JP6597445B2 - 透過特性をモニタする装置および方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光伝送パスの透過特性をモニタする装置および方法に係わる。
大容量の通信ネットワークを実現するための技術の1つとして、波長分割多重(WDM:Wavelength Division Multiplexing)が広く普及している。WDMは、複数の波長チャネルを利用して複数の信号を伝送することができる。
WDM信号を伝送するWDMネットワークの各ノードには、光分岐挿入装置(ROADM:Reconfigurable Optical Add-Drop Multiplexer)が設けられる。ROADMは、波長選択スイッチ(WSS:Wavelength Selective Switch)を備え、WDM信号中に多重化されている各光信号を個々に処理することができる。すなわち、ROADMは、WDM信号から所望の波長の光信号を分岐することができる。また、ROADMは、WDM信号の空チャネルに光信号を挿入することができる。
WDMネットワークにおいては、各波長チャネルの光信号は、送信局から受信局まで伝送されるときに、1または複数のROADMを通過する。このとき、光信号は、各ノードにおいて、波長選択スイッチを通過する。波長選択スイッチは、指定された波長チャネルの光信号を通過させるときには、その波長チャネルに対して透過帯を提供する。透過帯の幅は、例えば、WDMの波長グリッドの間隔に基づいて決められる。
しかしながら、光信号が複数の波長選択スイッチを通過するケースでは、その光信号に対する光導波パスの透過帯域が狭くなることがある。この現象は、透過帯域狭窄(PBN:Pass-band narrowing)と呼ばれる。そして、透過帯域狭窄は、送信元ノードと宛先ノードとの間の経路によって異なる。すなわち、光伝送パスの透過特性は、送信元ノードと宛先ノードとの間の経路によって異なる。したがって、通信品質を改善するためには、各経路について、光伝送パスの透過特性をモニタすることが重要である。
なお、関連技術として、波長可変光フィルタの透過波長帯をモニタする装置および方法が提案されている(例えば、特許文献1)。波長選択スイッチの透過帯域をモニタする方法が提案されている(例えば、特許文献2)。光伝送パスの透過帯の形状を算出する方法が提案されている(例えば、非特許文献1、2)。
特開2014−143614号公報 WO2013/140493号
Guoxiu Huang et al., Pass-band shape monitor for minimizing impact of signal filtering in cascaded ROADMs, Asia Communications and Photonics Conference 2015, AM1E.4 Cibby Pulikkaseril et al., Spectral modeling of channel band shapes in wavelength selective switch, OPTICS EXPRESS, Vol.19, No.9, pp.8458-8470, 2011
光伝送パスの透過特性は、プローブ光のパワーを測定することで得られる。例えば、送信器は、プローブ光を送信する。プローブ光は、光伝送パスを介して受信器まで伝送される。ここで、プローブ光の波長は、目的波長チャネルの波長領域において掃引される。ただし、プローブ光の送信パワーは一定である。受信器は、プローブ光の受信パワーを測定する。そして、波長に対して受信パワーの測定値をプロットすることにより、目的波長チャネルに対する透過帯の形状(PNS:Pass-band shape)が検出される。
ところが、各中継ノードに設けられている光増幅器は、光雑音を発生させる。例えば、エルビウム添加ファイバ増幅器(EDFA:Erbium-Doped Fiber Amplifier)は、ASE(Amplified Spontaneous Emission)雑音を発生させる。このため、光伝送パスの透過特性をモニタするために、送信器から上述のプローブ光が送信されたときには、受信器は、プローブ光およびASE雑音を検出してしまう。すなわち、プローブ光の受信パワーの測定値は誤差を含む。したがって、光伝送パス上で光雑音(特に、ASE雑音)が発生する環境下では、光伝送パスの透過特性を精度よくモニタすることは困難である。
本発明の1つの側面に係わる目的は、光伝送パスの透過特性を精度よくモニタする装置および方法を提供することである。
本発明の1つの態様の透過特性モニタ装置は、第1のノードと第2のノードとの間の光伝送パスの透過特性をモニタするために、前記第1のノードに設けられている送信器から送信される周波数変調光信号を前記第2のノードにおいて電気信号に変換する受光器と、前記電気信号に基づいて前記周波数変調光信号の平均パワーを検出するパワー検出器と、前記電気信号に基づいて前記周波数変調光信号のパワー変動の振幅を検出し、その振幅に基づいて周波数に対する前記透過特性の傾きを検出する傾き検出器と、前記周波数変調光信号の中心周波数が第1の周波数であるときに前記パワー検出器により検出される平均パワーを表す第1のパワー測定値、前記周波数変調光信号の中心周波数が前記第1の周波数であるときに前記傾き検出器により検出される傾きを表す第1の傾き値、前記周波数変調光信号の中心周波数が第2の周波数であるときに前記パワー検出器により検出される平均パワーを表す第2のパワー測定値、前記周波数変調光信号の中心周波数が前記第2の周波数であるときに前記傾き検出器により検出される傾きを表す第2の傾き値を取得する取得部と、前記第1の傾き値および前記第2の傾き値に基づいて、前記第1の周波数と前記第2の周波数との間の周波数領域における、周波数に対する前記透過特性の傾きを表す傾き関数を生成する関数生成部と、前記周波数領域において前記傾き関数の積分を計算する積分計算部と、前記第1のパワー測定値に前記傾き関数の積分を加算することにより補正パワー値を生成する補正部と、前記第2のパワー測定値と前記補正パワー値との差分が所定の閾値よりも大きいか否かを判定する判定部と、前記差分が前記閾値以下であるときは、前記第2のパワー測定値に基づいて前記第2の周波数における前記透過特性を算出し、前記差分が前記閾値よりも大きいときは、前記補正パワー値に基づいて前記第2の周波数における前記透過特性を算出する算出部と、を有する。
上述の態様によれば、光伝送パスの透過特性を精度よくモニタできる。
透過特性モニタシステムが使用される通信ネットワークの一例を示す図である。 プローブ信号の一例を示す図である。 光伝送パスを介して受信するプローブ光の状態を示す図である。 透過特性をモニタする手順の一例を示す図である。 ASE雑音の発生を説明する図である。 ASE雑音に起因する問題点を説明する図である。 透過特性モニタシステムの一例を示す図である。 プローブ信号送信器の動作の一例を示すフローチャートである。 目的波長チャネルの透過帯の一例を示す図である。 透過特性モニタ装置の動作の一例を示すフローチャートである。 透過特性の傾きとASE雑音の関係を説明する図である。 透過特性の傾きを求める方法を説明する図である。 透過特性の補正について説明する図である。 透過特性モニタ装置の機能を説明する図である。 各測定ポイントにおいて透過特性を算出する処理の一例を示すフローチャートである。 ASE雑音の影響を除去しながら透過特性を算出する処理の一例を示すフローチャートである。 透過特性の測定についての実験結果の一例を示す図である。 他の実施形態に係わる伝送システムの一例を示す図である。 PBSモニタのデータ分析部の処理の一例を示す図である。
図1は、本発明の実施形態に係わる透過特性モニタシステムが使用される通信ネットワークの一例を示す。図1に示す通信ネットワーク1は、WDM伝送装置2〜5、光分岐挿入装置(ROADM:Reconfigurable Optical Add/Drop Multiplexer)6〜8、光クロスコネクト(PXC:Photonic Cross Connect又はWXC:Wavelength Cross Connect)9、ネットワーク管理システム(NMS)10を有する。
WDM伝送装置2、3、5は、それぞれ、光ファイバ回線を介して光分岐挿入装置6、7、8に接続されている。光分岐挿入装置6、7、8は、それぞれ、光ファイバ回線を介して光クロスコネクト9に接続されている。WDM伝送装置4は、光ファイバ回線を介して光クロスコネクト9に接続されている。なお、各光ファイバ回線上には、1または複数の中継ノードが設けられていてもよい。各中継ノードには、それぞれ光増幅器(例えば、EDFA)が実装されている。
WDM伝送装置2〜5は、WDM信号を送信することができ、また、WDM信号を受信することができる。WDM信号には、複数の波長チャネルが多重化されている。即ち、WDM信号は、波長の異なる複数の光信号を含む。光分岐挿入装置6〜8は、それぞれ波長選択スイッチ(WSS:Wavelength Selective Switch)11を備え、波長チャネルごとに光信号を処理することができる。すなわち、光分岐挿入装置6〜8は、入力WDM信号の中から指定された波長チャネルを通過させることができる。また、光分岐挿入装置6〜8は、入力WDM信号の中から指定された波長の光信号を分岐してクライアント回線に導くことができる。さらに、光分岐挿入装置6〜8は、クライアント回線から入力される光信号をWDM信号に挿入することができる。光クロスコネクト9は、複数の入力ポートおよび複数の出力ポートを備え、指定された光伝送パスを実現するように、入力信号を出力ポートに導く。
ネットワーク管理システム10は、通信ネットワーク1の状態を管理し、WDM伝送装置2〜5、光分岐挿入装置6〜8、および光クロスコネクト9を制御する。たとえば、ネットワーク管理システム10は、ユーザから指示される光伝送パスを実現するように、WDM伝送装置2〜5、光分岐挿入装置6〜8、および光クロスコネクト9を制御する。また、ネットワーク管理システム10は、WDM伝送装置2〜5、光分岐挿入装置6〜8、および光クロスコネクト9から所望の情報を収集することができる。
図1に示す例では、通信ネットワーク1には、光伝送パスP1が設定されている。光伝送パスは、破線で表されている。光伝送パスP1は、WDM伝送装置2から光分岐挿入装置6および光クロスコネクト9を介してWDM伝送装置4へ光信号を伝送する。なお、光伝送パスは、双方向に光信号を伝送してもよい。
上記構成の通信ネットワーク1において、本発明の実施形態に係わる透過特性モニタシステムは、所望のノード間の光伝送パスの透過特性をモニタすることができる。透過特性モニタシステムは、図1に示すように、プローブ信号送信器20および透過特性モニタ装置30を備える。この実施例では、光分岐挿入装置7が設けられているノードと光分岐挿入装置8が設けられているノードとの間の光伝送パスの透過特性がモニタされる。したがって、光分岐挿入装置7にプローブ信号送信器20が接続され、光分岐挿入装置8に透過特性モニタ装置30が接続されている。
プローブ信号送信器20は、指定された光周波数のプローブ信号を生成する。そして、ネットワーク管理システム10は、プローブ信号送信器20から透過特性モニタ装置30へプローブ信号を伝送する光伝送パスPPを設定する。たとえば、プローブ信号の中心周波数がfcであるときには、プローブ信号送信器20から透過特性モニタ装置30へ周波数fcの光を伝送するためのパス情報が生成される。そうすると、光分岐挿入装置7、光クロスコネクト9、光分岐挿入装置8は、そのパス情報に従って、光伝送パスPPを設定する。
透過特性モニタ装置30は、プローブ信号の受信パワーを測定することにより、光伝送パスPPの透過特性をモニタする。例えば、透過特性モニタ装置30は、光伝送パスPPの透過帯の形状(すなわち、Pass-band Shape)をモニタする。
次に、光伝送パスの透過特性をモニタする方法の概要を説明する。光伝送パスの透過特性をモニタするときには、プローブ信号送信器20は、図2に示すプローブ信号を生成する。プローブ信号は、所定の周波数の電気信号でCW(Continuous Wave)光を変調することにより生成される。即ち、プローブ信号は、周波数変調光信号である。Δfは、FM変調インデックスを表す。よって、CW光の光周波数がfcである場合、プローブ光の光周波数は、「fc−Δf/2」と「fc+Δf/2」との間で変動する。なお、プローブ信号送信器20から出力されるプローブ信号の光パワーは一定である。
プローブ信号送信器20から送信されるプローブ信号は、モニタ対象の光伝送パスを介して透過特性モニタ装置30まで伝送される。ここで、モニタ対象の光伝送パスは、図3に示す透過特性を有しているものとする。
透過特性が平坦な周波数領域にプローブ信号が配置されるときは、透過特性モニタ装置30において、プローブ信号のパワーはほぼ一定である。図3(a)に示す例では、プローブ信号の中心周波数はf1であり、受信パワーはP1である。
透過特性が傾斜している周波数領域にプローブ信号が配置されるときは、透過特性モニタ装置30において、プローブ信号のパワーは、透過特性の傾きに応じて変動する。図3(b)に示す例では、プローブ信号の中心周波数はf2であり、プローブ信号のパワー変動の振幅はΔPである。平均受信パワーはP2である。振幅ΔPは、プローブ信号の周波数が「f2−Δf/2」であるときの受信パワーと、プローブ信号の周波数が「f2+Δf/2」であるときの受信パワーとの差分に相当する。この場合、周波数f2における透過特性の傾きSは、ΔP/Δfで表される。なお、周波数インデックスΔfは一定である。よって、プローブ信号のパワー変動の振幅を測定することにより、透過特性の傾きSが算出される。
透過特性モニタシステムは、プローブ信号の中心周波数を掃引しながら、複数の測定ポイントにおいて平均パワーPおよび傾きSを測定する。そして、透過特性モニタ装置30は、複数の測定結果に基づいて、光伝送パスの透過特性を特定する。
ここで、透過特性モニタ装置30におけるプローブ信号の平均パワーが3次の多項式で表されるものとする。すなわち、平均パワーPav(f)が(1)式で表されるものとする。なお、fは、周波数を表す。
Pav(f)=af3+bf2+cf+d (1)
光伝送パスの透過特性T(f)は、プローブ信号の受信パワーの最大値max(Pav)で平均パワーPav(f)を正規化することにより得られるものとする。この場合、透過特性T(f)は下記の(2)式で表される。
T(f)=Pav(f)/max(Pav) (2)
ただし、以下では、説明を簡単にするために、透過特性T(f)は平均パワーPav(f)と等価であるものとする。この場合、透過特性の傾きS(f)は、(3)式で表される。
S(f)=dT(f)/df=3af2+2bf+c (3)
上述の条件下では、パラメータa、b、c、dは、(4)式で表される。
fnは、測定ポイントnにおけるプローブ信号の中心周波数を表す。
fn+1は、測定ポイントn+1におけるプローブ信号の中心周波数を表す。
Pnは、測定ポイントnにおいて測定された平均パワーを表す。
Pn+1は、測定ポイントn+1において測定された平均パワーを表す。
Snは、測定ポイントnにおいて測定された透過特性の傾きを表す。
Sn+1は、測定ポイントn+1において測定された透過特性の傾きを表す。
プローブ信号送信器20は、プローブ信号の中心周波数をfnに制御し、透過特性モニタ装置30は、平均パワーPnおよび傾きSnを測定する。また、プローブ信号送信器20は、プローブ信号の中心周波数をfn+1に制御し、透過特性モニタ装置30は、平均パワーPn+1および傾きSn+1を測定する。そして、これらの測定結果を(4)式に与えることで、パラメータan、bn、cn、dnが算出される。算出されたパラメータは、(3)式に与えられる。この結果、周波数fn〜fn+1における光伝送パスの透過特性が得られる。
図4は、透過特性をモニタする手順の一例を示す。この実施例では、4つの測定ポイントf1、f2、f3、f4においてそれぞれ平均パワーPおよび傾きSが測定される。傾きSは、上述したように、ΔP/Δfで計算される。ΔPは、プローブ信号のパワー変動の振幅を表し、測定により得られる。Δfは、FM変調インデックスを表し、予め決められている。
尚、FM変調インデックスΔfは一定なので、測定ポイントnにおいて振幅ΔPnを測定することにより、周波数fnにおける傾きSnが算出される。よって、測定ポイントnにおいて測定された振幅ΔPnから傾きSnを算出する処理を「傾きSnを測定する」と記載することがある。また、振幅の測定値から算出される傾きを「傾き測定値」と記載することがある。
透過特性は、隣接する2つの測定ポイントの測定結果に基づいて計算される。例えば、周波数f3において平均パワーP3および振幅ΔP3が測定される。なお、この例では、周波数f3において、透過特性は周波数に対してほぼ平坦である。このため、ΔP3は、ほぼゼロであり、図4には示していない。また、周波数f4において平均パワーP4および振幅ΔP4が測定される。さらに、ΔfおよびΔP3に基づいて傾きS3が算出され、ΔfおよびΔP4に基づいて傾きS4が算出される。そして、P3、S3、P4、S4を上述の(4)式に与えることでパラメータa3、b3、c3、d3が算出される。即ち、(5)式に示す透過特性P(f)が得られる。
P(f)=a33+b32+c3f+d3 (5)
ただし、(5)式は、周波数領域f3〜f4における光伝送パスの透過特性を表す。
よって、透過帯の形状をモニタするためには、プローブ信号の中心周波数を掃引しながら、複数の測定ポイントにおいてそれぞれ平均パワーPおよび振幅ΔP(即ち、傾きS)が測定される。たとえば、図4に示す例おいて、周波数f1、f2の測定結果を使用すれば、周波数領域f1〜f2の透過特性が算出される。また、周波数f2、f3の測定結果を使用すれば、周波数領域f2〜f3の透過特性が算出される。
このように、透過特性モニタシステムは、複数の測定ポイントにおいてそれぞれ平均パワーPおよび傾きSを測定する。そして、透過特性モニタ装置30は、複数の測定結果に基づいて、光伝送パスの透過特性を特定する。
ところが、モニタ対象の光伝送パス上に光増幅器(例えば、EDFA)が配置されている場合には、その光伝送パスの透過特性を精度よくモニタできないことがある。例えば、図5(a)に示す例では、プローブ信号送信器20と透過特性モニタ装置30との間に中継ノード101、102が設けられている。中継ノード101、102には、それぞれ光増幅器が実装されている。そうすると、プローブ信号送信器20から送信されるプローブ信号は、中継ノード101、102においてそれぞれ増幅される。このとき、中継ノード101、102においてASE雑音が発生する。よって、透過特性モニタ装置30は、図5(b)に示すように、プローブ信号だけでなくASE雑音も受信してしまう。
図6は、ASE雑音に起因する問題点を説明する図である。図6において、実線は、光伝送パスの実際の透過特性を表す。すなわち、実線は、ASE雑音が存在しないと仮定したときの光伝送パスの透過特性を示す。黒丸印は、透過特性モニタ装置30において測定された受信光パワーを表す。なお、透過特性モニタ装置30は、図6に示すように、複数の測定ポイントにおいて受信光パワーを測定する。
プローブ信号のパワーは、図5(b)に示すように、ASE雑音パワーと比較して十分に大きい。このため、光伝送パスの透過特性が平坦な周波数領域(図4に示す例では、周波数f2〜f3)においては、プローブ信号の受信パワーに対してASE雑音パワーを無視することができる。ところが、透過特性が傾斜している周波数領域(図4に示す例では、周波数f1、f4)においては、プローブ信号の受信パワーが小さくなるので、ASE雑音パワーを無視できない。すなわち、透過特性が傾斜している周波数領域では、受信光のパワー測定値に対してASE雑音パワーの影響が大きくなり、プローブ信号の受信パワーの測定結果の精度が低い。したがって、透過特性が傾斜している周波数領域においては、上述した(1)〜(5)式で光伝送パスの透過特性を計算すると、モニタ精度が低くなることがある。
なお、図6に示す破線は、ASE雑音が存在するケースにおいて、受信パワーの測定値に基づいて算出された透過特性を示す。このように、光伝送パス上でASE雑音が発生するときは、透過特性のモニタ精度が低下する。
<実施形態>
図7は、本発明の実施形態に係わる透過特性モニタシステムの一例を示す。透過特性モニタシステムは、図7に示すように、プローブ信号送信器20および透過特性モニタ装置30を備える。プローブ信号送信器20および透過特性モニタ装置30は、モニタ対象の光伝送パスの両端のノードに設けられる。
プローブ信号送信器20は、周波数制御部21、CW光源22、周波数変調器23、偏波変調器24を備える。周波数制御部21は、透過特性モニタ装置30から与えられる周波数指示に従って、CW光源22の発振周波数を制御する。CW光源22は、周波数制御部21による制御に応じてCW光を生成する。すなわち、CW光源22は、周波数制御部21により指示される光周波数のCW光を生成する。周波数変調器23は、CW光源22から出力されるCW光を所定の周波数インデックスΔfで変調して周波数変調光信号を生成する。この変調光信号は、透過特性モニタシステムにおいて、光伝送パスの透過特性をモニタするためのプローブ信号として使用される。
偏波変調器24は、プローブ信号(すなわち、周波数変調器23により生成される変調光信号)に対して偏波スクランブルを与える。プローブ信号に対して偏波スクランブルが与えられると、透過特性のモニタにおいて非線形効果の影響が抑制される。ただし、偏波変調器24は、透過特性モニタシステムにおいて必須の要素ではない。
プローブ信号送信器20により生成されるプローブ信号は、モニタ対象の光伝送パスを介して伝送される。光伝送パス上には、1または複数の中継ノードが設けられている。各中継ノードには、光増幅器が設けられている。なお、CW光の光周波数がfcであるときは、プローブ光の光周波数は「fc−Δf/2」と「fc+Δf/2」との間で変動する。また、プローブ信号送信器20から出力されるプローブ信号の光パワーは一定である。
透過特性モニタ装置30が接続されている光分岐挿入装置(ROADM)は、受信WDM信号から目的波長チャネルを分岐して透過特性モニタ装置30に導く。なお、プローブ信号は、この目的波長チャネルを介して伝送されるものとする。すなわち、透過特性モニタ装置30は、プローブ信号を含む波長チャネルを受信する。
透過特性モニタ装置30は、光バンドパスフィルタ(OBPF)31、受光器(PD)32、A/Dコンバータ(ADC:Analog-to-Digital Converter)33、パワー検出器34、傾き検出器35、分析部36、周波数指示部37を備える。光バンドパスフィルタ31は、不要な光周波数成分を除去する。ただし、光バンドパスフィルタ31は、透過特性モニタシステムにおいて必須の要素ではない。
受光器32は、入力光を電気信号に変換する。すなわち、受光器32は、プローブ信号送信器20から受信するプローブ信号を電気信号に変換する。ただし、光伝送パス上に設けられている光増幅器によりASE雑音が発生する。すなわち、透過特性モニタ装置30の入力光は、プローブ信号およびASE雑音を含んでいる。よって、受光器32の出力信号は、ASE雑音成分を含んでいる。A/Dコンバータ33は、受光器32の出力信号をデジタル信号に変換する。このデジタル信号は、プローブ信号およびASE雑音を含む受信光を表している。
パワー検出器34は、A/Dコンバータ33から出力されるデジタル信号に基づいて、受信光の平均パワーを検出する。傾き検出器35は、A/Dコンバータ33から出力されるデジタル信号に基づいて受信光のパワー変動の振幅を検出し、その振幅から透過特性の傾きを算出する。分析部36は、パワー検出器34により検出される受信光の平均パワーおよび傾き検出器35により検出される透過特性の傾きに基づいて、光伝送パスの透過特性を算出する。周波数指示部37は、分析部36の分析結果を参照して周波数指示を生成する。この周波数指示は、プローブ信号送信器20の周波数制御部21に与えられる。
図8は、プローブ信号送信器20の動作の一例を示すフローチャートである。このフローチャートの処理が実行されるときは、透過特性をモニタすべき波長チャネル(以下、目的波長チャネル)を指定する情報がプローブ信号送信器20に与えられる。なお、目的波長チャネルの透過帯の中心波長は既知であるものとする。
S1において、周波数制御部21は、指定された目的波長チャネルに対応するデフォルト周波数をCW光源22に設定する。デフォルト周波数は、この実施例では、図9に示すように、目的波長チャネルの透過帯の中心波長に対応する光周波数でfoある。したがって、CW光源22は、光周波数でfoのCW光を出力する。
S2において、周波数変調器23は、CW光源22から出力されるCW光を変調インデックスΔfで変調することにより、プローブ信号を生成する。なお、プローブ信号の中心周波数はfoである。そして、プローブ信号送信器20は、モニタ対象の光伝送パスを介してプローブ信号を送信する。プローブ信号は、目的波長チャネルを介して伝送される。
S3〜S4において、プローブ信号送信器20は、周波数指示を待ち受ける。そして、透過特性モニタ装置30から周波数指示を受信すると、周波数制御部21は、その周波数指示に従ってCW光源22の発振周波数を制御する。周波数指示は、例えば、光周波数の変化量を表す。例えば、現在のCW光の周波数がfoであり、周波数指示が+4GHzを表すときは、周波数制御部21は、CW光源22の発振周波数をfo+4GHzに制御する。この後、プローブ信号送信器20の処理はS2に戻る。
S2〜S4の処理を繰返し実行することにより、プローブ信号の中心周波数は、所定の間隔で変化する。例えば、図9に示す例において、透過特性モニタシステムが目的波長チャネルの中心に対して高周波数側の透過特性をモニタするときは、プローブ信号の中心周波数は、foから順番にf1、f2、...と増加してゆく。また、透過特性モニタシステムが目的波長チャネルの中心に対して低周波数側の透過特性をモニタするときは、プローブ信号の中心周波数は、foから低下してゆく。
なお、透過特性が平坦な周波数領域におけるプローブ信号の中心周波数のシフト量よりも、透過特性が傾斜している周波数領域におけるプローブ信号の中心周波数のシフト量を小さくしてもよい。例えば、透過特性が平坦な周波数領域では、プローブ信号の中心周波数は4GHz間隔でシフトし、透過特性が傾斜している周波数領域では、プローブ信号の中心周波数は1GHz間隔でシフトする。
図10は、透過特性モニタ装置30の動作の一例を示すフローチャートである。なお、透過特性モニタ装置30には、プローブ信号送信器20から送信されるプローブ光が導かれる。
S11において、分析部36は、変数nを初期化する。変数nは、測定ポイントを識別する。測定ポイントは、プローブ信号の中心周波数を指定する。この実施例では、変数nの初期値はゼロである。図9に示す実施例では、n=ゼロは、周波数foを表す。なお、以下の記載では、透過特性モニタ装置30は、目的波長チャネルの中心に対して高周波数側の透過特性をモニタするものとする。
S12において、パワー検出器34は、測定ポイントnにおける受信光の平均パワーを検出する。なお、受信光は、中心周波数fnのプローブ光を含む。また、傾き検出器35は、測定ポイントnにおける受信光のパワー変動の振幅を検出し、その振幅から測定ポイントnにおける透過特性の傾きを算出する。透過特性の傾きは、受信光のパワー変動の振幅を変調インデックスΔfで割り算することで算出される。以下では、測定ポイントnにおける平均パワーおよび傾きを、それぞれPnおよびSnと表記することがある。
S13において、分析部36は、変数nを1だけインクリメントする。ここで、変数n+1は、測定ポイントn+1を指定する。即ち、変数n+1は、周波数fn+1を表す。続いて、S14において、周波数指示部37は、周波数指示を生成してプローブ信号送信器20に通知する。周波数指示は、この実施例では、プローブ信号の中心周波数のシフト量を表す。即ち、周波数指示は、測定ポイントの周波数間隔を指定する。このシフト量(或いは、測定ポイントの周波数間隔)は、上述したように、透過特性が平坦である周波数領域と、透過特性が傾斜している周波数領域とで異なるようにしてもよい。
プローブ信号送信器20は、周波数指示に従ってCW光の周波数をfn+1に制御する。よって、プローブ信号送信器20から送信されるプローブ信号の中心周波数はfn+1である。すなわち、透過特性モニタ装置30の受信光は、中心周波数fn+1のプローブ信号を含む。
S15において、パワー検出器34は、測定ポイントn+1における受信光の平均パワーを検出する。このとき、受信光は、中心周波数fn+1のプローブ信号を含む。また、傾き検出器35は、測定ポイントn+1における透過特性の傾きを検出する。以下では、測定ポイントn+1における平均パワーおよび傾きを、それぞれ、Pn+1およびSn+1と表記することがある。
S16において、分析部36は、平均パワーPn、Pn+1、および傾きSn、Sn+1に基づいて、測定ポイントn、n+1間の光伝送パスの透過特性を算出する。すなわち、周波数fn〜fn+1における光伝送パスの透過特性が算出される。透過特性を算出する方法については後述する。
S17において、分析部36は、透過特性のモニタを終了するか否かを判定する。例えば、分析部36は、変数nが予め決められた値に達したときに透過特性のモニタを終了してもよい。或いは、分析部36は、プローブ信号の中心周波数が所定の周波数に達したときに透過特性のモニタを終了してもよい。この場合、「所定の周波数」は、目的波長チャネルの透過帯の幅に基づいて決定してもよい。
透過特性のモニタを終了しないときには、透過特性モニタ装置30の処理はS13に戻る。すなわち、S13〜S16の処理が繰り返し実行される。なお、S16において測定ポイントn、n+1間の透過特性が算出される。したがって、変数nをインクリメントしながらS13〜S16の処理が繰り返し実行されると、透過帯全体の透過特性が算出されることになる。なお、目的波長チャネルの中心に対して低周波数側の透過特性をモニタするときは、S13において、変数nは1だけデクリメントされる。
このように、分析部36は、S13〜S16の処理を実行することにより、測定ポイントn、n+1間の透過特性を算出する。透過特性は、例えば、上述した(1)〜(5)式を使用して算出される。この場合、Pn、Pn+1、Sn、Sn+1を(4)式に与えることでパラメータan、bn、cn、dnが決定される。この結果、周波数fn〜fn+1における光伝送パスの透過特性を表す多項式が得られる。
ところが、図6を参照しながら説明したように、光伝送パスにおいてASE雑音が発生するときは、(1)〜(5)式を使用して算出される透過特性の精度が低いことがある。具体的には、透過特性が傾斜している周波数領域においては、透過特性モニタ装置30においてプローブ信号の受信パワーが低くなるので、受信光のパワーの測定値はASE雑音の影響を受けやすい。この場合、受信パワーの測定値に基づいて算出される透過特性は、実際の透過特性よりも高くなってしまう。
ただし、ASE雑音のパワーは、周波数に対してほぼ一定である。よって、受信光のパワー変動の振幅は、ASE雑音の有無にほとんど依存しない。例えば、図11に示す例では、プローブ信号の中心周波数はfnであり、周波数インデックスはΔfである。また、図11(a)に示すように、ASE雑音が存在しないときの受信光の平均パワー(すなわち、プローブ信号の平均パワー)はPoである。さらに、受信光のパワーは、Px〜Pyの範囲で変動する。すなわち、受信光のパワー変動の振幅はΔPである。
ASE雑音が存在するときは、ASE雑音が存在しないときと比較して、受信光のパワーがASE雑音の分だけ大きくなる。このため、図11(b)に示すように、受信光のパワーは、Px+ASE〜Py+ASEの範囲で変動する。すなわち、ASE雑音が存在する場合であっても、受信光のパワー変動の振幅はΔPである。
このように、受信光のパワー変動の振幅は、ASE雑音の有無にほとんど依存しない。すなわち、透過特性の傾きは、ASE雑音の有無にほとんど依存しない。したがって、透過特性が傾斜している周波数領域では、必要に応じて、受信光のパワー測定値を透過特性の傾きを用いて補正することで透過特性を算出する。
<実施例>
図12は、透過特性の傾きを求める方法を説明する図である。ここでは、図12(a)に示すように、各測定ポイントにおいて受信光の平均パワーが測定されるものとする。また、以下の記載では、下記の表記を使用する。
Po:各測定ポイントにおいて得られるパワー測定値の最大値
P1〜PN:測定ポイント1〜Nにおいて得られるパワー測定値
S(f0)〜S(fN):測定ポイント1〜Nにおいて得られる透過特性の傾き測定値
なお、傾きの測定値は、パワー変動の振幅の測定値を変調インデックスΔfで割り算することで算出される。
ここで、透過特性の傾きを2次の多項式で近似するものとする。すなわち、透過特性の傾きが下記の傾き近似式で表されるものとする。
S(f)=xf2+yf+z (6)
この場合、3つの傾き測定値を傾き近似式に与えることにより、パラメータx、y、zが算出される。すなわち、測定ポイントnの近傍の周波数領域における傾き近似式を決定するためには、例えば、測定ポイントn−1、n、n+1においてそれぞれ測定された傾き測定値S(fn-1)、S(fn)、S(fn+1)を傾き近似式に与えることにより、測定ポイントnに対するパラメータx、y、zを決定される。この結果、測定ポイントnの近傍の透過特性の傾きを表す傾き関数が生成される。
図12(b)は、傾き測定値に基づいて得られた傾き関数S(f)の一例を示す。周波数に対して透過特性が低下する周波数領域(例えば、周波数f2〜fN)においては、傾き近似式S(f)は、負の値を示す。一方、周波数に対して透過特性が増加する周波数領域においては、傾き関数S(f)は、正の値を示す。なお、傾き関数は、他の方法で生成してもよい。例えば、上述の(3)式も透過特性の傾きを表している。
図13は、透過特性の補正について説明する図である。ここでは、各測定ポイントにおいて、受信光の平均パワーおよび透過特性の傾きが測定されている。例えば、プローブ光の中心周波数fn、fn+1、fn+2に対して、パワー測定値Pn、Pn+1、Pn+2が得られている。また、各測定ポイントにおいて検出される傾き測定値に基づいて、(6)式で表される傾き関数が得られているものとする。
周波数fn〜fn+1の透過特性を求めるときには、まず、測定ポイントnにおけるパワー測定値Pn、および周波数fn〜fn+1における傾き関数S(f)に基づいて、下式を用いて補正パワー値Qn+1を求める。
Qn+1=Pn+ΣS(f)df
Σは、積分演算を表す。すなわち、ΣS(f)dfは、傾き関数の積分を表す。なお、周波数fn〜fn+1の透過特性を求めるときは、積分範囲はfn〜fn+1である。
そして、パワー測定値Pn+1および補正パワー値Qn+1が下記の条件を満足するか否かが判定される。
Pn+1 > Qn+1(=Pn+ΣS(f)df)
Pn+1 − Qn+1 >TH
パワー測定値Pn+1が補正パワー値Qn+1よりも大きく、且つ、その差分Dが所定の閾値THよりも大きいときは、パワー測定値Pn+1は、ASE雑音の影響により信頼性が低いと判定される。この場合、周波数fn〜fn+1の透過特性は、パワー測定値Pn+1ではなく、補正パワー値Qn+1を利用して算出される。一例としては、周波数fnのパワー測定値Pnおよび周波数fn+1の補正パワー値Qn+1に対するフィッティング曲線を特定することで、周波数fn〜fn+1の透過特性を算出してもよい。或いは、周波数fnにおけるパワー測定値Pn、傾きSn、周波数fn+1における補正パワー値Qn+1、傾きSn+1を上述の(4)に与えることにより、周波数fn〜fn+1の透過特性を算出してもよい。
ある測定ポイントにおいてパワー測定値Pの代わりに補正パワー値Qを利用して透過特性が算出された後は、その補正パワー値に基づいて次の補正パワー値が算出される。例えば、図13に示す例において、パワー測定値Pn+1と補正パワー値Qn+1との差分Dが閾値THよりも大きいときは、パワー測定値Pn+1の代わりに補正パワー値Qn+1を利用して周波数fn〜fn+1の透過特性が算出される。この場合、補正パワー値Qn+1を基準として補正パワー値Qn+2が生成される。すなわち、周波数fn+1〜fn+2の傾き関数が生成される。そして、補正パワー値Qn+1、および周波数fn+1〜fn+2の傾き関数S(f)に基づいて、下式を用いて補正パワー値Qn+2を求める。
Qn+2=Qn+1+ΣS(f)df
積分範囲は、fn+1〜fn+2である。そして、周波数fn+1の補正パワー値Qn+1および周波数fn+2の補正パワー値Qn+2に基づいて、周波数fn+1〜fn+2の透過特性が算出される。
なお、透過特性をモニタする手順においては、目的チャネルの透過帯の中心から端部に向かってプローブ信号の中心周波数がシフトされる。図9に示す例では、高周波数側の透過帯の形状をモニタする際には、周波数foから高周波数側に向かってプローブ信号の中心周波数がシフトしてゆく。また、ΣS(f)dfは、傾き関数を高周波数方向に向かって積分することにより算出される。ここで、高周波数側の傾斜領域では、傾き関数S(f)は負である。したがって、傾き関数S(f)の積分値は、負の値である。すなわち、高周波数側の傾斜領域では、補正パワー値Qは、パワー測定値Pよりも小さくなる。
また、低周波数側の透過帯の形状をモニタする際には、周波数foから低周波数側に向かってプローブ信号の中心周波数がシフトしてゆく。また、ΣS(f)dfは、傾き関数を低周波数方向に向かって積分することにより算出される。ここで、低周波数側の傾斜領域では、傾き関数S(f)は正である。したがって、この場合も、傾き関数S(f)の積分値は、負の値である。すなわち、低周波数側の傾斜領域でも、補正パワー値Qは、パワー測定値Pよりも小さくなる。
なお、透過特性の傾斜領域において、パワー測定値Pと補正パワー値Qとの差分は、雑音成分と考えられる。したがって、本発明の実施形態のモニタ方法によれば、雑音成分の影響が抑制され、透過帯の形状が精度よく算出される。
図14は、透過特性モニタ装置30の機能を説明する図である。透過特性モニタ装置30は、パワー検出器34、傾き検出器35、取得部41、関数生成部42、積分計算部43、補正部44、判定部45、算出部46、周波数指示部37を備える。なお、図14においては、図7に示す光バンドパスフィルタ31、受光器32、A/Dコンバータ33は省略されている。取得部41、関数生成部42、積分計算部43、補正部44、判定部45、算出部46は、図7に示す分析部36に対応する。透過特性モニタ装置30は、図14に示していない他の機能を備えていてもよい。
パワー検出器34、傾き検出器35、取得部41、関数生成部42、積分計算部43、補正部44、判定部45、算出部46、周波数指示部37は、例えば、プロセッサ40が与えられたソフトウェアプログラムを実行することにより実現される。このとき、プロセッサ40は、透過特性モニタ装置30内に実装されているメモリ50を使用することができる。なお、パワー検出器34、傾き検出器35、取得部41、関数生成部42、積分計算部43、補正部44、判定部45、算出部46、周波数指示部37の機能の一部は、ハードウェア回路で実現してもよい。
パワー検出器34および傾き検出器35には、受光器32から出力される電気信号がデジタル化されて与えられる。なお、受光器32は、透過特性モニタ装置30の受信光を電気信号に変換する。受信光は、上述したように、プローブ信号生成器20により生成されるプローブ信号を含む。
パワー検出器34は、受信光を表す電気信号に基づいて、受信光の平均パワーを検出する。傾き検出器35は、受信光を表す電気信号に基づいて受信光のパワー変動の振幅を検出し、その振幅に基づいて周波数に対する透過特性の傾きを検出する。なお、傾き値は、パワー変動の振幅を変調インデックスΔfで割り算することにより算出される。
取得部41は、プローブ信号の中心周波数がfnであるときにパワー検出器34により検出される平均パワーを表すパワー測定値Pn、プローブ信号の中心周波数がfnであるときに傾き検出器35により検出される傾きを表す傾き値Sn、プローブ信号の中心周波数がfn+1であるときにパワー検出器34により検出される平均パワーを表すパワー測定値Pn+1、プローブ信号の中心周波数がfn+1であるときに傾き検出器35により検出される傾きを表す傾き値Sn+1を取得する。
関数生成部42は、傾き値Sn、Sn+1に基づいて、周波数fn〜fn+1における周波数に対する透過特性の傾きを表す傾き関数S(f)を生成する。なお、上述した(6)式を利用する場合、関数生成部42は、測定ポイントn、n+1を含む3つの測定ポイントにおいて検出される傾き値(例えば、Sn-1、Sn、Sn+1)に基づいて、周波数fn〜fn+1における傾き関数S(f)を生成する。
積分計算部43は、周波数fn〜fn+1において傾き関数S(f)の積分を計算する。補正部44は、測定ポイントnにおいて検出されたパワー測定値Pnに傾き関数S(f)の積分を加算することにより補正パワー値Qn+1を生成する。判定部45は、測定ポイントn+1において検出されたパワー測定値Pn+1と補正パワー値Qn+1との差分が所定の閾値よりも大きいか否かを判定する。
上述の差分が所定の閾値以下であるときは、算出部46は、測定ポイントn+1において検出されたパワー測定値Pn+1に対して、ASE雑音の影響は小さいと判定する。この場合、算出部46は、パワー測定値Pn+1を利用して周波数fn+1における透過特性を算出する。例えば、パワー測定値Pn、Pn+1および傾き値Sn、Sn+1を上述の式(1)〜(5)に与えることにより、周波数fn〜fn+1における透過特性が算出される。
一方、上述の差分が所定の閾値よりも大きいときは、算出部46は、測定ポイントn+1において検出されたパワー測定値Pn+1に対して、ASE雑音の影響が大きいと判定する。この場合、算出部46は、パワー測定値Pn+1の代わりに補正パワー値Qn+1を利用して周波数fn+1における透過特性を算出する。例えば、測定ポイントnにおいて検出されたパワー測定値Pnに積分値ΣS(f)dfを加算することで周波数fn〜fn+1における透過特性が算出される。この場合、周波数fn〜fn+1を複数の周波数領域に分割し、各周波数領域について傾き関数S(f)を積分して透過特性を算出してもよい。また、算出部46は、パワー測定値Pn、補正パワー値Qn+1および傾き値Sn、Sn+1を上述の式(1)〜(5)に与えることにより、周波数fn〜fn+1における透過特性を算出してもよい。
周波数指示部37は、次の測定ポイントを指定する周波数指示を生成してプローブ信号送信器20に通知する。周波数指示は、この例では、プローブ信号の中心周波数のシフト量を指示する。周波数シフト量fshift1は、一定である。ただし、パワー測定値Pn+1と補正パワー値Qn+1との差分が閾値よりも大きいと判定された後は、周波数指示部37は、周波数シフト量fshift1よりも小さい周波数シフト量fshift2をプローブ信号送信器20に通知する。そうすると、プローブ信号送信器20は、周波数シフト量fshift2でプローブ信号の中心周波数をシフトさせる。なお、周波数指示部37は、測定ポイントn+1において検出された傾きSn+1が所定の傾き閾値よりも大きいときに周波数シフト量fshift2をプローブ信号送信器20に通知してもよい。
図15は、各測定ポイントにおいて透過特性を算出する処理の一例を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、図10のS13〜S17に対応する。また、このフローチャートの処理は、目的波長チャネルの中心周波数から高周波数側および低周波数側に向かって個々に実行される。なお、このフローチャートが実行されるとき、プロセッサ40は、パワー測定値Pn、Pn+1および傾き値Sn、Sn+1を取得しているものとする。
プロセッサ40は、各測定ポイントにおいて、S21〜S25の処理を実行する。このとき各測定ポイントは、所定の周波数間隔fshift1でシフトする。
S21において、関数生成部42は、周波数fn〜fn+1における透過特性の傾きを表す傾き関数S(f)を生成する。S22において、積分計算部43は、周波数fn〜fn+1において傾き関数S(f)の積分を計算する。S23において、補正部44は、パワー測定値Pnに傾き関数S(f)の積分を加算して補正パワー値Qn+1を生成する。そして、S24において、判定部45は、パワー測定値Pn+1と補正パワー値Qn+1との差分が所定の閾値よりも大きいか否かを判定する。
差分が閾値以下であるときは、S25において、算出部46は、パワー測定値Pn+1を利用して周波数fn+1における透過特性を算出する。なお、光伝送パスの透過特性が平坦な周波数領域では、プローブ信号の光パワーが大きく、ASE雑音の影響は小さい。この場合、パワー測定値Pn+1と補正パワー値Qn+1との差分が閾値以下と判定され、各測定ポイントにおいてS25が実行される。
一方、パワー測定値Pn+1と補正パワー値Qn+1との差分が所定の閾値よりも大きいときは(S24:Yes)、算出部46は、S30の処理を実行する。S30においては、ASE雑音の影響を除去しながら光伝送パスの透過特性が算出される。
図16は、ASE雑音の影響を除去しながら透過特性を算出する処理の一例を示すフローチャートである。なお、図16に示すフローチャートは、図15のS30の処理に対応する。
S31において、算出部46は、Pnおよび傾き関数S(f)を利用して周波数fn+1における透過特性を算出する。尚、S31の処理が最初に実行されるときは、Pnは、測定ポイントnにおけるパワー測定値である。そして、パワー測定値Pnに傾き関数S(f)の積分を加算することで周波数fn+1における補正パワー値Qn+1を算出する。一例としては、補正パワー値Qn+1は、周波数fn+1における透過特性を表す。
S32において、プロセッサ40は、透過特性のモニタを終了するか否かを判定する。例えば、プロセッサ40は、変数nが予め決められた値に達したときに透過特性のモニタを終了してもよい。或いは、分析部36は、プローブ信号の中心周波数が所定の周波数に達したときに透過特性のモニタを終了してもよい。
S33において、算出部46は、補正パワー値Qn+1を、次の測定ポイントの透過特性を算出するためのパワー値Pnとして設定する。S34において、プロセッサ40は、変数nをインクリメントして次の測定ポイントを選択する。S35において、周波数指示部37は、周波数指示を生成してプローブ信号送信器20へ通知する。なお、S35で生成される周波数指示により指定される周波数シフト量fshift2は、S21〜S25が実行されるときの周波数シフト量fshift1よりも小さい。したがって、S21〜S25が実行されるときと比較して、S31〜S37が実行されるときは、細かい周波数間隔で透過特性がモニタされる。したがって、透過特性のモニタの精度が向上する。
S36において、傾き検出器35は、新たな測定ポイントにおける透過特性の傾き値を検出する。S37において、前回の測定ポイントの傾き値および新たな測定ポイントの傾き値に基づいて傾き関数S(f)を生成する。この後、プロセッサ40の処理はS31に戻る。すなわち、S31〜S37が繰返し実行される。
たとえば、測定ポイントn、n+1における測定結果に基づいて透過特性を算出する際に、パワー測定値Pn+1と補正パワー値Qn+1との差分が所定の閾値よりも大きいと判定されるものとする。この場合、S31において周波数fn〜fn+1の透過特性が算出される。また、S33において、補正パワー値Qn+1が次の測定ポイントのためのパワー測定値Pnに設定される。
続いて、S36において、測定ポイントn+2において傾き値Sn+2が検出され、S37において周波数fn+1〜fn+2の傾き関数S(f)が生成される。この後、プロセッサ40の処理はS31に戻る。そして、S31において、Pn(実際には、前回の測定ポイントにおける補正パワー値Q)および周波数fn+1〜fn+2の傾き関数S(f)に基づいて、周波数fn+1〜fn+2における透過特性が算出される。以下、同様に、測定ポイントごとに透過特性が算出される。
なお、S31〜S37の処理が繰返し実行されると、複数の測定ポイントにおいてそれぞれ補正パワー値Qが生成される。したがって、算出部46は、これら複数の補正パワー値に対してフィッティングカーブを生成することにより、透過特性が傾斜している周波数領域における透過帯の形状を算出してもよい。
<実証実験>
実験系は、以下の通りである。CW光からプローブ信号を生成するためのFMインデックスΔfは82MHzであり、FM周波数は30kHzである。光伝送パス上には、3台の中継ノードが設けられている。各中継ノードは、光増幅器および波長選択スイッチを含む。光増幅器の利得は26dBである。透過特性モニタ装置30が備える光バンドパスフィルタ31の透過帯の幅は25GHzである。透過特性モニタ装置30の入力ポートにおいて、受信光のOPNR(Optical Probe to Noise Ratio)は15dBである。
図17は、透過特性の測定についての実験結果の一例を示す。図17(a)において、特性Aは、ASE雑音が存在しないときの透過帯の形状(PBS:pass-band shape)を表す。なお、特性Aは、波長選択スイッチの透過帯の形状を測定器で測定し、その測定により得られた透過帯を重ね合わせることにより得られる。
特性Bは、透過特性モニタ装置30の受信光の平均パワーの測定値を表す。受信光は、上述のプローブ信号を含んでいる。透過特性が平坦な周波数領域では、特性Aおよび特性Bはほほ一致している。ところが、透過特性が傾斜している周波数領域では、プローブ信号のパワーが小さくなるので、ASE雑音の影響が現れる。この結果、透過特性が傾斜している周波数領域では、特性Bは特性Aから乖離している。すなわち、受信光の平均パワーのみに基づいて光伝送パスの透過帯の形状を算出することは困難である。
特性Cは、透過特性の傾きを表す。透過特性の傾きは、受信光のパワー変動の振幅をプローブ信号のFMインデックスΔfで割り算することで算出される。特性Dは、透過特性モニタ装置30により算出される光伝送パスの透過帯の形状を表す。なお、この実験結果では、特性Aおよび特性Dは、全周波数領域に渡ってほぼ一致している。
図17(b)は、特性Aと特性Dとの間の正規化された平均二乗誤差(NMSE)を示す。この実験結果によれば、受信光のOPNRが低い場合(例えば、ASE雑音が大きい場合)であっても、ASE雑音が存在しないときに得られる透過帯の形状(特性A)と、ASE雑音が存在する場合に透過特性モニタ装置30により算出される透過帯の形状(特性D)との間の誤差が十分に小さいことが示されている。
<他の実施形態>
図18は、他の実施形態に係わる伝送システムの一例を示す。この例では、ノード201、202間の光伝送パスの透過特性がモニタされる。ノード201、202には、それぞれCDGD−ROADMが設けられている。また、ノード201、202間には、光増幅器およびROADMが設けられている。
PBS_Txは、プローブ信号送信器20に相当する。すなわち、PBS_Txは、CW光源(LD)および周波数変調器(FM_Mod)を備える。PBSモニタは、透過特性モニタ装置30に相当する。すなわち、PBSモニタは、低速受光器、A/Dコンバータ、およびデータ分析部を備える。データ分析部は、例えば、プロセッサエレメントおよびメモリを含むプロセッサシステムにより実現される。
PBS_Txから出力されるプローブ信号は、他の光信号と共にWDM光信号中に多重化される。そして、ノード202に設けられているCDGD−ROADMは、受信WDM光信号からプローブ信号を抽出してPBSモニタに導く。
図19は、PBSモニタのデータ分析部の処理の一例を示す。なお、図19(a)において、Pi(i=0、1、...n...)は、測定ポイントiにおけるパワー測定値を表す。Si(i=0、1、...n...)は、測定ポイントiにおける透過特性の傾きの測定値を表す。なお、傾きSは下式で表される。
S=ΔP/Δf
P’は、透過特性の傾きの積分で補正されたパワー値を表す。すなわち、補正パワー値は下式で表される。
P’n+1(f)=Pn+ΣS(f)df
周波数fn〜fn+1のS(f)は、測定ポイントn、n+1を含む2以上の測定ポイントにおいて測定された透過特性の傾きに基づいて多項式近似により生成される。
図19(b)は、データ分析部の処理の一例を示すフローチャートである。S41において、データ分析部は、変数nをゼロに初期化する。nは、測定ポイントを識別する。S42において、データ分析部は、測定ポイントnにおいて得られたパワー測定値Pnを変数Pprocess_nに与える。S43において、データ分析部は、積分補間により、測定ポイントn+1における補正パワー値を計算する。
S44において、データ分析部は、測定ポイントn+1について、パワー測定値と補正パワー値との差分が閾値θよりも大きいか否かを判定する。この差分が閾値θよりも大きくないときは、S45において、データ分析部は、測定ポイントn+1において得られたパワー測定値Pn+1を変数Pprocess_n+1に与える。一方、上述の差分が閾値θよりも大きいときは、S46において、データ分析部は、測定ポイントn+1において得られた補正パワー値P’n+1を変数Pprocess_n+1に与える。S47において、データ分析部は、測定ポイントの周波数がエンド周波数fcutに達したか否かを判定する。そして、測定ポイントの周波数がエンド周波数fcutに達していなければ、S48において変数nをインクリメントした後、データ分析部の処理はS43に戻る。
20 プローブ信号送信器
21 周波数制御部
22 CW光源
23 周波数変調器
30 透過特性モニタ装置
32 受光器(PD)
34 パワー検出器
35 傾き検出器
36 分析部
37 周波数指示部
40 プロセッサ
41 取得部
42 関数生成部
43 積分計算部
44 補正部
45 判定部
46 算出部

Claims (6)

  1. 第1のノードと第2のノードとの間の光伝送パスの透過特性をモニタする透過特性モニタ装置であって、
    前記第1のノードに設けられている送信器から送信される周波数変調光信号を前記第2のノードにおいて電気信号に変換する受光器と、
    前記電気信号に基づいて、前記周波数変調光信号の平均パワーを検出するパワー検出器と、
    前記電気信号に基づいて前記周波数変調光信号のパワー変動の振幅を検出し、その振幅に基づいて周波数に対する前記透過特性の傾きを検出する傾き検出器と、
    前記周波数変調光信号の中心周波数が第1の周波数であるときに前記パワー検出器により検出される平均パワーを表す第1のパワー測定値、前記周波数変調光信号の中心周波数が前記第1の周波数であるときに前記傾き検出器により検出される傾きを表す第1の傾き値、前記周波数変調光信号の中心周波数が第2の周波数であるときに前記パワー検出器により検出される平均パワーを表す第2のパワー測定値、前記周波数変調光信号の中心周波数が前記第2の周波数であるときに前記傾き検出器により検出される傾きを表す第2の傾き値を取得する取得部と、
    前記第1の傾き値および前記第2の傾き値に基づいて、前記第1の周波数と前記第2の周波数との間の周波数領域における、周波数に対する前記透過特性の傾きを表す傾き関数を生成する関数生成部と、
    前記周波数領域において前記傾き関数の積分を計算する積分計算部と、
    前記第1のパワー測定値に前記傾き関数の積分を加算することにより補正パワー値を生成する補正部と、
    前記第2のパワー測定値と前記補正パワー値との差分が所定の閾値よりも大きいか否かを判定する判定部と、
    前記差分が前記閾値以下であるときは、前記第2のパワー測定値に基づいて前記第2の周波数における前記透過特性を算出し、前記差分が前記閾値よりも大きいときは、前記補正パワー値に基づいて前記第2の周波数における前記透過特性を算出する算出部と、
    を有する透過特性モニタ装置。
  2. 前記補正パワー値に基づいて前記第2の周波数における前記透過特性が算出されたときは、
    前記取得部は、前記周波数変調光信号の中心周波数が第3の周波数であるときに前記傾き検出器により検出される傾きを表す第3の傾き値を取得し、
    前記関数生成部は、前記第2の傾き値および前記第3の傾き値に基づいて、前記第2の周波数と前記第3の周波数との間の周波数領域における、周波数に対する前記透過特性の傾きを表す傾き関数を生成し、
    前記算出部は、前記補正パワー値および前記第2の周波数と前記第3の周波数との間の周波数領域における傾き関数に基づいて、前記第3の周波数における前記透過特性を算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の透過特性モニタ装置。
  3. 前記周波数変調信号の中心周波数を指示する周波数指示を生成して前記送信器に通知する周波数指示部をさらに備え、
    前記差分が前記閾値よりも大きいと前記判定部により判定されたときは、前記周波数指示部は、前記第2の周波数から前記第3の周波数へのシフト量が、前記第1の周波数から前記第2の周波数へのシフト量よりも小さくなるように、前記周波数指示を生成して前記送信器に通知する
    ことを特徴とする請求項2に記載の透過特性モニタ装置。
  4. 第1のノードと第2のノードとの間の光伝送パスの透過特性をモニタする透過特性モニタ装置であって、
    前記第1のノードに設けられている送信器から送信される周波数変調光信号を前記第2のノードにおいて電気信号に変換する受光器と、
    前記電気信号に基づいて、前記周波数変調光信号の平均パワーを検出するパワー検出器と、
    前記電気信号に基づいて前記周波数変調光信号のパワー変動の振幅を検出し、その振幅に基づいて周波数に対する前記透過特性の傾きを検出する傾き検出器と、
    前記パワー検出器により検出される平均パワーおよび前記傾き検出器により検出される傾きに基づいて、前記透過特性を算出する算出部と、を備え、
    前記周波数変調光信号の中心周波数が前記光伝送パスの透過帯の中心から端部に向かって変化するときに、前記算出部は、前記周波数変調光信号の中心周波数に対応する複数の測定ポイントのそれぞれに対して、前回の測定ポイントにおいて前記パワー検出器により検出されたパワー測定値または前回の測定ポイントにおいて生成された補正パワー値に、前回の測定ポイントと当該測定ポイントとの間の周波数領域における前記透過特性の傾きを表す傾き関数の積分を加算して、当該測定ポイントにおける補正パワー値を生成し、
    前記算出部は、前記複数の測定ポイントにおいてそれぞれ生成される複数の補正パワー値に基づいて前記透過特性を算出する、
    ことを特徴とする透過特性モニタ装置。
  5. 前記複数の測定ポイントの周波数間隔を指示する周波数指示を生成して前記送信器に通知する周波数指示部をさらに備え、
    前記周波数指示部は、第1の周波数間隔で測定ポイントを設定する周波数指示を前記送信器に通知し、
    所定の傾き閾値よりも大きい傾きが前記傾き検出器により検出された後は、前記周波数指示部は、前記第1の周波数間隔よりも狭い第2の周波数間隔で測定ポイントを設定する周波数指示を前記送信器に通知する
    ことを特徴とする請求項4に記載の透過特性モニタ装置。
  6. 第1のノードと第2のノードとの間の光伝送パスの透過特性をモニタする透過特性モニタ方法であって、
    前記第1のノードに設けられている送信器から送信される周波数変調光信号を前記第2のノードにおいて電気信号に変換し、
    前記電気信号に基づいて前記周波数変調光信号の平均パワーを検出し、
    前記電気信号に基づいて検出される前記周波数変調光信号のパワー変動の振幅から周波数に対する前記透過特性の傾きを検出し、
    前記周波数変調光信号の中心周波数が第1の周波数であるときに検出される平均パワーを表す第1のパワー測定値、前記周波数変調光信号の中心周波数が前記第1の周波数であるときに算出される傾きを表す第1の傾き値、前記周波数変調光信号の中心周波数が第2の周波数であるときに検出される平均パワーを表す第2のパワー測定値、前記周波数変調光信号の中心周波数が前記第2の周波数であるときに算出される傾きを表す第2の傾き値を取得し、
    前記第1の傾き値および前記第2の傾き値に基づいて、前記第1の周波数と前記第2の周波数との間の周波数領域における、周波数に対する前記透過特性の傾きを表す傾き関数を生成し、
    前記周波数領域において前記傾き関数の積分を計算し、
    前記第1のパワー測定値に前記傾き関数の積分を加算することにより補正パワー値を生成し、
    前記第2のパワー測定値と前記補正パワー値との差分が所定の閾値よりも大きいか否かを判定し、
    前記差分が前記閾値以下であるときは、前記第2のパワー測定値に基づいて前記第2の周波数における前記透過特性を算出し、前記差分が前記閾値よりも大きいときは、前記補正パワー値に基づいて前記第2の周波数における前記透過特性を算出する、
    ことを特徴とする透過特性モニタ方法。
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