JP6598253B2 - 1細胞あるいは超微小域分子の電場捕獲・遊離分離・分子検出法 - Google Patents

1細胞あるいは超微小域分子の電場捕獲・遊離分離・分子検出法 Download PDF

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本発明は、極微量の試料を質量分析や標識染色などにおいて、ナノスプレーイオン化チップなどの細管や微細な内部空間を持つ流路と吐出口をミクロ造形加工したものなどの先端付近の内部空間に電極を配し、例えば、細胞や小器官一ヶや一滴の血液などのような極微量な溶液試料内の分子イオン群を、高感度かつ高効率に捕捉し、分離しながら検出する一連の技術に関する。これにより、従来極微量で、分離が難しく、混合物として、網羅性に欠ける検出しかできなかったが、困難であった極微量成分の分離も達成し、飛躍的に網羅的検出を可能にする。
ナノスプレー技術は、細管から電場のみで電荷を帯びた霧を誘導する技術として確立されており、この技術を有効に使い、我々はナノスプレーイオン化(細管)チップ(以下ナノ細管と記載)の先端に極微量の細胞や体液・液体成分を捕捉し、その後後端からイオン化溶媒を導入し、これをナノスプレーイオン化により、質量分析に直接迅速に導入し、分子検出することに成功し、特許とした。本特許は、この手法の欠点を補う全く新しい方法およびシステムを提供することにある。
特許第5317983号
特許第5317983号において、我々は細胞一ヶの成分を物理的にナノスプレーチップ先端に吸引捕捉して、その後、そのチップ後端からイオン化有機溶媒を入れて、ナノスプレーイオン化で細胞成分を質量分析に導入し検出する手法を開示した。これは現在、1細胞質量分析法として、世界的に利用され始めている。しかし、この手法において、捕捉した試料成分を混合物のまま一気にナノスプレーイオン化により質量分析計に導入するので、先端が詰まりやすく、先端の詰まり具合で、先端口径が変わり、イオン化効率が変化する。また、分子も分離されていないので検出の際重なり合い、共存するイオンの中で、イオン化しやすい分子がイオン化を独り取りし、他の分子のイオン化を妨げ、検出しにくくさせてしまうなどの結果、網羅性に欠ける検出になる欠点があった。また、成分内の分子・イオンはイオン化溶媒の捕捉試料内通過による溶媒抽出の様な現象で溶出されるので、若干の希釈も起こっており、濃縮もできないままであった。また、この様な手法では、捕捉試料体積が一定せず、定量性にも問題があった。また筋肉細胞などの様に、細胞内溶液成分が少なく、本特許化手法の試料吸引捕捉ができない、また、吸引捕捉する際に、細胞などの試料の構造を大きく破壊するなどの問題があった。本発明は、特許第5317983号とは異なった考案により、この先行発明手法の欠点を改善し、細胞や体液などを含む極微量の溶液試料を対象とした試料内の一部あるいは全部、そして細胞など隔壁を持った試料の外部などの分子・イオン成分の新しい捕捉・濃縮法を提供すると同時に、その分子群の分離もある程度実現し、検出の網羅性を上げる事を可能とする。その為、捕獲した分子群を極微量でも、電気泳動で電極表面に局在的に誘導・捕捉し、捕捉後、検出などにおいては徐々に捕捉電圧を減少させる事で、分子・イオンを、捕捉強度の弱いものから順に遊離し、その遊離順に分子群を分離・溶出させながら、ナノスプレーイオン化により生ずるナノリッター/分の極微量な流れにのせて吐出し、極微量試料内外の分子群を、より網羅的に、質量分析検出や標識染色などを可能とする新しい手法を提供することにある。
細胞一ヶあるいは細胞内小器官一ヶあるいは1ナノリッター以下の超微量の溶液試料などの超微量試料の迅速かつ網羅的分子分析において、その試料をナノスプレーイオン化チップで吸引して、直接質量分析に導入する特許第5317983号(以下「前特許手法」と記載)では不可能な課題として以下のようなものがある。課題1)筋肉などの硬い細胞など、細胞質が殆ど無い細胞は、吸引できる液体部分がそもそも少なく、吸引した成分を直接質量分析に導入する前特許手法では検出が難しい。課題2)前特許手法は、捕捉した成分をナノ細管先端部にとどめ、詰まりやすく、また一度に混合物のまま質量分析計に導入する為、イオン化しやすい成分がイオン化を独占し、イオン化しにくい分子が十分検出できず、網羅性に乏しい。また1つの蛋白質が複数の分子ピークを示すので、複数のタンパク成分が同時に検出されると、ピーク帰属が非常に難しい。課題3)試料をナノスプレーイオン化チップで吸い上げ、後端からイオン化溶媒を導入して、ナノスプレーで試料成分を溶媒抽出しながら導入する前特許手法は、若干の希釈があり、検出分子群の濃縮というプロセスは無く感度も悪くなる。濃縮ができれば分析対象は格段に増える。しかし、このような超微量の試料を更に濃縮することは極めて難しい。課題4)また検出の網羅性を上げるには、試料の分子群の分離も実現したいが、1ピコリッター以下の例えば1細胞の試料での分離は、分離用の液体クロマトグラフィー樹脂一ヶに接触しただけで、非特異的吸着により非可逆的に溶出されてこない事を見出した。これらを解決する手段が無ければ、前特許手法のみでは定量性にも検出能にも問題を抱えたままである。
課題1、課題3に対しては、まず、細管の端部が徐々に細く先端に向かい、かつその先端部が0.01ミクロンメーターから2ミリメーターまでの口径で開口している細管において、少なくとも細管の外表面が先端部を含む一部あるいは全部が連続した導電性であり、かつ少なくとも細管内部表面は外部表面とは絶縁され、かつ細管内部の先端付近で端面が留まっている電極(以下「内部電極」と記す)が配されている細管(以後「ナノ細管」と記す)を考案した。
そのナノ細管の内部電極の先端付近端面を含む空間を埋める最小限の泳動液を導入し、次に、試料の微小域、あるいは細胞や液胞の様な溶液を内部に持つ微小構造体試料あるいはその外部液に、ナノ細管の先端を接触ないしは挿入し、その後、ナノ細管内部電極と、ナノ細管の外部表面の導電部、または試料表面または内部の分子・イオン捕捉標的部に先端を接触ないし挿入した対向電極の間に、電場を印加することにより、この電極間での電気泳動により、試料溶液中の分子・イオンを内部電極端面付近に誘導・濃縮できるようにした。
その場合、ナノスプレーイオン化チップ細管などの細管内部電極に対し、ナノスプレーイオン化チップ細管の外部表面の導電部、または試料表面あるいは内部の分子イオン捕捉標的部付近に先端を接触ないし挿入した対向電極との間に、電流制限器を直列に通して、分子イオンを細管内部に誘導する電気泳動電場を印加する。この電源として、直流または、分子の誘電率でも泳動する様にパルス波形、または直流電圧に矩形波、鋸歯状波、サイン波あるいは、これらの組み合わせとして印加する。
これにより、細管内部に配された電極表面に局在的に試料内の分子イオンが集められ、濃縮効果も生じ、高感度な検出も可能となる。
課題2、課題4に対しては、上記の考案によって、ナノ細管の内部電極表面付近に捕捉・濃縮された分子イオンを、ナノ細管の外部表面または内部電極と、質量分析計試料導入口または吸着シート背部に配された導電性プレートとの間に高圧電場を印加することにより、ナノ細管内部液をナノスプレーにより質量分析計に導入したり、吸着プレートに噴霧できるようにした。
さらに、この際、ナノ細管の外部表面と内部電極の間の電場を、分子イオン捕捉状態の電圧から徐々に低下させることで、捕捉している分子イオンの捕捉力の弱いものから順に内部液に遊離し、捕捉した分子イオンをナノスプレーによる液流に乗せ分離できるようにし、最終的にナノスプレーイオン化により、今まで不可能であった極微量試料内分子の分離を可能とし、網羅性の高い質量分析計などの検出を可能とした。
これにより、ミクロな電気泳動捕捉による分子イオン捕捉・濃縮で感度と定量性の向上および対象試料へのダメージの減少とスプレー時に詰まりにくくもなり、その上、遊離分離により、検出の網羅性の向上が達成でき、従来法の抜本的な革新が可能となった。
電気分子捕捉・濃縮法の一例(電場印加電極:外部コート導電体と内部電極の間) 電気分子捕捉・濃縮法の一例(電場印加電極:標的試料内へ挿入した電極と内部電極の間) 電気泳動捕捉したものの電場緩和溶出分離法による分離成分を質量分析検出する一例 得られたマスクロマトグラムの結果 電気泳動捕捉したものの電場緩和溶出分離法による分離成分を分子吸着シートに噴霧する一例
図1あるいは図2の様に、細管の端部が徐々に細く先端に向かい、かつその先端部が0.01ミクロンメーターから2ミリメーターまでの口径で開口している細管1において、ナノスプレーイオン化を行う為に、当該細管の先端表面から連続してつながっている電場印加点までを必要部分のみかあるいは全部を連続的に導電性物質4でコートしてあり、内部に細管内部2の径より小さい外径の電極5を挿入し、その電場が当該細管内部先端付近に印加できるように、できれば電極の端面平面部のみが露出したものを形成する。この場合、当該細管内部の長手方向のすべてあるいは先端部を含む一部に、細管内径より細い同じ材料のフィラメント12が更に設置してあるものも含むようにしてチップ内液のスムースな先端方向への流れを保持してもよい。また、ナノスプレーチップを刺入する際、対象が比較的硬いものには、先端形状のだんだん細くなる部分が急に先端に向かって細くなり、刺入時の腰が強く形成されているものであってもよい。また、蛍光顕微鏡下でも認識できる様、当該細管の材料自身が蛍光や燐光を持つ材料でできているか、あるいは当該細管の特に先端部が、蛍光や燐光物質でコートされているか、または、当該細管が透明でも、細管内部に蛍光や燐光を持つフィラメントが配してあっても構わない。
これに図1あるいは図2の様に、内部電極5と、チップ外面の導電面4または試料に接触あるいは挿入された電極13の間で電場を印加し、電気泳動にて分子イオンやイオンを、チップ内の電極表面3に捕捉・濃縮する。この場合の電気泳動は、9に数例示しているように直流電場によるイオン性分子やイオンの電気泳動でも、あるいは分子の誘電泳動を起こすような繰り返しパルスや矩形波電場でも、鋸歯状や交流電場でも、あるいはそれら両者の電気泳動を重ね合わせる為、直流に鋸歯状の電場が重畳したものでも、直流電場に交流が重畳したものでもよい。その結果、ナノスプレーチップ内に設置された電極表面3付近に、分子イオンは誘引・濃縮されて行く。その分子イオン捕捉・誘引される試料内での部位は、図1では、ナノスプレー先端の口径部付近が中心で、図2では試料内に挿入された電極13の先端とナノスプレーチップ1の先端をつなぐ領域が中心となる。
図3の様に、一度捕捉しチップ内部電極表面付近に濃縮されている分子イオン群8を次に質量分析計に導入する。ポジティブイオンモードでは若干の酸や酸性塩をネガティブイオン検出モードでは若干の塩基や塩基性塩などを含むナノスプレーイオン化溶媒(アセトニトリルやメタノールなどの有機溶媒を高含量で含む)をチップ後端から添加あるいは先端から吸引後、ナノスプレーイオン化電場を高電場発生装置15を介して、ナノ細管の外部表面4または内部電極5と、質量分析計試料導入口16の間に印加し、ナノスプレーによる試料分子イオンの導入を行う。さらに、この操作による溶媒のチップ内流動を引き起こしつつ、同時に、当該ナノ細管の外表面4と内部電極5の間の電場を、電流が上がらないように電流制御回路10を直列につなぎ、その上で、内部図14の様に、分子・イオン捕捉電圧から徐々に(例としてリニアー2段階あるいは階段状に表示)低下させることで、捕捉分子・イオンを徐々に、捕捉力の弱いものから順に、ナノスプレー流に遊離して行くことで、この極微量の成分でも、分子イオンの分離を可能とし、それらの検出の網羅性を向上させる。
その結果、図4の如く、3次元のマスクロマトグラムが得られる。しかし、これは従来の手法の「ものと大きく異なり、Y軸は、手前が高い電圧で後方に行くほど0に近づく。このY軸は液体クロマトグラムの保持時間に相当するもので、遊離電圧と名付けた。分子イオンの捕捉後、少しずつ分子イオンを捕捉後の遊離電圧を低下させる事で遊離して行き、この様な極微量試料でも、はじめて濃縮と分離を可能とする。
また図5のように、この様にして濃縮捕捉された微小域試料を、質量分析計導入口の代わりに、試料分子吸着シートを載せた導電性プレートをナノスプレー電極として、導電性プレートを移動しながら、捕捉分子を試料分子吸着シートに順に吸着あるいは捕捉し、その後、当該シートに対し、抗体などによる標識染色などによる、分子の検出に利用することもできる。この際、ナノ細管後端から添加するナノスプレーイオン化溶媒は、分子構造を変成させにくい水や塩を多く含む溶媒でも良い。
この様にして、本手法は、医療・健康分子診断・創薬、バイオ、農業、に広く利用出来、血液などの体液も極微量一滴から、その人の健康状態、疾患マーカー、病気の予後診断など様々な健康モニタリングに利用出来る。定量性が強く要求される新薬開発の強力なツールともなる。また、植物に応用すると、農作物の育種環境と植物内生成分子群がわかり、品種改良の高速化のみならず味覚の良い農作物を作る条件を、分子情報を元に構築出来る。本手法は、勿論生物、生物組織、細胞、細菌など生命科学で対象となる殆どのテーマに対し、非常にダイレクトで網羅的な分子検出法として利用でき、生命現象のダイレクトで簡便な分子メカニズム解明にも貢献し、その応用分野はきわめて広い。
[1]ナノスプレーイオン化チップ細管
[2]ナノスプレーイオン化チップ細管内部空間
[3]分子・イオン補足用電極
[4]ナノスプレーイオン化チップ細管外面導電性コート面
[5]内部電極ロッド
[6]ナノスプレーイオン化チップ細管内面
[7]標的試料(細胞あるいは微小域試料)
[8]電気捕捉された分子・イオン群
[9]分子・イオン捕捉の際に印加する電圧(例:上からステップワイズ波形、矩形波形、ステップアップ波形に鋸歯状波形が乗ったもの、ステップアップ波形にサイン波形が乗ったもの
[10]電流制限抵抗
[11]電極印加導電線
[12]チップ細管内に配置されたフィラメント
[13]標的試料内に挿入された対極電極
[14]補足した分子・イオン群を電圧降下とともに徐々にリリースするための電源(図中は、リニアーに2段階の変化で電圧降下する場合と、階段状に電圧降下する場合)
[15]スプレー用高圧電源(例:直流、交流、パルス波形あるいはこれらの重ね合わせ)
[16]質量分析計試料導入口
[17]試料分子吸着シート
[18]導電性プレート

Claims (4)

  1. 細管の端部が徐々に細く先端に向かい、かつその先端部が0.01ミクロンメーターから2ミリメーターまでの口径で開口している細管において、少なくとも細管の外表面が先端部を含む一部あるいは全部が連続した導電性であり、かつ少なくとも細管内部表面は前記外部表面とは絶縁され、かつ細管内部の先端付近で端面が留まっている内部電極が配されているナノ細管において、前記ナノ細管の前記内部電極の先端を含む空間を埋める最小限の泳動液を導入し、次に、試料の微小域、あるいは細胞や液胞の溶液を内部に持つ微小試料あるいはその外部液に、前記ナノ細管の先端を接触ないしは挿入し、その後、前記ナノ細管の前記内部電極と、前記ナノ細管の前記外部表面の導電部、または試料表面あるいは内部の分子・イオン捕捉標的部に先端を接触ないし挿入した対向電極の間に、電場を印加することにより、この電極間での電気泳動により、試料溶液中の分子イオンを前記内部電極端面付近に誘導・濃縮捕捉し、
    前記ナノ細管の前記内部電極表面付近に分子イオンを捕捉・濃縮捕獲した前記ナノ細管において、前記ナノ細管の前記外部表面の導電体または前記内部電極と、質量分析計の試料導入口との間に高圧電場を印加することにより、内部液をナノスプレーにより前記質量分析計に導入する場合に、前記ナノ細管の前記外部表面と前記内部電極との間の電場を、分子イオン捕捉時の電圧から徐々に低下させることで、捕捉している分子イオンの捕捉性の弱いものから順に内部液に遊離し、捕捉した分子イオンをナノスプレーによる液流に乗せ分離しながら、ナノスプレーイオン化により前記質量分析計に導入することを特徴とする分子検出方法。
  2. 請求項1に記載の分子検出方法おいて、前記ナノ細管の前記内部電極と、前記ナノ細管の前記外部表面の導電部、または標的試料表面あるいは内部に先端を接触ないし挿入した前記対向電極の間に印加する電圧を、電流制限器を直列に通して、かつ、ステップワイズな直流またはパルス波形、矩形波、鋸歯状波、サイン波あるいは、これらの組み合わせとして印加する分子検出方法。
  3. 細管の端部が徐々に細く先端に向かい、かつその先端部が0.01ミクロンメーターから2ミリメーターまでの口径で開口している細管において、少なくとも細管の外部表面が先端部を含む一部あるいは全部が連続した導電性であり、かつ少なくとも細管内部表面は前記外部表面とは絶縁され、かつ細管内部の先端付近で端面が留まっている内部電極が配されているナノ細管において、前記ナノ細管の前記内部電極の先端を含む空間を埋める最小限の泳動液を導入し、次に、試料の微小域、あるいは細胞や液胞の溶液を内部に持つ微小試料あるいはその外部液に、前記ナノ細管の先端を接触ないしは挿入し、その後、前記ナノ細管の前記内部電極と、前記ナノ細管の前記外部表面の導電部、または試料表面あるいは内部の分子・イオン捕捉標的部に先端を接触ないし挿入した対向電極との間に、電場を印加することにより、この電極間での電気泳動により、試料溶液中の分子イオンを前記内部電極端面付近に誘導・濃縮捕捉し、
    試料分子吸着シートを表面に載せた導電性プレートを設置し、前記ナノ細管の前記外部表面または前記内部電極と前記導電性プレートとの間に高圧電場を印加することにより、前記導電性プレートを移動させながら、内部液をナノスプレーにより当該シートに噴霧し、捕捉した分子イオンをナノスプレーによる液流に乗せ分離しながら、ナノスプレーイオン化により当該シートに分離順に吸着させることを特徴とする分子検出方法。
  4. 細管の端部が徐々に細く先端に向かい、かつその先端部が0.01ミクロンメーターから2ミリメーターまでの口径で開口している細管において、少なくとも細管の外部表面が先端部を含む一部あるいは全部が連続した導電性であり、かつ少なくとも細管内部表面は前記外部表面とは絶縁され、かつ細管内部の先端付近で端面が留まっている内部電極が配されているナノ細管において、前記ナノ細管の前記内部電極の先端を含む空間を埋める最小限の泳動液を導入し、次に、試料の微小域、あるいは細胞や液胞の溶液を内部に持つ微小試料あるいはその外部液に、前記ナノ細管の先端を接触ないしは挿入し、その後、前記ナノ細管の前記内部電極と、前記ナノ細管の前記外部表面の導電部との間に、電場を印加することにより、この電極間での電気泳動により、試料溶液中の分子イオンを前記内部電極端面付近に誘導・濃縮捕捉することを特徴とする分子捕捉方法。
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