JP6611661B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、供給される原燃料ガスと水蒸気とを改質反応させて、水素を含む改質ガスを生成する改質器と、燃料極及び酸素極を有する複数の燃料電池セルを備えて、改質器から供給される改質ガスを各燃料電池セルの燃料極に分配可能で且つ供給される酸素含有ガスを各燃料電池セルの酸素極に分配可能に構成されたセルスタックと、燃料極から発電反応に用いられた後に排出される燃料極排ガス中の可燃成分を、酸素極から発電反応に用いられた後に排出される酸素極排ガス中の酸素にて燃焼させて、その燃焼熱により改質器及びセルスタックを加熱する燃焼部と、セルスタックの発電出力を調整可能な発電出力調整手段と、改質器への原燃料ガスの供給量を調整可能な原燃料ガス供給量調整手段と、セルスタックへの酸素含有ガスの供給量を調整可能な酸素含有ガス供給量調整手段と、運転を制御する制御手段とを備え、制御手段が、セルスタックの発電出力を目標出力に調整すべく、発電出力調整手段を制御すると共に、原燃料ガス供給量調整手段、酸素含有ガス供給量調整手段を制御するように構成された燃料電池システムに関する。
かかる燃料電池システムは、セルスタックに備えられた複数の燃料電池セルにおいて、改質器から供給される改質ガスと別途供給される酸素含有ガス中の酸素とを発電反応させて発電するものである。そして、燃焼部において、各燃料電池セルの燃料極から排出される燃料極排ガス中の可燃成分を、各燃料電池セルの酸素極から排出される酸素極排ガス中の酸素にて燃焼させて、その燃焼熱により、改質部を原燃料ガスの改質処理が可能なように加熱すると共に、セルスタックを発電動作が可能なように加熱する。
ところで、このような燃料電池システムでは、燃焼部で失火が発生すると、その失火の度に着火されることになるが、そのような失火と着火とにより、セルスタックの温度が変化して、セルスタックにヒートショックが印加されると共に、セルスタックの温度低下により、セルスタックでの発電効率が低下することになる。そして、燃焼部での失火の発生頻度が高くなるほど、セルスタックにヒートショックが頻繁に印加されるので、セルスタックの耐久性が低下する虞があり、並びに、セルスタックの発電効率が低下する状態が頻繁に起こるので、エネルギー効率が低下する虞がある。
そこで、このような燃料電池システムでは、燃焼部での失火の発生を抑制することが課題となっている。
そして、このような燃料電池システムにおいて、従来は、改質部に供給される原燃料ガスの流量を検出する流量センサの検出誤差が大きくなると、目標の流量と検出された流量との差により、燃焼部での可燃成分のバランスが崩れて失火し易くなるという観点から、流量センサの校正の要否を判定して、校正が必要であると判定すると、流量センサを校正する所定の処理を実行するように構成されていた(例えば、特許文献1参照。)。
尚、流量センサの校正の要否の判定は、例えば、燃焼部での失火の発生頻度に基づいて行われていた。ちなみに、燃焼部で失火が発生すると、燃焼部の温度が低下するので、燃焼部の温度が着火時の温度よりも低くなることに基づいて、燃焼部での失火の発生が判定されていた。
特開2013−191315号公報
しかしながら、このような燃料電池システムでは、運転条件の変動が小さい運転状態では、燃焼部での失火は発生し難く、運転条件の変動が大きい運転状態で、燃焼部で失火が発生し易くなる。
そして、運転条件の変動が大きい運転状態では、流量センサを校正する手段だけでは、燃焼部での失火の発生を十分に抑制することができず、対策の強化が望まれている。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、燃焼部での失火の発生を十分に抑制して、耐久性及びエネルギー効率を向上し得る燃料電池システムを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る燃料電池システムは、供給される原燃料ガスと水蒸気とを改質反応させて、水素を含む改質ガスを生成する改質器と、
燃料極及び酸素極を有する複数の燃料電池セルを備えて、前記改質器から供給される改質ガスを各燃料電池セルの燃料極に分配可能で且つ供給される酸素含有ガスを各燃料電池セルの酸素極に分配可能に構成されたセルスタックと、
前記燃料極から発電反応に用いられた後に排出される燃料極排ガス中の可燃成分を、前記酸素極から発電反応に用いられた後に排出される酸素極排ガス中の酸素にて燃焼させて、その燃焼熱により前記改質器及び前記セルスタックを加熱する燃焼部と、
前記セルスタックの発電出力を調整可能な発電出力調整手段と、
前記改質器への原燃料ガスの供給量を調整可能な原燃料ガス供給量調整手段と、
前記セルスタックへの酸素含有ガスの供給量を調整可能な酸素含有ガス供給量調整手段と、
運転を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段が、前記セルスタックの発電出力を目標出力に調整すべく、前記発電出力調整手段を制御すると共に、前記原燃料ガス供給量調整手段、前記酸素含有ガス供給量調整手段を制御するように構成された燃料電池システムであって、その特徴構成は、
前記燃焼部での失火が発生し易いと予測される失火発生時間帯を設定する失火時間帯設定手段が設けられ、
前記制御手段が、目標出力の上昇に応じて前記セルスタックの発電出力を上昇させるとき、
前記失火時間帯設定手段にて設定された前記失火発生時間帯ではない時間帯では、所定の基準上昇速度で前記セルスタックの発電出力を上昇させるべく、前記発電出力調整手段を制御すると共に、前記原燃料ガス供給量調整手段、前記酸素含有ガス供給量調整手段を制御し、
前記失火発生時間帯では、前記基準上昇速度よりも低速の緩速上昇速度で前記セルスタックの発電出力を上昇させるべく、前記発電出力調整手段を制御すると共に、前記原燃料ガス供給量調整手段、前記酸素含有ガス供給量調整手段を制御するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、燃焼部での失火が発生し易いと予測される失火発生時間帯が設定され、目標出力の上昇に応じてセルスタックの発電出力を上昇させるときは、失火発生時間帯ではない時間帯では、所定の基準上昇速度でセルスタックの発電出力を上昇させるべく、発電出力調整手段が制御されると共に、原燃料ガス供給量調整手段、酸素含有ガス供給量調整手段が制御され、失火発生時間帯では、基準上昇速度よりも低速の緩速上昇速度でセルスタックの発電出力を上昇させるべく、発電出力調整手段が制御されると共に、原燃料ガス供給量調整手段、酸素含有ガス供給量調整手段が制御される。
つまり、燃焼部で失火が発生する可能性がある程度に、運転条件が変動すると予測される時間帯が、失火発生時間帯に設定される。
そして、失火発生時間帯では、セルスタックの発電出力を目標出力にまで上昇させるときは、比較的遅い速度で上昇させるべく、発電出力調整手段が制御されると共に、そのようなセルスタックの発電出力の上昇に合わせて、改質器への原燃料ガスの供給量、セルスタックへの酸素含有ガスの供給量を、比較的遅い速度(失火発生時間帯ではないときの速度よりも遅い速度)で増加させるべく、原燃料ガス供給量調整手段、酸素含有ガス供給量調整手段が制御される。
すると、燃焼部への燃料極排ガスの供給量、酸素極排ガスの供給量も比較的遅い速度で増加するので、燃焼の安定性が保たれる状態で、燃焼量が増加することになり、失火の発生を十分に抑制することができる。
従って、燃焼部での失火の発生を十分に抑制して、耐久性及びエネルギー効率を向上し得る燃料電池システムを提供することができる。
本発明に係る燃料電池システムの更なる特徴構成は、前記セルスタックが、電気負荷に対して、発電出力を供給可能に接続され、
前記電気負荷にて消費される電力である負荷電力を検出する負荷電力検出手段と、
その負荷電力検出手段にて検出される時系列的な負荷電力を負荷履歴データとして記憶する負荷履歴データ記憶手段とが設けられ、
前記制御手段が、前記負荷電力検出手段により検出される負荷電力に追従するように、前記目標出力を設定するように構成され、
前記失火時間帯設定手段が、
前記負荷履歴データ記憶手段に記憶されている負荷履歴データに基づいて、負荷電力の上昇度合いを時系列的に判定して、その判定結果に基づいて、前記失火発生時間帯を設定するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、負荷電力検出手段により検出される負荷電力に追従するように、目標出力が設定されて、セルスタックの発電出力を目標出力に調整すべく、発電出力調整手段、原燃料ガス供給量調整手段、酸素含有ガス供給量調整手段が制御されることになり、所謂、負荷追従運転が実行される。
そして、負荷履歴データ記憶手段により、負荷電力検出手段にて検出される時系列的な負荷電力が負荷履歴データとして記憶され、その負荷履歴データに基づいて、負荷電力の上昇度合いが時系列的に判定されて、その判定結果に基づいて、失火発生時間帯が設定される。
つまり、負荷電力の上昇度合いが大きいほど、改質器への原燃料ガスの供給量の増加幅、セルスタックへの酸素含有ガスの供給量の増加幅が大きくなり、それに伴って、燃焼部への燃料極排ガスの供給量の増加幅、酸素極排ガスの供給量の増加幅も大きくなるので、それら燃料極排ガスの供給量や酸素極排ガスの供給量の増加速度が速くなると、燃焼部での燃焼が不安定になって、失火が発生し易い。
そこで、負荷履歴データに基づいて、負荷電力の上昇度合いを時系列的に判定することにより、失火発生時間帯として、適切に、燃焼部での失火が発生し易い時間帯に設定することができる。
従って、燃焼部での失火が発生し易いときに、その失火を抑制するための処理を的確に講じることができて、燃焼部での失火の発生を更に抑制することができるので、燃料電池システムの耐久性及びエネルギー効率を更に向上することができる。
本発明に係る燃料電池システムの更なる特徴構成は、前記負荷履歴データ記憶手段が、季節毎に、各季節の初めの複数の周期からなるデータ取得期間に、周期毎に前記負荷履歴データを記憶するように構成され、
前記失火時間帯設定手段が、
季節毎に、各季節の初めに、前記負荷履歴データ記憶手段に記憶されている複数の周期毎の負荷履歴データに基づいて、1周期の間における前記失火発生時間帯を設定するように構成され、
前記制御手段が、各季節において、各季節に対応して設定された前記失火発生時間帯の設定状況に基づいて、前記セルスタックの発電出力を上昇させるときの上昇速度を、前記基準上昇速度か前記緩速上昇速度に設定するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、季節毎に、各季節の初めに、各季節の初めの複数の周期からなるデータ取得期間に取得された複数の周期毎の負荷履歴データに基づいて、1周期の間における失火発生時間帯が設定される。
そして、各季節では、各季節に対応して設定された失火発生時間帯の設定状況に基づいて、セルスタックの発電出力を上昇させるときの上昇速度が、基準上昇速度か緩速上昇速度かに設定される。
つまり、通常、各家庭の1周期(例えば、1日)の間の時間経過に伴う負荷電力の変動パターンは、季節が異なると差異は大きいが、同一の季節では差異は小さいので、同一の季節では、1周期の間で、失火発生時間帯は概ね同一の時間位置で存在すると予測される。
そこで、上述のように、季節毎に、各季節の初めに失火発生時間帯を設定して、各季節の間中、各季節に対応して設定された失火発生時間帯の設定状況に基づいて、セルスタックの発電出力の上昇速度を基準上昇速度か緩速上昇速度かに設定するようにすることにより、制御構成を簡略化することができる。
従って、低価格化を図りながら、耐久性及びエネルギー効率を向上し得る燃料電池システムを提供することができる。
本発明に係る燃料電池システムの更なる特徴構成は、1周期が複数の単位時間に分割され、
負荷電力の急上昇を判定するための急上昇判定用時間での負荷電力の上昇幅が第1設定値以上となる負荷急上昇が発生する単位時間を、負荷急上昇単位時間として、
前記失火時間帯設定手段が、前記負荷履歴データ記憶手段に記憶されている複数の周期毎の負荷履歴データに基づいて、少なくとも2に設定される設定周期数以上の周期で前記負荷急上昇単位時間となる単位時間を含む時間帯を、前記失火発生時間帯に設定するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、負荷電力の急上昇を判定するための急上昇判定用時間での負荷電力の上昇幅が第1設定値以上となる負荷急上昇が発生する単位時間が、負荷急上昇単位時間とされる。そして、複数の周期毎の負荷履歴データを調べて、少なくとも2に設定される設定周期数以上の周期で、同一時間位置の単位時間が負荷急上昇単位時間になると、その負荷急上昇単位時間を含む時間帯が失火発生時間帯に設定される。ちなみに、単位時間は、例えば、1時間に設定される。
つまり、負荷電力が急上昇するときに、その急上昇に的確に追従させるべく発電出力を急上昇させると、改質器への原燃料ガスの供給量、セルスタックへの酸素含有ガスの供給量が急増し、それに伴って、燃焼部への燃料極排ガスの供給量、酸素極排ガスの供給量も急増するので、燃焼部での燃焼が不安定になって、失火が発生し易い。
そこで、複数の周期毎の負荷履歴データに基づいて、上述のように失火発生時間帯を設定し、そのように設定した失火発生時間帯では、セルスタックの発電出力の上昇速度を遅くすることにより、燃焼部での失火の発生を更に抑制することができる。
従って、燃焼部での失火の発生を更に抑制することができるので、燃料電池システムの耐久性及びエネルギー効率を更に向上することができる。
本発明に係る燃料電池システムの更なる特徴構成は、1周期が複数の単位時間に分割され、
負荷電力が低負荷判定用電力以下の状態が低負荷判定用時間以上継続する低負荷継続状態の直後に、負荷電力の急上昇を判定するための急上昇判定用時間での負荷電力の上昇幅が第2設定値以上となる負荷急上昇が発生する単位時間を、低負荷後急上昇単位時間として、
前記失火時間帯設定手段が、前記負荷履歴データ記憶手段に記憶されている複数の周期毎の負荷履歴データに基づいて、少なくとも2に設定される設定周期数以上の周期で前記低負荷後急上昇単位時間となる単位時間を含む時間帯を失火発生時間帯に設定するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、負荷電力が低負荷判定用電力以下の状態が低負荷判定用時間以上継続する低負荷継続状態の直後に、負荷電力の急上昇を判定するための急上昇判定用時間での負荷電力の上昇幅が第2設定値以上となる負荷急上昇が発生する単位時間が、低負荷後急上昇単位時間とされる。そして、複数の周期毎の負荷履歴データを調べて、少なくとも2に設定される設定周期数以上の周期で、同一時間位置の単位時間が低負荷後急上昇単位時間になると、その低負荷後急上昇単位時間を含む時間帯が、失火発生時間帯に設定される。ちなみに、単位時間は、例えば、1時間に設定される。
つまり、負荷電力が比較的低い状態が比較的長い時間継続すると、セルスタックの温度が比較的低い状態になっている。そして、そのようにセルスタックの温度が比較的低い状態で、負荷電力が急上昇するときに、その負荷電力の急上昇に的確に発電出力を追従させるべく、改質器への原燃料ガスの供給量、セルスタックへの酸素含有ガスの供給量を急増させても、それらの急増に対してセルスタックでの発電反応量の増加が伴わないので、燃焼部への燃料極排ガスの供給量、酸素極排ガスの供給量が急増して、燃焼部での燃焼が不安定になって、失火が発生し易い。
そこで、複数の周期毎の負荷履歴データに基づいて、上述のように失火発生時間帯に設定し、そのように設定した失火発生時間帯では、セルスタックの発電出力の上昇速度を遅くすることにより、燃焼部での失火の発生を更に抑制することができる。
従って、燃焼部での失火の発生を更に抑制することができるので、燃料電池システムの耐久性及びエネルギー効率を更に向上することができる。
本発明に係る燃料電池システムの更なる特徴構成は、前記セルスタックの温度を検出するスタック温度検出手段が設けられ、
前記セルスタックの温度が低くなるほど低速になる状態で、前記セルスタックの温度に応じて前記緩速上昇速度を定めたスタック温度対上昇速度情報が設定され、
前記制御手段が、前記失火発生時間帯では、前記スタック温度対上昇速度情報に基づいて、前記スタック温度検出手段にて検出された前記セルスタックの温度に応じた緩速上昇速度を求めて、求めた緩速上昇速度で前記セルスタックの発電出力を上昇させるように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、予め、セルスタックの温度が低くなるほど低速になる状態で、セルスタックの温度に応じて緩速上昇速度が定められて、スタック温度対上昇速度情報として設定される。
そして、スタック温度検出手段によりセルスタックの温度が検出され、失火発生時間帯では、スタック温度対上昇速度情報に基づいて、スタック温度検出手段にて検出されたセルスタックの温度に応じた緩速上昇速度が求められて、求められた緩速上昇速度でセルスタックの発電出力を上昇させるべく制御される。
つまり、セルスタックの温度が低いほど、改質器への原燃料ガスの供給量、セルスタックへの酸素含有ガスの供給量の増加に対して、セルスタックでの発電反応量の増加が伴い難いため、燃焼部への燃料極排ガスの供給量、酸素極排ガスの供給量の増加度合いが大きくなるので、燃焼部での燃焼が不安定になって、失火が発生し易い。
そこで、失火発生時間帯では、緩速上昇速度でセルスタックの発電出力を上昇させるにしても、セルスタックの温度が低くなるほど緩速上昇速度を低速にすることにより、燃焼部での失火の発生を更に抑制することができる。
従って、燃焼部での失火の発生を更に抑制することができるので、燃料電池システムの耐久性及びエネルギー効率を更に向上することができる。
本発明に係る燃料電池システムの更なる特徴構成は、前記燃焼部での失火の発生を検出する失火検出手段と、
その失火検出手段の検出情報に基づいて、前記燃焼部での失火の発生に関する時系列的なデータを失火履歴データとして記憶する失火履歴データ記憶手段とが設けられ、
前記制御手段が、前記失火履歴データ記憶手段に記憶されている失火履歴データに基づいて、前記セルスタックの発電出力を前記緩速上昇速度で上昇させたときの前記燃焼部での失火の発生頻度を求めて、求めた発生頻度が設定頻度以上のときは、前記緩速上昇速度を更に遅くすべく補正するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、失火検出手段により、燃焼部での失火の発生が検出され、失火履歴データ記憶手段により、失火検出手段の検出情報に基づいて、燃焼部での失火の発生に関する時系列的なデータが失火履歴データとして記憶される。
そして、失火履歴データ記憶手段に記憶されている失火履歴データに基づいて、セルスタックの発電出力を緩速上昇速度で上昇させたときの燃焼部での失火の発生頻度が求められて、求められた発生頻度が設定頻度以上のときは、緩速上昇速度を更に遅くすべく補正される。
つまり、失火発生時間帯において、燃焼部での失火の発生を抑制すべく、セルスタックの発電出力が緩速上昇速度にて上昇されていても、失火の発生頻度が高い場合は、失火発生時間帯においては、セルスタックの発電出力が、低速に補正された緩速上昇速度にて上昇されるので、燃焼部での失火の発生を更に抑制することができる。
従って、燃料電池システムの耐久性及びエネルギー効率を更に向上することができる。
第1実施形態に係る燃料電池システムの全体構成を示すブロック図 第1及び第2の各実施形態に係る失火発生時間帯設定制御のフローチャートを示す図 第1実施形態に係る出力上昇速度設定制御のフローチャートを示す図 第1及び第2の各実施形態に係る緩速上昇速度補正制御のフローチャートを示す図 第1実施形態に係る負荷履歴データの一例を示す図 第1実施形態に係る負荷履歴データの一例を示す図 第2実施形態に係る燃料電池システムの全体構成を示すブロック図 第2実施形態に係るスタック温度対上昇速度情報及びスタック温度対補正上昇速度情報を示す図 第2実施形態に係る出力上昇速度設定制御のフローチャートを示す図
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態を説明する。
〔第1実施形態〕
先ず、第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、燃料電池システムは、供給される改質用水を加熱して蒸発させる蒸発器1と、供給される炭化水素系の原燃料ガス(例えば、13A等の天然ガスベースの都市ガス)と蒸発器1から供給される水蒸気とを改質反応させて、水素を含む改質ガスを生成する改質器2と、燃料極3a及び酸素極3cを有する複数の燃料電池セル3を備えて、改質器2から供給される改質ガスを各燃料電池セル3の燃料極3aに分配可能で且つ供給される空気(酸素含有ガスの一例)を各燃料電池セル3の酸素極3cに分配可能に構成されたセルスタック4と、燃料極3aから発電反応に用いられた後に排出される燃料極排ガス中の可燃成分を、酸素極3cから発電反応に用いられた後に排出される酸素極排ガス中の酸素にて燃焼させて、その燃焼熱により改質器2及びセルスタック4を加熱する燃焼部5とを備えて構成されている。
更に、燃料電池システムには、セルスタック4の発電出力を調整可能なパワーコンディショナ6(発電出力調整手段の一例)、改質器2への原燃料ガスの供給量を調整可能な原燃料ガス供給量調整弁7(原燃料ガス供給量調整手段の一例)、セルスタック4に反応用の空気を供給すると共に、その供給量を調整可能な反応用空気ブロア8(酸素含有ガス供給量調整手段の一例)、蒸発器1に改質用水を供給すると共に、その供給量を調整可能な改質用水ポンプ9、及び、運転を制御する制御部10(制御手段の一例)等が設けられている。
次に、燃料電池システムの各部について、説明を加える。
燃料電池セル3、及び、セルスタック4は周知であるので、詳細な説明及び図示を省略して、簡単に説明する。
燃料電池セル3は、燃料極3aと空気極3cとの間に固体電解質層(図示省略)を備えた固体酸化物型に構成されている。ちなみに、固体電解質層としては、例えば酸化ジルコニウムが用いられる。
各燃料電池セル3の燃料極3aは、面方向に沿って改質ガスを通流させることが可能に構成され、燃料極3aの互いに対向する一対の端縁部の一方に、改質ガスを導入するガス導入口(図示省略)が備えられ、他方に、発電反応に用いられた後の燃料極排ガスを排出するガス排出口(図示省略)が備えられている。又、各燃料電池セル3の酸素極3cは、面方向に沿って空気を通流させることが可能に構成され、酸素極3cの互いに対向する一対の端縁部の一方に、空気を導入するガス導入口(図示省略)が備えられ、他方に、発電反応に用いられた後の酸素極排ガスを排出するガス排出口(図示省略)が備えられている。
そして、セルスタック4は、複数の燃料電池セル3が、夫々の燃料極3a及び酸素極3cのガス導入口が開口する端縁部を同一方向に向けた姿勢で、電気的に直列接続した状態で積層状態に組み付けられて構成され、燃料電池セル3の積層体における燃料極3a及び酸素極3c夫々のガス導入口が開口する一側面部には、各燃料電池セル3の燃料極3aのガス導入口に連通し、且つ、各燃料電池セル3の酸素極3cのガス導入口が外部に開口する状態で、ガスマニホールド11が設けられている。
このように構成されたセルスタック4が、ガスマニホールド11が下方に位置して、換言すれば、各燃料電池セル3の燃料極3a及び酸素極3c夫々のガス排出口が上向きになって、複数の燃料電池セル3の積層方向が横向きになる姿勢で、収納容器12内に配設される。
収納容器12内において、セルスタック4の上方には、セルスタック4と間隔を隔てて、蒸発器1と改質器2が横方向に並べて配設される。
収納容器12内におけるセルスタック4と蒸発器1及び改質器2との間の空間13は、各燃料電池セル3の燃料極3aのガス排出口から発電反応に供された後の燃料極排ガスが排出されると共に、各燃料電池セル3の酸素極3cのガス排出口から発電反応に供された後の酸素極排ガスが排出されて、燃料極排ガス中の可燃成分を酸素極排ガス中の酸素にて燃焼させることが可能な燃焼空間13に構成されて、この燃焼空間13が燃焼部5として用いられる。
そして、燃焼空間13にて構成される燃焼部5にて、燃料極排ガス中の可燃成分を酸素極排ガス中の酸素にて燃焼させて、その燃焼により発生する燃焼熱により、収納容器12内に配設されたセルスタック4、蒸発器1及び改質器2を加熱することが可能に構成されている。
燃焼部5には、その燃焼部5(燃焼空間13内)の温度を検出する燃焼部温度センサ14、及び、燃料極排ガス中の可燃成分を着火させる着火ヒータ27が設けられている。ちなみに、燃焼部5において失火が発生すると、燃焼部5の温度が低下して、燃焼部温度センサ14の検出温度も低下する。つまり、燃焼部温度センサ14の検出温度に基づいて、燃焼部5での失火の発生を検出することが可能であるので、この燃焼部温度センサ14を失火検出手段として機能させるように構成されている。尚、燃焼部5での失火の発生を検出するための燃焼部5の温度として、失火判定用温度が、予め、実験等により設定されている。
そして、燃焼部温度センサ14の検出温度が失火判定用温度以下になって、燃焼部5での失火の発生が検出されると、制御部10は、着火ヒータ27を作動させて、燃料極排ガス中の可燃成分を着火させるように構成されている。
蒸発器1には、改質用水ポンプ9により改質用水が供給される改質用水供給路15が、収納容器12の外部から引き込まれて接続され、更に、原燃料ガスを供給する原燃料ガス供給路16も、収納容器12の外部から引き込まれて接続されている。この原燃料ガス供給路16に、原燃料ガス供給量調整弁7が設けられている。
そして、蒸発器1は、改質用水供給路15を通して供給される改質用水を、燃焼部5から伝えられる燃焼熱を用いて加熱して蒸発させると共に、改質用水の蒸発によって生成された水蒸気を、原燃料ガス供給路16を通して供給される原燃料ガスに混合させるように構成される。
改質器2には、改質触媒(図示省略)が充填され、その改質器2が、その内部に、蒸発器1において水蒸気が混合された状態の原燃料ガスが導入されるように、蒸発器1に隣接して配置されている。
そして、改質器2において、蒸発器1から水蒸気が混合された状態で供給される原燃料ガスを、燃焼部5から伝えられる燃焼熱を用いて、水蒸気により水素を含む改質ガスに改質処理するように構成されている。
改質器2とガスマニホールド11とは、改質器2で生成された改質ガスをガスマニホールド11に供給すべく、改質ガス供給路17にて接続されている。そして、セルスタック4のガスマニホールド11に供給された改質ガスは、複数の燃料電池セル3夫々の燃料極3aのガス導入口から燃料極3aに分配供給され、各燃料極3aを上方に通流して発電反応に供された後、各燃料極3aのガス排出口から、燃料極排ガスとして、燃焼部5として用いられる燃焼空間13に排出される。
収納容器12には、空気導入口18が設けられ、その空気導入口18には、反応用ブロア8により空気を供給する反応用空気供給路19が接続されている。
そして、反応用ブロア8によって、空気が反応用空気供給路19を通して収納容器12内に供給されることにより、空気がセルスタック4に供給され、そのようにセルスタック4に供給された空気が、収納容器12内に開口している複数の燃料電池セル3の酸素極3cのガス導入口から酸素極3cに分配供給され、各酸素極3cを上方に通流して発電反応に供された後、各酸素極3cのガス排出口から、酸素極排ガスとして、燃焼部5として用いられる燃焼空間13に排出される。
そして、燃焼部5において、燃料極排ガス中の可燃成分を酸素極排ガス中の酸素にて燃焼させる。
更に、収納容器12には、燃焼部5にて発生した燃焼排ガスを外部に排出させる燃焼排ガス排出口20が下面部等に形成され、その燃焼排ガス排出口20における収納容器12の内面の開口部付近には、燃焼排ガス排出口20から外部に排出される燃焼排ガス中の一酸化炭素ガスを除去する燃焼触媒(例えば、白金系触媒)を収納した一酸化炭素除去部21が設けられている。
パワーコンディショナ6は、セルスタック4から出力される直流電力を交流電力に変換する系統連系用のインバータ(図示省略)等を備えて構成され、その出力側が、複数の電気負荷22が接続された宅内系統23に交流電力を供給可能に接続されている。
つまり、セルスタック4が、複数の電気負荷22に対して、発電出力を供給可能に接続されていることになる。
宅内系統23は、又、商用電力を受電可能に商用電力系統24にも接続されている。商用電力は、例えば、単相3線式100/200Vであり、パワーコンディショナ6のインバータは、セルスタック4から出力される直流電力を商用電力系統24から受電する交流電力と同じ電圧及び同じ周波数に変換するように構成されている。
宅内系統23には、それに接続された複数の電気負荷22にて消費される電力である負荷電力を計測する負荷電力計25(負荷電力検出手段の一例)が設けられている。
次に、制御部10の制御動作について、説明する。
制御部10は、セルスタック4の発電出力を目標出力に調整すべく、パワーコンディショナ6を制御すると共に、改質器2への原燃料ガスの供給量、蒸発器1への改質用水の供給量、セルスタック4への反応用空気の供給量を、夫々、目標出力に応じた供給量に調整すべく、原燃料ガス供給量調整弁7、改質用水ポンプ9、反応用空気ブロア8を制御するように構成されている。
この実施形態では、制御部10が、負荷電力計25より検出される負荷電力に追従するように、目標出力を設定して、セルスタック4の発電出力を目標出力に調整すべく、パワーコンディショナ6を制御すると共に、原燃料ガス供給量調整弁7、改質用水ポンプ9、反応用空気ブロア8を制御する、所謂負荷追従運転を実行するように構成されている。
負荷追従運転について説明を加える。セルスタック4について、その発電出力(電力)の出力調整範囲(例えば、200〜700W)が予め設定されている。そして、負荷電力計25より検出される負荷電力(以下、検出負荷電力と記載する場合がある)が出力調整範囲内の場合は、目標出力が検出負荷電力に設定され、検出負荷電力が出力調整範囲の下限値よりも低い場合は、目標出力が出力調整範囲の下限値に設定され、検出負荷電力が出力調整範囲の上限値よりも高い場合は、目標出力が出力調整範囲の上限値に設定される。
ちなみに、制御部10は、所定のサンプリング時間(例えば、0.1秒)で、負荷電力計25にて検出される負荷電力を読み込んで、読み込んだ負荷電力に応じて目標出力を設定するように構成されている。
予め、目標出力に応じて、原燃料ガス供給量、改質用水供給量及び反応用空気供給量が各別に設定されて、目標出力対発電原料供給量情報として、制御部10の記憶部(図示省略)に記憶されている。
そして、制御部10は、サンプリング時間毎に負荷電力計25にて検出される負荷電力を読み込んで、その負荷電力に応じた目標出力を設定し、セルスタック4の発電出力を目標出力に調整すべく、パワーコンディショナ6を制御すると共に、原燃料ガス供給量、改質用水供給量、反応用空気供給量を、夫々、目標出力対発電原料供給量情報から求めた目標出力に応じた供給量に調整すべく、原燃料ガス供給量調整弁7、改質用水ポンプ9、反応用空気ブロア8を制御するように構成されている。
図1に示すように、本発明では、燃焼部5での失火が発生し易いと予測される失火発生時間帯を設定する失火時間帯設定手段31が設けられている。
そして、制御部10が、目標出力の上昇に応じてセルスタック4の発電出力を上昇させるとき、失火時間帯設定手段31にて設定された失火発生時間帯ではない時間帯では、所定の基準上昇速度でセルスタック4の発電出力を上昇させるべく、パワーコンディショナ6を制御すると共に、原燃料ガス供給量調整弁7、改質用水ポンプ9、反応用空気ブロア8を制御し、失火発生時間帯では、基準上昇速度よりも低速の緩速上昇速度でセルスタック4の発電出力を上昇させるべく、パワーコンディショナ6を制御すると共に、原燃料ガス供給量調整弁7、改質用水ポンプ9、反応用空気ブロア8を制御するように構成されている。
ちなみに、制御部10は、パワーコンディショナ6を制御することにより調整している現時点のセルスタック4の発電出力を読み込み、負荷電力計25にて検出される負荷電力に応じて設定した目標出力が現時点のセルスタック4の発電出力よりも高いときに、目標出力の上昇に応じてセルスタック4の発電出力を上昇させると認識するように構成されている。
更に、この第1実施形態では、負荷電力計25にて検出される時系列的な負荷電力を負荷履歴データとして記憶する負荷履歴データ記憶手段32が設けられ、失火時間帯設定手段31が、負荷履歴データ記憶手段32に記憶されている負荷履歴データに基づいて、負荷電力の上昇度合いを時系列的に判定して、その判定結果に基づいて、失火発生時間帯を設定するように構成されている。
ちなみに、失火時間帯設定手段31は、制御部10を用いて構成され、負荷履歴データ記憶手段32は、制御部10に備えられている記憶部を用いて構成されている。
この第1実施形態では、具体的には、負荷履歴データ記憶手段32が、季節毎に、各季節の初めの複数の周期からなるデータ取得期間に、周期毎に負荷履歴データを記憶するように構成されている。
又、失火時間帯設定手段31が、季節毎に、各季節の初めに、負荷履歴データ記憶手段32に記憶されている複数の周期毎の負荷履歴データに基づいて、1周期の間における失火発生時間帯を設定するように構成されている。
そして、制御部10が、各季節において、各季節に対応して設定された失火発生時間帯の設定状況に基づいて、セルスタック4の発電出力を上昇させるときの上昇速度を、基準上昇速度か緩速上昇速度に設定するように構成されている。
更に、この第1実施形態では、1周期が複数の単位時間に分割され、負荷電力の急上昇を判定するための急上昇判定用時間での負荷電力の上昇幅が第1設定値以上となる負荷急上昇が発生する単位時間を、負荷急上昇単位時間とする。
そして、失火時間帯設定手段31が、負荷履歴データ記憶手段32に記憶されている複数の周期毎の負荷履歴データに基づいて、少なくとも2に設定される設定周期数以上の周期で負荷急上昇単位時間となる単位時間を含む時間帯を、失火発生時間帯に設定するように構成されている。
又、負荷電力が低負荷判定用電力以下の状態が低負荷判定用時間以上継続する低負荷継続状態の直後に、負荷電力の急上昇を判定するための急上昇判定用時間での負荷電力の上昇幅が第2設定値以上となる負荷急上昇が発生する単位時間を、低負荷後急上昇単位時間とする。
そして、失火時間帯設定手段31が、負荷履歴データ記憶手段32に記憶されている複数の周期毎の負荷履歴データに基づいて、少なくとも2に設定される設定周期数以上の周期で低負荷後急上昇単位時間となる単位時間を含む時間帯を失火発生時間帯に設定するように構成されている。
ここで、基準上昇速度としては、例えば、16W/secに設定され、緩速上昇速度としては、例えば、5W/secに設定される。
又、3,4,5月が春に設定され、6,7,8,9月が夏に設定され、10,11月が秋に設定され、12,1,2月が冬に設定される。
又、1周期は1日(24時間)に設定され、データ取得期間は7日間(1週間)に設定され、単位時間は1時間に設定される。
つまり、負荷履歴データ記憶手段32は、春のデータとして、3月1日から7日間にわたって、1日毎に負荷履歴データを記憶し、夏のデータとして、6月1日から7日間にわたって、1日毎に負荷履歴データを記憶し、秋のデータとして、10月1日から7日間にわたって、1日毎に負荷履歴データを記憶し、冬のデータとして、12月1日から7日間にわたって、1日毎に負荷履歴データを記憶するように構成されている。
又、急上昇判定用時間は、例えば、30秒に設定され、第1設定値は、例えば、300Wに設定され、設定周期数は、例えば、2に設定される。
又、低負荷判定用電力は、例えば、400Wに設定され、低負荷判定用時間は、例えば、30分に設定され、第2設定値は、例えば、200Wに設定される。
更に、燃焼部温度センサ14の検出温度に基づく失火検出情報に基づいて、燃焼部5での失火の発生に関する時系列的なデータを失火履歴データとして記憶する失火履歴データ記憶手段33が設けられている。
そして、制御部10が、失火履歴データ記憶手段33に記憶されている失火履歴データに基づいて、セルスタック4の発電出力を緩速上昇速度で上昇させたときの燃焼部5での失火の発生頻度を求めて、求めた発生頻度が設定頻度以上のときは、緩速上昇速度を更に遅くすべく補正するように構成されている。
失火履歴データ記憶手段33は、燃焼部温度センサ14の検出温度が失火判定用温度以下になって、燃焼部5で失火が発生する度に、失火が発生した失火発生時刻を記憶することにより、失火履歴データを記憶する。
制御部10は、燃焼部5で失火が発生する度に、失火履歴データ記憶手段33に記憶されている失火履歴データに基づいて、現時点から時間を遡る方向で失火発生時間帯を合わせた12時間の間の失火発生回数をカウントして、12時間の失火発生時間帯の間の失火発生回数を失火の発生頻度として求め、失火の発生頻度が設定頻度以上になる度に、緩速上昇速度を0.5W/secずつ低速にするように補正する。
ちなみに、設定頻度は、例えば、「10回/12時間の失火発生時間帯」に設定される。
失火発生時間帯及び発電出力の上昇速度夫々の設定の仕方について、更に説明を加える。
即ち、失火時間帯設定手段31は、負荷履歴データ記憶手段32に1日毎に記憶されている7日間の負荷履歴データに基づいて、30秒当たりの負荷電力の上昇幅が300W以上の負荷急上昇が1回以上存在する単位時間を、負荷急上昇単位時間とする。そして、7日間の負荷履歴データを調べて、同一時間位置の単位時間が、2日以上の日数で負荷急上昇単位時間になると、その負荷急上昇単位時間となる単位時間、及び、その単位時間の前後夫々0.5単位時間(30分間)からなる時間帯(2時間)を、失火発生時間帯に設定する。
例えば、負荷履歴データ記憶手段32に、春のデータとして、3月1日から7日間にわたって、1日毎に負荷履歴データが記憶されるとする。
図5に、ある家庭の3月1日から7日間のうちのある1日の負荷履歴データのうちで、午後4時0分から午後4時30分までの間の負荷電力の変動を示す。
この図5に示す負荷電力の変動例では、午後4時0分から午後4時30分までの間に、30秒当たりの上昇幅が約450W程度の負荷急上昇が8回存在するので、午後4時台の単位時間が負荷急上昇単位時間となる。そして、この午後4時台の単位時間、午後4時台の単位時間の前の30分間、及び、午後4時台の単位時間の後の30分間からなる時間帯、即ち、午後3時30分から午後5時30分までの2時間の時間帯が、失火発生時間帯に設定される。
図示を省略するが、上記と同様の仕方で、午前6時0分から午前8時0分までの2時間の時間帯、及び、午後8時30分から午後10時30分までの2時間の時間帯が、夫々、失火発生時間帯に設定されるとする。
又、失火時間帯設定手段31は、負荷履歴データ記憶手段32に1日毎に記憶されている7日間の負荷履歴データに基づいて、負荷電力が400W以下の状態が30分以上継続する低負荷継続状態の直後に、30秒当たりの負荷電力の上昇幅が200W以上となる負荷急上昇が発生する単位時間を低負荷後急上昇単位時間とする。そして、7日間の負荷履歴データを調べて、同一時間位置の単位時間が、2日以上の日数で低負荷後急上昇単位時間になると、その低負荷後急上昇単位時間となる単位時間、及び、その単位時間の前後夫々0.5単位時間(30分間)からなる時間帯を、失火発生時間帯に設定する。
例えば、負荷履歴データ記憶手段32に、春のデータとして、3月1日から7日間にわたって、1日毎に負荷履歴データが記憶されるとする。
図6に、ある家庭の3月1日から7日間のうちのある1日の負荷履歴データのうちで、午前11時45分から午後0時55分までの間の負荷電力の変動を示す。
この図6に示す負荷変動例では、午前11時59分頃から午後0時29分頃までの30分間の間、負荷電力が約200Wの状態が継続する低負荷継続状態となり、その直後の午後0時29分頃に、1分間で約500W(即ち、30秒当たりで200W以上)の上昇幅の負荷急上昇が発生しており、午後0時台の単位時間が低負荷後急上昇単位時間となる。そして、この午後0時台の単位時間、午後0時台の単位時間の前の30分間、及び、午後0時台の単位時間の後の30分間からなる時間帯、即ち、午前11時30分から午後1時30分までの2時間の時間帯が、失火発生時間帯に設定される。
制御部10は、春の期間中(但し、3月8日から5月31日までの期間)は、上記のように負荷履歴データ記憶手段32に記憶されている春のデータに基づき設定された失火発生時間帯の設定状況に基づいて、セルスタック4の発電出力を上昇させるときの上昇速度を、基準上昇速度か緩速上昇速度に設定する。
即ち、制御部10は、春の期間中は、毎日、午前6時00から午前8時0分までの失火発生時間帯、午前11時30分から午後1時30分までの失火発生時間帯、午後3時30分から午後5時30分までの失火発生時間帯、及び、午後8時30分から午後10時30分までの失火発生時間帯では、セルスタック4の発電出力を上昇させるときは、5W/secの緩速上昇速度で上昇させるべく、パワーコンディショナ6を制御すると共に、原燃料ガス供給量、改質用水供給量、反応用空気供給量を、夫々、5W/secの緩速上昇速度に応じた速度で増量させるべく、原燃料ガス供給量調整弁7、改質用水ポンプ9、反応用空気ブロア8を制御する。
又、制御部10は、失火発生時間帯ではない時間帯では、16W/secの基準上昇速度で上昇させるべく、パワーコンディショナ6を制御すると共に、原燃料ガス供給量、改質用水供給量、反応用空気供給量を、夫々、16W/secの基準上昇速度に応じた速度で増量させるべく、原燃料ガス供給量調整弁7、改質用水ポンプ9、反応用空気ブロア8を制御する。
ちなみに、制御部10は、各季節のデータ取得期間の間(上記の春の例では、3月1日から7日間)の失火発生時間帯は、暫定的に、直前の季節(上記の例では、冬)に対応して設定された失火発生時間帯を用いて、発電出力の上昇速度を設定するように構成されている。
制御部10は、上述のように、季節毎に、各季節に対応して設定された失火発生時間帯の設定状況に基づいて、発電出力の上昇速度を基準上昇速度か緩速上昇速度に設定するに当たって、緩速上昇速度を補正したときは、緩速上昇速度としては、補正した緩速上昇速度を用いる。
尚、制御部10は、セルスタック4の発電出力を下降させるときは、失火発生時間帯か否かに拘わらず、全時間帯で、16W/secの基準下降速度で下降させるべく、パワーコンディショナ6を制御すると共に、原燃料ガス供給量、改質用水供給量、反応用空気供給量を、夫々、16W/secの基準下降速度に応じた速度で減量させるべく、原燃料ガス供給量調整弁7、改質用水ポンプ9、反応用空気ブロア8を制御する。
次に、図2〜図4に示すフローチャートに基づいて、失火発生時間帯の設定、発電出力の上昇速度の設定、及び、緩速上昇速度の補正に関する制御について、説明を加える。
尚、図2は、失火発生時間帯設定に関する制御のフローチャートであり、図3は、発電出力の上昇速度設定に関する制御のフローチャートであり、図4は、緩速上昇速度の補正に関する制御のフローチャートである。但し、図2、図3、図4に夫々示すフローチャートは、並行して進行するように制御される。
図2に示すように、失火発生時間帯の設定制御では、新規の季節のデータ取得期間の開始時点(例えば、春では3月1日の午前0時0分)になると、データ取得期間の7日間にわたって、1日間(午前0時0分から24時間)の負荷履歴データを1日毎に取得すると共に、負荷履歴データ記憶手段32に記憶し(ステップ#1〜3)、7日間の負荷履歴データの記憶が終了すると(ステップ#3)、1日(午前0時0分から24時間)の間で、失火発生時間帯を設定する(ステップ#4)。
図3に示すように、発電出力の上昇速度の設定制御では、先ず、ステップ#11で、現在の季節に対応して設定された失火発生時間帯を読み込み、次に、ステップ#12で、次の季節に対応して新規に失火発生時間帯が設定されたか否かを判定し、新規に失火発生時間帯が設定されないと判定する間は、読み込んだ失火発生時間帯を書き換えることなく維持して、ステップ#13以降の動作を実行し、季節が変わって、新規に失火発生時間帯が設定されたと判定すると、ステップ#11に戻って、新規の失火発生時間帯に書き換えた後、ステップ#13以降の動作を実行する。
次に、ステップ#13において、現時点が失火発生時間帯か否かを判定して、失火発生時間帯であると判定した場合は、その失火発生時間帯の間中、発電出力の上昇速度を緩速上昇速度に設定して(ステップ#14,15)、ステップ#12に戻って、新規に失火発生時間帯が設定されるか否かを判定する。又、ステップ#13において、失火発生時間帯でないと判定した場合は、発電出力の上昇速度を基準上昇速度に設定して(ステップ#16)、ステップ#12に戻って、新規に失火発生時間帯が設定されるか否かを判定する。
図4に示すように、緩速上昇速度の補正制御では、燃焼部温度センサ14の検出温度に基づいて燃焼部5での失火の発生を検出する度に、その失火の発生時刻を記憶すると共に、失火発生頻度を求め(ステップ#21〜23)、更に、求めた失火発生頻度が設定頻度以上か否かを判定して(ステップ#24)、失火発生頻度が設定頻度以上であると判定すると、緩速上昇速度を0.5W/sec低速にするように補正する(ステップ#25)。
つまり、失火発生時間帯では、セルスタック4の発電出力を目標出力にまで上昇させるときは、比較的遅い速度で上昇させるべく、パワーコンディショナ6が制御されると共に、そのようなセルスタック4の発電出力の上昇に合わせて、改質器2への原燃料ガスの供給量、蒸発器1への改質用水の供給量、セルスタック4への反応用空気の供給量を、比較的遅い速度で増加させるべく、原燃料ガス供給量調整弁7、改質用水ポンプ9、反応用空気ブロア8が制御される。
すると、燃焼部5への燃料極排ガスの供給量、酸素極排ガスの供給量も比較的遅い速度で増加するので、燃焼部5の燃焼の安定性が保たれる状態で、燃焼量が増加することになり、失火の発生を十分に抑制することができる。
更に、失火発生時間帯において、燃焼部5での失火の発生を抑制すべく、セルスタック4の発電出力の上昇速度を緩速上昇速度に設定して低速にしていても、失火の発生頻度が高い場合は、失火発生時間帯でのセルスタック4の発電出力の上昇速度を更に低速にするので、燃焼部4での失火の発生を更に抑制することができる。
〔第2実施形態〕
以下、本発明の第2実施形態を説明するが、この第2実施形態は、緩速上昇速度の設定の仕方の別の実施形態を説明するものであり、その緩速上昇速度の設定の仕方に関連する構成以外の構成は上記の第1実施形態と同様である。従って、重複説明を避けるために、第1実施形態と同じ構成要素や同じ作用を有する構成要素については、同じ符号を付すことにより説明を省略して、主として、緩速上昇速度の設定の仕方について説明する。
図7に示すように、この第2実施形態でも、上記の第1実施形態と同様に、失火時間帯設定手段31及び負荷履歴データ記憶手段32が設けられて、上記の第1実施形態と同様に、季節毎に、各季節の初めに、1周期の間における失火発生時間帯を設定するように構成されている。
そして、制御部10が、各季節において、各季節に対応して設定された失火発生時間帯の設定状況に基づいて、セルスタック4の発電出力を上昇させるときの上昇速度を、基準上昇速度か緩速上昇速度に設定するように構成されている。
この第2実施形態では、緩速上昇速度の設定の仕方が、上記の第1実施形態と異なる。
即ち、この第2実施形態では、図7に示すように、セルスタック4の温度を検出するスタック温度センサ26(スタック温度検出手段の一例)が設けられている。
又、セルスタック4の温度が低くなるほど低速になる状態で、セルスタック4の温度に応じて緩速上昇速度を定めたスタック温度対上昇速度情報が設定されて、そのスタック温度対上昇速度情報が、制御部10の記憶部(図示省略)に記憶されている。
そして、制御部10は、失火発生時間帯では、スタック温度対上昇速度情報に基づいて、スタック温度センサ26にて検出されたセルスタック4の温度に応じた緩速上昇速度を求めて、求めた緩速上昇速度でセルスタック4の発電出力を上昇させるように構成されている。
更に、上記の第1実施形態と同様に、失火履歴データ記憶手段33が設けられ、制御部10が、失火履歴データ記憶手段33に記憶されている失火履歴データに基づいて、セルスタック4の発電出力を緩速上昇速度で上昇させたときの燃焼部5での失火の発生頻度を求めて、求めた発生頻度が設定頻度以上のときは、緩速上昇速度を更に遅くすべく補正するように構成されている。
図8に示すように、スタック温度対上昇速度情報としては、セルスタック4の温度と緩速上昇速度との一次関数Lにて設定されている。
図8において、Vsは、基準上昇速度であり、緩速上昇速度は、セルスタック4の温度の想定変動範囲の全域にわたって、基準上昇速度Vsよりも低速に設定されている。
又、緩速上昇速度を低速になるように補正した補正緩速上昇速度も、セルスタック4の温度が低くなるほど低速になる状態で、セルスタック4の温度に応じて定められ、図8に示すように、このセルスタック4の温度と補正緩速上昇速度との関係であるスタック温度対補正上昇速度情報が、セルスタック4の温度と補正緩速上昇速度との一次関数Lrにて設定されている。
図8に示すように、セルスタック4の温度と補正緩速上昇速度との一次関数Lrは、セルスタック4の温度と緩速上昇速度との一次関数Lと比べて、セルスタック4の温度の想定変動範囲の下限温度での上昇速度が遅くなり、且つ、勾配も小さくなるように設定されている。
更に、スタック温度対補正上昇速度情報は、セルスタック4の下限温度での上昇速度が遅くなり、且つ、勾配も小さくなる状態で、セルスタック4の温度と補正緩速上昇速度との一次関数Lrにて、複数段に設定されている。
次に、失火発生時間帯の設定、発電出力の上昇速度の設定、及び、緩速上昇速度の補正に関する制御について、説明を加える。
失火発生時間帯の設定制御は、上記の第1実施形態で説明した図2に示すフローチャートによる制御と同様であるので、説明を省略する。
又、緩速上昇速度の補正制御も、上記の第1実施形態で説明した図4に示すフローチャートによる制御と同様であるので、詳細な説明を省略するが、ステップ#25の具体的な動作が異なるので、その動作の説明をする。
即ち、ステップ#24で失火発生頻度が設定頻度以上である判定すると、ステップ#25では、セルスタック4の温度に応じた緩速上昇速度を求めるための情報として、一次関数Lrにて示されるスタック温度対補正上昇速度情報を設定することにより、緩速上昇速度を低速にするように補正する。
更に、セルスタック4の温度に応じた緩速上昇速度を求めるための情報として、スタック温度対補正上昇速度情報を設定しているときに、ステップ#24で失火発生頻度が設定頻度以上である判定すると、その度に、セルスタック4の温度に応じた緩速上昇速度を求めるための情報として、一段下のスタック温度対補正上昇速度情報を設定する。
次に、図9に示すフローチャートに基づいて、発電出力の上昇速度の設定制御について、説明する。
ステップ#31〜33の制御は、図3に示すフローチャートのステップ#11〜13の制御と同様であるので、説明を省略する。
ステップ#33において、現時点が失火発生時間帯か否かを判定して、失火発生時間帯であると判定すると、その失火発生時間帯の間中、スタック温度センサ26にて検出されたセルスタック4の温度を読み込んで、スタック温度対上昇速度情報又はスタック温度対補正上昇速度情報に基づいて、セルスタック4の温度に応じた緩速上昇速度又は補正緩速上昇速度を求めると共に、発電出力の上昇速度を求めた緩速上昇速度又は補正緩速上昇速度に設定する動作を繰り返し(ステップ#34〜36)、失火発生時間帯が終了すると、ステップ#32に戻って、新規に失火発生時間帯が設定されるか否かを判定する。
又、ステップ#33において、失火発生時間帯でないと判定した場合は、発電出力の上昇速度を基準上昇速度に設定して(ステップ#37)、ステップ#32に戻って、新規に失火発生時間帯が設定されるか否かを判定する。
つまり、この第2実施形態では、失火発生時間帯では、緩速上昇速度でセルスタック4の発電出力を上昇させるにしても、セルスタック4の温度が低くなるほど緩速上昇速度を低速にすることにより、燃焼部5での失火の発生を更に抑制することができる。
〔別実施形態〕
(A)失火発生時間帯の設定の仕方は、上記の実施形態で説明した仕方に限定されるものではない。
例えば、上記の実施形態では、負荷電力計25により計測された時系列的な負荷電力を負荷履歴データとして記憶して、その負荷履歴データに基づいて失火発生時間帯を設定する場合について例示したが、失火発生時間帯を固定的に設定しても良い。例えば、燃料電池システムを設置した家庭の1日の電力消費形態に基づいて、消費電力の変動が大きい時間帯等を、失火発生時間帯に設定する。
又、上記の実施形態では、季節毎に、各季節の初めのデータ取得期間に取得した負荷履歴データに基づいて、当該季節の失火発生時間帯を設定した。これに代えて、毎日、所定の更新タイミング(例えば、午前0時0分)で、前日までの負荷履歴データに基づいて、当日の時系列的な負荷電力を予測して、その予測した時系列的な負荷電力のデータに基づいて、当日の失火発生時間帯を設定しても良い。
(B)燃焼部5での失火の発生を検出する方法は、上記の実施形態で例示した方法、即ち、燃焼部温度センサ14にて検出される燃焼部5の温度に基づく方法に限定されるものではない。
例えば、一酸化炭素除去部21の温度を検出する一酸化炭素除去部温度センサを設けて、その温度検出情報に基づいて、燃焼部5での失火の発生の有無を検出するように構成しても良い。つまり、燃焼部5で失火が発生すると、燃焼排ガス排出口20に到達するガス中の可燃成分が多くなり、それに伴って、一酸化炭素除去部21の温度が高くなって、一酸化炭素除去部温度センサの検出温度が高くなるので、一酸化炭素除去部温度センサの検出温度に基づいて、燃焼部5での失火の発生を検出することができる。
尚、上記の実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、又、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
以上説明したように、燃焼部での失火の発生を十分に抑制して、耐久性及びエネルギー効率を向上し得る燃料電池システムを提供することができる。
2 改質器
3 燃料電池セル
3a 燃料極
3c 酸素極
4 セルスタック
5 燃焼部
6 パワーコンディショナ(発電出力調整手段)
7 原燃料ガス供給量調整弁(原燃料ガス供給量調整手段)
8 反応用空気ブロア(酸素含有ガス供給量調整手段)
10 制御部(制御手段)
14 燃焼部温度センサ(失火検出手段)
22 電気負荷
25 負荷電力計(負荷電力検出手段)
26 スタック温度センサ(スタック温度検出手段)
31 失火時間帯設定手段
32 負荷履歴データ記憶手段
33 失火履歴データ記憶手段

Claims (7)

  1. 供給される原燃料ガスと水蒸気とを改質反応させて、水素を含む改質ガスを生成する改質器と、
    燃料極及び酸素極を有する複数の燃料電池セルを備えて、前記改質器から供給される改質ガスを各燃料電池セルの燃料極に分配可能で且つ供給される酸素含有ガスを各燃料電池セルの酸素極に分配可能に構成されたセルスタックと、
    前記燃料極から発電反応に用いられた後に排出される燃料極排ガス中の可燃成分を、前記酸素極から発電反応に用いられた後に排出される酸素極排ガス中の酸素にて燃焼させて、その燃焼熱により前記改質器及び前記セルスタックを加熱する燃焼部と、
    前記セルスタックの発電出力を調整可能な発電出力調整手段と、
    前記改質器への原燃料ガスの供給量を調整可能な原燃料ガス供給量調整手段と、
    前記セルスタックへの酸素含有ガスの供給量を調整可能な酸素含有ガス供給量調整手段と、
    運転を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段が、前記セルスタックの発電出力を目標出力に調整すべく、前記発電出力調整手段を制御すると共に、前記原燃料ガス供給量調整手段、前記酸素含有ガス供給量調整手段を制御するように構成された燃料電池システムであって、
    前記燃焼部での失火が発生し易いと予測される失火発生時間帯を設定する失火時間帯設定手段が設けられ、
    前記制御手段が、目標出力の上昇に応じて前記セルスタックの発電出力を上昇させるとき、
    前記失火時間帯設定手段にて設定された前記失火発生時間帯ではない時間帯では、所定の基準上昇速度で前記セルスタックの発電出力を上昇させるべく、前記発電出力調整手段を制御すると共に、前記原燃料ガス供給量調整手段、前記酸素含有ガス供給量調整手段を制御し、
    前記失火発生時間帯では、前記基準上昇速度よりも低速の緩速上昇速度で前記セルスタックの発電出力を上昇させるべく、前記発電出力調整手段を制御すると共に、前記原燃料ガス供給量調整手段、前記酸素含有ガス供給量調整手段を制御するように構成されている燃料電池システム。
  2. 前記セルスタックが、電気負荷に対して、発電出力を供給可能に接続され、
    前記電気負荷にて消費される電力である負荷電力を検出する負荷電力検出手段と、
    その負荷電力検出手段にて検出される時系列的な負荷電力を負荷履歴データとして記憶する負荷履歴データ記憶手段とが設けられ、
    前記制御手段が、前記負荷電力検出手段により検出される負荷電力に追従するように、前記目標出力を設定するように構成され、
    前記失火時間帯設定手段が、
    前記負荷履歴データ記憶手段に記憶されている負荷履歴データに基づいて、負荷電力の上昇度合いを時系列的に判定して、その判定結果に基づいて、前記失火発生時間帯を設定するように構成されている請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記負荷履歴データ記憶手段が、季節毎に、各季節の初めの複数の周期からなるデータ取得期間に、周期毎に前記負荷履歴データを記憶するように構成され、
    前記失火時間帯設定手段が、
    季節毎に、各季節の初めに、前記負荷履歴データ記憶手段に記憶されている複数の周期毎の負荷履歴データに基づいて、1周期の間における前記失火発生時間帯を設定するように構成され、
    前記制御手段が、各季節において、各季節に対応して設定された前記失火発生時間帯の設定状況に基づいて、前記セルスタックの発電出力を上昇させるときの上昇速度を、前記基準上昇速度か前記緩速上昇速度に設定するように構成されている請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 1周期が複数の単位時間に分割され、
    負荷電力の急上昇を判定するための急上昇判定用時間での負荷電力の上昇幅が第1設定値以上となる負荷急上昇が発生する単位時間を、負荷急上昇単位時間として、
    前記失火時間帯設定手段が、前記負荷履歴データ記憶手段に記憶されている複数の周期毎の負荷履歴データに基づいて、少なくとも2に設定される設定周期数以上の周期で前記負荷急上昇単位時間となる単位時間を含む時間帯を、前記失火発生時間帯に設定するように構成されている請求項3に記載の燃料電池システム。
  5. 1周期が複数の単位時間に分割され、
    負荷電力が低負荷判定用電力以下の状態が低負荷判定用時間以上継続する低負荷継続状態の直後に、負荷電力の急上昇を判定するための急上昇判定用時間での負荷電力の上昇幅が第2設定値以上となる負荷急上昇が発生する単位時間を、低負荷後急上昇単位時間として、
    前記失火時間帯設定手段が、前記負荷履歴データ記憶手段に記憶されている複数の周期毎の負荷履歴データに基づいて、少なくとも2に設定される設定周期数以上の周期で前記低負荷後急上昇単位時間となる単位時間を含む時間帯を失火発生時間帯に設定するように構成されている請求項3に記載の燃料電池システム。
  6. 前記セルスタックの温度を検出するスタック温度検出手段が設けられ、
    前記セルスタックの温度が低くなるほど低速になる状態で、前記セルスタックの温度に応じて前記緩速上昇速度を定めたスタック温度対上昇速度情報が設定され、
    前記制御手段が、前記失火発生時間帯では、前記スタック温度対上昇速度情報に基づいて、前記スタック温度検出手段にて検出された前記セルスタックの温度に応じた緩速上昇速度を求めて、求めた緩速上昇速度で前記セルスタックの発電出力を上昇させるように構成されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  7. 前記燃焼部での失火の発生を検出する失火検出手段と、
    その失火検出手段の検出情報に基づいて、前記燃焼部での失火の発生に関する時系列的なデータを失火履歴データとして記憶する失火履歴データ記憶手段とが設けられ、
    前記制御手段が、前記失火履歴データ記憶手段に記憶されている失火履歴データに基づいて、前記セルスタックの発電出力を前記緩速上昇速度で上昇させたときの前記燃焼部での失火の発生頻度を求めて、求めた発生頻度が設定頻度以上のときは、前記緩速上昇速度を更に遅くすべく補正するように構成されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
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