JP6613035B2 - 高圧用ニードルバルブとこれを用いた水素ステーション - Google Patents

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Description

本発明は、高圧用ニードルバルブに関し、例えば、水素ステーション用の超高圧水素流体に好適なニードル非回転式の手動高圧用ニードルバルブとこれを用いた水素ステーションに関する。
通常、非回転式ニードルバルブは、バルブの開閉操作に伴うニードルの回転動作が無いため、弁閉時に弁座へのかじり作用を生じず、弁座の摩耗や損傷が抑制できるので、封止性・耐久性に優れており、回転式と比較して、ニードルとグランドパッキン等との摩擦が小さいので、弁の開閉トルクも小さいため、流体の調整に多用されている。
一方で、近年はエネルギー政策の見直しに伴って、燃料電池自動車用水素ステーションの供給インフラの普及が強く推進されている。水素ステーション等の高圧流体が流れる配管設備では、例えば超高圧水素の場合、80Mpa以上の高圧となるため、高圧流体用のバルブが不可欠である。
通常ニードルバルブとしては、特許文献1と特許文献2が提案されている。特許文献1は、弁ニードルの上端部には球状表面が形成され、この球状表面が、作動棒下端部の二又端に形成された円筒孔に配置され、作動棒と別体の弁ニードルの球状表面が滑り嵌めとなっており、作動棒の側面に形成された雄ねじが、パッキンナット内部に配置されたライナスリーブ内周面に形成された雌ねじと螺合しており、弁ハンドルを回転させると、この螺合を介して作動棒はライナスリーブに対して上昇又は下降するニードルバルブである。
作動棒の内端には先細りの肩が形成され、その肩に対向してライナスリーブ内部にも肩が形成され、バルブ全開時は、パッキンナットから後退させられた作動棒の肩が、ライナスリーブの肩に突き当たって停止するようになっている。
特許文献2は、スリーブに挿入した弁棒の上端部をすべり板を介してナットで固着し、スリーブの内周段部と弁棒の途中に設けた段部との間に嵌め輪とすべり輪とを介在させ、軸装したバックシートの下面に弁体の上面を圧接させて上昇位置で停止するニードルバルブである。
さらに、開度表示に関する先行技術として、特許文献3が提案されている。同文献3では、ステム自体に取付けられ外部に突出した形態である開度表示器の例が示されている。
一方、図9はニードルバルブの比較の一例を示したものであり、ボデー1に螺着したキャップ2にスリーブ3を昇降動可能に設け、スリーブ3内には、ニードル4を非回転で昇降動自在に設けてナット9で固定し、スリーブ3の上端部をハンドルに止ねじで固着し、ニードル4が全開時に、上昇位置で停止させるために、キャップ2のテーパ部5に、ニードル4の突部6とスリーブ3の下端に介在した円板7の上面を係合させてストップさせるようにしている。
実公昭50−35370号公報 実開昭60−58968号公報 特開2014−109340号公報
しかしながら、特許文献1に示すニードルバルブは、作動棒と弁ニードルとが別体であるから、ニードルのリフト精度が損なわれ、ハンドルの操作とニードルの作動が確実にかつ精度よく連動するとはいえない。また、弁ニードルは作動棒に伴って昇降動するので、両者の接触抵抗が大きくかじりや摩耗による損傷や寿命の低下が避けられず、摺動性・操作性・メンテナンス性が悪い。しかも、作動棒と弁ニードルの連動性が悪いことから、弁座への押圧力も損なわれやすいので流体のシール性も高いとはいえず、しかも接触抵抗が大きいので弁ニードルの非回転も維持され難い。したがって、水素ステーションにおける超高圧水素などの超高圧流体を制御するニードルバルブに適用することは不向きといえる。
さらに、全開時は作動棒のテーパ肩部とライナスリーブのテーパ肩部とが係合して弁ニードルの上昇を停止する構造であるから、ハンドルの回し過ぎが確実に防止され難く、ニードルバルブが損傷するおそれがあると共に、ハンドルの操作性も悪い等の欠点を有している。
特許文献2は、弁棒の途中の外周面に嵌め輪とすべり輪とを介在させて摺接しているので、接触抵抗が大となり、超高圧のニードル弁には不向きであるばかりでなく、軟質材のバックシートに弁体自体を当接しているので、ハンドルの不用意な回動によってニードル弁の内部構造が損傷するおそれがあるため、水素ステーションなどの高圧流体に用いることはできない。
特許文献3は、後付けできる開度表示器であるものの、弁棒自体に取付けるものであり、しかも複雑で外部に突出した構造の表示器であるから操作性も悪いため、高圧流体に対応するニードルバルブには不向きである。
図9に示すニードルバルブでは、ハンドル8を開方向へ動作させると、いずれ全開位置になり、円板7とキャップ2とが当接しこれ以上の開方向へのハンドル8の回転を制限する構造となっているが、全開位置になってもハンドル8をさらに強い力で回転させると僅かながら動作するため、作業者は全開位置と気づかず、さらに強い力でハンドル8を回動させる。円板7はそれほど強度を持たない部品であるため、キャップ2との圧接に耐え切れず変形し、スリーブ3が全開位置以上に開方向に回動してしまい、ニードルバルブ自体が故障してしまうという問題があった。また、全開位置が外部から視認できないので、作業者は全開位置を認識できず、構造上全開位置となって動作が制限される感触があったとしても全開位置とは知らずにさらにそれ以上開方向へハンドル8を回動し前記のようなバルブの故障を引き起こす危険性がある。
そこで、本発明は上記問題点を解決するために開発されたものであり、その目的とするところは、超高圧流体の開閉又は流量調整が確実かつ精度高く行われ、操作による故障が皆無であり、しかも操作具は、外部から容易に視認することが可能で、高圧流体に好適な高圧用ニードルバルブを提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、流入口と流出口を有するボデー内の弁座口にニードル部を非回転に昇降動させて高圧流体を開閉又は流量調節可能に設けた高圧用ニードルバルブにおいて、前記ボデーに螺着したキャップの縦軸方向の内部に昇降動部材を螺合可能に設け、かつ、当該昇降動部材の上部にハンドルを固定し、前記昇降動部材は、前記ニードル部に一体に延設したニードル杆を外周におねじ部を有するスリーブ内に非回転に設け、前記スリーブを前記キャップ内で螺合に伴う昇降動により昇降動可能に設け、前記スリーブの下端に設けた鍔部を前記キャップ内のリフトストップ位置に設けた係止部に係合させると共に、前記キャップの上部に表示筒体の下部を嵌合させ、かつ前記スリーブを貫通させた状態で前記表示筒体を止めねじで前記キャップの外周面に係止し、前記表示筒体は、止めねじを緩めて当該表示筒体の向きを調整できるように設けられ、さらに前記表示筒体は、上部側面を段部状に切欠き形成して前記昇降動部材の長さ方向に沿った垂直面にフラット状の表示面を形成し、この表示面に表示目盛を設け、この表示面にスリーブを露出するための貫通穴を形成し、この貫通穴から視認可能で、前記表示目盛と対応するための表示部を前記スリーブに設けて前記昇降動部材の昇降位置を視認可能とした高圧用ニードルバルブである。
請求項2に係る発明は、鍔部の下面とニードル杆の途中に設けた環状突部の上面との間にすべりワッシャを設けた高圧用ニードルバルブである。
請求項3に係る発明は、スリーブの上部をハンドルに止ねじで固着し、かつ、スリーブの上端面に設けたすべりワッシャをニードル杆の上端に螺着したナットで固定した高圧用ニードルバルブである。
請求項に係る発明は、高圧水素の供給ラインに請求項1乃至5の何れか1項に記載の高圧用ニードルバルブを用いたことを特徴とする水素ステーションである。
請求項1に記載の発明によると、例えば、99MPa程度の超高圧流体に対して開閉又は流量調整を円滑にかつ高精度に操作できるばかりでなく、操作者によるハンドル開閉に起因する故障事態を確実に回避することができ、もって、耐久性を有し、使用価値の高い高圧用ニードルバルブを提供することが可能となる。また、キャップの上部に表示筒体を一体的に固着できるので、従来例のように表示筒体が外部に全く露出していないため、ニードルバルブとしての体裁が良好となるばかりでなく、操作者は外部から容易に視認することができる。さらに、表示筒体を切欠き形成した表示面と、この表示面にスリーブの表示部を露出するための貫通窓を形成したから、表示筒体は、ニードルバルブのキャップと外観的に一体となると共に、表示筒体の上部側面に段部状で垂直面に切欠いた表示部位を設けることが可能となるので、表示機構が外部に露出することがなく、しかも止めねじを緩めれば、表示筒体の向きを適宜調整することができるため、高圧用ニードルバルブの表示機構としてその使用価値は極めて高い。

請求項2に記載の発明によると、鍔部の下面とニードル杆に設けた環状突部との間にすべりワッシャを介在させたから、摺動抵抗を著しく低下させた状態でスリーブが回動するので、ニードルが非回転状態で高精度に適正なストロークで昇降動するため、超高圧のニードルバルブに極めて好適である。
請求項3に記載の発明によると、ハンドルをスリーブに固着し、スリーブの上端面にすべりワッシャを介してニードル杆の上端を固定しているから、摺動抵抗を著しく低下させた状態でスリーブが回動するので、下部のすべりワッシャと相俟ってニードルが非回転状態で高精度に昇降動するため、例えば99MPa程度の超高圧流体に適したニードルバルブを提供することができる。
請求項に係る発明によると、前記高圧用ニードルバルブを高圧水素の供給ラインに設けることによって水素ステーションの適宜の供給ラインを高精度に制御することが可能となった。
本発明のニードルバルブの一例の全開状態を示した正面縦断面図である。 本発明のニードルバルブの一例の全閉状態を示した正面縦断面図である。 本発明のニードルバルブの昇降動部材の一例を示した縦断面図である。 本発明のニードルバルブの一例の正面図である。 本発明のニードルバルブの一例の側面図である。 本発明のニードルバルブの一例の斜視図である。 本発明の表示筒体の一例の正面図である。 水素ステーションを示したブロック図である。 ニードルバルブの比較例を示した縦断面図である。
以下に、本発明における高圧用ニードルバルブの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。本発明の高圧用ニードルバルブは、水素ステーションにおける超高圧水素の開閉又は流量制御に特に好適である。図1は本実施形態のニードルバルブの全開状態を示した正面縦断面図であり、図2は本実施形態のニードルバルブの全閉状態を示した正面縦断面図である。
図1、2に示すように、ボデー10は外形が直方体状に形成され、超高圧流体用バルブボデーとして、流路径に対し肉厚となっている。流入口11、流出口12は、ボデー10の両側面から水平方向に穿設されていると共に、ボデー10の鉛直方向に軸装部が穿設されている。流入口11と流出口12は拡径されためねじ部にそれぞれ開口しており、これらめねじ部には、ボデー10と同様に超高圧用継手として継手が接続できるようになっている。図4、図6には流入口11に接続された継手110、流出口12に接続された継手120が示されている。なお、継手の接続はコーンアンドスレッド接続であれば、超高圧でも信頼性が高く、取り付け・取り外しを繰り返しても初期性能が維持されるため好適である。流入口11と流出口12は、互いに流路軸がずれて形成されており、弁座口13を介してボデー10内で連通している。
弁座口13は、弁体であるニードル25のニードル部25aとメタルタッチシールするシール部であり、ニードル部25aのテーパ形状と略同形状のテーパ形状に形成されている。この弁座口13とニードル部25aとが当接して、流体の閉止又は流量調整がなされる。
軸装部は、大径の円筒状空間の内周にめねじ部14が形成されてボデー10の外周面へ開口しており、キャップ15を螺着可能となっている。この大径の円筒状空間の奥側に、小径の円筒状空間が形成され、その底部にニードル25の貫通孔が形成され、弁室と連通している。軸装部には、ニードル25とボデー10との間をシールするシール部材が適宜設けられる。このシール部材に、ボデー10とニードル25との間のシール状態を維持しつつ昇降動可能であってニードル25がボデー10に対して非回転で滑り嵌めされるようにニードル25が保持される。
シール部材の構成は特に限定されず、実施に応じて適宜選択することができる。例えば複数のシール部材を積層するように構成してもよく、2種のシール部材(グランドパッキン43、44)を使用する一例として、上下から2枚のグランドパッキン43で挟んだ1枚のグランドパッキン44で構成される。この場合は、軸装部底面に載置した下側のグランドリング41の上に、グランドパッキン43、44を重ね、その上からグランド42を重ねて構成される。
キャップ15の外周側は、下側の外周におねじ部16が形成され、このおねじ部16が軸装部のめねじ部14と螺着できるようになっている。この螺着は、おねじ部16をめねじ部14に螺合し、おねじ部16にあらかじめ螺合しているナット17を増し締めすることによりなされる。またキャップ15の上側にはスパナ掛け部が設けられ工具でキャップ15を回動できるようになっている。また図示しないが、螺着状態のキャップ15に、回り防止部材を設けて螺着を固定してもよい。
キャップ15の内周面の一部には、めねじ部20が形成されており、キャップ15の縦軸方向の内部に昇降動部材40を螺合可能となっている。そして、このめねじ部20の内径より拡径した筒状部18が形成され、この筒状部18はキャップ15の下端面に開口している。
内径の異なるめねじ部20と筒状部18との間に、テーパ状に係止部19が形成されている。この係止部19は、昇降動部材40のリフトストップ位置に設けられ、スリーブ28の鍔部30と係合して昇降動部材40の上昇を停止する係止部であれば、その構成に特に限定はなく実施に応じて適宜形成することができる。
ハンドル21は、片手で回動し易く閉止弁のハンドルとして好適な直方体形状のバーハンドルとなっており、ハンドル21の一端に形成された横孔から止ねじ22を螺入して、スリーブ28に設けられた係止部23へ止ねじ22を係止して固着される。
図3は、本発明のニードルバルブの昇降動部材40の一例を示した縦断面図である。
ニードル25は、シール部材と摺動するニードル部25aと、このニードル部25aに一体に延設されたニードル杆25bとから成り、ニードル25は単一部材から削り出しにより一体形成されている。
ここで、ニードル弁のステム部とニードル部を、複数部材にて別体に設けた上で、それらを係合させるなどして連動するように構成した場合、高精度なニードルのリフト調整、すなわち高精度な流量調整の実現が困難となる。また、別体に設けた上で溶接して一体に形成した場合は、その溶接部位を水素が脆化するおそれがある。このため、高圧水素用ニードルバルブのニードルは一体形成される必要があり、本発明のニードル25は、超高圧水素用バルブのニードルとして極めて好適である。
ニードル杆25bの途中には環状突部26が形成されており、図3においてこの環状突部26より下側の円筒部が、軸装部に設けられたシール部材と当接する摺動部位である。図3において環状突部26より上側の円筒部は、下側の円筒部より細径であり、図3において上端部にはおねじ部27が形成され、一つ又は2つ以上のナット34を螺合可能となっている。
スリーブ28は、ハンドル21の回動力をニードル25に伝達して昇降動させるための筒状部材であり、図3に示すように、下端部には拡径した鍔部30を有し、この鍔部30の上側角部に、テーパ面31が設けられている。このテーパ面31が、キャップ15の係止部19と係合するようになっている。スリーブ28の途中にはおねじ部29が形成され、キャップ15の内周面に形成されためねじ部20と螺合可能となっている。また、スリーブ28の上端部には係止部23が切欠き形成され、止ねじ22が係止可能となっている。
筒状のスリーブ28内部にニードル25のニードル杆25bが挿入され、ニードル25にスリーブ28が装着される。スリーブ28の上端面は、ナット34との間に介装されたすべりワッシャ32が当接しており、スリーブ28の下端面は、環状突部26との間に介装されたすべりワッシャ33が当接している。すべりワッシャ32、33と共にニードル杆25bをスリーブ28に装着した後、ナット34の螺合を締付けると、すべりワッシャ32はナット34より押圧され、ニードル25がすべりワッシャ32,33との間で締付けられて固定され、昇降動部材40が組み立てられる。ナット34は例えば2つ螺合し、上部のナットにネジロック剤を塗布するなどしてもよい。
図1、図2では表示筒体24の断面図を示している。表示筒体24は、キャップ15と同程度の肉厚に形成され、筒状の貫通口37を有しており、この貫通口37にスリーブ28が貫通している。表示筒体24の内部下側には、筒状のキャップ15の上部と同形状の筒状部が下側へ開口して形成されており、この筒状部がキャップ15の上部に被着して固定されている。また、表示筒体24に横孔38を形成し、キャップ15へ被着した後に、この横孔38へ止ねじを螺合して表示筒体24をキャップ15に係止するようにしてもよい。
図4は、本発明の高圧用ニードルバルブの正面図であり、図7は、図4においてこの表示筒体24を拡大した要部拡大図である。また、図5は本発明の高圧用ニードルバルブの側面図であり、図6は本発明の高圧用ニードルバルブの斜視図である。
図4乃至図6に示すように、表示筒体24には表示面35が設けられ、この表示面35に表示目盛45が表示されている。この表示面35は、表示筒体24の上部の一部分を所定方向に面した段部状に切欠き形成した段部面となっており、バルブ正面方向に1つの段部面が形成されているが、複数面形成してもよく、例えば、バルブ正面方向とバルブ背面方向それぞれに面した表示面を2つ形成してもよい。さらに横孔38の止ねじを緩めれば表示筒体24を適宜回転させることができるので、表示面35の表示方向を適宜変更させてもよい。なお110は流入口11に接続された継手、120は流出口に接続された継手を示している。
スリーブ28の外周面には表示部46が設けられている。この表示部46を外部から視認可能とするため、表示面35には貫通窓36が設けられる。貫通窓36の一例として、段部面である表示面35と貫通口37との間が切欠かれ、幅が適宜調整された隙間が形成されている。この隙間を介して、昇降動するスリーブ28の表示部46を視認することができる。
図7に示すように、表示面35に表示された表示目盛45と、スリーブ28の外周面に設けられた表示部46とが対応するように表示され、外部からバルブ開度が容易に視認可能となっている。表示目盛45の一態様として、同図に示すように、上部にバルブ全開を示す「O」の文字、下部にバルブ全閉を示す「S」の文字を表示し、各文字「O」、「S」に長い横線一本の目盛りをそれぞれ付し、これら2本の長い横線の中点位置に中間開度を示す短い横線一本の目盛りを付している。同様に、表示部46にも横線一本の開度表示を付している。表示目盛45と表示部46の表示態様は、互いの表示対応によりバルブの開度が外部から視認可能な表示態様となっていれば、特に限定されず任意に選択できる。
上記のように、本発明の表示筒体24は強度が高く変形しにくい構造であり、キャップ15上部に強固に固定されているので、外力による損傷を受けにくく、表示目盛りがずれるおそれもない。このため、流体が99MPa程度の超高圧水素などの場合であっても、開度表示としての耐久性と正確性が担保され、高圧用ニードルバルブの操作性や作業の安全性が確保される。また、表示筒体24は簡素な構造なので汎用性が高く、ニードルバルブに限定されず様々なバルブに応用可能であると共に生産性・量産性も向上する。
なおボデー10の材質は、SUS316などの合金材質から機械加工仕上げにより形成し、シール部材の材質は、グランドリング41はSUS316L製、グランド42はSUS316製、グランドパッキン43はPEEK製、グランドパッキン44はPE製であれば、耐圧性・耐食性が高く超高圧水素用として好適である。またボデー10の流路に関しては、流入口11の流路軸と流出口12の流路軸は互いに平行な2方弁ストレートタイプであるが、この他、2方弁アングルタイプ(流入口の流路軸がニードルと同軸のタイプ)、3方弁マニホールドタイプ(1つの流入口と連通する2つの流出口を有し、対向する2つの弁座口を有するタイプ)など、流体の制御状況などに応じて適宜流路タイプを変更してもよい。
また、キャップ15をボデー10へ螺入していくと、キャップ15の下端面がグランド42の上面を下方へ押圧していく。このグランド42の押圧により、グランドパッキン43、44(シール部材)は、下面が固定されているグランドリング41との間で、上下方向から圧縮される。この圧縮により、グランドパッキン43、44(シール部材)には横方向へ膨出するように応力が発生するため、ニードル部25aの側面及び軸装部の内周面に圧接するように作用することで、ニードル部25aとボデー10との間がシールされる。このため、ボデー10へ螺着しているキャップ15をナット17により増し締めすると、使用により劣化したグランドパッキン43、44のシール性を回復させ得る。
続いて、本発明の高圧用ニードルバルブの全閉から全開への動作を説明する。図2は、バルブの全閉状態を示しており、ニードル25のニードル部25aが弁座口13に密着して流体を封止している。この状態から、作業者がハンドル21を開方向へ回動させると、回動力はスリーブ28へ伝達され、スリーブ28が供回りする。スリーブ28のおねじ部29はキャップ15のめねじ部20と螺合しているので、このスリーブ28の回動により、スリーブ28のおねじ部29がキャップ15のめねじ部20を上昇する。
一方でニードル25は、ニードル部25aがグランドパッキン43、44(シール部材)に密嵌状態で保持されており、スリーブ28が回動しながら上昇すると、スリーブ28の上端面が回転しながらすべりワッシャ32を上方向へ押し上げるように作用し、すべりワッシャ32はナット34を押し上げる。なお、このようにスリーブ28がニードル25を押す作用はバルブ閉止の際も同様であり、ハンドル21を閉方向へ回動させると、スリーブ28のおねじ部29はキャップ15のめねじ部20を下降し、スリーブ28の下端面がすべりワッシャ33を下方向へ押し下げるように作用し、すべりワッシャ33は環状突部26を押し下げる。このように作用するため、スリーブ28の昇降動に伴い、ニードル部25a(ニードル25)をシール部材(ボデー10)に対して非回転に維持しつつ昇降動摺動させることができる。
本発明では、スリーブ28の上端面とナット34の間にすべりワッシャ32が介在し、スリーブ28の下端面と環状突部26の間にすべりワッシャ33が介在している。このため、スリーブ28の上端面及び下端面に生じる摺動抵抗を極めて低減することができると共に、スリーブ28とニードル25との間に生じる摩耗や劣化も防止できる。なお、ニードル25とすべりワッシャ32、33との間に摺動剤を塗布するなど、すべり性・耐久性をさらに向上させる処理がされれば好適である。
図1は、バルブの全開状態を示している。この状態では、スリーブ28の鍔部30に設けられたテーパ面31が、キャップ15の内周面に設けられたテーパ状の係止部19に突き当たって係合し、スリーブ28の上昇を停止している。この係合により、スリーブ28のおねじ部29は、リフトストップ位置より上側へめねじ部20を上昇することができなくなるので、スリーブ28はこの状態より開方向へ回動することができなくなり、バルブの全開状態となる。
上記のように本発明では、昇降動部材40であるスリーブ28に強度が高く簡易な構造の鍔部30を設けると共に、キャップ15に鍔部30と当接する係止部19を設けて、バルブ全開時のリフトストップ機構を構成しており、このリフトストップ機構により、バルブ全開時の過度のハンドル21の回動があっても、スリーブ28の過度の回動が確実に防止され、部材の変形や損傷、ひいては高圧用ニードルバルブの故障が生じるおそれがない。
次に、表示目盛45と表示部46の対応を説明する。上記のように、スリーブ28はバルブ全開から全閉の範囲で昇降動し、それに伴い表示部46の開度表示も昇降動する。バルブ全開状態においては、図7に示すように、「O」の文字が付された表示目盛45の長い横線と、表示部46の横線とが、表示面35の正面からの視点において略水平となる位置に表示して対応させている。同様に、バルブ全閉状態においては、「S」の文字が付された表示目盛45の長い横線と、表示部46の横線とが、表示面35の正面からの視点において略水平となる位置に表示して対応させている。したがって、表示目盛45の文字「O」と文字「S」が付された2本の長い横線の間隔は、バルブストロークと略同一となっている。
図8においては、本発明の高圧用ニードルバルブを用いた水素ステーションを示したものである。水素ステーションは、例えば、蓄圧器70、圧縮機71、ディスペンサ72、プレクール熱交換器73、迅速継手74、充填ホース75、充填ノズル76、車載タンク77、逆止弁85を有し、これらは高圧水素の供給ライン78としてシステムを構成している。
水素ステーションの各ユニットの接続部位又は供給ライン78には手動弁81が設けられ、各ユニットの一次側又は二次側に適宜自動弁80が設けられている。この手動弁81は、本発明における高圧用ニードルバルブを用いている。
さらに、蓄圧器70の内部は、複数のタンクに分かれており、それぞれのタンクと圧縮機71とを接続する自動弁80、及びそれぞれのタンクとディスペンサ72とを接続する自動弁80を適宜切り替えることにより、所定圧に至ったタンクから水素をディスペンサ72に供給する一方、所定の下限値圧を下回ったタンクには、圧縮機71から水素を前記所定圧に至るまで充填する。この水素ステーションに設けられた供給ライン78において、所定のプログラムによって水素供給が制御され、車両供給量に応じて適宜に水素を供給制御可能になっている。



















10 ボデー
11 流入口
12 流出口
13 弁座口
14 めねじ部
15 キャップ
16 おねじ部
19 係止部
20 めねじ部
21 ハンドル
22 止ねじ
23 係止部
24 表示筒体
25 ニードル
25a ニードル部
25b ニードル杆
26 環状突部
28 スリーブ
29 おねじ部
30 鍔部
31 テーパ面
32、33 すべりワッシャ
34 ナット
35 表示面
36 貫通窓
40 昇降動部材
43、44 グランドパッキン(シール部材)
45 表示目盛
46 表示部
81 手動弁

Claims (4)

  1. 流入口と流出口を有するボデー内の弁座口にニードル部を非回転に昇降動させて高圧流体を開閉又は流量調節可能に設けた高圧用ニードルバルブにおいて、前記ボデーに螺着したキャップの縦軸方向の内部に昇降動部材を螺合可能に設け、かつ、当該昇降動部材の上部にハンドルを固定、前記昇降動部材は、前記ニードル部に一体に延設したニードル杆を外周におねじ部を有するスリーブ内に非回転に設け、前記スリーブを前記キャップ内で螺合に伴う昇降動により昇降動可能に設け、前記スリーブの下端に設けた鍔部を前記キャップ内のリフトストップ位置に設けた係止部に係合させると共に、前記キャップの上部に表示筒体の下部を嵌合させ、かつ前記スリーブを貫通させた状態で前記表示筒体を止めねじで前記キャップの外周面に係止し、前記表示筒体は、止めねじを緩めて当該表示筒体の向きを調整できるように設けられ、さらに前記表示筒体は、上部側面を段部状に切欠き形成して前記昇降動部材の長さ方向に沿った垂直面にフラット状の表示面を形成し、この表示面に表示目盛を設け、この表示面にスリーブを露出するための貫通穴を形成し、この貫通穴から視認可能で、前記表示目盛と対応するための表示部を前記スリーブに設けて前記昇降動部材の昇降位置を視認可能としたことを特徴とする高圧用ニードルバルブ。
  2. 前記鍔部の下面とニードル杆の途中に設けた環状突部の上面との間にすべりワッシャーを設けた請求項1に記載の高圧用ニードルバルブ。
  3. 前記スリーブの上部を前記ハンドルに止ねじで固着し、かつ、当該スリーブの上端面に設けたすべりワッシャーを前記ニードル杆の上端に螺着したナットで固定した請求項1又は2に記載の高圧用ニードルバルブ。
  4. 高圧水素の供給ラインに請求項1乃至の何れか1項に記載の高圧用ニードルバルブを用いたことを特徴とする水素ステーション。
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