JP6597645B2 - 液晶配向剤 - Google Patents
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Description
従来、液晶配向剤の塗布方法としてはフレキソ印刷法が主流であったが、近年では、コストメリットなどの観点からインクジェット法の採用が次第に増えてきている。しかし、インクジェット法で塗布して得られる液晶配向膜は、塗布面内の膜厚均一性と塗布端部の形状制御とがトレードオフの関係にあった。
1.ポリアミック酸、ポリアミック酸エステル、及びポリイミドよりなる群から選ばれる少なくとも一種の重合体と、溶剤とを含有する液晶配向剤であって、前記溶剤は、(A)γ-バレロラクトンと、(B)γ-ブチロラクトンと、(C)下記式(c)で表される化合物と、を含有することを特徴とする液晶配向剤。
3.溶剤全体に対して、(A)の含有量が20〜75質量%、(B)の含有量が20〜75質量%、(C)の含有量が5〜60質量%である、上記1に記載の液晶配向剤。
4.溶剤が、更にN−メチル−2−ピロリドンを含有する上記1に記載の液晶配向剤。
6.重合体の含有量が、1〜5質量%である上記1〜5のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
7.インクジェット法により基板へ塗布されるための上記1〜6のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
8.上記1〜7のいずれか1項に記載の液晶配向剤から得られる液晶配向膜。
9.上記1〜6のいずれか1項に記載の液晶配向剤をインクジェット法により塗布する液晶配向膜の製造方法。
10.上記8に記載の液晶配向膜を備えた液晶表示素子。
本発明の液晶配向剤は、ポリアミック酸、ポリアミック酸エステル、及びポリイミドよりなる群から選ばれる少なくとも一種の重合体を含有する。これら重合体の構造は、液晶配向膜として使用できるものであれば特に限定されない。また、これらの重合体は、本発明の液晶配向剤中に1種類であってもよく、複数種が混合されていてもよい。
なお、上記式(1)の2個のRが共に水素原子である繰り返し単位からなる重合体はポリアミック酸であり、このポリアミック酸中のRの少なくとも一部が1価の有機基である重合体はポリアミック酸エステルである。また、ORの少なくとも一部とこのORに対応するAが脱離し分子内縮合してイミド環を形成している重合体はポリイミドである。
ポリアミック酸は、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの反応によって得ることができる。例えば、前記式(1)の2個のRが共に水素原子である繰り返し単位からなるポリアミック酸は、下記式(2)で表されるテトラカルボン酸二無水物と式(3)で表されるジアミンとの反応によって得ることができる。式(2)のX、および式(3)のYとAは、それぞれ前記式(1)中の定義と同じである。
上記の反応に用いる有機溶媒は、モノマー及びポリマーの溶解性からN,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、又はγ−ブチロラクトンが好ましく、これらは1種又は2種以上を混合して用いてもよい。反応系におけるポリマーの濃度は、ポリマーの析出が起こりにくく、かつ高分子量体が得やすいという観点から、1〜30質量%が好ましく、5〜20質量%がより好ましい。
(1)ポリアミック酸から合成する場合
ポリアミック酸エステルは、テトラカルボン酸二無水物とジアミンから得られるポリアミック酸をエステル化することによって合成することができる。
具体的には、ポリアミック酸とエステル化剤を有機溶媒の存在下で−20℃〜150℃、好ましくは0℃〜50℃において、30分〜24時間、好ましくは1〜4時間反応させることによって合成することができる。
エステル化剤としては、精製によって容易に除去できるものが好ましく、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール、N,N−ジメチルホルムアミドジエチルアセタール、N,N−ジメチルホルムアミドジプロピルアセタール、N,N−ジメチルホルムアミドジネオペンチルブチルアセタール、N,N−ジメチルホルムアミドジ−t−ブチルアセタール、1−メチル−3−p−トリルトリアゼン、1−エチル−3−p−トリルトリアゼン、1−プロピル−3−p−トリルトリアゼン、4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジンー2−イル)−4−メチルモルホリニウムクロリドなどが挙げられる。エステル化剤の添加量は、ポリアミック酸の繰り返し単位1モルに対して、2〜6モル当量が好ましい。
ポリアミック酸エステルは、テトラカルボン酸ジエステルジクロリドとジアミンからも合成することができる。例えば、前記式(1)の2個のRが共に1価の有機基であるポリアミック酸エステルは、下記式(4)で表されるテトラカルボン酸ジエステルジクロリドと、前記式(3)で表されるジアミンとの反応によって得ることができる。式(4)のRは前記式(1)中の定義と同じである。
前記塩基には、ピリジン、トリエチルアミン、4−ジメチルアミノピリジンなどが使用できるが、反応が穏和に進行するためにピリジンが好ましい。塩基の添加量は、除去が容易な量で、かつ高分子量体が得やすいという観点から、テトラカルボン酸ジエステルジクロリドに対して、2〜4倍モルであることが好ましい。
ポリアミック酸エステルは、テトラカルボン酸ジエステルとジアミンを重縮合することによっても合成することができる。例えば、式(1)の2個のRが共に1価の有機基であるポリアミック酸エステルは、下記式(5)で表されるテトラカルボン酸ジエステルと、前記式(3)で表されるジアミンとの反応によって得ることができる。なお、式(5)のRは前記式(1)中の定義と同じである。
前記縮合剤には、トリフェニルホスファイト、ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、N,N’−カルボニルジイミダゾール、ジメトキシ−1,3,5−トリアジニルメチルモルホリニウム、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム テトラフルオロボラート、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート、(2,3−ジヒドロ−2−チオキソ−3−ベンゾオキサゾリル)ホスホン酸ジフェニルなどが使用できる。縮合剤の添加量は、テトラカルボン酸ジエステルに対して2〜3倍モルであることが好ましい。
また、上記反応において、ルイス酸を添加剤として加えることで反応が効率的に進行する。ルイス酸としては、塩化リチウム、臭化リチウムなどのハロゲン化リチウムが好ましい。ルイス酸の添加量はジアミン成分に対して0〜1.0倍モルが好ましい。
得られるポリアミック酸エステルの溶液は、よく撹拌させながらポリマー難溶性溶媒(貧溶媒)に注入することで、ポリマーを析出させることができる。析出を数回行い、貧溶媒で洗浄後、常温あるいは加熱乾燥して精製されたポリアミック酸エステルの粉末を得ることができる。貧溶媒は、特に限定されないが、水、メタノール、エタノール、ヘキサン、ブチルセロソルブ、アセトン、トルエン等が挙げられる。
ポリアミック酸エステルの重量平均分子量は、好ましくは5,000〜300,000であり、より好ましくは、10,000〜200,000である。また、数平均分子量は、好ましくは、2,500〜150,000であり、より好ましくは、5,000〜100,000である。
ポリイミドは、上記のポリアミック酸又はポリアミック酸エステルをイミド化することによって得られる。かかるイミド化の方法としては、加熱による熱イミド化、又は触媒を使用する触媒イミド化が一般的である。比較的低温でイミド化反応が進行する触媒イミド化の方が、得られるポリイミドの分子量低下が起こりにくいので好ましい。
触媒イミド化は、有機溶媒中において、ポリアミック酸を塩基性触媒と酸無水物の存在下で攪拌するか、又はポリアミック酸エステルを塩基性触媒の存在下で攪拌することにより行うことができる。このときの反応温度は―20〜250℃、好ましくは0〜180℃である。ポリアミック酸の触媒イミド化においては、反応温度が高い方がイミド化は速く進行するが、高すぎるとポリイミドの分子量が低下する場合がある。塩基性触媒の量はポリアミック酸またはポリアミック酸エステルの繰り返し単位1モルに対して、1〜60モル倍、好ましくは2〜40モル倍である。ポリアミック酸を触媒イミド化するための酸無水物の量は、ポリアミック酸の繰り返し単位1モルに対して2〜100モル倍、好ましくは6〜60モル倍である。塩基性触媒や酸無水物の量が少ないと反応が十分に進行せず、また多すぎると反応終了後に完全に除去することが困難となる。
本発明で用いられるポリイミドまたはポリアミック酸またはポリアミック酸エステルの末端は修飾されていてもよい。末端修飾した重合体を用いることにより、溶解性や塗布性などを改善することができる。末端修飾は、ポリアミック酸またはポリアミック酸エステルを合成する際に、酸無水物、モノアミン化合物、酸クロリド化合物、モノイソシアネート化合物などを添加することで合成することができる。
本発明の液晶配向剤に含まれる溶剤は、(A)γ-バレロラクトンと、(B)γ-ブチロラクトンと、(C)下記式(c)で表される化合物、とを含有する。
(A)、(B)、及び(C)の具体的な好ましい含有量は、全体が100重量%になるように、A)が20〜75質量%、より好ましくは20〜70質量%であり、(B)が20〜75質量%、より好ましくは20〜70質量%であり、(C)が5〜60質量%、より好ましくは5〜55質量%から選ばれる。
本発明の液晶配向剤は、上記の重合体および溶剤を含有する組成物であり、重合体の含有量(濃度)は、形成させようとする液晶配向膜の厚みの設定によっても適宜変更することができるが、均一で欠陥のない塗膜を形成させるという点から、好ましくは1〜5質量%であり、特に好ましくは2%〜4質量%である。本発明の液晶配向剤の粘度はインクジェット塗布の点から、好ましくは、5〜20mPa・sであり、特に好ましくは5〜15mPa・sである。
液晶配向剤における溶媒の含有量は、上記の粘度を考慮して選択され、好ましくは95〜99質量%であり、特に好ましくは96〜98質量%である。この場合、予め、重合体の濃厚溶液を作製し、かかる濃厚溶液から液晶配向剤とする場合に希釈してもよい。溶媒の含有量が99質量%より高い場合、液晶配向膜の膜厚が小さくなり過ぎ良好な液晶配向膜を得ることができず、溶媒の含有量が95質量%より低い場合、インクジェットの際、ヘッドからの吐出性が悪くなる。
また、液晶配向剤には、塗膜を焼成する際にポリアミック酸、ポリアミック酸エステルのイミド化を効率よく進行させるために、イミド化促進剤を添加してもよい。イミド化促進剤としては既存のものが使用される。
本発明の液晶配向剤を基板に塗布し、乾燥、焼成することで液晶配向膜を得ることができる。本発明の液晶配向剤を塗布する基板としては透明性の高い基板であれば特に限定されず、ガラス基板、窒化珪素基板、アクリル基板、ポリカーボネート基板等のプラスチック基板等を用いることができる。なかでも、液晶駆動のためのITO電極等が形成された基板を用いることがプロセスの簡素化の観点から好ましい。反射型の液晶表示素子では片側の基板のみにならばシリコンウエハー等の不透明な物でも使用でき、この場合の電極はアルミニウム等の光を反射する材料も使用できる。
液晶配向剤を塗布した後の乾燥、焼成工程は、任意の温度と時間を選択することができるが、通常は、含有される有機溶媒を十分に除去するために40℃〜120℃で1分〜10分乾燥させ、その後150℃〜300℃で5分〜120分焼成される。焼成後の塗膜の厚みは、薄すぎると液晶表示素子の信頼性が低下する場合があるので5〜300nmが好ましく、より好ましくは10〜200nmである。
得られた液晶配向膜は、ラビング処理や光配向処理などで配向処理をして、又は垂直配向用途などでは配向処理無しで、液晶表示素子に用いることができる。液晶表示素子は、液晶配向膜付き基板を用い、公知の方法で液晶セルを作製し、素子化したものである。
液晶セルの製造方法は特に限定されないが、一例を挙げるならば、液晶配向膜が形成された1対の基板を、液晶配向膜面を内側にして、厚みが好ましくは1〜30μm、より好ましくは2〜10μmのスペーサーを挟んで設置した後、周囲をシール剤で固定し、液晶を注入して封止する方法が一般的である。液晶封入の方法については特に制限されず、作製した液晶セル内を減圧にした後液晶を注入する真空法、液晶を滴下した後封止を行う滴下法などが例示できる。
<モノマー>
1,3DMCBDE−Cl:ジメチル1,3−ビス(クロロカルボニル)−1,3−ジメチルシクロブタンー2,4−ジカルボキシレート
BDA:1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、
PMDA:ピロメリット酸無水物
DADPA:4,4’−ジアミノジフェニルアミン
Me−DADPA:N,N−ビス(アミノフェニル)−メチルアミン
DBA:3,5−ジアミノ安息香酸
p−PDA:p−フェニレンジアミン
TDA:4−(2,5−ジオキソテトラヒドロフランー3−イル)−1,2,3,4、−テトラヒドロナフタレン−1,2,−ジカルボン酸無水物
NMP:N−メチル−2−ピロリドン、 BCS:ブチルセロソルブ
BCA:ブチルセロソルブアセテート、 GBL:γ−ブチロラクトン
GVL:γ−バレロラクトン、 DPM:ジプロピレングリコールモノメチルエーテル
NEP:N−エチル−2−ピロリドン、 PB:1−ブトキシ−2−プロパノール
重合体溶液の粘度は、E型粘度計TVE−22H(東機産業社製)を用い、サンプル量1.1mL、コーンロータTE−1(1°34’、R24)、温度25℃で測定した。
重合体の分子量はGPC(常温ゲル浸透クロマトグラフィー)装置によって測定し、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド換算値として数平均分子量(以下、Mnとも言う。)と重量平均分子量(以下、Mwとも言う。)を算出した。
GPC装置:Shodex社製(GPC−101)
カラム:Shodex社製(KD803、KD805の直列)、カラム温度:50℃
溶離液:N,N−ジメチルホルムアミド(添加剤として、臭化リチウム−水和物(LiBr・H2O)が30mmol/L、リン酸・無水結晶(o−リン酸)が30mmol/L、テトラヒドロフラン(THF)が10ml/L)、流速:1.0ml/分
検量線作成用標準サンプル:東ソー社製、TSK 標準ポリエチレンオキサイド(重量平均分子量(Mw) 約900,000、150,000、100,000、30,000)、及び、ポリマーラボラトリー社製 ポリエチレングリコール(ピークトップ分子量(Mp)約12,000、4,000、1,000)。測定は、ピークが重なるのを避けるため、900,000、100,000、12,000、1,000の4種類を混合したサンプル、及び150,000、30,000、4,000の3種類を混合したサンプルの2サンプルを別々に測定。
ポリイミド粉末20mgをNMRサンプル管に入れ、重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO−d6及び0.05質量%TMS(テトラメチルシラン)混合品)0.53mLを添加し、完全に溶解させた。この溶液を日本電子データム社製のNMR測定器(JNM−ECA500)にて500MHzのプロトンNMRを測定した。
イミド化率は、イミド化前後で変化しない構造に由来するプロトンピークを基準ピークとして用い、次式によって求めた。
イミド化率(%)=(1−α・x/y)×100
上記式中、xはポリアミック酸のNH基由来のプロトンピーク積算値、yは基準プロトンピーク積算値、αはポリアミック酸(イミド化率が0%)の場合におけるポリアミック酸のNH基プロトン一個に対する基準プロトンの個数割合である。
撹拌装置及び窒素導入管付きの10L(リットル)のセパラブルフラスコに、p−フェニレンジアミンを114.59g(1.06mol)及びDA−Aを44.68g(0.12mol)計り取り、NMPを2972g及びピリジン210.1g(2.66mol)加えて溶解させた。次に、この溶液を撹拌しながら1,3DMCBDE−Clを359.85、(1.11mol)を添加し、水冷下で4時間反応させた。得られたポリアミド酸溶液に500gのGBLを入れ希釈した。この溶液を19103mlのイソプロパノールに撹拌しながら投入し、析出した白色沈殿をろ取し、続いて9551mlのイソプロパノールを5回に分けて使って洗浄し、乾燥することで白色のポリアミド酸エステル樹脂粉末(PWD−1)を得た。このポリアミド酸エステルの分子量はMn=5,182であり、Mw=30,115であった。
上記で得られたポリアミド酸エステル樹脂粉末(PWD−1)をGBLに溶解させ、固形分濃度10質量%のポリアミド酸エステル溶液(PAE−1)を得た。
撹拌装置及び窒素導入管付きの100mLの四つ口フラスコに、p−フェニレンジアミンを1.30g(12.0mmol)及びDA−Bを3.01g(7.99mmol)計り取り、NMPを36.72g、GBLを29.38g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながらTDAを5.70g(19.0mmol)添加し、更に固形分濃度が12重量%になるようにNMPを加え、室温で24時間撹拌してポリアミック酸溶液(PAA−1)を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は285mPa・sであった。また、このポリアミック酸の分子量はMn=8,042、Mw=18,958であった。
撹拌装置及び窒素導入管付きの100mlの四つ口フラスコに得られたポリアミック酸溶液(PAA−1)を50g取り、NMPを16.67g加え、30分撹拌した。次いで、無水酢酸を3.86g、ピリジンを1.0g加えて、60℃で3時間加熱し、化学イミド化を行った。得られた反応液を321mlのメタノールに撹拌しながら投入し、析出した沈殿物をろ取し、続いて321mlのメタノールを3回に分けて使って洗浄した。得られた樹脂粉末を60℃で12時間乾燥することで、ポリイミド樹脂粉末を得た。このポリイミド樹脂粉末のイミド化率は86%、分子量はMn=6,920、Mw=12,721であった。
上記で得られたポリイミド樹脂粉末をGBLに溶解させ、固形分濃度10質量%のポリイミド溶液(SPI−1)を得た。
撹拌装置及び窒素導入管付きの200mLの四つ口フラスコに、DBAを1.10g(7.2mmol)及びMe−DADPAを6.14g(28.8mmol)計り取り、NMPを15.0g,GBLを42.0g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながらBDAを6.42g(32.4mmol),PMDAを0.62g(2.8mmol)添加し、更にGBLを18.0g加え、室温で24時間撹拌して、固形分濃度16質量%、NMP/GBL=2/8のポリアミック酸溶液(PAA−2)を得た。このポリアミック酸溶液の温度25℃における粘度は380.5mPa・sであった。また、得られたポリアミック酸の分子量はMn=7,048、Mw=16,664であった。
撹拌子を入れた200mlのサンプル管に、合成例1で得られたポリアミド酸エステル溶液(PAE−1)を10.4g及び合成例4で得られたポリアミック酸溶液(PAA−2)を9.8g計り取り、NMPを3.2g、及びGBLを47.4g、GVLを19.5g、及びBCAを9.7g加えてマグネチックスターラーで30分間撹拌し液晶配向剤(A−1)を得た。
撹拌子を入れた200mlのサンプル管に、合成例1で得られたポリアミド酸エステル溶液(PAE−1)を10.4g、及び合成例4で得られたポリアミック酸溶液(PAA−2)を9.8g計り取り、NMPを3.2g、GBLを27.0g、GVLを40.0g、及びBCAを9.7g加えてマグネチックスターラーで30分間撹拌し液晶配向剤(A−2)を得た。
撹拌子を入れた200mlのサンプル管に、合成例1で得られたポリアミド酸エステル溶液(PAE−1)を10.4g、及び合成例4で得られたポリアミック酸溶液(PAA−2)を9.8g計り取り、NMPを2.3g、GBLを7.5g、GVLを60.4g、及びBCAを9.7g加えてマグネチックスターラーで30分間撹拌し液晶配向剤(A−3)を得た。
撹拌子を入れた200mlのサンプル管に、合成例1で得られたポリアミド酸エステル溶液(PAE−1)を10.4g、及び合成例4で得られたポリアミック酸溶液(PAA−2)を9.8g計り取り、NMPを2.3g、GBLを32.8g、GVLを19.5g、及びBCSを25.3g加えてマグネチックスターラーで30分間撹拌し液晶配向剤(A−4)を得た。
撹拌子を入れた200mlのサンプル管に、合成例3で得られたポリイミド溶液(SPI−1)を26.0g、NMPを4.9g、及びGBLを39.9g、GVLを19.5g、及びBCAを9.7g加えてマグネチックスターラーで30分間撹拌し液晶配向剤(A−5)を得た。
撹拌子を入れた200mlのサンプル管に、合成例1で得られたポリアミド酸エステル溶液(PAE−1)を26.0g取り、GBLを44.8g、GVLを19.5g、及びBCAを9.7g加えてマグネチックスターラーで30分間撹拌し液晶配向剤(A−6)を得た。
撹拌子を入れた200mlサンプル管に、合成例1で得られたポリアミド酸エステル溶液(PAE−1)を10.4g、合成例4で得られたポリアミック酸溶液(PAA−2)を9.8g計り取り、NMPを1.6g、NEPを1.6g、GBLを47.4g、GVLを19.5g、BCAを9.7g加えてマグネチックスターラーで30分間撹拌し液晶配向剤(A−7)を得た。
撹拌子を入れた200mlサンプル管に、合成例1で得られたポリアミド酸エステル溶液(PAE−1)を10.4g、合成例4で得られたポリアミック酸溶液(PAA−2)を9.8g計り取り、NMPを3.2g、GBLを47.4g、GVLを19.5g、BCAを4.9g、PBを4.9g加えてマグネチックスターラーで30分間撹拌し液晶配向剤(A−8)を得た。
撹拌子を入れた200mlのサンプル管に、合成例1で得られたポリアミド酸エステル樹脂粉末(PWD−1)を2.6g計り取り、GVLを87.7g及びBCSを9.7g加え、マグネチックスターラーで撹拌することで溶解させて液晶配向剤(B−1)を得た。
撹拌子を入れた200mlのサンプル管に、合成例1で得られたポリアミド酸エステル溶液(PAE−1)を10.4g、及び合成例4で得られたポリアミック酸溶液(PAA−2)を9.8g計り取り、NMPを3.2g、GBLを66.9g、及びBCSを9.7g加えてマグネチックスターラーで30分間撹拌し液晶配向剤(B−2)を得た。
撹拌子を入れた200mlのサンプル管に、合成例1で得られたポリアミド酸エステル溶液(PAE−1)を10.4g、及び合成例4で得られたポリアミック酸溶液(PAA−2)を9.8g及び取り、NMPを3.2g、GBLを71.5g、及びDPMを4.9g加えてマグネチックスターラーで30分間撹拌し液晶配向剤(B−3)を得た。
液晶配向剤を孔径が1.0μmのメンブランフィルターでろ過した後、下記する装置及び条件でインクジェット法により基板への塗布し、次いで、下記する予備乾燥及び本焼成を行って塗膜を形成した。
インクジェット塗布装置:HIS−200−1H(日立プラントテクノロジー社製)
塗布条件:分解能15μm、ステージ速度40mm/sec、周波数2000Hz、パルス幅9.6μsec、液滴量42pl、ピッチ幅80μm、ピッチ長141μm、印加電圧:15V、ノズルギャップ0.5mm
基板:サイズが縦100mm×横100mmの板状で、片側全面にITO電極付きのガラス基板
塗布面積:基板のITO電極面に設定寸法が縦72mm×横80mmの長方形の面積に塗布
塗布終了から予備乾燥までの放置時間:60秒
予備乾燥:45℃/2分(ホットプレート)
本焼成:230℃/30分(IRオーブン)
上記で得られた塗膜の縦幅と横幅をノギスで計測し、設定寸法である縦100mm×横72×80mmからの差を求め、その平均値を「拡大幅」として算出した。
上記で得られた塗膜の面内を目視および光学顕微鏡により観察し、ユズ肌状のムラ、線状のムラ、膜厚ムラなどが無く面内が均一であったものを「A」、顕微鏡観察または目視観察により前記のようなムラが視認できるものを「B」とした。
上記で得られた塗膜の端部を光学顕微鏡で観察し、塗膜端部の形状が直線状のものを「A」、塗膜端部の形状が蛇行しているものを「B」とした。
なお、2015年2月12日に出願された日本特許出願2015−025606号の明細書、特許請求の範囲、図面、及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。
Claims (10)
- (A)の含有量が溶剤全体の20〜75質量%である、請求項1に記載の液晶配向剤。
- 溶剤全体に対して、(A)の含有量が20〜75質量%、(B)の含有量が20〜75質量%、(C)の含有量が5〜60質量%である、請求項1に記載の液晶配向剤。
- 溶剤が、更にN−メチル−2−ピロリドンを含有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
- 溶剤全体に対して、(A)の含有量が20〜70質量%、(B)の含有量が20〜70質量%、(C)の含有量が5〜55質量%、N−メチル−2−ピロリドンの含有量が3〜55質量%である、請求項4に記載の液晶配向剤。
- 重合体の含有量が、1〜5質量%である請求項1〜5のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
- インクジェット法により基板へ塗布されるための請求項1〜6のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の液晶配向剤から得られる液晶配向膜。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の液晶配向剤をインクジェット法により塗布する液晶配向膜の製造方法。
- 請求項8に記載の液晶配向膜を備えた液晶表示素子。
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