JP6612196B2 - 岩盤強度判定装置、岩盤強度判定方法、及び岩盤強度判定プログラム - Google Patents

岩盤強度判定装置、岩盤強度判定方法、及び岩盤強度判定プログラム Download PDF

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本発明は、岩盤の強度を判定する岩盤強度判定装置、岩盤強度判定方法、及び岩盤強度判定プログラムに関する。
岩盤の掘削として一般的に発破工法が用いられる。発破工法による掘削を行うときに、技術者は岩盤の強度を判定し、その判定結果に応じた爆薬の量を決定する。そして、技術者は、決定した量の爆薬で岩盤を爆破する。岩盤の強度判定においては、地山弾性速度や地山強度比といった指標を用いて岩盤毎に地山の状態を大まかに分類する。その分類に対応させて予め用意されている標準設計(標準支保パターン)を適用していることが多い。判定方法としては、岩盤を撮影した画像データと標準支保パターンを熟練した技術者が照らし合わせることで岩盤を判定している。しかし、このような方法では、弾性波速度から岩盤強度を計測することはできるが、発破後でなければ爆薬の量を知ることができない。また、岩盤の強度を判定するためには熟練した技術者が必要となる。また、技術者により判定結果の偏りが生じてしまう。
そこで、例えば特許文献1において、画像処理を用いた岩盤の性状の判定方法が提案されている。この特許文献1に記載された岩盤の性状の判定方法では、撮影手段により岩盤を撮影して画像データを取得し、画像データをグレイスケールに変換し、変換した画像データを複数の領域に分割する。各領域について濃度(明度)を求め、求めた各領域の濃度ごとの画素数を求め、画素数が最大となる濃度(最大度数濃度と呼ぶ。)を求める。最大度数濃度が所定の閾値よりも大きいか否かを判定することにより、岩盤の性状を判定する。
特開2011−154464号公報
しかしながら、上記の方法は、画像データにおける各領域の最大度数濃度が所定の閾値よりも大きいか否かを判定するので、岩盤の撮影の仕方により濃度(明度)が変化することがある。従って、濃度の変化を考慮した上で適切な閾値を設定しなければならず、岩盤の強度判定の精度にばらつきが生じるおそれがある。その場合、岩盤の強度の判定結果に応じた適切な爆薬の量を決定することができなくなってしまう。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであり、自ら学習することにより、岩盤の強度判定の精度を自動的に向上させることができる岩盤強度判定装置、岩盤強度判定方法、及び岩盤強度判定プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では、測定装置で測定された岩盤の弾性波速度を岩盤の強度に関するカテゴリを示す教師データに変換する変換部と、撮像装置で取得された岩盤の画像データと教師データとを関連付ける関連付け部と、画像データに対して所定領域のフィルタに設定されたパラメータを用いて畳み込みを行う畳み込み処理と、この畳み込み処理後のデータのサイズを縮小するプーリング処理とを複数回繰り返し実行することにより、画像データの特徴量を抽出する特徴抽出部と、特徴抽出部で抽出された特徴量に基づきパラメータを用いて全結合処理を行い、全結合処理の処理結果のデータに基づいて画像データが岩盤の強度に関するいずれのカテゴリに属するかを判定する識別部と、識別部による処理結果のデータと教師データとの誤差が小さくなるように、畳み込み処理で用いるパラメータ及び全結合処理で用いるパラメータを更新する更新処理部と、を備えることを特徴とする岩盤強度判定装置を提供する。
また、本発明では、更新処理部は、全結合処理を行うことにより処理結果のデータとして教師データが得られるような全結合処理で用いるパラメータを算出し、畳み込み処理とプーリング処理とを行うことにより特徴量として教師データに対応する特徴量が得られるような畳み込み処理で用いるパラメータを算出する構成でもよい。
また、本発明では、画像データを複数の小領域に分割する分割部を備え、特徴抽出部は、複数の小領域のそれぞれに対して畳み込み処理とプーリング処理とを複数回繰り返し実行する構成でもよい。また、本発明では、特徴抽出部は、画像データのRGBの要素ごとに畳み込み処理とプーリング処理とを実行する構成でもよい。
また、本発明では、ユーザ端末とサーバとを備え、ユーザ端末は、測定装置で測定された岩盤の弾性波速度と撮像装置で取得された岩盤の画像データとを入力する入力部と、弾性波速度と画像データとをサーバに送信するとともに、サーバから送信されるデータを受信する端末側通信部と、を有し、サーバは、変換部と、関連付け部と、特徴抽出部と、識別部と、更新処理部と、を有し、さらに、ユーザ端末から送信される弾性波速度と画像データとを受信するとともに、識別部による処理結果のデータをユーザ端末に送信するサーバ側通信部を有する構成でもよい。
また、本発明では、測定装置で測定された岩盤の弾性波速度を岩盤の強度に関するカテゴリを示す教師データに変換する変換ステップと、撮像装置で取得された岩盤の画像データと教師データとを関連付ける関連付けステップと、画像データに対して所定領域のフィルタに設定されたパラメータを用いて畳み込みを行う畳み込み処理と、この畳み込み処理後のデータのサイズを縮小するプーリング処理とを複数回繰り返し実行することにより、画像データの特徴量を抽出する特徴抽出ステップと、特徴抽出ステップで抽出された特徴量に基づきパラメータを用いて全結合処理を行い、全結合処理の処理結果のデータに基づいて画像データが岩盤の強度に関するいずれのカテゴリに属するかを判定する識別ステップと、識別ステップによる処理結果のデータと教師データとの誤差が小さくなるように、畳み込み処理で用いるパラメータ及び全結合処理で用いるパラメータを更新する更新処理ステップと、を備えることを特徴とする岩盤強度判定方法を提供する。
また、本発明では、更新処理ステップは、全結合処理を行うことにより処理結果のデータとして教師データが得られるような全結合処理で用いるパラメータを算出し、畳み込み処理とプーリング処理とを行うことにより特徴量として教師データに対応する特徴量が得られるような畳み込み処理で用いるパラメータを算出する構成でもよい。
また、本発明では、画像データを複数の小領域に分割する分割ステップを備え、特徴抽出ステップは、複数の小領域のそれぞれに対して畳み込み処理とプーリング処理とを複数回繰り返し実行する構成でもよい。また、本発明では、特徴抽出ステップは、画像データのRGBの要素ごとに畳み込み処理とプーリング処理とを実行する構成でもよい。
また、本発明では、コンピュータに、測定装置で測定された岩盤の弾性波速度を岩盤の強度に関するカテゴリを示す教師データに変換する変換処理と、撮像装置で取得された岩盤の画像データと教師データとを関連付ける関連付け処理と、画像データに対して所定領域のフィルタに設定されたパラメータを用いて畳み込みを行う畳み込み処理と、この畳み込み処理後のデータのサイズを縮小するプーリング処理とを複数回繰り返し実行することにより、画像データの特徴量を抽出する特徴抽出処理と、特徴抽出処理で抽出された特徴量に基づきパラメータを用いて全結合処理を行い、全結合処理の処理結果のデータに基づいて画像データが岩盤の強度に関するいずれのカテゴリに属するかを判定する識別処理と、識別処理による処理結果のデータと教師データとの誤差が小さくなるように、畳み込み処理で用いるパラメータ及び全結合処理で用いるパラメータを更新する更新処理と、を実行させることを特徴とする岩盤強度判定プログラムを提供する。
また、本発明では、更新処理は、全結合処理を行うことにより処理結果のデータとして教師データが得られるような全結合処理で用いるパラメータを算出し、畳み込み処理とプーリング処理とを行うことにより特徴量として教師データに対応する特徴量が得られるような畳み込み処理で用いるパラメータを算出する構成でもよい。
また、本発明では、画像データを複数の小領域に分割する分割処理を備え、特徴抽出処理は、複数の小領域のそれぞれに対して畳み込み処理とプーリング処理とを複数回繰り返し実行する構成でもよい。また、本発明では、特徴抽出処理は、画像データのRGBの要素それぞれに畳み込み処理とプーリング処理とを実行する構成でもよい。
本発明によれば、測定装置で測定された岩盤の弾性波速度を岩盤の強度に関するカテゴリを示す教師データに変換する変換部と、撮像装置で取得された岩盤の画像データと教師データとを関連付ける関連付け部と、画像データに対して所定領域のフィルタに設定されたパラメータを用いて畳み込みを行う畳み込み処理と、この畳み込み処理後のデータのサイズを縮小するプーリング処理とを複数回繰り返し実行することにより、画像データの特徴量を抽出する特徴抽出部と、特徴抽出部で抽出された特徴量に基づきパラメータを用いて全結合処理を行い、全結合処理の処理結果のデータに基づいて画像データが岩盤の強度に関するいずれのカテゴリに属するかを判定する識別部と、識別部による処理結果のデータと教師データとの誤差が小さくなるように、畳み込み処理で用いるパラメータ及び全結合処理で用いるパラメータを更新する更新処理部と、を備える。このような構成によれば、自ら学習することにより、岩盤の強度判定の精度を自動的に向上させることができる。
第1実施形態に係る岩盤強度判定装置の構成を示すブロック図である。 弾性波速度と岩盤の強度との関係を示すグラフである。 岩盤の強度の分類を示す図である。 岩盤の画像例を示す図である。 第1実施形態に係る岩盤強度判定方法を示すフローチャートである。 特徴抽出部及び識別部において行われる処理を説明するための模式図である。 特徴抽出部において行われる1レイヤの処理を説明するための模式図である。 畳み込み処理を説明するための図である。 畳み込み処理の処理結果を示す図である。 プーリング処理を説明するための図である。 全結合処理を説明するための図である。 第2実施形態に係る岩盤強度判定装置の構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。また、図面においては、実施形態を説明するため、一部分を大きくまたは強調して記載するなど適宜縮尺を変更して表現することがある。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係る岩盤強度判定装置30の構成を示すブロック図である。なお、図1には、岩盤強度判定装置30の他に、測定装置10及び撮像装置20も示している。測定装置10は、岩盤の弾性波速度を測定する装置である。例えば、技術者は、測定装置10を地上のある地点に置き、所定量の爆薬により岩盤の爆破を行う。測定装置10は、爆破したときに岩盤を伝わってくる波の速度を弾性波速度として測定(計測)する。弾性波速度は値が大きいほど岩盤が硬いことを示している。
撮像装置20は、弾性波速度を測定するための爆破を行う前に、爆破する岩盤を撮像して岩盤の画像を取得する装置である。この撮像装置20は、例えばデジタルカメラで構成される。なお、測定装置10で測定される岩盤の弾性波速度と撮像装置20で取得される岩盤の画像データとは、岩盤ごとに付されるファイル番号(管理番号)によって予め対応付けられる。岩盤強度判定装置30は、岩盤の画像データに基づいて岩盤の強度を判定する装置である。岩盤強度判定装置30は、例えばコンピュータや携帯端末(例えばスマートフォン)などで構成される。岩盤強度判定装置30は、入力部31、記憶部32、変換部33、分割部34、関連付け部35、特徴抽出部36、識別部37、及び更新処理部38を有している。
入力部31は、測定装置10で測定された弾性波速度のデータと撮像装置20で取得された画像データを入力する処理部である。この入力部31は、測定装置10から入力した弾性波速度のデータ及び撮像装置20から入力した画像データを記憶部32に記憶する。記憶部32は、弾性波速度のデータ及び画像データを含む各種データを記憶する。また、記憶部32は、岩盤の強度を判定させる処理を実行させるためのプログラム(岩盤強度判定プログラム)も記憶している。
変換部33は、測定装置10で測定された岩盤の弾性波速度のデータを岩盤の強度に関するカテゴリ(例えば、もろい、普通、硬いの3分類)を示す教師データに変換する処理部である。分割部34は、岩盤の画像データを複数の小領域に分割する処理部である(後述する図4参照)。関連付け部35は、撮像装置20で取得された岩盤の画像データと教師データとを関連付ける処理を行う処理部である。
特徴抽出部36は、画像データに対して所定領域(例えば3×3画素)のフィルタに設定されたパラメータを用いて畳み込みを行う畳み込み処理と、この畳み込み処理後のデータのサイズを縮小するプーリング処理とを複数回繰り返し実行することにより、画像データの特徴量を抽出する処理部である。ここで、特徴量は、岩盤の強度判定を行うために必要な情報のことをいう。識別部37は、特徴抽出部36で抽出された特徴量に基づきパラメータを用いて全結合処理を行い、全結合処理の処理結果のデータに基づいて画像データが岩盤の強度に関するいずれのカテゴリ(例えば、もろい、普通、硬いの3分類)に属するかを判定する処理部である。なお、畳み込み処理、プーリング処理、及び全結合処理の詳細については後述する(図8〜図11参照)。
更新処理部38は、識別部37による処理結果のデータと教師データとの誤差が小さくなるように、畳み込み処理で用いるパラメータ及び全結合処理で用いるパラメータを更新する処理部である。
図2は、弾性波速度と岩盤の強度との関係を示すグラフである。また、図3は、岩盤の強度の分類を示す図である。図2において、横軸は岩盤に付されたファイル番号(1〜140)を示し、縦軸はファイル番号ごとの岩盤の弾性波速度を示している。図2に示すグループD1は、弾性波速度が1弱〜3強の範囲に属するグループである。このグループD1内の岩盤は、それぞれ、強度が「もろい」とみなされる。また、グループD1は、さらに弾性波速度の範囲に応じて、グループD1−1,D1−2,D1−3,D1−4に分類され得る。グループC2は、弾性波速度が4弱〜5弱の範囲に属するグループである。このグループC2内の岩盤は、それぞれ、強度が「普通」とみなされる。また、グループC2は、さらに弾性波速度の範囲に応じて、グループC2−1,C2−2,C2−3に分類され得る。グループC1は、弾性波速度が5弱を超えた範囲に属するグループである。このグループC1内の岩盤は、それぞれ、強度が「硬い」とみなされる。また、グループC1は、さらに弾性波速度の範囲に応じて、グループC1−1,C1−2,C1−3に分類され得る。
図3に示すように、岩盤は、弾性波速度に応じて、「もろい(D1)」「普通(C2)」「硬い(C1)」の3つに分類される。変換部33は、記憶部32から弾性波速度のデータを読み出し、読み出した岩盤の弾性波速度のデータの値(数値)に応じて、その弾性波速度のデータを岩盤の強度に関するカテゴリである「もろい」「普通」「硬い」のいずれかを示す教師データに変換する。なお、図3に示すように、変換部33は、弾性波速度のデータの値(数値)に応じて、さらに詳細な10つの分類(D1−1,D1−2,D1−3,D1−4,C2−1,C2−2,C2−3,C1−1,C1−2,C1−3)のいずれかを示す教師データに変換してもよい。なお、以下の説明においては、変換部33は、弾性波速度のデータを3分類のいずれかを示す教師データに変換したものとする。
図4は、岩盤の画像例を示す図である。図4に示す岩盤の画像データ100には、複数の円弧状の層からなる岩盤を撮影したものである。この岩盤の画像データ100は、分割部34により複数の小領域101,102,103,・・・に分割される。この画像データには、予めファイル番号が付されている。関連付け部35は、ファイル番号に基づいて画像データ100の各小領域101,102,103,・・・と、変換部33で変換した教師データとを関連付ける。
次に、第1実施形態における岩盤強度判定装置30の動作について説明する。
まず、岩盤強度判定装置30の入力部31は、測定装置10が測定した複数の岩盤の弾性波速度のデータと撮像装置20が取得した複数の岩盤の画像データを入力する。このとき、上述したように、複数の岩盤の弾性波速度のデータと複数の岩盤の画像データとは、それぞれファイル番号で対応付けられている。入力部31は、入力した複数の岩盤の弾性波速度のデータと複数の岩盤の画像データを記憶部32に記憶する。
次に、変換部33は、弾性波速度のデータの値に基づいて弾性波速度のデータを岩盤の強度に関するカテゴリ(もろい、普通、硬い)を示す教師データに変換する。また、分割部34は、画像データを複数の小領域に分割する。なお、機械学習を行うためには5万枚程度の画像データが必要となる。上記のように、分割部34が画像データを複数の小領域に分割することにより、画像データの枚数を増やすことができる。本実施形態において、各小領域のサイズは64×64画素(ピクセル)であるものとする。その後、関連付け部35は、ファイル番号によって画像データと変換部33で変換された教師データとを関連付ける(対応付ける)。そして、特徴抽出部36、識別部37及び更新処理部38は、図5に示す岩盤の強度の判定処理を実行する。
図5は、第1実施形態に係る岩盤強度判定方法を示すフローチャートである。また、図6は、特徴抽出部36及び識別部37において行われる処理を説明するための模式図である。図5に示す処理において、特徴抽出部36は、関連付け部35により教師データと関連付けられた画像データ100における複数の小領域の画像データ101,102,103,・・・(図5中「DATA」)に対して畳み込み処理(図5中「Convolution1」)を実行する(ステップS1)。図6に示すように、畳み込み処理後のデータを畳み込み層という。そして、特徴抽出部36は、畳み込み処理後のデータのサイズを縮小するプーリング処理(図5中「Pooling1」)を実行する(ステップS2)。
ここで、畳み込み処理及びプーリング処理の詳細について説明する。図7は、特徴抽出部36において行われる1レイヤの処理を説明するための模式図である。特徴抽出部36は、複数の小領域の画像データ101,102,103,・・・に対して所定領域(3×3画素)のフィルタ201,202,203,204・・・に設定されたパラメータを用いて畳み込み処理を実行する。
フィルタ201,202,203,・・・は、データの振るい分けを行うために用いられる。すなわち、フィルタ201,202,203,・・・は、あるデータから不要なデータを取り除いて必要なデータを残す処理、逆に言えば、必要なデータを抽出する処理を行うために用いられる。特に、畳み込み処理で用いるフィルタを「畳み込みフィルタ」という。本実施形態では、例えば3×3画素のサイズのフィルタを用いる。
図8は、畳み込み処理を説明するための図である。図8(a)に示す小領域の画像データのそれぞれのマスは、画像における1画素(1ピクセル)に相当し、図8(a)に示すフィルタ201のそれぞれのマスも、画像における1画素(1ピクセル)に相当する。上述したように、小領域の画像データ101は、64×64画素のサイズであり、フィルタ201は、3×3画素のサイズのフィルタである。また、小領域の画像データ102,103,・・・も同様のサイズの画像データであり、フィルタ202,203,・・・も同様のサイズのフィルタである。
図8(a)に示す小領域の画像データ101のそれぞれのマス内の値A11,A12,A13,A14,・・・は、各画素の画素値を示す。図8(a)に示すように、フィルタ201の各マスにはパラメータB11,B12,B13,・・・,B33が設定される。パラメータB11,B12,B13,・・・,B33はマイナスの値でもプラスの値でもよい。このパラメータB11,B12,B13,・・・,B33の値に沿って、所定の方法で計算(畳み込み処理)を実行すると、フィルタ201の出力が得られる。
このとき、パラメータB11,B12,B13,・・・,B33の値によって、フィルタ201の機能が変化する。例えば、 フィルタとして、横方向のエッジを検出する機能(小領域101の各画素の濃淡の差が大きい場所がどこかを強調する役割)を持つ横方向微分フィルタなどがある。フィルタ201のそれぞれのマスの値が更新可能なパラメータになっており、機械学習(訓練)される過程で自ら分類に必要な特徴量が抽出できるよう、このパラメータが更新されていく。なお、パラメータとして最初はランダムな値が設定される。つまり、パラメータの初期値としてランダムな値が設定される。
図7及び図8(b)(c)に示すように、特徴抽出部36は、フィルタ201を小領域の画像データ101の左端から右端までスキャン(走査)する。それが終わると、特徴抽出部36は、1画素下にずれてフィルタ201を画像データ101の左端から右端までスキャンする。このような動作をフィルタ201が一番下の画素に達するまで繰り返し実行する。画像データは色の三原色、すなわち赤、緑、青の3つのチャンネルから成り立っている。なお、以下の説明では、色の情報がない単に光の濃淡のみが記録された画像データ、つまり一般にいう白黒画像(グレイスケール画像)に対してフィルタ201を適用する場合について説明する。
畳み込み処理は、小領域の画像データ101におけるフィルタ201に対応する画素値とフィルタ201のパラメータとをそれぞれ乗算し、乗算した値を足し合わせる。このような畳み込み処理を小領域の画像データ101のすべてにおいて実行することで処理結果のデータが得られる。具体的には、図7(b)の場合、小領域の画像データ101におけるフィルタ201に対応する画素値A11,A12,A13,A21,A22,A23,A31,A32,A33とフィルタ202のパラメータB11,B12,B13,B21,B22,B23,B31,B32,B33とをそれぞれ乗算し、乗算した値を足し合わせる。これにより処理結果のデータf11は、A11*B11+A12*B12+A13*B13+A21*B21+A22*B22+A23*B23+A31*B31+A32*B32+A33*B33と求められる。また、図7(c)の場合、小領域の画像データ101におけるフィルタ201に対応する画素値A12,A13,A14,A22,A23,A24,A32,A33,A34とフィルタ202のパラメータB11,B12,B13,B21,B22,B23,B31,B32,B33とをそれぞれ乗算し、乗算した値を足し合わせる。これにより処理結果のデータf12は、A12*B11+A13*B12+A14*B13+A22*B21+A23*B22+A24*B23+A32*B31+A33*B32+A34*B33と求められる。
図9は、畳み込み処理の処理結果を示す図である。図9に示す畳み込み処理の処理結果のデータf11,f12,f13,f14,・・・は、図6及び図7に示す畳み込み層のデータ301に相当する。図8及び図9で説明した一連の演算が畳み込み処理である。なお、畳み込みの結果、フィルタのサイズがn×n画素の場合、処理結果のデータ301は、小領域の画像データ101のサイズよりも(n−1)/2だけ周囲が小さくなる。
図6及び図7に示すように、特徴抽出部36は、1枚の画像データ101に対して複数のフィルタ201,202,203,・・・を用いて畳み込み処理を行うことで、複数の処理結果のデータ301,302,303,・・・からなる畳み込み層を形成する。
画像データ101がカラー画像の場合、R,G,Bの3つのチャンネルの画像データを有する。この場合、特徴抽出部36は、R,G,Bの3つのチャンネルの画像データに対して1つのフィルタを用いて畳み込み処理をそれぞれ実行し、3つの処理結果のデータを求める。そして、特徴抽出部36は、1つのフィルタを用いて得られた3つの処理結果のデータ(対応する画素のデータ)を足し合わせる(重ね合わせる)。
次に、特徴抽出部36は、畳み込み処理後のデータ301,302,303,・・・のサイズを縮小するプーリング処理(図5中「Pooling1」)を実行する(ステップS2)。プーリング処理は、決まった領域の値をひとまとめにし、データ中の位置に対する感度を低くする代わりに、位置変化に対する認識能力を上げる処理である。プーリング処理にはいくつか種類があるが、多くの場合はMAXプーリングが用いられる。
図10は、プーリング処理を説明するための図である。図10に示すように、特徴抽出部36は、畳み込み処理後のデータ301を例えば2×2画素の領域ごとに分けていく。例えば、f11,f12,f21,f22の領域、f13,f14,f23,f24の領域・・・というように分けていく。そして、特徴抽出部36は、各領域における画素値の最大値を各領域の値とする。特徴抽出部36は、畳み込み処理後のすべてのデータ(畳み込み層のすべてのデータ301,302,303,・・・)に対してプーリング処理を実行する。なお、プーリング処理では、更新されるパラメータは存在しない。特徴抽出部36は、畳み込み層のデータ301,302,303,・・・に対してプーリング処理を行うことで、複数の処理結果のデータ401,402,403,・・・からなるプーリング層を形成する。
次に、特徴抽出部36は、プーリング処理後のデータ401,402,403,・・・に対して活性化関数(図5中「RELU1」;Rectified Linear Unit)を適用する(ステップS3)。このRELUは、入力が0より大きければそのまま出力とし、0より小さければ0にして出力する関数である。なお、ステップS1〜S3の処理を1レイヤ(Layer)の処理という。
特徴抽出部36は、1レイヤの処理(ステップS1〜S3)と同様の処理(図5中「Convolution2」「RELU2」「Pooling2」「Convolution3」「RELU3」「Pooling3」)を複数回繰り返し実行する(ステップS4〜S9)。ステップS4〜S6の処理を2レイヤの処理といい、ステップS7〜S9の処理を3レイヤの処理という。なお、1レイヤの処理では、畳み込み処理後にプーリング処理を行い、その後に活性化関数を適用していたが、2レイヤの処理及び3レイヤの処理は、畳み込み処理後に活性化関数を適用し、その後にプーリング処理を行っている。畳み込み処理で用いるフィルタのパラメータ(フィルタの特性)などに応じて処理の順番が変更されている。特徴抽出部36が各レイヤの処理(ステップS1〜S9)を実行することにより、小領域の画像データの特徴量が抽出される。
次に、識別部37は、特徴抽出部36で抽出された特徴量に基づきパラメータを用いて全結合処理(図5中「INNER_PRODUCT1」「INNER_PRODUCT1」)を行う(ステップS10,S11)。図6における各々の丸をユニット(又はニューロン)という。ユニット501,502,503,504,505,・・・が1つの層(第1層)を構成し、ユニット511,512,513,514,515,・・・が1つの層(第2層)を構成し、ユニット521,522,523が1つの層(出力層)を構成する。
図11は、全結合処理を説明するための図である。なお、図11では、説明を簡略化するために、ユニットの数を図6に示したユニットの数よりも少なくしている(ユニットを省略している)。図11に示すように、前の層の各ユニットと次の層の各ユニットはそれぞれ結合されている(つまり、前後の層のユニットのすべてが結合されている)。各結合のそれぞれについて更新可能なパラメータ(つまり重み)が割り当てられている。図11に示す例では、9個(3×3)のパラメータW11,W12,W13,・・・が割り当てられている。図11における第2層の1つ目のユニットの値n21は、第1層の各ユニットの値n11,n12,n13と、第1層の各ユニットと第2層の1つ目のユニットとの結合に割り当てられたパラメータW11,W12,W13とを乗算し、乗算した値を足し合わせた値となる。すなわち、第2層の1つ目のユニットの値n21は、n11*W11+n12*W12+n13*W13となる。この演算は内積(INNER_PRODUCT)である。第2層の2つ目のユニットの値n22及び第2層の3つ目のユニットの値n23についても同様の演算により求められる。図6に示す第2層のユニット511,512,513,514,515,・・・の値を求める処理がステップS10で、出力層のユニット521,522,523の値を求める処理がステップS11である。
識別部37は、出力層のユニットの値に対して活性化関数(図5中「SOFTMAX」)を適用する(ステップS12)。ここで、ソフトマックス関数は、出力層に対してのみ用いられる特別な活性化関数で、その出力層の出力値の組み合わせを確率に変換する。識別部37は、ソフトマックス関数を適用することで、その層の各ユニットの出力値を全部足せば1(100%) になるように、各ユニットの出力値を0〜1の値に変換する。図6に示すように、出力層の各ユニットは岩盤の強度に関するカテゴリの「もろい」「普通」「硬い」に結合している。そして、識別部37は、出力層のユニットのうち最も値の大きい(つまり確率の高い)ユニットに対応するカテゴリが岩盤の強度と判定する。ただし、このとき、畳み込み処理で用いるパラメータ(フィルタに設定されたパラメータ)や全結合処理で用いるパラメータは適切な値に設定されているわけではない。従って、判定結果の精度は低くなっている。
そこで、更新処理部38は、識別部37による処理結果のデータ(出力層の値)と教師データとの誤差が小さくなるように、畳み込み処理で用いるパラメータ及び全結合処理で用いるパラメータを更新する(ステップS21〜S32)。すなわち、更新処理部38は、期待値としての教師データに基づいてステップS1〜S12とは逆の順序で処理を遡っていくことにより、畳み込み処理で用いるパラメータ及び全結合処理で用いるパラメータとして適切なパラメータを算出する。
具体的には、更新処理部38は、教師データに対してソフトマックス関数を適用する処理(ステップS12)と同じ処理(ステップS21)を逆側から演算することにより教師データに対応するデータ(以下、第1データという。)を算出する。また、更新処理部38は、第1データに対して全結合処理(ステップS11)と同じ処理(ステップS22)を逆側から演算することにより第1データに対応するデータ(以下、第2データという。)及び全結合処理(ステップS22)で用いるパラメータWを算出する。また、更新処理部38は、第2データに対して全結合処理(ステップS10)と同じ処理(ステップS23)を逆側から演算することにより第2データに対応するデータ(以下、第3データという。)及び全結合処理(ステップS23)で用いるパラメータWを算出する。
また、更新処理部38は、第3データに対してプーリング処理(ステップS9)と同じ処理(ステップS24)を逆側から演算することにより第3データに対応するデータ(以下、第4データという。)を算出する。また、更新処理部38は、第4データに対してRELU(ステップS8)と同じ処理(ステップS25)を逆側から演算することにより第4データに対応するデータ(以下、第5データという。)を算出する。また、更新処理部38は、第5データに対して畳み込み処理(ステップS7)と同じ処理(ステップS26)を逆側から演算することにより第5データに対応するデータ(以下、第6データという。)及び畳み込み処理(ステップS26)で用いるパラメータWを算出する。
また、更新処理部38は、第6データに対してプーリング処理(ステップS6)と同じ処理(ステップS27)を逆側から演算することにより第6データに対応するデータ(以下、第7データという。)を算出する。また、更新処理部38は、第7データに対してRELU(ステップS5)と同じ処理(ステップS28)を逆側から演算することにより第7データに対応するデータ(以下、第8データという。)を算出する。また、更新処理部38は、第8データに対して畳み込み処理(ステップS4)と同じ処理(ステップS29)を逆側から演算することにより第8データに対応するデータ(以下、第9データという。)及び畳み込み処理(ステップS29)で用いるパラメータWを算出する。
また、更新処理部38は、第9データに対してRELU(ステップS3)と同じ処理(ステップS30)を逆側から演算することにより第9データに対応するデータ(以下、第10データという。)を算出する。また、更新処理部38は、第10データに対してプーリング処理(ステップS2)と同じ処理(ステップS31)を逆側から演算することにより第10データに対応するデータ(以下、第11データという。)を算出する。また、更新処理部38は、第11データに対して畳み込み処理(ステップS1)と同じ処理(ステップS32)を逆側から演算することにより第11データに対応するデータ(以下、第12データという。)及び畳み込み処理(ステップS32)で用いるパラメータWを算出する。更新処理部38は、ステップS1,S4,S7,S10,S11の処理で用いるパラメータを、上記のようにして算出した各パラメータに更新する。
本実施形態では、図5のステップS1〜S12及びステップS21〜S32の処理を多数の画像データ(例えば5万枚の画像データ)に対して繰り返し実行することにより、自動的に機械学習されていき、精度の高い岩盤の強度判定を実行可能なパラメータに更新されていく。
以上に説明したように、本実施形態では、測定装置10で測定された岩盤の弾性波速度を岩盤の強度に関するカテゴリを示す教師データに変換する変換部33と、撮像装置20で取得された岩盤の画像データと教師データとを関連付ける関連付け部35と、画像データに対して所定領域のフィルタに設定されたパラメータを用いて畳み込みを行う畳み込み処理と、この畳み込み処理後のデータのサイズを縮小するプーリング処理とを複数回繰り返し実行することにより、画像データの特徴量を抽出する特徴抽出部36と、特徴抽出部36で抽出された特徴量に基づきパラメータを用いて全結合処理を行い、全結合処理の処理結果のデータに基づいて画像データが岩盤の強度に関するいずれのカテゴリに属するかを判定する識別部37と、識別部37による処理結果のデータと教師データとの誤差が小さくなるように、畳み込み処理で用いるパラメータ及び全結合処理で用いるパラメータを更新する更新処理部38と、を備える。このような構成によれば、自ら学習することにより、岩盤の強度判定の精度を自動的に向上させることができる。
また、本実施形態では、更新処理部38は、全結合処理を行うことにより処理結果のデータとして教師データが得られるような全結合処理で用いるパラメータを算出し、畳み込み処理とプーリング処理とを行うことにより特徴量として教師データに対応する特徴量が得られるような畳み込み処理で用いるパラメータを算出する。このような構成によれば、更新処理部38が全結合処理で用いるパラメータや畳み込み処理で用いるパラメータの更新を繰り返し実行することにより、最適なパラメータを得ることができ、その結果、岩盤の強度判定の精度を向上させることができる。従って、発破を行う前に岩盤の強度に応じた爆薬の適切な量を知ることができる。
また、本実施形態では、画像データを複数の小領域に分割する分割部34を備え、特徴抽出部36は、複数の小領域のそれぞれに対して畳み込み処理とプーリング処理とを複数回繰り返し実行する。このような構成によれば、1つの画像データから複数の小領域の画像データを得ることができ、画像データの枚数を増やすことができる。従って、より少ない数の画像データに基づいて、精度の高い岩盤の強度判定を実行可能なパラメータを更新していくことができる。
また、本実施形態では、特徴抽出部36は、画像データのRGBの要素ごとに畳み込み処理とプーリング処理とを実行する。このような構成によれば、岩盤の強度判定の精度をより一層向上させることができる。
<第2実施形態>
上記した第1実施形態では、岩盤強度判定装置30が岩盤の弾性波速度のデータと画像データとを入力し、入力したデータに基づいて岩盤の強度を判定する構成であった。これに対し、第2実施形態では、ユーザ端末が測定装置10からの弾性波速度のデータと撮像装置20からの画像データを入力し、入力した各データをサーバに送信し、サーバがユーザ端末から送信された各データに基づいて岩盤の強度判定及びパラメータの更新を行う。
図12は、第2実施形態に係る岩盤強度判定装置40,50の構成を示すブロック図である。図12に示すユーザ端末40は、入力部41、記憶部42及び端末側通信部43を有する。入力部41は図1の入力部31に対応し、記憶部42は図1の記憶部32に対応する。端末側通信部43は、インターネットや通信回線などのネットワークを介してサーバ50に対して弾性波速度のデータ及び画像データを送信する。また、端末側通信部43は、サーバ50から送信されるデータをネットワークを介して受信する。
サーバ50は、サーバ側通信部51、記憶部52、変換部53、分割部54、関連付け部55、特徴抽出部56、識別部57及び更新処理部58を有する。記憶部52、変換部53、分割部54、関連付け部55、特徴抽出部56、識別部57及び更新処理部58は、それぞれ、図1の記憶部32、変換部33、分割部34、関連付け部35、特徴抽出部36、識別部37及び更新処理部38に対応する。サーバ側通信部51は、ユーザ端末40から送信される弾性波速度のデータ及び画像データを受信する。また、サーバ側通信部51は、各部53〜57による岩盤の強度判定の結果をネットワークを介してユーザ端末40に送信する。なお、更新処理部58は、上記した第1実施形態と同様に、畳み込み処理で用いるパラメータ及び全結合処理で用いるパラメータを更新する。
以上に説明したように、第2実施形態では、ユーザ端末40とサーバ50とを備え、ユーザ端末40は、測定装置10で測定された岩盤の弾性波速度と撮像装置20で取得された岩盤の画像データとを入力する入力部41と、弾性波速度と画像データとをサーバ50に送信するとともに、サーバ50から送信されるデータを受信する端末側通信部43と、を有し、サーバ50は、変換部53と、関連付け部55と、特徴抽出部56と、識別部57と、更新処理部58と、を有し、さらに、ユーザ端末40から送信される弾性波速度と画像データとを受信するとともに、識別部57による処理結果のデータをユーザ端末40に送信するサーバ側通信部51を有する。このような構成によれば、複数個所の岩盤に対する強度判定を1か所(サーバ50)で実行することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、上記の実施形態に記載の範囲には限定されない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記の実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能である。また、上記の実施形態で説明した要件の1つ以上は、省略されることがある。そのような変更または改良、省略した形態も本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記した実施形態や変形例の構成を適宜組み合わせて適用することも可能である。
例えば、上記の実施形態では、図5のステップS1〜S9に示した例では、畳み込み処理及びプーリング処理を3回実行していたが、2回実行してもよく、4回以上実行してもよい。すなわち、精度の高い岩盤の強度判定を実行可能なパラメータを得られるように適宜、レイヤの数を変更してもよい。また、図5に示す処理は一例であって、プーリング処理やRELUの処理の順序についても、精度の高い岩盤の強度判定を実行可能なパラメータを得られるように適宜変更してもよい。
また、上記の実施形態では、小領域のサイズは64×64画素としていたが、これも適宜変更してもよい。なお、上記の実施形態の岩盤強度判定装置30について画像データ(5万枚の小領域の画像データ)を用いて検証した結果、認識率86.7%の精度が得られた。また、上記の実施形態では、画像データのRGBの要素ごとに畳み込み処理とプーリング処理とを実行していたが、グレイスケールの画像(白黒画像)だけについて畳み込み処理及びプーリング処理を実行してもよい。この場合、高い認識率の精度を得ることができた。
10 測定装置
20 撮像装置
30 岩盤強度判定装置
31,41 入力部
33,53 変換部
34,54 分割部
35,55 関連付け部
36,56 特徴抽出部
37,57 識別部
38,58 更新処理部
40 ユーザ端末
43 端末側通信部
50 サーバ
51 サーバ側通信部

Claims (13)

  1. 測定装置で測定された岩盤の弾性波速度を前記岩盤の強度に関するカテゴリを示す教師データに変換する変換部と、
    撮像装置で取得された前記岩盤の画像データと前記教師データとを関連付ける関連付け部と、
    前記画像データに対して所定領域のフィルタに設定されたパラメータを用いて畳み込みを行う畳み込み処理と、この畳み込み処理後のデータのサイズを縮小するプーリング処理とを複数回繰り返し実行することにより、前記画像データの特徴量を抽出する特徴抽出部と、
    前記特徴抽出部で抽出された前記特徴量に基づきパラメータを用いて全結合処理を行い、前記全結合処理の処理結果のデータに基づいて前記画像データが岩盤の強度に関するいずれのカテゴリに属するかを判定する識別部と、
    前記識別部による前記処理結果のデータと前記教師データとの誤差が小さくなるように、前記畳み込み処理で用いるパラメータ及び前記全結合処理で用いるパラメータを更新する更新処理部と、を備えることを特徴とする岩盤強度判定装置。
  2. 前記更新処理部は、前記全結合処理を行うことにより前記処理結果のデータとして前記教師データが得られるような前記全結合処理で用いるパラメータを算出し、前記畳み込み処理と前記プーリング処理とを行うことにより前記特徴量として前記教師データに対応する特徴量が得られるような前記畳み込み処理で用いるパラメータを算出する請求項1記載の岩盤強度判定装置。
  3. 前記画像データを複数の小領域に分割する分割部を備え、
    前記特徴抽出部は、前記複数の小領域のそれぞれに対して前記畳み込み処理と前記プーリング処理とを複数回繰り返し実行する請求項1または請求項2に記載の岩盤強度判定装置。
  4. 前記特徴抽出部は、前記画像データのRGBの要素ごとに前記畳み込み処理と前記プーリング処理とを実行する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の岩盤強度判定装置。
  5. ユーザ端末とサーバとを備え、
    前記ユーザ端末は、
    前記測定装置で測定された前記岩盤の弾性波速度と前記撮像装置で取得された前記岩盤の画像データとを入力する入力部と、
    前記弾性波速度と前記画像データとを前記サーバに送信するとともに、前記サーバから送信されるデータを受信する端末側通信部と、を有し、
    前記サーバは、
    前記変換部と、前記関連付け部と、前記特徴抽出部と、前記識別部と、前記更新処理部と、を有し、
    さらに、前記ユーザ端末から送信される前記弾性波速度と前記画像データとを受信するとともに、前記識別部による前記処理結果のデータを前記ユーザ端末に送信するサーバ側通信部を有する請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の岩盤強度判定装置。
  6. 測定装置で測定された岩盤の弾性波速度を前記岩盤の強度に関するカテゴリを示す教師データに変換する変換ステップと、
    撮像装置で取得された前記岩盤の画像データと前記教師データとを関連付ける関連付けステップと、
    前記画像データに対して所定領域のフィルタに設定されたパラメータを用いて畳み込みを行う畳み込み処理と、この畳み込み処理後のデータのサイズを縮小するプーリング処理とを複数回繰り返し実行することにより、前記画像データの特徴量を抽出する特徴抽出ステップと、
    前記特徴抽出ステップで抽出された前記特徴量に基づきパラメータを用いて全結合処理を行い、前記全結合処理の処理結果のデータに基づいて前記画像データが岩盤の強度に関するいずれのカテゴリに属するかを判定する識別ステップと、
    前記識別ステップによる前記処理結果のデータと前記教師データとの誤差が小さくなるように、前記畳み込み処理で用いるパラメータ及び前記全結合処理で用いるパラメータを更新する更新処理ステップと、を備えることを特徴とする岩盤強度判定方法。
  7. 前記更新処理ステップは、前記全結合処理を行うことにより前記処理結果のデータとして前記教師データが得られるような前記全結合処理で用いるパラメータを算出し、前記畳み込み処理と前記プーリング処理とを行うことにより前記特徴量として前記教師データに対応する特徴量が得られるような前記畳み込み処理で用いるパラメータを算出する請求項6記載の岩盤強度判定方法。
  8. 前記画像データを複数の小領域に分割する分割ステップを備え、
    前記特徴抽出ステップは、前記複数の小領域のそれぞれに対して前記畳み込み処理と前記プーリング処理とを複数回繰り返し実行する請求項6または請求項7に記載の岩盤強度判定方法。
  9. 前記特徴抽出ステップは、前記画像データのRGBの要素ごとに前記畳み込み処理と前記プーリング処理とを実行する請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の岩盤強度判定方法。
  10. コンピュータに、
    測定装置で測定された岩盤の弾性波速度を前記岩盤の強度に関するカテゴリを示す教師データに変換する変換処理と、
    撮像装置で取得された前記岩盤の画像データと前記教師データとを関連付ける関連付け処理と、
    前記画像データに対して所定領域のフィルタに設定されたパラメータを用いて畳み込みを行う畳み込み処理と、この畳み込み処理後のデータのサイズを縮小するプーリング処理とを複数回繰り返し実行することにより、前記画像データの特徴量を抽出する特徴抽出処理と、
    前記特徴抽出処理で抽出された前記特徴量に基づきパラメータを用いて全結合処理を行い、前記全結合処理の処理結果のデータに基づいて前記画像データが岩盤の強度に関するいずれのカテゴリに属するかを判定する識別処理と、
    前記識別処理による前記処理結果のデータと前記教師データとの誤差が小さくなるように、前記畳み込み処理で用いるパラメータ及び前記全結合処理で用いるパラメータを更新する更新処理と、を実行させることを特徴とする岩盤強度判定プログラム。
  11. 前記更新処理は、前記全結合処理を行うことにより前記処理結果のデータとして前記教師データが得られるような前記全結合処理で用いるパラメータを算出し、前記畳み込み処理と前記プーリング処理とを行うことにより前記特徴量として前記教師データに対応する特徴量が得られるような前記畳み込み処理で用いるパラメータを算出する請求項10記載の岩盤強度判定プログラム。
  12. 前記画像データを複数の小領域に分割する分割処理を備え、
    前記特徴抽出処理は、前記複数の小領域のそれぞれに対して前記畳み込み処理と前記プーリング処理とを複数回繰り返し実行する請求項10または請求項11に記載の岩盤強度判定プログラム。
  13. 前記特徴抽出処理は、前記画像データのRGBの要素それぞれに前記畳み込み処理と前記プーリング処理とを実行する請求項10から請求項12のいずれか1項に記載の岩盤強度判定プログラム。
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