JP6613069B2 - 真空ポンプ装置 - Google Patents

真空ポンプ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6613069B2
JP6613069B2 JP2015147867A JP2015147867A JP6613069B2 JP 6613069 B2 JP6613069 B2 JP 6613069B2 JP 2015147867 A JP2015147867 A JP 2015147867A JP 2015147867 A JP2015147867 A JP 2015147867A JP 6613069 B2 JP6613069 B2 JP 6613069B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vacuum pump
pump device
motor
stator
rotor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015147867A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017025868A (ja
Inventor
善徳 小島
真也 吉田
敏光 茨田
拓司 曽布川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ebara Corp
Original Assignee
Ebara Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ebara Corp filed Critical Ebara Corp
Priority to JP2015147867A priority Critical patent/JP6613069B2/ja
Publication of JP2017025868A publication Critical patent/JP2017025868A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6613069B2 publication Critical patent/JP6613069B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)
  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)
  • Compressor (AREA)

Description

本発明は、真空ポンプ装置に関する。
従来、真空ポンプ装置は、例えば半導体製造装置が配置される真空チャンバ内のプロセスガスを排気するために使用されている。一般に、半導体製造工程では、真空チャンバ内が清浄雰囲気であることが要求される。このため、真空ポンプ装置として、ポンプ内部のガス流路に油を使用しないドライ真空ポンプが用いられている。このようなドライ真空ポンプとして、例えば2軸ルーツ型の多段容積式ドライ真空ポンプなどが知られている。
2軸ルーツ型の多段容積式ドライ真空ポンプは、対向する一対のルーツ型の多段のロータをケーシング内に備え、これらのロータ間およびロータとケーシングとの隙間が微少になるようにクリアランスが設けられる。そして、この一対のロータが同期反転することにより、ロータとケーシングとの間に形成された空間にプロセスガスが閉じ込められて後段に移送される。多段容積式ドライ真空ポンプでは、この移送が連続して行われることによりプロセスガスの排気が行われる。
真空ポンプには、真空ポンプのロータを回転駆動するモータが備えられる。一般に、真空ポンプでは、消費電力の削減が課題とされ、従来、例えばモータロータの発熱の低下を図ることにより、真空ポンプのエネルギ効率が低下するのを抑制している。
特開2005−61421号公報
真空ポンプ装置では、所望のポンプ性能が達成できるように、例えば真空チャンバ内で多量のプロセスガスが発生するような高負荷時を基準としてモータの出力が決められる。しかし、真空ポンプ装置は低負荷で駆動される場合も多く、こうした場合にはモータの効率が悪くなる場合があった。
モータの効率を低下させる損失としては、機械的な損失を除くと、モータロータの回転に伴って生じる渦電流損失などの鉄損と、コイルに流れる電流からジュール熱として生じる銅損と、が挙げられる。低負荷時には、コイルに流れる電流は小さいので銅損は小さくなる。しかし、負荷の大きさにかかわらず、モータロータの回転数に依存して鉄損は大きくなる。モータロータ及びモータステータの構成は、モータの出力に関わり、大負荷時を基準として決められているので、特に低負荷高回転数でモータが駆動されるときには、鉄損の影響が大きくなってモータのエネルギ効率が悪くなる。
また、従来、真空ポンプ装置のモータとして、キャンド構造等のモータが用いられている。しかし、キャンド構造等のモータを用いると、真空ポンプがオーバーハング(片持ち)構造になるため、高回転数化および小型化に不向きであった。さらに、一般に、真空ポンプ装置では、装置を容易に製造できることが望まれる。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、エネルギ効率が高く容易に製造可能な真空ポンプ装置を提供することを目的の一つとする。また
、高回転数化および小型化が可能な真空ポンプ装置を提供することを目的の一つとする。
本発明の真空ポンプ装置は、ポンプロータを回転させて気体を真空引きする真空ポンプである。真空ポンプ装置は、ポンプロータに回転動力を出力するための主軸と、主軸に取り付けられたモータロータと、主軸の軸方向にモータロータと対向して配置されるモータステータと、を備える。モータステータは、周方向に等間隔で配置されて主軸の軸方向に突出する複数のコア部と、複数のコア部とは別々に設けられて複数のコア部と固定されることにより複数のコア部を支持する支持部と、複数のコア部に巻回されるステータコイルと、を有する。そして、複数のコア部は、帯状のアモルファス金属が積層されて形成され、帯状のアモルファス金属の幅方向が主軸の軸方向に沿うように配置される。
かかる構成により、一般的な珪素鋼板よりも電気抵抗の小さいアモルファス金属が積層されてコア部が形成されるので、鉄損を小さくすることができる。また、ステータは、周方向に等間隔で配置されるコア部と、複数のコア部を支持する支持部とが、それぞれに形成されるので、ステータを容易に形成することができる。したがって、かかる構成により、エネルギ効率が高く容易に製造可能な真空ポンプ装置を提供することができる。また、モータロータとモータステータとが回転軸方向に対向して設けられているので、真空ポンプ装置の高回転数化および小型化を図ることができる。
また、複数のコア部は、帯状のアモルファス金属が主軸の軸方向に垂直な方向に積層されて形成されていてもよい。この場合には、複数のコア部は、帯状のアモルファス金属が巻回されて形成される環状または円盤状の部材を複数に切断することにより形成されてもよい。
こうすれば、アモルファス金属が径方向に積層されてコア部が形成されるので、鉄損を小さくすることができる。
また、複数のコア部は、帯状のアモルファス金属が円柱状に巻回されることにより形成されてもよい。
こうすれば、コア部の中心と主軸の回転中心とを繋ぐ方向において、アモルファス金属が積層されてコア部が形成されるので、鉄損を小さくすることができる。
また、モータロータは、第1モータロータと第2モータロータとを有し、モータステータは、主軸の軸方向に第1モータロータと第2モータロータとに挟まれて配置されてもよい。そして、コア部は、支持部の第1モータロータと対向する面および第2モータロータと対向する面に固定されてもよい。
こうすれば、さらに真空ポンプ装置の高効率化と小型化とを図ることができる。
また、ステータコイルは、コイル部材が巻回されて形成されてもよい。
こうすれば、ステータコイルを溝部に配置したときの隙間を小さくして、真空ポンプ装置のエネルギ効率の向上を図ることができる。
また、真空ポンプは、ポンプロータとして、平行に配置されて同期回転する一対のポンプロータを有してもよい。
さらに、真空ポンプは、一対のポンプロータが多段のロータを有する多段容積式であってもよい。
本実施形態の真空ポンプ装置の概略構成を示す断面図である。 本実施形態の真空ポンプ装置の概略構成を示す他の断面図である。 本実施形態のモータの概略構成を示す断面図である。 本実施形態のモータに用いられるステータコアの概略構成を示す図である。 本実施形態のステータコアを製造する過程の一例を示す図である。 本実施形態のステータコアを製造する過程の一例を示す図である。 本実施形態のステータコイルの一例を示す図である。 一般的な真空ポンプ装置における吸気側圧力(Pa)に対する排気速度(L/M)及び消費電力(W)を示す図である。 消費電力(W)に対する真空ポンプ装置の効率(排気速度性能)を示す図である。 変形例のステータコアの概略構成を示す図である。 変形例のモータの概略構成を示す断面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る真空ポンプ装置を図面に基づいて説明する。なお、図面では、同一または相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。本実施形態の真空ポンプ装置は、多段容積式ポンプとして構成され、例えば半導体、液晶、太陽光パネル、又は、LED等の製造設備の一つとして利用することができる。
図1は、本実施形態の真空ポンプ装置の概略構成を示す断面図である。図1は、真空ポンプ装置100が有する一対のポンプロータ310,410のうちの一方のポンプロータ310の回転中心軸線AR1を含む断面を示している。また、図2は、本実施形態の真空ポンプ装置の概略構成を示す他の断面図である。図2は、真空ポンプ装置100が有する一対のポンプロータ310,410の双方の回転中心軸線AR1,AR2を含む断面を示している。
図1,2に示すように、真空ポンプ装置100は、モータ200と、モータ200によって回転駆動される一対のポンプ主軸300,400と、ポンプ主軸300,400と一体に回転する一対のポンプロータ310,410とを備えている。なお、図1では、一方のポンプ主軸300及びポンプロータ310のみが図示されている。
一対のポンプロータ310,410は、多段の圧縮段を構成する。一例として、ポンプロータ310は、ポンプ主軸300にそれぞれ間隔を空けて取り付けられた第1段〜第5段ポンプロータ311〜315を備えている。また、ポンプロータ410は、ポンプ主軸400にそれぞれ間隔を空けて取り付けられた第1段〜第5段ポンプロータ411〜415を備えている。
第1段〜第5段ポンプロータ311〜315,411〜415は、上ケーシング320と下ケーシング330とによって形成される空間内に収容されている。上ケーシング320の上部には上閉止板322が取り付けられ、下ケーシング330の下部には下閉止板332が取り付けられる。
上閉止板322には、ポンプロータ310,410へ処理ガスを吸気するための吸気口324が形成される。下閉止板332には、ポンプロータ310,410から処理ガスを排気するための排気口334が形成される。
上ケーシング320及び下ケーシング330の反モータ200側(モータ200から遠い側、図1及び図2中、右側)には、反モータ200側へ突き出したポンプ主軸300,400を収容する排気側中間部材360が設けられている。また、排気側中間部材360の反モータ200側には、排気側カバー370が設けられている。排気側中間部材360及び排気側カバー370は、上ケーシング320及び下ケーシング330から反モータ2
00側へ突き出したポンプ主軸300,400を収容する。ポンプ主軸300,400は、上ケーシング320と下ケーシング330とによって形成される空間から反モータ200側へ突き出した部分において、軸受342,442によって軸支されている。軸受342,442は、排気側中間部材360及び排気側カバー370内に収容されている。また、排気側カバー370の内部には、一対のタイミングギア380,480が収容されている。タイミングギア380,480は、ポンプ主軸300,400と連結され、相互に噛み合うようになっている。
排気側中間部材360は、ポンプ主軸300,400と対向する面に周方向に沿って溝が形成されており、排気側中間部材360とポンプ主軸300,400との間には、この溝を含む中間室362,462が設けられている。中間室362,462と排気口334は、連通路364によって連通されている。
上ケーシング320及び下ケーシング330のモータ200側(図1及び図2中、左側)には、モータ200側へ突き出したポンプ主軸300,400を収容する吸気側中間部材345が設けられている。吸気側中間部材345は、上ケーシング320及び下ケーシング330からモータ200側へ突き出したポンプ主軸300,400を収容する。ポンプ主軸300は、吸気側中間部材345に収容される軸受340によって軸支され、ポンプ主軸300の端部がモータ200に接続されている。また、ポンプ主軸400は、吸気側中間部材345に収容される軸受440によって軸支され、ポンプ主軸400の端部はサイドキャップ450内に収容されている。
モータ200を駆動すると、ポンプ主軸300、ポンプロータ310、及び、タイミングギア380が回転駆動される。タイミングギア380,480が相互に噛み合うことによって、ポンプ主軸400及びポンプロータ410も回転駆動される。一対のポンプロータ310,410は、上ケーシング320及び下ケーシング330の内面との間、第1段〜第5段ポンプロータ311〜315,411〜415同士の間にわずかな隙間を保持して、非接触で逆方向に同期回転する。一対のポンプロータ310,410の回転につれて、吸気口324から導入された処理ガスは、第1段〜第5段ポンプロータ311〜315,411〜415により圧縮移送されて、排気口334から排出される。
次に、モータ200の構成について説明する。図3は、本実施形態のモータの概略構成を示す断面図である。モータ200は、真空ポンプ装置100(ポンプロータ310)の回転駆動源として使用される。モータ200は、モータフレーム250と、ポンプ主軸300に設けられたモータロータ220と、モータフレーム250に固定されたモータステータ230と、を備える。図示するように、モータ200は、モータロータ220とモータステータ230とがポンプ主軸300の回転中心軸線AR1方向に対向する、いわゆるアキシャルギャップ型のモータとして構成されている。
モータロータ220は、ポンプ主軸300に直結され、永久磁石222を備えている。モータフレーム250は、フレーム本体252とステータ支持部254とを備える。フレーム本体252は、回転中心軸線AR1に沿って内部空間が形成された、有底円筒形状に形成されている。ステータ支持部254は、円盤形状に形成されており、フレーム本体252の内部に配置される。ステータ支持部254は、フレーム本体252の内部空間を、モータロータ220が配置されるロータ室と、モータステータ230が配置されるステータ室とに離隔する。
モータステータ230は、ステータコア232にステータコイル236が装着された構成を有する。モータステータ230は、ステータコア232がステータ支持部254に取り付けられることによって、ステータ支持部254を介して、回転中心軸線AR1と同心
にフレーム本体252に固定される。
図4は、本実施形態のモータに用いられるステータコアの概略構成を示す図である。図示するように、ステータコア232は、モータロータ220の永久磁石222と対向する複数(例えば6個、12個など)のコア部233と、複数のコア部233と固定されて複数のコア部233を支持する支持部234と、を有する。複数のコア部233は、回転中心軸線AR1方向に突出し、周方向に等間隔で配置される。複数のコア部233のそれぞれには、ステータコイル236が巻回される。
図5及び図6は、本実施形態のステータコアを製造する過程の一例を示す図である。本実施形態のステータコア232は、コア部233がアモルファス(非晶質)金属によって形成される。アモルファス金属としては、一例として、鉄、ニッケル、コバルトなどの強磁性金属を主成分としたものを用いることができる。一般に、アモルファス金属は、急冷によって非晶質体を形成させて薄い箔状に成形される。この箔状のアモルファス金属を利用して、帯状のアモルファス金属500を用意する。帯状のアモルファス金属500は、その断面が幅Wsと厚みTsとを有し、幅Wsの方が厚みTsよりも大きい。ここで、帯状のアモルファス金属500は、コア部233の厚さ(回転中心軸線AR1方向の長さ)Hsと等しい幅Wsであることが好ましい(図4及び図5参照)。なお、コア部233の厚さHsは、モータ200の定格出力等に基づいて決められればよい。
そして、図5に示すように、帯状のアモルファス金属500を円柱体などの巻枠510に渦巻き状に巻回し、空芯円柱状のアモルファス金属体520を製造する。そして、帯状のアモルファス金属500を巻回することによってアモルファス金属体520の外径が所望の大きさ(ステータコア233の外径)に至ったら、アモルファス金属体520を巻枠510から外す。ここで、アモルファス金属体520は、帯状のアモルファス金属500を巻枠510に巻回しながら、加熱及び冷却、もしくは、接着等を用いることによって、形状が固定されてもよい。また、所望の外径に至った後に、アモルファス金属体520の外縁に被膜を施すこと等によって形状が固定されてもよい。こうして形成されたアモルファス金属体520は、アモルファス金属が径方向(回転中心軸線AR1に垂直な直線AC方向、図6参照)に積層される。
続いて、アモルファス金属体520を複数に切断することによって複数のコア部233を形成する。一例として、複数のコア部233は、アモルファス金属体520を等しい角度で放射状に切断することによって形成される。こうして形成されるコア部233は、帯状のアモルファス金属520の幅方向Awが回転中心軸線AR1に沿うように配置され、且つ、アモルファス金属が径方向に積層された構造を有する。そして、図6に示すように、複数のコア部233を支持部234に固定することによってステータコア232が製造される。ここで、支持部234は、一例として、アモルファス金属体520と同様に、帯状のアモルファス金属を巻枠510に巻回することによって環状または円盤状に形成されたものを用いることができる。ただし、支持部234は、アモルファス金属で形成されるものに限らず、他の金属で形成されてもよい。コア部233と支持部234との固定は、例えば、接着剤を用いた接着、又は溶加材を用いた溶接によって行うことができる。また、コア部233と支持部234との固定は、ビスなどを用いた締結によってなされてもよい。
このようにコア部233と支持部234とを別々に形成することにより、例えばアモルファス金属体520の一部を切除して溝部および凸部(コア部)を形成する場合に比して、ステータコア232を容易に製造することができる。また、アモルファス金属体520の一部を切除してステータコア232を製造する場合には、切除したアモルファス金属はステータコア232として利用することができない。これに対して、本実施形態では、ア
モルファス金属体520を放射状に複数に切断して複数のコア部233を形成するので、余ったアモルファス金属体520を別のステータコア232のコア部233として利用することができる。したがって、ステータコア232の製造コストを低下することができる。
図7は、本実施形態のステータコイルの一例を示す図である。図示するように、本実施形態のステータコイル236は、コア部233の高さHsと等しい幅Wcの帯状のコイル部材がステータコア232のコア部233に渦巻き状に巻回されることによって形成されている。帯状のコイル部材は、その断面が幅Wcと厚みTcとを有し、幅Wcの方が厚みTcよりも大きい。ただし、ステータコイル236を形成するコイル部材の幅Wcは、コア部233の高さHsよりも小さくてもよい。この帯状のコイル部材は、その幅方向が回転中心軸線AR1に沿うように、コアブ233に巻き回される。なお、ステータコイル236の内周側の端部は、引出し用のコイル部材327がはんだ付け等で接続されてもよい。このようにコア部233に帯状のコイル部材が巻回されてステータコイル236が形成されることにより、線状のコイル部材を巻回する場合に比べて、ステータコア232の溝部234にステータコイル236を隙間なく配置することができる。これにより、モータ200の高性能化および小型化を図ることができる。
図8は、一般的な真空ポンプ装置における吸気側圧力(Pa)に対する排気速度(L/M)及び消費電力(W)を示す図である。一般的に、真空ポンプ装置では、吸気側圧力が大きいときには気体を圧縮するポンプロータの負荷が大きくなり、消費電力が大きくなると共に排気速度が低下する。そして、真空ポンプ装置では、高負荷時にも所望の排気性能を実現できるように、高負荷時を基準として装置の構成が決定される。しかし、真空ポンプ装置は、半導体の製造工程に設けられる場合等には、常に高負荷の環境で駆動されるのではなく、低負荷の環境で駆動される場合も多い。つまり、真空ポンプ装置は、消費電力の小さい環境で運転される場合も多い。
図9は、消費電力(W)に対する真空ポンプ装置の効率(排気速度性能)を示す図である。図9中実線は本実施形態の真空ポンプ装置を示し、破線はステータコアが一般的な珪素鋼板で形成された比較例の真空ポンプ装置を示している。本実施形態の真空ポンプ装置100では、一般的な珪素鋼板よりも電気抵抗の小さいアモルファス金属でステータコア232のコア部233を形成しているので、モータ200の鉄損を小さくすることができる。このため、図9に示すように、本実施形態の真空ポンプ装置100では、比較例と比べて、特に消費電力が小さいときの効率を高くすることができる。これにより、真空ポンプ装置が低負荷で運転されるときのエネルギ効率を向上することができ、効率の高い真空ポンプ装置を実現することができる。
以上説明した本実施形態の真空ポンプ装置100では、アモルファス金属が径方向に積層されてアモルファス金属体520が形成される。このアモルファス金属体522が複数に切断されることによって複数のコア部233が形成される。そして、複数のコア部233が支持部234に固定されることにより、モータ200のステータコア232が形成される。このように複数のコア部233と支持部234とがそれぞれに形成されてステータコア232を形成することにより、ステータコア232を容易に製造することができる。また、ステータコア232のコア部233は、アモルファス金属が径方向に積層されて形成されるので、モータ200の鉄損を小さくすることができる。さらに、本実施形態の真空ポンプ装置100では、モータロータ220とモータステータ230とが回転中心軸線AR1に対向して設けられているので、真空ポンプ装置100の高回転数化および小型化を図ることができる。
(変形例1)
上記した実施形態では、帯状のアモルファス金属500を巻回して形成されたアモルファス金属体520を放射状に切断することにより、コア部233が形成されるものとした。しかし、帯状のアモルファス金属500を巻回することによって円柱状に形成したものを、コア部233として用いてもよい。図10は、変形例のステータコアの構成概略を示す図である。図示するように、変形例のステータコア232Aでは、帯状のアモルファス金属500が円柱状に巻回されて複数のコア部233Aがそれぞれに形成されている。こうして構成される複数のコア部233Aは、帯状のアモルファス金属500の幅方向Awが回転中心軸線AR1に沿うように配置された構造を有する。また、コア部233Aは、コア部233Aの中心と回転中心軸線AR1とを結ぶ方向ACにおいて、アモルファス金属500が積層された構造を有する。このように構成された変形例のステータコア232Aにおいても、モータ200の鉄損を小さくすることができる。
(変形例2)
上記した実施形態では、モータ200は、一組のモータロータ220,モータステータ230を有するものとした。しかし、モータ200は、モータロータ220及びモータステータ230の少なくとも一方を2つ以上有してもよい。図11は、変形例のモータの概略構成を示す断面図である。変形例のモータ200Aでは、ポンプ主軸300がステータ支持部253及びモータステータ230Aを貫通して設けられ、ポンプ主軸300に対して、2つのモータロータ220A,220Bがモータステータ230Aを挟むように取り付けられている。そして、モータステータ230Aのステータコア232には、回転中心軸線AR1方向の両方の端面にコア部233が設けられてステータコイル236が巻回されている。こうした構成により、モータ200の高性能化を図ったり、モータ200の径方向の小型化を図ったりすることができる。また、2つのモータロータ220A,220Bによってモータステータ230を挟むことにより、モータ200の駆動時にポンプ主軸300が回転中心軸線AR1の一方向に付勢されるのを抑制することができ、モータロータ220及びポンプ主軸300を安定して回転させることができる。なお、モータ200は、モータステータ230がモータロータ220に挟まれるものに代えて、又は加えて、モータロータ220がモータステータ230に挟まれるように構成されてもよい。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその均等物が含まれることはもちろんである。また、上述した課題の少なくとも一部を解決できる範囲、または、効果の少なくとも一部を奏する範囲において、実施形態および変形例の任意の組み合わせが可能であり、特許請求の範囲および明細書に記載された各構成要素の任意の組み合わせ、または、省略が可能である。
100 真空ポンプ装置
200 モータ
220,220A,220B モータロータ
230,230A モータステータ
232,232A ステータコア
233,233A コア部
234 支持部
236 ステータコイル
300,400 ポンプ主軸
310,410 ポンプロータ

Claims (7)

  1. ポンプロータを回転させて気体を真空引きする真空ポンプ装置であって、
    前記ポンプロータに回転動力を出力するための主軸と、
    前記主軸に取り付けられたモータロータと、
    前記主軸の軸方向に前記モータロータと対向して配置されるモータステータと、
    前記モータステータを支持するステータ支持部であって、前記モータロータが配置されるロータ室と前記モータステータが配置されるステータ室とを離隔する、ステータ支持部と、
    を備え、
    前記モータステータは、周方向に等間隔で配置されて前記主軸の軸方向に突出する複数のコア部と、前記複数のコア部とは別々に設けられて前記複数のコア部と固定されることにより当該複数のコア部を支持する支持部と、前記複数のコア部に巻回されるステータコイルと、を有し、
    前記複数のコア部は、帯状のアモルファス金属が積層されて形成され、前記帯状のアモルファス金属の幅方向が前記主軸の軸方向に沿うように配置される、
    真空ポンプ装置。
  2. 請求項1に記載の真空ポンプ装置であって、
    前記複数のコア部は、前記帯状のアモルファス金属が前記主軸の軸方向に垂直な方向に積層されて形成されている、
    真空ポンプ装置。
  3. 請求項2に記載の真空ポンプ装置であって、
    前記複数のコア部は、前記帯状のアモルファス金属が巻回されて形成される環状または円盤状の部材を複数に切断することにより形成される、
    真空ポンプ装置。
  4. 請求項1に記載の真空ポンプ装置であって、
    前記複数のコア部は、前記帯状のアモルファス金属が円柱状に巻回されることにより形成される、
    真空ポンプ装置。
  5. 請求項1乃至の何れか1項に記載の真空ポンプ装置であって、
    前記ステータコイルは、前記複数のコア部の高さ以下の幅を有する帯状のコイル部材が巻回されて形成されている、
    真空ポンプ装置。
  6. 請求項1乃至の何れか1項に記載の真空ポンプ装置であって、
    前記ポンプロータとして、平行に配置されて同期回転する一対のポンプロータを有する、
    真空ポンプ装置。
  7. 請求項に記載の真空ポンプ装置であって、
    前記一対のポンプロータが多段のロータを有する多段容積式である、
    真空ポンプ装置。
JP2015147867A 2015-07-27 2015-07-27 真空ポンプ装置 Active JP6613069B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015147867A JP6613069B2 (ja) 2015-07-27 2015-07-27 真空ポンプ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015147867A JP6613069B2 (ja) 2015-07-27 2015-07-27 真空ポンプ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017025868A JP2017025868A (ja) 2017-02-02
JP6613069B2 true JP6613069B2 (ja) 2019-11-27

Family

ID=57945622

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015147867A Active JP6613069B2 (ja) 2015-07-27 2015-07-27 真空ポンプ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6613069B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4402713B2 (ja) * 2007-12-27 2010-01-20 ライト・エンジニアリング・インコーポレーテッド 電気モータ又は発電機
JP5255996B2 (ja) * 2008-11-10 2013-08-07 株式会社日立産機システム 電機子鉄心,該電機子鉄心を用いたモータ、及びその製造方法
JP5502463B2 (ja) * 2009-12-28 2014-05-28 株式会社日立産機システム アキシャルギャップ型回転電機及びそれに用いるロータ
JP5576246B2 (ja) * 2010-01-06 2014-08-20 株式会社神戸製鋼所 アキシャルギャップ型ブラシレスモータ
JP2015004326A (ja) * 2013-06-21 2015-01-08 株式会社荏原製作所 真空ポンプ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017025868A (ja) 2017-02-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4856748B2 (ja) 過給機
US8760016B2 (en) Electric machine with enhanced cooling
TWI575852B (zh) 真空泵用馬達及具備該真空泵用馬達之真空泵
JP6223968B2 (ja) 真空ポンプ用ipmモータ
KR20140053286A (ko) 모터형 드럼 셸 장치
JP2012255355A (ja) 電動機内蔵過給装置のバランス調整構造とその方法
JP2006230087A (ja) 電動機,圧縮機及び空気調和機
US20160241096A1 (en) Assembly for an electric machine, method for producing an assembly and electric machine having an assembly
JP2017192290A (ja) 固定子を高速電気モータに固定する方法
JP5619909B2 (ja) 電動機のローター
WO2018096887A1 (ja) 永久磁石式回転電機及びそれを用いる圧縮機
JP6613069B2 (ja) 真空ポンプ装置
JP6700003B2 (ja) 真空ポンプ装置
JP2010226932A (ja) 電動回転機械、及びこの電動回転機械を用いた冷媒圧縮機及び流体圧縮機、並びに電動回転機械の組立方法
JP2010127119A (ja) ドライ真空ポンプユニット
EP3061973B1 (en) Vacuum pump
JP2015220905A (ja) 電動モータを備えたポンプおよびその制御方法
JP2009022146A (ja) アキシャルモータ
CH466412A (fr) Machine électrique rotative
EP2534378A1 (en) Blade support in a quasiturbine pump
JP2018168732A (ja) 真空ポンプ
JP5175126B2 (ja) 回転電機用ロータ及び回転電機
WO2020008813A1 (ja) モータロータおよび過給機
WO2003096519A2 (fr) Moteur a induction dont les enroulements de stator sont divises axialement
TW202011672A (zh) 籠形轉子及旋轉電機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180425

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190226

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190227

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190425

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190627

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191003

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191101

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6613069

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250