JP2018133720A - 光伝送装置および波長ずれ検出方法 - Google Patents

光伝送装置および波長ずれ検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】専用の測定装置を用いることなく波長選択スイッチと光スペクトルモニタとの間の波長ずれを検出する構成および方法を提供する。
【解決手段】光伝送装置は、複数の波長スロットそれぞれについて入力光に対する減衰量を調整する波長選択スイッチと、波長選択スイッチの出力光のスペクトルを検出する光スペクトルモニタと、波長選択スイッチと光スペクトルモニタとの間の波長ずれを検出する波長ずれ検出部と、を備える。波長ずれ検出部は、光スペクトルモニタにより検出される第1のスペクトルを取得し、所定の波長スロットの減衰量を変化させた後に光スペクトルモニタにより検出される第2のスペクトルを取得し、第2のスペクトルを第1のスペクトルで除算することにより得られる除算結果スペクトルのピーク周波数を検出し、ピーク周波数および波長スロットに対応する周波数に基づいて波長ずれを検出する。
【選択図】図5

Description

本発明は、波長選択スイッチおよび光スペクトルモニタを備える光伝送装置、および波長選択スイッチと光スペクトルモニタとの間の波長ずれを検出する方法に係わる。
大容量の情報を伝送する技術の1つとして波長分割多重が実用化されている。波長分割多重伝送システムにおいては、波長の異なる複数の光信号が多重化されて伝送される。
波長分割多重光信号(以下、WDM光信号)を伝送する光伝送装置は、波長選択スイッチおよび光スペクトルモニタを備える。波長選択スイッチは、WDM光信号に多重化されている複数の光信号の中から1または複数の光信号を選択して出力することができる。また、波長選択スイッチは、WDM光信号の未使用波長チャネルに光信号を挿入することもできる。光スペクトルモニタは、波長選択スイッチから出力されるWDM光信号のスペクトルをモニタする。そして、波長選択スイッチは、光スペクトルモニタによるモニタ結果を利用して、各波長チャネルの光パワーを目的レベルに調整する。
このように、WDM光信号を伝送する光伝送装置においては、波長選択スイッチおよび光スペクトルモニタが連携してWDM光信号を処理する。このため、波長選択スイッチと光スペクトルモニタとの間で波長ずれが存在すると、波長選択スイッチは、各波長チャネルの光パワーを目的レベルに調整できないおそれがある。すなわち、WDM光信号の各波長チャネルの品質が劣化することがある。
なお、波長および周波数は、互いに一意に対応する。よって、以下の記載では、光または光信号の波長を「周波数」で表すことがある。また、「波長ずれ」及び「周波数ずれ」は、等価であるものとする。
図1は、波長選択スイッチと光スペクトルモニタとの間の波長ずれの一例を示す。以下の記載では、光スペクトルモニタを「OCM(Optical Channel Monitor)」と表記することがある。
光スペクトルモニタ(OCM)は、所定の周波数間隔でWDM信号帯の光パワーを測定することにより、WDM光信号のスペクトルを検出する。図1に示す例では、2つの波長チャネルが検出されている。波長選択スイッチ(WSS)は、光スペクトルモニタによる検出結果に基づいて、各波長スロットの減衰量を調整できる。この例では、波長選択スイッチは、2つの波長チャネルの境界領域に対応する波長スロットの光パワー(即ち、減衰量)を調整するものとする。また、波長選択スイッチと光スペクトルモニタとの間で、周波数ずれΔfが存在するものとする。
光スペクトルモニタにより検出されるスペクトルにおいて、2つの波長チャネルの境界周波数は、f+Δfである。この場合、波長選択スイッチは、光スペクトルモニタによる検出結果に基づいて、f+Δfに対応する波長スロットの減衰量を調整する。ところが、上述したように、周波数ずれΔfが存在する。このため、波長選択スイッチは、目的波長スロットと異なる波長スロットの減衰量を調整してしまう。この結果、光信号の品質(図1に示す例では、波長チャネルBの品質)が劣化することがある。したがって、WDM光信号の各波長チャネルの品質を高くするためには、波長選択スイッチと光スペクトルモニタとの間の波長ずれを検出し、その波長ずれを適切に補正することが要求される。
なお、関連技術として、ASE(Amplified Spontaneous Emission)光を利用して波長選択スイッチの波長ずれを補正する方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2012−141478号公報
波長選択スイッチと光スペクトルモニタとの間の波長ずれは、例えば、光伝送装置がネットワークに実装される前に補正される。ただし、光伝送装置がネットワークに実装された後、温度変化または経年劣化などに起因して、波長選択スイッチと光スペクトルモニタとの間の波長ずれが発生することがある。この場合、従来技術では、この波長ずれを補正することは困難である。例えば、通信サービスが提供されているときは、波長ずれを検出して補正するための専用の装置を光伝送装置に接続することは好ましくないので、その波長ずれを補正することは困難である。
本発明の1つの側面に係わる目的は、専用の測定装置を用いることなく波長選択スイッチと光スペクトルモニタとの間の波長ずれを検出する構成および方法を提供することである。
本発明の1つの態様の光伝送装置は、複数の波長スロットそれぞれについて入力光に対する減衰量を調整する波長選択スイッチと、前記波長選択スイッチの出力光のスペクトルを検出する光スペクトルモニタと、前記波長選択スイッチと前記光スペクトルモニタとの間の波長ずれを検出する波長ずれ検出部と、を備える。前記波長ずれ検出部は、前記波長選択スイッチが第1の状態で前記入力光を処理するときに前記光スペクトルモニタにより検出される第1のスペクトルを取得し、前記第1の状態に対して前記複数の波長スロットの中の所定の波長スロットの減衰量を変化させることで前記波長選択スイッチを第2の状態に制御し、前記波長選択スイッチが前記第2の状態で前記入力光を処理するときに前記光スペクトルモニタにより検出される第2のスペクトルを取得し、前記第2のスペクトルを前記第1のスペクトルで除算して除算結果スペクトルを生成し、前記除算結果スペクトルにおいてピーク又はディップが現れる注目周波数を検出し、前記注目周波数および前記波長選択スイッチにおいて前記所定の波長スロットに対応する周波数に基づいて、前記波長選択スイッチと前記光スペクトルモニタとの間の波長ずれを検出する。
上述の態様によれば、専用の測定装置を用いることなく波長選択スイッチと光スペクトルモニタとの間の波長ずれを検出できる。
波長選択スイッチと光スペクトルモニタとの間の波長ずれの一例を示す図である。 光伝送装置の一例を示す図である。 ASE光を用いて波長ずれを検出する方法の一例を示す図である。 図3に示す方法の課題を説明する図である。 本発明の実施形態に係わる光伝送装置の一例を示す図である。 スペクトル情報の一例を示す図である。 周波数ずれを検出する方法の一例を示す図である。 周波数ずれを検出して補正する方法の一例を示すフローチャートである。 補正されたスペクトル情報の一例を示す図である。 他の実施形態に係わる光伝送装置の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係わるネットワークの一例を示す図である。 ノード装置の構成の一例を示す図である。 空き帯域に応じて使用する光信号を生成または選択する方法の一例を示す図である。 通信システムの運用中に周波数ずれを補正する方法の一例を示すフローチャートである。 光スペクトルモニタのサンプリング周波数および波長選択スイッチのスロットの実施例を示す図である。 複数の波長スロットを利用して周波数ずれを検出する方法の一例を示す図である。 光スペクトルモニタの分解能が低いケースにおいて周波数ずれを検出する方法の一例を示す図である。 光スペクトルモニタの分解能が低いケースにおいて周波数ずれを補正する方法の一例を示す図である。 光スペクトルモニタの分解能が低いケースにおいて周波数ずれを補正する方法を示すフローチャートである。 波長ずれが波長に依存するケースについて説明する図である。
図2は、光伝送装置の一例を示す。図2に示す光伝送装置100は、波長分割多重光信号(以下、WDM光信号)を伝送するために、波長選択スイッチ(WSS)101および光スペクトルモニタ(OCM)102を備える。波長選択スイッチ101は、所定の波長スロット毎に入力光に対する減衰量を調整することができる。波長スロットの帯域幅は、例えば、数GHzである。そして、波長選択スイッチ101は、波長選択指示に応じて、入力WDM光信号に多重化されている複数の光信号の中から1または複数の光信号を選択する。また、波長選択スイッチ101は、入力WDM光信号の未使用波長チャネルに光信号を挿入することもできる。光スペクトルモニタ(OCM)102は、波長選択スイッチ102から出力されるWDM光信号のスペクトルを検出し、そのスペクトルを表すスペクトル情報を生成する。そして、波長選択スイッチ101は、スペクトル情報を利用して、各波長スロットの減衰量を調整することにより、各波長チャネルの光パワーを目的レベルに制御する。光伝送装置100は、波長選択スイッチ101の出力光(すなわち、WDM光信号)を隣接ノードへ送信する。
図3は、ASE光を用いて波長選択スイッチ101と光スペクトルモニタ102との間の波長ずれを検出する方法の一例を示す。この例では、波長選択スイッチ101に、WDM光信号の代わりにASE光が入射される。ASE光は、不図示のASE光源により生成される。ASE光のスペクトルは、周波数(または、波長)に対してほぼ平坦である。したがって、波長選択スイッチ101において各波長スロットの減衰量を適切に制御することにより、図3(a)に示すように、所定の帯域においてほぼ平坦な出力スペクトルを生成することができる。
波長選択スイッチ101と光スペクトルモニタ102との間の波長ずれを検出するときは、図3(b)に示すように、波長選択スイッチ101において所定の波長スロットの減衰量を変化させる。この例では、波長選択スイッチ101において周波数Fに対応する波長スロットの減衰量が制御される。なお、斜線領域は、減衰量の変化を表している。そして、図3(b)に示すように、減衰量の変化に起因して波長選択スイッチ101の出力光のスペクトルにおいてピークが現れる。ここで、波長選択スイッチ101と光スペクトルモニタ102との間の波長ずれがゼロであれば、光スペクトルモニタ102において、周波数Fにピークを有するスペクトルが検出される。
ところが、波長選択スイッチ101と光スペクトルモニタ102との間で波長ずれΔFが存在する場合には、図3(b)に示すように、光スペクトルモニタ102において、周波数F+ΔFにピークを有するスペクトルが検出される。したがって、光スペクトルモニタ102により検出されるスペクトルに基づいて、波長ずれΔFを検出することが可能である。
ただし、図3に示す方法では、WDM光信号の代わりにASE光が波長選択スイッチ101に入射される。この場合、光伝送装置100にASE光源を接続する必要がある。すなわち、光伝送装置100がネットワークに実装された後は、図3に示す方法で波長選択スイッチ101と光スペクトルモニタ102との間の波長ずれを検出することは困難である。
光伝送装置100がネットワークに実装されると、波長選択スイッチ101にはWDM光信号が入力される。ところが、WDM光信号に多重化されている各光信号のスペクトルは、通常、図4(a)に示すように、周波数に対して平坦ではない。このため、光伝送装置100がネットワークに実装された後は、図3に示す方法では、波長ずれを検出することは困難である。すなわち、波長選択スイッチ101において所定の波長スロットの減衰量を変化させたときに、図4(b)に示すように、その波長スロットの周波数に対して、スペクトルのピークが現れる周波数がシフトすることがある。この場合、波長ずれを精度よく検出することはできない。
そこで、本発明の実施形態に係わる光伝送装置は、ネットワークに実装された状態で波長選択スイッチと光スペクトルモニタとの間の波長ずれを検出する機能を備える。すなわち、本発明の実施形態に係わる光伝送装置は、専用の測定装置を用いることなく、波長選択スイッチと光スペクトルモニタとの間の波長ずれを検出する機能を備える。
<実施形態>
図5は、本発明の実施形態に係わる光伝送装置の一例を示す。実施形態に係わる光伝送装置1は、波長選択スイッチ(WSS)10、光スペクトルモニタ(OCM)20、コントローラ30を備える。ここで、波長および周波数は、互いに一意に対応する。よって、以下の記載では、光または光信号の波長を「周波数」で表すことがある。また、「波長ずれ」及び「周波数ずれ」は、等価であるものとする。
波長選択スイッチ10は、所定の波長スロット毎に、光伝送装置1の入力光に対する減衰量を調整することができる。光伝送装置1の入力光は、この例では、WDM光信号である。波長スロットの帯域幅は、例えば、数GHzである。各波長スロットの減衰量は、コントローラ30により制御される。
波長選択スイッチ10は、波長選択指示に応じて、入力WDM光信号に多重化されている複数の光信号の中から1または複数の光信号を選択することができる。例えば、波長選択スイッチ10は、出力すべき光信号に対応する1または複数の波長スロットの減衰量を小さくすることで、その光信号を通過させる。また、波長選択スイッチ10は、出力しない光信号に対応する1または複数の波長スロットの減衰量を大きくすることで、その光信号を遮断する。さらに、波長選択スイッチ10は、入力WDM光信号の未使用波長チャネルに光信号を挿入することもできる。波長選択スイッチ10の出力光(すなわち、WDM光信号)は、光伝送装置1の出力ポートに導かれる。すなわち、光伝送装置1は、波長選択スイッチ10から出力されるWDM光信号を隣接ノードへ送信する。また、波長選択スイッチ10の出力光は、光スプリッタ11により光スペクトルモニタ20に導かれる。なお、波長選択スイッチ10は、可変減衰器の一例である。
光スペクトルモニタ20は、波長選択スイッチ10の出力光のスペクトルを検出する。すなわち、光スペクトルモニタ20は、波長選択スイッチ10から出力されるWDM光信号のスペクトルを検出する。そして、光スペクトルモニタ20は、検出したスペクトルを表すスペクトル情報を生成する。
光スペクトルモニタ20は、波長可変フィルタ21、フォトディテクタ22、A/D変換器23、スペクトル情報テーブル24を備える。波長可変フィルタ21は、波長選択スイッチ10の出力光をフィルタリングする。波長可変フィルタ21は、帯域通過光フィルタであり、その通過帯の中心波長(または、中心周波数)は、コントローラ30から与えられるサンプリング周波数指示により制御される。フォトディテクタ22は、光電変換により、波長可変フィルタ21の出力光を電気信号に変換する。すなわち、フォトディテクタ22は、波長可変フィルタ21の出力光のパワーを表す電気信号を生成する。A/D変換器23は、フォトディテクタ22の出力信号をデジタルデータに変換する。すなわち、波長可変フィルタ21の出力光のパワーを表すデジタルデータが生成される。このデジタルデータは、スペクトル情報テーブル24に格納される。なお、光スペクトルモニタ20は、例えば、光チャネルモニタで実現される。
コントローラ30は、波長選択スイッチ10および光スペクトルモニタ20を制御するために、WSS制御部31およびOCM制御部32を備える。WSS制御部31は、波長選択スイッチ10の各波長スロットの減衰量を指示する減衰指示を生成する。波長選択スイッチ10は、この減衰指示に従って入力光を処理する。OCM制御部32は、波長可変フィルタ21の通過帯の中心波長(または、中心周波数)を指示するサンプリング周波数指示を生成する。光スペクトルモニタ20は、サンプリング周波数指示により指示される周波数の光パワーを検出する。なお、コントローラ30は、例えば、プロセッサおよびメモリを含むプロセッサシステムにより実現される。
上記構成の光伝送装置1において、光スペクトルモニタ20は、波長選択スイッチ10の出力光のスペクトルを表すスペクトル情報を生成する。そして、コントローラ30は、スペクトル情報に基づいて波長選択スイッチ10の状態を制御する。このとき、コントローラ30は、波長選択スイッチ10の出力光のスペクトルが目的スペクトルに近づくように減衰指示を生成する。そして、波長選択スイッチ10は、この減衰指示に従って入力光を処理する。したがって、光伝送装置1の出力光のスペクトルは、目的スペクトルに制御される。
光スペクトルモニタ20を用いて波長選択スイッチ10の出力光のスペクトルを検出するときは、OCM制御部32は、所定のサンプリング周波数間隔で波長可変フィルタ21の通過帯の中心周波数を掃引する。このサンプリング周波数間隔は、光スペクトルモニタ20の分解能に相当する。そして、光スペクトルモニタ20は、各サンプリング周波数において波長可変フィルタ21の出力光のパワーを検出する。したがって、所定のサンプリング周波数間隔で波長可変フィルタ21の通過帯の中心周波数を掃引することにより、波長選択スイッチ10の出力光のスペクトルが検出される。この検出結果は、スペクトル情報テーブル24に格納される。
図6は、スペクトル情報テーブル24に格納されるスペクトル情報の一例を示す。測定値は、波長可変フィルタ21の出力光のパワーを表す。また、この例では、サンプリング周波数間隔は、0.1GHzである。
光伝送装置1は、波長選択スイッチ10と光スペクトルモニタ20との間の周波数ずれ(即ち、波長ずれ)を検出するために、メモリ41、除算部42、ピーク周波数検出部43、補正周波数算出部44をさらに備える。
メモリ41は、スペクトル情報を一時的に格納することができる。この例では、波長選択スイッチ10が第1の状態に制御されているときに得られる第1のスペクトルを表すスペクトル情報を格納する。
除算部42には、波長選択スイッチ10が第2の状態に制御されているときに得られる第2のスペクトルを表すスペクトル情報が与えられる。ここで、第2の状態は、第1の状態に対して、所定の波長スロットの減衰量を変化させることにより得られる。また、除算部42は、メモリ41に格納されているスペクトル情報を取得する。そして、除算部42は、第2のスペクトルを第1のスペクトルで除算することにより、除算結果スペクトルを生成する。
ピーク周波数検出部43は、除算部42により生成される除算結果スペクトルにおいてピークが現れる周波数(以下、ピーク周波数)を検出する。そして、ピーク周波数検出部43は、ピーク周波数を表すピーク周波数情報を生成する。
補正周波数算出部44は、ピーク周波数検出部43により生成されるピーク周波数情報およびスロット情報に基づいて、波長選択スイッチ10と光スペクトルモニタ20との間の周波数ずれ(即ち、波長ずれ)を検出する。スロット情報については、後で説明する。そして、補正周波数算出部44は、検出した周波数ずれを表す補正情報を生成する。この補正情報は、光スペクトルモニタ20に与えられる。光スペクトルモニタ20は、補正情報に基づいて、スペクトル情報テーブル24に格納されるスペクトル情報を補正する。
なお、除算部42、ピーク周波数検出部43、補正周波数算出部44は、たとえば、プロセッサおよびメモリを含むプロセッサシステムにより実現される。この場合、プロセッサは、与えられたプログラムを実行することにより、除算部42、ピーク周波数検出部43、補正周波数算出部44の機能を提供することができる。また、コントローラ30、除算部42、ピーク周波数検出部43、補正周波数算出部44は、1つのプロセッサシステムで実現してもよいし、複数のプロセッサシステムで実現してもよい。更に、コントローラ30、除算部42、ピーク周波数検出部43、補正周波数算出部44の機能の一部は、ハードウェア回路で実現してもよい。
図7は、周波数ずれを検出する方法の一例を示す。なお、光伝送装置1においては、波長選択スイッチ10において使用される周波数fおよび光スペクトルモニタ20において使用される周波数Fは、互いに独立している。このため、光伝送装置1においては、波長選択スイッチ10と光スペクトルモニタ20との間で周波数ずれが発生し得る。
この例では、図7において、波長選択スイッチ10において使用される周波数fnの値と光スペクトルモニタ20において使用される周波数Fmの値は、互いに同じであるものとする。例えば、波長選択スイッチ10において周波数fnが193.800GHzであるとき、光スペクトルモニタ20において周波数Fmも193.800GHzである。なお、波長選択スイッチ10において使用される周波数fnは、波長選択スイッチ10により制御される複数の波長スロットの中の1つの中心周波数を表す。図7に示す例では、周波数fnは、波長スロットnの中心周波数を表す。
周波数ずれを検出するときは、光スペクトルモニタ20は、波長選択スイッチ10の出力光のスペクトルを検出する。このとき、波長選択スイッチ10は、WSS制御部31により図7(a)に示す状態に制御されているものとする。そして、光スペクトルモニタ20は、図7(a)に示すスペクトルP1を検出する。
WSS制御部31は、周波数fnに対応する波長スロットの減衰量を変化させる。この実施例では、WSS制御部31は、図7(b)に示すように、波長スロットnの減衰量を小さくする。この場合、波長スロットnのゲインは大きくなる。なお、斜線領域は、減衰量の変化を表している。そして、光スペクトルモニタ20は、波長選択スイッチ10の出力光のスペクトルを検出する。すなわち、光スペクトルモニタ20は、図7(b)に示すスペクトルP2を検出する。
除算部42は、スペクトルP2をスペクトルP1で除算する。このとき、各サンプリング周波数において、スペクトルP2の光パワー測定値がスペクトルP1の光パワー測定値で除算される。この結果、図7(c)に示す除算結果スペクトルRが生成される。除算結果スペクトルRは、波長スロットnの減衰量の変化に起因して発生する、波長選択スイッチ10の出力光のスペクトルの変化を表す。よって、波長スロットnの減衰量の変化に起因して波長選択スイッチ10の出力光のスペクトルが変化しない周波数領域では、除算結果スペクトルRの値は「1」である。換言すれば、波長スロットnに対応する周波数の近傍において、除算結果スペクトルRの値は「1」以外の値となる。
ピーク周波数検出部43は、除算結果スペクトルRにおいてピークが現れる周波数(即ち、ピーク周波数Fpeak)を検出する。この実施例では、ピーク周波数Fpeakとして検出される周波数は193.801THzである。ここで、除算結果スペクトルRのピークは、波長スロットnの減衰量を変化させることに起因して発生する。したがって、図7(c)に示すように、波長スロットnの中心周波数(fn)および除算結果スペクトルRにおいてピークが現れる周波数(Fpeak)は、互いに同じはずである。
ところが、この例では、波長選択スイッチ10において使用される周波数fnの値と光スペクトルモニタ20において使用される周波数Fpeakの値は、互いに異なっている。具体的には、fnが193.800THzであるのに対して、Fpeakは193.801THzである。
この矛盾は、波長選択スイッチ10と光スペクトルモニタ20との間の周波数ずれに起因する。そこで、補正周波数算出部44は、波長スロットnの中心周波数fnと除算結果スペクトルRのピーク周波数Fpeakとの差分(或いは、FmとFpeakとの差分)を計算することで、波長選択スイッチ10と光スペクトルモニタ20との間の周波数ずれΔFを検出する。
図8は、周波数ずれを検出して補正する方法の一例を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、例えば、ネットワーク管理者または光伝送装置1のユーザからの指示により開始される。或いは、このフローチャートの処理は、定期的に実行されるようにしてもよい。なお、波長選択スイッチ10は、このフローチャートの処理が開始されるときに、WSS制御部31により所定の状態(例えば、図7(a)に示す第1の状態)に制御されているものとする。
S1において、OCM制御部32は、光スペクトルモニタ20に対して測定指示を与える。そうすると、光スペクトルモニタ20は、波長選択スイッチ10の出力光のスペクトルを検出する。このとき、光スペクトルモニタ20は、各サンプリング周波数において波長可変フィルタ21の出力光のパワーを測定する。そして、光スペクトルモニタ20は、波長選択スイッチ10の出力光のスペクトルを表すスペクトル情報を生成してスペクトル情報テーブル24に格納する。スペクトル情報は、図6に示すように、各サンプリング周波数について光パワーの測定値を表す。なお、図7に示す例では、S1により、スペクトルP1が検出される。
さらに、コントローラ30は、光スペクトルモニタ20に対してデータ転送指示を与える。そうすると、光スペクトルモニタ20は、スペクトル情報テーブル24に格納されているスペクトル情報をメモリ41に転送する。
S2において、WSS制御部31は、特定波長スロットの減衰量を変化させるための減衰指示を波長選択スイッチ10に与える。特定波長スロットは、特に限定されるものではないが、波長選択スイッチ10が光信号を通過させる周波数帯に属する波長スロットの中から選択される。図7(a)に示す例では、波長スロットnが選択される。特定波長スロット(この実施例では、波長スロットn)の中心周波数はfnである。また、この減衰指示は、特定波長スロットの減衰量を所定量だけ小さくする指示を含む。すなわち、この減衰指示は、特定波長スロットのゲインを所定量だけ大きくする指示を含む。
波長選択スイッチ10は、WSS制御部31から与えられる減衰指示に応じて、特定波長スロットの減衰量を変化させる。上述の実施例では、図7(b)において斜線領域で示すように、波長スロットnの減衰量が変化する。
S3において、OCM制御部32は、光スペクトルモニタ20に対して測定指示を与える。そうすると、光スペクトルモニタ20は、波長選択スイッチ10の出力光のスペクトルを検出する。このとき、波長選択スイッチ10は、図7(b)に示す第2の状態に制御されている。したがって、S3において、光スペクトルモニタ20によりスペクトルP2が検出される。そして、光スペクトルモニタ20は、波長選択スイッチ10の出力光のスペクトルを表すスペクトル情報を生成してスペクトル情報テーブル24に格納する。
さらに、コントローラ30は、光スペクトルモニタ20に対してデータ転送指示を与える。そうすると、光スペクトルモニタ20は、スペクトル情報テーブル24に格納されているスペクトル情報をメモリ41に転送する。
S4において、除算部42は、メモリ41からスペクトル情報を取得する。すなわち、除算部42は、S1で検出されたスペクトルP1を表すスペクトル情報およびS3で検出されたスペクトルP2を表すスペクトル情報を取得する。そして、除算部42は、S3で検出されたスペクトルP2をS1で検出されたスペクトルP1で除算して除算結果スペクトルRを算出する。このとき、各サンプリング周波数において、スペクトルP2の光パワー測定値がスペクトルP1の光パワー測定値で除算され、図7(c)に示す除算結果スペクトルRが算出される。
S5において、ピーク周波数検出部43は、除算結果スペクトルRにおいてピークが現れる周波数を検出する。すなわち、ピーク周波数Fpeakが検出される。
S6において、WSS制御部31は、補正周波数算出部44にスロット情報を与える。スロット情報は、S2で減衰量を変化させた波長スロットに対応する周波数(この実施例では、減衰量を変化させた波長スロットの中心周波数)を表す。すなわち、波長選択スイッチ10において特定波長スロットを指定する周波数が、WSS制御部31から補正周波数算出部44に通知される。
そして、補正周波数算出部44は、波長選択スイッチ10において特定波長スロットを指定する周波数およびS5において検出されたピーク周波数に基づいて、波長選択スイッチ10と光スペクトルモニタ20との間の周波数ずれΔFを算出する。図7に示す実施例では、補正周波数算出部44は、波長選択スイッチ10において波長スロットnの中心周波数を表す値と除算結果スペクトルRのピーク周波数を表す値との差分を計算することにより、周波数ずれΔFを検出する。
S7において、補正周波数算出部44は、検出された周波数ずれΔFに基づいて、光スペクトルモニタ20の周波数を補正する。このとき、補正周波数算出部44は、例えば、スペクトル情報テーブル24に格納されるスペクトル情報の「サンプリング周波数」を補正する。
例えば、図7(c)に示すように、波長選択スイッチ10において、波長スロットnの中心周波数fnが193.800THzであるものとする。この場合、周波数ずれが存在しないものとすると、波長スロットnの減衰量を変化させたときに、除算結果スペクトルRのピークは193.800THzに現れる。ところが、周波数ずれΔFが存在するときは、除算結果スペクトルRのピークは、193.800THzからΔFだけシフトした周波数に現れる。
一例として、除算結果スペクトルRのピーク周波数Fpeakが193.801THzであるものとする。ここで、波長スロットnの中心周波数fnおよびピーク周波数Fpeakは、実際には、図7(c)に示すように、互いに同じである。よって、これら2つの周波数の値が異なる状況は、波長選択スイッチ10において193.800THzとして認識される周波数が、光スペクトルモニタ20においては193.801THzとして認識されることを意味する。そして、これら2つの周波数の間の差分は、波長選択スイッチ10と光スペクトルモニタ20との間の周波数ずれに起因すると考えられる。よって、この実施例では、波長選択スイッチ10と光スペクトルモニタ20との間の周波数ずれΔFは0.001THzである。
光スペクトルモニタ20の周波数は、周波数ずれΔFに基づいて補正される。ここで、スペクトル情報テーブル24には、図6に示すスペクトル情報が格納されているものとする。この場合、スペクトル情報テーブル24の「サンプリング周波数」は、図9に示すように、それぞれ0.001THzだけ補正される。
この結果、波長選択スイッチ10と光スペクトルモニタ20との間の周波数ずれが補償される。そして、光伝送装置1は、周波数ずれが補償された波長選択スイッチ10および光スペクトルモニタ20を使用して入力光信号を処理する。よって、各光信号のパワーが適切に制御され、信号品質が高くなる。
なお、上述の実施例では、コントローラ30は、図8のS2において、特定波長スロット(図7(b)では、波長スロットn)の減衰量を小さくするが、本発明の実施形態はこの方法に限定されるものではない。例えば、コントローラ30は、図8のS2において、特定波長スロットの減衰量を大きくしてもよい。ただし、この場合、除算結果スペクトルは、特定波長スロットに対応する周波数領域においてディップ(くぼみ)を有することになる。よって、S5においては、ピーク周波数を検出する代わりに、ディップ周波数が検出される。S6においては、波長選択スイッチ10において特定波長スロットに対応する周波数(実施例では、特定波長スロットの中心周波数)とディップ周波数との差分を計算することにより周波数ずれが検出される。すなわち、特定波長スロットに対応する周波数と注目周波数(ピーク周波数またはディップ周波数)との差分に基づいて波長ずれが検出される。
また、図5に示す実施例では、光スペクトルモニタ20は波長可変フィルタ21およびフォトディテクタ22を備えるが、本発明の実施形態はこの構成に限定されるものではない。例えば、光スペクトルモニタ20は、コヒーレント受信で光スペクトルをモニタする構成であってもよい。この場合、光スペクトルモニタ20は、図10に示すように、局発光源25、光フロントエンド回路26、A/D変換器23、スペクトル情報テーブル24を備える。なお、A/D変換器23およびスペクトル情報テーブル24は、図5および図10において実質的に同じである。
局発光源25は、コントローラ30から与えられるサンプリング周波数指示に応じて局発光を生成する。光フロントエンド回路26には、波長選択スイッチ10の出力光が導かれる。光フロントエンド回路26は、局発光および波長選択スイッチ10の出力光を合波することにより、波長選択スイッチ10の出力光の中から局発光周波数成分を抽出する。そして、光フロントエンド回路26は、抽出した局発光周波数成分を表す電気信号を出力する。したがって、局発光源25の発振周波数を掃引すれば、図5に示す構成と同様に、波長選択スイッチ10の出力光のスペクトルが検出される。
<ネットワーク構成>
図11は、本発明の実施形態に係わるネットワークの一例を示す。実施形態に係わるネットワークは、複数のノード装置(Node_1〜Node_7)およびネットワーク制御装置50を備える。各ノード装置は、光ファイバリンクを介して1または複数の他のノード装置に接続される。そして、ノード間でWDM光信号が伝送される。ネットワーク制御装置50は、各ノード装置を管理し、各ノード装置を制御する。例えば、ネットワーク制御装置50は、ユーザからの要求に応じて、対応するノード装置を利用してネットワーク上に光パスを設定することができる。また、ネットワーク制御装置50は、各波長チャネルの使用状況を管理する。
図12は、ノード装置の構成の一例を示す。ノード装置は、光分岐挿入装置(ROADM)61、複数の光受信器(Rx)62、複数の光送信器(Tx)63、ノード制御部64を備える。光分岐挿入装置61は、本発明の実施形態の光通信装置1に相当する。したがって、光分岐挿入装置61は、図5または図10に示すように、波長選択スイッチ10および光スペクトルモニタ20を備える。また、光分岐挿入装置61は、波長選択スイッチ10と光スペクトルモニタ20との間の周波数ずれを検出して補正する機能を備える。
光分岐挿入装置61は、複数の光受信器62および複数の光送信器63を収容する。そして、光分岐挿入装置61は、入力WDM光信号から指定された波長の光信号を分岐して対応する光受信器62に導くことができる。また、光分岐挿入装置61は、光送信器63から出力される光信号をWDM光信号の未使用波長チャネルに挿入することができる。なお、光分岐挿入装置61の入力側および出力側には、それぞれ光増幅器が実装される。ノード制御装置64は、図11に示すネットワーク制御装置50からの指示に応じて、光分岐挿入装置61、光受信器62、および光送信器63を制御する。また、ノード制御装置64は、ノード装置内の状態を表す情報をネットワーク制御装置50へ通知することができる。
上記構成のネットワークにおいて、各ノード装置は、他のノード装置から送信されるWDM光信号を利用して、自装置内に実装される波長選択スイッチ10と光スペクトルモニタ20との間の周波数ずれを検出して補正する。以下の記載では、周波数ずれの補正を行うノード装置を「対象ノード装置」と呼ぶことがある。また、対象ノード装置へWDM光信号を送信するノード装置を「隣接ノード装置」と呼ぶことがある。
対象ノード装置の周波数ずれを補正するときは、ネットワーク制御装置50は、隣接ノード装置と対象ノード装置との間のリンク上に空き帯域が存在するか否かを判定する。そして、ネットワーク制御装置50は、その判定結果を隣接ノード装置および対象ノード装置に通知する。
空き帯域が存在するときは、隣接ノード装置は、図13(a)に示すように、その空き帯域を利用してダミー光信号を送信する。ダミー光信号は、所定の変調方式でダミーデータを伝送する。そして、対象ノード装置は、そのダミー光信号を利用して周波数ずれを検出する。周波数ずれは、例えば、図8に示す方法で検出される。
空き帯域が存在しないときは、対象ノード装置は、各波長チャネルの品質に基づいて1つの波長チャネルを選択し、選択した波長チャネルを介して受信する光信号を利用して周波数ずれを検出する。例えば、ビット誤り率(BER)または信号対雑音比(SNR)に基づいて、周波数ずれを検出するために使用すべき波長チャネルが選択される。
図13(b)に示す例では、各波長チャネルのビット誤り率に基づいて、周波数ずれを検出するために使用すべき波長チャネルが選択される。ここで、周波数ずれを検出する際には、図7を参照しながら説明したように、対象ノード装置は、受信光信号に対する減衰量を変化させる。このとき、受信光信号のスペクトルが崩れるので、その光信号のビット誤り率が劣化する。このため、周波数ずれを検出するために使用すべき波長チャネルは、ビット誤り率のマージンが大きいことが好ましい。ビット誤り率のマージンは、通信システムにおいて訂正可能なビット誤り率の最大値と測定されたビット誤り率との差分に相当する。
したがって、対象ノード装置は、ビット誤り率のマージンが最も大きい波長チャネルを選択し、その選択した波長チャネルを介して受信する光信号を利用して周波数ずれを検出する。図13(b)に示す例では、波長チャネルxのビット誤り率のマージンが最も大きいので、対象ノード装置は、波長チャネルxを介して受信する光信号を利用して周波数ずれを補正する。
図14は、通信システムの運用中に周波数ずれを補正する方法の一例を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、例えば、ネットワーク制御装置50により開始される。また、このフローチャートの処理は、定期的に実行されるようにしてもよい。
S11〜S12において、ネットワーク制御装置50は、対象ノードと隣接ノードとの間のリンクの帯域情報を取得する。なお、ネットワーク制御装置50は、ネットワーク内の各ノードの動作状態および各リンクのWDM信号帯域の使用状況を管理している。そして、ネットワーク制御装置50は、対象ノードと隣接ノードとの間のリンク上に新たな波長チャネルを設定するための空き帯域が存在するか否かを判定する。
空き帯域が存在するときは、S13において、ネットワーク制御装置50は、隣接ノード装置内に未使用の送信器が存在するか否かを判定する。図12に示す例では、未使用の光送信器63が存在するか否かが判定される。
未使用の送信器が存在するときは、S14において、ネットワーク制御装置50は、ダミー光信号の送信を指示する送信要求を隣接ノード装置に与える。送信要求は、未使用の送信器を指定する情報、および対象ノードを指定する情報を含む。隣接ノード装置は、この送信要求を受信すると、未使用の送信器を使用して対象ノードへダミー光信号を送信する。このとき、隣接ノード装置は、空き帯域を利用してダミー光信号を対象ノードへ送信する。
S15において、対象ノード装置は、ダミー光信号を利用して、自装置内の波長選択スイッチと光スペクトルモニタとの間の周波数ずれを検出する。周波数ずれは、図7〜図8を参照しながら説明した方法で検出される。このとき、対象ノード装置の波長選択スイッチにおいて、ダミー光信号を伝送する帯域に属する波長スロットの減衰量が制御される。
S16において、対象ノード装置は、S15またはS20で検出した周波数ずれを補正する。周波数ずれは、図8〜図9を参照しながら説明した方法で補正される。
未使用の送信器が存在しないときは(S13:No)、ネットワーク制御装置50は、S17において、次ノードを特定する。次ノードは、例えば、隣接ノードに隣接する。この場合、対象ノードと次ノードとの間の経路長は、2ホップ以上である。そして、ネットワーク制御装置50は、対象ノードと次ノードとの間のリンクの帯域情報を取得する。この後、フローチャートの処理はS12に戻る。なお、S17が実行された後は、ネットワーク制御装置50は、S12において、対象ノードと次ノードとの間のリンク上に新たな波長チャネルを設定するための空き帯域が存在するか否かを判定する。
空き帯域が存在しないときは(S12:No)、S18において、ネットワーク制御装置50は、対象ノード装置に対して周波数ずれ検出処理の開始を指示する。そうすると、対象ノード装置は、図13(b)に示すように、WDM光信号の各波長チャネルのビット誤り率を検出する。
S19において、対象ノード装置は、各波長チャネルのビット誤り率に基づいて、周波数ずれを検出するために使用すべき波長チャネルを選択する。具体的には、ビット誤り率のマージンが最も大きい波長チャネルが選択される。
S20において、対象ノード装置は、選択した波長チャネルを介して受信する光信号を利用して周波数ずれを検出する。このとき、この光信号を伝送する帯域に属する波長スロットの減衰量が制御される。減衰量の変化の大きさは、ビット誤り率のマージンに基づいて決定してもよい。この場合、対応する波長スロットの減衰量を変化させたときに、受信光信号のビット誤り率が訂正可能な上限値を超えないように、減衰量の変化の大きさが決定される。なお、減衰量の変化量とビット誤り率との関係は、測定またはシミュレーションにより予め得られているものとする。
このように、実施形態のネットワークにおいては、ダミー光信号を伝送するための空き帯域が存在するときは、その空き帯域を利用してダミー光信号が伝送される。そして、対象ノード装置は、ダミー光信号を利用して周波数ずれを補正する。この場合、データ通信中の波長チャネルに影響を与えることなく、周波数ずれが補正される。一方、ダミー光信号を伝送するための空き帯域が存在しないときは、ビット誤り率のマージンが最も大きい波長チャネルを利用して周波数ずれが補正される。したがって、通信品質の劣化による影響は抑制される。
<バリエーション1>
波長選択スイッチ10は、所定の周波数間隔で設定されている波長スロットの減衰量を個々に制御することができる。一方、光スペクトルモニタ20は、所定の周波数間隔で光パワーを測定することができる。但し、波長選択スイッチ10の波長スロットの周波数間隔と、光スペクトルモニタ20のサンプリング周波数間隔とは、同じではない。図15に示す実施例では、光スペクトルモニタ20のサンプリング周波数間隔は0.1GHzであり、波長選択スイッチ10の波長スロットの周波数間隔は6.25GHzである。
周波数ずれを検出する手順では、図7を参照しながら説明したように、波長選択スイッチ10において指定された波長スロットの減衰量が変化させられる。このとき、減衰量を変化させる波長スロットの中心周波数は、光スペクトルモニタ20のサンプリング周波数と一致していることが好ましい。図15(a)に示す例では、光スペクトルモニタ20のサンプリング点mの周波数と、波長スロットnの中心周波数とが互いに一致している。この場合、周波数ずれを検出する手順において、コントローラ30は、波長スロットnの減衰量を変化させる。
ただし、光スペクトルモニタ20のサンプリング周波数が、いずれの波長スロットの中心周波数にも一致とないことがある。この場合、例えば、複数の波長スロットの中心周波数の平均と一致するサンプリング周波数がサーチされる。図15(b)に示す例では、波長スロットnの中心周波数と波長スロットn+1の中心周波数との平均と、光スペクトルモニタ20のサンプリング点mの周波数とが一致する。この場合、周波数ずれを検出する手順において、コントローラ30は、2個の波長スロット(n、n+1)の減衰量を変化させる。
図16は、複数の波長スロットを利用して周波数ずれを検出する方法の一例を示す。図16に示すスペクトルP1は、図15(b)に示す減衰量が設定されたときに、光スペクトルモニタ20により検出されるスペクトルを表す。この後、波長選択スイッチ10は、波長スロットn、n+1の減衰量を変化させる。減衰量の変化は、図16において、斜線領域で表されている。なお、図16において、波長スロットn、n+1の中心周波数は、それぞれfn、fn+1で表記されている。そして、波長スロットn、n+1の減衰量を変化させると、光スペクトルモニタ20によりスペクトルP2が検出される。
この場合、スペクトルP2をスペクトルP1で除算することにより得られる除算結果スペクトルRのピークは、周波数Fpeakに現れる。ここで、周波数Fmは、図15(b)に示す実施例において、サンプリング点mの周波数を表す。すなわち、光スペクトルモニタ20においては、周波数Fmが193.8THzである。これに対して、波長選択スイッチ10においては、ピーク周波数Fpeakに対応する周波数(fn+fn+1)/2が193.8THzである。したがって、周波数Fmとピーク周波数Fpeakとの差分が、波長選択スイッチ10と光スペクトルモニタ20との周波数ずれを表す。すなわち、193.8THzとピーク周波数Fpeakとの差分を計算することで、周波数ずれが検出される。
<バリエーション2>
上述した実施例では、光スペクトルモニタ20の分解能が非常に高い。例えば、図6、図9、図15に示す例では、光スペクトルモニタ20の分解能は0.1GHzである。このため、除算結果スペクトルのピーク周波数が精度よく検出され、周波数ずれも精度よく補正される。
ところが、光伝送装置1は、分解能の高い光スペクトルモニタ20を備えているとは限らない。よって、以下では、光伝送装置1に実装される光スペクトルモニタ20の分解能が低いケースについて記載する。
図17は、光スペクトルモニタ20の分解能が低いケースにおいて周波数ずれを検出する方法の一例を示す。ここでは、波長選択スイッチ10の分解能よりも、光スペクトルモニタ20の分解能の方が低いものとする。波長選択スイッチ10の分解能は、波長スロット間隔の2分の1に相当する。光スペクトルモニタ20の分解能は、サンプリング周波数間隔に相当する。
図17に示す例では、4個のサンプリング点(m−1、m、m+1、m+2)において光パワーが検出される。各サンプリング点の波長は、Fm-1、Fm、Fm+1、Fm+2である。白丸印は、波長選択スイッチ10において指定された波長スロットの減衰量を変化させる前に検出された光パワーの測定値を表す。黒丸印は、波長選択スイッチ10において指定された波長スロットの減衰量を変化させた後に検出された光パワーの測定値を表す。なお、この実施例では、3個の波長スロット(n−1、n、n+1)の減衰量が制御される。波長スロットn−1、n、n+1の中心周波数は、それぞれfn-1、fn、fn+1である。
光伝送装置1は、除算結果スペクトルRの対称性を利用して周波数ずれをモニタする。たとえば、図17(a)に示す例では、除算結果スペクトルRにおいて、周波数Fmにおける除算値Rmと周波数Fm+1における除算値Rm+1とが互いにほぼ一致している。即ち、除算結果スペクトルRの形状は、Fm、Fm+1の平均周波数に対して対称である。なお、周波数Fm、Fm+1は、例えば、最も大きい2個の除算値が得られるサンプリング周波数を選択することにより決定される。
除算値Rm、Rm+1が互いにほぼ一致しているときは、ピーク周波数検出部43は、周波数Fmと周波数Fm+1との平均周波数に除算結果スペクトルRのピークが存在すると推定する。この場合、補正周波数算出部44は、減衰量が制御される波長スロットの周波数およびピーク周波数検出部43により推定されるピーク周波数に基づいて、周波数ずれを算出する。図17(a)に示す例では、減衰量が制御される波長スロットの周波数fSLOTは、3個の波長スロットn−1、n、n+1の中心周波数の平均周波数である。すなわち、波長スロットの周波数fSLOTは、下式で計算される。
SLOT =(fn-1+fn+fn+1)/3
また、ピーク周波数検出部43によって推定されるピーク周波数Fpeakは、下式で表される。
peak =(Fm+Fm+1)/2
そして、補正周波数算出部44は、fSLOTとFpeakとの差分を計算することにより周波数ずれを検出する。
一方、図17(b)に示す例では、周波数Fmにおける除算値Rmと周波数Fm+1における除算値Rm+1とが異なっている。すなわち、除算結果スペクトルRの形状は、Fm、Fm+1の平均周波数に対して対称ではない。この場合、Fm、Fm+1の平均周波数は、除算結果スペクトルRのピーク周波数とはいえない。
図18は、光スペクトルモニタ20の分解能が低いケースにおいて周波数ずれを補正する方法の一例を示す。図18(a)に示す例では、図17に示す例と同様に、3個の波長スロット(n−1、n、n+1)の減衰量を変化させることで除算結果スペクトルRが算出される。以下では、図18(a)において算出される各除算値を「R1」を用いて表記する。例えば、R1(Fm)、R1(Fm+1)は、波長スロットn−1〜n+1の減衰量を変化させたときに、サンプリング周波数Fm、Fm+1に対して算出される除算値を表す。
図18(a)に示す例では、R1(Fm)がR1(Fm+1)よりも大きい。すなわち、除算結果スペクトルRの形状は、Fm、Fm+1の平均周波数に対して対称ではない。そこで、コントローラ30は、減衰量を変化させる波長スロットを追加する。このとき、2つの除算値の比較に基づいて、高周波数側で波長スロットを追加するか、低周波数側で波長スロットを追加するのかが決定される。具体的には、2個の除算値のうちで、高周波数側の除算値の方が小さいときは、先に選択されている波長スロットの高周波数側に隣接する波長スロットが新たに選択される。一方、2個の除算値のうちで、低周波数側の除算値の方が小さいときは、先に選択されている波長スロットの低周波数側に隣接する波長スロットが新たに選択される。図18(a)に示す例では、R1(Fm)よりもR1(Fm+1)の方が小さい。すなわち、高周波数側の除算値の方が小さい。したがって、コントローラ30は、図18(b)に示すように、波長スロットn−1〜n+1の高周波数側に隣接する波長スロット(即ち、波長スロットn+2)の減衰量を変化させる。
図18(b)に示す例では、波長スロットn−1〜n+2の減衰量を変化させることにより除算結果スペクトルRが生成される。以下では、図18(b)において算出される各除算値を「R2」を用いて表記する。例えば、R2(Fm)、R2(Fm+1)は、波長スロットn−1〜n+2の減衰量を変化させたときにサンプリング周波数Fm、Fm+1に対して算出される除算値を表す。
光伝送装置1は、減衰量を変化させる波長スロットを追加したときに、除算結果スペクトルRの形状の対称性の変化に基づいて、周波数ずれの補正を制御する。ここでは、波長スロットn+2が追加される前に、図18(a)に示すように、除算結果スペクトルRの形状の対称性が以下の状態であったものとする。
1(Fm)>R1(Fm+1)
波長スロットn+2が追加されたときには、除算結果スペクトルRの形状の対称性は、以下の3つのパターンにいずれかである。
パターン1:R2(Fm)>R2(Fm+1)
パターン2:R2(Fm)=R2(Fm+1)
パターン3:R2(Fm)<R2(Fm+1)
パターン1が検出されたときは、補正周波数算出部44は、除算結果スペクトルRの形状がFm、Fm+1の平均周波数に対して対称ではなく、且つ、波長スロットn+2の追加により除算スペクトルRの形状の対称性が変化していないと判定する。この場合、残存周波数ずれがfWSS/2よりも大きいと判定される。fWSSは、波長スロットの周波数帯の幅を表す。そして、補正周波数算出部44は、光スペクトルモニタ20の周波数をfWSS/2だけ補正する。加えて、光伝送装置1は、新たな波長スロットを選択し、その波長スロットの減衰量を変化させる。その後、光伝送装置1は、再度、パターン1〜3のいずが検出されるのかを判定する。すなわち、パターン2またはパターン3が検出されるまで、新たな波長スロットの減衰量を変化させる処理が繰り返し実行される。この処理を繰り返すことにより、残存周波数ずれが段階的に小さくなってゆく。
パターン2が検出されたときは、補正周波数算出部44は、除算結果スペクトルRの形状がFm、Fm+1の平均周波数に対して対称であると判定する。この場合、残存周波数ずれが実質的にfWSS/2であると判定される。したがって、補正周波数算出部44は、光スペクトルモニタ20の周波数をfWSS/2だけ補正する。
パターン3が検出されたときは、補正周波数算出部44は、除算結果スペクトルRの形状がFm、Fm+1の平均周波数に対して対称ではなく、且つ、波長スロットn+2の追加により除算スペクトルRの形状の対称性が変化したと判定する。この場合、残存周波数ずれがfWSS/2よりも小さいと判定される。したがって、補正周波数算出部44は、光スペクトルモニタ20の周波数を補正しない。
図19は、図17〜図18に示す実施例において周波数ずれを補正する方法を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、例えば、ネットワーク制御装置50により開始される。また、このフローチャートの処理は、定期的に実行されるようにしてもよい。
S31において、光スペクトルモニタ20は、波長選択スイッチ10の出力光のスペクトルを検出する。S32において、WSS制御部31は、指定された波長スロットの減衰量を変化させる。S33において、光スペクトルモニタ20は、波長選択スイッチ10の出力光のスペクトルを検出する。すなわち、指定された波長スロットの減衰量が制御された後、スペクトルが検出される。
S34において、除算部42は、S33で検出されたスペクトルをS31で検出されたスペクトルで除算する。この結果、複数のサンプリング周波数に対してそれぞれ除算値が生成される。
S35において、補正周波数算出部44は、複数のサンプリング周波数の中から2個のサンプリング周波数を選択する。たとえば、最も大きい除算値および2番目に大きい除算値が得られるサンプリング周波数が選択される。図17〜図18に示す実施例では、周波数Fmおよび周波数Fm+1が選択される。そして、補正周波数算出部44は、選択した2個のサンプリング周波数の平均周波数を算出する。すなわち、Fm、Fm+1の平均周波数(以下、Fave)が算出される。この平均周波数Faveは、除算結果スペクトルRの形状の対称性を判定するために使用される。さらに、補正周波数算出部44は、平均周波数Faveと、最初に指定した波長スロットの中心周波数(即ち、S32で指定した波長スロットの中心周波数)との差分を計算することで周波数ずれを検出する。そして、補正周波数算出部44は、この検出結果に応じて光スペクトルモニタ20の周波数を補正する。
S36において、補正周波数算出部44は、選択した2個のサンプリング周波数における除算値に基づいて、除算スペクトルRの形状の対称性を検出する。図17に示す実施例では、周波数Fmにおける除算値Rmと周波数Fm+1における除算値Rm+1との比較に基づいて、除算スペクトルRの形状の対称性が検出される。具体的には、除算スペクトルRの形状が平均周波数Faveに対して対称か否かが判定される。
m、Rm+1が互いに同じ(又は、ほぼ同じ)であるときは、補正周波数算出部44は、除算スペクトルRの形状が平均周波数Faveに対して対称であると判定する。この場合、補正周波数算出部44は、平均周波数Faveに除算スペクトルRのピークが現れると推定する。即ち、S32で指定した波長スロットの中心周波数および平均周波数Faveが互いに一致すると推定される。よって、S36においてRm、Rm+1が互いにほぼ同じであるときは、周波数ずれ補正処理は終了する。
S35による補正は、図8に示すS5〜S7による補正に対応する。ただし、光スペクトルモニタ20の分解能が低いときは、S35による補正の精度は低い。そこで、補正の精度を改善するためにS37〜S43の処理が実行される。
除算値Rmと除算値Rm+1との差分が所定の閾値より大きいときは(S36:No)、S37において、WSS制御部31は、次の波長スロットを選択し、その波長スロットの減衰量を変化させる。このとき、上述したように、2個の除算値どうしの比較に基づいて、減衰量を制御すべき波長スロットが選択される。たとえば、Rm>Rm+1であれば、先に指定または選択されている波長スロットに対して高周波数側に隣接する波長スロットが選択される。一方、Rm<Rm+1であれば、先に指定または選択されている波長スロットに対して低周波数側に隣接する波長スロットが選択される。そして、WSS制御部31は、選択した波長スロットの減衰量を変化させる。
S38〜S39は、S33〜S34と実質的に同じである。ただし、S39では、S38で検出されたスペクトルがS31で検出されたスペクトルで除算される。そして、S40において、S39で得られた除算スペクトルRの形状の対称性が判定される。
除算値Rmおよび除算値Rm+1が互いにほぼ同じであるときは、補正周波数算出部44は、残存周波数ずれが波長スロットの周波数帯の幅の2分の1(即ち、fWSS/2)であると判定する。そうすると、補正周波数算出部44は、S41において、光スペクトルモニタ20の周波数をfWSS/2だけ補正する。
除算値Rmと除算値Rm+1との差分が所定の閾値よりも大きいときは、補正周波数算出部44は、S42において、残存周波数ずれがfWSS/2よりも大きいか否かを判定する。例えば、S37において波長スロットの減衰量が制御される前と後で、RmとRm+1との大小関係が変化した場合には、残存周波数ずれがfWSS/2よりも小さいと判定される。そして、残存周波数ずれがfWSS/2よりも小さければ、周波数ずれ補正処理は終了する。
残存周波数ずれがfWSS/2よりも大きいときは、補正周波数算出部44は、S43において、光スペクトルモニタ20の周波数をfWSS/2だけ補正する。この結果、残存周波数ずれが縮小する。この後、周波数ずれ補正処理は、S37に戻る。すなわち、S37〜S40、S42、S43の処理を繰り返し実行することにより、残存周波数ずれが段階的に縮小してゆく。この繰り返し処理は、残存周波数ずれがfWSS/2以下になるまで実行される。
なお、上述の実施例では、図17〜図18に示すように、最も大きい除算値および2番目に大きい除算値が使用されるが、本発明はこの方法に限定されるものではない。たとえば、図17〜図18において、周波数Fm-1およびFm+2における除算値を利用して周波数ずれを補正してもよい。
また、上述の実施例では、図20(a)に示すように、波長ずれが波長に対して変化しないものとしているが、本発明は、図20(b)に示すように、波長ずれが波長に対して変化するケースにも適用可能である。ただし、波長ずれが波長に対して変化するケースでは、複数の測定点において波長ずれを検出する。図20(b)に示す例では、波長λx、λy(或いは、周波数fx、fy)において波長ずれが検出される。そして、この検出により得られる検出値P1、P2を通過する直線を生成することで、波長と波長ずれとの対応関係が得られる。この場合、この対応関係を表す情報は、光伝送装置1内のメモリに格納される。そして、光伝送装置1は、この対応関係に基づいて入力光信号の波長に対応する波長ずれを検出し、検出した波長ずれに応じて可変減衰器(WSS)10を制御する。この構成によれば、各波長チャネルの光パワーの調整の精度が向上する。
1 光伝送装置
10 波長選択スイッチ(WSS)
20 光スペクトルモニタ(OCM)
21 波長可変フィルタ
24 スペクトル情報テーブル
30 コントローラ
31 WSS制御部
32 OCM制御部
42 除算部
43 ピーク周波数検出部
44 補正周波数算出部

Claims (6)

  1. 複数の波長スロットそれぞれについて入力光に対する減衰量を調整する波長選択スイッチと、
    前記波長選択スイッチの出力光のスペクトルを検出する光スペクトルモニタと、
    前記波長選択スイッチと前記光スペクトルモニタとの間の波長ずれを検出する波長ずれ検出部と、を備え、
    前記波長ずれ検出部は、
    前記波長選択スイッチが第1の状態で前記入力光を処理するときに前記光スペクトルモニタにより検出される第1のスペクトルを取得し、
    前記第1の状態に対して前記複数の波長スロットの中の所定の波長スロットの減衰量を変化させることで前記波長選択スイッチを第2の状態に制御し、
    前記波長選択スイッチが前記第2の状態で前記入力光を処理するときに前記光スペクトルモニタにより検出される第2のスペクトルを取得し、
    前記第2のスペクトルを前記第1のスペクトルで除算して除算結果スペクトルを生成し、
    前記除算結果スペクトルにおいてピーク又はディップが現れる注目周波数を検出し、
    前記注目周波数および前記波長選択スイッチにおいて前記所定の波長スロットに対応する周波数に基づいて、前記波長選択スイッチと前記光スペクトルモニタとの間の波長ずれを検出する
    ことを特徴とする光伝送装置。
  2. 前記第2の状態における前記所定の波長スロットの減衰量は、前記第1の状態における前記所定の波長スロットの減衰量よりも小さく、
    前記波長ずれ検出部は、前記注目周波数として、前記除算結果スペクトルにおいてピークが現れるピーク周波数を検出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の光伝送装置。
  3. 前記波長ずれ検出部は、前記ピーク周波数と前記波長選択スイッチにおいて前記所定の波長スロットに対応する周波数との差分を算出することにより前記波長ずれを検出する
    ことを特徴とする請求項2に記載の光伝送装置。
  4. 複数の光信号が多重化された波長分割多重光信号が前記波長選択スイッチに入力されるときに、前記波長ずれ検出部は、前記複数の光信号の中から許容ビット誤り率に対して最もマージンの大きい光信号を選択し、選択した光信号のスペクトルを用いて前記除算結果スペクトルを生成する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の光伝送装置。
  5. 複数の波長スロットそれぞれについて入力光に対する減衰量を調整する波長選択スイッチ、および前記波長選択スイッチの出力光のスペクトルを検出する光スペクトルモニタを備える光伝送装置において、前記波長選択スイッチと前記光スペクトルモニタとの間の波長ずれを検出する波長ずれ検出方法であって、
    前記波長選択スイッチが第1の状態で前記入力光を処理するときに前記光スペクトルモニタにより検出される第1のスペクトルを取得し、
    前記第1の状態に対して前記複数の波長スロットの中の所定の波長スロットの減衰量を変化させることで前記波長選択スイッチを第2の状態に制御し、
    前記波長選択スイッチが前記第2の状態で前記入力光を処理するときに前記光スペクトルモニタにより検出される第2のスペクトルを取得し、
    前記第2のスペクトルを前記第1のスペクトルで除算して除算結果スペクトルを生成し、
    前記除算結果スペクトルにおいてピーク又はディップが現れる注目周波数を検出し、
    前記注目周波数および前記波長選択スイッチにおいて前記所定の波長スロットに対応する周波数に基づいて、前記波長選択スイッチと前記光スペクトルモニタとの間の波長ずれを検出する
    ことを特徴とする波長ずれ検出方法。
  6. 複数の波長スロットそれぞれについて入力光に対する減衰量を調整する波長選択スイッチ、および前記波長選択スイッチの出力光のスペクトルを検出する光スペクトルモニタを備える光伝送装置において、前記波長選択スイッチと前記光スペクトルモニタとの間の波長ずれを補正する波長ずれ補正方法であって、
    前記波長選択スイッチが第1の状態で前記入力光を処理するときに前記光スペクトルモニタにより検出される第1のスペクトルを取得する第1の工程、
    前記第1の状態に対して前記複数の波長スロットの中の所定の波長スロットの減衰量を変化させることで前記波長選択スイッチを第2の状態に制御する第2の工程、
    前記波長選択スイッチが前記第2の状態で前記入力光を処理するときに前記光スペクトルモニタにより検出される第2のスペクトルを取得する第3の工程、
    前記第2のスペクトルを前記第1のスペクトルで除算して除算結果スペクトルを生成する第4の工程、
    前記除算結果スペクトルの対称性を判定するための所定の周波数および前記波長選択スイッチにおいて前記所定の波長スロットに対応する周波数に基づいて、前記波長選択スイッチと前記光スペクトルモニタとの間の波長ずれを検出して補正する第5の工程、
    前記所定の周波数に対して前記除算結果スペクトルの対称性を判定する第6の工程、を有し、
    前記第6の工程において、前記除算結果スペクトルが前記所定の周波数に対して対称でないと判定されたときに、
    前記所定の波長スロットまたは先に選択されている波長スロットに隣接する追加波長スロットの減衰量を変化させる第7の工程、
    前記追加波長スロットの減衰量を変化させた後に前記光スペクトルモニタにより検出される新たなスペクトルを取得する第8の工程、
    前記新たなスペクトルを前記第1のスペクトルで除算して新たな除算結果スペクトルを生成する第9の工程、
    前記新たな除算結果スペクトルの対称性を判定する第10の工程、
    前記新たな除算結果スペクトルが前記所定の周波数に対して対称でないと判定されたときに、前記波長スロットの帯域幅に基づいて、前記波長選択スイッチと前記光スペクトルモニタとの間の波長ずれをさらに補正する第11の工程、を
    前記第6の工程において判定された対称性に対して、前記新たな除算結果スペクトルの対称性が変化するまで繰り返し実行する
    ことを特徴とする波長ずれ補正方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023005655A1 (zh) * 2021-07-28 2023-02-02 华为技术有限公司 通信方法、装置及系统
WO2023162185A1 (ja) * 2022-02-25 2023-08-31 日本電信電話株式会社 監視装置、監視方法及び監視プログラム
US11936422B2 (en) 2020-03-06 2024-03-19 Nec Corporation Spectrum monitoring apparatus, submarine apparatus, and optical communication system

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