JP6612306B2 - 情報処理装置及び情報処理プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、情報処理装置及び情報処理プログラムに関し、特に、電子ゲームを提供する情報処理装置及び情報処理プログラムに関する。
従来、電子ゲームを提供する情報処理装置が知られている。このような情報処理装置によって提供される電子ゲームとしては、キャラクタやカードといった複数のオブジェクト(ゲーム内オブジェクト)を使用する電子ゲームが知られている。その一例として、プレイヤが複数のオブジェクトを使用しながら、コンピュータあるいは他のプレイヤである対戦相手と戦う対戦ゲームがある。
一方、近年、機械学習の研究が盛んに行われている。例えば、多層のニューラルネットワークを用いたディープラーニングに関する研究が行われている。このようなディープラーニングを用いて、電子ゲームをプレイする人工知能(AI;Artificial Intelligence)エージェントを学習させ、従来よりも高い性能を有する(すなわちゲームが「うまい」)AIエージェントが実現されている。例えば、非特許文献1には、囲碁をプレイするAIエージェントに適用されたディープニューラルネットワークに関する技術が開示されている。
David Silver, et al, "Mastering the Game of Go with Deep Neural Networks and Tree Search"Nature 529,484-489,(28 January 2016)
囲碁や将棋などの電子ゲームにおいては、使用することができるオブジェクトの種類が限られている。例えば、囲碁においては、オブジェクトの種類としては白石と黒石のみであり、将棋においても、オブジェクトの種類としては、王、龍、飛、馬、角などといった限られた種類があるだけである。電子ゲームをプレイするAIエージェントを学習させるにあたり、当該電子ゲームで使用されるオブジェクトを識別した上で学習する必要がある。囲碁や将棋の場合、上述のように、使用されるオブジェクトの種類が少ないために、one hot vectorなどの手法により、各オブジェクトに対して個別にラベル付けすることで識別を行っても特段の問題を生じることがなかった。
しかしながら、例えば千数百あるいはそれ以上の数といったような多数のオブジェクトが使用される電子ゲームをプレイするAIエージェントを学習させる場合、各オブジェクトに対して個別にラベル付けを行うと、オブジェクトを表現するベクトルが膨大な数の次元を有することとなってしまう。これにより、AIエージェントにおけるゲームプレイのための処理、あるいはAIエージェントの学習処理が煩雑になってしまうという問題が生じ得る。
また、多数のオブジェクトの中には、特徴(例えば使用したときのゲーム上の効果)が似ているオブジェクトが存在する場合がある。AIエージェントの学習を行う際に、特徴が似ているオブジェクトについては同様に学習すれば足りる場合がある。換言すれば、特徴が似ているオブジェクトは互いに識別する必要性が少ないため、特徴が似ているオブジェクトを識別して学習することが非効率となる場合がある。
本発明の目的は、複数のオブジェクトを使用する電子ゲームをプレイする人工知能エージェントをより効率的に学習することにある。
本発明は、電子ゲームのゲーム状況に応じて当該電子ゲーム上の効果が変動する複数のオブジェクトであって、前記電子ゲームのゲーム状況に関する条件である効果発動条件を満たした場合に、前記効果発動条件を満たさない場合とは異なる前記電子ゲーム上の効果を発動する複数のオブジェクトを使用する電子ゲームに関するプレイヤのゲーム進行履歴を示し、前記複数のオブジェクトの使用結果を含むゲームログに基づいて、各前記オブジェクトの戦略上の特徴を表す特徴ベクトルを学習する表現学習部と、前記ゲームログと、前記表現学習部が学習した各前記オブジェクトの前記特徴ベクトルとを少なくとも用いて、前記電子ゲームをプレイする人工知能エージェントに、前記複数のオブジェクトの使用に関する戦略を学習させる戦略学習部と、を備えることを特徴とする情報処理装置である。
望ましくは、前記戦略学習部は、前記ゲームログに基づいて前記人工知能エージェントに対して教師あり学習を行う教師あり学習部、及び、前記人工知能エージェントに対して強化学習を行う強化学習部の少なくとも一方を含む、ことを特徴とする。
望ましくは、学習済みの前記人工知能エージェントを用いた前記電子ゲームのゲーム進行履歴を示し、前記複数のオブジェクトの使用結果を含むAIログに基づいて、前記オブジェクトの使用結果に関する統計データを生成する統計データ生成部と、前記統計データを表示部に表示させる表示制御部と、をさらに備えることを特徴とする。
望ましくは、前記人工知能エージェントを用いた前記電子ゲームの対戦においては、一般プレイヤが使用できない開発中オブジェクトが使用され、前記AIログには、前記開発中オブジェクトの使用結果が含まれ、前記統計データ生成部は、前記開発中オブジェクトの使用結果に関する統計データを生成する、ことを特徴とする。
望ましくは、前記AIログには、学習済みの前記人工知能エージェント同士による前記電子ゲームのゲーム進行履歴及び前記複数のオブジェクトの使用結果が含まれる、ことを特徴とする。
望ましくは、前記統計データは、前記オブジェクトを使用した場合における勝率、前記オブジェクトを使用した場合における前記オブジェクトが発動し得る特殊効果の発動確率、及び、前記オブジェクトを使用した場合に生じた効果の分布、の少なくとも1つを含む、ことを特徴とする。
また、本発明は、コンピュータを、電子ゲームのゲーム状況に応じて当該電子ゲーム上の効果が変動する複数のオブジェクトであって、前記電子ゲームのゲーム状況に関する条件である効果発動条件を満たした場合に、前記効果発動条件を満たさない場合とは異なる前記電子ゲーム上の効果を発動する複数のオブジェクトを使用する電子ゲームに関するプレイヤのゲーム進行履歴を示し、前記複数のオブジェクトの使用結果を含むゲームログに基づいて、各前記オブジェクトの戦略上の特徴を表す特徴ベクトルを学習する表現学習部と、前記ゲームログと、前記表現学習部が学習した各前記オブジェクトの前記特徴ベクトルとを少なくとも用いて、前記電子ゲームをプレイする人工知能エージェントに、前記複数のオブジェクトの使用に関する戦略を学習させる戦略学習部と、として機能させることを特徴とする情報処理プログラムである。
本発明によれば、複数のオブジェクトを使用する電子ゲームをプレイする人工知能エージェントをより効率的に学習することができる。
本実施形態に係るゲームシステムの構成概略図である。 本実施形態に係るゲームシステムが提供するゲームのゲーム画面の例を示す図である。 プランナ端末の構成概略図である。 プレイヤ端末の構成概略図である。 ゲームサーバの構成概略図である。 キャラクタDBの内容例を示す図である。 プレイヤログDBの内容例を示す図である。 複数の統計データの表示例を示す図である。 本実施形態に係るゲームサーバの処理の流れを示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1に、本実施形態に係るゲームシステム10の構成概略図が示されている。ゲームシステム10は、ゲームシステム10により提供される電子ゲーム(以下単に「本ゲーム」と記載する)の開発者、より詳しくは、本ゲームで使用されるオブジェクトの作成者であるプランナが使用するプランナ端末12、本ゲームのプレイヤが使用するプレイヤ端末14、及び、情報処理装置としてのゲームサーバ16を含んで構成されている。プランナ端末12とゲームサーバ16との間、及び、プレイヤ端末14とゲームサーバ16との間は、通信回線18を介して互いに通信可能に接続されている。通信回線18は、例えばインターネットあるいはローカルエリアネットワーク(LAN)などによって構成される。なお、図1には、プランナ端末12及びプレイヤ端末14がそれぞれ1つずつ示されているが、これらはそれぞれ複数設けられてよい。
ゲームシステム10においては、プランナがプランナ端末12を用いてゲームサーバ16にアクセスすることで、オブジェクトの作成を含む本ゲームの開発を行うことができる。そして、プレイヤ端末14から送信される本ゲームの提供要求に応じて、ゲームサーバ16が各種ゲーム情報をプレイヤ端末14に送信することで本ゲームが提供される。
ここで、本ゲームの内容について説明する。図2に、プレイヤ端末14に表示されるゲーム画面の例が示されている。本ゲームは、複数のオブジェクトとしての複数のキャラクタを使用して、敵プレイヤと対戦を行うものである。敵プレイヤとしては、自プレイヤ以外の他のプレイヤであってもよいし、コンピュータ(ゲームサーバ16)であってもよい。具体的には、ゲームフィールドとしての、複数のマスが定義された盤20上に、オセロ(登録商標)の要領で自プレイヤと敵プレイヤとが交互にキャラクタを配置していくものである。図2においては、各マスの行が数字「1」〜「6」で、列が英字「A」〜「F」で示されている。
盤20上の白丸は自プレイヤの石(白石)を示し、黒丸は敵プレイヤの石(黒石)を示す。そして、盤20上の白丸の中にキャラクタ名(例えば「C0055」)が記載されたものは自プレイヤのキャラクタ(自キャラクタ)を示し、黒丸の中にキャラクタ名が記載されたものは敵プレイヤのキャラクタ(敵キャラクタ)を示す。2つの自キャラクタ、又は、1つの白石と1つの自キャラクタで、敵キャラクタあるいは黒石を挟み込むと、敵キャラクタあるいは黒石を白石に変化させる(ひっくり返す)ことができる。また、2つの敵キャラクタ、又は、1つの黒石と1つの敵キャラクタで、自キャラクタあるいは白石が挟み込まれると、自キャラクタあるいは白石が黒石に変化させられる。なお、通常のオセロ同様、ゲーム開始時において、盤20の中央部4つのマスには白石と黒石が2つずつ置かれていてよい。すなわち、3Cのマス及び4Dのマスには白石が、3Dのマス及び4Cのマスには黒石が置かれていてよい。
プレイヤは、本ゲーム内において定義された複数のキャラクタであって、当該プレイヤが取得した(本ゲーム内で使用可能となった)キャラクタの中から複数のキャラクタを選択する。例えば、本実施形態では16個のキャラクタを選択する。プレイヤによって選択された16個のキャラクタ群をデッキと呼ぶ。プレイヤは、ゲームの進行に応じて、あるいは、課金することによって新たなキャラクタを取得することができる。図2に示すように、デッキの中から選択された4つのキャラクタが画面に表示される。当該4つのキャラクタを手駒22と呼ぶ。なお、手駒22は、ゲームサーバ16によってデッキの中からランダムに選択されてもよいし、プレイヤがデッキの中から選択可能となっていてもよい。ユーザは、4つの手駒22の中から任意のキャラクタを選択し、選択したキャラクタを盤20上のマスに配置する。手駒22の中から1つのキャラクタが盤20上に配置されると、デッキの中から選択された1つのキャラクタが新たに手駒22に加えられる。
詳細は後述するが、各キャラクタには複数のパラメータが設定されている。例えば、攻撃力、スキル効果、スキル発動条件といったパラメータが設定されている。キャラクタが盤20上に配置されると、当該キャラクタの攻撃力に応じたダメージを対戦相手に与えることができる。あるいは、当該キャラクタのスキル発動条件が満たされると、当該キャラクタが有する特殊効果としてのスキル(技)が実行され、スキル効果(あるいはスキル効果及び攻撃力)に応じたゲーム上の効果が発動される。
自プレイヤ及び敵プレイヤにはそれぞれHP(ヒットポイント)が設定されている。図2においては、自プレイヤの最大HPが250であり、現在のHPが180であることが示されている。キャラクタが盤20上に配置されたことや、スキルを実行することなどによって対戦相手のHPを減らすことができる。また、キャラクタのスキルによってHPが回復できるようになっていてもよい。そして、先にHPが0になった方が負けであり、他方が勝ちとなる。
このように、ゲームシステム10により提供されるゲームは、プレイヤが複数のキャラクタを使用しながら対戦相手と対戦を行うゲームである。
図3には、プランナ端末12の構成概略図が示されている。プランナ端末12は、例えば一般的なコンピュータであってよい。
制御部12aは、例えばCPU(Central Processing Unit)あるいはマイクロコンピュータなどを含んで構成され、後述の記憶部12eに記憶されたプログラムに従ってプランナ端末12の各部を制御するものである。
通信部12bは、例えばネットワークアダプタなどを含んで構成され、通信回線18を介してゲームサーバ16と通信する機能を有するものである。
入力部12cは、例えばマウス、キーボード、あるいはタッチパネルなどを含んで構成される。入力部12cは、プランナの指示をプランナ端末12に入力するためのものである。
表示部12dは、例えば液晶ディスプレイなどを含んで構成され、各種画面を表示するものである。特に、表示部12dには、ゲームの開発画面などが表示される。
記憶部12eは、例えばハードディスク、RAM(Random Access Memory)、あるいはROM(Read Only Memory)などを含んで構成される。記憶部12eには、プランナ端末12の各部を動作させるためのプログラムが記憶される。あるいは、記憶部12eには、各種の制御データあるいは各種の処理結果データなどが記憶される。
図4には、プレイヤ端末14の構成概略図が示されている。本実施形態においては、プレイヤ端末14としてはスマートフォンやタブレット端末といった携帯型の端末が用いられるが、プレイヤ端末14は据え置き型のコンピュータであってもよい。
制御部14aは、例えばCPUあるいはマイクロコンピュータなどを含んで構成され、後述の記憶部14eに記憶されたゲームのクライアントプログラムに従ってプレイヤ端末14の各部を制御するものである。
通信部14bは、例えばネットワークアダプタなどを含んで構成され、通信回線18を介してゲームサーバ16と通信する機能を有するものである。
入力部14cは、例えばタッチパネルあるいはボタンなどを含んで構成される。入力部14cは、プレイヤの指示をプレイヤ端末14に入力するためのものである。
表示部14dは、例えば液晶ディスプレイなどを含んで構成され、各種画面を表示する者である。特に、表示部14dにはゲーム画面などが表示される。
記憶部14eは、例えばRAMあるいはROMなどを含んで構成される。記憶部14eには、ゲームのクライアントプログラムが記憶される。あるいは、記憶部14eには、各種の制御データあるいは各種のゲーム処理結果データなどが記憶される。
図5には、ゲームサーバ16の構成概略図が示されている。
通信部30は、例えばネットワークアダプタなどを含んで構成され、通信回線18を介してプランナ端末12及びプレイヤ端末14と通信する機能を有するものである。
記憶部32は、例えばハードディスク、RAM、あるいはROMなどを含んで構成される。記憶部32には、情報処理プログラムとしての、ゲームのホストプログラムが記憶される。当該ホストプログラムが実行されることで、ゲームが進行すると共に、ゲームサーバ16の各部が動作する。また、図5に示される通り、記憶部32には、キャラクタDB34、プレイヤログDB36、分散表現DB38、AIログDB40、AIエージェント42、及び、複数の統計データ44aからなる統計データ群44が記憶される。
キャラクタDB34は、本ゲームにおいて(すなわちホストプログラムによって)定義され、本ゲーム内で自プレイヤあるいは敵プレイヤが使用可能なキャラクタに関するデータが格納されたデータベースである。具体的には、キャラクタDB34には、各キャラクタに設定された各パラメータが格納されている。なお、本ゲームにおいては、千数百のキャラクタを使用することが可能となっており、また、新規キャラクタが逐次追加されていく仕様になっている。
図6に、キャラクタDB34の内容例が示されている。図6においては、キャラクタDB34がテーブル形式で示されているが、キャラクタDB34のデータ形式はこれに限られるものではない。図6においては、1つのレコードが1つのキャラクタに対応している。本実施形態では、各キャラクタは、キャラクタ名、当該キャラクタの特徴を示す属性、当該キャラクタの入手困難度を示すレア度、当該キャラクタが盤20上に配置されたときに対戦相手に与えるダメージの基準となる攻撃力、スキル名、当該キャラクタのスキルが発動する条件を示すスキル発動条件、及び、スキルが発動したときの効果であるスキル効果のパラメータを有している。なお、スキル効果の欄にある「通常攻撃」とは、キャラクタが盤20上に配置され、スキルを発動せずに攻撃力の値に基づいて対戦相手にダメージを与えることを意味する。
これらのパラメータはプランナによって定義される。もちろん、パラメータの項目としては、これらに限られず、各キャラクタは、その他の項目に対するパラメータを有していてもよい。
図6に示すように、本実施形態においては、各キャラクタのスキル発動条件が、例えば「HPが最大HPの5%以下」あるいは「盤上に属性がP1の自キャラクタが3つ以上」といったように、ゲーム状況に関する条件で規定されている。したがって、プランナとしては、スキル効果あるいは攻撃力を適切に設定することが難しくなっている。仮に、スキル発動条件が単純に確率として数値で与えられているならば、プランナとしては、スキル発動の確率(数値)に基づいて、適切なスキル効果あるいは攻撃力を設定することが比較的容易となる。しかしながら、スキル発動条件がゲーム状況に関する条件で規定されている場合、そのキャラクタのスキルの発動確率を把握することが容易でなく、これが新規キャラクタのスキル効果あるいは攻撃力を適切に設定することを難しくしている。
また、プレイヤとしても、各キャラクタのスキル発動条件がゲーム状況に関する条件で規定されているために、デッキに入れるキャラクタを適切に選択することが難しくなっている。すなわち、プレイヤとしても、キャラクタのスキル発動条件を見ても、当該キャラクタがどの程度の確率でスキルを発動するのかを把握することが容易でないからである。
図5に戻り、プレイヤログDB36、分散表現DB38、及びAIログDB40には、それぞれ各種データが格納される。これらのデータベースに格納されるデータの詳細については後述する。
AIエージェント42は、本ゲームをプレイする人工知能プログラムである。AIエージェント42は、後述のディープラーニングを用いた方法によって学習される。AIエージェント42の学習手法の詳細については後述する。本実施形態におけるAIエージェント42は、多層ニューラルネットワークを含んで構成される。多層ニューラルネットワークは、各種パラメータ(層構造、各層におけるニューロン構造、各ニューロンの重みあるいはバイアスなど)により定義されるため、記憶部32は、これらのパラメータが記憶される。
統計データ44aは、キャラクタの使用結果に関する統計データである。本実施形態においては、統計データ44aはキャラクタ毎に生成され、各キャラクタに対応した複数の統計データ44aが統計データ群44である。なお、統計データ44aは、後述の統計データ生成部64により生成されるものであり、その詳細については後述する。
制御部50は、例えばCPU、GPU(Graphics Processing Unit)あるいはマイクロコンピュータなどを含んで構成され、記憶部32に記憶されたゲームのホストプログラムに従ってゲームサーバ16の各部を制御する。また、図5に示される通り、制御部50は、ホストプログラムによって、プレイヤログ収集部52、表現学習部54、教師あり学習部56、AI対戦処理部58、強化学習部60、AIログ収集部62、統計データ生成部64、及び、表示制御部66としても機能する。以下、制御部50が有するこれらの機能について説明する。
プレイヤログ収集部52は、本ゲームに関するプレイヤのゲーム進行履歴を示すデータであるプレイヤログを取得して、プレイヤログDB36に格納する。プレイヤログ収集部52は、プレイヤによるゲームプレイが終了した時、あるいはゲームプレイ中にプレイヤログを取得する。ちなみに、ここでいうプレイヤには、本ゲームの開発者も含まれていてよく、プレイヤログ収集部52は、開発者によるテストプレイに関するログを取得するようにしてもよい。いずれにしても、プレイヤログは、人間による実際のゲームプレイに関するログである。
図7に、プレイヤログDB36の内容例が示されている。図7においては、プレイヤログDB36もテーブル形式で示されているが、プレイヤログDB36のデータ形式はこれに限られるものではない。上述の通り、本ゲームは第1プレイヤと第2プレイヤとが交互にキャラクタを盤20上に配置していくものであるから、プレイヤログDB36には、「ターン数」、当該ターンで第1プレイヤ又は第2プレイヤが盤20上に配置したキャラクタを示す「配置キャラクタ」、当該ターンで当該キャラクタが配置された場所を示す「配置場所」、当該ターンで相手の石又は敵キャラクタをひっくり返した枚数を示す「ひっくり返した枚数」、当該ターンで配置されたキャラクタのスキルが発動したか否かを示す「スキル発動」、及び、当該スキル発動により生じた効果(例えばダメージ量)示す「スキル効果値」の項目を含む。もちろん、図7に示された項目は一例であり、プレイヤログにはその他の項目が含まれていてもよい。例えば、キャラクタの通常攻撃によって相手に与えた実績ダメージ量などの項目が含まれていてもよい。
このように、プレイヤログには、第1プレイヤあるいは第2プレイヤが各キャラクタを用いた(つまり盤20上に置いた)場合における使用結果(「ひっくり返した枚数」、「スキル発動」、あるいは「スキル効果値」)が含まれている。
表現学習部54は、プレイヤログDB36に格納された、ゲームログとしてのプレイヤログに基づいて、表現学習を行う。これにより、キャラクタDB34に登録された各キャラクタの特徴を表す特徴ベクトルを学習する。すなわち、表現学習部54は、本ゲームで用いられる各キャラクタの分散表現を学習する。表現学習部54により学習された各キャラクタの特徴ベクトル(分散表現)は、分散表現DB38に格納される。また、表現学習部54は、プレイヤログに代えて、あるいはプレイヤログと併せて、後述するAI対戦処理部58によるAIエージェント42によるゲーム進行履歴を示す、ゲームログとしてのAIログを用いて表現学習を行ってもよい。
本実施形態に係る特徴ベクトルは、例えば5次元のベクトルであり、各要素は本ゲームにおける戦略上の特徴(例えば、「角に置きたい」、「序盤に使いたい」など)を示すものであると考えられる。
表現学習部54は、例えばニューラルネットワークから構成される表現学習用の学習器を用いて表現学習を行う。具体的には、プレイヤログのうち、あるキャラクタが使用される前のゲーム状態(盤20上の石あるいはキャラクタの配置状態など)と、当該キャラクタが使用された結果(次状態)とに基づいて、当該キャラクタの特徴ベクトルの各要素の値を学習していく。
このように、各キャラクタを分散表現することで、多数のキャラクタをより低次元のベクトルで表現することが可能となる。また、本ゲームにおける戦略上の特徴が似ているキャラクタが、似た特徴ベクトルで表現されることになる。なお、表現学習の方法としては、様々な既知の学習方法を用いることができる。
教師あり学習部56は、プレイヤログDB36に格納されたプレイヤログと、表現学習部54が学習した各キャラクタの特徴ベクトルとを少なくとも用いて、AIエージェント42に各キャラクタの使用に関する戦略を学習させる。各キャラクタの使用に関する戦略とは、あるゲーム状態において、どのような特徴を有するキャラクタを使用すべきか、あるいは、キャラクタを盤20上のどの位置に配置すべきかなどを含む戦略である。
具体的には、教師あり学習部56は、あるゲーム時点における盤面上あるいは手駒内に存在するキャラクタの特徴ベクトル、配置位置、ターン数、行動可能手、ヒットポイントといったゲーム状態、及び行動情報(特定のキャラクタをあるマスに配置すること)などを入力とし、入力されたゲーム状態における入力された行動情報の評価値を出力とした学習データを用いてAIエージェント42を学習させる。なお、当該評価値は、プレイヤログに基づいて予め算出される。すなわち、教師あり学習部56は教師あり学習によってAIエージェント42を学習させる。
教師あり学習部56における学習においては、各キャラクタが特徴ベクトルで表現した上で学習を行うから、各キャラクタを個別にラベル付けした場合に比して、学習における演算量を低下させることができる。また、特徴が似ているキャラクタは、似た特徴ベクトルで表現されているから、あるキャラクタに関する学習が、当該キャラクタに似たキャラクタに関する学習をすることになる。つまり、学習の汎化の効果が期待できる。
AI対戦処理部58は、教師あり学習部56によって学習された、あるいは、後述の強化学習部60によってさらに学習されたAIエージェント42同士を本ゲームで対戦させる処理を行う。AIエージェント42同士の対戦においては、デッキに入れるキャラクタの選択からAIエージェント42に任せてもよい。また、AI対戦処理部58は、プレイヤログDB36に格納されたプレイヤログから、ユーザによって高頻度で使用されているデッキであるトレンドデッキを抽出し、当該トレンドデッキをAIエージェント42に使用させるようにしてもよい。
また、AI対戦処理部58は、対戦する2つのAIエージェント42の少なくとも一方のデッキに、リリース前、すなわち一般プレイヤが未だ使用できない開発中キャラクタを含めるようにしてもよい。
強化学習部60は、AIエージェント42を強化するための学習である強化学習を行う。強化学習とは、教師あり学習とは異なる手法であり、強化学習としては例えばQ学習などを用いることができる。具体的には、強化学習においては、あるゲーム状態からのAIエージェント42が選択した一連の行動の結果(例えば勝ちあるいは負け)に基づいてAIエージェント42に報酬が与えられ、AIエージェント42は、当該報酬に基づいて取るべき行動を学習する。
本実施形態においては、強化学習部60は、強化学習において、AI対戦処理部58によるAIエージェント42同士の対戦結果に基づいて学習を行う。なお、強化学習部60は、プレイヤログDB36に格納されたプレイヤログに基づいて強化学習を行うようにしてもよい。また、強化学習部60は、強化学習において、AIエージェント42とNPC(Non Player Character;AIエージェント42ではないルールベースのAI)との対戦結果、あるいはAIエージェント42と人間のプレイヤとの対戦結果に基づいて学習を行うようにしてもよい。
本ゲームにおいては、ゲーム状態によってAIエージェント42が取り得る行動が異なる。例えば、盤20の状態によってキャラクタを配置できる位置が異なるし、手駒22の種類によってそもそも使用できるキャラクタが異なる。したがって、本実施形態においては、あるゲーム状態とAIエージェント42が取る行動を両方入力とし、入力された行動の価値を示す指標を出力するという方法で強化学習を行う。
なお、強化学習においても、表現学習部54が学習した各キャラクタの特徴ベクトルを用いながら学習するのが好適である。これにより、教師あり学習部56における効果と同様の効果を強化学習においても得ることができる。
本実施形態においては、教師あり学習部56及び強化学習部60の少なくとも一方が戦略学習部に相当する。すなわち、各キャラクタの使用に関する戦略をAIエージェント42に学習させる戦略学習は、教師あり学習と強化学習のどちらか一方又は両方である。
AIログ収集部62は、AI対戦処理部58によるAIエージェント42同士による本ゲームのゲーム進行履歴を示し、複数のキャラクタの使用結果を含むデータであるAIログを取得して、AIログDB40に格納する。AIログはプレイヤログと同等の項目を有するため、ここではAIログの詳細な説明は省略する。プレイヤログとAIログとの差異は、プレイヤによるゲーム進行の履歴を示すものであるか、AIエージェント42によるゲーム進行の履歴を示すものであるかのみである。なお、AIログ収集部62は、AIエージェント42同士の対戦によるログのみならず、AIエージェント42とNPCとの対戦によるログをAIログとして取得するようにしてもよい。
AI対戦処理部58が、AIエージェント42のデッキに開発中キャラクタを含ませた場合には、AIログ収集部62は、開発中キャラクタの使用結果を含むAIログを取得することができる。このように、AIエージェント42同士の対戦によれば、開発中キャラクタのリリースに先立って、開発中キャラクタが実際に本ゲームで使用された場合のログを取得することが可能となる。
統計データ生成部64は、AIログDB40に格納されたAIログに基づいて、統計データ44aを生成する。上述の通り、統計データ44aは、各キャラクタに応じて生成されるものであり、各キャラクタの使用結果に関するものである。もちろん、AIログが開発中キャラクタの使用結果を含む場合には、統計データ生成部64は、開発中キャラクタの使用結果に関する統計データ44aを生成する。以下の統計データ44aに関する説明において、「キャラクタ」の用語は原則として開発中キャラクタも含むものである。
例えば、統計データ44aは、キャラクタを使用した場合における勝率を含んでいてよい。この場合、統計データ生成部64は、AIログの中から、注目キャラクタと、注目キャラクタが使用された場合に使用したAIエージェント42が勝ったか否かを抽出して、注目キャラクタに関する勝率を算出する。
また、統計データ44aは、キャラクタを使用した場合におけるスキルの発動確率を含んでいてよい。この場合、統計データ生成部64は、AIログの中から、注目キャラクタと、注目キャラクタが使用された場合にスキルが発動されたか否かを抽出して、注目キャラクタに関するスキル発動確率を算出する。
また、統計データ44aは、キャラクタを使用した場合に生じた効果の分布を含んでいてよい。この場合、統計データ生成部64は、AIログの中から、注目キャラクタと、注目キャラクタがスキルを発動した場合におけるスキル効果値を抽出して、注目キャラクタに関するスキル効果値の分布を算出する。あるいは、キャラクタを使用した場合に生じた効果には、キャラクタが通常攻撃をした場合に相手に与えたダメージ量が含まれていてもよく、すなわち、統計データ生成部64は、AIログの中から、注目キャラクタと、注目キャラクタの通常攻撃により相手に与えたダメージを抽出して、注目キャラクタの通常攻撃のダメージの分布を算出する。
以上の通り、本実施形態においては、統計データ44aは、キャラクタを使用した場合における勝率、キャラクタを使用した場合におけるスキルの発動確率、及び、キャラクタを使用した場合に生じた効果の分布の少なくとも1つを含むものである。もちろん、統計データ44aにはその他のデータが含まれていてもよい。
統計データ生成部64は、上述の処理によって、キャラクタDB34に登録された複数のキャラクタ、理想的には、全てのキャラクタについての統計データ44aを生成する。これにより統計データ群44が形成される。
表示制御部66は、プランナ端末12からの(すなわちプランナからの)要求に従って、統計データ生成部64が生成した統計データ44aをプランナ端末12の表示部12dに表示させる。また、表示制御部66は、プレイヤ端末14からの(すなわちプレイヤからの)要求に従って、統計データ生成部64が生成した統計データ44aをプレイヤ端末14の表示部14dに表示させる。なお、表示制御部66は、開発中キャラクタに関する統計データ44aはプレイヤ端末14の表示部14dには表示させないものとする。
図8に、本実施形態における複数の統計データ44aの表示例が示されている。統計データ群44のうち、表示対象となる統計データ44aは、プランナあるいはプレイヤの指示に応じて選択されてよい。例えば、プランナあるいはプレイヤにより指示されたパラメータ項目(レア度、属性、スキル発動条件、スキル効果、スキルの種類など)について共通のパラメータを有する複数のキャラクタのスキルに関する複数の統計データ44aを表示することができる。例えば、図8には、統計データ群44のうち、レア度が「S」のキャラクタであって、ダメージスキルを有するキャラクタについての複数の統計データ44aが表示された状態が示されている。好適には、これら複数の統計データ44aが比較可能に表示される。例えば、図8のように、複数の統計データ44aが並べられて表示される。なお、プランナあるいはプレイヤにより選択された単一の統計データ44aが表示されるようにしてもよい。本明細書では、プランナ端末12又はプレイヤ端末14に表示された複数の統計データ44aをまとめて統計グラフ70と呼ぶ。
本実施形態においては、統計グラフ70aは文字通りグラフ形式で表示される。統計グラフ70aの横軸にはキャラクタ名が並べられている。図8の例では、一番左に配置されたキャラクタのスキル発動確率が最も高く、左から右へ行くにつれてスキル発動確率が低くなるように、複数のキャラクタが並べられている。
統計グラフ70aの縦軸は、スキル効果値及びスキル発動確率を示すものとなっている。具体的には、左側の縦軸がスキル効果値を示し、右側の縦軸がスキル発動確率を示す。図8の表示例では、各キャラクタのスキル効果値の分布は、箱髭図で表されている。具体的には、髭の下限がスキル効果値の5パーセンタイル(ダメージの分布を降順に並べたときの下から5%の効果値)を表し、箱の下限がスキル効果値の25パーセンタイルを表し、箱内の横線がスキル効果値の中央値を表し、箱の上限がスキル効果値の75パーセンタイルを表し、髭の上限がスキル効果値の95パーセンタイルを表す。
一方、スキル発動確率については、各キャラクタに対してグラフ上に点がプロットされる。図8の例においては、複数のキャラクタに対する各スキル発動確率の点が結ばれてスキル発動確率グラフが形成されている。上述のように、図8の例では、スキル発動確率の順にキャラクタが並べられているから、スキル発動確率グラフが右へ行くにつれて低いスキル発動確率を示すことが把握できる。
図8に示された統計グラフ70aに含まれる各キャラクタは同じレア度であるから、同等の価値を有しているのが望ましい。したがって、スキル発動確率とスキル効果値との観点から見ると、これらのキャラクタについては、スキル発動確率が高い程スキル効果値を小さく、スキル発動確率が低い程スキル効果値を大きくすべきである。逆に言えば、スキル発動確率が高いのにスキル効果値が大きいと、強力なスキルを頻繁に発動可能なキャラクタとなってしまい、当該キャラクタは同レア度の他のキャラクタよりも大きな価値を有することになってしまう。また、スキル発動確率が低いのにスキル効果値が小さいと、スキル発動確率が低いにもかかわらず、発動したスキルの効果が貧弱となってしまい、当該キャラクタは同レア度の他のキャラクタよりも価値が小さいことになってしまう。このように、同等の価値を有するキャラクタの間で、スキル発動確率とスキル効果値のバランスが取れていないと、ゲームバランスが崩れてしまう。
図8の統計グラフ70においては、スキル発動確率が高い程スキル効果値が小さく、スキル発動確率が低い程スキル効果値が大きくなっており、これは各キャラクタのパラメータが比較的適切に設定されていることを表していると言える。一方、例えば、スキル発動確率が高いのにスキル効果値が大きいキャラクタ、あるいは、スキル発動確率が低いのにスキル効果値が小さいキャラクタがいる場合、統計グラフ70によれば、プランナは、そのようなキャラクタ(異常キャラクタ)が存在することを容易に把握することができる。異常キャラクタのスキル発動確率とスキル効果値のバランスが取れていないのは、異常キャラクタのパラメータのいずれかに適切でない値(異常値)が設定されているためである。したがって、統計グラフ70は、異常キャラクタが有する異常値を検出するためのものであるといえ、プランナは、統計グラフ70により異常値を有するキャラクタを容易に把握できるといえる。なお、異常値とは、客観的には、当該キャラクタがその価値(本実施形態では「レア度」)に相応しくない性能(強さ)を発揮する原因となる値を意味し、主観的には、当該キャラクタがプランナの意図しない性能を発揮する原因となる値を意味する。
また、統計グラフ70は、プランナのみならずプレイヤにとっても有用である。例えば、プレイヤが本ゲームで使用するキャラクタ(すなわちデッキに入れるキャラクタ)を選択する際に、統計グラフ70を参考にすることができる。
本実施形態に係るゲームシステム10の概要は以上の通りである。本実施形態によれば、表現学習部54によって各キャラクタが特徴ベクトルで表現された上で、教師あり学習部56あるいは強化学習部60によりAIエージェント42の学習が行われる。これにより、AIエージェント42の学習をより効率的に行うことが可能となっている。具体的には、上述の通り、キャラクタを表現するベクトルの次元の圧縮による学習のための演算量の低減、及び学習の汎化が実現される。
また、本実施形態では、学習されたAIエージェント42同士、あるいはAIエージェント42とNPCの対戦によるAIログに基づいて統計データ44aが生成される。AIエージェント42あるいはNPCは、ゲームサーバ16が稼動している限りにおいて継続して対戦可能であるから、プレイヤログに比して膨大な量のAIログが取得できる。これにより、統計データ44aの信憑性が向上される。さらに、開発中キャラクタに関してはリリースされていないが故にプレイヤログが取得できないところ、AIエージェント42を用いて対戦させることで、開発中キャラクタに関するAIログも取得することができ、すなわち開発中キャラクタに関する統計データ44aを生成することができる。これにより、プランナは、開発中キャラクタのパラメータ設定をより適切に行うことが可能となる。
以下、図9に示されたフローチャートに従って、ゲームサーバ16の処理の流れを説明する。
ステップS10において、プレイヤログ収集部52は、プレイヤログを収集してプレイヤログDB36に格納する。
ステップS12において、表現学習部54は、ステップS10で取得されたプレイヤログに基づいて、各キャラクタの特徴ベクトルを学習する。
ステップS14において、教師あり学習部56は、ステップS10で取得されたプレイヤログに基づいて、ステップS12で得られた各キャラクタの特徴ベクトルを用いながら、AIエージェント42に対して教師あり学習を行う。
ステップS16において、AI対戦処理部は、ステップS14で学習されたAIエージェント42同士を本ゲームで対戦させる。強化学習部60は、AIエージェント42同士の対戦結果に基づいて、ステップS14で学習されたAIエージェント42をさらに強化するための強化学習を行う。また、AIログ収集部62は、AIエージェント42同士の対戦に関するAIログを取得する。AIエージェント42同士の対戦は繰り返し実行され、それによりAIエージェント42は強化され、また大量のAIログが取得される。
ステップS18において、統計データ生成部64は、ステップS16で得られたAIログに基づいて、各キャラクタの使用結果に関する複数の統計データ44aを生成する。
ステップS20において、表示制御部66は、プランナ端末12あるいはプレイヤ端末14からの要求に応じて、ステップS18で生成した統計データ44aをプランナ端末12あるいはプレイヤ端末14に表示させる。
以上、本発明に係る実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
10 ゲームシステム、12 プランナ端末、12a,14a,50 制御部、12b,14b,30 通信部、12c,14c 入力部、12d,14d 表示部、12e,14e,32 記憶部、14 プレイヤ端末、16 ゲームサーバ、34 キャラクタDB、36 プレイヤログDB、38 分散表現DB、40 AIログDB、42 AIエージェント、44 統計データ群、44a 統計データ、52 プレイヤログ収集部、54 表現学習部、56 教師あり学習部、58 AI対戦処理部、60 強化学習部、62 AIログ収集部、64 統計データ生成部、66 表示制御部、70 統計グラフ。

Claims (7)

  1. 電子ゲームのゲーム状況に応じて当該電子ゲーム上の効果が変動する複数のオブジェクトであって、前記電子ゲームのゲーム状況に関する条件である効果発動条件を満たした場合に、前記効果発動条件を満たさない場合とは異なる前記電子ゲーム上の効果を発動する複数のオブジェクトを使用する電子ゲームに関するプレイヤのゲーム進行履歴を示し、前記複数のオブジェクトの使用結果を含むゲームログに基づいて、各前記オブジェクトの戦略上の特徴を表す特徴ベクトルを学習する表現学習部と、
    前記ゲームログと、前記表現学習部が学習した各前記オブジェクトの前記特徴ベクトルとを少なくとも用いて、前記電子ゲームをプレイする人工知能エージェントに、前記複数のオブジェクトの使用に関する戦略を学習させる戦略学習部と、
    を備えることを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記戦略学習部は、前記ゲームログに基づいて前記人工知能エージェントに対して教師あり学習を行う教師あり学習部、及び、前記人工知能エージェントに対して強化学習を行う強化学習部の少なくとも一方を含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 学習済みの前記人工知能エージェントを用いた前記電子ゲームのゲーム進行履歴を示し、前記複数のオブジェクトの使用結果を含むAIログに基づいて、前記オブジェクトの使用結果に関する統計データを生成する統計データ生成部と、
    前記統計データを表示部に表示させる表示制御部と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
  4. 前記人工知能エージェントを用いた前記電子ゲームの対戦においては、一般プレイヤが使用できない開発中オブジェクトが使用され、
    前記AIログには、前記開発中オブジェクトの使用結果が含まれ、
    前記統計データ生成部は、前記開発中オブジェクトの使用結果に関する統計データを生成する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
  5. 前記AIログには、学習済みの前記人工知能エージェント同士による前記電子ゲームのゲーム進行履歴及び前記複数のオブジェクトの使用結果が含まれる、
    ことを特徴とする請求項3又は4に記載の情報処理装置。
  6. 前記統計データは、前記オブジェクトを使用した場合における勝率、前記オブジェクトを使用した場合における前記オブジェクトが発動し得る特殊効果の発動確率、及び、前記オブジェクトを使用した場合に生じた効果の分布、の少なくとも1つを含む、
    ことを特徴とする請求項3から5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  7. コンピュータを、
    電子ゲームのゲーム状況に応じて当該電子ゲーム上の効果が変動する複数のオブジェクトであって、前記電子ゲームのゲーム状況に関する条件である効果発動条件を満たした場合に、前記効果発動条件を満たさない場合とは異なる前記電子ゲーム上の効果を発動する複数のオブジェクトを使用する電子ゲームに関するプレイヤのゲーム進行履歴を示し、前記複数のオブジェクトの使用結果を含むゲームログに基づいて、各前記オブジェクトの戦略上の特徴を表す特徴ベクトルを学習する表現学習部と、
    前記ゲームログと、前記表現学習部が学習した各前記オブジェクトの前記特徴ベクトルとを少なくとも用いて、前記電子ゲームをプレイする人工知能エージェントに、前記複数のオブジェクトの使用に関する戦略を学習させる戦略学習部と、
    として機能させることを特徴とする情報処理プログラム。
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