過帯域の帯域幅を増加又は減少させる量を決定してよい。
図21においては、光フィルタ制御部14によるディザリングが行なわれた場合に、光パワーモニタ12によってモニタされる光信号のパワーの変化量(dB)を時間毎に表したグラフが示されている。
図21に示す例において、光フィルタ制御部14は、時間2において、光パワー分析部13によって光信号のパワーの変化量が極小値(図21のX参照)になったことが検出された際の光フィルタ11の透過帯域を認識してよい。そして、光フィルタ制御部14は、時間2において認識した透過帯域において、光フィルタ11が光信号を透過するように制御を行なってよい。このとき、DMT光信号の残留側波帯は図11(a)に示したグラフのようになり、上述した第1実施形態と同様にキャリア成分を含む残留側波帯を得ることができる。
〔D−2〕動作例
上述の如く構成された第4実施形態の光伝送システム1における光フィルタ11の制御例を、図22及び図23に示すフローチャート(ステップS31〜S39)に従って説明する。なお、図22にはステップS31〜S37の処理を示し、図23にはステップS38及びS39の処理を示す。
光フィルタ制御部14は、光波長設定部15からの光送信器20が送信する光信号の波長(周波数)に関する情報に基づき、光フィルタ11の中心波長(中心周波数)を設定する(図22のステップS31)。
光パワーモニタ12は、光フィルタ11を透過した光信号のパワーをモニタする(図22のステップS32)。
光パワー分析部13は、パワーの初期値が閾値以上であるか判定する(図22のステップS33)。
パワーの初期値が閾値未満である場合には(図22のステップS33のNoルート参照)、処理は図22のステップS32へ戻る。
一方、パワーの初期値が閾値以上である場合には(図22のステップS33のYesルート参照)、光フィルタ制御部14は、光フィルタ11の中心波長を一定量dずらす(図22のステップS34)。
光パワーモニタ12は、光フィルタ11を透過した光信号のパワーをモニタする(図22のステップS35)。
光パワー分析部13は、パワーの変化量が閾値以上であるかを判定する(図22のステップS36)。
パワーの変化量が閾値未満である場合には(図22のステップS36のNoルート参照)、処理は図22のステップS34へ戻る。
一方、パワーの変化量が閾値以上である場合には(図22のステップS36のYesルート参照)、光フィルタ制御部14は、光フィルタ11の中心波長を一定量d戻し、光フィルタ11の透過帯域の最大帯域幅を設定する(図22のステップS37)。
光フィルタ制御部14は、設定した最大帯域幅内において、光フィルタ11を透過する光信号の中心波長を固定させて、光フィルタ11の透過帯域を微小変化させる(図23のステップS38)。
光フィルタ制御部14は、パワー変化量が極小になるように、光フィルタ11の透過帯域を制御して(図23のステップS39)、処理は終了する。
このように、第4実施形態の一例において、光フィルタ制御部14は、光フィルタ11の透過帯域幅を、光フィルタ11を透過する光信号のパワーの劣化量が閾値以下となる範囲で変化させる。また、光パワー分析部13は、光信号のパワーの劣化量の極値が検出することにより、光信号のパワーの変化を検出する。そして、光フィルタ制御部14は、光信号のパワーの変化が検出されたときの透過帯域を、光フィルタ11の透過帯域とする。
これにより、第4実施形態の一例においても、上述した第1実施形態の一例と同様の効果を奏することができるとともに、以下の効果を奏することができる。
光伝送システム1における光信号の伝送中においても、伝送される光信号に影響を与えずに、光フィルタ11の制御処理を行なうことができる。
〔E〕第5実施形態
〔E−1〕システム構成例
第5実施形態の一例において、光フィルタ制御部14は、光フィルタ11を透過する光信号のパワーを減衰させることにより、光フィルタ11の透過特性の制御を行なってよい。
図24は、第5実施形態の光伝送システム1における光フィルタ11の制御例を説明する図である。図24においては、光フィルタ11の透過特性と光フィルタ11を透過した光信号のキャリア成分とが模式的に示されている。図24においては、説明のため2つのキャリア成分が例示されている。
図24に示す例において、光フィルタ制御部14は、光フィルタ11の透過特性のアッテネータ量(ATT量)を固定値である最大ATT量から減少させることにより、光フィルタ11の透過特性のディザリングを行なう。光フィルタ制御部14は、光伝送システム1を伝送される光信号に影響を与えない程度において、ATT量を減少させてよい。
ATT量が減少されると、図24に示すように、光フィルタ11の透過特性の傾斜が変化する。これにより、光パワーモニタ12によってモニタされる図24に示す2つのキャリア成分のパワーも減衰する。光パワー分析部13は、光フィルタ11を透過する光信号のパワーの減衰により生じるキャリア成分のパワーの変化を検出してよい。
図24に例示するように、キャリア成分におけるパワーの減衰量は、キャリア成分の波長から光フィルタ11の中心波長までの距離に依存する。そこで、光フィルタ制御部14は、光パワー分析部13によってキャリア成分のパワーの変化が検出されると、キャリア成分のパワーの減衰量と、キャリア成分の波長から光フィルタ11の中心波長までの距離とに基づき、光フィルタ11の透過特性を制御してよい。このとき、DMT光信号の残留側波帯は図11(a)に示したグラフのようになり、上述した第1実施形態と同様にキャリア成分を含む残留側波帯を得ることができる。
図24に例示するように、光フィルタ11の中心波長の付近においては、ATT量をディザリングしても、光フィルタ11の透過特性の傾斜が変化しない範囲がある。光フィルタ11の透過特性の傾斜が変化しない範囲に光信号のキャリア成分が存在する場合には、ATT量をディザリングしても、光パワー分析部13は光信号のパワーの減衰を検出することができない。そこで、光フィルタ制御部14は、光信号のキャリアの周波数と光フィルタ11の中心周波数との差が所定値以上になるように光フィルタ11の透過特性を制御した後に、ATT量のディザリングを行なってよい。これにより、光信号のキャリア成分はATT量のディザリングによって光フィルタ11の透過特性の傾斜が変化する範囲に含まれ、光パワー分析部13は光信号のパワーの減衰を検出することができる。
キャリア成分のパワーの減衰量と、キャリア成分の波長から光フィルタ11の中心波長までの距離との関係を示す情報は、例えば、制御装置10に備えられるROM(不図示)に格納されてよい。そして、光フィルタ制御部14は、ROMに格納された情報を読み出すことにより、光フィルタ11の透過特性を制御してよい。
このように、第5実施形態において、光フィルタ制御部14は、光フィルタ11を透過する光信号のパワーの減衰量を変化させることにより、光フィルタ11の透過特性を制御する。また、光パワー分析部13は、光信号のパワーの減衰量の変化に応じて生じるパワーの変化を検出する。そして、光フィルタ制御部14は、光信号のパワーの変化が検出された場合に、光信号のパワーの減衰量、及び、光信号のパワーの変化が検出された波長と光フィルタ11を透過する光信号の中心波長との差に基づいて、光フィルタ11の透過特性を制御する。
これにより、第5実施形態においても、上述した第1実施形態と同様の効果を奏することができるとともに、以下の効果を奏することができる。
光伝送システム1を伝送される光信号に影響を与えない程度においてATT量を減少させることにより、光伝送システム1における光信号の伝送中においても、伝送される光信号に影響を与えずに、光フィルタ11の制御処理を行なうことができる。
〔F〕その他
開示の技術は上述した各実施形態に限定されるものではなく、各実施形態の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。各実施形態の各構成及び各処理は、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせてもよい。例えば、上述した第3実施形態は、第1実施形態、第1実施形態の変形例、第2実施形態、第4実施形態又は第5実施形態と組み合わせることができる。
例えば、上述した各実施形態において、光フィルタ制御部14は、透過特性をプログラマブルに変化可能な光フィルタ11を制御して光信号スペクトルの整形を粗く行なうことにより、光フィルタ11の透過特性を制御してもよい。その後、光フィルタ制御部14は、光信号の発振波長を温度制御又は注入電流の制御によって調整し、光信号スペクトルの整形の微調整を行なうことにより、光フィルタ11の透過特性を制御してもよい。
例えば、上述した各実施形態において、光フィルタ制御部14は、光フィルタ11の周辺の温度変化をトラッキングすることにより、光フィルタ11の透過特性を制御してもよい。光フィルタ制御部14は、温度変化に基づき、光フィルタ11の透過特性を波長方向又はパワー方向へディザリングすることにより、光フィルタ11の透過特性を制御してもよい。これにより、光伝送システム1、1aの運用中においても、光フィルタ11の制御を行なうことができる。
〔G〕付記
(付記1)
DMT(Discrete Multi-tone)駆動信号によって変調した光信号を送信する光送信器と、
前記光信号が入力される波長可変光フィルタと、
前記波長可変光フィルタを透過した光信号のパワーをモニタするパワーモニタと、
前記波長可変光フィルタの透過特性を制御する制御部と、
前記制御部によって前記透過特性を変化させたときに前記パワーモニタでモニタされるパワーの変化を検出する検出部と、を備え、
前記制御部は、
前記検出部で検出された前記パワーの変化に基づいて前記光信号のキャリア成分を識別し、該キャリア成分を含み、かつ、前記光信号の上側波帯及び下側波帯のいずれか一方の少なくとも一部を前記波長可変光フィルタで除去するように、前記波長可変光フィルタの透過特性と前記キャリア成分の周波数との相対関係を制御する、光伝送システム。
(付記2)
前記相対関係の制御は、
一定の帯域幅を有し、前記波長可変光フィルタを透過する光信号の波長帯域を長波長側にシフトさせ、
前記検出部によって前記キャリア成分のパワーと前記波長可変光フィルタを透過した信号光の成分うち前記キャリア成分以外の成分であるDMT変調成分のパワーとの強度比により生じる前記パワーの変化が検出された場合に、前記波長可変光フィルタを透過する光信号の波長帯域を短波長側にシフトさせる制御である、付記1に記載の光伝送システム。
(付記3)
前記相対関係の制御は、
前記波長可変光フィルタを透過する光信号の波長帯域の帯域幅を減少させ、
前記検出部によって前記キャリア成分のパワーと前記波長可変光フィルタを透過した信号光の成分うち前記キャリア成分以外の成分であるDMT変調成分のパワーとの強度比により生じる前記パワーの変化が検出された場合に、前記光フィルタを透過する光信号の波長帯域の帯域幅を増加させる制御である、付記1に記載の光伝送システム。
(付記4)
前記透過特性の制御は、前記波長可変光フィルタの透過帯域が前記光信号の波長帯域において部分的に透過率が相対的に低い帯域を含むように、前記透過帯域を設定する制御であり、
前記相対関係の制御は、前記検出部によって前記波長可変光フィルタを透過する光信号のパワーが相対的に低い波長帯域が検出された場合に、当該波長帯域が前記除去によって得られる残留側波帯に含まれるようにする制御である、付記1に記載の光伝送システム。
(付記5)
前記相対関係の制御は、前記波長可変光フィルタの透過帯域幅を、前記波長可変光フィルタを透過する光信号のパワーの劣化量が閾値以下となる範囲で変化させた場合に、前記検出部によって前記劣化量の極値が検出されることにより前記パワーの変化が検出されたときの透過帯域を、前記波長可変光フィルタの透過帯域とする制御である、付記1に記載の光伝送システム。
(付記6)
前記透過特性の制御は、前記波長可変光フィルタを透過する光信号のパワーの減衰量を変化させる制御であり、
前記相対関係の制御は、前記検出部によって前記減衰量の変化に応じて生じる前記パワーの変化が検出された場合に、前記減衰量、及び、前記パワーの変化が検出された波長と前記波長可変光フィルタを透過する光信号の中心波長との差に基づいて行なわれる、付記1に記載の光伝送システム。
(付記7)
複数波長の前記光信号を送信する複数の前記光送信器と、
前記複数の光送信器から送信された複数の光信号を多重化して波長多重光信号を生成する波長多重器と、を更に備え、
前記波長可変フィルタは、生成された前記波長多重光信号を入力され、
前記相対関係の制御は、前記波長多重光信号に含まれる前記複数の光信号のうち、少なくとも一部の光信号に対する制御である、付記1〜6のいずれか1項に記載の光伝送システム。
(付記8)
DMT(Discrete Multi-tone)駆動信号によって変調された光信号が入力される波長可変光フィルタの制御装置であって、
前記波長可変光フィルタを透過した光信号のパワーをモニタするパワーモニタと、
前記波長可変光フィルタの透過特性を制御する制御部と、
前記制御部によって前記透過特性を変化させたときに前記パワーモニタでモニタされるパワーの変化を検出する検出部と、を備え、
前記制御部は、
前記検出部で検出された前記パワーの変化に基づいて前記光信号のキャリア成分を識別し、該キャリア成分を含み、かつ、前記光信号の上側波帯及び下側波帯のいずれか一方の少なくとも一部を前記波長可変光フィルタで除去するように、前記波長可変光フィルタの透過特性と前記キャリア成分の周波数との相対関係を制御する、波長可変光フィルタの制御装置。
(付記9)
前記相対関係の制御は、
一定の帯域幅を有し、前記波長可変光フィルタを透過する光信号の波長帯域を長波長側にシフトさせ、
前記検出部によって前記キャリア成分のパワーと前記波長可変光フィルタを透過した光信号の成分うち前記キャリア成分以外の成分であるDMT変調成分のパワーとの強度比により生じる前記パワーの変化が検出された場合に、前記波長可変光フィルタを透過する光信号の波長帯域を短波長側にシフトさせる制御である、付記8に記載の波長可変光フィルタの制御装置。
(付記10)
前記相対関係の制御は、
前記波長可変光フィルタを透過する光信号の波長帯域の帯域幅を減少させ、
前記検出部によって前記キャリア成分のパワーと前記波長可変光フィルタを透過した光信号の成分うち前記キャリア成分以外の成分であるDMT変調成分のパワーとの強度比により生じる前記パワーの変化が検出された場合に、前記光フィルタを透過する光信号の波長帯域の帯域幅を増加させる制御である、付記8に記載の波長可変光フィルタの制御装置。
(付記11)
前記透過特性の制御は、前記波長可変光フィルタの透過帯域が前記光信号の波長帯域において部分的に透過率が相対的に低い帯域を含むように、前記透過帯域を設定する制御であり、
前記相対関係の制御は、前記検出部によって前記波長可変光フィルタを透過する光信号のパワーが相対的に低い波長帯域が検出された場合に、当該波長帯域が前記除去によって得られる残留側波帯に含まれるようにする制御である、付記8に記載の波長可変光フィルタの制御装置。
(付記12)
前記相対関係の制御は、前記波長可変光フィルタの透過帯域幅を、前記波長可変光フィルタを透過する光信号のパワーの劣化量が閾値以下となる範囲で変化させた場合に、前記検出部によって前記劣化量の極値が検出されることにより前記パワーの変化が検出されたときの透過帯域を、前記波長可変光フィルタの透過帯域とする制御である、付記8に記載の波長可変光フィルタの制御装置。
(付記13)
前記透過特性の制御は、前記波長可変光フィルタを透過する光信号のパワーの減衰量を変化させる制御であり、
前記相対関係の制御は、前記検出部によって前記減衰量の変化に応じて生じる前記パワーの変化が検出された場合に、前記減衰量、及び、前記パワーの変化が検出された波長と前記波長可変光フィルタを透過する光信号の中心波長との差に基づいて行なわれる、付記8に記載の波長可変光フィルタの制御装置。
(付記14)
前記相対関係の制御は、複数波長の前記光信号を多重化した波長多重光信号に含まれる前記複数の光信号のうち、少なくとも一部の光信号に対する制御である、付記8〜13のいずれか1項に記載の波長可変光フィルタの制御装置。
(付記15)
DMT(Discrete Multi-tone)駆動信号によって変調された光信号が入力される波長可変光フィルタの制御装置による制御方法であって、
前記波長可変光フィルタを透過した光信号のパワーをモニタし、
前記波長可変光フィルタの透過特性を制御し、
前記透過特性を変化させたときにモニタされるパワーの変化を検出し、
検出された前記パワーの変化に基づいて前記光信号のキャリア成分を識別し、該キャリア成分を含み、かつ、前記光信号の上側波帯及び下側波帯のいずれか一方の少なくとも一部を前記波長可変光フィルタで除去するように、前記波長可変光フィルタの透過特性と前記キャリア成分の周波数との相対関係を制御する、制御方法。
(付記16)
前記相対関係の制御は、
一定の帯域幅を有し、前記波長可変光フィルタを透過する光信号の波長帯域を長波長側にシフトさせ、
前記キャリア成分のパワーと前記波長可変光フィルタを透過した光信号の成分うち前記キャリア成分以外の成分であるDMT変調成分のパワーとの強度比により生じる前記パワーの変化が検出された場合に、前記波長可変光フィルタを透過する光信号の波長帯域を短波長側にシフトさせる制御である、付記15に記載の制御方法。
(付記17)
前記相対関係の制御は、
前記波長可変光フィルタを透過する光信号の波長帯域の帯域幅を減少させ、
前記キャリア成分のパワーと前記波長可変光フィルタを透過した光信号の成分うち前記キャリア成分以外の成分であるDMT変調成分のパワーとの強度比により生じる前記パワーの変化が検出された場合に、前記光フィルタを透過する光信号の波長帯域の帯域幅を増加させる制御である、付記15に記載の制御方法。
(付記18)
前記透過特性の制御は、前記波長可変光フィルタの透過帯域が前記光信号の波長帯域において部分的に透過率が相対的に低い帯域を含むように、前記透過帯域を設定する制御であり、
前記相対関係の制御は、前記波長可変光フィルタを透過する光信号のパワーが相対的に低い波長帯域が検出された場合に、当該波長帯域が前記除去によって得られる残留側波帯に含まれるようにする制御である、付記15に記載の制御方法。
(付記19)
前記相対関係の制御は、前記波長可変光フィルタの透過帯域幅を、前記波長可変光フィルタを透過する光信号のパワーの劣化量が閾値以下となる範囲で変化させた場合に、前記劣化量の極値が検出されることにより前記パワーの変化が検出されたときの透過帯域を、前記波長可変光フィルタの透過帯域とする制御である、付記15に記載の制御方法。
(付記20)
前記透過特性の制御は、前記波長可変光フィルタを透過する光信号のパワーの減衰量を変化させる制御であり、
前記相対関係の制御は、前記検出部によって前記減衰量の変化に応じて生じる前記パワーの変化が検出された場合に、前記減衰量、及び、前記パワーの変化が検出された波長と前記波長可変光フィルタを透過する光信号の中心波長との差に基づいて行なわれる、付記15に記載の制御方法。
(付記21)
前記相対関係の制御は、複数波長の前記光信号を多重化した波長多重光信号に含まれる前記複数の光信号のうち、少なくとも一部の光信号に対する制御である、付記15〜20のいずれか1項に記載の制御方法。
1 光伝送システム
1a 光伝送システム
10 制御装置
11 光フィルタ
12 光パワーモニタ
13 光パワー分析部
14 光フィルタ制御部
15 光波長設定部
20 光送信器
21 DMT変調部
22 DAC
23 E/Oモジュール
30 光受信器
31 O/Eモジュール
32 ADC
33 DMT復調部
4 光伝送路
51 波長多重器
52 波長分離器

Claims (9)

  1. DMT(Discrete Multi-tone)駆動信号によって変調した光信号を送信する光送信器と、
    前記光信号が入力される波長可変光フィルタと、
    前記波長可変光フィルタを透過した光信号のパワーをモニタするパワーモニタと、
    前記波長可変光フィルタの透過特性を制御する制御部と、
    前記制御部によって前記透過特性を変化させたときに前記パワーモニタでモニタされるパワーの変化を検出する検出部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記検出部で検出された前記パワーの変化に基づいて前記光信号のキャリア成分を識別し、該キャリア成分を含み、かつ、前記光信号の上側波帯及び下側波帯のいずれか一方の少なくとも一部を前記波長可変光フィルタで除去するように、前記波長可変光フィルタの透過特性と前記キャリア成分の周波数との相対関係を制御する、光伝送システム。
  2. 前記相対関係の制御は、
    一定の帯域幅を有し、前記波長可変光フィルタを透過する光信号の波長帯域を長波長側にシフトさせ、
    前記検出部によって前記キャリア成分のパワーと前記波長可変光フィルタを透過した光信号の成分うち前記キャリア成分以外の成分であるDMT変調成分のパワーとの強度比により生じる前記パワーの変化が検出された場合に、前記波長可変光フィルタを透過する光信号の波長帯域を短波長側にシフトさせる制御である、請求項1に記載の光伝送システム。
  3. 前記相対関係の制御は、
    前記波長可変光フィルタを透過する光信号の波長帯域の帯域幅を減少させ、
    前記検出部によって前記キャリア成分のパワーとDMT変調成分のパワーとの強度比により生じる前記パワーの変化が検出された場合に、前記波長可変光フィルタを透過する光信号の波長帯域の帯域幅を増加させる制御である、請求項1に記載の光伝送システム。
  4. 前記透過特性の制御は、前記波長可変光フィルタの透過帯域が前記光信号の波長帯域において部分的に透過率が相対的に低い帯域を含むように、前記透過帯域を設定する制御であり、
    前記相対関係の制御は、前記検出部によって前記波長可変光フィルタを透過する光信号のパワーが相対的に低い波長帯域が検出された場合に、当該波長帯域が前記除去によって得られる残留側波帯に含まれるようにする制御である、請求項1に記載の光伝送システム。
  5. 前記相対関係の制御は、前記波長可変光フィルタの透過帯域幅を、前記波長可変光フィルタを透過する光信号のパワーの劣化量が閾値以下となる範囲で変化させた場合に、前記検出部によって前記劣化量の極値が検出されることにより前記パワーの変化が検出されたときの透過帯域を、前記波長可変光フィルタの透過帯域とする制御である、請求項1に記載の光伝送システム。
  6. 前記透過特性の制御は、前記波長可変光フィルタを透過する光信号のパワーの減衰量を変化させる制御であり、
    前記相対関係の制御は、前記検出部によって前記減衰量の変化に応じて生じる前記パワーの変化が検出された場合に、前記減衰量、及び、前記パワーの変化が検出された波長と前記波長可変光フィルタを透過する光信号の中心波長との差に基づいて行なわれる、請求項1に記載の光伝送システム。
  7. 複数波長の前記光信号を送信する複数の前記光送信器と、
    前記複数の光送信器から送信された複数の光信号を多重化して波長多重光信号を生成する波長多重器と、を更に備え、
    前記波長可変フィルタは、生成された前記波長多重光信号を入力され、
    前記相対関係の制御は、前記波長多重光信号に含まれる前記複数の光信号のうち、少なくとも一部の光信号に対する制御である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の光伝送システム。
  8. DMT(Discrete Multi-tone)駆動信号によって変調された光信号が入力される波長可変光フィルタの制御装置であって、
    前記波長可変光フィルタを透過した光信号のパワーをモニタするパワーモニタと、
    前記波長可変光フィルタの透過特性を制御する制御部と、
    前記制御部によって前記透過特性を変化させたときに前記パワーモニタでモニタされるパワーの変化を検出する検出部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記検出部で検出された前記パワーの変化に基づいて前記光信号のキャリア成分を識別し、該キャリア成分を含み、かつ、前記光信号の上側波帯及び下側波帯のいずれか一方の少なくとも一部を前記波長可変光フィルタで除去するように、前記波長可変光フィルタの透過特性と前記キャリア成分の周波数との相対関係を制御する、波長可変光フィルタの制御装置。
  9. DMT(Discrete Multi-tone)駆動信号によって変調された光信号が入力される波長可変光フィルタの制御装置による制御方法であって、
    前記波長可変光フィルタを透過した光信号のパワーをモニタし、
    前記波長可変光フィルタの透過特性を制御し、
    前記透過特性を変化させたときにモニタされるパワーの変化を検出し、
    検出された前記パワーの変化に基づいて前記光信号のキャリア成分を識別し、該キャリア成分を含み、かつ、前記光信号の上側波帯及び下側波帯のいずれか一方の少なくとも一部を前記波長可変光フィルタで除去するように、前記波長可変光フィルタの透過特性と前記キャリア成分の周波数との相対関係を制御する、制御方法。
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