JP6599763B2 - 電力需要予測装置および電力需要予測プログラム - Google Patents

電力需要予測装置および電力需要予測プログラム Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、電力需要予測装置および電力需要予測プログラムに関する。
電力会社が発電計画及び買電計画を立案する際、電力を供給しているエリアにおける電力需要を予測する必要がある。予測と実需要が乖離して、必要な電力供給を準備できなかった場合、他の電力供給元より不足分の電力を調達する必要が生じてペナルティが発生する。このように、電力需要の予測は電力会社の収益に影響を与えるため、その精度向上に関する技術が多く開発されている。例えば、予測日と気温が類似した過去の日の電力需要パタンを用いることで需要予測の精度向上を図っている。
国際公開公報WO2014/141841 A1
近年、住宅において太陽光発電装置(以降、「PV」とも称する)の導入が進んでいる。従来であれば、電力需要は消費電力量と同じであったが、PVが備えられている場合、電力会社が電力を供給するエリアの電力需要とは、消費電力量からPV発電量を引いた値となる。ところが、従来の電力需要予測手法は、消費電力を予測する手法である。そのため、電力需要に含まれるPV発電量の影響を考慮できない。例えば、気温が類似した過去の電力需要パタンを参照した場合でも、日射量が異なればPV発電量が異なるため、その差異が予測精度に影響を与えてしまう。
上述した課題を解決するために、実施形態は、近年住宅への設置が進んでいるスマートメータでの測定データを活用して、電力需要を精確に予測することを目的とする。
実施形態の電力需要予測装置は、太陽光発電装置とスマートメータとが設置された住宅を含むエリアの電力需要を予測するものであって、前記エリア内の太陽光発電装置の発電基準パタンと、前記エリア全体の太陽光発電装置の発電容量を示す係数とを用いて、前記スマートメータの測定データから、前記太陽光発電装置の発電履歴と前記住宅の消費電力履歴を生成する履歴生成部と、前記太陽光発電装置の発電履歴と前記住宅の消費電力履歴と、気象予報とを用いて、前記エリアの電力需要の予測を行う予測部と、を備え、前記履歴生成部は、前記エリア内の前記太陽光発電装置の想定される前記太陽光発電装置の設置条件に応じて前記太陽光発電装置の複数の発電基準パタンを生成する発電基準パタン生成部と、前記複数の発電基準パタンと前記エリア全体の太陽光発電装置の想定される発電容量を示す複数の想定係数とのそれぞれの組み合わせに応じた複数の仮想消費電力を生成し、当該複数の仮想消費電力の妥当性を自己回帰分析により評価して、最適の発電基準パタン及び前記係数を決定する係数決定部を更に備える。
また、実施形態の電力需要予測プログラムは、太陽光発電装置とスマートメータとが設置された住宅を含むエリアの電力需要を予測するものであって、コンピュータに、前記エリア内の太陽光発電装置の発電基準パタンと、前記エリア全体の太陽光発電装置の発電容量を示す係数とを用いて、前記スマートメータの測定データから、前記太陽光発電装置の発電履歴と前記住宅の消費電力履歴を生成する履歴生成機能と、前記発電履歴と前記消費電力履歴と、気象予報とを用いて、前記エリアの電力需要の予測を行う予測機能と、を実現させ、前記履歴生成機能では、前記エリア内の前記太陽光発電装置の想定される前記太陽光発電装置の設置条件に応じて前記太陽光発電装置の複数の発電基準パタンを生成する発電基準パタン生成機能と、前記複数の発電基準パタンと前記エリア全体の太陽光発電装置の想定される発電容量を示す複数の想定係数とのそれぞれの組み合わせに応じた複数の仮想消費電力を生成し、当該複数の仮想消費電力の妥当性を自己回帰分析により評価して、最適の発電基準パタン及び前記係数を決定する係数決定機能を更に実現させる。
電力需要予測を行うエリアの全体構成を示す図である。 太陽光発電装置とスマートメータとを備えた住宅の構成例を示す図である。 (a)は買電量履歴の一例を示すグラフであり、(b)は売電量履歴の一例を示すグラフである。 電力需要予測装置の全体構成を示すブロック図である。 電力需要予測装置を実現するパーソナルコンピュータの構成を示すブロック図である。 分離部の構成を示すブロック図である。 7日分のPV発電基準パタンを示すグラフである。 7日分の電力需要履歴を示すグラフである。 (a)は想定係数が3000の場合の仮想消費電力を示すグラフであり、(b)は想定係数が4000の場合の仮想消費電力を示すグラフであり、(c)は想定係数が5000の場合の仮想消費電力を示すグラフである。 PV発電履歴を示すグラフである。 第1の実施形態に係る電力需要予測装置の動作を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る電力需要予測装置の動作を示すフローチャートである。 第3の実施形態に係る電力需要装置の分離部の構成を示すブロック図である。
[第1の実施形態]
以下、図面を参照して、実施形態を詳細に説明する。
[構成]
図1は、電力会社が電力供給を行うエリアAの全体構成を示している。エリアAには、変電所Sから配電系統Dを介して電力供給される住宅Hが存在する。なお、「住宅」には一軒家、集合住宅、ビル、商業施設等も含まれるものとする。図2に、住宅Hの構成の一例を示している。住宅Hには、電力を消費する家電等の負荷Lと、発電を行うPV200が設置されている。
PV200は、出力した電力を適切な電力に変換するPCS(パワーコンディショナー)300に接続され、PCS300は更に分電盤600に接続されている。分電盤600を介して、PV200は住宅H内の負荷Lに電力を供給する。
負荷Lの電力消費量がPV発電量より大きい場合には、配電系統Dから不足分の電力を購入する。一方、PV発電量が負荷Lの電力消費量を上回る場合、余剰分について配電系統Dに逆潮流を行う。
各住宅Hには、スマートメータMが設置されている。スマートメータMは、通信機能を有する電力量計である。スマートメータMは、各住宅Hの需要家が配電系統Dから購入した電力量、すなわち買電量と、配電系統Dに対して逆潮流した電力量、すなわち売電量を測定する。測定は、例えば30分といった所定のサンプリング時間で行われる。
各住宅Hに設置されたスマートメータMの測定データ、すなわち買電量及び売電量の記録(以下、それぞれ「買電量履歴」と「売電量履歴」と称し、まとめて「売買電量履歴」とも称する)は、図1に示すように、電柱等に設置された中継器500に集約される。さらに中継器500同士が通信を行って、順次伝送方式でエリアA全体のデータを集約し、データ管理装置400まで送信する。電力会社は、収集した売買電量履歴に基づいて、需要家に対して料金徴収を行う。さらに、本実施形態では、収集した売買電量履歴を用いて、電力需要予測装置100において電力需要予測を行う。電力需要とは、エリアの住宅の消費電力量からPV発電量を差し引いたものであり、電力会社がエリアへ供給する電力量を意味する。
電力需要予測装置100は、データ管理装置400から売買電量履歴を取得して保存する。売買電量履歴は、データ管理装置400との通信により取得しても良く、あるいは可搬記憶媒体等にコピーして電力需要予測装置100に保存しても良い。取得方法は、特定のものに限定されない。また、電力需要予測装置100は、データ管理装置400と同じコンピューターで構成しても良い。
図3に、スマートメータMで測定される買電量履歴及び売電量履歴の一例を示している。買電量履歴については、図3(a)に示すように、人が在宅して家電等を使用する朝及び夜にピークが存在する。それに対して、売電量履歴については、図3(b)に示すように、PV発電が行われる日中にピークが存在している。しかしながら、売買電量履歴は、実際のPV発電量や住宅Hの消費電力の記録、すなわちPV発電履歴や消費電力履歴を示すものではない。PV発電量や消費電力には様々な要因が影響を与えるため、結果として表れる売買電量履歴は一つであっても、その成分となるPV発電量や消費電力は様々なパタンが想定される。一方、電力需要の精確な予測にはPV発電量と消費電力の双方の履歴が必要である。
そこで、本実施形態の電力需要予測装置100は、発電基準パタンと係数を用いて売買電量履歴からPV発電履歴と消費電力履歴を生成し、生成したPV発電履歴と消費電力履歴を用いて電力需要予測を行う。
図4に示すように、電力需要予測装置100は、通信部1、記憶部2、履歴生成部3、PV発電予測部4、消費電力予測部5、出力部6及び入力部7を備える。電力需要予測装置100には、また、表示装置8及び入力装置9が接続されている。
電力需要予測装置100は、図5に示すようなコンピューター上のソフトウェアとして構成できる。コンピューターは、CPU、メモリ、チップセット、GPU及びVRAMを有するグラフィックスボード、HDD又はSSD等の記憶装置、入力インターフェース、出力インターフェース等がバスを介して接続された構成である。電力需要予測装置100の機能を実現するプログラムは記憶装置に格納され、実行時にメモリ上へと展開された後、手順に従って実行される。インターフェースは、CPUにより制御され、売買電量履歴、気象データ履歴及び気象予報を入力とし、PV発電量及び消費電力量の予測値、すなわち電力需要の予測値を出力とする。通信部1及び出力部6は出力インターフェースにより構成され、入力部7は入力インターフェースにより構成される。
通信部1は、ネットワークを介してデータ管理装置400と通信を行い、スマートメータMの測定データ、すなわち売買電量履歴を受信する。
通信部1はまた、気象情報サーバ700とネットワークを介して通信を行い、気象データ履歴と気象予報を受信する。気象データ履歴は、過去に実際に測定された気象情報であり、気象予報は、未来で予測される気象情報であり。気象情報は、例えば、天候、気温、日射量等の情報を含んでも良い。気象データ履歴は、電力需要予測を行うエリアAのものであることが望ましいが、もしエリアAの気象データ履歴が無ければ、気象が類似する他の地域の気象データ履歴であっても良い。気象データ履歴は、通信部1を介して気象情報サーバ700から取得しても良い。あるいは記憶媒体を用いてまとまったデータを取得しても良い。
記憶部2は、HDD又はSSD等の記憶装置から構成され、通信部1で受信した売買電量履歴及び気象データ履歴が蓄積されている。また、記憶部2には、履歴生成部3、PV発電予測部4及び消費電力予測部5での処理に必要なデータが保存されている。各部の処理に必要なデータには、気象データとPV発電量の相関データと、複数の想定係数が含まれる。これらのデータの詳細については、各部の構成と共に説明する。
履歴生成部3、PV発電予測部4及び消費電力予測部5は、主にCPUとメモリにより構成される。
履歴生成部3は、エリアAのPV発電基準パタンと、エリアA全体のPV発電容量を示す係数とを用いて、売買電量履歴からPV発電履歴と消費電力履歴を生成する。PV発電履歴は、エリアA内の住宅HにおけるPV発電量の合計値の記録を意味する。消費電力履歴は、エリアA内の住宅Hにおける消費電力量の合計値の記録を意味する。
図6に示すように、履歴生成部3は、パタン生成部31、係数決定部32、PV発電履歴生成部35及び消費電力履歴生成部36から構成される。
パタン生成部31は、記憶部2に蓄積された気象データ履歴を用いてPV発電基準パタンを生成する。PV発電基準パタンは、気象データ履歴に対応するPV発電量の推移を正規化したものである。気象データ履歴に対応するPV発電量の推移は、気象データとPV発電量の相関データから算出することができる。気象データとPV発電量の相関データは、例えば気象データが日射量である場合には、日射量に対応するPV発電量のデータである。この相関データは記憶部2に保存されている。
正規化とは、PVのピーク発電量を一定の基準に揃えることを意味する。ピーク発電量は、例えば1kWとすることができる。PV発電基準パタンの生成は、公知の手法を用いて行うことができる。気象データとして例えば日射量の履歴が存在する場合には、例えばErbsモデル(Erbs, D.G., S.A.Klein, J.A.Duffie: “Estimation of the Diffuse Radiation Fraction for Hourly, Daily and Monthly Average Global Radiation, Solar Energy”, Vol.28, No.4, pp.293-302, 1982.参照)を用いると良い。日射量の履歴が無い場合には、他の気象データ、例えば天候の履歴から日射量の履歴を作成し、その日射量の履歴を用いてPV発電基準パタンを生成しても良い。
気象データ履歴として、例えば過去7日間の日射量の履歴を用いた場合、図7に示すようなPV発電基準パタンを作成することができる。Day 1は快晴の日であったと考えられ、ピーク発電量の1kWが表れている。
係数決定部32は、記憶部2に保存されている複数の想定係数から、最適な想定係数を決定する。この最適な想定係数は、後述するPV発電履歴の算出において、係数として用いられるものである。
係数決定部32は、複数の想定係数に対応する複数の仮想消費電力を生成する仮想消費電力生成部33と、複数の仮想消費電力を評価して、想定係数から最適な想定係数を決定する評価部34から構成される。
想定係数は、エリアA内のPVの数と平均発電容量とから定めた、エリアAのPVの合計発電容量の想定値である。上述したように、PV発電基準パタンは、ピークを一定の基準としたパタンである。PV発電基準パタンに想定係数を乗じれば、エリアA全体でのPV発電履歴が算出できる。ただし、合計発電容量は、PVの稼働率の増減等によって変動することが考えられる。そこで、想定係数として、変動を考慮した複数の値を予め用意しておく。複数の想定係数のそれぞれに対応する複数の仮想消費電力を生成し、それらを評価することによって、最終的なPV発電履歴の算出に用いるのに最適な想定係数を決定することができる。
仮想消費電力生成部33は、売買電量履歴から電力需要履歴を算出し、この電力需要履歴から、想定係数に発電基準パタンに乗じたものを取り除いて、仮想消費電力を生成する。具体的には、仮想消費電力生成部33は、買電量履歴buytから売電量履歴selltを差し引いて、電力需要履歴nettを算出する。ここで、tは時刻を表すインデックスである。売買電量履歴が、30分毎に計測された1年分のデータである場合には、tは0〜17519の値を取る。すなわち、以下の式(1)の通りとなる。
Figure 0006599763
図8に、売買電量履歴から算出した、過去7日分の電力需要履歴の例を示している。いずれの日も、日中はPV発電が行われているため、電力需要はマイナスの値を示している。快晴と考えられるDay 1では、マイナスの値が最も大きくなっている。
次に、仮想消費電力生成部33は、以下の式(2)に示すように、電力需要履歴nettから、エリアA全体のPV発電量の仮想値αPVbasetを取り除いて、仮想消費電力を算出する。
Figure 0006599763
PV発電量の仮想値αPVbasetは、想定係数αにPV発電基準パタンPVbasetを乗じたものである。また、PV発電基準パタンPVbasetはマイナスの値を取る。
仮想消費電力生成部33は、想定係数αの個数分の仮想消費電力を生成する。想定係数の個数は、計算に要する時間を考慮して適宜決定すれば良く、例えば100程度の値としても良い。想定係数αとして選択する数は等間隔でも良い。あるいは、想定係数αとして想定される値がある程度限られた範囲に集中することが分かっていれば、その範囲の値を多く選択するようにしても良い。
想定係数αは、0〜αmaxの範囲の値とする。αmaxは、例えばエリアA内におけるPVの数に、エリアA内で稼働しているPVの平均容量、例えば4.5kwを乗じて、さらに余裕を持たせるために2倍程度とした値としても良い。
評価部34は、仮想消費電力生成部33で生成された複数の仮想消費電力の妥当性を自己回帰分析により評価し、複数の想定係数αから係数を決定する。ここで、妥当性は、各仮想消費電力を用いて作成した回帰式の妥当性を意味し、妥当性は回帰式に現れる誤差で判断される。
自己回帰分析による評価方法の具体例を説明する。評価部34は、以下の式(3)に示す通り、予め定義された時系列の自己回帰モデルMαに対して、複数の仮想消費電力をそれぞれ当て嵌めて分析を行う。
Figure 0006599763
上記の式(3)は、算出した電力需要履歴のうちの該当日の仮想消費電力の推移を、前日と7日前の仮想消費電力でモデリングしたものである。評価部34は、各仮想消費電力について、回帰分析を行った際の誤差errαを比較する。評価部34は、最も誤差errαの小さい仮想消費電力の生成に用いた想定係数αを、最適な想定係数として選択する。
図9(a)(b)(c)に、想定係数αを3000, 4000, 5000とした場合に、仮想消費電力生成部33で生成される仮想消費電力の例を示している。各グラフには、評価部34において回帰分析により算出された誤差err3000, err4000, err5000もそれぞれ示している。誤差err3000は178.4,誤差err4000は151.5,err5000では173.5である。したがって、これらの想定係数のなかでは、4000を用いた仮想消費電力の誤差が最も少なく、妥当性が最も高いと判定される。評価部34は、4000を最適な想定係数として選択する。
PV発電成分生成部35は、パタン生成部31で生成されたPV発電基準パタンPVbasetに、係数αを乗じて、PV発電履歴を算出する。ここで用いられる係数αは、係数決定部32で選択された最適な想定係数αである。
図10に、図9で誤差errαが最も小さかった想定係数4000を用いて生成したPV発電履歴の一例が示されている。このPV発電履歴は、図8のPV発電基準パタンに、係数である4000を掛けて算出される。そのピークは、Day 1の4000kWと推定されている。
消費電力履歴生成部36は、買電量履歴から売買電量履歴を差し引いて電力需要履歴を算出し、電力需要履歴からPV発電履歴生成部35で決定したPV発電履歴を取り除いて、消費電力の成分である消費電力履歴を決定する。
PV発電予測部4は、PV発電履歴生成部35で決定されたPV発電履歴と、気象情報サーバ700から受信した気象予報を用いて、エリアAにおける未来のPV発電量を予測する。未来のPV発電量は、気象予報を取得できる範囲内で予測できるが、例えば翌日24時間分のPV発電量としても良い。
PV発電量の予測は、公知の手法を用いることができる。例えば、気象予報として日射量の予報を使う場合は、例えばErbsモデルを用いると良い。具体的には、PV発電履歴からPV発電量予測モデルを作成し、気象予報に適合するPV発電量予測モデルを選択する。ただし、ErbsモデルではPV発電量の形状は計算できるが、ピークの高さは計算できない。そこで、PV発電履歴からPV発電予測モデルを作成してピークの高さを計算すると良い。また、気象予報として日射量が入手できない場合は、3時間ごとの天気予報から日射量を予測する公知の方法(島田、黒川、"天気予報と天気変化パターンを用いた日射予測", IEE Trans. PE, pp.1219-1225, Vol. 127, No.11, 2007.参照)を用いても良い。
消費電力予測部5は、消費電力履歴生成部36で決定された消費電力履歴から、エリアAにおける未来の消費電力量を予測する。未来の消費電力量は、気象予報を取得できる範囲内で予測できるが、例えば翌日24時間分の消費電力量としても良い。具体的には、消費電力履歴から消費電力予測モデルを作成し、気象予報に適合する消費電力予測モデルを選択する。
上述したように、消費電力量からPV発電量を差し引いたものが電力需要となるため、消費電力量からPV発電量の予測値を算出することで、エリアAの予測電力需要を把握することができる。すなわち、PV発電予測部4と消費電力予測部5は、エリアAの電力需要の予測を行う予測部として機能する。
このように算出された電力需要予測は、記憶部2に格納される。電力会社の作業員は、電力需要予測を用いて電力系統の制御に必要な処理を行うことができる。例えば、電力需要予測に基づいて、エリアAへの給電量の調整を行うことができる。
算出した電力需要予測を、出力部6により表示装置8に表示させても良い。表示させる態様としては、消費電力量とPV発電量の予測値を個々に示しても良く、あるいは消費電力量からPV発電量を差し引いた電力需要の予測値を示しても良い。もちろん、消費電力量、PV発電量及び電力需要の全ての予測値を表示しても良い。また、途中のプロセスに用いた各種データやパラメータを同じ画面に表示させても良い。例えば、売買電量履歴、気象データ履歴、気象予報、PV発電基準パタン、想定係数、PV発電量予測モデル、消費電力量モデル等を表示させても良い。これによって、電力需要予測がどのようなデータやパラメータに基づいて算出されたかが可視化される。
入力装置9によって、電力需要予測や、パラメータに対して修正を加えられるようにしても良い。例えば、エリアA全体が低地にある等の事情で、気象予報が示す日射量が得られないことが予めわかっている場合には、作業員は気象予報における日射量のパラメータを、入力装置9を用いて入力することができる。入力装置9による修正値の入力は、入力部7により受け付けられる。PV発電予測部4及び消費電力予測部5は入力された修正値に基づいて、再度演算を行うことができる。
[動作]
本実施形態の電力需要予測装置100の動作について、図11のフローチャートを用いて説明する。
パタン生成部31は、記憶部2に格納された気象データ履歴を用いて、PV発電基準パタンを生成する(ステップS01)。パタン生成部31は、生成したPV発電基準パタンを、係数決定部32の仮想消費電力生成部33と、PV発電履歴生成部35にそれぞれ出力する。
係数決定部32の仮想消費電力生成部33は、記憶部2に格納されている複数の想定係数及び売買電量履歴、パタン生成部31で生成されたPV発電基準パタンを用いて、複数の仮想消費電力を生成する(ステップS02)。
評価部34は、仮想消費電力生成部33で生成された複数の仮想消費電力について回帰分析を行う(ステップS03)。評価部34は、誤差が最も少ない仮想消費電力の生成に用いた想定係数を選択する(ステップS04)。PV発電履歴生成部35は、評価部34で選択された想定係数を係数として用い、パタン生成部31で生成されたPV発電基準パタンを用いて、PV発電履歴を生成する(ステップS05)。消費電力履歴生成部36は、記憶部2に格納されている売買電量履歴から電力需要履歴を算出し、電力需要履歴からPV発電履歴生成部35で生成されたPV発電履歴を取り除いて消費電力履歴を生成する(ステップS06)。
通信部1は、需要予測を行う未来の時間帯、例えば翌日24時間の気象予報を、気象予報サーバ700から受信する。PV発電予測部4は、受信した気象予報と、PV発電履歴生成部35で生成されたPV発電履歴を用いて、エリアAにおける翌日24時間のPV発電量を予測する(ステップS07)。消費電力予測部5は、気象情報サーバ700から受信した気象予報と、消費電力電履歴生成部で生成された消費電力履歴と、エリアAにおける翌日24時間の消費電力量を予測する(ステップS08)。
[効果]
(1)本実施形態の電力需要予測装置100は、太陽光発電装置とスマートメータMとが設置された住宅Hを含むエリアAの電力需要を予測する。電力需要予測装置100は、エリアA内のPVの発電基準パタンと、エリアA全体のPV発電容量を示す係数を用いて、スマートメータMの測定データである売買電量履歴から、PV発電履歴と消費電力履歴を生成する履歴生成部3を備える。また、電力需要予測装置100は、PV発電履歴、消費電力履歴及び気象予報を用いて、エリアAの電力需要の予測を行う予測部として、PV発電予測部4及び消費電力予測部5を備える。
近年住宅Hへの設置が進んでいるスマートメータMは通信網によってデータを収集するものであり、エリアA全体の売買電力量を容易に把握することができる。しかしながら、スマートメータMの測定データは、需要予測に必要なPV発電履歴及び消費電力履歴を直接的に示すものではない。本実施形態では、PV発電基準パタンと係数を用いることで、スマートメータMの測定データからPV発電履歴及び消費電力履歴を生成することができる。これによって、スマートメータMでの測定データを活用して、電力需要を精確に予測することができ、信頼性の高い電力需要予測装置100を提供することができる。
(2)履歴生成部3は、発電基準パタンに係数を乗じてPV発電履歴を生成するPV発電履歴生成部35と、売買電量履歴から算出される電力需要履歴から、PV発電履歴を取り除いて、消費電力履歴を生成する消費電力履歴生成部36と、を備える。
発電基準パタンにエリアA内の発電容量から決定した係数を乗じることで、エリアA全体のPV発電量を推定することができる。スマートメータMの測定データから得られた電力需要履歴からこのPV発電量を取り除くことで、エリアAの消費電力履歴の精確な推定が可能となり、電力需要予測の精度を高めることができる。
(3)履歴生成部3は、エリアA全体のPVの想定発電容量を示す複数の想定係数に対応する複数の仮想消費電力を生成し、複数の仮想消費電力を評価して、複数の想定係数から係数を決定する係数決定部32を備える。
エリアA全体の発電容量は、PVの稼働率の増減によって変動することが考えられる。そこで、想定係数を複数用意し、想定係数に対応する複数の仮想消費電力を評価することで、最適な係数を決定することができ、電力需要予測の精度を高めることができる。
(4)係数決定部32は、売買量履歴から得られる電力需要履歴から、複数の係数のそれぞれを発電基準パタンに乗じたものを取り除いた仮想消費電力を複数生成する仮想消費電力生成部33と、複数の仮想消費電力の妥当性を自己回帰分析により評価し、複数の想定係数から係数を決定する評価部34と、を備える。
各想定係数を使って生成した仮想消費電力を、自己回帰分析で評価することで、PV発電履歴及び消費電力履歴の算出に用いるべき係数を正確に決定することができる。
(5)評価部34は、時系列の自己回帰モデルを用いて前記複数の仮想消費電力を分析し、最小誤差の仮想消費電力の生成に用いた想定係数を判定することにより、複数の仮想消費電力の妥当性を評価する。回帰式の誤差を基準に妥当性を評価することにより、最適な想定係数を判定することができる。
(6)履歴生成部3は、日射量等の気象データ履歴に基づいてPV発電基準パタンを生成する発電基準パタン生成部31を備える。売買電量履歴から実際のPV発電量が直接的に把握できず、また、過去の発電実績のデータが無い場合でも、気象データ履歴に基づいてPV発電基準パタンを推定することができる。これによって、利便性の高い電力需要予測装置100を提供することができる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態に係る電力需要予測装置100について説明する。なお、以降の実施形態では、前述の実施形態とは異なる点のみを説明し、前述の実施形態と同じ部分については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
第1の実施形態では、仮想消費電力生成部33は予め決められた個数の想定係数αを用いて仮想消費電力を生成し、評価部34はそれらの仮想消費電力を回帰分析で評価して、誤差errαが最も少ない仮想消費電力の生成に用いた想定係数αを、最適な想定係数αとして選択した。
第2の実施形態では、評価部34は、誤差errαが最も少ない仮想消費電力に用いた想定係数αを選択した後に、その誤差errαが許容できるものか否かを評価する。誤差errαが許容できるものでなければ、仮想消費電力生成部33において想定係数αを狭い範囲に絞って仮想消費電力の再生成を行う。すなわち、誤差errαが許容範囲になるまで仮想消費電力の生成と評価を繰り返す。誤差errαの評価は、誤差errαを閾値と比較し、閾値以下か否かを判定することで行う。閾値は記憶部2に保存されている。閾値は、誤差errαとして許容される範囲の値を適宜設定すれば良い。
想定係数αを狭い範囲に絞る具体的な方法としては、選択した想定係数αの近傍の想定係数を複数選定する。新たに選定する想定係数αの個数は、計算に要する時間を考慮して適宜決定すれば良い。選定する数の間隔も適宜決定すれば良いが、最初の仮想消費電力の生成で用いた想定係数の範囲0〜αmaxよりも、狭い範囲とすると良い。例えば、間隔は等間隔としても良く、あるいは、選択した想定係数αの前後近傍の数字を多く選択し、選択した想定係数αから離れるほど間隔が空くようにしても良い。
具体的な動作を、図12を用いて説明する。ステップS11〜ステップS14までは、図11のステップS01〜S04と同じ動作なので、説明は省略する。評価部34は、ステップS14で選択した想定係数αを用いた仮想消費電力の誤差errαを、閾値と比較する(ステップS15)。誤差errαが閾値以下であれば(ステップS15:Yes)、選択した想定係数αをそのまま係数として用いて、その後の処理のステップS17〜S20を行う。ステップS17からS20の処理は、それぞれ図11のステップS05〜ステップS08の処理と同じなので、説明は省略する。
誤差errαが閾値を上回った場合(ステップS15:No)は、仮想消費電力生成部33は、選択された想定係数αの近傍の係数αを複数選定し(ステップS16)、ステップS12に戻って、それらの係数αについて仮想消費電力を再度生成する。評価部34は新たに生成した仮想消費電力について回帰分析により評価を行う(ステップS13)。以降、誤差errαが許容範囲になるまでステップS12〜S16の処理を繰り返す。
以上述べたように、評価部34は、最小誤差を閾値と比較し、その最小誤差が閾値を上回った場合は、仮想消費電力生成部33は、最小誤差の仮想消費電力の生成に用いた係数の近傍の複数の係数について仮想消費電力を生成する。評価部34が生成された仮想消費電力を再度評価し、最小誤差が閾値以下になるまで、前記仮想消費電力の生成と評価を繰り返す。これによって、より適切な係数を判定することが可能となり、電力需要予測の精度を高めることができる。
[第3の実施形態]
第3の実施形態に係る電力需要予測装置100について、図13を用いて説明する。
第3の実施形態では、パタン生成部31は、エリア内のPVの想定される設置条件に応じて複数のPV発電基準パタンを生成する。日射量が一定であっても、PVパネルの設置条件によって発電量が異なることがある。設置条件に応じた複数のPV発電基準パタンを生成することで、多様な設置条件に柔軟に対応することができる。
さらに、第3の実施形態では、係数決定部においては、想定係数だけでなく複数のPV発電基準パタンについても、最適なものを決定する。そこで、第3の実施形態の履歴生成部3は、第1の実施形態の係数決定部32に代えて、係数及びパタン決定部320を備える。係数及びパタン決定部320では、複数の発電基準パタンと複数の想定係数のそれぞれの組み合わせに応じた複数の仮想消費電力を生成し、複数の仮想消費電力を評価して、最適の発電基準パタン及び係数を決定する
記憶部2に保存させる気象データとPV発電量の相関データは、PVパネルの異なる設置条件にそれぞれ対応したものを用意する。設置条件は、例えば、緯度又は経度といったPVの設置位置や、方位角又は仰角といったPVの設置角度を意味する。
パタン生成部31は、PVパネルの異なる設置条件に対応した相関データと、気象データ履歴とを用いて複数のPV発電基準パタンを生成する。各PV発電基準パタンには、番号を割り振ると良い。
仮想消費電力生成部33は、複数のPV発電基準パタンと複数の想定係数の組み合わせについて、以下の式(4)に示すように、仮想消費電力を生成する。
Figure 0006599763
仮想消費電力生成部33は、生成した仮想消費電力を評価部34に出力する。評価部34は、複数のPV発電基準パタンと複数の想定係数の組み合わせの仮想消費電力を回帰分析で評価する。これにより、消費電力履歴及びPV発電履歴を生成するのに最も妥当な想定係数、すなわち係数と、最適なPV発電基準パタンを決定する。
具体的な評価方法は、第1の実施形態と同様である。すなわち、評価部34は、複数のPV発電基準パタンと複数の想定係数の組み合わせから生成された各仮想消費電力を、以下の式(5)に示す通り、自己回帰モデルMα,βに当て嵌めて分析を行う。
Figure 0006599763
評価部34は、最小誤差errαβの仮想消費電力に用いた想定係数αとPV発電基準パタンβの組み合わせを選択する。評価部34は、その組み合わせに用いられている想定係数α及びPV発電基準パタンβを、それぞれ最適な想定係数α及び最適なPV発電基準パタンβとして選択する。PV発電履歴生成部35は、評価部34で選択された係数とPV発電基準パタンを用いてPV発電履歴を算出する。なお、第2の実施形態と同様に、errαβを閾値と比較して、誤差errαβが許容できる範囲になるまで仮想消費電力の生成及び評価を繰り返しても良い。
上述したように、第3の実施形態によれば、パタン生成部31は、PV設置条件に応じた複数のPV発電基準パタンを生成する。PVが設置される住宅Hは、様々な設置位置や設置方向である場合が多い。第3の実施形態では、複数のPV発電基準パタンを用いることで、そのような様々な設置条件を反映させることができる。
さらに仮想消費電力生成部33は、複数のPV発電基準パタンと複数の想定係数のそれぞれの組み合わせについて仮想消費電力を生成する。評価部34は、複数の仮想消費電力の妥当性を自己回帰分析により評価し、複数のPV発電基準パタン及び複数の想定係数から最適なPV発電基準パタンと係数を判定する。このように、PV発電基準パタンについても、複数のパタンの中から、PV発電履歴及び消費電力履歴の生成に使用するのに妥当なものを判定することができる。
[その他の実施形態]
(1)本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
(2)例えば、第1の実施形態では、1つのPV発電基準パタンと複数の係数から仮想消費電力を生成する態様を説明し、第3の実施形態では、複数のPV発電基準パタンと複数の想定係数から仮想消費電力を生成する態様を説明したが、これらの組み合わせに限られない。例えば、エリアA内のPVの発電容量が確定したものである等の事情があれば、予め決定された1つの係数と複数の発電基準パタンから仮想消費電力を生成しても良い。
(3)また、上述の実施形態では、気象データとPV発電量の相関データを用いて気象データ履歴からPV発電基準パタンを生成していたが、エリアA内の過去のPVの発電実績のデータが有る場合には、発電実績からPV発電基準パタンを生成しても良い。パタン生成部31は、発電実績をピーク発電量が一定の基準になるように正規化して、PV発電基準パタンとする。発電実績も、エリアA内のPVの設置条件に応じて、複数のパタンが確認される場合がある。その場合には、設置条件に応じて、複数のPV発電基準パタンを生成し、評価部34において回帰分析により適正PV発電基準パタンを判定するようにしても良い。なお、発電実績からPV発電基準パタンを生成する際には、必要に応じて発電実績に対して重み付けを行っても良い。
なお、発電実績が、エリアA内の一部の住宅Hからのみしか得られないような場合には、正規化した発電実績からエリアA内の日射量を算出して、第3の実施形態と同様に、PVパネルの異なる設置条件に対応した相関データを用いて複数のPV発電基準パタンを生成しても良い。そして、評価部34において適正PV発電基準パタンを判定するようにしても良い。
(4)本実施形態のプログラムは、例えばフレキシブルディスク、CD−ROM、光磁気ディスク、半導体メモリ、ハードディスク等の記憶媒体又は記憶装置に格納される。また、ネットワークなどを介してデジタル信号として配信される場合もある。なお、中間的な処理結果はメインメモリ等の記憶装置に一時保管される。
1 通信部
2 記憶部
3 履歴生成部
4 PV発電予測部
5 消費電力予測部
6 出力部
7 入力部
8 表示装置
9 入力装置
31 パタン生成部
32 係数決定部
33 仮想消費電力生成部
34 評価部
35 PV発電履歴生成部
36 消費電力履歴生成部
320 係数及びパタン決定部
100 電力需要予測装置
200 太陽光発電装置(PV)
300 PCS
400 データ管理装置
500 中継器
600 分電盤
700 気象情報サーバ
A エリア
D 配電系統
H 住宅
L 負荷
M スマートメータ
S 変電所

Claims (9)

  1. 太陽光発電装置とスマートメータとが設置された住宅を含むエリアの電力需要を予測する電力需要予測装置であって、
    前記エリア内の太陽光発電装置の発電基準パタンと、前記エリア全体の太陽光発電装置の発電容量を示す係数とを用いて、前記スマートメータの測定データから、前記太陽光発電装置の発電履歴と前記住宅の消費電力履歴を生成する履歴生成部と、
    前記太陽光発電装置の発電履歴と前記住宅の消費電力履歴と、気象予報とを用いて、前記エリアの電力需要の予測を行う予測部と、を備え、
    前記履歴生成部は、
    前記エリア内の前記太陽光発電装置の想定される前記太陽光発電装置の設置条件に応じて前記太陽光発電装置の複数の発電基準パタンを生成する発電基準パタン生成部と、
    前記複数の発電基準パタンと前記エリア全体の太陽光発電装置の想定される発電容量を示す複数の想定係数のそれぞれの組み合わせに応じた複数の仮想消費電力を生成し、当該複数の仮想消費電力の妥当性を自己回帰分析により評価して、最適の発電基準パタン及び前記係数を決定する係数決定部を更に備えることを特徴とする電力需要予測装置。
  2. 前記履歴生成部は、
    前記発電基準パタンに前記係数を乗じて前記発電履歴を生成する発電履歴生成部と、
    前記スマートメータの測定データから得られる電力需要履歴から、前記発電履歴を取り除いて前記消費電力履歴を生成する消費電力履歴生成部と、
    を更に備えることを特徴とする請求項1記載の電力需要予測装置。
  3. 前記係数決定部は、
    前記スマートメータの測定データから得られる電力需要履歴から、前記複数の想定係数のそれぞれを前記発電基準パタンに乗じたものを取り除いた前記複数の仮想消費電力を生成する仮想消費電力生成部と、
    前記複数の仮想消費電力の妥当性を自己回帰分析により評価し、前記複数の想定係数から前記係数を決定する評価部と、を備えることを特徴とする請求項1又は記載の電力需要予測装置。
  4. 前記評価部は、時系列の自己回帰モデルを用いて前記複数の仮想消費電力を分析し、最小誤差の仮想消費電力に用いた前記想定係数を判定することにより、前記複数の仮想消費電力の妥当性を評価することを特徴とする請求項3記載の電力需要予測装置。
  5. 前記評価部は、前記最小誤差を閾値と比較し、前記最小誤差が前記閾値を上回った場合は、前記仮想消費電力生成部は、前記最小誤差の仮想消費電力の生成に用いた想定係数の近傍の複数の想定係数について仮想消費電力を生成し、
    前記仮想消費電力生成部と前記評価部は、前記最小誤差が前記閾値以下になるまで、前記仮想消費電力の生成及び評価を繰り返すことを特徴とする請求項記載の電力需要予測装置。
  6. 前記履歴生成部は、気象データ履歴に基づいて前記太陽光発電装置の発電基準パタンを生成する発電基準パタン生成部を更に備えることを特徴とする請求項1?5のいずれか一項に記載の電力需要予測装置。
  7. 前記履歴生成部は、前記エリア内の太陽光発電の発電実績に基づいて前記太陽光発電装置の発電基準パタンを生成する発電基準パタン生成部を更に備えることを特徴とする請求項1?5のいずれか一項に記載の電力需要予測装置。
  8. 前記発電基準パタン生成部は、前記エリア内の太陽光発電の発電実績に基づいて前記エリアの日射量を算出し、前記日射量に基づいて前記太陽光発電装置の発電基準パタンを生成することを特徴とする請求項7記載の電力需要予測装置。
  9. 太陽光発電装置とスマートメータとが設置された住宅を含むエリアの電力需要を予測するプログラムであって、
    コンピュータに、
    前記エリア内の太陽光発電装置の発電基準パタンと、前記エリア全体の太陽光発電装置の発電容量を示す係数とを用いて、前記スマートメータの測定データから、前記太陽光発電装置の発電履歴と前記住宅の消費電力履歴を生成する履歴生成機能と、
    前記発電履歴と前記消費電力履歴と、気象予報とを用いて、前記エリアの電力需要の予測を行う予測機能と、を実現させ、
    前記履歴生成機能では、
    前記エリア内の前記太陽光発電装置の想定される前記太陽光発電装置の設置条件に応じて前記太陽光発電装置の複数の発電基準パタンを生成する発電基準パタン生成機能と、
    前記複数の発電基準パタンと前記エリア全体の太陽光発電装置の想定される発電容量を示す複数の想定係数のそれぞれの組み合わせに応じた複数の仮想消費電力を生成し、当該複数の仮想消費電力の妥当性を自己回帰分析により評価して、最適の発電基準パタン及び前記係数を決定する係数決定機能を更に実現させることを特徴とする電力需要予測プログラム。
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