JP6609519B2 - ブレードラバー、ワイパーブレード、およびブレードラバーの製造方法 - Google Patents
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このようなブレードラバーによれば、ブレードラバーがブレードホルダの一対の保持部目の間でガタつくことがなく確実に固定され、払拭動作時におけるブレードラバーの傾きやねじれを抑制し、ワイパーブレードの払拭性を向上させることができる。また、ブレードラバーにおいて、幅広部以外の他の部位は幅が狭い。このため、ブレードラバーをブレードホルダの長手方向からスライドさせて一対の保持爪の間に挿入する際には、ブレードラバーをスムーズに挿入することができる。
ブレードホルダの両端部に設けられる保持部の位置は、ワイパーブレードの長さに応じて個々に設定されている。このため、特許文献1に開示されたブレードラバーにおいて、幅広部の位置も、ブレードホルダの保持部の位置に対応している。
すなわち、本発明のブレードラバーは、ワイパーブレードを構成するブレードホルダに保持され、窓部を払拭するブレードラバーであって、前記ブレードホルダに保持されるヘッド部と、前記窓部に接触するリップ部と、前記ヘッド部と前記リップ部とを連結する連結部と、を備え、前記連結部において、前記ブレードラバーの長手方向の一部に、前記連結部の他の部位よりも前記ブレードラバーの短手方向における幅が大きく、前記ブレードホルダに形成された一対の保持爪の間に挟持される幅広部が形成され、前記幅広部は、前記保持爪における前記長手方向の長さよりも長く、前記保持爪と接触する接触部位が前記ブレードホルダの長さに応じて前記長手方向に沿って変更可能となるよう、余長部を有していることを特徴とする。
また、ワイパーブレードの長さが複数に設定されている場合、ブレードホルダ及びブレードラバーの長さも、複数種類を用意する必要がある。この場合、ブレードホルダの長さに合わせてブレードラバーの端部を切断しても、ブレードラバーは、ブレードホルダの保持爪と接触する部位がブレードホルダの長さに応じて変更可能となるよう、余長部を有しているため、ブレードホルダの保持爪で幅広部を確実に挟持することができる。すなわち、一つの金型で、一種類の長さのブレードラバーを製造し、ブレードホルダの長さに合わせてブレードラバーを切断することで、複数種類の長さのブレードラバーを用意することができる。その結果、金型コストを抑えることができる。
をさらに備えるのが好ましい。
また、ブレードラバーの長さをブレードホルダの長さに合わせるためにブレードラバーを切断する際には、ブレードラバーの他端側を切断すれば、ブレードラバーの長さが異なっていても、ブレードラバーの一端側においては、連結部の一端から抜け止め部までの寸法が一定となる。したがって、ブレードホルダの長さが異なっていても、ブレードホルダに形成するロック爪の位置を統一することができる。
また、幅広部の長さを抑えることで、一対の保持爪の間に幅広部を挿入する際に抵抗を感じる長さが短くなるので、作業性が向上する。
図1は、本発明の実施形態におけるワイパーブレードを備えた車両の一部を示す斜視図である。図2は、ワイパーブレードの斜視図である。図3は、ワイパーブレードをブレードラバー側から見た図である。図4は、ワイパーブレードの一端部を、ブレードラバー側から斜めに見た斜視図である。
ワイパー装置3は、運転席側と助手席側とに設けられた例えば2本のワイパーアーム4と、各ワイパーアーム4の先端部に装着されたワイパーブレード10と、を備えている。
ブレードホルダ12を構成するセンターホルダ12Aおよびサイドホルダ12B,12Bは、それぞれ、天壁部12tと、天壁部12tの幅方向両側から下方に延びる一対の側壁部12sとを備えた断面略コ字状に形成されている。
また、ブレードホルダ12の天壁部12tには、クリップ部15の短手方向センターホルダ12A側を覆う壁部19Bが形成されている。さらに、側壁部12sには、クリップ部15の短手方向でセンターホルダ12Aとは反対側を覆う壁部19Cが形成されている。
ブレードラバー13は、天然ゴム又は合成ゴム等の弾性材料により形成されている。図5〜図7に示すように、ブレードラバー13は、ヘッド部13aと、ウィンドウガラスに接触するリップ部13bと、ヘッド部13aとリップ部13bとを連結する連結部13cと、を一体に備えている。
板バネ部材14は、その板厚方向がウィンドウガラスに直交するよう、板バネ挿入溝13eに装着され、板厚方向に弾性変形可能となっている。この板バネ部材14が組み込まれたブレードラバー13は、板バネ部材14と一体的に、ウィンドウガラスに直交する方向に弾性変形可能となり、その湾曲度が可変とされている。
ここで、板バネ挿入溝13eは、ブレードラバー13の一端13uにおいて、閉塞壁13wによって閉塞されている。
連結部13cにおいて、リップ部13b側の端部には、ブレードラバー13の短手方向両側に延びる一対のアーム部13g,13gが形成されている。
図3、図4、図6に示すように、これら一対の保持溝20,20には、センターホルダ12Aの両端部に形成された各保持部16を構成する一対の保持爪17,17が挿入される。これにより、図6に示すように、ブレードラバー13のヘッド部13aは、ブレードホルダ12の天壁部12tと、両側壁部12sと、各保持部16の一対の保持爪17,17と、の間に挟み込まれて保持される。
図8に示すように、各幅広部30における、ブレードラバー13の短手方向に沿った幅寸法W3は、連結部13cにおける幅広部30以外の他の部分の幅寸法W1よりも大きく形成されている。また、幅広部30の幅寸法W3は、一対の保持爪17,17の間隔よりも大きく形成されている。ここで、また、幅広部30は、長手方向に沿って同一の幅寸法W3で形成されている。
また、連結部13cは、幅広部30以外の他の部位から幅広部30に向かって短手方向における幅が漸次大きくなるよう、幅広部30の長手方向両側にテーパ部33を有している。
ここで、ブレードラバー13の長手方向に沿った方向の幅広部30の長さは、保持爪17,17の長さよりも大きい。これにより、保持爪17,17は、長手方向において、幅広部30の任意の位置を挟持可能である。言い換えると、幅広部30は、保持爪17,17と接触する接触部位30tが、ブレードホルダ12の長さに応じて長手方向に沿って変更可能となるよう、余長部30yを有している。
この図9に示すように、幅広部30は、製造するワイパーブレード10のうち、長手方向における長さが小さいワイパーブレードの保持爪17,17が接触するブレードラバー13Sの接触部位30tから、長手方向における長さが大きいワイパーブレードの保持爪17,17が接触するブレードラバー13Lの接触部位30tまでをカバーするよう、長手方向の長さが設定されている。
ブレードラバー13は、ブレードホルダ12の保持爪17,17と接触する接触部位30tがブレードホルダ12の長さに応じて変更可能となるよう、余長部30yを有している。このため、ブレードホルダ12の長さに応じて保持爪17,17による接触部位30tが長手方向に変わっても、幅広部30をブレードホルダ12の保持爪17,17で挟持することができる。
そして、前記の係合部21は、長手方向におけるブレードラバー13の一端13uと、一端13u側の幅広部30Aとの間に形成されている。
また、ブレードラバー13の長さをブレードホルダ12の長さに合わせるため、ブレードラバー13を切断する際には、ブレードラバー13の他端13t側を切断すれば、ブレードラバー13の一端13u側においては、ブレードラバー13の長さが異なっていても、連結部13cの一端13uから係合部21までの寸法が一定となる。したがって、ブレードホルダ12に形成するロック爪18,18の位置を、ブレードホルダ12の長さが異なっていても統一することができる。
このような構成によれば、一端13u側を基準とすることで、ブレードラバー13の長さが異なっていても、係合部21に一番近い幅広部30の長さを最も小さくすることが可能となる。これによって、幅広部30を形成するための材料の使用量を抑え、材料コストを抑えることができる。
また、幅広部30の長さを抑えることで、一対の保持爪17,17の間に幅広部30を挿入する際に抵抗を感じる長さが小さくなるので、作業性が向上する。
これにより、長手方向の長さが互いに異なる複数種のワイパーブレード10を製造する場合、長さが小さいワイパーブレード10から長さが大きいワイパーブレード10まで、同一の幅広部30で保持爪17,17との接触部位30tを形成することが可能となる。
このような構成によれば、一つの金型で、一種類の長さのブレードラバー13を製造し、ブレードホルダ12の長さに合わせてブレードラバー13を必要に応じて切断することで、複数種類の長さのブレードラバー13とブレードホルダ12とからなるワイパーブレード10を用意することができる。その結果、金型コストを抑えることができる。
このような構成によれば、一つの金型で一種類の長さのブレードラバー13を製造した後、ブレードホルダ12の長さに合わせてブレードラバー13を切断することで、複数種類の長さのブレードラバー13を用意することができる。その結果、金型コストを抑えることができる。
さらに、幅広部30は、2つに限らず、3以上を設けてもよい。
また、ワイパーブレード10は、車両の前部に設けられたウィンドウガラス2に限らず、車両の後部に設けられたウィンドウガラスや、その他の部位に設けられたガラスやミラー等を含む窓部を払拭するものであってもよい。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
2…ウィンドウガラス(窓部)
4…ワイパーアーム
10…ワイパーブレード
12…ブレードホルダ
13…ブレードラバー
13a…ヘッド部
13b…リップ部
13c…連結部
17…保持爪
21…係合部(抜け止め部)
30…幅広部
Claims (10)
- ワイパーブレードを構成するブレードホルダに保持され、窓部を払拭するブレードラバーであって、
前記ブレードホルダに保持されるヘッド部と、
前記窓部に接触するリップ部と、
前記ヘッド部と前記リップ部とを連結する連結部と、を備え、
前記連結部において、前記ブレードラバーの長手方向の一部に、前記連結部の他の部位よりも前記ブレードラバーの短手方向における幅が大きく、前記ブレードホルダに形成された一対の保持爪の間に挟持される幅広部が形成され、
前記幅広部は、前記保持爪における前記長手方向の長さよりも長く、前記保持爪と接触する接触部位が前記ブレードホルダの長さに応じて前記長手方向に沿って変更可能となるよう、余長部を有していることを特徴とするブレードラバー。 - 前記長手方向における前記連結部の一端と、前記一端側の前記幅広部との間に形成され、前記ブレードホルダに形成されたロック爪と係合することで、前記ブレードラバーが前記ブレードホルダから抜ける方向に移動するのを拘束する抜け止め部と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のブレードラバー。 - 前記幅広部は、前記長手方向に間隔をあけた複数個所に形成され、
複数の前記幅広部のうち、前記一端側に最も近い前記幅広部は、他の前記幅広部よりも前記長手方向における長さが最も短い
ことを特徴とする請求項2に記載のブレードラバー。 - 複数の前記幅広部は、前記一端側から前記長手方向における前記連結部の他端側に向けて、前記長手方向における長さが漸次長くなるよう形成されている、
ことを特徴とする請求項3に記載のブレードラバー。 - 前記幅広部は、前記長手方向に間隔をあけた2個所に形成され、前記長手方向における長さが互いに異なることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか一項に記載のブレードラバー。
- 前記幅広部は、製造する前記ワイパーブレードのうち、前記長手方向における長さが短い前記ワイパーブレードの前記保持爪の前記接触部位から、前記長手方向における長さが長い前記ワイパーブレードの前記保持爪の前記接触部位にわたって連続するよう形成されている
ことを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか一項に記載のブレードラバー。 - 前記幅広部は、前記長手方向に沿って同一の幅で形成されている
ことを特徴とする請求項1〜請求項6の何れか一項に記載のブレードラバー。 - 前記連結部は、前記他の部位から前記幅広部に向かって前記短手方向における幅が漸次大きくなるよう形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項7の何れか一項に記載のブレードラバー。
- 車両に揺動可能に取り付けられるワイパーアームの先端に取り付けられるブレードホルダと、
ブレードホルダに保持される請求項1〜請求項8の何れか一項に記載のブレードラバーと、
を備えることを特徴とするワイパーブレード。 - ブレードホルダに保持されるブレードラバーの製造方法であって、
請求項1〜請求項9の何れか一項に記載の前記ブレードラバーを形成する工程と、
製造すべきワイパーブレードの長さが前記ブレードラバーの長さよりも短いとき、前記ブレードラバーの一端側又は他端側を切断する工程と、
を備えることを特徴とするブレードラバーの製造方法。
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