JP6605975B2 - 吸収式冷凍機 - Google Patents
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Description
このような吸収式冷凍機においては、吸収式冷凍機が運転されている限り濃吸収液ポンプを運転し、低温再生器で冷媒を蒸発分離した濃吸収液を吸収器に供給するので、冷凍負荷が殆ど無い状態が継続している場合に高温再生器における加熱を停止しても、低温再生器から吸収器に供給される濃吸収液は濃吸収液ポンプの熱によって加熱される。このため、濃吸収液が温度上昇して結晶化し、管路が詰まって濃吸収液の循環を妨げることがあった。
しかしながら、希釈運転を行った場合、吸収液の濃度が低下しているため、吸収式冷凍機を再起動した場合に、吸収液を所定の濃度まで濃縮するのに、時間がかかってしまい、吸収式冷凍機の起動に時間がかかってしまうという問題がある。
その結果、高温再生器における吸収液の濃度が低くなりすぎないように制御することができるので、運転開始時において、バーナの燃焼により、短時間で吸収液を必要な濃度に濃縮することができ、起動時間を短縮することが可能となる。
図1は、本実施形態に係る吸収式冷凍機の概略構成図である。本実施形態においては、吸収式冷凍機1として二重効用吸収式冷凍機1の例を示しており、この吸収式冷凍機1は、冷媒に水を、吸収液に臭化リチウム(LiBr)水溶液を使用している。
吸収式冷凍機1は、図1に示すように、高温再生器10と、低温再生器11と、凝縮器12と、蒸発器13と、吸収器14とを備えている。本実施形態においては、低温再生器11と、凝縮器12とは、一体の容器に収納されており、蒸発器13と、吸収器14とは一体の容器に収納されている。
高温再生器10、低温再生器11、凝縮器12、蒸発器13、吸収器14、高温熱交換器15、低温熱交換器16は、それぞれ吸収液配管17および冷媒配管18により接続され、吸収液系の循環路および冷媒系の循環路が構成されている。
一方、蒸発した冷媒蒸気は、冷媒配管18aを介して凝縮器12に供給されるが、低温再生器11内を通過する際に低温再生器11に貯留された中濃吸収液との間で熱交換することにより放熱して気液混合液となり、その後、液化して冷媒液となって凝縮器12の底部に貯留される。
吸収器14の底部に溜まった稀吸収液は、稀吸収液ポンプ21により吸収液配管17aを介して高温再生器10に戻されるが、途中で低温熱交換器16を通過する際に低温再生器11から吸収器14に向かって流れる中温濃吸収液との間で熱交換して加熱され、次いで高温熱交換器15を通過する際に高温再生器10から低温再生器11に向かって流れる高温濃吸収液との間で熱交換して再加熱された後に高温再生器10に戻される。
そして、冷却水ポンプ30を駆動することにより、冷却水配管25を介して吸収器14と凝縮器12を経由して冷却水を循環させるように構成されている。
また、冷水配管26の入口側には、冷水を循環させるための冷水ポンプ31が設けられており、冷水ポンプ31を駆動することにより、蒸発器13と空気調和装置との間で冷水を循環させるように構成されている。冷水ポンプ31は、同様に、インバータ制御により、能力を可変することができるように構成されている。また、稀吸収液ポンプ21、濃吸収液ポンプ22および冷媒ポンプ27も、同様に、インバータ制御により、能力を可変することができるように構成されている。
さらに、冷水配管26の入口側および出口側には、冷水の温度を検出するための冷水入口温度センサ32および冷水出口温度センサ33がそれぞれ設けられている。また、高温再生器10の出口側における吸収液の温度を検出するための吸収液温度センサ34および吸収式冷凍機1の外部温度を検出するための外部温度センサ35がそれぞれ設けられている。
図2は、本実施形態の制御構成を示すブロック図である。
図2に示すように、本実施形態の吸収式冷凍機1は、コントローラ40を備えており、コントローラ40は、制御手段としての制御装置41を備えている。制御装置41は、吸収式冷凍機1の各部を中枢的に制御するものであり、演算実行部としてのCPU、このCPUによって実行可能な基本制御プログラムや所定のデータ等を不揮発的に記憶するROM、RAM、その他の周辺回路などを備えている。
また、制御装置41には、冷水入口温度センサ32、冷水出口温度センサ33、吸収液温度センサ34および外部温度センサ35の検出信号がそれぞれ入力されるように構成されている。
また、コントローラ40は、メモリ42と、タイマ43と、操作部44と、運転表示部45とをそれぞれ備えている。
コントローラ40の制御装置41は、吸収式冷凍機1のバーナ20の燃料制御弁46を制御することで、バーナ20による燃焼制御を行うとともに、稀吸収液ポンプ21、濃吸収液ポンプ22および冷媒ポンプ27の駆動制御を行うように構成されている。さらに、コントローラ40の制御装置41は、稀吸収液ポンプ21、濃吸収液ポンプ22、冷媒ポンプ27、冷却水ポンプ30および冷水ポンプ31のインバータ制御を行うことで、稀吸収液ポンプ21、濃吸収液ポンプ22、冷媒ポンプ27、冷却水ポンプ30および冷水ポンプ31による流量制御を行うように構成されている。
一方で、吸収液の濃度が低い状態から吸収式冷凍機1を再起動させようとすると、吸収液が一定の濃度に濃縮されるまでに時間がかかり、起動に時間がかかってしまう。
図3は、本実施形態におけるバーナ20、稀吸収液ポンプ21、冷却水ポンプ30および冷水ポンプ31の駆動、停止を示すタイミングチャートである。
図3に示すように、希釈運転は、具体的には、まず、吸収式冷凍機1の運転を停止すると、制御装置41は、バーナ20を短時間(例えば、1分間)低燃焼させ、1分経過後にバーナ20を停止させる。
このとき、制御装置41は、希釈運転開始時における冷凍能力比を演算して、メモリに記憶させておく。
{(冷水入口温度−冷水出口温度)/冷水定格温度差}×冷水流量割合
冷水の入口温度および出口温度は、冷水入口温度センサおよび冷水出口温度センサによりそれぞれ検出可能である。冷水定格温度差は、あらかじめ設定される冷水入口温度と冷水出口温度との差であり、例えば、5℃に設定される。また、冷水流量割合は、冷水配管に設けられた図示しない差圧センサにより検出することが可能である。
冷凍能力比Qは、制御装置41により、常に演算しているものであり、希釈運転開始時における冷凍能力比Qをメモリに記憶させる。
一般には、吸収液の出口温度が、例えば、120℃より低い場合に、希釈運転を停止するように制御しているが、本実施形態においては、それより高い130℃より低い場合に希釈運転を停止させることで、希釈運転の時間を短くして高温再生器10における吸収液の濃度が必要以上に薄くなることを防止するようにしている。
一方、高温再生器10の吸収液の出口温度が130℃より高い場合は、制御装置41は、通常の希釈運転を継続させた後、冷却水ポンプ30を停止させるように制御する。
そして、制御装置41は、冷却水ポンプ30を停止させた後、一定時間経過後、冷水ポンプ31を停止させるとともに、稀吸収液ポンプ21を停止させるように制御する。
これら一連の希釈運転を行った後、吸収式冷凍機1が完全に停止される。
希釈運転は、稀吸収液ポンプ21、冷却水ポンプ30および冷水ポンプ31を駆動することで行われる。
そして、制御装置41は、希釈運転を行った後、運転を開始する。なお、吸収式冷凍機1の運転停止後の経過時間が24時間以下の場合には、希釈運転を行わず、直ちに吸収式冷凍機1の運転を開始するように制御する。
具体的には、稀吸収液ポンプ21の駆動周波数は、吸収式冷凍機1の吸収液温度などに基づいて、演算により求められるが、本実施形態においては、演算により求められた駆動周波数演算値から10Hz低い駆動周波数で駆動するように制御するものである。
このように稀吸収液ポンプ21の駆動周波数を低く制御することで、高温再生器10に送られる吸収液の循環量が低くなることから、高温再生器10における吸収液の濃度が必要以上に薄くなることを防止することができるものである。
具体的には、演算により求められた駆動周波数演算値から5Hz低い駆動周波数で駆動するように制御する。
冷凍能力比Qが高い場合は、高温再生器10における吸収液の濃度が高くなっている可能性があるので、必要以上に駆動周波数を下げてしまうと、吸収液が希釈されず、結晶化するおそれがあるためである。
そして、制御装置41は、高温再生器10における吸収液の出口温度が125℃以上になった場合には、稀吸収液ポンプ21の駆動周波数をさらに5Hz低くなるように制御する。
また、冷凍能力比Qが50%以下の場合は、外部温度が25℃より高い場合と同様に、稀吸収液ポンプ21の駆動周波数を10Hz低い駆動周波数で駆動するように制御する。
このとき、制御装置41は、希釈運転開始時における冷凍能力比Qを演算して、メモリに記憶させておく(ST3)。
一方、高温再生器10の吸収液の出口温度が130℃より高い場合は(ST4:NO)、制御装置41は、通常の希釈運転を継続させた後(ST7)、高温再生器10の吸収液の出口温度が130℃以下の場合に、冷却水ポンプ30を停止させるように制御する(ST5)。
これら一連の希釈運転を行った後、吸収式冷凍機1が完全に停止される。
一方、吸収式冷凍機1の運転停止後の経過時間が24時間以下の場合であって、冷凍能力比Qが80%以上の場合には(ST8:NO)、希釈運転を行わず、直ちに吸収式冷凍機1の運転を開始するように制御する(ST10)。同様に、経過時間が24時間を超えている場合であって、冷凍能力比Qが80%未満の場合にも(ST8:NO)、希釈運転を行わず、直ちに吸収式冷凍機1の運転を開始するように制御する(ST10)。
このとき、吸収式冷凍機1の運転停止後の経過時間が24時間以下の場合であって、冷凍能力比Qが80%未満の場合には、実測検証により運転停止時の希釈運転が充分できていることがわかっている。そのため、吸収式冷凍機1の運転停止後の経過時間が24時間以下の場合であって、冷凍能力比Qが80%未満の場合には、希釈運転を行う必要はない。
そして、制御装置41は、高温再生器10における吸収液の出口温度が125℃以上になった場合には、稀吸収液ポンプ21の駆動周波数をさらに5Hz低くなるように制御する。
また、冷凍能力比Qが50%以下の場合は(ST13:YES)、外部温度が25℃より高い場合と同様に、稀吸収液ポンプ21の駆動周波数を10Hz低い駆動周波数で駆動する(ST12)。
これによれば、吸収式冷凍機1の運転停止後の希釈運転時に、吸収液の温度が所定温度以下の場合に、直ちに希釈運転を停止させるようにしているので、高温再生器10における吸収液の濃度が必要以上に低くなることを防止することができる。また、運転を開始する場合に、外部温度が所定温度より高い場合、稀吸収液ポンプ21を所定の駆動周波数演算値より低い駆動周波数で駆動することで、吸収液の循環量を低減させ、これにより、高温再生器10における吸収液の濃度が必要以上に低くなることを防止することができる。
その結果、高温再生器10における吸収液の濃度が低くなりすぎないように制御することができるので、運転開始時において、バーナ20の燃焼により、短時間で吸収液を必要な濃度に濃縮することができ、起動時間を短縮することが可能となる。
これによれば、吸収液温度センサ34による吸収液の温度が130℃以下の場合、希釈運転を停止させることで、従来より吸収液の温度が高い状態で、希釈運転を停止させることができ、吸収液の濃度が必要以上に低くなることを防止することができる。
これによれば、冷却水ポンプ30を停止させた後、冷水ポンプ31を動作させることで、冷水配管内を流れる冷水の熱を逃がすことができる。
これによれば、運転を開始する場合に、外部温度センサ35による外部温度が25℃より高い場合、稀吸収液ポンプ21を所定の駆動周波数演算値より10Hz低い駆動周波数で駆動するようにしているので、吸収液の循環量を低減させることができ、これにより、高温再生器10における吸収液の濃度が必要以上に低くなることを防止することができる。
これによれば、運転開始時に、外部温度センサ35による外部温度が25℃以下の場合、メモリに記憶された冷凍能力比が所定値より高い場合は、稀吸収液ポンプ21を所定の駆動周波数演算値より5Hz低い駆動周波数で駆動するようにしているので、吸収液の循環量を低減させることができ、これにより、高温再生器10における吸収液の濃度が必要以上に低くなることを防止することができる。
これによれば、運転停止から所定時間が経過した場合、高温再生器10における吸収液の濃度が高くなっているおそれがあるため、希釈運転を実施することで、吸収液の濃度を適正に調整することができる。
例えば、本実施形態では、高温再生器10にて吸収液を加熱する加熱手段として燃料ガスを燃焼させて加熱を行うバーナ20を備える構成について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、灯油やA重油を燃焼させるバーナ20を備える構成や、蒸気や排気ガスなどの温熱を用いて加熱する構成としてもよい。
10 高温再生器
11 低温再生器
12 凝縮器
13 蒸発器
14 吸収器
15 高温熱交換器
16 低温熱交換器
20 バーナ
21 稀吸収液ポンプ
22 濃吸収液ポンプ
25 冷却水配管
26 冷水配管
27 冷媒ポンプ
30 冷却水ポンプ
31 冷水ポンプ
32 冷水入口温度センサ
33 冷水出口温度センサ
34 吸収液温度センサ
35 外部温度センサ
40 コントローラ
41 制御装置
42 メモリ
43 タイマ
45 運転表示部
46 燃料制御弁
Claims (6)
- 吸収器と、高温再生器と、低温再生器と、凝縮器と、蒸発器と、前記高温再生器を加熱する加熱手段と、前記吸収器および前記凝縮器に冷却水を循環させる冷却水ポンプと、空調負荷および前記蒸発器に冷水を循環させる冷水ポンプと、稀吸収液ポンプと、前記高温再生器における吸収液の温度を検出する吸収液温度センサと、外部温度を検出する外部温度センサと、制御手段と、を有し、
前記制御手段は、運転を停止させた際に、希釈運転を行うとともに、前記吸収液温度センサによる吸収液の温度が所定温度以下の場合、希釈運転を停止させ、運転開始時に、前記外部温度センサによる外部温度が所定温度より高い場合、前記稀吸収液ポンプを所定の駆動周波数演算値より低い駆動周波数で駆動するように制御することを特徴とする吸収式冷凍機。 - 前記制御手段は、前記吸収液温度センサによる吸収液の温度が130℃以下の場合、希釈運転を停止させるように制御することを特徴とする請求項1に記載の吸収式冷凍機。
- 前記制御手段は、希釈運転を停止させる場合に、前記冷却水ポンプを停止させた後、所定時間が経過した後に前記冷水ポンプを停止させるように制御することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の吸収式冷凍機。
- 前記制御手段は、運転開始時に、前記外部温度センサによる外部温度が25℃より高い場合、前記稀吸収液ポンプを所定の駆動周波数演算値より10Hz低い駆動周波数で駆動するように制御することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の吸収式冷凍機。
- 前記制御手段は、希釈運転開始時における冷凍能力比をメモリに記憶させ、運転開始時に、前記外部温度センサによる外部温度が25℃以下の場合、前記メモリに記憶された冷凍能力比が所定値より高いか否かを判断し、前記冷凍能力比が所定値より高い場合は、前記稀吸収液ポンプを所定の駆動周波数演算値より5Hz低い駆動周波数で駆動するように制御することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の吸収式冷凍機。
- 前記制御手段は、運転停止後、運転を開始する場合に、運転停止から所定時間以上経過した場合には、運転開始の前に希釈運転を実施するように制御することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の吸収式冷凍機。
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