JP6607894B2 - 消防水利の異物取除き器具、異物取除き方法及び異物取除きシステム - Google Patents

消防水利の異物取除き器具、異物取除き方法及び異物取除きシステム Download PDF

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Description

本発明は防火水そうを始めとする消防水利内の異物を取除き除去するための消防水利の異物取除き器具、異物取除き方法及び異物取除きシステムに関し、特に防火水そうなどの消防水利の採水口等から防火水そう内及び集水ピット内等に堆積した異物や防火水そう中に浮遊している異物を除去するのに適した消防水利の異物取除き器具、異物取除き方法及び異物取除きシステムに関する。
従来消防水利としては、水道管に接続された消火栓や防火水そうが存在する。そしてこれらの消防水利は、火災時などに正常に機能することが必要不可欠であることから、定期的にメンテナンスしておくことが望ましい。
そこで特許文献1(特開平7−286339号公報)では、既設の消火栓に接続して、配水管内の洗浄排水時に用い、排水する濁水中の異物を採取できるようにした消火栓用濁水排水装置が提案されている。具体的には、消火栓からの排水により配水管内の洗浄を行う際に、管外に排出される異物の採取を容易にするとともに、排水の勢いが強いためにホースが踊るのを防止するために、消火栓に接続される消防ホースに、流量計および採水口を有する中間継手管と、前記消防ホースより大きい口径のホースと、ストレーナおよびこのストレーナの端部に着脱自在に取り付けられる異物採取用コップならびにこれらを内部に収容する透明管からなるストレーナ部とを、この順序で順次接続してなる消火栓用濁水排水装置を提案している。
一方で、防火水そうは、公園やグランドなどに設置されることが多く、当該防火水そうの採水口の吸管接続側のキャップは一般的に施錠されていないため、いたずら等により導水管内に異物を入れられているものがある可能性がある。
そして吸管投入口のマンホールの蓋や隙間などから砂利などの異物が水そう内に落下し、底部の集水ピットに堆積しているものがある。そしてこの異物の堆積によって採水口からの吸水が行えないものや、消火活動時の採水口からの吸水時に砂利が混入することで、消防ポンプを破損する恐れがある防火水そうも存在する。このため、採水口及び導水管が堆積した砂利等により詰まりを起こしている防火水そうの場合には、消防用水として使用できず消防用水利としての機能を喪失してしまう。
そこで従前においては、かかる防火水そうを点検するために、一旦防火水そう内の水を抜いて、作業者が水そう内に入り、堆積した土砂などの異物を除去するという、多大な労力及び時間を要するものとなっていた。
特開平7−286339号公報
上記の通り、従前においても防火水そうを点検し、異物を除去する手法は採用されているが、その作業内容から頻繁に行うことは困難になっていた。また、防火水そうの水を抜いた清掃においても、導水管路内の水平部に異物が入っていた場合には、異物が除去されない場合もあり、また、導水管の防火水そう内の先端にストレーナが設置されている場合には、本来ならばストレーナを外して清掃する必要があるが、管路内の清掃が実施されているものは少ないと考えられる。
そこで本発明では、かかる多大な労力及び時間を要する防火水そうなどの消防水利の清掃作業を含むメンテナンス作業を簡易に行うことができるようにするための消防水利の異物取除き器具、異物取除き方法及び異物取除きシステムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明では防火水そうを始めとする消防水利内に蓄積した異物を吸引除去する防火水そうなどの消防水利の異物取除き器具であって、防火水そうなどの消防水利の採水口に接続される金具を一端部に備えたサクションホースと、当該サクションホースの他端部に接続されたろ過・分離装置と、当該ろ過・分離装置に接続されるポンプ側吸水管(サクションホース、塩化ビニル管、分割吸管)とからなる防火水そうなどの消防水利の異物取除き器具を提供する。
また本発明では、上記防火水そうなどの消防水利の異物取除き器具において、前記ろ過・分離装置はY型ストレーナであって。前記サクションホースは、前記Y型ストレーナの流入口に接続され、前記ポンプ側吸水管は、前記Y型ストレーナの流出口に接続される防火水そうなどの消防水利の異物取除き器具を提供する。
また本発明では、上記防火水そうなどの消防水利の異物取除き器具において、更に、前記ポンプ側吸水管が接続されるポンプ装置を含んで構成され、当該ポンプ装置は吸い上げた水の吐水口(特に、消防ポンプの場合には「放水口」。以下同じ)を備えるとともに、当該吐水口から防火水そうなどの消防水利に導く還流ホースを備えて構成される防火水そうの異物取除き器具を提供する。
また本発明では、前記サクションホース、ろ過・分離装置、及びポンプ側吸水管の少なくとも何れかの内部圧力を取得することにより、前記ろ過・分離装置の詰まりを検知する、詰まり検知装置を備える異物取除き器具を提供する。
また本発明では、消防ポンプを用いて、防火水そうなどの消防水利内に蓄積した異物を吸引除去する防火水そうなどの消防水利の異物取除き方法であって、前記本発明に係る防火水そうなどの消防水利の異物取除き器具におけるポンプ側吸水管を、前記消防ポンプに接続してサクションホースを介して、防火水そうなどの消防水利の採水口から防火水そうなどの消防水利内の水を吸い上げて、前記ろ過・分離装置により異物を取除く防火水そうなどの消防水利の異物取除き方法を提供する。
また本発明では、消防ポンプと、前記本発明に係る防火水そうなどの消防水利の異物取除き器具とからなる防火水そうなどの消防水利の異物取除きシステムであって、前記ポンプ側吸水管を、前記消防ポンプに接続して構成される防火水そうなどの消防水利の異物取除きシステムを提供する。
更に本発明では、消防用結合金具吸管用ねじ式差し口と、前記差し口と透明な材質により内部を視認できるサクションホースと、前記サクションホースのもう一方に工具を用いることなく少ない動作で短時間で脱着可能でかつ、結合時に気密・水密が保持可能な結合金具を接続した全長が5cm以上(望ましくは、30cmから10mの範囲)の吸管と、両側を前記の気密・水密が保持可能な結合金具と接続した、内部を通水することで長さ、幅、高さのいずれか1辺が0.1mm 以上、特に0.1mmから100mmの範囲の砂利等の異物を水と分離、除去することが可能な器具と、前記気密・水密が保持可能な結合金具と接続されたサクションホースと、前記サクションホースのもう一方を消防用結合金具吸管用ねじ式受け口または消防用差込式結合金具と接続した全長が5cm以上(望ましくは、30cmから10mの範囲)の吸管の一式からなる、防火水そうなどの消防水利の異物取除き器具を提供する。かかる異物取除き器具は、真空ポンプの真空引きによる揚水が可能で、かつ防火水そう、耐震性貯水そう等の消防水利の採水口及び導水管内の異物を消防ポンプ内部への侵入を防ぎ、消火用水と異物を分離、除去することが出来る。
また、本発明では前記防火水そうなどの消防水利の異物取除き器具における点検清掃用消防用吸管の消防用結合金具吸管用ねじ式差し口側に接続し、集水ピットとその周辺の水と異物を真空引きにより直接吸引する事が出来る配管一式を提供する。かかる配管は、塩化ビニル管、金属管、サクションホースなどを使用することができる。
本発明の防火水そうの異物取除き器具、異物取除き方法及び異物取除きシステムによれば、多大な労力及び時間を要する防火水そうの清掃作業を含むメンテナンス作業を簡易に行うことができる防火水そうの異物取除き器具、異物取除き方法及び異物取除きシステムが提供される。
第1の実施の形態に係る防火水そうの異物取除きシステムを示す全体構成図 防火水そうの異物取除き器具の全体構成図 Y型ストレーナを示す(A)縦断面図、(B)流出側側面図 第2の実施の形態に係る防火水そうの異物取除きシステムを示す全体構成図 第3の実施の形態に係る防火水そうの異物取除きシステムを示す全体構成図
以下、図面を参照しながら、本実施の形態にかかる防火水そうの異物取除き器具40、異物取除き方法及び異物取除きシステム60を具体的に説明する。
図1は第1の実施の形態に係る防火水そう80の異物取除きシステム60を示す全体構成図である。この図に示すように本実施の形態では消防車のポンプ50を利用し、これに防火水そうの異物取除き器具40を接続することで異物取除きシステム60を構成し、本実施の形態に係る異物取除き方法を実施できる様に構成している。ただしこの消防車のポンプ50は、後述する第2の実施の形態に示すように、消防車以外のポンプ50(例えば動力ポンプ50aなど)を使用して構成することも可能である。
図1に示すように、防火水そう80は一般的に吸管投入口82(又は点検清掃口)であるマンホールの直下に集水ピット83が位置する。このため、吸管投入口82から落下した砂利等の異物は、当該集水ピット83やその周辺に堆積する。採水口81から防火水そう80の底部につながる配管(以下導水管84という)の先端は、一般的に集水ピット83に位置しており、消防隊の活動時には集水ピット83から吸水されるため、落下した異物はポンプ50に吸入されやすい状態にある。仮に消防車が採水口81から吸水した際に、水に混じって砂利などの異物がポンプ50内に侵入した場合には、ポンプ50の故障、破損、性能低下などを招き、消火活動に支障をきたし最悪の場合活動不能となるうえ、故障した場合には修理により消防車両の運行に支障をきたすことになる。そして、通常防火水そう80の内部は水で満たされていることから、内部にどういった異物がどの程度あるか正確に把握することが困難である。
そこで本実施の形態では、図2の防火水そうの異物取除き器具40の全体構成図に示すように、防火水そう80内に蓄積した異物を吸引除去する防火水そうの異物取除き器具40を提供する。この防火水そうの異物取除き器具40は、防火水そう80の採水口81に接続される金具11を一端部に備えたサクションホース10と、当該サクションホース10の他端部に接続されたろ過・分離装置20と、当該ろ過・分離装置20に接続されるポンプ側吸水管30とから形成している。そしてこの防火水そうの異物取除き器具40を用いて、例えば図1に示すように、消防車のポンプ50によって防火水そう80内に蓄積した異物を吸い上げることにより、吸い上げた水中の異物はろ過・分離装置20によって分離されることから、ポンプ50の故障、破損、性能低下などの問題を無くして、防火水そう内の異物の有無や、異物の吸い上げ除去を行うことができる。
上記サクションホース10は、一定の圧力に耐え得るものであれば特に制限なく使用することができるが、望ましくは透明(半透明を含む)なサクションホース10を使用する。防火水そう内に浮遊・堆積している異物を吸い上げる際、サクションホース内を流れる水(吸い上げている水)中に異物が混入しているか否かを目視により確認できるためである。
上記ろ過・分離装置20としては、ろ過、分離するために提供されている各種の器具を使用することができ、例えばストレーナの他、ラバルセパレータ(サンドセパレータ)を使用することもできる。また、このろ過・分離装置20には、土砂などの異物を吸い上げたか否かを確認するための点検口21を設けることができる。かかる点検口21は、ストレーナ内を目視で確認できるように、透明な窓として形成するのが望ましい。本実施の形態では、図3に示すように、当該点検口21を上面側に設けているが、これを側面に形成することも当然に可能である。また、当該ストレーナがY型ストレーナである場合には、その向きを固定して保持するためのスタンド22を設けることが望ましい。かかるスタンド22は、例えば図3に示すように、Y型ストレーナにおけるろ過室23(集塵室)が下に向くように構成することが望ましい。更に当該ストレーナは、異物を除去するために水流の方向性を有する事から、ストレーナの流入口28及び流出口29に接続される部材を特定できるように、ストレーナの流入口28及び流出口29の接続構造を異ならせるのが望ましい。即ち、前記サクションホース10は、前記ストレーナの流入口28に接続され、前記ポンプ側吸水管30は、前記ストレーナの流出口29に接続されるように、相互の接続構造を異ならせるのが望ましい。特に、ポンプ側吸水管30として分割吸管を用いる場合には、当該分割吸管の両端は消防用結合金具となっていることから、ストレーナの流出口29側に設けられる金具を消防用結合金具とするのが望ましい。
本実施の形態では、ろ過・分離装置20として、図3に示すY型ストレーナを使用している。図3は、Y型ストレーナを示す(A)縦断面図、(B)流出側側面図である。かかるY型ストレーナを使用することにより、吸い上げた異物(土砂など)の除去を容易に行うことができ、また吸水側口から流入した異物は、ろ過室23内に集積できることから、多くの異物を受け入れることが可能となる。
上記ポンプ側吸水管30としては、吸水に際しても負圧によって潰れることのない管やホースを使用することができ、例えばサクションホース、分割吸管、塩化ビニル管、或いは金属管などを使用することができる。
そしてこのポンプ側吸水管30の先端側(即ちポンプ50との接続端側)にも、ポンプ50の吸水口51に接続するための接続具31を設けるのが望ましい。特に本実施の形態では、当該ポンプ50は消防車のポンプ50を使用することから、当該接続具31は、差込式結合金具、望ましくは消防用ホースに使用する差込式結合金具(差込式差し口又は差込式受け口)もしくは、消防用ホースに使用するねじ式結合金具(ねじ式差し口又はねじ式受け口)を使用することが望ましい。
また、上記のように構成した異物取除き器具40では、前記サクションホース10、ろ過・分離装置20、及びポンプ側吸水管30の少なくとも何れかの内部圧力を取得することにより、前記ろ過・分離装置20の詰まりを検知する、詰まり検知装置25を備えることが望ましい。異物の集積によりろ過・分離装置20が詰まったとしても、そのことを詰まり検知装置25によって知ることができる為、ポンプ50を停止させ、キャビテーションの発生を予防することができ、ポンプ50を安全に運転することができる。また、詰まり検知装置25による詰まり検知信号に応じて、ポンプ50が自動的に停止するように構成することも望ましい。
かかる詰まり検知装置25は、例えば図3に示すように、ろ過・分離装置20に設けることができる。この図3に示すY型ストレーナでは、ろ過・分離装置20内部に設けられたフィルタやメッシュなどの分離部材23aの上流側と下流側に、それぞれ分岐路24を設け、当該分岐路24に対してろ過・分離装置20を着脱自在に設けることができるように構成している。当該ろ過・分離装置20により分離部材23aの上流側と下流側における圧力差を検知して、目詰まりの有無を検知するように構成することができる。また、当該詰まり検知装置25は、ろ過・分離装置20の前後の差圧などを測定し、差圧が規定以上になったときに目詰まり検知信号を出力する接点付差圧計、またはろ過・分離装置20とポンプ50の吸込口との間に、吸込圧力が異常低下したことを検知した時に目詰まり検知信号を出力するための接点付圧力計(図示せず)として構成することもできる。かかる接点付差圧計は、警報や発光などにより詰まりを知らせる通知手段を備えることが望ましく、例えば長野計器株式会社製の多機能デジタル差圧計(モデルGC50)などを使用することができる。
また前記詰まり検知装置25は、前記サクションホース10、ろ過・分離装置20、及びポンプ側吸水管30の少なくとも何れかの内部圧力を測定して、当該圧力によって詰まりを検知することもできる。例えば前記サクションホース10、ろ過・分離装置20、及びポンプ側吸水管30の少なくとも何れかの内部圧力を真空計などで測定し、一定の値を基準として詰まりの有無を判断(検知)することもできる。また、当該詰まり検知装置25は、前記サクションホース10、ろ過・分離装置20、及びポンプ側吸水管30の少なくとも何れかの内部における流量を測定する流量計(図示せず)を使用することもできる。この場合、当該流量が一定の基準値以下になった場合には、詰まっていると検知することができる。
そして前記詰まり検知装置25は、前記サクションホース10、ろ過・分離装置20、及びポンプ側吸水管30の少なくとも何れかに設けることができるが、望ましくはろ過・分離装置20に設ける。当該ろ過・分離装置20に設けることにより、扱いやすくなり、また搬送も容易に行うことができる。
以上のように構成した防火水そうの異物取除き器具40を消防車(消防ポンプ自動車または可搬消防ポンプ50)のポンプ50(以下、「消防ポンプ50」とする)に接続して使用することで、主に消防職員、消防団員の巡回点検のほか自主防災組織等において、消防ポンプ50の消火活動と同等の揚水、放水を消防ポンプ50により行い、放水した水を防火水そう80に還元(還流)し点検、清掃を行うことができる。
揚水は実火災時と同等の放水量(1,000L/min程度)で、防火水そう80内部の水の循環を行うことで、防火水そう80内の消火活動時に近い水流における異物の混入を確認することができ、これにより採水口81及び導水管84内部、集水ピット83を中心として防火水そう80内の消火活動の障害となりうる異物等を分離、除去し清掃することができる。
即ち、集水ピット83に堆積した砂利等の異物は、採水口81から吸水を行なった場合、集水ピット83内に位置する導水管84の先端である吸水口51からの吸入により水とともに消防ポンプ側へ吸引される。本実施形態に係る防火水そう80の異物取除きシステム60により、ポンプ50やポンプ配管内及び消防用吸管内に異物が流入することを防ぐとともに、導水管内と防火水そう内の水中の異物を除去、清掃することができる。そして、図1に示すように還流配管をポンプ50の送水側に接続し、当該還流配管を点検清掃口(吸管投入口82)等から防火水そう内に導くことができる。これにより、前記本実施の形態に係る異物取除きシステム60により異物を除去した水を、当該防火水そう内に還流することができる。
そして、上記本実施の形態に係る防火水そう80の異物取除きシステム60を使用し、防火水そう80を定期的に点検することで、消火活動時の消防ポンプ50の故障や揚水が出来ないといったトラブルを未然に防ぐことができる。
更に、本実施の形態に係る防火水そう80の異物取除きシステム60によれば、異物はろ過・分離装置20によって除去されることから、異物の有無を視認出来ない場合や内部の状況がわからない防火水そう80でも、ポンプ50の破損の危険性を伴わずに点検・清掃作業を行うことができる。
そして、本実施の形態に係る防火水そう80の異物取除きシステム60によれば、ポンプ破損の危険を伴わずに短時間で作業を行えるため、消防職団員の巡回点検において管轄や担当地区ごとなどの複数の防火水そう80において順次揚水、点検を定期的に実施可能である。
本実施の形態に係る防火水そう80の異物取除きシステム60で使用するポンプ50として、消防ポンプ自動車のポンプ50を使用し、点検を実施する場合には、吸水口51ではなく中継口に差込式金具により接続することが可能であるため、車両に装着された消防用吸管を外したり使用する必要がない。
そしてポンプ接続側の接続具を差し込み式とすることで、接続・離脱作業が短時間で行えるため、清掃作業時に出動の必要が生じた場合でも、本実施の形態に係る防火水そうの異物取除き器具40を消防車のポンプ50から取り外し、作業場所付近の安全な場所に存置して出動することも可能であるため、初動の遅れを防ぐことができる。
更に、本実施の形態に係る防火水そうの異物取除き器具40は、サクションホース10とろ過・分離装置20との接続、及びろ過・分離装置20とポンプ側吸水管30との接続を着脱自在に構成することで相互に分割が可能となる。これによりろ過・分離装置20を、車両の空きスペースが少ない消防車にも容易に積載でき、消防車両での巡回点検における作業が容易となる。
特に、当該防火水そうの異物取除き器具40において、分割して消防車に積載できる様にするためには、分割吸管を車両上部に積載している車両に積載する場合には、前記サクションホース10及びポンプ側吸水管30の長さは、2.5メートルまたは3.3メートルとし、分割吸管に変えて積載することができるようにするのが望ましい。通常積載している資機材のまま作業を行うことが可能であるため、災害対応に支障を来たすことがない。
そして、本実施の形態に係る防火水そうの異物取除き器具40を使用することにより、消防職団員が使用している消防ポンプ50により巡回点検時において作業を行うことが可能であるため、外注の手間、経費が発生しない。
そして、本実施の形態に係る防火水そうの異物取除き器具40は、あくまで点検用吸管であるため、実災害で使用しない前提の器具であるため構成機器の消防機器の検定制度の受験義務は適用されず、製造コストを落とすことも可能である。
さらに、前記サクションホース10として透明のサクションホース10を使用した場合には、吸管内部の揚水状況が視認可能であるため、機関員のポンプ運用技術の向上につながることも期待される。
そして本実施の形態に係る防火水そう80の異物取除きシステム60は、作業による消防用水の消費もなく短時間で複数箇所の点検、清掃作業が可能である。また作業により防火水そう80内部の消火用水を消費しないため消防水利としての使用不能時間が発生しない。
図4は、第2の実施の形態に係る防火水そう80の異物取除きシステム60aを示す全体構成図である。この実施の形態に係る異物取除きシステム60aは、消防車以外のポンプとして動力ポンプ50aなど使用して構成している。そしてこの実施の形態においても、前記図1に示した防火水そうの異物取除き器具40を使用している。即ち、動力ポンプ50aの吸水側に防火水そうの異物取除き器具40を接続して、これを防火水そう80の採水口81に接続している。そしてろ過・分離装置20によって吸水した水中から砂利などの異物を取り除く。そして砂利などを除去した水は、当該送水側に接続した還流配管を介して、防火水そう80の点検清掃口(吸管投入口82)等から還流することができる。
更に図5は、第3の実施の形態に係る防火水そう80の異物取除きシステム60bを示す全体構成図である。この図に示す実施の形態では、前記防火水そう80の点検清掃口(吸管投入口82)から投入することのできる延長配管15を伴って構成している。かかる延長配管15は前記防火水そうの異物取除き器具40におけるサクションホース10の先端側(即ち、防火水そう80の採水口81に接続される側)に接続して使用することができる。かかる延長配管15は、例えば塩化ビニル管、金属管、サクションホースを使用することができ、点検清掃口(吸管投入口82)から集水ピット83に直接差し込むことのできる部材を使用することができる。かかる延長配管15を用いることにより、集水ピット83とその周辺の水と異物を真空引きにより直接吸引する事ができる。なお、当該集水ピット83に差し込みやすさを高める為に、当該延長配管15の下端側には錘を設けるなど、沈下しやすい構成とすることもできる。また、この実施の形態では、延長配管での作業は小型動力ポンプによる作業が望ましいため、前記動力ポンプ50aを使用しているが、当然のことながら消防車のポンプ50を使用することも可能である。
以上から、本実施の形態に係る防火水そうの異物取除き器具40、異物取除き方法及び異物取除きシステム60によれば、以下の課題を解決することができる。
即ち、消防職員の日常的な巡回点検時に消防車に常時接続されている吸管による吸水操作を行った場合、作業中に実災害等が発生し出動が必要になると、使用後の収納に時間を要するため対応に遅れが生じるとの課題を解決することができる。
また、水中ポンプ等の機器を使用しての清掃作業を消防職員が業務中に行おうとした場合、消防ポンプ自動車等には消防資機材以外の積載スペースが少なく、災害対応用の資機材を下ろすなどの対応が必要であり、作業時間も長時間となるため通常の巡回点検等の際に行うことは困難であったとの課題を解決することができる。
また、水を抜いて清掃しその後の補水までの作業一式を清掃業者が行う場合、数万から数十万円程度の費用が必要であるが、消防法により市町村が設置、維持、管理し、消防長又は消防署長が消防水利に指定して、常時使用可能の状態に置くこととされている防火水そう80は相当数存在するため、全てを定期的に水抜き清掃することの財政負担が大きかったとの課題を解決することができる。
また、水抜きを伴う清掃は一時的に水そう内の水が無くなるため、消防水利として使用できない時間が生じるとの課題を解決することができる。
そして、消防ポンプ自動車には吸水口51と中継口にストレーナが装着されているが、これらの目を通過するサイズの砂利であっても量によってはポンプ50を破損する恐れがあり、また小型動力消防ポンプ50は一般的に吸水口51ストレーナが標準となっていないため、吸管に入った異物がポンプ50に致命的な破損を与える可能性が高いとの課題を解決することができる。
本発明に係る防火水そうの異物取除き器具、異物取除き方法及び異物取除きシステムは、消防水利のメンテナンス、特に異物の除去に利用することができ、更に工業や施設などに設けられている貯水タンクのメンテナンスにも利用することができる。
10:サクションホース、11:金具、15:延長配管、20:ろ過・分離装置、21:点検口、22:スタンド、23:ろ過室、23a:分離部材、24:分岐路、25:検知装置、28:流入口、29:流出口、30:ポンプ側吸水管、31:接続具、40:防火水そうの異物取除き器具、50:ポンプ、50a:動力ポンプ、51:吸水口、60,60a,60b:異物取除きシステム、81:採水口、82:吸管投入口、83:集水ピット、84:導水管

Claims (6)

  1. 防火水そう等の消防水利の点検に際して消防水利内に蓄積した異物を吸引除去する消防水利の異物取除き器具であって、
    消防水利の採水口に接続される金具を一端部に備えたサクションホースと、
    当該サクションホースの他端部に接続されたろ過・分離装置と、
    当該ろ過・分離装置に接続されるポンプ側吸水管とからなり、
    当該ポンプ側吸水管には、ポンプの吸水口と接続するための接続具として、消防用ホースに使用する差込式結合金具、又は消防用ホースに使用するねじ式結合金具が設けられており、
    少なくとも前記サクションホースとろ過・分離装置との接続は着脱自在に構成している、消防水利の異物取除き器具。
  2. 防火水そう等の消防水利の点検に際して消防水利内に蓄積した異物を吸引除去する消防水利の異物取除き器具であって、
    消防水利の採水口に接続される金具を一端部に備えたサクションホースと、
    当該サクションホースの他端部に接続されたろ過・分離装置と、
    当該ろ過・分離装置に接続されるポンプ側吸水管とからなり、
    当該ポンプ側吸水管には、ポンプの吸水口と接続するための接続具として、消防用ホースに使用する差込式結合金具、又は消防用ホースに使用するねじ式結合金具が設けられており、
    前記サクションホースとろ過・分離装置との接続、及びろ過・分離装置とポンプ側吸水管との接続を着脱自在に構成している、消防水利の異物取除き器具。
  3. 更に、前記ポンプ側吸水管が接続されるポンプ装置を含んで構成され、
    当該ポンプ装置は吸い上げた水の吐水口を備えるとともに、当該吐水口から消防水利に導く還流ホースを備えて構成される、請求項1又は2に記載の消防水利の異物取除き器具。
  4. 前記サクションホース、ろ過・分離装置、及びポンプ側吸水管の少なくとも何れかの内部圧力を取得することにより、前記ろ過・分離装置の詰まりを検知する、詰まり検知装置を備える、請求項2に記載の消防水利の異物取除き器具。
  5. 消防ポンプを用いて、消防水利内に蓄積した異物を吸引除去する消防水利の異物取除き方法であって、
    請求項2に記載の消防水利の異物取除き器具におけるポンプ側吸水管を、前記消防ポンプに接続してサクションホースを介して、消防水利の採水口から消防水利内の水を吸い上げて、前記ろ過・分離装置により異物を取除くことを特徴とする、消防水利の異物取除き方法。
  6. 消防ポンプと、前記請求項2に記載の消防水利の異物取除き器具とからなる消防水利の異物取除きシステムであって、
    前記ポンプ側吸水管を、前記消防ポンプに接続して構成されることを特徴とする消防水利の異物取除きシステム。
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