JP6598442B2 - B1マップの算出 - Google Patents

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Description

本発明は、Bマップを求める方法、当該Bマップを用いて核磁気共鳴システム駆動シーケンスを求める方法、Bマップ算出システム、当該Bマップ算出システムを備えた駆動シーケンス算出システム、および、当該駆動シーケンス算出システムを備えた核磁気共鳴イメージングシステムに関する。
核磁気共鳴断層撮影システムないしは核磁気共鳴イメージングシステム(略して「磁気共鳴システム」という)では通常、基本磁場システムを用いて被検体を、たとえば1.5T、3Tまたは7T以上の比較的高い基本磁場(いわゆる「B磁場」)に暴露させる。次に、高周波送信システムを用いて、1つまたは複数の送信アンテナ素子を有する適切なアンテナ装置により、高周波励起信号(HF信号)を送信する。この高周波励起信号は、当該高周波励起信号により共振励起された前記特定の原子または分子の核スピンを前記基本磁場の磁束線に対して規定のフリップ角だけ傾斜させるためのものである。以下、このようにして得られるフリップ角分布を、核磁化または単に「磁化」と称する。励起された核スピンの弛緩時に高周波信号が放出され、これを適切な受信アンテナにより受信し、その後に処理する。弛緩時に放出されるこの高周波信号は、磁気共鳴信号と称される。適切な時期において、この磁気共鳴信号の選択的励起ないしは位置符号化を行うためにさらに、勾配磁場システムを用いて勾配磁場を前記基本磁場に重畳させる。最後に、このようにして取得した原データから、所望の画像データを再構成することができる。現在、核スピン磁化のための高周波信号(すなわち、いわゆるB磁場)の送信はたいてい、機器内において測定スペース(患者トンネル)の周辺に固定設置されたいわゆる「全身コイル」(「ボディコイル」)を用いて行われ、磁気共鳴信号の受信は大抵、患者の身体により密着するように配置されたいわゆる局所コイルを用いて行われる。しかし基本的には、全身コイルを用いて磁気共鳴信号の受信を行ったり、局所コイルを用いてHF信号の送信を行うことも可能である。
特定の測定では、まず最初に、送信すべき高周波パルス列(HFパルス列、特に、励起信号の時系列)と、これと協調するように切り替わる、前記勾配磁場システム制御用の勾配パルス列(スライス選択方向、位相符号化方向および読出方向の適切な勾配磁場パルスを有する。しばしば、前記3方向は順に、z方向、y方向およびx方向と称される)と、他の制御設定とを有する磁気共鳴システム駆動シーケンス(以下、単に「駆動シーケンス」とも称する)を生成する。こうするためには、いわゆる測定プロトコルないしは制御プロトコルで、駆動シーケンスの多数のパラメータおよび制御設定を規定する。特定の測定を行うためには、この測定プロトコルをたとえばメモリから呼び出すことができ、この測定プロトコルをオペレータが現場で変更することができる。この測定中に、この駆動シーケンスに基づいて、核磁気共鳴システムの制御を完全自動で行うことができる。その際には、核磁気共鳴システムの制御装置は命令を前記測定プロトコルから読み出して処理する。
駆動シーケンスを、とりわけHFパルス列を生成するためには、(上述の測定プロトコルおよび/またはユーザにより)たいてい、ターゲット磁化を設定し、たとえばフリップ角空間分布を設定する。次に、適切なHFパルス最適化プログラムを用いて、適切なHFパルス列を計算することにより、前記目標磁化を計算する。このHFパルス最適化プログラムは、たいてい、最適化対象ないしは最小化対象のターゲット関数を用いて数値最適化手法により動作するものである。
こうするためには通常、現在の「磁場分布マップ」、すなわち、現在の被検体と実際の検査システムとを考慮して求められた磁場分布マップが必要となる。この磁場分布マップとしてはとりわけ、「Bマップ」(「B1-Map」)が挙げられる。このBマップは、有利には、所定の各送信アンテナ素子の空間的磁場分布を、または複数の送信アンテナ素子を組み合わせたものの空間的磁場分布を表すものである。この磁場分布は典型的には、
Figure 0006598442
に依存して単位μT/Vで、つまりHF振幅あたりの磁場強度に依存して表される。この空間的感度はとりわけ、送信アンテナ素子ないしはその組合せが測定空間の領域において(すなわち、特に磁気共鳴イメージングシステムのいわゆる「検出器視野」全体において)生成するフリップ角の位置依存性を表す。したがってこのBマップは、核磁化の周回方向に回転するB磁場の円形成分(つまり、いわゆる「B 磁場」)を直接的または間接的に表すものである。磁場分布マップの他の態様に、基本磁場(B磁場)の空間的分布を表すいわゆる「Bマップ」(「B0-Map」)がある。このBマップは特に、生じた不均一性も表すものである。
この磁場分布マップは最適化手法において、現在の検査環境における現在の被検体に対して、実施しようとしている測定に最適な駆動シーケンスを見つけるために考慮される。
その際には、Bマップの情報はしばしばターゲット関数において、送信アンテナ素子による空間選択的励起時の、たとえば高周波シミング(B1 +-Shimming)に起因するB磁場ないしはB 磁場の不均一性ないしは幾何学的ひずみを回避するために用いられる。これに起因して生じる、磁気共鳴画像の原データのひずみは、その際に消去することができ、ないしは少なくとも大幅に低減させることができる。とりわけ、相互に独立して駆動可能な複数の送信チャネルないしは送信アンテナ素子を介して高周波パルスを送信する(これら複数の高周波パルスが組み合わさって、高周波パルス列を構成する)いわゆる並列送信法(pTX法)では、これら複数の高周波パルスが測定空間において相互に重畳して、個別に規定可能な高周波磁場を構成し、このような並列送信法では、現在の被検体に対する該当の送信コイルないしは送信アンテナ素子の空間的感度に関する既知の情報が、最適なpTX‐HFパルス列を計算できるようにするための重要な要件となる。
スライスごとないしは画像ボリュームごとに、各送信アンテナ素子ないしは各送信チャネルの感度が必要となるので、上述の最適化手法に使用できる磁場分布マップの取得、特にBマップの取得にかかる時間は比較的長くなり、この取得により、特に臨床現場でのルーティンにおいて検査全体にかかる時間が格段に長くなる。
それゆえ本発明の課題は、磁場分布マップを考慮して被検体の磁気共鳴信号を取得するための磁気共鳴システム駆動シーケンスを求めるための手段であって、当該駆動シーケンスを求める総時間を、特にBマップを求める総時間を格段に短縮できる手段を実現することである。
前記課題は、請求項1に記載のBマップ検出方法、請求項2に記載の磁気共鳴システム駆動シーケンスの検出方法、請求項12に記載のBマップ検出システム、請求項14記載の駆動シーケンス検出システム、および、請求項15記載の核磁気共鳴イメージングシステムにより解決される。
本発明の一実施例の核磁気共鳴イメージングシステムを示す。 磁場分布マップの算出方法の一実施例を示す。 磁場分布マップを算出するために核磁気共鳴イメージングシステムの複数の送信チャネルを併用する一実施例を示す。 本発明の一実施例の、駆動シーケンスの算出方法を示す。
本発明は、複数の、特に2つ以上の送信チャネルを備えた核磁気共鳴イメージングシステムの駆動シーケンスを生成するために用いられる、特に被検体の検出対象の画像ボリュームないしは検出対象スライスの、Bマップの算出方法を対象とする。これらの送信チャネルは、核磁気共鳴イメージングシステムで前記画像ボリュームにおける被検体の磁気共鳴励起に使用される冒頭に述べた高周波磁場ないしはHFパルス列を生成するために設けられている。すなわち特に、核磁気共鳴イメージングシステムの送信アンテナ素子を用いていわゆるBマップないしはB マップを生成するために設けられている。その際に有利なのは、上記送信チャネルをそれぞれ依存せずに、つまり各々個別に制御できるように構成することである。その際には各送信チャネルごとに送信アンテナ素子を設けることにより、冒頭に述べたように、各送信アンテナ素子をそれぞれ独立して動作するように構成することが可能である。しかし、1つの送信チャネルに複数の送信アンテナ素子を設けること、つまり一群の送信アンテナ素子を設け、これら複数の送信アンテナを1つのまとまりとして独立して動作させることも可能である。
本発明のBマップ算出方法は、以下のステップを有する:
1a)核磁気共鳴イメージングシステムのいずれかの送信チャネルを用いて、最初の第1の高周波磁場(すなわち高周波パルス列)を送信するステップ。第1の高周波磁場を送信する間、核磁気共鳴イメージングシステムの送信チャネルを1つだけ作動させることも可能である。しかし、核磁気共鳴イメージングシステムに設けられた他の送信チャネルも同時に作動させ、しかも、当該核磁気共鳴イメージングシステムの、有利には少なくとも1つの送信チャネルを使用せずに(非作動状態に維持したまま)作動させると、実施態様を参照して説明する格別な利点を奏することができる。
1b)送信された前記高周波磁場の最初の第1の高周波磁場測定値を取得するステップ。ここで、「高周波磁場測定値」は有利には直接測定された測定値であり、この測定値から、所定の位置(有利には、核磁気共鳴イメージングシステムの冒頭に述べた測定空間内ないしは均一ボリューム内、ないしは画像ボリューム内の所定位置)における高周波磁場に関する情報、すなわちいわゆる「高周波磁場情報」を求めるかないしは導出することができ、または、この直接測定された測定値がそのまま高周波磁場情報自体となる。この高周波磁場測定値は、たとえば磁気共鳴原データとすることができる。
1c)前記第1の高周波磁場測定値に基づいて相対的Bマップを作成するステップ。Bマップでは磁場分布マップを複数のタイプに分類することができ、「高周波磁場値」の磁場分布(空間的感度)を各タイプ固有の態様で、すなわち各タイプ固有の「高周波磁場情報」を用いて表すことができる。とりわけ、相対的Bマップと定量的Bマップとに分けることができる。
いわゆる「定量的Bマップ」とは、高周波磁場情報を高周波磁場値の形態で、つまり磁場強度の数値として表したものである。この高周波磁場値には物理量単位(磁場強度)が割り当てられる。この高周波磁場値は、たとえば磁場強度とすることができる。駆動シーケンスを算出する他のプロセスではたいてい、この態様のBマップを用いる必要がある。
いわゆる「相対的Bマップ」では、高周波磁場情報は参照値に対するスケーリング係数の形態である。よって具体的には、相対的Bマップの高周波磁場情報は有利には、量の単位を有さない。この参照値はたとえば、特に事前に実施された別の高周波磁場値測定等により得られる高周波磁場値とすることができる。また、製造業者較正の測定値を少なくとも補助的に前記参照値として用いることも可能である。
測定空間の特定の場所における高周波磁場値b1は、「相対的Bマップ」を用いて以下のように求めることができる。その際には、相対的Bマップで、測定空間の特定の場所ないしは区画の高周波磁場情報を数値xとして表す。ここで、
b1=x・br (1)
を適用する。
上記式中、brは、先行の測定にて求められた参照値であり、数値xはスケーリング係数を、すなわち、高周波磁場値b1を得るために参照値brに乗算すべき高周波磁場情報を表す。高周波磁場値は相対量を用いて表されるので、「相対的Bマップ」を用いて駆動シーケンスを求めるのは難しい。相対的Bマップの利点は、このような相対量を、参照値に対する追加的な測定1つだけで得ることができることである。それに対して「定量的Bマップ」は、1つの高周波磁場値ごとにそれぞれ2回測定を行う必要があるか、ないしは、1つの送信チャネルないしは1つのチャネル組合せについての「定量的Bマップ」の測定にかかる時間は典型的には、「相対的Bマップ」の測定にかかる時間より長い。
上述の種々のBマップタイプに共通する点は、核磁気共鳴イメージングシステムの測定空間の複数の各局部区画にそれぞれ、規定された特定の高周波磁場情報が対応付けられていることである。
前記局部区画はそれぞれ、予め定められた有限の面積単位ないしは体積単位を有し、これらはそれぞれ等しく、各局部区画が合わさって、前記測定空間の、空間的に一続きの領域を構成する。その際には測定空間は、前記局部区画の各面積単位ないしは体積単位により定められる所定の空間分解能の高周波磁場情報により表される。ここで、Bマップの空間分解能は、測定空間の単位面(ピクセル)または単位体積(ボクセル)あたりの前記局部区画の数により定まる。この空間分解能は方向依存性とすることができ、具体的にはたとえば、z方向における空間分解能をx方向またはy方向の空間分解能と異なるようにすることができる。
有利には、本発明のBマップ算出方法はさらに以下のステップを有する:
1d)とりわけ(第1の)高周波磁場の先行の送信時に作動されていなかった(非作動状態であった)別の送信チャネルを用いて、別の(特に第2の)高周波磁場を送信するステップ。すなわち、ここで使用される送信チャネルは、前記先行の送信時の送信チャネルと少なくとも一部異なるものである。その際にも、核磁気共鳴イメージングシステムの他の送信チャネルを作動できないわけではない。
1e)送信された前記別の高周波磁場の別のないしは第2の高周波磁場値を取得するステップ。
1f)前記別の高周波磁場測定値に基づいて相対的Bマップを作成するステップ。
1g)実際の検査環境において、所定の駆動シーケンスで被検体の磁気共鳴原データを後で取得する際に用いられる送信チャネルの数に少なくとも応じて、前記ステップ1d)〜1f)を繰り返すステップ。ここで、前記ステップ1d)における高周波磁場の送信時に用いられた送信チャネルの少なくとも1つの送信チャネルは、先行の送信時の送信チャネルと異なる。
しかしその際には、さらに他の追加測定を行うことも可能である。たとえば核磁気共鳴イメージングシステムの各送信チャネルごとに専用の相対的Bマップが、1つの送信チャネルを用いて作成される場合、場合によっては、複数の送信チャネルを用いて、特に全ての送信チャネルを用いて組合せ測定を行う必要があることもある。すなわち、特に複数の送信アンテナ素子を組み合わせて用いてBマップを作成することも可能であり、その際にはこれらのBマップが、組み合わせて用いられた当該複数の送信アンテナの空間的なB磁場分布ないしはB 磁場空間分布を表す。
有利には、本発明の方法にて算出される相対的Bマップの数は、少なくとも、核磁気共鳴イメージングシステムの全送信チャネル数である。特に、前記相対的Bマップは、上述の方法で各送信チャネルにより生成された高周波磁場の高周波磁場値を当該送信チャネルに対応付けられるように生成されたものである。このような相対的Bマップの生成は種々の手法で行うことができ、これら種々の手法はそれぞれ異なる利点を奏する。これらの手法については、本発明の実施態様において説明する。
本発明はさらに、以下のステップを有する:
1h)後で使用するために、生成した1つおよび/または全ての相対的Bマップを(たとえばBマップセットとして)記憶するステップ。この生成した相対的Bマップの記憶は、前記方法のどこでも任意に行うことが可能である。重要なのは、生成された前記相対的Bマップ(とりわけBマップセット)を後で何回も使用できるようにすること、すなわち繰り返し呼び出せるようにすることだけである。この記憶はたとえば、前記ステップ1c)および1f)において1つの相対的Bマップを作成するごとに、その直後に行うことも可能である。
したがって本発明の方法は、多様に用いることができる所謂「Bマップフレームワーク」を提供するものである。これは、迅速に算出可能な相対的Bマップを、複数回用いることを可能にし、これにより、‐後に説明するように‐少数の算出した定量的Bマップに基づき多数の正規化Bマップを、特に本発明の方法では、核磁気共鳴イメージングシステムの駆動シーケンスを求めるための正規化Bマップを算出できるようにするものである。以下、このように相対的Bマップを使用可能にする方法および/または装置を「Bマップフレームワーク」とも称する。
既に述べたように、Bマップを求める本発明の方法は、たとえば、核磁気共鳴イメージングシステムの駆動シーケンスを算出するための方法にて用いることができる。駆動シーケンスを求めるための本発明の方法は、以下のステップを有する:
2a)複数の相対的Bマップを、とりわけ、上記にて説明したBマップ算出方法のステップ1a)〜1c)により求め、後で使用するために、すなわち特に、記憶した当該相対的Bマップを記憶モジュールから、有利には本発明のBマップ算出方法のステップ1h)により複数回呼び出すために、当該相対的Bマップを記憶するステップ。
2b)1つの定量的Bマップを求めるステップ。
駆動シーケンスの算出方法の上記ステップa)およびb)は任意の順序で、とりわけ少なくとも部分的に並行して実施することが可能である。
2c)前記複数の相対的Bマップと前記1つの定量的Bマップとに基づいて複数の正規化Bマップを求めるステップ。この所謂「正規化B1マップ」とは、本発明により生成される定量的なBマップ、すなわち、前記相対的Bマップと前記定量的Bマップとを用いて生成される定量的なBマップである。
既に述べたように、磁気共鳴測定データを取得するための駆動シーケンスを求めるためには、大抵は定量的なBマップを使用する。すなわち、上記正規化Bマップは、駆動シーケンスを求める手法の大部分において使用するのに適した有利な態様になっている。
したがって、さらなるステップ2d)は、上記複数の正規化Bマップを用いて、磁気共鳴測定データを取得するための駆動シーケンスの算出を対象としたものである。
したがって本発明により、特に、核磁気共鳴イメージングシステムの駆動シーケンスを求めるための、定量的Bマップの面倒な作成を、被検体の検出すべきスライスあたり少数の測定Bマップに、有利には1つの測定Bマップにまで低減することが可能である。このことは本発明では、記憶しておいた相対的Bマップを用いることにより、つまり上述の「Bマップフレームワーク」を用いることにより実現される。この相対的Bマップは、定量的Bマップよりも格段に短い所要時間で生成することができる。さらに強調しておきたい点は、この記憶された相対的Bマップを、多数の種々の定量的Bマップ算出方法に使用して種々の駆動シーケンスを求めたり種々の算出方法に用いたりすることが可能であることである。
したがって本発明は、核磁気共鳴イメージングシステムの動作方法にも関し、当該動作方法ではまず最初に、本発明の方法を用いて磁気共鳴駆動シーケンスを求め、次に、この磁気共鳴駆動シーケンスを用いて核磁気共鳴イメージングシステムを動作させる。
こうするためには、高周波磁場測定値を取得するための入力インタフェースを備えた本発明のBマップ算出システムを用いることができる。さらに、このBマップ算出システムは、前記高周波磁場測定値に基づいて定量的Bマップを求めるBマップ算出モジュールも含むことができる。本発明のBマップ算出システムはまた、記憶モジュールも含むことができ、この記憶モジュールから、相対的Bマップを複数回ないしは後で呼び出すことができる。
前記Bマップ算出システムはさらに、複数の正規化Bマップを求めるためのBマップ正規化モジュールも有する。この正規化Bマップは、記憶モジュールから呼び出した前記複数の相対的Bマップと、1つの定量的Bマップとを用いて求められる。
前記記憶モジュールは、たとえば、既に生成および記憶された相対的Bマップに基づいてさらに別の正規化Bマップを生成するときに、特に有利に活用することができる。すなわち、前記入力インタフェースはさらに第2の高周波磁場測定値を取得し、前記Bマップ算出モジュールも、当該別のないしは第2の高周波磁場測定値を用いてさらに別の定量的Bマップを求めるために用いることができるということである。その際には前記Bマップ正規化モジュールは、前記記憶モジュールから呼び出した第1の相対的Bマップセットと1つの第2の定量的Bマップとを用いて複数の第2の正規化Bマップを求めるように構成することができる。つまり、記憶された(たとえば第1のBマップセットの)相対的Bマップを複数回用いることが可能であるということであり、その際に有利なのは、記憶された相対的Bマップを用いて、2つの異なる正規化Bマップ(すなわち定量的なBマップ)を求めることである。
特に、前記正規化Bマップを求めた後、有利にはこれに対応する駆動シーケンスを求めた後、前記別の正規化Bマップを求めるために、当該別の正規化Bマップを生成するために使用される(第1の)相対的Bマップを再度求めることがないように、前記記憶モジュールは使用される。
本発明は、本発明のBマップ算出システムと、前記正規化Bマップを用いて磁気共鳴測定データを取得するための駆動シーケンスを求めるシーケンス算出ユニットとを有する駆動シーケンス算出システムを対象とする。既に述べたように、この駆動シーケンス算出システムはさらに、前記別の正規化Bマップを用いて、すなわち特に、前記記憶された相対的Bマップを用いて、さらに別の駆動シーケンスを求めるように構成することができる。その際には、前記記憶された相対的Bマップを前記記憶モジュールから呼び出すことができ、この相対的Bマップを再計算する必要はないので、このような駆動シーケンス算出システムを用いると、速度の観点において格別な利点が奏される。
本発明はさらに、本発明のBマップ算出システムおよび/または本発明の駆動シーケンス算出システムを備えた核磁気共鳴イメージングシステムにも関する。大抵、前記核磁気共鳴イメージングシステムは、前記駆動シーケンスを用いて磁気共鳴原データないしは磁気共鳴信号を検出する検出装置を含む。
前記Bマップ算出システムまたは駆動シーケンス算出システムの基本的構成要素は有利には、たとえば医用イメージングシステムまたはターミナル等の、適切な記憶手段を備えたプログラミング可能な適切な計算ユニット上に実装されたソフトウェアとして実現することができる。インタフェースはたとえば、医用イメージングシステム内部および/または駆動シーケンス算出システム内部に設置されたデータメモリ、または、ネットワークを介して医用イメージングシステムおよび/または駆動シーケンス算出システムに接続されたデータメモリ内から、‐場合によってはユーザインタフェースも用いて‐データを選択ないしは受け取るためのインタフェースとすることができる。さらに、上述のシステムはそれぞれ、生成したデータを、後続処理、表示、記憶等のために他の装置へ転送するための出力インタフェースを有することも可能である。大部分をソフトウェアで実現すること、特に、Bマップ算出システムおよび/または駆動シーケンス算出システムの大幅なソフトウェアによる実現は、ソフトウェア更新により、以前から既に用いられているBマップ算出システム、駆動シーケンス算出システムないしは医用イメージングシステム等を、本発明にしたがって動作させるために、容易に事後的に拡張できるという利点を奏する。
したがって前記課題は、たとえば可搬型メモリに記憶された、および/または、ネットワークを介して転送されて核磁気共鳴イメージングシステムおよび/または駆動シーケンス算出システムおよび/またはBマップ算出システムの1つまたは複数のメモリに直接ロード可能なコンピュータプログラム製品によっても解決される。このコンピュータプログラム製品は、プログラムが適切なプログラミング可能な計算ユニットにおいて実行されるときに本発明の方法のすべてのステップを実行するためのプログラムコードセクションを含む。この計算ユニットはたとえば、核磁気共鳴イメージングシステムおよび/または駆動シーケンス算出システムおよび/またはBマップ算出システムの構成要素とすることができる。その際には、前記コンピュータプログラム製品は特に、不揮発性のメモリに符号化することができる。
従属請求項および以下の記載から、本発明の他の特に有利な実施形態および実施態様が明らかであり、1のカテゴリーの独立請求項を、他のカテゴリーの従属請求項と同様の実施態様で実施することも可能である。
本発明の駆動シーケンス算出方法の一実施形態は、さらに以下のステップを有する:
有利には、既に先行して第1の定量的Bマップを求めたときのものと同一の画像ボリュームについて、すなわち測定空間の同一区域について、特に被検体の軸面スライスについて、別の第2の定量的Bマップを算出するステップ。この別の定量的Bマップの算出はとりわけ、磁気共鳴原データを取得するためのさらに別の駆動シーケンスを得るために実施される。この別の駆動シーケンスはとりわけ、前記第1の駆動シーケンスのタイプとは異なるタイプの駆動シーケンスである。駆動シーケンスのタイプはとりわけ、生成されるコントラストの態様、軌道態様、または、カバー対象となるボリュームの態様により相互に分けることができる。具体的にはたとえば、特に複数の異なるプレパラートパルスパターンを用いたターボフラッシュ法(TFL)に基づく駆動シーケンス、および、たとえば、スピンエコー法(SE)に基づく他のタイプの駆動シーケンスといった場合である。また、いわゆる「ラジアルトラジェクトリ」を用いたシーケンスも、直交座標軌道を用いたシーケンスとは異なるタイプの駆動シーケンスの代表例である。
さらに別のステップは、記憶された複数の第1の相対的Bマップ、すなわち、既に存在する複数の第1の相対的Bマップと前記1つの別の定量的Bマップとに基づいて、さらに別の正規化Bマップを求めるものである。
たとえば、このさらに別の定量的Bマップの測定誤差または空間分解能を、第1の定量的Bマップの測定誤差または空間分解能と異なるものとし、これにより、正規化Bマップの品質が異なるようにし、ないしは、駆動シーケンスに対する当該Bマップの適合を異なるものとすることができる。この適合はとりわけ、特定の駆動シーケンスタイプに関して最適化することができる。
この有利な方法では、相対的Bマップをたとえば第1の空間分解能で作成し、さらに、高周波磁場測定値を求める際の第1の測定誤差を当該相対的Bマップに対応付けること(ないしは、当該相対的Bマップから当該第1の測定誤差が導出できるようにすること)ができる。
さらに、簡単に作成可能な相対的Bマップを、次に生成すべき所定の駆動シーケンスの所要空間分解能より高い空間分解能で生成するように、前記Bマップフレームワークを構成することも可能である。このことにより、相対的Bマップを、非常に多数の異なる駆動シーケンスや駆動シーケンスタイプに用いることが可能になり、算出にかかる時間が長い定量的Bマップを、実際の測定に必要なだけの空間分解能で、つまりたとえば、前記相対的Bマップの分解能より低い空間分解能で検出できる、という利点が奏される。
このようにして、多数の測定ないしは駆動シーケンスのために、核磁気共鳴イメージングシステムの駆動シーケンスを求めるために用いることができる正規化Bマップの形態で定量的Bマップを、時間的に特に効率的に算出することができ、1つの駆動シーケンスあたり1つの定量的Bマップのみを検出し、駆動シーケンス算出方法のステップ2b)にしたがって測定対象のスライスを検出するだけで十分となる。
これに応じて、上述の有利な方法のさらなる別のステップは、前記別の正規化Bマップを用いて、磁気共鳴信号を検出するためのさらに別の第2の駆動シーケンスを求めるステップとすることができ、この第2の駆動シーケンスは有利には、既に求められた(特に、時間的に直前に求められた)駆動シーケンスのタイプとは異なるタイプである。
具体的にはたとえば、最初の第1のステップではターボスピンエコー核磁気共鳴撮影法(TSE)のための駆動シーケンスを求め、前記別の定量的Bマップに基づいて、スピンエコー式核磁気共鳴撮影法(SE)のための駆動シーケンスを求める。ここで、算出にかかる時間が長い固有の定量的Bマップの数は、別の正規化Bマップを生成することにより最小限にまで削減され、これによって、特に、有利には異なるタイプである複数の駆動シーケンスを作成するために用いられるBマップを算出するための全時間を格段に短縮することが可能となる。
既に述べたように、相対的Bマップの生成も時間的に最適化することができる。本方法の1実施態様では、生成される(第1または別の)相対的Bマップの数は、少なくとも、核磁気共鳴イメージングシステムの測定空間内にて高周波磁場を生成するための送信チャネルの数である。
前記送信チャネルの数はとりわけ、後で実施される測定において当該送信チャネルが明示的に被検体の磁気共鳴撮影画像の作成に用いられるように、予め設定されている。これは、核磁気共鳴イメージングシステムの全送信チャネルのうち一部の送信チャネルとすることができるが、有利なのは、送信チャネル数が、核磁気共鳴イメージングシステムの全送信チャネルを含むことである。
とりわけ、本方法の1つの実施態様では、生成される相対的Bマップ数をちょうど、核磁気共鳴イメージングシステムの測定空間内にて高周波磁場を生成するための送信チャネル数とすることができる。このことは自明ではなく、この場合には、画像ボリュームあたり少数の定量的Bマップを用いて、特に1つの定量的Bマップのみを用いて、かつ、核磁気共振イメージングシステムの測定空間内にて高周波磁場を生成するための送信チャネル数である数の、生成された相対的Bマップを用いて、駆動シーケンスを求めるための正規化Bマップを作成できる、送信チャネルの最適な組み合わせを求めることができる。
ここで送信チャネルの組み合わせとは、所定の高周波磁場を生成するために、特に同時に作動される送信チャネル群を指す。すなわち、送信チャネルの組み合わせを指定することにより、同時に、所定の高周波磁場を生成するために使用されない送信チャネルがどれであるかの相補的な情報も得ることができる。よって、使用される送信チャネルの組み合わせを表示するためには、上述の情報のうちいずれか任意のものを用いることができ、または、使用される送信チャネルの指定と使用されない送信チャネルの指定とを組み合わせて併用することができる。
この組み合わせが最適である場合には、生成される正規化Bマップの数、および/または、たとえば別の正規化Bマップの数は、少なくとも、所定の高周波磁場を生成するために用いられる送信チャネル数に相当する。このようにしてたとえば、各送信チャネルごとに対応する1つの正規化Bマップを生成することができ、所定の送信チャネルについてさらに定量的Bマップを追加して検出する必要はなくなる。このことは特に、核磁気共鳴イメージングシステムの複数の送信チャネルの組み合わせを使用して少なくとも1つの相対的Bマップを生成することにより実現することができる。
以下、複数の送信チャネルの組み合わせとは、有利には、いわゆる「送信チャネルの線形組み合わせ」を指し、この線形組み合わせは、線形関数表現(各送信チャネルの送信パワーないしは高周波磁場を重畳したものの線形関数)により、複数の送信チャネルの高周波磁場を重畳したものとして、所定の高周波磁場を表せることを特徴とする。特に、基本磁場強度が7T以上である場合、この要求は自明の事項ではない。しかし、複数の独立した送信チャネルを用いて生成された高周波磁場の線形重畳を用いて上述のように高周波磁場を表現できる周辺条件は、当業者に委ねられる。線形重畳可能であることを保証するためには、「小フリップ角方式」を使用できるようにするため、どの場所のフリップ角も十分に小さくなければならない。
ここで、「複数の送信チャネルの組み合わせを使用する」との表現はとりわけ、特に複数の送信チャネルを同時に動作させて、当該組み合わせに含まれるすべての各送信チャネルを用いて高周波磁場を送信することを意味する。
本方法の1つの実施形態では、特に有利には、核磁気共鳴イメージングシステムの複数の送信チャネルの1つの組み合わせを使用して、前記複数の相対的Bマップのすべての相対的Bマップを生成する。つまり、すべての相対的Bマップに、前記複数の送信チャネルの送信磁場(高周波磁場)を組み合わせたものとして磁場分布を表す情報が含まれる、ということである。このことによって特に、高周波磁場情報を有する、生成された各Bマップごとに、核磁気共鳴イメージングシステムの検出視野ないしは測定空間の大部分を表すことが可能となり、生じる可能性のある遮蔽現象(Bシミング)を識別することができる。
本方法の1つの実施形態では、核磁気共鳴イメージングシステムの複数の送信チャネルの組み合わせを用いて、1つの第1の定量的Bマップおよび/または1つの別の第2の定量的Bマップを生成する。このことが特に有利となるのは、各1つの定量的Bマップを生成するのに用いられる前記複数の送信チャネルの組み合わせのうち少なくとも2つの送信チャネルが、前記複数の相対的Bマップのうち少なくとも1つを生成するためにも用いられる送信チャネルの組み合わせに含まれている場合である。その際に有利なのは、各1つの定量的Bマップの生成に用いられる送信チャネルの組み合わせが、ちょうど、前記複数の相対的Bマップのうち少なくとも1つを生成するために用いられる送信チャネルの組み合わせに相当することである。
このようにして特に、送信チャネルの線形組み合わせが既知であれば、1つの定量的Bマップのみを用いて正確な逆算を行い、磁気共鳴撮影画像を生成するのに使用される送信チャネル数にちょうど相当する数の正規化Bマップを生成することが可能となる。
特に有利には、定量的Bマップを作成するために、定量的Bマップを求めるための予め定められた品質基準を使用または事前設定することができる。たとえば、‐相対的Bマップの生成について既に説明したように‐所定の駆動シーケンスないしは所定の駆動シーケンスタイプに必要とされる空間分解能および/または高周波磁場値(ないしは高周波磁場測定値)の測定誤差を、他の駆動シーケンスないしは駆動シーケンスタイプの空間分解能および/または高周波磁場値(ないしは高周波磁場測定値)の測定誤差以下とすることが可能である。このことは、予め定められる品質基準において考慮することができる。つまり、前記所定の品質基準はたとえば、定量的Bマップの空間分解能、および/または、定量的Bマップを求める際の測定誤差、具体的には特に割合で表される、有利には百分率の測定誤差とすることができる。相対的Bマップは有利には、定量的Bマップに適用されるこの品質基準より優れたものである。具体的には、相対的Bマップを作成するときには、既に述べたように品質基準を予め設定しておくか、または、たとえば既存の相対的Bマップから算出ないしは導出することができる。相対的Bマップが定量的Bマップの品質基準より優れている場合には必ず、当該定量的Bマップにより予め定められた品質基準に相当する正規化Bマップを生成することができる。相対的Bマップおよび定量的Bマップのいずれについても、前記品質基準の事前設定は特に、高周波磁場測定値を解析して、この高周波磁場測定値の解析により、たとえば空間分解能および/または測定誤差として品質基準を導出することにより行うことができる。
特に、とりわけ定量的Bマップにより定まる品質基準を正規化Bマップも満たすように保証するためには、本発明の方法の1つの実施形態では、相対的Bマップの品質基準と定量的Bマップの品質基準との比較を行うことができる。この比較は特に、空間分解能および/または測定誤差の比較とすることができる。この比較では、前記相対的Bマップのうち1つまたは全ての相対的Bマップの空間分解能が前記定量的Bマップの空間分解能に達するか否か、または上回るか否かを検査し、および/または、相対的Bマップのうち1つまたはすべての相対的Bマップの、特に割合で百分率で表された測定誤差が、特に、定量的Bマップの割合で表された百分率の測定誤差に達するか否か、または上回るか否かを検査することができる。
たとえば、定量的Bマップの空間分解能が相対的Bマップの空間分解能より下回るかまたは等しい場合には、必ず、定量的Bマップの空間分解能で正規化Bマップを作成することができる。すなわち、作成される正規化Bマップは、定量的Bマップにより定まる空間分解能に関する品質基準を満たす、ということである。また、たとえば定量的Bマップの元となる測定データの測定誤差を解析し、同様に、定量的Bマップにより定まる測定誤差に関する品質基準を、作成された正規化Bマップが満たすことも保証することができる。
本発明の方法の一実施形態では、特に上述の比較で、定量的Bマップについて予め定められた品質基準を満たす正規化Bマップを作成できないと判定された場合、前記比較結果に基づいて、駆動シーケンスを求めるためにステップ1a)を、すなわち特に、送信チャネルを用いて第1の高周波磁場を送信し、当該送信した高周波磁場の高周波磁場測定値を取得し、この第1の高周波磁場測定値に基づいて相対的Bマップを作成するステップを繰り返すことにより、当該相対的Bマップを本発明の方法のステップ1h)にしたがって記憶し、後で使用できるように、すなわち、記憶モジュールから何回も呼び出せるようにすることができる。その次に、ステップ2c)または2g)により正規化B1マップを求め、ステップ2d)または2h)により駆動シーケンスを求めるために当該正規化Bマップを用いることができる。
具体的には、特に前記相対的Bマップのうちいずれか1つの相対的Bマップの空間分解能が定量的Bマップの空間分解能を下回る場合、および/または、当該相対的Bマップのうちいずれか1つの相対的Bマップの、割合で表された百分率の測定誤差が、定量的Bマップの、割合で表された百分率の測定誤差を下回る場合、相対的Bマップの検出(ステップ1a)を繰り返し実施することができる。相対的Bマップの検出を繰り返すためには、定量的B1マップの、前記予め定められた品質基準を考慮した駆動シーケンスを用いることができ、これにより、生成される相対的Bマップは、(定量的Bマップおよび/または相対的Bマップについて)予め定められた品質基準を満たすことができる。その際には、高速グラジエントエコー法ないしは高速グラジエントエコー方式の駆動シーケンスを用いることができる。
正規化Bマップを算出するために設けられたBマップ算出システムは、高周波磁場測定値に基づいて相対的Bマップを生成するために構成されたBマップ生成モジュールを含むことができる。このBマップ生成モジュールは特に、生成された相対的Bマップを記憶するための記憶モジュールに接続されており、これにより、後で使用するために当該相対的Bマップを記憶モジュールから呼び出すことができる。
有利には前記Bマップ算出システムは、定量的Bマップの上述の品質基準を事前設定するための品質基準インタフェースも含むことができ、これによってたとえば、駆動シーケンスのために、定量的Bマップおよび/または相対的Bマップの品質基準とは異なる品質基準を満たす正規化Bマップを生成することができる。
この品質基準は、Bマップ算出システムに含まれるBマップ解析装置にて使用することができる。このBマップ解析装置は、相対的Bマップの品質および定量的Bマップの品質を品質基準に基づいて比較するように構成されており、有利には、当該比較に基づいて、さらに別のBマップの生成をトリガするように、すなわち、特に高周波磁場測定値の生成をトリガするように構成されている。こうするために、Bマップ解析装置はトリガインタフェースを含むことができ、このトリガインタフェースは、定量的Bマップおよび/または相対的Bマップを求めるための高周波測定値の取得をトリガするトリガ信号を送信する。既に述べたように、このようにしてBマップフレームワークにおいて、生成された正規化Bマップが、予め定められた品質基準を満たし、駆動シーケンスの算出に用いることができることを保証することができる。
以下、添付の図面を参照して、実施例に基づき、本発明について再度詳細に説明する。異なる図において同一の構成要素には、同一の符号を付している。
図1に、本発明の磁気共鳴装置1を概略的に示す。この磁気共鳴装置1は磁気共鳴スキャナ2本体を有し、磁気共鳴スキャナ2は、当該磁気共鳴スキャナ2内にある測定空間8ないしは患者トンネルを有する。この患者トンネル8内に寝台7が入るように移動させることができ、これにより、当該寝台7上に寝ている被検体O(患者/被験者)が検査中に、磁気共鳴スキャナ2内に設置された磁気システムおよび高周波システムに対する、当該磁気共鳴スキャナ2内部における所定の相対位置に保持したり、ないしは、測定中に複数の異なる位置の間で移動させることもできる。
磁気共鳴スキャナ2の重要な構成要素は、基本磁場磁石3、x方向とy方向とz方向とに任意の磁場勾配を与えるための勾配磁場コイルを有する勾配磁場システム4、ならびに、全身高周波コイル5である。被検体Oにて誘導された磁気共鳴信号の受信は、当該磁気共鳴信号を誘導させるための高周波信号を送信するためにも通常用いられる前記全身コイル5を用いて行うことができるが、通常はこの信号は、たとえば被検体O上または下方に設置される局所コイル6を用いて受信される。上述の構成要素すべての基本的構成は、当業者に知られているので、図1では大まかに概略的にのみ示している。
全身高周波コイル5は、たとえばいわゆるバードケージアンテナの形態で、個別の送信チャネルS〜Sとして制御装置10により相互に別個に駆動可能である、個数Nの個別アンテナバーを有する。すなわち、上記核磁気共鳴断層撮像システム1はpTX機能を有するシステムである。しかし本発明の方法は、送信チャネルを1つのみ有する古典的な核磁気共鳴断層撮像装置において使用することも可能であることを明示的に述べておく。
前記制御装置10は制御コンピュータとすることができ、この制御コンピュータは、多数の個別コンピュータから構成することもできる。これら個別コンピュータは場合によっては別個のスペースに設置され、適切なバスシステムないしはケーブル等を介して相互に接続されている。前記制御装置10はターミナルインタフェース17を介して、オペレータが設備1全体を制御するためのターミナル20に接続されている。この実施例では前記ターミナル20は、オペレータに対してグラフィカルユーザインタフェースを提供するため、キーボード28を有するコンピュータ21と、1つまたは複数のスクリーン27と、たとえばマウス等の他の入力機器とを含む。
前記制御装置10はとりわけ勾配磁場制御ユニット11を有し、この勾配磁場制御ユニット11もまた、複数の部分構成要素から構成することができる。この勾配磁場制御ユニット11を介して各勾配磁場コイルを各制御信号SG、SG、SGに接続することができる。この制御信号は、測定中にそれぞれ対応する時間的位置にて、それぞれ対応する時間的推移でセットされる勾配パルスである。
前記制御装置10はさらに、高周波送受信ユニット12も有する。このHF送受信ユニット12もまた、各送信チャネルS〜Sにそれぞれ別個かつ並列に、具体的にはこの実施例では、ボディコイル5の別個に駆動可能な各アンテナバーにそれぞれ別個かつ並列に高周波パルスを印加するため、複数の部分構成要素から構成されている。この送受信ユニット12を介して磁気共鳴信号を受信することも可能であるが、この実施例では、磁気共鳴信号の受信は局所コイル6を用いて行われる。前記局所コイル6により受信された原データRDは、HF受信ユニット13により読み出されて処理される。局所コイル6または全身コイル5がHF送受信ユニット12を用いて受信した磁気共鳴信号は原データRDとして再構成ユニット14へ転送される。再構成ユニット14は原データRDから画像データBDを再構成し、これをメモリ16に記憶し、および/または、オペレータがこの画像データBDを観察できるようにインタフェース17を介して当該画像データBDをターミナル20へ転送する。また、ネットワークNWを介して画像データBDを他の場所に記憶および/または表示し、解析することもできる。局所コイル6が適切な切替デバイスを有する場合、とりわけpTXモードで送信するためにも前記局所コイルを使用するため、この切替デバイスをHF送受信ユニット12に接続することもできる。
勾配磁場コントローラ11と、HF送受信ユニット12と、局所コイル6のための受信ユニット13とはそれぞれ、測定制御ユニット15により協調制御される。これは、適切な命令により、所望の勾配パルス列GPを適切な勾配制御信号SG、SG、SGにより送信するためのものであり、マルチチャネルパルス列MPを送信するように、すなわち各送信チャネルS〜S上にて適切な高周波パルスを全身コイル5の複数の各送信バーに並列して印加するように、HF送受信ユニット12を並列駆動する。さらに、局所コイル6にある磁気共鳴信号がHF受信ユニット13により適切な時点にて読み出されて処理されるように、ないしは、全身コイル5に信号が存在する場合にはこの信号をHF送受信ユニット12により読み出されて処理されるようにしなければならない。測定制御ユニット15は、予め設定された制御プロトコルPにしたがい、高周波送受信ユニット12に対する適切な信号を、特にマルチチャネルパルス列MPを設定し、かつ、勾配磁場制御ユニット11に対する勾配パルス列GPを設定する。この制御プロトコルPには、測定中に設定しなければならないすべての制御データが記憶されている。
通常は、メモリ16に、複数の異なる測定に対応して多数の制御プロトコルPが記憶されている。これらの制御プロトコルPは、ターミナル20を介してオペレータが選択することができ、場合によっては、現在所望の測定を行うのに適した制御プロトコルPが得られるように、メモリ16に記憶された制御プロトコルPを変更することができ、この制御プロトコルPにより前記測定制御ユニット15は動作することができる。その他にも、オペレータはネットワークNWを介して制御プロトコルを、たとえば磁気共鳴システムの製造者から呼び出すことができ、場合によっては、この呼び出した制御プロトコルを変更して使用することができる。
しかし、上述の磁気共鳴測定の基本的な流れ、および、駆動制御のための上述の構成要素は当業者に知られているので、これらについてはここでは詳細に説明しない。また、前記磁気共鳴スキャナ2、および、当該磁気共鳴スキャナ2の制御装置は、さらに別の多数の構成要素を有することができ、これらの別の構成要素についても、ここでは詳細に説明しない。ここでは、磁気共鳴スキャナ2の構成を異なるものとすることができ、たとえば、側方に開口を有する患者スペースを設けることが可能であり、基本的には、高周波全身コイルをバードケージアンテナとして構成しなくてもよいことを述べておく。
図1ではさらに、磁気共鳴システム駆動シーケンスASを求めるための、本発明の制御シーケンス算出装置22を概略的に示している。この磁気共鳴システム駆動シーケンスASはとりわけ、特定の測定に対して、k空間内における所定の軌道を通過するための勾配パルス列GPを有するパルスシーケンスを含み、また、これに対応する、各送信チャネルS〜Sを駆動するための高周波パルス列、ここではマルチチャネルパルス列MPも含む。この場合、磁気共鳴システム駆動シーケンスASは、測定プロトコルPで予め設定されたパラメータPDに基づいて形成される。
制御シーケンス算出装置22はここでは、ターミナル20の一部として図示されており、このターミナル20のコンピュータ21上にてソフトウェア構成要素として実装することができる。しかし基本的には、制御シーケンス算出装置22を制御装置10自体の一部として実装すること、または、別個の演算システム上に実装することも可能である。完成した駆動シーケンスASは、ネットワークNWを介して磁気共鳴システム1へ伝送することができ、これは、完全な制御プロトコルPの範囲内でも行える場合がある。有利な一態様では、制御シーケンス算出装置22は測定診断中にも、すなわち患者の検査中にも、最新の新たな制御シーケンスを現在の前提条件に基づいて求めることができる。
後に説明するように、励起のための最適なHFパルス列を計算するのに必要とされる現在のBマップは、少なくとも本来の測定前に、被検体Oの内部において、視野範囲9(FoV= Field of View)内の、磁気共鳴撮像画像を生成する元にもなる複数のスライスSLについて生成される。こうするためには、駆動シーケンスASを算出する方法全体を通じて、各スライスSLごとに複数のBマップが、すなわち少なくとも、使用される送信チャネルNの数と同数のBマップが必要とされる。たとえば、使用される送信チャネル数が10個であるシステムにおいて、総じて40個のスライスにBマップが必要である場合、求めるべきBマップの総数は少なくとも400になる。これにかかる時間は長いので、可能な限り効率的にBマップを求められるようにしなければならない。
制御シーケンス算出装置22はここでは、入力インタフェース23を有する。この入力インタフェース23を介して、制御シーケンス算出装置22は、駆動シーケンスASを求めるためのパラメータPDを受け取る。前記パラメータPDにはとりわけ、所望の測定を実現するフリップ角分布をどのようにすべきかを設定する目標磁化と、k空間軌道またはk空間軌道タイプと、場合によっては他の入力パラメータとが含まれる。後で、この他の入力パラメータの一部について、図4を参照して詳細に説明する。この入力インタフェース23を介して、制御シーケンス算出装置22は高周波磁場測定値HFおよび/または相対的BマップBR〜BRを受け取ることができる。
制御シーケンス算出装置22はさらにHFパルス算出ユニット24も含み、これは特に、いわゆる「最適化ユニット」として動作するものである。このユニットは適切な最適化手法を用いて、上述の入力データに基づいて高周波パルス列MPを算出する。
ここではさらに、制御シーケンス算出装置22はBマップ算出システム30も含む。このBマップ算出システム30は、高周波磁場測定値HFを受け取るための入力インタフェース36を有する。
前記Bマップ算出システム30はさらに、Bマップ算出モジュール31と、Bマップ生成モジュール34と、記憶モジュール32と、Bマップ正規化モジュール33と、Bマップ解析モジュール35とを有する。
前記Bマップ正規化モジュール33を用いて、下記にて説明する手法で、高周波磁場測定値HFに基づいて複数の正規化されたBマップBN〜BNが求められる。図中に示されていない出力インタフェース装置を介して、これらの正規化BマップBN〜BNを入力データとしてHFパルス算出ユニット24(すなわち最適化ユニット)へ転送し、その後、HFパルス算出ユニット24はこれらの正規化BマップBN〜BNを用いて、最適な高周波パルス列MPを求めるように動作することができる。
その際には前記正規化BマップBN〜BNは、本発明の「B1マップフレームワーク」を用いて作成される。このB1マップフレームワークは、複数の相対的BマップBR〜BRを記憶モジュール32に記憶し、呼び出してBマップ正規化モジュール32へ転送することができる。記憶される相対的BマップBR〜BRは、とりわけ予め、実際の検査環境と実際の被検体とに応じて、特に各スライスSLごとに求めておいたものであり、以下、相対的BマップBR〜BR(すなわち、最初の相対的Bマップセット)の初回算出の詳細について説明する。
このBマップ正規化モジュール33は、前記記憶モジュール32から呼び出した相対的BマップBR〜BRを用いて、第1の定量的BマップBQを使用して、最初の正規化BマップBN〜BNを生成する。この第1の定量的BマップBQは、前記高周波磁場測定値HFに基づいて前記Bマップ算出モジュール31により求められるものである。ここで、呼び出される最初の相対的BマップBR〜BRの数は核磁気共鳴イメージングシステム1の送信チャネルの数Nに相当し、被検体の固有のスライスSLごとに固有の画像ボリュームが作成されている。正規化BマップBN〜BNを相対的BマップBR〜BRと定量的Bマップとに基づいて求める手法は、たとえば、ISMRM 2007, 1676 の J.-P. Moortele によるカンファレンス寄稿論文に記載されており、同文献にはたとえば、相対的Bマップおよび定量的BマップからB分布の規模および位相情報を求める手法が説明されている。
次に、最初の駆動シーケンスASの高周波パルス列MPを求めるために、図中に示されていないインタフェースを介して、上述の最初の正規化BマップBN〜BNをHFパルス算出ユニット24へ転送する。この最初の駆動シーケンスはたとえば、ターボスピンエコー(TSE)であるか、または、ターボフラッシュ方式のシーケンス(TFL)である。それゆえ、この最初の駆動シーケンスは、駆動シーケンスASの最初のタイプに分類されるものであると見なすことができる。
最初の駆動シーケンスASが求められた後、出力インタフェース装置25を介して制御シーケンス算出装置22からこの前記最初の駆動シーケンスASを再び出力することができる。
測定診断を行っている間に駆動シーケンスASを更新する場合には、制御装置10が適切な時点にて新規の制御シーケンスASを本発明の方法により自動的に求められるように、または、たとえばターミナル20もしくは他のコンピュータがこの新規の制御シーケンスASを呼び出せるように、この更新も制御プロトコルPに記憶することができる。
たとえば、特に第2駆動シーケンスタイプに分類される第2の駆動シーケンスASを生成するためには、別の第2の正規化BマップBN〜BNが必要となる場合がある。この第2タイプの駆動シーケンスは、スピンエコー(SE)方式またはターボフラッシュ(TFL)方式のシーケンスとすることができる。こうするためには、同一の画像ボリュームないしは同一のスライスSLに対しては、たとえば空間分解能および/または測定精度が第1の正規化BマップBN〜BNと相違する、すなわち測定誤差が第1の正規化BマップBN〜BNより大きいかまたは小さい別の第2の正規化BマップBN〜BNを用いる必要がある。つまり第2の正規化BマップBN〜BNは、第1の正規化BマップBN〜BNと異なる品質を有さなければならない。すなわち、第2の正規化BマップBN〜BNが満たす品質基準QCは、第1の正規化BマップBN〜BNの品質基準と異なる。
上述の「Bマップフレームワーク」を用いると、各正規化BマップBN〜BNがそれぞれ、駆動シーケンスASごとに予め設定された品質基準QCを満たすことを保証することができる。
マップ算出モジュール31は、予め定められた品質基準QCにしたがって、定量的BマップBQを高周波磁場測定値HFに基づいて求めるように構成されている。
こうするためにはこの実施例では、Bマップ算出モジュール31へ転送される高周波磁場測定値HFを並行して品質基準インタフェース37へ伝送する。この品質基準インタフェース37は、前記高周波磁場測定値HFに基づいて正規化BマップBN〜BNの品質基準QCを、すなわち、正規化BマップBN〜BNの、当該品質基準QCにより定まる目標品質を求めるように構成されている。すでに述べたように、前記品質基準QCは、目標空間分解能および/または目標最大測定誤差とすることができる。
また、前記品質基準インタフェース37へ、たとえばユーザ設定により特にターミナル20を用いて作成ないしは設定された品質基準QCを直接伝送することも可能である。その際には、高周波磁場測定値HFに基づいて品質基準QCを求めるのを省略することもでき、予め定められる品質基準QCが、高周波磁場測定値HFの品質と相違することも可能である。
オプションとして、品質基準インタフェース37をBマップ算出モジュール31に接続することができ、または、Bマップ算出モジュール31に組み込むこと(図示されていない)も可能である。
たとえば、所望の空間分解能を高周波磁場測定値HFの空間分解能より低くすることができ、または、許容最大測定誤差が高周波磁場測定値HFの最大誤差より大きくてもよい。
その後、第2の正規化BマップBN〜BNを求めるために、第2の定量的BマップBQが前記Bマップ算出モジュール31によって作成される。その後、この第2の定量的BマップBQはBマップ解析モジュール35へ転送され、その後にBマップ正規化モジュール33へ転送される。このBマップ正規化モジュール33は、記憶モジュール32から新たに呼び出した最初の相対的BマップBR〜BRに基づいて第2の正規化BマップBN〜BNを求め、次に、第2の駆動シーケンスを生成するために、すなわち、たとえば別のフリップ角分布を生成するために、この第2の正規化BマップBN〜BNをBマップ生成モジュール24へ転送する。
前記Bマップ解析モジュール35もまた、記憶モジュール32から前記最初の第1の相対的BマップBR〜BRを事前に呼び出し、この第1の相対的BマップBR〜BRから、当該第1の相対的BマップBR〜BRが満たす品質基準QCを求める。Bマップ解析モジュール35はさらに、この求めた品質基準と、品質基準インタフェース37の前に当該Bマップ解析モジュール35へ転送された所望の品質基準QCとを比較する。
また、記憶モジュール32から前記Bマップ解析モジュール35へ、当該記憶モジュール32に記憶された相対的BマップBR〜BRが満たす品質基準QCを転送することも可能である。この場合には、相対的BマップBR〜BRに対応する品質基準QCをBマップ解析モジュール35により求めるのを省略することができる。
前記比較により、相対的BマップBR〜BRが所望の品質基準QCを満たすことが判明した場合、この相対的BマップBR〜BRと定量的BマップBQとを用いて、正規化BマップBN〜BNが当該所望の品質基準QCに相当するように正規化BマップBN〜BNを求めることができる。したがってBマップ正規化モジュール33は、所望の品質基準QCを考慮するものである。
それに対し、前記比較により、相対的BマップBR〜BRおよび/または定量的Bマップが所望の品質基準QCを満たさない場合、このことは、記憶モジュール32に記憶された相対的BマップBR〜BRおよび/または定量的Bマップに基づいて、当該所望の品質基準QCに応じた正規化BマップBN〜BNを作成できないことを意味する。
この場合には、適切な定量的BマップBQおよび/または適切な相対的BマップBR〜BRを作成しなければならない。‐たとえば、記憶モジュール32からの相対的BマップBR〜BRの最初の呼び出し前のように‐駆動シーケンスASないしは予め定められた磁化に対応した相対的BマップBR〜BRが記憶モジュール32に未だ記憶されていない場合、Bマップ解析モジュール35は、高周波磁場測定値HFの測定をトリガするためのトリガ信号RTをトリガインタフェース38へ送信する。このトリガインタフェース38は、たとえば出力インタフェース25に接続することができ、前記トリガ信号RTは、記憶装置16から、所望の品質基準QCを満たす高周波磁場測定値HFを生成するのに適した駆動シーケンスASを選択できるように生成することが可能である。そのために適した駆動シーケンスASは、たとえば核磁気共鳴イメージングシステムの製造業者設定において記憶装置16に記憶することができる。相対的BマップBR〜BRの初回の生成を行うためには、標準分解能および/または標準測定誤差を品質基準QCとして予め定めておくことができる。この標準分解能および/または標準測定誤差は、求められる駆動シーケンスASの系列ないしはシーケンスに基づいて定まるものである。
適切な(工場設定)駆動シーケンスASに基づいて生成された高周波磁場測定値HFは、入力インタフェース36を用いてBマップ生成モジュール34へ転送され、Bマップ生成モジュール34はこの高周波磁場測定値HFに基づいて、少なくとも1つの相対的BマップBRを求める。適切な相対的BマップBRの算出は、実施しようとしている検査に必要な数の異なる相対的BマップBR〜BRが得られるまで続行することができる。この必要な数は有利には、少なくとも、前記駆動シーケンスを求めるのに必要とされる正規化BマップBN〜BNの数に相当する。前記Bマップ生成モジュール34はこの相対的Bマップを記憶モジュール32へ転送する。以下、複数の所要の相対的BマップBR〜BR(すなわち相対的Bマップセット)を求める方法の詳細を、図2および3に基づいて説明する。
図2は、正規化Bマップを2段階で求める方法を示す。第1の段階2.Iでは、測定MRにおいて高周波磁場測定値HFRを求める。これは、相対的Bマップを生成するのに用いることができる。上述のように、適切な駆動シーケンスは、核磁気共鳴イメージングシステムの工場設定の一部とすることができる。第1の段階2.Iの第1のステップ2.Iaにおいて、この高周波磁場測定値HFRに基づいて複数の相対的BマップBR〜BRを求める。次にステップ2.Ibにおいて、この相対的BマップBR〜BRを記憶モジュールに記憶する。ここで最初の駆動シーケンスについて、たとえば被検体の特定のスライスにおける磁気共鳴測定データを求めるために用いられる高周波パルス列を求める場合、測定M1において、定量的Bマップを求めるのに適した別の高周波磁場測定値HFM1を更に求める。
前記方法の第2の段階2.II の最初のステップ2.IIa において、前記高周波磁場測定値HFM1に基づき定量的BマップBQ1を求める。
オプションである次のステップ2.IIb において、前記記憶モジュールに存在する相対的BマップBR〜BRを検査し、この相対的BマップBR〜BRが品質基準QCを満たすか否かを判定することができる。この品質基準QCは、たとえば前記定量的BマップBQ1について予め定められたものであるか、または、当該定量的BマップBQ1から導出されたものであるか、ないしは、ユーザにより予め設定可能なものである。
次のステップ2.IIc において、有利には比較結果が肯定的である場合(つまり、相対的BマップBR〜BRが定量的Bマップの少なくとも1つの品質基準QCを‐有利には、予め定められた全ての品質基準を‐満たす場合)、記憶された相対的BマップBR〜BRと最初の定量的BマップBQ1とに基づいて、高周波磁場測定値M1に依存する(最初の)複数の正規化BマップBN〜BNを生成する。この依存関係は、最初の定量的BマップBQ1により予め定められた所定の関係である。既に述べたように、定量的BマップBQ1と相対的BマップBR〜BRとを用いた正規化BマップBN〜BNの生成は、たとえば、proc. ISMRM 2007, 1676 の v. d. Moortele によるカンファレンス寄稿論文に記載されたように行うことができる。
その際には、記憶された相対的BマップBR〜BRは有利には、いわゆる「小フリップ角」で、すなわち、基本磁場方向に対して10°未満のフリップ角ないしは磁化偏向で作成されたものである。このことは特に、相対的BマップBR〜BRを定量的BマップBQ1より格段に高速で測定できることを意味する。
さらに、複数の送信チャネルを同時に用いて生成されるフリップ角分布を、各送信コイルにより生成された送信磁場強度ないしは磁化が線形重畳されたものとして関数により記述することができる。これは、下記にて図3を参照して説明するように、正規化BマップBN〜BNを生成するための本発明の方法を一層高速化するために利用することができる。
この実施例では、生成された各相対的BマップBR〜BRはそれぞれ2つの部分マップから成り、各相対的BマップBR〜BRの部分マップのうち一方は位相情報を含み、他方は大きさ情報を含む。たいてい、これら2つの部分マップはそれぞれ異なる測定において、相互に別個に生成される。
このようにして生成された最初の正規化BマップBN〜BNは、図1を参照して既に説明したように、高周波磁場パルス列を生成するのに用いることができる。
たとえば、さらに他の異なる測定シーケンスを用いる場合、具体的にはたとえば、被検体の同じスライスにおいて、最初の駆動シーケンスと異なる磁化を生成する場合には、こうするために別の測定M2において、さらに別の高周波磁場測定値HFM2を生成することができる。この高周波磁場測定値HFM2は、下記にて説明するように、さらに別の第2の正規化BマップBN〜BNを生成するのに用いられる。
こうするためには、前記方法の第2段階2.II において、ステップ2.IIa にて高周波磁場測定値HFM2に基づき、再び定量的BマップBQ2を、具体的にはこの場合には第2の定量的Bマップを生成する。上記にて述べたオプションのステップ2.IIb において再び、記憶モジュールに存在する相対的BマップBR〜BRが、第2の定量的BマップBQ2の品質基準を満たすか否かを検査することができる。もしそうである場合には、相対的BマップBR〜BRおよび第2の定量的BマップBQ2の双方を用いて、高周波磁場測定値HFM2に基づき、上述のように複数の第2の正規化BマップBN〜BNを生成する。
ここで完全を期するため、ステップ2.IIb における比較結果が否定的であった場合‐具体的には、図1を参照して既に説明したように、記憶されている相対的BマップBR〜BRが、予め定められた品質基準を満たしていない場合、適切な相対的BマップBR〜BRを作成するのに用いられる高周波磁場測定値HFRを生成するための測定MRをトリガすることが可能であることを述べておく。
相対的BマップBR〜BRを生成するのに適した方法の一例を、図3に示す。
この例では、相対的BマップBR〜BRの算出に適した高周波磁場測定データを、図2の例では高周波磁場測定データHFRを生成するため、核磁気共振イメージングシステムの複数の種々の組み合わせを用いることができる。図中の実施例では、核磁気共振イメージングシステムは4つの送信チャネルを有する。すなわちN=4である。第1の駆動シーケンスで目標磁化を生成するために、これらの送信チャネルはすべて組み合わせで用いられなければならない。それゆえ、最適化手法を行うためには、1つのスライスごとないしは画像ボリュームごとに、少なくとも複数の4つの定量的BマップBR〜BRを生成しなければならない。本発明ではこのことは、正規化Bマップを作成することにより実施される。この実施例では、4つの正規化Bマップを作成するためには少なくとも4つの相対的BマップBR,BR,BR,BRを記憶モジュールから取り出せるようにしなければならない。すなわち、Bマップ生成モジュール34は高周波磁場測定データに基づいて少なくとも4つの相対的BマップBR,BR,BR,BRを求め、これらの相対的Bマップから、前記送信チャネルの空間的感度を計算できるようにしなければならない。こうするためには本実施例では、核磁気共振イメージングシステムの複数の送信チャネルS,S,S,Sの組み合わせを用いて生成される高周波パルスを送信する。第1の組み合わせKは、作動される送信チャネルS,S,Sを含んでおり、そのときには、核磁気共振イメージングシステム1のもう1つの送信チャネルSは非作動状態であり、このことは破線により示されている。他の組み合わせK,KおよびKはそれぞれ、核磁気共振イメージングシステムの1つの送信チャネルを除いて他の残りの各送信チャネルS,S,S,Sを作動させて使用している間、当該1つの送信チャネルは非作動状態となるように作成される。組み合わせKの場合には、たとえば送信チャネルS,SおよびSを作動させ、その間、送信チャネルSは作動されず、組み合わせKの場合にはたとえば、各チャネルS,S,Sを作動状態に切り替えている間、送信チャネルSを非作動状態とする。つまり、算出された組み合わせはいずれも、それぞれ複数の作動送信チャネルと非作動送信チャネルとを含み、これらの組み合わせのどれを用いても、それぞれ対応する相対的Bマップが作成される。組み合わせKについては、たとえば相対的BマップBRが算出され、組み合わせK,K,Kについては相対的BマップBR,BR,BRが算出される。
すでに図2を参照して説明したように、送信チャネルの空間的感度が常に、複数の送信チャネルS,S,S,Sの線形重畳したものとして求められるように、高周波パルスを選択する。これが、冒頭に述べた送信チャネルS,S,S,Sの線形組み合わせである。これはたとえば、上述の「小フリップ角方式」で与えられる。Bマップを作成するために、特に相対的Bマップを求めるために、複数の送信チャネルS,S,S,Sを使用することの利点は、測定空間の大部分を、特に検出視野全体を同時に送信パワーにより捉えることができることである。このことはたとえば、送信アンテナ素子を1つだけ作動させた場合、ないしは、送信チャネルS,S,S,Sを1つだけ作動させた場合、どの被検体でも保証できるものではない。
1つの特に有利な実施態様では、図3にて点線で示しているように、たとえば組み合わせK〜Kのうちいずれかを用いずに、すべての送信チャネルS,S,S,Sを作動させる組み合わせK’を用いることができる。したがってBマップ生成モジュールは、空間的感度のどの成分が送信チャネルS,S,S,Sのものであるかを正確に逆算することができる。これに代えて択一的に、この情報をBマップ正規化モジュール33によって初めて特定することも可能である。このようにして作成された相対的BマップBR,BR,BR,BRを駆動シーケンス最適化手法において使用できるようにするためには、さらに、Bマップの正確な定量化、つまり、少なくとも1つの定量的Bマップの作成を行う必要がある。この実施例では、1つのスライスについて、前記4つの正規化Bマップを作成するための定量的BマップBQを1つだけを求めている。図中の実施例ではこの定量的BマップBQは、送信チャネルの組み合わせKQを用いて求められる。組み合わせKQは、作動される送信チャネルS,S,S,Sを有する。すなわち、核磁気共振イメージングシステムのすべての送信チャネルを同時に使用する。この場合、択一的なK’により示されているように、前記相対的Bマップのうちいずれか1つを、定量的Bマップの算出にも用いられたのと同じ送信チャネルの組み合わせにより計算し、しかもこの計算により、すべての送信チャネルS,S,S,Sについての送信パワーないしは空間的感度の情報が得られるようにすると、さらに別の定量的Bマップを求めるための高周波測定値の取得を省略することができる。
つまり、算出された相対的BマップBR〜BRと1つの定量的BマップBQとを用いると、それぞれ個別に前記核磁気共振イメージングシステムの送信チャネルS,S,S,Sのうち1つの送信チャネルの空間的感度を表す4つの正規化Bマップ、ないしは、各正規化Bマップがそれぞれ、送信チャネルS,S,S,Sのいずれか1つの感度の逆算を可能にする4つの正規化Bマップを作成することができる。その後、これらの正規化Bマップを用いて、駆動シーケンスを求めるために最適化手法で高周波パルス列を作成することができる。
以下、図4に示されたフローチャートを参照して、非常に簡単な一例に基づき、磁気共鳴システム駆動シーケンスASの算出方法の可能な一例のフローを示す。
まず最初にステップ4.Iにおいて、後続の方法において使用される種々のパラメータを設定ないしは受け取る。本発明ではたとえば、ステップ4.Ia において、1つのスライスの定量的BマップBQと、当該スライスの相対的BマップBRとを受け取る。このステップ4.Ia は、「Bマップフレームワーク」内で実行される。これに代えて択一的に、検出対象である複数のスライスの、特に全てのスライスの定量的Bマップおよび相対的Bマップを受け取ることも可能である。必要な場合にはステップ4.Ib において、検出対象のスライスのBマップB0を受け取ることも可能である。
ステップ4.Ic において、たとえば送信チャネル数、最大スルーレート、最大勾配磁場振幅等のシステム固有パラメータSPを受け取り、ステップ4.Id において、たとえば撮像対象のスライスSLの位置決め、シーケンスタイプST等の種々の被検体固有パラメータを受け取る。ステップ4.Ie においてさらに、所望の目標磁化mを設定する。
最後にステップ4.If において、正確なk空間軌道またはk空間軌道タイプkTTを設定し、たとえば、直線軌道であるか、螺旋軌道であるか、放射状軌道であるか等を設定する。つまり駆動シーケンスASを生成するためには、大抵は最適化手法で、各送信チャネルの時間軸上の各HFパルス列すなわちHF軌道を、固定の「k空間軌道」に依存して求める。この「k空間軌道」は、通常は測定プロトコルにより設定されるか、またはオペレータにより個別に設定される。「送信k空間軌道」(以下、略して単に「軌道」とのみ称する)は、各勾配の設定により所定の各時点において到達する、k空間内の複数の場所である。このk空間は空間周波数空間であり、k空間内における軌道は、勾配磁場パルスを適切に切り替えることによりHFパルスを送信するとk空間のどの経路を時間的に通過するかを記述するものである。したがってk空間軌道を調整することにより、どの空間周波数に所定のHFエネルギー量を配置するかを決定することができる。ユーザまたは測定プロトコルにより設定されるk空間軌道タイプkTTが1つだけである場合、前記方法で、最適なk空間軌道を計算することができる。
各ステップ4.Ia〜4.If の順序は任意である。
図4にはさらに、本発明により動作させるために磁気共振システムの駆動シーケンスASの算出方法を変更できるステップSRIも示している。本発明では、ステップ4.Ib において記憶モジュールから呼び出された複数の相対的BマップBRと、転送された1つの定量的BマップBQとを用いて、複数の正規化Bマップを求めることができる。図2を参照して説明したように、ステップSRIでも同様に、‐これも図2を参照して説明したように‐場合によっては相対的Bマップの再計算および再転送をトリガできるように、正規化Bマップが所定の品質基準にしたがって作成できるか否かを検査することができる。
その後にステップ4.II において、k空間軌道が予め設定されていない場合には、最適なk空間軌道を算出することができる。こうするためには種々の手段が存在し、その適切なプロセス例が、DE102010013672A1に記載されている。
次にステップ4.III において、高周波パルス列の設定が、ここではマルチチャネルパルス列の設定が自動的に行われる。その際には、異なる送信チャネルごとにそれぞれ個別のHFパルス列を設定する。つまり、どのようなパルス波形をどのチャネル上で送信すべきかを具体的に計算する。このことは、まず最初にいわゆる「小フリップ角領域」について、ないしは10°未満のフリップ角の「小フリップ角方式」で行う。というのもこのような領域では、磁化特性の推移が未だ線形だからである。その際に使用されるのは、反復最適化法である。というのも、この手法が特に適していることが判明したからである。具体的には、いわゆる「共役勾配法」(CG法:英語では「conjungate gradients」)が用いられる。その際には最適化は、たとえばDE102010013672A1に記載のように行われる。しかし、基本的には他の最適化手法も、非反復的手法も用いることができる。
最適化ステップ4.III の終わりに小フリップ領域について得られたマルチチャネルパルス列は、ステップ IV においてアップスケールすることにより、通常は10°未満のフリップ角領域ではなく最大90°のフリップ角にまで及ぶ、本来の所望の目標磁化になるようにすることができる。このことは、各パルスの振幅に所望のスケーリング係数を乗算することにより簡単に実施することができる。
ステップ4.Vにおいて、前記アップスケールにより生じる可能性のある誤差を、部分ブロッホシミュレーションにより補正する。この部分ブロッホシミュレーションは、1パルス列内の各時点でのみ行われる。その際にはブロッホ方程式を用いて、検査を行うべき各時点についてのデータをシミュレータにおいてブロッホ方程式を用いてテストし、それにより実現される磁化を計算する。このようにして目標磁化設定からの偏差を発見し、これに応じて、高周波パルス列を変化させることにより比較的小さい補正を行うことができる。
次に、ステップ4.VI においてもう一度、時間的に完全なブロッホシミュレーションにより、発見されたすべてのパラメータのテストを行う。このテストでは、前記パラメータにより実現される磁化が実際に目標磁化に相当するかを検査する。
最後にステップ VII において、駆動シーケンスASを一時記憶または即座の実行のために転送する。
上述の記載から、本発明が、Bマップおよび/または駆動シーケンスの算出方法を有効に迅速化できる手段を実現するのに有効であることが明らかである。
ここで、すべての実施例や図面中に開示した実施態様の各特徴を任意の組み合わせで用いることが可能であることを述べておく。最後に、上記にて詳細に説明したBマップ算出方法、核磁気共振イメージングシステムの駆動シーケンスの算出方法、核磁気共振イメージングシステムの動作方法、および、駆動シーケンス算出システム、B1マップ算出システムおよび磁気共鳴システムは単なる実施例に過ぎず、これらの実施例は、本発明の範囲を逸脱することなく当業者により多様に変更可能であることも述べておく。また、「モジュール」や「ユニット」といった用語は、当該構成要素が複数の部分構成要素を含むことを排除するものではなく、また、そのような複数の各部分構成要素を空間的に分散して設置することも可能である場合がある。さらに、単数の不定冠詞を用いても、これは、当該特徴を複数設けた実施態様を排除するものでもない。
1 磁気共鳴システム
2 磁気共鳴スキャナ
3 基本磁場磁石
4 勾配磁場システム
5 全身高周波コイル
6 局所コイル
7 寝台
8 測定空間
9 検出器視野/FoV
10 制御装置
11 勾配制御ユニット
12 高周波送受信ユニット
13 HF受信ユニット
14 再構成ユニット
15 測定制御ユニット
16 メモリ
17 ターミナルインタフェース
20 ターミナル
21 コンピュータ
22 駆動シーケンス算出システム
23 入力インタフェース
24 HFパルス算出ユニット
25 出力インタフェース
27 画像スクリーン
28 キーボード
30 Bマップ算出システム
31 Bマップ算出モジュール
32 記憶モジュール
33 Bマップ正規化モジュール
34 Bマップ生成モジュール
35 Bマップ解析モジュール
36 入力インタフェース
37 品質基準インタフェース
38 トリガインタフェース
m 目標磁化
O 患者/被検体
P 制御プロトコル
PD パラメータ
AS 磁気共鳴システム駆動シーケンス
BD 画像データ
GP 勾配パルス列
HF,HFR,HFM1,HFM2 高周波磁場測定値
MR,M1,M2 高周波磁場測定値の測定
MP マルチチャネルパルス列
NW ネットワーク
RD 原データ
RT トリガ信号
BQ,BQ1,BQ2 定量的Bマップ
BR,BR・・・BR 相対的Bマップ
BN〜BN 正規化Bマップ
QC 品質基準
SG,SG,SG 制御信号
〜S 送信チャネル
kTT k空間勾配軌道タイプ
SP システム固有パラメータ
ST シーケンスタイプ
SL スライス
SL,SL・・・SL スライス
x,y,z 空間的方向

Claims (16)

  1. 被検体(O)の磁気共鳴励起を生じさせるための高周波磁場を生成するために用いられる複数の送信チャネル(S,S,S,S)を備えた核磁気共鳴イメージングシステム(1)のための駆動シーケンス(AS)を求めるためのBマップ(BN〜BN)を求める方法であって、
    1a)第1の送信チャネル(S,S,S,S)を用いて第1の高周波磁場を送信するステップと、
    1b)送信された前記高周波磁場の第1の高周波磁場測定値(HF,HFM1)を取得するステップと、
    1c)前記第1の送信チャネル(S,S,S,S)の前記第1の高周波磁場測定値(HF,HFM1)に基づいて相対的Bマップ(BR,BR・・・BR)を作成するステップと、
    1d)別の送信チャネルを用いて別の高周波磁場を送信するステップと、
    1e)前記別の送信チャネル(S,S,S,S)の、送信された前記別の高周波磁場に対応する、別の高周波磁場測定値(HFM2)を取得するステップと、
    1f)前記別の送信チャネル(S,S,S,S)の前記別の高周波磁場測定値(HFM2)に基づいて別の相対的Bマップ(BR,BR・・・BR)を作成するステップであって、前記相対的Bマップ(BR,BR・・・BR)の値は、量単位は有さず、参照値に対するスケーリング係数の形態で存在し、該参照値は事前に実施された高周波磁場測定値である、ステップと、
    1g)複数の前記送信チャネル(S,S,S,S)について前記ステップ1d)〜1f)を繰り返すステップと、
    1h)複数回使用するために、生成された前記別の相対的Bマップ(BR,BR・・・BR)を記憶するステップと、
    を有し、
    ここで、前記ステップ1a)〜1h)は、ステップ2a)として統合され、さらに、
    2b)1つの定量的Bマップ(BQ,BQ1,BQ2)を求めるステップであって、前記定量的Bマップ(BQ,BQ1,BQ2)の値は、高周波磁場値の形態で高周波磁場情報を物理量として含んでいる、ステップと、
    2c)前記相対的Bマップ(BR,BR・・・BR)と前記定量的Bマップ(BQ,BQ1)とに基づいて複数の正規化Bマップ(BN〜BN)を求めるステップと、
    2d)前記複数の正規化Bマップ(BN〜BN)を用いて、磁気共鳴測定データ(RD)を取得するための駆動シーケンス(AS)を求めるステップと、
    を有し、
    ここで、さらに前記方法は、
    2f)別の1つの定量的Bマップ(BQ2)を求めるステップと、
    2g)記憶された前記複数の相対的Bマップ(BR,BR・・・BR)と前記別の1つの定量的Bマップ(BQ2)とに基づいて、複数の別の正規化Bマップ(BN〜BN)を求めるステップと、
    2h)前記複数の別の正規化Bマップ(BN〜BN)を用いて、磁気共鳴測定データ(MD)を取得するための駆動シーケンス(AS)を求めるステップと、
    を有することを特徴とする方法。
  2. 生成される前記相対的Bマップ(BR,BR・・・BR)の数は、少なくとも、前記ステップ2d)において磁気共鳴原データを取得するのに用いられる、前記核磁気共鳴イメージングシステムの測定空間内において高周波磁場を生成する前記送信チャネル(S〜S)の数である、
    請求項1記載の方法。
  3. 前記核磁気共鳴イメージングシステム(1)の複数の送信チャネル(S〜S)の組み合わせ(K,K,K,K)を用いて、少なくとも1つの前記相対的Bマップ(BR,BR・・・BR)を生成する、
    請求項1または2記載の方法。
  4. 前記核磁気共鳴イメージングシステム(1)の複数の送信チャネル(S〜S)の組み合わせ(K,K,K,K)を用いて、前記複数の相対的Bマップ(BR,BR・・・BR)のすべての相対的Bマップ(BR,BR・・・BR)を生成する、
    請求項3記載の方法。
  5. 前記核磁気共鳴イメージングシステム(1)の複数の送信チャネル(S〜S)の組み合わせ(K)を用いて、前記定量的Bマップ(BQ,BQ1)および/または前記別の定量的Bマップ(BQ2)を生成する、
    請求項3又は4記載の方法。
  6. 前記定量的Bマップ(BQ,BQ1,BQ2)を生成するために用いられる前記複数の送信チャネル(S〜S)の組み合わせ(K)のうち少なくとも2つの送信チャネル(S〜S)が、前記相対的Bマップ(BR,BR,BR,BR)のうち少なくとも1つを生成するために用いられる複数の送信チャネル(S〜S)の組み合わせ(K,K,K,K)に含まれる、
    請求項5記載の方法。
  7. 予め定められた品質基準(QC)を考慮して前記定量的Bマップ(BQ,BQ1,BQ2)を求め、高周波磁場測定値が分析され、そこから品質基準が導出される、
    請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
  8. 前記予め定められた品質基準(QC)は、前記定量的B マップ(BQ、BQ1、BQ2)を求めるときの空間分解能および/または測定誤差である、請求項7記載の方法。
  9. 相対的Bマップの品質基準(QC)と、定量的Bマップの品質基準(QC)との比較を行い、
    前記比較の結果に基づいて前記ステップ2a)を繰り返す、
    請求項1からまでのいずれか1項記載の方法。
  10. 磁気共鳴システム(1)の動作方法であって、
    最初に、請求項1からまでのいずれか1項記載の方法で、磁気共鳴駆動シーケンス(AS)を求め、その後、当該磁気共鳴駆動シーケンス(AS)を用いて磁気共鳴システム(1)を動作させる
    ことを特徴とする動作方法。
  11. マップ算出システム(30)を備えた駆動シーケンス算出システム(22)であって、
    前記Bマップ算出システム(30)は、
    ・複数の第1の高周波磁場測定値(HF,HFM1)および複数の第2の高周波磁場測定値(HF,HFM2)を取得するための入力インタフェース(36)と、
    ・前記複数の第1の高周波磁場測定値(HFM1)に基づいて1つの第1の定量的Bマップ(BQ1)を求め、前記複数の第2の高周波磁場測定値(HFM2)に基づいて1つの第2の定量的Bマップ(BQ1)を求めるためのBマップ算出モジュール(31)と、
    ・記憶モジュール(32)から複数の相対的Bマップ(BR,BR・・・BR)を複数回呼び出すための、当該記憶モジュール(32)と、
    ・前記記憶モジュール(32)から呼び出した複数の第1および第2の相対的Bマップ(BR,BR・・・BR)と、前記1つの第1および第2の定量的Bマップ(BQ1)とを用いて、複数の第1および第2の正規化Bマップ(BN〜BN)を求めるためのBマップ正規化モジュール(33)と
    を有し、
    前記駆動シーケンス算出システム(22)は、
    前記第1の正規化Bマップ(BN〜BN)および前記第2の正規化Bマップ(BN〜BN)を用いて、磁気共鳴測定データ(RD)を取得するための駆動シーケンス(AS)を求めるためのシーケンス算出ユニット(24)を備え、
    前記相対的Bマップ(BR,BR・・・BR)の値は、量単位は有さず、参照値に対するスケーリング係数の形態で存在し、該参照値は事前に実施された高周波磁場測定値であり、
    前記定量的Bマップ(BQ,BQ1,BQ2)の値は、高周波磁場値の形態で高周波磁場情報を物理量として含んでいる
    ことを特徴とする、駆動シーケンス算出システム(22)。
  12. 前記Bマップ算出システム(30)はさらに、品質基準(QC)を設定するための品質基準インタフェース(37)を有し、高周波磁場測定値が分析され、そこから品質基準が導出される、
    請求項11記載の駆動シーケンス算出システム(22)。
  13. 前記Bマップ算出システム(30)において、前記品質基準(QC)は、前記定量的Bマップ(BQ,BQ1,BQ2)を求めるときの空間分解能および/または測定誤差である、
    請求項12記載の駆動シーケンス算出システム(22)。
  14. 前記Bマップ算出システム(30)において、相対的Bマップの品質基準(QC)と、定量的Bマップの品質基準(QC)との比較を行い、
    前記比較の結果に基づいて、前記複数の第1の高周波磁場測定値(HF,HFM1)の取得を繰り返す、
    請求項11から13までのいずれか1項記載の駆動シーケンス算出システム(22)。
  15. 請求項11から14までのいずれか1項記載の駆動シーケンス算出システム(22)
    を有することを特徴とする、核磁気共鳴イメージングシステム(1)。
  16. 駆動シーケンス算出システム(22)のメモリに直接ロード可能であるコンピュータプログラムであって、
    当該コンピュータプログラムが、核磁気共鳴イメージングシステム、駆動シーケンス算出システム(22)において実行されるときに、請求項1から10までのいずれか1項記載の方法のすべてのステップを実行するプログラムコードセクションを有する
    ことを特徴とする、コンピュータプログラム。
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