JP6604061B2 - Cmp用研磨液及び研磨方法 - Google Patents

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Description

本発明は、CMP用研磨液及び研磨方法に関する。
近年、半導体大規模集積回路(Large−Scale Integration。以下、「LSI」という。)の高集積化及び高性能化に伴って、新たな微細加工技術が開発されている。化学機械研磨(Chemical Mechanical Polishing。以下、「CMP」という。)法もその一つである。CMP法は、LSI製造工程、特に多層配線形成工程における絶縁材料部の平坦化、金属プラグの形成、埋め込み配線の形成等において頻繁に利用される技術である。
近年、埋め込み配線の形成には、いわゆるダマシン法が採用されている。ダマシン法では、あらかじめ表面に凹部(例えば、溝部)及び凸部(例えば、隆起部)が形成された絶縁材料部上に導電性物質部を堆積して、凹部に導電性物質を埋め込む。次いで、凸部上に堆積した導電性物質(すなわち、凹部内以外の導電性物質)を、CMP法により除去して埋め込み配線を形成する。
導電性物質部のCMPでは、例えば、まず、円形の研磨定盤(プラテン)上に研磨パッドを貼り付け、研磨パッドの表面をCMP用研磨液で浸す。次に、研磨パッドに、基板の導電性物質部を形成した面を押し付けて、基板の裏面から所定の圧力(以下、「研磨圧力」という。)を加える。その後、この状態で研磨定盤を回転させ、CMP用研磨液と導電性物質部との機械的摩擦によって、凸部上の導電性物質を除去する。
一方、図3(a)に示すように、凹凸を有する絶縁材料部1と、当該絶縁材料部1の上部に設けられた導電性物質部3との間には、通常、ライナー部2が形成される。ライナー部2を設ける目的は、導電性物質部3の導電性物質が絶縁材料部1に拡散するのを防止すること、絶縁材料部1と導電性物質部3との密着性を向上させること等である。ライナー部2は、バリア用の金属(以下、「バリア金属」という場合がある。)により形成される。バリア金属は導体であるため、導電性物質を埋め込む凹部(すなわち、配線部)以外では、導電性物質と同様にバリア金属を取り除く必要がある。
これらの除去には、図3(a)に示される状態から図3(b)に示される状態まで導電性物質部3を研磨する「第一の研磨工程」と、図3(b)に示される状態から図3(c)に示される状態までライナー部2及び導電性物質部3を研磨する「第二の研磨工程」とに分け、それぞれ異なるCMP用研磨液で研磨を行う、二段研磨方法が一般に適用されている。
ところで、デザインルールの微細化とともに、前記各部の厚みも薄くなる傾向がある。しかしながら、ライナー部2は、薄くなることにより、導電性物質の拡散を防止する効果が低下する。また、導電性物質部3との密着性も低下する傾向がある。さらに、配線幅が狭くなることで、導電性物質を凹部に埋め込むのが難しくなり(すなわち、埋め込み性が低下し)、導電性物質部3に「ボイド」と呼ばれる空孔が発生しやすくなるという、新たな課題が生じる。
このため、バリア金属としてコバルト(Co)の使用が検討されるとともに、導電性物質部3にも銅、銅合金等の銅系金属を用いない方法が検討されている。これらにコバルトを用いることで、埋め込み性に対する懸念材料が低減される。さらに、絶縁材料と導電性物質との密着性を補うこともできる。
ライナー部2又は導電性物質部3にコバルトを用いる場合、コバルトを除去できるCMP用研磨液を用いる必要がある。金属用のCMP用研磨液としては種々のものが知られているが、あるCMP用研磨液があったときに、それがどのような金属も除去できるとは限らない。従来の金属用のCMP用研磨液としては、研磨によって除去する対象が、銅、タンタル、チタン、タングステン、アルミニウム等の金属であるものが知られている。しかし、コバルトを研磨対象とするCMP用研磨液は、下記特許文献1〜3のように数例報告があるもののあまり知られていない。
特開2011−91248号公報 特開2012−182158号公報 特開2013−42123号公報
本発明者らの知見によれば、コバルトは、導電性物質として使用されてきた銅系金属等の金属と比較して腐食性が強いため、従来の金属用のCMP用研磨液をそのまま使用すると、コバルトが過度にエッチングされたり、配線パターンにスリットが生じたりする。その結果、ライナー部としての機能を果たさずに、絶縁材料部に金属イオンが拡散する懸念がある。絶縁材料部に金属イオンが拡散した場合、半導体デバイスにショートが発生する可能性が高くなる。一方で、これを防ぐために、防食作用の強い金属防食剤をCMP用研磨液に添加したり、金属防食剤の添加量を増やしたりすると、コバルトの研磨速度が低下してしまう。
本発明は、前記の課題を解決しようとするものであって、コバルト含有部の良好な研磨速度を保ちながら、コバルト含有部のエッチング速度を抑制できるCMP用研磨液、及び、この研磨液を用いた研磨方法を提供することを目的とする。
このような従来の問題点を解決するために鋭意検討した結果、本発明者らは、研磨粒子、金属防食剤及び水溶性ポリマを併用した上で、金属防食剤として特定の化合物を使用することによって、コバルト含有部の良好な研磨速度を保ちながら、コバルト含有部のエッチング速度を効果的に抑制してコバルト含有部を保護できることを見いだした。
ところで、絶縁材料部及びコバルト含有部を有する基板では、コバルト含有部のコバルトが拡散して絶縁材料部に達する「EM(エレクトロマイグレーション)」の問題が生じて信頼性が低下する場合があり、EM耐性を向上させることが望ましい。そのため、絶縁材料部及びコバルト含有部の間において絶縁材料部及びコバルト含有部を接着するバリア層を導入することが望ましいが、構造が微細になるにつれ、当該バリア層には、EM耐性を更に高めると共に、コバルト含有部との密着性に優れることが望まれる。本発明者らは、絶縁材料部及びコバルト含有部の間において絶縁材料部及びコバルト含有部を接着する接着層としてチタン含有部を用いることにより、EM耐性を更に高めて信頼性(半導体の信頼性等)が向上すると共に、バリア層とコバルト含有部との優れた密着性が達成されることを見いだした。
すなわち、本発明の一実施形態は、絶縁材料部と、コバルト含有部と、前記絶縁材料部及び前記コバルト含有部を接着するチタン含有部と、を有し、かつ、被研磨面に前記コバルト含有部が露出した基板の前記被研磨面を研磨するためのCMP用研磨液であって、研磨粒子と、金属防食剤と、水溶性ポリマと、水と、を含有し、前記金属防食剤が、トリアゾール骨格を有する化合物を含む、CMP用研磨液に関する。
本発明の一実施形態に係るCMP用研磨液によれば、コバルト含有部の良好な研磨速度を保ちながら、コバルト含有部のエッチング速度を抑制できる。本発明の一実施形態に係るCMP用研磨液によれば、コバルト含有部の良好な研磨速度を保ちながら、コバルト含有部のエッチング速度を効果的に抑制してコバルト含有部を保護できる。また、本発明の一実施形態に係るCMP用研磨液によれば、絶縁材料部及びコバルト含有部を接着するチタン含有部を用いることにより、EM耐性を更に高めて信頼性(半導体の信頼性等)を向上させることができるとともに、バリア層とコバルト含有部との優れた密着性を達成できる。
前記CMP用研磨液は、前記基板の前記被研磨面が、主たる成分として銅を含有する銅含有部を有しない態様であってもよい。
前記CMP用研磨液のpHは、4.0以下であることが好ましい。これにより、金属含有部(コバルト含有部等の導電性物質部など)の研磨速度に更に優れる。
前記研磨粒子は、シリカ、アルミナ、セリア、チタニア、ジルコニア、ゲルマニア、及び、これらの変性物からなる群より選ばれる少なくとも一種を含むことが好ましい。これにより、金属含有部(例えば、コバルト含有部の近傍に設けられた金属含有部)の研磨速度が更に向上する傾向がある。
前記CMP用研磨液は、金属酸化剤を更に含有してもよい。これにより、金属含有部の研磨速度が更に向上する傾向がある。
前記CMP用研磨液は、有機溶媒を更に含有してもよい。これにより、金属含有部(例えば、コバルト含有部の近傍に設けられた金属含有部)の濡れ性を向上させることができ、金属含有部の研磨速度が更に向上する傾向がある。
本発明の他の一実施形態は、前記CMP用研磨液を用いて、前記基板の前記被研磨面を研磨して前記コバルト含有部の少なくとも一部を除去する工程を備える、研磨方法に関する。
前記研磨方法において前記被研磨面は、コバルト以外の金属を含有する金属含有部を有してもよい。
本発明の実施形態によれば、コバルト含有部の良好な研磨速度を保ちながら、コバルト含有部のエッチングを抑制できるCMP用研磨液、及び、この研磨液を用いた研磨方法を提供できる。
本発明の一実施形態に係る研磨方法を示す断面模式図である。 本発明の他の一実施形態に係る研磨方法を示す断面模式図である。 従来のダマシン法による埋め込み配線の形成工程を示す断面模式図である。
本明細書において、「研磨速度」とは、CMPされる物質Aが研磨により除去される速度(例えば、時間あたりの物質Aの厚みの低減量。Removal Rate。)を意味する。
「工程」には、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であっても、当該「工程」において規定される操作が実施される限り、他の工程と明確に区別できない工程も含まれる。
「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
CMP用研磨液中の各成分の含有量は、CMP用研磨液中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、CMP用研磨液中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
<CMP用研磨液>
本実施形態に係るCMP用研磨液は、絶縁材料部と、コバルト含有部と、前記絶縁材料部及び前記コバルト含有部を接着するチタン含有部(接着層)と、を有し、かつ、被研磨面に前記コバルト含有部が露出した基板の前記被研磨面を研磨するためのCMP用研磨液である。前記基板の表面は、前記被研磨面を有している。前記基板の前記被研磨面は、主たる成分として銅を含有する銅含有部を有しない態様であってもよく、銅含有部を有する態様であってもよい。
本実施形態に係るCMP用研磨液は、(A)研磨粒子(以下、「砥粒」という場合がある。)と、(B)金属防食剤と、(C)水溶性ポリマと、水と、を含有する。
(砥粒)
CMP用研磨液は、砥粒を含有する。CMP用研磨液が砥粒を含有することにより、金属含有部(例えば、コバルト含有部の近傍に設けられた金属含有部)の研磨速度が向上する傾向がある。砥粒は、一種を単独で、又は、二種以上を混合して用いることができる。
砥粒の構成材料としては、例えば、シリカ、アルミナ、セリア、チタニア、ジルコニア、ゲルマニア、炭化ケイ素等の無機物;ポリスチレン、ポリアクリル酸、ポリ塩化ビニル等の有機物;これらの変性物などが挙げられる。砥粒の構成材料としては、シリカ、アルミナ、セリア、チタニア、ジルコニア、ゲルマニア、及び、これらの変性物からなる群より選ばれる少なくとも一種が好ましい。前記変性物としては、シリカ、アルミナ、セリア、チタニア、ジルコニア、ゲルマニア等を含む砥粒の表面をアルキル基で変性したもの等が挙げられる。砥粒としては、スルホン基を有しない粒子を用いてもよい。
砥粒としては、CMP用研磨液中での分散安定性が良く、CMPにより発生する研磨傷(「スクラッチ」という場合がある。)の発生数が少ない観点から、シリカ粒子及びアルミナ粒子が好ましく、コロイダルシリカ及びコロイダルアルミナがより好ましく、コロイダルシリカが更に好ましい。
砥粒の平均粒径は、コバルト含有部の更に良好な研磨速度を得る観点から、好ましくは20nm以上、より好ましくは30nm以上、更に好ましくは40nm以上である。また、砥粒の平均粒径は、研磨傷を抑える観点から、好ましくは150nm以下、より好ましくは130nm以下、更に好ましくは100nm以下である。本実施形態において砥粒の平均粒径は、平均二次粒径である。
砥粒の粒径は、CMP用研磨液を適宜水で希釈した水分散液をサンプルとして、光回折散乱式粒度分布計(例えば、COULTER Electronics社製「COULTER N4SD」)で測定できる。例えば、光回折散乱式粒度分布計の測定条件は、測定温度20℃、溶媒屈折率1.333(水の屈折率に相当)、粒子屈折率Unknown(設定)、溶媒粘度1.005mPa(水の粘度に相当)、Run Time200sec、レーザ入射角90°とする。また、Intensity(散乱強度、濁度に相当)が5×10〜4×10の範囲に入るように、4×10よりも高い場合にはCMP用研磨液を水で希釈して水分散液を得た後、測定する。
砥粒の含有量は、コバルト含有部の更に良好な研磨速度を得る観点から、CMP用研磨液の総質量中、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上である。また、砥粒の含有量は、砥粒の良好な分散安定性を維持し、研磨傷の発生を抑える観点から、CMP用研磨液の総質量中、好ましくは4.0質量%以下、より好ましくは3.5質量%以下、更に好ましくは3.0質量%以下である。
(金属防食剤)
CMP用研磨液は、トリアゾール骨格を有する化合物(トリアゾール類)を含む金属防食剤を含有する。CMP用研磨液が前記金属防食剤を含有することにより、コバルト含有部の良好な研磨速度を保ちながらコバルト含有部のエッチングを効果的に抑制できる。
トリアゾール類としては、具体的には、1,2,3−トリアゾ−ル;1,2,4−トリアゾ−ル;3−アミノ−1,2,4−トリアゾ−ル;ベンゾトリアゾ−ル、1−ヒドロキシベンゾトリアゾ−ル、1−ヒドロキシプロピルベンゾトリアゾ−ル、2,3−ジカルボキシプロピルベンゾトリアゾ−ル、4−ヒドロキシベンゾトリアゾ−ル、4−カルボキシベンゾトリアゾ−ル、5−メチルベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾ−ル類が挙げられる。
金属防食剤は、トリアゾール類からなる態様であってもよく、トリアゾール類と、トリアゾール類以外の化合物とを併用する態様であってもよい。トリアゾール類以外の金属防食剤としては、テトラゾール類やイミダゾール類等が挙げられる。金属防食剤は、一種を単独で、又は、二種以上を混合して用いることができる。
金属防食剤の含有量は、コバルト含有部の腐食を更に抑制する観点から、CMP用研磨液の総質量中、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上、更に好ましくは0.02質量%以上である。また、金属防食剤の含有量は、コバルト含有部の更に良好な研磨速度を得る観点から、CMP用研磨液の総質量中、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下、更に好ましくは1質量%以下である。
(水溶性ポリマ)
CMP用研磨液は、水溶性ポリマを含有する。CMP用研磨液が水溶性ポリマを含有することにより、コバルト含有部のガルバニック腐食の抑制、被研磨面の保護、欠陥(ディフェクト)発生の低減等が可能である。水溶性ポリマは、25℃において水100gに対して0.1g以上溶解するものが好ましい。水溶性ポリマは、一種を単独で、又は、二種以上を混合して用いることができる。
水溶性ポリマとしては、カルボン酸基又はカルボン酸塩基を有する水溶性ポリマが好ましく、ポリカルボン酸及びその塩(「ポリカルボン酸の塩」とは、「ポリカルボン酸のカルボン酸基の一部又は全部がカルボン酸塩基に置換されたポリマ」を意味する。)がより好ましい。カルボン酸塩基としては、カルボン酸アンモニウム基、カルボン酸ナトリウム基等が挙げられる。例えば、ポリカルボン酸及びその塩としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸等のカルボン酸基を有するモノマーの単独重合体;前記単独重合体の一部又は全部がカルボン酸塩基に置換された重合体;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸等の、カルボン酸基を有するモノマーと、カルボン酸のアルキルエステル等のカルボン酸誘導体との共重合体;前記共重合体の一部又は全部がカルボン酸塩基に置換された共重合体などが挙げられる。具体的には、ポリアクリル酸;ポリアクリル酸アンモニウム塩(「ポリアクリル酸のカルボン酸基の一部又は全部がカルボン酸アンモニウム塩基に置換されたポリマ」を意味する。)等が挙げられる。
水溶性ポリマとしては、上記以外のポリカルボン酸及びその塩(ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸、ポリリシン、ポリリンゴ酸、ポリアミド酸、ポリアミド酸アンモニウム塩、ポリアミド酸ナトリウム塩、ポリグリオキシル酸等);アルギン酸、ペクチン酸、カルボキシメチルセルロース、寒天、カードラン、プルラン等の多糖類;ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクロレイン等のビニル系ポリマなどが挙げられる。
水溶性ポリマの中でも、ポリカルボン酸又はその塩;ペクチン酸;寒天;ポリリンゴ酸;ポリアクリルアミド;ポリビニルアルコール;ポリビニルピロリドン;これらのエステル又はアンモニウム塩等が好ましく、ポリアクリル酸アンモニウム塩がより好ましい。
水溶性ポリマの重量平均分子量は、コバルト含有部の更に高い研磨速度を得る観点から、好ましくは500以上、より好ましくは1,000以上、更に好ましくは2,000以上、特に好ましくは5,000以上である。また、水溶性ポリマの重量平均分子量は、溶解性に優れる観点から、好ましくは1,000,000以下、より好ましくは500,000以下、更に好ましくは200,000以下、特に好ましくは100,000以下、極めて好ましくは20,000以下である。
本実施形態において、重量平均分子量として、以下の方法に基づいてゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定し、標準ポリアクリル酸換算した値を使用できる。
[条件]
検出器:株式会社日立製作所製、RI−モニター「L−3000」
インテグレーター:株式会社日立製作所製、GPCインテグレーター「D−2200」
ポンプ:株式会社日立製作所製「L−6000」
デガス装置:昭和電工株式会社製「Shodex DEGAS」
カラム:日立化成株式会社製「GL−R440」、「GL−R430」及び「GL−R420」をこの順番で連結して使用
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
測定温度:23℃
流速:1.75mL/min
測定時間:45min
注入量:10μL
標準ポリアクリル酸:日立化成テクノサービス株式会社製「PMAA−32」
水溶性ポリマの含有量は、コバルト含有部の腐食を更に抑制する観点から、CMP用研磨液の総質量中、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.005質量%以上、更に好ましくは0.01質量%以上である。また、水溶性ポリマの含有量は、コバルト含有部の更に良好な研磨速度を得る観点から、CMP用研磨液の総質量中、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5.0質量%以下、更に好ましくは1.0質量%以下である。
(有機酸類)
CMP用研磨液は、有機酸類を更に含有してもよい。有機酸類は、金属含有部(コバルト含有部等の導電性物質部など)の研磨速度を更に向上させる効果を有する。有機酸類には、有機酸、有機酸の塩、有機酸の無水物、及び、有機酸のエステルが含まれる。有機酸類は、一種を単独で、又は、二種以上を混合して用いることができる。
有機酸類の中でも、コバルト含有部の腐食を更に抑制する観点から、フタル酸類が好ましい。フタル酸類を用いることにより、コバルト含有部の更に良好な研磨速度が得られるとともに、腐食を更に抑制できる。フタル酸類には、フタル酸、フタル酸の塩、フタル酸の無水物、及び、フタル酸のエステルが含まれ、これらは置換基を有しても、置換基を有しなくてもよい。
フタル酸類としては、例えば、フタル酸、3−メチルフタル酸、4−メチルフタル酸等のアルキルフタル酸;3−アミノフタル酸、4−アミノフタル酸等のアミノフタル酸;3−ニトロフタル酸、4−ニトロフタル酸等のニトロフタル酸;これらの塩;これらの無水物;これらのエステルなどが挙げられる。中でも、メチル基を置換基として有するフタル酸(メチルフタル酸)が好ましく、3−メチルフタル酸及び4−メチルフタル酸がより好ましく、4−メチルフタル酸が更に好ましい。塩としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属との塩、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属との塩、アンモニウム塩などが挙げられる。フタル酸類以外の有機酸類としては、酢酸エチル、乳酸エチル等のエステル類(炭酸エステル及びラクトン類を除く)を用いることができる。
CMP用研磨液が有機酸類を含有する場合、その含有量は、コバルト含有部の腐食を更に抑制する観点から、CMP用研磨液の総質量中、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上、更に好ましくは0.02質量%以上である。また、有機酸類の含有量は、コバルト含有部の更に良好な研磨速度を得る観点から、CMP用研磨液の総質量中、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下、更に好ましくは1質量%以下である。
(金属酸化剤)
CMP用研磨液は、金属酸化剤を含有してもよい。金属酸化剤としては、特に制限はないが、例えば、過酸化水素、ペルオキソ硫酸塩、硝酸、過ヨウ素酸カリウム、次亜塩素酸、オゾン等が挙げられる。金属酸化剤としては、金属含有部の研磨速度を更に向上させる観点から、過酸化水素が特に好ましい。金属酸化剤は、一種を単独で、又は、二種以上を混合して用いることができる。
CMP用研磨液が金属酸化剤を含有する場合、その含有量は、コバルト含有部の更に良好な研磨速度を得る観点から、CMP用研磨液の総質量中、0.01質量%以上が好ましく、0.02質量%以上がより好ましく、0.05質量%以上が更に好ましい。また、金属酸化剤の含有量は、被研磨面の荒れを防ぐ観点から、3質量%以下が好ましく、1.5質量%以下がより好ましく、1質量%以下が更に好ましい。
(有機溶媒)
CMP用研磨液は、有機溶媒(有機酸類に該当する化合物を除く)を更に含有してもよい。CMP用研磨液が有機溶媒を含有することにより、金属含有部(例えば、コバルト含有部の近傍に設けられた金属含有部)に対するCMP用研磨液の濡れ性を向上させることができる。有機溶媒としては、特に制限はないが、水と混合できるものが好ましく、25℃において水100gに対して0.1g以上溶解するものがより好ましい。有機溶媒は、一種を単独で、又は、二種以上を混合して用いることができる。
有機溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート等の炭酸エステル類;ブチルラクトン、プロピルラクトン等のラクトン類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール等のグリコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキリエタン、ポリエチレンオキサイト、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエーテル類(グリコール類の誘導体を除く);メタノール、エタノール、プロパノール、n−ブタノール、n−ペンタノール、n−ヘキサノール、イソプロパノール、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール等のアルコール類(モノアルコール類);アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類;スルホラン等のスルホラン類などが挙げられる。
有機溶媒は、グリコール類の誘導体であってもよい。グリコール類の誘導体としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノプロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールモノエーテル類;エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリプロピレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、プロピレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジプロピレングリコールジプロピルエーテル、トリエチレングリコールジプロピルエーテル、トリプロピレングリコールジプロピルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールジブチルエーテル、トリプロピレングリコールジブチルエーテル等のグリコールエーテル類などが挙げられる。
有機溶媒としては、グリコール類、グリコール類の誘導体、アルコール類、及び、炭酸エステル類からなる群より選ばれる少なくとも一種が好ましく、アルコール類がより好ましい。
CMP用研磨液が有機溶媒を含有する場合、その含有量は、金属含有部に対して良好な濡れ性を得る観点から、CMP用研磨液の総質量中、0.1質量%以上が好ましく、0.2質量%以上がより好ましく、0.5質量%以上が更に好ましい。また、有機溶媒の含有量は、引火の可能性を防止し、製造プロセスを安全に実施する観点から、CMP用研磨液の総質量中、95質量%以下が好ましく、50質量%以下がより好ましく、10質量%以下が更に好ましく、5質量%以下が特に好ましく、3質量%以下が極めて好ましい。
(水)
CMP用研磨液は水を含有する。水は、特に制限されるものではないが、純水を好ましく用いることができる。水は残部として配合されていればよく、含有量に特に制限はない。
(CMP用研磨液のpH)
CMP用研磨液のpHは、4.0以下であることが好ましい。pHが4.0以下である場合、金属含有部(コバルト含有部等の導電性物質部など)の研磨速度に更に優れる。pHは、好ましくは3.8以下であり、より好ましくは3.6以下であり、更に好ましくは3.5以下である。また、CMP用研磨液のpHは、金属含有部(コバルト含有部等の導電性物質部など)の腐食を更に抑制する観点、また、酸性が強いことによる取扱い難さを解消する観点から、2.0以上が好ましく、2.5以上がより好ましく、2.8以上が更に好ましい。
pHは、酸成分の添加量により調整できる。また、アンモニア、水酸化ナトリウム、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)等のアルカリ成分の添加によっても調整可能である。
CMP用研磨液のpHは、pHメータ(例えば、電気化学計器株式会社製「型番:PHL−40」)で測定できる。標準緩衝液(フタル酸塩pH緩衝液 pH:4.01、中性リン酸塩pH緩衝液 pH:6.86、ホウ酸塩pH緩衝液 pH:9.18)を用いて3点校正した後、電極をCMP用研磨液に入れて、3min以上経過して安定した後の値を測定する。このとき、標準緩衝液とCMP用研磨液の液温はともに25℃とする。
CMP用研磨液は、例えば、半導体デバイスにおける配線パターンの形成に適用できる。金属含有部としては、後述する導電性物質部が挙げられる。さらに、被研磨面には、後述する絶縁材料部が含まれていてもよい。コバルト含有部及び金属含有部を構成する材料については後述する。
<研磨方法>
本実施形態に係る研磨方法は、本実施形態に係るCMP用研磨液を用いて、絶縁材料部と、コバルト含有部と、前記絶縁材料部及び前記コバルト含有部を接着するチタン含有部と、を有し、かつ、被研磨面に前記コバルト含有部が露出した基板の前記被研磨面を研磨して前記コバルト含有部の少なくとも一部を除去する研磨工程を備える。前記被研磨面は、コバルト以外の金属を含有する金属含有部を有してもよい。本実施形態に係る研磨方法は、本実施形態に係るCMP用研磨液を用いて、コバルト含有部と、コバルト以外の金属を含有する金属含有部とを少なくとも有する被研磨面の、コバルト含有部の少なくとも一部を研磨して除去する研磨方法であってもよい。本実施形態に係る研磨方法は、本実施形態に係るCMP用研磨液を用いて、コバルト含有部を有し、かつ、主たる成分として銅を含有する銅含有部を有しない被研磨面の、コバルト含有部の少なくとも一部を研磨して除去する研磨方法であってもよい。
本実施形態に係る研磨方法は、少なくとも一方の面にコバルト含有部及び金属含有部が形成された基板に対し、コバルト含有部の余分な部分を研磨して除去する研磨方法であることが好ましい。本実施形態に係る研磨方法は、より具体的には、基板におけるコバルト含有部及び金属含有部が形成された面と、研磨定盤上の研磨パッドとの間に、本実施形態に係るCMP用研磨液を供給しながら、基板を研磨パッドに押圧した状態で、基板と研磨定盤とを相対的に動かすことによってコバルト含有部の少なくとも一部を研磨して除去する研磨方法であってもよい。
本実施形態に係る研磨方法は、半導体デバイスにおける配線層形成の一連の工程に適用できる。この場合、本実施形態に係る研磨方法は、例えば、表面に凹凸(凹部及び凸部)を有する絶縁材料部と、前記凹凸に沿って前記絶縁材料部を被覆するライナー部と、前記凹凸の凹部を充填して前記ライナー部を被覆する金属含有部(導電性物質部等)とを有する基板を用意する工程、前記金属含有部を研磨して前記凹凸の凸部上の前記ライナー部を露出させる第一の研磨工程、及び、本実施形態に係るCMP用研磨液を用いて、前記第一の研磨工程で露出した前記ライナー部を研磨して除去する第二の研磨工程を備える。前記ライナー部は、複数層から構成されていてもよい。例えば、前記ライナー部は、絶縁材料部の凹凸に沿って絶縁材料部を被覆する第一のライナー部と、第一のライナー部の形状に沿って第一のライナー部を被覆する第二のライナー部と、を有していてもよい。
第一の実施形態に係る研磨方法は、前記ライナー部がチタン含有部であり、前記金属含有部がコバルト含有部である。第二の実施形態に係る研磨方法は、前記ライナー部が少なくとも2層から構成され、第一のライナー部がコバルト含有部であり、第二のライナー部がチタン含有部であり、前記金属含有部が、コバルト以外の金属を含有する金属含有部である。
以下、図1及び図2を参照しながら、研磨方法の一例を説明する。但し、研磨方法の用途は、下記工程に限定されない。図1は、第一の実施形態に係る研磨方法を示す模式断面図である。図2は、第二の実施形態に係る研磨方法を示す模式断面図である。
図1に示す基板10aは、チタン含有部としてライナー部12を有し、コバルト含有部として金属含有部13を有する。金属含有部13は、例えば、CVD法により形成したコバルト含有部である。図1(a)に示すように、研磨前の基板10aは、シリコン基板(図示せず)の上に、所定パターンの凹凸を有する絶縁材料部11と、絶縁材料部11の表面の凸凹に沿って絶縁材料部11を被覆するライナー部(チタン含有部)12と、ライナー部12上に形成された金属含有部(コバルト含有部)13とを有する。
図2に示す基板20aは、ライナー部22としてコバルト含有部22a及びチタン含有部22bを有し、導電性物質部として金属含有部23を有する。コバルト含有部22aは、例えば、CVD法により形成したコバルト含有部である。チタン含有部22bは、例えば、Ti、TiN等の単層、又は、Ti/TiN積層体である。図2(a)に示すように、研磨前の基板20aは、シリコン基板(図示せず)の上に、所定パターンの凹凸を有する絶縁材料部21と、絶縁材料部21の表面の凸凹に沿って絶縁材料部21を被覆するチタン含有部22bと、チタン含有部22bを被覆するコバルト含有部22aと、コバルト含有部22a上に形成された金属含有部23とを有する。金属含有部23は、コバルト含有部(例えば、PVD法により形成したコバルト含有部)であってもよく、コバルト以外の金属(導電性物質等。例えば、銅系金属とは異なる金属)を含有する金属含有部であってもよい。
基板の被研磨面は、例えば、主たる成分として銅を含有する銅含有部を有しない態様であってもよい。例えば、図1に示す各基板の被研磨面は、銅含有部を有していない。また、図2に示す各基板の被研磨面は、金属含有部23が銅系金属を含有していない場合には銅含有部を有していない。
絶縁材料部11,21を形成する材料としては、シリコン系絶縁材料(絶縁体)、有機ポリマ系絶縁材料(絶縁体)等が挙げられる。シリコン系絶縁材料としては、二酸化ケイ素、フルオロシリケートグラス、トリメチルシラン、ジメトキシジメチルシランを出発原料として得られるオルガノシリケートグラス、シリコンオキシナイトライド、水素化シルセスキオキサン等のシリカ系絶縁材料;シリコンカーバイド;シリコンナイトライドなどが挙げられる。また、有機ポリマ系絶縁材料としては、全芳香族系低誘電率絶縁材料(絶縁体)等が挙げられる。これらの中でも特に、二酸化ケイ素が好ましい。
絶縁材料部11,21は、例えば、CVD(化学気相成長)法、スピンコート法、ディップコート法、スプレー法等によって形成される。絶縁材料部11,21の具体例としては、LSI製造工程(特に多層配線形成工程)における層間絶縁膜等が挙げられる。
ライナー部12,22は、絶縁材料部11,21中へ金属含有部13,23の構成材料(導電性物質等)が拡散することを防止するため、及び、絶縁材料部11,21と金属含有部13,23との密着性向上のために形成される。コバルト含有部の形成に用いられる材料としては、コバルト、コバルト合金、コバルトの酸化物、コバルト合金の酸化物等のコバルト化合物などが挙げられる。ライナー部12,22の形成に用いられるバリア金属としては、タンタル、窒化タンタル、タンタル合金等のタンタル化合物、チタン、窒化チタン、チタン合金等のチタン化合物、タングステン、窒化タングステン、タングステン合金等のタングステン化合物、ルテニウム、窒化ルテニウム、ルテニウム合金等のルテニウム化合物などが挙げられる。ライナー部12,22は、例えば、これらのうちの一種からなる単層構造であっても、二種以上からなる積層構造であってもよい。すなわち、ライナー部12,22は、タンタル含有部、チタン含有部、タングステン含有部、及び、ルテニウム含有部からなる群より選ばれる少なくとも一種を有する。ライナー部12,22は、例えば、蒸着、CVD(化学気相成長)、スパッタ法等によって形成される。
金属含有部13,23には、コバルト、コバルト合金、コバルトの酸化物、コバルト合金の酸化物等のコバルトを主成分とする金属;タングステン、タングステン合金等のタングステンを主成分とする金属;銀、金等の貴金属などを使用できる。中でも、コバルト、コバルト合金、コバルトの酸化物、コバルト合金の酸化物等のコバルトを主成分とする金属が好ましい。「コバルトを主成分とする金属」とは、コバルトの含有量(質量)が最も大きい金属をいう。金属含有部13,23は、例えば、公知のスパッタ法、メッキ法等によって形成される。
絶縁材料部11,21の厚みは、0.01〜2.0μm程度が好ましい。ライナー部12の厚み、コバルト含有部22a及びチタン含有部22bの厚みは、0.01〜2.5μm程度が好ましい。金属含有部13,23の厚みは、0.01〜2.5μm程度が好ましい。
第一の研磨工程では、図1(a)に示される状態から図1(b)に示される状態まで、又は、図2(a)に示される状態から図2(b)に示される状態まで、金属含有部(導電性物質部)13,23を研磨する。第一の研磨工程では、研磨前の基板10a又は基板20aの表面の金属含有部13,23を、例えば、金属含有部/コバルト含有部の研磨速度比が充分大きい金属(導電性物質)用のCMP用研磨液を用いて、CMPにより研磨する。これにより、凸部上の金属含有部13,23が除去されコバルト含有部が表面に露出し、凹部に金属含有部13,23が残された導体パターン(すなわち、配線パターン)を有する基板10b又は基板20bが得られる。金属含有部/コバルト含有部の研磨速度比が充分大きい前記金属(導電性物質)用のCMP用研磨液としては、例えば、特許第3337464号公報に記載のCMP用研磨液を用いることができる。第一の研磨工程では、金属含有部13,23とともに凸部上のコバルト含有部の一部が研磨されてもよい。
第二の研磨工程では、本実施形態に係るCMP用研磨液を用いて、図1(b)に示される状態から図1(c)に示される状態まで、第一の研磨工程により露出したコバルト含有部を研磨し、余分なコバルト含有部を除去する。
また、図2に示されるようにライナー部22がコバルト含有部22aとチタン含有部22bとを有する場合には、第二の研磨工程では、図2(b)に示される状態から図2(c)に示される状態まで、コバルト含有部22a及びチタン含有部22bを研磨し、余分なコバルト含有部22a及び余分なチタン含有部22bを除去する。この際、本実施形態に係るCMP用研磨液によりコバルト含有部22aを研磨して、チタン含有部22bが露出したら研磨を終了し、別途、チタン含有部22bを研磨するためのCMP用研磨液によりチタン含有部22bを研磨してもよい。また、一連の工程として、本実施形態に係るCMP用研磨液によりコバルト含有部22aとチタン含有部22bとを研磨してもよい。
凸部のライナー部(図1のライナー部(コバルト含有部)12、又は、図2のコバルト含有部22a及びチタン含有部22b)の下の絶縁材料部11,21が全て露出し、配線パターンとなる金属含有部(導電性物質部)が凹部に残され、凸部と凹部との境界にライナー部の断面が露出した所望のパターンを有する基板10c又は基板20cが得られた時点で研磨を終了する。さらに、凹部に埋め込まれた金属含有部がライナー部とともに研磨されてもよい。
第二の研磨工程では、研磨定盤の研磨パッド上に、被研磨面を研磨パッド側にして基板10b又は基板20bを押圧した状態で、研磨パッドと基板との間にCMP用研磨液を供給しながら、研磨定盤と基板10b又は基板20bとを相対的に動かすことにより、被研磨面を研磨する。
研磨に用いる装置としては、研磨される基板を保持するホルダと、回転数が変更可能なモータ等に接続され、研磨パッドを貼り付けた研磨定盤と、を有する一般的な研磨装置を使用できる。研磨パッドとしては、一般的な不織布、発泡ポリウレタン、多孔質フッ素樹脂等が使用でき、特に制限はない。
研磨条件は、特に制限がないが、研磨定盤の回転速度は基板が飛び出さないように、回転数200min−1以下の低回転が好ましい。基板の研磨パッドへの押し付け圧力は、1〜100kPaが好ましく、研磨速度の被研磨面内均一性及びパターンの平坦性を満足するためには、5〜50kPaがより好ましい。
研磨している間、研磨パッドと被研磨面との間には、本実施形態に係るCMP用研磨液をポンプ等で連続的に供給することができる。この供給量に制限はないが、研磨パッドの表面が常にCMP用研磨液で覆われていることが好ましい。研磨終了後の基板は、流水中でよく洗浄後、スピンドライ等を用いて、基板上に付着した水滴を払い落としてから乾燥させることが好ましい。
研磨パッドの表面状態を常に同一にしてCMPを行うために、研磨の前に研磨パッドのコンディショニング工程を入れることが好ましい。例えば、ダイヤモンド粒子のついたドレッサを用いて、少なくとも水を含む液で研磨パッドのコンディショニングを行う。続いて、本実施形態に係る研磨方法を実施した後、基板洗浄工程を加えることが好ましい。
このようにして形成された配線パターンの上に、さらに、第二層目の絶縁材料部、ライナー部及び金属含有部(導電性物質部)を形成した後に研磨して半導体基板の全面に亘って平滑な面とすることができる。この工程を所定数繰り返すことにより、所望の配線層数を有する半導体デバイスを製造できる。
本実施形態に係るCMP用研磨液は、上記のような半導体基板の研磨だけでなく、磁気ヘッド等の基板を研磨するためにも使用できる。
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明の技術思想を逸脱しない限り、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。例えば、CMP用研磨液の材料の種類及びその配合比率は、本実施例に記載の種類及び比率以外の種類及び比率であっても構わず、研磨対象の組成及び構造も、本実施例に記載の組成及び構造以外の組成及び構造であっても構わない。
<CMP用研磨液の作製>
表1及び表2に示す各成分を用いてCMP用研磨液を下記の方法で作製した。
(実施例1〜5及び比較例1〜3)
表1及び表2に示す種類の金属防食剤と、有機溶媒として3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノールと、水溶性ポリマとしてポリアクリル酸アンモニウム塩(重量平均分子量8,000)と、砥粒(研磨粒子)としてコロイダルシリカ(平均二次粒径60nm)とを容器に入れ、さらに、超純水を注いだ後、酸化剤である過酸化水素水を加え、撹拌により混合して全成分を溶解させ、全体を100質量部としてCMP用研磨液を得た。
各成分の含有量は表1及び表2に示したとおりである。なお、砥粒の含有量は「シリカ粒子」の質量%として示し、酸化剤の含有量は「過酸化水素」の質量%として示した。コロイダルシリカの平均粒径(平均二次粒径)と、ポリアクリル酸アンモニウム塩の重量平均分子量は、上述の方法に従って測定した。
<pHの測定方法>
CMP用研磨液のpHを下記に従って測定した。
測定温度:25℃
測定器:電気化学計器株式会社製「PHL−40」
測定方法:標準緩衝液(フタル酸塩pH緩衝液 pH:4.01(25℃)、中性リン酸塩pH緩衝液 pH:6.86(25℃)、ホウ酸塩pH緩衝液 pH:9.18(25℃)を用いて3点校正した後、電極をCMP用研磨液に入れて、3min以上経過して安定した後の値を測定した。結果を表1及び表2に示す。
<コバルトエッチング速度の評価>
12インチのシリコン基板上に厚み200nmのコバルト層を形成したブランケット基板(a)を用意した。上記ブランケット基板(a)を、20mm角のチップに切り出して評価用チップ(b)を用意した。
前記各研磨液100gを入れたビーカの中に前記評価用チップ(b)をそれぞれ入れ、60℃の恒温槽中で1分間浸漬した。浸漬後の評価チップ(b)を取り出し、純水で充分に洗浄した後、窒素ガスを吹きかけてチップ上の水分を乾燥させた。乾燥後の評価用チップ(b)の抵抗を抵抗率計にて測定し、下記式(1)にて浸漬後のコバルト層の厚みに換算した。ブランケット基板(a)の各厚みにそれぞれ対応する抵抗値の情報から検量線を得て、下記式(1)よりコバルト層の厚みを求めた。
浸漬後のコバルト層の厚み[nm]=104.5×(評価用チップ(b)の抵抗値[mΩ]/1000)−0.893 ・・・(1)
そして、得られた浸漬後のコバルト層の厚みと、浸漬前のコバルト層の厚みとから、下記式(2)よりコバルト層のエッチング速度を求めた。
コバルト層のエッチング速度(Co−ER)[nm/min]=(浸漬前のコバルト層の厚み[nm]−浸漬後のコバルト層の厚み[nm])/1min ・・・(2)
上記で得られた各研磨液について、コバルト層のエッチング速度(コバルトエッチング速度)を求めた。この結果を表1及び表2に示す。
<コバルト研磨速度の評価>
上記で得られた各研磨液を用いて上記ブランケット基板(a)を下記条件で研磨及び洗浄したときの研磨速度(Co−RR)[nm/min]を求めた。この結果を表1及び表2に示す。
[研磨条件]
研磨装置:片面金属膜用研磨機(アプライドマテリアルズ社製「Reflexion LK」)
研磨パッド:発泡ポリウレタン樹脂製研磨パッド
定盤回転数:93min−1
研磨ヘッド回転数:87min−1
研磨圧力:10.3kPa(1.5psi)
CMP用研磨液の供給量:300mL/min
研磨時間:0.5min
[被研磨基板の洗浄]
前記で研磨した被研磨基板の被研磨面にスポンジブラシ(ポリビニルアルコール系樹脂製)を押し付けた後、蒸留水を被研磨基板に供給しながら被研磨基板とスポンジブラシとを回転させ、1min洗浄した。次に、スポンジブラシを取り除いた後、被研磨基板の被研磨面に蒸留水を1分間供給した。最後に、被研磨基板を高速で回転させて蒸留水を弾き飛ばして被研磨基板を乾燥した。
Figure 0006604061
Figure 0006604061
表1から明らかであるように、実施例1〜5では、特定の金属防食剤を用いることで、60℃の条件下でもコバルトのエッチング速度が顕著に抑制され、コバルト層を適度な研磨速度で研磨できることがわかった。
本実施形態に係るCMP用研磨液及び研磨方法によれば、従来のCMP用研磨液を用いた場合と比較して、コバルト含有部の良好な研磨速度を維持しつつ、コバルト含有部のエッチング速度を抑制できる。
1,11,21…絶縁材料部、2,12,22…ライナー部、3,23…導電性物質部、10a,10b,10c,20a,20b,20c…基板、13,23…金属含有部、22a…コバルト含有部、22b…チタン含有部。

Claims (8)

  1. 絶縁材料部と、コバルト含有部と、前記絶縁材料部及び前記コバルト含有部を接着するチタン含有部と、を有し、かつ、被研磨面に前記コバルト含有部が露出した基板の前記被研磨面を研磨するためのCMP用研磨液であって、
    研磨粒子と、金属防食剤と、水溶性ポリマと、水と、を含有し、
    前記研磨粒子の含有量が0.1〜3.5質量%であり、
    前記金属防食剤が、トリアゾール骨格を有する化合物を含み、
    pHが3.8以下である、CMP用研磨液(但し、フタル酸化合物、イソフタル酸化合物及び下記一般式(I)で表されるアルキルジカルボン酸化合物並びにこれらの塩及び酸無水物からなる群より選択される少なくとも1種からなるカルボン酸誘導体と、金属防食剤と、水とを含有し、pHが4.0以下である、コバルト元素を含む層を研磨するための研磨剤を除く)
    HOOC−R−COOH・・・(I)
    (前記一般式(I)中、Rは炭素数が4〜10であるアルキレン基を示す。)
  2. 前記基板の前記被研磨面が、主たる成分として銅を含有する銅含有部を有しない、請求項1に記載のCMP用研磨液。
  3. pHが2.5〜3.8である、請求項1又は2に記載のCMP用研磨液。
  4. 前記研磨粒子が、シリカ、アルミナ、セリア、チタニア、ジルコニア、ゲルマニア、及び、これらの変性物からなる群より選ばれる少なくとも一種を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のCMP用研磨液。
  5. 前記金属防食剤が5−メチルベンゾトリアゾールを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のCMP用研磨液。
  6. 請求項1〜のいずれか一項に記載のCMP用研磨液を用いて、前記基板の前記被研磨面を研磨して前記コバルト含有部の少なくとも一部を除去する工程を備える、研磨方法。
  7. 前記被研磨面が、コバルト以外の金属を含有する金属含有部を有する、請求項に記載の研磨方法。
  8. 前記絶縁材料部が表面に凹凸を有し、
    前記チタン含有部が前記凹凸に沿って前記絶縁材料部を被覆し、
    前記コバルト含有部が、前記凹凸の凹部を充填して前記チタン含有部を被覆している、請求項6又は7に記載の研磨方法。
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