JP6607171B2 - コイル溶接装置 - Google Patents

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Description

本発明は、セグメントコイルを形成するためにセグメント導体同士を溶接で接合するのに用いられるコイル溶接装置に関する。
従来、ステータの製造方法としては、特許文献1に記載されているものがある。この製造方法では、先ず、環状のヨークと、ヨークから周方向に間隔をおいて径方向に突出する複数のティースを有するステータコアを用意する。そして、略平行な一対の直線部を含む略U字形状のセグメント導体を、当該セグメント導体の両先端側がステータコアの軸方向一方側に突出するように、ステータコアのティース間に設けられるスロットに挿入する。
続いて、セグメント導体の片方の直線部におけるステータコアからの突出部(脚部)の先端部を捻り装置に固定して、突出部の先端部以外の部分を、周方向一方向に捻る一方、その先端部に径方向及び周方向に隣り合う別のセグメント導体の先端部を捻り装置に固定して、その先端部を含む突出部における当該先端部以外の部分を、周方向の逆側に捻じる。そして、係る2つの先端部で構成される先端部対が、径方向から見たときに重なるようにする。ここで、各先端部は、捻り装置に固定されているため捻られることがなくて変形せず、捻りが完了した後もステータコアの軸方向に起立した状態になっている。また、各先端部は、断面矩形の平角状である導体素線が絶縁被膜で覆われた部分と、その部分の先端側にあって導体素線が露出している導体露出部とで構成される。
その後、先端部対の内周側の先端部に径方向内側から治具を接触させて径方向外側に塑性変形させると共に、先端部対の外周側の先端部に径方向外側から治具を接触させて径方向内側に塑性変形させ、2つの先端部を径方向に所定の隙間を介して対向させる。最後に、所定の隙間を介して径方向に対向している2つの先端部の導体露出部同士を溶接により接合することによって、螺旋状のセグメントコイルを製造すると共にステータコアに装着している。
特開2016−131453号公報
従来のステータ製造方法では、先端部対をなす2つの先端部を塑性変形して2つの先端部の径方向隙間を所定の隙間に調整する工程が、溶接工程と無関係に独立に実行される。すなわち、従来のステータ製造装置は、先端部対をなす2つの先端部を塑性変形して2つの先端部の径方向隙間を所定の隙間に調整することだけを目的とする専用装置を備える。したがって、ステータ製造装置が大掛かりなものになって、ステータ製造のサイクルタイムも長くなり、ステータ製造コストが高くなる。
そこで、本発明の目的は、ステータ製造装置を小型化でき、ステータ製造のコスト及びサイクルタイムも低減できるコイル溶接装置を提供することにある。
本発明に係るコイル溶接装置は、環状のステータコアからその径方向の内側に突出するティースに前記径方向において順次隣接するように装着された複数のセグメント導体について、異なる2つの前記セグメント導体における一方の前記セグメント導体の先端部と他方の前記セグメント導体の先端部とで構成されて、前記径方向に隣り合うと共に前記ステータコアの軸方向の一方側に突出する一対の先端部を、前記径方向の一方側の前記先端部を前記径方向の他方側の前記先端部に接合することで接続して螺旋状のセグメントコイルを形成する際に、前記径方向に重なる複数組の先端部対であって前記各先端部対が前記一対の先端部で構成される前記複数組の先端部対を一度に溶接して接合するコイル溶接装置であって、前記ステータコアが載置される台座と、前記台座に対して前記台座に載置された前記ステータコアの周方向に相対移動し、前記複数組の先端部対に含まれる前記先端部のうちで前記径方向の外端に位置する外端先端部に前記径方向の外側から接触して前記外端先端部を前記径方向の内方に押し込んで前記外端先端部の径方向位置を位置決めすると共に、前記複数組の先端部対に含まれる前記先端部のうちで前記径方向の内端に位置する内端先端部に前記径方向の内側から接触して前記内端先端部を前記径方向の外方に押し込んで前記内端先端部の径方向位置を位置決めする両端先端部位置決め部と、前記台座に対して前記台座に載置された前記ステータコアの軸方向に相対移動し、前記径方向に隣り合う前記先端部対の前記径方向の間に挿入される挿入部を有して、その挿入部が前記径方向に接触する両側の前記先端部の径方向位置を位置決めする中側先端部位置決め部と、前記両端先端部位置決め部及び前記中側先端部位置決め部によって径方向位置が位置決めされている前記各先端部対の2つの前記先端部を溶接により接合する溶接部と、を備える。
本発明に係るコイル溶接装置によれば、両端先端部位置決め部を、台座に載置されたステータコアに対して複数組の先端部対に径方向に重なる位置まで周方向に相対回転させるだけで、径方向両端に位置する先端部の径方向位置を位置決めできる。また、中側先端部位置決め部を、ステータコアに対して軸方向に相対移動させるだけで、複数組の先端部対のうちで両端の先端部以外の先端部の径方向位置も位置決めできる。そして、複数組の先端部対が位置決めされている状態で、各先端部対を構成する2つの先端部における導体露出部同士を溶接部で接合できる。したがって、複数組の先端部対を塑性変形して各先端部対を構成する2つの先端部の径方向隙間を所定の隙間に調整する工程を単独で行った後に、溶接工程を行う場合と比較して、複数組の先端部対の径方向の位置決めと、各先端部対に含まれる2つの先端部の溶接を、連続した一連の動作で実行でき、複数組の先端部対の径方向の位置決めを溶接工程に組み込むことができる。よって、ステータ製造装置を小型化でき、ステータ製造のコスト及びサイクルタイムも低減できる。
コイル溶接装置の台座の動作を説明する模式正面図である。 コイル溶接装置の一部分の斜視図であり、両端先端部位置決め部、中側先端部位置決め部、及び溶接部の構造と動作を説明する斜視図である。 両端先端部位置決め部及び中側先端部位置決め部が、複数の先端部対の径方向位置を位置決めする動作の一例を説明する模式図であり、両端先端部位置決め部及び中側先端部位置決め部を周方向からみた模式正面図と、両端先端部位置決め部及び中側先端部位置決め部を高さ方向上方からみたときの模式平面図である。 図3の模式正面図を矢印B方向から見たときの模式側面図である。
以下に、本発明に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。以下において複数の実施形態や変形例などが含まれる場合、それらの特徴部分を適宜に組み合わせて新たな実施形態を構築することは当初から想定されている。また、以下の説明及び図面で、R方向は、ステータコア10の径方向を表し、θ方向は、ステータコア10の周方向を表す。また、Z方向は、ステータコア10の高さ方向(軸方向)を表す。R方向、θ方向、及びZ方向は、互いに直交する。
本コイル溶接装置1を含むステータ製造装置は、特許文献1に記載のステータの製造装置と同様のセグメント導体の挿入とセグメント導体両先端側の捻りを実行する。簡潔に説明すると、先ず、環状のヨークと、ヨークから周方向に間隔をおいて径方向に突出する複数のティースを有するステータコアを用意する。そして、略平行な一対の直線部を含む略U字形状のセグメント導体を、当該セグメント導体の両先端側がステータコアの軸方向一方側に突出するように、ステータコアのティース間に設けられるスロットに挿入する。
続いて、セグメント導体の片方の直線部におけるステータコアからの突出部(脚部)の先端部を捻り装置に固定して、突出部の先端部以外の部分を、周方向一方向に捻る一方、その先端部に径方向及び周方向に隣り合う別のセグメント導体の先端部を捻り装置に固定して、その先端部を含む突出部における当該先端部以外の部分を、周方向の逆側に捻じる。そして、係る2つの先端部で構成される先端部対が、径方向から見たときに重なるようにする。ここで、各先端部は、捻り装置に固定されているため捻られることがなくて変形せず、捻りが完了した後もステータコアの軸方向に起立した状態になっている。また、各先端部は、断面矩形の平角状である導体素線が絶縁被膜で覆われた部分と、その部分の先端側にあって導体素線が露出している導体露出部とで構成される。このようにして、複数のセグメント導体に含まれてステータコアのR方向から見たときに重なる複数組の先端部対であって、各先端部対が径方向に隣り合う2つの先端部からなる複数組の先端部対を構成する。
その後、以下に詳述する本コイル溶接装置1で、複数組の先端部対に含まれる全ての先端部のR方向の位置決めと、R方向位置が位置決めされている各先端部対の2つの先端部の導体露出部同士の溶接による接合を行う。
以下、図1〜図4を用いて、コイル溶接装置1の構造及び動作を説明する。図1は、コイル溶接装置1の台座20の動作を説明する模式正面図である。また、図2は、両端先端部位置決め部30、中側先端部位置決め部50、及び溶接部70の構造及び動作を説明するコイル溶接装置1の一部分の斜視図である。
コイル溶接装置1は、図1に示す台座20と、図2に示す両端先端部位置決め部30と、図2に示す中側先端部位置決め部50と、図2に示す溶接部70を備え、台座20の上面には、複数のセグメント導体が装着されたステータコア10が載置される。図1に示すように、コイル溶接装置1は、例えば、台座20に加えて、サーボモータ22、及び電動シリンダ23を含み、電動シリンダ23は、ハウジング24と、ロッド25を有する。ハウジング24の載置面は、水平面27上に固定され、ハウジング24内には、例えば、図示しないサーボモータ及びボールネジが内蔵される。サーボモータによってボールネジを回動させることによって、ボールネジがハウジング24に固定された図示しないナットに対して進退し、ボールネジの先端部に接続されているロッド25が矢印Aで示すZ方向(本実施例では鉛直方向に一致)両側に上下動する。
サーボモータ22の下面はロッド25の先端部に固定され、台座20の下側はサーボモータ22の出力軸(図示せず)に固定される。サーボモータ22の出力軸は、Z方向に延在し、θ方向に回転する。後述するが、サーボモータ22は、間欠駆動され、サーボモータ22の出力軸は、所定時間の回動と所定時間の停止を交互に繰り返す。
複数のセグメント導体が装着されたステータコア10は、台座20上部の保持部(図示せず)に保持され、台座20上面の所定位置に台座20に対して相対移動不可に保持される。サーボモータ22の出力軸の軸中心と、保持部に保持されたステータコア10の中心軸とは、略同一直線上に位置する。ロッド25が矢印Aで示すZ方向に上下動すると、台座20上面に保持されたステータコア10がZ方向に上下動する。また、サーボモータ22の出力軸がθ方向に回転すると、ステータコア10が、その中心軸を中心としてθ方向に回転する。
図2に示すように、コイル溶接装置1は、両端先端部位置決め部30、中側先端部位置決め部50、及び溶接部70を備え、両端先端部位置決め部30は、一対の外側回転ローラ31及び内側回転ローラ32を有し、中側先端部位置決め部50は、櫛状部材51で構成される。また、溶接部70は、一対の第1及び第2電極71,72を含む。
外側及び内側回転ローラ31,32は、台座20に保持されたステータコア10のR方向に間隔をおいて対向する。外側及び内側回転ローラ31,32は、コイル溶接装置1の定位置に回動可能に取り付けられる。例えば、外側及び内側回転ローラ31,32の夫々は、コイル溶接装置1においてZ方向に延在する円柱状の軸部に軸受を介して取り付けられる。
図2に示す例では、捻り工程完了後の複数のセグメント導体83が装着されたステータコア10をR方向から見たとき、4つの先端部対81が重なるように配設されている。セグメント導体83は、断面矩形の平角状である導体素線94の両側以外の部分が絶縁被膜95で覆われた構造を有する。また、上述のように、各先端部88は、導体素線94が絶縁被膜95で覆われた部分と、その部分の先端側にあって導体素線94が露出している導体露出部96とで構成される。外側回転ローラ31と内側回転ローラ32のR方向の間隔は、4つの先端部対81でR方向外端に位置する外端部分と、4つの先端部対81でR方向内端に位置する内端部分とのR方向距離よりも短い。
その結果、サーボモータ22の出力軸が回転して、4つの先端部対81が外側及び内側回転ローラ31,32に対してθ方向に相対移動して、4つの先端部対81がθ方向における外側及び内側回転ローラ31,32と同位相の位置まで移動すると、R方向において外端に位置する外端先端部86がR方向外側から外側回転ローラ31によってR方向内側に押し込まれてR方向内側に移動し、外端先端部86の径方向位置が位置決めされる。また、同様に、4つの先端部対81がθ方向における外側及び内側回転ローラ31,32と同位相の位置まで移動すると、R方向において内端に位置する内端先端部87がR方向内側から内側回転ローラ32によってR方向外側に押し込まれてR方向外側に移動し、内端先端部87の径方向位置が位置決めされる。サーボモータ22(図1参照)が間欠駆動されることによって、4つの先端部対81がR方向から見たとき外側及び内側回転ローラ31,32に重なる位置まで移動すると、台座20(図1参照)は一旦停止する。そして、その後、台座20は、電動シリンダ23の駆動によって所定の上方位置までZ方向に上昇する。
櫛状部材51は、ボルト挿通孔52を有し、ボルト挿通孔52に挿通されたボルト(図示せず)で固定フレーム(図示せず)に固定される。櫛状部材51は、一方向に延在する基部53と、当該一方向に互いに間隔をおいて配置される3つの突出部(櫛歯に対応する部分)54を有し、各突出部54は、基部53の延在方向に略直交する方向に延在する。櫛状部材51が固定フレームに取り付けられた状態で、基部53は略R方向に延在し、3つの突出部54は略θ方向に延在する。なお、図2においては、突出部54が見やすいように突出部54の手前に存在する2つの先端部88の図示を省略している。
図2に示すように、台座20が上方位置に位置している状態で、3つの突出部54は、4つの先端部対81において3つ生じる先端部対81間のR方向隙間に挿入され、各突出部54がその両側の先端部88に接触することで当該R方向隙間が押し広げられる。したがって、3つの突出部54が接触する6つの先端部88のR方向位置が位置決めされる。各突出部54は、中側先端部位置決め部の挿入部を構成する。櫛状部材51でR方向位置が位置決めされる6つの先端部88は、4つの先端部対81を構成する8つの先端部88のうちで外端及び内端先端部86,87を除いた先端部88を構成する。よって、一対の外側及び内側回転ローラ31,32と、櫛状部材51とで4つの先端部対81のR方向位置が位置決めされる。図示しないが、ステータコア10を上面に保持した台座20が最下方位置に移動した状態では、先端部88は、櫛状部材51よりもZ方向下方に位置する。
一対の第1及び第2電極71,72は、櫛状部材51よりも上方の決まった高さ位置に配設される。第1電極71は、固定フレームに固定され、移動不可である一方、第2電極72は、第1電極71と同じ高さ位置でR方向及びθ方向に移動する。詳述しないが、第2電極72は、例えば、図示しないサーボモータの回動に基づいてθ方向に回転し、図示しない電動シリンダの駆動に基づいてR方向に移動する。
第1電極71は、4つの先端部対81が存在するR方向範囲にθ方向一方側に開口する凹部91を有し、第2電極72は、4つの先端部対81が存在するR方向範囲にθ方向他方側に開口する凹部92を有する。溶接を実行する際、凹部91及び凹部92は、θ方向に対向して互いに相俟って4つの先端部対81を取り囲む貫通孔を画定する。
第1電極71は、凹部91の底部からθ方向一方側に突出する3つのストッパ97を有し、第2電極72は、凹部92の底部からθ方向他方側に突出する3つのストッパ(図示せず)を有する。本実施形態では、第2電極72の3つのストッパは、3つのストッパ97よりもZ方向下方に位置し、図2で視認できなくなっている。なお、第1及び第2電極の夫々の3つのストッパは、凹部のいずれの高さからθ方向に突出してもよい。
第1及び第2電極71,72は、4つの先端部対81を次の手順でクランプする。先ず、台座20(図1参照)が上方位置に移動し、外側及び内側回転ローラ31,32と櫛状部材51が4つの先端部対81の径方向位置を位置決めしている状態で、第2電極72が第1電極71にθ方向に対向する位置まで矢印αで示すθ方向他方側に移動し、4つの先端部対81がθ方向に保持される。その後、第2電極72が矢印βで示すR方向内方側に移動すると、各先端部対81のR方向内側が、凹部91のR方向内側の壁部か第1電極71のいずれかのストッパ97に接触し、各先端部対81のR方向外側が、凹部92のR方向外側の壁部か第2電極72のいずれかのストッパに接触する。
その結果、各先端部対81が第1電極71と第2電極72とでR方向に挟持され、R方向に保持される。各先端部対81が第1電極71と第2電極72とでθ方向及びR方向に保持されている状態で第1電極71と第2電極72との間に電圧を印加し、R方向に重なる4つの先端部対81において、各先端部対81を構成する2つの先端部88を一度にTIG溶接(ティグ溶接)によって接合する。
R方向に重なる4つの先端部対81において各先端部対81を構成する2つの先端部88が溶接で接合されると、第2電極72は、次のR方向に重なる4つの先端部対81の溶接を行うために退避する。詳しくは、第2電極72は、矢印βで示す方向とは反対方向にR方向外方側に移動した後、矢印αで示す方向とは反対方向にθ方向一方側に移動し、第1電極71及び溶接された4つの先端部対81から離れる。その後、台座20は、Z方向下方側に移動し、続いて、次の溶接前の4つの先端部対81が、R方向から見たとき外側及び内側回転ローラ31,32に重なる位置までθ方向に回転して静止する。その後、台座20がZ方向に上昇し、上記溶接前の4つの先端部対81が、外側及び内側回転ローラ31,32と櫛状部材51でR方向に位置決めされている状態で、第2電極72が矢印αで示すθ方向他方側に動いた後に矢印βで示すR方向内側に動き、その後、TIG溶接が実行される。この一連の動作は、全ての先端部対81が溶接されるまで繰り返される。係る動作によって、セグメントコイルが製造されると共に、セグメントコイルがステータコア10に装着される。
なお、同じセグメントコイルを構成する複数のセグメント導体83は、いくつかのスロットを跨いでθ方向に離れた同じスロットに挿入される。また、各セグメントコイルにおいてステータコア10のR方向両端に配置される2つのセグメント導体83の突出部(脚部)は、θ方向に隣り合う別の同相(U相、V相、W相のうちの同じ相という意味)のセグメントコイル側に曲げられる。そして、隣り合う同相のセグメントコイルにおいてR方向端部に配置される2つのセグメント導体83の突出部の先端部88が溶接で接合される。このようにして、複数の同相のセグメントコイルが電気的に接続されたコイル体(U相コイル体、V相コイル体、W相コイル体)が構成される。各相コイル体は、例えば、θ方向にひと周りするように配置される第1連結コイル体と、θ方向にひと周りするように配置される第2連結コイル体とを直列に接続して構成される。例えば、各相コイル体において一端に配設される突出部は、クランク形に曲げられて、引出線となる。各相の引出線は、電源側の図示しない動力線に電気的に接続される。図2には、U相コイル体の引出線77Uと、W相コイル体の引出線77Wが図示されている。一方、例えば、U相コイル体において他端に配置される突出部と、V相コイル体において他端に配置される突出部とは、第1中性線(図示せず)によって電気的に接続され、V相コイル体において他端に配置される突出部と、W相コイル体において他端に配置される突出部とは、第2中性線(図示せず)によって電気的に接続される。係る第1及び第2中性線を用いた電気的な接続によりY結線が構成される。第1及び第2中性線は、例えば、4対の先端部対81のR方向外側に配置されることができ、Z方向において4対の先端部対81が存在する側とは反対側に配置されることもできる。
図3は、両端先端部位置決め部30及び中側先端部位置決め部50が、複数の先端部対81のR方向位置を位置決めする動作の一例を説明する模式図であり、両端先端部位置決め部30及び中側先端部位置決め部50を周方向からみた模式正面図(図3(a1),図3(b1),図3(c1))と、両端先端部位置決め部30及び中側先端部位置決め部50を高さ方向上方からみたときの模式平面図(図3(a2),図3(b2),図3(c2))である。また、図4は、図3の模式正面図(図3(a2),図3(b2),図3(c2))を矢印B方向から見たときの模式側面図である。なお、図3(a2),図3(b2)では、先端部88の配置を見やすくするため突出部54の図示を省略している。
図3(a1),図3(a2)を参照して、外端及び内端先端部86,87が、外側及び内側回転ローラ31,32に接触する前、外側回転ローラ31においてR方向内側に位置する内側部分は、外端先端部86においてR方向外側に位置する外側部分とR方向の同じ範囲に位置し、内側回転ローラ32においてR方向外側に位置する外側部分は、内端先端部87においてR方向内側に位置する内側部分とR方向の同じ範囲に位置する。
したがって、図3(b1),図3(b2)に示すように、台座20が、4つの先端部対81が外側及び内側回転ローラ31,32とR方向に重なる位置までθ方向に移動すると、外端先端部86が外側回転ローラ31でR方向内側に押し込まれる。その結果、領域R1に示すように、R方向外端に位置する先端部対81を構成する2つの先端部88の絶縁被膜95同士が接触し、当該先端部対81の2つの導体露出部96が、絶縁被膜95の厚さの2倍程度のR方向隙間を介して対向する。また、それと同時に、内端先端部87が内側回転ローラ32でR方向外側に押し込まれ、領域R2に示すように、R方向内端に位置する先端部対81の絶縁被膜95同士が接触し、当該先端部対81を構成する2つの導体露出部96が絶縁被膜95の厚さの2倍程度のR方向隙間を介して対向する。このようにして、R方向の外端及び内端に位置する2つの先端部対81の径方向位置が位置決めされる。
その後、台座20がZ方向上方に上方位置まで上昇すると、図3(c1),図3(c2)に示すように、突出部54がR方向に隣り合う先端部対81間のR方向隙間に入り込み、領域R3に示すように、中側の2つの先端部対81の夫々において、先端部対81を構成する2つの先端部88の絶縁被膜95同士が接触する。このようにして、R方向中側の2つの先端部対81のR方向位置が位置決めされる。
図3(a1),図3(a2)及び図4(a)に示すように、R方向両端の外端及び内端先端部86,87が外側及び内側回転ローラ31,32によってR方向に押し込まれる際、外側及び内側回転ローラ31,32は、当該絶縁被膜95から力を受けて矢印C1,C2方向に回転する。また、図3(c1),図3(c2)及び図4(c)に示すように、外側及び内側回転ローラ31,32が外端及び内端先端部86,87を押圧している状態で突出部54がR方向に隣り合う先端部対81間に挿入される。
上記実施形態によれば、両端先端部位置決め部30を、台座20に載置されたステータコア10に対して複数組の先端部対81にR方向に重なる位置までθ方向に相対回転させるだけで、θ方向両端に位置する外端及び内端先端部86,87のR方向位置を位置決めできる。また、中側先端部位置決め部50を、ステータコア10に対してZ方向に相対移動させるだけで、複数組の先端部対81のうちで外端及び内端先端部86,87以外の先端部88のR方向位置も位置決めできる。そして、複数組の先端部対81が位置決めされている状態で、各先端部対81を構成する2つの先端部88,88における導体露出部96同士を溶接部70で接合できる。したがって、複数組の先端部対を塑性変形して各先端部対を構成する2つの先端部の径方向隙間を所定の隙間に調整する工程を単独で行った後に、溶接工程を行う場合と比較して、複数組の先端部対81のR方向の位置決めと、各先端部対81に含まれる2つの先端部88の溶接を、連続した一連の動作で実行でき、複数組の先端部対81のR方向の位置決めを溶接工程に組み込むことができる。よって、ステータ製造装置を小型化でき、ステータ製造のコスト及びサイクルタイムも低減できる。
また、両端先端部位置決め部30が外側及び内側回転ローラ31,32を含んで、外側及び内側回転ローラ31,32が外端及び内端先端部86,87から力を受けて矢印C1,C2方向に回転するようになっているので、外端及び内端先端部86,87が両端先端部位置決め部30との接触で傷付きにくい。
尚、本発明は、上記実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、本願の特許請求の範囲に記載された事項およびその均等な範囲において種々の改良や変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、両端先端部位置決め部30の外側及び内側回転ローラ31,32が外端及び内端先端部86,87をR方向に押圧する場合について説明した。しかし、両端先端部位置決め部30が、R方向内側に凸の湾曲面を有すると共に回転不可能な外側先端部位置決め部と、R方向外側に凸の湾曲面を有すると共に回転不可能な内側先端部位置決め部とを含んでもよい。そして、外側先端部位置決め部の上記湾曲面で外端先端部をR方向内側に押圧すると共に、内側先端部位置決め部の上記湾曲面で内端先端部をR方向外側に押圧してもよい。なお、この場合、当該湾曲面が鏡面仕上げされているとセグメント動作が傷付きにくくて好ましい。
また、台座20が静止している両端先端部位置決め部30に対してθ方向に移動する場合について説明したが、両端先端部位置決め部が静止している台座に対してθ方向に移動してもよい。また、台座20が静止している中側先端部位置決め部50に対してZ方向に上下動する場合について説明したが、中側先端部位置決め部が静止している台座に対してZ方向に上下動してもよい。また、R方向に4つの先端部対81が重なり、櫛状部材51が3つの櫛歯状の突出部54を有する場合について説明したが、R方向に4以外の複数の先端部対が重なってもよく、櫛状部材が3以外の複数の櫛歯状の突出部を有してもよい。また、台座20や第2電極72が、電動シリンダで直線上を移動する場合について説明したが、台座や第2電極は、他の機構、例えば、油圧シリンダやラックピニオン機構等によって直線上を移動してもよい。また、Z方向が鉛直方向に一致する場合について説明したが、Z方向は、鉛直方向と一致しなくてもよい。
1 コイル溶接装置、10 ステータコア、20 台座、30 両端先端部位置決め部、50 中側先端部位置決め部、 54 突出部、70 溶接部、81 先端部対、83 セグメント導体、86 外端先端部、87 内端先端部、88 先端部、Z方向 ステータコアの高さ方向(軸方向)、R方向 ステータコアの径方向、θ方向 ステータコアの周方向。

Claims (1)

  1. 環状のステータコアからその径方向の内側に突出するティースに前記径方向において順次隣接するように装着された複数のセグメント導体について、異なる2つの前記セグメント導体における一方の前記セグメント導体の先端部と他方の前記セグメント導体の先端部とで構成されて、前記径方向に隣り合うと共に前記ステータコアの軸方向の一方側に突出する一対の先端部を、前記径方向の一方側の前記先端部を前記径方向の他方側の前記先端部に接合することで接続して螺旋状のセグメントコイルを形成する際に、前記径方向に重なる複数組の先端部対であって前記各先端部対が前記一対の先端部で構成される前記複数組の先端部対を一度に溶接して接合するコイル溶接装置であって、
    前記ステータコアが載置される台座と、
    前記台座に対して前記台座に載置された前記ステータコアの周方向に相対移動し、前記複数組の先端部対に含まれる前記先端部のうちで前記径方向の外端に位置する外端先端部に前記径方向の外側から接触して前記外端先端部を前記径方向の内方に押し込んで前記外端先端部の径方向位置を位置決めすると共に、前記複数組の先端部対に含まれる前記先端部のうちで前記径方向の内端に位置する内端先端部に前記径方向の内側から接触して前記内端先端部を前記径方向の外方に押し込んで前記内端先端部の径方向位置を位置決めする両端先端部位置決め部と、
    前記台座に対して前記台座に載置された前記ステータコアの軸方向に相対移動し、前記径方向に隣り合う前記先端部対の前記径方向の間に挿入される挿入部を有して、その挿入部が前記径方向に接触する両側の前記先端部の径方向位置を位置決めする中側先端部位置決め部と、
    前記両端先端部位置決め部及び前記中側先端部位置決め部によって径方向位置が位置決めされている前記各先端部対の2つの前記先端部を溶接により接合する溶接部と、
    を備える、コイル溶接装置。
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