JP6603758B2 - 建材用熱膨張性多層パッキン - Google Patents
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Description
膨張残渣を形成する。この膨張残渣を利用して火災の延焼、煙の拡散を防止することがで
きることから、熱膨張性樹脂組成物を含む成形体は広く建材の用途に使用されている。
レージングチャンネル等の建材用熱膨張性多層パッキンが開示されている。例えば、特許
文献1には、長手方向に対する垂直面を基準とする断面形状に突起部と本体部とを含む建
材用熱膨張性多層パッキンであって、熱膨張性樹脂組成物層と、可塑性樹脂組成物層とか
らなり、熱膨張性樹脂組成物に含まれる樹脂成分が、塩素含有量が60〜72重量%の範
囲である塩素化ポリ塩化ビニル樹脂およびEPDMの少なくとも一方からなり、熱膨張性
樹脂組成物層と前記樹脂組成物層とが、それぞれ前記熱膨張性樹脂組成物と樹脂組成物と
を用いた同時共押出により成形されてなる、建材用熱膨張性多層パッキンが開示されてい
る(特許文献1)。
ンネル等の建材用熱膨張性多層パッキンにおいて、熱膨張性樹脂組成物層の熱膨張性樹脂
組成物の樹脂成分をエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)とすると熱膨張性樹脂組成物
層の機械的強度が低いため、そのような熱膨張性樹脂組成物層は一般的にポリ塩化ビニル
(PVC)などの熱可塑性樹脂を樹脂成分を含む可塑性樹脂組成物層と一体成型される。し
かしながら、EVA中の酢酸ビニル含有量が少ないとポリ塩化ビニル(PVC)などの有極性樹
脂が密着性が悪いという問題があった。
層との間の密着性が高い建材用熱膨張性多層パッキンを提供することにある。
組成物層の熱膨張性樹脂組成物に含まれるEVA中の酢酸ビニルの含有量を20重量%以上
とすることで、熱膨張性樹脂組成物層とポリ塩化ビニル(PVC)を樹脂組成物とする熱可
塑性樹脂組成物層との密着性が向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
熱膨張性多層パッキンであって、
前記建材用熱膨張性多層パッキンが、熱膨張性樹脂組成物層と熱可塑性樹脂組成物層と
を少なくとも含む二以上の樹脂組成物層からなり、
前記熱膨張性樹脂組成物層を形成する熱膨張性樹脂組成物が、樹脂成分および熱膨張性
黒鉛を含有し、前記樹脂成分はエチレン−酢酸ビニル共重合体を含む熱可塑性樹脂を含有
し、エチレン−酢酸ビニル共重合体中の酢酸ビニルの含有量が20重量%以上であること
を特徴とする建材用熱膨張性多層パッキン。
脂、ポリ塩素化塩化ビニル樹脂、およびそれらの組み合わせから選択される有極性樹脂を
含有する項1に記載の建材用熱膨張性多層パッキン。
ことを特徴とする項1に記載の建材用熱膨張性多層パッキン。
か一項に記載の建材用熱膨張性多層パッキン。
組成物層と樹脂組成物層との間の密着性が高いため、機械的外力に強く、優れた気密性な
らびに水密性等の密封性を提供することができる。
合体(EVA)を含む熱可塑性樹脂からなる。
−CH(OCOCH3)の部分が酢酸ビニル部分である。
樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ(1−)ブテン樹脂、ポリペンテン樹脂等のポリオレフィ
ン樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、
ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリア
ミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ノボラック樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイソブチレン
等の合成樹脂が挙げられる。
わせを含んでもよい。
レート、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル
樹脂、ポリイミド等の合成樹脂が挙げられる。
エンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、
塩素化ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリ
ルゴム、エピクロルヒドリンゴム、多加硫ゴム、非加硫ゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム
、ウレタンゴム等のゴム物質等が挙げられる。
%以上、80重量%以上、90重量%以上、または100重量%であり、熱可塑性樹脂中
のエチレン−酢酸ビニル共重合体の割合は一般に50重量%以上、60重量%以上、70
重量%以上、80重量%以上、90重量%以上、または100重量%である。
酢酸ビニル共重合体に対し20重量%以上、より好ましくは25重量%以上である。共重
合体中の酢酸ビニルの含有量が20重量%未満であると、熱膨張性樹脂組成物から形成さ
れた熱膨張性樹脂組成物層と熱可塑性樹脂組成物から形成された熱可塑性樹脂組成物層と
の間の密着性が低下する。
、キッシュグラファイト等の粉末を、濃硫酸、硝酸、セレン酸等の無機酸と、濃硝酸、過
塩素酸、過塩素酸塩、過マンガン酸塩、重クロム酸塩、過酸化水素等の強酸化剤とにより
処理してグラファイト層間化合物を生成させたものである。生成された熱膨張性黒鉛は炭
素の層状構造を維持したままの結晶化合物である。
脂肪族低級アミン、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物等で中和されたものを
使用することもできる。
チルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン等が挙げられる。
トリウム、カルシウム、バリウム、マグネシウム等の水酸化物、酸化物、炭酸塩、硫酸塩
、有機酸塩等が挙げられる。
「GREP−EG」、GRAFTECH社製「GRAFGUARD」等が挙げられる。
が膨張断熱層が得るのに十分であり、また粒度が20メッシュかそれより大きいと、樹脂
に配合する際の分散性が良く、得られた押出成形体の機械的物性が良好である。
た多くなると押出成形しにくくなり、得られた成形体の表面性が悪くなり、機械的物性が
低下する傾向がある。このため樹脂成分100重量部に対する熱膨張性黒鉛の添加量は、
3〜350重量部の範囲である。熱膨張性黒鉛の添加量の範囲は、10〜200重量部の
範囲であれば好ましい。
ば、特に限定はない。具体的には、例えば、シリカ、珪藻土、アルミナ、酸化亜鉛、酸化
チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化錫、酸化アンチモン、フェラ
イト類、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、塩基性炭酸マグ
ネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭酸バリウム、ドーンナイト
、ハイドロタルサイト、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、石膏繊維、ケイ酸カルシウム、
タルク、クレー、マイ力、モンモリロナイト、ベントナイト、活性白土、セビオライト、
イモゴライト、セリサイト、ガラス繊維、ガラスビーズ、シリカバルーン、窒化アルミニ
ウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、カーボンブラック、グラファイト、炭素繊維、炭素バル
ーン、木炭粉末、各種金属粉、チタン酸カリウム、硫酸マグネシウム、チタン酸ジルコニ
ア鉛、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、アルミニウムボレート、硫化モリブ
デン、炭化ケイ素、ステンレス繊維、ホウ酸亜鉛、各種磁性粉、スラグ繊維、フライアッ
シュ、脱水汚泥等が挙げられる。
化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の含水無機物が好ましい。また酸化アンチモンは
難燃性向上の効果があるので好ましい。
ムでは、粒径18μmの「ハイジライトH−31」(昭和電工社製)、粒径25μmの「
B325」(ALCOA社製)、炭酸カルシウムでは、粒径1.8μmの「ホワイトンS
B赤」(備北粉化工業社製)、粒径8μmの「BF300」(備北粉化工業社製)等が挙
げられる。
押出成形しにくくなり、得られた成形体の表面性が悪くなり、機械的物性が低下する傾向
がある。このため前記無機充填材の添加量は、樹脂成分100重量部に対して、3〜40
0重量部の範囲、好ましくは10〜200重量部である。
であれば、特に限定されない。具体的には、例えば、ジ−2−エチルヘキシルフタレート
(DOP)、ジブチルフタレート(DBP)、ジヘプチルフタレート(DHP)、ジイソ
デシルフタレート(DIDP)等のフタル酸エステル可塑剤、
ジ‐2‐エチルヘキシルアジペート(DOA)、ジイソブチルアジペート(DIBA)
、ジブチルアジペート(DBA)等の脂肪酸エステル可塑剤、
エポキシ化大豆油等のエポキシ化エステル可塑剤、
アジピン酸エステル、アジピン酸ポリエステル等のポリエステル可塑剤、
トリー2−エチルヘキシルトリメリテート(TOTM)、トリイソノニルトリメリテー
ト(TINTM)等のトリメリット酸エステル可塑剤、
トリメチルホスフェート(TMP)、トリエチルホスフェート(TEP)、リン酸と陸
レジル(TCP)等の燐酸エステル可塑剤、
鉱油等のプロセスオイルなどが挙げられる。
がある。このため可塑剤の添加量は限定されないが、前記樹脂成分100重量部に対して
、可塑剤の添加量は20〜200重量部の範囲であることが好ましい。
要に応じて、一般に使用されている、難燃剤としてのリン化合物、熱安定剤、滑剤、加工
助剤、熱分解型発泡剤、酸化防止剤、帯電防止剤、顔料、架橋剤、架橋促進剤等のうちの
一種または二種以上が添加されてもよい。
のであり、特に限定されず、例えば、赤リン;上記可塑剤であるものを除く各種リン酸エ
ステル;リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸マグネシウム等のリン酸金属塩;ポ
リリン酸アンモニウム;下記化学式(1)で表される化合物等が挙げられる。
ルキル基、または、炭素数6〜16のアリール基を表す。R2は、水酸基、炭素数1〜1
6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、炭素数1〜16の直鎖状あるいは分岐状のアル
コキシル基、炭素数6〜16のアリール基、または、炭素数6〜16のアリールオキシ基
を表す。
熱安定剤としては、例えば、三塩基性硫酸鉛、三塩基性亜硫酸鉛、二塩基性亜リン酸鉛
、ステアリン酸鉛、二塩基性ステアリン酸鉛等の鉛熱安定剤、
有機錫メルカプト、有機錫マレート、有機錫ラウレート、ジブチル錫マレート等の有機
錫熱安定剤、
ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の金属石鹸熱安定剤等が挙げられる。
各種エステルワックス類、
ステアリン酸、リシノール酸等の有機酸類、
ステアリルアルコール等の有機アルコール類、
ジメチルビスアミド等のアミド化合物類等が挙げられる。
リレート共重合体、高分子量のポリメチルメタクリレート等が挙げられる。
ンタメチレンテトラミン(DPT)、p,p−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド
(OBSH)、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)等が挙げられる。
顔料、酸化物類、クロム酸モリブデン類、硫化物・セレン化物類、フェロシアニン化物類
などの無機顔料等が挙げられる。
、ジエチルジチオカルバミン酸テルル、N,N,N’,N’−テトラエチルチウラムジス
ルフィド、ジエチルジチオカルバミン酸ベンジル等が挙げられる。
[熱膨張性樹脂組成物の具体例]
本発明に使用される熱膨張性樹脂組成物の具体例は次の通りである。
(a)樹脂成分および熱膨張性黒鉛を含有する熱膨張性樹脂組成物
(b)樹脂成分、熱膨張性黒鉛および無機充填材を含有する熱膨張性樹脂組成物
(c)樹脂成分、熱膨張性黒鉛および可塑剤を含有する熱膨張性樹脂組成物
(d)樹脂成分、熱膨張性黒鉛、無機充填材および可塑剤からなる樹脂組成物
(e)上記(a)〜(d)のいずれか一つの樹脂組成物に対し、リン化合物、熱安定剤、
滑剤、加工助剤、熱分解型発泡剤、酸化防止剤、帯電防止剤、顔料、架橋剤および架橋促
進剤からなる群より選ばれる少なくとも一つを添加してなる樹脂組成物
次に本発明に使用する熱可塑性樹脂組成物について説明する。
。有極性樹脂の例としては、ABS樹脂、アセタール樹脂、メタクリル樹脂、ポリ塩化ビ
ニル樹脂、ポリ塩素化塩化ビニル樹脂などが挙げられ、好ましくはポリ塩化ビニル樹脂(
PVC)、ポリ塩素化塩化ビニル樹脂(CPVC)、およびそれらの組み合わせから選択
される。
塩化ビニルモノマーと前記塩化ビニルモノマーと共重合可能な不飽和結合を有するモノ
マーとの共重合体、
塩化ビニルモノマー以外の重合体または塩化ビニルモノマー以外の共重合体に塩化ビニ
ルをグラフト共重合したグラフト共重合体等が挙げられる。
ニルモノマーと共重合可能であれば特に限定されず、例えば、エチレン、プロピレン、ブ
チレン等のα‐オレフィン類、
酢酸ビニル、フロピオン酸ビニル等のビニルエステル類、
ブチルビニルエーテル、セチルビニルエーテル等のビニルエーテル類、
メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート等のアクリル酸エステ
ル類、
メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート等のメタクリル
酸エステル類、
スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル類、
N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等のN−置換マレイミド類な
どが挙げられる。
種以上を使用することができる。
は、塩化ビニルをグラフト重合するものまたはグラフト共重合するものであれば特に限定
されず、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
エチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体
、エチレン−ブチルアクリレート−一酸化炭素共重合体、エチレン−メチルメタクリレー
ト共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、
ポリウレタン、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレンなどが挙げられる。
のポリ塩化ビニル樹脂を使用することができる。
ば日本工業規格(JIS)に規定されるものを使用することができる。
ニル樹脂組成物がある。
脂組成物は可塑剤を含まないものである。前記可塑剤としては、先に説明した可塑剤と同
じものを使用することができる。
リ塩化ビニルコンパウンド(JIS K6723)等を使用することができる。
塩化ビニルー成形用及び押出用材料(JIS K6740−1〜2)等を使用することが
できる。
塩化ビニル樹脂(PVC)を塩素化したもの等が挙げられる。
せを選択した場合には、得られる建材用熱膨張性多層パッキンが機械的強度、柔軟性、気
密性、水密性、強度に優れる。
よび溶融押出成形の点から、ポリ塩化ビニル樹脂の平均重合度は600〜1500の範囲
であることが好ましい。
可塑性樹脂、上記の熱硬化性樹脂、上記のゴム物質、およびそれらの組み合わせを含んで
もよい。
可塑剤を添加することにより、本発明に使用する熱可塑性樹脂組成物を得ることができる
。
て、押出成形の際に一般に使用されている、難燃剤としてのリン化合物、熱安定剤、滑剤
、加工助剤、熱分解型発泡剤、酸化防止剤、帯電防止剤、顔料等が添加されてもよい。
[熱可塑性樹脂組成物の具体例]
本発明に使用される熱可塑性樹脂組成物の具体例は次の通りである。
(f)樹脂成分、および無機充填材を含有する熱可塑性樹脂組成物
(g)樹脂成分、および可塑剤を含有する熱可塑性樹脂組成物
(h)樹脂成分、可塑剤および無機充填材を含有する熱可塑性樹脂組成物
(i)上記(f)〜(h)のいずれか一つの熱可塑性樹脂組成物に対し、リン化合物、熱
安定剤、滑剤、加工助剤、熱分解型発泡剤、酸化防止剤、帯電防止剤、顔料、架橋剤およ
び架橋促進剤からなる群より選ばれる少なくとも一つを添加してなる樹脂組成物
前記熱可塑性樹脂組成物に使用する樹脂成分を選択することにより、本発明の建材用熱
膨張性多層パッキンに多様な機能を付与することができる。
、建材用熱膨張性多層パッキンを製造することができる。例えば、熱膨張性樹脂組成物お
よび熱可塑性樹脂組成物を個別に成形した後で接着するか、押出成形により建材用熱膨張
性多層パッキンを製造することができる。押出成形の場合、熱膨張性樹脂組成物および熱
可塑性樹脂組成物の2つの樹脂組成物を使用して、常法に従い、一軸押出機、二軸押出機
等の押出機で130〜170℃で溶融させて同時共押出することにより熱膨張性樹脂組成
物層と熱可塑性樹脂組成物層とを少なくとも含む多層構造の長尺の建材用熱膨張性多層パ
ッキンを得ることができる。
脂組成物が、熱可塑性樹脂組成物層を形成する熱可塑性樹脂組成物が、有極性樹脂を含有
するため、建材用熱膨張性多層パッキンの機械的強度に優れ、かつ熱膨張性樹脂組成物層
と熱可塑性樹脂組成物層との間の密着性が高い。
り、本発明の建材用熱膨張性多層パッキンが得られる。
ものが挙げられる。前記建材用熱膨張性多層パッキンの具体例としては、例えば、グレー
ジングチャンネル、タイト材、ガスケット、またはグレージングビード材等が挙げられる
。
明はこれらの実施形態に限定されるものではない。
(第1実施形態)
[グレージングチャンネル100の構造]
図1は第1実施形態に係る建材用熱膨張性多層パッキンとしてのグレージングチャンネ
ルを説明するための模式断面図であり、図1は第1実施形態に係るグレージングチャンネ
ルの長手方向に対する垂直面を基準とする断面形状を示したものである。図2は第1実施
形態に係るグレージングチャンネルを説明するための模式部分斜視図である。また図3は
第1実施形態に係るグレージングチャンネルがガラスパネルに装着された状態を説明する
ための模式部分断面図である。
されるガラスパネル600の周縁部610に装着される。グレージングチャンネル100
は、ガラスパネル600の端面601に対向する底壁部1と、底壁部1の両側に設けられ
てガラスパネル端面601の長手方向に沿ってガラスパネル周縁部610を覆う側壁部2
とを有する。底壁部1と側壁部2とは、グレージングチャンネル100の本体部10を形
成する。
化ビニル樹脂組成物により形成されている。
スパネル600側に向かって突き出た外ヒレ部21a,21aおよび内ヒレ部21b,2
1bを有する。
21cを有する。サッシ620の端部を溝部21c,21cに挿入することにより、サッ
シ620にグレージングチャンネル100を固定することができる。
[グレージングチャンネル100の製造例]
第1実施形態に係るグレージングチャンネル100は、突起部20に熱膨張性樹脂組成
物、本体部10に熱可塑性樹脂を使用して、同時共押出成形により製造することができる
。
[グレージングチャンネル100の作用]
図1に示すグレージングチャンネル100は、熱膨張性樹脂組成物層からなる突起部2
0と、熱可塑性樹脂組成物層からなる本体部10とを有する。
の機能を担う。
層を二以上有することから一つのグレージングチャンネル100に対し異なる複数の機能
を付与することが可能となる。
20が火災等の熱にさらされた場合、熱膨張性樹脂組成物層からなる突起部20は膨張す
る。この膨張により生じた膨張残渣が、ガラスパネル600とサッシ620との隙間を閉
塞する。
との隙間を通って、火災の生じていない側に侵入することを遅延させることができる。
は耐火性に優れる。
(第2実施形態)
[グレージングチャンネル110の構造]
図4は第2実施形態に係るグレージングチャンネルを説明するための模式断面図である
。
物層であり、本体部10が熱可塑性樹脂層であった。
塑性樹脂層であり、本体部10が熱膨張性樹脂組成物層である点が異なる。
[グレージングチャンネル110の製造例]
第2実施形態に係るグレージングチャンネル110は、第1実施形態のグレージングチ
ャンネル100と同様、同時共押出成形により製造することができる。以下、第3〜11
実施形態のグレージングチャンネル120〜200も同時共押出成形により製造すること
ができる。
[グレージングチャンネル110の作用]
図4に示すグレージングチャンネル110は、熱可塑性樹脂組成物層からなる突起部2
0と、熱膨張性樹脂組成物層からなる本体部10とを有する。
方、熱可塑性樹脂組成物層からなる突起部20は、軟質ポリ塩化ビニル樹脂組成物から形
成されているため、柔軟性を有し、ガラスパネル600と密着させることができる。
ことを防止できる。
本体部10が火災等の熱により膨張する。この膨張残渣によりガラスパネル600とサッ
シ620との隙間を閉塞することができる。
(第3実施形態)
[グレージングチャンネル120の構造]
図5は第3実施形態に係るグレージングチャンネルを説明するための模式断面図である
。
物層であり、本体部10が熱可塑性樹脂層であった。
体部10が軟質ポリ塩化ビニルを含む熱可塑性樹脂層であり、本体部10に接する内底壁
部4が熱膨張性樹脂組成物層である点が異なる。よって、同時共押出成形により得られた
グレージングチャンネル120は外観に優れる。
[グレージングチャンネル120の作用]
図5に示すグレージングチャンネル120は、熱可塑性樹脂組成物層からなる突起部2
0および本体部10と、熱膨張性樹脂組成物層からなる内底壁部4とを有する。
塩化ビニルを含む樹脂組成物から形成されているため、柔軟性を有し、ガラスパネル60
0と密着させて簡単に取りつけることができる。
ことを防止できる。
(第4実施形態)
[グレージングチャンネル130の構造]
図6は第4実施形態に係るグレージングチャンネルを説明するための模式断面図である
。
物層であり、本体部10が熱可塑性樹脂層であった。
リ塩化ビニルを含む熱可塑性樹脂層からなり、本体部10が硬質ポリ塩化ビニルを含む熱
可塑性樹脂層からなり、本体部10に接する内底壁部4が熱膨張性樹脂組成物層からなる
点が異なる。
の場合と同様である。
[グレージングチャンネル130の作用]
図6に示すグレージングチャンネル130は、熱可塑性樹脂組成物層からなる突起部2
0および本体部10と、熱膨張性樹脂組成物層からなる内底壁部4とを有する。
ら形成されているため、グレージングチャンネル130の突起部20は柔軟性を有し、ガ
ラスパネル600と密着させて簡単に取りつけることができる。
ことを防止できる。
形成されているため、ガラスパネル600を保持することができる。
(第5実施形態)
[グレージングチャンネル140の構造]
図7は第5実施形態に係るグレージングチャンネルを説明するための模式断面図である
。
ジングチャンネル130の変形例である。
層からなる内底壁部4が本体部10の内側に接して設置されていた。
層からなる外底壁部5が本体部10の外側に接して設置されている点が異なる。
(第6実施形態)
[グレージングチャンネル150の構造]
図8は第6実施形態に係るグレージングチャンネルを説明するための模式断面図である
。
ジングチャンネル130の変形例である。
層からなる内底壁部4が本体部10の内側に接して設置されていた。
層からなる内側壁部6,6が本体部10の側壁部2,2の内側にそれぞれ接して設置され
ている点が異なる。
(第7実施形態)
[グレージングチャンネル160の構造]
図9は第7実施形態に係るグレージングチャンネルを説明するための模式断面図である
。
ジングチャンネル130の変形例である。
層からなる内底壁部4が本体部10の内側に接して設置されていた。
層からなる外側壁部7,7が本体部10の側壁部2,2の外側にそれぞれ接して設置され
ている点が異なる。
(第8実施形態)
[グレージングチャンネル170の構造]
図10は第8実施形態に係るグレージングチャンネルを説明するための模式断面図であ
る。
ジングチャンネル110の変形例である。
なる突起部20と熱膨張性樹脂組成物層からなる本体部10とを備えていた。
るグレージングチャンネル130の構成に加えて、本体部10に接して熱可塑性樹脂層か
らなる外本体部8を備える点が異なる。
(第9実施形態)
[グレージングチャンネル180の構造]
図11は第9実施形態に係るグレージングチャンネルを説明するための模式断面図であ
る。
ジングチャンネル110の変形例である。
を含むポリ塩化ビニル樹脂組成物を使用した熱可塑性樹脂層からなる突起部20と熱膨張
性樹脂組成物層からなる本体部10とを備えていた。
性樹脂組成物層からなり、側壁部2,2が、硬質ポリ塩化ビニルを含むポリ塩化ビニル樹
脂組成物を使用した熱可塑性樹脂層からなる点が異なる。
(第10実施形態)
[グレージングチャンネル190の構造]
図12は第10実施形態に係るグレージングチャンネルを説明するための模式断面図で
ある。
ージングチャンネル110の変形例である。
出方向に対する垂直面を基準としたグレージングチャンネル110の断面における熱膨張
性樹脂組成物層と熱可塑性樹脂組成物層との境界線14が直線になっている(図4参照)
。
張性樹脂組成物層と熱可塑性樹脂組成物層との境界線15は曲線になっている(図12参
照)。
張性樹脂組成物層と熱可塑性樹脂組成物層との接触面積を先の第2実施形態の場合と比較
して大きくすることができる。
樹脂組成物層との接触面積を大きくすることにより、グレージングチャンネル190に対
して衝撃等が加わった場合でも、熱膨張性樹脂組成物層と熱可塑性樹脂組成物層との界面
の剥離を軽減することができる。
(第11実施形態)
[グレージングチャンネル200の構造]
図13は第11実施形態に係るグレージングチャンネルを説明するための模式断面図で
ある。
レージングチャンネル190の変形例である。
対する垂直面を基準としたグレージングチャンネル190の断面における熱膨張性樹脂組
成物層と熱可塑性樹脂組成物層との境界線15が曲線であった。
可塑性樹脂組成物層との境界線16は折線になっている。
1〜20の範囲であればさらに好ましく、1〜10の範囲であればさらに好ましい。
膨張性樹脂組成物層と熱可塑性樹脂組成物層との接触面積を先の第2実施形態の場合と比
較して大きくすることができる。
樹脂組成物層との接触面積を大きくすることにより、グレージングチャンネル200に対
して衝撃等が加わった場合でも、熱膨張性樹脂組成物層と熱可塑性樹脂組成物層の界面の
剥離を軽減することができる。
表1に示した組成で、熱膨張性樹脂組成物層および熱膨張性樹脂組成物層の2層からな
る実施例1,実施例2および比較例1の積層体を製造した。表中の単位は重量部である。
REP−EG」)、無機充填剤(酸化亜鉛)、可塑剤(株式会社ジェイ・プラス「DID
P」)、難燃剤(日産化学工業株式会社)。
)、可塑剤(株式会社ジェイ・プラス「DIDP」)、難燃剤(日産化学工業株式会社)
、Ca−Zn複合安定剤(水沢化学工業株式会社「NT−231」)、ステアリン酸カル
シウム(堺化学工業株式会社「SC−100」)。
押出機)に供給し、1m/hrの速度で同時共押出成形し、熱膨張性樹脂組成物層および
熱可塑性樹脂組成物層の2層からなる同時共押出成形を形成した。
可塑性樹脂組成物層を手で剥がした時の2層の密着性により評価した。熱膨張性樹脂組成
物層を剥がそうとした時に熱可塑性樹脂組成物層との界面では剥がれず熱膨張性樹脂組成
物層の材料が破壊した場合(すなわち熱膨張性樹脂組成物層の一部のみが剥がれ、熱可塑
性樹脂組成物層に熱膨張性樹脂組成物層の一部が剥がれずに残る)を○とし、熱膨張性樹
脂組成物層が熱可塑性樹脂組成物層と明瞭に分離できる場合を×とした。
密着性が不良であった。
Claims (4)
- 長手方向に対する垂直面を基準とする断面形状に突起部と本体部とを含む建材用熱膨張
性多層パッキンであって、
前記建材用熱膨張性多層パッキンが、熱膨張性樹脂組成物層と熱可塑性樹脂組成物層と
を少なくとも含む二以上の樹脂組成物層からなり、
前記熱膨張性樹脂組成物層を形成する熱膨張性樹脂組成物が、樹脂成分および熱膨張性
黒鉛を含有し、前記樹脂成分はエチレン−酢酸ビニル共重合体を含む熱可塑性樹脂を含有
し、エチレン−酢酸ビニル共重合体中の酢酸ビニルの含有量が20重量%以上であること
を特徴とする建材用熱膨張性多層パッキン。 - 前記熱可塑性樹脂組成物層を形成する熱可塑性樹脂組成物が、ポリ塩化ビニル樹脂、ポ
リ塩素化塩化ビニル樹脂、およびそれらの組み合わせから選択される有極性樹脂を含有す
る請求項1に記載の建材用熱膨張性多層パッキン。 - エチレン−酢酸ビニル共重合体中の酢酸ビニルの含有量が25重量%以上であることを
特徴とする請求項1に記載の建材用熱膨張性多層パッキン。 - 建材用熱膨張性多層パッキンがグレージングチャンネルである請求項1〜3のいずれか
一項に記載の建材用熱膨張性多層パッキン。
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